(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくともプロセッサとメモリを備え、抽選を含むゲームを実行させる制御部と、前記抽選を実行させるための抽選条件を記憶する記憶部と、として機能するコンピュータにおいて実行されるゲーム制御方法であって、
前記抽選以外の前記ゲームを進行することにより、所定のユーザにゲームポイントを関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、
前記ゲームポイントが第1条件を満たした場合に、自動的に所定値の第1仮想通貨を前記ユーザに関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、
所定値の第2仮想通貨を前記ユーザに関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、
前記抽選を実行する場合に、前記ユーザに関連付けられた前記第1仮想通貨と前記第2仮想通貨のうちの少なくとも一方を減算させる際の減算値を含む前記抽選条件を、前記記憶部に記憶させるステップと、
前記ユーザによる抽選要求を受け付けて前記抽選を実行することにより、所定の希少度を有するゲーム媒体を前記ユーザに関連付けるとともに、前記抽選条件に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記第1仮想通貨と第2仮想通貨のうちの少なくとも一方を減算させるステップと、
を含み、
前記第2仮想通貨は、前記ユーザによる課金額に応じて前記ユーザに付与され、
前記第1仮想通貨には、前記第1仮想通貨の価値を制限する第2条件が関連付けられ、
前記第2仮想通貨には、前記第2仮想通貨の価値を制限する条件が関連付けられておらず、
前記抽選は、前記ゲーム媒体を含む複数の母集団ゲーム媒体、および、前記ゲーム媒体または前記希少度に関連付けられる確率、に基づいて定義される仮想筐体に関する情報に基づいて実行され、
前記抽選を実行する場合に前記ユーザに関連付けられた前記第1仮想通貨と前記第2仮想通貨のうちいずれが減算された場合にも、同一の前記仮想筐体に関する情報に基づいて前記抽選を実行する、ゲーム制御方法。
前記第2条件が前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間を指定する時間的条件を含み、前記時間的条件が前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられている場合には、
前記制御部は、前記第1仮想通貨の各値に関する画像と、前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられた前記残存条件に関する画像とを、互いに関連付けて前記表示部に表示させる、
請求項4のゲーム制御方法。
前記第2条件が前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間を指定する時間的条件を含み、前記時間的条件が前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられている場合には、
前記制御部は、前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられた前記残存条件のうち、残存する前記時間的条件が最も小さい最小残存条件を特定し、前記第1仮想通貨に関する画像と、前記最小残存条件に関する画像とを、互いに関連付けて前記表示部に表示させる、
請求項4のゲーム制御方法。
前記第2条件が前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間を指定する時間的条件を含み、前記時間的条件が前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられている場合には、
前記制御部は、所定期間内に前記時間的条件が満足されなくなる前記残存条件に関連付けられた前記第1仮想通貨の値の合計値を特定し、
前記第1仮想通貨に関する画像と、前記合計値に関する画像とを、互いに関連付けて前記表示部に表示させる、
請求項4のゲーム制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本実施形態の説明]
最初に、本開示が示す実施形態(以下、本実施形態と称する。)の内容を列記して説明する。本実施形態のゲーム制御方法、および、ゲームプログラムは、以下のような構成を備える。
(項目1)
少なくともプロセッサとメモリを備え、抽選を含むゲームを実行させる制御部と、前記抽選を実行させるための抽選条件を記憶する記憶部と、として機能するコンピュータにおいて実行されるゲーム制御方法であって、
前記抽選以外の前記ゲームを進行することにより、所定のユーザにゲームポイントを関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、
前記ゲームポイントが第1条件を満たした場合に、自動的に所定値の第1仮想通貨を前記ユーザに関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、
所定値の第2仮想通貨を前記ユーザに関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、
前記抽選を実行する場合に、前記ユーザに関連付けられた前記第1仮想通貨と前記第2仮想通貨のうちの少なくとも一方を減算させる際の減算値を含む前記抽選条件を、前記記憶部に記憶させるステップと、
前記ユーザによる抽選要求を受け付けて前記抽選を実行することにより、所定の希少度を有するゲーム媒体を前記ユーザに関連付けるとともに、前記抽選条件に基づいて前記ユーザに関連付けられた前記第1仮想通貨と第2仮想通貨のうちの少なくとも一方を減算させるステップと、を含む、ゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、所定の希少度を有するゲーム媒体をユーザに付与するための抽選条件として、第1仮想通貨と第2仮想通貨といった複数の仮想通貨を定義する。第1仮想通貨は、ゲームを進行することによりユーザに付与するゲームポイントに応じて自動的に付与することにより、第2仮想通貨と区別し得る。これにより、仮想通貨の価値の公平性を担保し得る。
(項目2)
前記第2仮想通貨は、前記ユーザによる課金額に応じて前記ユーザに付与され、
前記第1仮想通貨には、前記第1仮想通貨の価値を制限する第2条件が関連付けられる、
項目1のゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、第1仮想通貨の価値は、ユーザによる課金額に応じてユーザに付与される第2仮想通貨の価値に対して制限され得る。これにより、仮想通貨の価値の公平性を担保し得る。
(項目3)
前記第2条件は、前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間を指定する時間的条件を含み、
前記時間的条件が満足されなくなった場合には、前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することを不可能とする、項目2のゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、第1仮想通貨の価値に時間的条件を付与することにより、容易に第1仮想通貨の価値を制限し得る。
(項目4)
前記第2条件は前記ユーザに関連付けることが可能な前記第1仮想通貨の上限値を含み、
前記ゲームポイントが前記第1条件を満たすことにより所定値の第1仮想通貨を前記ユーザに付与した場合に、前記第1仮想通貨の値が前記上限値を超過する場合には、前記ゲームポイントが前記第1条件を満たしたとしても前記第1仮想通貨を前記ユーザに付与しない、項目2または3のゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、第1仮想通貨の価値に量的条件を付与することにより、容易に第1仮想通貨の価値を制限し得る。
(項目5)
前記コンピュータは、ゲーム画像を表示させる表示部をさらに備え、
前記制御部は、前記第1仮想通貨に関する画像と、前記第2条件に基づいて前記第1仮想通貨の価値が制限されるまでの残存条件に関する画像とを、互いに関連付けて前記表示部に表示させる、項目1〜4のいずれかのゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、ユーザに第1仮想通貨の恩恵を受けるための条件を明確に提示し得る。
(項目6)
前記第2条件が前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間を指定する時間的条件を含み、前記時間的条件が前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられている場合には、
前記制御部は、前記第1仮想通貨の各値に関する画像と、前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられた前記残存条件に関する画像とを、互いに関連付けて前記表示部に表示させる、項目5のゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、ユーザに第1仮想通貨の恩恵を受けるための時間的条件を明確に提示し得る。
(項目7)
前記第2条件が前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間を指定する時間的条件を含み、前記時間的条件が前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられている場合には、
前記制御部は、前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられた前記残存条件のうち、残存する前記時間的条件が最も小さい最小残存条件を特定し、前記第1仮想通貨に関する画像と、前記最小残存条件に関する画像とを、互いに関連付けて前記表示部に表示させる、項目5のゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、ユーザに第1仮想通貨の恩恵を受けるための時間的条件を明確に提示し得る。
(項目8)
前記第2条件が前記第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間を指定する時間的条件を含み、前記時間的条件が前記第1仮想通貨の各値に個別に関連付けられている場合には、
前記制御部は、所定期間内に前記時間的条件が満足されなくなる前記残存条件に関連付けられた前記第1仮想通貨の値の合計値を特定し、
前記第1仮想通貨に関する画像と、前記合計値に関する画像とを、互いに関連付けて前記表示部に表示させる、 項目5のゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、ユーザに第1仮想通貨の恩恵を受けるための時間的条件を明確に提示し得る。
(項目9)
前記抽選は、前記ゲーム媒体を含む複数の母集団ゲーム媒体、および、前記ゲーム媒体または前記希少度に関連付けられる確率、に基づいて定義される仮想筐体に関する情報に基づいて実行され、
前記抽選を実行する場合に前記ユーザに関連付けられた前記第1仮想通貨と前記第2仮想通貨のうちいずれが減算された場合にも、同一の前記仮想筐体に関する情報に基づいて前記抽選を実行する、項目1〜8のいずれかのゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、ユーザは第1仮想通貨または第2仮想通貨のいずれによっても、抽選を行うことができる。これにより、仮想通貨の価値の公平性を担保し得る。
(項目10)
前記第1条件は、前記ゲームポイントの累積値が閾値に達したことを含み、
前記ゲームは、ゲームステージに関連付けられたクエストと、前記クエストに関連付けられた複数のミッションと、を含み、
複数の前記ミッションには、所定値のゲームポイントが関連付けられており、
前記ゲームの進行に基づいて前記ミッションが達成された場合には、前記ミッションに関連付けられた前記ゲームポイントに基づいて前記累積値を更新する、項目1〜9のいずれかのゲーム制御方法。
本項目のゲーム制御方法によれば、ユーザがゲームを進行させることにより抽選を行うことができるため、ゲームを継続的に進行させる動機づけを改善し得る。
(項目11)
項目1〜10のいずれかのゲーム制御方法を、前記コンピュータに実行させるゲームプログラム。
【0010】
[本実施形態の詳細]
本実施形態に係るゲーム制御方法、および、ゲームプログラムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0011】
図1に示される本実施形態のゲームシステム1は、複数のユーザにゲームを提供するものである。ゲームシステム1は、複数のユーザ端末100と、ゲームサーバ200と、を含む。各ユーザ端末100とゲームサーバ200は、ネットワーク2を介して接続されている。ゲームサーバ200は、ゲームに関する各種サービスを各ユーザ端末100に提供する。ネットワーク2は、インターネットや、図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム(例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution))や、所定のアクセスポイントによりインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えば、WiFi(登録商標))を含んでいても良い。
【0012】
ユーザ端末100はスマートフォンやフィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等の携帯型の端末装置であることが好ましい。ユーザ端末100は、通信バスにより互いに電気的に接続されたプロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15と、を備える。
【0013】
ゲームサーバ200はワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータであることが好ましい。ゲームサーバ200は、通信バスにより互いに電気的に接続されたプロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信インターフェース(IF)23と、入出力IF24と、を備える。
【0014】
プロセッサ10,20は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro processing unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等を含んで構成され、ユーザ端末100およびゲームサーバ200全体の制御を行う。
【0015】
メモリ11,21は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を含んで構成され得る主記憶装置である。ストレージ12,22は、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)等を含んで構成され得る補助記憶装置である。ゲームサーバ200のストレージ22にはゲームプログラム等のゲームデータが格納され、ユーザ端末100のストレージ12には、ゲームサーバ200からダウンロードされるゲームプログラム等のゲームデータが格納される。メモリ11,21は、ストレージ12,22からロードされた各種プログラムやデータが一時的に記憶され、プロセッサ10,20に対して作業領域を提供する。当該ゲームプログラムは、メモリ11,21に展開され、プロセッサ10,20によって実行される。メモリ11,21には、プロセッサ10,20が当該ゲームプログラムに従って動作している間に生成した各種ゲームデータも一時的に格納される。
【0016】
通信IF13,23は、ユーザ端末100とゲームサーバ200の間で各種データを送受信するための通信制御機能を備える。通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、有線または無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、近距離無線通信機能などが含まれる。本実施形態では、当該データは所定のゲームプログラムやユーザ情報、ゲーム情報といったゲームデータ、それらをユーザ端末100とゲームサーバ200の間に送受信させる指示や、ゲームを進行させるための指示を含む。通信IF13,23は、例えばNIC(Network Interface Card)等を含んで構成される。
【0017】
ユーザ端末100の入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介した各種データ入出力機能や、音声入出力機能を備える。
【0018】
タッチスクリーン15は、タッチパッド等を含んで構成されるタッチセンシングな入力部151と、液晶ディスプレイや有機EL(Organic Electroluminescence)ディスプレイ等を含んで構成される表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151はタッチスクリーン15に対するユーザの作用(主に、物理的接触操作や近接操作、押し込み操作等に基づく、タッチスクリーン15に対するタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、及びタップ操作等の)が入力されたタッチスクリーン15上の位置情報を検知して、情報信号として出力する機能を備える。タッチスクリーン15の入力部151は、静電容量方式や抵抗膜方式等、いずれの方式を採用したデバイスが採用されても良い。
【0019】
ゲームサーバ200の入出力IF24は、マウスやキーボード等の情報入力機器である入力部や、液晶ディスプレイ等の出力部を備えており、コンピュータの情報をモニタリングするために用いられる。
【0020】
図2は、ユーザ端末100のゲーム進行処理に関する主要な機能を示すブロック図である。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、入出力IF14等の協働により、制御部110,および、記憶部120として機能し得る。制御部110は主としてプロセッサ10およびメモリ11の協働によってその機能が実現され得る。記憶部120は、主としてメモリ11およびストレージ12の協働によってその機能が実現され得る。本実施形態において、制御部110は後述するように抽選を含むゲームを実行させ、記憶部120は少なくとも抽選を実行させるための抽選条件を記憶する。制御部110は、記憶部120に記憶されたゲームプログラムによって、作用受付部111、ゲーム処理部112、判定部113、オブジェクト制御部114,抽選部115、画像生成部116として機能し得る。
【0021】
作用受付部111は、タッチスクリーン15の入力部151に対するユーザの作用を検知する。作用受付部111は、タッチスクリーン15や、その他の入出力IF14を介したコンソールによる操作指示等から、いかなる操作入力がなされたかを判別し、その結果を情報信号としてゲーム処理部112等の必要な要素に出力する。タッチスクリーン15に対する作用入力がなされた場合には、入力位置の座標情報や、作用の種類(タッチ操作やスライド動作など)を検知する。また、連続して検知されていた入力が途切れることを検知することで、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0022】
ゲーム処理部112は、ユーザ端末100全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信や、ゲームの実行に必要な演算処理を行う。例えば、作用受付部111で検知された作用に基づいてゲームプログラムに従ったゲームを進行させ、その結果としてのゲーム画像を描画するよう、画像生成部116に指示する。また、通信IF13を介してゲームサーバ200に各種情報・要求を送信し、その結果としての情報を受信して、さらにゲームを進行させる処理を実行する。
【0023】
判定部113は、後述するゲーム進行に必要な各種判定を実行する。判定部113は、ゲーム処理部112からの判定要求に基づいて、必要に応じて記憶部120に記憶された各種ゲームデータを参照し、各種判定を実行する。
【0024】
オブジェクト制御部114は、本実施形態において進行されるゲームに登場する各種オブジェクトの動作を制御する。各種オブジェクトは、作用受付部111が受け付けたユーザの作用や記憶部120に記憶されたゲームプログラムやゲーム情報、ユーザ情報等に基づいて、所定の態様で制御されることが好ましい。各種オブジェクトは、ユーザが操作するキャラクタ(所謂、プレイヤキャラクタ)、プレイヤキャラクタと対戦する相手キャラクタをはじめとした各種ゲームキャラクタ、ゲームステージの構成物やキャラクタによって操作される武器やボール等の他、表示部152に表示され、作用受付部111が受け付けたユーザの作用に基づいて所定の制御を実行する各種オブジェクト(GUI:Graphical User Interface(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)等)を含む。
【0025】
抽選部115は、ユーザによる抽選要求に基づいて、ユーザに所定のゲーム媒体を付与するための抽選を実行するように制御する。本実施形態において、抽選部115はユーザによる抽選要求をゲームサーバ200に送信することによってゲームサーバ200に抽選を実行させ、ゲームサーバ200から受信したゲーム媒体に関するキャラクタ情報をユーザ情報と関連付けて記憶部120に記憶させることにより、当該ユーザに所定のゲーム媒体を付与するための処理を実行する。抽選の詳細については後述する。
【0026】
画像生成部116は、記憶部120に格納され各種ゲームデータや、ゲームプログラムによる演算結果、ユーザの入力部151に対する作用に基づいて、表示部152に表示されるゲーム画面やゲームオブジェクト、ゲームキャラクタ等の画像を生成する。これにより、ユーザはタッチスクリーン15に対する各種操作の入力に対する出力をインタラクティブに視認することができ、ユーザ端末100の操作性が向上される。
【0027】
図3は、ゲームサーバ200のゲーム進行処理に関する主要な機能を示すブロック図である。ゲームサーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、入出力IF24等の協働により、制御部210,および、記憶部220として機能し得る。制御部210は主としてプロセッサ20およびメモリ21の協働によってその機能が実現され得る。記憶部220は、主としてメモリ21およびストレージ22の協働によってその機能が実現され得る。本実施形態のゲームサーバ200は、各ユーザ端末100にゲーム進行に必要な情報を提供するゲーム提供機能を有している。ゲームサーバ200は、ユーザ端末100から各種の指示を受信し、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラムや、Webページ(ゲーム画面等)や、ユーザ情報やゲームパラメータ等の各種ゲームデータ、各種通知等を送信する。本実施形態において、制御部210は後述するように抽選を含むゲームを実行させ、記憶部220は少なくとも抽選を実行させるための抽選条件を記憶する。制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラムによって、受信部211、ゲーム処理部212、判定部213、データ管理部214、報酬計算部215、抽選部216、画像生成部217として機能し得る。
【0028】
受信部211は、各ユーザ端末100からの各種情報を受け付ける。各ユーザ端末100は、制御部110の制御により各種情報をゲームサーバ200に対して送信し、ゲームサーバ200は、ネットワーク2、通信IF23を介して当該情報を受信し、受信部211が情報の内容を識別して受け付ける。
【0029】
ゲーム処理部212は、ゲームサーバ200全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信や、ゲームの進行に必要な演算処理を行う。例えば、受信部211で受信されたユーザ端末100からの情報・要求に基づいてゲームプログラムに従った演算処理を実行する。そして、その結果としての各種ユーザ情報やゲーム情報といったゲームデータ、ゲームプログラム等を、通信IF13を介してユーザ端末100に送信し、ユーザ端末100においてさらにゲームを進行させる。
【0030】
判定部213は、ゲーム処理部212におけるゲーム進行処理に必要な各種判定を実行する。判定部213は、記憶部220に記憶されたゲームプログラムの制御に基づいて、各種ゲームデータやデータベースを参照し、ゲーム進行に必要な各種判定を実行する。
【0031】
データ管理部214は、ゲーム処理部212における各種演算結果に基づいて、記憶部220に格納される各種ゲームデータやデータベースのレコードの追加/更新/削除を行うことにより、必要な処理を実行する。
【0032】
報酬計算部215は、ゲーム処理部212におけるゲーム進行処理結果に応じて、ユーザに付与される報酬を決定する。例えば、ユーザ端末100において所定のゲーム条件が満足された場合(所定のクエストのクリア条件が達成された:ユーザが操作するプレイヤキャラクタが試合に勝利した、など)には、当該プレイヤキャラクタに付与される報酬ポイント(経験値等)、当該ユーザに付与されるゲーム内仮想通貨、ゲーム内アイテム等が特定される。データ管理部214は、当該報酬をユーザに付与するために記憶部220に格納される各種ゲームデータやデータベースを更新し、ゲーム処理部212の制御により通信IF23を介して当該情報がユーザ端末100に送信されることにより、ユーザはゲーム内報酬を獲得することができる。
【0033】
抽選部216は、ユーザ端末100による抽選要求に基づいて、ユーザに所定のゲーム媒体を付与するための抽選を実行する。本実施形態において、抽選部216はユーザ端末100から受信した抽選要求に基づいて抽選を実行し、当選したゲーム媒体に関するキャラクタ情報をユーザ情報と関連付けて記憶部120に記憶させる。また、当選したゲーム媒体に関するキャラクタ情報をユーザ端末100に送信することにより、当該ユーザに所定のゲーム媒体を付与する。抽選の詳細については後述する。
【0034】
画像生成部217は、ゲーム処理部212や判定部213の制御によりゲームの進行に必要なゲームデータに関連するゲーム画像等の画像を生成する。当該画像は送ゲーム処理部212の制御に基づいてユーザ端末100に送信される。
【0035】
記憶部220には、主としてゲームプログラム、ゲーム情報、ユーザ情報が格納される。ゲームプログラムは、ゲームを所定のシナリオに基づいて進行させるためのゲーム制御情報や、上述した抽選を実行するための抽選制御情報、および、各種オブジェクトをユーザ操作やキャラクタの動作に基づいて所定の態様で制御するためのオブジェクト制御情報を含む。ゲーム制御情報および抽選制御情報は、ゲームや抽選を実行するためのゲーム内における条件を指定する条件情報を含む。ゲーム情報は、各種キャラクタの基本的なパラメータや属性等をマスター管理するキャラクタ管理テーブルや、上記抽選以外のゲームの一例としてのクエストを管理するクエスト管理テーブルを含む。ユーザ情報は、各ユーザに関する情報(ランク、熟練度等)をマスター管理するユーザ管理テーブルを含む。また、当該ユーザに関連付けられた保有キャラクタや、ユーザがゲームに登場させるプレイヤキャラクタの組み合わせ(所謂、デッキ)に関する情報を管理する保有キャラクタ管理テーブルを含む。また、当該ユーザが保有する各種仮想通貨を管理する仮想通貨管理テーブルを含む。このように、記憶部220にはゲームや抽選に関連する情報を管理するデータベースが構築されていることが好ましい。ユーザ端末100の記憶部120には、ゲームサーバ200の記憶部220からダウンロードされたゲームプログラムやゲーム情報、ユーザ情報の全部または一部が格納される。
【0036】
図4は、記憶部120,220に格納される抽選制御情報、および、条件情報を規定するための抽選管理テーブルの一例を示す。本実施形態において、抽選管理テーブルは、抽選を実行するための条件情報としての抽選条件、ユーザに付与され得るキャラクタ(実際に付与するゲーム媒体を含む母集団ゲーム媒体)、各ゲーム媒体のレアリティ(希少度)および当選確率、等が各仮想筐体に関連付けて記憶されることにより、各仮想筐体に関する情報を定義する。当選確率は各ゲーム媒体に個別に設定されてもよいし、ゲーム媒体の希少度に基づいて設定されていてもよい。
【0037】
本実施形態において、仮想筐体は所定値以上のレアリティに関連付けられたキャラクタが当選し得る「レア」と、所定値以下のレアリティに関連付けられたキャラクタが当選する(所定値以上のレアリティに関連付けられたキャラクタが当選しない)「ノーマル」を含む。各仮想筐体の抽選条件には所定値の仮想通貨が予め指定されており、各仮想筐体を指定して抽選が実行されると、当該所定値の仮想通貨が消費され、ユーザ情報における仮想通貨管理テーブルに反映される。「レア」の抽選条件として、所定値の有料石(後述する第2仮想通貨の一例)、または、抽選券(後述する第1仮想通貨の一例)が指定されている。「ノーマル」の抽選条件として、所定値のコインが指定されている。後述するように、有料石はユーザの課金額に応じてユーザに付与される仮想通貨であり、抽選以外にもゲームを有利に進行させるために様々な目的のために消費することができる。抽選権およびコインは抽選以外のゲームを進行させることによってユーザに付与される仮想通貨である。抽選権は主として抽選のみの用途のためにユーザに付与されるものである。コインは所謂ゲーム内通貨であり、抽選以外にも様々な目的のために消費可能であってもよい。
【0038】
図5は、記憶部120,220に格納されるゲーム情報の一例として、キャラクタ管理テーブルに含まれるキャラクタ情報の一例を示す。本実施形態において、ゲームの一例としてテニス等のスポーツを模したゲームを示し、当該ゲームを実行するためのキャラクタに関するキャラクタ情報を例示する。キャラクタ情報は、レアリティ(希少度)、プレイスタイル、ストローク、サーブ、スピード、賢さ、スーパーショットといったパラメータを含む。レアリティはキャラクタの希少度を示すパラメータである。プレイスタイルは、スポーツゲームにおけるキャラクタの行動態様を規定する属性を示す。ストローク、サーブ、スピードは、キャラクタの行動態様を特定するための基礎パラメータである。ストロークはキャラクタのテニスにおけるショット行動に対する適正を示すパラメータであり、キャラクタのショットによる移動体の移動軌道を算定するための基礎となる。サーブはキャラクタのテニスにおけるサーブ行動に対する適正を示すパラメータであり、キャラクタのサーブによる移動体の移動軌道を算定するための基礎となる。スピードはキャラクタの移動速度を示すパラメータであり、キャラクタを現在位置から移動目標位置へ移動させる際の移動速度を算定するための基礎となる。賢さは、キャラクタの行動をコンピュータにより自動的に制御する場合に、状況に応じた適切な行動を実行さっせるか否かを判定するための基礎となる。スーパーショットは、各キャラクタに設定された特殊なアクションであり、コート内における状況が所定の条件を満たした場合に発動されるよう設定されている。スーパーショットの内容は、キャラクタ毎に別途のテーブルに管理されていても良い。
【0039】
図6は、記憶部120,220に格納されるゲーム情報の一例として、クエスト管理テーブルに含まれるクエスト情報の一例を示す。本実施形態において、各クエストはゲームステージ、クリア条件、複数のミッション、報酬、プレイ可否、難易度といった情報に関連付けられている。ユーザは所定のゲームステージにおいてプレイヤキャラクタを操作し、所定のクリア条件を満たすことによって、当該クエストをクリアすることができる。また、クリアした場合には、クリア報酬、および、達成したミッションの種類、数に基づいて、ユーザに付与される報酬が決定される。報酬は、仮想得通過やゲーム内アイテムの付与である。また、所定のクエストがクリアされる等の条件が満たされることにより、次のクエストをプレイすることが可能にされる。
【0040】
図7は、記憶部120,220に格納されるユーザ情報の一例として、保有キャラクタ管理テーブルを示す。保有キャラクタ管理テーブルにおいて、各ユーザを特定する識別子(ユーザID)に対して保有キャラクタ情報が関連付けて記憶されており、保有キャラクタに対してデッキ、Lv(レベル)、ストローク、サーブ、スピード、賢さといったパラメータが関連付けて記憶されている。保有キャラクタは当該ユーザが入手して保有しているキャラクタである。デッキは、所定のクエストに参加することができる1または複数のキャラクタを予め選択して記憶するための情報であり、当該ユーザが操作するプレイヤキャラクタを規定するものである。レベルは保有キャラクタの成長度を規定するパラメータである。各キャラクタに関するストローク、サーブ、スピード、賢さといったパラメータは
図5に示すキャラクタ情報としてマスター管理されており、当該ユーザ情報におけるレベルに応じて保有キャラクタの各パラメータが決定され、当該ユーザの保有キャラクタに関するパラメータが定義される。されに、各キャラクタには各種のアイテムといった補正パラメータがさらに関連付けられていてもよい。ユーザは、保有キャラクタのパラメータに基づいて、各種ゲームを進行させることができる。
【0041】
図8は、記憶部120,220に格納されるユーザ情報の一例として、仮想通貨管理テーブルを示す。仮想通貨管理テーブルにおいて、各ユーザIDに対して保有する各種仮想通貨に関する情報が関連付けて記憶される。本実施形態において、仮想通貨として前述の有料石、コイン、抽選権、および、クエストポイント(ゲームポイントの一例)が含まれる。後述するように、クエストポイントはクエストのクリア報酬としてユーザに付与されるとともに、クエストポイントの合計値が所定値を越えた場合(第1条件の一例)に、自動的に所定値の抽選権がユーザに付与される。抽選権には抽選権番号、抽選権ID、取得日、使用期限、使用可否に関する情報が関連付けられている。
【0042】
本実施形態において抽選権がユーザに付与されると、1〜5の抽選権番号、任意の抽選権ID、取得日、使用期限が付与されるとともに、使用期限に基づいて当該抽選権の使用可否が管理される。所定の抽選権を選択して抽選を実行した場合には、当該使用権が消費されて仮想通貨管理テーブルから削除される。1〜5の抽選権番号に既に抽選権が関連付けられている場合には、クエストポイントが第1条件を満たしたとしても、新たに抽選権が割り当てられない。このように、抽選権には「使用期限」として抽選を実行するための時間的条件(第1仮想通貨に基づいて前記抽選を実行することが不可能になるまでの時間)付与されており、「抽選権番号」として抽選を実行するための量的条件(ユーザに関連付けることが可能な第1仮想通貨の上限値)が付与されている。そして、当該時間的条件、または、量的条件が満たされなくなった場合には、当該抽選権に基づいて抽選を実行することが不可能とされる。従って、第1仮想通貨としての抽選権には、その恩恵を得ることができる権利を制限するための時間的または量的な制約が付されており、このような第1仮想通貨の価値を何らかの形で制限する条件を第2条件と称することがある。また、使用期限までの残り期間(日数等)や、抽選権に関連付けられていない抽選権番号の数といった、第2条件が満たされなくなり、抽選権の恩恵を受けることが不可能となるまでの猶予を、残存条件と称することがある。
【0043】
上記のユーザ端末100の機能の少なくとも一部は、ゲームサーバ200やその他のハードウェアが備えるように構成されていても良い。また、上記のゲームサーバ200の機能の少なくとも一部は、ユーザ端末100やその他のハードウェアが備えるように構成されていても良い。すなわち、本実施形態におけるゲーム制御方法およびゲームプログラムが実行されることにより所定の機能が実現されるコンピュータハードウェアは、上述のユーザ端末100やゲームサーバ200を含む情報制御装置等から任意に選択され得る。
【0044】
以下、本実施形態によるゲームシステム1の処理の流れを
図9〜
図19を参照して詳細に説明する。ゲームシステム1で進行されるゲームは、上述したスポーツを模したゲームの他、任意のジャンルに属するものであってもよい。本実施形態においては、上述したクエストをベースに進行されるゲーム、および、抽選によるゲーム媒体の付与に関する処理について詳述する。
図9は主としてゲーム開始からクエスト開始までの処理を説明するための図である。
図10〜
図12はクエストの開始から、クエストクリア報酬をユーザに付与するまでの処理を説明するための図である。
図13は、第2仮想通貨をユーザに付与する処理を説明するための図である。
図14〜
図15は、抽選によってユーザにゲーム媒体を付与する処理を説明するための図である。
図16〜
図19は第1仮想通貨および第2仮想通貨について詳細に説明するための図である。
【0045】
図9に示すように、ユーザがユーザ端末100を用いてゲームアプリケーションを起動すると、制御部110はゲームサーバ200に対してゲームを開始するためのユーザ情報およびゲーム情報を要求する(S101)。当該要求は、ユーザIDを含む。ゲームサーバ200はネットワーク2および通信IF23を介してこれを受信すると、受信部211はこれを受信する処理を実行する(S201)。ゲーム処理部212は記憶部220を参照して、必要に応じてデータ管理部214がユーザ管理テーブルを更新した上で、当該ユーザのユーザIDに応じた最新のユーザ情報やゲーム情報、ゲームプログラムを特定する。制御部210はこれをユーザ端末100に送信し(S202)、ユーザ端末100がこれを受信すると、ゲーム処理部112は必要に応じてユーザ情報およびゲーム情報を更新した上で、当該ユーザ情報およびゲーム情報、ゲームプログラムを用いてゲームを開始するための処理を実行する(S102)。
【0046】
ユーザによるクエスト選択指示を受け付けると、制御部110は記憶部120に格納されたクエスト情報に基づいて、クエストを実行するための処理を実行する(S103)。ここで、ユーザが保有するキャラクタの中から1または複数のキャラクタをプレイヤキャラクタとして選択するとともに、当該クエストにおける対戦相手となる相手キャラクタを設定して、ゲーム情報およびユーザ情報として記憶部120に記憶させる(S104)。ユーザはクエストが実行されるゲームステージを指定するなどしてクエストを開始する準備が整ったら、クエスト開始指示を入力する。作用受付部111はこれを受け付け、ゲーム処理部112が試合を開始するための処理を実行する。制御部110は、指定されたクエストのクエストIDや、プレイヤキャラクタ、相手キャラクタといったクエストの開始に必要な情報を含むクエストコンテンツ要求をゲームサーバ200に送信する(S105)。ゲームサーバ200はこれを受信すると(S203)、データ管理部214は、クリア条件やミッションを特定するクエスト情報や、ゲームステージの構成物や各種キャラクタの行動を制御するためのオブジェクト制御情報を特定する(S204)。ゲームサーバ200は、これらの情報を含むクエストコンテンツを送信し(S205)、ユーザ端末100がこれを受信すると(S106)、ゲーム処理部112が受信したクエストコンテンツに含まれる各種情報を記憶部120に記憶し、クエストが実行される仮想空間を構成する(S107)。そして、ゲーム処理部112は指定されたクエストを開始するための処理を開始する(S108)。
【0047】
クエストが開始されると、
図10に示すように、オブジェクト制御部114はユーザに入力された操作入力を含む作用に基づいてプレイヤキャラクタを制御する(S109)。ゲーム処理部112はプレイヤキャラクタの行動を記憶部120に記憶させるとともに、クエストを進行させる処理を実行する(S110)。判定部113はプレイヤキャラクタの行動を含むゲームの進行状況、および、クエスト情報に含まれる当該クエストのクリア条件に基づいて、当該クリア条件が満足されたか否かを判定する(S111)。クリア条件が満足されたと判定された場合には(S111のY)、判定部113は記憶部120に記憶されたプレイヤキャラクタの行動に関する情報、および、クエスト情報に基づいて、達成されたミッションを特定するとともに、ユーザに付与される報酬を特定する(S112)。本実施形態において、報酬はクエスト情報においてクエストクリア状況およびミッション達成に関連付けられたゲームポイントとしてのクエストポイントを含む。制御部110は、プレイヤキャラクタの行動に関する情報や、クエストクリア状況、ミッション達成状況を特定するためのクエストプレイ情報をゲームサーバ200に送信する(S113)。ゲームサーバ200の受信部211がこれを受信すると(S206)、ゲーム処理部212は記憶部220を参照して、必要に応じてデータ管理部214がユーザ情報における仮想通貨管理テーブルを更新する(S207)。
【0048】
図11は、クエストクリア時にタッチスクリーン15の表示部152に表示されるゲーム画面G1を示す。ゲーム画面G1は、クエストクリア報酬画像R1と、累計クエストポイント画像R2と、抽選権獲得までに必要なクエストポイントの残数表示画像R3を含む。本実施形態において、クエストクリア報酬画像R1は、クエスト情報およびプレイヤキャラクタの行動に関する情報に基づいて生成される。累計クエストポイント画像R2および残数表示画像R3は、ユーザ情報に含まれる仮想通貨情報、および、ゲーム制御情報に含まれる条件情報に基づいて生成される。特に、ゲーム制御情報に含まれる条件情報は、クエストポイントの累計値が閾値に達した場合に自動的に所定数の抽選権(第1仮想通貨)をユーザに付与するための判断基準となる第1条件を規定する。本実施形態において、クエストポイントの累計値が100(閾値の一例)に達した場合に1の抽選権が付与されるように予め指定される。従って、累計クエストポイント画像R2および残数表示画像R3は、主として第1条件および仮想通貨情報に基づいて生成される。このようなゲーム画面G1により、ユーザは抽選権を得られるまでのクエストポイントの必要数、および、未達成ミッションの状況を容易に把握できるので、さらにクエストをプレイする動機付けが向上される。
【0049】
判定部113は、上記のようなゲームの進行状況に基づいて、クエストポイントが第1条件を満足したか否かを判定する(S114)。本実施形態では、累計クエストポイントが第1条件において指定された閾値に達したか否かを判定する。クエストポイントが第1条件を満足したと判定された場合には(S114のY)、ゲーム処理部112は抽選権(第1仮想通貨)をユーザに付与するとともに、所定値のクエストポイントを保有するクエストポイントの累計値から減算するように仮想通貨情報を更新する(S115)。このとき、付与された抽選権には、抽選権番号、抽選権ID、取得日、使用期限が付され、使用可否の管理が開始される。なお、抽選権ID等が関連付けられていない抽選権番号が存在しない場合(抽選権保有最大数に達している場合)には、抽選権を付与せずクエストポイントの減算のみを行ってもよいし、抽選権を付与せずクエストポイントの累計値を減算せずに維持してもよい。
【0050】
図12は、抽選権がユーザに付与される際にタッチスクリーン15の表示部152に表示されるゲーム画面G2を示す。ゲーム画面G2は、抽選権の値を示す画像V1と、当該抽選権に関連付けられた時間的条件を表示する画像C1と、後述する抽選画面に移行させるリンクを含むUI画像U1を含む。本実施形態において、画像V1およびC1は、主として仮想通貨情報に基づいて生成される。これにより、ユーザは抽選権を獲得したこと、および、その時間的制約を容易に把握できるので、抽選を実行する動機付けが向上される。
【0051】
ユーザに抽選権が付与されると、制御部110は当該事実を特定するための第1仮想通貨情報をゲームサーバ220に送信する(S116)。ゲームサーバ200の受信部211がこれを受信すると(S208)、データ管理部214がユーザ情報における仮想通貨管理テーブルを更新する(S209)。
【0052】
本実施形態においては、上述したようにゲームを進行させることによって、所定の希少度を有するキャラクタを獲得できる抽選(「レア」仮想筐体における抽選)を実行するために必要な第1仮想通貨を取得することができる。一方、
図13に示すように、当該キャラクタを獲得できる抽選を実行するために必要な第2仮想通貨(有料石)を、ユーザによる課金額に応じて付与する。作用受付部111がユーザによる第2仮想通貨購入要求を受け付けると(S117)、制御部110は第2仮想通貨購入要求をゲームサーバ200に送信する(S118)。第2仮想通貨購入要求は、当該ユーザに付与される第2仮想通貨の数値と、そのためにユーザが課金する課金額に関する情報を含む。ゲームサーバ200の受信部211がこれを受信すると(S210)、データ管理部214がユーザ情報に基づいて決済処理を実行するとともに、課金額に応じた第2仮想通貨の数値を当該ユーザに関連付けるように、仮想通貨管理テーブルを更新する(S211)。正常に決裁処理および第2仮想通貨付与処理が完了すると、ゲームサーバ200の制御部210は当該情報をユーザ端末100に送信し(S212)、ユーザ端末100の制御部110がこれを受信すると(S119)、課金額に応じた第2仮想通貨の数値を加算するように仮想通貨情報を更新する(S120)。
【0053】
本実施形態において、前述のように第1仮想通貨にはその価値を制限する第2条件が関連付けられているが、第2仮想通貨にはそのような条件が付されていない。従って、ゲームの進行に応じて付与される第1仮想通貨の価値は、ユーザによる課金額に応じてユーザに付与される第2仮想通貨の価値に対して制限され得る。これにより、仮想通貨の価値の公平性を担保し得る。特に、第1仮想通貨に基づいて第2仮想通貨と同一の仮想筐体に関する情報に基づいて抽選を実行できることを可能とすることによって、課金することなくゲームを進行させるユーザに対しても抽選を実行できる機会を付与することで、ゲームを継続動機付けが向上される。一方、課金してゲームを進行させるユーザに対しては、第2条件のような制限が付されていない第2仮想通貨を保有および使用可能とすることにより、さらにゲームを有利に進行させる機会が提供され得る。これにより、仮想通貨の価値の公平性を担保し得る。さらに、第1仮想通貨に第2条件として時間的条件を付与することにより、さらにゲームを進行する(多くのクエストをプレイする)動機付けを向上させることができる。また、第1仮想通貨に第2条件として量的条件を付与することにより、抽選を実行した上でするさらにゲームを進行する(多くのクエストをプレイする)動機付けを向上させることができる。
【0054】
図14〜
図15は、抽選によってユーザにゲーム媒体を付与する処理を説明するための図である。
図14に示すように、ユーザ端末100の作用受付部111がユーザからの抽選要求(例えば、
図12に示したUI画像U1に対するタッチ操作)を受け付ける(S121)。画像生成部116は、
図15に示すように、主として記憶部120に記憶されたゲーム情報および抽選制御情報に基づいて仮想筐体に関する情報を含むゲーム画像G3を生成し、タッチスクリーン15の表示部152に当該ゲーム画像G3を表示させる(S123)。ゲーム画像G3は、例えば所定値以上の希少度を有するゲーム媒体を取得し得る「レア」筐体に対応する。ゲーム画像G3は仮想筐体情報B1と、抽選における抽選条件を示す画像T1,T2と、ユーザによる消費する仮想通貨の選択を受け付けるためのUI画像U2と、を含む。なお、当該ゲーム画像G3を表示させるのに先立って、複数の仮想筐体の中から1つをユーザに選択させるための画像を表示させ、ユーザによる仮想筐体の選択操作を受け付けた後に、当該ゲーム画像G3を表示させてもよい(S122)。
【0055】
抽選条件を示す画像は、第1仮想通貨としての抽選権の消費を指定する第1画像T1と、第2仮想通貨としての有料石の消費を指定する第2画像T2を含む。UI画像U2は、抽選権を一定数(例えば1枚)消費して所定回数(例えば1回)抽選を行うことを指定するUI画像と、抽選権をそのX倍(例えば10枚)消費して当該X倍より多く(例えば11回)の抽選を行うことを指定するUI画像を含む。これにより、ユーザにゲームを進行させることによりゲームポイントを取得し、多くの抽選権を獲得することを促し得る。また、UI画像U2は、有料石を一定数(例えば25個)消費して所定回数(例えば1回)抽選を行うことを指定するUI画像と、有料石をそのY倍(例えば250個)消費して当該Y倍より多く(例えば11回)の抽選を行うことを指定するUI画像を含む。これにより、ユーザに多くの抽選を行うことを促し得る。
【0056】
作用受付部111がいずれかのUI画像U2に対する入力操作を受け付けると、抽選部115は抽選に使用する(抽選によって消費される)仮想通貨の選択を受け付ける(S124)。抽選部115は選択されたUI画像U2に指定された第1仮想通貨または第2仮想通貨のうち、少なくとも一方を抽選条件において指定された数値だけ減算するように、記憶部120に記憶された仮想通貨情報を更新する(S125)。
【0057】
これにより、判定部113は抽選条件が満たされていると判定し、抽選部115はゲームサーバ200に対して抽選を実行させるための抽選要求を送信する(S126)。抽選要求は、当該ユーザを特定するためのユーザIDと、消費される仮想通貨情報と、抽選が実行される仮想筐体情報と、抽選実行回数を特定するための情報を含む。ゲームサーバ200の受信部211がこれを受信すると(S213)、抽選部216は受信した抽選要求、記憶部220に記憶された抽選制御情報、ユーザ情報等に基づいて、抽選を実行するように選択された仮想筐体に関する情報を特定する(S214)。抽選部216は抽選管理テーブルを参照し、選択された仮想筐体に関する情報に基づいて抽選を実行する。データ管理部214はキャラクタ管理テーブルを参照して当選したゲーム媒体を当該ユーザに関連付けるように、ユーザ管理テーブルを更新する(S215)。抽選部216は当選したゲーム媒体に関するキャラクタ情報を含むゲーム媒体付与情報をユーザ端末100に送信する(S216)。ユーザ端末100がこれを受信すると、抽選部115が当該キャラクタ情報を記憶部120に記憶させることにより、抽選によるゲーム媒体の付与が完了する(S217)。
【0058】
本実施形態において、第1仮想通貨についてはその価値を制限する第2条件を付与しているため、所定のタイミングでユーザに第1仮想通貨の価値が制限され得ることを通知することが好ましい。
図16〜
図19は第1仮想通貨および第2仮想通貨について詳細に説明するための図である。
【0059】
図16に示すように、判定部113は第1仮想通貨の価値が制限され得ることを通知するタイミングか否かを判定する(S128)。当該タイミングは、例えばゲームアプリケーションを起動したタイミングや、抽選権の使用期限が所定期間内に迫ったタイミング等である。当該タイミングに該当すると判定された場合には(S128のY)、判定部113が記憶部120に記憶された抽選制御情報を参照し、第1仮想通貨に関連付けられた第2条件を特定する(S129)。次に、判定部113は第2条件が満たされなくなるまでの残存条件を特定する(S130)。残存条件は、前述したように、第2条件が満たされなくなり(第2条件に設定された時間的条件や量的条件を超過し)、第1仮想通貨の恩恵を受けることが不可能となるまでの猶予であり、使用期限までの残り期間(日数等)や、追加で保有できる第1仮想通貨の数といった情報である。画像生成部116は、第1仮想通貨に関する画像に、残存条件に関する画像を関連付けてゲーム画像を生成し、これをタッチスクリーン15の表示部152に表示させる(S131)
【0060】
図17〜
図19は、残存条件を示すゲーム画像G4〜G6を示す。
図17において、第2条件は時間的条件を含む。ゲーム画像G4は第1仮想通貨を示す画像V2と、当該第1仮想通貨に関連付けられた時間的条件を表示する画像C2と、残存条件としての使用期限までの日数を表示する画像R4と、
図19に示す第1仮想通貨一覧画面に移行させるリンクを含むUI画像U3を含む。本実施形態において、画像V2,C2,R4は、主として仮想通貨情報に基づいて生成される。ゲーム画像G4は、複数の第1仮想通貨の各値(各抽選権)に個別に関連付けられた残存条件のうち、残存条件が最も小さい(使用期限までの日数が最も小さい)最小残存条件が関連付けられている第1仮想通貨についての情報を表示している。第1仮想通貨に関する画像V2と、最小残存条件に関する画像C2およびR4とを、互いに関連付けて表示させることにより、ユーザに第1仮想通貨の恩恵を受けるための時間的猶予を明確かつ簡潔に提示し得る。
【0061】
図18において、第2条件は時間的条件を含む。ゲーム画像G5は第1仮想通貨を示す画像V3と、所定期間内に残存条件が満了する第1仮想通貨の合計値を表示する画像R5と、
図19に示す第1仮想通貨一覧画面に移行させるリンクを含むUI画像U4を含む。本実施形態において、画像V3,R5は、主として仮想通貨情報に基づいて生成される。これにより、ユーザに所定期間内に消費すべき第1仮想通貨の数を明確かつ簡潔に提示し得るので、抽選を実行させるための動機付けを向上し得る。
【0062】
図19は、第1仮想通貨一覧画面としてのゲーム画像G6を示す。
図19において、各第1仮想通貨に対して個別に関連付けられた第2条件としての時間的条件と、第1仮想通貨の保有上限値を規定する第2条件としての量的条件、および、これらに対応する残存条件が表示される。ゲーム画像G6は第1仮想通貨の一覧を示す見出し画像V4と、各第1仮想通貨に対応する画像V5を含む。また、各第1仮想通貨の時間的条件を表示する画像C3と、各第1仮想通貨の残存条件を示す画像R6とが、各第1仮想通貨に対応する画像V5に関連付けて表示される。さらに、抽選権に関連付けられていない抽選権番号の数に対応する、第1仮想通貨の追加保有可能数が、残存条件を示す画像R7として表示されている。本実施形態において、画像V4,V5,C3,R6,R7は、主として仮想通貨情報に基づいて生成される。これにより、ユーザに第1仮想通貨の恩恵を受けるための時間的および量的猶予を明確かつ簡潔に提示し得る。
【0063】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【0064】
例えば、本実施形態においては、クエストをクリアすることにより付与されるゲームポイントが所定の閾値を超過した場合には、自動的に抽選権がユーザに付与される態様を示した。しかし、この場合に自動的かつ強制的にユーザに抽選を実行させることとしてもよい。即ち、第1仮想通貨は抽選権というゲーム内アイテムに類似した態様でユーザに付与される場合に限られず、いかなる態様でユーザに抽選を実行させるものであってもよい。
【解決手段】 抽選以外のゲームを進行することにより、所定のユーザにゲームポイントを付与するステップと、ゲームポイントが第1条件を満たした場合に自動的に所定値の第1仮想通貨をユーザに付与するステップと、第2仮想通貨をユーザに付与するステップと、抽選を実行する場合に、第1仮想通貨と第2仮想通貨のうちの少なくとも一方を減算させる際の減算値を含む抽選条件を特定するステップと、ユーザによる抽選要求を受け付けて抽選を実行することにより、所定の希少度を有するゲーム媒体をユーザに付与するとともに、抽選条件に基づいて第1仮想通貨と第2仮想通貨のうちの少なくとも一方を減算させるステップと、を含む、ゲーム制御方法である。