(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係るLED照明装置は、光源としてのLED素子と、前記LED素子が実装されるLED基板と、表面に前記LED基板が配され且つ被取付部材に取り付けられる引掛刃を保持するベース部材とを備えるLED照明装置において、前記ベース部材は、前記LED基板が配されるベース板と、前記引掛刃を保持する樹脂製の引掛刃保持体とを含む一体成形品である。
実施形態の別態様に係るLED照明装置において、前記引掛刃保持体における少なくとも前記引掛刃を保持する部分は、表側から裏側を視認できる樹脂材料により構成されている。これにより、被取付部材に対する引掛刃の位置を確認でき、取り付けが容易に行える。
実施形態の別態様に係るLED照明装置において、前記引掛刃保持体は表側に開口を有する有底筒状部を有し、前記引掛刃を保持する部分が前記有底筒状部の底に設けられている。これにより、ベース部材を容易に成形(型抜き)できる。
実施形態の別態様に係るLED照明装置において、前記ベース板は、金属板であり、中央に貫通孔を有し、前記引掛刃保持体は、前記ベース板の表面に設けられたベース部を有し、前記ベース部は、表側から見たときに、前記ベース板の貫通孔が露出しない位置に貫通孔を有し、前記引掛刃保持体の前記有底筒状部が、前記ベース部分の裏面であって当該ベース部の貫通孔の周縁から前記ベース板の貫通孔を通過して裏側へと延伸している。これにより、引掛刃を被取付部材に取り付ける際に、ベース板の貫通孔の周縁で取付者がケガするのを防止できる。
【0009】
<第1の実施形態>
1.概要
第1の実施形態に係るLED照明装置(以下、単に「照明装置」とする。)1は、
図1に示すように、図外の天井等の設置面の引掛シーリングや引掛ローゼット等の被取付部材に取り付けられて使用する、所謂、シーリングライトである。
照明装置1は、
図1〜
図4、特に
図3及び
図4に示すように、ベース部材2を備え、ベース部材2の表側にLEDモジュール3を、ベース部材2の裏側に電源回路ユニット4をぞれぞれ有する。LEDモジュール3は表カバー5により覆われ、電源回路ユニット4は裏カバー6により覆われている。照明装置1は表カバー5を収容する外カバー7を備える。
換言すると、照明装置1は、
図5に示すように、表側に突出する有底筒状部21を有するベース部材2を有している。ここで、有底筒状部21の中心軸はベース部材2の中心軸ともいう。
【0010】
ベース部材2の有底筒状部21の表面には
図6の(a)に示すようにLEDモジュール3が設けられている。ベース部材2の有底筒状部21の裏面には
図6の(b)に示すように電源回路ユニット4が設けられている。
なお、
図6の(a)では、符号が「3A」、「3B」及び「3C」の3種類のLEDモジュール3が記載されている。LEDモジュール3Aは適用畳数が6畳以下のタイプであり、LEDモジュール3Bは適用畳数が8畳以下のタイプであり、LEDモジュール3Cは適用畳数が12畳以下のタイプである。本来の照明装置1は、1種類のLEDモジュール3を複数個、例えば3個有しているが、ここでのベース部材2は、3種類のLEDモジュール3A,3B,3Cのすべてを装着できる共通部材としての構成を現すため、便宜上3種類のLEDモジュール3を記載している。種類(適用畳数)に関係なくLEDモジュールを説明する場合の符号は単に「3」とし、個別の種類のLEDモジュールを説明する場合の符号は「3」にアルファベットを付す。
【0011】
LEDモジュール3を装着するベース部材2の表面には
図7の(a)に示すように表カバー5が設けられている。なお、ここでの表カバー5は複数個、例えば2個の表カバー体51A,51Bにより構成されている。表カバー体51A,51Bは同じ構成であるため、表カバー体の符号を単に「51」とする。
電源回路ユニット4を装着するベース部材2の裏面には
図7の(b)に示すように裏カバー6が設けられている。
ベース部材2に装着された表カバー5には
図8に示すように外カバー7のフレーム71が嵌合して設けられる。フレーム71は、後述の透光性カバー75が装着されて、
図1及び
図2に示す照明装置1となる。
以下、各部について説明する。
【0012】
2.各部構成
(1)ベース部材
主に
図5を用いて説明する。
ベース部材2は金属製のベース板23と樹脂製の引掛刃保持体25とを一体に備える一体成形品である。ベース板23と引掛刃保持体25は例えばインサート成形等により一体化されている。なお、LED素子31を低電流で点灯させる等によりLEDモジュール3の温度上昇を抑制できれば、ベース部材のすべてが樹脂材料により構成されてもよい。つまり、ベース板23に相当する部分を樹脂材料により構成してもよい。
ベース板23は、主に
図3、
図4及び
図6に示すように、LEDモジュール3及び電源回路ユニット4を搭載する機能を有する。引掛刃保持体25は、
図1の(b)に示すように、一対の引掛刃251,251を保持する機能を有する。
【0013】
(1−1)ベース板
主に
図5を用いて説明する。
ベース板23は、中央部分に引掛刃保持体25が一体で設けられている表平坦部231を有している。引掛刃保持体25が成形される前のベース板23は表平坦部231の中央に貫通孔を有し、この貫通孔を介して表平坦部231の表裏に亘って引掛刃保持体25が形成されている。表平坦部231の表面には
図6の(a)に示すようにLEDモジュール3が密着する状態で装着される。なお、表平坦部231を表側から見た外周形状は、特に限定するものではないが、ここでは円形状をしている。
ベース板23は、表平坦部231の外周縁から裏側へと筒状に延伸する内筒部233を有している。内筒部233には、
図7の(b)に示すように、裏カバー6が取り付けられ、
図6の(b)及び
図7の(b)に示すように電源回路ユニット4が保護される。ここでの内筒部233は裏側に移るにしたがって拡径するテーパ状をしている。
表平坦部231と内筒部233とで有底筒状部21が構成される。ベース板23は表平坦部231の機械的特性を向上させるために、周方向に延伸する周リブ231a、径方向に延伸する径リブ231b、幅広径リブ231cを有している。なお、周リブ231a、径リブ231b及び幅広径リブ231cは裏側に凹入するように湾曲することで構成されている。これにより、表平坦部231とLEDモジュール3との密着性を維持しつつ機械的特性を向上できる。
【0014】
ベース板23は、内筒部233の裏側の端縁から表平坦部231と平行であって内筒部233の外側へ延伸する環状の裏平坦部235を有している。裏平坦部235の裏面には
図1の(b)に示すように緩衝材27が取り付けられている。なお、緩衝材27の表示は
図1の(b)以外の図では省略している。
ベース板23は、
図9にも示すように、裏平坦部235の外周縁から表側に筒状に延伸する外筒部237と、外筒部237の表側端縁から径方向の外方へと張り出す外鍔部239とを有している。なお、ベース板23は金属板(例えば、スチールである。)をプレス加工してなる。
【0015】
(1−2)引掛刃保持体
主に
図5及び
図6を用いて説明する。
引掛刃保持体25は設置面の被取付部材に取り付けられる一対の引掛刃251,251を保持する(なお、
図5には引掛刃251はない。)。引掛刃保持体25は、
図5の(a)及び
図6の(a)に示すようにベース板23の貫通孔の周辺部(ベース板23の中央部)における表面側に設けられたベース部253と、ベース部253からベース板23の貫通孔を通り裏側に延伸する有底筒状部255と、有底筒状部255の底部分255aから表側へ中空状に突出する突出部257とを有している。
【0016】
ベース部253は中央に貫通孔253aを有している。透光性カバー75を外した状態の照明装置1を被取付部材に取り付ける際に、取付者が突出部257を把持するための開口として貫通孔253aが機能する。なお、被取付部材への取付時に、例えば取付者がベース板23の貫通孔の周縁でケガをしないように、ベース部253は貫通孔の周縁を覆っている。
ベース部253の貫通孔253aは長円状をしている。貫通孔253aは、ベース部材2を表側から見て、ベース板23の貫通孔が露出しない位置に設けられている。つまり、ベース部253の貫通孔253aの開口縁はベース板23の貫通孔の開口縁よりに内側に位置している。なお、ベース部253の貫通孔253aの内周縁は有底筒状部255の筒状部分255bの内周面(縁)と一致している。
ベース部253は、
図5の(b)に示すようにベース板23の貫通孔の周辺のピン孔を介して裏側に延出するピン253bを有している。ピン253bの基部側の外周には、同図に示すように縦リブ253cが設けられている。ピン253bは、
図6の(b)に示すように、回路基板43の貫通孔43bを表側から挿通し、回路基板43を表側から縦リブ253cで支持する。つまり、ベース部253は回路基板43をベース板23に対して表裏方向に間隔をおいた状態で支持する機能を有している。
【0017】
有底筒状部255は、筒状部分255bを有し、底部分255aが裏側に位置するように設けられている。筒状部分255bは横断面が長円環状をしている。有底筒状部255は底部分255aの外周縁に、
図5の(b)及び
図6の(b)に示すように、段差部分255cと凸部分255dとを有している。段差部分255c及び凸部分255dは裏カバー6を取り付ける際の位置機能を有する。
突出部257は、引掛刃251先端部が当該突出部257の開口から裏側へと延出するように、突出部257の内部空間を利用して引掛刃251を保持(固定)する。なお、突出部257には被取付部材への取付状態をロック・解除するためのロック手段が設けられている。
引掛刃保持体25は透明性(透光性)を有する樹脂材料により構成されている。つまり、有底筒状部255の底部分255aは引掛刃251,251を保持しており、引掛刃保持体25の少なくとも底部分255aは表側から裏側を視認できる樹脂材料により構成されている。これにより、被取付部材への取り付けの際に、自装置の一対の引掛刃251,251と被取付部材の取付溝との位置関係を確認できて、自装置の取り付けがスムーズに行うことが可能となる。
【0018】
(2)LEDモジュール
主に
図6の(a)を用いて説明する。
LEDモジュール3は複数個、例えば3個ある。3個のLEDモジュール3はベース板23の中央の引掛刃保持体25を囲んで環状に配されている。
LEDモジュール3は、複数個のLED素子31と、当該複数個のLED素子31が実装されるLED基板33とを有する。ここでの複数個のLED素子31としては、LEDモジュール3A以外は調色点灯するために発光色の異なる複数種類が用いられる。ここで利用されているLED素子31は、所謂「ミドルチップ」であり、電源回路ユニット4がLED素子31に供給する電力は0.1(W)以上1.0(W)以下の範囲内である。これにより発光効率を高めることができる。
【0019】
各LED基板33は、矩形状に似た長さの等しい2つの基板部間の角度が120[度]となるように2つの基板部を連結した「へ」字状をし、LED素子31がLED基板33の長手方向(2つの基板部の長手方向に沿う方向である。)に沿って実装されている。これにより、複数個のLED素子31が全体として1重又は多重の円環状又は6角環状に配されることになる。各LED基板33は長手方向の両端付近でねじ体34により固定されている。なお、ねじ体34は、
図5の(a)に示すように、ベース部材2のベース板23のねじ孔231hに螺合する。
【0020】
3個のLED基板33は図示しないリード線により端子35同士が接続されている。ここで、LEDモジュール3Aは調色機能を有していないため、LED基板33には端子が1つ設けられている。LEDモジュール3B,3Cは2個の端子35を有している。なお、LED基板33のグランドは、電源回路ユニット4から接続される電気ケーブル46からのグランドを利用している。
端子35は、LED素子31が配されている環状の内側に位置するようにLED基板33に配されている。換言すると、端子35はLED基板33の長手方向の端部であって最内周のLED素子31よりも内周側にある。なお、
図6の(a)では、便宜上、3種類のLEDモジュール3A,3B,3Cを示しており、例えば、LEDモジュール3Aの端子35はLEDモジュール3Cの最内周のLED素子31より外周側にある。しかしながら、実際の照明装置は1種類のLEDモジュール3を備えるため、端子35は最内周のLED素子31よりも引掛刃保持体25側に位置する。
ベース板23は周方向に等間隔をおいた3か所に幅広径リブ231cを有し、当該幅広径リブ231cの位置にLED基板33の長手方向の端が位置する状態でLEDモジュール3が配されている。これにより、LEDモジュール3間の端子35を接続する際のベース板23との接触を回避して、安全性の向上を図る。
【0021】
3つのLED基板33のうち、1つのLED基板33には、電源回路ユニット4と接続された電気ケーブル46のコネクタ46aと接続するためのソケット37,37が設けられている。なお、ソケット37,37が設けられているLED基板33は、LEDモジュール3Cが配されている位置の基板である。
3つのLED基板33のうち、1つのLED基板33には、常夜灯38と受光素子39とが設けられている。受光素子39はリモコンから操作信号を受信する。なお、常夜灯38及び受光素子39が設けられているLED基板33は、LEDモジュール3Cが配されている位置の基板である。
ソケット37,37、常夜灯38及び受光素子39は、LED素子31が配されている環状の内側に位置するようにLED基板33に設けられている。
【0022】
(3)電源回路ユニット
主に
図6の(b)を用いて説明する。
電源回路ユニット4は、LED素子31に供給する電力を交流電力から生成するための電力変換回路や、調光点灯するための調光回路や、調色点灯するための調色回路(LEDモジュール3Aは除く。)等を含む。電源回路ユニット4は、複数個の回路部品41と、回路部品41が実装される回路基板43とを備える。なお、言うまでもなく、回路部品は上記回路を構成する電子部品であり、
図4及び
図6の(b)には便宜上1個の回路部品41だけが記載されている。
【0023】
回路基板43は、上記回路を構成するように複数個の回路部品41を接続するための配線パターン(図示省略)を有している。回路基板43は、矩形状に似た長さの異なる2つの基板部を直状に連結して外周縁が円弧状をする「L」字に近い形状をし、ベース部材2の引掛刃保持体25の外周面に沿って配されている。回路基板43は、「L」字を構成する長い方の基板部が長円状の引掛刃保持体25の長軸と平行に配され、「L」字を構成する短い方の基板部が長円状の引掛刃保持体25の短軸と平行に配されている。これにより、長円状の引掛刃保持体25の周辺空間を効率よく利用できる。
回路基板43は、
図9に示すように、ベース板23の表平坦部231と間隔をおいた状態で、
図6の(b)及び
図9に示すようにねじ体47により固定されている。これにより、ベース部材2との間の絶縁性を向上させることができる。なお、ベース板23の表平坦部231と回路基板43との間には
図6の(b)に示すように絶縁シート49が配されている。なお、絶縁シート49は
図9では省略している。
【0024】
表平坦部231は、
図5及び
図9に示すように回路基板43と間隔を空けるための凸部231dを有している。凸部231dは「L」字の回路基板43の長手方向の端部に相当する部分に存在し、頂部にねじ体47用のねじ孔を有している。ここでの凸部231dはベース板23を構成する金属板を湾曲させてなる。ねじ体47は、
図6の(b)に示すように、裏側からねじ孔に螺合する。ねじ孔は凸部231dの頂部に設けられているため、ねじ体47の先端部とLED基板33とが接触し難い構造となっている。
なお、裏カバー6は、
図9に示すように、横断面がねじ体47の頭部の十字孔と同じ形状の延伸片633を有する。延伸片633はねじ体47の十字孔に嵌ると裏カバー6の位置決め機能を発揮する。
回路基板43は、
図6の(b)に示すように、引掛刃保持体25にある一対の引掛刃251に対して電気ケーブル26を介して接続されている。回路基板43には電気ケーブル26のコネクタ26aと接続するソケット45が設けられている。回路基板43は、LEDモジュール3に対して電気ケーブル46を介して接続されている。回路基板43には電気ケーブル46のコネクタ46bと接続するソケット48が設けられている。
【0025】
(4)表カバー
図7の(a)及び
図10を用いて説明する。
表カバー5はLEDモジュール3に対向する状態でLEDモジュール3を覆う。これにより、例えば透光性カバー75を外した状態の照明装置1を設置面の被取付部材に取り付ける際に、取付者がLED素子31に触れるのを防止できる。
表カバー5は、
図3及び
図7の(a)に示すように、表側から見た形状が円環状をし、当該環状をした部分が表側にドーム状に膨出する形状をしている。換言すると、表カバー5の形状は、ドーナッツ形状の中心軸と直交する仮想面でドーナッツの表側を切断したときの表側部分の外面形状に似ている。
【0026】
表カバー5は表側にドーム状に膨出する膨出部53を有している。膨出部53は、横断面形状が略円弧状をする円弧部531と、円弧部531の内周縁から裏側に延伸する内筒部533と、円弧部531の外周縁から裏側に延伸する外筒部535とを有している。
円弧部531は、
図2に示すように、LEDモジュール3と対向する部分の円弧の半径は大きく、LEDモジュール3に対して略平行な状態となっている。円弧部531の裏面には、
図10に示すように、裏側に突出する突出片531aが設けられている。突出片531aはLED基板33の表面と近接又は接触し、LEDモジュール3の表側への移動を規制する。
内筒部533は、表側又は裏側から見たときに、
図7の(a)又は
図10の(a)に示すように、長円状をしている。内筒部533は、
図10に示すように、周方向に間隔をおいてベース部材2の係合孔253d(
図5の(a)参照)に係合する係合片533aを有している。なお、内筒部533における係合片533aを除く裏側端はベース部材2の引掛刃保持体25のベース部253の表面に当接する。
外筒部535は、
図2に示すように、ベース部材2の内筒部233の傾斜に合わせて裏側拡がりに傾斜する。外筒部535の裏側端は、
図2及び
図13に示すように、ベース部材2の裏平坦部235の表面に当接する。
【0027】
表カバー5は上記のように2つの表カバー体51A,51Bから構成される。このため、表カバー体51は、
図10に示すように、円弧部531の両端縁において内筒部533と外筒部535とを連結する連結部511を有している。なお、連結部511は、円弧部531を補強する機能と表カバー体51の成形時の反り防止する機能とを有する。
連結部511は、隣接するLED基板33の端部及びLED基板における「へ」字状に屈曲する部分に位置する。これにより、LED素子31から出射される光の配光特性に及ぼす影響を少なくしている。また、LED基板33の表側への移動を規制している。
表カバー5にはベース部材2への装着用の装着部55が設けられている。装着部55は膨出部53の周方向に間隔をおいて複数個設けられている。ここでの装着部55は、各表カバー体51において、膨出部53の周方向の両端側と、周方向の中央側との合計3個設けられている。装着部55は外筒部535の外周から径方向の外方へと張り出す張出部分551の貫通孔553により構成される。貫通孔553には、
図7の(a)に示すように、ねじ体59が挿通する。ねじ体59は、
図5に示すように、ベース部材2の裏平坦部235のねじ孔235aに螺合する。
表カバー5は、
図8の(a)に示すように、外カバー7(フレーム71)を装着するための装着部57を有している。装着部57は周方向に間隔をおいて複数個設けられている。ここでは、各表カバー体51において、3個の表カバー5用の装着部55の間に装着部57が設けられ、合計2個の装着部57がある(表カバー5として合計4個の装着部57を有する。)。装着部57は、
図10に示すように、外筒部535の裏側端縁から少し表側に移った部位に設けられている。装着部57は表側の端縁と平行に延伸する係止片571より構成される。ここでのフレーム71の装着は、
図8の(a)に示すように、ベース部材2の中心軸の周りをA方向に回転させることで、フレーム71の係止片725が表カバー5の係止片571に係合する。装着部57は、
図7の(a)及び
図10の(a)に示すように、フレーム71の装着する際の回転止め573を有している。
【0028】
(5)裏カバー
主に
図7の(b)、
図9及び
図11を用いて説明する。
裏カバー6は、
図1の(b)に示すように、ベース部材2の裏側を引掛刃保持体25の底部分255aを露出する状態で、電源回路ユニット4及び引掛刃保持体25を覆う。換言すると、裏カバー6は、
図1の(b)に示すように、電源回路ユニット4が存在していないベース板23の表平坦部231を露出させた状態で、ベース板23の裏側を覆う。これにより、ベース板23の表平坦部231の裏側全面を覆う場合に比べて、ベース部材2の放熱性を確保しつつ裏カバー6を安価に設けることができる。
【0029】
裏カバー6は、有底筒状部255の底部分255aに対応した貫通孔619を有する板部61と、板部61の外周縁からベース部材2の内筒部233を通って表側に延伸する筒部63とを有している。
板部61は、裏側から見たとき、中心角が90[度]の扇状に近い形状をしている。板部61は、裏側から見たときに、引掛刃保持体25よりも大きな半径の半円部分611と、半円部分611の端から径方向の外方へと向かう延伸する延伸部分613と、延伸部分613の延伸先端同士を円弧状に結ぶ円弧部分615とで囲まれた形状をしている。
板部61は、
図11に示すように、中央部分に表側に凹入する凹入部分617を有し、当該凹入部分617に貫通孔619を有している。貫通孔619は引掛刃保持体25の有底筒状部255の段差部分255c(
図6の(b)参照)に嵌る。なお、板部61の貫通孔619の周辺部分(凹入部分617の底部分である。)と、引掛刃保持体25の有底筒状部255の底部分255aとは略面一状となっている。貫通孔619は引掛刃保持体25の凸部分255dに対応した凹部分619aを有している。
板部61は、
図7の(b)及び
図11の(a)に示すように、凹入部分617の周壁部分から裏側に「コ」字状に延伸するコ字延伸部分621を有している。コ字延伸部分621の内周端は、被取付部材の外周面に当接する。これにより、照明装置1の設置を容易に行える。
板部61は、裏側から見たときに、外周縁形状が円弧状をする円弧部分615の内側に円弧部分615に沿って延伸する円弧溝623が設けられている。円弧溝623を構成する外周側の周壁623aは、
図9に示すように、ベース部材2のベース板23の内筒部233に当接する。
板部61における円弧溝623の外周部分61aはベース部材2のベース板23の裏平坦部235に当接する。これにより、電源回路ユニット4側への埃等の侵入を防ぐとともに、裏カバー6の位置決めができる。
【0030】
板部61の裏面には、
図11の(b)に示すように、裏側へと延伸する延伸片625,627が複数個設けられている。複数個の延伸片625,627は引掛刃保持体25における有底筒状部255の筒状部分255bに当接する。これにより、板部61の厚みを薄くしても、板部61の表裏方向の変形を防止できる。なお、延伸片627は板状の連結部629により連結されている。
板部61の裏面には、
図11の(b)に示すように、裏側へと延伸する延伸棒631が複数本設けられている。延伸棒631における基部(板部61側)から延伸方向の途中までの根元側部分631aの横断面形状は十字状をし、延伸方向の途中から延伸棒631の先端までの先端側部分631bは、根元側部分631aの1本の縦リブがそのまま延伸し、他の3本の縦リブに相当する部分が円弧となっている(全体として円形状に近い形状である。)。延伸棒631の根元側部分631aは、
図9に示すように、回路基板43の貫通孔43aよりも大きく(太く)、貫通孔43aの周辺部に近接又は当接する状態で延伸する。延伸棒631の先端側部分631bは、
図9に示すように、回路基板43の貫通孔43aを挿通し、さらに、ベース部材2のベース板23の貫通孔231f(
図5の(a)参照)を通り、LED基板33の長手方向の端部の貫通孔331(
図6の(a)参照)に嵌る。これにより、裏カバー6、回路基板43、ベース部材2及びLED基板33の位置決めを同時に行える。また、回路基板43は延伸棒631の根元側部分631aにより支持される。
【0031】
板部61の裏面には、
図11の(b)に示すように、裏側へと延伸する延伸片633が複数個設けられている。延伸片633の横断面形状は十字状をしている。延伸片633の先端部分は、
図9に示すように、回路基板43を固定するねじ体47の頭部に当接する。
板部61の裏面には、
図11の(b)に示すように、裏側へと延伸するボス635が複数本設けられている。ボス635は底部分に貫通孔を有する。当該貫通孔にはねじ体(図示省略)が挿通し、当該ねじ体がベース部材2のベース板23のねじ孔231g(
図5参照)に螺合する。
板部61の裏面には、
図11の(b)に示すように、裏側へと延伸する延伸棒637が設けられている。延伸棒637における基部(板部61側)から延伸方向の途中までの根元側部分637aの横断面形状は十字状をし、延伸方向の途中から延伸棒637の先端までの先端側部分637bの横断面形状は円形状をしている。延伸棒637の先端側部分637bは、ベース部材2のベース板23の貫通孔231f(
図5の(a)参照)を挿通し,LED基板33の貫通孔331(
図6の(a)参照)に嵌る。
【0032】
(6)外カバー
外カバー7は、
図2に示すように、ベース部材2側に取り付けられるフレーム71と、フレーム71に取り付けられるドーム状の透光性カバー75とを有する。
(6−1)フレーム
主に、
図8、
図12及び
図13を用いて説明する。
フレーム71は、
図12に示すように、中央に貫通孔711を有する環状をし、貫通孔711にベース部材2の裏側部分が嵌る。ここでの環状は円環状である。フレーム71は、
図8の(a)及び
図12に示すように、円環部713と、円環部713の内周縁に設けられた内筒状部715と、円環部713の外周縁に設けられた外筒状部717とを有している。
円環部713は、
図8の(a)及び
図12の(a)に示すように、径方向に延伸するリブ719を周方向に間隔をおいて複数本有している。円環部713は内筒状部715の外周側に環状溝721を有している。環状溝721は裏側が開口している。環状溝721を構成する内周側壁は、
図13に示すように、内筒状部715により構成されている。環状溝721の底壁721aは、
図13に示すように、内筒状部715の表裏方向の略中央と連結している。
内筒状部715には、
図12に示すように、装着部723が設けられている。装着部723はフレーム71を表カバー5に装着するためのものである。装着部723は周方向に間隔をおいて複数個、ここでは4個設けられている。装着部723は、内筒状部715の表側端から内側(円環部713の中心側)に向かって張り出し且つ周方向に沿って延伸する係止片725により構成されている。フレーム71の係止片725は表カバー5の係止片571(
図8の(a)参照)に係合する。
【0033】
フレーム71を表カバー5に装着する際には、
図13に示すように、フレーム71の環状溝721にベース部材2の外筒部237と外鍔部239とが当接している。これにより、フレーム71の径方向への移動が規制される。
外筒状部717は、
図12に示すように、表側拡がりの段付き円筒状をしている。外筒状部717の外周縁には装着部731が設けられている。装着部731は、
図12の(a)に示すように、表側が開口する装着溝733と、装着溝733内へと張り出す係合凸部735とから構成される。装着溝733は、同図に示すように、外筒状部717における表側端に位置する周壁717aと、周壁717aの内側であって周壁717aと径方向に間隔をおいて設けられた内周壁731aとから構成される。係合凸部735は、周方向に間隔をおいて複数個、ここでは8個設けられている。係合凸部735は透光性カバー75の係合凹部755(
図14参照)に係合する。
【0034】
(6−2)透光性カバー
主に
図14を用いて説明する。
透光性カバー75は、ドーム状に表側に膨出する膨出部751と、膨出部751の開口端から裏側へ延伸する筒部753とを有する。筒部753の外周面にはフレーム71の係合凸部735(
図12の(a)参照)が係合する係合凹部755が設けられている。
3.ベース部材
図15の(a)を用いて説明する。
ベース部材2は適用畳数が異なる複数種類の照明装置に共通して適用される。ベース部材2の有底筒状部21の底部分である表平坦部231は、最大の適用畳数のLEDモジュール3Cが配されるように構成されている。
ベース部材2の中心を「O」とし、中心Oと引掛刃保持体25のベース部253の外周縁との最大距離を半径とする円C1の直径を「D1」とし、有底筒状部21の表平坦部231の外周円C2の直径を「D2」とし、裏平坦部235の内周円C3の直径を「D3」とし、ベース部材2の外周円C4の直径を「D4」とする。円C1と表平坦部231の外周円C2との距離を「L1」とし、表平坦部231の外周円C2と裏平坦部235の内周円C3との距離を「L2」とし、裏平坦部235の内周円C3とベース部材2の外周円C4との距離を「L3」とする。
【0035】
ベース部材2におけるLEDモジュール3Cを装着する部分の幅(距離L1)は、LEDモジュール3Cを装着する部分よりも外側に位置する部分の幅(距離L2と距離L3を加算したもの)よりも大きくなっている。つまり、ベース部材2は表側から見たときに円形状をし、LEDモジュール3Cを装着する部分が、引掛刃保持体25を除いたベース部材2の直径の半分以上を占めている。これを数字で表すと、
L1/(D4−D1) > (L2+L3)/(D4−D1)
となる。
【0036】
4.共通部品
照明装置1は、LED素子31の数が照明装置1の適用畳数に対応して異なり、複数種類ある。ここでは、1.概要の項目で説明したように、LEDモジュール3Aを利用する6畳以下タイプ、LEDモジュール3Bを利用する8畳以下のタイプ、LEDモジュール3Cを利用する12畳以下のタイプの3種類ある。共通部品として表カバー5、裏カバー6がある。これらはベース部材2に装着される。
複数の適用畳数に対応する共通部品を有する照明装置1について、
図15を用いて説明する。
LEDモジュール3や電源回路ユニット4を装着するベース部材2は、表側から見た場合に、ベース部材2の中心Oと有底筒状部21の表平坦部231の外周円C2との距離を「A」とし、裏平坦部235の内周円(有底筒状部21の外周縁に相当する。)C3とベース部材2の外周円(ベース部材2の外周縁に相当する。)C4との距離を「B」とする。なお、距離Bは、
図15の(a)に示す距離L3に相当する。このとき、距離Aが距離Bよりも大きい。これにより、最大適用畳数用のLEDモジュール3Cを搭載する領域を確保できる。
フレーム71の内周円C5とフレーム71の外周円C6との距離を「C」とする。このとき、距離Aが距離Bよりも大きく、距離Cが距離Bよりも大きい。これにより、照明装置1の全体における発光部(LED素子31)の位置がバランスよくなる。
【0037】
5.組立について
(1)ベース部材2はベース板23と引掛刃保持体25とを一体成形して得られる。このため、ベース板と引掛刃保持体とを別体で構成した後に両者を結合する場合に比べて、結合工程が不要となり、組み立てが容易に行える。
(2)ベース板23の中央の貫通孔は一体成形により引掛刃保持体25により塞がれる(貫通孔の周縁が露出していない。)ため、ベース板と引掛刃保持体とを結合する必要がなくなり、照明装置を組み立てる作業者が金属のベース板23の貫通孔の周縁でケガをするようなことを防げる。また、安全に作業ができるため、作業効率を向上させることができる。
(3)引掛刃保持体25は絶縁性の高い樹脂材料(例えば、ポリカーボネイト等である。)を利用しているため、一対の引掛刃251,251に対する絶縁対策が不要となる。
(4)LED基板33は正六角形の隣接する2辺に相当する「へ」字状をしている。これにより、正六角形の一辺に相当する矩形状のLED基板を6枚使用した場合に比べて、隣接するLED基板33同士を電気的に接続する工数を少なくできる。
(5)LED基板33は正六角形の隣接する2辺に相当する「へ」字状をしている。これにより、正六角形の一辺に相当する矩形状のLED基板を6枚使用した場合に比べて、LED基板33の数が半分になり、LED基板33をベース部材2に装着する工数を少なくできる。
(6)表カバー5はLED基板33に当接又は近接する突出片531aを有している。突出片531aは「へ」字状のLED基板33の長手方向の中央付近、つまり、「へ」字状における屈曲した部分に向かって延伸するように設けられている。これにより、LED基板33をベース板23に固定するためのねじ体34の本数が少なくなり、ねじ体34の螺着工程を少なくできる。
(7)引掛刃251と電源回路ユニット4とを接続する電気ケーブル26は、引掛刃保持体25の有底筒状部255の外面に沿って配されている。特に、裏側から見た有底筒状部255の形状が長円状をし、長軸と平行な辺であってその中央を長軸と直交するように電気ケーブル26が配されている。このため、引掛刃251と電気ケーブル26との間に十分な間隔が形成され、接続作業を効率よく行うことができる。
(8)電源回路ユニット4は、ベース部材2のベース板23の有底筒状部21の底部分、つまり、表平坦部231の裏面に配されている。表平坦部231は、適用畳数が複数種類に対応できるように、最も面積の広いLEDモジュール3Cを装着できる面積を有している。このため、電源回路ユニット4を収容する面積(スペース)が広くなり、1枚の基板を利用して回路部品を実装できる。これにより、複数枚の回路基板を利用する場合に比べて、取付工数を少なくできる。また、1枚の回路基板43を利用しているため、基板同士を接続する必要がなくなる。
(9)回路基板43は、裏側から見た形状が長円状をする引掛刃保持体25に沿った「L」字状をしている。このため、回路基板43が表平坦部231と平行な方向へ移動するのが規制され、回路基板43をベース部材2に取り付けるためのねじ体47の本数が少なくなり、ねじ体47の螺着工程を少なくできる。
(10)引掛刃保持体25は回路基板43を表側から支持するピン253bを有している。また、ベース板23は回路基板43を固定するねじ体47用のねじ孔を凸部231dの頂部に備えている。このため、回路基板43の貫通孔43bをピン253bに嵌めた状態で、ねじ体47を螺合するだけで、回路基板43をベース板23に対して間隔をおいた状態で容易に固定できる。なお、ピン253bは引掛刃保持体25の成形時に成形されるため、ピン253bを後からベース板に設ける作業等が不要である。
【0038】
6.装置について
(1)裏カバー6は、引掛刃保持体25に当接する延伸片625,627を板部61に有している。これにより、板部61の変形が抑制されるため板部61を薄くできる。従って、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
(2)ベース部材2のベース板23の有底筒状部21の底部分、つまり、表平坦部231は、照明装置1の適用畳数(適用面積)が複数種類に対応できるように、最大適用畳数のLEDモジュール3CのLED基板33用に設定されている。これにより、ベース部材2の部品の共通化が可能となる。
(3)ベース部材2のベース板23の有底筒状部21の底部分、つまり、表平坦部231は、照明装置1の適用畳数が複数種類に対応できるように構成されている。これにともなって、表カバー5及び裏カバー6も表平坦部231に対応しており、表カバー5及び裏カバー6についても部品の共通化が可能となる。
(4)外カバー7は表カバー5に対して着脱可能に構成されている。このため、LEDモジュール3の仕様に合わせて仕様のカバー7を表カバー5に装着すればよく、装置全体を適用畳数に合わせて製造する場合に比べて、低コストで複数種類の照明装置に対応できる。
(5)上記のようにベース部材2の表平坦部231の面積が広いため、電源回路ユニット4として1枚の片面実装型の基板を利用することができ、安価に実施できる。
(6)裏側から見たときの回路基板43の形状は「L」字に近い形状をし、「L」を構成する2つの基板部の長さと幅とが互いに異なる。引掛刃保持体25は裏側から見たときの形状が長円状をしているため、引掛刃保持体25とベース板23の内筒部233との間隔が異なる。回路基板43は、所定の向き(姿勢)の場合に引掛刃保持体25と内筒部233との間に嵌る。このため、ベース部材2に対して回路基板43が間違った部位に配されるようなことをなくすることができる。
(7)電源回路ユニット4とLEDモジュール3とを接続する電気ケーブル46は、ベース部材2の表平坦部231の表裏に配された回路基板43とLED基板33とを接続する。このため、電気ケーブル46を短くできる。
(8)引掛刃251と電源回路ユニット4とを接続する電気ケーブル26は、引掛刃保持体25の有底筒状部255の外面に沿って配されている。特に、裏側から見た有底筒状部255の外周形状が長円状をし、長軸(長手方向)と平行な辺であってその中央を長軸と直交するように電気ケーブル26が配されている。この位置は、「L」字状の回路基板43の長い方の基板部に相当する。回路基板43の長い方の基板部は、短い方の基板部よりも幅が広く、面積も広い。このため、裏カバー6内の広いスペースに電気ケーブル26を配することができ、電気ケーブル26の引き回しの自由度を高めることができる。
(9)引掛刃保持体25は、表側から見たときに長尺状のベース部253を有し、ベース部253の長手方向に長い長円状の貫通孔253aがベース部253に設けられている。ベース部253における外周を構成し且つ短手方向と平行な辺と、当該辺に隣接する辺との間の角度が120[度]となっている。LEDモジュール3は矩形状の2枚の基板部を「へ」字状に設けた形状をし、2枚の基板部間の角度が120[度]となっている。このため、最大適用畳数用のLEDモジュール3Cを配した際に、引掛刃保持体25のベース部253の外周縁と、LEDモジュール3Cの内周縁とが当接又は近接し、ベース部材2の表平坦部231のLED基板33の実装面積を効率よく確保できる。
【0039】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0040】
<変形例>
1.ベース部材
実施形態に係るベース部材2のベース板23は金属製であったが、例えば、樹脂材料により構成してもよい。この場合、LED基板33や回路基板43との絶縁性を確保しやすくなる。
ベース部材2のベース板23の表面及び裏面に例えば絶縁性の樹脂材料を塗布してもよい。ベース板23の表面に、例えば反射シートを配してもよいし、反射塗料(白色塗料)を塗布してもよいし、熱伝導性の高い熱シートを配してもよい。
実施形態では、ベース部材2の有底筒状部255を表側から見た形状が円形状をしていたが、他の形状、例えば、六角形、八角形等の多角形状でもよいし、楕円状や長円状でもよい。
【0041】
2.LEDモジュール
実施形態のLEDモジュール3は、表側から見たときに「へ」字状をしていたが、他の形状、例えば、円弧状であってもよいし、2つの基板部を直角状に結合した「L」字状であってもよい。
【0042】
3.表カバー
実施形態では、表カバー5は2つの表カバー体51A,51Bから構成されていたが、1個の表カバー体により構成してもよいし、3個以上の複数個の表カバー体により構成してもよい。
また、表カバーに貫通孔や欠け部を設け、LEDモジュール3の放熱性を高めてもよい。貫通孔や欠け部は、フレーム71の装着やLEDモジュール3の配光特性に影響を及ぼさない部位又は影響の少ない部位に設けるのが好ましい。貫通孔や欠け部は、人の指が入らない大きさが好ましく、その数は特に限定しない。
【0043】
4.裏カバー
実施形態では、裏カバー6は放熱用の貫通孔や欠け部を有していないが、例えば、貫通孔や欠け部を設け、電源回路ユニット4の放熱性を高めてもよい。貫通孔や欠け部は、人の指が入らない大きさが好ましく、その数は特に限定しない。
【0044】
5.電源回路ユニット
実施形態では、電源回路ユニット4がベース部材2の裏側に配されていたが、ベース板と引掛刃保持体とが一体成形品で構成されていれば、例えば電源回路ユニットがベース部材の表側に配されてもよい。
【0045】
変形例に係る照明装置1001について
図16及び
図17を用いて説明する。
照明装置1001は、ベース板1023と引掛刃保持体1025とが一体成形品から構成されるベース部材1002と、ベース部材1002の表面に設けられたLEDモジュール1003と電源回路ユニット1004とを備える。LEDモジュール1003は複数枚、ここでは6枚の矩形状のLED基板1033と、LED基板1033に実装された複数個のLED素子1031とを有する。6枚のLED基板1033は、ベース部材1002の中央の引掛刃保持体1025を囲繞するように環状に配されている。
電源回路ユニット1004は、複数個の回路部品1041と、回路部品1041を実装する回路基板1043とを有する。なお、回路基板1043とLED基板1033とを接続する電気ケーブル、回路基板1043と引掛刃1251とを接続する電気ケーブルの図示は省略している。なお、電源回路ユニット1004は、環状に配されているLEDモジュール1003の外周側に配されている。
【0046】
照明装置1001は、LEDモジュール1003及び電源回路ユニット1004を表側から覆う表カバー1005を備える。表カバー1005はベース部材1002のベース板1023の外周縁に装着される。表カバー1005は2つの表カバー体1051A,1051Bから構成され、両表カバー体1051A,1051Bは同じ形状をしている。
照明装置1001は外カバー1007を備える。外カバー1007は表カバー1005に対して間隔をおいて覆う。外カバー1007は、表カバー1005に着脱自在に装着されるフレーム1071と、フレーム1071に着脱自在に装着される1075とを有する。
【解決手段】LED照明装置1は、光源としてのLED素子31と、LED素子31が実装されるLED基板33と、表面にLED基板33が配され且つ被取付部材に取り付けられる引掛刃を保持するベース部材2とを備え、ベース部材2は、LED基板33が配されるベース板23と、引掛刃を保持する樹脂製の引掛刃保持体25とを含む一体成形品である。