特許第6122035号(P6122035)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6122035皮膚および爪の治療のための抗真菌組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6122035
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】皮膚および爪の治療のための抗真菌組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 33/18 20060101AFI20170417BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20170417BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20170417BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20170417BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20170417BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20170417BHJP
   A61P 31/10 20060101ALI20170417BHJP
【FI】
   A61K33/18
   A61K47/20
   A61K47/32
   A61K47/34
   A61P31/04
   A61P17/00 101
   A61P17/00
   A61P31/10
【請求項の数】25
【全頁数】52
(21)【出願番号】特願2014-557624(P2014-557624)
(86)(22)【出願日】2012年11月15日
(65)【公表番号】特表2015-507008(P2015-507008A)
(43)【公表日】2015年3月5日
(86)【国際出願番号】US2012065298
(87)【国際公開番号】WO2013122637
(87)【国際公開日】20130822
【審査請求日】2015年11月11日
(31)【優先権主張番号】61/600,268
(32)【優先日】2012年2月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2012/036942
(32)【優先日】2012年5月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516039745
【氏名又は名称】ヴェローチェ・バイオファーマ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100129458
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 剛
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・カプリオッティ
(72)【発明者】
【氏名】カラ・カプリオッティ
(72)【発明者】
【氏名】スチュアート・レッシン
【審査官】 砂原 一公
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0162301(US,A1)
【文献】 米国特許第03551554(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0123625(US,A1)
【文献】 特表2006−518720(JP,A)
【文献】 特表2006−518719(JP,A)
【文献】 特開平01−151522(JP,A)
【文献】 特表2008−540581(JP,A)
【文献】 特表2007−538010(JP,A)
【文献】 ポビドンヨード,医療用医薬品集,日本,財団法人日本医薬情報センター,2006年 9月 1日,2007年版,p.2274-2277
【文献】 ヨウ素,医療用医薬品集,日本,財団法人日本医薬情報センター,2006年 9月 1日,2007年版,p.2497-2499
【文献】 ジメチルスルホキシド,改訂 医薬品添加物ハンドブック,日本,株式会社薬事日報社,2007年 2月28日,改訂第1刷,p.429-432
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/DPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物で
あって、
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含み、
該組成物が皮膚に浸透して該微生物のコロニー形成および/または感染を治療することができ、ヨードフォアがポビドンヨード(PVP−I)であり、そして該組成物が31%〜99.9%の範囲のDMSOを含む、前記組成物。
【請求項2】
該組成物が実質的に無水である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
該組成物が無水である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
PVP−Iが約0.01%〜約10%(w/w)で存在する、請求項に記載の組成物。
【請求項5】
PVP−Iが、約0.05%〜約10%、約0.1%〜約5%、約0.2%〜約2.5%
および約0.5%〜約1%(w/w)からなる群から選択される範囲で存在する、請求項
に記載の組成物。
【請求項6】
PVP−Iが、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約1.
0%、約1.25%、約1.5%、約2.0%、約2.5%および約5%(w/w)から
なる群から選択される範囲で存在する、請求項に記載の組成物。
【請求項7】
PVP−Iが約1%(w/w)で存在する、請求項に記載の組成物。
【請求項8】
トルナフテート、テルビナフィン、ウンデシレン酸、クリオキノール、ミコナゾール、硝
酸ミコナゾール、クロリナゾール(clorrinazole)、チオコナゾール、ナイ
スタチン、テルコナゾイク(terconazoic)、硝酸ブトコナゾール、シクロピ
ロクスオラミン、硝酸エコナゾール、トリアセチン、フルシトシン、ハロプロジンおよび
ケトコナゾールからなる群から選択される少なくとも1種の抗真菌剤をさらに含む、請求
項1に記載の組成物。
【請求項9】
該少なくとも1種の抗真菌剤が、約1%〜約25%(w/w)の量で存在する、請求項に記載の組成物。
【請求項10】
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物で
あって、
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含み、
当該組成物は、皮膚に浸透して該微生物のコロニー形成および/または感染を治療するこ
とができ、さらに当該組成物は、ポリグリコールを含まず、ヨードフォアがポビドンヨード(PVP−I)であり、そして該組成物が31%〜99.9%の範囲のDMSOを含む、前記前記組成物。
【請求項11】
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための医薬組成
物であって、
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含み、
当該組成物は、皮膚に浸透して該微生物のコロニー形成および/または感染を治療することができ、ヨードフォアがポビドンヨード(PVP−I)であり、そして該組成物が31%〜99.9%の範囲のDMSOを含む、前記医薬組成物。
【請求項12】
該感染症が、真菌感染症、皮膚糸状菌感染症、細菌感染症、または全てのそれらの組み合
わせである、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
該組成物が、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびプロピレングリコールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
約2%のPVP−I、約65%のDMSO、約23%のジエチレングリコールモノエチル
エーテルおよび約10%のプロピレングリコールを含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
該組成物がジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
約2%のPVP−I、約65%のDMSOおよび約33%のジエチレングリコールモノエ
チルエーテルを含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
請求項1に記載の組成物であって、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療方法において用いるためのものであり、当該方法が、
(a)該皮膚疾患に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該皮膚疾患が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む、前記組成物
【請求項18】
該接触させる工程を1日少なくとも1回行う、請求項17に記載の組成物
【請求項19】
請求項1に記載の組成物であって、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療方法において用いるためのものであり、当該方法が、
(a)該皮膚疾患に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該接触させる工程を少なくとも4週間繰り返す工程と、
を含む、前記組成物
【請求項20】
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含む組成物であって、
ヨードフォアがポビドンヨード(PVP−I)であり、そして該組成物が31%〜99.9%の範囲のDMSOを含み、そして該組成物が皮膚炎の治療方法において用いるためのものであり、当該方法が、
(a)皮膚炎に侵された皮膚を、当該組成物に接触させる工程と、
(b)該皮膚炎が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む、前記組成物
【請求項21】
該皮膚炎が、脂漏性皮膚炎、手皮膚炎およびアトピー性皮膚炎からなる群から選択される
、請求項20に記載の組成物
【請求項22】
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含む組成物であって、
ヨードフォアがポビドンヨード(PVP−I)であり、そして該組成物が31%〜99.9%の範囲のDMSOを含み、そして該組成物が酒さの治療方法において用いるためのものであり、当該方法が、
(a)酒さに侵された皮膚を、当該組成物に接触させる工程と、
(b)該酒さが治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む、前記組成物
【請求項23】
請求項1に記載の組成物であって、座瘡の治療方法において用いるためのものであり、当該方法が、
(a)座瘡に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該座瘡が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む、前記組成物
【請求項24】
請求項1に記載の組成物であって、伝染性軟属腫の治療方法において用いるためのものであり、当該方法が、
(a)伝染性軟属腫に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該伝染性軟属腫が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む、前記組成物
【請求項25】
請求項1に記載の組成物であって、尋常性疣贅の治療方法において用いるためのものであり、当該方法が、
(a)尋常性疣贅に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該尋常性疣贅が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む、前記組成物
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0002]座瘡、皮膚炎および酒さなどの皮膚疾患および状態は、微生物のコロニー形成(colonization)および/または感染によりさらに悪化する可能性がある。例えば、周知の一般的な皮膚疾患である座瘡は、単純な尋常性座瘡から、皮膚の深刻な外観の損傷を引き起こし得る集簇性座瘡などのより危険な形態にまで及ぶ非常に様々な形態および重症度を有する。それを軽視したり過剰かつ不適切な治療を行ったりすることにより、不可逆的な瘢痕や皮膚の変化が生じ、その結果、生活の質に悪影響を及ぼす可能性がある。上に述べたことは、脂漏性皮膚炎や、単純な皮膚の刺激から深刻で非可逆的な表皮の変化にまで及ぶ疱疹などのそれらの異なる形態の他の皮膚疾患についてもかなりの程度まで当てはまる。
【0002】
[0003]従来、座瘡、脂漏性皮膚炎および他の関連する皮膚疾患の治療には、局所的(外からの)治療と代謝により有効となる経口治療という基本的に2つの可能な治療がある。例えば、経口治療は、レチノイドおよび関連する活性薬剤は非常に強力な副作用を有する場合があるため、座瘡の非常に深刻な形態に対してのみ主に使用される。従来使用されていた局所的治療薬でさえ、所望の治療効果に必要な濃度で塗布した場合、安全性に疑いがあった。主に二次感染と戦うために使用される抗生物質製剤が一般に処方される。また、最もよく使用される局所的治療薬である過酸化ベンゾイルは、少なくとも若者の治療にとって望まれるような全く無害なものというわけではない。動物試験で確認されたその発癌性の疑いに加え、それは非常に強い薬剤であり、その主作用は、化学的メスのような上皮層の酸化からなるため、これらの層が化学的に剥離され、刺激が生じる。同じことが、その角質溶解作用により皮膚を溶解するために使用されるサリチル酸にも当てはまる。
【0003】
[0004]爪真菌症すなわち爪真菌感染症は、米国で毎年三千万〜六千万人の患者を侵している。それは最も一般的な爪の疾患であり、爪の異常全体の約半分を構成している。この病気は、足の爪や手の爪を侵すが、足の爪の感染症が特に一般的である。爪真菌症の罹患率は、米国の成人人口の約6〜8%である。爪真菌症の一般的な兆候としては、爪の肥厚、黄色化または混濁が挙げられる。爪は、凸凹になったり脆くなったり、爪床から剥がれたりすることがある。爪真菌症に罹患している患者は、そのような爪の外観のせいで、かなりの心理社会的な問題を抱えることもある。
【0004】
[0005]爪真菌症の原因となる病原体としては、皮膚糸状菌、カンジダ菌および皮膚糸状菌以外の糸状菌(nondermatophytic molds)が挙げられる。温帯の西洋諸国では、皮膚糸状菌が爪真菌症の最も一般的な原因となる真菌であるが、高温多湿の気候を有する熱帯や亜熱帯では、カンジダ菌および皮膚糸状菌以外の糸状菌が関与していることが多い。紅色白癬菌は、爪真菌症に関与する一般的な皮膚糸状菌である。関与し得る他の皮膚糸状菌は、毛瘡白癬菌、有毛表皮糸状菌、紫色白癬菌、石膏状小胞子菌、トリコフィトン・トンスランス(T. tonsurans)、トリコフィトン・ソウダネンセ(T. soudanense)、およびウシの白癬真菌であるトリコフィトン・ベルコースム(T. verrucosum)である。他の原因となる病原体としては、カンジダ菌および皮膚糸状菌以外の糸状菌、特に、カビ産生スキタリジウム属(Scytalidium)(現在ではネオスキタリジウム属(Neoscytalidium)と呼ばれる)、スコプラリオプシス属およびアスペルギルス属のメンバーが挙げられる。カンジダ属種は、手を水に浸していることが多い人々の間で手の爪の爪真菌症を引き起こすことが知られている。スキタリジウムは、主に熱帯の人々を侵す可能性があるが、後に温帯気候の領域に引っ越した場合にもこの侵された状態は持続する。これらの病原体の制御を利用して、爪真菌症を治療することができる。
【発明の概要】
【0005】
[0006]一態様では、皮膚疾患および/または状態を治療するための組成物が本明細書に開示されている。皮膚疾患としては、伝染性軟属腫、脂漏性皮膚炎、手皮膚炎、アトピー性皮膚炎、座瘡、酒さおよび尋常性疣贅が挙げられる。一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患および/または状態を治療するための組成物が本明細書に開示されている。
【0006】
[0007]一態様では、ヨードフォアおよびジメチルスルホキシド(DMSO)を含み、かつ皮膚に浸透して感染を治療することができる、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物が本明細書に開示されている。一態様では、該組成物は、皮膚に浸透して該皮膚疾患を治療することができる。一態様では、該組成物は、皮膚に浸透せずに該皮膚疾患を治療することができる。一態様では、該組成物は、皮膚に浸透する前に該皮膚疾患を治療することができる。一態様では、該組成物は、皮膚に浸透して該皮膚疾患を治療することができると共に皮膚に浸透する前に該皮膚疾患を治療することもできる。
【0007】
[0008]一態様では、元素状ヨウ素およびジメチルスルホキシド(DMSO)を含み、かつ皮膚に浸透して該感染を治療することができる、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物が本明細書に開示されている。一態様では、該ヨードフォアは、ポビドンヨード(PVP−I)、ヨードチンキ、ルゴール液、ヨウ化カリウムおよびヨウ化ナトリウムからなる群から選択される。
【0008】
[0009]一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療のための本明細書に開示されている組成物は、実質的に無水である。一態様では、該組成物は無水である。
【0009】
[0010]一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療のための本明細書に開示されている組成物は、約0.01%〜約10%)(w/w)のPVP−Iを含む。一態様では、PVP−Iは、約0.05%〜約10%、約0.1%〜約5%、約0.2%〜約2.5%および約0.5%〜約1%(w/w)からなる群から選択される範囲で存在する。一態様では、PVP−Iは、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約1.0%、約1.25%、約1.5%、約2.0%、約2.5%および約5%(w/w)からなる群から選択される範囲で存在する。一態様では、PVP−Iは、約1%(w/w)で存在する。
【0010】
[0011]一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療のための本明細書に開示されている組成物は、少なくとも1種の自然療法物質をさらに含む。一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療のための本明細書に開示されている組成物は、ザクロ(Punica Granatum)エキス、チャ(Camellia Sinensis)葉エキス、アスコルビン酸、キンセンカ(Calendula Officinalis)エキス、スペインカンゾウ(Glycrrhiza Glabra)エキス、アラントインおよびキュウリ(Cucumis Sativus)果実エキスからなる群から選択される少なくとも1種の物質をさらに含む。
【0011】
[0012]一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療のための本明細書に開示されている組成物は、トルナフテート、テルビナフィン、ウンデシレン酸、クリオキノール、ミコナゾール、硝酸ミコナゾール、クロリナゾール(clorrinazole)、チオコナゾール、ナイスタチン、テルコナゾイク(terconazoic)、硝酸ブトコナゾール、シクロピロクスオラミン、硝酸エコナゾール、トリアセチン、フルシトシン、ハロプロジンおよびケトコナゾールからなる群から選択される少なくとも1種の抗真菌剤をさらに含む。一態様では、抗真菌剤は、約1%〜約25%(w/w)の量で存在する。
【0012】
[0013]一態様では、ヨードフォアおよびジメチルスルホキシド(DMSO)を含み、かつ皮膚に浸透して感染を治療することができ、さらにポリグリコールを含まない、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物が本明細書に開示されている。
【0013】
[0014]一態様では、ヨードフォアおよびジメチルスルホキシド(DMSO)を含み、かつ皮膚に浸透して感染を治療することができる、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物が本明細書に開示されている。
【0014】
[0015]一態様では、治療される感染症は、真菌感染症である。一態様では、該感染症は、皮膚糸状菌感染症である。一態様では、該感染症は、細菌感染症である。
[0016]一態様では、皮膚の患部を本明細書に開示されている組成物に接触させる工程と、皮膚疾患が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程とを含む、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療方法が本明細書に開示されている。一態様では、該接触させる工程を1日少なくとも1回行う。一態様では、該皮膚疾患は皮膚炎である。一態様では、該皮膚疾患は酒さである。一態様では、該皮膚疾患は座瘡である。一態様では、該皮膚疾患は伝染性軟属腫である。一態様では、該皮膚疾患は尋常性疣贅である。
【0015】
[0017]一態様では、皮膚の患部を本明細書に開示されている組成物に接触させる工程と、該接触させる工程を少なくとも4週間繰り返す工程とを含む、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療方法が本明細書に開示されている。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0018]ポビドンヨード(PVP−I)は、ほとんど全ての医学専門家によく知られている消毒薬である。これは最近になって、眼、耳、洞、関節区画および皮膚における活動性感染症の治療法として、簡単な消毒を上回る関心を集めるようになった。PVP−Iに対する抗生物質抵抗性、真菌抵抗性またはウイルス抵抗性は全く知られておらず、また、PVP−Iで除去することができない酵母種または真菌種も全く知られていない。大部分の従来の抗生物質を用いた場合に特定の種に対して回避できない抵抗性の発達は、PVP−I消毒の機序に生じる可能性は極めて低い。PVP−Iは、バイオフィルムの形成を阻害し、かつ既に形成されているバイオフィルムを除去することも分かっている。
【0017】
[0019]薬の経皮吸収を高めるためのジメチルスルホキシド(DMSO)などの各種有機溶媒が知られている。浸透を高め、かつ経皮保持を助けるという2つの点でDMSOが他の溶媒よりも優れていることは、DMSO、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、アルコールまたはベンゼンに溶解した14C標識グリセオフルビンの生体外でのヒトの皮膚の通過に関する研究で実証された。各種溶媒に溶解したグリセオフルビンの浸透比はそれぞれ、60、40、7、3および1であった。50%のDMSO水溶液を使用した場合であっても、14Cヒドロコルチゾンの浸透比は著しく向上した。現在では、驚くべきことに、本明細書に開示されているように、DMSOは、重度に角質化した爪床への浸透を促進させるのに有効であることが発見されている。
【0018】
[0020]DMSOは、多くの薬物の経皮浸透を高めることが知られている。DMSOは、表皮を60%、80%および90%のDMSO水溶液で30分間処理した場合に水の皮膚への浸透率を高めることも分かっている。浸透剤の作用機序に関する多くの理論が文献に登場している。ある者は、DMSO、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドの浸透作用が、角質層の水分を増加させ、それによりその浸透性を大きく上昇させるそれらの吸湿性に起因していると考えている。別の者は、浸透促進剤の効果は、その天然の構造を変えることにより角質層のバリア性を低下させるそれらの能力に起因していると考えている。水溶性物質および脂溶性物質の両方の浸透率を高めることが知られているベンゼン、アルコールおよびエーテルなどの有機溶媒は、角質層から脂質を除去することにより作用することができる。しかし、例えば、DMSO、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドのような水素結合溶媒の作用は、膜膨張と、媒体拡散率の均一な増加によるものである。
【0019】
[0021]一側面では、本明細書にさらに記載されているように、驚くべきことにPVP−IおよびDMSOを含む無水組成物は、爪の真菌感染症を治療するのに有効であることが見い出された。この驚きの理由は、一部では、PVP−Iの化学作用は水性平衡を必要とするとこれまで教えられてきたからである。一態様では、PVP−IおよびDMSOを含む非プロトン性無水組成物は、水性PVP−I組成物と消毒挙動が酷似していることが現在分かっている。別の側面では、本明細書にさらに記載されているように、驚くべきことに、PVP−IおよびDMSOを含む実質的に無水の組成物ならびにPVP−Iと10%(w/w)未満の水を含むDMSOとを含む組成物は、爪の真菌感染症を治療するのに有効であることが見い出された。
【0020】
[0022]別の側面では、本明細書にさらに記載されているように、驚くべきことに、本明細書に包含される組成物および方法は、爪の真菌感染症に加えて、限定されるものではないが、他の真菌感染症、酵母感染症、ウイルス感染症および細菌感染症(グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌の両方を含む)などの病気を治療するのに有用であることが見い出された。一側面では、本明細書にさらに記載されているように、驚くべきことに、本明細書に包含される組成物および方法は、爪周囲炎を治療するのに有用であることが見い出された。一側面では、本明細書に包含される組成物および方法は、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するのに有用である。
【0021】
[0023]本明細書では、少なくとも1種の浸透剤と、爪の真菌感染症の治療のための少なくとも1種の活性薬剤とを含む組成物およびそれを使用した方法が想定されている。本明細書では、少なくとも1種の浸透剤と、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療のための少なくとも1種の活性薬剤とを含む組成物も想定されている。一態様では、DMSOおよびPVP−Iを含む組成物が本明細書に開示されている。また、DMSOおよびPVP−Iを含む組成物の使用方法も本明細書に開示されている。
【0022】
[0024]治療の適応症
[0025]一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療のための組成物および方法が本明細書に開示されている。そのような病気および/または疾患の例としては、伝染性軟属腫、脂漏性皮膚炎、手皮膚炎、アトピー性皮膚炎、座瘡、酒さおよび尋常性疣贅が挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、本組成物を使用して、皮膚に浸透させて皮膚疾患を治療する。一態様では、本組成物を使用して、皮膚に浸透させずに皮膚疾患を治療する。一態様では、本組成物を使用して、皮膚に浸透させる前に皮膚疾患を治療する。一態様では、本組成物を使用して、皮膚に浸透させて皮膚疾患を治療すると共に皮膚に浸透させる前に皮膚疾患を治療する。
【0023】
[0026]一態様では、爪真菌症すなわち爪の真菌感染症を治療するための組成物および方法が本明細書に開示されている。従って、本組成物および方法は、爪もしくは爪の表面、爪に隣接もしくは接触している領域または爪の表面に近い領域の治療に有用である。一態様では、本明細書中の組成物および方法は、爪、爪下の空間および爪周囲の空間のうちの1箇所以上に位置している感染症を治療する。本組成物および方法は、上記のうちの任意の組み合わせを治療するのにさらに有用である。
【0024】
[0027]本明細書に使用されている「治療すること」という用語は、哺乳類を開示されている組成物または本明細書中の開示内容によって包含される組成物に接触させた場合の有害な病気の検出可能な改善および/またはそのような病気の症状の軽減を指す。「治療すること」という用語は、有害な病気の部分的な改善および当該病気の完全な根絶(すなわち「治癒」)の両方を包含する。一側面では、感染症を治療する。
【0025】
[0028]本明細書に使用されている、皮膚の「患部」とは、病状または辛い状況に関わっている皮膚の領域である。手皮膚炎の場合の皮膚の患部の非限定的な例としては、当業者によって理解されるような皮膚炎の病気の1つ以上の兆候、症状、特徴または特性を示す手の表面、周囲または近傍の皮膚が挙げられる。
【0026】
[0029]本組成物および方法は、限定されるものではないが、皮膚糸状菌、カンジダ菌および皮膚糸状菌以外の糸状菌が関わる感染症の治療に有用である。本組成物および方法は、紅色白癬菌、毛瘡白癬菌、有毛表皮糸状菌、紫色白癬菌、石膏状小胞子菌、トリコフィトン・トンスランス、トリコフィトン・ソウダネンセ、トリコフィトン・ベルコースムならびにネオスキタリジウム属、スコプラリオプシス属およびアスペルギルス属が関わる感染症の治療に有用である。
【0027】
[0030]本組成物を使用して、爪、皮膚、髪の毛または粘膜に関わる真菌症などのヒトにおける様々な疾患に関与している実質的にあらゆる種類の真菌および/または糸状菌の病原体(その一部はScrip's Antifungal Report (1992)に記載されている)を治療することもでき、それには、さらに以下のものが含まれるが、これらに限定されるものではない:アブシディア属(ユミケカビ属)種、アクチノマデュラ・マデュレ(Actinomadura madurae)、アクチノミセス属種、アレシェリア・ボイジイ(Allescheria boydii)、アルテルナリア属種、アントプシス・デルトイデア(Anthopsis deltoidea)、アポフィソミセス・エレガンス(Apophysomyces elegans)、アルニウム・レオポリヌム(Arnium leoporinum)、アスペルギルス属種、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidiun pullulans)、バシディオボルス・ラナルム(Basidiobolus ranarum)、ビポラリス属種、ブラストミセス・デルマティティディス(Blastomyces dermatitidis)、カンジダ属種、セファロスポリウム属種、ケトコニジウム属(Chaetoconidium)種、ケトミウム属種、クラドスポリウム属種、コクシジオイデス・イミティス、コニディオボルス属種、コリネバクテリウム・テヌイス(Corynebacterium tenuis)、クリプトコッカス属種、クンニンガメラ・ベルトレティエ(Cunninghamella bertholletiae)、クルブラリア属種、ダクチラリア属(Dactylaria)種、エピデルモフィトン属(表皮菌属)種、有毛表皮糸状菌、エキセロヒルム属(Exserophilum)種、エクソフィアラ属種、フォンセセア属種、フサリウム属種、ゲオトリクム属種、ヘルミントスポリウム属種、ヒストプラスマ属種、レシトフォーラ属(Lecythophora)種、マズレラ属種、マラセジア・フルフル(Malassezia furfur)、ミクロスポルム属(小胞子菌属)種、ムコール属(ケカビ属)種、ミコセントロスポラ・アセリーナ(Mycocentrospora acerina)、ノカルジア属種、パラコクシジオイデス・ブラシリエンシス(paracoccidioides brasiliensis)、ペニシリウム属(アオカビ属)種、フェオスクレラ・デマティオイデス(Phaeosclera dematioides)、フェオアンネロミセス属(Phaeoannellomyces)種、フィアレモニウム・オボバツム(Phialemonium obovatum)、フィアロフォラ属種、フォーマ属種、ピエドライア・ホルタイ(黒色砂毛症菌)(Piedraia hortai)、ニューモシスチス・カリニ、フィチウム・インシディオスム(Pythium insidiosum)、リノクラディエラ・アクアスペルサ(Rhinocladiella aquaspersa)、リゾムコール・プシルス(Rhizomucor pusillus)、リゾプス属(クモノスカビ属)種、サクセネア・バシフォルミス(Saksenaea vasiformis)、サルシノミセス・フェオムリフォルミス(Sarcinomyces phaeomuriformis)、スポロトリクス・シェンキイ(Sporothrix schenckii)、シンセファラストルム・ラセモスム(Syncephalastirum racemosuin)、テニオレラ・ボッピイ(Taeniolella boppii)、トルロプシス属種、トリコフィトン属(白癬菌属)種、トリコスポロン属種、ウロクラディウム・カルタルム(Ulocladium chartarum)、ワンギエラ・デルマティティディス(Wangiella dermatitidis)、キシロヒファ属(Xylohypha)種、接合菌綱(Zygomyetes)種、白癬性毛瘡、頭部白癬、体部白癬、股部白癬、黄癬、渦状癬、手白癬、黒癬(手掌)、足白癬、爪白癬、トルロプシス症、黄菌毛症、白色砂毛。そのような微生物は、限定されるものではないが、外耳炎(耳真菌症)、放線菌症、アスペルギルス症、カンジダ症、黒色真菌症、コクシジオイデス症、クリプトコッカス症、エントモフトラ症、ゲオトリクム症、ヒストプラスマ症、ムコール症、菌腫、ノカルジア症、北アメリカブラストミセス症、パラコクシジオイデス症、フェオフィホ真菌症、藻菌症、ニューモシスチスカリニ肺炎、ピシウム感染症、スポロトリクム症およびトルロプシス症などの病気および感染症に関与している。病原となり得る他の真菌としては、テルモムコール・インディカエ・セウダチカエ(Thermomucor indicae-seudaticae)、ラジオミセス属種および公知の病原体属の他の種が挙げられるが、これらに限定されない。これらの真菌微生物は、空気、土壌、食品、腐りかけの食品などに遍在している。
【0028】
[0031]また、本明細書に包含される組成物および方法は、抗ウイルス特性および/または抗細菌特性を有していてもよい。一態様では、真菌感染症または糸状菌感染症が患者において治療されている際に、本明細書に包含される組成物および方法を用いた患者の治療により、ウイルス感染症および/または細菌感染症を治療してもよい。一態様では、患者における真菌感染症または糸状菌感染症の治療とは別に、本明細書に包含される組成物および方法を用いた患者の治療を故意に使用して、患者におけるウイルス感染症および/または細菌感染症を治療してもよい。非限定的な例では、本明細書に開示されている方法および/または組成物に従って、単純ヘルペスウイルス(HSV)およびヒト乳頭腫ウイルス(HPV)を治療することができる。別の非限定的な例では、本明細書に開示されている方法および/または組成物に従って、鼠径部の感染または病気を治療することができる。
【0029】
[0032]一態様では、本明細書に包含される組成物および方法を使用して、爪周囲炎を治療することができる。爪周囲炎は、爪の周囲の軟組織の感染症であり、爪の感染症に付随し得る。爪周囲炎は、1種以上の真菌、細菌および酵母由来の感染症に伴ってもよい。一態様では、本明細書に包含される組成物および/または方法は、限定されるものではないが、いぼ、伝染性軟属腫、非性器単純ヘルペス、瘢痕、回復期創傷、グラム陰性趾間感染症、乾癬性爪異栄養症および足白癬のうちの1つ以上を治療するのにも有効である。一態様では、そのような治療は、存在している1種以上の感染症の治療を包含する。
【0030】
[0033]本組成物および方法は、上記疾患、病気または病原体のうちの1つまたは少なくとも2つの任意の組み合わせを治療するのに有用である。
[0034]組成物
[0035]一態様では、組成物は、少なくとも1種の治療薬と、少なくとも1種の溶媒および/または浸透剤とを含む。一側面では、ヨードフォアは治療薬である。一態様では、組成物は、少なくとも1種の消毒化合物を含む。一側面では、消毒化合物は治療薬である。一態様では、組成物は、ヨードフォア消毒薬を含む。本明細書に使用されている「ヨードフォア」とは、ヨウ素と、溶液中にある場合に遊離ヨウ素を放出する少なくとも1種のさらなる薬剤(例えば、可溶化剤)とを含む物質を指す。ヨードフォアの例としては、ポビドンヨード(PVP−I)、ヨードチンキ、ルゴール液およびヨウ素塩(例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
[0036]一態様では、組成物は、少なくとも1種のヨードフォアを含む。本組成物は、任意のヨードフォアならびにまだ開発や発見がなされていないヨードフォアを包含する。一態様では、ヨードフォアはPVP−Iである。別の態様では、組成物はヨウ素を含む。一態様では、組成物は、ヨウ素および少なくとも1種のヨードフォアを含む。
【0032】
[0037]一態様では、PVP−Iは、組成物中で治療薬として機能する。一側面では、PVP−I治療薬は、消毒薬として機能する。別の態様では、PVP−Iは、組成物中で防腐剤として機能する。一側面では、PVP−I防腐剤は、消毒薬として機能する。別の側面では、PVP−I防腐剤は、安定化剤として機能する。一態様では、PVP−Iは、組成物中で少なくとも1度の能力で機能する。別の態様では、PVP−Iは、組成物中で少なくとも2度の能力で機能する。
【0033】
[0038]別の態様では、組成物は、少なくとも1種の非ヨードフォアすなわち非ヨウ素治療薬をさらに含む。一態様では、少なくとも1種の非ヨードフォアすなわち非ヨウ素治療薬は、消毒薬である。別の態様では、少なくとも1種の非ヨードフォアすなわち非ヨウ素治療薬は、消毒薬ではない。
【0034】
[0039]一態様では、少なくとも1種の非ヨードフォアすなわち非ヨウ素治療薬は、抗真菌剤である。好適な抗真菌剤としては、例えば、アリルアミン類およびアゾール類が挙げられる。一態様では、抗真菌剤としては、トルナフテート、テルビナフィン、ウンデシレン酸、クリオキノール、ミコナゾール、硝酸ミコナゾール、クロリナゾール、チオコナゾール、ナイスタチン、テルコナゾイク、硝酸ブトコナゾール、シクロピロクスオラミン、硝酸エコナゾール、トリアセチン、フルシトシン、ハロプロジンおよびケトコナゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
[0040]一態様では、組成物は、1種以上の自然療法物質を含む。自然療法物質としては、ザクロエキス、チャ葉(緑茶)エキス、アスコルビン酸(ビタミンC)、キンセンカエキス、スペインカンゾウ(リコリス)エキス、アラントインおよびキュウリ果実エキスが挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、組成物は、DMSO、PVP−I、ザクロエキス、チャ葉(緑茶)エキス、アスコルビン酸(ビタミンC)、キンセンカエキス、スペインカンゾウ(リコリス)エキス、アラントインおよびキュウリ果実エキスを含む。
【0036】
[0041]一態様では、組成物は、少なくとも1種の溶媒および/または浸透剤を含む。一態様では、単一の成分は、組成物中で溶媒および浸透剤の両方として機能してもよい。一態様では、組成物は、DMSOを含む。一側面では、DMSOは、有効成分のための浸透剤として機能する。一側面では、DMSOは、溶媒として機能する。さらに別の側面では、DMSOは、溶媒および浸透剤の両方として機能する。一態様では、DMSOは、組成物中で唯一の浸透剤である。一態様では、DMSOは、組成物中で唯一の溶媒である。一態様では、DMSOは、組成物中で唯一の浸透剤および溶媒である。
【0037】
[0042]一態様では、組成物は、PVP−IおよびDMSOを含む。別の態様では、組成物は、PVP−IおよびDMSOからなる。さらに別の態様では、組成物は、本質的にPVP−IおよびDMSOからなる。
【0038】
[0043]当業者には、本明細書中の開示内容に基づいて、本明細書に包含される組成物および方法に有用な浸透剤を同定する方法は分かっている。一態様では、浸透剤は、本組成物を爪または皮膚の患部に浸透可能にするのに有用な浸透剤である。非限定的な例であるが、メチルスルホニルメタンを本明細書に包含される組成物中の浸透剤として使用してもよい。
【0039】
[0044]一態様では、組成物は、少なくとも1種の共溶媒を含む。一態様では、組成物は、一次溶媒としてDMSOを含み、かつ少なくとも1種の共溶媒をさらに含む。一態様では、水が共溶媒である。一態様では、組成物は、一次溶媒としてDMSOを含み、共溶媒として水を含む。一態様では、組成物は、一次溶媒としてのDMSOおよび共溶媒としての水からなる。別の態様では、組成物は、本質的に一次溶媒としてのDMSOおよび共溶媒としての水からなる。一態様では、組成物は、限定されるものではないが、水またはエタノールなどの少なくとも1種の共溶媒を含む。一態様では、共溶媒は、1種以上の極性の非プロトン溶媒である。一態様では、共溶媒は、酢酸エチルである。一態様では、共溶媒は、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、塩化メチレンおよびジメチルホルムアミドのうちの少なくとも1つである。当業者には、本明細書に記載されている開示内容を鑑み、そのような共溶媒候補の特性および物理的作用に基づいて、共溶媒の使用の利点や限界は分かっている。他の共溶媒については、本明細書中のどこかに詳細に記載されている。
【0040】
[0045]一態様では、組成物は、限定されるものではないが、塩化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム一水和物、無水リン酸水素二ナトリウムおよび水などの少なくとも1種の賦形剤を含む。なお、本明細書に包含される組成物は、当業者に知られている1種以上の他の賦形剤を任意に含んでもよい。当業者には、例えば、そのような賦形剤により組成物または方法の治療効果、安定性または効力を促進させる場合に、そのような賦形剤が本組成物および方法において有用であることを確認する方法は分かっている。他の賦形剤については、本明細書中のどこかに詳細に示されている。
【0041】
[0046]投与量、形態および製剤
[0047]一態様では、組成物は、治療的有効量の少なくとも1種の治療薬を含む。「治療的有効量」という用語は、特に明記しない限り、目的とする治療結果を引き起こすか達成するために使用される化合物の量を状況に応じて記述するために本明細書に使用されている。一態様では、目的とする治療結果は、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療に関する。一態様では、目的とする治療結果は、爪真菌症の治療に関する。一態様では、治療的有効量は、爪の感染症を治療するのに十分な量であり、爪の感染症の治療は、感染症の進行の防止もしくは減速、感染症の拡散の防止、感染症の少なくとも一部の根絶、および感染全体の根絶のうちの少なくとも1つを含む。一側面では、治療的有効量は、本組成物の単回投与量に基づいて決定してもよく、あるいは複数回投与量に基づいて決定してもよい。当然のことながら、治療的有効量の決定は、試行錯誤を必要とすることがあり、投与量および/または投与計画の調整を必要とすることがある。そのような治療の最適化および調整は、本明細書に包含される方法によって包含される。
【0042】
[0048]化合物または組成物に関して本明細書に使用されている「薬学的に許容される」という用語は、本化合物または組成物の生物学的利用能を促進または向上させるために、対象における本化合物の溶解性または利用能を増加または促進させることができる本化合物または組成物の形態を指す。一側面では、本明細書中の開示内容は、本明細書中に体現されている化合物および組成物の薬学的に許容される水和物、溶媒和物、立体異性体または非晶質固体も包含する。
【0043】
[0049]本明細書に使用されている「薬学的に許容される担体」は、当業者に知られているありとあらゆる溶媒、分散媒、被覆剤、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、防腐剤、薬物、薬物安定化剤、ゲル剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味料、着香料、染料、そのような同様の材料およびそれらの組み合わせを含む(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(レミントンの製薬科学), 1990を参照されたく、この内容は参照により本明細書に組み込まれる)。任意の従来の担体が本有効成分または使用方法に適合しない場合を除いて、本医薬組成物でのそれらの使用は想定されている。
【0044】
[0050]特に明記しない限り、組成物全体に対する指定成分について本明細書に記載されている割合は、(w/w)である。例えば、1%のPVP−Iおよび99%のDMSOを含む組成物は、本組成物全体に対して1重量%のPVP−Iを有する。
【0045】
[0051]一態様では、組成物は、約0.01%〜約15%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.05%〜12.5%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.05%〜10.0%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.1%〜10.0%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.1%〜5.0%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.25%〜9.0%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.2%〜2.5%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.5%〜7.5%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.5%〜1.0%の範囲のヨードフォアを含む。別の態様では、組成物は、0.75%〜5.0%の範囲のヨードフォアを含み、さらに別の態様では、1.0%〜4.0%の範囲のヨードフォアを含む。一態様では、組成物は、約0.1%〜約2.5%、約0.2%〜約2.0%、約0.3%〜約1.0%および約0.4%〜約0.75%の範囲のヨードフォアを含む。
【0046】
[0052]一態様では、組成物は、約0.01%〜約15%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.05%〜12.5%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.05%〜10.0%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.1%〜10.0%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.1%〜5.0%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.25%〜9.0%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.2%〜2.5%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.5%〜7.5%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.5%〜1.0%の範囲の元素状ヨウ素を含む。別の態様では、組成物は、0.75%〜5.0%の範囲の元素状ヨウ素を含み、さらに別の態様では、1.0%〜4.0%の範囲の元素状ヨウ素を含む。一態様では、組成物は、約0.1%〜約2.5%、約0.2%〜約2.0%、約0.3%〜約1.0%および約0.4%〜約0.75%の範囲の元素状ヨウ素を含む。
【0047】
[0053]一態様では、組成物は、約0.01%〜約15%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.05%〜12.5%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.05%〜10.0%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.1%〜10.0%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.1%〜5.0%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.25%〜9.0%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.2%〜2.5%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.5%〜7.5%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.5%〜1.0%の範囲のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.75%〜5.0%の範囲のPVP−Iを含み、さらに別の態様では、1.0%〜4.0%の範囲のPVP−Iを含む。一態様では、組成物は、約0.1%〜約2.5%、約0.2%〜約2.0%、約0.3%〜約1.0%および約0.4%〜約0.75%の範囲のPVP−Iを含む。
【0048】
[0054]一態様では、組成物は、約0.001%、約0.005%、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.25%、約1.50%、約1.75%、約2.0%、約2.25%、約2.5%、約3.0%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約7.5%、約10%、約12.5または約15.0%のPVP−Iを含む。一態様では、組成物は、0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%、2.0%、2.25%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5%、7.5%、10.0%、12.5%または15%のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、約0.1%以下、約0.5%以下、約1%以下、約2%以下、約3%以下、約4%以下、約5%以下、約6%以下、約7%以下、約8%以下、約9%以下または約10%以下のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、約0.01%以上、約0.05%以上、約0.075%以上、約0.1%以上、約0.2%以上、約0.3%以上、約0.4%以上、約0.5%以上、約0.6%以上、約0.7%以上、約0.8%以上、約0.9%以上、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上または約10%以上のPVP−Iを含む。別の態様では、組成物は、0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%、2.0%、2.25%、2.5%、2.75%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%または10.0%のPVP−Iを含む。
【0049】
[0055]一態様では、組成物は、DMSOおよびPVP−Iを含む。一態様では、組成物は、本質的にDMSOおよびPVP−Iからなる。一態様では、組成物は、DMSOおよびPVP−Iからなる。一態様では、組成物は無水である。一態様では、組成物は実質的に無水である。一態様では、組成物は、測定可能な量の水を含む。一態様では、組成物は、測定可能な量の水を含まない。
【0050】
[0056]一態様では、無水DMSOを組成物に使用する。一態様では、実質的に無水のDMSOを組成物に使用する。当業者には、異なる等級のDMSOを生成し、かつ/または得ることができ、かつ異なる等級のDMSO調製物間の変量の1つは水分であることは分かっている。例えば、DMSOは、完全に無水(本明細書では単に「無水」ともいう)であっても、実質的に無水であっても、あるいは測定可能な程度まで水を含有していてもよい。当然のことながら、DMSO調製物中の測定可能な水の量は、そのような測定を行うために使用される計測手段および技術の限界によって変わってもよい。一態様では、完全に無水ではないDMSOは、実質的に無水であっても、検出可能なレベルに満たないレベルで水を含有していてもよい。一態様では、完全に無水ではないDMSOは水を含んでいてもよく、ここで、水分は、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.02%、少なくとも約0.03%、少なくとも約0.04%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.06%、少なくとも約0.07%、少なくとも約0.08%、少なくとも約0.09%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.2%、少なくとも約0.3%、少なくとも約0.4%、少なくとも約0.5%、少なくとも約0.6%、少なくとも約0.7%、少なくとも約0.8%、少なくとも約0.9%、少なくとも約1.0%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2.0%、少なくとも約2.5%、少なくとも約5%、少なくとも約7.5%、少なくとも約10%、少なくとも約12.5%またはそれ以上である。一態様では、完全に無水ではないDMSOは水を含んでいてもよく、ここで、水分は、約0.01%未満、約0.02%未満、約0.03%未満、約0.04%未満、約0.05%未満、約0.06%未満、約0.07%未満、約0.08%未満、約0.09%未満、約0.1%未満、約0.2%未満、約0.3%未満、約0.4%未満、約0.5%未満、約0.6%未満、約0.7%未満、約0.8%未満、約0.9%未満、約1.0%未満、約1.5%未満、約2.0%未満、約2.5%未満、約5%未満、約7.5%未満、約10%未満、約12.5%未満またはそれ以上である。当然のことながら、DMSOは水に加えて1種以上の他の不純物を含んでいてもよい。
【0051】
[0057]一態様では、組成物はヨードフォアおよび浸透剤を含み、かつ水をさらに含む。一態様では、組成物は、無水ヨードフォアおよび/または無水浸透剤を含み、かつ水をさらに含む。一態様では、組成物は、PVP−IおよびDMSOを含み、かつ水をさらに含む。一態様では、組成物は、ヨードフォアおよび浸透剤を含み、かつ水をさらに含み、ここで、水分は、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.02%、少なくとも約0.03%、少なくとも約0.04%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.06%、少なくとも約0.07%、少なくとも約0.08%、少なくとも約0.09%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.2%、少なくとも約0.3%、少なくとも約0.4%、少なくとも約0.5%、少なくとも約0.6%、少なくとも約0.7%、少なくとも約0.8%、少なくとも約0.9%、少なくとも約1.0%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2.0%、少なくとも約2.5%、少なくとも約5%、少なくとも約7.5%、少なくとも約10%、少なくとも約12.5%またはそれ以上である。一態様では、組成物は、ヨードフォアおよび浸透剤を含み、かつ水をさらに含み、ここで、水分は、約0.01%未満、約0.02%未満、約0.03%未満、約0.04%未満、約0.05%未満、約0.06%未満、約0.07%未満、約0.08%未満、約0.09%未満、約0.1%未満、約0.2%未満、約0.3%未満、約0.4%未満、約0.5%未満、約0.6%未満、約0.7%未満、約0.8%未満、約0.9%未満、約1.0%未満、約1.5%未満、約2.0%未満、約2.5%未満、約5%未満、約7.5%未満、約10%未満、約12.5%未満またはそれ以上である。一態様では、組成物は、ヨードフォアおよび浸透剤を含み、かつ水をさらに含み、ここで、水分は、約0.01%〜約12.5%、約0.02%〜約10.0%、約0.03%〜約7.5%、約0.04%〜約5%、約0.05%〜約2.5%、約0.06%〜約2%、約0.07%〜約1.5%、約0.08%〜約1%、約0.09%〜約0.9%、約0.1%〜約0.8%または約0.2%〜約0.7%である。一側面では、水は組成物の成分に由来していてもよい。別の側面では、水を特別に組成物に添加してもよい。
【0052】
[0058]一態様では、組成物は、米国薬局方(USP: United States Pharmacopeial)協会等級のDMSO、原薬(API: Active Pharmaceutical Ingredient)等級のDMSO、分析等級のDMSOおよび米国化学会(ACS:American Chemical Society)分光測定等級のDMSOのうちの少なくとも1つを含む。一態様では、組成物は、KF滴定により0.1%未満の水を有する無水換算で決定した99.9%を超えるDMSOを含む。
【0053】
[0059]上記のとおり、組成物中のDMSOの%量は、特に明記しない限り、本組成物の1種以上の他の成分に対する重量/重量(w/w)比で記載されている。一態様では、DMSOの重量%は、PVP−Iの添加後の残りの重量%である。非限定的な例であるが、組成物は1重量%(1%)のPVP−Iと99重量%(99%)のDMSOとを含んでいてもよい。当然のことながら、上記例において、本組成物のDMSO成分は完全に無水であっても、実質的に無水であっても、あるいは測定可能な程度まで水を含有していてもよい。一態様では、DMSOの重量%は、PVP−Iおよび任意の他の成分(例えば、共溶媒、水、さらなる有効成分など)の添加後の残りの重量%である。一態様では、DMSOの重量%は、ヨードフォアおよび他の成分(存在する場合)の添加後の残りの重量%である。一態様では、組成物中の浸透剤の重量%は、ヨードフォアおよび他の成分(存在する場合)の添加後の残りの重量%である。
【0054】
[0060]一態様では、組成物は、50%〜99.99%の範囲のDMSOを含む。一態様では、組成物は、1%〜99.99%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、5%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、10%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、20%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、30%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、40%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、50%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、60%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、70%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。別の態様では、組成物は、80%〜99.9%の範囲のDMSOを含み、さらに別の態様では、90%〜99.9%の範囲のDMSOを含む。
【0055】
[0061]一態様では、組成物は、重量%で少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約87.5%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%または少なくとも約99.9%のDMSOを含む。一態様では、組成物は、約1%のDMSOを含む。他の態様では、組成物は、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.5%または約99.9%のDMSOを含む。
【0056】
[0062]一態様では、組成物はDMSOを含むが、さらなる溶媒(例えば、共溶媒)または浸透剤を全く含まない。別の態様では、組成物は、約0.01%〜99.99%の範囲のDMSOを含み、かつ0.01%〜約99.99%の範囲の少なくとも1種の共溶媒をさらに含む。一態様では、組成物は、DMSOを含み、かつ約0.1%〜約50%の範囲の少なくとも1種の共溶媒をさらに含む。別の態様では、組成物は、DMSOを含み、かつ約5%〜約50%の範囲の少なくとも1種の共溶媒をさらに含む。別の態様では、組成物はDMSOを含み、かつ約10%〜約99%の範囲の少なくとも1種の共溶媒をさらに含む。別の態様では、組成物はDMSOを含み、かつ約20%〜約95%の範囲の少なくとも1種の共溶媒をさらに含む。一態様では、組成物はDMSOを含み、かつ約50%〜約60%、約60%〜約80%、約70%〜約90%および約80%〜約95%の範囲の少なくとも1種の共溶媒をさらに含む。一側面では、水が共溶媒である。一態様では、組成物は、DMSO、水および少なくとも1種のさらなる共溶媒を含む。一態様では、組成物は、DMSO、水および少なくとも2種のさらなる共溶媒を含む。一態様では、組成物は実質的に無水であり、DMSOおよび少なくとも1種のさらなる共溶媒を含む。
【0057】
[0063]一態様では、組成物は、1%〜99.99%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、5%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、10%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、20%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、30%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、40%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、50%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、60%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、70%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。別の態様では、組成物は、80%〜99.9%の範囲の共溶媒を含み、さらに別の態様では、90%〜99.9%の範囲の共溶媒を含む。
【0058】
[0064]一態様では、組成物は、約1%の共溶媒を含む。他の態様では、組成物は、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%の共溶媒を含む。
【0059】
[0065]共溶媒の例としては、アルコール類、シリコーン類、ポリグリコール類、グリコール類およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、共溶媒は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGMEE)である。一態様では、共溶媒はプロピレングリコールである。
【0060】
[0066]一態様では、組成物は、約0.01%〜99.99%の範囲のDMSOを含み、かつ0.01%〜約99.99%の範囲の少なくとも1種の浸透剤をさらに含む。一態様では、組成物はDMSOを含み、かつ約0.1%〜約50%の範囲の少なくとも1種の浸透剤をさらに含む。別の態様では、組成物はDMSOを含み、かつ約5%〜約50%の範囲の少なくとも1種の浸透剤をさらに含む。別の態様では、組成物はDMSOを含み、かつ約10%〜約99%の範囲の少なくとも1種の浸透剤をさらに含む。一態様では、組成物は、DMSO、少なくとも1種の共溶媒および少なくとも1種の浸透剤を含む。一態様では、共溶媒は浸透剤でもある。
【0061】
[0067]一態様では、組成物は、トルナフテート、テルビナフィン、ウンデシレン酸、クリオキノール、ミコナゾール、硝酸ミコナゾール、クロリナゾール、チオコナゾール、ナイスタチン、テルコナゾイク、硝酸ブトコナゾール、シクロピロクスオラミン、硝酸エコナゾール、トリアセチン、フルシトシン、ハロプロジンおよびケトコナゾールからなる群から選択される少なくとも1種の抗真菌剤を含む。一態様では、少なくとも1種の抗真菌剤は、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.25%、約1.50%、約1.75%、約2.0%、約2.5%、約5%、約7.5%、約10%、約12.5、約15.0%、約20%、約25%、約30%、約40%または約50%で存在する。一態様では、組成物は、0.01%、0.05%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%、2.0%、2.25%、2.5%、5%、7.5%、10.0%、12.5%、15%、20%、25%、30%、40%または50%の少なくとも1種の抗真菌剤を含む。別の態様では、組成物は、約0.1%以下、約0.5%以下、約1%以下、約2%以下、約3%以下、約4%以下、約5%以下、約6%以下、約7%以下、約8%以下、約9%以下、約10%以下、約20%以下、約25%以下、約30%以下、約40%以下または約50%以下の少なくとも1種の抗真菌剤を含む。別の態様では、組成物は、約0.1%以上、約0.5%以上、約1%以上、約2%以上、約3%以上、約4%以上、約5%以上、約6%以上、約7%以上、約8%以上、約9%以上、約10%以上、約20%以上、約25%以上、約30%以上、約40%以上または約50%以上の少なくとも1種の抗真菌剤を含む。別の態様では、組成物は、0.01%、0.05%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%,10.0%、20%、25%、30%、40%または50%の少なくとも1種の抗真菌剤を含む。
【0062】
[0068]一態様では、非限定的な例であるが、1%のトルナフテート、10〜25%のウンデシレン酸、3%のクリオキノールおよび/または2%の硝酸ミコナゾールなどの当該技術分野で知られている少なくとも1種の局所的抗真菌成分からなる安定な製剤を、PVP−Iも長期防腐剤として組み込まれたDMSO溶媒系で調製することができる。これらの溶液は、顕著な長期安定性を示し、ここでは、PVP−I成分および抗真菌成分はどちらも最初の濃度の90%以上を維持することができる。驚くべきことに、抗真菌剤とPVP−Iとの間では目に見えるほどの反応は生じないことが分かっている。これらの製剤は、抗真菌剤として顕著な生体外および生体内での有効性も示す。
【0063】
[0069]一態様では、可能であれば、組成物は、化合物の薬学的に許容される塩を本組成物に含んでもよい。一態様では、組成物は、本化合物の酸付加塩を含む。一態様では、組成物は、本化合物の塩基付加塩を含む。本明細書に使用されている「薬学的に許容される塩または複合体」という用語は、親化合物の所望の生物活性を保持し、かつ存在するとしても最小の望ましくない毒性作用を示す塩または複合体(例えば、溶媒和物、多形)を指す。
【0064】
[0070]各種態様では、本明細書に包含される組成物は、限定されるものではないが、保護剤、吸着剤、粘滑剤、皮膚軟化剤、防腐剤、抗酸化剤、保湿剤、緩衝剤、可溶化剤、皮膚浸透剤および界面活性剤を含む、REMINGTON: THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY(レミントン:製薬の科学と実務) 866-885 (Alfonso R. Gennaro ed. 19th ed. 1995; Ghosh, T. K.; et al. TRANSDERMAL AND TOPICAL DRUG DELIVERY SYSTEMS (1997)に列挙されている賦形剤(参照により本明細書に組み込まれる)などの薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0065】
[0071]保護剤および吸着剤としては、散布剤、ステアリン酸亜鉛、コロジオン、ジメチコン、シリコーン、炭酸亜鉛、アロエベラゲルおよび他のアロエ製品、ビタミンE油、アラントイン、グリセリン、ワセリンおよび酸化亜鉛が挙げられるが、これらに限定されない。
【0066】
[0072]粘滑剤としは、ベンゾイン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
[0073]皮膚軟化剤としては、動物性および植物性油脂、ミリスチルアルコール、ミョウバンおよび酢酸アルミニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
[0074]防腐剤としては、二酸化塩素、第四級アンモニウム化合物(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミド、塩化デクアリニウムおよび塩化セチルピリジニウム)、水銀剤(例えば、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀およびチメロサール)、アルコール剤(例えば、クロロブタノール、フェニルエチルアルコールおよびベンジルアルコール)、抗菌性エステル(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸のエステル)ならびにクロルヘキシジン、クロロクレゾール、安息香酸およびポリミキシンなどの他の抗菌剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
[0075]好適な抗酸化剤としては、アスコルビン酸およびそのエステル、重亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールならびにEDTAおよびクエン酸などのキレート剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0069】
[0076]好適な保湿剤としては、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール類、尿素、およびプロピレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。
[0077]本発明と共に使用するのに適した緩衝剤としては、酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、乳酸緩衝剤およびホウ酸緩衝剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0070】
[0078]好適な可溶化剤としては、第四級塩化アンモニウム、シクロデキストリン、安息香酸ベンジル、レシチンおよびポリソルベートが挙げられるが、これらに限定されない。
[0079]好適な皮膚浸透剤としては、エチルアルコール、2−プロパノール、オクチルフェニルポリエチレングリコール、オレイン酸、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、N−デシルメチルスルホキシド、脂肪酸エステル(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸メチル、モノオレイン酸グリセリンおよびモノオレイン酸プロピレングリコール)およびN−メチルピロリドンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
[0080]一態様では、組成物は、PVP−I、DMSO、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびプロピレングリコールを含む。一態様では、組成物は、2%のPVP−I、65%のDMSO、23%のジエチレングリコールモノエチルエーテルおよび10%のプロピレングリコールを含む。一態様では、本組成物は実質的に無水である。一態様では、本組成物は無水である。
【0072】
[0081]一態様では、組成物は、PVP−I、DMSOおよびジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む。一態様では、組成物は、2%のPVP−I、65%のDMSOおよび33%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む。一態様では、本組成物は実質的に無水である。一態様では、本組成物は無水である。
【0073】
[0082]調製および使用方法
[0083]当業者には、PVP−I水溶液は、長期間にわたって低いPVP−I濃度で安定させることが難しいことは分かっている。非限定的な例であるが、約0.7%(w/w、水溶液)未満のPVP−I濃度では、PVP−I水溶液は急速に壊変して、ヨウ化成分とヨウ素非含有成分との複合混合物が生じる。本明細書に記載されているように、驚くべきことに、本明細書に記載されている開示内容によって包含される非プロトン性DMSO溶媒系では、0.1%のような低い濃度のPVP−I溶液を容易に調製し、長期間安定な組成物として維持できることが見い出された。また、本明細書に記載されているように、PVP−I水溶液から調製された水和DMSO溶液は、PVP−I成分に対して顕著な安定性の上昇を示す。
【0074】
[0084]一態様では、組成物は、DMSOを含むかDMSOからなる組成物に溶解または懸濁させた乾燥した固体もしくは粉末状PVP−Iを含む。別の態様では、DMSOを、PVP−Iを含むかPVP−Iからなる水性製剤に添加する。本明細書中の開示内容に基づき、当業者には、本明細書に包含される組成物の他の含有され得る成分のうち、ヨウ素、ヨードフォアおよびDMSOの所望の量を達成するような組成物の調製方法は分かっている。
【0075】
[0085]非限定的な例であるが、DMSOに溶解または懸濁させた固体のPVP−Iを用いて、治療的に有効な医薬組成物を調製する。一側面では、本組成物は無水である。一側面では、本組成物は実質的に無水である。別の態様では、DMSOをPVP−I水溶液に添加して、治療的に有効な医薬組成物を調製することができる。一態様では、水と共に共溶媒としてDMSOを50%〜99%の範囲で使用する。一態様では、製剤は1種以上の賦形剤を含む。非限定的な例であるが、賦形剤としては、塩化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム一水和物、無水リン酸水素二ナトリウムおよび水ならびに当業者に知られている他の賦形剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
[0086]一態様では、10%のPVP−I(w/v、水溶液)を純粋なDMSO(適量)に添加して、DMSOを含む1%のPVP−I(w/w)溶液を得ることにより、組成物を調製する。別の態様では、固体のPVP−Iを純粋なDMSO(適量)に溶解して、溶媒としてDMSOを含む、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、1.0%、1.25%、1.5%、2.0%または2.5%のPVP−I(w/w)および約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約1.0%、約1.25%、約1.5%、約2.0%または約2.5%のPVP−I(w/w)組成物のうちのいずれかを得ることにより、組成物を調製する。さらに別の態様では、固体のPVP−Iを純粋なDMSO(適量)に溶解して、本明細書に記載、記述および/または包含される任意の組成物を得ることにより、組成物を調製する。原液の10%PVP−I水溶液および純粋なDMSOから、PVP−I水溶液(一般的に使用され、かつ/または当該技術分野で知られている賦形剤を含有または非含有)とDMSOとを含む同様の組成物を調製することができる。但し、当業者には、所望の最終PVP−I濃度で得るために適当な希釈および調整を行う場合に、PVP−Iの任意の出発組成物(固体または液体)を使用できることは分かっている。同様に、所望の最終ヨードフォアまたは元素状ヨウ素の濃度をそれぞれ得るために適当な希釈および調製を行う場合に、ヨードフォアまたは元素状ヨウ素の任意の出発組成物を使用することができる。
【0077】
[0087]一態様では、爪の感染症の場合には、0.01%〜10%のPVP−Iを含有する安定な無水組成物を、純粋なUSP等級のDMSO溶媒で調製できることは特に有用である。
【0078】
[0088]当然のことながら、本明細書に記載されている開示内容に基づき、当該技術分野における技能を考慮し、臨床および/または薬物動態学的実験を通した経験に基づいて、本明細書に包含される化合物および組成物のための具体的な投与量を決定することができ、かつ事前に指定された効果および/または毒性判断基準に従ってそのような投与量を調整することができる。また、当然のことながら、任意の特定の患者のための具体的な投与量および治療計画は、用いられる具体的な化合物の活性、患者の特徴、薬物の組み合わせ、治療している医師の判断ならびに治療中の特定の疾患または病気の性質および重症度を含む様々な因子によって決まる。
【0079】
[0089]一態様では、本明細書に記載、記述および/または包含される組成物は、限定されるものではないが、爪真菌症、爪周囲炎、いぼ、伝染性軟属腫、非性器単純ヘルペス、瘢痕、回復期創傷、グラム陰性趾間感染症、乾癬性爪異栄養症、足白癬、伝染性軟属腫、脂漏性皮膚炎、手皮膚炎、アトピー性皮膚炎、座瘡、酒さおよび尋常性疣贅のうちの1つ以上を治療するのに有用である。一態様では、本組成物は、PVP−IおよびDMSOを含む。一態様では、本組成物は、本質的にPVP−IおよびDMSOからなる。一態様では、本組成物は、PVP−IおよびDMSOからなる。
【0080】
[0090]一態様では、本化合物に典型的に使用されるものとは異なる剤形で使用される1種以上の化合物を最適化することにより、治療用組成物を調製する。一態様では、典型的には局所剤形で投与されない化合物を、局所剤形で使用するために開発する。そのような開発のために必要な化学的および生物学的アッセイは、当業者に知られている。本明細書中の開示内容は、そのような化合物およびそのような化合物を含む組成物の調製方法に関する手引きを当業者に提供する。
【0081】
[0091]一態様では、爪の感染症に罹患している対象の治療方法は、爪の感染症を治療するための本明細書に記載、記述および/または包含される組成物の投与を含み、爪の感染症の治療は、感染症の進行の防止もしくは減速、感染症の拡散の防止、感染症の少なくとも一部の根絶および感染症全体の根絶のうちの少なくとも1つを含む。
【0082】
[0092]一態様では、微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患に罹患している対象の治療方法は、皮膚疾患を治療するための本明細書に記載、記述および/または包含される組成物の投与を含み、皮膚疾患の治療は、感染症の進行の防止もしくは減速、感染症の拡散の防止、感染症の少なくとも一部の根絶および感染症全体の根絶のうちの少なくとも1つを含む。
【0083】
[0093]一態様では、1日1回のスケジュールで治療用組成物を投与する。一態様では、治療用組成物を1日2回投与する。一態様では、治療用組成物を1日3回、1日4回、1日5回またはそれ以上で投与する。一態様では、治療用組成物を1日1回よりも少ない頻度で投与する。一態様では、治療用組成物を2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回または7日に1回投与する。一態様では、治療用組成物を1週間に1回よりも少ない頻度で投与する。一態様では、治療用組成物を1ヶ月に1回投与する。一態様では、治療用組成物を1ヶ月に2回投与する。
【0084】
[0094]一態様では、治療投与計画を、少なくとも1日、少なくとも2日間、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間または少なくとも7日間続ける。一態様では、治療投与計画を、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも6週間、少なくとも8週間、少なくとも10週間、少なくとも12週間、少なくとも14週間または少なくとも16週間続ける。一態様では、治療投与計画を、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも9ヶ月間または少なくとも12ヶ月間続ける。
【0085】
[0095]以下の実施例により、本発明についてさらに記載する。一側面では、以下の実施例は、本開示内容によって包含される組成物および方法を用いた、同定されている病気の有効かつ/または成功した治療を実証する。なお、本発明の特徴に基づく変形形態は、当業者の技量の範囲内であり、本発明の範囲は、実施例によって限定されるべきではない。本発明の範囲を適切に決定するために、利害関係者は、本明細書中の特許請求の範囲およびそのあらゆる均等物を考慮すべきである。また、本明細書中の全ての引用は、参照により本明細書に組み込まれ、特に明記しない限り、全ての割合は重量に基づいている。
【実施例】
【0086】
[0096]
実施例1さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0097]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が25年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に周囲皮膚の感染症に改善が認められた。2週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、ハサミで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0087】
[0098]
実施例2さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0099]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が25年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。2週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、ハサミで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0088】
[0100]
実施例3さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0101]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が5年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0089】
[0102]
実施例4さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0103]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0090】
[0104]
実施例5さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0105]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が4年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0091】
[0106]
実施例6さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない3.0%PVP−Iの97%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0107]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が10年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない3.0%PVP−Iの97%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0092】
[0108]
実施例7さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない3.5%PVP−Iの96.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0109]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない3.5%PVP−Iの96.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0093】
[0110]
実施例8さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない4.0%PVP−Iの96%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0111]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない4.0%PVP−Iの96%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0094】
[0112]
実施例9さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない4.5%PVP−Iの95.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0113]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が7年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない4.5%PVP−Iの95.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0095】
[0114]
実施例10さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない5.0%PVP−Iの95%USP等級のDMSO溶液で治療でした遠位爪下の爪真菌症
[0115]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が5年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない5.0%PVP−Iの95%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0096】
[0116]
実施例11さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない5.5%PVP−Iの94.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0117]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が4年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない5.5%PVP−Iの94.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0097】
[0118]
実施例12さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない6.0%PVP−Iの94%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0119]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が5年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない6.0%PVP−Iの94%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0098】
[0120]
実施例13さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない6.5%PVP−Iの93.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0121]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が10年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない6.5%PVP−Iの93.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0099】
[0122]
実施例14さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない7.0%PVP−Iの93%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0123]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない7.0%PVP−Iの93%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0100】
[0124]
実施例15さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない7.5%PVP−Iの92.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0125]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が13年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない7.5%PVP−Iの92.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0101】
[0126]
実施例16さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない8.0%PVP−Iの92%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0127]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が6年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない8.0%PVP−Iの92%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0102】
[0128]
実施例17さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない8.5%PVP−Iの91.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0129]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が6年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない8.5%PVP−Iの91.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0103】
[0130]
実施例18さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない9.0%PVP−Iの91%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0131]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が18年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない9.0%PVP−Iの91%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0104】
[0132]
実施例19さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない9.5%PVP−Iの90.5%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0133]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が1年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない9.5%PVP−Iの90.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0105】
[0134]
実施例20さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない10.0%PVP−Iの90%USP等級のDMSO溶液で治療した遠位爪下の爪真菌症
[0135]本患者は、遠位爪下の爪真菌症に罹患していた。この最も一般的な種類の爪真菌症では、爪甲の末端が変色し、肥厚し、多くの場合悪臭を放つようになる。多くの場合、爪周囲の皮膚が侵される。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない10.0%PVP−Iの90%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0106】
[0136]
実施例21さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した表在性白色爪真菌症
[0137]本患者は、表在性白色爪真菌症に罹患していた。これは、爪真菌症のあまり一般的でない亜型であり、この疾患では、真菌は、爪甲の最浅部分にのみ侵入し、爪床すなわち爪の下にある表面には侵入しない。爪甲の背面部分は、白墨のような白色に見える。周囲の皮膚は、典型的には侵されていない。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲は、爪母基から成長するにつれて、白墨のような白色から正常な外観の爪に変わった。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0107】
[0138]
実施例22さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した表在性白色爪真菌症
[0139]本患者は、表在性白色爪真菌症に罹患していた。これは、爪真菌症のあまり一般的でない亜型であり、この疾患では、真菌は、爪甲の最浅部分にのみ侵入し、爪床すなわち爪の下にある表面には侵入しない。爪甲の背面部分は、白墨のような白色に見える。周囲の皮膚は、典型的には侵されていない。本患者では、この病気が4年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲は、爪母基から成長するにつれて、白墨のような白色から正常な外観の爪に変わった。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0108】
[0140]
実施例23さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液で治療した表在性白色爪真菌症
[0141]本患者は、表在性白色爪真菌症に罹患していた。これは、爪真菌症のあまり一般的でない亜型であり、この疾患では、真菌は、爪甲の最浅部分にのみ侵入し、爪床すなわち爪の下にある表面には侵入しない。爪甲の背面部分は、白墨のような白色に見える。周囲の皮膚は、典型的には侵されていない。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲は、爪母基から成長するにつれて、白墨のような白色から正常な外観の爪に変わった。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0109】
[0142]
実施例24さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液で治療した表在性白色爪真菌症
[0143]本患者は、表在性白色爪真菌症に罹患していた。これは、爪真菌症のあまり一般的でない亜型であり、この疾患では、真菌は、爪甲の最浅部分にのみ侵入し、爪床すなわち爪の下にある表面には侵入しない。爪甲の背面部分は、白墨のような白色に見える。周囲の皮膚は、典型的には侵されていない。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲は、爪母基から成長するにつれて、白墨のような白色から正常な外観の爪に変わった。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0110】
[0144]
実施例25さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液で治療した表在性白色爪真菌症
[0145]本患者は、表在性白色爪真菌症に罹患していた。これは、爪真菌症のあまり一般的でない亜型であり、この疾患では、真菌は、爪甲の最浅部分にのみ侵入し、爪床すなわち爪の下にある表面には侵入しない。爪甲の背面部分は、白墨のような白色に見える。周囲の皮膚は、典型的には侵されていない。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲は、爪母基から成長するにつれて、白墨のような白色から正常な外観の爪に変わった。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0111】
[0146]
実施例26さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない3.0%PVP−Iの97%USP等級のDMSO溶液で治療した表在性白色爪真菌症
[0147]本患者は、表在性白色爪真菌症に罹患していた。これは、爪真菌症のあまり一般的でない亜型であり、この疾患では、真菌は、爪甲の最浅部分にのみ侵入し、爪床すなわち爪の下にある表面には侵入しない。爪甲の背面部分は、白墨のような白色に見える。周囲の皮膚は、典型的には侵されていない。本患者では、この病気が1年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない3.0%PVP−Iの97%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲は、爪母基から成長するにつれて、白墨のような白色から正常な外観の爪に変わった。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0112】
[0148]
実施例27さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない10%PVP−Iの90%USP等級のDMSO溶液で治療した表在性白色爪真菌症
[0149]本患者は、表在性白色爪真菌症に罹患していた。これは、爪真菌症のあまり一般的でない亜型であり、この疾患では、真菌は、爪甲の最浅部分にのみ侵入し、爪床すなわち爪の下にある表面には侵入しない。爪甲の背面部分は、白墨のような白色に見える。周囲の皮膚は、典型的には侵されていない。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない10%PVP−Iの90%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲は、爪母基から成長するにつれて、白墨のような白色から正常な外観の爪に変わった。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0113】
[0150]
実施例28さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した全異栄養性爪真菌症
[0151]本患者は、全異栄養性爪真菌症に罹患していた。爪真菌症のこの最難治性の亜型では、爪甲全体が異栄養性となる。これは、重度に肥厚し、変色し、かつ多くの場合悪臭を放つ感染症を示す。爪母基の病変および皮膚糸状菌腫(dermatophytomas)が認められることが非常に多い。一般に、爪周囲および指間皮膚が侵される。本患者では、この病気が18年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSOを用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0114】
[0152]
実施例29さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した全異栄養性爪真菌症
[0153]本患者は、全異栄養性爪真菌症に罹患していた。爪真菌症のこの最難治性の亜型では、爪甲全体が異栄養性となる。これは、重度に肥厚し、変色し、かつ多くの場合悪臭を放つ感染症を示す。爪母基の病変および皮膚糸状菌腫が認められることが非常に多い。一般に、爪周囲および指間皮膚が侵される。本患者では、この病気が8年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0115】
[0154]
実施例30さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液で治療した全異栄養性爪真菌症
[0155]本患者は、全異栄養性爪真菌症に罹患していた。爪真菌症のこの最難治性の亜型では、爪甲全体が異栄養性となる。これは、重度に肥厚し、変色し、かつ多くの場合悪臭を放つ感染症を示す。爪母基の病変および皮膚糸状菌腫が認められることが非常に多い。一般に、爪周囲および指間皮膚が侵される。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0116】
[0156]
実施例31さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液で治療した全異栄養性爪真菌症
[0157]本患者は、全異栄養性爪真菌症に罹患していた。爪真菌症のこの最難治性の亜型では、爪甲全体が異栄養性となる。これは、重度に肥厚し、変色し、かつ多くの場合悪臭を放つ感染症を示す。爪母基の病変および皮膚糸状菌腫が認められることが非常に多い。一般に、爪周囲および指間皮膚が侵される。本患者では、この病気が4年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0117】
[0158]
実施例32さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液で治療した全異栄養性爪真菌症
[0159]本患者は、全異栄養性爪真菌症に罹患していた。爪真菌症のこの最難治性の亜型では、爪甲全体が異栄養性となる。これは、重度に肥厚し、変色し、かつ多くの場合悪臭を放つ感染症を示す。爪母基の病変および皮膚糸状菌腫が認められることが非常に多い。一般に、爪周囲および指間皮膚が侵される。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、周囲皮膚の感染症に改善が認められた。12週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵されていた爪甲が、下に位置する爪床から剥がれ始め、爪切りで除去した。下に位置する爪床は、正常であり、感染していないように見えた。新しい爪が、感染していない爪床の上に、感染のない状態で成長し始めた。20週間の治療後に、少なくとも5mmの透明な爪が、感染のない状態で成長しているのを認めることができた。
【0118】
[0160]
実施例33さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した爪周囲炎
[0161]本患者は、肺癌に対する上皮成長因子受容体阻害剤を用いた治療に続発した爪周囲炎に罹患していた。この病気は、手と足の爪の両方を侵す場合が多く、患者を衰弱させることがあるため、治療計画を中止しなければならない。これは、細菌、酵母および真菌が関与する混合性感染症によって引き起こされる紅斑性の痛みおよび腫れを伴う中が液状になることもある近位爪郭を特徴とする。この領域の慢性炎により、爪母基が瘢痕化し、その結果、爪の変形が生じることがある。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、細菌および酵母に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、近位爪郭において劇的な改善が認められた。4週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵された爪甲は正常に成長し始めた。12週間の治療後に、近位爪郭は不快感もなく正常に見えた。5mmの新しい健康な爪が異栄養症を生じることなく成長しているのを認めることができた。
【0119】
[0162]
実施例34さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した爪周囲炎
[0163]本患者は、肺癌に対する上皮成長因子受容体阻害剤を用いた治療に続発した爪周囲炎に罹患していた。この病気は、手と足の爪の両方を侵す場合が多く、患者を衰弱させることがあるため、治療計画を中止しなければならない。これは、細菌、酵母および真菌が関与する混合性感染症によって引き起こされる紅斑性の痛みおよび腫れを伴う中が液状になることもある近位爪郭を特徴とする。この領域の慢性炎により、爪母基が瘢痕化し、その結果、爪の変形が生じることがある。本患者では、この病気が1年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、細菌および酵母に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、近位爪郭において劇的な改善が認められた。4週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵された爪甲は正常に成長し始めた。12週間の治療後に、近位爪郭は不快感もなく正常に見えた。5mmの新しい健康な爪が異栄養症を生じることなく成長しているのを認めることができた。
【0120】
[0164]
実施例35さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液で治療した爪周囲炎
[0165]本患者は、肺癌に対する上皮成長因子受容体阻害剤を用いた治療に続発した爪周囲炎に罹患していた。この病気は、手と足の爪の両方を侵す場合が多く、患者を衰弱させることがあるため、治療計画を中止しなければならない。これは、細菌、酵母および真菌が関与する混合性感染症によって引き起こされる紅斑性の痛みおよび腫れを伴う中が液状になることもある近位爪郭を特徴とする。この領域の慢性炎により、爪母基が瘢痕化し、その結果、爪の変形が生じることがある。本患者では、この病気が6ヶ月もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、細菌および酵母に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、近位爪郭において劇的な改善が認められた。4週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵された爪甲は正常に成長し始めた。12週間の治療後に、近位爪郭は不快感もなく正常に見えた。5mmの新しい健康な爪が異栄養症を生じることなく成長しているのを認めることができた。
【0121】
[0166]
実施例36さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液で治療した爪周囲炎
[0167]本患者は、肺癌に対する上皮成長因子受容体阻害剤を用いた治療に続発した爪周囲炎に罹患していた。この病気は、手と足の爪の両方を侵す場合が多く、患者を衰弱させることがあるため、治療計画を中止しなければならない。これは、細菌、酵母および真菌が関与する混合性感染症によって引き起こされる紅斑性の痛みおよび腫れを伴う中が液状になることもある近位爪郭を特徴とする。この領域の慢性炎により、爪母基が瘢痕化し、その結果、爪の変形が生じることがある。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、細菌および酵母に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、近位爪郭において劇的な改善が認められた。4週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵された爪甲は正常に成長し始めた。12週間の治療後に、近位爪郭は不快感もなく正常に見えた。5mmの新しい健康な爪が異栄養症を生じることなく成長しているのを認めることができた。
【0122】
[0168]
実施例37さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液で治療した爪周囲炎
[0169]本患者は、肝癌のための上皮成長因子受容体阻害剤による治療に続発した爪周囲炎に罹患していた。この病気は、手と足の爪の両方を侵す場合が多く、患者を衰弱させることがあるため、治療計画を中止しなければならない。これは、細菌、酵母および真菌が関与する混合性感染症によって引き起こされる紅斑性の痛みおよび腫れを伴う中が液状になることもある近位爪郭を特徴とする。この領域の慢性炎により、爪母基が瘢痕化し、その結果、爪の変形が生じることがある。本患者では、この病気が1年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、細菌および酵母に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで爪自体と周囲の皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1週間以内に、近位爪郭において劇的な改善が認められた。4週間の治療後に培養を繰り返し、陰性であることが分かった。侵された爪甲は正常に成長し始めた。12週間の治療後に、近位爪郭は不快感もなく正常に見えた。5mmの新しい健康な爪が異栄養症を生じることなく成長しているのを認めることができた。
【0123】
[0170]
実施例38さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0171]本患者は、両足の裏の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、歩行または走行の際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が1年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、8週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0124】
[0172]
実施例39さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0173]本患者は、両足の裏および手の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、歩行または走行の際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。この病気は、患者にとって社会的にも厄介である。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、12週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0125】
[0174]
実施例40さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0175]本患者は、両足の裏の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、歩行または走行の際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。この病気は、患者にとって社会的にも厄介である。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が4年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、8週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0126】
[0176]
実施例41さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0177]本患者は、両手の掌の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、毎日の仕事で手を使用する際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。この病気は、患者にとって社会的にも厄介である。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が6ヶ月もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、12週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0127】
[0178]
実施例42さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない3.0%PVP−Iの97%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0179]本患者は、膝の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、歩行または走行の際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。この病気は、患者にとって社会的にも厄介である。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない3.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、12週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0128】
[0180]
実施例43ポリエチレングリコールを含有する1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0181]本患者は、両足の裏の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、歩行または走行の際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。この病気は、患者にとって社会的にも厄介である。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が6ヶ月もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。ポリエチレングリコールを含有する1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、8週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0129】
[0182]
実施例44ポリエチレングリコールを含有する1.5%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0183]本患者は、片足の裏の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、歩行または走行の際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。この病気は、患者にとって社会的にも厄介である。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が6ヶ月もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。ポリエチレングリコールを含有する1.5%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、12週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0130】
[0184]
実施例45ポリエチレングリコールを含有する2.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器尋常性疣贅
[0185]本患者は、両手の掌の非性器尋常性疣贅(いぼ)に罹患していた。この解剖学的領域のいぼは、皮膚のかなり深くまで成長している場合が多く、局所的治療からそれらを守る多くの厚い皮膚層を有するため、治療が極めて難しい。この病気は、毎日の活動の際に強い痛みを伴うことが多く、液体窒素破壊などの一般的な治療により、患者は、かなりの時間動作できない状態となることが多い。この病気は、患者にとって社会的にも厄介である。いぼは、拡散し、その領域における慢性の摩擦によりさらに大きくなることが多い。本患者では、この病気が1年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。ポリエチレングリコールを含有する2.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSOを用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシでいぼ自体に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に、いぼの直径は50%減少し、8週間の治療後に、いぼは完全に消散した。
【0131】
[0186]
実施例46さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した伝染性軟属腫
[0187]本患者は、躯幹の伝染性軟属腫に罹患していた。この病気は、接触により容易に拡散するウイルス感染によって引き起こされる。これは、最も一般的には子供に発症するが、成人も例外ではない。これは、皮膚が変色した臍窩を有する小さな丘疹として現れる。それらはヒリヒリ感と痛みを伴うことがある。また、それらは二次的に細菌感染することもある。一般的な治療方法では、効果が現れるまで家で何ヶ月も要したり、あるいは診察室で、子供にとっては耐えがたい痛みを伴う処置を行ったりすることがある。本患者では、この病気は、3ヶ月間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで軟属腫に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2週間以内に、病変部は完全に消散した。
【0132】
[0188]
実施例47さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した伝染性軟属腫
[0189]本患者は、殿部の伝染性軟属腫に罹患していた。この病気は、接触により容易に拡散するウイルス感染によって引き起こされる。これは、最も一般的には子供に発症するものであるが、成人も例外ではない。これは、皮膚が変色した臍窩を有する小さな丘疹として現れる。それらはヒリヒリ感と痛みを伴うことがある。また、それらは二次的に細菌感染することもある。一般的な治療方法では、効果が現れるまで家で何ヶ月も要したり、あるいは診察室で、子供にとっては耐えがたい痛みを伴う処置を行ったりすることがある。本患者では、この病気は、6ヶ月間持続しており、急速に拡散していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで軟属腫に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2週間以内に、病変部は完全に消散した。
【0133】
[0190]
実施例48さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液で治療した伝染性軟属腫
[0191]本患者は、首および背中の伝染性軟属腫に罹患していた。この病気は、接触により容易に拡散するウイルス感染によって引き起こされる。これは、最も一般的には子供に発症するものであるが、成人も例外ではない。これは、皮膚が変色した臍窩を有する小さな丘疹として現れる。それらはヒリヒリ感と痛みを伴うことがある。また、それらは二次的に細菌感染することもある。一般的な治療方法では、効果が現れるまで家で何ヶ月も要したり、あるいは診察室で、子供にとっては耐えがたい痛みを伴う処置を行ったりすることがある。本患者では、この病気は、2ヶ月間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで軟属腫に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2週間以内に、病変部は完全に消散した。
【0134】
[0192]
実施例49さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液で治療した伝染性軟属腫
[0193]本患者は、肘および前腕の伝染性軟属腫に罹患していた。この病気は、接触により容易に拡散するウイルス感染によって引き起こされる。これは、最も一般的には子供に発症するものであるが、成人も例外ではない。これは、皮膚が変色した臍窩を有する小さな丘疹として現れる。それらはヒリヒリ感と痛みを伴うことがある。また、それらは二次的に細菌感染することもある。一般的な治療方法では、効果が現れるまで家で何ヶ月も要したり、あるいは診察室で、子供にとっては耐えがたい痛みを伴う処置を行ったりすることがある。本患者では、この病気は、5ヶ月間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで軟属腫に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。3週間以内に、病変部は完全に消散した。
【0135】
[0194]
実施例50さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療したグラム陰性趾間感染症
[0195]本患者は、グラム陰性趾間感染症に罹患していた。この種の感染症は、免疫が低下した集団に起こる場合が多い。これは、足の裏面の趾間に糜爛および浸軟した紅斑として現れる。これは悪臭を放ちかつ痛みを伴うことが多く、患者の歩行能力を阻害する。グラム陰性細菌が病原体であり、この症例では、培養により緑膿菌が増殖した。本患者では、この病気が2ヶ月もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、一時的に改善するだけで、再発を繰り返していた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで感染した痛みを伴う皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1日以内に痛みは顕著に改善し、5日で感染症は完全に消散した。1週目の培養組織は陰性であり、感染症は再発しなかった。
【0136】
[0196]
実施例51さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.5%PVP−Iの97.5%USP等級のDMSO溶液で治療したグラム陰性趾間感染症
[0197]本患者は、グラム陰性趾間感染症に罹患していた。この種の感染症は、免疫が低下した集団に起こる場合が多い。これは、足の裏面の趾間に糜爛および浸軟した紅斑として現れる。これは悪臭を放ちかつ痛みを伴うことが多く、患者の歩行能力を阻害する。グラム陰性細菌が病原体であり、この症例では、培養により緑膿菌が増殖した。本患者では、この病気が4ヶ月もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、一時的に改善するだけで、再発を繰り返していた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで感染した痛みを伴う皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。3日以内に痛みは顕著に改善し、6日で感染症は完全に消散した。1週目の培養組織は陰性であり、感染症は再発しなかった。
【0137】
[0198]
実施例52さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器単純ヘルペスウイルス
[0199]本患者は、非性器単純ヘルペスウイルス(一般的な単純ヘルペス)に罹患していた。この最も一般的な種類の感染症では、感染者との身体的接触による罹患後に、口腔領域内に分布した神経の後根神経節内にウイルスが潜伏する。免疫抑制を刺激するストレス誘発因子によりウイルスは複製し、一般的な単純ヘルペスが引き起こされる。病変部は極めて大きく、痛みを伴い、時には飲食を非常に不快なものにすることもある。病変部は社会から白い目で見られることが多く、患者の一部を当惑させる。単純ヘルペスは、最も一般的には単純ヘルペスウイルス1によって引き起こされ、平均して2週間持続する。患者の中には、1年につき頻繁に(6回を超える)発症するものもいる。本患者は数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、その中に非常に速く効果が現れたものは1つもなかったと訴えた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を単純ヘルペスおよびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1日以内に病変部は縮小し始め、痛みが完全に軽減した。3日以内に病変部は痂皮で覆われ、5日目に病変部は完全に消散した。
【0138】
[0200]
実施例53さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.5%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器単純ヘルペスウイルス
[0201]本患者は、非性器単純ヘルペスウイルス(一般的な単純ヘルペス)に罹患していた。この最も一般的な種類の感染症では、感染者との身体的接触による罹患後に、口腔領域内に分布した神経の後根神経節内にウイルスが潜伏する。免疫抑制を刺激するストレス誘発因子によりウイルスは複製し、一般的な単純ヘルペスが引き起こされる。病変部は極めて大きく、痛みを伴い、時には飲食を非常に不快なものにすることもある。病変部は社会から白い目で見られることが多く、患者の一部を当惑させる。単純ヘルペスは最も一般的には単純ヘルペスウイルス1によって引き起こされ、平均して2〜3週間持続する。患者の中には、1年につき頻繁に(6回を超える)発症するものもいる。本患者は数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、その中に非常に速く効果が現れたものは1つもなかったと訴えた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.5%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を単純ヘルペスおよびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1日以内に病変部は縮小し始め、痛みが完全に軽減した。3日以内に病変部は痂皮で覆われ、7日目に病変部は完全に消散した。
【0139】
[0202]
実施例54さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器単純ヘルペスウイルス
[0203]本患者は、非性器単純ヘルペスウイルス(一般的な単純ヘルペス)に罹患していた。この最も一般的な種類の感染症では、感染者との身体的接触による罹患後に、口腔領域内に分布した神経の後根神経節内にウイルスが潜伏する。免疫抑制を刺激するストレス誘発因子によりウイルスは複製し、一般的な単純ヘルペスが引き起こされる。病変部は極めて大きく、痛みを伴い、時には飲食を非常に不快なものにすることもある。病変部は社会から白い目で見られることが多く、患者の一部を当惑させる。単純ヘルペスは最も一般的には単純ヘルペスウイルス1によって引き起こされ、平均して2〜3週間持続する。患者の中には、1年につき頻繁に(6回を超える)発症するものもいる。本患者は数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、その中に非常に速く効果が現れたものは1つもなかったと訴えた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を単純ヘルペスおよびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2日以内に病変部は縮小し始め、痛みは完全に軽減した。3日以内に病変部は痂皮で覆われ、6日目に病変部は完全に消散した。
【0140】
[0204]
実施例55さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの45%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器単純ヘルペスウイルス
[0205]本患者は、非性器単純ヘルペスウイルス(一般的な単純ヘルペス)に罹患していた。この最も一般的な種類の感染症では、感染者との身体的接触による罹患後に、口腔領域内に分布した神経の後根神経節内にウイルスが潜伏する。免疫抑制を刺激するストレス誘発因子によりウイルスは複製し、一般的な単純ヘルペスが引き起こされる。病変部は極めて大きく、痛みを伴い、時には飲食を非常に不快なものにすることもある。病変部は社会から白い目で見られることが多く、患者の一部を当惑させる。単純ヘルペスは最も一般的には単純ヘルペスウイルス1によって引き起こされ、平均して2〜3週間持続する。患者の中には、1年につき頻繁に(6回を超える)発症するものもいる。本患者は数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、その中に非常に速く効果が現れたものは1つもなかったと訴えた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの45%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を単純ヘルペスおよびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。3日以内に病変部は縮小し始め、痛みは完全に軽減した。5日以内に病変部は痂皮で覆われ、7日目に病変部は完全に消散した。
【0141】
[0206]
実施例56さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの45%USP等級のDMSO溶液で治療した非性器単純ヘルペスウイルス
[0207]本患者は、非性器単純ヘルペスウイルス(一般的な単純ヘルペス)に罹患していた。この最も一般的な種類の感染症では、感染者との身体的接触による罹患後に、口腔領域内に分布した神経の後根神経節内にウイルスが潜伏する。免疫抑制を刺激するストレス誘発因子によりウイルスは複製し、一般的な単純ヘルペスが引き起こされる。病変部は極めて大きく、痛みを伴い、時には飲食を非常に不快なものにすることもある。病変部は社会から白い目で見られることが多く、患者の一部を当惑させる。単純ヘルペスは最も一般的には単純ヘルペスウイルス1によって引き起こされ、平均して2〜3週間持続する。患者の中には、1年につき頻繁に(6回を超える)発症するものもいる。本患者は数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、その中に非常に速く効果が現れたものは1つもなかったと訴えた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの45%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を単純ヘルペスおよびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。1日以内に病変部は縮小し始め、痛みは完全に軽減した。3日以内に病変部は痂皮で覆われ、6日目に病変部は完全に消散した。
【0142】
[0208]
実施例57さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSOで治療した非性器単純ヘルペスウイルス
[0209]本患者は、非性器単純ヘルペスウイルス(一般的な単純ヘルペス)に罹患していた。この最も一般的な種類の感染症では、感染者との身体的接触による罹患後に、口腔領域内に分布した神経の後根神経節内にウイルスが潜伏する。免疫抑制を刺激するストレス誘発因子によりウイルスは複製し、一般的な単純ヘルペスが引き起こされる。病変部は極めて大きく、痛みを伴い、時には飲食を非常に不快なものにすることもある。病変部は社会から白い目で見られることが多く、患者の一部を当惑させる。単純ヘルペスは最も一般的には単純ヘルペスウイルス1によって引き起こされ、平均して2〜3週間持続する。患者の中には、1年につき頻繁に(6回を超える)発症するものもいる。本患者は数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、その中に非常に速く効果が現れたものは1つもなかったと訴えた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSOを用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を単純ヘルペスおよびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2日以内に病変部は縮小し始め、痛みは完全に軽減した。5日以内に病変部は痂皮で覆われ、8日目に病変部は完全に消散した。
【0143】
[0210]
実施例58さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSOで治療した非性器単純ヘルペスウイルス
[0211]本患者は、非性器単純ヘルペスウイルス(一般的な単純ヘルペス)に罹患していた。この最も一般的な種類の感染症では、感染者との身体的接触による罹患後に、口腔領域内に分布した神経の後根神経節内にウイルスが潜伏する。免疫抑制を刺激するストレス誘発因子によりウイルスは複製し、一般的な単純ヘルペスが引き起こされる。病変部は極めて大きく、痛みを伴い、時には飲食を非常に不快なものにすることもある。病変部は社会から白い目で見られることが多く、患者の一部を当惑させる。単純ヘルペスは最も一般的には単純ヘルペスウイルス1によって引き起こされ、平均して2〜3週間持続する。患者の中には、1年につき頻繁に(6回を超える)発症するものもいる。本患者は数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきたが、その中に非常に速く効果が現れたものは1つもなかったと訴えた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を単純ヘルペスおよびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2日以内に病変部は縮小し始め、痛みは完全に軽減した。4日以内に病変部は痂皮で覆われ、7日目に病変部は完全に消散した。
【0144】
[0212]
実施例59さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した術後切除部位
[0213]本患者は皮膚癌を切除しており、その傷は縫合して塞がれていた。これにより、手術のリスクと共に、当該部位に圧痛および痛みが生じることが多く、美容的に受け入れ難い瘢痕が残る。典型的な創傷治癒措置では、感染症を予防し、かつ傷を湿った状態に維持するために、抗生物質軟膏もしくはワセリンを塗布すると共に、当該領域全体を毎日洗浄する。皮膚科学では、乾燥させて痂皮で覆われた状態にさせた傷よりも、湿った傷の方が非常に良好に治癒することがよく知られている。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を傷およびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛は全くなかったと報告した。傷は非常に良好に治癒し、患者にも非常に受け入れられた。術後創傷感染の兆候も全く認められなかった。本患者を6週間の経過観察で診察し、瘢痕は良好に治癒し続けた。
【0145】
[0214]
実施例60さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した術後切除部位
[0215]本患者は皮膚癌を切除しており、その傷は縫合して塞がれていた。これにより、手術のリスクと共に、当該部位に圧痛および痛みが生じることが多く、美容的に受け入れ難い瘢痕が残る。典型的な創傷治癒措置では、感染症を予防し、かつ傷を湿った状態に維持するために、抗生物質軟膏もしくはワセリンを塗布すると共に、当該領域全体を毎日洗浄する。皮膚科学では、乾燥させて痂皮で覆われた状態にさせた傷よりも、湿った傷の方が非常に良好に治癒することがよく知られている。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を傷およびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛は全くなかったと報告した。傷は非常に良好に治癒し、患者にも非常に受け入れられた。術後創傷感染の兆候も全く認められなかった。本患者を6週間の経過観察で診察し、瘢痕は良好に治癒し続けた。
【0146】
[0216]
実施例61さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの45%USP等級のDMSO溶液で治療した術後切除部位
[0217]本患者は皮膚癌を切除しており、その傷は縫合して塞がれていた。これにより、手術のリスクと共に、当該部位に圧痛および痛みが生じることが多く、美容的に受け入れ難い瘢痕が残る。典型的な創傷治癒措置では、感染症を予防し、かつ傷を湿った状態に維持するために、抗生物質軟膏もしくはワセリンを塗布すると共に、当該領域全体を毎日洗浄する。皮膚科学では、乾燥させて痂皮で覆われた状態にさせた傷よりも、湿った傷の方が非常に良好に治癒することがよく知られている。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの45%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を傷およびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛は全くなかったと報告した。傷は非常に良好に治癒し、患者にも非常に受け入れられた。術後創傷感染の兆候も全く認められなかった。本患者を6週間の経過観察で診察し、瘢痕は良好に治癒し続けた。
【0147】
[0218]
実施例62さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した術後切除部位
[0219]本患者は皮膚癌を切除しており、その傷は縫合して塞がれていた。これにより、手術のリスクと共に、当該部位に圧痛および痛みが生じることが多く、美容的に受け入れ難い瘢痕が残る。典型的な創傷治癒措置では、感染症を予防し、かつ傷を湿った状態に維持するために、抗生物質軟膏もしくはワセリンを塗布すると共に、当該領域全体を毎日洗浄する。皮膚科学では、乾燥させて痂皮で覆われた状態にさせた傷よりも、湿った傷の方が非常に良好に治癒することがよく知られている。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの45%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を傷およびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛は全くなかったと報告した。傷は非常に良好に治癒し、患者にも非常に受け入れられた。術後創傷感染の兆候も全く認められなかった。本患者を6週間の経過観察で診察し、瘢痕は良好に治癒し続けた。
【0148】
[0220]
実施例63さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSOで治療した術後切除部位
[0221]本患者は皮膚癌を切除しており、その傷は縫合して塞がれていた。これにより、手術のリスクと共に、当該部位に圧痛および痛みが生じることが多く、美容的に受け入れ難い瘢痕が残る。典型的な創傷治癒措置では、感染症を予防し、かつ傷を湿った状態に維持するために、抗生物質軟膏もしくはワセリンを塗布すると共に、当該領域全体を毎日洗浄する。皮膚科学では、乾燥させて痂皮で覆われた状態にさせた傷よりも、湿った傷の方が非常に良好に治癒することがよく知られている。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を傷およびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛は全くなかったと報告した。傷は非常に良好に治癒し、患者にも非常に受け入れられた。術後創傷感染の兆候も全く認められなかった。本患者を6週間の経過観察で診察し、瘢痕は良好に治癒し続けた。
【0149】
[0222]
実施例64さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSOで治療した術後切除部位
[0223]本患者は皮膚癌を切除しており、その傷は縫合して塞がれていた。これにより、手術のリスクと共に、当該部位に圧痛および痛みが生じることが多く、美容的に受け入れ難い瘢痕が残る。典型的な創傷治癒措置では、感染症を予防し、かつ傷を湿った状態に維持するために、抗生物質軟膏もしくはワセリンを塗布すると共に、当該領域全体を毎日洗浄する。皮膚科学では、乾燥させて痂皮で覆われた状態にさせた傷よりも、湿った傷の方が非常に良好に治癒することがよく知られている。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した2.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSOを用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この軟膏を傷およびすぐ近くの皮膚に1日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛は全くなかったと報告した。傷は非常に良好に治癒し、患者にも非常に受け入れられた。術後創傷感染の兆候も全く認められなかった。本患者を6週間の経過観察で診察し、瘢痕は良好に治癒し続けた。
【0150】
[0224]
実施例65さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した足白癬
[0225]本患者は足白癬に罹患していた。この一般的な種類の真菌感染症は足を病変させ、爪真菌症を併うことが多い。趾間の皮膚は、ふやけて亀裂し、悪臭を放つことが多い。多くの場合、患者は、ヒリヒリ感と痒みを訴える。足の裏全体が病変となることがある。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで病変した皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2日以内に本患者は、症状に大きな改善を認めた。1週目に感染症は完全に消散した。治療開始から2週間後に本患者の組織を培養し、培養組織は陰性であった。
【0151】
[0226]
実施例66さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した足白癬
[0227]本患者は足白癬に罹患していた。この一般的な種類の真菌感染症は足を病変させ、爪真菌症を併うことが多い。趾間の皮膚は、ふやけて亀裂し、悪臭を放つことが多い。患者は、多くの場合、ヒリヒリ感と痒みを訴える。足の裏全体が病変となることがある。本患者では、この病気が2年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、紅色白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで病変した皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。3日以内に本患者は、症状に大きな改善を認めた。1週目に感染症は完全に消散した。治療開始から2週間後に本患者の組織を培養し、培養組織は陰性であった。
【0152】
[0228]
実施例67さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液で治療した足白癬
[0229]本患者は足白癬に罹患していた。この一般的な種類の真菌感染症は足を病変させ、爪真菌症を併うことが多い。趾間の皮膚は、ふやけて亀裂し、悪臭を放つことが多い。患者は、多くの場合、ヒリヒリ感と痒みを訴える。足の裏全体が病変となることがある。本患者では、この病気が10年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.5%PVP−Iの98.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで病変した皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。6日以内に本患者は、症状に大きな改善を認めた。2週目に感染症は完全に消散した。治療開始から2週間後に本患者の組織を培養し、培養組織は陰性であった。
【0153】
[0230]
実施例68さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液で治療した足白癬
[0231]本患者は足白癬に罹患していた。この一般的な種類の真菌感染症は足を病変させ、爪真菌症を併うことが多い。趾間の皮膚は、ふやけて亀裂し、悪臭を放つことが多い。患者は、多くの場合、ヒリヒリ感と痒みを訴える。足の裏全体が病変となることがある。本患者では、この病気が5年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで病変した皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。2日以内に本患者は、症状に大きな改善を認めた。10日目に感染症は完全に消散した。治療開始から2週間後に本患者の組織を培養し、培養組織は陰性であった。
【0154】
[0232]
実施例69さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない10.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した足白癬
[0233]本患者は足白癬に罹患していた。この一般的な種類の真菌感染症は足を病変させ、爪真菌症を併うことが多い。趾間の皮膚は、ふやけて亀裂し、悪臭を放つことが多い。患者は、多くの場合、ヒリヒリ感と痒みを訴える。足の裏全体が病変となることがある。本患者では、この病気が6年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。治療前培養組織は、毛瘡白癬菌に対して陽性であった。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない10.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を爪ブラシで病変した皮膚に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4日以内に本患者は、症状に大きな改善を認めた。8日目に感染症は完全に消散した。治療開始から2週間後に本患者の組織を培養し、培養組織は陰性であった。
【0155】
[0234]
実施例70さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した乾癬性爪疾患
[0235]本患者は、爪を病変させる乾癬に罹患していた。乾癬は、皮膚、爪および関節を侵す可能性のある一般的な炎症性疾患である。爪の病変が存在する場合、患者を衰弱させることがある。この疾患は、手および足の爪を病変させることがあり、相当な痛みを伴うようになることがある。爪の外観が完全に損なわれることがあるため、この疾患により社会から白い目で見られることもある。爪の単位そのものの範囲内で、乾癬は、爪母基、爪床または爪甲を侵す場合がある。この疾患は臨床的に、全爪異栄養症、爪の圧痕または隆起として現れる場合がある。本患者では、この病気が3年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を病変した爪および近位爪郭に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に本患者は、健康で正常な外観の爪が爪の基部から成長しているのを認めた。12週目に本患者は、基部から5mmの正常な成長を示した。本患者は現在まで治療を続け、透明な爪を維持し続けている。
【0156】
[0236]
実施例71さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液で治療した乾癬性爪疾患
[0237]本患者は爪を病変させる乾癬に罹患していた。乾癬は、皮膚、爪および関節を侵す可能性のある一般的な炎症性疾患である。爪の病変が存在する場合、患者を衰弱させることがある。この疾患は、手および足の爪を病変させることがあり、相当な痛みを伴うようになることがある。爪の外観が完全に損なわれることがあるため、この疾患により社会から白い目で見られることもある。爪の単位そのものの範囲内で、乾癬は、爪母基、爪床または爪甲を侵す場合がある。この疾患は臨床的に、全爪異栄養症、爪の圧痕または隆起として現れる場合がある。本患者では、この病気が12年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない2.0%PVP−Iの98%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を病変した爪および近位爪郭に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。6週間以内に本患者は、健康で正常な外観の爪が爪の基部から成長しているのを認めた。12週目に本患者は、基部から5mmの正常な成長を示した。本患者は現在まで治療を続け、透明な爪を維持し続けている。
【0157】
[0238]
実施例72さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した乾癬性爪疾患
[0239]本患者は爪を病変させる乾癬に罹患していた。乾癬は、皮膚、爪および関節を侵す可能性のある一般的な炎症性疾患である。爪の病変が存在する場合、患者を衰弱させることがある。この疾患は、手および足の爪を病変させることがあり、相当な痛みを伴うようになることがある。爪の外観が完全に損なわれることがあるため、この疾患により社会から白い目で見られることもある。爪の単位そのものの範囲内で、乾癬は、爪母基、爪床または爪甲を侵す場合がある。この疾患は臨床的に、全爪異栄養症、爪の圧痕または隆起として現れる場合がある。本患者では、この病気が5年以上もの間持続していた。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液を用いて、本明細書に開示されている組成物を調製した。この溶液を病変した爪および近位爪郭に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に本患者は、健康で正常な外観の爪が爪の基部から成長しているのを認めた。12週目に本患者は、基部から5mmの正常な成長を示した。本患者は現在まで治療を続け、透明な爪を維持し続けている。
【0158】
[0240]
実施例73爪真菌症の治療のための無水1%PVP−Iの効果
[0241]真菌培養陽性の爪真菌症に罹患している13人の患者が、ブリンマー皮膚および癌研究所(Bryn Mawr Skin and Cancer Institute)で3ヶ月にわたって受診し、臨床的に適応される局所的な1%PVP−Iの無水DMSO水溶液が処方された。患者は、この溶液を侵されている爪郭、爪下の空間および爪甲に毎日2回12週間塗布した。臨床検査の所見、患者の報告による症状および真菌培養(Mycosel(商標)寒天)の結果により、応答を記録した。
【0159】
[0242]年齢中央値が57歳(31歳〜71歳の範囲)の5人の男性および8人の女性を評価した。患者の人口統計データ、臨床データおよび菌類学データを表1に詳細に示す。
【0160】
【表1】
【0161】
皮膚糸状菌腫(爪の中の肥厚した黄色のすじによって表わされる爪の中に存在する真菌菌糸の塊)の存在を示す。
上記数値スコアのために、症状が全くないことを示す0と深刻な病変を示す5により、表に記載されている主観的なカテゴリのそれぞれに数値を割り当てるように患者に依頼した。変色については、患者は、以下の点尺度:0−透明、1−白色、2−黄色/白色、3−黄色、4−緑色、5−灰色/黒色で爪の色を段階づけした。
【0162】
[0243]13人中10人が、従来の局所治療および/または経口治療を受けていた(範囲=1〜3、中央値=1)。12週目に、13人中11人の患者(85%)の真菌培養組織が陰性であり(陽性のベースライン培養組織と比較)、全ての患者が、爪の変色によって評価した臨床的改善を示した(図1および表1)。12週目に真菌培養組織が陽性であった2人の患者は、皮膚糸状菌腫(肥厚した黄色のすじによって表わされる爪甲内の真菌菌糸の塊)を含む臨床的に深刻な感染症に罹患していた4人の患者(表1の番号1、7、10、11)のうちの2人であった。治療前の症状(痛み、ヒリヒリ感、そう痒)を報告した13人の患者のうち10人については、10人全て(100%)が12週目までに症状の改善を報告した(表1)。耐性により1%PVP−Iの無水溶液の使用を中断した患者はおらず、有害反応の報告も全くなかった。
【0163】
[0244]良好な耐性を示す局所的1%PVP−Iの無水DMSO溶液製剤による治療が、爪自体の内部から真菌微生物を根絶するようであり、爪真菌症のための有効な治療となり、爪周囲炎における潜在的な利点を示唆していることがここに初めて示されている。この一連の症例の予備的結果は、爪甲の再感染という上記問題に対処しているように見える。13人の全ての患者が、治療の開始前に陽性の真菌培養組織を示し、12週目に13人の患者のうち11人(85%)の培養結果が陰性であった。4人の患者に皮膚糸状菌腫が現れた。現在の治療法では、爪甲を占領している真菌菌糸の塊に有効に接近することはできないため、この爪の兆候により、難治性集団であることが認められる。なお、皮膚糸状菌腫を有する4人の患者のうち2人(50%)は、12週目に真菌培養組織が陰性に変わり、これは、1%PVP−Iの無水溶液が、爪の真菌病巣に素早く侵入してそれを根絶する潜在的能力を有していることを示唆している。現在の調査では、シュードモナス属に対する治療効果は直接評価されていないが、この結果は、この一般的な併発感染症における有効性も支持している。
【0164】
[0245]
実施例74さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した成熟肥厚性瘢痕
[0246]本患者は、帝王切開手術を行い、その傷を縫合して塞いだ後に、6ヶ月の瘢痕を有していた。この手術により、圧痛またはそう痒を伴い得る美容的に受け入れ難い隆起した硬い桃色の瘢痕が生じることが多い。体の特定の領域は、肥厚性瘢痕を発生する傾向がさらにより高く、下腹部がそれらの部位のうちの1つである。皮膚科学では、肥厚性瘢痕は治療が非常に難しく、難治性になりやすいことがよく知られている。ステロイド注射は考えられる治療選択肢であるが、必ずリスクを伴う。瘢痕形成の背後にある病態生理学の調査に対して多くの研究が注がれてきたが、この時点ではまだほとんど理解されていない。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。この製剤を肥厚性瘢痕に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛または発疹は全くなかったと報告した。使用開始から6週間および10週間後に本患者を診察し、そう痒の顕著な減少が認められた。瘢痕の外観は、軟かく平坦になり、皮膚の紅斑の色は薄れていった。
【0165】
[0247]
実施例75さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの30%USP等級のDMSO溶液で治療した成熟肥厚性瘢痕
[0248]本患者は、モース外科手術を行い、その傷を転位皮弁により縫合して塞いだ後に、5ヶ月の瘢痕を有していた。この手術により、圧痛またはそう痒を伴い得る美容的に受け入れ難い隆起した硬い桃色の瘢痕が生じることがある。体の特定の領域は、肥厚性瘢痕を発生する傾向がさらにより高く、鼻顔面接合部は、それらの部位のうちの1つである。皮膚科学では、肥厚性瘢痕は治療が非常に難しく、難治性になりやすいことがよく知られている。ステロイド注射は考えられる治療選択肢であるが、必ずリスクを伴う。瘢痕形成の背後にある病態生理学の調査に対して多くの研究が注がれてきたが、この時点ではまだほとんど理解されていない。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの30%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。この製剤を肥厚性瘢痕に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛または発疹は全くなかったと報告した。使用開始から4週間および8週間後に本患者を診察し、そう痒の顕著な減少が認められた。瘢痕は、軟かく平坦になり、皮膚の紅斑の色は薄れていった。
【0166】
[0249]
実施例76さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.5%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した成熟肥厚性瘢痕
[0250]本患者は、顔面の良性の色素細胞性母斑の除去のために美容整形手術を行い、その傷を縫合して塞いだ後に、3ヶ月の瘢痕を有していた。この手術により、圧痛またはそう痒を伴い得る美容的に受け入れ難い隆起した硬い桃色の瘢痕が生じることがある。体の特定の領域は、肥厚性瘢痕を発生する傾向がさらにより高く、額および頬は、それらの部位に含まれる。皮膚科学では、肥厚性瘢痕は治療が非常に難しく、難治性になりやすいことがよく知られている。ステロイド注射およびレーザ療法は考えられる治療選択であるが、必ずリスクを伴う。瘢痕形成の背後にある病態生理学の調査に対して多くの研究が注がれてきたが、この時点ではまだほとんど理解されていない。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.5%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。この製剤を肥厚性瘢痕に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛または発疹は全くなかったと報告した。使用開始から4週間および10週間後に本患者を診察し、そう痒の顕著な減少が認められた。瘢痕は軟く平坦になり、皮膚の紅斑の色は薄れていった。
【0167】
[0251]
実施例77さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液で治療した成熟ケロイド瘢痕
[0252]本患者は、悪性黒色腫を除去するために広範囲切除を行い、その傷を縫合して塞いだ後に、3ヶ月の瘢痕を有していた。この手術により、圧痛またはそう痒を伴い得る美容的に受け入れ難い隆起した硬い桃色の瘢痕が生じることがある。体の特定の領域は、肥厚性瘢痕を発生する傾向がさらにより高く、背中は非常に一般的な部位である。皮膚科学では、ケロイド瘢痕は治療が非常に難しく、難治性になりやすいことがよく知られている。ステロイド注射およびレーザ療法は考えられる治療選択であるが、必ずリスクを伴う。瘢痕形成の背後にある病態生理学の調査に対して多くの研究が注がれてきたが、この時点ではまだほとんど理解されていない。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの40%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。この製剤をケロイド瘢痕に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛または発疹は全くなかったと報告した。使用開始から4週目、8週間および12週間後に本患者を診察し、そう痒の顕著な減少が認められた。瘢痕は軟かく平坦になり、皮膚の紅斑の色は薄れていった。
【0168】
[0253]
実施例78さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSO溶液で治療した成熟ケロイド瘢痕
[0254]本患者は、悪性黒色腫を除去するために広範囲切除を行い、その傷を縫合して塞いだ後に、7ヶ月の瘢痕を有していた。この手術により、圧痛またはそう痒を伴い得る美容的に受け入れ難い隆起した硬い桃色の瘢痕が生じることがある。体の特定の領域は、肥厚性瘢痕を発生する傾向がさらにより高く、上腕は、これらの部位のうちの1つである。皮膚科学では、ケロイド瘢痕は治療が非常に難しく、難治性になりやすいことがよく知られている。ステロイド注射およびレーザ療法は考えられる治療選択であるが、必ずリスクを伴う。瘢痕形成の背後にある病態生理学の調査に対して多くの研究が注がれてきたが、この時点ではまだほとんど理解されていない。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない親水性基剤に溶解した1.0%PVP−Iの50%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。この製剤をケロイド瘢痕に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。本患者は、当該処置に伴う圧痛または発疹は全くなかったと報告した。使用開始から4週間、8週間および16週間後に本患者を診察し、そう痒の顕著な減少が認められた。瘢痕は軟かく平坦になり、皮膚の紅斑の色は薄れていった。
【0169】
[0255]
実施例79さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した扁平苔癬爪疾患
[0256]本患者は、爪を病変させる扁平苔癬に罹患していた。扁平苔癬は、皮膚、粘膜、手および爪を侵す可能性のある一般的でない病気である。爪の病変は稀であるが、患者を衰弱させることがある。この病気は爪母基を侵し、深刻な瘢痕化、慢性の爪の脱落および侵された爪郭からの痛みと共に、爪の背面の翼状爪膜が生じる。これは、手および足の爪を病変させることがあり、相当な痛みを伴うようになることがある。爪の外観が完全に損なわれることがあるため、この病気により社会から白い目で見られることもある。本患者では、この病気が10年以上もの間持続していた。本患者は、10人の皮膚科医の診察を受けてきたが、この病気を正しく特定することができる医者はいなかった。本患者は、数多くの処方薬およびOTC治療薬を試してきた。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。この製剤を病変した爪および近位爪郭に毎日2回局所的に塗布して、本患者を治療した。4週間以内に本患者は、爪母基に関連する炎症が大きく鎮静化し、痛みが顕著に改善したことを認めた。8週目に本患者は、新しい正常な外観の爪が指のいくつかの爪から成長しているのを認めた。12週目には、爪の2つが透明であり、正常な外観の爪に戻っていた。
【0170】
[0257]
実施例80さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液で治療した節足動物攻撃
[0258]本患者は、より一般的には虫刺されとして知られている数多くの節足動物攻撃を受けていた。蚊からミツバチおよびハエまでの数多くの昆虫種が皮膚を刺す。これは一般的な出来事であり、極度にそう痒性で紅斑性の隆起した丘疹および斑が生じることが多い。咬創に対する個体の固有の応答に応じて、反応は、数分から数週間の範囲で持続することがある。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない1.0%PVP−Iの99%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。本患者は、咬創がそう痒性であることに気づいた直後にこの製剤を塗布した。そう痒の症状と典型的にその後に生じる病変は完全になくなり、さらなる塗布は全く必要でなかった。
【0171】
[0259]
実施例81さらなる水またはアルコールまたは共溶媒を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液で治療した節足動物攻撃
[0260]本患者は、より一般的には虫刺されとして知られている数多くの節足動物攻撃を受けていた。蚊からミツバチおよびハエまでの数多くの昆虫種が皮膚を刺す。これは一般的な出来事であり、極度にそう痒性で紅斑性の隆起した丘疹および斑が生じることが多い。咬創に対する個体の固有の応答に応じて、反応および続いて起こる病変は、数分から数週間の範囲で持続することがある。さらなる水またはアルコール類を全く含有しない0.5%PVP−Iの99.5%USP等級のDMSO溶液製剤を調製した。本患者は、病変が現れた後の咬創の翌日にこの製剤を塗布した。本患者はこの製剤を全部で3回利用し、1日以内に病変が完全に消えた。
【0172】
[0261]当業者には、その広い本発明の概念から逸脱することなく、上に図示および記載した例示的な態様に対して変形をなし得ることは分かっている。従って、本明細書中の開示内容は、図示および記載されている例示的な態様に限定されず、特許請求の範囲によって定義されている本発明の趣旨および範囲内の修正を含む意図であることが分かる。例えば、例示的な態様の具体的な特徴は、特許請求されている本発明の一部であってもそうでなくてもよく、開示されている態様の特徴を組み合わせてもよい。本明細書に具体的に記載されていない限り、「1つ(a)」「1つ(an)」および「該」という用語は、1つの要素に限定されるものではなく、その代わりに「少なくとも1つ」という意味で解釈されるべきである。
【0173】
[0262]なお、本発明の記載の少なくとも一部は、本発明の明確な理解のために関連する要素に焦点を当てるように簡略化されており、明確性のために他の要素は除外されているが、当業者にはそれらも本発明の一部を構成し得ることは分かっている。しかし、そのような要素は、当該技術分野でよく知られており、それらは必ずしも本発明のより十分な理解を容易にするものではないため、そのような要素の説明は本明細書に示されていない。
【0174】
[0263]さらに、本方法が本明細書に記載されている工程の特定の順序に依存しない程度に、工程の特定の順序は、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない
。本発明の方法に関する請求項は、記載されている順序でそれらの工程を行うことに限定
されるべきではなく、当業者には、工程は変更可能であるが、なお本発明の趣旨および範
囲に含まれることは容易に分かる。
以下に、出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物で
あって、
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含み、
皮膚に浸透して該微生物のコロニー形成および/または感染を治療することができる組成
物。
[請求項2]
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物で
あって、
(a)元素状ヨウ素と、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含み、
皮膚に浸透して該微生物のコロニー形成および/または感染を治療することができる組成
物。
[請求項3]
該ヨードフォアが、ポビドンヨード(PVP−I)、ヨードチンキ、ルゴール液、ヨウ化
カリウムおよびヨウ化ナトリウムからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
[請求項4]
該ヨードフォアがPVP−Iである、請求項3に記載の組成物。
[請求項5]
該組成物が実質的に無水である、請求項1に記載の組成物。
[請求項6]
該組成物が無水である、請求項1に記載の組成物。
[請求項7]
PVP−Iが約0.01%〜約10%(w/w)で存在する、請求項4に記載の組成物。
[請求項8]
PVP−Iが、約0.05%〜約10%、約0.1%〜約5%、約0.2%〜約2.5%
および約0.5%〜約1%(w/w)からなる群から選択される範囲で存在する、請求項
4に記載の組成物。
[請求項9]
PVP−Iが、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約1.
0%、約1.25%、約1.5%、約2.0%、約2.5%および約5%(w/w)から
なる群から選択される範囲で存在する、請求項4に記載の組成物。
[請求項10]
PVP−Iが約1%(w/w)で存在する、請求項4に記載の組成物。
[請求項11]
トルナフテート、テルビナフィン、ウンデシレン酸、クリオキノール、ミコナゾール、硝
酸ミコナゾール、クロリナゾール(clorrinazole)、チオコナゾール、ナイ
スタチン、テルコナゾイク(terconazoic)、硝酸ブトコナゾール、シクロピ
ロクスオラミン、硝酸エコナゾール、トリアセチン、フルシトシン、ハロプロジンおよび
ケトコナゾールからなる群から選択される少なくとも1種の抗真菌剤をさらに含む、請求
項1に記載の組成物。
[請求項12]
該少なくとも1種の抗真菌剤が、約1%〜約25%(w/w)の量で存在する、請求項1
1に記載の組成物。
[請求項13]
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための組成物で
あって、
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含み、
当該組成物は、皮膚に浸透して該微生物のコロニー形成および/または感染を治療するこ
とができ、さらに当該組成物は、ポリグリコールを含まない、前記組成物。
[請求項14]
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患を治療するための医薬組成
物であって、
(a)ヨードフォアと、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
を含み、
皮膚に浸透して該微生物のコロニー形成および/または感染を治療することができる医薬
組成物。
[請求項15]
該感染症が、真菌感染症、皮膚糸状菌感染症、細菌感染症、または全てのそれらの組み合
わせである、請求項1に記載の組成物。
[請求項16]
該ヨードフォアがPVP−Iであり、該組成物が、ジエチレングリコールモノエチルエー
テルおよびプロピレングリコールを含む、請求項1に記載の組成物。
[請求項17]
約2%のPVP−I、約65%のDMSO、約23%のジエチレングリコールモノエチル
エーテルおよび約10%のプロピレングリコールを含む、請求項16に記載の組成物。
[請求項18]
該ヨードフォアがPVP−Iであり、該組成物がジエチレングリコールモノエチルエーテ
ルを含む、請求項1に記載の組成物。
[請求項19]
約2%のPVP−I、約65%のDMSOおよび約33%のジエチレングリコールモノエ
チルエーテルを含む、請求項18に記載の組成物。
[請求項20]
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療方法であって、
(a)該皮膚疾患に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該皮膚疾患が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む方法。
[請求項21]
該接触させる工程を1日少なくとも1回行う、請求項20に記載の方法。
[請求項22]
微生物のコロニー形成および/または感染を併発した皮膚疾患の治療方法であって、
(a)該皮膚疾患に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該接触させる工程を少なくとも4週間繰り返す工程と、
を含む方法。
[請求項23]
皮膚炎の治療方法であって、
(a)皮膚炎に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該皮膚炎が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む方法。
[請求項24]
該皮膚炎が、脂漏性皮膚炎、手皮膚炎およびアトピー性皮膚炎からなる群から選択される
、請求項23に記載の方法。
[請求項25]
酒さの治療方法であって、
(a)酒さに侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該酒さが治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む方法。
[請求項26]
座瘡の治療方法であって、
(a)座瘡に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該座瘡が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む方法。
[請求項27]
伝染性軟属腫の治療方法であって、
(a)伝染性軟属腫に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該伝染性軟属腫が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と

を含む方法。
[請求項28]
尋常性疣贅の治療方法であって、
(a)尋常性疣贅に侵された皮膚を、請求項1に記載の組成物に接触させる工程と、
(b)該尋常性疣贅が治療されるまで該接触させる工程を必要に応じて繰り返す工程と、
を含む方法。