特許第6123048号(P6123048)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6123048
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】ゲーム装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20170424BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20170424BHJP
【FI】
   A63F13/69 510
   G06Q50/10
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-11715(P2013-11715)
(22)【出願日】2013年1月25日
(65)【公開番号】特開2013-172955(P2013-172955A)
(43)【公開日】2013年9月5日
【審査請求日】2013年12月18日
【審判番号】不服2016-8392(P2016-8392/J1)
【審判請求日】2016年6月7日
(31)【優先権主張番号】特願2012-14680(P2012-14680)
(32)【優先日】2012年1月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】グローバル・アイピー東京特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】梅川 知治
(72)【発明者】
【氏名】戸田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】兼吉 完聡
(72)【発明者】
【氏名】大和久 宏之
【合議体】
【審判長】 黒瀬 雅一
【審判官】 森次 顕
【審判官】 植田 高盛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−253521(JP,A)
【文献】 特開2010−51400(JP,A)
【文献】 特開2007−229205(JP,A)
【文献】 特開2004−121399(JP,A)
【文献】 特開2001−9151(JP,A)
【文献】 特開2002−224390(JP,A)
【文献】 特開2004−266304(JP,A)
【文献】 特開2008−307425(JP,A)
【文献】 特開2004−267364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、オブジェクトに関する情報であるオブジェクト情報と、が対応付けて記憶された記憶装置にアクセス可能なゲーム装置であって、
ユーザが操作する端末装置から抽選の実行指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた実行指示に応じて、抽選対象となる複数のオブジェクト情報の中から2以上のオブジェクト情報を決定する抽選手段と、
前記抽選手段で決定された2以上のオブジェクト情報の中から少なくとも1つのオブジェクト情報を前記ユーザが選択できるように、前記端末装置に前記2以上のオブジェクト情報を表示させる提示手段と、
前記ユーザが選択したオブジェクト情報を、前記ユーザ識別情報に対応付けて記憶する対応付け手段と
を具備することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記抽選手段で決定された2以上のオブジェクト情報の組合せが1又は複数の特典条件のいずれかを充足したとき、充足した前記特典条件に応じた特典を前記ユーザに提供する特典手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記特典手段は、前記抽選手段で決定された2以上のオブジェクト情報の組合せが、複数の特典条件のうち2以上の特典条件を同時に充足したとき、同時に充足した特典条件の組合せに応じた特典を前記ユーザに提供することを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記特典手段は、前記オブジェクト情報に基づいて前記抽選手段で決定された2以上のオブジェクト情報の組合せが前記特典条件を充足するか否かを判断することを特徴とする請求項2又は3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記抽選手段で決定する前記2以上のオブジェクト情報の数を設定する設定手段をさらに具備し、
前記特典手段は、前記設定手段で設定された数に応じて前記特典条件を変更することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記2以上のオブジェクト情報を抽選で決定した順番を管理する管理手段をさらに具備し、
前記特典手段は、複数の前記組合せを構成する前記オブジェクト情報が1又は複数の特典条件のいずれかを充足したとき、充足した前記特典条件に応じた特典を前記ユーザに提供することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1〜6のいずれかに記載のゲーム装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャラクタを使用したゲームを利用者にプレイさせる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)においてウェブブラウザ上で動作するAPI(Application Programming Interface)などの動作環境を基に作成されるゲーム用アプリケーションを用いて提供される、いわゆるソーシャルゲーム(Social Game)が普及している。ソーシャルゲームは、不特定多数のユーザ間でコミュニケーションをとりながらプレイするオンラインゲームの一種であると言える。ユーザは、インターネットに接続可能であって、かつウェブブラウザが搭載された端末装置を備えていれば、時間と場所を問わずソーシャルゲームを楽しむことができる。
【0003】
ソーシャルゲームとしては、例えば、ゲーム内でユーザに付与された複数のキャラクタ(例えば、モンスター)を使用してクエストや他のユーザとの戦闘等を実行していくRPG(Role-Playing Game)型のソーシャルゲームがあり、非特許文献1には、ユーザが所有する複数のキャラクタから所望の組合せのキャラクタを選択して他のユーザのキャラクタと戦闘させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「ソーシャルゲーム総合情報誌 アプリSTYLE Vol.2」,株式会社イースト・プレス,平成23年4月1日,p.26−p.29
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなソーシャルゲームにおいては、ゲーム内のポイントや通貨と引き換えに抽選で選ばれたキャラクタをユーザが獲得できる抽選イベントがある。
【0006】
しかし、この抽選イベントでは、ゲーム装置側で抽選されたキャラクタが付与されるだけで、ユーザ側でキャラクタを選ぶことができず、ユーザが欲しいキャラクタをなかなか獲得できない場合がある。特に多数のキャラクタを既に所持しているユーザにとっては、所持しているキャラクタが抽選によって選ばれることも多く、このような場合には抽選イベントに対するユーザの参加意欲を弱くする要因となっていた。
【0007】
そこで本発明では、抽選においてユーザが欲するキャラクタやアイテム等のオブジェクトを獲得できる可能性を高めることが可能なゲーム装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るゲーム装置は、ユーザが操作する端末装置から抽選物の提供の要求を受け付ける受付手段と、抽選対象となる複数の抽選物の中から2以上の抽選物を抽選で決定する抽選手段と、前記抽選手段で決定された2以上の抽選物の中から前記ユーザが選択できるように前記端末装置に表示させる提示手段と、前記ユーザが選択した抽選物を前記ユーザに提供する提供手段とを具備する。
【0009】
この構成では、複数の抽選物をユーザに提示し、ユーザが選択することができるため、ユーザが欲する抽選物を獲得できる可能性を高めて、抽選イベントに対するユーザの参加意欲を向上させることができる。
【0010】
また、本発明に係るゲーム装置は、前記抽選手段で決定された2以上の抽選物の組合せが1又は複数の特典条件のいずれかを充足したとき、充足した前記特典条件に応じた特典を前記ユーザに提供する特典手段をさらに具備する。
【0011】
この構成は、特典条件が1つ設けられていて当該特典に充足する態様と、特典条件が複数設けられていて、いずれか一つの特典条件に充足する態様の両方を包含する。抽選の結果に応じて特典が付与されるため、抽選イベントに対するユーザの参加意欲を向上させることができる。
【0012】
また、本発明に係るゲーム装置の前記特典手段は、前記抽選手段で決定された2以上の抽選物の組合せが、複数の特典条件のうち2以上の特典条件を同時に充足したとき、同時に充足した特典条件の組合せに応じた特典を前記ユーザに提供する。例えば、ゲーム内で設定されている属性とレア度など、重複して特典条件を充足する可能性のある情報を用いて特典条件を設定することが可能であり、重複した場合の特典を変えるなど、ゲーム性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係るゲーム装置の前記特典手段は、抽選物に設定された情報に基づいて前記選択肢が前記特典条件を充足するか否かを判断する。この構成では、キャラクタやアイテムの属性やパラメータなど、抽選物の任意の情報を用いて特典条件を設定することができるため、特典条件を付与するために特別な情報を設定することなく、特典条件を設定することができる。
【0014】
また、本発明に係るゲーム装置は、前記抽出手段で抽出する前記抽出物の数を設定する設定手段をさらに具備し、前記特典手段は、前記設定手段で設定された数に応じて前記特典条件を変更する。なお、設定手段は、ユーザの操作による切り替えや、時間などの所定条件に伴う切り替えなど、任意の方法を用いることができる。この構成では、例えば、三択と四択を選択可能とし、キャラクタ取得に関して言えば四択が有利、特典狙いであれば三択の方が有利とすることが可能であり、ゲーム性が向上する。
【0015】
また、本発明に係るゲーム装置は、前記抽選物を抽選で決定した順番を管理する管理手段をさらに具備し、前記特典手段は、複数の前記組合せを構成する前記抽出物が1又は複数の特典条件のいずれかを充足したとき、充足した前記特典条件に応じた特典を前記ユーザに提供する。2回目、3回目の抽選(再抽選)を行うか否かを判断でき、さらに、縦や斜めでの組も判断することができる。
【0016】
本発明に係るプログラムは、ユーザが操作する端末装置から抽選物の提供の要求を受け付けるステップと、抽選対象となる複数の抽選物の中から2以上の抽選物を抽選で決定するステップと、前記抽選手段で決定された2以上の抽選物の中から前記ユーザが選択できるように前記端末装置に表示させるステップと、前記ユーザが選択した抽選物を前記ユーザに提供するステップとをコンピュータに実行させる。コンピュータは、例えばネットワークサーバ、大型計算機等であってよい。また、このプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてもよい。
【0017】
この構成では、複数の抽選物をユーザに提示し、ユーザが選択することができるため、ユーザが所望の抽選物を獲得できる可能性を向上し、抽選イベントに対するユーザの参加意欲を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、抽選イベントに対するユーザの参加意欲を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
図2】クエスト処理の流れを示すフローチャートである。
図3】イベント処理の流れを示すフローチャートである。
図4】ボスバトル処理の流れを示すフローチャートである。
図5】グループ編成処理の流れを示すフローチャートである。
図6】バトル処理の流れを示すフローチャートである。
図7】抽選イベント処理の流れを示すフローチャートである。
図8】抽選イベント処理の流れを示すフローチャートである。
図9】抽選イベント処理の流れを示すフローチャートである。
図10】実施例3における特典条件を示す概念図である。
図11】合成処理の流れを示すフローチャートである。
図12】仲間申請の流れを示すフローチャートである。
図13】トレード申請のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係るゲームシステムで提供されるゲームの一例は、ユーザがゲーム上の仲間である他のユーザとコミュニケーションをとりながらプレイするソーシャルゲームであって、ユーザは、収集したキャラクタを用いてエリア毎に設定された複数のクエストを順次進めながら様々な秘宝を集め、特別なキャラクタであるドラゴンを入手することを目指すゲームである。
【0021】
また、ユーザは、キャラクタを収集してグループを編成し、他のユーザやゲーム上の敵とバトルを行うことができる。キャラクタは、クエストや抽選を行うことで獲得でき、他のキャラクタと合成することで特定のキャラクタの能力を強化することもできる。また、ユーザは、他のユーザに対してトレード申請を行うことで、キャラクタやアイテム等の交換を申し出ることもできる。以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
<ゲームシステムの構成>
図1は、本発明に係るゲームシステム100の構成の一例を示すブロック図である。同図に示すようにゲームシステム100は、インターネット等の通信網16を介して相互に通信する複数の端末装置12とゲーム装置14とを具備して構成される。
【0023】
端末装置12は、例えば携帯電話機や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ等の通信端末であり、通信部20と表示部22と入力部24と制御部26とを含んで構成される。通信部20は、通信網16を介してゲーム装置14と通信する通信インターフェイスである。表示部22は、例えば液晶表示パネルなど、ゲーム画面等の各種画像を表示する。入力部24は、端末装置12に対する指示をユーザが入力するための機器であり、例えばユーザが操作する複数の操作子を含んで構成される。なお、表示部22と一体に構成されてユーザからの操作を受付けるタッチパネルや、端末装置12に対する指示をユーザが音声で入力するためのマイクロホンなどを入力部24として採用することも可能である。制御部26は、端末装置12の制御中枢として機能するCPU(Central Processing Unit)などの情報処理装置で構成され、入力部24に対するユーザからの指示に応じた処理を実行したり、ウェブページを端末装置12の表示部22に表示させたりする。
【0024】
ゲーム装置14は、通信網16を介して端末装置12と相互に通信することによって、端末装置12を所有するユーザにブラウザゲームを提供するウェブサーバであり、制御部32と記憶部34と通信部36とを含んで構成される。制御部32は、CPUなどの情報処理装置で構成され、入力部24に対するユーザの指示に応じた処理を実行し、処理結果を通信部36を介して端末装置12に送信する。
【0025】
記憶部34は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、HDD(Hard DiskDrive)等の記録媒体またはこれらの組合せを用いて構成され、制御部32が実行するプログラム(ゲームプログラム)PGMを記憶している。また、記憶部34は、制御部32が使用する各種データをユーザ毎に記録したデータベースTBLを含む。
【0026】
記憶部34に含まれるデータベースTBLには、ユーザID(ユーザ識別情報)が記憶されている。このユーザIDには、表示名、表示画像、レベル、経験値、体力値、攻魔値、防魔値、友情ポイント、キャラクタ数、通貨ポイント、所持コイン、保有アイテム、仲間のユーザID、保有キャラクタの画像データ、及び保有キャラクタのパラメータの各項目についての情報が関連付けられて記憶される。また、データベースTBLに含まれる情報は、制御部32によって逐次更新されうる。
【0027】
図1に戻り、通信部36は、通信網16を介して端末装置12と通信する通信インターフェイスである。
【0028】
そして、ゲーム装置14は、入力部24に対するユーザからの指示に応じて端末装置12から送信される要求を契機として各種の処理を実行し、処理の結果を示すウェブページ(ゲーム画面)を端末装置12の表示部22に表示させる。
【0029】
上記構成を用いて本発明にかかるゲーム装置は、ユーザの端末装置12に対する操作に応じて、ユーザがゲーム上で保有するキャラクタを用いてゲームをプレイするための処理を行う。
【0030】
<クエスト>
図2は、探索などのイベントであるクエストを実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0031】
ユーザは、クエストを実行すると、ユーザが保有する体力値と引き換えに経験値とゲーム内通貨である通貨ポイントが得られ、クエストの進行率が上昇する。そして、クエストの進行率が100%となるとエリアクリアとなる。また、複数のエリアをクリアすると敵のキャラクタであるボスが現れ、ボスを倒すとステージクリアとなって次のステージに進むことができる。
【0032】
具体的には、洞窟を探索するイベントをクエストの例にとると、1つのフロアが複数のエリアに区分けされた1つのステージに相当し、ユーザが端末装置12を介して“クエスト実行”(あるいは、対応するウェブページ上の釦)を選択する毎に、一定の体力値が減算され、進行率が上昇する。そして、進行率が100%になると、ボスが登場し、このボスを倒すと次のフロアが探索可能になる。
【0033】
以下、図2を用いてクエストを実行する際の処理の流れを説明する。まず、端末装置12の入力部24を介してクエスト実行要求(探索)がユーザによって指示される(S100)と、端末装置12は、クエスト実行要求をゲーム装置14に通知する。ゲーム装置14の制御部32は、通信部36を介してクエスト実行要求を受信すると、一回のクエストを実行するのに必要な体力値を減算すると共に、一回のクエスト実行で得られる経験値や通貨ポイントを加算してデータベースに記録し(S101)、戦闘やアイテムの獲得といったイベント処理(S102)を行う。
【0034】
ここで図3は、イベント処理(S102)の流れを示すフローチャートである。まず、制御部32は、発生するイベントを抽選によって決定する(S201)。本実施の形態では、「戦闘」、「アイテム獲得」という2つのイベントと「イベント無し」の計3つで抽選を行うこととする。
【0035】
ステップS201の抽選の結果で戦闘が発生する(S210)と、敵となるキャラクタのグループ(以下、「敵グループ」という)を設定(S211)し、ユーザの攻撃用グループを構成するキャラクタの攻撃力PAの合計値(以下「総攻撃力」という)TAと、敵グループを構成するキャラクタの防御力PDの合計値(以下「総防御力」という)TDとを比較して、ユーザが勝利した否かの判断を行う(S212)。ここで、総攻撃力TAが総防御力TDを下回る(TA<TD)と、ユーザの敗北と判断し(S212でNO)、イベント処理を終了する。一方、総攻撃力TAが総防御力TD以上である(TA≧TD)とユーザの勝利と判断し(S212でYES)、経験値や通貨ポイントを加算してデータベースに記録して(S213)、イベント処理を終了する。
【0036】
ステップS201の抽選の結果でアイテムを獲得する(S220)と、ユーザに付与されるアイテムを抽選し(S221)、抽選されたアイテムをユーザIDに関連付けてデータベースに記録して(S222)処理を終了する。
ステップS201の抽選の結果でイベント無し(S230)となると、イベント処理を終了する。
【0037】
図2に戻ってイベント処理(S102)が終了すると、ボスが出現するか否かの判断を行い(S103)、ボスが出現しないと判断する(S103でNO)と、クエスト後のゲーム画面を生成(S104)し、生成したゲーム画面をクエスト実行応答として端末装置12に送信する。一方、ボスが出現すると判断する(S103でYES)と、バトル処理(S105)を行う。
【0038】
ここで図4は、ボスと対戦する際のバトル処理(S105)の流れを示すフローチャートである。まず、ボス出現画面を生成(S301)し、端末装置12に送信して(S302)表示部22に表示させる。そして、端末装置12の入力部24を介してユーザからの戦闘指示がなされる(S303)と、ボスであるキャラクタの防御力PDと、ユーザの総攻撃力TAとを比較して、ユーザが勝利した否かの判断を行う(S304)。ここで、総攻撃力TAが防御力PDを下回る(TA<PD)と、ユーザの敗北と判断して(S304でNO)バトル処理を終了する。一方、総攻撃力TAが防御力PD以上である(TA≧PD)と、ユーザの勝利と判断して(S304でYES)、経験値や通貨ポイントを加算してデータベースに記録し(S305)、バトル処理を終了する。
【0039】
図2に戻ってバトル処理(S105)が終了すると、戦闘の経過や結果を伝えるゲーム画面を生成(S104)し、生成したゲーム画面をクエスト実行応答として端末装置12に送信する。クエスト実行応答を受信した端末装置12は、表示部22にクエスト実行応答として受信したゲーム画面を表示する(S106)。
【0040】
<グループ>
図5は、グループ編成処理の流れを示すフローチャートである。
ゲーム装置14の制御部32は、ユーザが所有する複数のキャラクタからグループを編成する対象となるキャラクタ(以下、「対象キャラクタ」という)を選択してグループ編成処理を実行する。攻撃用グループのグループ編成処理は、対象キャラクタの必要魔力Rの合計値Rsumが攻撃側のユーザの攻魔値LA以下となる範囲内で攻撃用グループを構成する。
【0041】
なお、本実施の形態では、攻撃用のグループを編成するグループ編成処理を説明するが、防御用グループのグループ編成処理も、対象キャラクタの必要魔力Rの合計値Rsumが防御側のユーザの防魔値LD以下となる範囲内で防御用グループを構成する点を除き、攻撃用グループを構成する場合と同様である。
【0042】
以下、図5を用いて、ユーザが保有するN個(Nは自然数)のキャラクタから攻撃用グループを編成するグループ編成処理の流れを説明する。まず、制御部32は、ユーザが所有するN個の所有キャラクタのうち攻撃力PAの降順で上位に位置するM個のキャラクタを選択し(S401)、M個のキャラクタの必要魔力Rの合計値Rsumを算定する(S402)。
【0043】
そして、ステップS402で算定した合計値Rsumがユーザの攻魔値LA以下であるか否かを判定し(S403)、合計値Rsumがユーザの攻魔値LA以下であると判断する(Rsum≦LA)(S403でYES)と、ステップS401で選択したM個のキャラクタを攻撃用グループの対象キャラクタとして確定し(S404)、グループ編成処理を終了する。
【0044】
一方、合計値Rsumがユーザの攻魔値LAを超えると判断する(Rsum>LA)(S403でNO)と、攻撃力PAの降順で上位からM個目のキャラクタを選択から外し(S405)、必要魔力Rの合計値Rsumを再計算し、ユーザの攻魔値LA以下であるか否かを判定する(S406)。再計算した合計値Rsumがユーザの攻魔値LAを超えると判断する(S406でNO)(Rsum>LA)と、次に攻撃力の低い(攻撃力PAの降順で上位から(M−1)個目の)キャラクタを選択から外し(S405)、必要魔力Rの合計値Rsumを再計算し、ユーザの攻魔値LA以下であるか否かを判定する(S406)。必要魔力Rの合計値Rsumがユーザの攻魔値LA以下となるまで、ステップS405からステップS406の処理を繰り返し行う。
【0045】
一方、必要魔力Rの合計値Rsumがユーザの攻魔値LA以下(Rsum≦LA)である(S406でYES)と、必要魔力Rの合計値Rsumとユーザの攻魔値LAとの差を算出する(S407)。そして、当該差の範囲内に必要魔力が収まるキャラクタの有無を判断し(S408)、キャラクタがいない場合(S408でNO)は、選択済みのキャラクタを攻撃用グループの対象キャラクタとして確定し(S404)、グループ編成処理を終了する。
【0046】
キャラクタがいる場合(S408でYES)は、該当するキャラクタの中で最も攻撃力の高いキャラクタを選択する(S409)。選択済みキャラクタの数がキャラクタの最大数Mに達しているか否かの判断を行い(S410)、達している場合(S410でNO)は、選択済みのキャラクタを攻撃用グループの対象キャラクタとして確定し(S404)、グループ編成処理を終了する。
【0047】
一方、キャラクタの数が最大数Mに達していない場合(S410でYES)は、必要魔力Rの合計値Rsumとユーザの攻魔値LAとの差を算出し(S407)、当該差の範囲内に必要魔力が収まるキャラクタの有無を判断する(S406)。選択済みのキャラクタの数がMに達するか、選択済みキャラクタの必要魔力Rの合計Rsumと攻魔値LAとの差以内のキャラクタが居なくなるまで、ステップS407からステップS410の処理を繰り返し行う。
【0048】
<バトル>
図6は、ユーザが他のユーザとバトルを行う際の処理の流れを示すフローチャートである。「秘宝」はクエストの他にも、他のユーザからバトルを通じて奪い取ることができる。以下、図6を用いて説明する。
端末装置12の入力部24を操作してユーザが他のユーザとのバトル(戦闘)を指示すると、まず、ゲーム装置14の制御部32は、記憶部34に記憶されているデータベースを参照し、ユーザが揃えていないシリーズの秘宝(以下、「未完アイテム」という)が存在するか否かの判断を行う(S501)。
【0049】
未完アイテム群が存在しないと判断する(S501でNO)と、ゲーム装置14の制御部32は、データベースを参照して所定の条件に合致する複数の対戦候補を抽出し、抽出した対戦候補を端末装置12の表示部22に表示する(S502)。対戦候補の抽出方法は任意であるが、例えばユーザとレベルが近い所定数のユーザを候補ユーザとして選択することが可能である。
【0050】
一方、ステップS501で未完アイテム群が存在すると判断する(S501でYES)と、ゲーム装置14の制御部32は、未完アイテム群の中から取得していない任意の秘宝を選択し(S503)、データベースを参照して当該秘宝を所持していることを条件に複数の候補ユーザを抽出し、端末装置12の表示部22に表示する(S502)。
【0051】
そして、端末装置12の入力部24を介して対戦相手のユーザが選択され、戦闘が指示される(S504)と、攻撃側のユーザ(例えば戦闘イベントの発生を指示したユーザ)の攻撃用グループを編成する各対象キャラクタの攻撃力PAの合計値(以下「総攻撃力」という)TAと、防御側のユーザ(例えば攻撃側のユーザに戦闘相手として指定されたユーザ)の防御用グループを編成する各対象キャラクタの防御力PDの合計値(以下「総防御力」という)TDを比較して、攻撃側のユーザが勝利した否かの判断を行う(S505)。総攻撃力TAが総防御力TD以上である(TA≧TD)と、攻撃側のユーザの勝利と判断し、総攻撃力TAが総防御力TDを下回る(TA<TD)と防御側のユーザの勝利と判断する。
【0052】
そして、秘宝の選択及び勝敗判断に基づいて、ユーザのパラメータ変化を判断し(S506)、データベースに記録する(S507)。具体的には、戦闘グループの必要魔力Rの合計値Rsumをユーザの攻魔値LAから減算して記録し、ユーザが戦闘に負けた場合は、ユーザの通貨ポイントを減算し、減算した通貨ポイントを対戦相手のユーザに加算して記録する。一方、ユーザが戦闘に勝利した場合は、対戦相手のユーザの通貨ポイントを減算し、減算した通貨ポイントをユーザに加算して記録すると共に、秘宝を選択していた場合は、記憶部34に記憶されているデータベースにおいて、対戦相手であるユーザの所有アイテムを示す情報から当該秘宝を削除し、バトルを仕掛けたユーザの所有アイテムを示す情報に当該秘宝を追加する。
【0053】
また、勝敗の結果及び通貨ポイントの加算や減算、秘宝獲得の成功や失敗など、パラメータの変化をユーザの端末装置12の表示部22に表示させる(S508)。
なお、戦闘の結果に応じて加算又は減算する通貨ポイントは、例えば、所持金額の一割など、予めゲーム装置で設定しておく。
【0054】
<抽選イベント>
<実施例1>
ゲーム装置で抽選したキャラクタをユーザに付与する抽選イベントがある。以下、フローチャートを用いて詳細に説明する。
図7は、本発明に係る抽選イベント処理の一例を示すフローチャートである。なお、本実施例では、抽選処理で3体のキャラクタを抽出してユーザに提示する。抽選によって登場するキャラクタは、炎、森、水の3つの属性のいずれかに属するものとする。また、当該属性の組合せで特典条件が設定されており、抽選処理で抽出する3体のキャラクタの属性が全て一致する((炎・炎・炎)、(森・森・森)、(水・水・水))場合、希少なキャラクタに限定して再抽選を行う権利が与えられる。一方、抽選処理で抽出する3体のキャラクタの属性が完全に異なる((炎・森・水)、(炎・水・森)、(森・炎・水)、(森・水・炎)、(水・炎・森)、(水・森・炎))場合にはアイテムが付与ざれる。
【0055】
まず、端末装置12の入力部を介してユーザから抽選の実行指示を受信する(S601)と、抽選処理を3回実施する(S602)。そして、ステップS602の抽選処理で得られたキャラクタの属性の組合せが、ユーザに特典を付与する条件である特典条件を充足するか否かの判断を行う(S603)。
【0056】
S603で特典条件を充足しないと判断する(S604)と、抽選結果をユーザの端末装置12に送信する(S605)ことで、抽選処理で抽出した3体のキャラクタをユーザの端末装置12に表示させる。
端末装置12に3体のキャラクタが表示された後、ユーザは、表示された3体のキャラクタの中からいずれか1体のキャラクタを選択する。つまり、ユーザの欲するキャラクタを3体のキャラクタの中から選ばせるようにしている。
【0057】
そして、ユーザに選択された選択キャラクタが端末装置12から通知される(S606)と、ユーザが選択したキャラクタがユーザがゲーム内で所有するキャラクタとしてデータベースに記録(更新)されて、ユーザに選択キャラクタを付与することになる(S607)。
【0058】
一方、ステップ603で、アイテムを付与する特典条件を充足した(3体のキャラクタの属性が異なる)と判断する(S608)と、抽選結果、及びアイテムの獲得を示す情報をユーザの端末装置12に送信する(S609)ことで、抽選処理で抽出した3体のキャラクタをユーザの端末装置12に表示させると共に、アイテムの獲得をユーザに通知する。また、獲得したアイテムをユーザがゲーム内で所有する所有物としてデータベースを更新することで、ユーザにアイテムを提供する(S610)。
【0059】
そして、ユーザに選択された選択キャラクタが端末装置12から通知される(S606)と、ユーザがゲーム内で所有するキャラクタとしてデータベースを更新することによって、ユーザに選択キャラクタを付与する(S607)。
【0060】
ステップ603で、希少キャラクタに限定した再抽選を行う権利を獲得する特典条件を充足した(3体のキャラクタの属性が同一)と判断する(S611)と、抽選結果、及び再抽選を選択肢の一つとする旨をユーザの端末装置12に送信する(S612)ことで、抽選処理で抽出した3体のキャラクタ、及び希少キャラクタに限定した再抽選を選択できることをユーザに通知する。
【0061】
ここで、再抽選指示を受信する(S613でYES)と、希少キャラクタに限定した上で抽選を3回実施する抽選処理を行い(S614)当該抽選処理で得られたキャラクタの属性の組合せが、ユーザに特典を付与する条件である特典条件を充足するか否かの判断を行う(S603)。
【0062】
一方、再抽選指示を受信することなく(S613でNO)ユーザに選択された選択キャラクタが端末装置12から通知される(S606)と、ユーザがゲーム内で所有するキャラクタとしてデータベースを更新することによって、ユーザに選択キャラクタを付与する(S607)。
【0063】
このように本実施例では、ゲーム装置で複数のキャラクタを抽出してユーザに提示するため、ユーザの欲するキャラクタを獲得できる可能性が向上し、抽選イベントに対するユーザの参加意欲を向上させることができる。
なお、本実施例では、キャラクタを抽選物としているが、抽選物はキャラクタに限られるものではなく、アイテムなどであっても良い。
【0064】
また、本実施例では、属性を用いて特典条件を設定しているが、キャラクタの名称など、キャラクタ毎のユニークな識別子を用いて特典条件を定めても良い。さらに、キャラクタを複数のグループに分類できる情報で特典条件を設定することが望ましい。キャラクタの数に関係なく、処理を容易にすることが可能であり、特典条件設定後に導入された新しいキャラクタが抽選された場合でも、特典条件を充足する可能性があるからである。
加えて、属性とキャラクタのレア度など、重複して充足可能な特典条件を設定し、属性及びレア度が全て一致した場合など、重複して特典条件を充足した場合に提供する特典(例えば、特典条件を一つ充足した場合よりも希少なキャラクタ限定した再抽選など)を設定しても良い。
【0065】
<実施例2>
上記構成では、抽選処理で抽出するキャラクタの数が予め設定されていたが、ユーザが数を選択する構成としても良い。以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0066】
図8は、本発明において、抽選の結果としてユーザに提示するキャラクタの数をユーザが指定可能とした場合の処理の一例を示すフローチャートである。なお、本実施例では、ユーザに提示するキャラクタの数として4体が指示されたとする。また、他の条件は、図7と同条件とする。
【0067】
まず、端末装置12の入力部24を介してユーザから抽選の実行指示を受信する(S1001)と、ユーザに提示するキャラクタの数についての指示要求を送信し(S1002)、キャラクタの数が指示されると、指示されたキャラクタ数に応じて特典条件を設定する(S1003)。本実施例では、キャラクタ4体を提示することが指示されたとする。
【0068】
次に、抽選を4回実施する抽選処理を行い(S1004)、抽選処理で得られたキャラクタの属性の組合せが、ユーザに特典を付与する条件である特典条件を充足するか否かの判断を行う(S1005)。
【0069】
ここで、特典条件を充足しないと判断する(S1005でNO)と、抽選結果をユーザの端末装置12に送信する(S1006)ことで、抽選処理で抽出した4体のキャラクタをユーザの端末装置12に表示させる。そして、ユーザに選択された選択キャラクタが端末装置12から通知される(S1007)と、ユーザがゲーム内で所有するキャラクタとしてデータベースを更新することによって、ユーザに選択キャラクタを付与する(S1008)。
【0070】
一方、ステップS1005で、希少キャラクタに限定した再抽選を行う権利を獲得する特典条件を充足した(4体のキャラクタの属性が同一)と判断する(S1005でYES)と、抽選結果、及び再抽選を選択肢の一つとする旨をユーザの端末装置12に送信する(S1009)ことで、抽選処理で抽出した4体のキャラクタ、及び希少キャラクタに限定した再抽選を選択できることを端末装置12に表示させる。
【0071】
ここで、再抽選指示を受信する(S1010でYES)と、希少キャラクタに限定した上で抽選を4回実施する抽選処理を行い(S1011)当該抽選処理で得られたキャラクタの属性の組合せが、ユーザに特典を付与する条件である特典条件を充足するか否かの判断を行う(S1005)。
【0072】
一方、再抽選指示を受信することなく(S1010でNO)ユーザに選択された選択キャラクタが端末装置12から通知される(S1007)と、ユーザがゲーム内で所有するキャラクタとしてデータベースを更新することによって、ユーザに選択キャラクタを付与する(S1008)。
【0073】
このように本実施例では、キャラクタの数をユーザが指定して変えることができる。そのため、例えば、キャラクタ3体と4体を選択可能とし、キャラクタ取得に関して言えば4体(四択)が有利、特典狙いであれば3体(三択)の方が有利とすることが可能であり、ゲーム性が向上する。
【0074】
<実施例3>
上記構成では、その時に行われた抽選処理の結果で特典条件を充足するか否かを判断していたが、ユーザが再抽選を選択することで実施される複数の抽選処理の結果に基づいて特典条件を充足したか否かの判断を行っても良い。以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0075】
図9は、本発明において、複数の抽選処理の結果を用いて特典条件の充足を判断する場合の処理の一例を示すフローチャートである。なお、本実施例では、再抽選が可能であり、少なくともユーザに提示するキャラクタの数と同じ数だけ抽選を行うことができる。すなわち、ユーザに3体のキャラクタを提示する場合、初回の抽選を含めて少なくとも3回抽選することが可能である。また、特典は、希少キャラクタに限定した抽選のみである。
【0076】
まず、端末装置12の入力部24を介してユーザから抽選の実行指示を受信する(S1101)と、抽選を3回実施する抽選処理を行う(S1102)。次に、抽選処理で抽出するキャラクタの数と、今回の抽選処理が何回目の抽選処理かを示す回数(以下、「抽選処理の回数」という)とを比較する(S1103)。
【0077】
そして、抽選処理の回数の方が多いと判断する(S1104)と、抽選結果、及び再抽選を選択肢としない旨をユーザの端末装置12に送信する(S1105)ことで、抽選処理で抽出した3体のキャラクタを端末装置12に表示させる。
【0078】
また、ステップS1103において抽選処理で抽出するキャラクタの数と、今回の抽選処理の回数の方が同じであると判断する(S1106)と、図10を用いて後述するように、直前3回の抽選処理結果を用いて特典条件を充足したか否かの判断を行う(S1107)。
【0079】
ここで、特典条件を充足すると判断する(S1107でYES)と、抽選結果、及び特典が発生した旨をユーザの端末装置12に送信する(S1108)ことで、抽選処理で抽出した3体のキャラクタ、及び希少キャラクタに限定した再抽選を選択できることを端末装置12に表示させる。
【0080】
ステップS1107で特典を充足しないと判断する(S1107でNO)と、抽選結果、及び再抽選を選択肢としない旨をユーザの端末装置12に送信し(S1105)、選択キャラクタを受信する(S1109)と、ユーザがゲーム内で所有するキャラクタとしてデータベースを更新することによって、ユーザに選択キャラクタを付与する(S1110)。
【0081】
ステップS1103における抽選処理で抽出するキャラクタの数よりも、今回の抽選処理の回数の方が少ないと判断する(S1111)と、抽選結果で得られたキャラクタ、及びキャラクタの抽選順をデータベースに記録し(S1112)、今回の抽選処理で得られたキャラクタの属性の組合せが、特典条件を充足するか否かの判断を行う(S1113)。
【0082】
ここで、特典条件を充足しないと判断する(S1113でNO)と、抽選結果をユーザの端末装置12に送信し(S1114)、端末装置12からの指示を待つ(S1115)。一方、ステップS1113で特典条件を充足すると判断する(S1113でYES)と、抽選結果、及び特典が発生した旨をユーザの端末装置12に送信し(S1108)、端末装置12からの指示を待つ(S1115)。
【0083】
ここで、再抽選指示を受信する(S1117)と、特典が発生したか否かの判断を行う(S1118)。そして、特典が発生したと判断する(S1118でYES)と、希少キャラクタに限定した上で抽選を3回実施する抽選処理を行い(S1119)、抽選処理で抽出するキャラクタの数と、今回の抽選処理が何回目の抽選処理かを示す回数(以下、「抽選処理の回数」という)とを比較する(S1103)。
【0084】
一方、端末装置12から選択キャラクタを受信する(S1116)と、ユーザがゲーム内で所有するキャラクタとしてデータベースを更新することによって、ユーザに選択キャラクタを付与する(S1110)。
【0085】
次に、直前3回の抽選処理結果を用いて特典条件を充足したか否かの判断を行うステップS1107の処理について、図10を用いて説明する。同図に示すように、抽選処理毎の組(キャラクタA、B、C)(キャラクタD、E、F)(キャラクタG、H、I)を上方から順に配置し、抽選回数の組(キャラクタA、D、G)(キャラクタB、E、H)(キャラクタC、F、I)を左から抽選順に配置した場合に、抽選処理毎の組と抽選回数の組のそれぞれで特典条件を充足したか否かの判断を行う。さらに、図10に示すように、抽選処理毎と抽選回数毎の組が直角に交わるように千鳥格子状に(つまり、マトリクス状に)配置した場合の対角線の組(図10に破線で示す)で特典条件を充足したか否かの判断を行う。
【0086】
このように、本実施の形態では、既に抽選処理した結果も特典条件を充足する条件となるので、ユーザにとっては、再抽選を行うか否かの判断が難しくなりゲーム性が向上する。なお、上記各実施例では、特典の一つとして再抽選を行っているが、抽選イベントへの参加権をアイテムとして提供しても良い。
【0087】
<合成>
図11は、キャラクタを合成して強化する際の処理の流れを示すフローチャートである。ベースとなるキャラクタに素材となるキャラクタを合成することによって、ベースとなるキャラクタの成長度合い(経験値)が増加し、素材となったキャラクタが失われる。成長度合いが100%に達してレベルがアップすると、「攻撃力」、「防御力」などのパラメータが上昇する。「特技」は、同じ「特技」を有するキャラクタ同士を合成することで、上昇する場合がある。合成時には、通貨ポイントが必要であり、レベルアップさせるベースモンスターキャラクタのレベルが高いほど、通貨ポイントも多く必要である。以下、図11を用いて説明する。
【0088】
端末装置12の入力部を介してユーザから合成が指示される(S701)と、ゲーム装置14の制御部32は、端末装置12の表示部22にキャラクタの一覧を表示させる(S702)。
【0089】
ここで端末装置12の入力部24を介して一括合成が指示される(S703でYES)と、制御部32は、素材となるキャラクタ選択肢として特定のキャラクタのみを表示部22に表示させる(S704)。例えば、レア度が低く、レベル1のキャラクタのみを表示するなど、ユーザが誤操作する恐れが少ないキャラクタのみを表示する。そして、ベースとなるキャラクタ及び素材となるキャラクタが選択され、合成が指示される(S705)と、制御部32は、ベースとなるキャラクタに対して上昇させる経験値(成長度合い)を算出し、経験値(成長度合い)を上昇させ、レベルアップすればそれに応じてパラメータを上昇させる合成処理を行う(S706)。
【0090】
一方、一括合成が指示されず(S703でNO)にベースとなるキャラクタ及び素材となるキャラクタが選択され、合成が指示される(S707)と、制御部32は、誤操作を防止するための警告条件に該当するか否かの判断を行う(S708)。そして、警告条件に該当しない場合(S708でNO)は、ベースとなるキャラクタに対して上昇させる経験値(成長度合い)を算出し、経験値(成長度合い)を上昇させる(合成処理)(S706)。警告条件に該当する場合(S708でYES)は、ユーザに警告を行い(S709)、再度合成が指示される(S710でYES)と合成処理を行い(S706)、合成がキャンセルされると(S710でNO)キャラクタの一覧を表示させる(S702)。
【0091】
警告条件としては、例えば、希少なキャラクタが素材となっている場合や、ベースとなるキャラクタよりもレベルの高いキャラクタが素材になっている場合など、ご操作が想定される条件があげられ、合成を再度指示する際にチェック欄を表示し、チェック欄にチェックが入っていることを条件としても良い。
【0092】
<仲間(申請)>
図12は、仲間申請の際の処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部32は、端末装置12から仲間申請を受け付ける(S801)と、ユーザが候補を直接選ぶか、ゲーム装置側で候補を抽出するかの選択を端末装置12の表示部22に表示する(S802)。そして、ユーザが直接選ぶことを選択する(S803)と、SNS上の友達一覧を抽出し(S804)、表示部22に仲間申請先の候補として表示する(S805)。
【0093】
一方、ゲーム装置側で候補を抽出することが選択される(S806)と、制御部32は、候補となるユーザをデータベースから抽出し(S807)、端末装置12の表示部22に仲間申請先の候補として表示する(S805)。
【0094】
仲間申請先のユーザが選ばれる(S808)と、制御部32は、仲間申請があった旨を申請先のユーザの端末装置の表示部(ゲーム画面)に表示する(S809)。そして、申請先で仲間申請が承認される(S810)と、申請元のユーザと申請先のユーザが仲間関係である旨が、記憶部34のデータベースに記録される(S811)。
【0095】
<トレード(申請)>
図13は、キャラクタのトレードを他のユーザに申請する際の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、端末装置12の入力部24を操作して、トレードを申し込む申請先のユーザ(以下、「申請先」という)のページからトレード申請を指示する(S901)と、ゲーム装置14の制御部32は、記憶部34のデータベースを参照して、トレードを申請したユーザ(以下、「申請元」という)のトレード対象と成り得る所持品を端末装置12の表示部22に表示する(S902)。
【0096】
そして、申請元がトレード対象物を選択する(S903)と、制御部32は、電子メールや申請先のゲーム画面などを通じてトレード申請がある旨を申請先に通知する(S904)。
【0097】
申請先がトレード申請画面を開くと、申請元がトレード対象物に選択した物を表示する(S905)と共に、ゲーム装置14の制御部32は、記憶部34のデータベースを参照して、申請先のトレード対象と成り得る所持品を申請先の端末装置12の表示部22に表示する(S906)。
【0098】
ここで、端末装置12の入力部24を操作してトレードが拒否される(S907でNO)と、トレード申請処理を終了し、トレード申請先がトレード対象物を選択する(S907でYES)と、ゲーム装置14の制御部32は、トレード申請への応答があった旨を申請元に通知する(S908)。
【0099】
申請元がトレード申請画面を開き、端末装置12の入力部24を操作してトレードが拒否される(S909でNO)と、トレード申請処理を終了し、トレードが承認される(S909でYES)と、トレードが成立し、ゲーム装置14の制御部32は、記憶部34のデータベースを更新して、トレードの対象物を交換する(S910)と共に、トレード対象物が申請元と申請先のそれぞれにプレゼントとして届くための処理を行う(S911)。
【0100】
なお、トレードの対象となっているアイテムやキャラクタなどの対象物は、トレード申請が終了するまでロックされる。また、トレード申請の開始から終了までが所定時間(例えば48時間)内に終了しない場合は、トレード申請が終了し、ロックも解除される。
【符号の説明】
【0101】
12…端末装置、14…ゲーム装置、16……通信網、20、36……通信部、22……表示部、24……入力部、26,32……制御部、34……記憶部、100……ゲームシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13