特許第6124178号(P6124178)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6124178
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】タッチ装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20170424BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   G06F3/041 430
   G06F3/044 124
   G06F3/044 127
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-92640(P2013-92640)
(22)【出願日】2013年4月25日
(65)【公開番号】特開2013-232189(P2013-232189A)
(43)【公開日】2013年11月14日
【審査請求日】2016年1月28日
(31)【優先権主張番号】101115213
(32)【優先日】2012年4月27日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】513014684
【氏名又は名称】劉 鴻達
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 鴻達
【審査官】 若林 治男
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−527787(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0001973(US,A1)
【文献】 特開2011−197685(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0194697(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチモード及び共通電極モードを有するタッチ装置であって、
薄膜トランジスタ層と、
前記薄膜トランジスタ層上のタッチセンサモジュールと、
複数の第1タッチユニット、並びに前記複数の第1タッチユニット及び前記タッチセンサモジュールを接続するための複数の第1配線を含む、前記薄膜トランジスタ層に平行で、前記薄膜トランジスタ層の上方に位置付けられる、共通電極層であって、
前記複数の第1タッチユニットは、複数の第1タッチ行に分けられ、前記複数の第1タッチ行の各々における第1タッチユニットが互いに直接に直列連結となり、最外側の複数の第1タッチユニットによって前記複数の第1配線のうちの対応する第1配線に接続される、前記共通電極層と、
前記複数の第1タッチユニットと交錯配列する複数の第2タッチユニットであって、
空き領域が、前記複数の第1タッチユニットと前記複数の第2タッチユニットとの間に含まれ、前記空き領域は、前記薄膜トランジスタ層の非透過性領域に対応する、前記複数の第2タッチユニットと、
前記複数の第2タッチユニット及び前記タッチセンサモジュールを接続するための複数の第2配線であって、
前記複数の第2タッチユニットは、複数の第2タッチ列に分けられ、前記複数の第2配線は、
前記共通電極層の外へ延出するように、前記複数の第2タッチユニットの各々と対応して接続される複数の延出部と、
前記複数の第2タッチ列における1つの第2タッチ列に含まれる第2タッチユニットの各々と対応する延出部の各々を接続し、前記タッチセンサモジュール及び複数の切替スイッチの1つに接続される複数の接続部と、
共通電位回路と、
それぞれ前記複数の第1配線と前記共通電位回路との間、及び前記複数の第2配線と前記共通電位回路との間に形成されており、前記タッチモードにおいて切られ(open)て、タッチ信号を前記複数の第1タッチユニット及び前記複数の第2タッチユニットによって検出、誘導し、前記タッチセンサモジュールに伝送し、タッチの座標、タッチの強度及びタッチの変化を判断し、前記共通電極モードにおいて入れられ(close)て、前記複数の第1タッチユニットの各々と前記共通電位回路とを接続させ、共通電位にする複数の切替スイッチと、
を備えるタッチ装置。
【請求項2】
前記複数の第2タッチユニットは、前記複数の切替スイッチが前記共通電極モードにおいて入れられて、前記複数の第1タッチユニット及び前記複数の第2タッチユニットの各々を前記共通電位回路と接続させ、共通電位にする請求項1に記載のタッチ装置。
【請求項3】
前記薄膜トランジスタ層は、前記共通電極モードにおいて、複数の表示データ及び複数のゲート駆動信号に基づいて、表示画面を提供する、請求項1または2に記載のタッチ装置。
【請求項4】
前記複数の切替スイッチは、前記タッチセンサモジュールの外又は前記タッチセンサモジュールの内に形成されてよい請求項1からの何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項5】
前記複数の切替スイッチが前記共通電極モードにおいて切られる場合、前記各第1及び第2タッチユニットが前記共通電位回路と接続されることで、さらにアース電位に接続される請求項1からの何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項6】
前記複数の接続部は、前記共通電極層と平行である薄膜トランジスタ層における前記共通電位回路に接続される請求項1から5の何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項7】
前記延出部は、前記共通電極層の縁まで延出するように、前記複数の第2タッチユニットの1つに接続するための第1セクションと、前記第1セクションを前記複数の接続部の1つに接続する第2セクションと、を含み、前記第1セクションと前記第2セクションは、銀コロイド、銀バンプ、或いは異方性導電接着剤によって接続される請求項1から6の何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項8】
前記複数の第1タッチユニットの各々は、行方向ストリップ状のタッチユニット、三角形に類似したタッチユニット、又は交錯配列のタッチユニットである請求項1から7の何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項9】
前記複数の第1タッチユニット及び前記複数の第2タッチユニットにおいてパターンが形成される請求項1から8の何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項10】
前記複数の第1タッチユニットは、正方向に配列する複数の三角形であるが、前記複数の第2タッチユニットは前記正方向と逆の逆方向に配列する複数の三角形であり、前記正方向に配列する複数の三角形の各々及び前記逆方向に配列する複数の三角形の各々は、底辺及び階段状構造を含む2つの側辺を備える請求項1からの何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項11】
前記複数の第1タッチユニット及び前記複数の第2タッチユニットは、フォトリソグラフィプロセス、レーザ切断プロセス、又はレーザ彫刻プロセスによって形成される請求項1から10の何れか1項に記載のタッチ装置。
【請求項12】
前記共通電極層は、第1透明電極層又は金属電極層として、ガラス基板の第1側に形成されており、前記ガラス基板の第2側に第2透明電極層を更に含み、前記複数の第2タッチユニットが前記第2透明電極層に位置して、記共通電位回路及び前記複数の切替スイッチは、薄膜トランジスタとなる、又は集積回路に位置する請求項1から11の何れか1項に記載のタッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、タッチ技術に関し、特に、タッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチ技術は、極めて直感的な入力方式として、キーの位置の記憶も、入力の目的を達するためにハードウェアを別に設置することも必要ではないため、利用者に対する入力の便利性又は製造コストの点から、他の電子装置による入力技術に比べ、より一層競争力がある。スマートフォン及びタブレットコンピュータの普及に伴い、タッチ技術も入力技術の主流になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、タッチモジュールの設置は、必然的に電子装置の一部の空間を占める。現代的な小型軽量化が求められるハンドヘルド電子装置には、いかなる使用可能な空間もうまく利用することが必要となる。タッチモジュールが大きな便利性をもたらしたが、ハンドヘルド電子装置に余計な空間コストを増加する必要があるので、タッチモジュールがもたらした空間コストによる影響を如何にして最小まで低減するかは、電子装置デザイナーにとってチャレンジとなる。
【0004】
そのため、上記問題を克服するための新規なタッチ装置を如何に設計するかは、業界で解決しようとする問題であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そのため、本開示内容の一態様は、タッチモード及び共通電極モードを有するタッチ装置であって、タッチセンサモジュールと、少なくとも複数の第1タッチユニット、及び第1タッチユニットとタッチセンサモジュールを接続するための複数の第1配線を含む共通電極層と、第1タッチユニットと交錯配列する複数の第2タッチユニットと、第2タッチユニット及びタッチセンサモジュールを接続するための複数の第2配線と、共通電位回路と、それぞれ第1配線と共通電位回路との間に形成されており、タッチモードにおいて入れられ(open)て、タッチ信号を第1タッチユニット及び第2タッチユニットによって検出、誘導し、タッチセンサモジュールに伝送し、タッチの座標、タッチの強度、タッチの変化を判断して、共通電極モードにおいて切られ(close)て、各々の第1タッチユニットと共通電位回路とを接続させ、共通電位となる複数の切替スイッチと、を備えるタッチ装置を提供する。
【0006】
本開示内容の一実施例によると、第2タッチユニットは、共通電極層に位置して、複数の切替スイッチも、第2配線と共通電位回路との間に形成されており、共通電極モードにおいて切られて、各々の第1及び第2タッチユニットと共通電位回路とを接続させ、共通電位となる。
【0007】
本開示内容の別の実施例によると、タッチ装置は、共通電極モードにおいて複数の表示データ及び複数のゲート駆動信号に基づいて、表示画面を提供する薄膜トランジスタ層を更に含む。第1と第2タッチユニットとの間に、薄膜トランジスタ層の光非透過性領域に対応する空き領域を含む。切替スイッチは、タッチセンサモジュールの外又はタッチセンサモジュールの内に形成されてよい。
【0008】
本開示内容の更に他の実施例によると、切替スイッチが共通電極モードにおいて切られる場合、各々の第1及び第2タッチユニットが共通電位回路と接続されることで、さらにアース電位に接続される。
【0009】
本開示内容のさらに1つの実施例によると、各々の第1タッチユニットは、複数の第1タッチ行に分けられ、各々の第1タッチ行における第1タッチユニットが互いに直接に直列連結となり、最外側の第1タッチユニットによって第1配線に接続される。
【0010】
本開示内容の別に有する一実施例によると、各々の第2タッチユニットは、複数の第2タッチ列に分けられ、第2配線は、複数の延出部及び複数の接続部を含む。延出部は、共通電極層の外へ延出するように、対応的に第2タッチユニットの1つと接続される。接続部は、第2タッチ列の1つの第2タッチユニットが対応する延出部を接続することに用いられ、さらにタッチセンサモジュール及び切替スイッチの1つに接続される。接続部は、共通電極層と平行する薄膜トランジスタ層での共通電位回路に接続される。接続部と延出部は、銀コロイド、金又は銀バンプ、或いは異方性導電接着剤によって共通電位回路に接続される。延出部は、共通電極層の縁まで延出するように、第2タッチユニットの1つと接続するための第1セクションと、第1セクションを接続部に接続する第2セクションと、を含み、且つ第1セクションと第2セクションは、銀コロイド、金又は銀バンプ、或いは異方性導電接着剤によって接続される。
【0011】
本開示内容の更に有する一実施例によると、各々の第1タッチユニットは、行方向ストリップ状のタッチユニット、三角形に類似したタッチユニット又は交錯配列のタッチユニットである。
【0012】
本開示内容の一実施例によると、第1タッチユニット及び第2タッチユニットにおいてパターンが形成される。
【0013】
本開示内容の別の実施例によると、各々の第1タッチユニットは、正方向に配列する三角形であるが、各々の第2タッチユニットは、逆方向に配列する三角形である。各々の正方向の三角形及び各々の逆方向の三角形は、底辺及び階段状構造を含む2つの側辺を備える。
【0014】
本開示内容の更に他の実施例によると、第1及び第2タッチユニットは、フォトリソグラフィプロセス、レーザ切断プロセス又はレーザ彫刻プロセスによって形成される。
【0015】
本開示内容のさらに1つの実施例によると、共通電極層は、第1透明電極層又は金属電極層として、ガラス基板の第1側に形成されており、ガラス基板の第2側に第2透明電極層を更に含み、第2タッチユニットが第2透明電極層に位置して、そして、共通電位回路及び切替スイッチは薄膜トランジスタとなり、又は集積回路に位置する。
【0016】
本開示内容の別に有する一実施例によると、タッチ装置は、形維持ユニットを更に含む。
【0017】
本開示内容の更に有する一実施例によると、共通電位回路は、共通電圧リード線を含む。
【発明の効果】
【0018】
本開示内容を応用するメリットとしては、共通電極層においてタッチユニットを形成させ、そしてタッチユニットを切替スイッチによってタッチセンサモジュールまたは共通電位回路に切り替え、共通電極とタッチセンサのメカニズムを両方共に有することで、コストを低減することにあり、上記の目的を容易に達成する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
下記の図面の説明は、本開示内容の上記または他の目的、特徴、メリット及び実施例をよりわかりやすくするためのものである。
【0020】
図1】本開示内容の一実施例におけるタッチ装置を示す平面図である
図2】本開示内容の一実施例におけるタッチ装置を示す立体図である。
図3A】本開示内容の一実施例におけるタッチ装置を示す平面図である。
図3B】本開示内容の一実施例における第2タッチユニットを示す拡大平面図である。
図3C】本開示内容の一実施例における第2タッチユニットを示す拡大平面図である。
図4A】本開示内容の一実施例におけるタッチ装置の第1タッチユニットと第2タッチユニットを示す平面図である。
図4B】本開示内容の一実施例におけるタッチ装置の第1タッチユニットと第2タッチユニットを示す平面図である。
図5】本開示内容の別の実施例におけるタッチ装置を示す立体図である。
図6】本開示内容の更に他の実施例におけるタッチ装置を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示内容の一実施例におけるタッチ装置1を示す平面図である図1を参照されたい。本実施例において、タッチ装置1は、タッチモードまたは共通電極モードで動作することができる。タッチ装置1は、タッチセンサモジュール10、共通電極層12、共通電位回路14、複数の切替スイッチ16を備える。
【0022】
本実施例において、共通電極層12は、複数の第1タッチユニット120、複数の第2タッチユニット122、複数の第1配線121、複数の第2配線123を含む。本実施例において、第1タッチユニット120と第2タッチユニット122は交錯配列され、それぞれ菱形のタッチユニットである。
【0023】
本実施例において、第1タッチユニット120は、複数の第1タッチ行に分けられ、各々の第1タッチ行における第1タッチユニット120が互いに直接に直列連結となり、最外側の第1タッチユニット120によって第1配線121に接続される。第1配線121は、さらに1つの切替スイッチ16に接続される。
【0024】
本実施例において、第2タッチユニット122は、複数の第2タッチ列に分けられる。第2配線123は、それぞれ延出部123a、接続部123bを含む。延出部123aは、共通電極層12の外へ延出するように、対応的に第2タッチユニット122と接続される。接続部123bの一端は、第2タッチ列の1つの第2タッチユニット122が対応する延出部123aに接続される。そのため、1つの第2タッチ列における第2タッチユニット122は、実質上、延出部123aによって延出した後、接続部123bにより実際に電気的に直列される。接続部123bの他端は、さらにタッチセンサモジュール10及び1つの切替スイッチ16に接続される。一実施例において、接続部123bと延出部123aは、銀コロイド、金、銀バンプ、或いは異方性導電接着剤によって接続され、さらにタッチセンサモジュール10又は共通電位回路14に接続される。
【0025】
一実施例において、共通電位回路14は、外部の回路基板(未図示)に位置してよい。本実施例において、所定の電位に接続されるように、共通電位回路14は、共通電圧のリード線である。一実施例において、この所定の電位はアース電位である。しかしながら、共通電位回路14が位置する外部回路基板は、共通電極層12と同一の平面にある時、異なる第2タッチ列の間の第2タッチユニット122が電気的に接続されないように、交錯する延出部123a及び接続部123bを注意深く跨ぐ必要がある。
【0026】
異なる実施例において、切替スイッチ16は、第1配線121、第2配線123、及び共通電位回路14とタッチセンサモジュール10との間に位置するように、タッチセンサモジュール10の外に形成されてよく、または、タッチセンサモジュール10の内部に形成されてよい。
【0027】
一実施例において、切替スイッチ16は、タッチモードまたは共通電極モードに切り替えるように、タッチ装置1における制御回路(未図示)によって発生できる切替信号を受信することができる。切替スイッチ16は、タッチモードにおいて入れられる(open)。そのため、切替スイッチ16は、タッチモードにおいて、第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122を、共通電位回路14に接続させずに、第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122に接触するタッチ物(未図示)からのタッチ信号を検出、誘導し、タッチセンサモジュール10に伝送することで、タッチの座標、タッチの強度、タッチの変化を判断する。
【0028】
切替スイッチ16は、共通電極モードにおいて切られる(close)。そのため、切替スイッチ16は、共通電極モードにおいて、各々の第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122を共通電位回路14に接続させて、共通電位となる。一実施例において、共通電位回路14は、第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122を共にアース電位に接続させる。
【0029】
そのため、共通電極層12は、タッチモードにおいて、共通電極層12での第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122にタッチ検出を行わせるメカニズムであり、共通電極モードにおいて、共通電極層12での第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122に共通電位回路14によって共通電位を実現させるメカニズムであってよい。
【0030】
本開示内容の一実施例におけるタッチ装置1を示す立体図である図2を参照されたい。本実施例において、タッチ装置1は、共通電極層12の他、共通電極層12に対応する薄膜トランジスタ層11を更に含む。薄膜トランジスタ層11は、共通電極モードにおいて、複数の表示データ及び複数のゲート駆動信号に基づいて、表示画面を提供する。ただし、表示データ及びゲート駆動信号は、タイミング制御装置、ゲート駆動モジュール、ソース電極駆動モジュール(未図示)によって発生することができる。そのため、このタッチ装置1は、タッチパネルとして、その共通電極層12がタッチ及び共通電極の両方の効果を共に有することができるメカニズムによって、空間・製造コスト削減の効果に達成することができる。タッチ装置1がタッチパネルである場合、第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122との間に含まれる空き領域125は、薄膜トランジスタ層11の光非透過性領域に対応してよい。
【0031】
本実施例において、共通電位回路14は、実質上、薄膜トランジスタ層11に設けられる。前記したように、共通電位回路14は、タッチセンサモジュール10と同一の回路セクション内に統合されてよい。第2配線123の延出部123aは、共通電極層12の縁まで延出するように、第2タッチユニット122に接続するための第1セクション20と、第1セクション20を接続部123bに接続する第2セクション21と、を含み、第1セクション20と第2セクション21との間は、銀コロイド、金、銀バンプ、或いは異方性導電接着剤によって接続されてもよい。図2の設計方式によって、延出部123a及び接続部123bは、跨ぐ必要がない場合、異なる第2タッチ列の間の第2タッチユニット122が電気的に接続される問題を避けることができる。
【0032】
本開示内容の一実施例におけるタッチ装置1を示す平面図である図3Aを参照されたい。本実施例において、第1タッチユニット120はストリップ状の行方向タッチユニットであり、第2タッチユニット122は、本体30及び延出体31を有するブロック状のタッチユニットである。第2タッチユニット122の本体30に、方形状又はストリップ状のパターンが形成されてよい。同じように、第1配線121及び第2配線123も第1タッチユニット120と第2タッチユニット122を切替スイッチ16に接続させてよく、切替スイッチ16によって、さらにタッチセンサモジュール10と共通電位回路14との接続を制御して、タッチ検出と共通電位のメカニズムを実現する。図3B及び図3Cを同時に参照されたい。図3B及び図3Cは、それぞれ本開示内容の一実施例における第2タッチユニット122を示す拡大平面図である。一実施例において、第2タッチユニット122に正方形状、長方形状又は他の形状の透かし彫りパターン32が図3B及び図3Cのように形成されてよい。同様に、第1タッチユニット120にも、透かし彫りパターンが形成されてよく、より一層優れる感知效果を提供する。
【0033】
本開示内容の一実施例におけるタッチ装置1の第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122を示す平面図である図4A及び図4Bを参照されたい。図4Aの実施例において、第1タッチユニット120は、正方向に配列する三角形であるが、第2タッチユニット122は、逆方向に配列する三角形である。各々の第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122は、そのタッチ信号がタッチユニットに位置する異なる位置の対応される幅によって感知してよい。そのため、図1の実施例に比べ、第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122の数は大幅に減少する。この場合で、第2タッチユニット122の数の減少につれて第2配線123の数も低減する。図4Bの実施例において、第1タッチユニット120も正方向に配列する三角形であり、そして、第2タッチユニット122は逆方向に配列する三角形である。三角形は、底辺40及び2つの側辺42を含む。本実施例において、三角形の2つの側辺42は、階段状構造がさらに形成されている。
【0034】
本開示内容の別の実施例におけるタッチ装置1を示す立体図である図5を参照されたい。本実施例において、共通電極層12は、第1透明電極層又は金属電極層として、ガラス基板50の第1側に形成される。ガラス基板50は、実質上、第2側に第2透明電極層52を更に含む。
【0035】
共通電極層12である第1透明電極層は、所定の方向に沿って延出するストリップ状の第1タッチユニット120を含み、第1配線で切替スイッチ16によって共通電位回路14又はタッチセンサモジュール10に接続される。一実施例において、共通電極平面を形成するように、この共通電極層12での第1タッチユニット120は、できる限りに平面全体に敷設される。
【0036】
第2透明電極層52には、別の走向の第2タッチユニット122が形成されてよい。本実施例において、第2タッチユニット122は、選択的に切替スイッチ16によって共通電位回路14又はタッチセンサモジュール10に接続されても、切替スイッチ16を設置せずに、タッチセンサモジュール10のみに接続されてもよい。第1の場合では、第2透明電極層52がまた別の共通電極層とされるが、第2の場合では、第2透明電極層52はタッチ感知のみに用いられる。
【0037】
本開示内容の更に他の実施例におけるタッチ装置1を示す側面図である図6を参照されたい。本実施例において、共通電極層12は、基板60に形成されてよい。この基板60は、プラスチック又はガラス基板であってよい。第1タッチユニット120及び第2タッチユニット122は、フォトリソグラフィプロセス又はレーザ切断、彫刻作成によって形成されてよい。共通電極層12に、形維持ユニット62をさらに形成できる。この形維持ユニット62は、共通電極層12と共にタッチパッドを形成できる。一実施例において、形維持ユニット62は保護ガラス又は強化ガラスである。タッチ装置1がタッチディスプレイである場合、形維持ユニット62はディスプレイに配置されてよく、可視領域より広い範囲を有し、キー領域、タッチ領域等を含んでよく、そして、タッチ装置1の形をより平らにすると共に、保護作用も持たせるように、その内側にインクパターン又はアイコン等が形成されてよい。
【0038】
そのため、本開示内容のメリットとしては、共通電極層においてタッチユニットを形成させ、そしてタッチユニットを切替スイッチによってタッチセンサモジュールまたは共通電位回路に切り替え、共通電極とタッチセンサのメカニズムを両方共に有することで、コストを低減することにある。そして、本開示内容のタッチ装置は、より一層プロセスの手順を減少して厚さを薄くすることができ、大面積の製造に適合する。
【0039】
本開示内容を実施形態によって以上のように開示したが、これは本開示内容を限定するものではなく、当業者であれば、本開示内容の精神と範囲から逸脱しない限り、各種の変更及び修飾することができるため、本開示内容の保護範囲は、下記特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
[項目1]
タッチモード及び共通電極モードを有するタッチ装置であって、
タッチセンサモジュールと、
複数の第1タッチユニット、並びに上記複数の第1タッチユニット及び上記タッチセンサモジュールを接続するための複数の第1配線を含む共通電極層と、
上記複数の第1タッチユニットと交錯配列する複数の第2タッチユニットと、
上記複数の第2タッチユニット及び上記タッチセンサモジュールを接続するための複数の第2配線と、
共通電位回路と、
それぞれ上記複数の第1配線と上記共通電位回路との間に形成されており、上記タッチモードにおいて切られ(open)て、タッチ信号を上記複数の第1タッチユニット及び上記複数の第2タッチユニットによって検出、誘導し、上記タッチセンサモジュールに伝送し、タッチの座標、タッチの強度及びタッチの変化を判断し、上記共通電極モードにおいて入れられ(close)て、上記複数の第1タッチユニットの各々と上記共通電位回路とを接続させ、共通電位にする複数の切替スイッチと、
を備えるタッチ装置。
[項目2]
上記複数の第2タッチユニットは、上記共通電極層に位置して、複数の切替スイッチは上記複数の第2配線と上記共通電位回路との間にも形成されており、上記複数の切替スイッチが上記共通電極モードにおいて入れられて、上記複数の第1タッチユニット及び上記複数の第2タッチユニットの各々を上記共通電位回路と接続させ、共通電位にする項目1に記載のタッチ装置。
[項目3]
上記共通電極層と平行に配され、上記共通電極モードにおいて、複数の表示データ及び複数のゲート駆動信号に基づいて、表示画面を提供する薄膜トランジスタ層を更に含む項目1または2に記載のタッチ装置。
[項目4]
上記複数の第1タッチユニットと上記複数の第2タッチユニットとの間に、上記薄膜トランジスタ層の光非透過性領域に対応する空き領域を含む項目3に記載のタッチ装置。
[項目5]
上記複数の切替スイッチは、上記タッチセンサモジュールの外又は上記タッチセンサモジュールの内に形成されてよい項目1から4の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目6]
上記複数の切替スイッチが上記共通電極モードにおいて切られる場合、上記各第1及び第2タッチユニットが上記共通電位回路と接続されることで、さらにアース電位に接続される項目1から5の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目7]
上記複数の第1タッチユニットは、複数の第1タッチ行に分けられ、上記複数の第1タッチ行の各々における第1タッチユニットが互いに直接に直列連結となり、最外側の第1タッチユニットによって上記複数の第1配線のうちの対応する第1配線に接続される項目1から6の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目8]
上記複数の第2タッチユニットは、複数の第2タッチ列に分けられ、上記複数の第2配線は、
上記共通電極層の外へ延出するように、上記複数の第2タッチユニットの各々と対応して接続される複数の延出部と、
上記複数の第2タッチ列における1つの第2タッチ列に含まれる第2タッチユニットの各々と対応する延出部の各々を接続し、上記タッチセンサモジュール及び上記複数の切替スイッチの1つに接続される複数の接続部と、
を含む項目1から7の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目9]
上記複数の接続部は、上記共通電極層と平行である薄膜トランジスタ層における上記共通電位回路に接続される項目8に記載のタッチ装置。
[項目10]
上記延出部は、上記共通電極層の縁まで延出するように、上記複数の第2タッチユニットの1つに接続するための第1セクションと、上記第1セクションを上記複数の接続部の1つに接続する第2セクションと、を含み、上記第1セクションと上記第2セクションは、銀コロイド、銀バンプ、或いは異方性導電接着剤によって接続される項目8または9に記載のタッチ装置。
[項目11]
上記複数の第1タッチユニットは、行方向ストリップ状のタッチユニット、三角形に類似したタッチユニット、又は交錯配列のタッチユニットである項目1から10の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目12]
上記複数の第1タッチユニット及び上記複数の第2タッチユニットにおいてパターンが形成される項目1から11の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目13]
上記複数の第1タッチユニットは、正方向に配列する三角形であるが、上記複数の第2タッチユニットは上記正方向と逆の逆方向に配列する三角形であり、上記正方向の三角形の各々及び上記逆方向の三角形の各々は、底辺及び階段状構造を含む2つの側辺を備える項目1から12の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目14]
上記複数の第1タッチユニット及び上記複数の第2タッチユニットは、フォトリソグラフィプロセス、レーザ切断プロセス、又はレーザ彫刻プロセスによって形成される項目1から13の何れか1項に記載のタッチ装置。
[項目15]
上記共通電極層は、第1透明電極層又は金属電極層として、ガラス基板の第1側に形成されており、上記ガラス基板の第2側に第2透明電極層を更に含み、上記複数の第2タッチユニットが上記第2透明電極層に位置して、上記共通電位回路及び上記複数の切替スイッチは、薄膜トランジスタとなる、又は集積回路に位置する項目1から14の何れか1項に記載のタッチ装置。
【符号の説明】
【0040】
1 タッチ装置
10 タッチセンサモジュール
11 薄膜トランジスタ層
12 共通電極層
120 第1タッチユニット
121 第1配線
122 第2タッチユニット
123 第2配線
123a 延出部
123b 接続部
125 空き領域
14 共通電位回路
16 切替スイッチ
20 第1セクション
21 第2セクション
30 本体
31 延出体
32 パターン
40 底辺
42 側辺
50 ガラス基板
52 第2透明電極層
60 基板
62 形維持ユニット
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6