(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自己を知るために用いられる第1領域と、この第1領域に並設され業界及び企業を知るために用いられる第2領域と、これら第1、第2領域のコンテンツを利用して抽出された情報に基づいて志望企業に対する自己のアピールポイントをまとめるために用いられる第3領域とを具備し、
前記第1領域が、第三者から自己に対する客観的な評価を受けるための、綴じ元側に切り離し用のミシン目が設けられて切り離し可能な他己分析用ページを備えており、
前記他己分析用ページに、自己の長所を自身で記入するための自己記入部分及び第三者に記入させるための他己記入部分を含んだ長所記載欄、または自己の短所を自身で記入するための自己記入部分及び第三者に記入させるための他己記入部分を含んだ短所記載欄が設けられている就活戦略ノート。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、志望企業に対する自己のアピールポイントを適切に引き出して、就職活動を円滑に進めるのに役立つ就活戦略ノートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような構成を採用したものである。すなわち、本発明に係る就活戦略ノートは、自己を知るために用いられる第1領域と、この第1領域に並設され業界及び企業を知るために用いられる第2領域と、これら第1、第2領域のコンテンツを利用して抽出された情報に基づいて志望企業に対する自己のアピールポイントをまとめるために用いられる第3領域とを具備し
、前記第1領域が、第三者から自己に対する客観的な評価を受けるための、綴じ元側に切り離し用のミシン目が設けられて切り離し可能な他己分析用ページを備えており、前記他己分析用ページに、自己の長所を自身で記入するための自己記入部分及び第三者に記入させるための他己記入部分を含んだ長所記載欄、または自己の短所を自身で記入するための自己記入部分及び第三者に記入させるための他己記入部分を含んだ短所記載欄が設けられていることを特徴とする。
【0007】
ここで、「ノート」とは、例えば、無線とじ、糸とじ等の方式により複数の中紙が背に綴じられて製本されているものだけでなく、バインダ方式により複数の中紙が着脱可能に背に綴じられたものも含まれる。
【0008】
このようなものであれば、就職活動を始めるにあたって必要な情報、具体的には、自己を知るための情報と、業界や企業を知るための情報とを1冊の当該就活ノートに集約させることができ、これら集約された情報を用いて志望企業に対する自己のアピールポイントを適切に引き出すことができるとともに、前記アピールポイントも当該就活戦略ノートにまとめておくことができる。そのため、就職活動を始める就活生が、どのような情報を集めたらよいか、それらの情報をどのように用いたらよいかを知ることができ、就職活動を円滑に進めるのに役立てることができる。
【0009】
前記第1領域の好適な一例としては、少なくとも自己の強みを顕在化させるための
複数の質問に対応して自分がこれまでにしてきたことを書き込み可能な具体的自己分析欄が形成されている自己分析用ページと、この自己分析用ページを用いて抽出される情報に関連させて第三者から自己に対する客観的な評価を受けるための切り離し可能な
前記他己分析用ページと、この他己分析用ページ及び前記自己分析用ページを用いて得られた結果を整理するための
書き込み可能なまとめ用ページとを備えたものが挙げられる。
【0010】
前記第2領域の好適な一例としては、業界及び企業を知るための研究テーマとして業界研究、職種研究及び企業研究を提示する
説明が予め記載された研究テーマ教示用ページと、就きたい業界を具体的にイメージできるようにするための
業界ごとの書き込み可能な記入欄が設けられた業界研究用ページと、この業界研究用ページに関連して選び出した企業における現実の働き方を理解するための
書き込み可能な企業研究結果記入部分が設けられた企業研究用ページとを備えたものが挙げられる。
【0011】
前記第3領域の好適な一例としては、前記業界研究及び前記企業研究に基づいて選びだした志望企業を明示するための
書き込み可能な欄と、その志望企業で必要とされるのはどのような人材かを勘案しつつ自己のアピールポイントを
書き込み可能な欄とを備えたアピールポイントまとめ用ページを備えたものが挙げられる。
【0012】
前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域に加え、就職活動全体を俯瞰した戦略スケジュールを立てるために用いられる第4領域を備えたものの場合、前記第4領域が、前記自己分析、前記他己分析、前記業界研究、及び前記企業研究を含む複数の就職活動項目をどの時期に行うのかを記入するための時系列形式のスケジュール表を印刷したページを備えたものが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のような構成であるから、志望企業に対する自己のアピールポイントを適切に引き出して、就職活動を円滑に進めるのに役立つ就活戦略ノートを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0016】
本実施形態の就活戦略ノートNは、例えば、
図1に示すような図柄を表面A1に備えた厚紙製の前扉A3と、同じく厚紙製の後扉A5との間に複数枚の中紙A7を綴じてなる無線とじ方式のもので、前記前扉A3、後扉A5の各内面A9、A11及び前記各中紙A7の両面A13にそれぞれページが形成されている。
【0017】
前記各ページは、
図3に示すように、前置領域B1と、自己を知るために用いられる第1領域C1と、この第1領域C1に並設され業界及び企業を知るために用いられる第2領域D1と、これら第1、第2領域C1、D1のコンテンツを利用して抽出された情報に基づいて志望企業に対する自己のアピールポイントをまとめるために用いられる第3領域E1と、就職活動全体を俯瞰した戦略スケジュールを立てるために用いられる第4領域F1と、その他の領域G1とのいずれかに属している。なお、
図3は、このノートNの全てのページをサムネール表示したもので、横長長方形の各枠Hは、それぞれ見開き2ページ分に対応しており、各枠Hの上辺に付された微少な数字は、ページ番号を示している。
【0018】
前記前置領域B1は、例えば、タイトルと目次を掲載した先頭ページ(
図3における1ページ)と、この就活戦略ノートNでできることを記述した仕様説明ページ(
図3における2,3ページ)と、就職活動の意義やこの就活戦略ノートNの記述に関する説明などを記載した前文ページ(
図3における4,5ページ)とを具備している。
【0019】
前記先頭ページ(1ページ)は、
図4に示すように、左側上部に「就活戦略ノート」というタイトルB9が印刷されているとともに、右端に例えば、第1〜第9のタグT1、T2、T3…が上下方向に微少な間隔をあけて記載されており、各タグT1、T2、T3…の左側に目次を兼ねたタグの説明欄B11が形成されている。第1のタグT1には、「就活戦略ノートについて」という文字が印字されている。第2のタグT2には、「自己を知る」という文字が印字されている。第3のタグT3には、「業界を知る」という文字が印字されている。第4のタグT4には、「企業を知る」という文字が印字されている。第5のタグT5には、「アピールポイント」という文字が印字されている。第6のタグには、「スケジュール」という文字が印字されている。第7のタグには、「ID・PW控え」という文字が印字されている。第8のタグT8には、「スマートフォンでの活用方法」という文字が印字されている。第9のタグには、「コトバ」という文字が印字されている。これらの第1のタグ〜第9のタグT1、T2、T3…を上下方向に配列されたタググループT10は、後述する他己分析用ページ(81〜96ページ)を除き全ての奇数ページの反綴じ元A15側の端部に施されている。
【0020】
前記仕様説明ページ(2、3ページ)は、
図5に示すように、この就活戦略ノートNを使ってどのように就活を進めていくべきかを説明するためのものであって、2ページの上段には、この就活戦略ノートNでできることを簡潔に記述した説明欄B3が形成されているとともに、3ページの上段には、各ページの内容を紹介するためのページ紹介欄B5が配されている。2ページの下段及び3ページの下段にわたる領域には、就活の大まかな流れと対策ポイントを表形式で表したポイント教示欄B7を備えている。また、3ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第1のタグT1は、他のタグT2、T3…と色を異ならせて表示されている。
【0021】
前記前文ページ(4、5ページ)は、就職活動に際して自己分析や他己分析をどのように進めていくべきかを説明するためのものであって、4ページの上段には、就職活動の意義とこのノートNの使い方について先輩社会人からのアドバイス形式で記述された説明欄が形成されているとともに、4ページの下段には、自己分析の意義やこの就活戦略ノートのどのページで自己分析を行えるかが記述された自己分析説明欄と、経済産業省が提唱する社会人基礎力の説明やこの就活戦略ノートNのどのページで社会人基礎力の診断が行えるかが記述された社会人基礎力説明欄とが形成されている。5ページには、他己分析の意義やこの就活戦略ノートNのどのページで他己分析を行えるかが記述された他己分析説明欄が形成されており、5ページの中段において他己分析をお願いするとよい第三者の選び方の例が、場面別にキャラクターとともに表示されている。5ページの下段には、他己分析用ページ(81〜96ページ)の使い方が記載された他己分析シート説明欄が形成されており、他己分析をお願いする前に就活生自身が記載する部分が明示されている。
【0022】
前記第1領域C1は、少なくとも自己の強みを顕在化させるための自己分析用ページ(
図3における6〜13ページ)と、この自己分析用ページを用いて抽出される情報に関連させて第三者から自己に対する客観的な評価を受けるための切り離し可能な他己分析用ページ(
図3における81〜96ページ)と、この他己分析用ページ及び前記自己分析用ページを用いて得られた結果を整理するためのまとめ用ページ(
図3における16、17、80ページ)と、このまとめ用ページ(16、17、80ページ)をどのように用いるかを示した分析方法教示用ページ(
図3における14、15ページ)を具備している。
【0023】
前記自己分析用ページ(6〜13ページ)は、この就活戦略ノートNに示された手順に沿って自己分析を行うための書き込み可能なもので、6ページの上段から7ページの上段にわたる領域には、生まれてから現在までの成長過程を把握するための自分史を作成する意義が記述された自分史説明欄が形成されている。6ページの左側中段から左側下段にわたる領域には、上下方向に連続的に記述された年齢・年代に対応させて書き込み可能な「西暦」と、その年齢・年代にどのような出来事があったかを記述可能な「出来事」とを年表形式で一覧表示する自分史年表作成欄が形成されている。6ページの右側中段から7ページの中段にわたる領域には、左右方向に伸びる自分史グラフの記載例を示す自分史グラフ例示欄が形成されている。前記自分史グラフは、前記自分史年表欄で書き出した出来事がいつ起こったのかと、そのときの感情の高低の度合いとをグラフに表示するものである。6ページの右側下段から7ページの下段にわたる領域には、左右方向に伸びる自分史グラフを実際に書き込み可能な自分史グラフ作成欄が形成されている。
図6に示すように、8ページの上段には、前記自分史グラフに書き込んだ出来事について具体的に掘り下げた自己分析を行う意義が記述された自己分析説明欄が形成されている。8、9ページの中段以降の領域には、具体的な自己分析を行うために、「いつからいつまで?」、「どこで?」、「なにを?」、「どのようにした?」、「それはなぜ?」、「そこから何を得た?」、「得たものを、今後どのように使っていきたい?」という複数の質問C3に対応して自分がこれまでにしてきたことを書き込み可能な具体的自己分析欄C5が形成されている。この具体的自己分析欄C5は、一の出来事に対して8ページから9ページにわたって横一列に書き込むもので、上下方向に7つの出来事について記述できるようになっている。なお、具体的自己分析欄C5にどのように記載したらよいかは、上述した「いつからいつまで?」等の質問が記載された質問記述部C7に付記してある具体的な記載例C9を参照すればよい。なお、9ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第2のタグT2は、他のタグT1、T3…と色を異ならせて表示されている。10、11ページの上段から中段にわたる領域には、前記具体的自己分析欄が形成されており、上下方向に7つの出来事について記述できるようになっている。10ページの下段には、尊敬する人等に対するイメージを記載するためのイメージ記述欄が形成されている。11ページの下段には、将来の夢や達成したいことを記載するための目標記述欄が形成されている。12、13ページの上段から中段にわたる領域には、前記具体的自己分析欄が形成されており、上下方向に7つの出来事について記述できるようになっている。12ページの下段には、仕事に限らない大きな将来像を記載するための将来像記述欄が形成されている。13ページの下段には、仕事に求めることやどのような働き方をしたいか等を記載するための働き方記述欄が形成されている。すなわち、見開き2ページで7つの出来事に対する分析結果を一覧することができ、ノート全体で最大21の出来事に対する分析結果をまとめることができる。
【0024】
前記他己分析用ページ(81〜96ページ)は、第三者から自己に対する客観的な評価を受けるための切り離し可能なもので、切り離した際に他己分析用シートの表面となる奇数ページと裏面となる偶数ページとの2ページで1セットとなったものが、全部で8セット(8名分)設けられている。以下、他己分析用ページ(81〜96ページ)の最初の1セット(81、82ページ)について説明するが、他の7セット(83、84ページ、85、86ページ、87、88ページ、89、90ページ、91、92ページ、93、94ページ、95、96ページ)については最初の1セットと同様であるため説明を省略する。なお、本実施形態の他己分析用ページ(81〜96ページ)のページ数及び8名分という分量は、学生である「就活生自身をよく知る社会人」の人数を想定して設定してある。
図7に示すように、81ページの上段には、他己分析を行う趣旨についての説明欄C15が形成されており、この説明欄C15の左側上部には、他己分析の記述をお願いする相手の名前を記載する名前記入部分C17が設けられているとともに、前記説明欄C15の右側下部には、他己分析してもらう就活生の名前を記載する自署記入部分C19が設けられている。81ページの中段には、就活生の第一印象や特徴について記入する印象記載欄C21が設けられており、この印象記載欄C21の左側下部には、記入する際に参考となる具体例C23が記載されている。81ページの下段には、仕事で強みにできること、活かせること等を含めた就活生の長所を記入する長所記載欄C25が設けられている。この長所記載欄C25の上部には、就活生の長所を就活生自身で記入するための自己記入部分C27が設けられているとともに、前記長所記載欄C25の下部には、就活生の他己分析をお願いする相手が就活生の長所を記入するための他己記入部分C29が設けられている。
図8に示すように、82ページの上段には、改善すべきこと等を含めた就活生の短所を記入する短所記載欄C31が設けられている。この短所記載欄C31の上部には、就活生の短所を就活生自身で記入するための自己記入部分C33が設けられているとともに、前記短所記載欄C31の下部には、就活生の他己分析をお願いする相手が就活生の短所を記入するための他己記入部分C35が設けられている。82ページの中段には、他己分析に協力してもらったことへのお礼文が記載されたお礼文表示欄C37が形成されている。82ページの下段には、社会人として既に働いている人(他己分析をお願いする相手)の仕事に対する考え方を質問形式で記入するための記入欄C39が設けられている。この記入欄C39には、例えば、「ご自身がお仕事をされる中での「喜び」や「やりがい」とは、どのようなことでしょうか?」や、「ご自身がお仕事をされる中での「大変さ」とは、どのようなことでしょうか?」や、「大変な中でもがんばれる理由や、大切にしていらっしゃることとは、どのようなことでしょうか?」といった質問部分C41と、この質問部分C41に対して回答を記入する回答記入部分C43とが交互に形成されている。なお、81ページの綴じ元A17側及び82ページの綴じ元A17側には、切り離し用のミシン目C45が設けられている。
【0025】
前記まとめ用ページ(16、17、80ページ)は、前記自己分析用ページ(6〜13ページ)及び前記他己分析用ページ(81〜96ページ)を用いて得られた結果を整理するための書き込み可能なものである。
図9に示すように、16ページには、「社会人基礎力」の自己診断やその分析を行う各欄C59、C65、C67を備えており、具体的には、16ページの上段には、社会人基礎力を後述する各項目C75、C77についてグラフ化するためのグラフ表示欄C59が形成されており、このグラフ表示欄C59の左側には記入例や記入方法の説明書部分C61が設けられているとともに、前記グラフ表示欄C59の右側には実際に就活生が記入するためのグラフC63が設けられている。16ページの下段には、前記グラフ表示欄C59に記入したグラフC63の表示結果を参照して項目C75、C77の中で、「自己アピールできる力は? なぜ、そのように診断した?」かをまとめる第1のまとめ記載欄C65と、「これから伸ばしたい力と具体的計画は?」何であるかをまとめる第2のまとめ記載欄C67とを備えている。
図9に示すように、17ページには、自分の「強み」「弱み」と、これから仕事をしていく上で大切にしたいことを抽出する各欄C49、C53、C55、C57を備えており、具体的には、17ページの上段には、自己分析用ページ(6〜13ページ)と他己分析用ページ(81〜96ページ)及び「社会人基礎力」に関するまとめ用ページ(16ページ)を用いて当該総括的なまとめ用ページ(17ページ)をどのように利用したらよいかの説明が記載されている説明欄C47が形成されている。17ページの中段には、自己分析及び他己分析で自覚した自分の「強み」と「弱み」をまとめる第3のまとめ記載欄C49が形成されている。この第3のまとめ記載欄C49の右側上部には、当該まとめ記載欄C49に記入するのに役立つポイントC51が記載されている。17ページの下段には上からそれぞれ、主に自己分析で自覚した「得意なこと、やりたいこと」をまとめる第4のまとめ記載欄C53と、主に自己分析で自覚した「これまでがんばったこと、これだけはいつまでもがんばり続けたいこと」をまとめる第5のまとめ記載欄C55と、主に自己分析で自覚した「大切にしていること、これからも大切にしたいこと・仕事に活かしたいこと」をまとめる第6のまとめ記載欄C57とが形成されている。このように、後述する第3領域E1でアピールポイントをまとめる際に活用できる自己に関するまとめを、見開き2ページにわたって一覧することができるようになっている。また、17ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第2のタグT2は、他のタグT1、T3…と色を異ならせて表示されている。80ページには、心に響いた言葉をまとめるためのフリースペースが形成されており、具体的には、80ページの上段には、このフリースペースをどのように利用したらよいかを説明した説明欄が形成されているとともに、80ページの中段から下段にわたる領域に、OB・OG訪問で聞いたり、前記他己分析用ページに記入してもらったりした内容の中から、指針になる言葉や大切にしたい言葉等を自由にまとめることができるための第7のまとめ記載欄が形成されている。
【0026】
前記分析方法教示用ページ(14、15ページ)は、前記まとめ用ページ(16、17、80ページ)のうち16ページで分析する社会人基礎力について説明するためのもので、
図10に示すように、14ページの上段には、自分の「強み」や「弱み」を把握するために参考となる「社会人基礎力」の考え方や意義を記載した社会人基礎力説明欄C71が形成されており、14ページの下段には、社会人基礎力の中で提唱されている3つの能力と12の能力要素について簡潔にまとめられた能力・能力要素説明欄C73が形成されている。この能力・能力要素説明欄C73について詳述すれば、当該説明欄C73の左側には、「前に踏み出す力(アクション)」という能力項目C75に対応して「主体性」、「働きかけ力」、「実行力」という能力要素項目C77が挙げられており、当該説明欄C73の中央部には、「考え抜く力(シンキング)」という能力項目C75に対応して「課題発見力」、「計画力」、「創造力」という能力要素項目C77が挙げられており、当該説明欄C73の右側には、「チームワークで働く力(チームワーク)」という能力項目C75に対応して「発信力」、「傾聴力」、「柔軟性」、「状況把握力」、「規律性」、「ストレスコントロール力」という能力要素項目C77が挙げられている。各能力項目C75や能力要素項目C77に簡潔な説明C79が付記されている。
図10に示すように、15ページの上段には、社会人基礎力をどのように診断したらよいかの目安が記載された診断目安説明欄C81と、前記グラフC63を付ける際の大まかな目安を表形式で示した欄C83とが形成されており、15ページの中段から下段にわたる領域には、前記3つの能力項目C75と12の能力要素項目C77に対応させた学生のレベル別の行動事例を表形式で示した行動事例教示欄C85が形成されている。また、15ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第2のタグT2は、他のタグT1、T3…と色を異ならせて表示されている。
【0027】
前記第2領域D1は、業界及び企業を知るための研究テーマとして業界研究、職種研究及び企業研究を提示する研究テーマ教示用ページ(
図3における18、19ページ)と、就きたい業界を具体的にイメージできるようにするための業界研究用ページ(
図3における20〜25ページ)と、この業界研究用ページ(20〜25ページ)に関連して選び出した企業における現実の働き方を理解するための企業研究用ページ(
図3における26〜65ページ)とを備えている。
【0028】
前記研究テーマ教示用ページ(18、19ページ)は、
図11に示すように、業界研究、職種研究及び企業研究という3つの研究テーマについてどのように進めていくべきかを教示するためのもので、18ページの上段には、前記3つの研究テーマについての簡単な説明が記載されている説明欄D3が形成されており、18ページの下段には、就活生にまず業界研究をするように勧める業界研究教示欄D5が形成されている。この業界研究教示欄D5には、上部に統計的な企業数等が記載された導入部分D7が設けられており、下部に業界の一例として、製造業、流通、金融、情報、サービスに関係する各業界が列挙されたリストアップ部分D9が設けられている。19ページの上段には、BtoBの企業間取引や、BtoCの企業対消費者間取引の一例が視覚的に理解しやすいようにまとめられた取引形態例示欄D11が形成されている。19ページの中段には、業界研究を行った後、就活生に職種研究をするように勧める職種研究教示欄D13が形成されている。この職種研究教示欄D13では、どんな役割(部門)の仕事に就きたいかを具体的にイメージできるように、例えば、製品を開発する仕事、製品の原材料や部品を調達する仕事、工場で生産する仕事、製品を売る仕事、製品を宣伝する仕事、業務がスムーズに進むようサポートする仕事等、種々の部門が存在する製造業と、店の立地や出退店を考える仕事、商品を仕入れる仕事、オリジナル商品を開発する仕事、商品を各店舗に届ける仕事、顧客に商品を売る仕事、業務がスムーズに進むようサポートする仕事等、種々の部門が存在する小売業とが例示されている。19ページの下段には、職種研究を行った後、就活生に企業研究をするように勧める企業研究教示欄D15が形成されている。また、19ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第3、第4のタグT3、T4は、他のタグT1、T2…と色を異ならせて表示されている。
【0029】
前記業界研究用ページ(20〜25ページ)は、種々の業界を研究するための書き込み可能なもので、この就活戦略ノートNを見開き状態にした際に左側にくる偶数ページと、この偶数ページに綴じ元A17部分を介して右側に隣接する奇数ページとの2ページで1セットとなったものが、全部で3セット設けられている。以下、業界研究用ページの最初の1セット(20、21ページ)について説明するが、他の2セット(22、23ページ、24、25ページ)については最初の1セットと同様であるため説明を省略する。20ページには、
図12に示すように、上部に「業界研究」というタイトルD17と業界研究に関する簡単な説明D19が記載されているとともに、上下方向に並んだ質問項目D21と、この質問項目D21に対応して右側にそれぞれ記載された記入例D23と、この記入例D23の右側に就活生が実際に書き込むことができる1業界分の業界研究結果記入部分D25とを備えた表形式の業界研究欄D27が形成されている。この業界研究欄D27には、一例として「この業界を選んだ理由は?」を記入する部分が形成されており、前記自己分析用ページ(6〜13ページ)やまとめ用ページ(16、17、80ページ)で行った自己分析をもとにして、就職活動で必要となる志望動機へとつなげていくのに重要な役割を担う。21ページには、
図12に示すように、20ページの業界研究結果記入部分D25に対応した2社分の業界研究結果記入部分D25を備えた表形式の業界研究欄D27が形成されている。すなわち、見開き2ページで3つの業界の研究結果を一覧することができ、ノートN全体で最大9つの業界の研究結果をまとめることができる。なお、本実施形態の業界研究用ページ(20〜25ページ)のページ数及び9業界分という分量は、就活生になるべく視野を広げてもらうのに適切な量に設定してある。また、21ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第3のタグT3は、他のタグT1、T2…と色を異ならせて表示されている。
【0030】
前記企業研究用ページ(26〜65ページ)は、種々の企業を研究するための書き込み可能なもので、1企業あたり1ページを使用してまとめることができるようになっている。以下、企業研究用ページの最初の1ページ(26ページ)について説明するが、他のページ(27〜65ページ)については最初の1ページと同様であるため説明を省略する。26ページには、
図13に示すように、上部に「企業研究」というタイトルD29と、社名を記入する枠D31が記載されているとともに、「企業の基本情報、求められる人材像」を研究するための第1の企業研究欄D33と、「働く現場について」研究するための第2の企業研究欄D35と、「条件面」の研究をするための第3の企業研究欄D37と、「応募後の活動のスケジューリング用に確認する」ための第4の企業研究欄D39とが上から順に設けられている。各企業研究欄D33、D35、D37、D39には、どのような情報ソースを用いて研究を行ったらよいかを教示する情報ソース例示部分D41と、前記情報ソースを用いてどのようなポイントを研究したらよいかを示す質問項目D43と、この質問項目D43の右側に就活生が実際に書き込むことができる企業研究結果記入部分D45とがそれぞれ設けられている。このように1ページで1つの企業の研究結果を一覧することができ、ノートN全体で最大40社の企業の研究結果をまとめることができる。なお、本実施形態の企業研究用ページ(26〜65ページ)のページ数及び40社分という分量は、近時の就活生が説明会に参加する平均的な会社数である30社よりも多くしており、就活生の要望にかなう量に設定してある。また、27ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第4のタグT4は、他のタグT1、T2…と色を異ならせて表示されている。
【0031】
前記第3領域E1は、前記業界研究及び前記企業研究に基づいて選びだした志望企業を明示するための欄E9と、その志望企業で必要とされるのはどのような人材かを勘案しつつ自己のアピールポイントを記載する欄E11とを備えたアピールポイントまとめ用ページ(
図3における66〜71ページ)を備えたものである。
【0032】
前記アピールポイントまとめ用ページ(66〜71ページ)は、志望企業とアピールポイントとをまとめるための書き込み可能なもので、この就活戦略ノートNを見開き状態にした際に左側にくる偶数ページと、この偶数ページに綴じ元A17部分を介して右側に隣接する奇数ページとの2ページで1セットとなったものが、全部で3セット設けられている。以下、アピールポイントまとめ用ページの最初の1セット(66、67ページ)について説明するが、他の2セット(68、69ページ、70、71ページ)については最初の1セットと同様であるため説明を省略する。66ページには、
図14に示すように、上部に「志望企業・アピールポイントまとめ」というタイトルE3と志望企業に対するアピールポイントのまとめ方に関する簡単な説明E5が記載されているとともに、上下方向に並んだ質問項目E7と、この質問項目E7の右側に就活生が実際に書き込むことができる志望業界及び志望企業を明示するための欄E9と、その志望企業で必要とされるのはどのような人材かを勘案しつつ自己のアピールポイントを記載する欄E11とが左右方向に2社分形成されている。この自己のアピールポイントを記載する欄E11には、「志望動機(業界) なぜ、他でなくこの業界か?」を記入する志望動機(業界)記入箇所E13と、「志望動機(企業) なぜ、他でなくこの企業か?」を記入する志望動機(企業)記入箇所E15と、「この企業で求められる人材像は?」を記入する人材像記入箇所E17と、「他の志望者でなく、「自分」を採用することが良いと言える差別化ポイントは何?」かを記入する独自のアピールポイント記入箇所E19と、「「自分」が必要とされるために、これからすべきこと」を具体的に記入する対策記入箇所E21と、「すべきことを具体化するためのスケジュール」を記入するスケジュール記入箇所E23とが設けられている。67ページには、66ページの各欄E9、E11に対応した3社分の志望業界及び志望企業を明示するための欄E9、及び自己のアピールポイントを記載する欄E11が形成されている。すなわち、見開き2ページで5つの志望企業に対する自己のアピールポイントのまとめを一覧することができ、ノート全体で最大15の志望企業に対する自己のアピールポイントをまとめることができる。また、67ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第5のタグT5は、他のタグT1、T2…と色を異ならせて表示されている。
【0033】
前記第4領域F1は、前記自己分析、前記他己分析、前記業界研究、及び前記企業研究を含む複数の就職活動項目をどの時期に行うのかを記入するための時系列形式のスケジュール表を印刷したページ(
図3における72、73ページ)と、「エントリー先 ID・パスワード控え」を書き留めることができるページ(
図3における74〜77ページ)を備えたものである。
【0034】
前記ページ(72、73ページ)は、就活生が就職活動のスケジュールを長期的な視点でまとめて一覧表示するためのもので、72ページには、上部に「戦略スケジュール」というタイトルとこのスケジュール表の使い方に対する簡単な説明が記載されているとともに、上下方向に並んだスケジュール項目と、この質問項目の右側に就活生が各質問項目に対応させて1月〜12月までの1年分のスケジュールを実際に書き込むことができるスケジュール欄が形成されている。スケジュール欄には、本実施形態の就活戦略ノートNを用いて「自己分析」を行う予定を記入する箇所と、当該就活戦略ノートNを用いて他己分析用ページ(81〜96ページ)を配布及び回収する予定等「他己分析」に関する予定を記入する箇所と、当該就活戦略ノートNを用いて「業界研究」を行う予定を記入する箇所と、当該就活戦略ノートNを用いて「企業研究」を行う予定を記入する箇所と、「OB・OG訪問」を行う予定を記入する箇所と、各企業に「エントリー」を行う予定を記入する箇所と、各企業の「説明会」の予定を記入する箇所と、その他インターンシップへの参加や資格取得等の予定を自由に記入することのできる箇所とが設けられている。73ページには、72ページのスケジュール欄に対応した1月〜12月までの1年分のスケジュールを記入できるスケジュール欄が形成されている。すなわち、見開き2ページで2年分の就職活動に関するスケジュールを一覧することができる。また、73ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第6のタグは、他のタグT1、T2…と色を異ならせて表示されている。
【0035】
前記ページ(74〜77ページ)は、就活生がエントリーした企業ごとに設定したIDとパスワードをまとめて管理しておくための書き込み可能なものである。以下、前記ページの最初の1ページ(74ページ)について説明するが、他のページ(75〜77ページ)については最初の1ページと同様であるため説明を省略する。74ページには、上部に「エントリー先 ID・パスワード控え」というタイトルが記載されているとともに、最上段に左右一列に記載された「社名」、「ID」、「パスワード」、及びエントリー等の締切日や選考日等を記入できる「備考」と記載された項目と、この項目の下側に就活生が実際に書き込むことができる記入部分とを備えた控え用の欄が形成されている。この控え用の欄は、1ページあたり上下方向に最大30企業について記入することができるようになっている。すなわち、見開き2ページで60企業についてのIDやパスワード等の情報を一覧することができ、ノート全体で最大120の企業のIDやパスワード等の情報をまとめることができる。また、75ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第7のタグは、他のタグT1、T2…と色を異ならせて表示されている。
【0036】
前記その他の領域G1は、スマートフォン付属のカメラなどを利用して撮影した画像、例えば、スマートフォンによって撮影されたノート紙面画像等を適正化するための印M1と、前記撮影によりデジタル化したい外部資料を適切な位置に載置できるようにするための案内枠G3、G5とが印刷されたスキャン用ページ(
図3における78、79ページ)を備えている。
図15に示すように、78ページには、上部に「スマートフォンでの活用方法 〜専用アプリ<CamiApp>の使い方〜」というタイトルG7が記載されており、78ページから79ページにわたる領域には、前記綴じ元A17側に中心を合わせたA4サイズ用の前記案内枠G3と、このA4サイズ用の案内枠G3の中に配されたB5サイズ用の前記案内枠G5と、このB5サイズ用の案内枠G5の中に配され当該スキャン用ページ(78、79ページ)の使い方に関して図を用いて簡潔に説明された説明欄G9とが形成されている。また、78ページ、79ページの反綴じ元A15側の上縁部及び下縁部には、それぞれカメラによるスキャニング、具体的には、前記ノート紙面画像等を適正化するための印M1が施されている。詳述すれば、前記印M1は、「スキャンマーク」と呼ばれるもので、スマートフォン等の情報処理端末がカメラを介して撮影した画像の傾き及び/または歪みを補正するための基準であり、4ヶ所に配されている。これら4つの印M1(基準)の相互の位置関係、各印M1と前記案内枠G3、G5の輪郭との位置関係、及び各印M1と後述するマーク欄M7との位置関係はそれぞれ、一意に定められている。79ページには、反綴じ元A15側の上縁部に設けられた前記印M1に隣接する「アクションマーカー」と呼ばれるマーク欄M7が形成されている。このマーク欄M7にマークされた値は、カメラによるスキャニングを行って得られた撮影画像を、スマートフォンにおいてどのように処理するべきかを指し示すものであり、例えば、「値が1であれば、撮影画像に特定のメタ情報(タグ)を付した上でスマートフォン内に保存する」、「値が2であれば、撮影画像を所定の宛先アドレスに電子メールの形で送信する」、「値が3であれば、撮影画像を所定のウェブサーバにアップロードする」…等の態様が挙げられる。スマートフォン上でアプリケーションソフトウェアを起動し、前記マーク欄M7の値が記入された取込対象物をカメラを介して撮影すると、スマートフォンが撮影画像の中に含まれるマーク欄M7の値を読み取り、その値に対応した処理を遂行する。また、79ページの反綴じ元A15側に施されたタググループT10のうち第8のタグT8は、他のタグT1、T2…と色を異ならせて表示されている。
【0037】
なお、前記第1領域C1、前記第2領域D1、前記第3領域E1及び前記第4領域F1の各ページの一部、具体的には、就活生が記入する欄を備えたページ(6〜13ページ、16、17ページ、20〜77ページ、80ページ)には、その反綴じ元A15側のみ、または、反綴じ元A15側と綴じ元A17側に、カメラによるスキャニング、具体的には、前記ノート紙面画像等を適正化するための印M1が施されているとともに、各ページに施された印M1の一つに隣接するマーク欄M7が形成されている。これらの印M1及びマーク欄M7は、前記その他の領域G1で説明した印M1及びマーク欄M7と同一またはこれに準ずるものであるため、前記印M1及びマーク欄M7と同一の符号を付して具体的な説明を省略する。
【0038】
以上に述べたように、本実施形態に係る就活戦略ノートNは、自己を知るために用いられる第1領域C1と、この第1領域C1に並設され業界及び企業を知るために用いられる第2領域D1と、これら第1、第2領域C1、D1のコンテンツを利用して抽出された情報に基づいて志望企業に対する自己のアピールポイントをまとめるために用いられる第3領域E1とを具備してなるので、就職活動を始めたばかりの就活生にとって、どのような情報を集めたらよいか、それらの情報をどのように用いたらよいかを知ることができ、就職活動を円滑に進めるのに役立てることができる。特に、本実施形態の就活戦略ノートNは、第1〜第3領域C1、D1、E1を備えた無線とじ方式のものであるので、就職活動に必要な情報をバラバラにしてしまうことなく1冊に集約させることができるとともに、これら集約された情報を用いて志望企業に対する自己のアピールポイントを適切に引き出して分析した前記アピールポイントも一緒にまとめておくことができる。特に、この就活戦略ノートNは、閉じられた状態でB5サイズよりやや小さいセミB5サイズであるため、充実したコンテンツを盛り込んだものであるにもかかわらず、手帳感覚で使用することができるとともに、カバン等の中にコンパクトに収納して簡単に持ち運ぶことができる。
【0039】
前記第1領域C1が、自己の強みを顕在化させるための自己分析用ページ(6〜13ページ)と、この自己分析用ページ(6〜13ページ)を用いて抽出される情報に関連させて第三者から自己に対する客観的な評価を受けるための切り離し可能な他己分析用ページ(81〜96ページ)と、この他己分析用ページ(81〜96ページ)及び前記自己分析用ページ(6〜13ページ)を用いて得られた結果を整理するためのまとめ用ページ(16、17、80ページ)とを備えたものであるので、このノートNに沿って自己分析を進めていけば、あらゆる角度から自己分析を行うことができる。特に、本実施形態の他己分析用ページ(81〜96ページ)は、従来のものとは異なり、前記説明欄C15やお礼文表示欄C37が予め記載されているので、当該他己分析を行う趣旨説明文やお礼文を別途考える必要なしに、就活生が気軽に他己分析を第三者に頼むことができるようになっている。また、本実施形態の他己分析用ページ(81〜96ページ)は、従来のものとは異なり、前記印象記載欄C21に具体例C23が設けられていたり、長所記載欄C25及び短所記載欄C31に就活生が自身が考える長所や短所を書き込む自己記入部分C27、C33が設けられていたりするので、他己分析を頼まれた第三者がこれら具体例C23や自己記入部分C27、C33を参照して就活生の評価を記入しやすくなっている。すなわち、この他己分析用ページ(81〜96ページ)は、他己分析をお願いする就活生にとっても、他己分析をお願いされた第三者にとっても非常に使いやすいものとなっている。このようなものであるので、学生同士のやりとりだけでは得られない社会人としての先輩からの客観的な評価や意見も取り入れることができ、有意義な就職活動につなげることが可能な自己アピールポイントをみつける一助とすることができる。
【0040】
前記第2領域E1が、業界及び企業を知るための研究テーマとして業界研究、職種研究及び企業研究を提示する研究テーマ教示用ページ(18、19ページ)と、就きたい業界を具体的にイメージできるようにするための業界研究用ページ(20〜25ページ)と、この業界研究用ページ(20〜25ページ)に関連して選び出した企業における現実の働き方を理解するための企業研究用ページ(26〜65ページ)とを備えたものであるので、このノートNに沿って業界研究及び企業研究を進めていけば、イメージだけが先行して志望業界や志望企業を決めてしまうことなく、あらゆる分野の業界や企業を研究できる。この研究結果は、業界研究欄D27の業界研究結果記入部分D25や第1〜第4の企業研究欄D33〜D39の企業研究結果記入部分D45で、複数の業界または複数の企業を一覧することができるようになっているので、業界間または企業間で種々の項目を容易に比較検討することができる。そのため、就活生にとって最適な企業をみつける一助となり得る。
【0041】
前記第3領域E1が、前記業界研究及び前記企業研究に基づいて選びだした志望企業を明示するための欄E9と、その志望企業で必要とされるのはどのような人材かを勘案しつつ自己のアピールポイントを記載する欄E11とを備えたアピールポイントまとめ用ページ(66〜71ページ)を備えたものであるので、種々の志望企業ごとにアピールポイントを適切に引き出すことができる。
【0042】
前記第1領域C1、前記第2領域D1及び前記第3領域E1に加え、就職活動全体を俯瞰した戦略スケジュールを立てるために用いられる第4領域F1を備えており、前記第4領域F1が、前記自己分析、前記他己分析、前記業界研究、及び前記企業研究を含む複数の就職活動項目をどの時期に行うのかを記入するための時系列形式のスケジュール表を印刷したページ(72、73ページ)を備えたものであるので、当該ノートNを用いてスケジュール管理を行うことができる。また、このスケジュール表は見開き2ページにわたって2年分のスケジュールを記入可能であるので、就職活動全体を俯瞰することができる。
【0043】
前記第1領域C1、前記第2領域D1、前記第3領域E1及び前記第4領域F1が、それぞれ複数枚のページにより構成されたものであり、前記ページの一部に前記ノート紙面画像等を適正化するための印M1が施されているものであるので、各領域C1、D1、E1、F1に書き込まれた内容を印M1を用いたスキャニングを行うことによってデータとして一括管理することができる。そのため、当該ノートNを持ち運んでいない状態でもこのノートNに書き込んだ情報をスマートフォン上で閲覧することができる。特に、マーク欄M7を用いてタグ付けを行えば、就職活動で必要な種々の情報を簡単に管理することができる。
【0044】
また、前記第1領域C1、前記第2領域D1、前記第3領域E1及び前記第4領域F1を構成するページに加え、前記ノート紙面画像等を適正化するための印M1と、前記撮影によりデジタル化したい外部資料を適切な位置に載置できるようにするための案内枠G3、G5とが少なくとも印刷されたスキャン用ページ(78、79ページ)を備えているので、一旦切り離した後回収した他己分析用ページ(81〜96ページ)をデータとして保存することができたり、履歴書やエントリーシート、または、インターネット上や企業説明会等で得られた資料をデータとして保存することができたりする等、当該印M1を用いたスキャニングを行うことによって就職活動にかかわる外部資料を一括管理することができる。
【0045】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
【0046】
例えば、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、前記その他の領域は、それぞれ少なくとも1ページ以上により構成されたものであればどのようなものであってもよく、各領域は、連続する複数ページにわたって形成されるものや、非連続の複数ページに形成されるものであってもよい。
また、カメラによるスキャニングを適正化するための印は、上述したものに限られず種々変更可能である。また、この印は、一部のページのみに設けられているものに限られず、全部のページに設けられていてもよい。
【0047】
この就活戦略ノートは、就職活動や社会経験のない学生のみならず、転職活動を行う社会人にも好適に用いることができる。しかしながら、仕事をした経験のない学生は社会人に比べて、自己分析や業界研究等を含めた就職活動をどのようにすすめたらよいかについて迷うことが多いため、本発明のノートによって就職活動の方針が教示されるのは非常に有益なことであるといえる。
【0048】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。