特許第6122938号(P6122938)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6122938
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】素材の切断装置及び切断方法
(51)【国際特許分類】
   B21B 15/00 20060101AFI20170417BHJP
【FI】
   B21B15/00 C
【請求項の数】17
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-240758(P2015-240758)
(22)【出願日】2015年12月10日
(65)【公開番号】特開2016-112618(P2016-112618A)
(43)【公開日】2016年6月23日
【審査請求日】2015年12月10日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0180754
(32)【優先日】2014年12月15日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】592000691
【氏名又は名称】ポスコ
【氏名又は名称原語表記】POSCO
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】文 昌 晧
(72)【発明者】
【氏名】朴 晟 浩
(72)【発明者】
【氏名】南 現 雄
(72)【発明者】
【氏名】李 聖 珍
(72)【発明者】
【氏名】金 原 洙
(72)【発明者】
【氏名】金 鎭 浩
(72)【発明者】
【氏名】崔 剛 赫
【審査官】 坂本 薫昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−266108(JP,A)
【文献】 特開2010−167438(JP,A)
【文献】 実開昭51−061331(JP,U)
【文献】 実開昭58−031913(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21B 15/00
B21B 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置フレームと、
前記装置フレームに装備されて、丸鋸を用いた機械式切断によって素材の先端部クロップ、後端部クロップ及び両側サイドを切断する切断手段と、
前記装置フレームに装備されて、前記切断手段でのそれぞれの切断過程に前記素材を移送する移送手段と、
を含み、
前記切断手段は、
前記素材の幅方向に移動し、前記素材の先端部クロップ又は後端部クロップを切断するクロップ切断部と、
前記素材の幅方向両側に互いに離隔して配置されて、移送されながら通過する前記素材の両側サイドを切断するサイド切断部と、
を備えることを特徴とする素材の切断装置。
【請求項2】
前記クロップ切断部は、
一つ設けられて、前記素材の先端部及び後端部クロップを前記素材の移送によって順に又は逆順に切断するか、又は
つ設けられて、一つは前記素材の先端部クロップを切断し、もう一つは前記素材の後端部クロップを切断することを特徴とする請求項に記載の素材の切断装置。
【請求項3】
前記装置フレームに装備されて、前記素材の切断部分を処理するように構成される処理手段をさらに含み、
前記処理手段は、
前記クロップ切断部によって切断されたクロップを排出させるクロップ排出部と、
前記サイド切断部によって前記素材の両側サイドで切断される予定であるか又は切断されたスクラップを分割切断するスクラップ分割部と、
を備えることを特徴とする請求項に記載の素材の切断装置。
【請求項4】
前記クロップ排出部とスクラップ分割部は、前記素材の幅に対応して前記素材の幅方向に移動するように前記装置フレームに設置されることを特徴とする請求項に記載の素材の切断装置。
【請求項5】
前記装置フレームは多層構造をなし、前記スクラップ分割部は前記切断手段が装備された層の下層に提供されることを特徴とする請求項3に記載の素材の切断装置。
【請求項6】
前記装置フレームに装備されて、前記素材から切断部分が除去された切断素材を加工するように構成された加工手段をさらに含み、
前記加工手段は、
前記切断素材に形成されたエッジのバリを除去するバリ除去部と、
前記切断手段によって前記切断素材についた切削油を除去する切削油除去部と、
を備えることを特徴とする請求項に記載の素材の切断装置。
【請求項7】
前記バリ除去部と切削油除去部は、前記素材の幅に対応して前記素材の幅方向に移動するように前記装置フレームに設置されることを特徴とする請求項に記載の素材の切断装置。
【請求項8】
前記装置フレームに装備されて、前記素材を切断する前に整列する整列手段をさらに含み、前記整列手段は、
前記素材の側部を押して整列させるサイドガイド部を備えることを特徴とする請求項1に記載の素材の切断装置。
【請求項9】
前記装置フレームに装備されて、前記素材の切断時に前記素材をクランピングするように構成されるクランピング手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の素材の切断装置。
【請求項10】
丸鋸を用いた機械式切断によって素材の先端部、後端部のそれぞれのクロップ及び両側サイドを切断する切断段階と、
前記切断段階でのそれぞれの切断過程に前記素材を移送する移送段階と、
を含み、
前記切断段階は、
前記素材の幅方向に移動し、前記素材の先端部クロップ又は後端部クロップを切断するクロップ切断工程と、
前記素材の両側に離隔して配置されて、移送されながら通過する前記素材の両側サイドを切断するサイド切断工程と、
を備えることを特徴とする素材の切断方法。
【請求項11】
前記クロップ切断工程で前記素材の先端部クロップ切断と後端部クロップ切断は順に又は逆順に進行され、
前記サイド切断工程で前記素材の両側サイド切断は、前記クロップ切断工程の前又は後に進行されるか、又は前記素材の先端部クロップ切断と後端部クロップ切断の間に進行されることを特徴とする請求項10に記載の素材の切断方法。
【請求項12】
前記素材の切断部分を処理する処理段階をさらに含み、
前記処理段階は、
前記クロップ切断工程によって切断されたクロップを排出させるクロップ排出工程と、
前記サイド切断工程によって前記素材の両側サイドで切断される予定であるか又は切断されたスクラップを分割するスクラップ分割工程と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載の素材の切断方法。
【請求項13】
前記スクラップ分割工程は、
前記サイド切断工程によって切断されたスクラップを分割するように、前記サイド切断工程によって前記素材の両側サイドが切断される前、切断中、又は切断された後に行われることを特徴とする請求項12に記載の素材の切断方法。
【請求項14】
前記処理段階は、
前記サイド切断工程の後に前記スクラップ分割工程が進行される場合、前記サイド切断工程とスクラップ分割工程の間に、前記サイド切断工程によって切断されたスクラップを下側移動させて分離するスクラップ分離工程をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の素材の切断方法。
【請求項15】
前記素材から切断部分が除去された切断素材を加工する加工段階をさらに含み、
前記加工段階は、
前記切断素材に形成されたエッジのバリを除去するバリ除去工程と、
前記切断段階で前記切断素材についた切削油を除去する切削油除去工程と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載の素材の切断方法。
【請求項16】
前記素材を切断する前に整列する整列段階をさらに含み、
前記整列段階は、
前記素材の側部を押して整列させるサイドガイド工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の素材の切断方法。
【請求項17】
前記素材の切断時に前記素材をクランピングするように構成されるクランピング段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の素材の切断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断装置及び切断方法に係り、より詳しくは、素材を短時間に正確に切断する切断装置及び切断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、素材である高温のスラブは、圧延時に顧客が求める寸法より大きく圧延された後、冷却される。
このような圧延により、素材の先端部と後端部には鼓形又は舌(tongue)形のクロップが形成される。また、素材の幅方向の両側のサイド(エッジ部)には、幅方向の変形によって板材の厚さ方向にバルジング(厚さ方向に膨らんだ形状)が形成される。
したがって、圧延された素材を顧客の求める寸法の通りに提供するために、素材の先端部及び後端部クロップを除去し、また、素材の両側サイドを除去するガス切断過程を経る。
【0003】
図1(a)は、従来技術によるガス切断を示す図であり、図1(b)は、図1(a)のガス切断によってガス切断された切断素材を示す図である。
図に示す通り、ガス切断の場合、素材1の切断面から流れ落ちる溶鋼によって切断屑が発生すると同時にガス噴射によって表面粗さが急激に悪くなるという問題がある。
また、切断された切断素材2の切断面の不良と切断面1eの熱変形によるスラグ1fの発生によって平坦度不良などの問題が発生する。特に、切断素材2の切断面の熱変形は切断面1eの隣接部位に熱影響を及ぼすことにより、切断面1eの隣接部位の熱影響部1gが発生して材質特性を変化させる短所がある。
また、素材1の厚さが厚い場合は、切断に多くの熱が必要となり、四角断面の確保が困難であるため、歩留まりの低下と追加の2次加工(手作業によるグラインディング)などを必要とする。
また、切断ノズルを用いる溶融方式の特性上、素材1の厚さが増加するほど切断速度が相当に遅くなる問題がある。
【0004】
一例として、素材1がガス切断機4によってガス切断される過程を図2及び図3を参照して述べる。
図2は、図1のガス切断によって素材を切る過程を示す図であり、図3は、図2のガス切断過程による切断方法を示すフローチャートである。
図に示す通り、素材1をガス切断するために、まず、素材1を圧延する前に切断部分の余裕値を設定する。このような切断部分の余裕値は、切断が完了した切断素材2を製品3として発売する前に再加工(手作業によるグラインディング)される部分である。
次に、先端部クロップ1a切断工程を行う。素材1を整列した後、切断寸法を付与し、これを基にガス切断機(図1の4)を移動してセッティングする。
そして、ガス切断のために素材1を切断初期予熱した後、先端部クロップ1aを切断し、切断されたクロップを排出させる。
【0005】
次に、両側サイド切断工程を行う。ガス切断機を移動してセッティングした後、ガス切断のために素材1を切断初期予熱した後、素材1の両側サイド1cを切断する。切断が完了したら、素材1の両側サイド1cで切断されたスクラップ1c’を分割する。
次に、後端部クロップ1b切断工程を行う。ガス切断機を移動してセッティングした後、ガス切断のために素材1を切断初期予熱した後、後端部クロップ1bを切断し、切断されたクロップを排出させる。
最後に、上記のように切断された切断素材2の切断面に対する再加工を行うことにより品質を補完して製品3として発売する。
【0006】
その結果、上記のような従来技術によるガス切断方法は、ガス切断機によってクロップ切断と両側サイド切断を行う過程で予熱過程を必要とする。このとき、予熱は、実質的な切断前に行われる作業過程であり、作業時間が多くかかり、また、切断面の隣接部位に熱影響も及ぼすという問題がある。
また、ガス切断による熱影響を考慮して素材1の切断部分の余裕値を圧延前に予め設定して確保しなければならず、また、このような余裕値の部分をそれ以降に再加工しなければならないという問題がある。
さらに、両側サイドの切断完了後、スクラップ1c’を別に排出して分割切断する時間がさらに必要となり、切断品質の下落時に切断素材2を再加工(手作業によるグラインディング)する時間が必要となる短所がある。
また、素材1が支持ベッド上に装着された後に固定された状態で一つのガス切断機が動きながら素材1の先端部クロップ1a、後端部クロップ1b、及び両側サイド1cを切断することにより、ガス切断速度が相当に遅くなるため、素材1の切断及び加工による最終製品3の納期遅延をもたらす原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2014−521517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、素材を短時間に正確に切断する切断装置及び切断方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような目的を達成するための本発明の一実施例による切断装置は、装置フレームと、前記装置フレームに装備されて、丸鋸を用いた機械式切断によって素材の先端部クロップ、後端部クロップ及び両側サイドを切断する切断手段と、前記装置フレームに装備されて、前記切断手段でのそれぞれの切断過程に前記素材を移送する移送手段と、を含み、
前記切断手段は、前記素材の幅方向に移動し、前記素材の先端部クロップ又は後端部クロップを切断するクロップ切断部と、前記素材の幅方向両側に互いに離隔して配置されて、移送されながら通過する前記素材の両側サイドを切断するサイド切断部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
前記切断手段は、
前記素材の幅方向に移動し、前記素材の先端部クロップ又は後端部クロップを切断するクロップ切断部と、
前記素材の幅方向両側に互いに離隔して配置されて、移送されながら通過する前記素材の両側サイドを切断するサイド切断部と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
前記クロップ切断部は、一つ設けられて、前記素材の先端部及び後端部クロップを前記素材の移送によって順に又は逆順に切断するか、又は二つ設けられて、一つは前記素材の先端部クロップを切断し、もう一つは前記素材の後端部クロップを切断することを特徴とする。
【0012】
前記装置フレームに装備されて、前記素材の切断部分を処理するように構成される処理手段をさらに含み、
前記処理手段は、
前記クロップ切断部によって切断されたクロップを排出させるクロップ排出部と、
前記サイド切断部によって前記素材の両側サイドで切断される予定であるか又は切断されたスクラップを分割切断するスクラップ分割部と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
前記クロップ排出部とスクラップ分割部は、前記素材の幅に対応して前記素材の幅方向に移動するように前記装置フレームに設置されることを特徴とする。
【0014】
前記装置フレームは多層構造をなし、前記スクラップ分割部は前記切断手段が装備された層の下層に提供されることを特徴とする。
【0015】
前記装置フレームに装備されて、前記素材から切断部分が除去された切断素材を加工するように構成された加工手段をさらに含み、
前記加工手段は、
前記切断素材に形成されたエッジのバリを除去するバリ除去部と、
前記切断手段によって前記切断素材についた切削油を除去する切削油除去部と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
前記バリ除去部と切削油除去部は、前記素材の幅に対応して前記素材の幅方向に移動するように前記装置フレームに設置されることを特徴とする。
【0017】
前記装置フレームに装備されて、前記素材を切断する前に整列する整列手段をさらに含み、
前記整列手段は、
前記素材の側部を押して整列させるサイドガイド部を備えることを特徴とする。
【0018】
前記装置フレームに装備されて、前記素材の切断時に前記素材をクランピングするように構成されるクランピング手段をさらに含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の素材の切断方法は、丸鋸を用いた機械式切断によって素材の先端部、後端部のそれぞれのクロップ及び両側サイドを切断する切断段階と、前記切断段階でのそれぞれの切断過程に前記素材を移送する移送段階と、を含み、前記切断段階が、前記素材の幅方向に移動し、前記素材の先端部クロップ又は後端部クロップを切断するクロップ切断工程と、前記素材の両側に離隔して配置されて、移送されながら通過する前記素材の両側サイドを切断するサイド切断工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
前記切断段階は、
前記素材の幅方向に移動し、前記素材の先端部クロップ又は後端部クロップを切断するクロップ切断工程と、
前記素材の両側に離隔して配置されて、移送されながら通過する前記素材の両側サイドを切断するサイド切断工程と、
を備えることを特徴とする。
【0021】
前記クロップ切断工程で前記素材の先端部クロップ切断と後端部クロップ切断は順に又は逆順に進行され、
前記サイド切断工程で前記素材の両側サイド切断は、前記クロップ切断工程の前又は後に進行されるか、又は前記素材の先端部クロップ切断と後端部クロップ切断の間に進行されることを特徴とする。
【0022】
前記素材の切断部分を処理する処理段階をさらに含み、
前記処理段階は、
前記クロップ切断工程によって切断されたクロップを排出させるクロップ排出工程と、
前記サイド切断工程によって前記素材の両側サイドで切断される予定であるか又は切断されたスクラップを分割するスクラップ分割工程と、
を備えることを特徴とする。
【0023】
前記スクラップ分割工程は、
前記サイド切断工程によって切断されたスクラップを分割するように、前記サイド切断工程によって前記素材の両側サイドが切断される前、切断中、又は切断された後に行われることを特徴とする。
【0024】
前記処理段階は、
前記サイド切断工程の後に前記スクラップ分割工程が進行される場合、前記サイド切断工程とスクラップ分割工程の間に、前記サイド切断工程によって切断されたスクラップを下側移動させて分離するスクラップ分離工程をさらに備えることを特徴とする。
【0025】
前記素材から切断部分が除去された切断素材を加工する加工段階をさらに含み、
前記加工段階は、
前記切断素材に形成されたエッジのバリを除去するバリ除去工程と、
前記切断段階で前記切断素材についた切削油を除去する切削油除去工程と、
を備えることを特徴とする。
【0026】
前記素材を切断する前に整列する整列段階をさらに含み、
前記整列段階は、
前記素材の側部を押して整列させるサイドガイド工程を備えることを特徴とする。
【0027】
前記素材の切断時に前記素材をクランピングするように構成されるクランピング段階をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、素材を移送手段によって移送させながら、丸鋸を用いた機械式切断によって先端部クロップ、後端部クロップ、及び両側サイドを切断するように構成されることにより、従来のガス切断機と比較してガス切断機を移動させながら切断してかかる切断時間が短縮できて切断速度が速く、熱影響を考慮した別の切断部分の余裕値が不要で且つ正確な切断が可能であり、また、熱影響による品質低下を防止すると共に切断品質の下落時に再加工する時間を減らすことができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】(a)は従来技術によるガス切断を示す図であり、(b)は図1(a)のガス切断によってガス切断された切断素材を示す図である。
図2図1のガス切断によって素材を切る過程を示す図である。
図3図2のガス切断過程による切断方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の一実施例による切断装置を示す図である。
図5図4の切断装置による切断方法を示すフローチャートである。
図6】(a)、(b)及び(c)は図4の切断装置によって素材を切る過程を示す図である。
図7】(a)、(b)及び(c)は図4の切断装置によって素材を切る過程を示す図である。
図8】(a)、(b)、(c)及び(d)は本発明の多様な実施例による切断方法を示す図である。
図9】(a)、(b)及び(c)は本発明の多様な実施例による切断方法を示す図である。
図10】(a)、(b)及び(c)は本発明の多様な実施例による切断方法を示す図である。
図11】(a)及び(b)は本発明の多様な実施例による切断方法を示す図である。
図12】(a)、(b)及び(c)は本発明の多様な実施例による切断方法を示す図である。
図13】(a)、(b)及び(c)は本発明の多様な実施例による切断方法を示す図である。
図14】(a)、(b)、(c)及び(d)は本発明の切断方法により具現される多様なスクラップ分割工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。
図4は、本発明の一実施例による切断装置を示す図、図6及び図7は、図4の切断装置によって素材を切る過程を示す図である。
図4図6及び図7に示す通り、本発明は、装置フレーム、及び上記装置フレームに装備される切断手段と移送手段30を含む。
ここで、上記装置フレームは、素材1を切断する切断手段と素材1を移送する移送手段30を装備するものであるが、その具体的な構造及び形状は本発明によって限定されない。
また、上記切断手段は、丸鋸を用いた機械式切断によって素材1の先端部と後端部のそれぞれのクロップと、両側サイド1cを切断するように構成される。
【0031】
このように、本発明は、素材1を移送手段30によって移送させながら、丸鋸を用いた機械式切断によって先端部クロップ1a、後端部クロップ1b、及び両側サイド1cを切断するように構成されることにより、従来のガス切断機と比較してガス切断機を移動させながら切断してかかる切断時間を短縮して切断速度が速く、熱影響を考慮した別の切断部分の余裕値が不要で且つ正確な切断が可能であり、また、熱影響による品質低下を防止すると共に切断品質の下落時に再加工する時間を減らすことができる。
具体的には、上記切断手段は、素材1の先端部クロップ1a又は後端部クロップ1bを切断するクロップ切断部10と、素材1の両側サイド1cを切断するサイド切断部20を備える。このとき、上記クロップ切断部10とサイド切断部20のそれぞれには丸鋸が適用される。
【0032】
ここで、上記クロップ切断部10は、素材1の幅方向に移動しながら素材1の先端部クロップ1a又は後端部クロップ1bを切断するように構成される。
このとき、上記クロップ切断部10は、一例として、一つ設けられて、素材1の先端部及び後端部クロップ1a 、1bを素材1の移送によって順に又は逆順に切断することができる。
また、上記クロップ切断部10は、他の一例として、二つ順に設けられて、一つは素材1の先端部クロップ1aを切断し、もう一つは素材1の後端部クロップ1bを切断するようにすることができる。
そして、上記サイド切断部20は、二つが素材1の幅方向に互いに離隔して配置されて、移送されながら通過する素材1の両側サイド1cを切断するように構成される。このとき、上記素材1の両側サイド1cで切断された切断部分をスクラップ1c’と称する。
【0033】
また、本発明は、装置フレームに提供される処理手段をさらに含む。上記処理手段は、素材1の切断部分を処理するように構成される。
ここで、上記処理手段は、クロップ切断部10によって切断されたクロップを排出させるクロップ排出部40と、サイド切断部20によって素材1の両側サイド1cで切断される予定であるか又は切断されたスクラップ1c’を分割切断するスクラップ分割部50を備える。
このとき、上記クロップ排出部40は、クロップ切断部10と一組になってクロップ切断部10の前側又は後側に配置される。
また、上記スクラップ分割部50は、サイド切断部20と一組になって構成され、サイド切断部20と、一例として、シュートによって連結されることにより、素材1の両側サイド1cで切断されたスクラップ1c’を一定距離離隔した位置でシュートを介して受けることができる。
【0034】
このとき、上記スクラップ分割部50は、切断手段が提供された層の下層に装備され、この場合、上記装置フレームは多層構造を有する。即ち、上記スクラップ分割部50がスクラップ1c’を相対的に低層で受けて分割することにより、切断を含む他の機能を有する部との設備干渉が発生しないようにするため、本発明の装置のサイズを減らすことができ、狭い設置空間にも十分に配置されるようにする。
また、上記スクラップ分割部50は、図14に示すように素材1の進行方向にサイド切断部20の後の位置のみならず、他の一例として、サイド切断部20の前の位置又は隣接位置に配置されることにより、素材1の両側サイド1cが切断される前、切断中にも切断除去される両側サイド1cを幅方向に切断するため、それ以降に除去されるスクラップ1c’を分割することができる。
【0035】
上記のようなクロップ排出部40はクロップを円滑に排出させる構成を有すればよく、上記スクラップ分割部50はスクラップ1c’を円滑に分割切断する構成を有すればよいため、従来のいずれの構成も活用可能である。
また、上記クロップ排出部40とスクラップ分割部50は、素材1の幅に対応して素材1の幅方向に移動するように装置フレームに設置される。図示してはいないが、一例として、クロップ排出部40とスクラップ分割部50は、装置フレーム上に配置されたレールに駆動移動可能に締結されて、素材1の幅を感知する感知センサーから受信された素材1の幅サイズに対応するように適正位置に移動することができる。
また、本発明は、装置フレームに装備される加工手段をさらに含む。上記加工手段は、素材1から切断部分が除去された切断素材2を加工するように構成される。
【0036】
ここで、上記加工手段は、切断素材2に形成されたエッジのバリを除去するバリ除去部60と、上記切断手段によって切断素材2についた切削油を除去する切削油除去部(図示せず)を備える。
上記バリは、丸鋸切断によって切断素材2の角、即ち、エッジに鋭く突出する部分であり、切断素材2を積層する時に他の切断素材2にスクラッチを発生させる可能性があるため、除去されることが好ましい。また、上記切削油も、高品質の切断素材2を得るためには除去されることが好ましい。
このような上記バリ除去部60はバリを円滑に除去する構成を有すればよく、上記切削油除去部は切削油を円滑に除去する構成を有すればよいため、従来のいずれの構成も活用可能である。
また、上記バリ除去部60と切削油除去部は、素材1の幅に対応して素材1の幅方向に移動するように装置フレームに設置される。図示してはいないが、一例として、バリ除去部60と切削油除去部は、装置フレーム上に配置されたレールに駆動移動可能に締結されて、素材1の幅を感知する感知センサーから受信された素材1の幅サイズに対応するように適正位置に移動することができる。
【0037】
また、本発明は、装置フレームに提供される整列手段をさらに含む。上記整列手段は、素材1を切断する前に整列するように構成される。
上記整列手段は、素材1の側部を押して整列させるサイドガイド部70を備える。
サイドガイド部70は、素材1の幅方向の一側に配置された固定支持ガイドと、上記固定支持ガイド側に往復移動する移動支持ガイドを備え、上記固定支持ガイドと移動支持ガイドの間に素材1が配置される場合、移動支持ガイドを移動させて素材1を固定支持ガイド側に押して素材1を所望の位置に整列させることができる。
サイドガイド部70は、素材1を円滑に整列する構成を有すればよいため、従来のいずれの構成も活用可能である。
【0038】
また、本発明は、装置フレームに提供されるクランピング手段80をさらに含む。クランピング手段80は、素材1の切断時に素材1をクランピングするように構成される。このようなクランピング手段80は、素材1を堅固にクランピングする構成を有すればよいため、従来のいずれの構成も活用可能である。一例として、図には素材1の両側で素材1を圧迫するように矢印で表示しているが、実質的には、素材1の上面を下方圧迫するクランピングシリンダが活用可能である。
また、本発明は、装置フレームに提供されて切断手段でのそれぞれの切断過程に素材1を移送する移送手段30を含む。
移送手段30は、素材1が安定して装着されて移送時に揺れることなく円滑に移送されるように構成されればよいため、従来のいずれの構成も活用可能である。一例として、移動駆動力を有する移送ベッドが活用可能である。
また、移送手段30は、素材1の切断時、切断手段と干渉しない構造を有する。
【0039】
以下、上記のように構成される本発明の切断装置によって素材を切断する切断方法を図5を参照して述べる。
図5は、図4の切断装置による切断方法を示すフローチャートである。
図に示す通り、本発明による切断方法は、丸鋸を用いた機械式切断によって素材を切断する切断段階と、上記切断段階でのそれぞれの切断過程に素材を移送する移送段階からなる。
切断段階は、丸鋸を用いた機械式切断によって素材の先端部と後端部のそれぞれのクロップを切断し、両側サイドを切断する段階である。
具体的には、切断段階は、クロップ切断工程とサイド切断工程からなる。クロップ切断工程は、素材の幅方向に移動し素材の先端部クロップ又は後端部クロップを切断する工程であり、サイド切断工程は、二つが互いに離隔し配置されて、移送されながら通過する素材の両側サイドを切断する工程である。
具体的には、クロップ切断工程で素材の先端部クロップ切断と後端部クロップ切断は順に又は逆順に進行できる。
【0040】
また、サイド切断工程で、素材の両側サイド切断は、クロップ切断工程の前又は後に進行されるか、又は素材の先端部クロップ切断と後端部クロップ切断の間に進行できる。
また、本発明は、切断された素材の切断部分を処理する処理段階をさらに含む。
処理段階は、クロップ切断工程によって切断されたクロップを排出させるクロップ排出工程と、サイド切断工程によって素材の両側サイドで切断される予定であるか又は切断されたスクラップを分割切断するスクラップ分割工程からなる。
スクラップ分割工程は、サイド切断工程によって素材の両側サイドが切断される前、切断中、又は切断された後に行われる。
【0041】
また、処理段階は、サイド切断工程の後にスクラップ分割工程が進行される場合、サイド切断工程とスクラップ分割工程の間に、サイド切断工程によって切断されたスクラップを下側移動させて分離するスクラップ分離工程がさらに進行されることができる。このようなスクラップ分離工程を通じてスクラップを相対的に低層で受けた後、スクラップ分割工程でスクラップを分割することにより、切断を含む他の機能を有する部との設備干渉が発生しない。
また、本発明は、素材から切断部分が除去された切断素材を加工する加工段階をさらに含む。
加工段階は、切断素材に形成されたエッジのバリを除去するバリ除去工程と、切断段階で切断素材についた切削油を除去する切削油除去工程からなる。
また、本発明は、素材を切断する前に整列する整列段階をさらに含む。このような整列段階は、素材の側部を押して整列させるサイドガイド工程からなる。
【0042】
また、本発明は、素材の切断時に素材をクランピングするように構成されるクランピング段階をさらに含む。
このような本発明の切断方法において一実施例による全体的な過程を図6及び図7を参照して説明する。
図6及び図7は、図4の切断装置によって素材を切る過程を示す図である。
素材1の切断の順序は、先端部クロップ切断、両側サイド切断、後端部クロップ切断の順である。
まず、図6(a)に示すように板材状の素材1が移送手段30に装着されると、図6(b)に示すようにサイドガイド部70で素材1を所望の位置に整列し、その後、図6(c)に示すように素材1を一番目のクロップ切断部10に移送して先端部クロップ1aを切断した後、クロップ排出部40で先端部クロップ1aを排出させる。
【0043】
そして、図7(a)に示すように素材1をサイド切断部20に移送してクランピング手段80でクランプしながら両側サイド1cを切断する。このとき、クランピング手段80は、クロップ切断部10の一側にも配置されてクロップ切断時にも素材1をクランピングすることができ、次いで、次の素材Nをローディングする。
その後、図7(b)に示すように素材1を二番目のクロップ切断部10に移送して後端部クロップ1bを切断した後、クロップ排出部40で後端部クロップ1bを排出させる。次いで、次の素材Nをサイドガイド部70によって整列させる。
最後に、図7(c)に示すように素材1をバリ除去部60と切削油除去部(図示せず)に移送してバリ除去と切削油除去を行う。また、素材1の両側サイドを切断して生じたスクラップ1c’を下層でスクラップ分割部50で分割する。次いで、次の素材Nの先端部クロップを切断し、図7(a)に示すような工程に戻って再び順に繰り返す。
【0044】
本発明の多様な実施例による切断方法を図8図14を参照して説明する。なお、上記切断方法において処理段階であるスクラップ分割工程と、加工段階であるバリ除去工程及び切削油除去工程は省略する。
図8図13は、本発明の多様な実施例による切断方法を示す図である。
図において、符号Lは、素材1の長さと作業のための余裕空間の長さを合わせた全長である。
また、本明細書では、図上において左側から右側への方向を順方向、右側から左側への方向を逆方向とする。また、素材1の端部についても、図上において左側部分を先端部、右側部分を後端部とする。
【0045】
本発明の切断方法は、まず、図8(a)に示すように、第一に丸鋸を用いた切断手段で素材1の先端部クロップ1aを切断し、第二に後端部クロップ1bを切断し、第三に両側サイド1cを切断する順に進行される。このとき、移送手段(図示せず)によって素材1をそれぞれの切断過程に移送することができる。なお、両側サイド1cで切断された切断部分をスクラップ1c’、素材1において切断部分が除去されて残った部分を切断素材2と称する。
具体的には、図8(b)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列してから、ある程度順方向に移送した後、クロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、再び素材1を順方向に移送した後、同一のクロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、最後に、素材1を順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して順方向に移送して排出させる。
【0046】
また、図8(c)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列してから、ある程度順方向に移送した後、クロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、再び素材1を順方向に移送した後、同一のクロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、最後に、ある程度順方向に移送した後に逆方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して逆方向に移送して排出させる。
また、図8(d)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列してから、ある程度順方向に移送した後、クロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、再び素材1を順方向に移送した後、他のクロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、最後に、素材1を順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して順方向に移送して排出させる。
【0047】
また、本発明の切断方法は、図9(a)に示すように、第一に丸鋸を用いた切断手段で素材1の先端部クロップ1aを切断し、第二に両側サイド1cを切断し、第三に後端部クロップ1bを切断する順に進行させることができる。このとき、移送手段(図示せず)によって素材1をそれぞれの切断過程に移送する。なお、両側サイド1cで切断された切断部分はスクラップ1c’である。
具体的には、図9(b)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度順方向に移送した後、クロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、再び素材1を順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断し、最後に、素材1を逆方向に移送した後に同一のクロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して逆方向に移送して排出させる。
【0048】
また、図9(c)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列してから、ある程度順方向に移送した後、クロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、再び素材1を順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断し、最後に、素材1を逆方向に移送した後に他のクロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を再び順方向に移送して排出させる。
また、本発明の切断方法は、図10(a)に示すように、第一に丸鋸を用いた切断手段で素材1の後端部クロップ1bを切断し、第二に先端部クロップ1aを切断し、第三に両側サイド1cを切断する順に進行させることができる。このとき、移送手段(図示せず)によって素材1をそれぞれの切断過程に移送する。なお、両側サイド1cで切断された切断部分はスクラップ1c’である。
【0049】
具体的には、図10(b)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度逆方向に移送した後、クロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、その後、素材1を順方向に移送した後に他のクロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、最後に、素材1を順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して順方向に移送して排出させる。
また、図10(c)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度順方向に移送した後、クロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、再び素材1を順方向に移送しながら他のクロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、最後に、ある程度順方向に移送した後に逆方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して逆方向に移送して排出させる。
【0050】
また、本発明の切断方法は、図11(a)に示すように、第一に丸鋸を用いた切断手段で素材1の後端部クロップ1bを切断し、第二に両側サイド1cを切断し、第三に先端部クロップ1aを切断する順に進行させる。このとき、移送手段(図示せず)によって素材1をそれぞれの切断過程に移送することができる。なお、両側サイド1cで切断された切断部分はスクラップ1c’である。
具体的には、図11(b)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度順方向に移送した後、クロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、再び素材1を順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断し、最後に、素材1を逆方向に移送した後に同一のクロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して逆方向に移送して排出させる。
【0051】
また、本発明の切断方法は、図12(a)に示すように、第一に丸鋸を用いた切断手段で素材1の両側サイド1cを切断し、第二に先端部クロップ1aを切断し、第三に後端部クロップ1bを切断する順に進行させることができる。このとき、移送手段(図示せず)によって素材1をそれぞれの切断過程に移送させる。なお、両側サイド1cで切断された切断部分はスクラップ1c’である。
具体的には、図12(b)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断し、再び素材1を順方向に移送した後、クロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、最後に、素材1を継続して順方向に移送した後に同一のクロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して順方向に移送して排出させる。
【0052】
また、図12(c)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断し、再び素材1を順方向に移送した後、クロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出し、最後に、素材1を逆方向に移送した後に他のクロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を再び順方向に移送して排出させる。
また、本発明の切断方法は、図13(a)に示すように、第一に丸鋸を用いた切断手段で素材1の両側サイド1cを切断し、第二に後端部クロップ1bを切断し、第三に先端部クロップ1aを切断する順に進行させることができる。このとき、移送手段(図示せず)によって素材1をそれぞれの切断過程に移送させることができる。なお、両側サイド1cで切断された切断部分はスクラップ1c’である。
【0053】
具体的には、図13(b)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断し、再び素材1を順方向に移送した後、クロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、最後に、素材1を逆方向に移送した後に同一のクロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して逆方向に移送して排出させる。
また、図13(c)に示すように、素材1をサイドガイド部70で整列させてから、ある程度順方向に移送しながらサイド切断部20で両側サイドを切断し、再び素材1を順方向に移送した後、クロップ切断部10で後端部クロップ1bを切断してクロップ排出部40によって後端部クロップ1bを排出し、最後に、素材1を逆方向に移送した後に他のクロップ切断部10で先端部クロップ1aを切断してクロップ排出部40によって先端部クロップ1aを排出した後、素材1から切断部分が除去された切断素材を継続して逆方向に移送して排出させる。
【0054】
以下、本発明の切断方法による多様なスクラップ分割工程を図14を参照して説明する。
図14は、本発明の切断方法により具現される多様なスクラップ分割工程を示す図である。図において、符号2は切断が完了した切断素材を示し、符号Cはスクラップ分割の切断ラインを示す。
図14(a)に示す通り、スクラップ分割工程は、一例として、素材1がローディングされた直後に、スクラップ分割部50によって進行される。
また、図14(b)に示す通り、上記スクラップ分割工程は、一例として、サイド切断工程によって素材1の両側サイド1cが切断される前に、クロップ切断部10によるクロップ切断過程でスクラップ分割部50によって進行される。
また、図14(c)に示すように、スクラップ分割工程は、他の一例として、サイド切断工程でサイド切断部20による素材1の両側サイド1cの切断中にスクラップ分割部50によって進行させることができる。
【0055】
また、図14(d)に示すように、上記スクラップ分割工程は、さらに他の一例として、サイド切断工程でサイド切断部20によって素材の両側サイド1cが切断されてスクラップ1c’が発生した後(素材が切断素材2となった後)に、スクラップ分割部50によって進行させることができる。
スクラップ分割工程は、素材1(又はスクラップ1c’)の幅方向にスクラップ分割部50の丸鋸がごく短時間内に素材1の中央部側にスクラップ1c’の幅分だけ入ってから出ることにより、サイド切断工程でサイド切断部20によって素材1から切断された長い形状のスクラップ1c’を小さく分割する。
その結果、本発明は、素材1を移送手段30によって移送させながら、丸鋸を用いた機械式切断によって先端部クロップ1a、後端部クロップ1b、及び両側サイド1cを切断するように構成されることにより、従来のガス切断機と比較してガス切断機を移動させながら切断してかかる切断時間を短縮して切断速度が速く、熱影響を考慮した別の切断部分の余裕値が不要で且つ正確な切断が可能であり、また、熱影響による品質低下を防止すると共に切断品質の下落時に再加工する時間を減らすことができる。
【0056】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1 素材
1a 先端部クロップ
1b 後端部クロップ
1c 両側サイド
1c’ スクラップ
2 切断素材
10 クロップ切断部
20 サイド切断部
30 移送手段
40 クロップ排出部
50 スクラップ分割部
60 バリ除去部
70 サイドガイド部
80 クランピング手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14