(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ソール部品が、外部ベース区域と、ソール部品と一体に形成されかつ外部ベース区域から外方に延びている複数のトラクション要素とを含む、請求項1記載のソール要素。
ソール部品が、外部ベース区域と、ソール部品と一体に形成されかつ外部ベース区域から外方に延びている複数のトラクション要素とを含む、請求項10記載のソール要素。
クリートの内面の少なくとも95%が、平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状であり、第二のクリートの第二の内面の少なくとも95%が、平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状である、請求項10記載のソール要素。
ソール構造が、アッパーと係合したミッドソール部品を含み、第一のソール要素がミッドソール部品と係合し、第二のソール要素がミッドソール部品と係合している、請求項22記載のフットウェア製品。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明の詳細な説明
本発明の構造、部品、および方法の様々な例の以下の説明においては、本明細書の一部を形成し、本発明の局面が実現され得る様々な例示的構造、環境、および方法を実例として示す添付図面を参照する。本発明の範囲を逸脱することなく、他の構造、環境、および方法を利用してもよく、具体的に記載される構造および方法に対して構造的および機能的変更を加え得ることが理解されよう。
【0013】
I. 本発明の局面の概説
上記のように、本発明の局面は、クリート構造、クリート構造を含むソール構造、およびそのようなソール構造を含むフットウェア製品(たとえば運動競技用フットウェア)に関する。本発明のさらなる局面は、たとえば、インモールド成形クリートを有するフットウェアソール構造を含む、インモールド成形構造または部品を有する製品を製造するために使用され得る、製品を成形するための金型および方法に関する。
【0014】
A. 本発明の局面のクリート構造
本発明のいくつかの局面は、運動競技用フットウェア(いくつかの具体例として、ゴルフ用フットウェア)のようなフットウェア製品に組み込むことができるクリート構造に関する。いくつかのより具体的な例において、クリートは、フットウェア製品のソール構造の中に固定されてもよく、または永久的に組み込まれてもよい。
【0015】
より具体的な例として、本発明の少なくともいくつかの例のクリートは、(A)第一の材料から作製されたクリート部品であって、(i)第一の脚部の底側からクリート部品の底面に向かって延びている第一のアンカーポストを有する第一の脚部、(ii)第二の脚部の底側からクリート部品の底面に向かって延びている第二のアンカーポストを有する第二の脚部、および(iii)第三の脚部の底側からクリート部品の底面に向かって延びている第三のアンカーポストを有する第三の脚部を含む、クリート部品;ならびに(B)第一、第二、および第三のアンカーポストにおいてクリート部品と係合したクリートベースであって、第一の材料とは異なる第二の材料から作製されているクリートベースを含み得る。本発明を逸脱することなく、いくつかのクリート構造において、2つの脚部または3つよりも多い脚部を提供してもよい。
【0016】
本発明の少なくともいくつかの局面のクリートの別の例は、(A)第一の材料から作製されたクリート部品であって、(i)第一の脚部、(ii)第二の脚部、(iii)第三の脚部、(iv)第一の脚部と第二の脚部との間に延びている第一のリッジ、(v)第二の脚部と第三の脚部との間に延びている第二のリッジ、および(vi)第一の脚部と第三の脚部との間に延びている第三のリッジを含む、クリート部品;ならびに(B)クリートベースの第一の部分が第一のリッジを少なくとも部分的に包囲し、クリートベースの第二の部分が第二のリッジを少なくとも部分的に包囲し、クリートベースの第三の部分が第三のリッジを少なくとも部分的に包囲するようにクリート部品と係合したクリートベースであって、第一の材料とは異なる第二の材料から作製されているクリートベースを含む。また、本発明のこの局面を逸脱することなく、他の数の脚部および/または中間リッジ(たとえば2〜6の脚部および/または中間リッジ)を使用してもよい。
【0017】
本発明の少なくともいくつかの局面のクリートのさらに別の例は、(A)第一の面、第一の面とは反対側の第二の面、および外周を含むクリートベースであって、第一の材料から作製されており、(i)第一の面から第二の面まで延びており、外周に隣接して位置する一連の外周部開口および(ii)一連の外周部開口の少なくとも部分的に内側に位置する第一の内側開口を含む、クリートベース;ならびに(B)第一の内側開口においてクリートベースの中に延びている、および/またはクリートベースと係合したクリート部品であって、第一の材料とは異なる第二の材料から作製されており、(i)1つまたは複数のトラクション増強構造を含む第一の(外)面および(ii)第一の面とは反対側の第二の(内)面を含むクリート部品を含む。この例示的クリート構造において、クリートの底はクリートベースの外周の内側に位置し、クリートの底の面積の少なくとも95%がクリートベースの第二の面、クリート部品の第二の面および一連の外周部開口を含み、クリートベースの第二の面とクリート部品の第二の面との合計表面積の少なくとも95%が平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状である。
【0018】
上記例示的クリート構造において、必要に応じて、クリートベースはフットウェア製品と永久的に係合し得る、たとえばインモールド成形または他のやり方でシューズのソール構造に永久的に固定され得る(しかし、必要に応じて、フットウェア製品に解放可能に取り付けられてもよい)。追加的または代替的に、必要に応じて、クリート部品は、必要に応じてクリートベース上でクリート部品を交換し得るようにクリートベースと解放可能に係合し得る。しかし、本発明のいくつかの特定の例示的構造において、クリートベースは、インモールド成形または他のやり方でシューズのソール構造に永久的に固定され(たとえば、セメントまたは接着剤によって、メカニカルコネクタによって、など)、クリート部品は、インモールド成形または他のやり方でクリートベースに永久的に固定され(たとえば、セメントまたは接着剤によって、メカニカルコネクタによって、など)、クリート全体がフットウェア製品に永久的に固定(たとえば、交換不可能なやり方で固定)されるようになっている。
【0019】
本発明の少なくともいくつかの例のクリート構造において、クリート部品は中央開口を含み得、この中央開口を介してクリートベースの一部分がクリートの外面まで延びていてもよく、および/または外面に露出していてもよい。必要に応じて、中央開口を介してクリートの外面に露出しているクリートベースの一部分はクリート部品によって包囲され得る。必要に応じて、最終的なクリート構造において、クリートベースが形成されている材料(たとえばナイロン材料)は、クリート部品が形成されている材料(たとえば熱可塑性ポリウレタン材料)よりも硬くてもよい。クリートベースは、少なくともいくらか可撓性であってよく、ねじ込みコネクタ、ターンバックルタイプコネクタ、および/またはクリートをフットウェア製品と解放可能に係合させるための他の構造を有しないように構成され得る。クリートベースが可撓性であるならば、それは、クリートが足の下でより快適に感じられる(たとえば足の形とより良く適合する)ことを可能にするように支援し得る。この可撓性は同様に、ソール部品全体に力が加えられたとき、クリートベースが撓むことを可能にし得、クリートが、硬くて曲がらないままソール部品の材料から剥がれるのではなく、ゴムまたはソール部品の他の材料とともに曲がるように支援し得る。
【0020】
本発明の少なくともいくつかの例において、クリートベースの外周は1個のクリートを包囲し得る。必要に応じて、クリートベースの外周の内側に位置するクリートの底の面積の少なくとも90%がクリート部品の底面およびクリートベースの底面を構成し得、クリート部品の底面とクリートベースの底面との合計表面の少なくとも95%が平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状であり得る。いくつかの構造において、この合計表面積の少なくとも98%が平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状であり得る。
【0021】
本発明の少なくともいくつかの例のクリート構造において、クリートベースの外面(すなわち、使用中に地面に露出し、地面と接触する面)が、1つまたは複数のトラクション増強構造、たとえばフィン状クリート、突起物、角錐、切頭角錐、円柱などを含み得る。これらのさらなるトラクション増強構造は、クリート部品の隣接する脚部間に位置し得る。
【0022】
本発明の少なくともいくつかの例のクリート部品は、クリート部品の隣接する脚部間に延びているリッジを含み得る。その場合、クリート全体は、クリートベースの部分が、リッジを包囲し、および/またはリッジ中に設けられた開口の中に延びており、それにより、クリートベースをクリート部品と係合させるように形成され得る。そのような構造において、クリートは、まずクリート部品を形成し(たとえば射出成形プロセスによって)、次いで、たとえばインモールド成形プロセスでクリート部品の周囲にクリートベースを形成することによって形成され得る。
【0023】
加えて、必要に応じて、本発明の少なくともいくつかの例のクリート構造は、上記の様々な特徴を任意の所望の組み合わせまたは部分的組み合わせで含んでもよい。
【0024】
本発明のなおさらなる局面は、上記タイプのクリート構造を有するフットウェア製品のためのソール構造(たとえば、ミッドソールおよび/またはアウトソール部品を含む)ならびに上記タイプのクリート構造および/またはソール構造を組み込んだフットウェア製品(たとえばゴルフシューズ)に関する。
【0025】
B. 本発明の局面のソール構造
本発明のさらなる局面はフットウェア製品のためのソール要素に関する。アウトソール、ミッドソール、またはミッドソール/アウトソール組み合わせを構成し得るそのようなソール要素は、(A)内面、内面とは反対側の外面、および外側フランジまたはリムを含むクリートであって、外側フランジまたはリムが、第一の面、第一の面とは反対側の第二の面、および第一の面と第二の面との間に延びている外周縁を含み、外側フランジまたはリムを通過して延びている複数の外周部開口が外周縁に隣接して(かつその内側に)位置する、クリート;ならび(B)クリートと係合したソール部品であって、外周縁を少なくとも部分的に覆い、外側フランジまたはリムの第一および第二の面の少なくともいくらかの上に延びており、複数の外周部開口の少なくともいくつかを通過して延びている材料の連続層を含むソール部品を、含み得る。必要に応じて、ソール部品がクリートの内面を完全に覆ってもよく、ソール部品の材料が複数の外周部開口を完全に埋めてもよい。クリートは、上記構造を含み得る、および/または上記クリート機構および/または構造の任意の組み合わせもしくは部分的組み合わせを含み得る。また、クリート(または少なくともクリートベース)は、ソール部品から取り外し可能であり得るが、本発明の例のいくつかのより具体的な構造においては、ソール部品に永久的に固定される(たとえば、インモールド成形プロセスによって、セメントまたは接着剤によって、メカニカルコネクタによって、など)。
【0026】
必要に応じて、ソール部品の外面(すなわち、使用中に地面にさらされ、地面と接触する面)が、1つまたは複数のトラクション増強構造、たとえばフィン状クリート、突起物、角錐、切頭角錐、円柱、取り外し可能なクリートなどを含み得る。ソール部品のベース区域は、その中に形成される任意のトラクション要素の厚さを除き、7mm以下、いくつかの例においては6mm以下、またはさらに5mm以下の最大厚さを有し得る。必要に応じて、本発明の例のいくつかのソール要素は、15mm以下、いくつかの例においては13mm以下、10mm以下、または7mm以下の、クリートおよびソール部品を通過する全体最大厚さ(たとえばクリート+アウトソール+ミッドソール厚さまたは高さ)を有する。
【0027】
本発明を逸脱することなく、たとえば上記タイプのクリートの任意の所望の数が1個のソール部品と係合し得る。所与のソール部品に提供されるクリートは、同じまたは異なる構造を有してもよく、および/または同じもしくは異なるやり方でソール部品と係合してもよい。
【0028】
本発明のなおさらなる局面は、上記タイプの1つまたは複数のソール要素を含む(たとえば、ミッドソールおよび/またはアウトソール部品を含む)フットウェア製品のためのソール構造、ならびに上記タイプのクリート構造および/またはソール要素を組み込んだフットウェア製品(たとえばゴルフシューズ)に関する。必要に応じて、ソール構造全体が、アウトソール部品(たとえばゴムまたはTPU材料で形成)をそれに組み込まれた(たとえばインモールド成形によって)クリートとともに含んでもよく、このアウトソール部品は、ミッドソール部品(たとえば、ポリマーフォーム材料、1つもしくは複数の流体充填ブラダ、および/または1つもしくは複数の機械的衝撃力減衰部品を含む)と係合し得る。そして、組み合わされたミッドソール/アウトソール構造は、1つまたは複数のアッパーおよび/または他のフットウェア部品と係合し得る(たとえば縫合もしくはステッチングによって、接着剤もしくはセメントによって、および/またはメカニカルコネクタによって、など)。
【0029】
C. 本発明の局面の金型構造
本発明のさらなる局面は、たとえば、インモールド成形部品を含む成形物を製造するための(たとえば、インモール成形クリートを含むフットウェア製品のソール要素を製造するための)金型構造に関する。本発明の局面のいくつかの金型構造は、(a)金型キャビティの第一の部分を含む第一の金型部品(たとえば第一の型板)および(b)金型キャビティの第一の部分を少なくとも部分的に覆うための金型キャビティの第二の部分を含む第二の金型部品(たとえば第二の型板)を含む。金型キャビティの第一の部分は、(i)成形される製品(たとえば、アウトソール部品のようなフットウェアソール構造)の第一の部分を形成および/または成形するための第一の区域であって、第一の熱伝導率を有する第一の材料から作製された、金型キャビティ中に露出する第一の成形面を含む第一の区域、および(ii)製品中にインモールド成形される部品を受けるための(たとえば、事前に形成されたクリート要素を受けるための)部品受け部を含む1つまたは複数のさらなる区域(たとえば、本明細書においては「第二」および「第三」の区域とも呼ばれる)であって、部品受け部が、インモールド成形される部品と係合するための、金型キャビティ中に露出する第二の面を含み、第二の面が、第一の熱伝導率よりも低い第二の熱伝導率を有する第二の材料から作製されている、1つまたは複数のさらなる区域を含む。必要に応じて、製品中にインモールド成形される個々の部品それぞれ(たとえば、個々のクリート要素それぞれ)のために別個の「第二の区域」および/または部品受け部が提供されてもよい。個々の「第二の区域」および/または部品受け部(複数の区域および/または受け部が存在する場合)は互いから完全に切り離されてもよい(たとえば、第一の成形面が個々の部品受け部の間に連続的な経路を形成するように、および/または金型キャビティの第一の区域が個々の部品受け部区域を完全に包囲するように)。第二の金型部品は、金型キャビティの第一の部分を完全に覆ってもよいし、および/または部品受け部の1つまたは複数を完全に覆ってもよい。
【0030】
上記のように、金型キャビティ中に露出する第一の成形面(成形される製品の第一の部分(たとえば、アウトソール部品のようなフットウェアソール構造)を形成するための)は、第一の熱伝導率を有する第一の材料から作製され、金型キャビティ中に露出する第二の面(インモールド成形される部品と係合するための)は、第一の熱伝導率よりも低い第二の熱伝導率を有する第二の材料から作製される。いくつかのより具体的な例として、第一の材料は、金属または金属合金材料(たとえばアルミニウム、鋼など)を含んでよく、第二の材料は、セラミック材料、ポリマー材料、および中に分散したセラミック、金属、または金属合金粉末を含むポリマー材料からなる群から選択される少なくとも1つの材料を含んでよい。第二の面(たとえばインモールド成形部品受け面)の材料は、第一の成形面の材料よりも低い熱伝導率を有することにより、第一の成形面の材料よりも速やかに加熱される。これが、成形される製品を成形するために必要な温度、圧力、および/またはタイミング条件では十分にインモールド成形され得ない部品(すなわち、普通ならば必要な成形条件下で融解および/または他の様式で変形し得る部品)のインモールド成形を可能にする。
【0031】
より具体的な例として、事前に形成されたクリート部品は、金型キャビティ内の、上記第二の材料から作製されたクリート受け部で係合し得る。クリート受け部の表面は周囲区域(アウトソール部品が成形および/または形成されるとき当接する)の材料よりも低い熱伝導率を有するため、クリート受け部は、周囲の成形面と同じくらい速やかには加熱されない。クリート受け部は成形面の残りよりもゆっくりと加熱されるため、クリート部品を、金型キャビティ中に配置し、アウトソール部品が形成されるとき当接する材料と直接係合する場合、クリート部品を融解または変形させることができるタイミング、温度、および/または圧力条件下で、インモールド成形プロセスによってアウトソール部品と係合してもよい。実質的に、この例において、クリート受け部の材料は、アウトソールゴム成形プロセス中にクリート部品が融解または他の様式で変形することを防ぐために、アウトソールゴム成形サイクル中、クリート部品と接触する金型の区域を低めの温度に維持する。
【0032】
上記タイプの金型は、上記様々なタイプのアウトソール部品および/またはインモールド成形クリート(以下さらに詳細に説明する)を含む、任意の所望の構造のインモールド成形クリートを含むアウトソール部品を形成するために使用され得る。
【0033】
D. 本発明の局面の成形法
本発明のなおさらなる局面は、たとえば上記金型構造を使用して成形品(たとえばフットウェアソール構造)を形成する方法に関する。そのような方法は、インモールド成形される部品(たとえばクリート部品)を金型キャビティ中に配置する工程を含み得、インモールド成形される部品はインモールド係合区域(たとえば、フランジまたはリムのような周辺区域)を含み、金型キャビティは、(i)第一の熱伝導率を有する第一の材料から作製された、金型キャビティ中に露出する第一の成形面を含む第一の区域、および(ii)1つまたは複数のインモールド成形部品受け部(たとえばクリート受け部)を含む1つまたは複数のさらなる区域を含み、インモールド成形部品受け部は、インモールド成形される部品と係合するための、金型キャビティ中に露出する第二の面を含み、第二の面は、第一の熱伝導率よりも低い第二の熱伝導率を有する第二の材料から作製され、インモールド成形される部品はインモールド成形部品受け部と係合する。方法はさらに、成形可能な材料を金型キャビティに導入する工程を含み得、成形可能な材料は、インモールド成形される部品のインモールド係合区域の周囲および/または中に流れて、成形可能な材料でインモールド成形される部品と係合する。金型は、成形可能な材料が所望の区域まで流れて、成形される最終製品を形成するのに十分な時間、温度および/または圧力条件に保持され得る。本発明のこの局面の方法のさらなる特徴は、成形可能な材料を金型キャビティに導入する工程ののち、成形可能な材料を硬化させる(金型の内側または外側で)工程を含み得る。
【0034】
成形可能な材料を、1つまたは複数の工程で金型キャビティに導入してもよい。いくつかのより具体的な例においては、インモールド成形される部品を部品受け部と係合させる前に、成形可能な材料の第一の部分を金型キャビティに導入し、その後、インモールド成形される部品を部品受け部と係合させたのち、成形可能な材料の第二の部分を金型キャビティに導入する。そのような方法においては、インモールド成形される部品を受け部区域と係合させる前に、成形可能な材料を部品受け部区域から一掃することが必要であるか、または望ましい場合もある。または、必要に応じて、金型キャビティは、インモールド成形される部品が金型キャビティに存在しないときに成形可能な材料が部品受け部区域の上に流れることを防ぐ中間プレートまたは他の構造を含んでもよい。
【0035】
本発明の局面の成形法は、上記タイプのインモールド成形クリート要素を有するアウトソール部品を形成するために使用される場合、アウトソール部品(たとえば、組み合わせたベースフットウェアソール部品とインモールド成形クリートとを含む)を、たとえばセメントまたは接着剤によって、メカニカルコネクタによってなど、ミッドソール部品と係合させる工程をさらに含み得る。ミッドソール部品は、本発明を逸脱することなく、たとえば、ポリマーフォーム材料を含むミッドソール部品、1つまたは複数の流体充填ブラダを含むミッドソール部品(場合によっては、流体充填ブラダはフォーム材料によって少なくとも部分的に包囲されている)、1つまたは複数の機械的衝撃力減衰構造を含むミッドソール部品などを含む任意の所望の構造を有し得る。
【0036】
上記タイプのソール構造(上記方法によって作製されるものを含む)は、フットウェア技術分野において従来から公知であり、かつ使用されているやり方を含む任意の所望のやり方で、フットウェア製品に、たとえば1つまたは複数のアッパー部品に組み込まれ得る。
【0037】
上記に提供した発明の特定の態様の特徴、局面、構造、プロセス、および構成を概説したうえで、以下、本発明の具体的な例示的構造および方法をより詳細に説明する。
【0038】
II. 本発明の例示的構造および方法の詳細な説明
図面および以下の詳細な説明を参照して、本発明の様々なフットウェア製品、フットウェア部品、およびそれらの特徴を説明する。図示し、詳細に説明するフットウェアはゴルフシューズであるが、本発明の様々な局面に関して開示される概念は、フットボールシューズ、ハイキングシューズ、サッカーシューズ、ベースボールシューズ、トラックシューズなどをはじめとする、広い範囲のクリート付きまたは他の運動競技用フットウェアスタイルに適用され得る。本発明のなおさらなる概念および局面、たとえば本発明の金型構造および成形法の概念および局面は、他の製品、たとえば1つまたは複数の永久的に取り付けられるインモールド成形部品が望まれ得る他の製品の製造に適用され得る。したがって、本発明は、本明細書に開示されるとおりの態様に限定されず、より広く、他のタイプのフットウェアおよび/または他の製品ラインにも適用される。
【0039】
図1Aおよび1Bは、本発明のいくつかの局面のゴルフシューズ100の、それぞれ内側面図および外側面図である。
図1Cはこの例示的ゴルフシューズ100の底面図を提供し、
図1Dは、この例示的ゴルフシューズ100に提供された1つのクリート要素150の拡大図を提供する。シューズ100は、アッパー102と、アッパー102と係合したソール構造104とを含む。アッパー102は、本発明を逸脱することなく、フットウェア技術分野において概して公知であり、かつ使用されているような材料および/または構造を含む、任意の所望の材料または材料の組み合わせから作製され得る。アッパー102材料のいくつかのより具体的な例は、布もしくは織物、皮革(合成または天然)、ポリマー材料、スペーサメッシュなどを含む。アッパー102は、装用者がシューズ100を履くために足を通すための足受け開口106を少なくとも部分的に画定する。シューズ100を装用者の足にしっかりと保持するために靴紐108または他の固定もしくは足係合構造が提供され得る。この図示される例において、靴紐108は、靴紐108を締めるときシューズを装用者の足に適合させるように支援するために、シューズ100を取り巻く(ソール構造104の底の周囲および区域を含め)ストラップ要素110と係合する。また、必要に応じて、ストラップ要素110は、たとえばストラップ要素110の色、スタイル、および/または形状を変更する、ストラップ要素110の外観および/または感覚を他のやり方で変化させる、などのために、取り外し可能であり(たとえば靴紐108を取り外すことにより)、別のストラップ要素110と交換することができる。たとえば快適さを高めるために、ならびに/または靴紐108によって装用者の足に加えられる圧力および感覚を緩和するために、舌革部材112、ブーティ、または他の類似タイプの構造がシューズ甲区域に提供されてもよい。
【0040】
ソール構造104は、フットウェア技術分野において従来から公知であり、かつ使用されているやり方を含む任意の所望のやり方で(たとえば縫合またはステッチングにより、接着剤またはセメントにより、メカニカルコネクタにより、など)アッパー102と係合し得る。この図示される例において、ソール構造104は、ミッドソール部品104aと、ミッドソール部品104aと係合したアウトソール部品104bとを含む。この係合は、フットウェア技術分野において従来から公知であるか、または使用されているやり方を含む任意の所望のやり方で(たとえば接着剤またはセメントにより、メカニカルコネクタにより、縫合またはステッチングにより、など)達成され得る。この図示する例において、アウトソール部品104bは、ミッドソール部品104aとは別個の成形プロセスによって形成され(以下さらに詳細に説明する)、アウトソール部品104bは、ミッドソール部品104aの表面に形成された浅い凹みの中に嵌まる形に形成される。2つのパーツ104a、104bは、この例においてはセメントによって互いに固着されている。
【0041】
ミッドソール部品104aは、本発明を逸脱することなく、当技術分野において公知であり、かつ使用されているような従来の材料および従来のやり方を含む任意の所望の材料および/または任意の所望のやり方で作製され得る。いくつかのより具体的な例として、ミッドソール部品104aは、以下の1つまたは複数から形成され得る、および/またはそれを含み得る:ポリマーフォーム材料(たとえばポリウレタンフォーム、エチル酢酸ビニルフォームなど);1つまたは複数の流体充填ブラダ(たとえば、任意選択で、フォーム材料および/またはプラスチックケージタイプ構造に少なくとも部分的に組み込まれている);1つまたは複数のポリマーフォームカラム(たとえば、NIKE SHOX(商標)タイプフットウェアに提供されているカラム);1つまたは複数の機械的衝撃力減衰部品など。いくつかの例において、ミッドソール部品104aは、0.25g/cm
3未満の密度(いくつかの例においては、0.2g/cm
3未満、0.075〜0.2g/cm
3の範囲内、および0.1〜0.18g/cm
3の範囲内の密度)を有するフォーム材料;たとえば米国特許第7,941,938号(その全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載されているフォーム材料;および/またはNIKE, Inc.(Beaverton, Oregon)から市販されている「LUNAR」ファミリーのフットウェア製品からのフォーム材料から、少なくとも部分的に作製され得る。本発明を逸脱することなく、ミッドソール部品104aはまた、任意の所望の数の独立したピースまたはパーツから形成され得る。
【0042】
本発明を逸脱することなく、この例示的シューズ構造100のアウトソール部品104bはまた、当技術分野において公知でありかつ使用されている従来の材料を含む任意の所望の材料から作製されてよい。本発明の少なくともいくつかの局面にしたがって、アウトソール部品104bは、合成ゴム材料(たとえば従来のアウトソールゴム材料)から作製されてよい。この例示的なフットウェア構造100のソール構造104は、セメントまたは接着剤によって1つのポリマーフォームミッドソール部品104aと係合した2つの別個のアウトソール部品104bを含む。本発明のいくつかの局面のアウトソール部品104bならびにそのための製造システムおよび方法を、以下さらに詳細に説明する。
【0043】
図1A〜1Dに示すように、この例示的フットウェア構造100の別々のアウトソール部品104bそれぞれは、それと係合した複数のクリート要素150(または他のトラクション増強部品)を含む。個々のアウトソール部品104bは、それと係合した任意の所望の数(ゼロを含む)の別々のクリート要素150を有し得るが、この図示される例において、前足部アウトソール部品104bは、それと係合した3つのクリート要素を有する(シューズ100の内側(内部)縁に1つおよび外側(外部)縁に2つ。内側クリート150の中心が2つの外側クリート150の中心の前後方向の間に位置する)。同様に、ヒールアウトソール部品104bは、それと係合した2つのクリート要素150を有する(後方外側に1つおよび内側かつ他方よりも前方に1つ)。本発明を逸脱することなく、他のクリート数、配設、および配向が可能である。
【0044】
図1A〜1Dはさらに、この例示的構造100のアウトソール部品104bが、アウトソール部品104bの外(底)面に一体に形成された複数の二次的なトラクション要素152を含むことを示す。複数の隆起した突起物(たとえば円柱または切頭角錐)が図示されているが、本発明を逸脱することなく、他のトラクション要素構造、たとえば隆起したフィン状クリート構造、隆起したリブ、凹んだ溝などが可能である。主にアウトソール部品104bの一番下の接地面に提供されているが、必要に応じて、これらの二次的なトラクション要素152の少なくともいくつかはソール構造104の側方区域に沿って提供されてもよい(たとえば、
図1Aおよび1Bに示すように)。これらの横向きである二次的なトラクション要素152は、たとえば、ゴルフスイングの過程、斜行または素速い方向転換動作時などにユーザの体重が移動するとき、特に有用であることができる。
【0045】
以下、
図2A〜2Eと関連して、本発明の少なくともいくつかの例の例示的なクリート構造150のより具体的な特徴および部品を詳述する。この例示的なクリート構造150はクリート部品154(たとえばトラクション増強要素構造を含む)およびクリートベース156を含む。クリート部品154は、セメントまたは接着剤、摩擦嵌め、戻り止めまたはばね押しタイプ接続などの使用を含む任意の所望のやり方でクリートベース156と係合し得る。
図2Aおよび2Bは、クリート部品154の、それぞれ上面図および底面図を提供し、
図2C〜2Eは、クリート構造150全体の底面図、上面図、および断面図を提供する。
【0046】
本発明を逸脱することなく、クリート部品154およびクリートベース156は任意の所望の材料から作製され得る。本発明のいくつかの具体的な例示的クリート構造において、クリート部品154は熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)から形成され、クリートベース156はナイロン66材料から形成される。本発明を逸脱することなく、他の材料および/または材料の組み合わせもまた使用してもよく、完成したクリート製品において、クリート部品154がクリートベース156よりも軟らかい材料から作製されるが、クリートベース156は少なくともいくぶん可撓性のままであり得る(特にその周囲フランジまたはリム区域で)材料の組み合わせが含まれる。いくつかのより具体的な例として、完成したクリート部品154は、80〜120の範囲のショアーA硬さ(いくつかの例においては、約90〜100の範囲のショアーAまたはさらに約92〜96の範囲のショアーA)を有するTPU材料から作製され得る。ショアーD硬さの点では、いくつかの例示的構造の完成したクリート製品154は、36〜52の範囲のショアーD硬さ(いくつかの例においては、約40〜48の範囲のショアーDまたはさらに約42〜46の範囲のショアーD)を有するTPU材料から作製され得る。完成したクリートベース156は、約70〜88のショアーD硬さ、いくつかの例においては75〜85の範囲のショアーDまたはさらに76〜82の範囲のショアーDを有するナイロン材料から作製され得る。
【0047】
本発明のこの局面のいくつかの例において、クリート構造150は、上記2つのパーツからインモールド成形プロセスによって作製され得る。より具体的には、まず、たとえば
図2Aおよび2Bに示すようなクリート部品154をたとえば射出成形プロセスによって1個のパーツとして製造してもよい。
図2Aおよび2Bに示すように、この例示的なクリート部品154(熱可塑性ポリウレタン材料から作製され得る)は、クリート150のトラクション増強要素のいくつかを形成する複数の脚部158を含み得る。クリート部品154は、脚部158が共通の中央区域160から外方に(側面に向かって)延びているシングルピース構造を構成する。アンカーポスト158aが少なくともいくつかの脚部158の底側から(クリート部品154の底面全体に向かって)延びている。必要ではないが、好ましくは、各脚部158は少なくとも1つのアンカーポスト158aを含み、必要に応じて、複数のアンカーポスト158aが脚部158の少なくともいくつかに提供されてもよい。任意の所望の数の脚部158(および/または任意の他の所望のタイプのトラクション増強構造)および/またはアンカーポスト158aをクリート部品154に提供してもよい。
【0048】
図2Aおよび2Bにさらに示すように、この例示的なクリート部品154はさらに、隣接する脚部158間に延びているリッジ162を含む。必要ではないが、好ましくは、脚部158の各隣接対は少なくとも1つのリッジ162を含み、リッジ162は、脚部158間に延びている場合、連続的であってもよくまたは不連続であってもよい。必要に応じて、これらのリッジ162は、1つまたは複数の凹み、溝、または開口164を含むように形成されてもよい。
【0049】
アンカーポスト158a、リッジ162、および/または開口164は、以下でさらに詳細に説明するように、クリートベース156と係合するためのさらなる支持および/または表面積を提供する。上記のように、クリート150の製造は、たとえば射出成形プロセスによってクリート部品154を形成する初期工程を含み得る。次いで、そのようにして形成されたクリート部品154の1つまたは複数を、別の金型(または、クリート部品を形成した金型を修飾してもよい)の中に配置し、クリートベース156の材料(たとえばナイロン66)をクリート部品154の材料の周囲に成形してもよい。このさらなる成形工程において、クリートベース156の流動性材料を金型の中に射出して、クリートベース156の材料が、(a)アンカーポスト158aの少なくとも側面の周囲に流れ、それを包囲し、(b)リッジ162の上面、周縁、および下面の周囲に延びて、(c)凹み、溝、または開口164の中に延びるようにしてもよい。クリートベース156の材料は、ひとたび硬化すると、クリート部品154のアンカーポスト158aおよびリッジ162の周囲ならびに開口164の中に連続的な1ピース構造を形成する(したがって、クリートベース156中に残された中央開口の中にクリート部品154を「インモールド成形」する)。この連続的なインモールド成形構造は、クリートベースとクリート部品との間に加わる相対力(たとえば引張り力、ねじり力など)にかかわらず、クリートベース156からのクリート部品154の望まれない分離を防ぐように支援する。この図示した構造において、
図2C〜2Eに示すように、クリートベース156の外周156Pはクリート構造150全体の最外周を形成する。
【0050】
次に、この例示的クリート構造150のさらなる特徴を説明する。
図2C〜2Eに示すように、この例示的構造150のクリートベース156は、クリートベース156の外周156Pに隣接し、かつその内側に位置する一連の外周部開口156Oまたは溝を含むように形成される(たとえば、上述したインモールド成形手法の間に)。数、配置、形状などが広く異なり得るこれらの開口156Oは、以下さらに詳細に説明するように、クリート150をフットウェアソール構造104と係合させるための支持および表面積を提供する。加えて、クリートベース156の底面または内面は、1つまたは複数の隆起した要素156N(たとえば高さ0.5〜4mmのリッジ、突起物など。
図2Cを参照)を含むように形成されてよく、これもまた、以下さらに詳細に説明するソール構造104へのクリート150の係合のためのさらなる固着支持を提供することができる。本発明を逸脱することなく、開口もしくは溝156Oおよび/または隆起した要素156Nの数、場所、形状、配向、および/または相対的配置は広く異なってよい。
【0051】
図2C〜2Eに示すクリート構造150においては、クリート150の底全体がクリートベース156の外周156Pの内側に位置し、この外周156Pが1個のクリート構造150を包囲する。本発明の例の少なくともいくつかの構造において、クリートの底の面積の少なくとも90%(いくつかの例においては少なくとも95%)が(a)クリート部品154の底面、クリートベース156の底面および一連の外周部開口156Oを含む(
図2Cを参照)。このような構造において、クリート部品154の底面とクリートベースの底面156との合計表面積(開口156Oにおける面積の損失分は除く)の少なくとも90%は平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状であり、いくつかの例において、この合計表面積の少なくとも95%またはさらに少なくとも98%は平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状である。より具体的な例として、
図2Cに示すように、クリートベース156の底面から隆起した突起物156Nに対応する面積は、クリートベース156とクリート部品154との合計底表面積の5%未満(いくつかの例においては2%未満)しか構成し得ず、クリートベース156およびクリート部品154の底面は、それら自体の面の上で、かつ互いに対して平面、実質的に平面、または滑らかなカーブ状である。特に、
図2Cおよび2Eから明らかであるように、このクリート構造150の底は、ねじ込みベース部材もターンバックルタイプ解放可能取り付け構造も含まない。
【0052】
図2A〜2Eは、本発明の少なくともいくつかの例にしたがってクリート構造150に含められ得るさらなる特徴を示す。
図2Aおよび2Bに示すように、クリート部品154は、中央開口166(たとえば共通の中央区域160を通過する)を含むように形成され得る。クリート150を形成するためのインモールド成形プロセスの間、クリートベース156の流動性材料を金型の中に射出して、クリートベース156材料の一部分が中央開口166を介してクリート150の外面に延びて、外面に露出するようにし得る。したがって、この中央区域160において、中央開口166を介してクリート構造150の外面に露出しているクリートベース156材料の一部分はクリート部品154の材料によって包囲される。この特徴もまた、クリート部品154をクリートベース156と固着するように支援することができる。
【0053】
本発明を逸脱することなく、中央開口166を介してクリート構造150の外面に露出しているクリートベース156材料の一部分は、任意の所望の色、形状、および/または配向を有してよい。たとえば、必要に応じて、中央開口166において露出しているクリートベース156材料は、周囲のクリート部品154材料とは異なる色であってもよく、かつロゴ、意匠、または単語の形状を帯びていてもよい。また、必要に応じて、クリート部品154の中央区域160はこのタイプの複数の開口166を有し得る。
【0054】
さらなる潜在的特徴として、必要に応じて、クリートベース156の外面または露出面は1つまたは複数のトラクション増強構造を含んでもよい。この図示した例において、クリートベース156の外面は、クリート部品154の脚部158の各隣接対の間に位置するトラクション増強構造を含む(しかし、必要に応じて、より多くのトラクション増強構造を提供してもよい)。本発明を逸脱することなく任意の所望のトラクション増強構造を使用してもよいが、
図2Dに図示される例示的構造156において、ベースクリート156の外面は、クリート部品154の隣接する脚部158の各対の間に位置するフィン状クリート要素168を含む。これらのフィン状要素168は、成形プロセス中、クリートベース156の材料中の、クリート部品154のリッジ162および開口164にかぶさるその区域に一体に形成される。
【0055】
上述したように、たとえば上記タイプのクリート構造150は、フットウェア製品100のソール構造104中に組み込まれてよく、たとえばフットウェア製品100のアウトソール部品104bと係合してもよい。この係合は多様な形態をとり得るが、本発明の一例においては、1つまたは複数のクリート構造150(たとえば上記タイプの)がインモールド成形プロセスによってアウトソール部品104bと永久的に係合する。しかし、上記タイプのより具体的なクリート構造150(ナイロンクリートベース156およびそれと係合しているTPUクリート部品154を有する)を用いると、クリート150の部分は、アウトソール部品104bの材料(たとえば合成ゴム)を成形するために必要な成形条件(たとえば時間、温度、および/または圧力)下で加工される際、変形(たとえば融解、美観の損傷など)を受ける可能性がる。したがって、本発明のさらなる局面は、以下さらに詳細に説明するように、クリート150とアウトソール部品104bとのインモールド取り付けを可能にする金型構造および成形法に関する。
【0056】
図3Aおよび3Bは、たとえばフットウェア製品のソール要素、たとえばアウトソール部品(たとえば、クリート要素150がそれとともにインモールド成形された部品104bのような)を形成するための、本発明の少なくともいくつかの例の金型300の様々な特徴を示す。金型300は、アウトソール部品が形成される1つまたは複数の金型キャビティ304の第一の部分を含む第一の金型部品302(たとえば型板)を含む。
図3Aに示すように、1個の金型部品302が複数の異なる金型キャビティ304を含み得、それらの金型キャビティは、相互接続されていてもよいし、互いから完全に切り離されていてもよい。この例示的金型構造300の金型キャビティ304の第一の部分は、ベースフットウェアソール部品(たとえばアウトソール要素104b)を形成するための第一の区域を含む。
図3Aに示すように、第一の区域は、第一の熱伝導率を有する第一の材料から作製された、金型キャビティ304中に露出した第一の成形面304Aを含む。図示した例において、第一の成形面304Aは、金属または金属合金材料、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金、鉄または鉄合金、鋼などから作製される。この図示した例において、第一の成形面304Aは、上記の隆起した突起物構造152を一体に形成するためのくぼみを含む。
【0057】
この同じ金型キャビティ304は、1つまたは複数のクリート受け部304Bを含む(
図3Aに示す金型300の4つの別々の金型キャビティ304中に合計10のクリート受け部304Bが示されている)。クリート受け部304Bは、事前に形成されたクリート150(またはベース構造中にインモールド成形される他の部品)と係合するための、金型キャビティ304中に露出した第二の面を構成する。この図示される例のクリート受け部304Bは、成形面304Aの材料の第一の熱伝導率よりも低い第二の熱伝導率を有する第二の材料から作製された面を含む。換言するならば、クリート受け部面304Bは、成形面304Aを構成する材料ほどは速やかに加熱しない材料から作製されている。いくつかのより具体的な例として、クリート受け部304B(少なくとも、金型キャビティ304中に露出したその面)は、セラミック材料(たとえばシリカ、アルミナ、ジルコニア、炭化物、ホウ化物、窒化物、ケイ化物など)、ポリマー材料(たとえば低熱伝導率ポリマー)および中に分散したセラミック、繊維、金属または金属合金粉末を含むポリマー材料の1つまたは複数から作製され得る。いくつかのより具体的な例として、クリート受け部面304Bは、たとえば(a)エポキシ(たとえば成分(a)中10〜15重量%)、アミノ樹脂化合物(たとえば成分(a)中10〜15重量%)および充填剤(たとえば成分(a)中70〜75重量%の増粘剤)の混合物および(b)硬化剤の、1つまたは複数を含有し得る有機粘結剤を使用して作製され得る。必要に応じて、上記成分(a)および(b)は、有機粘結剤中、約1:1の量で存在し得る。
【0058】
図3Aおよび3Bのクリート受け部304Bは、クリート構造150がクリート受け部304Bにしっかりと嵌まり、一方で、クリート構造150の外周フランジまたはリム(たとえば円板または座金様のリムまたは縁)がクリート受け部304Bの縁を越えるように、
図2A〜2Eに示すクリート部品154およびクリートベース156の上面の少なくともいくつかの部分の「ネガ」を構成する。この図示される例において、クリート受け部304Bは、クリート部品154の脚部158と係合し、それを保持するための凹んだ面358と、クリートベース156のフィン状クリート168と係合し、それを保持するための凹んだ面368とを含む。凹んだ面358および368は、アウトソール成形プロセス中、クリート部品154およびクリートベース158の速やかな加熱を防ぎ(それらの低めの熱伝導率のため)、アウトソール成形プロセス中、クリート構造150の移動を防ぐように支援する(たとえば、流動性アウトソール材料が金型300の中に射出されるとき)。
【0059】
1個の金型キャビティ304中に複数のクリート受け部304Bが存在するとき、クリート受け部304Bの材料は互いから完全に切り離されてもよく、たとえば、第一の成形面304Aの材料は、所与の金型キャビティ304内の切り離されたクリート受け部304B間で連続的な経路を形成し得る。そのような構造において、成形面304Aの材料は個々のクリート受け部304Bそれぞれを完全に包囲し得る。また、必要に応じて、1個のクリート受け部区域304Bが2つ以上のクリート構造150と係合するようにサイズ決めおよび成形されてもよい。
【0060】
金型300はさらに、金型キャビティ304の第一の部分を少なくとも部分的に(および任意で完全に)覆うための金型キャビティの第二の部分を含む第二の金型部品(たとえば平坦または成形された内面を有するプレート)を含み得る。第二の金型部品は図示していないが、
図3Aはヒンジ部品306を示し、このヒンジ部品を中心に第二の金型部品が第一の金型部品302と枢動可能なやり方で係合し得る。必要ならば、少なくとも成形手順中のどこかの時点で、金型部品302と第二の金型部品との間に1つまたは複数の中間プレートを提供してもよい。成形プロセス中に金型300を閉じるとき、アライメントエイド308が金型部品の互いに対する正しい配向および配置を保証するように支援する。第二の金型部品は、たとえば金型キャビティ304すべてを完全に覆い、クリート受け部304Bのすべてを完全に覆う1個のプレートを構成し得る。任意で、必要に応じて、第二の金型部品(または中間プレート)の内面は、低めの熱伝導率(受け部304Bの材料と同じまたは類似)を有する区域を、たとえばクリート受け部304Bを覆う、またはそれに隣接する区域に含み得る。
【0061】
以下、
図3A〜3Gに関連して、別の物品(たとえばアウトソール部品)とともにインモールド成形される部品(たとえばクリート要素150)を取り付けるための成形手順の一例を説明する。まず、
図3Aに示す金型構造300から出発して、型300を閉じる(すなわち、ヒンジ306を中心とする相対的枢動によって金型部品を合わせる)。金型部品302と第二の金型部品との間に1つまたは複数の中間プレートを提供してもよい(任意で、それらの一方または両方と係合した状態で)。次いで、アウトソール材料(たとえば合成ゴム)の最初の一回分を封止された金型キャビティ304中に射出して、
図3Cに示すように、金型キャビティ304中にアウトソール材料310の層を形成し得る。この例示的プロセスにおいて、アウトソール材料310の層はクリート受け部304Bを完全に覆うが、必要に応じて、中間プレートおよび/または第二の金型部品の内面(すなわち、金型300を閉じたとき金型キャビティ304内に位置する面)は、アウトソール材料310がクリート受け部304Bを覆うことを防ぐように成形されてもよい。
【0062】
図3Dに示すような次の工程において、クリート受け部304Bの上の区域からアウトソール材料310を除去し、それにより、金型キャビティ304内でクリート受け部304Bを露出させる。これは、たとえばナイフまたはブレードを使用して、各受け部304Bの周囲のアウトソール材料310をカットすることによって達成し得る。次いで、
図3Eに示すように、事前に形成されたクリート要素150(たとえば
図2C〜2Eに示すような)を、クリート要素150の底側または内側が金型キャビティ304の内部を向くようにクリート受け部304Bの中に嵌める。クリートベース156の外周またはリム(
図3Eには示さない開口156Oを含む)はクリート受け部304Bの縁よりも外に延びていてもよい。また、クリートベース156の外周またはリムの下向き面は、金型キャビティ304中にすでに存在するアウトソール材料310の面と面一に位置し得る(またはその面の中に凹み得る)が、本発明のこの局面のいくつかの例においては、クリートベース156の外周またはリムの下向き面は、金型キャビティ304中にすでに存在するアウトソール材料310の面に対していくぶん高くてもよい(すなわち、クリート150がクリート受け部304Bによって完全に支持されて、クリートベース156の外側リムが金型キャビティ304の底でアウトソール材料310の上に吊り下げられるようにしてもよい)。
【0063】
次いで、金型300を再び閉じ、さらなる流動性アウトソール材料310(先に導入したものと同じまたは異なる)を再び金型キャビティ304に導入する。必要に応じて、
図3Fに示すように、クリート要素150の内面を完全に覆うのに十分な成形可能なアウトソール材料310を導入してもよい。この動作はさらに、流動性アウトソール材料310でクリートベース156の外周またはリムを被覆および/または包囲し、リムの開口156Oを通って流れるようにし、それにより、クリート150をアウトソール材料310と永久的に係合させる。たとえば、クリートベース156の外周またはリムの周囲に延びており、開口156Oを通過するアウトソール材料310を示す
図3H(アウトソール部品104bの一部分の部分切り欠き図)の区域312に注目されたい。この工程中に導入される流動性アウトソール材料310は、先に(たとえば
図3Cの工程中に)導入されたアウトソール材料310とブレンドされ、それとともに材料の連続層を形成し得る。このようにして、アウトソール材料310の1つの連続層がクリートベース156の外周部開口156Oを完全に覆い、その中に延びている。開口156Oを通過するアウトソール材料310およびアウトソール材料310の中へのクリートベース156の隆起区域156Nの包囲/埋め込みが、クリート150を「インモールド成形」的にアウトソール材料310に取り付ける。
【0064】
次いで、最後に、アウトソール材料310を硬化および/または他のやり方で処理し、組み合わさったアウトソール部材104b(アウトソール材料310およびインモールド成形クリート部品150を含む)を金型300から取り出すことができる(たとえば
図3Gに示すように(わかりやすくするため、任意選択のトラクション増強突起物152は
図3Gには示さない))。硬化または他の成形後処理は、組み合わさったアウトソール部材104bが金型300内に位置する間および/またはそれが金型300から取り出されたのち、実施されてもよい。組み合わさったアウトソール部材104bをさらに、ミッドソール部品104aと係合させる、および/または、他のやり方でアッパー102または他の構造と係合させると、フットウェア製品(たとえばゴルフシューズ100)を形成することができる。
【0065】
クリート受け部304Bの材料は、アウトソール材料310を所望の形状に成形するために使用されるタイミング、温度、および/または圧力条件下で、クリート構造150(たとえばクリート部品154および/またはクリートベース156)の材料が融解および/または他の様式で変形することを防ぐように支援する。上記のように、クリート受け部304Bの表面の材料は、金型キャビティ304の成形面304Aの材料よりも低い熱伝導率を有し、したがって、それほど速やかには加熱しない。クリート受け部区域304Bにおける熱伝導のこの低速化が、成形プロセス中(および任意で、任意の硬化および/または成形後プロセス中)、クリート構造150を、クリート構造150の融解および/または変形を防ぐのに十分な低温に維持するように支援する。
【0066】
1つのより具体的な例として、上述した例示的クリート部品154のTPU材料は約170℃の融点を有し得るが、ベースアウトソール部品104bの形成中に使用される温度および圧力条件(たとえば約150℃および高圧)下で、このTPUは、約90℃の低さの温度でさえ変形または融解しはじめ得る。クリート受け部304Bは、成形プロセス中、クリート150の周囲の温度をいくぶん低めに維持するように支援して(受け部面304Bはよりゆっくりと加熱するため)、成形プロセス中にTPUが融解または変形する危険性を低減する。
【0067】
本発明を逸脱することなく、上記特定の成形プロセスに対して多くの変形を加えることができる。たとえば、必要に応じて、任意の成形可能なアウトソール材料310が金型キャビティ304に導入される前に、クリート構造150をクリート受け部304Bの中にセットすることもでき、および/または1つの成形工程で成形可能なアウトソール材料310を導入してもよい。しかし、このオプションは、成形可能な材料310が導入される間にクリート構造150を正しい位置に保持するために(たとえば、流動する成形可能な材料310が傾かない、斜めに当たらない、または他の様式でクリート構造150の配置に影響しないよう)、金型キャビティ304内で何らかのタイプの支持(たとえばリトラクタブルなピン)の使用を要し得る。必要な場合、または必要に応じて、そのような支持構造を
図3A〜3Fのプロセスにおいて使用してもよい。
【0068】
加えて、上記金型構造および成形法の詳細な説明は、主にクリート付きソール構造の製造に関するが、本発明のこれらの局面の特徴は、クリートおよび/またはフットウェアアウトソール部品以外の部品をインモールド成形する場合にも適用され得る。もっというならば、本発明の局面は、インモールド成形部品を有する任意のタイプの製品を成形する場合、特に、成形されるベース部品が、インモールド成形部品の融解、変形、および/または他のタイプの損傷を生じさせ得る温度、圧力、および/またはタイミング条件下で加工されなければならない製品を成形する場合に適用され得る。
【0069】
図4A〜4Dは、本発明の少なくともいくつかの例にしたがってクリートおよびクリート付きソール構造において潜在的に利用可能なさらなる利点を示す。
図4Aおよび4Bは、ゴルフシューズソール構造(ミッドソール要素404aおよびアウトソール要素404bを含む)と係合した既存の取り外し可能なゴルフクリート要素402の、それぞれ一部切欠き斜視図および断面図を示し、一方で、
図4Cおよび4Dは、本発明の少なくともいくつかの例にしたがってアウトソール部品104bとともにインモールド成形されたゴルフクリート要素150の類似した図を示す。これらの図から明らかであるように、公知の取り外し可能クリート要素402の内側は、クリート要素402を、アウトソール要素404b中に提供された(たとえばそれと係合した)対応する接続構造402bと解放可能に接続するためのターンバックルタイプ接続システム402aを含む。これらのさらなる接続構造をゴルフシューズに組み込むことに伴う追加の費用および製造上の問題に加えて、クリート402のターンバックル接続システム402aおよびアウトソール404bの接続構造402bは装用者の足に向かって上に突出する。
図4Bに示すように、クリート係合区域およびその周辺における底面406Bから上面406Tまでのアウトソール部品404bの高さH
1は、アウトソール404b中に必要なさらなるターンバックル係合構造402a、402bを収容するために、相対的に大きい(たとえば一般に少なくとも約8mm)。
【0070】
これらのターンバックル接続システム構造402a、402bはまた、変形を防ぎ、クリート402とソール構造404bとの間の確実な接続を保証するために、相対的に硬く、剛性である。したがって、ターンバックル接続システム構造402a、402bは、有意な圧力点および不快感をユーザの足に加え得る(特に、ゴルフラウンドのプレー中に歩く距離を考慮すると)。フットウェア製造者は、有意なミッドソールフォーム404a(または他の材料)をクリート区域の上に加えること、またはクリート区域を硬質の緩和材プレートで覆うことのいずれかにより、これらのタイプのクリートの感覚を緩和することを試みている(荷重を足のより大きな区域に分散しようとして)。これらの特徴は、ソール構造の全高を増し、および/またはシューズの可撓性および/または自然な感覚を低下させたりする。
【0071】
他方、
図4Cおよび4Dに示すような本発明の少なくともいくつかの例のクリートおよびソール構造は、公知のクリートに伴うこれらの問題のいくつかを回避させる。上記のように、インモールド成形された接続/取り付け機構を使用することにより、本発明の少なくともいくつかの例のクリート150の底面または内面全体は平面、実質的に平面、および/または滑らかなカーブ状である。加えて、クリート150(特にクリートベース156の外周またはリム区域)は、適用される荷重の下でクリート底面が撓むことを可能にする材料から作製され得る(たとえば、適用される荷重形状により良く適合するため)。これらの特徴は、装用者の足底平坦面に点荷重力が加わるのを回避または減少させるように支援し、クリート150の感覚を緩和するための緩和材プレートおよび/または非常に厚いミッドソール材料およびミッドソール高さの必要性を回避または減少させるように支援する。この可撓性は同様に、ソール部品全体に力が加えられたときクリートベースが撓むことを可能にし得、そのことは、クリートが、硬くて曲がらないままソール部品の材料から剥がれる(それにより、ソールをクリートに保持するゴムまたは他の材料を裂くまたは破る)のではなく、ソール部品のゴムまたは他の材料とともに曲がるように支援し得る。本発明の少なくともいくつかの例のソール構造はまた、アウトソールおよび/またはミッドソール材料の減量のせいで減少した重量を有し得る。
【0072】
加えて、本発明の少なくともいくつかの例のクリート150のインモールド成形取り付け機構は、ターンバックル、ねじ込み、または他の解放可能なクリート取り付け機構の必要性を回避させる。これはまた、上記の点荷重機構を回避するように支援する。また、
図4Dに示すように、この特徴は、クリート係合区域およびその周辺における底面408Bから上面408Tまでのアウトソール部品104bの全高H
2を減らすことを可能にする。クリート係合区域およびその周辺におけるベースアウトソール部品厚さH
2を7mm未満(アウトソール中に一体に形成された任意の隆起した突起物または他のトラクション要素の高さを除く)、いくつかの例においては5mm未満にし得る。
図4Dに示される例示的構造において、ベースアウトソール部品厚さH
2(アウトソール中に一体に形成された任意の隆起した突起物または他のトラクション要素の高さを除く)は約4mmである。したがって、本発明の少なくともいくつかの例および局面のフットウェア製品のソール構造104全体が、より小さい全高、より低いプロフィールおよびより可撓性の構造で作製され得る。本発明の少なくともいくつかの例のソール構造の局面は、より自然な動きのゴルフシューズ(または他のクリート付きシューズ)構造の製造を可能にし得る。
【0073】
いくつかのさらなる潜在的利点として、クリート構造150および/またはアウトソール部品104bを作るためのインモールド成形手法は、下塗り剤、セメントまたは接着剤(または、たとえばクリート部品154をクリートベース156と係合させる、および/またはクリート150をベースアウトソール材料104bと係合させるための他の薬品)を使用する必要を回避させ得る。したがって、より簡単で費用効果的かつより環境にやさしい製造プロセスを使用し得る(下塗り剤、接着剤および/またはセメントを使用するプロセスと比べて)。または、必要に応じて、上記インモールド成形プロセスは、少なくともいくらかの量の下塗り剤、接着剤またはセメントとともに使用することもできる(ただし任意で、たとえば少なくとも製造プロセスの初期段階で各パーツを所定の位置により良く保持するために、従来のプロセスに比べて少ない量で)。
【0074】
III.結び
本発明は、上記および添付図面において、多様な態様を参照して開示されている。しかし、本開示によって果たされる目的は、本発明の範囲を限定することではなく、本発明に関連する様々な特徴および概念の例を提供することである。当業者は、本発明を逸脱することなく、本明細書に記載されるクリート構造、ソール構造、フットウェア構造、金型、および/または成形法のための構造、オプション、および/または代替を、本発明の様々な異なる態様の特徴を含め、任意の所望の組み合わせ、部分的組み合わせなどで使用し得ることを理解するであろう。当業者は、特許請求の範囲によって画定される本発明の範囲を逸脱することなく、上記態様に対して数多くの変更および修飾を加え得ることを理解するであろう。