(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に包含され且つ本明細書の一部を構成する添付の図面が本開示の実施形態を示す。上記の本開示の一般的に記載と下記の詳細な記載と共に、図面は本開示の実施形態を例証するのに役立つ。
本開示は、概して眼科手術の分野に関し、特に、眼科手術において使用される手術器具にチューブを結合するように構成された引っ込み式ルアーロックフィッティングに関する。本開示の原理の理解を促進する目的で、以下、図面において示される実施形態又は例が参照され、これら例を記載するのに特定の用語が使用される。それにもかかわらず、このことによって本開示の範囲が限定されることは意図されていないことが理解される。当業者が通常気付くように、記載される実施形態における任意の変更及び更なる修正並びに本明細書に記載されるような本開示の原理の任意の更なる用途が考えられる。
【0012】
図1は、模範的な引っ込み式ルアーロックシステム100の分解図を示す。図示されるように、引っ込み式ルアーロックシステム100は雌型チューブフィッティング102又は雌型ルアーロックを含む。加えて、引っ込み式ルアーロックシステム100は雄型チューブフィッティング104又は雄型ルアーフィッティングを含む。また、引っ込み式ルアーロックシステム100は引っ込み式ロックカラー106を含む。以下により詳細に記載されるように、引っ込み式ロックカラー106は、雄型チューブフィッティング104の周りで、引っ込められ、平行移動し、摺動し、移動し、且つ/又は回転するように構成される。この結果、引っ込み式ロックカラー106は、雄型チューブフィッティング104に対して軸線方向に移動して、雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とを互いに効果的にロックし且つロック解除することができる。
【0013】
図1及び
図2を参照すると、雌型チューブフィッティング102が、近位端部108から遠位端部110まで延在する概してチューブ状の形状を有することが示される。内部ボア112が雌型チューブフィッティング102を通って延在する。近位開口114が近位端部108において内部ボア112と連通し、遠位開口116が遠位端部110において内部ボア112と連通する。図示されるように、内部ボア112は、近位端部108から遠位端部110へ連続的に先細になる内面118によって画定される。この結果、内部ボア112はルアーテーパー(luer taper)を有する。
【0014】
近位端部108において、雌型チューブフィッティング102は、外面122から延在する突起120又は羽部を含む。ここで、雌型チューブフィッティング102は一対の対向突起120を有し、一対の対向突起120は近位端部108の対向する側に位置付けられる。突起120は雌型チューブフィッティング102の長手方向の軸線L
1に対して略横向きに延在する。さらに、各突起102は長手方向の軸線L
1から反対向きに延在する。二つの突起120として示されているが、他の実施形態では、雌型チューブフィッティング102が二つ以上の突起120を有することが考えられる。以下により詳細に記載されるように、突起120は、雌型チューブフィッティング102を雄型チューブフィッティング104にロックすることを補助する。
【0015】
図1、
図3及び
図4を参照すると、雄型チューブフィッティング104は近位端部124から遠位端部126まで延在する。近位端部124はフランジ128を含み、遠位端部126は雄型プラグ130又はテーパー状の遠位端部を形成する。これに関連して、フランジ128は、雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104とを接続し且つ/又は接続解除する間に使用される牽引面又は把持面をシステム100の使用者に提供する。さらに、雄型プラグ130は、ルアーテーパーを有し、雌型チューブフィッティング102の内部ボア112内に受容されるような大きさに形成される。このため、フランジ128によって、使用者は、雌型チューブフィッティング102の内部ボア112内に雄型プラグ130を挿入する間又は雌型チューブフィッティング102の内部ボア112から雄型プラグ130を取り外す間、雄型チューブフィッティング104を把持できるようになる。この結果、フランジ128は雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104との間の容易な接続及び接続解除を補助する。
【0016】
図示されるように、雄型チューブフィッティング104は、雄型チューブフィッティング104を通って延在する内部ボア132を含む。近位開口134が近位端部124において内部ボア132と連通し、遠位開口136が遠位端部126において内部ボア132と連通する。内部ボア132は内面138によって画定される。これに関連して、内面138は近位端部124から遠位端部126まで先細になり且つ/又は逓減する。この結果、雄型チューブフィッティング104の近位端部124における内部ボア132の直径は、雄型チューブフィッティング104の遠位端部126における内部ボアの直径よりも大きい。
【0017】
図1及び
図4に最もよく示されるように、雄型チューブフィッティング104は、近位保持部材140又は環状瘤(annular nub)と、遠位保持部材142又は環状瘤とを含む。近位保持部材140及び遠位保持部材142は、雄型チューブフィッティング104の周囲の周りに延在し、雄型チューブフィッティング104の外面144に沿って、隆起した環状リング、部分及び又は隆起部を形成する。以下により詳細に記載されるように、近位保持部材140及び遠位保持部材142は、雄型チューブフィッティング104の外面144に沿った所望の位置にロックカラーを選択的に保持し且つ/又は保つべく、引っ込み式ロックカラー106と相互に作用する。
【0018】
図1、
図3及び
図4を参照すると、引っ込み式ロックカラー106は近位端部146から遠位端部148まで延在する。図示されるように、内部ボア150が引っ込み式ロックカラー106を通って延在する。近位開口152は近位端部146において内部ボア150と連通し、遠位開口154は遠位端部148において内部ボア150と連通する。
【0019】
内部ボア150は内面156によって画定される。
図5に最もよく示されるように、内面156はネジ山158、160又は傾斜面を含む。ネジ山158、160は内部ボア150内に二重の螺旋状ネジ山パターンを形成する。これに関連して、ネジ山158、160は、内面156の周りに周方向に延在するとき、反対方向に傾斜している。加えて、ネジ山158、160は、雌型チューブフィッティング102の突起120を取外し可能に受容するように構成された一対の対向空間162を形成する。以下、より詳細に記載されるように、突起120が空間162に設置されて、引っ込み式ロックカラー106が雄型チューブフィッティング104回りに第1の方向に回転されると、雄型チューブフィッティング104は雌型チューブフィッティング102とシール係合されて雌型チューブフィッティング102内にロックされる。
【0020】
図示されるように、引っ込み式ロックカラー106の近位端部146は、解放部分164、開口部又はスリットを含む。これに関連して、引っ込み式ロックカラー106の外面166は解放部分164によって遮断される。解放部分164は、外面166から、内部ボア150を画定する内面156まで延在する。この結果、解放部分164は近位端部146の可撓性及び/又は弾性を増大する。このため、近位端部146は解放部分164によって弾性変形可能である。
【0021】
引っ込み式ロックカラー106の近位端部146は、内部ボア150内に延在するテーパー状リップ168又はフランジも含む。これに関連して、テーパー状リップ168は近位開口152に隣接し且つ近位開口152を囲む。さらに、テーパー状リップ168は解放部分164によって遮断される。この結果、テーパー状リップ168は近位開口152の周りに非連続の環状リップを形成する。以下、より詳細に記載されるように、テーパー状リップ168は、雄型チューブフィッティング104の外面144に沿った既定の位置に引っ込み式ロックカラーを保持し且つ/又は保つべく、近位保持部材140及び遠位保持部材142と相互に作用する。
【0022】
図3及び
図4を参照すると、引っ込み式ロックカラー106は雄型チューブフィッティング104の外面144の周りに配置される。引っ込み式ロックカラー106は雄型チューブフィッティング104の外面144に沿って位置付けられるように構成される。これに関連して、引っ込み式ロックカラー106は、外面144に沿って移動するとき、雄型チューブフィッティング104回の長手方向の軸線L
2の周りで、引っ込み、平行移動し、摺動し、移動し、且つ/又は自由に回転することができる。例えば、引っ込み式ロックカラー106は、雄型チューブフィッティング104の外面144の任意の位置に沿って、フランジ128の基部170の周りから雄型プラグ130の隆起部172まで位置付け可能である。
【0023】
図1及び
図3に最もよく示されるように、引っ込み式ロックカラー106は、外面164の周りに延在する複数の隆起部174を有する。これに関連して、隆起部174は把持面を提供し、把持面によって、使用者は、雄型チューブフィッティング104の周りに引っ込み式ロックカラー106を位置付ける間、把持面を保ち又は把持することができる。具体的には、隆起部174は、雄型チューブフィッティング104の周りで引っ込み式ロックカラー106を引っ込め、平行移動させ、摺動させ、移動させ、且つ/又は回転させるときに保持される面を提供する。
【0024】
さらに、
図4は、近位保持部材140によって保持される引っ込み式ロックカラー106を示す。この位置では、引っ込み式ロックカラーは引っ込められた位置又は第1の位置にあると見なされる。図示されるように、引っ込み式ロックカラー106のテーパー状リップ168は基部位置の間に位置付けられる。加えて、引っ込められた位置では、近位保持部材140は、引っ込められたロックカラーのテーパー状リップ168に当接し、このことによってロックカラーを選択的に保持し、ロックカラーが外面144に沿って雄型プラグ130に向かって移動することを妨げる。このため、引っ込められた位置では、ロックカラーが選択的に保持され且つ/又はプラグに向かって摺動することが妨げられ、このことによってカラーがプラグの使用を妨害しないので、雄型チューブフィッティング104の雄型プラグ130はより容易にアクセス可能である。
【0025】
図6は、ロック解除形態におけるルアーロックシステム100の断面図を示す。ロック解除形態では、引っ込み式ロックカラー106は近位保持部材140によって引っ込められた位置に選択的に保持される。引っ込められた位置において、テーパー状リップ168は、近位保持部材140に当接し、このことによって選択的にロックカラーが外面144に沿って雄型プラグ130に向かって移動することを妨げる。このため、引っ込められた位置では、ロックカラーが選択的に保持され且つ/又はプラグに向かって摺動することが妨げられ、このことによってカラーがプラグの使用を妨害しないので、雄型チューブフィッティング104の雄型プラグ130はより容易にアクセス可能である。
【0026】
図6に示されるように、雄型プラグ130は近位開口114を通して雌型チューブフィッティング102の内部ボア112内に挿入された。上述されるように、引っ込み式ロックカラー106が引っ込められた位置にあるので、ロックカラーは選択的に保持され且つ/又はプラグに向かって摺動することが妨げられ、このことによってカラーが雌型チューブフィッティング102内へのプラグの挿入を妨害しない。さらに、引っ込み式ロックカラー106は、引っ込められた位置にあるとき、雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティングと104を互いにロックしない。このため、引っ込み式ロックカラー106が引っ込められた位置にある間、雄型プラグ130は雌型チューブフィッティング102の内部ボア112内に取外し可能に挿入可能である。言い換えれば、雄型プラグ130は、引っ込み式ロックカラー106が引っ込められた位置にあるとき、雌型チューブフィッティング102の内部ボア112内に挿入され且つ内部ボア112から取り外されることができる。したがって、ロック解除形態では、引っ込み式ロックカラー106は、引っ込められて、雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104とを互いにロックしない。
【0027】
さらに、雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102との接続の間、フランジ128は更に補助する。これに関連して、雄型チューブフィッティング104のフランジ128によって、使用者は、雄型プラグ130を内部ボア112内に挿入する間、雄型チューブフィッティング104をより容易に把持することができる。例えば、フランジ128は把持面を提供し、把持面によって、使用者は、雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104との接続の間、雄型チューブフィッティング104上で、捻り、押し、引き、且つ/又はこれらと均等のことができるようになる。加えて、ロック解除形態では、フランジ128は雄型チューブフィッティング104を雌型チューブフィッティング102内に位置付けることを助ける。
【0028】
図7は、ロック形態におけるルアーロックシステム100の断面図を示す。
図6に示されるロック解除形態から、引っ込み式ロックカラー106は、外面144に沿って移動され、ここでは、引っ込められてない位置において又は第2の位置において、遠位保持部材142によって保持される。図示されるように、引っ込み式ロックカラー106のテーパー状リップ168は、引っ込められてない位置にある間、遠位保持部材142と雄型プラグ130の隆起部172との間に位置付けられる。
【0029】
引っ込められてない位置を実現するために、引っ込み式ロックカラー106は長手方向の軸線L
2に沿って雄型プラグ130に向かって第1の方向に移動された。これに関連して、近位端部146が解放部分164によって増大した可撓性を有するので、近位端部146は、外面144に沿って雄型プラグ130に向かって移動するとき、近位保持部材140と遠位保持部材142とをそれぞれ通過すると、外面144から外側に離れるように変形し又は撓むことができる。具体的には、十分な力が雄型プラグ130の方向にロックカラーに印加されるとき、テーパー状リップ168は、近位保持部材140と遠位保持部材142とにそれぞれ当接すると、外面144から外側に離れるように撓む。この結果、テーパー状リップ168は、近位保持部材140と遠位保持部材142とをそれぞれ通過することができ、外面144に沿って雄型プラグ130に向かって移動し、引っ込められてない形態に変わる。したがって、引っ込められてない形態では、テーパー状リップ168は、遠位保持部材142に当接し、このことによって、ロックカラーを選択的に保持し、ロックカラーが長手方向の軸線L
2に沿ってフランジ128に向かって反対の第2の方向に外面144に沿って動くことを妨げる。
【0030】
加えて、
図7は、雄型チューブフィッティング104が引っ込み式ロックカラー106を介して雌型チューブフィッティング102に互いにロックされることを示す。これに関連して、引っ込み式ロックカラー106は、突起120がカラーの空間162内に挿入されるように、突起120に対して整列された。さらに、引っ込み式ロックカラー106は、第1の方向(例えば時計回り)に長手方向の軸線L
2回りに回転されて、雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とを互いにシール係合し且つロックする。この結果、雌型チューブフィッティングの内部ボア112と雄型チューブフィッティング104の内部ボア132とは流体結合される。このため、引っ込み式ロックカラー106が引っ込められてない位置にある間、雄型プラグ130は雌型チューブフィッティング102の内部ボア112から取り外されることが妨げられる。したがって、ロック形態では、引っ込み式ロックカラー106は、雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104とを互いにロックし、このことによってそれぞれのチューブの内部ボアをシール係合する。
【0031】
代替的な実施形態では、引っ込み式ロックカラー106は、別の方向(例えば反時計回り)に長手方向の軸線L
2回りに回転されて、雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とを互いにシール係合し且つロックするように構成されることに留意すべきである。斯かる代替的な実施形態では、引っ込み式ロックカラー106のネジ山158、160は、引っ込み式ロックカラー106の長手方向の軸線L
2回りの反時計回りの回転によって雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とが互いにシール係合され且つロックされるように方向付けられる。
【0032】
さらに、引っ込み式ロックカラー106を介した雄型チューブフィッティング104の雌型チューブフィッティング102へのロックは、チューブフィッティングを回転させ又は捻ることなく生じうることに留意されたい。上述されたように、引っ込み式ロックカラー106は、雄型チューブフィッティング104に対して第1の方向に長手方向の軸線L
2回りに回転して、雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104とをロックする。しかしながら、このロック工程の間、雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104とは必ずしも互いに対して回転されることを必要としない。結果として、雄型チューブと雌型チューブとを互いにロックすることは、チューブを互いにロックする引っ込み式ロックカラー106の結果として必要とされる捻り及び/又は回転の欠如によって単純化される。
【0033】
加えて、引っ込み式ルアーロックシステム100は、
図7に示されるロック形態から
図6に示される非ロック形態に戻ることができる。これに関連して、雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とは、雄型チューブフィッティング104に対して第2の方向(例えば反時計回り)に長手方向の軸線L
2回りに引っ込み式ロックカラー106を回転させることによって、互いからロック解除されてもよい。さらに、
図7に示されるロック形態から、引っ込み式ロックカラー106は、テーパー状リップ168が引っ込められた形態(
図6参照)において近位保持部材140によって選択的に保持されるように、外面144に沿って移動される。近位端部146が解放部分164の結果として増大した可撓性を有するので、近位端部146は、フランジ128に向かって長手方向の軸線L
2に沿って第2の方向に外面144に沿って移動するとき、遠位保持部材142と近位保持部材140とをそれぞれ通過すると、外面144(すなわち長手方向の軸線L
2)から外側に離れるように撓み又は変形することができる。具体的には、十分な力がフランジ128に向かって第2の方向に引っ込み式ロックカラー106に印加されるとき、テーパー状リップ168は、遠位保持部材142と近位保持部材140とにそれぞれ当接すると、外面144から外側に離れるように変形し又は撓む。この結果、テーパー状リップ168は、選択的な保持部の遠位保持部材142と近位保持部材140とをそれぞれ通過することができ、引っ込み式ロックカラーが引っ込められた位置を呈するまで、外面144に沿ってフランジ128に向かって移動する。
【0034】
引っ込み式ルアーロックシステム100の使用例が以下に記載され、引っ込み式ルアーロックシステム100では、医療サービス提供者が引っ込み式ルアーロックシステム100を使用して手術器具を手術コンソールに流体結合する。雌型チューブフィッティング102が遠位端部110において手術器具に流体結合される。この結果、雌型チューブフィッティング102の内部ボア112が手術器具と流体連通する。
【0035】
雄型チューブフィッティング104が従来のプラスチックチューブの部品の第1端部に流体結合される。具体的には、チューブの部品の第1端部が近位開口134を通して雄型チューブフィッティング104の内部ボア132内に挿入される。プラスチックチューブの部品の反対の端部が手術コンソールに流体結合される。
【0036】
その後、手術器具が手術コンソールに流体結合される。これに関連して、雄型プラグ130が雌型チューブフィッティング102の内部ボア112内に挿入される。より具体的には、引っ込み式ロックカラー106が、雄型プラグ130の内部ボア122内への挿入の間、引っ込められた位置にある。その後、引っ込み式ロックカラー106が雄型チューブフィッティング104の外面144に沿って引っ込められた位置から引っ込められてない位置へ摺動される。加えて、引っ込み式ロックカラー106の空間162が雌型チューブフィッティング102の突起120に対して整列される。カラーが引っ込められてない位置にあり且つ突起が空間162内に位置付けられた時点で、引っ込み式ロックカラー106が雄型チューブフィッティング104の長手方向の軸線L
2回りに第1の方向(例えば時計回り)に回転される。斯かる回転によって雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とが互いにシール状態でロックされる。したがって、引っ込み式ルアーロックシステム100は、雄型チューブフィッティングと雌型チューブフィッティングとが互いに対してシール係合されることを可能とする引っ込み式ルアーロックを提供する。
【0037】
加えて、雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とは、第1の方向とは反対の第2の方向(例えば反時計回り)に、雄型チューブフィッティング104の長手方向の軸線L
2回りに引っ込み式ロックカラー106を回転させることによってロック解除されてもよい。さらに、いったんロック解除された引っ込み式ロックカラーは外面に沿って引っ込められた位置まで摺動される。引っ込められた位置では、引っ込み式ロックカラーはもはや雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104とを互いにロックしていない。この結果、雌型チューブフィッティング102から雄型チューブフィッティング104を引き、捻り、且つ/又は物理的に取り外すことを補助する把持面を提供するのにフランジ128が使用される。言い換えれば、引っ込み式ロックカラー106が引っ込められた位置にある状態では、雄型プラグ130を内部ボア112から取り外すことができ、このことによって雌型チューブフィッティング102と雄型チューブフィッティング104とを互いから物理的に接続解除することができる。
【0038】
図8は、本開示の一つの態様に係る代替的な引っ込み式ロックカラー200の端面図を示す。引っ込み式ロックカラー200は引っ込み式ロックカラー106と同様である。さらに、ロックカラー200は引っ込み式ルアーロックシステム100においてロックカラー106の代わりに使用されることができる。さらに、簡潔にするために、ロックカラー200についての相違点のみが以下に記載される。
【0039】
図示されるように、ロックカラー200は、内面204によって画定される内部ボア202を有する。内面204は、ネジ山206、208、210、212又は傾斜面を含む。ネジ山206、208、210、212は、内部ボア202内の内面204に沿って周方向に延在する四つの螺旋状ネジ山パターンを形成する。これに関連して、ネジ山206、208は、互いに対して反対方向に傾斜している一対の対向ネジ山を形成する。加えて、ネジ山210、212は、互いに対して反対方向に傾斜している一対の対向ネジ山を形成する。
【0040】
加えて、ネジ山206、208は、雌型チューブフィッティング102の突起120を受容するための一対の対向空間214を作り出す。さらに、ネジ山210、212は、雌型チューブフィッティング102の突起120を受容するための一対の対向空間216を作り出す。このため、引っ込み式ロックカラー200は、突起120を受容するための四つの空間を有する。このため、突起120が空間214及び/又は216内に設置されて、ロックカラー200が回転されると、雄型チューブフィッティング104と雌型チューブフィッティング102とが互いにロックされる。したがって、引っ込み式ロックカラー200は、引っ込み式ロックカラー106に対して追加の空間及びネジ部を有する代替的なロックカラーを有する代替的なロックカラーを提供する。
【0041】
さらに、雌型チューブフィッティング102が、引っ込み式ロックカラー200を使用するとき二つ以上の
図1に示される突起120を含むことができることが考えられる。例えば、代替的な実施形態では、雌型チューブフィッティング102は二対の対向突起20を含むことができる。この結果、空間214、216の各々について突起120が存在する。
【0042】
加えて、突起120が引っ込み式ロックカラーの空間に整列し且つ引っ込み式ロックカラーの空間内に位置付けられるような大きさである限り、突起120の数及び/又は形態は限定されるものではない。同様に、ネジ山によって形成された空間が、与えられた雌型チューブフィッティングに適合する限り、本明細書に開示された引っ込み式ロックカラーにおけるネジ山の数及び/形態は限定されるものではない。
【0043】
本開示が上述の実施形態によって示され、実施形態が幾分詳細に記載されてきたが、本開示の範囲が斯かる詳細に制限され又はいかなる態様でも限定されることを出願人は意図していない。追加の利点及び修正が当業者に容易に明らかである。このため、広い態様における本開示は、具体的な詳細、それぞれの装置及び方法、並びに示され且つ記載された説明のための例に限定されるものではない。したがって、出願人の一般的な思想又は独創的な概念の範囲を逸脱することなく、斯かる詳細から逸脱することができる。