(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を含む領域の前記地図が前記測定位置表示画面に表示されていないときに、当該地図をスクロールさせて当該測定データが生成された位置を含む領域を当該測定位置表示画面に表示させる処理A1と、当該地図を縮小して表示範囲を拡大することで当該測定データが生成された位置を含む領域を当該測定位置表示画面に表示させる処理A2との少なくとも一方を実行する請求項1または2記載の測定システム。
前記表示装置側処理部は、前記第2処理を実行可能に構成されると共に、当該第2処理において、前記測定位置表示画面に表示させた前記地図中の任意の領域が指定され、かつ当該指定された領域内に前記測定データが生成された位置が複数存在するときに、当該複数の測定データの各測定値の範囲を特定可能に前記第1識別表示としての測定値範囲表示を前記測定値表示画面に表示させる請求項1から3のいずれかに記載の測定システム。
前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記測定データの生成順で連続する複数の測定値が指定されたときに、当該指定された各測定値の前記測定データが生成された各位置を含む前記地図中の領域を特定可能に前記第2識別表示としての測定位置範囲表示を前記測定位置表示画面に表示させる請求項1から4のいずれかに記載の測定システム。
前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を含む前記移動軌跡表示が前記測定位置表示画面に表示されていないときに、当該移動軌跡表示をスクロールさせて当該測定データが生成された位置を当該測定位置表示画面に表示させる処理B1と、当該移動軌跡表示を縮小することで当該測定データが生成された位置を当該測定位置表示画面に表示させる処理B2との少なくとも一方を実行する請求項8または9記載の測定システム。
前記表示装置側処理部は、前記第2処理を実行可能に構成されると共に、当該第2処理において、測定位置表示画面に表示させた前記移動軌跡表示中の任意の範囲が指定されたときに、当該指定された範囲内において生成された複数の前記測定データの各測定値の範囲を特定可能に前記第1識別表示としての測定値範囲表示を前記測定値表示画面に表示させる請求項8から10のいずれかに記載の測定システム。
前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記測定データの生成順で連続する複数の測定値が指定されたときに、当該指定された各測定値の前記測定データが生成された各位置を含む前記移動軌跡表示上の範囲を特定可能に前記第2識別表示としての測定位置範囲表示を前記測定位置表示画面に表示させる請求項8から11のいずれかに記載の測定システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、従来の輸送品質サポートシステムには、以下の解決すべき問題点が存在する。すなわち、従来の輸送品質サポートシステムでは、設定値を超える加速度が移動体側装置によって測定された位置に対応してデータ解析装置の入力データ表示画面における地図表示部内の地図中に「測定された加速度の値」が表示される構成が採用されている。これにより、この輸送品質サポートシステムでは、前述したように、大きな振動が生じやすい地点を把握して、その後の運行時に役立てることが可能となっている。
【0007】
しかしながら、この従来の輸送品質サポートシステムでは、例えば、移動体側装置による測定処理中(物品の輸送中)に測定された「設置値よりも低い加速度」に関して、そのような加速度がいずれの位置において測定されたかを特定する作業が非常に煩雑となっている。具体的には、まず、加速度波形等を参照して、測定位置を特定すべき加速度が測定された位置の「出発地点からの距離」や「測定時刻」を特定し、次いで、地図表示部内の地図を参照して、特定した距離の位置、または特定した測定時刻において移動体側装置が位置していた地点を特定する。この場合、地図表示部には、出発地点からの距離や、各地点毎の移動体側装置が位置していた時刻(測定時刻)を直接的に特定し得る情報が表示されていない。このため、従来の輸送品質サポートシステムでは、設定値以下の加速度が測定された位置を特定する作業が煩雑であるだけでなく、その位置を正確に特定すること自体が非常に困難であるという問題点が存在する。
【0008】
また、従来の輸送品質サポートシステムでは、前述したように、設定値を超える加速度が測定された位置については、「測定された加速度の値」が地図表示部内の地図中に表示されるため、地図表示部を参照するだけで、その位置において測定された加速度を把握することが可能となっている。しかしながら、従来の輸送品質サポートシステムでは、設定値以下の加速度が測定された各位置のうちの任意の位置において、どの程度の加速度が測定されたかを特定する作業も非常に煩雑となっている。具体的には、まず、地図表示部内の地図を参照して、測定された加速度を特定すべき位置の「出発地点からの距離」または「移動体側装置がその地点に位置していた時刻(測定時刻)」を推定し、次いで、推定した情報に基づいて加速度波形等を参照することで、その地点において測定された加速度を特定する。このため、従来の輸送品質サポートシステムでは、設定値以下の加速度が測定された各位置のうちの任意の位置において測定された加速度を特定する作業が煩雑であるだけでなく、その位置において測定された加速度を正確に特定することも非常に困難であるという問題点が存在する。
【0009】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、測定された物理量と、その物理量が測定された位置との関係を正確かつ容易に特定させ得る測定結果表示装置を備えた測定システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定システムは、
測定対象の物理量を測定して測定データを生成する測定処理を実行する測定部と、現在位置を測位して測位データを生成する測位処理を実行する測位部と、前記測定データおよび前記測位データを記憶する測定装置側記憶部と、前記測定部を制御して予め設定された時間間隔で前記測定処理を実行させ、かつ前記測位部を制御して少なくとも前記測定部による前記測定処理時における現在位置を特定可能に前記測位処理を実行させると共に、前記測定データ、および当該測定データの生成時に生成された前記測位データを相互に関連付けて前記測定装置側記憶部に順次記憶させるデータ記憶処理を実行する測定装置側処理部とを備え
た測定装置、並びに
地図データを記憶する表示装置側記憶部と、前記データ記憶処理によって前記
測定装置側記憶部に記憶された複数の前記測定データおよび前記測位データを取得して当該各測定データの各測定値を測定値表示画面に表示させると共に、当該測定値表示画面に表示させる測定値の前記測定データが生成された位置を前記測位データに基づいて特定して当該測定データが生成された位置を含む領域の地図を前記地図データに基づいて測定位置表示画面に表示させる表示処理を実行する表示装置側処理部とを備え
た測定結果表示装置を有し、前記表示装置側処理部は、前記表示処理において、前記測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、当該指定された測定値を特定可能な第1識別表示を当該測定値表示画面に表示させると共に、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を示す第2識別表示を前記測定位置表示画面に表示させる第1処理と、前記測定位置表示画面に表示させた前記地図中のいずれかの位置が指定され、かつ当該指定された位置において生成された前記測定データが存在するときに、当該地図中の当該指定された位置に前記第2識別表示を表示させると共に、当該指定された位置において生成された当該測定データの測定値を特定可能に前記第1識別表示を前記測定値表示画面に表示させる第2処理との少なくとも一方を実行可能に構成されている測定システム
であって、前記表示装置側処理部は、前記第1処理および前記第2処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、いずれかの前記測定値が指定された後に他の前記測定値が指定されたときに、指定された順序を特定可能に前記第1識別表示を前記測定値表示画面にそれぞれ表示させ、かつ当該指定された各測定値に対応する複数の前記第2識別表示を当該各測定値が指定された順序を特定可能に前記測定位置表示画面に表示させると共に、前記第2処理において、前記測定データが生成されたいずれかの位置が指定された後に他の位置が指定され、かつ当該他の位置において生成された測定データが存在するときに、指定された順序を特定可能に前記第2識別表示を前記測定位置表示画面にそれぞれ表示させ、かつ当該指定された各位置に対応する複数の前記第1識別表示を当該各位置が指定された順序を特定可能に前記測定値表示画面に表示させる。
また、請求項2記載の測定システムは、測定対象の物理量を測定して測定データを生成する測定処理を実行する測定部と、現在位置を測位して測位データを生成する測位処理を実行する測位部と、前記測定データおよび前記測位データを記憶する測定装置側記憶部と、前記測定部を制御して予め設定された時間間隔で前記測定処理を実行させ、かつ前記測位部を制御して少なくとも前記測定部による前記測定処理時における現在位置を特定可能に前記測位処理を実行させると共に、前記測定データ、および当該測定データの生成時に生成された前記測位データを相互に関連付けて前記測定装置側記憶部に順次記憶させるデータ記憶処理を実行する測定装置側処理部とを備
えた測定装置、並びに地図データを記憶する表示装置側記憶部と、前記データ記憶処理によって前記
測定装置側記憶部に記憶された複数の前記測定データおよび前記測位データを取得して当該各測定データの各測定値を測定値表示画面に表示させると共に、当該測定値表示画面に表示させる測定値の前記測定データが生成された位置を前記測位データに基づいて特定して当該測定データが生成された位置を含む領域の地図を前記地図データに基づいて測定位置表示画面に表示させる表示処理を実行する表示装置側処理部とを備
えた測定結果表示装置を有し、前記表示装置側処理部は、前記表示処理において、前記測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、当該指定された測定値を特定可能な第1識別表示を当該測定値表示画面に表示させると共に、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を示す第2識別表示を前記測定位置表示画面に表示させる第1処理と、前記測定位置表示画面に表示させた前記地図中のいずれかの位置が指定され、かつ当該指定された位置において生成された前記測定データが存在するときに、当該地図中の当該指定された位置に前記第2識別表示を表示させると共に、当該指定された位置において生成された当該測定データの測定値を特定可能に前記第1識別表示を前記測定値表示画面に表示させる第2処理との少なくとも一方を実行可能に構成されている測定システム
であって、前記表示装置側処理部は、前記表示処理において、前記測定値のレベルを第1の方向に対応させ、かつ前記データ記憶処理の開始時点からの経過時間と当該データ記憶処理中における前記測定装置の移動距離とのいずれか一方を前記第1の方向と交差する第2の方向に対応させたグラフによって前記各測定データの測定値を前記測定値表示画面に表示させると共に、前記経過時間と前記移動距離との他方を前記第2の方向に対応させるように指示されたときに、当該他方を当該第2の方向に対応させたグラフを前記測定値表示画面に表示させる。
【0011】
なお、例えばグラフによって各測定データの測定値を測定値表示画面に表示させる構成を採用した場合において、上記の「いずれかの測定値が指定されたとき」には、「グラフ上の任意の一点が直接的に指定されたとき」だけでなく、「測定値表示画面におけるグラフの近傍が指定されることで、指定された部位の近傍の値(グラフ上の任意の一点:一例として、指定された部位に最も近い一点)が間接的に指定されたとき」がこれに含まれる。同様にして、上記の「地図中のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置において生成された測定データが存在するとき」には、「指定された位置において生成された測定データが存在する地図中の一点(以下、「測定データ存在位置」ともいう)が直接的に指定されたとき」だけでなく、「測定データ存在位置の近傍の位置が指定されて、指定された位置の近傍の測定データ存在位置(一例として、指定された位置に最も近い測定データ存在位置)が間接的に指定されたとき」がこれに含まれる。
【0012】
また、請求項
3記載の測定システムは、請求項1
または2記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を含む領域の前記地図が前記測定位置表示画面に表示されていないときに、当該地図をスクロールさせて当該測定データが生成された位置を含む領域を当該測定位置表示画面に表示させる処理A1と、当該地図を縮小して表示範囲を拡大することで当該測定データが生成された位置を含む領域を当該測定位置表示画面に表示させる処理A2との少なくとも一方を実行する。なお、「地図をスクロールさせて表示させる」との処理には、「スクロールの開始以前に測定位置表示画面に表示されている地図(以下、「元の地図」ともいう)をスクロール方向に徐々に移動させつつ(スライドさせつつ)、元の地図の移動に伴って生じた領域に、その元の地図に繋がって表示されるべき地図(以下、「新たな地図」ともいう)を徐々に表示させるスクロール表示(元の地図から新たな地図に徐々に表示替えするスクロール表示)」を行う処理だけでなく、「元の地図から新たな地図に切り替えるようにして地図をスクロールさせるスクロール表示」を行う処理がこれに含まれる。
【0013】
さらに、請求項
4記載の測定システムは、請求項1
から3のいずれかに記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記第2処理を実行可能に構成されると共に、当該第2処理において、前記測定位置表示画面に表示させた前記地図中の任意の領域が指定され、かつ当該指定された領域内に前記測定データが生成された位置が複数存在するときに、当該複数の測定データの各測定値の範囲を特定可能に前記第1識別表示としての測定値範囲表示を前記測定値表示画面に表示させる。
【0014】
また、請求項
5記載の測定システムは、請求項1から
4のいずれかに記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記測定データの生成順で連続する複数の測定値が指定されたときに、当該指定された各測定値の前記測定データが生成された各位置を含む前記地図中の領域を特定可能に前記第2識別表示としての測定位置範囲表示を前記測定位置表示画面に表示させる。
【0015】
さらに、請求項
6記載の測定システムは、請求項1
から5のいずれかに記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記表示処理において、複数の前記測定データが生成された各位置を特定可能な移動軌跡表示を前記測定位置表示画面に表示させる。
【0016】
また、請求項
7記載の測定システムは、請求項1から
6のいずれかに記載の測定システムにおいて、通信部を備え、前記表示装置側処理部は、前記通信部を介して外部装置から前記地図データを取得して前記表示装置側記憶部に記憶させる。
【0017】
また、請求項
8記載の測定システムは、
測定対象の物理量を測定して測定データを生成する測定処理を実行する測定部と、現在位置を測位して測位データを生成する測位処理を実行する測位部と、前記測定データおよび前記測位データを記憶する測定装置側記憶部と、前記測定部を制御して予め設定された時間間隔で前記測定処理を実行させ、かつ前記測位部を制御して少なくとも前記測定部による前記測定処理時における現在位置を特定可能に前記測位処理を実行させると共に、前記測定データ、および当該測定データの生成時に生成された前記測位データを相互に関連付けて前記測定装置側記憶部に順次記憶させるデータ記憶処理を実行する測定装置側処理部とを備え
た測定装置、並びに前記データ記憶処理によって前記測定装置側記憶部に記憶された複数の前記測定データおよび前記
測位データを取得して当該各測定データの各測定値を測定値表示画面に表示させると共に、当該測定値表示画面に表示させる各測定値の前記各測定データが生成された各位置を当該各測定データに関連付けられている前記測位データに基づいて特定して当該各測定データが生成された各位置を特定可能な移動軌跡表示を測定位置表示画面に表示させる表示処理を実行する表示装置側処理部を備え
た測定結果表示装置を有し、前記表示装置側処理部は、前記表示処理において、前記測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、当該指定された測定値を特定可能な第1識別表示を当該測定値表示画面に表示させると共に、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を示す第2識別表示を前記測定位置表示画面に表示させる第1処理と、前記測定位置表示画面に表示させた前記移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ当該指定された位置において生成された前記測定データが存在するときに、当該移動軌跡表示上の当該指定された位置に前記第2識別表示を表示させると共に、当該指定された位置において生成された当該測定データの測定値を特定可能に前記第1識別表示を前記測定値表示画面に表示させる第2処理との少なくとも一方を実行可能に構成されている測定システム
であって、前記表示装置側処理部は、前記第1処理および前記第2処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、いずれかの前記測定値が指定された後に他の前記測定値が指定されたときに、指定された順序を特定可能に前記第1識別表示を前記測定値表示画面にそれぞれ表示させ、かつ当該指定された各測定値に対応する複数の前記第2識別表示を当該各測定値が指定された順序を特定可能に前記測定位置表示画面に表示させると共に、前記第2処理において、前記測定データが生成されたいずれかの位置が指定された後に他の位置が指定され、かつ当該他の位置において生成された測定データが存在するときに、指定された順序を特定可能に前記第2識別表示を前記測定位置表示画面にそれぞれ表示させ、かつ当該指定された各位置に対応する複数の前記第1識別表示を当該各位置が指定された順序を特定可能に前記測定値表示画面に表示させる。
また、請求項9記載の測定システムは、測定対象の物理量を測定して測定データを生成する測定処理を実行する測定部と、現在位置を測位して測位データを生成する測位処理を実行する測位部と、前記測定データおよび前記測位データを記憶する測定装置側記憶部と、前記測定部を制御して予め設定された時間間隔で前記測定処理を実行させ、かつ前記測位部を制御して少なくとも前記測定部による前記測定処理時における現在位置を特定可能に前記測位処理を実行させると共に、前記測定データ、および当該測定データの生成時に生成された前記測位データを相互に関連付けて前記測定装置側記憶部に順次記憶させるデータ記憶処理を実行する測定装置側処理部とを備え
た測定装置、並びに前記データ記憶処理によって前記測定装置側記憶部に記憶された複数の前記測定データおよび前記
測位データを取得して当該各測定データの各測定値を測定値表示画面に表示させると共に、当該測定値表示画面に表示させる各測定値の前記各測定データが生成された各位置を当該各測定データに関連付けられている前記測位データに基づいて特定して当該各測定データが生成された各位置を特定可能な移動軌跡表示を測定位置表示画面に表示させる表示処理を実行する表示装置側処理部を備え
た測定結果表示装置を有し、前記表示装置側処理部は、前記表示処理において、前記測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、当該指定された測定値を特定可能な第1識別表示を当該測定値表示画面に表示させると共に、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を示す第2識別表示を前記測定位置表示画面に表示させる第1処理と、前記測定位置表示画面に表示させた前記移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ当該指定された位置において生成された前記測定データが存在するときに、当該移動軌跡表示上の当該指定された位置に前記第2識別表示を表示させると共に、当該指定された位置において生成された当該測定データの測定値を特定可能に前記第1識別表示を前記測定値表示画面に表示させる第2処理との少なくとも一方を実行可能に構成されている測定システム
であって、前記表示装置側処理部は、前記表示処理において、前記測定値のレベルを第1の方向に対応させ、かつ前記データ記憶処理の開始時点からの経過時間と当該データ記憶処理中における前記測定装置の移動距離とのいずれか一方を前記第1の方向と交差する第2の方向に対応させたグラフによって前記各測定データの測定値を前記測定値表示画面に表示させると共に、前記経過時間と前記移動距離との他方を前記第2の方向に対応させるように指示されたときに、当該他方を当該第2の方向に対応させたグラフを前記測定値表示画面に表示させる。
【0018】
なお、例えばグラフによって各測定データの測定値を測定値表示画面に表示させる構成を採用した場合において、上記の「いずれかの測定値が指定されたとき」には、「グラフ上の任意の一点が直接的に指定されたとき」だけでなく、「測定値表示画面におけるグラフの近傍が指定されることで、指定された部位の近傍の値(グラフ上の任意の一点:一例として、指定された部位に最も近い一点)が間接的に指定されたとき」がこれに含まれる。同様にして、上記の「移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置において生成された測定データが存在するとき」には、「指定された位置において生成された測定データが存在する移動軌跡表示上の一点(以下、「測定データ存在位置」ともいう)が直接的に指定されたとき」だけでなく、「測定データ存在位置の近傍の位置が指定されて、指定された位置の近傍の測定データ存在位置(一例として、指定された位置に最も近い測定データ存在位置)が間接的に指定されたとき」がこれに含まれる。
【0019】
さらに、請求項
10記載の測定システムは、請求項
8または9記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記指定された測定値の前記測定データが生成された位置を含む前記移動軌跡表示が前記測定位置表示画面に表示されていないときに、当該移動軌跡表示をスクロールさせて当該測定データが生成された位置を当該測定位置表示画面に表示させる処理B1と、および当該移動軌跡表示を縮小することで当該測定データが生成された位置を当該測定位置表示画面に表示させる処理B2との少なくとも一方を実行する。なお、「移動軌跡表示をスクロールさせて表示させる」との処理には、「スクロールの開始以前に測定位置表示画面に表示されている移動軌跡表示(以下、「元の移動軌跡表示」ともいう)をスクロール方向に徐々に移動させつつ(スライドさせつつ)、元の移動軌跡表示の移動に伴って生じた領域に、その元の移動軌跡表示に繋がって表示されるべき移動軌跡表示(以下、「新たな移動軌跡表示」ともいう)を徐々に表示させるスクロール表示(元の移動軌跡表示から新たな移動軌跡表示に徐々に表示替えするスクロール表示)」を行う処理だけでなく、「元の移動軌跡表示から新たな移動軌跡表示に切り替えるようにして移動軌跡表示をスクロールさせるスクロール表示」を行う処理がこれに含まれる。
【0020】
また、請求項
11記載の測定システムは、請求項
8から10のいずれかに記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記第2処理を実行可能に構成されると共に、当該第2処理において、測定位置表示画面に表示させた前記移動軌跡表示中の任意の範囲が指定されたときに、当該指定された範囲内において生成された複数の前記測定データの各測定値の範囲を特定可能に前記第1識別表示としての測定値範囲表示を前記測定値表示画面に表示させる。
【0021】
さらに、請求項
12記載の測定システムは、請求項
8から11のいずれかに記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記第1処理を実行可能に構成されると共に、当該第1処理において、前記測定データの生成順で連続する複数の測定値が指定されたときに、当該指定された各測定値の前記測定データが生成された各位置を含む前記移動軌跡表示上の範囲を特定可能に前記第2識別表示としての測定位置範囲表示を前記測定位置表示画面に表示させる。
【0023】
さらに、請求項
13記載の測定システムは、請求項1から
12のいずれかに記載の測定システムにおいて、前記表示装置側処理部は、前記測定値表示画面および前記測定位置表示画面を1画面内に表示させる。
【発明の効果】
【0025】
請求項1
,2記載の測定システムでは、表示処理において、測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、指定された測定値を特定可能な第1識別表示を測定値表示画面に表示させると共に、指定された測定値の測定データが生成された位置を示す第2識別表示を測定位置表示画面に表示させる第1処理と、測定位置表示画面に表示させた地図中のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置において生成された測定データが存在するときに、地図中の指定された位置に第2識別表示を表示させると共に、指定された位置において生成された測定データの測定値を特定可能に第1識別表示を測定値表示画面に表示させる第2処理との少なくとも一方を実行可能に測定結果表示装置が構成されている。
【0026】
また、請求項
8,9記載の測定システムでは、表示処理において、測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、指定された測定値を特定可能な第1識別表示を測定値表示画面に表示させると共に、指定された測定値の測定データが生成された位置を示す第2識別表示を測定位置表示画面に表示させる第1処理と、測定位置表示画面に表示させた移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置において生成された測定データが存在するときに、移動軌跡表示上の指定された位置に第2識別表示を表示させると共に、指定された位置において生成された測定データの測定値を特定可能に第1識別表示を測定値表示画面に表示させる第2処理との少なくとも一方を実行可能に測定結果表示装置が構成されている。
【0027】
したがって、請求項1,
2,8,9記載の測定システムによれば、第1処理を実行可能な表示装置側処理部を備えて構成した場合には、測定値表示画面に表示されている各測定値のなかに、いずれの位置で測定されたかを特定したい測定値が存在するときに、その測定値を指定することで、指定した測定値を示す第1識別表示が測定値表示画面に表示され、かつ指定した測定値の測定データが生成された位置を示す第2識別表示が測定位置表示画面に表示される。これにより、指定した測定値と、その測定値が測定された位置との関係を正確かつ容易に特定させることができる。また、第2処理を実行可能な表示装置側処理部を備えて構成した場合には、測定位置表示画面に表示されている各地図や移動軌跡表示のなかに、どのような測定値が測定されたかを特定したい位置が存在するときに、その位置を指定することで、指定した位置を示す第2識別表示が測定位置表示画面に表示され、かつ指定した位置において生成された測定データの測定値を示す第1識別表示が測定値表示画面に表示される。これにより、指定した位置と、その位置において測定された測定値との関係を正確かつ容易に特定させることができる。
また、請求項1,8記載の測定システムでは、測定結果表示装置が、第1処理において、いずれかの測定値が指定された後に他の測定値が指定されたときに、指定された順序を特定可能に第1識別表示を測定値表示画面にそれぞれ表示させ、かつ指定された各測定値に対応する複数の第2識別表示を各測定値が指定された順序を特定可能に測定位置表示画面に表示させると共に、第2処理において、測定データが生成されたいずれかの位置が指定された後に他の位置が指定され、かつ、その位置において生成された測定データが存在するときに、指定された順序を特定可能に第2識別表示を測定位置表示画面にそれぞれ表示させ、かつ指定された各位置に対応する複数の第1識別表示を各位置が指定された順序を特定可能に測定値表示画面に表示させる。
したがって、請求項1,8記載の測定システムによれば、いずれの位置において測定されたのかを特定したい測定値が複数存在するときに、各測定値がそれぞれどの位置において測定されたのかを正確かつ容易に特定させることができると共に、どのような測定値が測定されたのかを特定したい位置が複数存在するときに、各位置においてそれぞれ測定された測定値がどのような値であるかを正確かつ容易に特定させることができる。
また、請求項2,9記載の測定システムによれば、測定結果表示装置が、表示処理において、測定値のレベルを第1の方向に対応させ、かつデータ記憶処理の開始時点からの経過時間とデータ記憶処理中における測定装置の移動距離とのいずれか一方を第1の方向と交差する第2の方向に対応させたグラフによって各測定値を測定値表示画面に表示させると共に、経過時間と移動距離との他方を第2の方向に対応させるように指示されたときに、指示された他方を第2の方向に対応させたグラフを測定値表示画面に表示させることにより、経過時間を第2の方向に対応させたグラフ、すなわち、経過時間毎の測定値を示すグラフを測定値表示画面に表示させることで経過時間毎の測定値の変化を容易に把握させることができ、移動距離を第2の方向に対応させたグラフ、すなわち、移動距離毎の測定値を示すグラフを測定値表示画面に表示させることで移動距離毎の測定値の変化を容易に把握させることができるため、観察すべき内容に応じてこれらの表示態様を切り替えることで、測定値の変化の推移を正確に認識させることができる。
【0028】
また、請求項
3記載の測定システムでは、測定結果表示装置が、第1処理において、指定された測定値の測定データが生成された位置を含む領域の地図が測定位置表示画面に表示されていないときに、地図をスクロールさせて測定データが生成された位置を含む領域を測定位置表示画面に表示させる処理A1と、地図を縮小して表示範囲を拡大することで測定データが生成された位置を含む領域を測定位置表示画面に表示させる処理A2との少なくとも一方を実行する。また
、請求項10記載の測定システムでは、測定結果表示装置が、第1処理において、指定された測定値の測定データが生成された位置を含む移動軌跡表示が測定位置表示画面に表示されていないときに、移動軌跡表示をスクロールさせて測定データが生成された位置を測定位置表示画面に表示させる処理B1と、および移動軌跡表示を縮小することで測定データが生成された位置を測定位置表示画面に表示させる処理B2との少なくとも一方を実行する。したがって、請求項
3,10記載の測定システムによれば、地図や移動軌跡表示を表示替えさせる煩雑な操作を行うことなく、指定した測定値と、その測定値が測定された位置との関係を一層容易に特定させることができる。
【0029】
さらに、請求項
4記載の測定システムでは、測定結果表示装置が、第2処理において、測定位置表示画面に表示させた地図中の任意の領域が指定され、かつ指定された領域内に測定データが生成された位置が複数存在するときに、複数の測定データの各測定値の範囲を特定可能に第1識別表示としての測定値範囲表示を測定値表示画面に表示させる。また、請求項
11記載の測定システムでは、測定結果表示装置が、第2処理において、測定位置表示画面に表示させた移動軌跡表示中の任意の範囲が指定されたときに、指定された範囲内において生成された複数の測定データの各測定値の範囲を特定可能に第1識別表示としての測定値範囲表示を測定値表示画面に表示させる。したがって、請求項
4,11記載の測定システムによれば、指定した領域(範囲)と、その領域(範囲)において測定された各測定値との関係を正確かつ容易に特定させることができる
。
【0030】
また、請求項
5記載の測定システムでは、測定結果表示装置が、第1処理において、測定データの生成順で連続する複数の測定値が指定されたときに、指定された各測定値の測定データが生成された各位置を含む地図中の領域を特定可能に第2識別表示としての測定位置範囲表示を測定位置表示画面に表示させる。また、請求項
12記載の測定システムでは、測定結果表示装置が、第1処理において、測定データの生成順で連続する複数の測定値が指定されたときに、指定された各測定値の測定データが生成された各位置を含む移動軌跡表示上の範囲を特定可能に第2識別表示としての測定位置範囲表示を測定位置表示画面に表示させる。したがって、請求項
5,12記載の測定システムによれば、指定した範囲内の測定値と、それらの測定値が測定された領域(範囲)との関係を正確かつ容易に特定させることができる。
【0031】
さらに、請求項
6記載の測定システムによれば、測定結果表示装置が、表示処理において、各測定データが生成された各位置を特定可能な移動軌跡表示を測定位置表示画面に表示させることにより、各測定値の測定データが生成された際に、測定装置がどのような移動軌跡で移動したのかを容易に特定させることができる。
【0032】
さらに、請求項
7記載の測定システムによれば、測定結果表示装置における表示装置側処理部が、通信部を介して外部装置から地図データを取得して表示装置側記憶部に記憶させることにより、測定装置が携行され得る全地域の詳細な地図データを表示装置側記憶部に記憶させておく必要がないため、ある程度少容量の表示装置側記憶部であっても、地図データを十分に記憶させることができる結果、測定結果表示装置(測定システム)の製造コストを低減することができる。また、地図データを固定的に記憶しておく構成とは異なり、外部装置において地図データが更新されたときに、新たな地図データに基づく最新の地図を測定位置表示画面に表示させることができるため、どのような地域において各測定値の測定データが生成されたのかを正確に特定させることができる。
【0035】
さらに、請求項
13記載の測定システムによれば、測定結果表示装置において測定値表示画面および測定位置表示画面を1画面内に表示させることにより、指定した測定値と、その測定値が測定された位置との関係、および指定した位置と、その位置において測定された測定値との関係を一層容易に特定させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明に係る測定システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0039】
図1に示す測定装置1は、「測定装置」および「測定結果表示装置」を一体化した「測定システム」の一例であって、移動体(車両、船舶および飛行機等の各種乗り物による移動においては「乗り物」で、徒歩による移動においては「人」)に設置されて移動体と共に移動しつつ、測定対象についての物理量(電流値、電圧値、抵抗値、電力値および位相などの電気的パラメータや、温度、湿度、輝度(光度)、照度、雨量および流量などの各種パラメータ:一例として、電圧)を測定し、その測定値を記憶することができるように構成されている。この測定装置1は、測定部11、測位部12、通信部13、操作部14、表示部15、記憶部16および制御部17を備えて構成されている。この場合、本例の測定装置1では、測定部11、測位部12、操作部14、表示部15、記憶部16および制御部17が相まって「測定装置」が構成されると共に、通信部13、操作部14、表示部15、記憶部16および制御部17が相まって「測定結果表示装置」が構成されている。
【0040】
測定部11は、制御部17の制御に従い、測定対象の電圧値(一例として、回生ブレーキ付き電気自動車のバッテリ電圧)を予め規定された測定時間間隔で測定して測定データDsを生成し、生成した測定データDsを制御部17に出力する「測定処理」を実行する。測位部12は、制御部17の制御に従い、GPS衛星2,2・・から送信されているGPS信号Sgを受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて測定装置1の現在位置を測位し、測位結果を示す測位データDpを生成して制御部17に出力する「測位処理」を実行する。なお、GPS信号Sgに基づく現在位置の測位の具体的な手順については公知のため、詳細な説明を省略する。
【0041】
通信部13は、一例として、通信ネットワークN(一例として、無線データ通信網)に接続可能に構成されると共に、制御部17の制御に従い、通信ネットワークNを介して地図データサーバ3(「外部装置」の一例)に接続し、地図データサーバ3から地図データDmを受信して制御部17に転送する。なお、通信ネットワークNに測定装置1(通信部13)を直接的に接続する構成を例に挙げて説明するが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、測定装置1に「無線LAN」や「ブルートゥース」等の「近距離無線通信部」を配設して、この「近距離無線通信部」と、携帯電話やスマートフォン等の「通信端末」とを相互に接続した状態において、「通信端末」を介して通信ネットワークNに測定装置1を接続させる構成を採用することもできる。
【0042】
操作部14は、測定装置1による測定処理条件を設定するための操作スイッチや、表示部15の前面側に設けられたタッチパネルを備え、スイッチ操作やタッチ操作に応じた操作信号を制御部17に出力する。なお、タッチパネルに代えて、(または、タッチパネルに加えて)カーソル移動キーやマウス等の各種ポインティングデバイスを備えて操作部14を構成することもできる。表示部15は、一例として液晶表示パネルを備え、制御部17の制御に従い、
図2〜9に示すように、測定値表示領域Aa(「測定値表示画面」の一例)や測定位置表示領域Ab(「測定位置表示画面」の一例)などを表示する。記憶部16は、「測定装置側記憶部」および「表示装置側記憶部」に相当し、一例として、フラッシュメモリ等のリムーバブルメディアで構成され、制御部17の制御に従い、上記の地図データDm、測定データDsおよび測位データDpなどを記憶する。
【0043】
制御部17は、「測定装置側処理部」および「表示装置側処理部」に相当し、測定装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部17は、予め設定された測定条件に従い、測定部11を制御して測定処理を実行させ、かつ測位部12を制御して上記の測位処理を実行させる(「測定装置側処理部」としての制御処理)。この場合、本例の測定装置1では、一例として、測定部11による測定処理の開始に連動して測位部12による測位処理が開始され、かつ測定部11による測定処理の終了に連動して測位部12による測位処理が終了する使用形態と、操作部14の測位開始/停止スイッチ(図示せず)が操作されてから測位開始/停止スイッチが再び操作されるまでの間に、測定部11による測定処理が実行されているか否かを問わず、測位部12による測位処理が継続的に実行される使用形態とのいずれかを利用者が選択することができるように構成されている。
【0044】
また、制御部17は、一例として、測位部12による測位処理が開始されたときに、測位部12から出力される測位データDpに基づいて測定装置1の現在位置を特定すると共に、特定した位置の地図データDmが記憶部16に記憶されていないときに、通信部13を介して地図データサーバ3から地図データDmをダウンロードして(取得して)記憶部16に記憶させる(「表示装置側処理部」としての制御処理)。なお、地図データDmに関しては、例えば操作部14の操作によって指定した地域の地図データDmをダウンロードして記憶部16に記憶させる処理を、測位部12による測位処理とは無関係に予め実行しておくこともできる。
【0045】
さらに、制御部17は、測定部11から出力される測定データDs、およびその測定データDsの生成時に測位部12から出力された測位データDpを相互に関連付けて記憶部16に順次記憶させる(「測定装置側処理部」としての制御処理)。なお、本例では、測定部11および測位部12を制御して測定処理や測位処理を実行させると共に、測定データDsや測位データDpを相互に関連付けて測定装置1に記憶させる処理が「データ記憶処理」に相当する。
【0046】
また、制御部17は、上記の「データ記憶処理」によって記憶部16に記憶させた測定データDsの各測定値を測定値表示領域Aa(
図2〜9参照)に表示させる(「表示装置側処理部」としての制御処理)。この場合、
図2〜9に示すように、本例の測定装置1では、測定データDsに基づいて特定した測定値のレベル(この例では、電圧値のレベル)を上下方向(「第1の方向」の一例)に対応させ、かつ上記の「データ記憶処理の開始時点からの経過時間」と、「データ記憶処理中における測定装置1の移動距離」とのいずれか一方を左右方向(「第1の方向と交差する第2の方向」の一例)に対応させたグラフGによって各測定データDsの測定値を測定値表示領域Aa内に表示させる構成が採用されている。
【0047】
さらに、制御部17は、上記の「データ記憶処理」によって記憶部16に記憶させた測位データDpに基づき、測定値表示領域Aaに表示させる各測定値の測定データDsが生成された位置を特定すると共に、
図2〜9に示すように、測定データDsが生成された位置を含む領域の地
図MPを地図データDmに基づいて測定位置表示領域Ab内に表示させ、かつ測定データDsが生成された位置を測定データDsの生成順に結んだ移動軌跡表示MLを測定位置表示領域Abに表示させる(「表示装置側処理部」としての制御処理)。この場合、本例の測定装置1では、測定値表示領域AaへのグラフGの表示、および測定位置表示領域Abへの地
図MPや移動軌跡表示MLの表示が「表示処理」に相当する。
【0048】
なお、測定データDsが生成された位置を測定データDsの生成順に結んだ移動軌跡表示MLに代えて、各測定データDsが生成された各位置を示すマーク(例えば、点)を「移動軌跡表示」として測定位置表示領域Abに表示させる構成を採用することもできる。また、本例の測定装置1では、測定値表示領域Aaおよび測定位置表示領域Abを1画面内に並べて表示させる構成が採用されているが、このような構成に代えて、測定値表示領域Aaと測定位置表示領域Abとを重ねて1画面内に表示させる構成(例えば、測定値表示領域Aaおよび測定位置表示領域Abのいずれか一方を透過させて他方の上に表示させる構成)や、測定値表示領域Aaおよび測定位置表示領域Abを切り替えていずれか一方を表示させる構成を採用することもできる。
【0049】
この場合、制御部17は、後述するように、上記の「表示処理」において、測定値表示領域AaにグラフGによって表示させた各測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたとき(グラフGのいずれかの部位が選択されたとき)に、指定された測定値を特定可能な識別表示Ma1〜Ma6等(
図3〜9参照:この例では、「○」中に、指定された順序を示す「算用数字」を描いたマーク、およびグラフGの任意の位置を指し示す「矢印」:「第1識別表示」の一例:以下、区別しないときには「識別表示Ma」ともいう)を測定値表示領域Aaに表示させる。
【0050】
また、制御部17は、各測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、指定された測定値の測定データDsが生成された位置を示す識別表示Mb1〜Mb6等(
図3〜9参照:この例では、「○」中に、指定された順序を示す「算用数字」を描いたマーク、および任意の位置を指し示す「矢印」:「第2識別表示」の一例:以下、区別しないときには「識別表示Mb」ともいう)を測定位置表示領域Abに表示させる(「表示装置側処理部」としての制御処理)。なお、本例では、各測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたとき識別表示Ma,Mbを表示させる処理が「第1処理」に相当する。
【0051】
さらに、制御部17は、後述するように、上記の「表示処理」において、測定位置表示領域Abに表示させた地
図MP中の(移動軌跡表示ML上の)いずれかの位置が指定され、かつ指定された位置において生成された測定データDsが存在するときに、地
図MP中(移動軌跡表示ML上)の指定された位置に識別表示Mbを表示させると共に、指定された位置において生成された測定データDsの測定値を特定可能に識別表示Maを測定値表示領域Aaに表示させる(「表示装置側処理部」としての制御処理)。なお、本例では、地
図MP中(移動軌跡表示ML上)のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置において生成された測定データDsが存在するときに、識別表示Mb,Maを表示させる処理が「第2処理」に相当する。
【0052】
この測定装置1の使用に際しては、まず、測定対象(この例では、電気自動車におけるバッテリの出力端子)に測定部11を接続する。なお、上記した「表示処理」については、「データ記憶処理」と並行して実行させることもできるが、測定装置1において実行される各処理についての理解を容易とするために、一例として、「データ記憶処理」の完了後に「表示処理」を実行する例について、以下に説明する。また、本例の測定装置1では、前述したように、測位部12による測位処理に関して2つの使用形態のいずれかを選択することができるように構成されているが、測定装置1において実行される各処理についての理解を容易とするために、以下、一例として、測定部11による測定処理に連動して測位部12による測位処理が実行される使用形態が選択されているものとして説明する。
【0053】
次いで、操作部14の図示しないスタートスイッチを操作することにより、測定部11による測定処理および測位部12による測位処理を開始させる。この際に、測定部11は、制御部17の制御に従い、バッテリの出力端子間電圧を測定して測定データDsを生成し、生成した測定データDsを制御部17に出力する(「測定処理」の一例)。この場合、制御部17は、予め設定された測定条件に従い、測定部11を制御して、例えば0.5秒間隔の周期(「予め設定された時間間隔」の一例)で上記の測定処理を実行させる。
【0054】
また、測位部12は、制御部17の制御に従い、GPS衛星2,2・・からのGPS信号Sgを受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて測定装置1の現在位置を測位して測位データDpを生成し、生成した測位データDpを制御部17に出力する(「測位処理」の一例)。この場合、制御部17は、測位部12を制御して、上記の測定部11による測定処理に同期させて0.5秒間隔の周期で上記の「測位処理」を実行させる。
【0055】
一方、制御部17は、測定部11から出力された測定データDsと、その測定データDsの生成時に測位部12によって生成された(測位部12から出力された)測位データDpとを相互に関連付けて記憶部16に順次記憶させる(「データ記憶処理」の一例)。また、制御部17は、測定データDsおよび測位データDpの記憶部16への記憶処理と並行して、測定データDsの測定値(電圧値)を表示部15の測定値表示領域Aa内に順次プロットすることにより、一例として、測定装置1の移動距離毎の電圧値を示すグラフGを測定値表示領域Aa内に描画する。
【0056】
また、制御部17は、測位データDpに基づいて測定装置1の現在位置を特定し、特定した現在位置の地図データDmが記憶部16に記憶されているか否かを判別する。この際に、現在位置の地図データDmが記憶部16に記憶されていないときには、制御部17は、通信部13を制御して地図データサーバ3から地図データDmを受信させ、受信された地図データDmを記憶部16に記憶させる。さらに、制御部17は、地図データDmに基づき、特定した現在位置の地
図MPを表示部15の測定位置表示領域Abに表示させると共に、特定した現在位置に対応する位置に、現在位置を示すマーク(一例として、「+」の印)を表示させる(図示せず)。
【0057】
この状態において測定対象のバッテリが搭載された車両を走行させたときには、走行状態(バッテリを電源として使用しているモータ等に加わる負荷)に応じてバッテリの出力端子間電圧が変化し、この出力端子間電圧が0.5秒間隔の周期で測定部11によって測定されて測定データDsが順次生成される。また、車両の移動に伴って測定装置1の現在位置が逐次変化し、測定部11による測定処理の実行時における測定装置1の現在位置が測位部12によって逐次測位されて測位データDpが生成される。これにより、走行状態に応じて変化する電圧値の測定データDsと、その測定データDsの生成時における測定装置1の現在位置を特定し得る測位データDpとが相互に関連付けられて記憶部16に順次記憶される。
【0058】
なお、上記の例とは相異するが、例えば、測定部11による測定処理の実行周期が短く、測位部12による測位処理を測定部11による測定処理の周期で実行するのが困難な場合には、一例として、1回の測位処理によって測位した現在位置を、連続する複数回の測定処理時の現在位置として、測定順で連続する複数の測定データDsに1つの測位データDpを関連付けて記憶部16に記憶させたり、測定順で連続する複数の測定データDsに、複製した複数の測位データDpをそれぞれ関連付けて記憶部16に記憶させたりすることができる。
【0059】
また、制御部17は、記憶部16に記憶させた測定データDsに基づいて測定値表示領域Aa内のグラフGを逐次更新する(新たに記憶させた測定データDsの電圧値をプロットする)と共に、測位データDpに基づいて特定した現在位置を示すマークを移動させて地
図MP上に描画する。この際に、車両の移動に伴い、記憶部16に記憶されている地図データDmでは現在位置の地
図MPを測定位置表示領域Abに表示させることができなくなるときに、制御部17は、通信部13を制御して地図データサーバ3から必要な地図データDmを受信させ、受信された地図データDmを記憶部16に記憶させて現在位置を含む地
図MPを測定位置表示領域Ab内に表示させる。
【0060】
この後、所望の量(所望の時間分のデータ数)の測定データDsを得られたときに、操作部14のストップスイッチ(図示せず)を操作する。この際に、制御部17は、測定部11を制御して測定処理を終了させると共に、測位部12を制御して測位処理を終了させる。また、制御部17は、記憶部16に記憶させた各測定データDs,Ds・・および測位データDp,Dp・・を合成して1つのデータファイルを生成し、生成したデータファイルを、予め規定された手順に従って決定したファイル名(または、利用者が予め設定したファイル名)で記憶部16に記憶させる。
【0061】
なお、スタートスイッチの操作によって測定処理および測位処理を開始させ、ストップスイッチの操作によって両処理を終了させる例について説明したが、このような使用形態に代えて、例えば、測定部11によって測定対象の物理量(例えば、電圧値)を所定時間間隔で測定すると共に、予め設定された値以上(または、予め設定された値以下)の測定値が測定されたときに、これをトリガーとして上記の測定処理および測位処理を開始させ、かつ予め設定された値を下回る(または、予め設定された値を超える)測定値が測定されたときに、これをトリガーとして上記の測定処理および測位処理を終了させたり、測位部12によって測定装置1の現在位置を所定時間間隔で測位すると共に、測定装置1が移動したとき(現在位置が変化したとき)に、これをトリガーとして上記の測定処理および測位処理を開始させ、かつ測定装置1が静止状態となったとき(現在位置が変化しなくなったとき)に、これをトリガーとして上記の測定処理および測位処理を終了させたり、測位部12によって測定装置1の現在位置を所定時間間隔で測位すると共に、測定装置1が予め規定された地点に位置したときに、これをトリガーとして上記の測定処理および測位処理を開始させ、かつ測定装置1が予め規定された他の地点に位置したときに、これをトリガーとして上記の測定処理および測位処理を終了させたりすることもできる。
【0062】
一方、上記の測定処理および測位処理の結果を表示部15に表示させてバッテリの出力端子間電圧の変化を観察する際には、操作部14を操作して、観察すべき電圧値が記録されているデータファイルを指定する。この際に、制御部17は、指定されたデータファイルを記憶部16から読み出し、
図2に示すように、読み出したデータファイルの測定データDs,Ds・・に基づき、一例として、測定装置1の移動距離毎の電圧値を示すグラフGを測定値表示領域Aa内に表示させると共に、最初の測定データDsの生成時に測定装置1が位置していた地点を含む地
図MPを測定位置表示領域Ab内に表示させる。
【0063】
具体的には、制御部17は、まず、一例として、記憶部16から読み出したデータファイル中の最初の測定データDsに関連付けられた測位データDpに基づき、最初の測定データDsが生成された際の測定装置1の位置を特定する。次いで、制御部17は、特定した位置を含む領域の地
図MPの地図データDmが記憶部16に記憶されているか否かを判別する。この際に、必要な地図データDmが記憶部16に記憶されていないときには、制御部17は、通信部13を制御して、地図データサーバ3から地図データDmを受信させ、受信された地図データDmを記憶部16に記憶させる。また、必要な地図データDmが記憶部16に記憶されているとき、または、地図データサーバ3から取得した地図データDmの記憶部16への記憶を完了したときに、制御部17は、一例として、測位データDpに基づいて特定した位置が測定位置表示領域Abの中心部に位置するように地図データDmに基づく地
図MPを測定位置表示領域Ab内に表示させる。
【0064】
次いで、制御部17は、記憶部16から読み出したデータファイル中の最後の測定データDsに関連付けられた測位データDpに基づき、最後の測定データDsが生成された際の測定装置1の位置を特定する。続いて、制御部17は、最初の測定データDsに関連付けられた測位データDpに基づいて特定した位置(以下、「最初の位置」ともいう)に対応して識別表示Ms(最初の測定データDsが生成された位置を示すマーク)を地
図MP上に描画すると共に、最後の測定データDsに関連付けられた測位データDpに基づいて特定した位置(以下、「最後の位置」ともいう)に対応して識別表示Me(最後の測定データDsが生成された位置を示すマーク)を地
図MP上に描画する。
【0065】
次いで、制御部17は、データファイル中の各測定データDsに関連付けられた測位データDpに基づき、各測定データDsが生成された際に測定装置1が位置していた地点をそれぞれ特定する。また、制御部17は、上記の最初の位置から、各測位データDpに基づいて特定した位置までの距離(移動距離)を各測定データDs毎にそれぞれ特定する。続いて、制御部17は、各測定データDsの電圧値を、特定した距離に応じて測定値表示領域Aa内にプロットすることにより、前述した各測定処理によって各移動距離毎に測定された電圧値を示すグラフGを測定値表示領域Aa内に表示させる。また、制御部17は、各測位データDpに基づいて特定した位置に基づき、各測定データDsが生成された各位置を各測定データDsの生成順に結んだ移動軌跡表示MLを測定位置表示領域Ab内に描画する。
【0066】
一方、測定値表示領域Aaに表示されているグラフGを見た利用者が表示部15における位置P1にタッチしたときに(位置P1の電圧値がいずれの位置で測定されたかを特定したいときに実行する操作の一例)、制御部17は、表示部15の前面側に配設されているタッチパネルからの操作信号に基づき、グラフGにおける位置P1(同図に破線で示した円形の領域の中央部)の電圧値が指定されたと判別する(「測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたとき」の一例)。この際に、制御部17は、
図3に示すように、まず、グラフGにおいて指定された電圧値の位置に対応させて識別表示Ma1(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「1」を描いたマーク、およびグラフGの任意の電圧値を指し示す「矢印」:「第1識別表示」の一例)を測定値表示領域Aa内に表示させる。
【0067】
また、制御部17は、指定された電圧値の測定データDsに関連付けられている測位データDpに基づき、その測定データDsが生成された位置を特定する。この場合、特定した位置を含む領域の地
図MPや移動軌跡表示MLが測定位置表示領域Ab内に表示されているこの例では、特定した位置を示す識別表示Mb1(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「1」を描いたマーク、および地
図MPや移動軌跡表示MLの任意の位置を指し示す「矢印」:「第2識別表示」の一例)を測定位置表示領域Abにおける地
図MP上(移動軌跡表示ML上)に表示させる。これにより、測定値表示領域Aaにおいて識別表示Ma1によって指し示されている電圧値が、測定位置表示領域Abにおいて識別表示Mb1によって指し示されている位置で測定されたことを直感的に認識することが可能となる。
【0068】
また、利用者が表示部15における位置P2にタッチしたときに(位置P2の電圧値がいずれの位置で測定されたかを特定したいときに実行する操作の一例)、制御部17は、グラフGにおける位置P2の電圧値が指定されたと判別する(「測定値表示画面に表示させた複数の測定値のうちからいずれかの測定値が指定されたとき」の他の一例であって、「いずれかの測定値が指定された後に他の測定値が指定されたとき」の一例)。この際に、制御部17は、
図4に示すように、測定値表示領域Aa内に識別表示Ma1を表示させた状態を維持しつつ、グラフGにおいて新たに指定された電圧値の位置に対応させて識別表示Ma2(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「2」を描いたマーク、およびグラフGの任意の電圧値を指し示す「矢印」:「第1識別表示」の他の一例)を測定値表示領域Aa内に表示させる(「指定された順序を特定可能に第1識別表示をそれぞれ表示させる」との処理の一例)。
【0069】
また、制御部17は、新たに指定された電圧値の測定データDsが生成された位置を特定する。この場合、位置P2のタッチによって電圧値が指定された時点において、その電圧値の測定データDsに関連付けられている測位データDpに基づいて特定される位置を含む領域の地
図MPや移動軌跡表示MLが測定位置表示領域Ab内に表示されていないこの例では、制御部17は、まず、測位データDpに基づいて特定した位置を含む地
図MPの地図データDmが記憶部16に記憶されているか否かを判別する。この際に、必要な地図データDmが記憶部16に記憶されていないときには、制御部17は、通信部13を制御して、地図データサーバ3から地図データDmを受信させ、受信された地図データDmを記憶部16に記憶させる。
【0070】
なお、以下の説明において、測定位置表示領域Ab内に表示させるべき地
図MPの地図データDmが記憶部16に記憶されていないときに通信部13を介して地図データサーバ3から地図データDmを取得して記憶部16に記憶させる処理についての説明を省略する。また、必要な地図データDmが記憶部16に記憶されているとき、または、地図データサーバ3から取得した地図データDmの記憶部16への記憶を完了したときに、制御部17は、一例として、識別表示Mb1によって指し示している位置と、測位データDpに基づいて新たに特定した位置(2番目に指定された測定値の測定データDsが生成された位置)との双方が測定位置表示領域Ab内に表示されるように地図データDmに基づく地
図MPをスクロールさせて測定位置表示領域Ab内に表示させる(「処理A1」の一例)。
【0071】
さらに、制御部17は、測位データDpに基づいて新たに特定した位置の周辺に上記の移動軌跡表示MLを表示させる(移動軌跡表示MLのスクロール表示:「処理B1」の一例)。なお、上記の「処理A1」や「処理B1」に代えて測定位置表示領域Ab内の地
図MPや移動軌跡表示MLを縮小してその表示範囲を拡大することにより、特定した位置が測定位置表示領域Ab内に表示されるように地
図MPや移動軌跡表示MLを表示させることもできる(「処理A2」および「処理B2」の一例)。
【0072】
続いて、制御部17は、測定位置表示領域Ab内に識別表示Mb1を表示させた状態を維持しつつ、新たに特定した位置を示す識別表示Mb2(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「2」を描いたマーク、および地
図MPや移動軌跡表示MLの任意の位置を指し示す「矢印」:「第2識別表示」の他の一例)を測定位置表示領域Abにおける地
図MP上(移動軌跡表示ML上)に表示させる(「指定された各測定値に対応する複数の第2識別表示を各測定値が指定された順序を特定可能に表示させる」との処理の一例)。これにより、測定値表示領域Aaにおいて識別表示Ma2によって指し示されている電圧値が、測定位置表示領域Abにおいて識別表示Mb2によって指し示されている位置で測定されたことを直感的に認識することが可能となる。
【0073】
一方、測定位置表示領域Abに表示されている地
図MPや移動軌跡表示MLを見た利用者が表示部15における位置P3にタッチしたときに(位置P3において測定された電圧値を特定したいときに実行する操作の一例)、制御部17は、地
図MP上(移動軌跡表示ML上)における位置P3(同図に破線で示した円形の領域の中央部)の位置が指定されたと判別する(「測定位置表示画面に表示させた地図中のいずれかの位置が指定されたとき」、および「測定位置表示画面に表示させた移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定されたとき」の一例)。この際に、制御部17は、まず、指定された位置において生成された測定データDsが存在するか否かを判別する。
【0074】
この場合、本例とは相異するが、例えば、表示部15における位置P3aにタッチされて位置P3aの位置が指定されたときに、制御部17は、位置P3aにおいて生成された測定データDsが存在しないと判別し、一例として「その場所で測定された測定値はありません」とのメッセージを表示部15に表示させる。一方、利用者によって指定された位置P3において生成された測定データDsが存在する本例では、制御部17は、
図5に示すように、まず、指定された位置に対応させて識別表示Mb3(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「3」を描いたマーク、および地
図MPや移動軌跡表示ML上の任意の位置を指し示す「矢印」:「第2識別表示」のさらに他の一例)を測定位置表示領域Ab内に表示させる。
【0075】
次いで、制御部17は、指定された位置において生成された測定データDsの電圧値(グラフG)が測定値表示領域Aaに表示されているか否かを判別する。この際に、位置P3において生成された測定データDsの電圧値(グラフG)が測定値表示領域Aa内に表示されていないときには、制御部17は、一例として、識別表示Ma1,Ma2によって指し示している各電圧値、および位置P3において生成された測定データDsの電圧値のすべてを含むグラフGが測定値表示領域Aa内に表示されるようにグラフGを縮小して電圧値の表示範囲を拡大する。
【0076】
続いて、制御部17は、位置P3において生成された測定データDsの電圧値を特定可能に識別表示Ma3(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「3」を描いたマーク、およびグラフGの任意の電圧値を指し示す「矢印」:「第1識別表示」のさらに他の一例)を測定値表示領域AaにおけるグラフG上に表示させる。これにより、測定位置表示領域Abにおいて識別表示Mb3によって指し示されている位置において測定された電圧値が、測定値表示領域Aaにおいて識別表示Ma3によって指し示されている電圧値であることを直感的に認識することが可能となる。
【0077】
なお、上記の例とは相異するが、
図4に示す状態の測定値表示領域Aa内に識別表示Ma1,Ma2によって指し示している各電圧値、および位置P3において生成された測定データDsの電圧値のすべてを含むグラフGが既に表示されているときには、制御部17は、測定値表示領域Aa内のグラフGを縮小することなく、識別表示Ma1,Ma2に加えて識別表示Ma3を測定値表示領域Aa内に描画する。
【0078】
また、利用者が表示部15における位置P4にタッチしたときに(位置P4において測定された電圧値を特定したいときに実行する操作の一例)、制御部17は、地
図MP上(移動軌跡表示ML上)における位置P4の位置が指定されたと判別する(「測定位置表示画面に表示させた地図中のいずれかの位置が指定されたとき」、および「測定位置表示画面に表示させた移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定されたとき」の他の一例であって、「測定データが生成されたいずれかの位置が指定された後に他の位置が指定されたとき」の一例)。
【0079】
この際に、制御部17は、まず、指定された位置において生成された測定データDsが存在するか否かを判別し、存在するときには、
図6に示すように、測定位置表示領域Ab内に識別表示Mb1〜Mb3を表示させた状態を維持しつつ、新たに指定された位置に対応させて識別表示Mb4(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「4」を描いたマーク、および地
図MPや移動軌跡表示ML上の任意の位置を指し示す「矢印」:「第2識別表示」のさらに他の一例)を測定位置表示領域Ab内に表示させる(「指定された順序を特定可能に第2識別表示をそれぞれ表示させる」との処理の一例)。この場合、上記の例では、指定された位置P4が測定位置表示領域Abの上端部寄りの位置であるため、制御部17は、測定位置表示領域Ab内の地
図MPおよび移動軌跡表示MLを縮小してその表示範囲を拡大した後に、識別表示Mb4を描画する。
【0080】
次いで、制御部17は、指定された位置において生成された測定データDsの電圧値(グラフG)が測定値表示領域Aaに表示されているか否かを判別する。この際に、位置P4において生成された測定データDsの電圧値(グラフG)が測定値表示領域Aa内に表示されているときには、制御部17は、位置P4において生成された測定データDsの電圧値を特定可能に識別表示Ma4(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「4」を描いたマーク、およびグラフGの任意の電圧値を指し示す「矢印」:「第1識別表示」のさらに他の一例)を測定値表示領域AaにおけるグラフG上に表示させる(「指定された各位置に対応する複数の第1識別表示を各位置が指定された順序を特定可能に表示させる」との処理の一例)。これにより、測定位置表示領域Abにおいて識別表示Mb4によって指し示されている位置において測定された電圧値が、測定値表示領域Aaにおいて識別表示Ma4によって指し示されている電圧値であることを直感的に認識することが可能となる。
【0081】
さらに、測定値表示領域Aaに表示されているグラフGを見た利用者が表示部15における位置P5aから位置P5bまで矢印P5の向きでドラッグ操作したときに(位置P5aから位置P5bまでの各電圧値がいずれの位置で測定されたかを特定したいときに実行する操作の一例)、制御部17は、グラフGにおける位置P5a〜P5bまでの範囲内の各電圧値が指定されたと判別する(「測定データの生成順で連続する複数の測定値が指定されたとき」の一例)。この際に、制御部17は、
図7に示すように、まず、グラフGにおいて指定された電圧値の範囲に対応させて範囲表示Ma5L(この例では、グラフGにおいて対応する範囲内の線の太さを他の部位よりも太くして強調した表示)と、指定された電圧値の範囲を特定可能な識別表示Ma5(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「5」を描いたマーク、およびグラフGの任意の範囲を指し示す「矢印」:「第1識別表示」のさらに他の一例)とを測定値表示領域Aa内に表示させる。
【0082】
また、制御部17は、指定された範囲の各電圧値の測定データDsが生成された領域(各測定データDsに関連付けられている測位データDpに基づいて特定される各位置)を特定する。この場合、特定した領域(範囲)の地
図MPや移動軌跡表示MLが測定位置表示領域Ab内に表示されているこの例では、特定した領域(範囲)を示す範囲表示Mb5L(この例では、移動軌跡表示MLにおいて対応する範囲内の破線を実線に変更しつつ、その太さを他の部位よりも太くして強調した表示:「測定位置範囲表示」の一例)と、特定した領域(範囲)を示す識別表示Mb5(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「5」を描いたマーク、および地
図MPや移動軌跡表示MLの任意の位置を指し示す「矢印」:「第2識別表示」のさらに一例)を測定位置表示領域Abにおける地
図MP上(移動軌跡表示ML上)に表示させる(「指定された各測定値の測定データが生成された各位置を含む地図中の領域を特定可能に測定位置範囲表示を表示させる」との処理、および「指定された各測定値の測定データが生成された各位置を含む移動軌跡表示上の範囲を特定可能に測定位置範囲表示を表示させる」との処理の一例)。
【0083】
これにより、測定値表示領域Aaにおいて範囲表示Ma5Lおよび識別表示Ma5によって示されている電圧値の範囲が、測定位置表示領域Abにおいて範囲表示Mb5Lおよび識別表示Mb5によって示されている領域(範囲)において測定されたことを直感的に認識することが可能となる。
【0084】
また、測定位置表示領域Abに表示されている地
図MPおよび移動軌跡表示MLを見た利用者が表示部15における位置P6aから位置P6bまで矢印P6の向きでドラッグ操作したときに(位置P6aから位置P6bまでの領域(範囲)において測定された電圧値を特定したいときに実行する操作の一例)、制御部17は、地
図MP上(移動軌跡表示ML上)における位置P6a〜P6bまでの領域(範囲)が指定されたと判別する(「測定位置表示画面に表示させた地図中の任意の領域が指定されたとき」、および「測定位置表示画面に表示させた移動軌跡表示中の任意の範囲が指定されたとき」の一例)。
【0085】
この場合、移動軌跡表示ML上の位置P6aから位置P6bまでの領域(範囲)が指定されたこの例では、指定された領域(範囲)内において生成された測定データDsが存在する。したがって、制御部17は、
図8に示すように、まず、地
図MP上(移動軌跡表示ML上)において指定された領域(範囲)に対応させて範囲表示Mb6L(この例では、移動軌跡表示MLにおいて対応する範囲内の破線を実線に変更しつつ、その太さを他の部位よりも太くして強調した表示)と、指定された領域(範囲)を特定可能な識別表示Mb6(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「6」を描いたマーク、および地
図MP上(移動軌跡表示ML上)の任意の範囲を指し示す「矢印」:「第2識別表示」のさらに他の一例)とを測定位置表示領域Ab内に表示させる。なお、上記の例とは相異するが、生成された測定データDsが存在しない領域(範囲)が指定されたときには、制御部17は、前述したように、「その場所で測定された測定値はありません」とのメッセージを表示部15に表示させる。
【0086】
次いで、制御部17は、指定された領域(範囲)において生成された測定データDsの各電圧値の範囲を特定可能に範囲表示Ma6L(この例では、グラフGにおいて対応する範囲内の線の太さを他の部位よりも太くして強調した表示:「測定値範囲表示」の一例)と、指定された領域(範囲)内において生成された測定データDsの測定値の範囲を示す識別表示Ma6(この例では、「○」中に、指定された順序を示す「6」を描いたマーク、およびグラフGの任意の電圧値を指し示す「矢印」:「第1識別表示」のさらに一例)とを測定値表示領域Aa内に表示させる(「複数の測定データの各測定値の範囲を特定可能に測定値範囲表示を表示させる」との処理の一例)。
【0087】
これにより、測定位置表示領域Abにおいて範囲表示Mb6Lおよび識別表示Mb6によって示されている領域(範囲)において生成された各測定データDsの電圧値が、測定値表示領域Aaにおいて範囲表示Ma6Lおよび識別表示Ma6によって示されている範囲内の電圧値であることを直感的に認識することが可能となる。
【0088】
この場合、
図2〜8を参照しつつ説明した例では、各測定データDsに基づいて特定した「電圧値のレベル」を上下方向(第1の方向)に対応させ、かつ各測位データDpに基づいて特定した「データ記憶処理中における測定装置1の移動距離」を左右方向(第2の方向)に対応させたグラフGによって各測定データDsの測定値を測定値表示領域Aa内に表示させている。一方、本例の測定装置1では、上記のようなグラフGの表示態様に代えて、「電圧値のレベル」を上下方向(第1の方向)に対応させ、かつ各電圧値の測定データDsが生成された際の「データ記憶処理の開始時点からの経過時間」を左右方向(第2の方向)に対応させたグラフGによって各測定データDsの測定値を測定値表示領域Aa内に表示させることができる。
【0089】
このような表示態様でグラフGを表示させるときには、一例として、
図8に示す位置P7をタッチする。これに応じて、制御部17は、表示部15の前面側に配設されているタッチパネルからの操作信号に基づき、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」の表示を指示されたと判別する(「経過時間と移動距離との他方を第2の方向に対応させるように指示されたとき」の一例)。この際に、制御部17は、
図9に示すように、「移動距離毎の電圧値を示すグラフG(
図2〜9参照)」に代えて、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」を測定値表示領域Aaに表示させる。これにより、前述した測定処理の開始時点からの各経過時間毎の電圧値を正確かつ容易に特定することが可能となる。
【0090】
また、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」に代えて、「移動距離毎の電圧値を示すグラフG」を再び表示させるときには、一例として、
図9に示す位置P7をタッチする。これに応じて、制御部17は、表示部15の前面側に配設されているタッチパネルからの操作信号に基づき、「移動距離毎の電圧値を示すグラフG」の表示を指示されたと判別し(「経過時間と移動距離との他方を第2の方向に対応させるように指示されたとき」の他の一例)、
図8に示すように、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」を測定値表示領域Aaに表示させる。これにより、前述した測定処理の開始時点における測定装置1の位置からの各移動距離毎の電圧値を正確かつ容易に特定することが可能となる。
【0091】
このように、この測定装置1では、「表示処理」において、測定値表示領域Aaに表示させた複数の測定値(本例では、電圧値)のうちからいずれかの測定値が指定されたときに、指定された測定値を特定可能な識別表示Maを測定値表示領域Aaに表示させると共に、指定された測定値の測定データDsが生成された位置を示す識別表示Mbを測定位置表示領域Abに表示させる「第1処理」と、測定位置表示領域Abに表示させた地
図MP中のいずれかの位置(移動軌跡表示ML上のいずれかの位置)が指定され、かつ指定された位置において生成された測定データDsが存在するときに、地
図MP中の指定された位置(移動軌跡表示ML上の指定された位置)に識別表示Mbを表示させると共に、指定された位置において生成された測定データDsの測定値を特定可能に識別表示Maを測定値表示領域Aaに表示させる「第2処理」との少なくとも一方(本例では、双方)を実行可能に構成されている。
【0092】
したがって、この測定装置1によれば、測定値表示領域Aaに表示されている各測定値のなかに、いずれの位置で測定されたかを特定したい測定値が存在するときに、その測定値を指定することで、指定した測定値を示す識別表示Maが測定値表示領域Aaに表示され、かつ指定した測定値の測定データDsが生成された位置を示す識別表示Mbが測定位置表示領域Abに表示される。また、測定位置表示領域Abに表示されている各地
図MPや移動軌跡表示MLのなかに、どのような測定値が測定されたかを特定したい位置が存在するときに、その位置を指定することで、指定した位置を示す識別表示Mbが測定位置表示領域Abに表示され、かつ指定した位置において生成された測定データDsの測定値を示す識別表示Maが測定値表示領域Aaに表示される。したがって、指定した測定値と、その測定値が測定された位置との関係を正確かつ容易に特定させることができると共に、指定した位置と、その位置において測定された測定値との関係を正確かつ容易に特定させることができる。
【0093】
また、この測定装置1では、「第1処理」において、指定された測定値の測定データDsが生成された位置を含む領域の地
図MP(移動軌跡表示ML)が測定位置表示領域Abに表示されていないときに、地
図MP(移動軌跡表示ML)をスクロールさせて測定データDsが生成された位置を含む領域を測定位置表示領域Abに表示させる「処理A1(B1)」と、地
図MP(移動軌跡表示ML)を縮小して表示範囲を拡大することで測定データDsが生成された位置を含む領域を測定位置表示領域Abに表示させる「処理A2(B2)」との少なくとも一方を実行する。したがって、この測定装置1によれば、地
図MPや移動軌跡表示MLを表示替えさせる煩雑な操作を行うことなく、指定した測定値と、その測定値が測定された位置との関係を一層容易に特定させることができる。
【0094】
さらに、この測定装置1によれば、「第2処理」において、測定位置表示領域Abに表示させた地
図MP中の任意の領域(移動軌跡表示ML上の任意の範囲)が指定され、かつ指定された領域内(範囲内)に測定データDsが生成された位置が複数存在するときに、複数の測定データDsの各測定値の範囲を特定可能に「第1識別表示」としての「測定値範囲表示(この例では、識別表示Ma6および範囲表示Ma6L)」を測定値表示領域Aaに表示させることにより、指定した領域(範囲)と、その領域(範囲)において測定された各測定値との関係を正確かつ容易に特定させることができる。
【0095】
また、この測定装置1によれば、「第1処理」において、測定データDsの生成順で連続する複数の測定値が指定されたときに、指定された各測定値の測定データDsが生成された各位置を含む地
図MP中の領域(移動軌跡表示ML上の範囲)を特定可能に「第2識別表示」としての「測定位置範囲表示(この例では、識別表示Mb5および範囲表示Mb5L)」を測定位置表示領域Abに表示させることにより、指定した範囲内の測定値と、それらの測定値が測定された領域(範囲)との関係を正確かつ容易に特定させることができる。
【0096】
さらに、この測定装置1によれば、「表示処理」において、記憶部16に記憶させた複数の測定データDsが生成された各位置を特定可能な(本例では、測定データDsの生成順に結んだ)移動軌跡表示MLを測定位置表示領域Abに表示させることにより、各測定値の測定データDsが生成された際に、測定装置1がどのような移動軌跡で移動したのかを容易に特定させることができる。
【0097】
また、この測定装置1によれば、「表示処理」において、測定値表示領域Aaに表示させる測定値の測定データDsが生成された位置を含む領域の地
図MPを地図データDmに基づいて測定位置表示領域Abに表示させることにより、どのような地域において各測定値の測定データDsが生成されたのかを容易に特定させることができる。
【0098】
さらに、この測定装置1によれば、制御部17が、操作部14を介して地図データサーバ3から地図データDmを取得して記憶部16に記憶させることにより、測定装置1が携行され得る全地域の詳細な地図データDmを記憶部16に記憶させておく必要がないため、ある程度少容量の記憶部16であっても、測定データDs、測位データDpおよび地図データDmを十分に記憶させることができる結果、測定装置1の製造コストを低減することができる。また、地図データDmを固定的に記憶しておく構成とは異なり、地図データサーバ3等において地図データDmが更新されたときに、新たな地図データDmに基づく最新の地
図MPを測定位置表示領域Abに表示させることができるため、どのような地域において各測定値の測定データDsが生成されたのかを正確に特定させることができる。
【0099】
また、この測定装置1では、「第1処理」において、いずれかの測定値が指定された後に他の測定値が指定されたときに、指定された順序を特定可能に識別表示Maを測定値表示領域Aaにそれぞれ表示させ、かつ指定された各測定値に対応する複数の識別表示Mbを各測定値が指定された順序を特定可能に測定位置表示領域Abに表示させると共に、「第2処理」において、測定データDsが生成されたいずれかの位置が指定された後に他の位置が指定され、かつその位置において生成された測定データDsが存在するときに、指定された順序を特定可能に識別表示Mbを測定位置表示領域Abにそれぞれ表示させ、かつ指定された各位置に対応する複数の識別表示Maを各位置が指定された順序を特定可能に測定値表示領域Aaに表示させる。
【0100】
したがって、この測定装置1によれば、いずれの位置において測定されたのかを特定したい測定値が複数存在するときに、各測定値がそれぞれどの位置において測定されたのかを正確かつ容易に特定させることができると共に、どのような測定値が測定されたのかを特定したい位置が複数存在するときに、各位置においてそれぞれ測定された測定値がどのような値であるかを正確かつ容易に特定させることができる。
【0101】
さらに、この測定装置1によれば、測定値表示領域Aaおよび測定位置表示領域Abを1画面内に並べて表示させることにより、指定した測定値と、その測定値が測定された位置との関係、および指定した位置と、その位置において測定された測定値との関係を一層容易に特定させることができる。
【0102】
また、この測定装置1によれば、「表示処理」において、測定値のレベルを「第1の方向(この例では、上下方向)」に対応させ、かつ「データ記憶処理の開始時点からの経過時間」と「データ記憶処理中における測定装置1の移動距離」とのいずれか一方を「第2の方向(この例では、左右方向)」に対応させたグラフGによって各測定値を測定値表示領域Aaに表示させると共に、「経過時間」と「移動距離」との他方を「第2の方向」に対応させるように指示されたときに、指示された「他方」を「第2の方向」に対応させたグラフGを測定値表示領域Aaに表示させることにより、「経過時間」を「第2の方向」に対応させたグラフG、すなわち、「経過時間」毎の測定値を示すグラフGを測定値表示領域Aaに表示させることで「経過時間毎の測定値の変化」を容易に把握させることができ、「移動距離」を「第2の方向」に対応させたグラフG、すなわち、「移動距離」毎の測定値を示すグラフGを測定値表示領域Aaに表示させることで「移動距離毎の測定値の変化」を容易に把握させることができるため、観察すべき内容に応じてこれらの表示態様を切り替えることで、測定値の変化の推移を正確に認識させることができる。
【0103】
なお、「測定システム」の構成は、上記の測定装置1の構成に限定されない。例えば、「測定装置」および「測定結果表示装置」を一体化した測定装置1を「測定システム」の一例として説明したが、別個独立して構成された「測定装置」および「測定結果表示装置」によって「測定システム」を構成することもできる(図示せず)。このような構成を採用した「測定システム」においても、上記の測定装置1と同様にして、「測定装置」によって測定された物理量と、その物理量が測定された位置との関係を「測定結果表示装置」において正確かつ容易に特定させることができる。
【0104】
また、測定値表示領域Aaや測定位置表示領域Abを表示可能な表示部15を一体的に備えて構成した測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、「測定値表示画面」や「測定位置表示画面」を外部装置としての表示装置(図示せず)に表示させる構成を採用することもできる。さらに、「第1処理」および「第2処理」の双方を実行可能に構成した測定装置1を例に挙げて説明したが、「第1処理」および「第2処理」のいずれか一方だけを実行可能な「表示装置側処理部」を備えて「測定システム」を構成することができる。また、地
図MPおよび移動軌跡表示MLの双方を測定位置表示領域Ab内に表示させる構成の測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、「地図」および「移動軌跡表示」のいずれか一方だけを「測定位置表示画面」に表示させる構成を採用した場合においても、「測定データ」が生成された位置を正確かつ容易に特定させることができる。
【0105】
さらに、各測定データDsの測定値をグラフGによって測定値表示領域Aa内に表示させる構成の測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、数値(測定値の一覧表示)等によって「測定データの測定値」を「測定値表示画面」内に表示させる構成を採用することもできる。また、通信部13を備えて地図データサーバ3から地図データDmを取得する構成の測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、光記録ディスク等の各種メディアから「地図データ」を読み取り可能なドライブ装置(「外部装置」の他の一例)を接続可能に構成したり、リームバブルメモリ等の外部記憶装置(「外部装置」のさらに他の一例)を接続可能に構成したりして、これらの装置から「地図データ」を取得して記憶部16に記憶させる構成を採用することもできる。
【0106】
また、GPS衛星2,2・・から送信されたGPS信号Sgに基づいて現在位置を測位して測位データDpを生成する測位部12を備えた測定装置1(測定装置)を例に挙げて説明したが、「測定装置」の構成はこれに限定されない。具体的には、GPS以外の各種衛星測位システム(Galileo、GLONASSおよびCompassなど)を単独で使用して現在位置を測位する構成の測位部、各種衛星測位システムを併用して現在位置を測位する構成(例えば、GPSと準天頂衛星とを併用して測位する構成)の測位部、携帯電話通信網に接続可能な通信部を介して携帯電話基地局から取得した信号に基づいて(携帯基地局測位システムを使用して)現在位置を測位する構成の測位部、および衛星測位システムと携帯基地局測位システムとを併用して現在位置を測位する構成の測位部などの各種の「測位部」を搭載して「測定装置」を構成することができる。