(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記閾値は、異なる事象のそれぞれに対応する複数の種類の閾値を含み、前記積算判定手段は、前記第1の積算値が前記複数の種類の閾値のそれぞれに達する場合に、前記複数の種類の閾値のそれぞれに対応する閾値到達通知を出力する
ことを特徴とする請求項1または2記載の監視装置。
前記コンピュータは、前記第1の積算値を第2の積算値として記憶する、バッテリーでバックアップされる記憶手段または不揮発性の記憶手段のいずれかである、積算値記憶手段を含み、
前記コンピュータが、更に、
前記期間回転数を算出する度に、前記積算値記憶手段から前記第2の積算値を読み出し、前記第2の積算値に前記期間回転数を加算して前記第1の積算値を算出し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達した場合、更に前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として所定の初期値を記録し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達しない場合、前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として前記算出した第1の積算値を記録する
ことを特徴とする請求項7記載の監視方法。
前記コンピュータは、前記第1の積算値を第2の積算値として記憶する、バッテリーでバックアップされる記憶手段または不揮発性の記憶手段のいずれかである、積算値記憶手段を含み、
前記コンピュータに、
前記期間回転数を算出する度に、前記積算値記憶手段から前記第2の積算値を読み出し、前記第2の積算値に前記期間回転数を加算して前記第1の積算値を算出し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達した場合、更に前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として所定の初期値を記録し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達しない場合、前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として前記算出した第1の積算値を記録する処理を、
更に実行させる
ことを特徴とする請求項9記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。尚、各図面及び明細書記載の各実施形態において、同様の構成要素には同様の符号を付与し、適宜説明を省略する。
【0016】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る監視装置100の構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る監視装置100は、回転数算出部110と、積算判定部120とを含む。尚、
図1に示す構成要素は、ハードウェア単位の構成要素でも、コンピュータ装置の機能単位に分割した構成要素でもよい。ここでは、
図1に示す構成要素は、コンピュータ装置の機能単位に分割した構成要素として説明する。
【0018】
===回転数算出部110===
回転数算出部110は、特定タイミング毎に、期間回転数を算出し、出力する。期間回転数は、前回の特定タイミングから今回の特定タイミングまでの期間の、ファンの回転数である、
ここで、その特定タイミングは、例えば、所定の時間(例えば、1分間)毎のタイミングである。この場合、「前回の特定タイミングから今回の特定タイミングまでの期間」は、その所定の時間(例えば、1分間)である。
【0019】
ファンが複数の場合、回転数算出部110は、それらの複数のファンを任意の数にグループ分けし、そのグループそれぞれに対応する期間回転数を算出して出力してもよい。例えば、そのグループは、それらの複数の全てのファンをまとめて、それらの複数の全てのファンの回転数を合算して期間回転数を算出して出力してよい。また、回転数算出部110は、それらの複数のファンのそれぞれを別のグループとして、それらのファンのそれぞれに対応する複数の期間回転数を算出して出力してもよい。
【0020】
===積算判定部120===
積算判定部120は、回転数算出部110から受け取った期間回転数を積算して積算値(第1の積算値)を算出し、その積算値が特定の事象を示す閾値に達した場合に、閾値到達通知を出力する。
【0021】
特定の事象を示す閾値は、例えば、「課金を実施するタイミングである」という事象に対応する積算値の値である。また、閾値は、「メンテナンスを実施するタイミングである」という事象に対応する積算値の値であってもよい。その閾値は、予め積算判定部120の図示しない記憶部に設定されていてよい。
【0022】
積算判定部120は、回転数算出部110から複数グループのそれぞれの期間回転数を受け取る場合、それらの複数の期間回転数のそれぞれに対応する積算値を算出するようにしてよい。そして、積算判定部120は、その積算値がそのグループに対応する閾値に達した場合に、閾値到達通知を出力するようにしてよい。
【0023】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る監視装置100を含む機器101の構成を示すブロック図である。機器101は、任意の電気機器、電子機器であり、電気電子機器とも呼ばれる。
【0024】
図2に示すように、機器101は、監視装置100と、上位装置102と、ファン103とを含む。
【0025】
機器101は、監視装置100が使用情報を測定する対象である。機器101は、例えば、コンピュータであってよい。
【0026】
上位装置102は、例えば、そのコンピュータのCPU(Central Processing Unit)である。また、上位装置102は、BMC(Baseboard Management Controller)、DGP(Diagnostic Processor)等のそのコンピュータの状態を監視する部品であってもよい。
【0027】
ファン103は、そのコンピュータに実装された冷却ファンである。ファン103は、
図2に示す構成に係わらず、1台以上の任意の台数であってよい。
【0028】
ファン103は、例えば、1回転あたり2回のパルスを出力する。この場合、回転数算出部110は、1分間のそのパルスの数をカウントして2で割り、期間回転数として出力する。或いは、回転数算出部110は、そのパルスの周期を計測し、その周期からその期間回転数を算出するようにしてもよい。
【0029】
また、ファン103は、外部(例えば、監視装置100や上位装置102)から回転速度の指示を受けて動作するものであってもよい。この場合、回転数算出部110は、その外部装置からその指示の内容を取得し、その内容に基づいてその期間回転数を算出するようにしてよい。
【0030】
監視装置100は、例えば、機器101(コンピュータ)のマザーボード上の回路とそのマザーボード上で動作するプログラムとで構成されてよい。
【0031】
この場合、ファン103は、そのマザーボードに接続される。そして、監視装置100のプログラムは、閾値到達通知をそのマザーボード上で動作する上位のプログラムに通知するようにしてよい。また、その閾値は、コンピュータの生産時に設定されてよいし、ユーザ先へコンピュータを設置する際に、システムエンジニアや保守員によって設定されてもよい。
【0032】
以上が、監視装置100の機能単位の各構成要素についての説明である。
【0033】
次に、監視装置100のハードウェア単位の構成要素について説明する。
【0034】
図3は、本実施形態における監視装置100を実現するコンピュータ700のハードウェア構成を示す図である。
【0035】
図3に示すように、コンピュータ700は、CPU701、記憶部702、記憶装置703、入力部704、出力部705、通信部706、インタフェース部708を含む。更に、コンピュータ700は、外部から供給される記録媒体(または記憶媒体)707を含む。記録媒体707は、情報を非一時的に記憶する不揮発性記録媒体であってよい。
【0036】
コンピュータ700は、例えば、機器101であってよい。この場合、監視装置100は、コンピュータ700上に、上位装置102と共存する。尚、コンピュータ700は、機器101本体とは別のコンピュータであってもよい。
【0037】
CPU701は、オペレーティングシステム(不図示)を動作させて、コンピュータ700の、全体の動作を制御する。また、CPU701は、例えば記憶装置703に装着された記録媒体707から、プログラムやデータを読み込み、読み込んだプログラムやデータを記憶部702に書き込む。ここで、そのプログラムは、例えば、後述の
図4、
図8及び
図9に示すフローチャートの動作をコンピュータ700に実行させるプログラムである。
【0038】
そして、CPU701は、読み込んだプログラムに従って、また読み込んだデータに基づいて、
図1に示す回転数算出部110及び積算判定部120として各種の処理を実行する。
【0039】
尚、CPU701は、通信網(不図示)に接続されている外部コンピュータ(不図示)から、記憶部702にプログラムやデータをダウンロードするようにしてもよい。
【0040】
記憶部702は、プログラムやデータを記憶する。記憶部702は、積算判定部120の一部として閾値を記憶してもよい。
【0041】
記憶装置703は、例えば、光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、外付けハードディスク及び半導体メモリであって、記録媒体707を含む。記憶装置703(記録媒体707)は、プログラムをコンピュータ読み取り可能に記憶する。また、記憶装置703は、データを記憶してもよい。記憶装置703は、積算判定部120の一部として閾値を記憶してもよい。
【0042】
入力部704は、例えばマウスやキーボード、内蔵のキーボタンなどで実現され、入力操作に用いられる。入力部704は、マウスやキーボード、内蔵のキーボタンに限らず、例えばタッチパネルなどでもよい。
【0043】
出力部705は、例えばディスプレイで実現され、出力を確認するために用いられる。
【0044】
通信部706は、外部装置とのインタフェースを実現する。また、閾値到達通知の通知先である上位装置102がBMC或いはDGPである場合、通信部706は積算判定部120の一部としても含まれる。
【0045】
インタフェース部708は、ファン103とのインタフェースを実現する。インタフェース部708は、回転数算出部110の一部として含まれる。
【0046】
以上説明したように、
図1に示す監視装置100の機能単位のブロックは、
図3に示すハードウェア構成のコンピュータ700によって実現される。但し、コンピュータ700が備える各部の実現手段は、上記に限定されない。すなわち、コンピュータ700は、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線または無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0047】
尚、上述のプログラムのコードを記録した記録媒体707が、コンピュータ700に供給され、CPU701は、記録媒体707に格納されたプログラムのコードを読み出して実行するようにしてもよい。或いは、CPU701は、記録媒体707に格納されたプログラムのコードを、記憶部702、記憶装置703またはその両方に格納するようにしてもよい。すなわち、本実施形態は、コンピュータ700(CPU701)が実行するプログラム(ソフトウェア)を、一時的にまたは非一時的に、記憶する記録媒体707の実施形態を含む。
【0048】
以上が、本実施形態における監視装置100を実現するコンピュータ700の、ハードウェア単位の各構成要素についての説明である。
【0049】
次に本実施形態の動作について、
図1〜
図4を参照して詳細に説明する。
【0050】
図4は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したCPU701によるプログラム制御に基づいて、実行されても良い。また、処理のステップ名については、S601のように、記号で記載する。
【0051】
ファン103は、機器101の電源が投入されると、回転を開始するものとする。そして、監視装置100は、機器101の電源が投入されると、
図4に示すフローチャートの処理を開始するものとする。
【0052】
回転数算出部110は、ファン103から受信したパルスに基づいて、1分間毎の期間回転数を算出し、出力する(S601)。
【0053】
次に、積算判定部120は、回転数算出部110から受け取った期間回転数を順次、加算して積算値を算出する(S602)。例えば、積算判定部120は、記憶部702に記録した現在の積算値に、その受け取った期間回転数を積算(加算)して積算値を算出する。
【0054】
次に、積算判定部120は、算出した積算値が閾値に達したか否かを判定する(S603)。その閾値は、特定の値(例えば、100,000)の倍数であるとする。例えば、積算判定部120は、初期値を「100,000」として、記憶部702に閾値を記録する。そして、積算判定部120は、算出した積算値が、記憶部702に記録した閾値と等しいかより大きい場合に、算出した積算値が閾値に達したと判定する。尚、積算判定部120は、算出した積算値が閾値に達したと判定した場合は、記憶部702に記録した閾値を、その度に「100,000」を加算することで、更新する。
【0055】
尚、積算判定部120は、積算値及び閾値が、それらの記録領域においてオーバーフローする前に、任意のタイミングでそれらを初期化(積算値を「0」に、閾値を「100,000」に)するようにしてよい。
【0056】
積算値が閾値に達した場合、積算判定部120は、上位装置102に閾値到達通知を出力する(S604)。そして、処理はS601へ戻る。
【0057】
積算値が閾値に達しない場合、処理はS601へ戻る。
【0058】
尚、監視装置100は、
図2に示す3台のファン103(ファンFa、ファンFb及びファンFc)のそれぞれが1つのグループである場合、S601からS605の処理を、3台のファン103(3つのグループ)のそれぞれについて、実行する。尚、監視装置100は、3台のファン103のそれぞれについての処理を、並行して或いは順番に実行してよい。
【0059】
また、積算判定部120は、それらのグループのそれぞれに対応して異なる閾値を用いるようにしてもよい。
【0060】
尚、上位装置102は、監視装置100から閾値到達通知を受け付け、その受け付けた閾値到達通知に対応する電気電子機器の使用量に基づいて、電気電子機器管理処理を実行するようにしてよい。例えば、その電気電子機器管理処理は、外部に対するメンテナンスの実施時期の予告や到達の通知である。また、その電気電子機器管理処理は、その電気電子機器の使用量に対する課金手段(不図示)への、課金情報の通知であってもよい。或いは、その電気電子機器管理処理は、上位装置102自身による、その電気電子機器の使用量に対する課金処理であってもよい。
【0061】
以上が、次に本実施形態の動作についての説明である。
【0062】
上述した本実施形態における第1の効果は、周辺環境が機器に及ぼす負荷を考慮した、その機器の使用量を測定することが可能になる点である。
【0063】
その理由は、回転数算出部110がファン103の期間回転数を算出し、積算判定部120がその期間回転数の積算値が閾値に到達した場合に通知を出力するようにしたからである。
【0064】
上述した本実施形態における第2の効果は、周辺環境が機器に与える負荷とその機器の性能的な負荷とを総合的に考慮した、その機器の使用量を測定することが可能になる点である。
【0065】
その理由は、第1の効果の理由と同様である。以下に具体的に説明する。
【0066】
電力を動力とする、一般的な機器(例えば、コンピュータなど)の多くは、性能的な負荷が少ない場合、消費電力は小さくて機器内部の温度が低くなるため、冷却ファンの回転数を少なくする。逆に、性能的な負荷が多い場合、消費電力は大きくて機器内部の温度が高くなるため、冷却ファンの回転数を多くする。
【0067】
換言すると、機器101に掛かる性能的な負荷が少なければ、ファン103の回転数は低い状態で維持される。従って、その回転数の積算値が閾値を上回り、上位装置102に閾値到達通知が出力される間隔は、長くなる。逆に、機器101への性能的な負荷が多い状態が継続すれば、CPUの温度や内部温度が上昇するためファン103の回転数が高くなる。従って、その閾値到達通知が出力される間隔は、短くなる。一方、機器101の雰囲気温度が低いと機器101の内部温度は低くなり、ファン103の回転数は低くなる。逆に、機器101の雰囲気温度が高いと機器101の内部温度は高くなり、ファン103の回転数は高くなる。即ち、ファン103の回転数は、周辺環境からの負荷と機器101の性能的な負荷との両方に基づいて、変化する。
【0068】
以上より、機器101の使用量は、機器101への負荷の量と考えられる。そして、ファン103の回転数は、機器101への負荷の多少を表すと考えられる。即ち、ファン103の回転数の積算値に基づいて、使用量を測定することが可能となる。
【0069】
そして、機器101の負荷(周辺環境からの負荷と機器101の性能的な負荷)に対応する使用量の測定が可能となることにより、メンテナンスの実施時期や、システムの使用量に対する課金などの最適化を図ることが可能となる。そのため、不要なメンテナンス、そのための不必要な経費、或いは使用量が少なくても課金されるような不公平なことなどを防止できる。
【0070】
上述した本実施形態における第3の効果は、グループ毎に閾値到達通知を出力することが可能になる点である。
【0071】
その理由は、その理由は、積算判定部120は、それらのグループのそれぞれに対応して異なる閾値を用いるようにしたからである。
【0072】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。
【0073】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る、監視装置200の構成を示すブロック図である。
【0074】
図5を参照すると、本実施形態における監視装置200は、第1の実施形態の監視装置100と比べて、積算値記憶部130を更に含む。
【0075】
本実施形態において、
図2に示す機器101は、監視装置100に替えて監視装置200を含むようにしてよい。
【0076】
===積算値記憶部130===
積算値記憶部130は、積算値(第2の積算値)を記憶する。
図6は、積算値記憶部130の一例を示す図である。
図6に示すように、積算値記憶部130は、ファン103(ファンFa、ファンFb及びファンFcのそれぞれ)の課金タイミング用の積算値であるIV1、IV2及びIV3を記憶する。また、積算値記憶部130は、ファン103(ファンFa、ファンFb及びファンFcのそれぞれ)のメンテナンスタイミング用の積算値であるIV4、IV5及びIV6を記憶する。ここで、IV1、IV2、IV3、IV4、IV5及びIV6の単位は、千回である。例えば、IV1の「45」は、「45,000回」の回転の値を示す。
【0077】
積算値記憶部130は、例えば、
図3に示す記憶部702或いは記憶装置703より構成されてもよい。
【0078】
積算値記憶部130は、バッテリーでバックアップされる記憶手段または不揮発性の記憶手段のいずれかであってよい。この場合、監視装置100は、その電源投入時に、積算値記憶部130が記憶する積算値を、初期化しない。
【0079】
次に本実施形態の動作について、
図2、
図3及び
図5〜
図9を参照して詳細に説明する。
【0080】
図7は、本実施形態における閾値情報420の一例を示す図である。
図7に示すように、閾値情報420は、課金タイミング閾値情報THpの「100」と、メンテナンスタイミング閾値情報THqの「15,000」と、を含む。課金タイミング閾値情報THpは、課金タイミングとなるファン103の積算値を示す。メンテナンスタイミング閾値情報THqは、メンテナンスタイミングとなるファン103の積算値を示す。尚、課金タイミング閾値情報THp及びメンテナンスタイミング閾値情報THqの単位は[千回]である。閾値情報420は、例えば、
図3に示す記憶部702或いは記憶装置703に記憶されてよい。この場合、積算判定部120は、記憶部702或いは記憶装置703から閾値情報420を読み出して利用する。
【0081】
図8及び
図9は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したCPU701によるプログラム制御に基づいて、実行されても良い。
【0082】
ファン103は、機器101の電源が投入されると、回転を開始するものとする。従って、監視装置200は、機器101の電源が投入されると、
図8に示すフローチャートの処理を開始するものとする。
【0083】
回転数算出部110は、ファン103から受信したパルスに基づいて、1分間毎の期間回転数を算出し、出力する(S601)。
【0084】
次に、積算判定部120は、以下のS612からS627の処理を、「積算値IV1と積算値IV4」、「積算値IV2と積算値IV5」及び「積算値IV3と積算値IV6」のそれぞれについて実行する。その後、処理はS601へ戻る。
【0085】
尚、本実施形態の処理は、
図8及び
図9に示すフローチャートに係わらず、積算値IV1、積算値IV2、積算値IV3、積算値IV4、積算値IV5及び積算値IV6に対する処理を、任意の順番で実行するようにしてよい。以下、「積算値IV1と積算値IV4」の場合について説明する。
【0086】
次に、積算判定部120は、積算値記憶部130から積算値IV1(第2の積算値)を読み込む(S612)。
【0087】
次に、積算判定部120は、積算値IV1に回転数算出部110から受け取った期間回転数を加算して、積算値IV1を更新する(S613)。
【0088】
次に、積算判定部120は、更新した積算値IV1(第1の積算値)が課金タイミング閾値情報THpに達したか否かを判定する(S614)。例えば、積算判定部120は、積算値IV1を1000で除した得た商と課金タイミング閾値情報THpとを比較する。
【0089】
積算値IV1が課金タイミング閾値情報THpに達した場合(S614でYES)、積算判定部120は、上位装置102に、THp到達通知(閾値到達通知とも呼ばれる)を出力する(S615)。
【0090】
次に、積算判定部120は、積算値記憶部130に積算値IV1(第2の積算値)として、「0」を記録する(S616)。そして、処理は、S622へ進む。
【0091】
積算値IV1が課金タイミング閾値情報THpに達しない場合(S614でNO)、積算判定部120は、積算値記憶部130に積算値IV1(第2の積算値)として、更新した積算値IV1を記録する(S617)。そして、処理は、S622へ進む。
【0092】
次に、積算判定部120は、積算値記憶部130から積算値IV4(第2の積算値)を読み込む(S622)。
【0093】
次に、積算判定部120は、積算値IV4に回転数算出部110から受け取った期間回転数を加算して、積算値IV4を更新する(S623)。
【0094】
次に、積算判定部120は、更新した積算値IV4(第1の積算値)がメンテナンスタイミング閾値情報THqに達したか否かを判定する(S624)。例えば、積算判定部120は、積算値IV4を1000で除した得た商とメンテナンスタイミング閾値情報THqとを比較する。
【0095】
積算値IV4がメンテナンスタイミング閾値情報THqに達した場合(S624でYES)、積算判定部120は、上位装置102に、THp到達通知(閾値到達通知とも呼ばれる)を出力する(S625)。
【0096】
次に、積算判定部120は、積算値記憶部130に積算値IV4(第2の積算値)として、「0」を記録する(S626)。そして、処理は、S612へ戻る。
【0097】
積算値IV4がメンテナンスタイミング閾値情報THqに達しない場合(S624でNO)、積算判定部120は、積算値記憶部130に積算値IV4(第2の積算値)として、更新した積算値IV4を記録する(S627)。そして、処理は、S612へ戻る。
【0098】
本実施形態の120は、閾値情報420に示す例に係わらず、任意の種類数の閾値を利用するようにしてよい。
【0099】
上述した本実施形態における第1の効果は、第1の実施形態の効果に加えて、監視装置100の電源が切断され、その後再投入された場合に、その電源切断前の積算値を継承することが可能になる点である。
【0100】
その理由は、その理由は、積算値記憶部130をバッテリーでバックアップされる記憶手段または不揮発性の記憶手段にしたからである。
【0101】
上述した本実施形態における第2の効果は、複数種類の閾値に関する閾値到達通知を出力することが可能になる点である。
【0102】
その理由は、その理由は、積算値記憶部130が複数の積算値を記憶し、積算判定部120がそれらの複数の積算値それぞれについて複数種類の閾値に達したか否かを判定するようにしたからである。
【0103】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0104】
(付記1)
特定タイミング毎に、前回の前記特定タイミングから今回の前記特定タイミングまでの期間のファンの回転数である期間回転数を算出し、出力する回転数算出手段と、
前記期間回転数を積算して第1の積算値を算出し、前記第1の積算値が特定の事象を示す閾値に達した場合に、閾値到達通知を出力する積算判定手段と、
を含む監視装置。
【0105】
(付記2)
前記第1の積算値を第2の積算値として記憶する、バッテリーでバックアップされる記憶手段または不揮発性の記憶手段のいずれかである、積算値記憶手段を更に含み、
前記積算判定手段は、前記期間回転数を受け取る度に、前記積算値記憶手段から前記第2の積算値を読み出し、前記第2の積算値に前記期間回転数を加算して前記第1の積算値を算出し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達した場合、更に前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として所定の初期値を記録し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達しない場合、前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として前記算出した第1の積算値を記録する
ことを特徴とする請求項1記載の監視装置。
【0106】
(付記3)
前記閾値は、異なる事象のそれぞれに対応する複数の種類の閾値を含み、前記積算判定手段は、前記第1の積算値が前記複数の種類の閾値のそれぞれに達する場合に、前記複数の種類の閾値のそれぞれに対応する閾値到達通知を出力する
ことを特徴とする請求項1または2記載の監視装置。
【0107】
(付記4)
前記閾値は、異なる事象のそれぞれに対応する複数の種類の閾値を含み、
前記積算値記憶手段は、前記複数の種類の閾値のそれぞれに対応する前記第2の積算値を記憶し、
前記積算判定手段は、前記期間回転数を受け取る度に、前記積算値記憶手段から前記複数の種類の閾値のそれぞれに対応する複数の前記第2の積算値を読み出し、前記第2の積算値のそれぞれに前記期間回転数を加算して前記第1の積算値を算出し、前記算出した第1の積算値が、前記算出した第1の積算値に対応する前記閾値に達した場合、前記積算値記憶手段に、前記閾値に対応する前記第2の積算値として所定の初期値を記録し、前記算出した第1の積算値が、前記算出した第1の積算値に対応する前記閾値に達しない場合、前記積算値記憶手段に、前記閾値に対応する前記第2の積算値として前記算出した第1の積算値を記録する
ことを特徴とする請求項2記載の監視装置。
【0108】
(付記5)
前記回転数算出手段は、前記ファンの任意のグループ毎に前記期間回転数を算出して出力し、
前記積算判定手段は、前記グループ毎に前記第1の積算値を算出し、前記グループの第1の積算値が前記グループに対応する前記閾値に達した場合に、前記閾値到達通知を出力する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の監視装置。
【0109】
(付記6)
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の監視装置と、
前記閾値到達通知を受け付け、前記受け付けた閾値到達通知に対応する電気電子機器の使用量に基づいて、電気電子機器管理処理を実行する手段と、を含む、
電気電子機器。
【0110】
(付記7)
前記電気電子機器管理処理は、外部に対するメンテナンスの実施時期の予告である
ことを特徴とする付記6記載の電気電子機器。
【0111】
(付記8)
前記電気電子機器管理処理は、外部に対するメンテナンスの実施時期の到達の通知である
ことを特徴とする付記6または7記載の電気電子機器。
【0112】
(付記9)
前記電気電子機器管理処理は、前記電気電子機器の使用量に対する課金手段への、課金情報の通知である
ことを特徴とする付記6乃至8のいずれか1項に記載の電気電子機器。
【0113】
(付記10)
前記電気電子機器管理処理は、前記電気電子機器の使用量に対する課金処理である
ことを特徴とする付記6乃至8のいずれか1項に記載の電気電子機器。
【0114】
(付記11)
コンピュータが、
特定タイミング毎に、前回の前記特定タイミングから今回の前記特定タイミングまでの期間のファンの回転数である期間回転数を算出し、出力し、
前記期間回転数を積算して第1の積算値を算出し、前記第1の積算値が特定の事象を示す閾値に達した場合に、閾値到達通知を出力する
監視方法。
【0115】
(付記12)
前記コンピュータは、前記第1の積算値を第2の積算値として記憶する、バッテリーでバックアップされる記憶手段または不揮発性の記憶手段のいずれかである、積算値記憶手段を含み、
前記コンピュータが、更に、
前記期間回転数を算出する度に、前記積算値記憶手段から前記第2の積算値を読み出し、前記第2の積算値に前記期間回転数を加算して前記第1の積算値を算出し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達した場合、更に前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として所定の初期値を記録し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達しない場合、前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として前記算出した第1の積算値を記録する
ことを特徴とする請求項11記載の監視方法。
【0116】
(付記13)
コンピュータに、
特定タイミング毎に、前回の前記特定タイミングから今回の前記特定タイミングまでの期間のファンの回転数である期間回転数を算出し、出力する処理と、
前記期間回転数を積算して第1の積算値を算出し、前記第1の積算値が特定の事象を示す閾値に達した場合に、閾値到達通知を出力する処理と、を実行させる
プログラム。
【0117】
(付記14)
前記コンピュータは、前記第1の積算値を第2の積算値として記憶する、バッテリーでバックアップされる記憶手段または不揮発性の記憶手段のいずれかである、積算値記憶手段を含み、
前記コンピュータに、
前記期間回転数を算出する度に、前記積算値記憶手段から前記第2の積算値を読み出し、前記第2の積算値に前記期間回転数を加算して前記第1の積算値を算出し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達した場合、更に前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として所定の初期値を記録し、前記算出した第1の積算値が前記閾値に達しない場合、前記積算値記憶手段に前記第2の積算値として前記算出した第1の積算値を記録する処理を、更に実行させる
ことを特徴とする請求項13記載のプログラム。
【0118】
以上の各実施形態で説明した各構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はない。例えば、各構成要素は、複数の構成要素が1個のモジュールとして実現されてよい。また、各構成要素は、1つの構成要素が複数のモジュールで実現されてもよい。また、各構成要素は、ある構成要素が他の構成要素の一部であるような構成であってよい。また、各構成要素は、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複するような構成であってもよい。
【0119】
以上説明した各実施形態における各構成要素及び各構成要素を実現するモジュールは、必要に応じ、可能であれば、ハードウェア的に実現されてよい。また、各構成要素及び各構成要素を実現するモジュールは、コンピュータ及びプログラムで実現されてよい。また、各構成要素及び各構成要素を実現するモジュールは、ハードウェア的なモジュールとコンピュータ及びプログラムとの混在により実現されてもよい。
【0120】
そのプログラムは、例えば、磁気ディスクや半導体メモリなど、不揮発性のコンピュータ可読記録媒体に記録されて提供され、コンピュータの立ち上げ時などにコンピュータに読み取られる。この読み取られたプログラムは、そのコンピュータの動作を制御することにより、そのコンピュータを前述した各実施形態における構成要素として機能させる。
【0121】
また、以上説明した各実施形態では、複数の動作をフローチャートの形式で順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の動作を実行する順番を限定するものではない。このため、各実施形態を実施するときには、その複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0122】
更に、以上説明した各実施形態では、複数の動作は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。例えば、ある動作の実行中に他の動作が発生したり、ある動作と他の動作との実行タイミングが部分的に乃至全部において重複していたりしていてもよい。
【0123】
更に、以上説明した各実施形態では、ある動作が他の動作の契機になるように記載しているが、その記載はある動作と他の動作との全ての関係を限定するものではない。このため、各実施形態を実施するときには、その複数の動作の関係は内容的に支障のない範囲で変更することができる。また各構成要素の各動作の具体的な記載は、各構成要素の各動作を限定するものではない。このため、各構成要素の具体的な各動作は、各実施形態を実施する上で機能的、性能的、その他の特性に対して支障をきたさない範囲内で変更されて良い。
【0124】
以上、各実施形態及び実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しえるさまざまな変更をすることができる。