(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ホストコンピュータからのジョブ生成指示に対応してジョブを作成し、当該ジョブに基づいて所定の管理エリア内で基板の搬送および/または処理を実行する基板処理装置であって、
当該基板処理装置は、当該基板処理装置よりも前の段階で基板を処理する別の基板処理装置である第1基板処理装置で処理された基板を前記第1基板処理装置の外部で直接支持した状態で当該基板を搬送する中間装置に接続されており、
前記中間装置から搬入される基板を受け入れる直接搬入口と、
前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を搬送し、前記管理エリア内で基板を搬送する搬送ユニットと、
前記搬送ユニットによって搬入される基板を処理する複数の処理ユニットと、
前記基板処理装置を制御する制御装置とを含み、
当該制御装置は、
当該基板処理装置で処理する予定の基板が、前記第1基板処理装置に位置したことが前記ホストコンピュータから報告されると、当該基板の前記第1基板処理装置における位置情報を、当該制御装置で認識可能な仮想基板位置情報と対応付けて記憶する第1ステップと、
前記ホストコンピュータから前記基板のジョブ生成指示がなされると、前記仮想基板位置情報を使用して、前記基板を当該基板処理装置で搬送および/または処理するためのジョブを生成する第2ステップとを、実行する、基板処理装置。
前記制御装置は、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を前記基板処理装置の外部から前記基板処理装置の内部に前記搬送ユニットに搬送させる搬入工程を含む第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して、当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成する第3ステップ、をさらに実行する、請求項1に記載の基板処理装置。
前記制御装置は、前記第1基板処理装置で処理された基板を当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に検査する検査ユニットの検査結果に応じた基板処理条件を設定する第4ステップをさらに実行し、
前記第3ステップは、前記搬入工程と、前記搬入工程で前記複数の処理ユニットに搬送された基板を前記基板処理条件で前記複数の処理ユニットに処理させる処理工程と、を含む前記第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成するステップを含む、請求項2に記載の基板処理装置。
前記第4ステップは、前記第1基板処理装置および中間装置の一方に設けられた前記検査ユニットの検査結果に応じて前記基板処理条件を設定するステップを含む、請求項3に記載の基板処理装置。
前記制御装置は、前記第1計画および第2計画の一方の実行を停止させて、前記第1計画および第2計画の他方を前記基板処理装置に実行させる第6ステップをさらに実行する、請求項7に記載の基板処理装置。
ホストコンピュータからのジョブ生成指示に対応してジョブを作成し、当該ジョブに基づいて所定の管理エリア内で基板の搬送および/または処理を実行する基板処理装置であって、当該基板処理装置よりも前の段階で基板を処理する別の基板処理装置である第1基板処理装置で処理された基板を前記第1基板処理装置の外部で直接支持した状態で当該基板を搬送する中間装置に接続されており、前記中間装置から搬入される基板を受け入れる直接搬入口と、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を搬送し、前記管理エリア内で基板を搬送する搬送ユニットと、前記搬送ユニットによって搬入される基板を処理する複数の処理ユニットと、前記基板処理装置を制御する制御装置とを含む、前記基板処理装置によって実行される基板処理方法であって、
当該基板処理装置で処理する予定の基板が、前記第1基板処理装置に位置したことが前記ホストコンピュータから報告されると、当該基板の前記第1基板処理装置における位置情報を、当該制御装置で認識可能な仮想基板位置情報と対応付けて記憶する第1ステップと、
前記ホストコンピュータから前記基板のジョブ生成指示がなされると、前記仮想基板位置情報を使用して、前記基板を当該基板処理装置で搬送および/または処理するためのジョブを生成する第2ステップとを、含む、基板処理方法。
前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を前記基板処理装置の外部から前記基板処理装置の内部に前記搬送ユニットに搬送させる搬入工程を含む第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して、当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成する第3ステップをさらに含む、請求項9に記載の基板処理方法。
前記基板処理方法は、前記第1基板処理装置で処理された基板を当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に検査する検査ユニットの検査結果に応じた基板処理条件を設定する第4ステップをさらに含み、
前記第3ステップは、前記搬入工程と、前記搬入工程で前記複数の処理ユニットに搬送された基板を前記基板処理条件で前記複数の処理ユニットに処理させる処理工程と、を含む前記第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成するステップを含む、請求項10に記載の基板処理方法。
前記第4ステップは、前記第1基板処理装置および中間装置の一方に設けられた前記検査ユニットの検査結果に応じて前記基板処理条件を設定するステップを含む、請求項11に記載の基板処理方法。
前記第1計画および第2計画の一方の実行を停止させて、前記第1計画および第2計画の他方を前記基板処理装置に実行させる第6ステップをさらに含む、請求項15に記載の基板処理方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているように、基板の品質を高めるために、ある基板処理装置での基板の処理終了から別の基板処理装置での基板の処理開始までの時間を短縮したい場合がある。しかしながら、特許文献2に記載されているように、基板処理装置は、当該装置内で基板を搬送する計画を作成し実行する。そのため、特許文献1のように3つの装置(成膜装置、中間受渡部、および洗浄装置)間で基板を直接搬送する場合には、装置間での基板の搬送が円滑に行われず、搬送時間のロスが生じるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の目的の一つは、複数の装置間での基板の搬送を円滑に行うことのできる時間を短縮できる基板処理装置、基板処理方法、および基板処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態は、ホストコンピュータからのジョブ生成指示に対応してジョブを作成し、当該ジョブに基づいて所定の管理エリア内で基板の搬送および/または処理を実行する基板処理装置であって、当該基板処理装置よりも前の段階で基板を処理する別の基板処理装置である第1基板処理装置で処理された基板を前記第1基板処理装置の外部で直接支持した状態で当該基板を搬送する中間装置に接続されており、前記中間装置から搬入される基板を受け入れる直接搬入口と、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を搬送し、前記管理エリア内で基板を搬送する搬送ユニットと、前記搬送ユニットによって搬入される基板を処理する複数の処理ユニットと、前記基板処理装置を制御する制御装置とを含む、基板処理装置を提供する。
【0008】
前記制御装置は、当該基板処理装置で処理する予定の基板が、前記第1基板処理装置に位置したことが前記ホストコンピュータから報告されると、当該基板の前記第1基板処理装置における位置情報を、当該制御装置で認識可能な仮想基板位置情報と対応付けて記憶する第1ステップと、前記ホストコンピュータから前記基板のジョブ生成指示がなされると、前記仮想基板位置情報を使用して、前記基板を当該基板処理装置で搬送および/または処理するためのジョブを生成する第2ステップとを、実行する。
この構成によれば、基板処理装置の制御装置は、処理予定の基板の第1基板処理装置における位置情報を、当該制御装置で認識可能な仮想基板位置情報と対応付けて記憶する。ホストコンピュータからのジョブ生成指示に対応したジョブ作成には処理予定の基板の位置情報が必要であるが、本発明では処理予定の基板が基板処理装置に到達する前の段階で仮想基板位置情報の形でこれを予め用意している。このため、基板が実際に基板処理装置に到達する前の段階からジョブの作成作業を実行することができる。これにより、複数の基板処理装置間での基板の搬送を円滑に行うことができるようになる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記制御装置は、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を前記基板処理装置の外部から前記基板処理装置の内部に前記搬送ユニットに搬送させる搬入工程を含む第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して、当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成する第3ステップ、をさらに実行する、請求項1に記載の基板処理装置である。
【0010】
この構成によれば、第1基板処理装置で処理された基板が、基板を直接支持した状態で搬送する中間装置を介して基板処理装置に搬入される。そして、基板処理装置に搬入された基板は、搬送ユニットによって搬送され、必要に応じて処理ユニットによって処理される。制御装置は、基板処理装置に搬入される前の基板の位置情報、つまり、基板処理装置の外での基板の位置情報を記憶する。そして、制御装置は、基板が直接搬入口を介して中間装置から基板処理装置に搬入される前に、直接搬入口を介して基板処理装置の外から基板処理装置の中に基板を搬送する第2計画を予め記憶した位置情報に基づいて作成する。このように、基板処理装置の外での基板の搬送工程をも含む第2計画が作成されるので、基板処理装置の外から基板処理装置の中への基板の搬送が円滑に行われる。その結果、第1基板処理装置に搬入された基板が中間装置を介して基板処理装置に搬入されるまでに生じる時間のロスが低減される。これにより、第1基板処理装置から基板処理装置までの基板の搬送時間を短縮できる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記制御装置は、前記第1基板処理装置で処理された基板を当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に検査する検査ユニットの検査結果に応じた基板処理条件を設定する第4ステップをさらに実行し、前記第3ステップは、前記搬入工程と、前記搬入工程で前記複数の処理ユニットに搬送された基板を前記基板処理条件で前記複数の処理ユニットに処理させる処理工程と、を含む前記第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成するステップを含む、請求項2に記載の基板処理装置である。
【0012】
この構成によれば、第1基板処理装置で処理された基板の品質が、当該基板が基板処理装置に搬入される前に検査される。制御装置は、搬送ユニットが直接搬入口から基板処理装置の内部に基板を搬送するだけでなく、処理ユニットが検査結果に応じた基板処理条件で基板を処理するように第2計画を作成する。したがって、基板の品質に応じた処理を処理ユニットで行うことができ、基板の品質を高めることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記第4ステップは、前記第1基板処理装置および中間装置の一方に設けられた前記検査ユニットの検査結果に応じて前記基板処理条件を設定するステップを含む、請求項3に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、検査ユニットが第1基板処理装置および中間装置の一方に設けられており、第1基板処理装置で処理された基板の品質が、第1基板処理装置および中間装置の一方で検査される。検査ユニットが第1基板処理装置および中間装置以外の装置、つまり基板の搬送経路外に設けられている場合、第1基板処理装置および中間装置の外まで基板を搬送することが必要であり、そのための余分な搬送時間が発生する。したがって、第1基板処理装置および中間装置の一方に検査ユニットを設けることにより、第1基板処理装置から基板処理装置までの基板の搬送時間を短縮できる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、
前記基板処理装置は、複数枚の基板を収容可能な複数のキャリアをそれぞれ保持する複数のロードポートをさらに含み、前記第3ステップは、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板が、前記複数の処理ユニットを回避して前記基板処理装置の外部から前記ロードポートに前記搬送ユニットによって搬送されるように、前記第2計画を作成するステップを含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、搬送ユニットが直接搬入口を介して中間装置からロードポートに基板を搬送するように制御装置が第2計画を作成する。したがって、直接搬入口を介して基板処理装置に搬入された基板は、複数の処理ユニットで処理されずに、ロードポートに搬送される。たとえば第1基板処理装置で処理された基板が不良である場合、第2基板処理装置での基板の処理は無駄となる。したがって、このような場合に、第2基板処理装置での基板の処理を回避することにより、第2基板処理装置の稼動率を高めることができる。
さらに、基板が処理ユニットを経由する場合よりも搬送経路が短くなるので、第2基板処理装置内での基板の滞在時間が短縮される。したがって、たとえば中間装置から基板処理装置に搬入された基板が汚染されている場合には、基板に付着している異物によって基板処理装置の内部が汚染されることを抑制または防止できる。これにより、他の基板の品質を向上させることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、前記基板処理装置は、
複数枚の基板を収容可能な複数のキャリアをそれぞれ保持する複数のロードポートと、基板を退避させる退避ユニットをさらに含み、前記第3ステップは、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板が、前記搬送ユニットによって前記基板処理装置の外部から前記退避ユニットに搬送され、前記退避ユニットから前記複数のロードポートに搬送されるように、前記第2計画を作成するステップを含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置である。退避ユニットは、複数の処理ユニットに搬送される基板の搬送経路(基板処理装置内での搬送経路)外に配置されていることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、搬送ユニットが直接搬入口を介して中間装置から退避ユニットに基板を搬送し、その後、退避ユニットから複数のロードポートに当該基板を搬送するように制御装置が第2計画を作成する。すなわち、直接搬入口を通って基板処理装置に搬入された基板は、複数の処理ユニットの代わりに、基板を退避させる退避ユニットを経由して、中間装置から複数のロードポートに搬送される。前述のように、第1基板処理装置で処理された基板が不良である場合、第2基板処理装置での基板の処理は無駄となる。したがって、このような場合に、第2基板処理装置での基板の処理を回避することにより、第2基板処理装置の稼動率を高めることができる。さらに、基板は、処理ユニットの代わりに退避ユニットを経由するので、制御装置は、退避させるべき基板の計画を処理ユニットで処理される基板と同様に作成できる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、前記基板処理装置は、複数枚の基板を収容可能な複数のキャリアをそれぞれ保持する複数のロードポートをさらに含み、前記制御装置は、基板を前記複数のロードポートから前記複数の処理ユニットに前記搬送ユニットに搬送させる搬入工程と、前記複数の処理ユニットに搬送された基板を前記複数の処理ユニットに処理させる処理工程と、前記複数の処理ユニットで処理された基板を前記複数の処理ユニットから前記複数のロードポートに前記搬送ユニットに搬送させる搬出工程と、を含む第1計画を作成する第5ステップをさらに実行する、請求項
2〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
【0018】
この構成によれば、複数のキャリアをそれぞれ保持する複数のロードポートが、基板処理装置に設けられている。制御装置は、キャリア内の基板がロードポートから処理ユニットに搬送され、処理ユニットで処理された基板が処理ユニットからロードポートに搬送されるように第1計画を作成する。このように、基板処理装置は、直接搬入口だけでなく、ロードポートからも基板を受け入れることができるので、基板処理装置の稼動率を高めることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、前記制御装置は、前記第1計画および第2計画の一方の実行を停止させて、前記第1計画および第2計画の他方を前記基板処理装置に実行させる第6ステップをさらに実行する、請求項7に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、第1計画および第2計画の一方、つまり優先すべき優先計画とは異なる非優先計画の実行が一時停止または中止される。そして、第1計画および第2計画の他方、つまり優先計画が基板処理装置によって実行される。したがって、優先計画に対応する基板の処理開始を早めることができる。そのため、優先計画に対応する基板に関して、先行装置(第1基板処理装置)での基板の処理終了から後続装置(第2基板処理装置)での基板の処理開始までの時間を短縮できる。
【0020】
本発明の他の実施形態は、ホストコンピュータからのジョブ生成指示に対応してジョブを作成し、当該ジョブに基づいて所定の管理エリア内で基板の搬送および/または処理を実行する基板処理装置であって、当該基板処理装置よりも前の段階で基板を処理する別の基板処理装置である第1基板処理装置で処理された基板を前記第1基板処理装置の外部で直接支持した状態で当該基板を搬送する中間装置に接続されており、前記中間装置から搬入される基板を受け入れる直接搬入口と、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を搬送し、前記管理エリア内で基板を搬送する搬送ユニットと、前記搬送ユニットによって搬入される基板を処理する複数の処理ユニットと、前記基板処理装置を制御する制御装置とを含む、前記基板処理装置によって実行される基板処理方法を提供する。
【0021】
前記基板処理方法は、当該基板処理装置で処理する予定の基板が、前記第1基板処理装置に位置したことが前記ホストコンピュータから報告されると、当該基板の前記第1基板処理装置における位置情報を、当該制御装置で認識可能な仮想基板位置情報と対応付けて記憶する第1ステップと、前記ホストコンピュータから前記基板のジョブ生成指示がなされると、前記仮想基板位置情報を使用して、前記基板を当該基板処理装置で搬送および/または処理するためのジョブを生成する第2ステップと、を含む。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
【0022】
請求項10に記載の発明は、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板を前記基板処理装置の外部から前記基板処理装置の内部に前記搬送ユニットに搬送させる搬入工程を含む第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して、当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成する第3ステップをさらに含む、請求項9に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
【0023】
請求項11に記載の発明は、前記基板処理方法は、前記第1基板処理装置で処理された基板を当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に検査する検査ユニットの検査結果に応じた基板処理条件を設定する第4ステップをさらに含み、前記第3ステップは、前記搬入工程と、前記搬入工程で前記複数の処理ユニットに搬送された基板を前記基板処理条件で前記複数の処理ユニットに処理させる処理工程と、を含む前記第2計画を、前記第1ステップで記憶された仮想位置情報を使用して当該基板が前記基板処理装置に搬入される前に作成するステップを含む、請求項10に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
【0024】
請求項12に記載の発明は、前記第4ステップは、前記第1基板処理装置および中間装置の一方に設けられた前記検査ユニットの検査結果に応じて前記基板処理条件を設定するステップを含む、請求項11に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項13に記載の発明は、
前記基板処理装置は、複数枚の基板を収容可能な複数のキャリアをそれぞれ保持する複数のロードポートをさらに含み、前記第3ステップは、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板が、前記複数の処理ユニットを回避して前記基板処理装置の外部から前記ロードポートに前記搬送ユニットによって搬送されるように、前記第2計画を作成するステップを含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
【0025】
請求項14に記載の発明は、前記基板処理装置は、
複数枚の基板を収容可能な複数のキャリアをそれぞれ保持する複数のロードポートと、基板を退避させる退避ユニットをさらに含み、前記第3ステップは、前記直接搬入口を介して前記基板処理装置に搬入される基板が、前記搬送ユニットによって前記基板処理装置の外部から前記退避ユニットに搬送され、前記退避ユニットから前記複数のロードポートに搬送されるように、前記第2計画を作成するステップを含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
【0026】
請求項15に記載の発明は、前記基板処理装置は、複数枚の基板を収容可能な複数のキャリアをそれぞれ保持する複数のロードポートをさらに含み、前記基板処理方法は、基板を前記複数のロードポートから前記複数の処理ユニットに前記搬送ユニットに搬送させる搬入工程と、前記複数の処理ユニットに搬送された基板を前記複数の処理ユニットに処理させる処理工程と、前記複数の処理ユニットで処理された基板を前記複数の処理ユニットから前記複数のロードポートに前記搬送ユニットに搬送させる搬出工程と、を含む第1計画を作成する第5ステップをさらに含む、請求項
10〜14のいずれか一項に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
【0027】
請求項16に記載の発明は、前記第1計画および第2計画の一方の実行を停止させて、前記第1計画および第2計画の他方を前記基板処理装置に実行させる第6ステップをさらに含む、請求項15に記載の基板処理方法である。この構成によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
本発明のさらに他の実施形態は、基板を処理する第1基板処理装置と、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置と、前記第1基板処理装置で処理された基板を前記第1基板処理装置の外部で直接支持した状態で前記第1基板処理装置と前記基板処理装置との間で搬送する中間装置とを含む、基板処理システムを提供する。この構成によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理システム1の模式的な平面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る第2基板処理装置4の内部の構成を示す模式的な側面図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る中間装置3の内部の構成を示す模式的な正面図である。
【0030】
図1に示すように、基板処理システム1は、基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の第1基板処理装置2と、基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の第2基板処理装置4と、第1基板処理装置2と第2基板処理装置4とを互いに接続する中間装置3と、複数枚の基板Wを収容可能なキャリアC(たとえば、FUOP)を第1基板処理装置2と第2基板処理装置4とに搬送するキャリア搬送ロボット5とを含む。キャリアCは、間隔を空けて上下方向に配置された複数のスロット(棚)を内部に有している。キャリアCは、複数枚の基板Wが水平な姿勢で間隔を空けて上下に積層されるように当該複数枚の基板Wを複数のスロットで支持可能である。
【0031】
第1基板処理装置2は、洗浄装置、熱処理装置、成膜装置、エッチング装置、レジスト塗布装置、露光装置、および現像装置のいずれであってもよく、基板Wに対するその他の処理を行う装置であってもよい。第2基板処理装置4についても同様である。また、第1基板処理装置2および第2基板処理装置4は、同種の処理を基板Wに行う装置であってもよいし、異なる種類の処理を基板Wに行う装置であってもよい。以下では、第1基板処理装置2がドライエッチング装置であり、第2基板処理装置4がドライエッチング後の基板Wを薬液やリンス液などの洗浄液で洗浄するウェット洗浄装置である例について説明する。
【0032】
図1に示すように、第1基板処理装置2は、水平な配列方向D1に配列された状態で複数のキャリアCをそれぞれ保持する複数の第1ロードポートLP1と、第1ロードポートLP1に保持されているキャリアCから搬出された基板Wを処理する(ドライエッチングする)枚葉式の第1処理モジュール7と、第1ロードポートLP1と第1処理モジュール7と中間装置3との間で基板Wを搬送する第1インデクサモジュール6と、第1基板処理装置2に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する第1制御装置8とを含む。第1基板処理装置2は、さらに、第1処理モジュール7によって処理された基板Wを検査する第1検査ユニット9を含む。第1検査ユニット9の一例は、処理後の基板W(ドライエッチング後の基板W)の表面に形成されたパターンの線幅を測定する走査型電子顕微鏡を備えるユニットである。
【0033】
図1に示すように、第1インデクサモジュール6は、基板Wを水平な姿勢で搬送する第1搬送ロボットとしての第1インデクサロボットIR1と、第1インデクサロボットIR1および第1検査ユニット9を収容する第1インデクサボックス10とを含む。第1インデクサボックス10は、第1ロードポートLP1、第1処理モジュール7、および中間装置3に接続されており、第1処理モジュール7および中間装置3の内部は、第1インデクサボックス10の内部に接続されている。第1インデクサロボットIR1は、キャリアC、第1処理モジュール7、第1検査ユニット9、および中間装置3に対して基板Wの搬入または搬出を行い、キャリアC、第1処理モジュール7、第1検査ユニット9、および中間装置3の間で基板Wを搬送する。
【0034】
未処理の基板W(第1基板処理装置2によって処理される前の基板W)が収容されたキャリアCは、キャリア搬送ロボット5によって第1ロードポートLP1の上に置かれる。第1ロードポートLP1上のキャリアC内の基板Wは、第1インデクサボックス10の内部を通じて、第1インデクサロボットIR1によってキャリアCから第1処理モジュール7に搬送される。そして、第1処理モジュール7で処理された基板Wは、第1インデクサロボットIR1によって第1処理モジュール7から第1インデクサボックス10に搬送される。処理済みの全ての基板Wは、第1インデクサロボットIR1によって一枚ずつ第1検査ユニット9に搬入され、第1検査ユニット9によって一枚ずつ検査される。そして、処理および検査済みの基板Wは、第1インデクサロボットIR1によって第1ロードポートLP1に保持されているキャリアCまたは中間装置3に搬送される。また、処理および検査済みの基板Wが搬入されたキャリアCは、キャリア搬送ロボット5によって第1ロードポートLP1から第2基板処理装置4に搬送される。
【0035】
図1および
図3に示すように、中間装置3は、第1基板処理装置2から搬出された基板Wを水平な姿勢で支持可能な上流支持部材11と、第2基板処理装置4に搬入される複数枚の基板Wを水平な姿勢で支持可能な下流支持部材12と、上流支持部材11と下流支持部材12との間で基板Wを水平な姿勢で搬送する中間搬送ロボットR3と、上流支持部材11、下流支持部材12、および中間搬送ロボットR3を収容する中間ボックス14と、中間装置3に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する中間制御装置13とを含む。
【0036】
図1に示すように、上流支持部材11は、配列方向D1に直交する水平な直交方向D2に間隔を空けて対向する二枚の支持プレート11aを有している。二枚の支持プレート11aは、第1インデクサロボットIR1側に開いていると共に、中間搬送ロボットR3側に開いている。二枚の支持プレート11aには図示しないスロットが形成されている。第1インデクサロボットIR1はこのスロットに第1検査ユニット9から取り出した一枚の基板Wを載置することができる。
【0037】
図1に示すように、下流支持部材12は、直交方向D2に間隔を空けて対向する二枚の支持プレート12aを有している。二枚の支持プレート12aは、中間搬送ロボットR3側に開いていると共に、第2基板処理装置4側に開いている。二枚の支持プレート12aの間には、間隔を空けて上下方向に配列された複数のスロット(棚)が例えば10段分、配設されており、二枚の支持プレート12aの間に複数枚の基板Wを水平な姿勢で間隔を空けて上下に積層することができる。なお、下流支持部材12のスロットの数は後述する第2ロードポートLP2に置かれるキャリアCのスロットの数と同数であることが望ましい。
【0038】
中間搬送ロボットR3は上流支持部材11から取り出した基板Wを下流支持部材12の二枚の支持プレート12aの間に配設された複数のスロットの1つに搬入する。下流支持部材12は前記複数のスロットにより複数枚の基板Wを保持できるので、下流支持部材12は複数枚の基板Wをバッファ(一次的に保持)することができる。
図3に示すように、中間ボックス14は、第1基板処理装置2に接続された上流ボックス15と、第2基板処理装置4に接続された下流ボックス17と、上流ボックス15と下流ボックス17とに接続されたボックス本体16とを含む。中間装置3は、さらに、ボックス本体16の内部と下流ボックス17の内部とを繋ぐ開口を密閉する上流シャッタ18と、上流シャッタ18を開閉させる第1開閉装置(不図示)と、第2基板処理装置4に設けられた開口(直接搬入口25a)に接続された下流ボックス17の開口を密閉する下流シャッタ19と、下流シャッタ19を開閉させる第2開閉装置(不図示)と、下流ボックス17内の気体を排出する排気ダクト20とを含む。
【0039】
上流シャッタ18は、ボックス本体16から下流ボックス17に基板Wが搬送されるとき以外は閉じられている。同様に、下流シャッタ19は、下流ボックス17から第2基板処理装置4に基板Wが搬送されるとき以外は閉じられている。上流シャッタ18および下流シャッタ19が閉じられている状態では、下流ボックス17の内部が、ボックス本体16の内部と第2基板処理装置4の内部とから隔離される。この状態で、下流ボックス17内の気体が、排気ダクト20を通じて排出されると、下流ボックス17の内部が減圧される。上流シャッタ18および下流シャッタ19が閉じられている状態では、下流ボックス17内の気圧は、第1基板処理装置2内の気圧(第1インデクサモジュール6内の気圧)よりも低く、第2基板処理装置4内の気圧(後述する第2インデクサボックス25内の気圧)以上の値に維持される。
【0040】
図1に示すように、第1基板処理装置2内の基板Wは、第1基板処理装置2の内部(第1インデクサボックス10の内部)と上流ボックス15の内部とを繋ぐ開口(直接搬出口10a)を通じて、第1インデクサロボットIR1によって、第1基板処理装置2の第1検査ユニット9から中間装置3の上流支持部材11に搬送され支持される。上流支持部材11に支持された基板Wは、上流シャッタ18が開かれている状態で、中間搬送ロボットR3によって上流支持部材11から下流支持部材12に水平な姿勢で搬送され支持される。その後、下流支持部材12に支持された基板Wは、下流シャッタ19が開かれている状態で、後述する第2基板処理装置4の第2インデクサロボットIR2によって、下流支持部材12から第2基板処理装置4に搬送される。これにより、中間装置3を介して第1基板処理装置2から第2基板処理装置4に基板Wが搬送される。
【0041】
図1に示すように、第2基板処理装置4は筐体4aと複数の第2ロードポートLP2とを備えている。筐体4aには配列方向D1に配列された状態で複数のキャリアCをそれぞれ保持する複数の第2ロードポートLP2が接続されている。また、筐体4a内部の管理エリア4bには、第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCから搬出された基板Wを処理する(洗浄する)第2処理モジュール23と、第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCと第2処理モジュール23と中間装置3との間で基板Wを搬送する第2インデクサモジュール22とが配設されている。第2基板処理装置4はさらに、第2基板処理装置4に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する第2制御装置24を有している。
【0042】
図1に示すように、第2インデクサモジュール22は、管理エリア4b内で基板Wを水平な姿勢で搬送する第2搬送ロボットとしての第2インデクサロボットIR2と、第2インデクサロボットIR2を収容する第2インデクサボックス25とを含む。第2インデクサロボットIR2と、後述する第2センターロボットCR2および一時保持ユニット27とは、第2搬送ユニットの一例である。
【0043】
第2インデクサボックス25は、第2ロードポートLP2、第2処理モジュール23、および中間装置3に接続されており、第2処理モジュール23および中間装置3の内部は、第2インデクサボックス25の内部に接続されている。第2インデクサボックス25の内部と中間ボックス14の内部とを繋ぐ直接搬入口25aは、下流シャッタ19によって密閉されており、下流シャッタ19によって開閉される。第2インデクサロボットIR2は、キャリアC、第2処理モジュール23、および中間装置3に対して基板Wの搬入または搬出を行い、キャリアC、第2処理モジュール23、および中間装置3の間で基板Wを搬送する。
【0044】
図1および
図2に示すように、第2インデクサロボットIR2は、異なる高さに配置された2つのハンドHを備えている。
図1では、2つのハンドHが平面視で重なっている状態が示されている。第2インデクサロボットIR2は、管理エリア4b内でハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させる。さらに、第2インデクサロボットIR2は、鉛直軸線まわりに回転(自転)することにより、ハンドHの向きを変更する。さらに、第2インデクサロボットIR2は、受渡位置(
図1に示す位置)を通る経路に沿って配列方向D1に移動する。受渡位置は、平面視で、第2インデクサロボットIR2および第2処理モジュール23(後述する一時保持ユニット27)が直交方向D2に対向する位置である。
【0045】
第2インデクサロボットIR2は、配列方向D1に移動すると共に、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることにより、第2ロードポートLP2上の任意のキャリアCにハンドHを対向させる。同様に、第2インデクサロボットIR2は、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることにより、第2処理モジュール23(後述する一時保持ユニット27)や中間装置3の下流支持部材12にハンドHを対向させる。そして、第2インデクサロボットIR2は、キャリアC、第2処理モジュール23、および中間装置3のいずれかにハンドHが対向している状態で、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることにより、キャリアC、第2処理モジュール23、および中間装置3のいずれかに対して基板Wの搬入または搬出を行う。
【0046】
図1に示すように、第2処理モジュール23は、第2インデクサモジュール22によってキャリアCから搬出された基板Wを一枚ずつ処理する(洗浄する)枚葉式の複数の第2処理ユニットMPCを備えている。
図1では、12個の第2処理ユニットMPCが第2処理モジュール23に設けられている例が示されている。第2処理モジュール23は、さらに、第2処理モジュール23内で基板Wを水平な姿勢で搬送する第2センターロボットCR2と、第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCまたは中間装置3から搬送された基板Wを一時的に保持する一時保持ユニット27とを備えている。第2インデクサロボットIR2、第2センターロボットCR2、および一時保持ユニット27は、第2搬送ユニットの一例である。
【0047】
図1に示すように、12個の第2処理ユニットMPCは、平面視において第2センターロボットCR2を取り囲む4つの位置に配置されている。12個の第2処理ユニットMPCは、上下に積層された3つの第2処理ユニットMPCによってそれぞれが構成された4つの塔を形成している。4つの塔は、平面視において直交方向D2に並んだ2つの列を形成している。一方の列を構成する2つの塔は、それぞれ、他方の列を構成する2つの塔に配列方向D1に間隔を空けて水平に対向している。第2センターロボットCR2は、配列方向D1における4つの塔の間に配置されている。一時保持ユニット27は、平面視において第2インデクサロボットIR2の受渡位置と第2センターロボットCR2との間に配置されている。一時保持ユニット27および第2センターロボットCR2は、平面視で、直交方向D2に対向している。
【0048】
図2に示すように、一時保持ユニット27は、第2インデクサロボットIR2と第2センターロボットCR2との間で基板Wを中継する中継ユニット28と、中間装置3から搬出された基板Wを一時的に退避させる退避ユニット29とを含む。中継ユニット28および退避ユニット29は、上下方向に配列されており、平面視で重なっている。
図2では、中継ユニット28が退避ユニット29の下方に配置されている例が示されている。中継ユニット28は、退避ユニット29の上方に配置されていてもよい。
【0049】
図2に示すように、中継ユニット28は、基板Wの下面周縁部に接触することにより当該基板Wを水平な姿勢で支持する一つ以上の支持部材30と、支持部材30に支持される基板Wを収容する中継ボックス31とを含む。中継ボックス31は、第2インデクサロボットIR2側に開いた開口と、第2センターロボットCR2側に開いた開口とを含む。第2インデクサロボットIR2は、第2インデクサロボットIR2側に開いた開口を通じて、中継ボックス31の内部と中継ボックス31の外部との間で基板Wを搬送する。同様に、第2センターロボットCR2は、第2センターロボットCR2側に開いた開口を通じて、中継ボックス31の内部と中継ボックス31の外部との間で基板Wを搬送する。
【0050】
図2に示すように、退避ユニット29は、基板Wの下面周縁部に接触することにより当該基板Wを水平な姿勢で支持する一つ以上の支持部材30と、支持部材30に支持される基板Wを収容する退避ボックス32とを含む。退避ボックス32は、第2インデクサロボットIR2側に開いた開口と、第2センターロボットCR2側に開いた開口とを含む。第2インデクサロボットIR2は、第2インデクサロボットIR2側に開いた開口を通じて、退避ボックス32の内部と退避ボックス32の外部との間で基板Wを搬送する。同様に、第2センターロボットCR2は、第2センターロボットCR2側に開いた開口を通じて、退避ボックス32の内部と退避ボックス32の外部との間で基板Wを搬送する。
【0051】
図1および
図2に示すように、第2センターロボットCR2は、異なる高さに配置された2つのハンドHを備えている。
図1では、2つのハンドHが平面視で重なっている状態が示されている。第2センターロボットCR2は、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させる。さらに、第2センターロボットCR2は、鉛直軸線まわりに回転(自転)することにより、ハンドHの向きを変更する。第2センターロボットCR2の土台部分は、第2基板処理装置4に固定されており、第2基板処理装置4に対して移動不能である。第2センターロボットCR2は、直交方向D2に移動可能であってもよい。
【0052】
第2センターロボットCR2は、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることにより、任意の第2処理ユニットMPCにハンドHを対向させる。同様に、第2センターロボットCR2は、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることにより、中継ユニット28または退避ユニット29にハンドHを対向させる。そして、第2センターロボットCR2は、第2処理ユニットMPC、中継ユニット28、退避ユニット29のいずれかにハンドHが対向している状態で、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることにより、第2処理ユニットMPC、中継ユニット28、退避ユニット29のいずれかに対して基板Wの搬入または搬出を行う。
【0053】
未処理の基板W(第2基板処理装置4によって処理される前の基板W)が収容されたキャリアCは、キャリア搬送ロボット5によって第2ロードポートLP2の上に置かれる。第2ロードポートLP2上のキャリアC内の基板Wは、第2インデクサロボットIR2によってキャリアCの内部から第2インデクサボックス25の内部に搬送される。そして、第2インデクサボックス25内に搬送された基板Wは、第2インデクサロボットIR2によって、第2インデクサボックス25の内部から中継ボックス31の内部に搬送され、中継ユニット28の支持部材30の上に置かれ支持される。中継ユニット28に水平な姿勢で支持されている基板Wは、第2センターロボットCR2によって中継ボックス31の内部から第2処理ユニットMPCの内部に搬送され、第2処理ユニットMPCによって処理される(洗浄される)。そして、処理済みの基板Wは、第2センターロボットCR2によって第2処理ユニットMPCから中継ユニット28に搬送され、第2インデクサロボットIR2によって中継ユニット28から第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送される。
【0054】
また、中間装置3の下流支持部材12に支持されている未処理の基板W(第2基板処理装置4によって処理される前の基板W)は、下流シャッタ19が開かれた状態で、第2インデクサロボットIR2によって中間装置3の内部から第2インデクサボックス25の内部に搬送される。そして、第2インデクサボックス25内に搬送された基板Wは、第2インデクサロボットIR2によって、第2インデクサボックス25の内部から中継ボックス31または退避ボックス32の内部に搬送され、中継ボックス31または退避ボックス32内の支持部材30の上に置かれる。退避ボックス32内に搬送された基板Wは、第2処理ユニットMPCを経由せずに、第2インデクサロボットIR2によって退避ユニット29から第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送される。また、中継ボックス31内に搬送された基板Wは、第2センターロボットCR2によって中継ボックス31の内部からいずれかの第2処理ユニットMPCの内部に搬送され、その第2処理ユニットMPCによって処理される。そして、第2処理ユニットMPCで処理された基板Wは、第2センターロボットCR2によって第2処理ユニットMPCから中継ユニット28に搬送され、第2インデクサロボットIR2によって中継ユニット28から第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送される。
【0055】
図4は、第2基板処理装置4の電気的構成を説明するためのブロック図である。
図4に示すように、第2制御装置24は、中間装置3などの第2基板処理装置4に備えられた複数の装置に接続されている。さらに、第2制御装置24は、ホストコンピュータHCなどの第2基板処理装置4以外の装置にも接続されている。第2制御装置24は、コンピュータ本体33と、コンピュータ本体33に接続された周辺装置36とを含む。コンピュータ本体33は、プログラムを実行するCPU34(中央処理装置)と、CPU34に接続された主記憶装置35とを含む。周辺装置36は、主記憶装置35に接続された補助記憶装置37と、ホストコンピュータHC等と通信する通信装置38とを含む。
【0056】
図4に示すように、第2制御装置24は、ホストコンピュータHC、中間装置3、および第2ロードポートLP2等の複数の装置と通信するオンライン制御部39と、オンライン制御部39に送信された指令を中継する装置管理部40と、基板Wを搬送および/または処理する計画を装置管理部40から送られた指令に従って作成し、作成された計画に従って第2基板処理装置4のリソースを動作させるスケジューリング部41とを含む。オンライン制御部39、装置管理部40、およびスケジューリング部41は、CPU34が補助記憶装置37に記憶されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックである。
【0057】
図4に示すように、スケジューリング部41は、第2基板処理装置4に搬入される基板Wに関連付けられたジョブの識別情報が所定の優先順位に従って登録されるジョブ管理リスト42を管理するジョブ管理部43と、ジョブ管理リスト42に登録されているジョブに関連付けられた基板Wの搬送および/または処理を行う計画をジョブの優先順位が高いものから順に作成するスケジューリングエンジン44と、スケジューリングエンジン44によって作成された計画(スケジューリング結果)に従って第2基板処理装置4の搬送ロボットIR2、CR2、処理ユニットMPC、ロードポートLP2等の制御対象(リソース)を動作させることにより第2基板処理装置4の各リソースに基板Wの搬送および/または処理を実行させる処理実行指示部45とを含む。
【0058】
補助記憶装置37は、基板処理内容を定義する複数の基板処理情報(以下、「レシピ」という。)を記憶している。レシピは、レシピ識別情報、基板処理条件、および基板処理手順を含む。より具体的には、レシピは、並行処理ユニット情報、使用処理液情報、および処理時間情報等を含む。並行処理ユニット情報とは、使用可能な第2処理ユニットMPCを指定する情報であり、指定された第2処理ユニットMPCによる並行処理が可能であることを表す。換言すれば、指定処理ユニットのうちの一つが使用できないときには、それ以外の指定処理ユニットによる代替が可能であることを表す。「使用できないとき」とは、当該第2処理ユニットMPCが別の基板Wの処理のために使用中であるとき、当該第2処理ユニットMPCが故障中であるとき、オペレータが当該第2処理ユニットMPCで基板Wの処理をさせたくないと考えているとき、などである。
【0059】
後述するように、レシピの識別情報は、ホストコンピュータHCから第2制御装置24に送信される。スケジューリング部41は、補助記憶装置37に記憶されている複数のレシピの中からホストコンピュータHCから送信されたレシピの識別情報に対応するレシピを選択し、選択したレシピを読み込む。そして、スケジューリング部41は、読み込んだレシピに含まれる基板処理条件および基板処理手順に従って基板Wを処理する計画を作成し、作成された計画を第2基板処理装置4のリソースに実行させる。これにより、複数の基板処理工程(たとえば、処理液供給工程や乾燥工程)が、レシピで指定された基板処理条件で、かつレシピで指定された基板処理手順で実行される。
【0060】
図5は、基板Wが第1基板処理装置2および第2基板処理装置4で処理されるときのフローチャートである。
未処理の基板W(第1基板処理装置2によって処理される前の基板W)が収容されたキャリアC1が、キャリア搬送ロボット5によって第1ロードポートLP1の上に置かれると(ステップS1)、第1基板処理装置2の第1制御装置8は、第1キャリア設置情報をホストコンピュータHCに送信し(ステップS2)、キャリアC1が設置されたことをホストコンピュータHCに伝える。第1キャリア設置情報には、第1キャリアC1の識別情報と、第1キャリアC1が設置された第1ロードポートLP1の識別情報と、第1スロット情報とを含む。第1スロット情報は第1キャリアC1のどのスロットに未処理の基板Wが配置されているかを示す情報であり、各スロットの未処理基板Wの挿入状態を示す情報と、各スロットに挿入されている未処理基板Wの基板識別情報とで構成されている。したがって、「どの第1ロードポートLP1」に置かれた「どのキャリア」の「どのスロット」に未処理の基板Wが配置されているか、言い換えると、ある特定の基板Wの位置情報がホストコンピュータHCによって認識される。
【0061】
図7は第1キャリア設置情報の内容を示す図表である。第1キャリアC1はスロットを25段有しているため、第1キャリア設置情報も25段分の各スロットへの基板Wの挿入状態を示すことができるようになっている。本実施形態では、25段のうち20段のスロットに20枚の基板(W1〜W20)が挿入されているものとする。
キャリアC1の設置が第1制御装置8から伝えられると、ホストコンピュータHCは、第1仮想キャリア生成指示を第2制御装置24に送信し(ステップS3)、第1ロードポートLP1に設置された第1キャリアC1、すなわち第2基板処理装置4に実在しないキャリアに対応する第1仮想キャリアVC1を生成するように第2制御装置24に指示する。第1仮想キャリア生成指示には、第1キャリアC1の識別情報と、第1キャリアC1が設置された第1ロードポートLP1の識別情報と、第1キャリアC1の複数のスロットのうちで基板Wが差し込まれているスロットの位置を示す第1スロット情報とが、含まれる。つまり、第1キャリア設置情報と同様の情報が第1仮想キャリア生成指示に含まれている(
図8参照)。
【0062】
第2制御装置24は、ホストコンピュータHCからの第1仮想キャリア生成指示を受けて、第1仮想キャリアVC1を第2制御装置24の内部に生成する(ステップS4)。第1仮想キャリアVC1は第2制御装置24が便宜的に生成する仮想のキャリアであり、第2基板処理装置4には実在しないものである。また、第2制御装置24は仮想キャリアVC1の属性情報を以下のように生成する。すなわち、第1仮想キャリアVC1に対して適当なキャリア識別情報VCR1 IDを付与する。また、第2制御装置24は、仮想キャリアVC1が載置されると想定される仮想ロードポートVLP(例えば現実には存在しない五台目のロードポートLP1)を生成し、これに対して適当な仮想ロードボード識別情報を付与する。
【0063】
次に、第2制御装置24は、第1キャリア識別情報と仮想キャリア識別情報とを対応付けると共に、LP1識別情報と仮想ロードポート識別情報とを対応付けることにより、
図9に示すテーブルT1を生成し内部メモリに記憶しておく(ステップS4−1)。
第2制御装置24が仮想キャリアおよび仮想キャリアの属性情報を生成する理由は以下の通りである。
【0064】
基板処理装置内での基板の搬送および/または処理の内容を規定する情報(ジョブ)を生成するには、ジョブの対象たる未処理基板Wの出発位置および目的位置に関する情報が必要である。具体的には、未処理基板が収容されたキャリア(出発キャリア)を特定するための情報(出発キャリア識別情報と出発ロードポート識別情報)が必要とされる。同様に、処理済基板を収容すべきキャリア(目的キャリア)を特定するための情報(目的キャリア識別情報と目的ロードポート情報)も必要とされる。
【0065】
通常の処理では、基板処理装置のロードポートに出発キャリアと目的キャリアとが載置され、ホストコンピュータから当該基板処理装置の制御装置に出発キャリア識別情報・出発ロードポート識別情報、および目的キャリア識別情報・目的ロードポート識別情報が送信された後に、ジョブの生成が開始される。
本実施形態に係る基板処理システム1は、第1基板処理装置2と第2基板処理装置4とを有するが、各基板処理装置(第1基板処理装置2と第2基板処理装置4)のジョブの生成は各装置の制御部がそれぞれ独立して行う。第1基板処理装置2から第2基板処理装置4への基板の搬送は、キャリアを用いた搬送でなく、中間装置3を介したオンラインで行うことも可能である。中間装置3を介して第2基板処理装置4に未処理基板を搬入する場合には、キャリアを使用しない。キャリアを使用せずに第2基板処理装置4に未処理基板を搬入する場合には、第2制御装置24は第2基板処理装置4にとっての基板の出発位置を、実在の出発キャリアに関する情報に基づいて特定することができない。
【0066】
このため、第2基板処理装置4は、当該装置4にとっての出発キャリアの位置を示す情報を第2制御装置24が認識可能な形式で生成する。すなわち、第2制御装置24は前記した、仮想キャリア識別情報・仮想ロードポート識別情報を生成する。これにより、キャリアを使用せずに第2基板処理装置4に未処理基板を搬入する場合でも、第2基板処理装置4内で搬送および/または処理するためのジョブを第2制御装置24が生成することができるようになる。
【0067】
以上の理由から、第2制御装置24は、第1基板処理装置2のロードポートLP1に載置されるキャリアCに対応する、仮想キャリアVCRおよび仮想キャリアの属性情報(仮想キャリア識別情報、仮想ロードポート識別情報)を生成している。
その一方で、第2基板処理装置4で処理された基板Wを収容する第2キャリアC2が、キャリア搬送ロボット5によって第2ロードポートLP2の上に置かれると(ステップS5)、第2制御装置24は、第2ロードポートLP2上の第2キャリアC2を第2制御装置24の内部に生成する(ステップS6)。さらに、第2制御装置24は、第2キャリア設置情報をホストコンピュータHCに送信し(ステップS7)、第2キャリアC2が設置されたことをホストコンピュータHCに伝える。第2キャリア設置情報には、第2キャリアC2の識別情報と、第2キャリアCが設置された第2ロードポートLP2の識別情報と、第2キャリアC2の複数のスロットのうちで基板Wが差し込まれていないスロットの位置を示す第2スロット情報(スロットマップ)とが、含まれる。
【0068】
後述するように、第2制御装置24は、第1仮想キャリアVC1から第2キャリアC2に基板Wを搬送する計画を第2制御装置24の内部で作成し、第2基板処理装置4にこの計画を実行させる。第1キャリア設置情報および第2キャリア設置情報がホストコンピュータHCに受信されると、ホストコンピュータHCは、第1ジョブ生成指示を第1制御装置8に送信し(ステップS8)、ジョブを生成するように第1制御装置8に指示する。第1ジョブ生成指示には、ジョブの識別情報と、レシピの識別情報と、処理すべき基板Wを収容しているキャリア(ここでは、第1キャリアC1)の識別情報と、このキャリアのどのスロットに基板Wが差し込まれているかを示す第1スロット情報と、処理済みの基板Wを収容するキャリア(ここでは、第2キャリアC2)の識別情報と、このキャリアのどのスロットに基板Wを収容すべきかを示す第2スロット情報と、が含まれる。
【0069】
同様に、第1キャリア設置情報および第2キャリア設置情報がホストコンピュータHCに受信されると、ホストコンピュータHCは、第2ジョブ生成指示(JobCreate)を第2制御装置24に送信し(ステップS9)、ジョブを生成するように第2制御装置24に指示する。ジョブは出発キャリアC1に格納された未処理基板Wの単位で生成される。第2ジョブ生成指示には、ジョブの識別情報と、そのジョブが対象とする未処理基板を識別するための基板識別情報と、各未処理基板に適用すべきレシピの識別情報と、が含まれる。
【0070】
ホストコンピュータHCから送信された第2ジョブ生成指示が第2制御装置24に受信されると、第2制御装置24は、ステップS4−1で生成したテーブルT1と第2ジョブ生成指示とを利用して、
図10に示すデータ構造のジョブJob1を第2制御装置24の内部に生成する(ステップS10)。ジョブJob1は、ジョブIDと、複数枚の未処理基板Wにそれぞれ関連付けられた複数のPJ(プロセスジョブ)とからなる。このジョブは第1キャリアC1に格納された20枚の未処理基板(W1〜W20)を処理するためのジョブであるため、ジョブJob1には計20のプロセスジョブ(PJ1〜PJ20)が含まれる。各プロセスジョブPJ1〜PJ20は、処理対象の未処理基板Wを特定するための基板識別情報と、処理対象の未処理基板Wのレシピを特定するためのレシピ識別情報と、処理対象の未処理基板の出発位置を特定するための出発キャリア識別情報(ここでは仮想キャリア識別情報が設定されている)・スロット識別情報(ここでは仮想スロット識別情報が設定されている)と、処理後の基板Wの目的位置を特定するための目的キャリア識別情報・スロット識別情報とからなる。仮想キャリア識別情報はテーブルT1を参照して仮想キャリア生成指示に含まれる第1キャリア識別情報から生成される。テーブルT1では第1キャリアC1に対して仮想キャリアVCRが対応付けられているため、出発キャリア識別情報として第1キャリアC1に対応する仮想キャリアVCRの識別情報VCR1 IDが設定される。また、仮想スロット識別情報として一律にダミーデータが設定される。
【0071】
この時点で未処理基板W1〜W20を格納している第1キャリアC1は第2基板処理装置4の外部に置かれており、第2制御装置24にとって第1キャリアC1は認識することができない位置であるため第1キャリアC1の属性情報を未処理基板W1〜W20の出発地点として使用することができない。第1キャリアC1の属性情報を仮想キャリアの属性情報に変換することにより、未処理基板W1〜W20が第2基板処理装置4とは異なる装置に位置する時点においてこれらの未処理基板W1〜W20について
図10に示すデータ構造のジョブを生成することができるようになる。
【0072】
各PJには第2ジョブ生成指示で指定されているレシピの識別情報が含まれている。レシピの内容は、基板Wごとに異なる場合も、複数枚の基板Wで共通の場合もある。第2制御装置24は、補助記憶装置37に記憶されている複数のレシピの中からジョブ(PJ)で指定されているレシピの識別情報に対応するレシピを選択し、選択したレシピを主記憶装置35に読み込む。これにより、複数枚の基板Wに対応するレシピが第2制御装置24によって準備される(ステップS11)。
【0073】
以上のように本実施形態によれば、第2制御装置24に対しては、第1基板処理装置2に配置された第1キャリアC1が出発キャリアとして指定されている。また、第2基板処理装置4に配置された第2キャリアC2が目的キャリアとして指定されている。したがって、第2基板処理装置4に対して、第2基板処理装置4とは異なる装置である第1基板処理装置2に配置されている第1キャリアC1から第2基板処理装置4に配置されている第2キャリアC2に基板Wを搬送するように指示されていることになる。
【0074】
第1制御装置8は、第1インデクサモジュール6や第1処理モジュール7などの第1基板処理装置2に備えられたリソースに第1ロードポートLP1に保持されている第1キャリアC内の一枚の基板Wを第1処理モジュール7に搬送させ、第1処理モジュール7に基板Wを処理させる(ステップS12)。そして、第1制御装置8は、処理済みの基板Wが第1検査ユニット9で検査された後に、第1基板処理装置2のリソースにこの基板Wを中間装置3に搬送させる。複数枚の基板Wが第1キャリアCに収容されている場合、第1制御装置8は、これらの動作を第1基板処理装置2のリソースに繰り返させる。また、第1制御装置8は、基板Wに対する処理および検査が完了すると、基板Wごとに第1処理結果情報をホストコンピュータHCに送信し(ステップS13)、その基板Wの処理および検査が完了したことをホストコンピュータHCに伝える。第1処理結果情報には、第1検査ユニット9での検査結果を示す検査情報が含まれている。
【0075】
第1処理結果情報がホストコンピュータHCに受信されると、ホストコンピュータHCは、検査情報に対応するレシピの識別情報を選択する。そして、ホストコンピュータHCは、選択されたレシピの識別情報を含むレシピ差し替え指示を第2制御装置24に送信し(ステップS14)、ジョブ(PJ)で指定されている現在のレシピの識別情報を選択されたレシピの識別情報に変更させる。そのため、第2制御装置24は、差し替えられたレシピの識別情報に対応するレシピを補助記憶装置37に記憶されている複数のレシピの中から選択し、選択したレシピを主記憶装置35に読み込む。これにより、既に準備されていたジョブにおけるレシピの内容が別のレシピの内容に置き換えられ、検査結果を反映したレシピを含むジョブが第2制御装置24によって基板Wごとに準備される(ステップS15)。
【0076】
仮に、ステップS14の時点で各未処理基板W1〜W20のためのジョブが第2制御装置24の内部で生成されていないとすると、第2制御装置24はステップS14で取得するレシピ差し替え指示に基づくジョブの修正を行うことができない。本実施形態ではステップS14よりも前の時点で未処理基板W1〜W20のためのジョブを第2制御装置24の内部で生成しているため、第2制御装置24は未処理基板が実際に第2基板処理装置4に到達する前の時点でホストコンピュータHCからの上記レシピ差し替え指示に対応することができる。
【0077】
第1ロードポートLP1に設置された第1キャリアCに複数枚の基板Wが収容されている場合、第1制御装置8は、処理および検査が行われた複数枚の基板Wを第1インデクサロボットIR1によって第1基板処理装置2から中間装置3の上流支持部材11に一枚ずつ搬送させる。中間制御装置13は、第1インデクサロボットIR1によって上流支持部材11の上に置かれた基板Wを中間搬送ロボットR3によって下流支持部材12のいずれかのスロットに搬送させる(ステップS16)。中間搬送ロボットR3が下流支持部材12のいずれかのスロットに基板Wを差し込むと、中間制御装置13は、基板到着情報をホストコンピュータHCに送信し(ステップS17)、基板Wが第2基板処理装置4の近傍に到着したことをホストコンピュータHCに伝える。基板到着情報には、下流支持部材12のスロットに差し込まれた基板の基板識別情報と、下流支持部材12の識別情報と、基板Wが差し込まれたスロットのスロット識別情報と、が含まれる。
【0078】
基板到着情報がホストコンピュータHCに受信されると、ホストコンピュータHCは、基板到着情報を第2制御装置24に送信し(ステップS18)、第2インデクサロボットIR2が基板Wを搬送可能な搬送可能範囲内に基板Wが到着したことを第2制御装置24に伝える。前述のように、基板到着情報には、基板識別情報と、下流支持部材12の識別情報と、基板が差し込まれたスロットのスロット識別情報と、が含まれる。基板到着情報が第2制御装置24に受信されると、第2制御装置24は、基板識別情報によって特定される基板のプロセスジョブPJを
図11に示すように変更する(ステップS18−1)。具体的には、PJに含まれる仮想キャリア識別情報を下流支持部材12の識別情報に変更すると共に、仮想スロット識別情報を下流支持部材12のスロット識別情報に変更する。したがって、ホストコンピュータHCから第2制御装置24に送信された仮想キャリア生成指示は、第2基板処理装置4とは異なる装置である中間装置3の下流支持部材12から第2ロードポートLP2に保持されている第2キャリアCに基板Wを搬送するように変更される。
【0079】
第2制御装置24は、原則として、下流支持部材12に到達したのと同じ順番で第2インデクサロボットIR2により下流支持部材12から未処理基板Wを取り出して第2基板処理装置4で搬送および/または処理を行う。
後述するように、第2制御装置24は、中間装置3に搬送された基板Wを第2処理モジュール23に搬送し、第2処理モジュール23で処理された基板Wを第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送する計画を基板Wごとに作成する。そして、第2制御装置24は、第2インデクサモジュール22や第2処理モジュール23などの第2基板処理装置4に備えられたリソースにこの計画を実行させる(ステップS19)。したがって、第1基板処理装置2で処理された基板Wは、中間装置3を介して第1基板処理装置2から第2基板処理装置4に搬送される。つまり、基板Wは、キャリアCに収容された状態でキャリア搬送ロボット5によって搬送されるのではなく、第1基板処理装置2、第2基板処理装置4、および中間装置3によって、第1基板処理装置2から第2基板処理装置4に搬送される。そして、第2基板処理装置4に搬送された基板Wは、第2基板処理装置4で処理された後、第2ロードポートLP2に保持されている第2キャリアCに収容される。その後、処理済みの基板Wが収容された第2キャリアCが、キャリア搬送ロボット5によって、次工程を行う基板処理装置に搬送される(ステップS20)。
【0080】
図6は、第2基板処理装置4でジョブが生成されてから第2基板処理装置4で基板Wが処理されるまでのフローチャートである。
前述のように、第2基板処理装置4は、未処理基板Wが中間装置3から直接搬入口25aを通して基板Wが送られてくる場合(以下、「枚葉搬送」という。)だけでなく、未処理基板Wを格納したキャリアC2がキャリア搬送ロボット5によって第2ロードポートLP2に搬送されてくる場合(以下、「キャリア搬送」という。)にも対応することができる。枚葉搬送の場合もキャリア搬送の場合も同様に、出発キャリアと目的キャリアの位置が第2制御装置24に認識されると、Job生成指示がホストコンピュータHCから第2制御装置24に送られる(但し、枚葉搬送の場合は、第1基板処理装置2のロードポートLP1に置かれたキャリアC1に対応する仮想キャリアVCR1が第2制御装置24によって出発キャリアとして認識される)。第2制御装置24はJob生成指示を受けて、出発キャリアの属性情報と目的キャリアの属性情報とを含むジョブをその内部に生成する(ステップS31)。このとき生成されるジョブは、枚葉搬送の場合もキャリア搬送の場合も同じデータ構造をとることができる(
図10参照)。すなわち、第2制御装置24は、出発キャリアが実在のキャリアであるか仮想キャリアであるかに応じてジョブのデータ構造を変更する必要がない。
【0081】
次に、第2制御装置24はジョブ生成指示で指定されているレシピ識別情報に対応するレシピを補助記憶装置37から読み込んで準備する(ステップS32)。
複数のPJにそれぞれ対応する複数のジョブ登録指示(PJExecute)がホストコンピュータHCから第2制御装置24に送信されると、第2制御装置24は、複数のジョブ登録指示で指定されている複数のPJをジョブ管理リスト42に登録する(ステップS33)。
【0082】
キャリア搬送の場合は第2ロードポートLP2に置かれた1つのキャリアCに収納された全ての基板Wに対するPJが生成された後に、これらの基板のPJがジョブ管理リストに登録される。
一方、枚葉搬送の場合には、基板Wが下流支持部材12に到着してホストコンピュータHCから第2制御装置24に基板到着情報が送られる毎(S18)に、当該基板Wのジョブ登録指示がホストコンピュータHCから第2制御装置24に送信されて、当該基板WのPJがジョブ管理リスト42に登録されることになる。
【0083】
但し、枚葉搬送の場合であっても、基板Wが下流支持部材12に到着するステップS16よりも前の段階(ステップS10)の時点(ステップS6)で当該基板WのPJは既に生成されているため、ステップS6よりも後の任意のタイミングでホストコンピュータHCは第2制御装置24にジョブ登録指示を送信することができる。
複数のPJに対応する複数の処理開始指示(PJStart)が、中間装置3、第2ロードポートLP2、およびホストコンピュータHCのいずれかから第2制御装置24に送信されると、第2制御装置24は、ジョブ管理リスト42に登録されている順番に従って、基板Wを第2基板処理装置4で搬送および/または処理する計画(スケジュール)を基板Wごとに作成する(ステップS34)。枚葉搬送の場合には、基板Wが第2基板処理装置4に搬入される前の時点で、当該基板Wの仮想位置情報に基づいて第2基板処理装置4内での搬送および/または処理する計画を作成することも可能である。
【0084】
そして、第2制御装置24は、第2インデクサモジュール22や第2処理モジュール23などの第2基板処理装置4に備えられたリソースにこの計画を実行させる(ステップS35)。一旦作成されたスケジュールは適宜変更することができる。例えば、第2基板処理装置4が第2ロードポートLP2上のキャリアC内の未処理基板Wのためのスケジュールに沿って稼動している間に、下流支持部材12に第1基板処理装置2で処理された基板Wが搬送されてくると、その基板WをキャリアCから取り出した未処理基板Wに優先して処理するようにスケジュールを変更することができる。
【0085】
第2ロードポートLP2上のキャリアC内の基板Wに対する第1計画の一例は、第2ロードポートLP2に保持されているキャリアC内の基板Wを中継ユニット28を介して第2処理ユニットMPCに搬送し、第2処理ユニットMPCで処理された基板Wを中継ユニット28を介して第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送する計画である。つまり、この計画では、第2基板処理装置4のある位置から第2基板処理装置4のある位置(最初の位置と同じ位置または異なる位置)に基板Wが搬送される。
【0086】
また、直接搬入口25aを介して中間装置3から第2基板処理装置4に搬入される基板Wに対する第2計画の一例(第2計画1)は、中間装置3に保持されている基板Wを中継ユニット28を介して第2処理ユニットMPCに搬送し、第2処理ユニットMPCで処理された基板Wを中継ユニット28を介して第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送する計画である。つまり、この計画では、第2基板処理装置4とは異なる装置(中間装置3)のある位置から第2基板処理装置4のある位置に基板Wが搬送される。
【0087】
また、第2計画の他の例(第2計画2)は、第2インデクサロボットIR2によって中間装置3から第2基板処理装置4に搬入された基板Wを第2インデクサロボットIR2が退避ユニット29に搬送し、退避ユニット29内の基板Wを第2処理ユニットMPCで処理することなく第2インデクサロボットIR2が退避ユニット29から第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送する計画である。
【0088】
また、第2計画の他の例(第2計画3)は、一時保持ユニット27(中継ユニット28および退避ユニット29)および第2処理ユニットMPCを回避して、直接搬入口25aを介して第2基板処理装置4に搬入される基板Wを第2インデクサロボットIR2が中間装置3から第2ロードポートLP2に保持されているキャリアCに搬送する計画である。つまり、この計画では、一時保持ユニット27および第2センターロボットCR2を経ることなく、基板Wが、第2インデクサロボットIR2によって中間装置3から第2ロードポートLP2に直接搬送される。
【0089】
第2制御装置24は、第1計画を第2基板処理装置4のリソースに実行させることにより、第2ロードポートLP2上のキャリアC内の基板W(以下、「第1基板W」という。)の搬送および/または処理を第2基板処理装置4に実行させる。同様に、第2計画を第2基板処理装置4のリソースに実行させることにより、直接搬入口25aを介して中間装置3から第2基板処理装置4に搬入される基板(以下、「第2基板W」という。)の搬送および/または処理を第2基板処理装置4に実行させる。
【0090】
第1計画の実行中に第2基板Wの処理開始指示があった場合、第2制御装置24は、第1計画の実行を一時停止または中止して、第2計画の実行を優先してもよい。たとえば、第2制御装置24は、キャリアC内からの第1基板Wの搬出や、第2処理ユニットMPCへの第1基板Wの搬入を一時停止させて、停止させている期間中に第2計画を第2基板処理装置4のリソースに実行させてもよい。これとは逆に、第2計画の実行中に第1基板Wの処理開始指示があった場合、第2制御装置24は、第2計画の実行を一時停止または中止して、第1計画の実行を優先してもよい。
【0091】
以上のように本実施形態では、第2制御装置24は、第2基板処理装置4に実在しないキャリアに対応する第1仮想キャリアを生成することにより、第2基板処理装置4に搬入される前の基板Wの位置情報、つまり、第2基板処理装置4の外での基板Wの位置情報を記憶する。そして、第2制御装置24は、基板Wが直接搬入口25aを介して中間装置3から第2基板処理装置4に搬入される前に、直接搬入口25aを介して第2基板処理装置4の外から第2基板処理装置4の中に基板Wを搬送する第2計画を予め記憶した位置情報に基づいて作成する。このように、第2基板処理装置4の外での基板Wの搬送工程をも含む第2計画が作成されるので、第2基板処理装置4の外から第2基板処理装置4の中への基板Wの搬送が円滑に行われる。その結果、第1基板処理装置2に搬入された基板Wが中間装置3を介して第2基板処理装置4に搬入されるまでに生じる時間のロスが低減される。これにより、第1基板処理装置2から第2基板処理装置4までの基板Wの搬送時間を短縮できる。
【0092】
また本実施形態では、第1基板処理装置2で処理された基板Wの品質が、当該基板Wが第2基板処理装置4に搬入される前に検査される。第2制御装置24は、第2搬送ユニットが直接搬入口25aを介して第2基板処理装置4の外部と第2基板処理装置4の内部との間で基板Wを搬送するだけでなく、第2処理ユニットMPCが検査結果に応じた基板処理条件で基板Wを処理するように第2計画を作成する。したがって、基板Wの品質に応じた処理を第2処理ユニットMPCで行うことができ、基板Wの品質を高めることができる。
【0093】
また本実施形態では、第1検査ユニット9が第1基板処理装置2に設けられており、第1基板処理装置2で処理された基板Wの品質が、第1基板処理装置2で検査される。第1検査ユニット9が第1基板処理装置2および中間装置3以外の装置、つまり基板Wの搬送経路外に設けられている場合、第1基板処理装置2および中間装置3の外まで基板Wを搬送することが必要であり、そのための余分な搬送時間が発生する。したがって、第1基板処理装置2に第1検査ユニット9を設けることにより、第1基板処理装置2から第2基板処理装置4までの基板Wの搬送時間を短縮できる。
【0094】
また本実施形態では、複数のキャリアCをそれぞれ保持する複数の第2ロードポートLP2が、第2基板処理装置4に設けられている。第2制御装置24は、キャリアC内の基板Wが第2ロードポートLP2から第2処理ユニットMPCに搬送され、第2処理ユニットMPCで処理された基板Wが第2処理ユニットMPCから第2ロードポートLP2に搬送されるように第1計画を作成する。このように、第2基板処理装置4は、直接搬入口25aだけでなく、第2ロードポートLP2からも基板Wを受け入れることができるので、第2基板処理装置4の稼動率を高めることができる。
【0095】
また本実施形態では、第1計画および第2計画の一方、つまり優先すべき優先計画とは異なる非優先計画の実行が一時停止または中止される。そして、第1計画および第2計画の他方、つまり優先計画が第2基板処理装置4によって実行される。したがって、優先計画に対応する基板Wの処理開始を早めることができる。そのため、優先計画に対応する基板Wに関して、先行装置(第1基板処理装置2)での基板Wの処理終了から後続装置(第2基板処理装置4)での基板Wの処理開始までの時間を短縮できる。
【0096】
また本実施形態では、第2搬送ユニットが直接搬入口25aを介して中間装置3から第2ロードポートLP2に基板Wを搬送するように第2制御装置24が第2計画を作成する。したがって、直接搬入口25aを介して第2基板処理装置4に搬入された基板Wは、複数の第2処理ユニットMPCで処理されずに、第2ロードポートLP2に搬送される。たとえば第1基板処理装置2で処理された基板Wが不良である場合、第2基板処理装置4での基板Wの処理は無駄となる。したがって、このような場合に、第2基板処理装置4での基板Wの処理を回避することにより、第2基板処理装置4の稼動率を高めることができる。さらに、基板Wが第2処理ユニットMPCを経由する場合よりも搬送経路が短くなるので、第2基板処理装置4内での基板Wの滞在時間が短縮される。したがって、たとえば中間装置3から第2基板処理装置4に搬入された基板Wが汚染されている場合には、基板Wに付着している異物によって第2基板処理装置4の内部が汚染されることを抑制または防止できる。これにより、他の基板Wの品質を向上させることができる。
【0097】
また本実施形態では、第2搬送ユニットが直接搬入口25aを介して中間装置3から退避ユニット29に基板Wを搬送し、その後、退避ユニット29から複数のロードポートに当該基板Wを搬送するように第2制御装置24が第2計画を作成する。すなわち、直接搬入口25aを通って第2基板処理装置4に搬入された基板Wは、複数の第2処理ユニットMPCの代わりに、基板Wを退避させる退避ユニット29を経由して、中間装置3から複数の第2ロードポートLP2に搬送される。前述のように、第1基板処理装置2で処理された基板Wが不良である場合、第2基板処理装置4での基板Wの処理は無駄となる。したがって、このような場合に、第2基板処理装置4での基板Wの処理を回避することにより、第2基板処理装置4の稼動率を高めることができる。さらに、基板Wは、第2処理ユニットMPCの代わりに退避ユニット29を経由するので、第2制御装置24は、退避させるべき基板Wの計画を第2処理ユニットMPCで処理される基板Wと同様に作成できる。
【0098】
本発明の実施形態の説明は以上であるが、本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述の実施形態では、PJで当初指定されているレシピが、第1検査ユニット9の検査結果を反映したレシピに差し替えられ、第2処理ユニットMPCでの基板処理条件が変更される場合について説明した。つまり、どのような検査結果であっても、基板Wが第2処理ユニットMPCで処理される場合について説明した。しかし、レシピの差し替えが行われず、当初指定されているレシピで基板Wが処理されてもよい。また、第2制御装置24は、第1検査ユニット9の検査結果(ホストコンピュータHCから送られた検査情報)に基づいて、基板Wが第2処理ユニットMPCを回避して中間装置3から第2ロードポートLP2に搬送されるように第2計画を作成してもよい。
【0099】
また、前述の実施形態では、第1検査ユニット9が、処理後の基板W(ドライエッチング後の基板W)の表面に形成されたパターンの線幅を測定する場合について説明したが、線幅の測定以外の検査が第1検査ユニット9で行われてもよい。たとえば第1基板処理装置2が成膜装置である場合には、第1基板処理装置2で形成された薄膜の厚みが第1検査ユニット9で測定されてもよい。
【0100】
また、前述の実施形態では、基板Wの品質を検査する検査ユニット(第1検査ユニット9)が第1基板処理装置2に設けられている場合について説明したが、検査ユニットは、中間装置3に設けられていてもよい。また、第1検査ユニット9が、基板処理システム1から省略されてもよい。
また、前述の実施形態では、第1検査ユニット9が、第1基板処理装置2で処理された全ての基板Wを検査する場合について説明したが、第1基板処理装置2で処理された一部の基板Wに対してのみ第1検査ユニット9による検査が行われてもよい。
【0101】
また、前述の実施形態では、第1基板処理装置2、中間装置3、および第2基板処理装置4が、この順番で水平なキャリアCの配列方向D1に配列されている場合について説明したが、キャリアCの配列方向D1に直交する水平な直交方向D2に、第1基板処理装置2、中間装置3、および第2基板処理装置4がこの順番で配列されていてもよい。
また、前述の実施形態では、退避ユニット29の退避ボックス32が、第2インデクサロボットIR2側に開いた開口と、第2センターロボットCR2側に開いた開口とを含む場合について説明したが、第2インデクサロボットIR2および第2センターロボットCR2の一方だけが退避ユニット29内にアクセスできるように2つの開口のうちの一方が省略されてもよい。すなわち、退避ボックス32は、第2インデクサロボットIR2および第2センターロボットCR2の少なくとも一方のハンドHが退避ボックス32の内部に進入できるように構成されていればよい。
【0102】
また、前述の実施形態では、第2処理モジュール23が一時保持ユニット27を備えており、第2インデクサロボットIR2、第2センターロボットCR2、一時保持ユニット27が、第2搬送ユニットを構成している場合について説明したが、一時保持ユニット27が省略され、第2インデクサロボットIR2および第2センターロボットCR2が直接基板Wの受け渡しを行ってもよい。
【0103】
また、前述の実施形態では、直接搬入口25aを開閉する下流シャッタ19を開閉する第2開閉装置が中間制御装置13によって制御される場合について説明したが、第2開閉装置は、第2制御装置24によって制御されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。