【実施例】
【0020】
熱機関や燃焼機器の排気の促進を動力に依らず外気と排気を利用して行うために、両端が開口した排気外筒(1)を設け、上流端を排気外筒(1)の最大断面積よりも広げて外筒排気取入口(1C)とし、消音器(7)や排気管(8)の所定の位置にその中心線に対して所定の角度を与えて斜めに取付け、その内部の中心線上に、内面から外面に貫通する複数の排気通過孔(2A)を有する所定の形状をなす内筒(2)を排気外筒(1)の内面と外筒排気取入口(1C)から所定の距離を置いて空間を設けて配置し、生じた空間を加速路(1E)とし、加速路(1E)内には、内筒(2)を排気外筒(1)に固定する取付板(3)が複数設けられ、この取付板(3)に所定の角度か後端に取付板捻り(3A)を与えて設け、浸入する排気を旋回させてムラを低減し、発生する負圧で排気通過孔(2A)から内筒(2)内に浸入した排気を吸引させる。
【0021】
排気外筒(1)の下流端部を長手方向断面視不等辺直角三角形をなす形状にして下流端部を所定の角度で延ばして、加速補助筒(9)とし、その下流端を末広がりにして排気噴出口(1D)とする。排気外筒(1)の上流端の断面積を排気噴出口(1D)の断面積よりも大きく広げて外筒排気取入口(1C)とし、外筒排気取入口(1C)を消音器(7)や排気管(8)の中心線に対して所定の位置に、所定の角度を与えて斜めに取り付け、該排気噴出口(1D)に複数の整流板(9A)を設け、そして末広がりにし、更に該排気噴出口(1D)の端面が外気の流れに平行するように設置する。
【0022】
請求項2に記す前記加速補助筒(9)の全長を所定の位置から延長して扁平にし、扁平面積の大きい面を外気の上流側と下流側へ向ける。外気の上流側の扁平面に外気の流れに平行する冷却用羽(9F)を複数枚設け、細横長の形をした該排気噴出口(1D)を外気の流れに直交する細横長の形にして内部の所定の位置に排気の流れを均等に分散させる複数の整流板(9A)を設け、端部面を外気の流れに平行させる。
【0023】
請求項3に記す内筒(2)の構造は、長手方向が直筒で所定の位置から上流端部までを所定の角度で絞って狭め、開口したその断面積を最大断面積部分よりも小さくして、開口して内筒排気取入口(2C)とし、内筒排気取入口(2C)は、広げられた外筒排気取入口(1C)と相まって排気の浸入を容易にする。そして外周面には取付板(3)以外の突起物を設けず滑らかにし、内面から外面へ向かって貫通する任意の形状をなす排気通過孔(2A)を複数個設ける。排気通過孔(2A)の形状は任意の形状をした大きさであり、円型や角型や溝状間隙裂目にして多数設け、排気通過孔(2A)の総面積は内筒(2)の最大断面積よりも大きくする。排気通過孔(2A)を覆う排気吐出用の鍔(2B)の前縁が内筒の内側に、そして上流に向け所定の角度で傾斜させて突出して設ける。内筒(2)内に浸入した排気を加速路(1E)の負圧で排気通過孔(2A)から吸引排出させ排出させる。そして内筒(2)内の下流端部には、上流に向かって所定の角度で錘形に絞った促進傘(2E)を設け、排出しきれない排気を最終の排気通過孔(2A)へ導く。
【0024】
請求項3に記す内筒(2)の外面には凸部を設けず、滑らかにし、排気の流れを妨げない。内筒(2)の下流端部には下流に向かって所定の角度で絞って狭めて錐形にした促進錐(2DA)を設ける。これにより加速路(1E)の終端部からの排気の排出を容易にする。
【0025】
請求項4に記す内筒(2)の構造は長手方向が断面視錐台形をなし、断面積が小さい方を上流側に向け、更に所定の位置から上流端部に向かって所定の角度で絞って狭めて所定の断面積にして開口して内筒排気取入口(2C)とし、外表面には内部に浸入した排気を加速路(1E)へ排出する為の排気通過孔(2A)が内面から外面に貫通して設けられ、内部後端部には旋回流を発生させて排気を排気通過孔(2A)へ導く錐形をした促進傘(2E)を、尖端を上流に向けて設けて排気を最下流排気通過孔(2A)へ導き、内筒(2)の下流端部を所定の角度で絞って錐形にして、尖端を下流に向けた促進錐(2DA)を設ける。
【0026】
請求項5に記す内筒(2)の構造は長手方向の断面視が所定の位置から上流側が錐台形をなし、下流側を直筒とし、断面積が小さい方を上流側に向け、更に所定の位置から上流端部までを所定の角度で狭めて所定の断面積にして開口して内筒排気取入口(2C)とし、内面から外面へ貫通する所定の大きさの排気通過孔(2A)を複数個設ける内部後端には旋回流を発生させて排気を排気通過孔(2A)へ導く錐形をした促進傘(2E)を、尖端を上流に向けて設けて排気を最下流排気通過孔(2A)へ導き、内筒(2)の下流端部を所定の角度で錐形に絞って尖端を下流に向けた促進錐(2DA)を設ける。
【0027】
内筒(2)内の下流端部に取付けられる促進傘(2E)の構造は錐形をなし、尖端部を上流に向け、斜面には旋回流羽捻り(2J)を与えられた旋回流羽(2H)が複数取付けられ、促進傘(2E)の構造は最大幅よりも全長を極力長くして形状を鋭角にし、排気流の抵抗を極力少なくし、後端部は最下流の排気通過孔(2A)の後端部に固定される。この故に排気は回転され発生する遠心力により最終の排気通過孔(2A)から排出される。
【0028】
加速補助筒(9)内には、内筒(2)の下流端部に、所定の角度で絞られ所定の長さを有して錐形をなす促進錐(2DA)を設け、その尖端部を下流に向け、所定の位置から排気噴出口(1D)までの間に複数の整流板(9A)を設け、その整流板(9A)の後端部には下流に向かって所定の角度や所定の捻りを与える。
【0029】
負圧発生板(9B)の構造は湾曲して翼形をなし、膨らんだ面を外筒排気噴出口(1D)から所定の距離を置いて相対させて設置する。
【0030】
負圧発生板(9B)の構造は、屈曲した平面を有し、一回以上折れ曲り、曲がった個所を外筒排気噴出口(1D)から所定の距離を置いて相対させ、該外筒排気噴出口(1D)の中心から外気上流に向かって所定の距離を前進させて設置する。
【0031】
負圧発生板(9B)の構造は細横長の形状をし、短辺方向の断面形状が前記0029段や0030段の形状をして外気の流れに直交させて設け、所定の位置に可動する接点を有して排気噴出口(1D)から所定の距離を置いて相対させ設置し、反対面の所定の位置に風圧板(9BA)を付け、外気の流れが弱い時は垂れ下がり、強い時は押されて所定の位置に着き、外気の風圧やその他電気的方法により可動させる。
【0032】
外筒排気噴出口(1D)と相対する負圧発生板(9B)の面に貫通する穴(9D)とこの穴(9D)を開閉する蓋(9E)を設け、低速運転時には開放し、中高速運転時には閉鎖するべく、電気的に、機械的に対応するべく所定の位置に可動する接点を設けて固定する。
そして蓋(9E)の反対面の所定の位置に風圧板(9BA)を付け外気の風圧やその他電気的方法により可動させる。0030段と同様にする。
【0033】
負圧発生板(9B)の前縁(9C)の上面に所定の距離を置いて任意の大きさを有する集外気板(10)を設ける。
【0034】
負圧発生板(9B)の外気上流前縁近傍に、外気導入管(11)を設け、その構造は上流側の断面積が下流側断面積より広くして外気取入口(11A)とし、断面積が小さい側を外気噴出口(11B)とする。
【0035】
内筒(2)を排気外筒(1)に支える取付板(3)は複数、排気外筒(1)と内筒(2)間に設け、所定の角度を与えて取付けるか、又は後端部に所定の取付板捻り(3A)を与えて取付け、排気に旋回流を発生させる。
【0036】
排気外筒(1)の外周部には任意の大きさの冷却用羽(1F)を付け排気外筒(1)を冷却し排気外筒(1)と内筒(2)間を流れる排気を冷却して容量低下させ排気を促す。排気外筒(1)の全外面に任意の大きさの冷却用羽(1F)を外面に対し垂直、鉛直に、排気外筒(1)の終端部に向かって複数枚を設け、装置内を流れる排気の冷却を図って容量
を減じて消音及び排気を促す。
【0037】
外筒排気取入口(1C)、内筒排気取入口(2C)及び取付板(3)の前縁には鋸歯状突起(4)を設けるか又、前縁下流に任意の大きさのハの字状突起(5)を設けて表面を流れる排気の境界層剥離を低減し、所定の距離を置いて下流側に三角状又は涙滴状突起(6)の何れか一方の突起を設け、発生させた乱流を整流化し消音効果を図る。
【0038】
排気外筒(1)の内面の任意の位置に任意の大きさのハの字状突起(5)を複数設け、下流側に三角状又は涙滴状突起(6)の何れか一方の突起を複数設け0037段と同じ効果を上げる。
【0039】
図に対する説明をする。
図1は本願排気促進装置の立体斜視断面図である。外筒排気取入
口(1C)から浸入した排気は二手にわかれる。直進した排気は内筒排気取入口(2C)から内筒(2)内へ浸入そして促進傘(2E)に旋回流羽(2H)により排気は旋回し、遠心力により最終の排気通過孔(2A)へ排出される。一方、内筒(2)と排気外筒(1)の間の加速路(1F)へ浸入した排気は狭い空間故加速され負圧が発生する。然る後、内筒(2)内の排気を排気通過孔(2A)から排気を吸引し、排気噴出口(1D)から排出される。排気噴出口(1D)の後端部は外側へ向け末広がりにして排気の噴出拡散の無限大化を図る。
【0040】
図2は本願の請求項3に記す排気促進装置、内筒(2)が直筒型の正面図である。左側が上流で、排気を取り込む。右側が下流で内筒(2)の下流に設けられた促進傘(2E)とこの斜面に、旋回流羽捻り(2J)を付けた複数の旋回流羽(2H)が取付けられたことにより排気は回転させられ遠心力により最終排気通過孔(2A)へ排出され、加速路(1E)の負圧により吸引排出される。
【0041】
図3は本願の請求項4に記す排気促進装置、内筒(2)が錐台型の正面図である。左側が上流である。右側が下流である。促進傘(2E)の所定の位置に旋回流羽捻り(2J)を設けた複数の旋回流羽(2H)を付けて排気流に遠心力を発生させ、最下流の排気通過孔(2A)から強制的に排出させる。排気噴出口(1D)から所定の距離を置いた位置に湾曲した翼型の負圧発生板(9B)を膨らんだ面を相対させて設置し、負圧発生板(9B)の上流の所定の位置に外気導入管(11)を設けた参考図である。
【0042】
図4は本願の請求項5に記す排気促進装置、内筒(2)の所定の位置から上流が錐台形をなし所定の位置から下流が直筒形をした内筒(2)の正面図である。左側が上流である。右側が下流である。内筒(2)の所定の位置から上流が所定の角度で細く絞られ更に所定の位置から細く絞られて内筒排気取入口(2C)とし、内面から外面に貫通して、任意の形状をなす排気通過孔(2A)が多数設けられ、最後端の排気通過孔(2A)の下流側に促進傘(2E)の後端部を接続し、斜面の所定の位置に旋回流羽(2H)を複数設け、排気に旋回流を起こして排気通過孔(2A)の最下流孔へ導く。そして排気噴出口(1D)から所定の距離を置いて請求項8に記す屈曲した負圧発生板(9B)を凸面を該排気噴出口(1D)に相対させて設け、前縁(9C)から上へ所定の距離を置いて集外気板(10)を設けた参考図である。
【0043】
図5は本願の請求項2に記す加速補助筒(9)の扁平型の立体図と細横型の排気噴出口(1D)用の細横型負圧発生板(9B)の参考図である。図は屈曲型を描いた。穴(9D)と蓋(9E)は無い。凹んだ下面に風圧板(9BA)が付き,端部が更に外気上流側に屈曲させて返しとし風圧効果を高める。前縁(9C)から下流の所定の位置に可動接点(9EA)が設けられ、重心位置を適度に移動し動作しやすくする。外気が直接当たる上流表面には冷却用羽(9F)を複数枚付けて冷却を図る。
【0044】
図6は請求項7及び請求項8に記す負圧発生板(9B)の立体図である。(a)図が屈曲型を示す。(b)図が湾曲型を示す立体図である。
【0045】
図7は(a)図は外気導入管(11)、(b)図は促進傘(2E)、(c)図は促進錐(2DA)の立体図である。