(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような、従来のデスクトップパネルは、天板上の空間を奥行き方向に仕切ることを主な目的としているが、近年では、更なる天板上空間の有効活用を目的として、デスクトップパネルを設けている位置に、棚板、パネル、モニタなど重量のある様々な附帯品を取り付け可能な、剛性の高いフレームを設置したいとの要望がある。
【0006】
上記特許文献1に記載されたような従来のデスクトップパネルは、簡易に取付けを可能とするため、天板脚や幕板上の限られた空間に支持部材を設けて側枠を起立させ、この側枠を介して取り付ける取付構造を採るものが多いが、こうした取付構造と同様の構造とした場合には、附帯品の取付に足りる十分な強度を持たせることは困難である。
【0007】
すなわち、このフレームに重量の大きな附帯品を取り付けた場合、前後方向に生じるモーメントからフレームを支持する側枠に傾きが生じたり、これらの取付部にガタを生じたりする恐れがある。
【0008】
本発明は、このような課題を有効に解決することを目的としており、具体的には、重量のある附帯品を取り付けた場合でも傾きやガタを生じることなく、安定して支持することが可能なフレームを机上に備えたデスクを提供することが目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0010】
すなわち、本発明のデスクは、天板と、当該天板を支持する天板脚と、天板下方の空間を仕切る幕板とを備えるデスクであって、前記天板上方に配置されたフレームと、
【0011】
天板の幅方向に離間させた位置において前記幕板に当接又は近接して配置され、下端を接地させたフレーム支持脚とを備えており、幅方向に対をなすフレーム支持脚同士で前記フレームの側枠を支持させるとともに、これらのフレーム支持脚を前記幕板及び前記天板脚の少なくとも一方に連結させるように構成している。
【0012】
このように構成すると、幅方向に離間させて配置したフレーム支持脚を介してフレームを接地状態として、重量物を附帯させた場合でもフレームに傾きを生じさせたり、取付部にガタを生じさせたりすることなく、安定して支持することが可能となる。また、フレーム支持脚が、幕板を挟むように配置されるとともに、幕板および天板脚の少なくとも何れかに連結されることで、よりフレーム支持脚の位置を安定して保持し、より安定してフレームを支持することが可能となる。
【0013】
さらに、フレーム支持脚の位置をより安定させて、上記の効果を一層高めることを可能とするためには、少なくとも天板下に位置するフレーム支持脚を、前記幕板と前記天板脚との間で形成される入隅部に配するように構成することが好適である。
【0014】
よりフレームを安定して支持させるようにするとともに、フレーム支持脚を具備しない軽量のデスクトップパネルに変更して、簡易的に取り付けることをも可能とするために
本発明は、前記フレームの側枠より下方に向かって連結杆が延在されており、前記幕板又は天板脚の上部に厚み範囲内で設けられた取付孔に、前記連結杆を挿入することで、前記フレーム支持脚と当該連結杆とが協働してフレームの側枠を支持するように構成する
ことを特徴とする。
【0015】
また、コストの増加を抑えるとともに、天板脚、幕板及びフレーム支持脚の連結に掛かる作業効率の向上を図るために
本発明は、前記天板脚の後部より、前記幕板と連結するための板状の幕板連結部を幅方向内側に向けて張り出させて設けており、当該幕板連結部を前記フレーム支持脚と幕板間で挟み込んだ状態として、幕板連結部とフレーム支持脚の双方に設けられた取付孔を挿通する共通の係止部材を利用して、幕板に対する幕板連結部及びフレーム支持脚の連結を同時になし得るように構成する
ことを特徴とする。
【0016】
また、フレーム支持脚の固定をより強固に行うことを可能とするためには、前記フレーム支持脚の少なくとも一部に、前方向又は後方向に延在する板状の天板固定部を設けており、当該天板固定部を天板下面に固定し得るように構成することが好適である。
【0017】
また、コストの増加を抑えるとともに、天板脚、天板及びフレーム支持脚の連結に掛かる作業効率の向上を図るために
本発明は、前記天板脚の少なくとも一部に、天板と連結するための板状の天板連結部を幅方向内側に向けて張り出させて設けており、当該天板連結部と、前記フレーム支持脚の天板固定部とを重合させた状態として、天板連結部と天板固定部の双方に設けられた取付孔を挿通する共通の係止部材を利用して、天板下面に対する前記天板連結部及び前記天板固定部の連結を同時になし得るように構成する
ことを特徴とする。
【0018】
また、幅の大きなフレームを用いた場合でも、撓みを生じることなく安定して支持させることを可能とするためには、前記フレームを左右の側枠間において支持するフレーム中間脚を備えており、当該フレーム中間脚の下端を接地させるように構成することが好適である。
【0019】
棚板、パネル、モニタなどの様々な附帯品をフレームに簡便に取り付けることを可能とするためには、前記フレームに、幅方向に延材する溝が形成されており、当該溝を利用して、幅方向に位置を変更可能にしつつ附帯品の取付をなし得るように構成することが好適である。
【発明の効果】
【0020】
以上説明した本発明によれば、重量のある附帯品を取り付けた場合でも傾きやガタを生じることなく、安定して支持することが可能なフレームを机上に備えたデスクを提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0023】
<第一実施形態>
第一実施形態のデスクは、
図1に示すように、一対の天板脚3,3の上に天板2を載せて支持させたものとなっている。また、図中で二点鎖線にて示したように、同一の天板2を奥行き方向及び幅方向に連結することが可能となっている。
【0024】
ここで、本実施形態においては、天板の使用縁側に着座した位置を中心として、各方向を定義し、着座者より見た前後方向を奥行き方向と称するとともに、左右方向を幅方向と称する。以下、他の実施形態でも同様とする。
【0025】
天板2を幅方向すなわち左右方向に連結する場合において、これらの端部にあたる天板脚3は、端部脚3Aとしてパネル状に構成しており、側方より天板2の下方を遮蔽するようにしている。また、幅方向に隣接する天板2,2同士の間には共通する天板脚3として、逆L字状に形成された中間脚3Bを設けており、その下方において隣接する天板2,2,の間を幅方向に連続させるフリー空間として利用できるようになっている。
【0026】
また、奥行き方向に対しても、天板2,2を対面して設けることが可能となっている。そして、対面する天板2,2の間には、天板2の下方の空間を仕切るための幕板4と、上方の空間を仕切るように配されたフレーム5が設けられている。奥行き方向に対向させた天板2,2は、それぞれ異なる天板脚3〜3によって支持されている。
【0027】
上記のように、本実施形態のデスク1は、天板2を幅方向に連結させることが可能となっているが、天板2を単一で用いるように構成することも可能である。本発明は、複数の天板2を増連結させる構成に依存するものではないため、専ら図中の実線で示した天板2の位置を基準として、以下に説明を行っていく。
【0028】
本実施形態のデスク1では、幕板4は天板2と略同一の幅寸法で形成されており、奥行き方向に離間して配置された天板脚3,3の間で挟まれるようにして配されている。また、幕板4の上部で、対面する天板2,2の間は配線スペースとされており、その配線スペースの上部にはこれを閉止するための配線カバー12が設けられている。
【0029】
さらに、フレーム5は、幕板4および配線カバー12の上方に配されており、これを取り付けるための部材とともにフレームユニットFU1を構成している。フレーム5は、後述するように、棚板、パネル、モニタ等の附帯品9を取り付けることが可能に構成している。
【0030】
図2は、このデスク1を正面から見た図である。幅方向に連続する図中右側に位置する天板2は省略して記載している。
【0031】
上述した幕板4は、上下に隣接して配置した上幕板4Aと下幕板4Bとに分割した構成となっている。このうち、上幕板4Aは左右の天板脚3,3同士を接続する強度メンバとして機能するように構成している。上幕板4Aは、樋状に構成された配線ダクト11を前面に備えており、その内部に配線を保持することが可能となっている。また、この配線ダクト11は、
図3に示すように後面側にも設けられており、対向する天板2,2のいずれの側にも存在する。
【0032】
図3はデスク1を上面から見たものであり、後側の対向位置における天板2を取り外した状態を示している。端部脚3A、中間脚3Bのいずれも、その上面が天板2を載置するための天板受31として構成されている。このうち、端部脚3A側の天板受31には幅方向内側に向けて張り出した天板連結部31aが、前後方向の2箇所に離間して設けられている。天板2の下面にはこの天板連結部31aに対応するネジ孔が設けられており、図示しないネジを挿入することで、天板2と端部脚3Aとの連結を行うことができるようになっている。中間脚3Bにおける天板受31には、上方に突出するフック状係合部(図示せず)が設けられており、これを用いて天板2の下面との係合がなされるようになっている。
【0033】
以下、本実施形態のデスク1の主たる特徴部分といえるフレームユニットFU1について説明を行う。
【0034】
図5は、フレームユニットFU1のみをデスク1より分離して示したものである。フレーム5は、第1フレーム5Aと第2フレーム5Bより構成されており、上下方向に離間した状態で、左右に設けられた側枠6によってともに支持されるようにしている。第1及び第2フレーム5A,5Bは、それぞれ幅方向に延びる複数本の溝51〜51が表面に形成されている。こうした溝51を利用して棚板やモニタなどの様々な附帯品9を取り付けることができるようになっている。また、電気配線が必要な場合にはケーブルを溝51の内部に通すことで、ケーブルの整理を行うことが可能となっている。もちろん、従来と同様のデスクトップパネルに類似する仕切りのためのパネルを設けることも可能である。
【0035】
側枠6は、上下に延在され上記第1及び第2フレーム5A,5Bと連結される枠支柱62と、この枠支柱62の外周を覆うカバー部材61とを備えている。各々の側枠6は前後方向に離間して配置された一対のフレーム支持脚7,7によって下方より支持されており、これらのフレーム支持脚7,7が下端で接地することで、側枠6およびフレーム5を接地状態とすることができるようになっている。そのため、天板2、天板脚3、幕板4等に依存しなくても、しっかりとフレーム5を支持できるようになっている。
【0036】
フレーム支持脚7,7は、同一の側枠6を支持するもの同士が対をなして、
図4に示すように幕板4を前後方向に挟持するような位置関係に設定されている。こうすることで幕板4を利用して、よりしっかりと位置決めを行うとともに、撓みを防止してフレーム5の支持剛性を高めることが可能となっている。位置決めの安定性からすると、フレーム支持脚7,7は、幕板4に対して直接又は間接を問わず当接することが好ましいが、近接させるのみであっても所定以上傾いた際に当接するようにすれば同様の効果を得られる。
【0037】
また、このようなフレーム支持脚7〜7が幅方向に対をなすことで左右の側枠6を支持するようになっている。すなわち、
図2に示すように、幅方向に離間したフレーム支持脚7,7は、それぞれ、端部脚3A又は3Bの内側の側面に当接又は近接する位置関係に設定している。すなわち、それぞれのフレーム支持脚7は天板脚3と幕板4との間で形成される入隅部に配置されることになる。そのため、幅方向に対しても左右の天板脚3,3によって位置を規制されて、一層しっかりと位置決めを行うとともに、強度の向上を図ることができるようになっている。
【0038】
図5に戻って、各フレーム支持脚7,7の前面及び後面には、上下方向に離間して取付孔72a,72aが設けられている。また、フレーム支持脚7,7の上部には前方向又は後方向、具体的にはそれぞれ対応する天板2(
図1参照)の使用縁側の方向に向かって延在する板状の天板固定部71,71が設けられている。さらに、幕板4(
図1参照)を挟んで対をなすフレーム支持脚7,7間の上部近傍には、板状の幕板固定部73が設けられている。また、これら対をなすフレーム支持脚7,7の中間で幅方向外側の位置において、側枠6より下方に向けて延在する角棒状の連結杆74が設けられている。
【0039】
上記のような取付孔72a、天板固定部71、幕板固定部73及び連結杆74を利用して、フレーム5は、より強固に天板2、天板脚3及び幕板4と連結されるようになっている。
【0040】
これらの具体的な組立について、
図6を用いて具体的に説明する。この図は天板2(
図1参照)の取付前の状態を示しており、側枠6におけるカバー部61(
図1参照)は取り外された状態となっている。幕板4を構成する上幕板4Aは、パネル状の上幕板本体41と、その幅方向端部の上面に設けられた、上幕板本体41と同一の厚みの角柱状の連結ブロック42とから構成されている。
【0041】
このように、幕板4を挟んで対をなすフレーム支持脚7,7を、幕板4と天板脚3とで構成される入隅部に配置することで、フレーム支持脚7,7の位置を安定させて保持することが可能となっている。
【0042】
また、上記のような位置関係とする際に、連結杆74を上幕板4Aの連結ブロック42に上方より差し込むようにしている。より詳細には、
図7に示すように、連結ブロック42には、上面42aにおいて前後方向の厚み範囲内に矩形状の取付孔42bが形成されており、この取付孔42bに連結杆74が差し込まれることで両者の位置決めがなされるようにしている。さらに、この際、幕板固定部73が上面42aに当接した状態となり、幕板固定部73に設けられた取付孔73aと、これを挿通させる係止部材たるネジ73bを用いて、幕板固定部73を上面42aに固定することができるようになっている。
【0043】
さらには、連結杆74は下端が上幕板本体41の内部にまで挿通しており、ネジ等を用いて固定することが可能となっており、さらに連結強度を高めることが可能となっている。すなわち、フレーム支持脚7,7と支持ブロック75と側枠6(枠支柱62)とが一体をなす剛体となっている。
【0044】
また、連結ブロック42の上方は、カバー(図示せず)を取り付け、取付に用いたネジを隠蔽することができるようになっている。
【0045】
さらに、フレーム支持脚7,7は前面及び後面に設けられた取付孔72a,72aを利用して、幕板4及び天板脚3と強固に連結を行うことができる。具体的に説明すると、天板脚3は、上幕板本体41と当接する後端部に、上幕板本体41に沿って内側に折り曲げて形成された矩形の板状の幕板連結部32を備えている。幕板連結部32には、上記フレーム支持脚7の取付孔72aと対応する位置に取付孔32aが設けられている。また、これらの取付孔32a,72aと対応する位置に、上記上幕板本体41にはネジ孔41aが形成されている。そのため、フレーム支持脚7と天板脚3の幕板連結部32とを重合させた状態として、共通の係止部材としてのネジ72bを取付孔32a,72aを挿通させてネジ孔41aに螺着することにより、幕板4に対して天板脚3を連結するとともに、これらに対してフレーム支持脚7を強固に固定することができるようになっている。
【0046】
図6に戻って、フレーム支持脚7,7より前方向又は後方向に延在する天板固定部71は、端部脚3Aにおける幕板4近傍の天板連結部31aと重合する位置関係に設けられている。
図7に示すように、天板固定部71に形成された取付孔71aと、天板連結部31aに形成された取付孔31bとは対応する位置に設けられており、これらを共通の係止部材としてのネジ71bを挿通させて、天板下面のネジ孔21に螺着することにより、天板脚3に対して天板2を連結するとともに、これらに対してフレーム支持脚7をさらに強固に固定することができるようになっている。
【0047】
このように強固に固定されるフレーム支持脚7,7に対して、板状に形成された支持ブロック75が上方からネジ75aによって固定されている。同時に上記の連結杆74によっても、支持ブロック75は支持されている。こうした支持ブロック75に対して、側枠6の枠支柱62が起立した状態で載置され、下方よりネジ75b,75bによって固定されている。こうすることで、支持ブロック75を介して、フレーム支持脚7,7と側枠6とが上下に連結された構造となっている。
【0048】
上記のようにフレーム支持脚7および連結杆74が協働して側枠6を強固に支持するとともに、この側枠6を介してフレーム5(
図6参照)は強固に支持され、重量のある附帯品9を取り付けた状態でも、フレーム5は安定した状態を保ち、傾きや各部のガタを生じることがないようになっている。
【0049】
また、上記の取付構造は、簡易な軽量構造のフレームユニットFU1Bに変更して取り付ける場合にも利用することができる。すなわち、
図8に示すように、フレーム5(
図6参照)に代わり薄型のデスクトップパネル105を枠支柱162によって支持させるとともに、この枠支柱162自身を連結杆174として、上記連結ブロック42の取付孔42bに挿入させることで簡単に位置決めを行うことができる。さらには、枠支柱162に幕板固定部73を一体的に形成しておけば、ネジ73bを用いて上面42aに固定することで、固定を行うこともできる。
【0050】
軽量な構造として、奥行き方向への空間の仕切りのみを目的とする場合には、フレーム支持脚7(
図7参照)を設ける必要がない。この際においても、天板脚3に設けた幕板連結部32及び天板連結部31aは、単独でそれぞれ幕板4および天板2への連結に利用することができる。
【0051】
逆に言うと、このような幕板連結部32及び天板連結部31aを用いた取付構造、さらには、連結杆174を幕板4の上部に挿入する取付構造を備えたデスクであれば、上記のようなフレーム支持脚7を備えたフレームユニットFU1(
図7参照)に変更して、容易に組み立てを行うことができ、フレーム5に附帯品9を取り付け可能な構成とすることができる。こうした場合には、既存のデスク構造を生かすことで形状の異なる新たな部材の追加を抑えてコストアップを抑制しつつ、重量のある附帯品9を好適に取付可能とする新たな構造に変更することが可能になる。
【0052】
以上のように、本実施形態におけるデスク1は、天板2と、天板2を支持する天板脚3と、天板2下方の空間を仕切る幕板4とを備えるデスク1であって、天板2の上方に配置されたフレーム5と、天板2の幅方向に離間させた位置において幕板4に当接して配置され、下端を接地させたフレーム支持脚7とを備えており、幅方向に対をなすフレーム支持脚7,7同士でフレーム5の側枠6を支持させるとともに、これらのフレーム支持脚7,7を幕板4及び天板脚3に連結させるように構成したものである。
【0053】
このように構成しているため、幅方向と前後方向にそれぞれ離間させて配置したフレーム支持脚7,7を介してフレーム5を接地状態とすることで、重量物を附帯させた場合でもフレーム5に傾きを生じさせたり、取付部位にガタを生じさせたりすることなく、安定して支持することが可能となっている。また、フレーム支持脚7が、幕板4を挟むように配置されるとともに、幕板4および天板脚3と連結されることで、よりフレーム支持脚7の位置を安定して保持し、より安定してフレーム5を支持することができるようになっている。
【0054】
さらには、フレーム支持脚7を幕板4と天板脚3との間で形成される入隅部に配しているため、フレーム支持脚7の位置をより安定させて、上記の効果を一層高めることが可能となっている。
【0055】
また、フレーム5の側枠6より下方に向かって連結杆74が延在されており、幕板4の上部に厚み範囲内で設けられた取付孔42bに、連結杆74を挿入することで、フレーム支持脚7と連結杆74とが協働してフレーム5の側枠6を支持するように構成しているため、フレーム5の左右の側枠を、各々3つの部材によってより強固に支持することができ、一層フレーム5を安定して支持させることが可能となっている。また、幕板4上部の取付孔42bは、フレーム支持脚7を要しない軽量のデスクトップパネル105を連結杆174のみで取り付けるために利用することができるため、様々なバリエーションに対応させることも可能となっている。
【0056】
また、天板脚3の後部より、幕板4と連結するための板状の幕板連結部32を幅方向内側に向けて張り出させて設けており、幕板連結部32をフレーム支持脚7と幕板4間で挟み込んだ状態として、幕板連結部32とフレーム支持脚7の双方に設けられた取付孔32a,72aを挿通する共通の係止部材としてのネジ72bを利用して、幕板4に対する幕板連結部32及びフレーム支持脚7の連結を同時になし得るように構成しているため、部材を増やすことなく、簡単に天板脚3、幕板4及びフレーム支持脚7の連結を同時に行うことができ、コストの増加を抑えるとともに組立効率の向上を図ることが可能となっている。
【0057】
また、フレーム支持脚7に、前方向又は後方向に延在する板状の天板固定部71を設けており、天板固定部71を天板2の下面に固定し得るように構成しているため、よりフレーム支持脚7の固定をしっかりと行うことが可能となっている。
【0058】
また、天板脚3の一部を構成する端部脚3Aに、天板2と連結するための板状の天板連結部31aを幅方向内側に向けて張り出させて設けており、天板連結部31aと、フレーム支持脚7の天板固定部71とを重合させた状態として、天板連結部31aと天板固定部71の双方に設けられた取付孔31b,71aを挿通する共通の係止部材としてのネジ71bを利用して、天板2の下面に対する天板連結部31a及び天板固定部71の連結を同時になし得るように構成しているため、部材を増やすことなく、簡単に天板脚3、天板2及びフレーム支持脚7の連結を同時に行うことができ、コストの増加を抑えるとともに組立効率の向上を図ることも可能となっている。
【0059】
さらには、フレーム5に、幅方向に延材する溝51が形成されており、溝51を利用して、幅方向に位置を変更可能にしつつ附帯品9の取付をなし得るように構成しているため、棚板、パネル、モニタなど様々な附帯品9を簡単に取り付けることが可能となり、よりデスク廻りの使い勝手を増して、作業環境を向上させることが可能となっている。
【0060】
<第二実施形態>
図9に示すように、第二実施形態のデスク201も、第一実施形態と同様のフレームユニットFU2を備えている。第一実施形態との相違点は、主としてフレーム中間脚208を備えている点であり、ほとんどの構成は第一実施形態と共通する。そのため、第一実施形態と同一の箇所には同じ符号を用いて説明を省略する。
【0061】
フレーム205は、第1実施形態と同様、上下の第1フレーム205Aと第2フレーム205Bとに分割した構成としており、これらは左右の側枠6,6の幅方向の略中間において上記フレーム中間脚208によって支持されるようになっている。第1及び第2フレーム205A,205Bの幅方向端部は、第一実施形態と同様、側枠6,6によって支持する構成となっている。また、第1及び第2フレーム205A,205Bにそれぞれ幅方向に延在する溝251〜251を形成しており、これらを用いて附帯品9を取り付け可能としている点も第一実施形態と同様である。
【0062】
フレーム中間脚208は、
図10及び
図11に示すように、下方の略半分は、幕板4を挟んで対向させつつ離間して配置した一対の下側脚281,281として構成している。
【0063】
下側脚281,281の下端は、プレートによって接続されて接地することができるようにしているが、離間させたまま各々が接地するようにしても差し支えない。下側脚281,281の上端は、中間ブロック283によって連結されており、この中間ブロック283より上方に向かって、上側脚282が起立するように連結されている。第1及び第2フレーム205A,205Bには、上側脚282に対応する挿入孔が形成されており、上側脚282を挿入した後、図示しないネジを用いて、各々固定することができるようになっている。このように上側脚282を第1及び第2フレーム205A,205Bに挿入する構成に代えて、上側脚282を長手方向に分割し、中間ブロック283と下側に位置する第2フレーム205Bとの間、及び、下側の第2フレーム205Bと上側の第1フレーム205Aとの間に配置して、各々固定するような構成しても差し支えない。
【0064】
また、上記中間ブロック283を周囲より覆う位置に中間連結部284を設けている。中間連結部284は、デスク201の幅方向に沿って長手方向が向くように配置され、上部と側部が開放された樋状の形状とされている。さらに、この中間連結部284の上部には、上部脚282を挟んで対向する位置に、上部脚282側に折り曲げられて平面部284a,284aが形成されている。平面部284a,284aは、前後方向に対向する天板2,2の下面にそれぞれ当接して固定される。中間連結部284と中間ブロック283とは連結を行っておらず、フレーム205に対して天板2や幕板4等の振動が伝達しないように構成している。
【0065】
このように設けられた中間脚208によって、フレーム205は、幅方向中途の位置においても支持されることで、撓みや傾きを抑えてより安定を保つことが可能となっている。そのため、フレーム205の幅を大きくする場合や、附帯品9の重量を増加させる場合にも容易に対応して、傾きやガタを生じることなく安定してフレーム205を支持することが可能となっている。
【0066】
本実施形態におけるデスク201は以上のように構成されているため、上述の第一実施形態におけるものと同一の効果を奏するようになっている。
【0067】
さらには、フレーム205を左右の側枠6,6間において支持するフレーム中間脚208を備えており、フレーム中間脚208の下端を接地させるように構成したものである。このように構成しているため、幅の広いフレーム205でも撓みを生じることなく接地状態として安定して支持することが可能となっている。
【0068】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0069】
例えば、上述の実施形態では、天板2を奥行き方向及び幅方向に複数配置した状態としていたが、本発明はこのような場合に限らず、単一の天板2のみを有するデスクであっても適用することができる。
【0070】
また、上述の実施形態では、フレーム支持脚7,7を幕板4及び天板脚3の双方に連結させることで強固に連結するように構成していたが、必ずしも双方に連結することは要せず、附帯品9の重量の程度によっては、取付の便宜を図るために、少なくとも一方のみに連結するように構成すればよい。
【0071】
また、上述の実施形態では、連結杆74を挿入する取付孔42bを幕板4の上部に設けていたが、これに代えて連結杆74を挿入する取付孔を天板脚3の上部に設け、この取付孔に連結杆74を挿入させて一体化を図り、剛性を確保する構成とすることも可能である。
【0072】
また、上述の実施形態では、奥行き方向に対面させて天板2,2を配置させる構成としていたため各フレーム支持脚7〜7は全て、幕板4と天板脚3との間の入隅部に位置するようにしていたが、本発明は奥行き方向に天板2を並べないものにも適用でき、その際には、幕板4を挟んで前方、すなわち天板2の下方に位置するフレーム支持脚7のみを入隅部に配置することが適切である。同様に、フレーム支持脚7に設ける天板固定部71も、少なくとも天板2側に位置するフレーム支持脚7のみに設ければ良い。
【0073】
また、上述の第二実施形態において説明したフレーム中間脚208は、側枠6,6間の幅方向中間位置のみならず、幅方向に離間した複数箇所に設ける構成とすることも可能であり、こうすることで、よりフレーム205の撓みを抑制することが可能になる。
【0074】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。