(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
糖尿病およびメタボリック症候群の疾患の予防および治療のための薬物の製造における、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の医薬組成物の使用。
糖尿病およびメタボリック症候群の疾患の予防および治療用薬物としての使用のための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩、または請求項13に記載の医薬組成物。
【実施例】
【0070】
化合物の構造は、NMRまたはMSで同定した。NMRはBruker AVANCE-400で測定した。溶媒は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d
6)、重水素化クロロホルム(CDCl
3)および重水素化メタノール(CD
3OD)であり、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。NMRケミカルシフト(δ)は10
−6(ppm)で示した。
MSはFINNIGAN LCQAd (ESI) 質量分析計で測定した(製造:テルモ、型:Finnigan LCQ advantage MAX)。
HPLCはAgilent 1200DAD高圧液体クロマトグラフィー分光計(Sunfire C18 150×4.6 mmクロマトグラフィーカラム)およびWaters 2695-2996高圧液体クロマトグラフィー分光計(Gimini C18 150×4.6 mmクロマトグラフィーカラム)で行った。
キナーゼの平均阻害率およびIC
50値はNovoStar ELIASA(BMG社、ドイツ)で測定した。
薄層シリカゲルは、Yantai Huanghai HSGF254 または Qingdao GF254シリカゲルプレートを使用した。TLCで使用したプレートの寸法は0.15mm−0.2mmで、生成物の精製用の薄層クロマトグラフィーで使用したプレートの寸法は0.4mm−0.5mmであった。
カラムクロマトグラフィーは、一般に担体としてYantai Huanghai 200−300メッシュシリカゲルを用いた。
本発明の公知の出発物質は、先行技術における慣用的な合成法により製造するか、ABCR GmbH & Co. KG、 Acros Organics、 Aldrich Chemical Company、Accela ChemBio Inc または Dari chemical Companyなどから購入できる。
実施例で特に明記しない限り、以下の反応は、窒素雰囲気下またはアルゴン雰囲気下に置いた。
用語「窒素雰囲気」または「アルゴン雰囲気」は、反応フラスコが1Lの窒素またはアルゴンが入った風船を備えていることをいう。
用語「水素雰囲気」は、反応フラスコが1Lの水素が入った風船を備えていることをいう。
加圧水素添加反応は、Parr 3916EKX水素添加分光器およびQL-500 水素発生器を用いて行った。
水素添加反応において、反応系は一般に真空にして水素で満たし、この操作を3回繰り返す。
マイクロ波反応は、CEM Discover-S 908860マイクロ波反応器で行った。
実施例で特に明記しない限り、以下の反応で用いた溶液は水溶液をいう。
実施例で特に明記しない限り、以下の反応における反応温度は室温であり、温度範囲は20℃−30℃である。
反応のプロセスは薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターし、展開溶媒の系としては:A:ジクロロメタンおよびメタノール、B:n−ヘキサンおよび酢酸エチル、C:石油エーテルおよび酢酸エチル、D:アセトンが挙げられる。溶媒の容積比は化合物の極性により調節した。
カラムクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィーによる化合物精製の溶出系としては、:A:ジクロロメタンおよびメタノール系、B:n−ヘキサンおよび酢酸エチル系、C:n−ヘキサンおよびアセトン、D:n−ヘキサン、E:酢酸エチルが挙げられる。溶媒の容積は化合物の極性により調節し、そして時々、少量のトリエチルアミンなどのアルカリ試薬または酸性試薬も添加した。
実施例1
【0071】
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化25】
【化26】
工程1
(R)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル
(R)-テトラヒドロフラン-3-オール1a(300mg,3.40mmol)およびトリエチルアミン(687mg,6.80mmol)を氷冷下、ジクロロメタン20mLに溶解し、塩化メタンスルホニル(468mg,4.10mmol)を添加した。反応溶液は室温まで温め、2時間撹拌した。反応溶液にジクロロメタン10mLを添加し、水で洗浄し(30mL×3)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、表題化合物(R)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル1b(520mg)を黄色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0072】
工程2
(S)-(2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール
粗(R)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル1b(520mg,3.13mmol)、3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール(714mg,3.13mmol,特許出願CN101616913に開示の方法で調製)および炭酸セシウム(3.10g,9.39mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド30mLに溶解した。反応混合液を80℃に加熱し、7時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(S)-(2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール1c(500mg、収率54.0%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 299.3 [M+1]
【0073】
工程3
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-(2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール1c(143mg,0.48mmol)、メチル (S)-2-(6-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(100mg,0.48mmol,特許出願CN101616913に開示の方法で調製)。HPLC法を用いてラセミ体をキラールHPLCにより分割した。分離条件:キラールカラムChiralpak IA、移動相:n−ヘキサン:テトラヒドロフラン=80:20、流速:1.0mL/分。相当する成分を集め、ロータリーエバポレーターで溶媒を除いて、トリフェニルホスフィン(189mg,0.72mmol)をジクロロメタン20mLに溶解した。反応溶液を0℃に冷やし、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(146mg,0.72mmol)を添加し、次いで室温まで温めて、2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート1d(220mg、収率94.0%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 489.4 [M+1]
【0074】
工程4
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート1d(220mg,0.45mmol)をメタノール15mLに溶解し、3M水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL,4.50mmol)を添加した。反応混合液は3時間反応させた。反応混合液は減圧下に濃縮して、水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpHを2に調節した。得られた溶液は酢酸エチルで抽出した(20mL×2)。有機抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、表題化合物2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸1(210mg、収率100%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 473.2 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.45 (dt, 2H), 7.21 (s, 1H), 7.11 (dd, 2H), 6.66 (s, 2H), 6.58-6.46 (m, 2H), 5.10 (s, 2H), 5.04-4.94 (m, 1H), 4.80 (t, 1H), 4.33 (dd, 1H), 4.11-4.01 (m, 3H), 4.01-3.92 (m, 1H), 3.85 (ddd, 1H), 2.85 (dd, 1H), 2.66 (dd, 1H), 2.30-2.19 (m, 2H), 2.03 (s, 6H).
実施例2
【0075】
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化27】
【化28】
工程1
(S)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル
(S)-テトラヒドロフラン-3-オール2a(300mg,3.40mmol)およびトリエチルアミン(687mg,6.80mmol)を氷冷下、ジクロロメタン20mLに溶解し、塩化メタンスルホニル(908mg,7.93mmol)を添加した。反応溶液は室温まで温め、2時間撹拌した。反応溶液にジクロロメタン10mLを添加し、水で洗浄し(30mL×2)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、粗表題化合物(S)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル2b(522mg、収率92.5%)を黄色オイルとして得た。
【0076】
工程2
(R)-(2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール
粗(S)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル2b(522mg,3.14mmol)、3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール(714mg,3.13mmol,特許出願CN101616913に開示の方法で調製)および炭酸セシウム(3.10g,9.39mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド30mLに溶解した。反応混合液を80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(R)-(2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール2c(540mg、収率58.0%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 299.2 [M+1]
【0077】
工程3
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(R)-(2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール2c(143mg,0.48mmol)、メチル (S)-2-(6-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(100mg,0.48mmol)およびトリフェニルホスフィン(189mg,0.72mmol)をジクロロメタン20mLに溶解した。反応溶液を0℃に冷やし、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(146mg,0.72mmol)を添加した。反応溶液を室温まで温めて、12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート2d(201mg、収率85.9%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 489.4 [M+1]
【0078】
工程4
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート2d(201mg,0.41mmol)をメタノール15mLに溶解した。反応溶液に2M水酸化ナトリウム水溶液(2mL,4.10mmol)を添加し、3時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpHを2〜3に調節した。溶液は酢酸エチルで抽出した(20mL×2)。有機抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題化合物2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸2(150mg、収率77.1%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 473.4 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.45 (dt, 2H), 7.21 (s, 1H), 7.11 (dd, 2H), 6.66 (s, 2H), 6.58-6.48 (m, 2H), 5.10 (s, 2H), 5.04-4.94 (m, 1H), 4.80 (t, 1H), 4.33 (dd, 1H), 4.11-4.01 (m, 3H), 4.00-3.91 (m, 1H), 3.86 (dd, 1H), 2.85 (dd, 1H), 2.66 (dd, 1H), 2.33-2.16 (m, 2H), 2.03 (s, 6H).
実施例3
【0079】
(S)-2-(6-((4'-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化29】
【化30】
工程1
tert-ブチル4-ヒドロキシピぺリジン-1-カルボキシレート
4-ヒドロキシピぺリジン3a(1.01g,10mmol)およびトリエチルアミン(2.02g,20mmol)を氷冷下、ジクロロメタン20mLに溶解し、ジ- tert-ブチ
ルジカーボネート(2.18g,10mmol)を添加した。反応混合液は室温まで温め、3時間撹拌した。反応溶液を水で洗浄し(20mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物tert-ブチル4-ヒドロキシピぺリジン-1-カルボキシレート3b(2g)を無色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0080】
工程2
tert-ブチル4-((メチルスルホニル)オキシ)ピぺリジン-1-カルボキシレート
粗tert-ブチル4-ヒドロキシピぺリジン-1-カルボキシレート3b(2.01g,10mmol)を氷冷下、ジクロロメタン30mLに溶解し、トリエチルアミン(2.02g,20mmol)および塩化メタンスルホニル(1.26g,11mmol)を添加した。反応溶液は室温まで温め、3時間撹拌した。得られた反応溶液を水で洗浄し(20mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、粗表題化合物tert-ブチル4-((メチルスルホニル)オキシ)ピぺリジン-1-カルボキシレート3c(2.20g)を淡黄色固体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0081】
工程3
4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド
4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド3d(7.20g,31.80mmol,特許出願CN101616913に開示の方法で調製)、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(5.27g,34.90mmol)およびイミダゾール(2.60g,38.10mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド60mLに溶解した。反応溶液を60℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド3e(10g、収率92.0%)を褐色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 341.2 [M+1]
【0082】
工程4
(4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メタノール
4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド3e(2.60g,38.10mmol)をメタノール80mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(1.66g,43.95mmol)を添加した。反応混合液は3時間撹拌した。得られた混合液にアセトン50mLを加え、減圧下に濃縮した。残渣に酢酸エチル200mLを加え、水で洗浄し(60mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メタノール3f(9.80g、収率98.0%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 343.2 [M+1]
【0083】
工程5
(S)-メチル2-(6-((4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メタノール3f(1.19g,3.48mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.34g,4.75mmol)をジクロロメタン10mLに溶解した。反応溶液を0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(960mg,4.75mmol)を添加し、次いで室温まで温めて、4時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(S)-メチル2-(6-((4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3g(1.28g、収率76.0%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 533.3 [M+1]
【0084】
工程6
(S)-メチル2-(6-((4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-メチル2-(6-((4'-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3g(1.28g,2.40mmol)をテトラヒドロフラン50mLに溶解し、6M塩酸10mLを添加した。反応溶液は室温で12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣に酢酸エチル100mLを加えた。有機相は水(20mL×2)および飽和食塩水(20mL)で続けて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮した。残渣にメタノール60mLおよび濃硫酸1mLを加えた。得られた溶液を70℃に加熱し、1.5時間撹拌した。溶液を減圧下に濃縮し、酢酸エチル100mLを加えて、水で洗浄し(20mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bで精製して、表題化合物(S)-メチル2-(6-((4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3h(670mg、収率67.0%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 419.2 [M+1]
【0085】
工程7
メチル(S)-2-(6-((4'-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-メチル2-(6-((4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3h(200mg,0.48mmol)および炭酸セシウム(470mg,1.43mmol))をN,N-ジメチルホルムアミド10mLに溶解した。反応混合液を80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液に酢酸エチル30mLを加えた。有機相を水(20mL×2)および飽和食塩水(20mL)で続けて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bで精製して、表題化合物メチル(S)-2-(6-((4'-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3j(101mg、収率35.0%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 502.3 [M-99]
【0086】
工程8
(S)-2-(6-((4'-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル(S)-2-(6-((4'-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3j(26mg,0.04mmol)をメタノール5mLに溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL,0.43mmol)を添加した。反応溶液は1.5時間反応させた。反応溶液を減圧下濃縮し、水3mLを加え、1Mクエン酸を滴下してpH4〜5に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題化合物(S)-2-(6-((4'-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸3(12mg、収率47.4%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 586.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.51-7.38 (m, 2H), 7.21 (s, 1H), 7.11 (dd, 2H), 6.70 (s, 2H), 6.51-6.54 (m, 2H), 5.10 (s, 2H), 4.80 (t, 1H), 4.52 (s, 1H), 4.33 (t, 1H), 3.76-3.85 (m, 3H), 3.41 (s, 2H), 2.85 (d, 1H), 2.66 (dd, 1H), 2.03 (s, 6H), 1.90 (d, 4H), 1.52 (s, 9H).
実施例4
【0087】
(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化31】
【化32】
工程1
(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
メチル(S)-2-(6-((4'-((1-(tert-ブトキシカルボニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチル- ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3
j(75mg,0.13mmol)を塩酸のジオキサン溶液15mLに溶解した。反応溶液は1時間反応させた。得られた反応溶液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート4a(75mg)を白色固体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0088】
工程2
(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
粗(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート4a(31mg,0.06mmol)をメタノール5mLに溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.6mL,0.62mmol)を添加した。反応溶液は2時間反応させた。得られた溶液を減圧下濃縮し、水3mLを加え、1Mクエン酸を滴下してpH5に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題化合物(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸4(31mg、収率100%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 486.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.51-7.38 (m, 2H), 7.21 (s, 1H), 7.11 (dd, 2H), 6.70 (s, 2H), 6.51-6.54 (m, 2H), 5.10 (s, 2H), 4.80 (t, 1H), 4.52 (s, 1H), 4.33 (t, 1H), 3.81-3.86 (m, 1H), 3.15 (s, 2H), 2.81 (s, 2H), 2.85 (d, 1H), 2.66 (dd, 1H), 2.03 (s, 6H), 1.90 (d, 4H).
実施例5
【0089】
(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-(メチルスルホニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化33】
【化34】
工程1
(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-(メチルスルホニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート4a(26mg,0.05mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、塩化メタンスルホニル(6mg,0.05mmol)およびトリエチルアミン(15mg,0.15mmmol)を添加した。反応溶液は1時間反応させた。得られた溶液に水10mLを加え、減圧下濃縮して、粗表題化合物(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-(メチルスルホニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート5a(40mg)を白色固体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 578.3 [M-1]
【0090】
工程2
(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-(メチルスルホニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
粗(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-(メチルスルホニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート5a(28mg,0.05mmol)をエタノール5mLに溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL,0.50mmol)を添加した。反応溶液は1時間反応させた。得られた溶液に1M塩酸を滴下してpH5に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を分取用分離法を用いて精製して表題化合物(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-(メチルスルホニル)ピぺリジン-4-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸5(12mg、収率44.0%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 564.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.38-7.45 (m, 2H), 7.18 (s, 1H), 7.05-7.10 (m, 2H), 6.67 (s, 2H), 6.47-6.51 (m, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.77 (t, 1H), 4.57 (s, 1H), 4.30 (t, 1H), 3.82 (t, 1H), 3.36-3.41 (m, 4H), 2.79-2.84 (m, 4H), 2.59-2.66 (m, 1H) , 2.00-2.04 (m, 10H).
実施例6
【0091】
(S)-2-(6-((4'-((1-アセチルピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化35】
【化36】
工程1
(S)-メチル2-(6-((4'-((1-アセチルピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-(ピぺリジン-4-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート4a(20mg,0.04mmol)をジクロロメタン2mLに溶解し、無水酢酸(5mg,0.05mmol)およびトリエチルアミン(12mg,0.12mmmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣は溶出系Aを用いてTLCで精製し、表題化合物(S)-メチル2-(6-((4'-((1-アセチルピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート6a(10mg、収率47.0%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 544.3 [M+1]
【0092】
工程2
(S)-2-(6-((4'-((1-アセチルピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
(S)-メチル2-(6-((4'-((1-アセチルピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート6a(10mg,0.02mmol)をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒(V/V=1:1)2mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.2mL,0.20mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、1M塩酸を滴下してpH5に調整して、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮して、表題化合物(S)-2-(6-((4'-((1-アセチルピぺリジン-4-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸6(8mg、収率84.2%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 530.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.37-7.45 (m, 2H), 7.18 (s, 1H), 7.05-7.10 (m, 2H), 6.67 (s, 2H), 6.47-6.51 (m, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.75-4.79 (m, 1H), 4.57 (s, 1H), 4.28-4.31 (m, 1H), 3.73-3.83 (m, 4H), 2.78-2.83 (m, 1H), 2.58-2.64 (m, 1H), 2.22-2.26 (m, 1H), 2.15 (m, 3H), 1.94-2.06 (m, 10H).
実施例7
【0093】
2-((S)-6-((4'-(((S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化37】
【化38】
工程1
(R)-tert-ブチル3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート
(R)- ピロリジン-3-オール7a(348mg,4mmol)およびトリエチルアミン(808mg,8mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、氷冷下ジ- tert-ブチ
ルジカーボネート(959mg,4.40mmol)を添加した。反応溶液は室温まで温め、3時間撹拌した。得られた溶液にジクロロメタン50mLを加え、飽和食塩水で洗浄し(5mL×3)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮した。残渣は溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(R)-tert-ブチル3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート7b(400mg、収率53.4%)を無色オイルとして得た。
【0094】
工程2
(R)-tert-ブチル3-((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート7b(375mg,2mmol)を氷冷下ジクロロメタン10mLに溶解し、トリエチルアミン(404mg,4mmol)および塩化メタンスルホニル(274mg,2.40mmol)を添加した。反応溶液は室温まで温め、3時間撹拌した。得られた溶液に水5mLを加え、ジクロロメタンで抽出した(20mL×3)。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮して、粗表題化合物(R)-tert-ブチル3-((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート7c(530mg)を黄色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0095】
工程3
メチル2-(((S)-6-((4'-((S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(R)-tert-ブチル3-((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート7c(190mg,0.72mmol)、メチル (S)-2-(6-((4'-ヒドロキシル-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3h(200mg,0.48mmol)および炭酸セシウム(310mg,0.96mmol))をN,N-ジメチルホルムアミド10mLに溶解した。反応混合液を80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液に水5mLおよび酢酸エチル50mLを加えた。有機相を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bで精製して、表題化合物メチル2-(((S)-6-((4'-((S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート7d(130mg、収率46.4%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 488.2 [M-99]
【0096】
工程4
2-((S)-6-((4'-(((S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-(((S)-6-((4'-((S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート7d(30mg,0.05mmol)をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒(V/V=1:1)4mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.1mL,0.10mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、1M塩酸を滴下してpH5に調整して、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、表題化合物2-((S)-6-((4'-(((S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸7(10mg、収率34.4%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 572.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.37-7.45 (m, 2H), 7.18(s, 1H), 7.05-7.10 (m, 2H), 6.63 (s, 2H), 6.47-6.51 (m, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.91 (s, 1H), 4.75-4.79 (m, 1H), 4.28-4.32 (m, 1H), 3.80-3.86 (m, 1H), 3.52-3.67 (m, 3H), 2.78-2.84 (m, 1H), 2.59-2.65 (m, 1H), 2.59-2.66 (m, 1H), 2.22-2.24 (m, 1H), 2.00-2.03 (m, 7H), 1.49 (s, 9H).
実施例8
【0097】
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化39】
【化40】
工程1
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-((S)-ピロリジン-3-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
メチル2-(((S)-6-((4'-((S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート7d(100mg,0.17mmol)をジクロロメタン3mLに溶解し、氷冷下トリフルオロ酢酸2mLを添加した。反応溶液は1時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-((S)-ピロリジン-3-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート8a(90mg)を無色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0098】
工程2
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル- 4'-(((S)-1-(メチルスルホニル) ピロリジン-3-イル) オキシ) ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
粗メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-((S)-ピロリジン-3-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート8a(45mg,0.09mmol)をジクロロメタン3mLに溶解し、塩化メタンスルホニル(13mg,0.11mmol)およびトリエチルアミン(18mg,0.18mmmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液に酢酸エチル30mLを加えた。有機相は飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、表題化合物メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル- 4'-(((S)-1-(メチルスルホニル) ピロリジン-3-イル) オキシ) ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート8b(40mg、収率77.0%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 583.4 [M+18]
【0099】
工程3
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル- 4'-(((S)-1-(メチルスルホニル) ピロリジン-3-イル) オキシ) ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート8b(30mg,0.05mmol)をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒(V/V=1:1)2mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.1mL,0.10mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、1M塩酸を滴下してpH5に調整して、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題化合物2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((S)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸8(28mg、収率94.2%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 550.2 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.38-7.46 (m, 2H), 7.17 (s, 1H), 7.05-7.09 (m, 2H), 6.59 (s, 2H), 6.47-6.52 (m, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.96 (s, 1H), 4.75-4.79 (m, 1H), 4.28-4.32 (m, 1H), 3.80-3.86 (m, 1H), 3.61-3.67 (m, 3H), 3.45-3.52 (m, 1H), 2.88 (s, 3H), 2.79-2.84 (m, 1H), 2.59-2.66 (m, 1H), 2.33-2.38 (m, 1H), 2.17-2.25 (m, 1H), 1.99 (s, 6H)
実施例9
【0100】
2-((S)-6-((4'-(((S)-1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化41】
【化42】
工程1
メチル2-((S)-6-((4'-(((S)-1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
粗メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-((S)-ピロリジン-3-イルオキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート8a(45mg,0.09mmol)をジクロロメタン3mLに溶解し、無水酢酸(13mg,0.11mmol)およびトリエチルアミン(18mg,0.18mmmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液にジクロロメタン20mLを加えた。有機相は飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物メチル2-((S)-6-((4'-(((S)-1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート9a(45mg、収率92.5%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 530.4 [M+1]
【0101】
工程2
2-((S)-6-((4'-(((S)-1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
粗メチル2-((S)-6-((4'-(((S)-1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート9a(40mg,0.08mmol)をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒(V/V=1:1)2mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.4mL,0.40mmol)を添加した。反応溶液は3時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpH3に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、表題化合物2-((S)-6-((4'-(((S)-1-アセチルピロリジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸9(20mg、収率51.3%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 514.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.41 (dd, 2H), 7.15 (d, 1H), 7.05 (d, 2H), 6.61 (d, 2H), 6.52-6.42 (m, 2H), 5.06 (s, 2H), 4.97 (d, 1H), 4.76 (dd, 1H), 4.28 (dd, 1H), 3.93-3.56 (m, 5H), 2.79 (dd, 1H), 2.60 (dd, 1H), 2.40-2.17 (m, 2H), 2.16-2.07 (m, 3H), 2.02-1.92 (m, 6H).
実施例10
【0102】
(S)-2-(6-((4'-(シクロペンチルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化43】
【化44】
工程1
シクロペンタノール
シクロペンタノン10a(1g,0.01mol)をメタノール10mLに溶解し、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(542mg,0.01mmol)を添加した。反応溶液を室温まで温め、2時間撹拌した。得られた溶液に水10mLを加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮して、粗表題化合物シクロペンタノール10b(1g)を無色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0103】
工程2
メタンスルホン酸シクロペンチル
粗シクロペンタノール10b(50mg,0.58mmol)、塩化メタンスルホニル(80mg,0.70mmol)およびトリエチルアミン(117mg,1.16mmol)をジクロロメタン10mLに溶解した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液に水10mLを加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物メタンスルホン酸シクロペンチル10c(90mg)を黄色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0104】
工程3
(S)-メチル2-(6-((4'-(シクロペンチルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
メタンスルホン酸シクロペンチル10c(50mg,0.28mmol)、(S)-メチル 2-(6-((4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3h(60mg,0.14mmol)および炭酸セシウム(100mg,0.30mmol))をN,N-ジメチルホルムアミド10mLに溶解した。反応混合液を80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた混合液に水10mLを加えて、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を水(20mL×2)および飽和食塩水(20mL)で続けて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bで精製して、表題化合物(S)-メチル2-(6-((4'-(シクロペンチルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート10d(40mg、収率30.0%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 487.3 [M+1]
【0105】
工程4
(S)-2-(6-((4'-(シクロペンチルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
(S)-メチル2-(6-((4'-(シクロペンチルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート10d(40mg,0.08mmol)をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒(V/V=2:5)7mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.8mL,0.80mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpH4〜5に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題化合物(S)-2-(6-((4'-(シクロペンチルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸10(30mg、収率80.0%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 471.2 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.38-7.42 (m, 2H), 7.18 (s, 1H), 7.05-7.11 (m, 2H), 6.63 (s, 2H), 6.47-6.51(m, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.74-4.79 (m, 2H), 4.27-4.31 (m, 1H), 3.75-4.90 (m, 1H), 2.79-2.81 (m, 1H), 2.63-2.66 (m, 2H), 1.99 (s, 6H), 1.89-1.92(m, 6H), 1.62-1.82(m, 2H).
実施例11
【0106】
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化45】
【化46】
工程1
(S)-3-ヒドロキシル-ピロリジン
塩酸塩
(S)-tert-ブチル 3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート11a(1.87g,10mmol)を塩酸のジオキサン溶液20mLに溶解した。反応溶液は0.5時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(S)-3-ヒドロキシル-ピロリジン塩酸塩11b(0.98g)を白色固体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0107】
工程2
メタンスルホン酸(S)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル
粗(S)-3-ヒドロキシル-ピロリジン塩酸塩11b(124mg,1mmol)をジクロロメタン15mLに溶解し、トリエチルアミン(303mg,3mmol)を添加した。反応溶液を0℃に冷却し、塩化メタンスルホニル(264mg,2,30mmol)を添加し、次いで室温まで温めてさらに2.5時間撹拌した。得られた溶液にジクロロメタン10mLを加え、1Mクエン酸を滴下してpH4〜5に調整し、有機相は無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物メタンスルホン酸(S)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル11c(153mg)を黄色固体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0108】
工程3
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ) ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
メタンスルホン酸(S)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル11c(41mg,0.17mmol)、(S)-メチル 2-(6-((4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3h(70mg,0.17mmol)および炭酸セシウム(165mg,0.50mmol))をN,N-ジメチルホルムアミド10mLに溶解した。反応混合液を80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ) ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート11d(71mg、収率75.1%)を淡黄色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 583.3 [M+18]
【0109】
工程4
2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ) ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート11d(71mg,0.13mmol)をメタノール10mLに溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL,1mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液に1Mクエン酸を滴下してpH4〜5に調整した。有機相は無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、表題化合物2-((S)-6-((2',6'-ジメチル-4'-(((R)-1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸11(70mg、収率100%)を黄色固体として得た。
MS m/z (ESI): 550.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.53-7.37 (m, 2H), 7.20 (s, 1H), 7.11 (t, 2H), 6.62 (s, 2H), 6.58-6.47 (m, 2H), 5.10 (s, 2H), 4.99 (s, 1H), 4.81 (t, 1H), 4.33 (dd, 1H), 3.85 (dt, 1H), 3.75-3.61 (m, 3H), 3.58-3.45 (m, 1H), 2.92 (s, 3H), 2.85 (dd, 1H), 2.66 (dd, 1H), 2.39 (dd, 1H), 2.32-2.15 (m, 1H), 2.02 (d, 6H).
実施例12
【0110】
2-((S)-6-((2,2',6'-トリメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化47】
【化48】
工程1
(4-(ベンジルオキシ)-2,6-ジメチルフェニル)ボロン酸
5-(ベンジルオキシ)-2-ブロモ-1,3-ジメチルベンゼン12a(2.91g,10mmol,特許出願WO2005019151に開示の方法で調製)をドライアイスバス冷却下、テトラヒドロフラン35mLに溶解し、n−ブチルリチウム(4.8mL,12mmol)を添加した。反応溶液を1.5時間撹拌し、ホウ酸トリプロピル(5.64g,30mmol)を添加し、次いで30℃に加熱して、12時間撹拌した。得られた溶液に2M塩酸10mLを滴下し、次いで室温に冷やして、さらに2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下濃縮し、ろ過した。ろ過ケーキを水(10mL)およびn−ヘキサン(10mL)で続けて洗浄し、表題化合物(4-(ベンジルオキシ)-2,6-ジメチルフェニル)ボロン酸12b(1.54g、収率60.2%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 257.2 [M+1]
【0111】
工程2
(4'-(ベンジルオキシ)-2,2',6'-トリメチルビフェニル-3-イル)メタノール
2-メチル-3-ブロモ-フェニルメタノール(201mg,1mmol,特許出願WO2010143733に開示の方法で調製)、(4-(ベンジルオキシ)-2,6-ジメチルフェニル)ボロン酸12b(300mg,1.20mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液1mL、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル(33mg,0.08mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(18mg,0.02mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド1mLに溶解した。反応混合液はマイクロ波条件下120℃で1時間反応させた。得られた混合液に水10mLを加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物 (4'-(ベンジルオキシ)-2,2',6'-トリメチルビフェニル-3-イル)メタノール12c(190mg、収率57.2%)を赤色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 333.3 [M+1]
【0112】
工程3
3'-(ヒドロキシメチル)-2,2',6-トリメチルビフェニル-4-オール
(4'-(ベンジルオキシ)-2,2',6'-トリメチルビフェニル-3-イル)メタノール12c(190mg,0.57mmol)をメタノール5mLに溶解し、水素雰囲気下にPd/C(20mg、10%)を添加した。反応溶液は12時間撹拌した。得られた溶液をろ過し、ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物3'-(ヒドロキシメチル)-2,2',6-トリメチルビフェニル-4-オール12d(128mg)を黄色固体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 241.2 [M-1]
【0113】
工程4
(S)-(2,2',6'-トリメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール
粗(R)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル1b(69mg,0.41mmol)、、粗3'-(ヒドロキシメチル)-2,2',6-トリメチルビフェニル-4-オール12d(100mg,3.13mmol)および炭酸セシウム(403mg,1.24mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド315mLに溶解した。反応混合液は80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(S)-(2,2',6'-トリメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール12e(110mg、収率86.0%)をオフホワイトの固体として得た。
MS m/z (ESI): 313.2 [M+1]
【0114】
工程5
メチル 2-((S)-6-((2,2',6'-トリメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-(2,2',6'-トリメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール12e(75mg,0.24mmol)、メチル(S)-2-(6-ヒドロキシル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(50mg,0.24mmol)およびトリフェニルホスフィン(94mg,0.36mmol)をジクロロメタン20mLに溶解した。反応溶液を0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(73mg,0.36mmol)を添加し、次いで室温まで温めて、2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物メチル 2-((S)-6-((2,2',6'-トリメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート12f (100mg、収率83.0%)を白色固体として得た。
【0115】
工程6
2-((S)-6-((2,2',6'-トリメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル 2-((S)-6-((2,2',6'-トリメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート12f (100mg,0.20mmol)をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒(V/V=1:1)4mLに溶解し、2M水酸化リチウム水溶液(1mL,2mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpH1〜2に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮した。残渣は分取用の分離法を用いて精製し、表題化合物2-((S)-6-((2,2',6'-トリメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸12(80mg、収率83.0%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 487.2 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.41-7.43 (d, 1H), 7.24-7.26 (d, 1H), 7.08-7.10 (d, 1H), 7.02-7.04 (d, 1H), 6.64 (s, 2H), 6.51-6.56 (m, 2H), 5.05 (s, 2H), 4.96-4.4.97 (m, 1H), 4.77-4.81 (m, 1H), 4.30-4.31 (m, 1H), 4.03-4.07 (m, 3H), 3.92-3.97 (m, 1H), 3.83-3.85 (m, 1H), 2.81-2.87 (m, 1H), 2.61-2.68 (m, 1H), 2.20-2.25 (m, 2H), 1.97 (s, 3H), 1.93 (s, 6H), 1.27-1.30 (m, 1H).
実施例13
【0116】
2-((S)-6-((4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化49】
【化50】
工程1
4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド
4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド3d(226mg,1mmol)、3,4‐エポキシテトラヒドロフラン13a(600mg,6.97mmol)および炭酸カリウム(180mg,1.30mmol)をエタノール1mLに溶解した。反応混合液はマイクロ波条件下100℃で90分間反応させた。得られた混合液に酢酸エチル10mLを加え、ろ過して、酢酸エチル(10mL×3)で洗浄した。ろ液は減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド13b(312mg、収率100%)を黄色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 313.1 [M+1]
【0117】
工程2
(3R,4R)/(3S,4S)-4-((3'-ホルミル-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ) テトラヒドロフラン-3-イルアセテート
4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド13b(312mg,1mmol)を氷冷下ジクロロメタン5mLに溶解し、トリエチルアミン(0.3mL,2mmol)および塩化アセチル(0.1mL,1.50mmol)を続けて添加した。反応溶液を室温に暖め、30分間撹拌した。得られた溶液に水10mLを加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(3R,4R)/(3S,4S)-4-((3'-ホルミル-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)テトラヒドロフラン-3-イルアセテート13c(280mg、収率79.1%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 372.3 [M+18]
【0118】
工程3
(3R,4R)/(3S,4S)-4-((3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)テトラヒドロフラン-3-イルアセテート
(3R,4R)/(3S,4S)-4-((3'-ホルミル-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)テトラヒドロフラン-3-イルアセテート13c(280mg,0.79mmol)をメタノール5mLに溶解した。反応混合液は0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(45mg,1.20mmol)を添加し、次いで室温まで温めて、30分間撹拌した。得られた混合液にアセトン5mLを加え、減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、分離して、水相を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(10mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(3R,4R)/(3S,4S)-4-((3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)テトラヒドロフラン-3-イルアセテート13d(200mg、収率70.9%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 357.2 [M+1]
【0119】
工程4
メチル2-((S)-6-((4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-アセトキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(3R,4R)/(3S,4S)-4-((3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)テトラヒドロフラン-3-イルアセテート13d(200mg,0.56mmol)、メチル(S)-2-(6-ヒドロキシル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(117mg,0.56mmol)およびトリフェニルホスフィン(221mg,0.84mmol)をジクロロメタン5mLに溶解した。反応溶液を0℃に冷却して、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(170mg,0.84mmol)を添加した。反応溶液を室温まで温め、3時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物メチル2-((S)-6-((4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-アセトキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート13e(200mg、収率65.1%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 564.3 [M+18]
【0120】
工程5
2-((S)-6-((4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-((S)-6-((4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-アセトキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート13e(200mg,0.37mmol)をジクロロメタンとメタノール(V:V=1:3)の混合溶媒4mLに溶解し、3M水酸化リチウム水溶液(0.5mL,1.50mmol)を添加した。反応溶液は12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpH2〜3に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物2-((S)-6-((4'-(((3R,4R)/(3S,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸13(110mg、収率61.4%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 508.3 [M+18]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.40(m, 2H), 7.16(s, 1H), 7.06(m, 2H), 6.66(s ,2H), 6.48(m, 2H), 5.06(s, 2H), 4.76(m, 2H), 4.47(d, 1H), 4.29(m, 2H), 4.07(dd, 1H), 3.95(dd, 1H), 3.86(d, 1H), 3.80(m, 1H), 2.80(dd, 1H), 2.61(dd, 1H), 1.99(s, 6H).
実施例14
【0121】
(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-プロピオニルアゼチジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化51】
【化52】
工程1
(S)-tert-ブチル3-((3'-(((3-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)オキシ)メチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル3-
((メチルスルホニル)
オキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート14a (100mg、0.40mmol,特許出願WO2011097958に開示の方法で調製)、(S)-メチル 2-(6-((4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート3h(80mg,0.19mmol)および炭酸セシウム(130mg,0.40mmol))をN,N-ジメチルホルムアミド10mLに溶解した。反応溶液を80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液に水10mLを加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(S)-tert-ブチル3-((3'-(((3-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)オキシ)メチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート14b(60mg、収率50.0%)を無色オイルとして得た。
【0122】
工程2
(S)-メチル2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)- 2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート
(S)-tert-ブチル3-((3'-(((3-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)オキシ)メチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)アゼチジン-1-カルボキシレート14b(100mg,0.17mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、トリフルオロ酢酸1mLを添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(S)-メチル2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)- 2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート14c(80mg)を褐色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 474.2 [M+1]
【0123】
工程3
(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-プロピオニルアゼチジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
粗(S)-メチル2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)- 2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート14c(40mg,0.09mmol)をジクロロメタン3mLに溶解し、トリエチルアミン(0.1mL,0.26mmol)および塩化プロピオニル(11mL,0.13mmol)を続けて添加した。反応溶液は12時間撹拌した。得られた溶液にジクロロメタン10mLを加え、飽和食塩水で洗浄し(5mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-プロピオニルアゼチジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート14d(45mg)を黄色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 474.2 [M+1]
【0124】
工程4
(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-プロピオニルアゼチジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
粗(S)-メチル2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-プロピオニルアゼチジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート14d(45mg,0.09mmol)をメタノール3mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.5mL,0.50mmol)を添加した。反応溶液は3時間撹拌した。得られた溶液に1M塩酸を滴下してpH3に調整し、水3mLを加えて減圧下に濃縮し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、表題化合物(S)-2-(6-((2',6'-ジメチル-4'-((1-プロピオニルアゼチジン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸14(20mg、収率43.0%)を黄色固体として得た。
MS m/z (ESI): 514.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.43-7.34 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 7.08-7.05 (m, 2H), 6.50-6.46 (m, 4H), 5.05 (s, 2H), 5.06-5.03 (m, 1H), 4.82-4.70 (m,1H), 4.65-4.38 (m, 2H), 4.28-4.16 (m, 3H); 3.87-3.77 (m, 1H); 2.79-2.78 (m, 1H), 2.65-2.62 (m, 1H), 2.19-2.17 (q, 2H), 1.99 (s, 6H), 1.16 (t, 3H).
実施例15
【0125】
(S)-2-(6-((4'-((1-(シクロプロパンカルボニル)アゼチジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化53】
【化54】
工程1
(S)-メチル2-(6-((4'-((1-(シクロプロパンカルボニル)アゼチジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
粗(S)-メチル2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)- 2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート14c(40mg,0.09mmol)をジクロロメタン3mLに溶解し、トリエチルアミン(0.1mL,0.26mmol)および塩化シクロプロパンカルボニル15a(14mg,0.13mmol)を添加した。反応溶液は12時間撹拌した。得られた溶液にジクロロメタン10mLを加え、飽和食塩水で洗浄し(5mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過し、ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(S)-メチル2-(6-((4'-((1-(シクロプロパンカルボニル)アゼチジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート15b(46mg)を赤色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 542.2 [M+1]
【0126】
工程2
(S)-2-(6-((4'-((1-(シクロプロパンカルボニル)アゼチジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
粗(S)-メチル2-(6-((4'-((1-(シクロプロパンカルボニル)アゼチジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート15b(46mg,0.09mmol)をメタノール3mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.5mL,0.50mmol)を添加した。反応溶液は3時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮し、1M塩酸を滴下してpH3に調整し、水3mLを加えて、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、表題化合物(S)-2-(6-((4'-((1-(シクロプロパンカルボニル)アゼチジン-3-イル)オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸15((20mg、収率44.0%)を黄色固体として得た。
MS m/z (ESI): 526.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.43-7.34 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 7.08-7.05 (m, 2H), 6.50-6.46 (m, 4H), 5.05 (s, 2H), 5.06-5.03 (m, 1H), 4.82-4.70 (m, 1H), 4.65-4.38 (m, 2H), 4.28-4.16 (m, 3H), 3.87-3.77 (m, 1H), 2.79-2.78 (m, 1H), 2.65-2.62 (m, 1H), 1.99 (s, 6H), 1.16 (m, 1H), 0.89 (m, 2H), 0.64 (m, 2H).
実施例16
【0127】
(S)-2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化55】
【化56】
工程1
塩化2−シアノアセチル
2−シアノ酢酸16a(25mg,0.30mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、塩化オキサリル(47mg,0.45mmol)およびN,N-ジメチルホルムアミド1滴を添加した。反応溶液は30分間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物塩化2−シアノアセチル16b(30mg)を赤色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0128】
工程2
(S)-メチル2-(6-((4'-((1-(2-シアノアセチル)アゼチジン-3-イル) オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-メチル2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)- 2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート2,2,2-トリフルオロアセテート14c(150mg,0.32mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、トリエチルアミン(65mg,0.64mmol)および粗塩化2−シアノアセチル16b(49mg,0.48mmol)を添加した。反応溶液は16時間撹拌した。得られた溶液に水10mLを加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(5mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、粗表題化合物(S)-メチル2-(6-((4'-((1-(2-シアノアセチル)アゼチジン-3-イル) オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート16c(80mg、収率46.2%)を黄色固体として得た。
MS m/z (ESI): 558.3 [M+18]
【0129】
工程3
(S)-2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
(S)-メチル2-(6-((4'-((1-(2-シアノアセチル)アゼチジン-3-イル) オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート16c(80mg,0.15mmol)をテトラヒドロフランとメタノールの混合溶媒(V/V=1:1)2mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(1mL,1mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpH3に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(S)-2-(6-((4'-(アゼチジン-3-イルオキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸16(65mg、収率95.6%)を淡黄色固体として得た。
MS m/z (ESI): 458.2 [M-1]
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.47-7.43 (m, 1H), 7.41-7.37 (m, 1H), 7.15-7.09 (m, 2H), 7.05 (d, 1H), 6.63 (s, 2H), 6.50-6.43 (m, 2H), 5.10 (s, 2H), 5.07-5.03 (m, 1H), 4.73-4.65(m, 1H), 4.50-4.41 (m, 2H), 4.22-4.15 (m, 1H), 4.01-3.96 (m, 2H), 3.74-3.62 (m, 1H), 2.75-2.65 (m, 1H), 2.50-2.43 (m, 1H), 1.93 (s, 6H).
実施例17
【0130】
2-((S)-6-((4'-
(((1R,2R)/(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル))
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化57】
【化58】
工程1
4'-
(((1R,2R) /(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド
4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド3d(113mg,0.50mmol)、1,2‐エポキシシクロペンタン17a(300mg,3.57mmol)および炭酸カリウム(90mg,0.65mmol)をエタノール0.5mLに溶解した。反応混合液はマイクロ波条件下100℃で75分間反応させた。得られた混合液に酢酸エチル15mLを加え、ろ過した。ろ液は水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮して、粗表題化合物4'-
(((1R,2R) /(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド17b(180mg)を黄色粘液として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 311.3 [M+1]
【0131】
工程2
(1R,2R)/(1S,2S)-2-((3'-ホルミル-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)シクロペンチルアセテート
粗4'-
(((1R,2R) /(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド17b(155mg,0.50mmol)をジクロロメタン15mLに溶解した。反応溶液にトリエチルアミン(0.1mL,1mmol)および塩化アセチル(61mg,0.60mmol)を続けて添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液にジクロロメタン10mLを加え、水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bで精製して、表題化合物(1R,2R)/(1S,2S)-2-((3'-ホルミル-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)シクロペンチルアセテート17c(71mg、収率40.3%)を白色固体として得た。
【0132】
工程3
(1R,2R)/(1S,2S)-2-((3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)シクロペンチルアセテート
(1R,2R)/(1S,2S)-2-((3'-ホルミル-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)シクロペンチルアセテート17c(71mg,0.20mmol)をメタノール10mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(15mg,0.40mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた混合液にアセトン6mLを加え、減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(1R,2R)/(1S,2S)-2-((3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)シクロペンチルアセテート17d(61mg、収率85.2%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 355.3 [M+1]
【0133】
工程4
2-((S)-6-((4'-
(((1R,2R)/(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル))
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル
(1R,2R)/(1S,2S)-2-((3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-イル)オキシ)シクロペンチルアセテート17d(61mg,0.17mmol)、メチル (S)-2-(6-ヒドロキシル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(36mg,0.17mmol)およびトリフェニルホスフィン(68mg,0.26mmol)をジクロロメタン10mLに溶解した。反応溶液を0℃に冷やし、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(53mg,0.26mmol)を添加した。反応溶液を室温まで温めて、1.5時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物2-((S)-6-((4'-
(((1R,2R)/(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル))
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル17e(64mg、収率69.0%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 520.4 [M+18]
【0134】
工程5
2-((S)-6-((4'-
(((1R,2R)/(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
2-((S)-6-((4'-
(((1R,2R)/(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル))
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル17e(54mg,0.10mmol)をメタノール10mLに溶解し、2M水酸化リチウム水溶液(0.5mL,1mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮した。残渣に水3mLを加えて、1Mクエン酸を滴下してpH2〜3に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、表題化合物2-((S)-6-((4'-
(((1R,2R)/(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル))
オキシ)-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸17(21mg、収率43.0%)を淡黄色固体として得た。
MS m/z (ESI): 506.4 [M+18]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.41-7.48 (m, 2H), 7.22 (s, 1H), 7.04-7.14 (m, 2H), 6.66 (s, 2H), 6.51-6.55 (m, 2H), 5.10 (s, 2H), 4.78-4.83 (s, 1H), 3.96-3.99 (m, 1H), 3.72-3.86 (m, 1H), 2.83-2.88 (m, 1H), 2.63-2.69 (m, 1H), 2.24-2.76 (m, 2H), 2.03 (s, 6H), 1.96-2.06 (m, 2H), 1.61-1.86 (m, 2H), 1.46-1.56 (m, 2H).
【0135】
2-((S)-6-((4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化59】
【化60】
工程1
4'-(ベンジルオキシ)-4-フルオロ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド
(4-(ベンジルオキシ)-2,6-ジメチルフェニル)ボロン酸12b(256mg,1mmol)、2-フルオロ-5-ブロモ-ベンズアルデヒド(203mg,1mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(1mL,2mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル(37mg,0.08mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(18mg,0.02mmol)をエチレングリコールジメチルエーテルとトルエン(V/V=1:2)の混合溶媒3mLに溶解した。反応混合液は100℃で2時間、次いでマイクロ波条件下120℃で0.5時間加熱した。得られた混合液に水10mLを加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物4'-(ベンジルオキシ)-4-フルオロ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド18a(390mg、収率58.4%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 335.2 [M+1]
【0136】
工程2
(4'-(ベンジルオキシ)-4-フルオロ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メタノール
4'-(ベンジルオキシ)-4-フルオロ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド18a(390mg,1.17mmol)をメタノール5mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(66mg,1.75mmol)を添加した。反応溶液は30分間撹拌した。得られた混合液にアセトン10mLを加え、減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(4'-(ベンジルオキシ)-4-フルオロ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メタノール18b(370mg)を無色粘液として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0137】
工程3
4'-フルオロ-3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール
粗(4'-(ベンジルオキシ)-4-フルオロ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-イル)メタノール18b(370mg,1.10mmol)をメタノール5mLに溶解し、水素雰囲気下Pd/C(40mg,10%)を添加した。反応混合液は12時間撹拌した。得られた混合液はろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物4'-フルオロ-3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール18c(225mg、収率83.3%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 245.2 [M-1]
【0138】
工程4
(S)-(4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール
粗(R)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル1b(83mg,0.5mmol)、4'-フルオロ-3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール18c(110mg,0.45mmol)および炭酸セシウム(293mg,0.90mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド2mLに溶解した。反応混合液を90℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた混合液は減圧下に濃縮し、水10mLを加えて、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物(S)-(4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール18d(150mg)を無色粘液として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 317.1 [M+1]
【0139】
工程5
メチル2-((S)-6-((4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
粗(S)-(4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール18d(150mg,0.45mmol)、メチル (S)-2-(6-ヒドロキシル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(94mg,0.45mmol)およびトリフェニルホスフィン(177mg,0.68mmol)をジクロロメタン5mLに溶解した。反応溶液を0℃に冷やし、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(136mg,0.68mmol)を添加した。反応溶液を室温まで温めて、12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物メチル2-((S)-6-((4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート18e(150mg、収率65.8%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 507.2 [M+1]
【0140】
工程6
2-((S)-6-((4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-((S)-6-((4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート18e(150mg,0.30mmol)をテトラヒドロフラン、メタノールおよび水(V/V=1:3:0.5)の混合溶媒4.5mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(1mL,1mmol)を添加した。反応溶液は12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、2M塩酸を滴下してpH2〜3に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、表題化合物2-((S)-6-((4-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸18(100mg、収率66.7%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 491.3 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.23 (dd, 1H), 7.14-7.04 (m, 3H), 6.60 (s, 2H), 6.50-6.45 (m, 2H), 5.13 (s, 2H), 4.94 (m, 1H), 4.76 (t, 1H), 4.28 (dd, 1H), 4.02-3.89 (m, 4H), 3.80 (m, 1H), 2.80 (dd, 1H), 2.61 (dd, 1H), 2.20 (m, 2H), 1.96 (s, 6H).
実施例19
【0141】
2-((S)-6-((3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化61】
【化62】
工程1
3-フルオロ-3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール
3'-フルオロ-4'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルビフェニル-3-カルバルデヒド19a(700mg,2.87mmol,特許出願WO2008001931に開示の方法で調製)をメタノール10mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(130mg,3.44mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水10mLを加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物3-フルオロ-3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール19b(700mg)を白色固体として得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 247.1 [M+1]
【0142】
工程2
(S)-(3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール
粗(R)-テトラヒドロフラン-3-イル メタンスルホン酸エステル1b(202mg,1.22mmol)、粗3-フルオロ-3'-(ヒドロキシメチル)-2,6-ジメチルビフェニル-4-オール19b(200mg,0.81mmol)および炭酸セシウム(527mg,1.62mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド5mLに溶解した。反応混合液を80℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた混合液に水20mLを加えて、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を合わせて、水(30mL)、飽和食塩水(30mL)で続けて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(S)-(3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール19c(130mg、収率50.8%)を無色粘液として得た。
MS m/z (ESI): 334.2 [M+18]
【0143】
工程3
メチル2-((S)-6-((3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(S)-(3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール19c(130mg,0.41mmol)、メチル (S)-2-(6-ヒドロキシル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(85mg,0.41mmol)およびトリフェニルホスフィン(161mg,0.62mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(125mg,0.62mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物メチル2-((S)-6-((3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート19d(150mg、収率72.5%)を無色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 507.2 [M+1]
【0144】
工程4
2-((S)-6-((3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
メチル2-((S)-6-((3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート19d(150mg,0.30mmol)をメタノールとテトラヒドロフラン(V/V=1:1)の混合溶媒4mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(1.5mL,1.50mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣に水10mLを加え、1M塩酸を滴下してpH2〜3に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、表題化合物2-((S)-6-((3'-フルオロ-2',6'-ジメチル-4'-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸19(85mg、収率57.8%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 491.2 [M-1]
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.52-7.41 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 7.10 (d, 2H), 6.70 (d, 1H), 6.58-6.52 (m, 1H), 6.51 (s, 1H), 5.10 (s, 2H), 5.07-4.96 (m, 2H), 4.83-4.78 (m, 1H), 4.38-4.29 (m, 1H), 4.14-4.05 (m, 3H), 4.02-3.95 (m, 1H), 2.90-2.79 (m, 1H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.31-2.20 (m, 2H), 2.00 (s, 3H), 1.96 (d, 3H).
【0145】
実施例20〜24の化合物は実施例3および5の方法に従って適当な試薬を用いて調製した。
実施例番号、構造および特性データを以下に示す:
【0146】
実施例25〜34の化合物は実施例1および18の方法に従って適当な試薬を用いて調製した。
実施例番号、構造および特性データを以下に示す:
実施例35
【0147】
2-((S)-6-((2'-(ヒドロキシメチル)-6'-メチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化63】
【化64】
工程1
(R)-3-(4-ブロモ-3,5-ジメチルフェノキシ)テトラヒドロフラン
(S)-テトラヒドロフラン-3-オール2a(1g,11.35mmol)をジクロロメタン30mLに溶解し、4‐ブロモ‐3,5‐ジメチルフェノール(2.28g,11.35mmol)を添加した。反応溶液は0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(3.57g,13.62mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.75g,13.62mmol)を続けて添加した。反応溶液は室温まで温めて、12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(R)-3-(4-ブロモ-3,5-ジメチルフェノキシ)テトラヒドロフラン35a(2.27g、収率73.9%)を無色オイルとして得た。
【0148】
工程2
(R)-3-(4-ブロモ-3-(ブロモメチル)-5-メチルフェノキシ)テトラヒドロフラン
(R)-3-(4-ブロモ-3,5-ジメチルフェノキシ)テトラヒドロフラン35a(2.27g,8.37mmol)、N−ブロモスクシンイミド(1.79g,10.04mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(64mg,0.42mmol)を四塩化炭素50mLに溶解した。反応溶液は60℃に加熱し、12時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮しtert-ブチルメチルエーテル50mLを加えて、10分間撹拌し、ろ過して、tert-ブチルメチルエーテル(20mL×2)で洗浄した。ろ液を合わせて減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(R)-3-(4-ブロモ-3-(ブロモメチル)-5-メチルフェノキシ)テトラヒドロフラン35b(707mg、収率24.2%)を淡黄色固体として得た。
【0149】
工程3
(R)-2-ブロモ-3-メチル-5-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ベンジル アセテート
(R)-3-(4-ブロモ-3-(ブロモメチル)-5-メチルフェノキシ)テトラヒドロフラン35b(700mg,2mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド15mLに溶解し、酢酸カリウム(197mg,2mmol)を添加した。反応溶液は50℃に加熱し、1時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷やし、水100mLを加えて、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、粗表題化合物(R)-2-ブロモ-3-メチル-5-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ベンジル アセテート35c(658mg)を黄色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 346.3 [M+18]
【0150】
工程4
(R)-(3'-(ヒドロキシメチル)-6-メチル-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-2-イル)メチルアセテート
粗(R)-2-ブロモ-3-メチル-5-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ベンジル アセテート35c(658mg,2mmol)をジオキサン50mLに溶解し、3−ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(608mg,4mmol)および炭酸カリウム水溶液6mL(636mg,4mmol)、次いで[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム (II)(74mg,0.10mmol)を添加した。反応溶液は70℃に加熱し、4時間撹拌した。得られた溶液は冷却して、1M塩酸水溶液100mLに注いで、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(R)-(3'-(ヒドロキシメチル)-6-メチル-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-2-イル)メチルアセテート35d(476mg、収率66.8%)を黄色オイルとして得た。
MS m/z (ESI): 374.4 [M+18]
【0151】
工程5
メチル2-((S)-6-((2'-(アセトキシメチル)-6'-メチル-4'-(((R)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(R)-(3'-(ヒドロキシメチル)-6-メチル-4-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-2-イル)メチルアセテート35d(127mg,0.36mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、メチル (S)-2-(6-ヒドロキシル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(89mg,0.43mmol)およびトリフェニルホスフィン(112mg,0.43mmol)を添加した。反応溶液を0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(87mg,0.43mmol)を添加した。反応溶液は室温に暖め、12時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物メチル2-((S)-6-((2'-(アセトキシメチル)-6'-メチル-4'-(((R)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート35e(189mg)を黄色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0152】
工程6
2-((S)-6-((2'-(ヒドロキシメチル)-6'-メチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
粗メチル2-((S)-6-((2'-(アセトキシメチル)-6'-メチル-4'-(((R)- テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート35e(189mg,0.36mmol)をメタノールとテトラヒドロフラン(V/V=1:4)の混合溶媒10mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(4mL,4mmol)を添加した。反応溶液は3時間撹拌した。得られた溶液に水50mLおよび2M水酸化ナトリウム水溶液5mLを加えた。水相は酢酸エチル(30mL)で洗浄し、次いで1M塩酸を滴下してpH2〜3に調整して、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、表題化合物2-((S)-6-((2'-(ヒドロキシメチル)-6'-メチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸35(15mg、収率8.6%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 489.2 [M-1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.35 - 7.48 (m, 2H), 7.03 - 7.19 (m, 3H), 6.93 (br, 1H), 6.73 (br, 1H), 6.42 - 6.52 (m, 2H), 5.08 (s, 2H), 5.03 (br, 1H), 4.68 (t, 1H), 4.14 - 4.24 (m, 1H), 4.07 (s, 2H), 3.91 (dd, 1H), 3.73 - 3.88 (m, 3H), 3.61 - 3.73 (m, 1H), 2.64 - 2.77 (m, 1H), 2.46 (d, 1H), 2.16 - 2.30 (m, 1H), 1.95 - 2.06 (m, 1H), 1.91 (s, 3H) .
実施例36
【0153】
2-((S)-6-((4-ヒドロキシ-2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
【化65】
【化66】
工程1
(R)-(4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール
(R)-3-(4-ブロモ-3,5-ジメチルフェノキシ)テトラヒドロフラン35a(731mg,2.69mmol)をジオキサン20mLに溶解し、(2-(ベンジルオキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタノール(1.28g,3.76mmol,特許出願US2011275797に開示の方法で調製)および炭酸水素ナトリウム水溶液4mL(855mg,8.07mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム (II)(98mg,0.14mmol)を添加した。反応溶液は70℃に加熱し、4時間撹拌した。得られた溶液は冷却して、水100mLに注ぎ、1M塩酸を滴下してpH2〜3に調整して、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液は減圧下に濃縮した。残渣を溶出系Bを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(R)-(4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール36a(637mg、収率63.7%)を黄色オイルとして得た。
【0154】
工程2
メチル2-((S)-6-((4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート
(R)-(4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メタノール36a(637mg,1.69mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、メチル (S)-2-(6-ヒドロキシル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート(423mg,2.03mmol)およびトリフェニルホスフィン(532mg,2.03mmol)を添加した。反応溶液を0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(411mg,2.03mmol)を添加して、室温まで暖め、12時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物メチル2-((S)-6-((4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート36b(1g)を褐色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0155】
工程3
2-((S)-6-((4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
粗メチル2-((S)-6-((4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)アセテート36b(1g,1.69mmol)をメタノールとテトラヒドロフラン(V/V=1:4)の混合溶媒50mLに溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(20mL,20mmol)を添加した。反応溶液は2時間撹拌した。得られた溶液は減圧下に濃縮した。残渣に水150mLおよび酢酸エチル30mLを加え、1M塩酸を滴下してpH2〜3に調整して、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出液を合わせて、飽和食塩水で洗浄し(30mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、ろ過した。ろ液を減圧下に濃縮して、粗表題化合物2-((S)-6-((4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸36c(152mg、収率8.6%)を褐色オイルとして得たが、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
MS m/z (ESI): 579.4 [M-1]
【0156】
工程4
2-((S)-6-((4-ヒドロキシ-2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸
2-((S)-6-((4-(ベンジルオキシ)-2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸36c(152mg,0.26mmol)を酢酸エチル5mLに溶解し、Pd/C(30mg、10%)を加えた。反応溶液は
水素雰囲気下12時間撹拌した。得られた溶液はろ過した。ろ液は減圧下に濃縮し、残渣を溶出系Aを用いてTLCで精製し、粗表題化合物2-((S)-6-((4-ヒドロキシ-2',6'-ジメチル-4'-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)ビフェニル-3-イル)メトキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-3-イル)酢酸36(18mg、収率14.1%)を白色固体として得た。
MS m/z (ESI): 491.4 [M+1]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.34 (br, 1H), 9.68 (s, 1H), 7.08 (d, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.82 - 6.93 (m, 2H), 6.63 (s, 2H), 6.37 - 6.49 (m, 2H), 5.00 (s, 3H), 4.67 (t, 1H), 4.12 - 4.22 (m, 1H), 3.89 (dd, 1H), 3.71 - 3.85 (m, 3H), 3.66 (t, 1H), 2.68 (dd, 1H), 2.45 (d, 1H), 2.19 (dd, 1H), 1.96 (dd, 1H), 1.89 (s, 6H).
【0157】
試験例
生物学的試験
試験例1:CHO-K1/GPR40細胞に対する本発明化合物のアゴニスト活性
次の方法をGPR40に対する本発明化合物のアゴニスト活性の測定に用いた。実験方法を以下に記載する:
CHO-K1/GPR40細胞(GPR40を発現するCHO-K1細胞株はレトロウイルス感染法を用いて作成され、CHO-K1/GPR40細胞は略して、CHO-K1細胞はChinese Academy of SciencesのCell bankから購入した、(カタログ番号GNHa 7);GPR40 cDNAはGuangzhou FulenGen Co., Ltdから購入(カタログ番号EX-U0270-M02)した。)は96穴プレートに播種密度25000/ウェルで播種した。セルプレートは37℃および5%CO
2で24時間培養した。実験を通して細胞培養液は廃棄し、細胞を緩衝液(1x HBSS + 20mM HEPES pH 7.4)で一度洗浄して、Fluo-4カルシウムイオン蛍光色素100μLを各ウェルに素早く加えて、暗所で37℃で30分間、次いで室温でさらに30分間培養した。測定中、各ウェルのベースライン値を先ず読み取り、次いで異なる濃度の薬物をウェルに添加(50μL/ウェル)して、蛍光値を読み取った。蛍光の励起波長は494nmで、発光波長は516nmであった。蛍光強度の増加は細胞中のカルシウムイオン濃度に比例した。各細胞の細胞応答率=(最大蛍光値−最少蛍光値)/最少蛍光値、化合物のEC
50値を計算した。
結論:本発明の化合物はをGPR40に対して有意なアゴニスト活性を有していた。
【0158】
薬物動態試験
1.目的
異なる時点での薬物血漿濃度を測定するために本発明化合物を胃内に投与した。本発明化合物の薬物動態挙動をラットで研究、評価した。
2.プロトコール
2.1サンプル
実施例1、実施例2、実施例13および実施例30の化合物
2.2試験動物
16匹の健康な成体ラット、各群4匹、雄と雌半々、4グループに分割、SINO-BRITSH SIPPR/BK LAB. ANIMAL LTD., COから購入、License number: SCXK (Shanghai) 2008-0016
2.3試験化合物の調製
試験化合物の正確な量を量り、0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウムを加え、マイクロ波を用いて0.5mg/mL懸濁液を調製した。
2.4投与およびサンプル採取
一晩の絶食の後、ラットの胃内に5.0mg/kgの投与量および10mL/kgの投与容量で投与した。血液サンプルは抗凝血剤としてヘパリンを用い、投与前と投与後24時間以内のの異なる時点で採取した。分離した血漿サンプルは−20℃で保存した。ラットは投与後2時間で餌を与えた。
3.分析方法
血液サンプル(0.1mL)は投与前と投与後1.0、2.0、3.0、4.0、6.0、8.0、11.0、24.0および48.0時間に採取し、ヘパリン処理したチューブに保存して5分間3,500rpm、4℃で遠心分離を行い、血漿を分離した。血漿サンプルは−20℃で保存した。ラットは投与後2時間で餌を与えた。
胃内投与後のラット血漿中の異なる試験化合物の含有量はLC/MS/MS法で測定した。この方法の直線性は1.00〜2000ng/mlである。血液サンプルはメタノールの添加によりタンパクの沈殿が完了した後に分析した。
【0159】
4.薬物動態パラメータの結果
本発明化合物の薬物動態パラメータを以下に示した。
結論:本発明化合物はラットへの胃内投与後、高い血漿濃度と曝露、長い半減期、及び良好な薬物動態プロフィールを有していた。
【0160】
薬物動力学試験
1.目的
高脂肪食で飼育したマウスを試験動物に使用した。糖負荷マウスの経口グルコース耐性試験(OGTT)について単一用量の本発明化合物の経口投与の効果を調べた。
2.試験化合物
実施例1、実施例2、実施例13、実施例16、実施例18、実施例19および実施例26の化合物
3.試験動物
健康なICRマウス、雄、をSINO-BRITSH SIPPR/BK LAB. ANIMAL LTD., CO,License number: SCXK (Shanghai) 2008-0016から購入
4.試験化合物の調製
試験化合物を0.5%CMC−Na水溶液に添加し、マイクロ波を用いて相当する濃度の懸濁液を調製した。
5.試験方法
5.1グループ分け
16時間の終夜絶食の後、高脂肪食で飼育した雄マウスの体重を量り、基礎血糖を測定した。マウスはランダムにブランクグループと血糖濃度に従って本発明の各試験化合物のグループに分割した。
5.2投与量の設定
投与量は20mg/kgまたは40mg/kgで、ブランクグループは0.5%CMC−Na水溶液を投与した。
5.3投与
胃内投与15分後に20%グルコース溶液を投与した(各マウスに0.4mL投与)。
5.4血糖値の測定
血糖値を測定するために前述の用量に従って化合物を投与した(−15分)。
投与15分後、20%グルコース溶液を2g/kgの用量で投与し、各マウスにおける0,15,30,45,60および120分での血糖値をRoche Accu-Chek blood glucose monitoring meterで測定した。
5.5データ統計
Excelの統計ソフトを用い:平均値はavgで計算;SD値はSTDEVで計算;グループ間の差のP値はTTESTで計算した。
AUC計算式:
AUC=(t
15min+t
0min)x0.25/2+(t
30min+t
15min)x0.25/2+(t
45min+t
30min)x0.25/2+(t
60min+t
45min)x0.25/2+(t
120min+t
60min)x1/2
式中、t
0min,t
15min,t
30min,t
45min,t
60min,t
120minは異なる時点で測定した血糖値である。
【0161】
6.実験結果
結論:20 mg/kgまたは40 mg/kgの経口用量で、本発明化合物は高脂肪食で飼育したマウスにおいてグルコース投与により誘起された血糖の増加を有意に減少させた。