特許第6123615号(P6123615)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6123615
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】電動圧縮機
(51)【国際特許分類】
   H02P 27/08 20060101AFI20170424BHJP
   F04B 39/00 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   H02P27/08
   F04B39/00 106Z
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-201771(P2013-201771)
(22)【出願日】2013年9月27日
(65)【公開番号】特開2015-70672(P2015-70672A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2015年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】深作 博史
(72)【発明者】
【氏名】永田 芳樹
【審査官】 上野 力
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−025565(JP,A)
【文献】 特開2011−109803(JP,A)
【文献】 特開2007−288858(JP,A)
【文献】 特開2013−141336(JP,A)
【文献】 特開2003−199381(JP,A)
【文献】 特開2004−289985(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 27/08
F04B 39/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮部を駆動させる電動モータと、前記電動モータを駆動させるモータ駆動回路とを備え、前記モータ駆動回路は、直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子を有する電動圧縮機であって、
前記スイッチング素子の温度を検出する温度検出部と、
前記モータ駆動回路の駆動モードを、キャリア周波数及び変調制御によって決定される第1駆動モード、第2駆動モード及び第3駆動モードのいずれかに切り換える切換部とを備え、
前記第1駆動モードは予め設定されている第1キャリア周波数を用いるとともに二相変調制御を行い、前記第2駆動モードは前記第1キャリア周波数よりも低い第2キャリア周波数を用いるとともに三相変調制御を行い、前記第3駆動モードは前記第1キャリア周波数よりも低い第3キャリア周波数を用いるとともに二相変調制御を行い、
前記切換部は、前記温度検出部により検出された温度が上昇し第1設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第1駆動モードから前記第2駆動モードに切り換え、前記温度検出部により検出された温度が上昇し前記第1設定温度よりも高い第2設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第2駆動モードから前記第3駆動モードに切り換えることを特徴とする電動圧縮機。
【請求項2】
前記切換部は、前記温度検出部により検出された温度が下降し前記第2設定温度よりも低い第3設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第3駆動モードから前記第2駆動モードに切り換え、前記温度検出部により検出された温度が下降し前記第1設定温度よりも低い第4設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第2駆動モードから前記第1駆動モードに切り換えることを特徴とする請求項に記載の電動圧縮機。
【請求項3】
前記スイッチング素子の耐熱温度内において、前記第1駆動モードで駆動する温度領域が、前記第2駆動モード及び前記第3駆動モードで駆動する温度領域よりも広くなるように、前記第1設定温度、前記第2設定温度、前記第3設定温度及び前記第4設定温度が設定されていることを特徴とする請求項に記載の電動圧縮機。
【請求項4】
前記スイッチング素子の耐熱温度内において、前記第3駆動モードで駆動する温度領域が、前記第2駆動モードで駆動する温度領域よりも狭くなるように、前記第1設定温度、前記第2設定温度、前記第3設定温度及び前記第4設定温度が設定されていることを特徴とする請求項に記載の電動圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、電動圧縮機は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮部と、圧縮部を駆動させる電動モータと、電動モータを駆動させるためのモータ駆動回路とを備えている。
【0003】
一般に、電動モータの制御方式としては、パルス幅変調制御(PWM制御)が採用されている。モータ駆動回路は、電動モータの駆動電圧をパルス幅変調により制御する。具体的には、搬送波信号と呼ばれる高周波の三角波信号と、電圧を指示するための電圧指令信号とによってPWM信号を生成し、PWM信号に基づいてスイッチング素子がスイッチング動作を行うことにより、直流電圧を交流電圧に変換する。このようにして得られた交流電圧を駆動電圧として電動モータに印加することにより、電動モータの駆動が制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−201108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、モータ駆動回路の制御には、三相変調制御と二相変調制御とがある。二相変調制御では、三相変調制御に比べてスイッチング素子のスイッチング動作の頻度が低いため、スイッチング素子のスイッチング動作により生じる発熱を抑制することができるという利点がある。しかし、二相変調制御は、三相変調制御に比べて電動モータの電流の変動が大きいため、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音が大きい。そこで、二相変調制御を行う際には、三角波信号の周波数(キャリア周波数)を高くすることにより、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を小さくすることが考えられる。しかしながら、キャリア周波数を高くするほど、スイッチング素子のスイッチング動作の頻度が高くなるため、スイッチング素子のスイッチング動作により生じる発熱量が多くなり、スイッチング素子の温度が上昇してしまう。スイッチング素子の温度が高温になり過ぎると、スイッチング素子が破損してしまう虞がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくしつつも、スイッチング素子の発熱を抑制することができる電動圧縮機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する電動圧縮機は、圧縮部を駆動させる電動モータと、前記電動モータを駆動させるモータ駆動回路とを備え、前記モータ駆動回路は、直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子を有する電動圧縮機であって、前記スイッチング素子の温度を検出する温度検出部と、前記モータ駆動回路の駆動モードを、キャリア周波数及び変調制御によって決定される第1駆動モード、第2駆動モード及び第3駆動モードのいずれかに切り換える切換部とを備え、前記第1駆動モードは予め設定されている第1キャリア周波数を用いるとともに二相変調制御を行い、前記第2駆動モードは前記第1キャリア周波数よりも低い第2キャリア周波数を用いるとともに三相変調制御を行い、前記第3駆動モードは前記第1キャリア周波数よりも低い第3キャリア周波数を用いるとともに二相変調制御を行い、前記切換部は、前記温度検出部により検出された温度が上昇し第1設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第1駆動モードから前記第2駆動モードに切り換え、前記温度検出部により検出された温度が上昇し前記第1設定温度よりも高い第2設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第2駆動モードから前記第3駆動モードに切り換える。
【0008】
これによれば、モータ駆動回路は、キャリア周波数及び変調制御によって決定されたスイッチング素子のスイッチング動作の頻度やスイッチング素子の発熱量が異なる第1駆動モード、第2駆動モード及び第3駆動モードで駆動される。そして、温度検出部により検出された温度が上昇し第1設定温度に達すると、切換部は、モータ駆動回路の駆動を第1駆動モードから第2駆動モードに切り換える。また、温度検出部により検出された温度が上昇し第1設定温度よりも高い第2設定温度に達すると、切換部は、モータ駆動回路の駆動を第2駆動モードから第3駆動モードに切り換える。このように、温度検出部により検出された温度に基づいて、モータ駆動回路が、第1駆動モード、第2駆動モード及び第3駆動モードのいずれかで駆動されることで、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくしつつも、スイッチング素子の発熱を抑制することができる。
【0010】
特に、第1駆動モードは、第2キャリア周波数及び第3キャリア周波数よりも高い第1キャリア周波数を用いてモータ駆動回路の駆動を行うため、第2駆動モード及び第3駆動モードでモータ駆動回路の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を抑えることができる。さらに、第1駆動モードは、第2キャリア周波数及び第3キャリア周波数よりも高い第1キャリア周波数を用いてモータ駆動回路の駆動を行うため、二相変調制御を行っても、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音が小さい。よって、第1駆動モードでモータ駆動回路の駆動を行う際に、三相変調制御を行う場合に比べて、スイッチング素子の発熱を抑制することができる。
【0011】
第2駆動モードは、第1キャリア周波数よりも低い第2キャリア周波数を用いてモータ駆動回路の駆動を行うため、第1駆動モードでモータ駆動回路の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子のスイッチング動作の頻度が低くなり、スイッチング素子の発熱を抑制することができる。さらに、第2駆動モードは、三相変調制御を行うため、二相変調制御に比べて電動モータの電流の変動が小さく、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を小さくすることができる。
【0012】
第3駆動モードは、第1キャリア周波数よりも低い第3キャリア周波数を用いてモータ駆動回路の駆動を行うため、第1駆動モードでモータ駆動回路の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子のスイッチング動作の頻度が低くなり、スイッチング素子の発熱を抑制することができる。さらに、第3駆動モードは、二相変調制御を行うため、三相変調制御に比べてスイッチング素子のスイッチング動作の頻度が低く、第2駆動モードでモータ駆動回路の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子の発熱を抑制することができる。
【0013】
上記電動圧縮機において、前記切換部は、前記温度検出部により検出された温度が下降し前記第2設定温度よりも低い第3設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第3駆動モードから前記第2駆動モードに切り換え、前記温度検出部により検出された温度が下降し前記第1設定温度よりも低い第4設定温度に達した旨の情報を得たときに前記第2駆動モードから前記第1駆動モードに切り換えることが好ましい。
【0014】
例えば、モータ駆動回路の駆動が、温度検出部により検出された温度の上昇に基づいて、切換部によって第3駆動モードに一度切り換えられていたとする。ここで、温度検出部により検出された温度が下降し第2設定温度よりも低い第3設定温度に達すると、切換部は、モータ駆動回路の駆動を、第3駆動モードから第2駆動モードに切り換える。また、例えば、モータ駆動回路が、温度検出部により検出された温度の上昇に基づいて、切換部によって第2駆動モードに一度切り換えられていたとする。ここで、温度検出部により検出された温度が下降し第1設定温度よりも低い第4設定温度に達すると、切換部は、モータ駆動回路の駆動を、第2駆動モードから第1駆動モードに切り換える。このように、温度状況に応じて、適宜最適な駆動モードに切り換えてモータ駆動回路を駆動させることができる。
【0015】
上記電動圧縮機において、前記スイッチング素子の耐熱温度内において、前記第1駆動モードで駆動する温度領域が、前記第2駆動モード及び前記第3駆動モードで駆動する温度領域よりも広くなるように、前記第1設定温度、前記第2設定温度、前記第3設定温度及び前記第4設定温度が設定されていることが好ましい。
【0016】
これによれば、第1駆動モード、第2駆動モード及び第3駆動モードのうち、最もスイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音が小さい第1駆動モードで駆動する温度領域を広くすることができ、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくすることができる。
【0017】
上記電動圧縮機において、前記スイッチング素子の耐熱温度内において、前記第3駆動モードで駆動する温度領域が、前記第2駆動モードで駆動する温度領域よりも狭くなるように、前記第1設定温度、前記第2設定温度、前記第3設定温度及び前記第4設定温度が設定されていることが好ましい。
【0018】
これによれば、第1駆動モード、第2駆動モード及び第3駆動モードのうち、最もスイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音が大きい第3駆動モードで駆動する温度領域を狭くすることができ、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくすることができる。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、スイッチング素子のスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくしつつも、スイッチング素子の発熱を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態における電動圧縮機を示す側断面図。
図2】モータ駆動回路の回路図。
図3】(a)は二相変調制御における電動モータの電流の変動を示すグラフ、(b)は三相変調制御における電動モータの電流の変動を示すグラフ。
図4】(a)は二相変調制御におけるモータ駆動回路の出力電圧の変動を示すグラフ、(b)は三相変調制御におけるモータ駆動回路の出力電圧の変動を示すグラフ。
図5】第1駆動モード、第2駆動モード及び第3駆動モードを説明する一覧表。
図6】スイッチング素子の温度変化を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、電動圧縮機を具体化した一実施形態を図1図6にしたがって説明する。なお、本実施形態の電動圧縮機は、車両に搭載されるとともに車両空調装置に用いられる。
図1に示すように、電動圧縮機10のハウジング11内には、冷媒を圧縮して吐出する圧縮部12と、圧縮部12を駆動させる電動モータ13とが収容されている。圧縮部12は、ハウジング11内に固定された固定スクロール12aと、固定スクロール12aに対向配置された可動スクロール12bとで構成されている。電動モータ13は、回転軸15に止着されて回転軸15と一体的に回転するロータ13aと、ハウジング11の内周面に固定されたステータ13bとから構成されている。
【0022】
ハウジング11の底壁にはカバー16が取り付けられている。カバー16とハウジング11の底壁とによって区画される空間には、電動モータ13を駆動させるためのモータ駆動回路20(図1において破線で示す)が収容されている。本実施形態では、回転軸15の軸線Lが延びる方向(軸方向)に沿って、圧縮部12、電動モータ13及びモータ駆動回路20がこの順序で並設されている。
【0023】
図2に示すように、モータ駆動回路20は、複数のスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cと、電流平滑化用のコンデンサ23とを有する。各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cにはダイオード24が接続されている。ダイオード24は、電動モータ13で発生する逆起電力を直流電源25に還流させる。
【0024】
各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのベース側は、制御コンピュータ30に信号接続されている。スイッチング素子21a,21b,21cのコレクタ側は、直流電源25に接続されており、スイッチング素子21a,21b,21cのエミッタ側は、電動モータ13のコイル13cに接続されている。スイッチング素子22a,22b,22cのエミッタ側は、直流電源25に接続されており、スイッチング素子22a,22b,22cのコレクタ側は、電動モータ13のコイル13cに接続されている。
【0025】
モータ駆動回路20は、電動モータ13の駆動電圧をパルス幅変調により制御する。具体的には、搬送波信号と呼ばれる高周波の三角波信号と、電圧を指示するための電圧指令信号とによってPWM信号を生成し、PWM信号に基づいてスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cがスイッチング動作を行うことにより、直流電圧を交流電圧に変換する。このようにして得られた交流電圧を駆動電圧として電動モータ13に印加することにより、電動モータ13の駆動が制御される。
【0026】
制御コンピュータ30には、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの温度を検出する温度検出部としての温度センサ31が電気接続されている。本実施形態の温度センサ31は、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの近傍に設けられるサーミスタである。そして、温度センサ31により検出された情報が制御コンピュータ30に送られる。
【0027】
制御コンピュータ30は、モータ駆動回路20の駆動モードを、キャリア周波数及び変調制御によって決定される第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のいずれかにモータ駆動回路20の駆動を切り換える制御プログラムが記憶されている。なお、「キャリア周波数」とは三角波信号の周波数のことである。よって、制御コンピュータ30は、第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のいずれかにモータ駆動回路20の駆動を切り換える切換部として機能する。
【0028】
図3(a)には二相変調制御における電動モータ13の電流の変動を示すとともに、図3(b)には三相変調制御における電動モータ13の電流の変動を示す。図3(a)に示す波形W1は、図3(b)に示す波形W2よりも変動が大きい。よって、二相変調制御は、三相変調制御に比べて電動モータ13の電流の変動が大きく、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が大きい。
【0029】
図4(a)には二相変調制御におけるモータ駆動回路20の出力電圧の変動を示すとともに、図4(b)には三相変調制御におけるモータ駆動回路20の出力電圧の変動を示す。三相変調制御では、全てのスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作がロータ13aの360°常時行われる。二相変調制御では、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのうちのいずれかのスイッチング動作がロータ13aの60°回転毎に停止される。すなわち、三相のうちのいずれか一相を順次停止させると同時に、他の二相のみスイッチング動作を行う。よって、二相変調制御は、三相変調制御に比べて、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度が低い。
【0030】
図5に示すように、第1駆動モードM1は、予め設定されている第1キャリア周波数C1(本実施形態では20kHz)を用いるとともに二相変調制御にてモータ駆動回路20の駆動を行う。また、本実施形態では、第1キャリア周波数C1は可聴域外のキャリア周波数である。
【0031】
第2駆動モードM2は、第1キャリア周波数C1よりも低い周波数である第2キャリア周波数C2(本実施形態では10kHz)を用いるとともに三相変調制御にてモータ駆動回路20の駆動を行う。本実施形態では、第2キャリア周波数C2は可聴域内のキャリア周波数である。
【0032】
第3駆動モードM3は、第1キャリア周波数C1よりも低い周波数である第3キャリア周波数C3(本実施形態では10kHz)を用いるとともに二相変調制御にてモータ駆動回路20の駆動を行う。本実施形態では、第3キャリア周波数C3は可聴域内のキャリア周波数である。
【0033】
制御コンピュータ30には、温度センサ31により検出された温度が上昇し第1設定温度T1に達した旨の情報を得たときに、モータ駆動回路20の駆動を、第1駆動モードM1から第2駆動モードM2に切り換える制御プログラムが記憶されている。なお、第1設定温度は60℃〜80℃の範囲で設定されるのが好ましい。本実施形態では、第1設定温度は70℃に設定されている。
【0034】
また、制御コンピュータ30には、温度センサ31により検出された温度が上昇し第1設定温度T1よりも高い第2設定温度T2に達した旨の情報を得たときに、モータ駆動回路20の駆動を、第2駆動モードM2から第3駆動モードM3に切り換える制御プログラムが記憶されている。なお、第2設定温度T2は80℃〜100℃の範囲で設定されるのが好ましい。本実施形態では、第2設定温度T2は90℃に設定されている。なお、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの耐熱温度は150℃である。
【0035】
また、制御コンピュータ30には、モータ駆動回路20が第3駆動モードM3で駆動されている状態において、温度センサ31により検出された温度が下降し第2設定温度T2よりも低い第3設定温度T3に達した旨の情報を得たときに、第3駆動モードM3から第2駆動モードM2に切り換える制御プログラムが記憶されている。なお、第3設定温度T3は、第1設定温度T1よりも高い温度に設定されている。本実施形態では、第3設定温度T3は85℃である。
【0036】
さらに、制御コンピュータ30には、モータ駆動回路20が第2駆動モードM2で駆動されている状態において、温度センサ31により検出された温度が下降し第1設定温度T1よりも低い第4設定温度T4に達した旨の情報を得たときに、第2駆動モードM2から第1駆動モードM1に切り換える制御プログラムが記憶されている。本実施形態では、第4設定温度T4は65℃である。
【0037】
本実施形態では、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの耐熱温度内において、第1駆動モードM1で駆動する温度領域が、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3で駆動する温度領域よりも広くなるように、第1設定温度T1、第2設定温度T2、第3設定温度T3及び第4設定温度T4が設定されている。また、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの耐熱温度内において、第3駆動モードM3で駆動する温度領域が、第2駆動モードM2で駆動する温度領域よりも狭くなるように、第1設定温度T1、第2設定温度T2、第3設定温度T3及び第4設定温度T4が設定されている。
【0038】
次に、本実施形態の作用について説明する。
図6に示すように、モータ駆動回路20は、温度センサ31により検出された温度が上昇し第1設定温度T1に達するまでは、第1駆動モードM1で駆動される。第1駆動モードM1は、第2キャリア周波数C2及び第3キャリア周波数C3よりも高い第1キャリア周波数C1を用いてモータ駆動回路20の駆動を行う。このため、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が抑えられている。なお、本実施形態では、第1駆動モードM1における各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音は0(零)dBである。
【0039】
さらに、第1駆動モードM1は二相変調制御を行う。第1駆動モードM1は、第2キャリア周波数C2及び第3キャリア周波数C3よりも高い第1キャリア周波数C1を用いてモータ駆動回路20の駆動を行うため、二相変調制御を行っても、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が小さい。よって、第1駆動モードM1でモータ駆動回路20の駆動を行う際に、三相変調制御を行う場合に比べて、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱が抑制されている。
【0040】
そして、温度センサ31により検出された温度が上昇し第1設定温度T1に達すると、制御コンピュータ30は、モータ駆動回路20の駆動を第1駆動モードM1から第2駆動モードM2に切り換える。
【0041】
第2駆動モードM2は、第1キャリア周波数C1よりも低い第2キャリア周波数C2を用いてモータ駆動回路20の駆動を行う。このため、第1駆動モードM1でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度が低くなり、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱が抑制される。
【0042】
さらに、第2駆動モードM2は、三相変調制御を行うため、二相変調制御に比べて電動モータ13の電流の変動が小さく、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が小さい。なお、本実施形態では、第2駆動モードM2における各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音は+4dBである。
【0043】
また、温度センサ31により検出された温度が上昇し第2設定温度T2に達すると、制御コンピュータ30は、モータ駆動回路20の駆動を第2駆動モードM2から第3駆動モードM3に切り換える。
【0044】
第3駆動モードM3は、第1キャリア周波数C1よりも低い第3キャリア周波数C3を用いてモータ駆動回路20の駆動を行う。このため、第1駆動モードM1でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度が低くなり、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱が抑制される。
【0045】
さらに、第3駆動モードM3は、二相変調制御を行う。このため、三相変調制御に比べて各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度が低く、第2駆動モードM2でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱が抑制される。なお、本実施形態では、第3駆動モードM3における各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音は+11dBである。
【0046】
第2設定温度T2は、第1設定温度T1よりも高い温度に設定されている。このため、例えば、第3駆動モードM3によって各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの耐熱温度の限界までモータ駆動回路20の駆動を行うことができ、広範囲の温度領域でモータ駆動回路20の駆動を行うことが可能となる。すなわち、広範囲の温度領域での電動圧縮機10の運転が可能となる。
【0047】
このように、温度センサ31により検出された温度に基づいて、モータ駆動回路20の駆動を、第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のいずれかに切り換える。これにより、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくしつつも、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱が抑制される。その結果、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの温度が高温になり過ぎて、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cが破損してしまうことが防止される。
【0048】
また、制御コンピュータ30は、モータ駆動回路20が第3駆動モードM3で駆動されている状態において、温度センサ31により検出された温度が下降し第2設定温度T2よりも低い第3設定温度T3に達した旨の情報を得たときに、モータ駆動回路20の駆動を、第3駆動モードM3から第2駆動モードM2に切り換える。これによれば、温度センサ31により検出された温度が、第2設定温度T2に対してまだ余裕があるにも拘わらず、第3駆動モードM3でモータ駆動回路20の駆動が行われてしまうことが防止される。よって、第3駆動モードM3よりも各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が小さい第2駆動モードM2でモータ駆動回路20の駆動が行われる。
【0049】
また、制御コンピュータ30は、モータ駆動回路20が第2駆動モードM2で駆動されている状態において、温度センサ31により検出された温度が下降し第1設定温度T1よりも低い第4設定温度T4に達した旨の情報を得たときに、モータ駆動回路20の駆動を、第2駆動モードM2から第1駆動モードM1に切り換える。これによれば、温度センサ31により検出された温度が、第1設定温度T1に対してまだ余裕があるにも拘わらず、第2駆動モードM2でモータ駆動回路20の駆動が行われてしまうことが防止される。よって、第2駆動モードM2よりも各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が小さい第1駆動モードM1でモータ駆動回路20の駆動が行われる。
【0050】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度が上昇し第1設定温度T1に達した旨の情報を得たときに第1駆動モードM1から第2駆動モードM2に切り換える。また、制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度が上昇し第1設定温度T1よりも高い第2設定温度T2に達した旨の情報を得たときに第2駆動モードM2から第3駆動モードM3に切り換える。これによれば、モータ駆動回路20は、キャリア周波数及び変調制御によって決定されたスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度やスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱量が異なる第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3で駆動される。このように、温度センサ31により検出された温度に基づいて、モータ駆動回路20が、第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のいずれかで駆動される。これにより、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくしつつも、各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱を抑制することができる。
【0051】
(2)第1駆動モードM1は、第2キャリア周波数C2及び第3キャリア周波数C3よりも高い第1キャリア周波数C1を用いてモータ駆動回路20の駆動を行う。このため、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音を抑えることができる。さらに、第1駆動モードM1は、第2キャリア周波数C2及び第3キャリア周波数C3よりも高い第1キャリア周波数C1を用いてモータ駆動回路20の駆動を行うため、二相変調制御を行っても、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が小さい。よって、第1駆動モードM1でモータ駆動回路20の駆動を行う際に、三相変調制御を行う場合に比べて、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱を抑制することができる。
【0052】
(3)第2駆動モードM2は、第1キャリア周波数C1よりも低い第2キャリア周波数C2を用いてモータ駆動回路20の駆動を行う。このため、第1駆動モードM1でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度が低くなり、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱を抑制することができる。さらに、第2駆動モードM2は、三相変調制御を行うため、二相変調制御に比べて電動モータ13の電流の変動が小さく、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音を小さくすることができる。
【0053】
(4)第3駆動モードM3は、第1キャリア周波数C1よりも低い第3キャリア周波数C3を用いてモータ駆動回路20の駆動を行う。このため、第1駆動モードM1でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度が低くなり、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱を抑制することができる。さらに、第3駆動モードM3は、二相変調制御を行う。このため、三相変調制御に比べてスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作の頻度が低く、第2駆動モードM2でモータ駆動回路20の駆動が行われている場合に比べると、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの発熱を抑制することができる。
【0054】
(5)制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度が下降し第2設定温度T2よりも低い第3設定温度T3に達した旨の情報を得たときに第3駆動モードM3から第2駆動モードM2に切り換える。また、制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度が下降し第1設定温度T1よりも低い第4設定温度T4に達した旨の情報を得たときに第2駆動モードM2から第1駆動モードM1に切り換える。これによれば、モータ駆動回路20の駆動が、温度センサ31により検出された温度の上昇に基づいて、制御コンピュータ30によって第3駆動モードM3に一度切り換えられたとしても、モータ駆動回路20の駆動を第3駆動モードM3から第2駆動モードM2に切り換えることができる。また、モータ駆動回路20の駆動が、温度センサ31により検出された温度の上昇に基づいて、制御コンピュータ30によって第2駆動モードM2に一度切り換えられたとしても、モータ駆動回路20の駆動を第2駆動モードM2から第1駆動モードM1に切り換えることができる。このように、温度状況に応じて、適宜最適な駆動モードに切り換えてモータ駆動回路20を駆動させることができる。
【0055】
(6)スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの耐熱温度内において、第1駆動モードM1で駆動する温度領域が、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3で駆動する温度領域よりも広くなるように、第1設定温度T1、第2設定温度T2、第3設定温度T3及び第4設定温度T4が設定されている。これによれば、第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のうち、最もスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が小さい第1駆動モードM1で駆動する温度領域を広くすることができる。よって、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくすることができる。
【0056】
(7)スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの耐熱温度内において、第3駆動モードM3で駆動する温度領域が、第2駆動モードM2で駆動する温度領域よりも狭くなるように、第1設定温度T1、第2設定温度T2、第3設定温度T3及び第4設定温度T4が設定されている。これによれば、第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のうち、最もスイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音が大きい第3駆動モードM3で駆動する温度領域を狭くすることができる。よって、スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cのスイッチング動作に起因した騒音を極力小さくすることができる。
【0057】
(8)制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度が下降し第1設定温度T1よりも低い第4設定温度T4に達したときに、第2駆動モードM2で駆動されていたモータ駆動回路20の駆動を、第1駆動モードM1に切り換える。これによれば、例えば、温度センサ31により検出された温度が、第1設定温度T1に対してまだ余裕があるにも拘わらず、第2駆動モードM2でモータ駆動回路20の駆動が行われてしまうことを防止することができる。
【0058】
(9)第2設定温度T2は、第1設定温度T1よりも高い温度に設定されている。これによれば、例えば、第3駆動モードM3によって各スイッチング素子21a,21b,21c,22a,22b,22cの耐熱温度の限界までモータ駆動回路20の駆動を行うことができ、広範囲の温度領域でモータ駆動回路20の駆動を行うことができる。
【0059】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、制御コンピュータ30は、モータ駆動回路20を第2駆動モードM2から駆動するように制御してもよい。すなわち、電動圧縮機10の起動時に、温度センサ31により検出された温度が第1設定温度T1を越えていた場合には、モータ駆動回路20は第2駆動モードM2で駆動される。
【0060】
○ 実施形態において、制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度に基づいて、モータ駆動回路20の駆動を、第1駆動モードM1から第3駆動モードM3に切り換えるようにしてもよい。
【0061】
○ 実施形態において、制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度に基づいて、モータ駆動回路20の駆動を、第3駆動モードM3から第1駆動モードM1に切り換えるようにしてもよい。
【0062】
○ 実施形態において、制御コンピュータ30は、例えば、第1駆動モードM1から第2駆動モードM2に切り換えてから、所定時間経過後の温度センサ31により検出された温度が、予め定められた温度まで下がっていたときに、第2駆動モードM2から第1駆動モードM1に切り換えるようにしてもよい。同様に、制御コンピュータ30は、例えば、第2駆動モードM2から第3駆動モードM3に切り換えてから、所定時間経過後の温度センサ31により検出された温度が、予め定められた温度まで下がっていたときに、第3駆動モードM3から第2駆動モードM2に切り換えるようにしてもよい。
【0063】
○ 実施形態において、制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度を用いた計算値に基づいて、第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のいずれかにモータ駆動回路20の駆動を切り換えるようにしてもよい。
【0064】
○ 実施形態において、制御コンピュータ30は、温度センサ31により検出された温度を用いたマップに基づいて、第1駆動モードM1、第2駆動モードM2及び第3駆動モードM3のいずれかにモータ駆動回路20の駆動を切り換えるようにしてもよい。
【0065】
○ 実施形態において、第1駆動モードM1が三相変調制御を行うようにしてもよい。
○ 実施形態において、第1キャリア周波数C1は20kHzよりも高い周波数であってもよい。
【0066】
○ 実施形態において、第3キャリア周波数C3が第2キャリア周波数C2よりも低い周波数であってもよい。
○ 実施形態において、温度センサ31として、例えば、熱電対や放射温度計などを用いてもよい。
【0067】
○ 実施形態において、カバー16がハウジング11の周壁に固設されており、ハウジング11の周壁とカバー16とによって区画される空間にモータ駆動回路20が収容されていてもよい。
【0068】
○ 実施形態において、圧縮部12は、例えば、ピストンタイプやベーンタイプ等であってもよい。
○ 実施形態において、電動圧縮機10は、車両空調装置に用いられなくてもよく、その他の空調装置に用いられてもよい。
【符号の説明】
【0069】
10…電動圧縮機、12…圧縮部、13…電動モータ、20…モータ駆動回路、21a,21b,21c,22a,22b,22c…スイッチング素子、30…切換部として機能する制御コンピュータ、31…温度検出部としての温度センサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6