特許第6124842号(P6124842)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6124842
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】包装袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 30/16 20060101AFI20170424BHJP
   B65D 33/00 20060101ALI20170424BHJP
   B65D 33/25 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   B65D30/16 A
   B65D33/00 C
   B65D33/25 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-113777(P2014-113777)
(22)【出願日】2014年6月2日
(65)【公開番号】特開2015-227201(P2015-227201A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2016年1月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000249676
【氏名又は名称】株式会社ミューパック・オザキ
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 育子
(72)【発明者】
【氏名】高城 竹夫
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−072043(JP,A)
【文献】 実開昭50−071308(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/16
B65D 33/00
B65D 33/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚の合成樹脂製矩形状シート片(1)が箇所の山折り状折曲線(18)(20)及び1箇所の谷折り状折曲線(19)で折り曲げられ、縦断面M字状を成す第1シート層(11)・第2シート層(12)・第3シート層(13)・第4シート層(14)を順次有する折曲部(10)が上端縁部(1A)に形成され、かつ、左右両端縁部(1B)(1B)が溶着され、上記シート片(1)の表て側シート端部(16)と裏側シート端部(17)によって、被包装物(Z)を入れるための開口部(3)が下端縁部(1C)に形成され、
上記折曲部(10)は、上記第1シート層(11)と上記第2シート層(12)が上記谷折り状折曲線(19)の近傍で溶着されると共に上記第3シート層(13)と上記第4シート層(14)が上記谷折り状折曲線(19)の近傍で溶着され、上記第2シート層(12)と上記第3シート層(13)を相互に密封可能なファスナー(4)が付設され、さらに、該ファスナー(4)より袋内方寄りに、上記谷折り状折曲線(19)に沿って、上記第2シート層(12)と上記第3シート層(13)を切離可能な破断予定線部(5)が形成され、
上記表て側シート端部(16)と上記裏側シート端部(17)の少なくとも一方が、山折り線(21)及び谷折り線(22)で折り曲げられ、上記下端縁部(1C)に底襠部(30)が形成されていることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
上記底襠部(30)は、上記表て側シート端部(16)と上記裏側シート端部(17)の両方が、山折り線(21)及び谷折り線(22)で折り曲げられて形成されている請求項1記載の包装袋。
【請求項3】
上記下端縁部(1C)では、上記開口部(3)の開口端縁部(3A)が、上記山折り線(21)より下方位置まで延伸状である請求項1又は2記載の包装袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、底部にガゼット部を設け、ガゼット部が拡がることで、袋内部の容積が増大し、物をたくさん収容できるように構成された包装袋が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−18814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の包装袋は、表裏のシートを重ね合わせた状態の上端縁部が溶着により密封され、開封する際に、ノッチを起点として上端縁部の一部を切り取って開口部を形成するものであった。なお、開封後は、ファスナーを用いて表裏のシートを相互に密封して開口部を開閉できるようにしたものである。
しかし、切り取られた上端縁部の帯状切れ端が捨て材となり、無駄なゴミが発生するという欠点があった。また、開封する際、手で上端縁部の一部を裂いて切断する為、切断面が非直線状になることが多く、開封後にファスナーで密閉して使用するとしても、体裁が悪かった。
【0005】
また、特許文献1記載の包装袋は、複数枚のシート片をもって構成されており、下端縁部の内側に、ガゼット部を形成する小さなシート片を溶着によって取付ける作業が至難であった。従って、製造に係る作業が煩雑となり、コストが増大するという欠点があった。
【0006】
そこで、本発明は、無駄な捨て材を発生させず、かつ、安価に製造できる包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る包装袋は、1枚の合成樹脂製矩形状シート片が箇所の山折り状折曲線及び1箇所の谷折り状折曲線で折り曲げられ、縦断面M字状を成す第1シート層・第2シート層・第3シート層・第4シート層を順次有する折曲部が上端縁部に形成され、かつ、左右両端縁部が溶着され、上記シート片の表て側シート端部と裏側シート端部によって、被包装物を入れるための開口部が下端縁部に形成され、上記折曲部は、上記第1シート層と上記第2シート層が上記谷折り状折曲線の近傍で溶着されると共に上記第3シート層と上記第4シート層が上記谷折り状折曲線の近傍で溶着され、上記第2シート層と上記第3シート層を相互に密封可能なファスナーが付設され、さらに、該ファスナーより袋内方寄りに、上記谷折り状折曲線に沿って、上記第2シート層と上記第3シート層を切離可能な破断予定線部が形成され、上記表て側シート端部と上記裏側シート端部の少なくとも一方が、山折り線及び谷折り線で折り曲げられ、上記下端縁部に底襠部が形成されているものである。
【0008】
また、上記底襠部は、上記表て側シート端部と上記裏側シート端部の両方が、山折り線及び谷折り線で折り曲げられて形成されているものである。
また、上記下端縁部では、上記開口部の開口端縁部が、上記山折り線より下方位置まで延伸状であるものである
【発明の効果】
【0009】
本発明の包装袋によれば、底襠部が拡がることにより立体的な袋形状となり、内容量が増大し、たくさんの被包装物を収容でき、かつ、テーブル等に安定姿勢で立てることができる。上端縁部を切り取ることなくシート片を破って開封でき、捨て材を発生させることがなく、かつ、開封後も体裁良く使用できる。また、底襠部が設けられた構造であるにも関わらず、安価に製造できる。上端縁部の強度が確保され、取り扱いが至便である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の一形態を示した正面図である。
図2】本発明の実施の一形態を示した縦断面図である。
図3】本発明の他の実施形態を示した縦断面図である。
図4】本発明の別の実施形態を示した正面図である。
図5】下端縁部を溶着して密封する使用状態の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1図2に示すように、本発明の包装袋は、1枚の合成樹脂製矩形状シート片1が複数箇所の横方向折曲線18,19,20で折り曲げられた折曲部10が上端縁部1Aに形成されている。具体的には、2箇所の山折り状折曲線18,20及び1箇所の谷折り状折曲線19でシート片1が折曲げられることにより、折曲部10は、縦断面M字状を成す第1シート層11・第2シート層12・第3シート層13・第4シート層14を順次有する構造となっている。折曲部10では、第1シート層11と第2シート層12を溶着すると共に第3シート層13と第4シート層14を溶着し、さらに、第2シート層12と第3シート層13の間の谷折り状折曲線19に沿って第2シート層12と第3シート層13を切離可能な破断予定線部5が形成されている。
【0012】
折曲部10が上端縁部1Aに形成された状態で、左右両端縁部1B,1Bが溶着され、シート片1の表て側シート端部16と裏側シート端部17によって、被包装物Zを入れるための開口部3が下端縁部1Cに形成されている。こうして、1枚の合成樹脂製矩形状シート片1をもって包装袋本体6が形成されている。即ち、包装袋本体6が、1枚のシート片1の折り曲げと、シート片1どうしの少数箇所の溶着によって形成されるため、製造が容易であり、安価に製造できる利点がある。なお、包装袋本体6は、折曲部10を有する上端縁部1Aが開封予定個所となり、折曲部10には、後述のファスナー4(及びスライダー8)が付設される。開口部3は、被包装物Zを入れた後、溶着によって密封される。
シート片1は、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂を使用することができる。PET樹脂あるいはナイロン等を用いても良い。被包装物Zとしては、食料品や薬品、サプリメント、ペットフード、あるいは、化粧品や雑貨等の小物類が挙げられる。本発明に於て、「溶着」とは、熱と押圧力を加えることにより、接着剤を用いずに、樹脂を相互に接合する加工であり、「熱圧着」あるいは「熱溶着」と言い換えることもできる。
【0013】
図2では、シート片1の表て側シート端部16と裏側シート端部17の(少なくとも)一方が、山折り線21及び谷折り線22で折り曲げられ、下端縁部1Cに底襠部30が形成されている。
底襠部30は、山折り線21及び谷折り線22が拡開して、袋の厚みが増し、袋内部の容積を増大させるように構成されている。即ち、底襠部30は、「ガゼット部」と言い換えることもでき、底襠部30が拡がることで袋形状が立体的となり、内部に被包装物Zをたくさん収容できる利点がある。
【0014】
下端縁部1Cでは、開口部3の開口端縁部3Aが、山折り線21より下方位置まで延伸状に形成されている。
表て側シート端部16の山折り線21と開口部3の開口端縁部3Aは、その上下位置が相違しており、両者の間には(上下方向の)段差Sが設けられている。この構成により、図5に示すように、一対の溶着手段25,25によって表て側シート端部16と裏側シート端部17を挟みながら溶着する際、開口部3近傍に集中的に熱と押圧力を加えて、密封することができる。即ち、表て側シート端部16と裏側シート端部17の溶着が容易となり、開口部3を密封する作業を簡略化できる。
【0015】
第2シート層12と第3シート層13を相互に密封可能なファスナー4が付設され、ファスナー4より袋内方寄りに破断予定線部5が配設されている。
ファスナー4は、凸部を有するチャックテープ雄部と、凸部が嵌合する凹部を有するチャックテープ雌部と、から成り、チャックテープ雄部とチャックテープ雌部が共に第2シート層12及び第3シート層13の山折り状折曲線18,20近傍の内側面に、凸部と凹部を対向させるように溶着されている。ファスナー4は、折曲部10の外面(第1シート層11と第4シート層14)を外側から指で押さえ、チャックテープ雄部とチャックテープ雌部を互いに押し付ければ、凸部と凹部を嵌合させることができ、第2シート層12と第3シート層13を連結して密封するものである。逆に、第1シート層11と第2シート層12の山折り状折曲線18付近、及び、第3シート層13と第4シート層14の山折り状折曲線20付近を指で掴んで開くように引っ張れば、凸部と凹部の嵌合を解除して、ファスナー4を開くことができる。
【0016】
上端縁部1Aの折曲部10に於て、第1シート層11と第2シート層12が谷折り状折曲線19の近傍で溶着されて、左右方向に細長い帯状の溶着部15が形成されている。また、第3シート層13と第4シート層14が谷折り状折曲線19の近傍で溶着されて、左右方向に細長い帯状の溶着部15が形成されている。
破断予定線部5では、シート片1の厚さ寸法の1/3の深さ寸法のV字状溝が、谷折り状折曲線19に沿って直線状に形成されることによって、シート片1の他の箇所よりも破れ易くなっている。なお、破断予定線部5としては、ハーフカット溝又はミシン目を形成するも好ましい。
【0017】
図3は、本発明の他の実施形態を示している。
図3では、シート片1の表て側シート端部16と裏側シート端部17の両方が、山折り線21及び谷折り線22で折り曲げられ、下端縁部1Cに底襠部30が形成されている。
表て側シート端部16と裏側シート端部17の両方が折り曲げられることで、底襠部30が大きく拡がって袋内部の容積を大幅に増大させることができ、内部に被包装物Zをより一層多く収容できる。
【0018】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
図4に示すように、折曲部10に、ファスナー4を開閉するためのスライダー8が付設されている。
スライダー8は、2つのプラスチック製部品から成り、一方の部品がファスナー4を開くための役割であり、他方の部品がファスナー4を閉じるための役割である。スライダー8は、2つの部品を組み合わせた構造として、ファスナー4に取り付け易いように構成されている。図4に於て、ファスナー4より袋内方寄りに破断予定線部5が設けられているため、開封前と開封後にスライダー8が影響を受けることはない。例えば、従来の包装袋では、上端縁部の一部を切り取るので、スライダーを設けることができない、又は、開封してからスライダーを後付けするかのどちらかであったが、スライダーを後付けした場合には、切断面がガタガタ(非直線状)で、スムーズにスライダーを走行させることが困難であった。これに対し、本発明によれば、開封前から折曲部10にスライダー8を付けておくことが可能で、かつ、開封前も開封後もスライダー8によってファスナー4を容易に開閉することができる。
図4に於て、ファスナー4が山折り状折曲線18,20により近い位置に取着されている。その他の構成は、上述の実施形態と同様である。
【0019】
上述した本発明の包装袋の使用方法(作用)について説明する。
開口部3が下端縁部1Cに形成されているので、袋内部への被包装物Zの充填は、開口部3から行われる。この際、上端縁部1Aの谷折り状折曲線19を破ることなく破断予定線部5を残したままにする。開口部3から被包装物Zを差し入れて収容した後、図5に示すように、下端縁部1Cの開口部3を溶着して密封し、開封前密封状態とする。この際、表て側シート端部16と裏側シート端部17を2枚重ね合わせた状態で、溶着手段25,25により挟み込み、熱と押圧力を加えて溶着する。開封前密封状態では、袋内部に収容した被包装物Zを湿気から守り、若しくは、乾燥を防止し、衛生的に保護する。袋内部に被包装物Zが収容されることで、底襠部30が拡がって、袋形状が立体的となり、袋内部の容積が大きくなる。従って、底襠部30が設けられていないものに比べると、袋内部に多くの被包装物Zを収容することができる。
【0020】
次に、図示省略するが、上端縁部1Aの山折り状折曲線18,20を引っ張ってファスナー4を開いて、折曲部10(第2シート層12と第3シート層13)を大きく拡開させると、破断予定線部5(谷折り状折曲線19)に沿って第2シート層12と第3シート層13が切り離されて開封状態となり、被包装物Zの取り出しが可能となる。第1シート層11と第2シート層12が(破断予定線部5近傍の溶着部15にて)溶着され、かつ、第3シート層13と第4シート層14が(破断予定線部5近傍の溶着部15にて)溶着されている為、被包装物Zの取り出しの際、第1シート層11と第2シート層12の間や、第3シート層13と第4シート層14の間に、被包装物Zが浸入するのを防止でき、被包装物Zが第2シート層12と第3シート層13に引っ掛かって取り出し辛くなることもない。一旦、開封状態とした後は、気密性は開封前ほど高くはないが、ファスナー4を閉じて準密封状態とすることができる。
【0021】
本発明の包装袋の製造方法について簡単に説明する。
合成樹脂製の原反シートを連続して送りながら、原反シートの表て面にファスナー4を取着する。なお、この前工程で、原反シートの表て面には、既に各種の文字・図形・記号・絵柄等の印刷が施されている。次に、原反シートの表て面に熱した刃を当てて、V字溝を形成する。このV字溝をもって破断予定線部5を形成する。次に、原反シートを中間位置で2箇所の山折り状折曲線18,20及び1箇所の谷折り状折曲線19で折り曲げると共に、原反シートの端部の(少なくとも)一方を山折り線21及び谷折り線22で折り曲げる。ここまでの工程は、原反シートを連続して送りながら行う。即ち、後に底襠部30になると見込まれる箇所(山折り線21及び谷折り線22で折り曲げられたシートの端部)は、溶着する必要がなく、1枚の原反シートを折り曲げることで形成でき、それ故に、原反シートを連続して送りながら形成することができるので、製造の能率が良く、コストを低く抑えることができるのである。
【0022】
上述のように原反シートを複数箇所で折り曲げた状態から、原反シートを間欠的に送りつつ、原反シートの一端縁部にて第1シート層11と第2シート層12を溶着し、かつ、第3シート層13と第4シート層14を溶着して、折曲部10を形成する。そして、原反シートの幅方向に沿って溶着部を形成し、この溶着部の中間位置で原反シートを切断する。このようにして、本発明の包装袋が製造される。
【0023】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、スライダー8は、上述の構成に限定されるものではなく、変更が可能である。
【0024】
以上のように、本発明に係る包装袋は、1枚の合成樹脂製矩形状シート片1が複数箇所の横方向折曲線18,19,20で折り曲げられた折曲部10が上端縁部1Aに形成され、かつ、左右両端縁部1B,1Bが溶着され、シート片1の表て側シート端部16と裏側シート端部17によって、被包装物Zを入れるための開口部3が下端縁部1Cに形成され、表て側シート端部16と裏側シート端部17の少なくとも一方が、山折り線21及び谷折り線22で折り曲げられ、下端縁部1Cに底襠部30が形成されているので、底襠部30が拡がることにより立体的な袋形状となり、内容量が増大し、たくさんの被包装物Zを収容でき、安定してテーブル等に立てることができる。上端縁部1Aを切り取ることなくシート片1を破って開封でき、捨て材を発生させることがなく、かつ、開封後も体裁良く使用できる。また、底襠部30が設けられた構造であるにも関わらず、安価に製造できる。上端縁部1Aの強度が確保され、使い勝手が良い。
【0025】
また、折曲部10は、縦断面M字状を成す第1シート層11・第2シート層12・第3シート層13・第4シート層14を順次有し、第1シート層11と第2シート層12を溶着すると共に第3シート層13と第4シート層14を溶着し、さらに、第2シート層12と第3シート層13の間の谷折り状折曲線19に沿って第2シート層12と第3シート層13を切離可能な破断予定線部5が形成されているので、谷折り状折曲線19に沿って破断予定線部5でシート片1を破って開封することができ、捨て材を発生させることがなく、かつ、開封後も体裁良く使用できる。被包装物Zの取り出しの際、第1シート層11と第2シート層12の間や、第3シート層13と第4シート層14の間に、被包装物Zが浸入するのを防止できる。上端縁部1Aの強度が確保され、開封や被包装物Zの取り出しが容易に行える。
【0026】
また、下端縁部1Cでは、開口部3の開口端縁部3Aが、山折り線21より下方位置まで延伸状であるので、表て側シート端部16と裏側シート端部17を溶着する際、開口部3近傍に集中的に熱と押圧力を加えて、容易に密封することができる。開口部3を密封する作業を簡略化できる。
【0027】
また、第2シート層12と第3シート層13を相互に密封可能なファスナー4が付設され、ファスナー4より袋内方寄りに破断予定線部5が配設されているので、開封前から折曲部10にスライダー8を付けておくことができ、かつ、開封前も開封後もスライダー8によってファスナー4を容易に開閉できる。破断予定線部5でシート片1を破って開封でき、開封後も体裁良く使用でき、特に、ファスナー4にて密封状として使用できて、好都合である。
【符号の説明】
【0028】
1 シート片
1A 上端縁部
1B 左右両端縁部
1C 下端縁部
3 開口部
3A 開口端縁部
4 ファスナー
5 破断予定線部
10 折曲部
11 第1シート層
12 第2シート層
13 第3シート層
14 第4シート層
16 表て側シート端部
17 裏側シート端部
18 折曲線
19 折曲線
20 折曲線
21 山折り線
22 谷折り線
30 底襠部
Z 被包装物
図1
図2
図3
図4
図5