(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通気流路は、前記カバー(19)と前記遠心インペラ(4)との間に画成された環状吐出口(31b)であって、前記カラー(28)と前記カバー(19)との間における前記通気流路(31)の寸法(h1)と同じ大きさの桁の寸法(h)を有する環状吐出口(31b)を有する、請求項2に記載のファン。
前記冷却システムは、前記冷却流を前記接線吐出流路(18)に沿って押しやるために前記カラーに関して前記モータ(3)の反対側から延びる複数の遠心羽根(40)を具備する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のファン。
前記通気流路は、前記ケーシング(2)の外側の再循環ダクト(30)であって、前記接線吐出流路における入口(26)と、前記中央部分(17)における吐出口(18)とを有する再循環ダクト(30)により形成される、請求項1に記載のファン。
【背景技術】
【0002】
(バス、トラック、及び類似する用途に関する)自動車の分野において、開放型のDCモータにより駆動される遠心ファンの使用が普及している。
【0003】
これらのファンは、冷却用空気の強制的循環に基づいて、関連する駆動モータを冷却するシステムを都合よく備えている。
図1は、概略的部分断面で先行技術の遠心ファンを示している。
【0004】
この形式のファンは、中央部分101と、前記中央部分101に連通する吐出流路102とにより形成されたスクロール形状の外側ケーシング100を具備する。ケーシング100は、中央部分101に形成された入口開口103と、流路102の端部に形成された吐出開口104とを有する。
【0005】
スクロールの内側には、その軸線R回りで回転する遠心インペラ106であって、入口開口103において空気を吸引して、送出空気をスクロール2の流路102内へ導入する遠心インペラ106を駆動するために、概ね“開放”型であって通気孔105aを備えるモータ105が取付けられる。
【0006】
回転状態に置かれた後、インペラ106は、流路102に沿う空気の流れFを生成すべく、入口開口103と吐出開口104との間に圧力差を生成する。概略的に、ファンの吐出口もしくは外部においては高圧が存在する一方で、入口または内部においては(吐出口と比較して)負圧が存在することが示される。
【0007】
モータ105の冷却システムは、流路102と連通する入口と、中央部分101と連通する吐出口とを有する再循環ダクト107を具備する。ダクト107は、インペラ106から到来する過剰圧力の故に、モータ105の後側部分における中央部分101へ押される冷却空気流RFを形成するように、ケーシング100の吐出口における加圧空気を集める。この様にして、冷却空気流RFは、モータ105の通気孔105aを通過してモータ105の巻線から熱を直接的に除去すると共に、再びインペラ106の内側に到達し、其処から流路102内へ再導入される。
【0008】
これらのファンに関連する市場は、モータの電子式駆動器であって、モータがブラシレス形式であるかDC形式であるかに関わらずモータ内に一体化されなければならない電子式駆動器の観点から、及び同時に、苛酷な動作条件下でのモータの寿命及び信頼性の観点から、より進歩した解決策を必要としている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付図面、特に
図2を参照すると、参照番号1は本発明に係る遠心ファンを表している。
【0020】
回転軸線Rを有するファン1は、ケーシングもしくはボリュートもしくはスクロール2と、そのケーシング2の内側に配置され且つそれにより支持されて、対応するシャフト3aを有する好適には密閉型もしくは“封止”型の電気モータ3と、特に
図7及び
図8に示されてモータ3により駆動される遠心インペラ4とを具備する。軸線Rを中心にして回転可能なインペラ4は、軸線R方向の主要な広がりを有する複数の遠心羽根5と、間に羽根5が延びる第1及び第2の支持リング6、7とを具備する。
【0021】
インペラ4は、支持リング7により範囲を定められた開口により形成された軸線Rと同軸の第1入口8と、実際には羽根5の間のスペースにより画成された接線吐出口9とを有する。インペラ4は、モータ3との連結のために第1支持リング6に接続されたハブ10を具備する。
【0022】
ハブ10はシャフト3aとの連結のためのスリーブ11を有し、そのスリーブ11からは、リング6に対する接続のために複数本のアーム12が延びる。ハブ10はまた、スリーブ11からアーム12間に延びる中央部分13であって、アーム12及び支持リング6と共に複数の開口14の範囲を定める中央部分13も具備する。
【0023】
例えば、
図2、
図3及び
図4において示されたように、モータ3はハブ10の内側へ部分的に挿入される一方、不図示の代替実施例において、モータ3はハブ10の外側にある。
【0024】
上述のケーシング2は、軸方向の、すなわち、回転軸線Rと同軸(故にインペラ4の入口8と同軸)の入口開口15と、インペラ4により動かされた空気を循環させるために前記インペラ4に関して公知の様態で配置された接線吐出開口16とを有する。
【0025】
ケーシング2は、入口開口15が内部に形成された中央部分17と、吐出流路18とを有する本体を具備し、吐出流路18は、中央部分17から接線方向に延在して、中央部分17と流体連通し、また吐出流路18の自由端部には吐出開口16が配置される。
【0026】
ファン1は、ケーシング2を閉じるカバー19を具備し、前記カバー19にはモータ3が好適に固定される。
【0027】
実際には、カバー19は、インペラ4の反対側部分からモータ3に対して配置されると共に、それは本体の中央部分17に連結される。
カバー19は、モータ3が部分的に配置されるモータ3用のハウジング20を形成する。
【0028】
より詳細には、カバー19は、内側の円筒状側壁21と、前記側壁21に接合された内側後壁22とを有することでハウジング20を画成し、またモータ3はハウジング20の内部に同軸の様態で配置される。
【0029】
より詳細には、
図5を参照すると、モータ3の上側部分3bは、ハウジング20内に収容されたモータ3の部分であり、またモータ3の下側部分3cは、ハブ10内に部分的に挿入された部分である。
【0030】
モータ3、特にその上側部分3bとカバー19との間には、空気循環区域32が画成される。
【0031】
ファン1は、ケーシング2の内部からその外部の方へ導かれる冷却空気流RFにより、モータ3から熱を除去する冷却システムを具備する。
【0032】
本発明によると、以下で明らかにされるように、冷却空気流RFは、接線方向成分と、回転軸線Rに従って導かれた軸方向成分とから成る。
接線方向成分及び軸方向成分は、ベクトル的に加算され、結果として、モータ3の回りにおける螺旋状渦流RFを生成する。
【0033】
図2を参照すると、第1実施例において、モータ3の冷却システムは、上述の軸方向成分を生成するために、インペラ4とダクト30とを具備し、前記ダクト30は、吐出流路18内の入口26と、中央部分17の実質的にモータ3における吐出口27とを有する。
【0034】
使用中に、インペラ4の吐出口9において、特にダクト30の入口26においても、過剰圧力が生成される。
この過剰圧力は、空気を入口26から吐出口27の方に向けてダクト30に沿って押し、ダクト30から出る空気の流れは上述の軸方向成分を形成する。
【0035】
使用中に、冷却流RFの上述の接線方向成分を生成するために、冷却システムは、インペラ4と一体のカラー28であって、モータ3の外側においてインペラ4からモータの方へ軸方向に延びるカラー28と、カラー28により支持されてモータ3に面する複数の半径方向羽根29とを具備する。
カラー28は、インペラ4との単一体として作成されると共に、支持リング6から、羽根5に関する反対側で、延びる。
【0036】
半径方向羽根29は、支持リング6と外側のカラー28との間に延在して、カラー28からモータ3の方に向かって延びる。
外側のカラー28及び羽根29は、モータ3、特にモータの上側部分3bを囲繞する。
【0037】
上述のハウジング20は、モータ3に加えて、カラー28及び従って羽根29も収容すべく設計される。
インペラ4と共に回転状態に置かれる外側のカラー28と羽根29とにより構成される羽根配列であって、インペラとの単一体である羽根配列は、冷却流RFに対する寄与分を生成し、前記寄与分は接線方向成分を形成するものである。
【0038】
換言すると、羽根29の回転の効果は、羽根29とモータ3との間の中空スペース内に含まれた空気を引き込んで、冷却流RFの接線方向成分を生成するという効果である。
【0039】
接線方向成分と軸方向成分との組み合わせの結果として生じる冷却流RFが、ハブ10の開口14を通り、インペラ4の内側に至り、其処から、吐出開口16を通りケーシング2の外部へ放出されるように、軸方向成分は、ケーシング2の内側においてモータの上側部分3bからモータの下側部分3cの方へ向かって有利に導かれる。
【0040】
図4及び
図5に示された第2実施例において、冷却システムは、カラー28の円筒状外壁とハウジング20の円筒状側壁21との間に形成された中空スペース31すなわち環状流路31を具備する。
環状流路31は、流路18を、モータ3の上側部分3bにおけるケーシング2の中央部分17との流体連通状態に置く。
【0041】
より詳細には、環状中空スペース31が流路18と流体連通するように、カバー19が形作られる。
特に
図5を参照すると、参照番号31aは環状流路31の入口を表し、また参照番号31bは流路31の吐出口を表す。
【0042】
冷却システムは、第1実施例と同様に、インペラ4と一体のカラー28であって、モータ3の外側においてインペラ4からモータの方へ軸方向に延びるカラー28と、前記カラー28により支持されてモータ3に面する半径方向羽根29とを具備する。
カラー28は、インペラ4との単一体として作成されて、支持リング6から、羽根5の反対側で、延びる。
【0043】
半径方向羽根29は、支持リング6と外側のカラー28との間に延在して、カラー28からモータ3の方に向かって延びる。
外側のカラー28及び羽根29は、モータ3、特にモータの上側部分3bを囲繞する。
【0044】
上述のハウジング20は、モータ3に加えて、カラー28及び従って羽根29も収容すべく設計される。
インペラ4と共に回転状態に置かれる外側のカラー28と羽根29とにより構成される羽根配列であって、インペラとの単一体である羽根配列は、冷却流RFに対する寄与分を生成し、前記寄与分は上述の接線方向成分を形成するものである。
【0045】
換言すると、羽根29の回転の効果は、羽根29とモータ3との間の中空スペース内に含まれた空気を引き込んで、冷却流RFの接線方向成分を生成するという効果である。
【0046】
使用中に、インペラ4は空気を導管18に沿って高速にて押す。
高速空気はベンチュリ効果を生成し、するとベンチュリ効果は、流路31の吐出口31bに負圧を生成する。
【0047】
前記負圧は、中空スペース31に沿う冷却空気流の吸引効果を引き起こす。
換言すると、環状流路31内には、入口31aから吐出口31bに向けられた吸引流が生成される。
【0048】
実際には、中空スペース31に沿う吸引は、ケーシング2の中央部分17の内側に、ケーシング2の内側のモータ3の回転軸線Rに沿って実質的に導かれる所謂軸方向成分を生成する。
この軸方向成分は、入口8を通してインペラ4の内側へ吸引される。
【0049】
接線方向成分と軸方向成分との組み合わせの結果として生じる螺旋状の冷却流RFが、ハブ10の開口14を通り、インペラ4を通り、区域32に至り、其処からそれは中空スペース31及び流路18を通りケーシング2の外部へ放出されるように、軸方向成分は、ケーシング2の内側において、モータの下側部分3cからモータの上側部分3bの方へ有利に導かれる。軸方向成分は羽根29に起因する接線方向流れと混合して螺旋状渦流RFを生成し、前記渦流は、中空スペース31及び流路18を通って、ケーシング2の内側からケーシング2の外側へ送られる。
【0050】
図示された好適実施例において、環状流路31は、カバー19とインペラ4との間に画成された吐出口31bであって、カラー28と、ハウジング20の範囲を定める円筒状側壁21との間の流路31の寸法“h1”と同じ大きさの桁の寸法“h”を有する吐出口31bを有する。
換言すると、カバー19は、第1支持リング6と共に、及び/又は羽根5と共に、吐出口31bの範囲を定めるように形作られる。
【0051】
図示された実施例において、環状流路31の吐出口31bは、支持リング6により、特に、それの環状縁部60であって、カバー19の対応する環状部分19aに面する環状縁部60により有利に形成される。
【0052】
環状中空スペース31は、入口31aが形成される空気循環区域32と連通する。
この様にして、使用中に、中空スペース31に沿って吸引される流れは、区域32において、羽根29に起因する接線方向流れと混合して、流路18内へ吸引される上述の渦流RFをモータ3の回りに生成する。
【0053】
上述の空気循環区域32において、冷却空気流RFは、モータ3のカバーに接触して、それから熱を除去する。
空気循環区域32は、ハウジング20の後壁22と、それが面するモータ3の後側表面33との間に画成される。
【0054】
実際には、ハウジング20の内部は、モータ3の側壁及び基底壁の両方とカバー19との間において、空気の循環のためのスペースを備える。
【0055】
図9には、本発明に係るファンの第3実施例が示される。
この解決策においては、第2実施例と比較し、中空スペース31を横切る冷却流の吸引が、中空スペース31からの空気を流路18の吐出開口の方へ押しやるためにカラー28の外側に位置決めされた一連の遠心羽根40により支援される。
【0056】
遠心羽根40は、モータ3の反対側から延びて、軸方向成分に対する接線方向成分の組み合わせの結果として生じる冷却流を、中空スペース31からケーシング2の外部に向けて更に押す第2の補助的な遠心ファン41を形成する。
【0057】
羽根40は、カラー28との単一体として有利に作成されると共に、
図10にも示されるように、カラーの外側に延びる。一例として示された好適実施例において、各羽根40は、
図10に示されるように、インペラ4の対応する羽根5の延長部として形成される。
【0058】
好適には、冷却システム、及び特に羽根29は、モータ3から熱を効果的に除去するために、接線方向成分が軸方向成分よりも大きい大きさの桁であるように設計される。
【0059】
第1実施例においてはケーシング2の外部のダクト30、及び第2実施例及び第3実施例においては中空スペースすなわち環状流路31は、ファン1の冷却システムの一部分を形成する通気流路を画成し、これのおかげで、螺旋状渦流として形成される冷却流RFは、モータ3から熱を除去する。
故にモータ3は、外側表層において高速の空気に接触し、このことは、熱の除去に特に有効である。
【0060】
換言すると、羽根29の回転の効果は、羽根29とモータ3との間の中空スペース内に含まれた空気を引き込んで、上述の接線方向成分を生成するという効果である。
【0061】
モータは、ファンの効率及び騒音レベルに対して不都合な軸方向成分を使用せずに、強制冷却に対して非常に有効な螺旋状渦流により包まれる。
軸方向成分は、上述の渦流RFにより収集された多量の熱を“モータ区域”の外部へ搬送するために必要である。
【0062】
記載されたような冷却システムを備えた遠心ファンは、内部に駆動用電子機器も一体化されて苛酷な周囲条件において良好に作動する密閉式のもしくは封止されたモータの採用を可能にする。
【0063】
記載されたような冷却システムは、ファンの寿命が、先行技術のファンと比較して、30,000運転時間を超えるまで延長されることを可能にする。
【0064】
提案された解決策は、インペラを駆動するモータの冷却作用の最大化、流体の動的騒音の発生源の最小化、及び同時に、ファン吐出口とモータのハウジングとの間における接続ダクトの採用を回避することによる、等しい性能レベルに対するコストの最小化を可能にする。
【0065】
ファンのケーシングの内側における環状吸引流路の採用(軸方向成分)は、先行技術の解決策と比較して、流体力学に起因する空気の騒音と振動の両方の低減を可能にする。