(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6121627
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】連結式バス用アクティブステアリングシステム
(51)【国際特許分類】
B62D 7/02 20060101AFI20170417BHJP
【FI】
B62D7/02
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-524067(P2016-524067)
(86)(22)【出願日】2013年10月16日
(65)【公表番号】特表2016-537236(P2016-537236A)
(43)【公表日】2016年12月1日
(86)【国際出願番号】CN2013085341
(87)【国際公開番号】WO2015054854
(87)【国際公開日】20150423
【審査請求日】2016年6月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】516280613
【氏名又は名称】アリース エコ アーク(ケイマン) シーオー.エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】楊安陶
(72)【発明者】
【氏名】陳錚錚
【審査官】
飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−320362(JP,A)
【文献】
米国特許第04351408(US,A)
【文献】
特開2010−132238(JP,A)
【文献】
特開平09−207797(JP,A)
【文献】
特開2002−154445(JP,A)
【文献】
特開昭62−149557(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0093139(US,A1)
【文献】
米国特許第04366966(US,A)
【文献】
特開2001−088752(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第101934819(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 7/00−15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操舵可能な前輪車軸を有する連結式車両用アクティブステアリングシステムであって、前記アクティブステアリングシステムは、
ジョイントベース、サスペンションアーム、油圧式ターンテーブル、メイン油圧ポンプ、サーボモータ及び制御部を含み、
前記ジョイントベース及び前記サスペンションアームは、トレーラーフレームをフロントフレームに接続するために用いられ、
前記フロントフレームと前記トレーラーフレームは、前記ジョイントベース及び前記サスペンションアームを介して互いに相対して回転し、
前記油圧式ターンテーブルは、前記フロントフレームと前記トレーラーフレームとの間のジョイント角度を調整するために前記ジョイントベースに設置され、
前記油圧式ターンテーブルは、油圧モータ、圧力調整弁、リングギア、小ギア及び軸受を備え、
前記サーボモータは、前記メイン油圧ポンプに接続され、前記メイン油圧ポンプ及び前記サーボモータは、前記トレーラーフレームのチャンバー内に設置され、
前記メイン油圧ポンプ及び前記サーボモータは、第一油圧チューブ及び第二油圧チューブを介して、前記油圧モータに油圧用の油を移し、それによって、制御ねじり力を時計方向又は反時計方向に提供し、
前記制御部は、アシストを受けたステアリングモードを制御し、前記アシストを受けたステアリングモードでは、目標ジョイント角度は、ステアリングホイールの位置情報に応じて決定され、前記制御部は、前記油圧の油に圧力を加え、前記連結式車両の速度に応じて、前記フロントフレームと前記トレーラーフレームの間のジョイント角度が前記目標ジョイント角度に達するまで、算出された角速度で前記油圧式ターンテーブルを回すように、前記サーボモータに指示する、
操舵可能な前輪車軸を有する連結式車両用アクティブステアリングシステム。
【請求項2】
前記目標ジョイント角度が、前記ステアリングホイールの位置情報に比例する、請求項1に記載のアクティブステアリングシステム。
【請求項3】
前記目標ジョイント角度が、前記連結式車両の速度によって制限される、請求項1に記載のアクティブステアリングシステム。
【請求項4】
前記油圧式ターンテーブルの角速度が、連結式車両の速度によって制限される、請求項1に記載のアクティブステアリングシステム。
【請求項5】
連結式バスのアクティブステアリングシステムであって、前記アクティブステアリングシステムは、
ジョイントベース、サスペンションアーム、油圧式ターンテーブル、メイン油圧ポンプ、サーボモータ及び制御部を含み、
前記ジョイントベース及び前記サスペンションアームは、トレーラーフレームをフロントフレームに接続するために用いられ、
前記フロントフレームと前記サスペンションアームは、前記ジョイントベース及び前記サスペンションアームを介して互いに相対して回転し、
前記油圧式ターンテーブルは、前記フロントフレームと前記トレーラーフレームとの間のジョイント角度を調整するために前記ジョイントベースに設置され、
前記油圧式ターンテーブルは、油圧モータ、圧力調整弁、リングギア、小ギア及び軸受を備え、
前記サーボモータは、前記メイン油圧ポンプに接続され、前記メイン油圧ポンプ及び前記サーボモータは、前記トレーラーフレームのチャンバー内に設置され、
前記メイン油圧ポンプ及び前記サーボモータは、第一油圧チューブ及び第二油圧チューブを介して、前記油圧モータに油圧用の油を移し、それによって、制御ねじり力を時計方向又は反時計方向に提供し、
前記制御部は、アシストを受けたステアリングモードを制御し、前記アシストを受けたステアリングモードでは、目標ジョイント角度は、ステアリングホイールの位置情報に応じて決定され、前記制御部は、前記油圧の油に圧力を加え、前記連結式バスの速度に応じて、前記フロントと前記トレーラーフレームの間のジョイント角度が前記目標ジョイント角度に達するまで、算出された角速度で前記油圧式ターンテーブルを回すように、前記サーボモータに指示する、
連結式バスのアクティブステアリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の交差点又はカーブにおいて、連結式バスの駆動能力を増大させるための、アクティブステアリングシステム及び制御方法に関するものであり、より具体的には、連結式バスの旋回半径を減少させるために、油圧式ターンテーブルを使用し、且つ、連結されたジョイントを安定化させるため、受動的な減衰力を提供するためのアクティブステアリングシステムである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、市販の連結式バスの旋回半径は非常に大きいことから、連結式バスが、そのままバックすることはできない。バス専用レーンのない都市部では、旋回するための経路を配置することが困難であり、多くの制約事項が生じている。連結式バスの経営的及び実用的な価値が増しているため、アクティブステアリングシステムを開発することが必要である。これによって、連結式バスは、道路の交差点又はカーブに制約事項のあるエリアで、より良いサービスを提供することができる。
【0003】
従来、連結式ジョイントが、受動的な減衰力を提供して連結式ジョイントを安定化させていた。例えば、機械的減衰手段又は油圧式減衰手段が通常使用されている。従来の連結式ジョイントと、ステアリングシステム及び車両制御部は、通常異なるシステムに属している。アクティブステアリングシステムを提供するためには、車両制御部に連結式ジョイントを統合する必要がある。
【0004】
工業的に、原材料又は商品を輸送するために使用される連結式トレーラーは、加えられた力に応答して、進行方向を変えれるように、機械的ステアリングジョイント又は油圧式ステアリングジョイント(又は、トラクタージョイント呼ばれる)を備えている。しかしながら、これらのトラクタージョイントは、ステアリングホイールの位置に従って制御されている。また、トラクタートレーラーは、操舵前輪セットを使用して進行方向を変更する連結式バスとは異なる。言い換えれば、機械的ステアリングジョイント又は油圧ステアリングジョイントは、トラクタートレーラーが進行方向を変えるための唯一のやり方である。本発明は、ステアリング操作を積極的にアシストすることができる連結式ジョイントを提供する。ゆっくりとステアリングの力を適用し、最適な角度でジョイントをロックすることによって、連結式ジョイントは、制御されることができる。つまり、連結式ジョイントは、ステアリングホイールの位置に比例するものでも、又は直接つなげられるものでもない。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、連結式バス用のアクティブステアリングシステムを提供することである。ステアリングホイールの位置、駆動速度及び変速ギアの信号を検出することによって、アクティブステアリングシステムは、連結式バスの操舵動作をアシストすることができる。アクティブステアリングシステムは、油圧式ターンテーブルを含む。算出された力は、連結式バスの操舵動作をアシストするために油圧式ターンテーブルに適用される。フロントフレーム及びトレーラーフレームが信号に対応する予め設定された角度である場合、最適な角度が維持される。
【0006】
本発明の別の目的は、連結式バス用のアクティブステアリングシステムを提供することである。アクティブステアリングシステムは、一連のメッセージを処理することによって、連結式バスにおける、車線変更の動作であるか又は操舵動作であるかを識別することができる。
【0007】
本発明の一態様によれば、操舵可能な前輪車軸を有する連結式車両用アクティブステアリングシステムを提供する。アクティブステアリングシステムは、ジョイントベース、サスペンションアーム、油圧式ターンテーブル、メイン油圧ポンプ、サーボモータ及び制御部を含む。ジョイントベース及びサスペンションアームは、トレーラーフレームをフロントフレームに接続するために用いられる。フロントフレームとトレーラーフレームは、ジョイントベース及びサスペンションアームを介して互いに相対して回転する。油圧式ターンテーブルは、フロントフレームとトレーラーフレームとの間のジョイント角度を調整するためにジョイントベースに設置される。油圧式ターンテーブルは、油圧モータ、圧力調整弁、リングギア、小ギア及び軸受を含む。サーボモータは、メイン油圧ポンプに接続されている。メイン油圧ポンプ及びサーボモータは、トレーラーフレームのチャンバー内に設置される。メイン油圧ポンプ及びサーボモータは、第一油圧チューブ及び第二油圧チューブを介して、油圧モータに油圧用の油を移し、それによって、制御ねじり力を時計方向又は反時計方向に提供する。制御部は、アシストを受けたステアリングモードを制御する。アシストを受けたステアリングモードでは、目標ジョイント角度は、ステアリングホイールの位置情報に応じて決定され、制御部は、油圧の油に圧力を加え、連結式車両の速度に応じて、フロントフレームとトレーラーの間のジョイント角度が目標ジョイント角度に達するまで、算出された角速度で油圧式ターンテーブルを回すように、サーボモータに指示する。
【0008】
一実施形態では、目標ジョイント角度は、ステアリングホイールの位置情報に比例する。
【0009】
一実施形態では、目標ジョイント角度は、連結式車両の速度によって制限される。
【0010】
一実施形態では、油圧式ターンテーブルの回転角速度は、連結式車両の速度によって制限される。
【0011】
本発明の別の態様によれば、連結式バスのアクティブステアリングシステムが提供される。アクティブステアリングシステムは、ジョイントベース、サスペンションアーム、油圧式ターンテーブル、メイン油圧ポンプ、サーボモータ及び制御部を含む。ジョイントベース及びサスペンションアームは、トレーラーフレームをフロントフレームに接続するために用いられる。フロントフレームとサスペンションアームは、ジョイントベース及びサスペンションアームを介して互いに相対して回転する。油圧式ターンテーブルは、フロントフレームとトレーラーフレームとの間のジョイント角度を調整するためにジョイントベースに設置される。油圧式ターンテーブルは、油圧モータ、圧力調整弁、リングギア、小ギア及び軸受を含む。サーボモータは、メイン油圧ポンプと接続されている。メイン油圧ポンプ及びサーボモータは、トレーラーフレームのチャンバー内に設置される。メイン油圧ポンプ及びサーボモータは、第一油圧チューブ及び第二油圧チューブを介して、油圧モータに油圧用の油を移し、それによって、制御ねじり力を時計方向又は反時計方向に提供する。制御部は、アシストを受けたステアリングモードを制御する。アシストを受けたステアリングモードでは、目標ジョイント角度は、ステアリングホイールの位置情報に応じて決定され、制御部は、油圧の油に圧力を加え、連結式バスの速度に応じて、フロントフレームとトレーラーフレームの間のジョイント角度が目標ジョイント角度に達するまで、算出された角速度で油圧式ターンテーブルに回すように、サーボモータに指示する。
【0012】
本発明の上記の内容は、以下の詳細な説明及び付随する図面を検討すると、当業者に、より容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る、連結式バスのアクティブステアリングシステムを示す概略等角図である。
【0014】
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る、連結式バスのアクティブステアリングシステムを示す概略分解図である。
【0015】
【
図3】
図3は、種々の速度における、ステアリングホイールの位置と目標ジョイント角度との関係を示すプロットである。
【0016】
【
図4】
図4は、種々の速度における、連結式ジョイントにおける最大許容速度を示すプロットである。
【0017】
本発明の概念によれば、アクティブステアリングシステムは、フロントフレームとトレーラーフレームを有する連結式バスの駆動能力を増大させるために設けられている。連結式バスは、操舵前輪セット、中間の車輪セット及び後輪セットを含む。これらの車輪は、フロントフレームとトレーラーフレームに設置されている。一般的に、出力システムの駆動軸は、連結式バスを駆動するために連結式バスの後輪に接続されている。また、連結式バスの中間辺りにある連結式ジョイントは、旋回半径を減少させるために用いられる。連結式バスが狭い道路で駆動されている時、操舵動作が行われた場合は、前方及び後方における一連の動きが、連結式ジョイントを所望の角度に調整するために必要とされる。さらに、連結式バスを駐車位置にバックで入れる場合、左右方向に連結式バスの角度を調整する必要がある。この状況では、ドライバは細心の注意をする必要があり、事故を避けるために、周囲に注意を払う。したがって、連結式バスのアクティブステアリングシステムを設計することが重要となる。
【0018】
連結式バスに実用的なアクティブステアリングシステムを提供するために、次の状況が考慮されるべきである。
【0019】
初めに、連結式バスが、道路である環状交差点を走行する場合、ステアリングホイールの位置が、予想されるリング状の軌道に沿って維持される。一方、油圧式ターンテーブルは、アシストを受けたステアリングモードである。さらに、連結されたジョイントは、ジョイント角度がステアリングホイールによって調整されるまで、最適な角度に調整されるべきである。
【0020】
第二に、連結式バスが駐車位置にバックしている時、駐車位置には、左方向又は右方向に連結式バスの角度を調整するための十分なスペースがない場合、連結されたジョイントは積極的に調整されるべきであり、ジョイント角度に応じた適切な角度に維持されるべきである。したがって、連結式バスは、連結式バスを左方向又は右方向に調整することなく、駐車位置にそのままバックさせることができる。
【0021】
図1及び
図2は、本発明の実施形態に係る、連結式バス用のアクティブステアリングシステムの構成要素を示す。油圧連結式ジョイントは、ジョイントベース103、サスペンションアーム104、及び油圧式ターンテーブル105を備えている。ジョイントベース103は、フロントフレーム101に設置されている。サスペンションアーム104は、トレーラーフレーム102に設置されている。油圧式ターンテーブル105は、軸を介してサスペンションアーム104と接続している。従って、油圧式ターンテーブル105は、垂直方向に回転する。また、油圧式ターンテーブル105は、リングギア202、小ギア201及び軸受203を含む。
【0022】
アクティブステアリングシステムは、制御部と油圧ループを備える。また、サーボモータ108は、電気的安全性を確保するため、チャンバー内に設置されている。サーボモータ108は、メイン油圧ポンプ107を駆動し、第一油圧チューブ110及び第二油圧チューブ111内に油に圧力を加えるために用いられる。第一油圧チューブ110又は第二油圧チューブ111内で圧力を加えられた油は油圧モータ106を駆動し、それにより、小ギア201に制御ねじり力を与えることができる。制御ねじり力の方向が時計方向又は反時計方向のどちらかであるかは、サーボモータ108の方向に応じて決定される。制御ねじり力は、小ギア201からリングギア202に伝達される。その結果として、油圧式ターンテーブルが回転させられ、油圧式ターンテーブルのジョイント角度は、制御部からの指令に従って調整される。
【0023】
油圧ループはさらに圧力調整弁109を備えている。圧力調整弁109は、油圧ループの最大油圧力を調整する制御手段である。圧力調整弁109は、油圧連結式ジョイントの減衰力の大きさを制御するために用いられる。従って、調整された油は、圧力調整弁109を介して流れるようになっており、油圧ループ内における流れにくさを生じさせている。とりわけ、制御された抵抗力は、油圧式ターンテーブル105の旋回動作のバランスをとるように生成されている。
【0024】
アクティブステアリングシステム稼働中に、制御部は、ステアリングホイールの位置情報を読み取り、サーボモータ108に指令を発行する。指令に従って、制御ねじり力は、油圧式ターンテーブルを回すために提供される。これにより、ジョイント角度は、ステアリングホイールの位置情報に応じた目標ジョイント角度に一致するように、徐々に調整される。その後、制御部は、制御された減衰力をサーボモータ108に使用するように指示し、油圧式ターンテーブルを目標ジョイント角度に固定するために油圧力を維持することができる。
【0025】
図3に示すように、制御部は、種々の速度に応じて、種々のゲイン値を使用する。高速で、直線的に進んでいる連結式バスの場合、目標ジョイント角度は、低速で走行の連結式バスと比べると、より小さい。例えば、ステアリングホイールが15度回転された場合、連結式バスが時速約40マイルの速度で走行している時、目標ジョイント角度は、制御部によって、5度に設定される。一方、連結式バスが時速約5マイルの速度で走行している時、ステアリングホイールが15度回転された場合、目標ジョイント角度は、制御部によって、10度に設定される。
【0026】
再度、
図3を参照のこと。連結式バスの速度が低速の限度を超えると、旋回動作するには、より大きいジョイント角度を必要とするため、目標ジョイント角度のゲインは増える。連結式バスの速度が高速の限度を超えると、目標ジョイント角度のゲインは減る。これにより、車線変更の動作の安定性が向上する。
【0027】
再度、
図3を参照のこと。連結式バスがバックしている間、ステアリングホイールの角度に従って、目標ジョイント角度のゲインは、連結式バスの駆動軸がトレーラーの車軸に設置されているために、明らかに増える。連結式バスがバックする場合、トレーラー車軸が向いている方向に起因して反力が発生する。反力に応じて、連結式ジョイントは、垂直方向に引っ張られる。さらに、カーブが続く道路において連結式バスが維持できるように、リバースモードでは、より大きなゲインが必要とされる。
【0028】
アクティブステアリングシステムの別の実施形態が
図4に示される。ジョイントの最大角速度は、車両の速度に応じて決定される。ゼロに近い正の領域では、連結式バスは、油圧式ターンテーブルを正確に制御し、タイヤの摩耗を避けるために、遅い速度で駆動される。連結式バスの速度が指定された速度制限を超えていない場合、油圧式ターンテーブルのジョイント角度は変化する。
【0029】
再度、
図4を参照のこと。車両速度が高速の限度を超えた場合に、油圧式ターンテーブルの最大角速度は、制御部によって制限されている。なぜなら、連結式バスを駆動する安定性及び快適さが、油圧式ターンテーブルの回転速度の影響を受けるためである。
連結式バスが高速道路上で駆動され、車線変更の動作が実行される場合、このような状況は、通常生じる。従って、連結式バスの駆動速度は、油圧式ターンテーブルの許容される最大角速度に直接関連している。