(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ソース共振器と前記ターゲット共振器との間の相互共振を用いて情報を変調する変調部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の無線電力を用いた通信装置。
前記変調部は、前記ソース共振器と前記ターゲット共振器との間で相互共振が発生したかどうかに従って前記情報を変調することを特徴とする請求項2に記載の無線電力を用いた通信装置。
前記変調部は、前記ソース共振器に格納されたエネルギーのレベルを量子化することによって情報を変調することを特徴とする請求項2に記載の無線電力を用いた通信装置。
前記制御部は、前記ソース共振器のキャパシタにエネルギーが格納される間は電源供給装置とソース共振器を電気的に接続するスイッチをONにし、正常状態で前記ソース共振器に充電された電力が前記制御部に設定された所定値に達すれば、前記スイッチをOFFにする制御を実行したかどうかによって、前記ソース共振器と前記ターゲット共振器との間の相互共振が発生したかどうかを判断することを特徴とする請求項1に記載の無線電力を用いた通信装置。
前記制御部は、電力供給装置から前記エネルギー補償部にエネルギーが供給されるように、前記電力供給装置と前記エネルギー補償部との電気的な接続を制御することを特徴とする請求項1に記載の無線電力を用いた通信装置。
前記制御部は、前記ターゲット共振器の共振周波数の変化によって前記ターゲット共振器と前記ソース共振器との間の相互共振が発生したかどうかを決定することを特徴とする請求項7に記載の無線電力を用いた通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明に係る無線電力を用いた通信システムを実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0017】
本発明の一実施形態に係る無線電力を用いる通信システムは、無線電力送信を必要とする多様なシステムに応用される。
例えば、携帯電話又は無線テレビ(wireless TV)など、無線電力送信を用いるシステムで送受信端間の制御情報及び他の情報交換に利用される。また、バイオヘルスケア(bio health care)分野に応用可能であり、人体に挿入されたデバイスに遠隔で電力を送信したり、心拍数を測定するための包帯タイプのデバイスに無線で電力を送信するために応用され得る。
【0018】
また、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いる通信システムは、電源ソースのない情報格納装置の遠隔制御にも応用され得る。
本発明の一実施形態に係る無線電力を用いる通信システムは、情報格納装置に遠隔で装置を駆動する電力を供給すると同時に、無線で格納装置に格納された情報を呼び起こすシステムに応用され得る。
【0019】
無線電力を用いる通信システムは、信号を発生するために電源供給装置からエネルギーをソース共振器に格納し、電源供給装置とソース共振器を電気的に接続するスイッチをオフさせることで、ソース共振器の自己共振を誘導することができる。
自己共振するソース共振器と相互共振を行う程十分に近い距離にソース共振器の共振周波数と同じ共振周波数を有するターゲット共振器が存在する場合、ソース共振器とターゲット共振器との間に相互共振の現象が発生する。
ソース共振器は有線又は無線の電源供給装置からエネルギーが供給される共振器を意味し、ターゲット共振器はソース共振器との相互共振現象によってエネルギーが伝達される共振器を意味する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る電力入力部と電力送信部、受信部と電力出力部がキャパシタ及びスイッチによって物理的に分離する無線電力を用いる通信システムの等価回路図である。
図1を参照すると、無線電力を用いる通信システムは、ソース装置とターゲット装置から構成されるソース−ターゲット構造である。
無線電力を用いる通信システムは、ソースに該当する無線電力送信装置とターゲットに該当する無線電力受信装置を備える。
【0021】
無線電力送信装置は、電力入力部110、電力送信部120及びスイッチ部130を備えている。
電力入力部110は電源供給装置を用いてキャパシタにエネルギーを格納する。
スイッチ部130は、キャパシタにエネルギーが格納される間は電力入力部110にキャパシタを接続し、キャパシタに格納されたエネルギーを放電する間は電力入力部110に接続されたキャパシタを電力送信部120に接続する。
スイッチ部130は、キャパシタが同時に電力入力部110及び電力送信部120に接続されないようにする。
【0022】
電力送信部120は、電磁気(electromagnetic)エネルギーを受信部140に伝達(transferring)する。
より具体的には、電力送信部120の送信コイルL
1は受信部130の受信コイルL
2との相互共振によって電力を伝達する。
送信コイルL
1と受信コイルL
2との間に発生する相互共振の程度は相互インダクタンスMの影響を受ける。
【0023】
電力入力部110は入力電圧V
DC、内部抵抗R
in及びキャパシタC
1に、電力送信部120は電力送信部120に対応する物理的な性質を反映して、基礎回路素子R
1、L
1、C
1に、スイッチ部130は複数のスイッチにモデリングされる。
スイッチとして、オン/オフ機能を行うことのできる能動素子が用いられてもよい。Rは抵抗成分、Lはインダクタ成分、Cはキャパシタ成分を意味する。入力電圧V
DCのうちキャパシタC
1に負荷される電圧はV
inのように表示される。
【0024】
無線電力受信装置は、受信部140、電力出力部150及びスイッチ部160を備える。
受信部140は、電力送信部120から電磁気エネルギーを受信する。
受信部140は、受信した電磁気エネルギーを接続されたキャパシタに格納する。
スイッチ部160は、キャパシタにエネルギーが格納される間には受信部140にキャパシタを接続し、キャパシタに格納されたエネルギーを負荷に伝達する間は受信部140に接続されたキャパシタを電力出力部150に接続する。スイッチ部160は、キャパシタが同時に受信部140及び電力出力部150に接続されないようにする。
【0025】
具体的には、受信部140の受信コイルL
2は、電力送信部120の送信コイルL
1との相互共振によって電力を受信する。受信された電力によって受信コイルL
2と接続されたキャパシタが充電される。電力出力部150はキャパシタに充電された電力をバッテリに伝達する。電力出力部150はバッテリの代わりに、負荷又はターゲットデバイスに電力を伝達してもよい。
【0026】
受信部140は、受信部140に対応する物理的な性質を基礎回路素子(R
2、L
2、C
2)に、電力出力部150は接続されるキャパシタC
2及びバッテリに、スイッチ部160は複数のスイッチにモデリングされる。
受信コイルL
2で受信されるエネルギーのうち、キャパシタC
2に負荷される電圧はV
outのように表示される。
【0027】
上記のように電力入力部110と電力送信部120、受信部140と電力出力部150を物理的に分離して電力を送信する、いわゆるRI(Resonator Isolation)システムは、インピーダンスマッチングを用いた従来の方式に比べて様々な長所を有する。
第1に、DC電源からソース共振器に直接電力を供給することが可能であるため電力増幅器を使用しなくてもよい。
第2に、受信端のキャパシタに充電された電力でエネルギーをキャプチャー(capture)するため、整流器を通した整流作業を必要としない。第3に、インピーダンスマッチングを行う必要がないことから、送信効率が送信端と受信端との間の距離変化に敏感ではない。また、複数の送信端及び複数の受信端を備える無線電力送信システムにおける拡張が容易である。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態に係る電力充填部と送信部、充填部と電力出力部がスイッチによって物理的に分離する無線電力を用いる通信システムの等価回路図である。
図2を参照すると、無線電力を用いる通信システムは、ソース装置とターゲット装置から構成されるソース−ターゲット構造である。
すなわち、無線電力を用いる通信システムは、ソースに該当する無線電力伝送装置とターゲットに該当する無線電力受信装置を備えている。
【0029】
無線電力伝送装置は、電力充電部210、制御部220及び送信部230を備えている。
電力充電部210は、電源供給装置V
inと抵抗R
inから構成される。
ソース共振器は、キャパシタC
1とインダクタL
1から構成される。
送信部230は、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振によってソース共振器に格納されたエネルギーを送信する。
【0030】
制御部220は、電力充電部210からソース共振器に電力を供給するためにスイッチをオン(on)する。
電源供給装置V
inからキャパシタC
1に電圧が印加され、インダクタL
1に電流が印加される。正常状態になると、キャパシタC
1に印加される電圧は「0」になり、インダクタL
1に流れる電流はV
in/R
inの値を有するようになる。正常状態においてインダクタL
1には印加される電流によって電力が充電される。
【0031】
制御部220は、正常状態でソース共振器に充電された電力が所定値に達すれば、スイッチをオフ(off)する。
所定値に関する情報は、制御部220に設定される。電力充電部210と送信部230は分離され、ここで、ソース共振器は、キャパシタC
1とインダクタL
1との間に自己共振を始める。相互インダクタンスM270を考慮するソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振によってソース共振器に格納されたエネルギーはターゲット共振器に伝えられる。
【0032】
ここで、ソース共振器の共振周波数f
1とターゲット共振器の共振周波数f
2は同一である。
【数1】
【0033】
無線電力受信装置は、充電部240、制御部250及び電力出力部260を備える。
ターゲット共振器は、キャパシタC
2とインダクタL
2から構成される。ソース共振器とターゲット共振器との間で相互共振するとき、ソース共振器は電源供給装置V
inと分離され、ターゲット共振器は負荷(LOAD)及びキャパシタC
Lと分離される。
ターゲット共振器のキャパシタC
2とインダクタL
2は相互共振によって電力を充電する。
【0034】
制御部250は、ターゲット共振器に電力を充電するためにスイッチをオフ(off)にする。
スイッチがオフの間に、ターゲット共振器の共振周波数とソース共振器の共振周波数は一致して相互共振が発生する。
制御部250はターゲット共振器に充電された電力が所定値に達すると、スイッチをオン(on)する。
所定値に関する情報は制御部250に設定される。
【0035】
スイッチがオンされれば、キャパシタ
CLが接続されてターゲット共振器の共振周波数は変更される。
【数2】
【0036】
したがって、ソース共振器とターゲット共振器との間に相互共振が終了する。
より詳しくは、ターゲット共振器のQを考慮してf2’がf2よりも小さければ、相互共振チャネルは消滅することがある。
また、電力出力部260は、キャパシタC
2とインダクタL
2に充電された電力を負荷(LOAD)に伝達する。電力出力部260は負荷(LOAD)対する適切な方式を用いて電力を伝達する。
【0037】
制御部250は、ターゲット共振器に充電された電力が所定の値未満であれば、スイッチをオフ(off)する。
充電部240は、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振によって再びターゲット共振器に電力を充電する。
ソース共振器とターゲット共振器との間に相互共振が発生するときにスイッチが接続されない。
したがって、スイッチの接続による送信効率の減少を予防することができる。
【0038】
図1に示す場合と比較して、キャパシタに充電されたエネルギーを伝達する方式に比べてターゲット共振器に格納されたエネルギーのキャプチャー(capture)時点を制御することがより容易である。
キャパシタに充電されたエネルギーを伝達する方式はキャパシタに充電されたエネルギーのみキャプチャーできるが、共振周波数を変更してエネルギーをキャプチャーする方式は、ターゲット共振器のインダクタ及びキャパシタに格納されたエネルギーをキャプチャーするため、エネルギーのキャプチャー時点に対する自由度が向上する。
【0039】
図2に示す無線電力を用いた通信システムでは、情報を伝達するためにソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振動作を用いる。
ソース共振器は、ターゲット共振器と相互約束して定められた時間区間の間(例えば、1つのシンボル区間)ソース共振器へのエネルギー注入動作、又はエネルギー非注入動作によって、該当の時間区間中に相互共振を発生させるか、又は発生させない。
ここで、ソース共振器は、相互共振が起こったかどうかに従って情報を割り当てる。
ターゲット共振器は、定められた(所定の)時間区間中にターゲット共振器の共振周波数とソース共振器の共振周波数との一致又は不一致の動作によって相互共振を発生させるか、又は発生させない。
ここで、ターゲット共振器は、相互共振が起こったかどうかに従って情報を割り当てる。
【0040】
ソース共振器とターゲット共振器との間に相互共振が強く発生した場合、ソース装置とターゲット装置の各々で情報の変調及び復調性能は向上する。
相互共振が強く発生した場合、ソース共振器とターゲット共振器との間にエネルギー交換が速い時間で行われ、定められた時間区間中に割り当てられる情報の量も増加する。
また、相互共振が強く発生すれば、ソース共振器とターゲット共振器との間で情報を伝達することのできる物理的な距離も増加する。
【0041】
ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振を強くすることは、情報送信性能の向上において重要な要素ともいえる。
相互共振を強くするためには、各共振器のQファクター(Q値)(Quality factor)を増加させたり、2つの共振器間の相互インダクタンスMを増加させなければならない。
相互インダクタンスMは、共振器の物理的な大きさに応じた値であり、共振器の物理的な大きさがシステムで決定されれば、性能の面はある程度決定されるものといえる。
Qファクターは、共振器のエネルギー損失(energy loss)の程度を示す値である。
Qファクターも共振器の物理的な大きさが決定されれば、所定の値が決定される。
【0042】
ところが、Qファクターの場合、負の抵抗を利用すればその値が増加することがある。
以下、負の抵抗が何を意味するかについて説明し、負の抵抗を構成するための構造について説明する。
また、負の抵抗を用いることによって、ソース共振器とターゲット共振器との間に発生する効果について説明する。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信装置のブロック図である。
図3を参照すると、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信装置は、変調部310、復調部320、制御部330、送信部340、受信部350、及びエネルギー補償部360を備える。
図3に示す無線電力を用いた通信装置は、エネルギーを送信するTX端に対応する。
【0044】
変調部310は、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振を用いて情報を変調する。
相互共振が起こったかどうかは、電力供給装置からソース共振器にエネルギーが提供されたか否かに基づいて判断される。
変調部310は、相互共振が起こったかどうかに従う情報の割り当てにより情報を変調する。
また、変調部310は、ソース共振器に格納されるエネルギーのレベルを量子化により情報を変調してもよい。
【0045】
送信部340は、ソース共振器に格納されたエネルギーを相互共振によってターゲット共振器に送信する。
電力供給装置からエネルギーの伝達によってソース共振器にエネルギーが格納される。
【0046】
エネルギー補償部360は、ソース共振器で消費されるエネルギーを補償する。
ソース共振器に格納されたエネルギーのうちの一部は、ソース共振器自体の内部抵抗と放射抵抗によって消費される。
放射抵抗は、ソース共振器で電力が放射されるとき発生する抵抗成分である。内部及び放射抵抗は、ソース共振器で電力が放射されるとき等価回路に表示されるインピーダンスの実数部に該当する。
【0047】
エネルギー補償部360は、ソース共振器の内部抵抗と放射抵抗で消費されるエネルギーを補償する。エネルギー補償部360は、電力供給装置からエネルギーが提供されて消費したエネルギーを補償する。エネルギー補償部360は、能動素子(Active Element)を用いて消費されたエネルギーを補償してもよい。能動素子にはトランジスタ、演算増幅器、ダイオードなどが含まれる。
また、エネルギー補償部360は、ソース共振器のQファクターが所定の値以上になるよう消費されるエネルギーを補償する。Qファクターは、ソース共振器で消費されるエネルギーの比率に応じて決定される。エネルギーの補償によって消費されるエネルギーを減少させると、Qファクターが増加する。
【0048】
エネルギー補償部360は、検出部361及び補償部363を備える。
検出部361はソース共振器で消費されるエネルギーを検出する。
消費されるエネルギーはソース共振器に格納されたエネルギーのうち、相互共振によって伝えられたエネルギーを除いた残りの部分である。
補償部363は、予め設定された(所定の)補償条件に応じて消費されたエネルギーを補償する。予め設定された補償条件とは、Qファクターが所定の値以上の値になる条件を意味する。
【0049】
制御部330は、ソース共振器と電力供給装置の電気的な接続を制御する。
電力供給装置はソース共振器にエネルギーを伝達する。ソース共振器と電力供給装置はスイッチによって電気的に接続され、また、切断される。
スイッチがオン(on)した場合にソース共振器と電力供給装置は電気的に接続され、スイッチがオフ(off)される場合にソース共振器と電力供給装置は電気的に切断される。
制御部330は、ソース共振器と電力供給装置を接続するスイッチを制御する。
制御部330は、ソース共振器とターゲット共振器が相互共振できるようにソース共振器と電力供給装置の電気的な接続を制御する。例えば、ソース共振器と電力供給装置が分離される場合、ソース共振器が相互共振する状態であれば、制御部330はソース共振器と電力供給装置を分離させる。
【0050】
制御部330は、エネルギー補償部360にエネルギーが供給されるように電力供給装置とエネルギー補償部360の電気的な接続を制御する。
エネルギー補償部360は、ソース共振器で消費されるエネルギーを補償するためにエネルギーが必要であるが、このエネルギーは電力供給装置から提供されてもよい。
【0051】
受信部350は、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振によってターゲット共振器から送信されたエネルギーを受信する。
ターゲット装置は、ターゲット共振器の共振周波数を制御することにより、相互共振が発生させるかどうかを制御する。
相互共振が起こったかどうかに従って受信部350は、ターゲット共振器からエネルギーを受信するか、又は受信しない。
ターゲット装置は相互共振の有無に応じて情報を変調してもよい。
【0052】
復調部320は、受信部350で受信するエネルギーの波形を検出して相互共振が起こったかどうかを判断する。
相互共振する場合と相互共振しない場合のエネルギーの波形は異なる形を有する。
復調部320は、相互共振が起こったかどうかに基づいてターゲット共振器が送信した情報を復調する。
【0053】
図4は、本発明の他の実施形態に係る無線電力を用いた通信装置のブロック図である。
図4を参照すると、本発明の他の実施形態に係る無線電力を用いた通信装置は、送信部410、受信部420、エネルギー補償部430、制御部440、変調部450、復調部460、及び駆動電源部470を備える。
図4に示す無線電力を用いた通信装置は、エネルギーを受信するRX端に対応する。
【0054】
変調部450は、ターゲット共振器とソース共振器との間の相互共振を用いて情報を変調する。
相互共振は、ターゲット共振器の共振周波数をソース共振器と一致させるかどうかに従って決定される。
変調部450は、相互共振が起こったかどうかに従って情報を割り当てて情報を変調する。
【0055】
受信部420は、ターゲット共振器とソース共振器との間の相互共振によってソース共振器から送信されたエネルギーを受信する。
受信したエネルギーはターゲット共振器に格納される。ターゲット共振器に格納されたエネルギーはキャプチャリング(capturing)動作を介して負荷に伝えられる。
キャプチャリング動作前まで、ターゲット共振器はソース共振器との相互共振を継続する。
【0056】
復調部460は、受信部420で受信したエネルギーの波形を検出して相互共振が起こったかどうかを判断する。
相互共振する場合と相互共振しない場合のエネルギーの波形は異なる形を有する。
復調部460は相互共振が起こったかどうかに基づいてソース共振器が送信した情報を復調する。
又は、復調部460は、ターゲット共振器に格納されたエネルギーの量に基づいてソース共振器が送信した情報を復調してもよい。ソース装置は、ソース共振器に格納されたエネルギーのレベルを量子化して情報を変調する。相互共振によってソース共振器に格納されたエネルギーがターゲット共振器に伝えられれば、ターゲット共振器に格納されたエネルギーのレベルに従って復調部460は情報を復調する。ソース装置とターゲット装置は変調方式及び復調方式に関する情報を予め約束していてもよい。
【0057】
送信部410は、ターゲット共振器に格納されたエネルギーを相互共振によってソース共振器に送信する。
TX端はターゲット共振器から送信されたエネルギーを受信し、RX端から送信された情報を受信する。
より具体的には、TX端は、ターゲット共振器から送信されたエネルギーの波形に従ってRX端から送信された情報を分析する。
【0058】
エネルギー補償部430は、ターゲット共振器で消費されるエネルギーを補償する。
ターゲット共振器に格納されたエネルギーのうちの一部はターゲット共振器自体の内部抵抗と放射抵抗によって消費される。
放射抵抗は、ターゲット共振器で電力が放射されるときに発生する抵抗成分である。内部及び放射抵抗は、ターゲット共振器で電力が放射されるとき等価回路で表示されるインピーダンスの実数部に該当する。
エネルギー補償部430は、ターゲット共振器の内部抵抗と放射抵抗で消費されるエネルギーを補償する。
【0059】
エネルギー補償部430は、駆動電源部470からエネルギーが提供されて消費されたエネルギーを補償する。
駆動電源部470は、エネルギー補償部430の初期駆動に必要なエネルギーを提供する。駆動電源部470では充電可能な簡易バッテリが用いられてもよい。
エネルギー補償部430は、能動素子(Active Element)を用いて消費されたエネルギーを補償する。能動素子は、トランジスタ、演算増幅器、ダイオードなどを含んでもよい。
また、エネルギー補償部430は、ターゲット共振器のQファクターが所定の値以上になるよう消費されるエネルギーを補償する。Qファクターは、ターゲット共振器で消費されるエネルギーの比率に応じて決定される。エネルギーの補償によって消費されるエネルギーを減少すれば、Qファクターは増加する。
【0060】
エネルギー補償部430は、検出部431及び補償部433を備える。
検出部431は、ターゲット共振器で消費されるエネルギーを検出する。
消費されるエネルギーは、ターゲット共振器に格納されたエネルギーのうち相互共振によって伝えられるエネルギーを除いた残り部分である。
補償部433は、予め設定された補償条件に従って消費されたエネルギーを補償する。
予め設定された補償条件とは、Qファクターが所定の値以上の値になる条件を意味する。
【0061】
制御部440は、ターゲット共振器と負荷との電気的な接続を制御する。
負荷は、ターゲット共振器からエネルギーが供給される。
制御部440は、ターゲット共振器の共振周波数を制御する。
ターゲット共振器の共振周波数がソース共振器の共振周波数と一致しない場合、ターゲット共振器とソース共振器との間の相互共振は終了する。
制御部440は、ターゲット共振器の共振周波数を制御することによって相互共振を発生させるかどうかを決定する。
【0062】
また、制御部440は、ターゲット共振器に格納されたエネルギーから駆動電源部470で使用したエネルギーを補償する。
制御部440は、モニタリング部441、キャプチャリング部443、及び補償部445を備える。
モニタリング部441は、ターゲット共振器で受信するエネルギーの大きさをモニタリングする。キャプチャリング部443は、所定の期間の間にモニタリングしたエネルギーの大きさがピーク値を有する場合、エネルギーをキャプチャーする。
すなわち、キャプチャリング部443は、ターゲット共振器にエネルギーが最も多く格納されたときのエネルギーをキャプチャーする。キャプチャリング時の制御部440はソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振を終了させる。
【0063】
補償部445は、キャプチャーしたエネルギーを用いて駆動電源部470で用いられたエネルギーを補償する。
エネルギー補償部430は、初期駆動のときに駆動電源部470からエネルギーが供給される。
制御部440は、相互共振の後にキャプチャーしたエネルギーを用いて駆動電源部470で供給されたエネルギーを補償することで、エネルギー補償部430の駆動のために必要なエネルギーを小さく保持することができる。
【0064】
図5は、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信システムのブロック図である。
図5を参照すると、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信システムは、TX端とRX端を含む。
TX端は、変調部505、復調部510、制御部515、送信部520、受信部525、及びエネルギー補償部530を備える。
RX端は、送信部535、受信部540、エネルギー補償部545、制御部550、変調部555、及び復調部560を備える。
【0065】
TX端で、変調部505は、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振を用いて情報を変調する。
送信部520は、ソース共振器に格納されたエネルギーを相互共振によってターゲット共振器に送信する。
エネルギー補償部530は、ソース共振器で消費されるエネルギーを補償する。エネルギー補償部530は、ソース共振器のQファクターが所定の値以上になるよう能動素子を用いてソース共振器で消費されるエネルギーを補償する。
【0066】
制御部515は、ソース共振器と電力供給装置の電気的な接続を制御する。
受信部525は、ソース共振器とターゲット共振器との間の相互共振によってターゲット共振器から送信されたエネルギーを受信する。
復調部510は、受信部525で受信したエネルギーの波形を検出することにより相互共振が起こったかどうかを判断する。復調部510は、相互共振が起こったかどうかに基づいてターゲット共振器が送信した情報を復調する。
【0067】
RX端で、受信部540は、ターゲット共振器とソース共振器との間の相互共振によってソース共振器から送信されたエネルギーを受信する。
復調部560は、受信部540で受信したエネルギーの波形を検出して相互共振が起こったかどうかを判断する。相互共振する場合と相互共振しない場合のエネルギーの波形は異なる波形を有する。
復調部560は、相互共振が起こったかどうかに基づいてソース共振器が送信した情報を復調する。
【0068】
エネルギー補償部545は、ターゲット共振器で消費されるエネルギーを補償する。
エネルギー補償部545は、ターゲット共振器のQファクターが所定の値以上になるよう能動素子を用いてターゲット共振器で消費されるエネルギーを補償する。
制御部550は、ターゲット共振器と負荷との電気的な接続を制御する。
制御部550は、ターゲット共振器の共振周波数を変更することができる。
変調部555は、ターゲット共振器とソース共振器との間の相互共振を用いて情報を変調する。
送信部535は、ターゲット共振器に格納されたエネルギーを相互共振によってソース共振器に送信する。
【0069】
図6は、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信システムの等価回路図である。
DCソースからエネルギーを充電し、ソース共振器とターゲット共振器との間に相互共振現象を用いて信号を伝達する共振アイソレーション(Resonator Isolation:RI)システムは、共振器の間の物理的距離に応じて強い相互結合と弱い相互結合の2種類の共振現象を有し得る。
【0070】
2つの共振器が相互共振するとき、それぞれの共振器で消費されるエネルギーの比率を示す値がQファクターである。
Qファクターは、「格納されたエネルギー/消費されたエネルギー」の比率で算出され得る。Qは各共振器に格納されたエネルギーと消耗されるエネルギーの比率である。したがって、Qファクターが大きいほど共振器で消費されるエネルギーの量が小さいことが分かる。
【0071】
ソース共振器とターゲット共振器との間の相互結合係数(coupling coefficient)「k」が以下の式による値よりも大きければ、2つの共振器は強い相互結合を、そうでなければ弱い相互結合を行う。
【数3】
【0072】
ここで、k
spは強い相互結合と弱い相互結合の基準となる相互結合係数を意味し、Q
1はソース共振器のQ値、Q
2はターゲット共振器のQ値を意味する。
例えば、ソース共振器とターゲット共振器の全てのQ値が100である場合、k
sp=0.01である。ここで、kが0.01よりも大きければ、2つの共振器は強い相互結合を行い、0.01よりも小さければ、2つの共振器は弱い相互結合を行う。
Qが大きいほど低いk値で強い相互結合を行う。一般的に「k」はソース共振器とターゲット共振器との間の距離の3乗に反比例するものと知られている。したがって、Qが大きいほど遠距離であっても強い相互結合を行うことができる。
【0073】
図6を参照すると、等価回路はTX端610とRX端620を含む。
TX端610で三角形の形状で示す部分は能動素子611である。また、RX端620で三角形の形状で示す部分も能動素子621である。能動素子は、ソース共振器で抵抗成分によって消費されるエネルギーを補償することで、ソース共振器のQ値を増加させ得る。
【0074】
Qファクターは、RLCの直列等価回路である場合に以下の関係式を有する。
【数4】
【0075】
上記の式について説明すると、共振器の抵抗成分が小さいほどQ値が大きくなることが分かる。
能動素子を介してソース共振器の抵抗成分によって消費されるエネルギーを補償することで、ソース共振器の有効な抵抗成分を小さくしてもよく、したがって、Q値が大きくなり得る。
有効な抵抗成分を小さくするという意味で、能動素子は負の抵抗に表現されてもよい。
負の抵抗を2つの共振器に接続することによって、2つの共振器のQ値を増加させてもよい。共振器のQ値が大きくなることによって、ソース共振器とターゲット共振器との間に強い相互結合を行うことのできる物理的な距離も増加する。
【0076】
図7は、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信システムで、強く相互結合したソース共振器及びターゲット共振器に印加されるエネルギーの変化を示すグラフである。
ソース共振器とターゲット共振器が強く相互結合する場合に、ソース共振器に充電された最初のエネルギーは、ターゲット共振器に所定の時間の後に全て伝えられ、伝えられたエネルギーは再びソース共振器に戻ってくる。
【0077】
このようなエネルギー跳ね返し現象は、2つの共振器に残っているエネルギーが全て消費されるまで繰り返される。
共振器で消費されるエネルギーは、共振器の内部抵抗及び放射抵抗成分に起因する。
このような抵抗成分によって、2つの共振器に格納されるエネルギーは次第に減少し、共振器に格納されたエネルギーが全て消費したときに相互共振は終了する。
【0078】
ソース共振器に最初に格納されたエネルギーは、(1)内部抵抗及び放射抵抗によって消費される部分、(2)相互共振によってターゲット共振器に伝えられる部分、に区分される。
強い相互結合の場合、2つの共振器がエネルギーを相手の共振器に伝達する速度が抵抗成分によって消費される速度よりも極めて速いため、2つの共振器間のエネルギー跳ね返し現象が発生する。
【0079】
TX端で、ソース共振器とターゲット共振器との間に強く相互共振する場合ソース共振器に印加される信号の波形と、相互共振しない場合ソース共振器に印加される信号の波形とには相違がある。
ターゲット共振器の共振周波数がソース共振器の共振周波数と一致すれば、2つの共振器間に相互共振が発生し、エネルギー跳ね返し現象が発生する。
ターゲット共振器が相互共振しなければ、ソース共振器に格納されたエネルギーは抵抗成分によって徐々に消費される。RX端は相互共振が起こったかどうかに応じてデータを変調し、TX端は相互共振する場合の信号波形と相互共振しない場合の信号波形とを比較し、比較結果に応じてRX端から送信されたデータを復調する。
【0080】
RX端でもターゲット共振器とソース共振器との間に強く相互共振する場合ターゲット共振器に印加される信号の波形と、相互共振しない場合ターゲット共振器に印加される信号の波形には大きい相違がある。
ソース共振器にエネルギーが供給された否かに基づいて相互共振が起こったかどうか及びエネルギー跳ね返し現象が起こったかどうかが決定される。
RX端は、信号の波形を分析してTX端から送信されたデータを復調する。
【0081】
図8は、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信システムで弱く相互結合したソース共振器及びターゲット共振器に印加されるエネルギーの変化を示すグラフである。
ソース共振器とターゲット共振器が弱く相互結合する場合、初期にソース共振器に格納されたエネルギーは抵抗成分によって消費される速度がターゲット共振器に伝達する速度よりも速く、エネルギー跳ね返し現象が発生しない。
【0082】
強く相互結合する場合よりもその差が小さいものの、TX端でソース共振器とターゲット共振器との間に弱く相互共振する場合ソース共振器に印加される信号の波形と、相互共振しない場合ソース共振器に印加される信号の波形には相違がある。
RX端でもターゲット共振器とソース共振器との間に弱く相互共振する場合ターゲット共振器に印加される信号の波形と、相互共振しない場合ターゲット共振器に印加される信号の波形には相違がある。
弱い相互結合ではエネルギー跳ね返し現象が発生しないため、相互共振が起こったかどうかによる波形差が、強い相互結合の場合より明確ではない。
【0083】
図9は、ソース共振器とターゲット共振器との間の距離とQ値による相互結合動作の特性を示すグラフである。
図9を参照すると、「Low Q」は共振器に負の抵抗を接続しない場合のQ値であり、「High Q」は共振器に負の抵抗を接続してQ値を増加させた場合である。
【0084】
共振器に負の抵抗を接続するということは共振器で消費されるエネルギーを補償したことと同じ意味を有する。
すなわち、「Low Q」の共振器で消費されるエネルギーを能動素子を用いて補償する場合、「Hihg Q」の共振器になる。
グラフを参照すると、Q値の増加によって強い相互結合する距離が増加する。
すなわち、強く相互結合されるソース共振器とターゲット共振器との間の距離が増加する。また、Q値の増加は、ソース共振器とターゲット共振器との間に情報の送受信性能が向上することを示す。
【0085】
図10は、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信システムでエネルギーの補償によってソース共振器のQ値が増加する場合、ソース共振器に印加されるエネルギーの変化を示すグラフである。
図10に示すグラフは、消費されるエネルギーの補償前に「Low Q」のソース共振器に印加される信号の波形と、消費されるエネルギーの補償後に「High Q」のソース共振器に印加される信号の波形を示す。
【0086】
「Low Q」の場合、弱い相互共振現象が発生し、相互共振が起こったかどうかによる波形の変化が大きくない。
「High Q」の場合、強い相互共振現象によって相互共振が起こったかどうかによる波形変化が確かである。
したがって、TX端は波形の変化によって相互共振が起こったかどうかを検出し、RX端から送信された情報を復調する。
【0087】
図11は、本発明の一実施形態に係る無線電力を用いた通信システムでエネルギーの補償によってターゲット共振器のQ値が増加する場合、ターゲット共振器に印加されるエネルギーの変化を示すグラフである。
図11に示すグラフは、消費されるエネルギーの補償前に「Low Q」のターゲット共振器に印加される信号の波形と、消費するエネルギーの補償後に「High Q」のターゲット共振器に印加される信号の波形を示す。
【0088】
「Low Q」の場合、弱い相互共振現象が発生し、相互共振が起こったかどうかによる波形の変化が大きくない。
「High Q」の場合、強い相互共振現象によって相互共振が起こったかどうかによる波形変化が確かである。
したがって、RX端は波形の変化によって相互共振が起こったかどうかを検出し、TX端から送信された情報を復調する。
【0089】
図12は、ターゲット共振器で負の抵抗を用いた場合と使用していない場合に格納されるエネルギーを示すグラフである。
負の抵抗を使用したということは、ターゲット共振器で抵抗成分によって消費されるエネルギーを補償したことと同じ意味を有する。
データ送信性能の改善のためにソース共振器とターゲット共振器に負の抵抗を接続すると、負の抵抗で動作するための追加的なエネルギーが必要である。
【0090】
TX端は、モバイルフォンなどのように追加的にエネルギーを使用するため、所定の自由度を有するデバイスであってもよく、RX端は小さいセンサ(tiny sensor)のように追加的なエネルギーの使用において強い制約を受けるデバイスであってもよい。
したがって、TX端は電力供給装置からのエネルギーの供給を受ければよいが、RX端は負の抵抗を用いることにおいて必要な追加エネルギーの供給源が必要であり、また、この供給源で用いられるエネルギーを補償する必要がある。
【0091】
図12を参照すると、RX端はターゲット共振器に最大エネルギーが格納されたとき相互共振現象を中断させ、格納されたエネルギーをキャプチャーする。
負の抵抗がターゲット共振器に接続されていない場合、ターゲット共振器には「E
R」のエネルギーが格納される。
負の抵抗がターゲット共振器に接続された場合、ターゲット共振器には追加に「E
N」のエネルギーが格納される。
追加に格納されるエネルギー「E
N」は、ターゲット共振器で負の抵抗の使用において必要なエネルギーであることを予測することができる。
【0092】
「E
N」はターゲット共振器で消費されるエネルギーを負の抵抗によって補償することで、ターゲット共振器に追加格納されたものである。
RX端は、キャプチャーしたエネルギーでターゲット共振器に追加格納されたエネルギー「E
N」だけを負の抵抗の駆動に用いたエネルギーに補償する。ここで、負の抵抗の駆動に必要なエネルギーは簡易バッテリとして提供されてもよい。RX端は、簡易バッテリにターゲット共振器からキャプチャーしたエネルギーを用いて、負の抵抗の駆動に用いたエネルギーを補償してもよい。
【0093】
上述した方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などの単独または組み合わせたものを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。
【0094】
上述したように本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
したがって、本発明の範囲は、開示した実施形態に限定して定められるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。