特許第6124909号(P6124909)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6124909単相、二相または三相単極電気を供給するよう協調的に制御される単相インバータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6124909
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】単相、二相または三相単極電気を供給するよう協調的に制御される単相インバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20170424BHJP
   H02M 7/538 20070101ALI20170424BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   H02M7/48 R
   H02M7/538 A
   H02J3/38 130
【請求項の数】9
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-542576(P2014-542576)
(86)(22)【出願日】2012年11月20日
(65)【公表番号】特表2014-533921(P2014-533921A)
(43)【公表日】2014年12月15日
(86)【国際出願番号】US2012066118
(87)【国際公開番号】WO2013078234
(87)【国際公開日】20130530
【審査請求日】2015年9月1日
(31)【優先権主張番号】61/562,191
(32)【優先日】2011年11月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514124964
【氏名又は名称】ジニアテック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スパノーチェ,ソリン
(72)【発明者】
【氏名】ヌオティオ,ミカ
(72)【発明者】
【氏名】スチュワート,デイビッド
【審査官】 東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−507945(JP,A)
【文献】 特開2008−277122(JP,A)
【文献】 特開平9−294378(JP,A)
【文献】 特開2002−369388(JP,A)
【文献】 特開2011−97683(JP,A)
【文献】 特開2007−82278(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0205773(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第2284639(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00−7/98
H02J 3/00−5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力コンバータ・ユニットにおいて、
直流(「DC」)−DCコンバータであって、
正の入力端子と、
負の入力端子と、
第1のコンデンサであって、前記第1のコンデンサの入力端子が前記正の入力端子に連結され、かつ、前記第1のコンデンサの出力端子が前記負の入力端子に連結される、第1のコンデンサと、
第1のコイルであって、前記第1のコイルの入力端子が前記第1のコンデンサの前記入力端子に連結される、第1のコイルと、
第1のスイッチであって、前記第1のスイッチの入力端子が前記第1のコイルの出力端子に連結され、かつ、前記第1のスイッチの出力端子が前記負の入力端子に連結される、第1のスイッチと、
第2のスイッチであって、前記第2のスイッチの入力端子が前記第1のコイルの前記出力端子に連結される、第2のスイッチと、
第2のコンデンサであって、前記第2のコンデンサの入力端子が前記第2のスイッチの出力端子に連結され、かつ、前記第2のコンデンサの出力端子が前記負の入力端子に連結される、第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの前記入力端子に連結される正のDC出力端子と、
前記第2のコンデンサの前記出力端子に連結される負のDC出力端子と、
を備えるDC−DCコンバータと、
単極電力コンバータであって、
第2のコイルであって、前記第2のコイルの入力端子が前記第2のコンデンサの前記入力端子に連結される、第2のコイルと、
第3のスイッチであって、前記第3のスイッチの入力端子が前記第2のコイルの出力端子に連結される、第3のスイッチと、
第4のスイッチであって、前記第4のスイッチの入力端子が前記第2のコンデンサの前記出力端子に連結され、かつ、前記第4のスイッチの出力端子が前記第3のスイッチの出力端子に連結される、第4のスイッチと、
第3のコイルであって、前記第3のコイルの入力端子が前記第3のスイッチの前記出力端子と前記第4のスイッチの前記出力端子に連結される、第3のコイルと、
第3のコンデンサであって、前記第3のコンデンサの入力端子が前記第3のコイルの出力端子に連結され、かつ、前記第3のコンデンサの出力端子が前記第4のスイッチの前記入力端子に連結される、第3のコンデンサと、
前記第3のコンデンサの前記入力端子に連結される、単極電力出力端子と、
を備える単極電力コンバータと、
前記第1、第2、第3および第4のスイッチに結合されるコントローラであって、各スイッチの動作を制御して、前記正のDC出力端子で正のDC電圧を、前記負のDC出力端子で負のDC電圧を、かつ、前記単極電力出力端子で単極電力出力を生成するように構成されたコントローラと、
を備え
前記単極電力出力端子は、前記単極電力出力端子が接地電位に対して正となるように、前記接地電位からオフセットされた電圧を有し、
前記接地電位は前記負の入力端子に対応している、電力コンバータ・ユニット。
【請求項2】
前記コントローラがプロセッサであり、前記電力コンバータ・ユニットが前記プロセッサに結合されたメモリーをさらに備え、前記プロセッサが、プロセッサが実行可能な命令により、
前記第1および第2のスイッチを開閉して、前記正のDC出力端子で前記正のDC電圧を、かつ、前記負のDC出力端子で負のDC電圧を生成する動作と、
前記第3および第4のスイッチを開閉して、前記単極電力出力端子で単極電力出力を生成する動作と、を含む動作を実行するよう構成された、請求項1に記載の電力コンバータ・ユニット。
【請求項3】
前記コントローラがプロセッサであり、前記電力コンバータ・ユニットが前記プロセッサに結合されたメモリーをさらに備え、前記プロセッサが、プロセッサが実行可能な命令により、
前記第1および第2のスイッチを開閉して、変調DC出力を生成する動作と、
前記第3および第4のスイッチを開閉して、前記単極電力出力端子で前記変調DC出力を交流(「AC」)出力に変換する動作と、を含む動作を実行するよう構成された、請求項1に記載の電力コンバータ・ユニット。
【請求項4】
前記電力コンバータ・ユニットは、前記正のDC出力端子と、前記負のDC出力端子と、前記単極電力出力端子とに連結された結合器筐体に連結されている、請求項1に記載の電力コンバータ・ユニット。
【請求項5】
開いた際に前記単極電力出力端子への単極電力の流れを妨げるよう構成されたリレーと、
メモリーと、
前記メモリーおよび前記リレーに結合されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサが、プロセッサが実行可能な命令により、前記リレーを開いて、前記単極電力出力端子への単極電力の流れを妨げることを含む動作を実行するよう構成された、請求項4に記載の電力コンバータ・ユニット。
【請求項6】
前記結合器筐体が前記正のDC出力端子と前記負のDC出力端子との間に連結されたエネルギー蓄積機器をさらに備えている、請求項4に記載の電力コンバータ・ユニット。
【請求項7】
前記エネルギー蓄積機器がコンデンサまたは双方向充電器のいずれか1つである、請求項6に記載の電力コンバータ・ユニット。
【請求項8】
前記正の入力端子および前記負の入力端子が、直流(「DC」)源に連結されている、請求項1に記載の電力コンバータ・ユニット。
【請求項9】
前記DC源が光起電性パネルである、請求項8に記載の電力コンバータ・ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連案件の相互参照
本出願は、米国特許仮出願番号第61/562,191号(2011年11月21日出願、題名「単相、二相または三相単極電気を供給するよう協調的に制御される単相インバータ」)の優先権を主張し、その内容は本明細書に参考として組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に電力変換に関し、より詳細には、直流(DC)電力から交流(AC)電力への変換に関する。
【背景技術】
【0003】
大型発電システムは、メガワット級の発電能力を備えている場合がある。小型の太陽電池パネルまたはパネルの集合体に太陽光を強く集光させる鏡を含む、種々の大型発電システムの構成を用いてもよい。別の大型発電システムでは、数千、数百万もの光起電性パネルが採用されている場合がある。上記パネルは、効率的な電力変換および安全な操作を提供するよう、電子的に制御されうる。光起電性パネルのDC電力を負荷に供給されうるAC電力に変換するのに、種々の装置および方法を用いてもよい。変換装置の例としては、マイクロインバータ、インバータおよびアレイ・コンバータがある。
【0004】
変換効率が向上すると共に、太陽光からDC電流へ、およびDC電流からAC電流への両方に対して、資本費用がますます重要になってきている。例えば、パネル間および一連のパネルと総合分配点間のコネクタおよび配線の取付費および材料費は、多数のパネルを採用している発電システムによって、大幅に増加する場合がある。一部の構成では、太陽電池パネルは直並列配置で連結され、強力なDC信号を遠隔設置されたインバータ・システムに供給してもよい。このような構成には、いくつかの欠点がある場合がある。例えば、太陽電池パネルとインバータ・システム間に配線およびコネクタの追加が必要になり、そのため、送信電力損失のほか、材料費および人件費の両方が増える場合がある。また、一連の太陽電池パネルを制御するインバータは、一連のパネル全体によって供給される電力を最大化することで、個々のパネルによって供給される電力を次善の状態にし、それによって、一連のパネル全体によって供給される電力を次善の状態にしうる状態で動作してもよい。マイクロインバータを各パネルに連結し、所定のパネルをそのパネルの最大配電状態に制御してもよいが、三相電気出力を供給するために、個別のマイクロインバータを用いると、費用およびマイクロインバータと発電システムの複雑さが増加する可能性がある。単相インバータは、正負両方の電圧信号を供給する必要が有るため、複雑さが増す可能性があり、かつ、発電システムを構成するスイッチやその他の構成部品の数が増える可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
上記種々の実施例のシステム、方法および機器は、単相、二相または三相単極電気を供給するよう協調的に制御されうる単相インバータを提供する。上記種々の実施例では、効率的な電力変換を提供する一方で、上記種々の実施例によって、製造および取付費が削減されうる。1つの実施例では、太陽電池パネルをDC−DCコンバータおよび単極電力コンバータに連結してもよく、かつ、DC−DCコンバータは、上記太陽電池パネルを最大電力変換状態に制御してもよい。1つの実施例では、単極電力コンバータの出力は、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号であってもよい。一連の太陽電池パネルのそれぞれの単極電力出力は、三相グリッド・システムなどの、負荷の専用かつ既定の相に連結されてもよい。単極コンバータは、その個々のDC−DCコンバータから、もしくは、並列に電気的に連結されたその他の1つまたは複数のDC−DCコンバータからのDC電力を受信してもよい。
【0006】
1つの実施例では、一連の太陽電池パネルのDCおよび単極出力は、結合器筐体のある入力端子に連結されてもよい。上記結合器筐体は、例えば、配電網などの、電気的に連結された負荷の電圧に一致するよう、電力の電圧を調整してもよい。上記結合器筐体はまた、DC線を相互連結してもよい。上記種々の実施例では、上記結合器筐体は、コントローラおよび、アーク放電または上流システムの障害などの安全でない状態を検出する、その他の手段を含んでいてもよい。
【0007】
本明細書に引用により組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の例示的な態様を示し、かつ、上記の一般的な説明および下記の詳細な説明とともに、本発明の特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施例による発電システムの部品構成図である。
図2】第2の実施例による発電システムの部品構成図である。
図3A】第3の実施例による発電システムの部品構成図である。
図3B】第4の実施例による発電システムの部品構成図である。
図4A】第5の実施例による発電システムの部品構成図である。
図4B】第6の実施例による発電システムの部品構成図である。
図5】1つの実施例の電力コンバータ・ユニットの回路図である。
図6】三相電力出力のグラフである。
図7】二相電力出力のグラフである。
図8】時間、電圧、電流およびスイッチング周期の相関グラフである。
図9】個々の電力および経時的な合計電力出力の相関グラフである。
図10】電力コンバータ・ユニット制御のための1つの実施例による方法を示すプロセス・フロー図である。
図11】電力コンバータ・ユニット制御のための別の実施例による方法を示すプロセス・フロー図である。
図12】電力コンバータ・ユニット作動のための1つの実施例による方法を示すプロセス・フロー図である。
図13】1つの実施例による結合器筐体制御方法を示すプロセス・フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上記種々の実施例は、添付の図面を参照しながら詳細に説明される。可能な限り、同一のまたは同様の部品を指すのに、図面全体を通して同一の参照番号が使用される。特定の例および実施形態に対してなされる参照は、例示を目的としたものであり、本発明または特許請求の範囲の範囲を限定するものではない。
【0010】
「典型的な」という言葉は、本明細書において、「例、事例、または実例として役立つ」という意味で使用される。本明細書において「典型的な」と説明される実施形態は、その他の実施形態に対して、必ずしも好適または有利なものとして解釈されない。
【0011】
上記種々の実施例は、本明細書において、DC入力として、光起電性パネルまたは太陽電池パネルを例として用いて説明される。この例は、実施例による機器、システムおよび方法の種々の構成要素および機能を説明するのに役立つ。ただし、上記実施例および特許請求の範囲の範囲は、特に列挙されない限り、このような構成に限定されない。その他の潜在的な用途に関して上記実施例を説明することは不要であり、繰り返しになる。従って、「太陽電池パネル」または「光起電性パネル」という用語は、本明細書において、一般に、上記実施例が適用されうる、任意の形式のDC入力を指すものとして使用され、特に列挙されない限り、特許請求の範囲の範囲を限定するものではない。
【0012】
業界において、対称二相システムは、多くの場合、二つの相が住宅の電力パネルにおいて分割され、それぞれ単相として分配されるため、「エジソン(Edison)」システムまたは「単相」システムと称されることがある。簡潔性および一貫性のため、本明細書において、「単相」は、1つの相を、「二相」は、エジソンまたは対称二相システムを意味する。
【0013】
上記種々の実施例のシステム、方法および機器は、単相、二相または三相単極電気を供給するよう協調的に制御されうる単相インバータを提供する。上記種々の実施例では、効率的な電力変換を提供しつつ、製造および取付費が削減されうる。1つの実施例では、太陽電池パネルは、DC−DCコンバータおよび単極電力コンバータに連結されてもよい。上記DC−DCコンバータは、上記太陽電池パネルを最大電力変換状態に制御してもよい。上記単極電力コンバータの出力は、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた単相信号であってもよい。一連の太陽電池パネルのそれぞれの単極電力出力は、三相グリッド・システムなどの、負荷の専用かつ既定の相に連結されてもよい。上記DC−DCコンバータのDC出力は、その他のDC−DCコンバータおよびその他の単極コンバータと並列に接続されてもよい。単極コンバータは、その個々のDC−DCコンバータからの、もしくは並列に電気的に連結されたその他の1つまたは複数のDC−DCコンバータからのDC電力を受信してもよい。
【0014】
1つの実施例では、一連の太陽電池パネルのDCおよび単極出力は、結合器筐体の一定の入力端子に連結されてもよい。上記結合器筐体は、例えば、配電網などの、電気的に連結された負荷の電圧に一致するよう、電力の電圧を調整してもよい。上記結合器筐体はまた、DC線を相互連結してもよい。上記種々の実施例では、上記結合器筐体は、コントローラおよび、アーク放電または上流システムの障害などの安全でない状態を検出する、その他の手段を含んでいてもよい。
【0015】
図1は、1つの実施例による単相発電システム100を示す。相A132は、電力コンバータ・ユニット(「PCU」)102で構成されてもよい。PCU102は、単極電力コンバータ106およびコントローラ107に電気的に連結されたDC−DCコンバータ104で構成されてもよい。PCU102の追加の構成要素については、以下で説明される。PCU102は、DC−DCコンバータ104、単極電力コンバータ106,およびコントローラ107を含む1つの筐体で構成されてもよい。代替実施例では、PCU102は、DC−DCコンバータ104,単極電力コンバータ106およびコントローラ107それぞれに対する個々の筐体を備えていてもよい。DC−DCコンバータ104は、線110および112によって、光起電性パネル(「PV」)108に連結されてもよい。作動中、DC−DCコンバータ104は、PV108から、線110上で正の電流を受信してもよく、かつ、線112は、電気戻り線として機能し、DC−DCコンバータ104とPV108間の回路を閉じてもよい。作動中、DC−DCコンバータ104は、PV108から受信した電圧を、単極電力コンバータ106から予想された単極電圧プラスオフセット電圧(例えば、10ボルト(10V))の少なくともピークトゥーピーク値のDC電圧に上げうる。単極電力コンバータ106は、内部接続を介して、DC−DCコンバータ104からDC信号を受信してもよい。コントローラ107は、DC−DCコンバータ104および単極電力コンバータ106の動作を監視および制御してもよい。
【0016】
PCU102は、3本の線(固定正電圧DC線116、固定負電圧DC線118、および単極電力線120)で結合器筐体114に電気的に連結されてもよい。1つの実施例では、3本の線116、118、および120は、外被膜122内に収められ、かつPCU102から結合器筐体114への3線内部連結を形成しうる単一のケーブルを形成してもよい。DC線116および118は、本明細書で以下「リンク」124と称される正および負のDC線、および「Vリンク」と称される2本の線116、118間に電圧を供給することができる。PCU102のコントローラ107は、リンク124に通信信号を注入するか、もしくは、リンク124から通信信号を受信する通信モジュールを含んでいてもよい。代替実施例では、上記通信モジュールは、リンク124に注入された/リンク124から受信された通信信号に加えて、もしくは代わって、その他の通信チャネル(例:無線または有線ネットワーク接続を介して)を介して通信信号を送信および/または受信してもよい。
【0017】
DC線116および118は、コンデンサC1 128に連結されてもよい。コンデンサC1 128は、大型のコンデンサまたは、双方向充電器などのその他任意のエネルギー蓄積デバイスであってもよい。コンデンサC1 128は、例えば、120Hzのアーチファクトなど、発生する可能性のある過渡電流を吸収しうる。コンデンサC1 128は、電解コンデンサなどの、数百マイクロファラッドの低周波コンデンサであってもよい。出力Aは、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号である単極電力線120の出力であってもよい。出力Voは、DC線116および118のDC出力であってもよい。
【0018】
結合器筐体114内のコントローラ142は、線AおよびBをそれぞれ介して、DC線116および118を監視してもよい。コントローラ142は、プログラマブル・コントローラまたはプロセッサ144、メモリー146、および通信モジュール148を含んでいてもよい。プログラマブル・コントローラ144は、メモリー146に格納された情報に応答して、コントローラ142に論理演算を実行させ、制御演算を実行させ、監視演算を実行させ、かつ通信演算を実行させてもよい。線A、BおよびCは、プログラマブル・コントローラ144からの信号を線A、BおよびCを介して送信および/または受信できうるように、プログラマブル・コントローラ144に結合されてもよい。コントローラ142は、制御線Cを介して、リレー126の動作を制御してもよい。例えば、リレー126は、リレー、トランジスタ、バイポーラ・トランジスタ、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素または窒化ガリウム・トランジスタ、サイリスタ、直列接続MOSFET、サイリスタ・エミュレータ、およびIGBTと直列のダイオードを含むスイッチング機能を実行できるいかなる既知の型の技術も使用できるが、単一のMOSFETであってもよい。コントローラ142は、リンク124に通信信号を注入するか、もしくは線AまたはBを介して、リンク124から通信信号を受信するために、プログラマブル・コントローラ144に結合された通信モジュール148を含んでいてもよい。このように、PCU102のコントローラ107は、結合器筐体114のコントローラ142と通信してもよい。コントローラ107と142間の通信は、供給された電力の報告、PV108電圧または電流、単極電力コンバータ106の状態、および単極電力コンバータ106を有効または無効にするコマンドの受信を含んでいてもよい。代替実施例では、通信モジュール148は、リンク124に注入された/リンク124から受信された通信信号に加えて、もしくは代わって、その他の通信チャネル(例:無線または有線ネットワーク接続を介して)を介して通信信号を送信および/または受信してもよい。
【0019】
コントローラ142は、アンチアイランディング機能を備え、線Aおよび/またはBを監視することによって、リンク124上でアーク故障を検出してもよい。作動中、アーク故障がリンク124上で検出された場合、単極電力線120は、リレー126を開放することによって、連結解除されてもよい。PCU102内のコントローラ107は、単極電力線120の連結解除を検出してもよく、かつ、DC−DCコンバータ104を停止し、リンク124からPCU102の連結を解除してもよい。結合器筐体114内のコントローラ142は、リンク124を放電してもよい。一部の実施例では、再起動は、人間による検査および介入によってのみ許可されてもよい。集中化され、おそらくは冗長化されているアーク故障検出およびアンチアイランディングは、単位あたりの全費用を削減し、単相発電システム100の安全性を全面的に増加しうる。
【0020】
図2は、図1に示す単相発電システム100に類似し、複数のPV108A、108Bおよび108C、および複数のPCU102A、102Bおよび102Cを追加した、1つの実施例の単相発電システム200を示す。単相発電システム200の相A132は、108A、108Bおよび108Cなどの1組のPV、および102A、102Bおよび102Cなどの1組のPCUを備えていてもよい。3つのPV108A、108Bおよび108C、および3つのPCU102A、102Bおよび102Cに関連して検討される一方で、単相発電システム200は、3つのPVおよびPCUの対に限定される必要はなく、かつ、追加の電力能力を得るため、無制限の数のPVおよびPCUが追加されてもよい。PCU102A、102Bおよび102Cはそれぞれ、図1を参照した上記のPCU102に類似していてもよい。PCU102A、102Bおよび102Cはそれぞれ、DC−DCコンバータ104A、104Bおよび104C、単極電力コンバータ106A、106Bおよび106C、およびコントローラ107A、107Bおよび107Cのそれぞれを備えていてもよい。PV108A、108Bおよび108Cはそれぞれ、線110A、110B、110C、112A、112Bおよび112Cのそれぞれによって、その個々のPCU102A、102Bまたは102CのDC−DCコンバータ104A、104Bまたは104Cに連結されてもよい。
【0021】
PCU102A、102Bおよび102Cはそれぞれ、3本の線(固定正電圧DC線116A、116Bおよび116C、固定負電圧DC線118A、118Bおよび118C、および単極電力線120A、120Bおよび120C)で結合器筐体114に電気的に連結されてもよい。共通線はすべて、結合器筐体114内に電気的に連結されてもよい。各固定正電圧DC線116A、116Bおよび116Cはそれぞれ、共に並列に連結されてもよい。各固定負電圧DC線118A、118Bおよび118Cはそれぞれ、共に並列に連結されてもよい。このように、並列に接続されたすべての固定正電圧DC線116A、116Bおよび116Cおよびすべての固定負電圧DC線118A、118Bおよび118Cは、リンク124を形成してもよい。PCU102A、102Bおよび102Cそれぞれのコントローラ107A、107Bおよび107Cは、リンク124に通信信号を注入するか、もしくはリンク124から通信信号を受信する通信モジュールを含んでいてもよい。
【0022】
代替実施例では、一連のPCU102A、102Bおよび102CのPCU102Aのみ、結合器筐体114に物理的に連結されてもよい。結合器筐体114は、単一のユニットであってもよい。ただし、条例または規制によって、DC(116A、116B、116C、118A、118Bおよび118C)および単極電力線(120A、120Bおよび120C)を個別にすることが望ましい、もしくは求められうる。代替実施例では、DC線116A、116B、116C、118A、118Bおよび118Cは、1つの筐体に入ってもよく、かつ、単極電力線120A、120Bおよび120Cは、別の筐体に入ってもよい。1つの実施例では、並列のPCUの数は、配線上の制限により、例えば、15個の並列のPCUを超えないよう、限定されてもよく、かつ結合器筐体114に並列に連結されたもう1つの組のPVおよびPCUによって、さらなる工場レベルの電力能力が追加されてもよい。別の実施例では、工場のDC線の種々の少集合体は、実質上同一の数のモジュールが、DC線の単一のグループにおける各相に電気的に連結され、かつ、DC線の各対が個別の蓄積機器に連結されうるように、単一点障害を回避するために、分けられてもよい。
【0023】
図1を参照して前述したように、リンク124は、コンデンサC1 128に連結されてもよい。コンデンサC1 128は、大型のコンデンサまたは、双方向充電器などのその他任意のエネルギー蓄積機器であってもよい。コンデンサC1 128は、例えば、120Hzのアーチファクトなど、発生する可能性のある過渡電流を吸収してもよい。コンデンサC1 128は、電解コンデンサなどの、数百マイクロファラッドの低周波コンデンサであってもよい。出力Aは、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号である並列に接続された単極電力線120A、120Bおよび120Cの出力であってもよい。出力Voは、リンク124のDC出力であってもよい。
【0024】
結合器筐体114内のコントローラ142は、線AおよびBをそれぞれ介して、リンク124を監視してもよい。コントローラ142は、プログラマブル・コントローラまたはプロセッサ144、メモリー146、および通信モジュール148を含んでいてもよい。プログラマブル・コントローラ144は、メモリー146に格納された情報に応答して、コントローラ142に論理演算を実行させ、制御演算を実行させ、監視演算を実行させ、かつ通信演算を実行させてもよい。線A、BおよびCは、プログラマブル・コントローラ144からの信号を線A、BおよびCを介して送信および/または受信できうるように、プログラマブル・コントローラ144に結合されてもよい。コントローラ142は、制御線Cを介して、リレー126の動作を制御してもよい。例えば、リレー126は、リレー、トランジスタ、バイポーラ・トランジスタ、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素または窒化ガリウム・トランジスタ、サイリスタ、直列接続MOSFET、サイリスタ・エミュレータ、およびIGBTと直列のダイオードを含むスイッチング機能を実行できるいかなる既知の型の技術も使用できるが、単一のMOSFETであってもよい。コントローラ142は、リンク124に通信信号を注入するか、もしくは線AまたはBを介して、リンク124から通信信号を受信するために、プログラマブル・コントローラ144に結合された通信モジュール148を含んでいてもよい。このように、PCU102A、102Bおよび102Cのコントローラ107A、107Bおよび107Cは、結合器筐体114のコントローラ142と、および相互に通信してもよい。コントローラ107A、107Bおよび107Cと142間の通信は、供給された電力の報告、PV108A、108Bおよび/または108C電圧または電流、単極電力コンバータ106A、106Bおよび/または106Cの状態、および単極電力コンバータ106A、106Bおよび/または106Cを有効または無効にするコマンドの受信を含んでいてもよい。
【0025】
コントローラ142は、アンチアイランディング機能を備え、線Aおよび/またはBを監視することによって、リンク124上でアーク故障を検出してもよい。作動中、アーク故障がリンク124上で検出された場合、単極電力線120A、120Bおよび/または120Cは、リレー126を開放することによって、連結解除されてもよい。PCU102A、102Bおよび/または102C内のコントローラ107A、107Bおよび/または107Cは、単極電力線120A、120Bおよび/または120Cの連結解除を検出してもよく、かつ、DC−DCコンバータ104A、104Bおよび/または104Cを停止し、リンク124からPCU102A、102Bおよび/または102Cの連結を解除してもよい。結合器筐体114内のコントローラ142は、リンク124を放電してもよい。一部の実施例では、再起動は、人間による検査および介入によってのみ許可されてもよい。集中化され、おそらくは冗長化されているアーク故障検出およびアンチアイランディングは、単位あたりの全費用を削減し、単相発電システム200の安全性を全面的に増加しうる。
【0026】
図3Aは、PV108DおよびPCU102Dの別の組と結合され、本明細書において相B134と示される、図1を参照して前述された相A132からなる二相発電システム300Aを示す。相B134は、線110Dおよび112DによってPCU102Dに連結されたPV108Dから構成されてもよい。PCU102Dは、DC−DCコンバータ104D、単極電力コンバータ106Dおよびコントローラ107Dから構成されてもよい。相B134のPV108DおよびPCU102Dは、図1を参照して前述された相A132の同等物に対するのと類似した方法で動作してもよい。
【0027】
PCU102および102Dはそれぞれ、3本の線(固定正電圧DC線116および116B、固定負電圧DC線118および118B、および単極電力線120および120B)で結合器筐体114に電気的に連結されてもよい。固定正電圧DC線116および116Dは共に連結されてもよい。固定負電圧DC線118および118Dはそれぞれ、共に連結されてもよい。このように、共に接続されたすべての固定正電圧DC線116および116Dおよびすべての固定正電圧DC線118および118Dは、リンク124を形成してもよい。PCU102および102Dそれぞれのコントローラ107および107Dは、リンク124に通信信号を注入するか、もしくはリンク124から通信信号を受信する通信モジュールを含んでいてもよい。
【0028】
図1を参照して前述したように、リンク124は、コンデンサC1 128に連結されてもよい。コンデンサC1 128は、大型のコンデンサまたは、双方向充電器などのその他任意のエネルギー蓄積機器であってもよい。コンデンサC1 128は、例えば、120Hzのアーチファクトなど、発生する可能性のある過渡電流を吸収してもよい。コンデンサC1 128は、電解コンデンサなどの、数百マイクロファラッドの低周波コンデンサであってもよい。
【0029】
出力Aは、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号である単極電力線120の出力であってもよい。出力Bは、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号である単極電力線120Dの出力であってもよい。出力Voは、リンク124のDC出力であってもよい。
【0030】
図1を参照して前述したように、結合器筐体114内のコントローラ142は、線AおよびBを介して、リンク124を監視してもよい。コントローラ142は、プログラマブル・コントローラまたはプロセッサ144、メモリー146、および通信モジュール148を含んでいてもよい。プログラマブル・コントローラ144は、メモリー146に格納された情報に応答して、コントローラ142に論理演算を実行させ、制御演算を実行させ、監視演算を実行させ、かつ通信演算を実行させてもよい。線A、B、CおよびDは、プログラマブル・コントローラ144からの信号を線A、B、CおよびDを介して送信および/または受信できうるように、プログラマブル・コントローラ144に結合されてもよい。コントローラ142は、制御線Cを介して、リレー126の動作を制御し、かつ制御線Dを介して、リレー126Dの動作を制御してもよい。例えば、リレー126および126Dは、リレー、トランジスタ、バイポーラ・トランジスタ、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素または窒化ガリウム・トランジスタ、サイリスタ、直列接続MOSFET、サイリスタ・エミュレータ、およびIGBTと直列のダイオードを含むスイッチング機能を実行できるいかなる既知の型の技術も使用できるが、単一のMOSFETであってもよい。コントローラ142は、リンク124に通信信号を注入するか、もしくは線AまたはBを介して、リンク124から通信信号を受信するために、プログラマブル・コントローラ144に結合された通信モジュール148を含んでいてもよい。このように、PCU102および102Dのコントローラ107および107Dは、結合器筐体114のコントローラ142と、および相互に通信してもよい。コントローラ107、107Dと142間の通信は、供給された電力の報告、PV108および/または108D電圧または電流、単極電力コンバータ106および/または106Dの状態、および単極電力コンバータ106および/または106Dを有効または無効にするコマンドの受信を含んでいてもよい。
【0031】
コントローラ142は、アンチアイランディング機能を備え、線Aおよび/またはBを監視することによって、リンク124上でアーク故障を検出してもよい。作動中、アーク故障がリンク124上で検出された場合、単極電力線120および/または120Dは、リレー126および/または126Dを開放することによって、連結解除されてもよい。PCU102内のコントローラ107は、単極電力線120の連結解除を検出してもよく、かつ、DC−DCコンバータ104を停止し、リンク124からPCU102の連結を解除してもよい。PCU102D内のコントローラ107Dは、単極電力線120Dの連結解除を検出してもよく、かつ、DC−DCコンバータ104Dを停止し、リンク124からPCU102Dの連結を解除してもよい。結合器筐体114内のコントローラ142は、リンク124を放電してもよい。一部の実施例では、再起動は、人間による検査および介入によってのみ許可されてもよい。集中化され、おそらくは冗長化されているアーク故障検出およびアンチアイランディングは、単位あたりの全費用を削減し、単相発電システム300の安全性を全面的に増加しうる。
【0032】
図3Bは、それぞれがPCU102および102Dに連結される2つのPV108および108D以外で、単一のPV108が、2つの相(相A132および相B134)に対して、電子インターフェースに関連付けされていることを除いて、図3Aを参照して前述された二相発電システム300Aに類似した二相発電システム300Bを示す。二相発電システム300Bにおいて、相A132は、線110および112によってPCU102に連結されたPV108から構成されてもよく、相B134は、線110Dおよび112DによってPCU102Dに連結されたPV108から構成されてもよい。二相発電システム300Bは、図3Aを参照して前述された二相発電システム300Aに対するのと類似した方法で動作してもよい。
【0033】
図4Aは、PV108EおよびPCU102Eの別の組と結合され、本明細書において相C136と示される、図3Aを参照して前述された相A132および相B134から構成されうる三相発電システム400Aを示す。相C136は、線110Eおよび112EによってPCU102Eに連結されたPV108Eから構成されてもよい。PCU102Eは、DC−DCコンバータ104E、単極電力コンバータ106Eおよびコントローラ107Eから構成されてもよい。相C134のPV108EおよびPCU102Eは、図3Aを参照して前述された相A132および相B134の同等物に対するのと類似した方法で動作してもよい。
【0034】
PCU102、102Dおよび102Eはそれぞれ、3本の線(固定正電圧DC線116、116Dおよび116E、固定負電圧DC線118、118Dおよび118E、および単極電力線120、120Dおよび120E)で結合器筐体114に電気的に連結されてもよい。固定正電圧DC線116、116Dおよび116Eは共に並列に連結されてもよい。固定負電圧DC線118、118Dおよび118Eはそれぞれ、共に並列に連結されてもよい。このように、共に接続されたすべての固定正電圧DC線116、116Dおよび116Eおよびすべての固定負電圧DC線118、118Dおよび118Eは、リンク124を形成してもよい。PCU102、102Dおよび102Eそれぞれのコントローラ107、107Dおよび107Eは、リンク124に通信信号を注入するか、もしくはリンク124から通信信号を受信する通信モジュールを含んでいてもよい。
【0035】
図1を参照して前述したように、リンク124は、コンデンサC1 128に連結されてもよい。コンデンサC1 128は、大型のコンデンサまたは、双方向充電器などのその他任意のエネルギー蓄積機器であってもよい。コンデンサC1 128は、例えば、120Hzのアーチファクトなど、発生する可能性のある過渡電流を吸収してもよい。コンデンサC1 128は、電解コンデンサなどの、数百マイクロファラッドの低周波コンデンサであってもよい。
【0036】
出力Aは、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号である単極電力線120の出力であってもよい。出力Bは、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号である単極電力線120Dの出力であってもよい。出力Cは、電圧出力信号が常に正、つまり「単極」となるよう、必要な電圧波形および周波数に近似し、接地電位からオフセットされた、単相信号である単極電力線120Eの出力であってもよい。出力Voは、リンク124のDC出力であってもよい。
【0037】
図1を参照して前述したように、結合器筐体114内のコントローラ142は、線AおよびBを介して、リンク124を監視してもよい。コントローラ142は、プログラマブル・コントローラまたはプロセッサ144、メモリー146、および通信モジュール148を含んでいてもよい。プログラマブル・コントローラ144は、メモリー146に格納された情報に応答して、コントローラ142に論理演算を実行させ、制御演算を実行させ、監視演算を実行させ、かつ通信演算を実行させてもよい。線A、B、C、DおよびEは、プログラマブル・コントローラ144からの信号を線A、B、C、DおよびEを介して送信および/または受信できうるように、プログラマブル・コントローラ144に結合されてもよい。コントローラ142は、制御線Cを介して、リレー126の動作を制御し、制御線Dを介して、リレー126Dの動作を制御し、かつ、制御線Eを介して、リレー126Eの動作を制御してもよい。例えば、リレー126、126Dおよび126Eは、リレー、トランジスタ、バイポーラ・トランジスタ、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素または窒化ガリウム・トランジスタ、サイリスタ、直列接続MOSFET、サイリスタ・エミュレータ、およびIGBTと直列のダイオードを含むスイッチング機能を実行できるいかなる既知の型の技術も使用できるが、単一のMOSFETであってもよい。コントローラ142は、リンク124に通信信号を注入するか、もしくは線AまたはBを介して、リンク124から通信信号を受信するために、プログラマブル・コントローラ144に結合された通信モジュール148を含んでいてもよい。このように、PCU102、102Dおよび102Eのコントローラ107、107Dおよび107Eは、結合器筐体114のコントローラ142と、および相互に通信してもよい。コントローラ107、107Dおよび107Eと142間の通信は、供給された電力の報告、PV108、108Dおよび/または108E電圧または電流、単極電力コンバータ106、106Dおよび/または106Eの状態、および単極電力コンバータ106、106Dおよび/または106Eを有効または無効にするコマンドの受信を含んでいてもよい。
【0038】
コントローラ142は、アンチアイランディング機能を備え、線Aおよび/またはBを監視することによって、リンク124上でアーク故障を検出してもよい。作動中、アーク故障がリンク124上で検出された場合、単極電力線120、120Dおよび120Eは、リレー126、126Dおよび/または126Eを開放することによって、連結解除されてもよい。PCU102内のコントローラ107は、単極電力線120の連結解除を検出してもよく、かつ、DC−DCコンバータ104を停止し、リンク124からPCU102の連結を解除してもよい。PCU102D内のコントローラ107Dは、単極電力線120Dの連結解除を検出してもよく、かつ、DC−DCコンバータ104Dを停止し、リンク124からPCU102Dの連結を解除してもよい。PCU102E内のコントローラ107Eは、単極電力線120Eの連結解除を検出してもよく、かつ、DC−DCコンバータ104Eを停止し、リンク124からPCU102Eの連結を解除してもよい。結合器筐体114内のコントローラ142は、リンク124を放電してもよい。一部の実施例では、再起動は、人間による検査および介入によってのみ許可されてもよい。集中化され、おそらくは冗長化されているアーク故障検出およびアンチアイランディングは、単位あたりの全費用を削減し、単相発電システム400の安全性を全面的に増加しうる。
【0039】
DC−DCコンバータ104、104Dおよび104Eは、並列に電気的に連結されてもよく、かつ、その個々のPV108、108Dおよび108EをDC−DCコンバータ入力電圧として調整するよう、ターゲット電圧を設定するよう機能してもよい。その結果、DC−DCコンバータ104、104Dおよび104Eは、その個々のPV108、108Dおよび108Eの絶縁および温度条件が変わらない場合に、定電力で動作してもよい。DC−DCコンバータ104、104Dおよび104Eの出力は、単極電力コンバータ106、106Dおよび106Eに入力電力を供給する。何らかの理由で、出力(例えば、出力FETに対する安全性限界または工場レベルでの限界)で供給されるのに望ましいと思われうるよりも、単極電力コンバータ106、106Dおよび106Eへの入力電力が多くあるときには、すべての関連するDC−DCコンバータ104、104Dおよび104Eがその出力電力を制限する場合がある。1つの実施例では、これは、リンク124の電圧Vlinkを工場から必要とされる最大電力に対応した値に制限するよう、DC−DCコンバータ104、104Dおよび104Eを制御することでなされえる。
【0040】
三相出力は、結合器筐体114からの出力であってもよい。最小電圧は、線112、112D、112E、118、118Dおよび118Eでの負の電圧を超える、電圧値Voffsetによって補正されてもよい。一部の実施例では、Voffsetは、10ボルトであってもよい。中性電圧点は、グリッド・システムの対応する中性点に連結されてもよい。同様に、結合器筐体114からの相A端子、相Bおよび相C出力は、グリッドの対応する相線に連結されてもよい。
【0041】
図4Bは、それぞれがPCU102、102Dおよび102Eに連結される3つのPV108、108Dおよび108E以外で、単一のPV108が、3つの相(相A132、相B134および相C136)に対して、電子インターフェースに関連付けされていることを除いて、図4Aを参照して前述された三相発電システム400Aに類似した三相発電システム400Bを示す。三相発電システム400Bにおいて、相A132は、線110および112によってPCU102に連結されたPV108から構成されてもよく、相B134は、線110Dおよび112DによってPCU102Dに連結されたPV108から構成されてもよく、かつ、相C136は、線110Eおよび112EによってPCU102Eに連結されたPV108から構成されてもよい。三相発電システム400Bは、図4Aを参照して前述された三相発電システム400Aに対するのと類似した方法で動作してもよい。
【0042】
図5は、図1を参照して前述したように、1つの実施例によるPCU102の構成要素を示す。コンデンサ502および536、コイル504、およびスイッチ506および508は、ブースト型のDC−DCコンバータ104を形成してもよい。線110は、DC−DCコンバータ104の正の入力端子526に連結されてもよく、線112は、DC−DCコンバータ104の負の入力端子528に連結されてもよい。コンデンサ502の入力端子およびコイル504の入力端子は、正の入力端子526に連結されてもよい。コイル504の出力端子は、スイッチ508の入力端子およびスイッチ506の入力端子に連結されてもよい。スイッチ506および508は、リレー、トランジスタ、バイポーラ・トランジスタ、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素または窒化ガリウム・トランジスタ、サイリスタ、直列接続MOSFET、サイリスタ・エミュレータ、およびIGBTと直列のダイオードを含むスイッチング機能を実行できるいかなる既知の型の技術も使用できるが、単一のMOSFETであってもよい。さらに、スイッチ506および508は、異なる型のスイッチであってもよい。代替実施例では、この例構成は部品コストを結果的に削減するが、効率もある程度犠牲にしうるが、スイッチ506は、ダイオードであってもよい。
【0043】
スイッチ508の出力端子は、コンデンサ536の入力端子に、および正のDC出力端子530に連結されてもよい。正のDC出力端子530は、固定正電圧DC線116に連結されてもよい。コンデンサ536は、例えば、数マイクロファラッドのコンデンサなど、高周波コンデンサであってもよく、かつ、高周波スイッチング・アーチファクトをフィルタリングしてもよい。コンデンサ502の出力端子、スイッチ506の出力端子およびコンデンサ536の出力端子は、負の入力端子528に連結されてもよい。さらに、コンデンサ502の出力端子、スイッチ506の出力端子、コンデンサ536の出力端子および負の入力端子528は、負のDC出力端子532に連結されてもよい。負のDC出力端子532は、固定負電圧DC線118に連結されてもよい。
【0044】
コイル510および516、スイッチ512および514、およびコンデンサ518は、単極電力コンバータ106を形成してもよい。コイル510の入力端子は、コンデンサ536の入力端子、スイッチ508の出力端子、および正のDC出力端子530に連結されてもよい。コイル510の出力端子は、スイッチ512の入力端子に連結されてもよい。スイッチ512は、リレー、トランジスタ、バイポーラ・トランジスタ、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素または窒化ガリウム・トランジスタ、サイリスタ、直列接続MOSFET、サイリスタ・エミュレータ、およびIGBTと直列のダイオードを含むスイッチング機能を実行できるいかなる既知の型の技術も使用できるが、単一のMOSFETであってもよい。スイッチ512の出力端子は、コイル516の入力端子およびスイッチ514の出力端子に連結されてもよい。スイッチ514は、リレー、トランジスタ、バイポーラ・トランジスタ、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素または窒化ガリウム・トランジスタ、サイリスタ、直列接続MOSFET、サイリスタ・エミュレータ、およびIGBTと直列のダイオードを含むスイッチング機能を実行できるいかなる既知の型の技術も使用できるが、単一のMOSFETであってもよい。代替実施例では、スイッチ514は、ダイオードであってもよい。スイッチ512の出力端子およびスイッチ514の出力端子は、共に連結され、単一の出力端子を形成してもよい。このように共に連結されて、スイッチ512および514は、ハーフブリッジ回路を形成してもよい。スイッチ512の出力端子およびスイッチ514の出力端子は、共に連結され、コイル516の入力端子に連結されうる単一の出力端子を形成してもよい。
【0045】
コイル516の出力端子は、コンデンサ518の入力端子に、および単極電力出力端子534に連結されてもよい。単極電力出力端子534は、単極電力線120に連結されてもよい。コンデンサ518の出力端子は、スイッチ514の入力端子、コンデンサ502の出力端子、スイッチ506の出力端子、コンデンサ536の出力端子、負の入力端子528、および負のDC出力端子532に連結されてもよい。コンデンサ518は、単極電力コンバータ106が結合されうる電力システムからの単極電力コンバータ106の高周波デカップリングを可能にしてもよい。
【0046】
コントローラ107は、制御線A、B、CおよびDをそれぞれ介して、スイッチ506、508、512および514の制御ゲートに制御信号を供給してもよい。コントローラ107は、それぞれが独立して動作されうる、複数の出力端子を備えていてもよい。制御線A、B、CおよびDは、スイッチ506、508、512および514の制御ゲートそれぞれに連結されてもよい。コントローラ107は、プログラマブル・コントローラまたはプロセッサ520、メモリー522、および通信モジュール524を含んでいてもよい。プログラマブル・コントローラ520は、メモリー522に格納された情報に応答して、論理演算を実行し、制御演算を実行し、監視演算を実行し、かつ通信演算を実行してもよい。線A、B、CおよびDは、プログラマブル・コントローラ520からの信号が線A、B、CおよびDを介して送信または受信できうるように、プログラマブル・コントローラ520に結合されてもよい。線A、B、CおよびDは、プログラマブル・コントローラ520からの信号がそれぞれスイッチ506、508、512および514の動作を制御できうるように、プログラマブル・コントローラ520に結合されてもよい。1つの実施例では、プログラマブル・コントローラ520は、DC−DCコンバータ104が、例えば、30KHzの高スイッチング周波数を有するよう、スイッチ506および508の動作を制御してもよい。通信モジュール524は、プログラマブル・コントローラ520に、正のDC出力端子530、負のDC出力端子532および単極電力出力端子534に連結された線を介して、および/またはその他の通信チャネル(例:無線または有線ネットワーク接続を介して)を介して、情報を送信および受信できるようにしてもよい。
【0047】
図6は、3つの相A602、B604およびC606間の相関を示す。図7は、2つの相、A702およびB704間の、例えば180°の二相システムに対する相関を示す。
【0048】
図8は、図5を参照して前述したように、PCU102によるパルス振幅変調(PAM)電流パルスに変換されうるパルス幅変調の変換結果の例を示す。短期間のほぼ方形の電圧パルス802は、スイッチ506のドレイン側での電圧を示してもよい。パルス幅808は、線Aを介したコントローラ107からの信号のパルス幅に近似してもよく、かつ、期間810は、PCU102のスイッチング期間であってもよい。円形の半波整流正弦波804は、コントローラ107からの制御信号の状態およびスイッチ512および514の状態に応じて、単極電力出力端子534から線AまでにおけるPCU102の出力であってもよい。コンデンサ536は、コイル510および516およびコンデンサ518と共に、再構成フィルタとして機能し、円形の半波整流正弦波804を生成してもよい。三角波形806は、同一期間中、PCU102に連結されたPV108を通して発生しうる電流の変化を示し、かつ、上記再構成フィルタによって生成された比較的大きいパルス幅変調電流パルスに関係なく、比較的一定のPV108電流の維持において、コイル504およびコンデンサ536が持ちうる効果を示す。
【0049】
図9は、単相発電システムにおいて並列に接続された5つのPCUのグループの個々の電力曲線および所定の期間における5PCU単相発電システムの合計電力曲線間の相関を示す。5PCU単相発電システムに関して検討しつつ、無制限の数のPCUを並列に接続してもよい。上記の通り、電力の単相を含むように、各PCUの出力を並列に接続するよう、PVをPCUに連結し、かつ、無制限の数のPCUを並列に接続してもよい。太陽光がPVに入射し始めると、各PVから利用できる電力は、そのPVの最大電力未満であってもよい。低電力状態中(朝の日の出中など)、すべての単極電力コンバータが一度に動作状態に置かれた場合、5PCUのグループの各単極電力コンバータは、非効率状態で動作してもよい。効率を上げるには、第1の期間(時間914から916まで)において、第1のPCUの単極電力コンバータは、作動され、それによって、上記第1のPCUの電力曲線902あたりの負荷に電力を供給してもよい。DC−DCバス電圧(それによって利用できる電力)は増え続けるため、期間916から918の間、第2のPCUの単極電力コンバータを有効化し、DC−DCバス電圧、従って利用できる電力が増すため、電力曲線904によって図示の通りにその電力を増してもよい。負荷924への合計電力は、第2の期間(時間916から918まで)の間の第1および第2のPCUの単極電力コンバータの複合電力であってもよい。電力が増すに連れ、続くPCUが作動されてもよい。第3のPCUの単極電力コンバータが第3の期間(時間918から920まで)に作動され、それによって、電力曲線906によって示される、その電力を供給してもよい。第4のPCUの単極電力コンバータが第4の期間(時間920から922まで)に作動され、それによって、電力曲線908によって示されるように、その電力を供給してもよい。時間922の後、第5のPCUの単極電力コンバータが作動され、それによって、電力曲線910によって示される、その電力を供給してもよい。
【0050】
1つの実施例において、続くそれぞれのPCUの単極電力コンバータは、前に有効化されたPCUの単極電力コンバータがその最大効率状態912に達する前に、一定のDC−DC電圧で有効化されてもよい。図9に示される通り、作動中、所定のPCUの単極電力コンバータは、別のPCUの単極電力コンバータとは異なる最大効率点を有する場合があるが、すべてのユニットは、同じ最大効率点912を有していてもよい。DC−DC電圧は増え続けるため、円滑な転移を提供するため、毎回前の上記ユニットがその最大効率状態に達する前に、より多くのPCUの単極電力コンバータが有効化されてもよい。それに応じて、各対応転移(トリガー)点914、916、918、920および922それぞれにおいて、個々の電力曲線902、904、906、908および910によって示されるように、各PCUの単極電力コンバータが有効化されるに連れ、システムに対する合計(複合)電力は増してもよい。
【0051】
代替実施例では、各PCUの単極電力コンバータは、一意のDC−DCバス電圧値(トリガー値)において、動作を開始し、それによって、図9に示す、交互の有効化効果を生じる構成とされてもよい。別の実施例では、物理的に結合器筐体に最も近いPCUの単極電力コンバータは、最初に有効化され、次に最も近いもの以降が有効化されてもよい。この方法は、接続線の長さを最小化することにより、効率の向上を図り、それによって、抵抗損失を最小限に抑えてもよい。さらに別の代替実施例では、いずれの単極電力コンバータも別の単極電力コンバータよりも長い全体時間で動作しうるよう、制御方法は、PCUの単極電力コンバータの間で、割り当てられたトリガー電圧を順に変えてもよい。このように、その他の単極電力コンバータよりも多く使用することで生じる単極電力コンバータへの損傷は回避しうる。上記種々の実施例において、割り当てられたトリガー点は、各営業日などの任意の間隔で変更されてもよい。
【0052】
図9に示される実施例は、全日射量が利用可能だが、例えば、グリッドなどの負荷が利用できる出力全体を要求しえない場合にも採用しうる。負荷要求が下がるに連れ、単極電力コンバータの数は、既定のスケジュールに応じて、減らしうる。その後、負荷要求が増すに連れ、更なる単極電力コンバータが再度有効化されてもよい。日没中、日射量が減るため、例えば、一日の終わりに減少手法を用いてもよい。
【0053】
工場から必要とされる最大電力は、図9に示す曲線924によって決定されてもよい。これは、最大電圧モードでの増加の操作に対応する。リンク電圧Vlinkがターゲット電圧を超える場合、MPPTターゲットは無効にされ、単極電力コンバータ入力電力は一定量(パネル電流および電力が減るように、入力電圧ターゲットが増す)減らされてもよい。その後、DCリンク109の電圧Vlinkが低下した場合、単極電力コンバータへの入力ターゲット電圧は、MPP電圧に達し、かつMPPT操作が再開しうるようになるまで、徐々に上がってもよい。
【0054】
代替実施例では、すべての利用可能なPCUおよびその関連する単極電力コンバータをその最大効率状態に制御することで供給される電力を超えて、電力がシステムに要求されうる。それに応じて、単極電力コンバータは、すべての単極電力コンバータがその既定の最大電力状態に達するまで、ある程度の効率を犠牲にして、高電力構成に制御されうる。例えば、PCUに連結されたPVに対する最大効率点は、約150ワットとなり、かつ、最大許容電力は240ワットになりうる。最大電力は、電子部品がサポートできる最大となるか、もしくは、それを超えると損傷が生じうる規定値になりうる。
【0055】
1つの実施例では、所定のPCUの単極電力コンバータが機能しない(例えば、障害により停止)場合、その割り当てられたトリガー電圧に応じて有効化される、同じ相のその他のPCUのその他の単極電力コンバータに、上記PCUの対応するDC−DCコンバータおよびその他のPCUのDC−DCコンバータから入ってくる電力が供給されてもよい。
【0056】
上記種々の実施例では、すべてのDC−DCコンバータ未満が並列に接続されてもよい。上記種々の実施例では、単極電力コンバータは、任意の瞬間にアクティブになってもよい。例えば、送電網などの負荷の電力要件が工場から利用できる最大電力未満になりうるため、もしくは、利用できる入力電力がピーク出力電力に要求される電力未満で有効化されうるため、単極電力コンバータの一部は有効化されず、それによって、動作している単極電力コンバータをそれぞれ、それ自体のピーク効率で動作させるようにしてもよい。
【0057】
図10は、PCUによる、正のDC電圧、負のDC電圧および単極電力出力を生成する1つの実施例による方法1000を示す。例えば、PCUは、図1〜5を参照して上述されるPCU102であってもよい。方法1000は、PCU102のコントローラ107によって実施されてもよい。ブロック1002において、コントローラ107は、DC−DCコンバータのスイッチを開閉して、正のDC電圧および負のDC電圧を生成してもよい。例えば、コントローラ107は、DC−DCコンバータ104のスイッチ506および508を開閉して、正のDC電圧および負のDC電圧を生成してもよい。ブロック1004において、コントローラ107は、単極電力コンバータのスイッチを開閉して、単極電力出力を生成してもよい。例えば、コントローラ107は、スイッチ512および514を開閉して、単極電力出力を生成してもよい。
【0058】
図11は、PCUによる、変調DC出力およびAC出力を生成する1つの実施例による方法1100を示す。例えば、PCUは、図1〜5を参照して上記のPCU102であってもよい。方法1100は、PCU102のコントローラ107によって実施されてもよい。ブロック1102において、コントローラ107は、DC−DCコンバータのスイッチを開閉して、変調DC出力を生成してもよい。例えば、コントローラ107は、DC−DCコンバータ104のスイッチ506および508を開閉して、変調DC出力を生成してもよい。ブロック1104において、コントローラ107は、単極電力コンバータのスイッチを開閉して、変調DC出力をAC出力に変換してもよい。例えば、コントローラ107は、スイッチ512および514を開閉して、変調DC出力をAC出力に変換してもよい。
【0059】
図12は、並列に連結された複数のPCUを備える発電システムを操作する、1つの実施例による方法1200を示す。例えば、上記発電システムは、図2を参照して上述の発電システム200であってもよい。方法1100は、結合器筐体114のコントローラ142によって実施されてもよい。ブロック1202において、コントローラ142は、第1のPCUを作動させてもよい。例えば、コントローラ142は、線116Aおよび/または118A上の通信信号を介して、PCU102Aを作動させてもよい。判定ブロック1204において、コントローラ142は、第1のPCUの出力がトリガー値に達したかを判定するため、第1のPCUの出力を監視してもよい。トリガー値は、電圧値または最大電力レベルなどの値であってもよい。トリガー値に達しなかった場合(つまり、判定ブロック1204=「いいえ」)、コントローラ142は、第1のPCUの出力を監視し続けてもよい。トリガー値に達した場合(つまり、判定ブロック1204=「はい」)、ブロック1206において、コントローラ142は、第2のPCUを作動させてもよい。例えば、コントローラ142は、線116Bおよび/または118B上の通信信号を介して、PCU102Bを作動させてもよい。
【0060】
図13は、結合器筐体の動作を制御して、単極電力出力への単極電力の流れを妨げる、1つの実施例による方法1300を示す。例えば、上記結合器筐体は、図1を参照して上述の発電システム100の結合器筐体114であってもよい。方法1300は、結合器筐体114のコントローラ142によって実施されてもよい。ブロック1302において、コントローラ142は、リレーを開いて、単極電力出力への単極電力の流れを妨げてもよい。例えば、コントローラ142は、線C上の制御信号を介して、リレー126を開いてもよい。ブロック1304において、コントローラ142は、PCUに信号を送信してもよい。例えば、コントローラ142は、線116および/または118を介して、PCU102に信号を送信してもよい。例えば、コントローラ142からPCU102への信号は、PCU102での単極電力の生成を停止する指示であってもよい。ブロック1306において、コントローラ142は、PCU102からの信号を受信してもよい。例えば、コントローラ142は、線116および/または118を介して、PCU102から信号を受信してもよい。例えば、PCU102からの信号は、PCU102が単極電力の生成を停止したことを示す内容であってもよい。
【0061】
本明細書に記載される上記種々の実施例は、直流源の制御および直流から三相交流への変換に有用でありうる。直流源の例には、太陽光パネル、風力タービン、バッテリー、地熱、潮力、水力発電、熱電および圧電電力システムが含まれる。検討のために、太陽光システムの実施例は、上記種々の実施例の機能および能力を説明するための例として用いられる。しかしながら、当業者は、本明細書に記載の回路およびプロセスがその他の直流源にも同様に適用されうることを認めるだろう。従って、特許請求の範囲の範囲は、特許請求の範囲において明示的に記載されている場合を除き、太陽光発電用途に限定されるべきではない。
【0062】
上述の方法の説明およびプロセス・フロー図は、単に事例として提供されており、上記種々の態様の手順は、提示されている順序で実行されるべきであることを求める、または暗示することを意図していない。当業者のいずれかによって理解されるように、上述の態様における手順の順序は、任意の順序で実行されてもよい。「それ以降」、「それから」、「次に」などの言葉は、上記手順の順序を限定するものではなく、これらの言葉は単に、方法の説明を読者に案内するために用いられる。さらに、例えば、冠詞「a」、「an」または「the」を用いた、単数形の特許請求の範囲の構成要素への参照は、上記構成要素を単数形に限定するものとして解釈されるべきではない。
【0063】
本明細書に記載の上記態様に関連して説明されている上記種々の例示されている論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム手順は、電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、または両方の組み合わせとして実施されてもよい。このハードウェアおよびソフトウェアの互換性を明確に説明するため、種々の例示的構成要素、ブロック、モジュール、回路および手順は、それらの機能に関して、一般的に説明されてきた。上記機能がハードウェアまたはソフトウェアのどちらかとして実施されるかは、システム全体に課せられる特定の用途および設計上の制約によって決まる。当業者は、各特定の用途に対する様々な方法において、説明された機能を実施しうるが、上記実施の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じさせるものとして解釈されるべきではない。
【0064】
本明細書に記載の上記態様に関連して説明されている上記種々の例示されている論理、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、用途固有の集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)またはその他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリート・ゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または本明細書に記載の機能を実行するよう設計されたこれらの任意の組み合わせによって実施または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、選択的に、上記プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、プログラマブル・コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューター・デバイスの組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、またはその他任意の当該構成として実施されてもよい。代わりに、所定の機能に固有の回路によって、一部の手順または方法が実施されてもよい。
【0065】
1つまたは複数の態様において、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、プログラマブル・ロジック・アレイ、またはこれらの任意の組み合わせにおいて実施されてもよい。ソフトウェアで実施される場合、上記機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして、記憶または伝送されてもよい。本明細書で開示されている方法またはアルゴリズムの手順は、有形の非一時的コンピュータ可読媒体またはプロセッサ可読媒体に置かれうる、実行された、プロセッサが実行可能なソフトウェア・モジュールにおいて実施されてもよい。コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできうる、非一時的、コンピュータ可読およびプロセッサ可読媒体は、任意の利用可能な媒体でよい。限定ではなく、例としては、このような非一時的な、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、または命令またはデータ構造の形式で必要なプログラム・コードを携帯または記憶するのに使用できうる、かつ、コンピュータによってアクセスしうるその他の任意の媒体が含まれてもよい。本明細書で使用されているように、ディスク(diskまたはdisc)は、ディスクがレーザーで光学的にデータを再生する一方で、通常、ディスクが磁気的にデータを再生する、コンパクト・ディスク(CD)、レーザー・ディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー・ディスク、およびブルーレイ・ディスクを含む。上記ディスクの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含められるべきである。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータ・プログラム製品に組み込まれうる、プロセッサ可読媒体および/または非一時的コンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組み合わせまたは組として存在してもよい。
【0066】
開示された実施例の前述の説明は、当業者が本発明を実施または使用できるようになされている。これらの実施例に対する種々の修正は、当業者にとって明らかであり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書で定義される一般的な原理は、その他の実施例に適用しうる。従って、本発明は、本明細書に示される実施例に限定されるものではなく、下記の特許請求の範囲および原理に一致する最も広範な範囲および本明細書において開示される新規な機能が認められうる。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13