(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前方から後方に向けてディスクが搬送される筐体の内部に、ディスクの中心部が設置されるターンテーブルと、後方に支点を有してクランプ姿勢とクランプ解除姿勢との間で回動するクランパ支持部材と、前記クランパ支持部材の前方に固定された支持板ばねと、前記支持板ばねに回動自在に支持されたクランパとが設けられたディスク装置において、
前記クランパに、前記ターンテーブルにディスクを押し付ける加圧部と、前記加圧部よりもターンテーブルから離れた位置のフランジ部とが形成され、
前記支持板ばねに、前記クランパ支持部材がクランプ解除姿勢のときに前記フランジ部を前記ターンテーブルから持ち上げるフランジ支持部と、前記クランパ支持部材がクランプ姿勢のときに前記ターンテーブルと逆側から前記クランパの回転中心部を支持する回転支持部と、前記クランパ支持部材に固定するための固定部と、前記フランジ支持部と前記固定部との間に設けられた支点変形部と、前記クランパ支持部材がクランプ解除姿勢のときにストッパ部に当たる当接部とが設けられており、
前記当接部は、前記クランパの回転中心よりも前方に位置し、前記支点変形部が、前記当接部よりも後方で前記クランパの後端よりも前方に位置しており、前記クランパ支持部材がクランプ解除姿勢となったときに、前記当接部が前記ストッパ部に当たり、前記クランパの後端が前記支点変形部を支点として前記ターンテーブルから離れる方向へ持ち上げられ、
前記クランパ支持部材の先部に凹部で囲まれた支持空間が設けられ、前記支持板ばねのフランジ支持部とクランパが、前記支点変形部を支点として、前記支持空間内で回動できることを特徴とするディスク装置。
前記支持板ばねでは、前記回転支持部が前記フランジ支持部から一体に延び出ており、当接部が前記ストッパ部に当たったときに、前記回転支持部と前記フランジ支持部とが、共に前記支点変形部を支点として回動させられる請求項1記載のディスク装置。
前記支持板ばねは、前記支点変形部で折り曲げられて、前記フランジ支持部が前記固定部よりも前記ターンテーブルに近い側に位置している請求項1または2記載のディスク装置。
【背景技術】
【0002】
筐体の前部に形成されたスリット状の挿入口から後方に向けてディスクが挿入されるいわゆるスロットインタイプのディスク装置は、主に車載用として使用されている。このディスク装置は、筐体の内部に、スピンドルモータで回転させられるターンテーブルと、これに対向するクランパとが設けられ、クランパがクランプアームなどと称されるクランパ支持部材の前方に回転自在に支持されている。
【0003】
特許文献1ないし3に記載されているように、クランパ支持部材は、筐体の後方(奥側)に支点を有して回動し、クランパがターンテーブルから離れるクランプ解除姿勢と、ディスクをターンテーブルに押し付けるクランプ姿勢とに設定される。
【0004】
この構造では、クランプ解除姿勢のときのクランパが、前端部が後端部よりも上方へ持ち上げられた傾斜姿勢となる。そのため、筐体内でディスクが後方へ向けて搬送されるときに、ディスクの進行方向前方の縁部がクランパに頻繁に衝突し、合成樹脂製のクランパや搬送中のディスクに傷が付きやすいという問題がある。
【0005】
これに対処するためには、クランプ解除姿勢のときのクランパ支持部材の上方への回動角度を大きくし、クランパをターンテーブルから上方に距離を空けることが必要となるが、この場合には、装置の高さ寸法が大きくなり、機器の薄型化を阻害することになる。
【0006】
そこで、特許文献1と特許文献2に記載されたディスク装置では、クランパ支持部材の前部に板ばねが固定され、この板ばねにクランパが回転自在に支持されている。クランパ支持部材は筐体の後方に位置する支点を中心として回動してクランプ解除姿勢となるが、このとき、板ばねが筐体の天井部などの固定部材に当たって変形し、クランパがほぼ水平姿勢となるように矯正される。クランパがほぼ水平姿勢となることで、搬入されるディスクの縁部がクランパに当たりにくくなるというものである。
【0007】
特許文献3に記載されたディスク装置は、クランパ支持部材の前部に板ばねで形成されたクランプホルダが固定され、このクランプホルダにクランパが上下に移動自在に支持されている。このクランパはマグネットを有しており、クランパ支持部材がクランプ姿勢に下降すると、マグネットがターンテーブルに吸引され、ターンテーブルとクランパとの間にディスクが保持される。
【0008】
板ばねで形成された前記クランプホルダに一対の腕部が一体に形成されており、クランパ支持部材がクランプ解除姿勢に回動すると、クランプホルダの前端部がシャーシの一部に当たって板ばねが変形させられ、前記腕部でクランパが持ち上げられて、ターンテーブルとクランパとの間隔が拡げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1と2に記載されたディスク装置では、クランパをターンテーブルと平行な水平姿勢にするために、クランプ解除姿勢のときのクランパ支持部材を上方へ向けて大きな角度で回動させ、クランパ支持部材の前部に設けられた板ばねを大きく曲げ変形させて固定部材に密着させることが必要である。クランパ支持部材の回動角度が大きいために、クランパ支持部材を回動させるための機構の動作範囲が広くなる。また、板ばねを大きな角度で曲げることが必要であり、クランパ支持部材をクランプ解除姿勢に回動させるための負荷が大きくなる。
【0011】
特許文献3に記載されたディスク装置は、クランパ支持部材の前部においてクランパが上下に大きく移動するため、クランプ機構が上下に占める移動スペースが大きくなる。また、クランパ支持部材がクランプ解除姿勢に持ち上げられたときに、クランプホルダの腕部が上方に向けて大きく曲げられるため、クランプ解除姿勢のときのクランプホルダの上下の厚さ寸法が大きくなり、これによっても、クランプ機構が上下に占める移動スペースが大きくなる。
【0012】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、クランパ支持部材がクランプ解除姿勢に持ち上げられたときに、クランパをディスクと当たりにくい姿勢に容易に変化させることができ、また、筐体の薄型化を実現しやすいディスク装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、前方から後方に向けてディスクが搬送される筐体の内部に、ディスクの中心部が設置されるターンテーブルと、後方に支点を有してクランプ姿勢とクランプ解除姿勢との間で回動するクランパ支持部材と、前記クランパ支持部材の前方に固定された支持板ばねと、前記支持板ばねに回動自在に支持されたクランパとが設けられたディスク装置において、
前記クランパに、前記ターンテーブルにディスクを押し付ける加圧部と、前記加圧部よりもターンテーブルから離れた位置のフランジ部とが形成され、
前記支持板ばねに、前記クランパ支持部材がクランプ解除姿勢のときに前記フランジ部を前記ターンテーブルから持ち上げるフランジ支持部と、前記クランパ支持部材がクランプ姿勢のときに前記ターンテーブルと逆側から前記クランパの回転中心部を支持する回転支持部と、前記クランパ支持部材に固定するための固定部と、前記フランジ支持部と前記固定部との間に設けられた支点変形部と、前記クランパ支持部材がクランプ解除姿勢のときにストッパ部に当たる当接部とが設けられており、
前記当接部は、前記クランパの回転中心よりも前方に位置し、前記支点変形部が、前記当接部よりも後方で前記クランパの後端よりも前方に位置しており、前記クランパ支持部材がクランプ解除姿勢となったときに、前記当接部が前記ストッパ部に当たり、前記クランパの後端が前記支点変形部を支点として前記ターンテーブルから離れる方向へ持ち上げられ
、
前記クランパ支持部材の先部に凹部で囲まれた支持空間が設けられ、前記支持板ばねのフランジ支持部とクランパが、前記支点変形部を支点として、前記支持空間内で回動できることを特徴とするものである。
【0014】
本発明のディスク装置は、支持板ばねに設けられた支点変形部が、当接部とクランパの後端との間に位置しているため、クランパ支持部材がクランプ解除姿勢に回動し、当接部がストッパ部に当たった時に、フランジ支持部が支点変形部を支点として回動し、クランパの後端が大きく上昇できるようになる。そのため、クランパ支持部材を大きく上方へ回動させなくても、クランパを水平姿勢またはこれに近い姿勢に設定することが可能である。
【0015】
また、前記支持板ばねでは、前記回転支持部が前記フランジ支持部から一体に延び出ており、当接部が前記ストッパ部に当たったときに、前記回転支持部と前記フランジ支持部とが、共に前記支点変形部を支点として回動させられる。そのため、支持板ばねが上下に大きく広げられることもなく、薄型化を維持しやすくなっている。
【0016】
本発明は、前記支持板ばねは、前記支点変形部で折り曲げられて、前記フランジ支持部が前記固定部よりも前記ターンテーブルに近い側に位置しているものが好ましい。
【0017】
さらに、前記固定部が、前記クランパ支持部材のターンテーブルに向く下面に固定されていることが好ましい。
【0018】
上記手段では、支持板ばねのフランジ支持部がクランパ支持部材の下面よりも下側に位置するため、支持板ばねが支点変形部を支点として回動したときに、支持板ばねやクランパがクランパ支持部材から上方へ向けて突出する寸法を小さくすることができ、薄型化に寄与しやすくなる。
【0019】
本発明は、前記支点変形部は、前記クランパの回転中心を挟んで両側に設けられていることが好ましい。すなわち、支点変形部は、クランパの回転中心を通りディスク搬送方向と直交する向きに延びる横方向中心線の真上にあるか、または、前記横方向中心線に対して、前後方向のそれぞれへフランジ部の直径の1/4の寸法だけずれた範囲内に位置していることが好ましい。
【0020】
本発明は、前記クランパ支持部材がクランプ解除姿勢のときに、前記クランパは、前記支持板ばねの前記回転支持部と前記フランジ支持部との間で弾性的に挟持されており、前記クランパ支持部材がクランプ姿勢のときに、前記回転支持部によって前記クランパがディスクに押し付けられ、前記フランジ支持部が前記フランジ部から離れて、前記クランパが前記回転支持部との当接部を中心として回転可能となるものが好ましい。
【0021】
上記構成では、クランパ支持部材がクランプ解除姿勢に持ち上がったときに、回転支持部とフランジ支持部とでクランパが挟持されたまま、フランジ支持部が支点変形部を支点として回動し、クランパがほぼ水平姿勢となる。そのため、クランパと支持板ばねとの組み合わせの厚さ方向の寸法が薄くなり、装置の薄型化を実現しやすくなる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のディスク装置は、クランパ支持部材がクランプ解除姿勢へ回動したときに、その回動角度を過大にしなくても、クランパをディスクに当たりにくい姿勢へ容易に変化させることができる。また、装置を薄型に構成することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1と
図2に示すディスク装置1は、Y1方向が前方でY2方向が後方または奥側である。X1方向が右側でX2方向が左側である。
図2ないし
図6では、Z1方向は上方でZ2方向が下方である。
【0027】
図2に示すように、ディスク装置1は金属製の筐体2を有している。筐体2は、天井板3と前板4ならびに右側板5と左側板6を有している。前板4は前方(Y1方向)へ向けられており、前板4に挿入口7が開口している。天井板3に開口部3aが形成され、開口部3aの前側の縁部に、上方(Z1方向)に向けて部分的に隆起する隆起部8が形成されている。
図4、
図5、
図6に示すように、隆起部8の下面がストッパ部8aとなっている。
【0028】
図1に示すように、筐体2の前板4の前方に操作パネル10が固定されている。操作パネル10には、操作部材11,12が装備されている。操作パネル10の前面に、液晶表示パネルなどの表示部が設けられている。操作パネル10には、左右方向(X1−X2方向)に細長く開口する挿入口13が形成されている。
【0029】
操作パネル10は、筐体2の一部を構成しているものであり、CD,DVDなどの直径12cmのディスクDは、ディスク面に沿う向きで操作パネル10の挿入口13と前板4に開口する挿入口7に挿入され、筐体2の内部で後方(Y2方向)へ送り込まれる。
【0030】
筐体2は1DINなどの大きさの直方体であり、自動車の車室内のインストルメントパネルなどに埋設され、操作パネル10が、インストルメントパネルの表面に露出するように設置される。
【0031】
図1に示すように、筐体2の内部では、前板4よりもやや後方に搬送機構15が設けられている。搬送機構15は、ローラ軸16と、ローラ軸16の外周部に設けられた合成ゴム製の搬送ローラ17,17を有している。筐体2の内部に、搬送ローラ17,17の上方に対向する合成樹脂製の挟持部材が設けられており、ローラ軸16は、図示しない搬送ばねによって、挟持部材に圧接する方向へ付勢されている。挿入口13から挿入されたディスクDは、搬送ローラ17,17と挟持部材とで挟持され、搬送ローラ17,17の搬入方向の回転力で後方(Y2方向)へ搬入される。また、搬送ローラ17,17の搬出方向の回転力で、ディスクDが挿入口13から前方へ排出される。
【0032】
図1と
図2に示すように、筐体2の内部に、金属板で形成された機構シャーシ20が収納されている。機構シャーシ20は複数のダンパー21によって、筐体2の内部で弾性支持されている。
【0033】
筐体2の前後方向のほぼ中央部では、機構シャーシ20に回転駆動部25が搭載されている。
図4、
図5、
図6に示すように、回転駆動部25は、機構シャーシ20に固定されたスピンドルモータ26と、その回転軸26aに固定されたターンテーブル27とを有している。
図6に示すように、ターンテーブル27は、装填されたディスクDの下面が設置される設置面28と、設置面28の中央部から上方へ突出する位置決め突部29とを有している。
【0034】
図1と
図2に示すように、機構シャーシ20に、クランパ組立体30が支持されている。クランパ組立体30は金属板で形成されたクランパ支持部材31を有している。クランパ支持部材31はクランプアームなどと称されている。
【0035】
図3に示すように、クランパ支持部材31の後部には左右両側において下向きに折り曲げられた側部折曲げ部31a,31aが形成されており、それぞれの側部折曲げ部31aに支持穴31bが開口している。
図1において簡易的に示すように、機構シャーシ20には後方の左右両側に支持軸32が設けられ、それぞれの支持穴31bが支持軸32に回動自在に支持されている。クランパ支持部材31は、支持穴31bと支持軸32とで形成された回動支点を中心として、
図4に示すクランプ姿勢(v)と、
図6に示すクランプ解除姿勢(vi)との間で回動自在となっている。
【0036】
図1に示すように、機構シャーシ20とクランパ支持部材31との間に、トーションばねで構成されたクランプばね22が掛けられており、このクランプばね22によって、クランパ支持部材31は常に
図4に示すクランプ姿勢(v)に向けて回動付勢されている。
【0037】
図3に示すように、クランパ支持部材31の左側部に持ち上げ部31cが形成されている。
図1に示すように、筐体2の内部には前後に移動する切換え部材23が設けられており、切換え部材23が移動するときに、切換え部材23の凸部によって持ち上げ部31cが持ち上げられ、クランパ支持部材31が
図6に示すクランプ解除姿勢(vi)に向けて回動させられる。
【0038】
図3に示すように、クランパ支持部材31の先部が円形状の凹状に形成されて支持空間33が形成されている。支持空間33の内周縁には後方にガイド凹部33aが形成され、前記ガイド凹部33aの両側に、クランパ支持部材31を形成している金属板が上向きに折り曲げられた一対のガイド凸部33b,33bが形成されている。
【0039】
図3に示すように、クランパ支持部材31の前部には、前記支持空間33の両縁部間を連結する連結板部34が一体に形成されている。連結板部34の下面は規制面34aであり、この規制面34aは、クランパ支持部材31の下面31dよりも上方(Z1方向)に持ち上げられた位置に形成されている。
【0040】
クランパ支持部材31の前部に支持板ばね35が固定されている。支持板ばね35はステンレスばね鋼板などの板ばね材料で形成されている。
図3に示すように、支持板ばね35は、左右方向に一対設けられた固定部36,36と、左右の固定部36,36の間に設けられたフランジ支持部37とを有している。固定部36,36とフランジ支持部37とは連続して一体に形成されており、それぞれの固定部36とフランジ支持部37との境界部に支点変形部38,38が形成されている。
【0041】
それぞれの固定部36に固定穴36aが形成されている。固定部36,36は、支持空間33の両側においてクランパ支持部材31の下面31dに設置され、前記固定穴36aがクランパ支持部材31にかしめ固定やねじ止め固定などの手段で固定されている。
【0042】
支点変形部38,38では、板ばね材料が下向きに折り曲げられて、固定部36,36とフランジ支持部37との間で下向きの段差部が形成されている。支点変形部38,38の折り高さ分だけ、フランジ支持部37が固定部36,36よりも下側に位置している。
図5などに示すように、固定部36、36がクランパ支持部材31の下面31dに固定されているため、フランジ支持部37は、クランパ支持部材31の下面31dよりも下側にやや離れて位置している。
【0043】
図3に示すように、支持板ばね35のフランジ支持部37はリング形状であり、中間に円形の貫通穴37cが開口している。フランジ支持部37の外縁部では、後方に上向きに折り曲げられた対向片37aと、対向片37aを挟む両側に設けられた対向突部37b,37bとが形成されている。
【0044】
図2に示すように、支持板ばね35の固定部36,36がクランパ支持部材31の下面31dに固定されると、フランジ支持部37が、クランパ支持部材31の支持空間33の内部に位置し、対向片37aが、クランパ支持部材31に形成されたガイド凹部33a内に対向し、対向突部37b,37bがガイド凸部33b、33bに対向する。そのため、
図6に示すように、支持板ばね35のフランジ支持部37が、支点変形部38,38を支点として変形し、フランジ支持部37の後端部37dが持ち上げられたときに、フランジ支持部37が、クランパ支持部材31の支持空間33の内縁部に重なることがなく、内縁部に引っ掛かりを生じることもない。
【0045】
また、フランジ支持部37が、支持空間33の内部で変形できるため、クランプ組立体30を薄型に構成することが可能になる。
【0046】
図3に示すように、支持板ばね35には、フランジ支持部37から連続して延びる押圧片39が一体に形成されている。押圧片39は、貫通穴37cの縁部でフランジ支持部37からほぼ垂直に立ち上がる立ち上がり部39aを有し、立ち上がり部39aの上端部から折り曲げられて貫通穴37cの内部に延びている。押圧片39の中腹部に下向きに斜めに延びる傾斜部39bが形成され、その先部に回転支持部39cが形成されている。
【0047】
なお、押圧片39が、フランジ支持部37と別体に形成され、押圧片39の基部とフランジ支持部37とが溶接手段などで固定されていてもよい。
【0048】
クランパ組立体30では、支持板ばね35にクランパ40が回転自在に支持されている。クランパ40は合成樹脂材料で円盤形状に形成されている。
【0049】
図4ないし
図6に示すように、クランパ40には下向きのクランプ突部41が形成されている。クランプ突部41の下面には加圧部42が形成され、加圧部42の中央部に、上向きに窪む凹部が形成されている。
図4に示すように、クランパ支持部材31がクランプ姿勢(v)に回動すると、ターンテーブル27の位置決め突部29が、クランプ突部41の凹部と嵌合して、ターンテーブル27とクランパ40との中心が位置決めされるとともに、加圧部42によって、ディスクDがターンテーブル27の設置面28に押し付けられる。
【0050】
クランパ40には、前記加圧部42よりもターンテーブル27から離れる位置に円板形状のフランジ部43が形成されている。フランジ部43の直径は、クランプ突部41の直径よりも大きく形成されている。
図3に示すように、クランパ40の上面の回転中心部にピボット部44が上方に向けて突出して形成されている。
【0051】
図2と
図5などに示すように、クランパ40のクランプ突部41が支持板ばね35の貫通穴37c内に挿入され、支持板ばね35の回転支持部39cによって、クランパ40のピボット部44が上から押圧される。
図5に示すように、クランパ40に外力が作用していないときには、クランパ40が、支持板ばね35のフランジ支持部37と押圧片39との間に位置し、押圧片39の弾性力によって、クランパ40ががたつくことのないように挟持されている。
【0052】
図5に示すように、クランパ組立体30では、支持板ばね35の当接部35aが、クランパ40の前端部40aよりも前方(Y1方向)に離れて位置している。
図3には、クランパ40の回転中心O0を通過して前後方向(Y1−Y2方向)と直交する横方向中心線O1と、支持板ばね35の一対の支点変形部38,38を結ぶ変形中心線O2とが示されている。変形中心線O2は、当接部35aよりも後方で、クランパ40の後端部40bよりも前方に位置している。
【0053】
実施の形態では、変形中心線O2が、横方向中心線O1と前後方向においてほぼ一致するように設計上の位置が決められている。ただし、本発明では、変形中心線O2が、横方向中心線O1を中心として前後にd/4だけ離れた2つの線の中間(範囲内)に位置していることが好ましい。ただし、dはクランパ40の全体の直径である。
【0054】
次に、前記ディスク装置1の動作を説明する。
筐体2の内部にディスクDが装填されていないディスク待機状態では、切換え部材23によって、クランパ支持部材31の持ち上げ部31cが持ち上げられて、
図6に示すクランプ解除姿勢(vi)となっている。
【0055】
ディスク装置1の挿入口13ならびに挿入口7から筐体2にディスクDが挿入され、筐体2の前方に設けられた検知部材によってディスクDの挿入が検知されると、モータが始動してローラ軸16が搬入方向へ回転し始める。ディスクDは、搬送ローラ17,17と挟持部材とで挟持され、搬送ローラ17,17の回転力によって筐体2の内部を後方(Y2方向)へ搬送される。
【0056】
搬送されるディスクDが
図1に示す装填完了位置(i)に至ると、ディスクDの外周縁で装填検知部材が押され、装填検知部材の移動力によって、切換えモータが始動し、切換え部材23が始動する。切換え部材23の移動力によって、ローラ軸16および搬送ローラ17,17が下降させられ、搬送ローラ17,17の下降に伴って、ディスクDが下がって中心穴Daがターンテーブル27の位置決め突部29に嵌合し、ディスクDの下面が設置面28に設置される。
【0057】
これと同時に、クランプばね22の付勢力でクランパ支持部材31が下降方向へ回動させられて、
図4に示すクランプ姿勢(v)となり、ディスクDがターンテーブル27とクランパ40とで挟持される。そして、スピンドルモータ26の駆動力によってターンテーブル27が回転させられ、ディスクDが回転駆動され、
図2に示すように、機構シャーシ20に支持された光ヘッド51によって、ディスクDに記載されたデータが読み込まれ、またはディスクDにデータが記録される。
【0058】
以下、クランパ組立体30の動作の詳細を説明する。
図4に示すように、クランパ支持部材31がクランプ姿勢(v)のときは、クランパ支持部材31の先部に設けられた連結板部34の下面の規制面34aが支持板ばね35の回転支持部39cに当たり、回転支持部39cを介してクランパ40のピボット部44がターンテーブル27に向けて押し付けられる。このとき、支持板ばね35のフランジ支持部37が、クランパ40のフランジ部43の下面から下方へ離れる。
【0059】
その結果、クランパ40は、機構シャーシ20とクランパ支持部材31との間に掛けられたクランプばね22の付勢力によって、ターンテーブル27に向けて押し付けられ、ターンテーブル27の設置面28とクランパ40の加圧部42との間でディスクDが挟持される。支持板ばね35のフランジ支持部37がフランジ部43の下面から離れるため、ターンテーブル27の回転に追従して、ディスクDと共にクランパ40が、ピボット部44と回転支持部39cとの当接点を支点として回転することができる。
【0060】
ディスクDに対するクランプが解除されるときは、切換え部材23によって、クランパ支持部材31が
図4に示すクランプ姿勢(v)から時計方向へ回動させられ、支持板ばね35のフランジ支持部37によって、クランパ40が持ち上げられる。
【0061】
図5に示すように、クランパ40の加圧部42が、ターンテーブル27上のディスクDから離れると、支持板ばね35の押圧片39によってクランパ40のフランジ部43が支持板ばね35のフランジ支持部37に押し付けられ、押圧片39の先部の回転支持部39cが規制面34aから下方へ離れる。そして、クランパ40は、回転支持部39cとフランジ支持部37とで上下から挟持される。
【0062】
クランパ40がディスクDとターンテーブル27とから離れた後は、クランパ40が支持板ばね35に弾性的に挟持されるため、クランパ40ががたつきを生じることがなく、またクランパ組立体30を薄型に構成することが可能である。
【0063】
図6には、クランパ支持部材31が時計方向へ最も大きく回動し、筐体2の天井板3に形成された開口部3aの内部に入り込んで、クランプ解除姿勢(vi)となった状態が示されている。
【0064】
クランパ支持部材31が
図5の姿勢まで回動すると、支持板ばね35の先部の当接部35aが、筐体2に形成された隆起部8の下面のストッパ部8aに当接する。クランパ支持部材31が
図5の姿勢から
図6に示すクランプ解除姿勢(vi)まで回動する際に、支持板ばね35の左右両側の支点変形部38,38が変形し、フランジ支持部37が
図3に示す変形中心線O2を支点として回動し、クランパ40の後端部40bが上方へ持ち上げられる。
【0065】
図6では、クランパ40はターンテーブル27の設置面28とほぼ平行な水平姿勢となる。そのため、搬送ローラ17,17によって後方(Y2方向)へ向けて搬送されるディスクDの後方に向く端部がクランパ40に当たりにくくなり、クランパ40の加圧部42とディスクDとが衝突して互いに傷つくという従来の課題を解消できる。
【0066】
クランパ40は、支持板ばね35のフランジ支持部37と押圧片39とで挟持されたまま、クランパ40とフランジ支持部37ならびに回転支持部39cが一体となって、変形中心線O2を支点として、支点変形部38,38の変形により回動させられる。変形中心線O2がクランパ40の後端部40bよりも前方に位置しているため、
図5から
図6にかけてクランパ支持部材31の時計方向への回動角度がわずかであるのに対し、クランパ40の後端部40bが、変形中心線O2を支点として反時計方向へ大きく回動し、後端部40bが大きく持ち上げられる。
【0067】
すなわち、支持板ばね35の当接部35aがストッパ部8aに当たった後は、クランパ支持部材31の回動角度よりも、変形中心線O2を支点とするフランジ支持部37の回動角度の方が大きくなる。この角度比は、当接部35aと変形中心部O2との間の距離と、変形中心部O2からクランパ支持部材31の回動支点(支持穴31b)までの距離との比に反比例する。
【0068】
そのため、クランパ支持部材31の回動角度θを過大にしなくても、クランパ40の後端部40bを上方へ大きく持ち上げて、ターンテーブル27と水平姿勢のクランパ40との上下の間隔を広く確保することが可能になる。
【0069】
また、支点変形部38,38で板ばね材料が下向きに折り曲げられているため、支持板ばね35のフランジ支持部37を、クランパ支持部材31の下面31dよりも下側に位置させることができる。これにより、クランパ支持部材31に対するフランジ支持部37の回動範囲をさらに大きくできるようになり、
図6に示すように、クランパ支持部材31がクランプ解除姿勢(vi)のときの水平面に対する回動角度θが浅くても、搬入されるディスクDの進行方向の先端部がクランパ40に当たりにくくなる。
【0070】
また、クランパ支持部材31の先部に円弧形状の凹部内の支持空間33が形成され、支持板ばね35のフランジ支持部37とクランパ40がこの支持空間33の内部で回動するため、クランパ組立体30を、さらに薄型に構成することができる。
【0071】
図7は、本発明の他の実施の形態を示している。
この実施の形態における支持板ばね135は、固定部36,36とフランジ支持部37との間に、幅細のねじれ片で形成された支点変形部138,138が一体に形成されている。
【0072】
この支持板ばね135においても、クランパ40を保持したフランジ支持部37を、支点変形部138,138を通過する変形中心線O2を支点として回動させることが可能である。