特許第6124920号(P6124920)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6124920
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】成形装置のシールシステム
(51)【国際特許分類】
   B29C 49/46 20060101AFI20170424BHJP
   B29C 49/06 20060101ALI20170424BHJP
   B29C 49/12 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   B29C49/46
   B29C49/06
   B29C49/12
【請求項の数】14
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-548887(P2014-548887)
(86)(22)【出願日】2012年12月20日
(65)【公表番号】特表2015-506288(P2015-506288A)
(43)【公表日】2015年3月2日
(86)【国際出願番号】US2012070922
(87)【国際公開番号】WO2013096609
(87)【国際公開日】20130627
【審査請求日】2015年12月9日
(31)【優先権主張番号】61/578,564
(32)【優先日】2011年12月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/721,291
(32)【優先日】2012年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510156594
【氏名又は名称】アムコー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】マキ,カーク エドワード
(72)【発明者】
【氏名】リッシュ,ジョージ デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,ブラッドリー
【審査官】 内藤 康彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−166482(JP,A)
【文献】 特表2009−533290(JP,A)
【文献】 特表2011−506130(JP,A)
【文献】 特開昭54−008080(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C49/00−51/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端部と支持リングとを有する予成形品を成形して容器を生成するシステムであって、
上記システムは、
内壁を規定するとともに上記予成形品を受け入れる金型空洞部を有する金型と、
入口部と出口部とを有し、液体物質である流体を吐出する加圧システムと、
上記加圧システムから上記流体を受け取り、所定の圧力の上記流体を上記予成形品に導入することにより、上記予成形品を上記金型の上記内壁に向けて拡張させることで成果物としての容器を成形するブローノズルと、
上記ブローノズルと上記予成形品の上記端部との間を分離可能に接続する第1シール接続部と、
上記ブローノズルと隣接する特徴部との間を分離可能に接続する第2シール接続部とを備えており、さらに、
上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に操作可能に接続された吸引ポートシステムを備えており、
上記吸引ポートシステムは、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間の空間に残留した流体を除去するのに十分な負圧を付与することを特徴とするシステム。
【請求項2】
上記第1シール接続部および上記第2シール接続部は、上記容器を成形する前に、上記予成形品の外面に沿った上記流体の浸出を防止するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
上記隣接する特徴部は上記予成形品における上記支持リングの上面を含み、上記第2シール接続部は上記ブローノズルと上記予成形品における上記支持リングの上面との間に配置されているか、あるいは、
上記隣接する特徴部は上記金型を含み、上記第2シール接続部は上記ブローノズルと上記金型との間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
上記支持リングの底面と上記金型との間に第3シール接続部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
上記第3シール接続部は、上記支持リングの底面と上記金型とが物理的に接続されたときに、上記支持リングの底面と上記金型との間を上記流体が流れることを防止する流体シールを含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
上記第1シール接続部が、上記ブローノズルが上記予成形品の端部の上面と物理的に接続されたときに、上記ブローノズルと上記予成形品の端部の上面との間を上記流体が流れることを防止する流体シールを含む構成、および、
上記第2シール接続部が、上記ブローノズルと上記隣接する特徴部とが物理的に接続されたときに、上記ブローノズルと上記隣接する特徴部との間を上記流体が流れることを防止する流体シールを含む構成のうちの少なくとも一方の構成を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
上記予成形品内に上記流体を導入する前、導入している期間中、あるいは導入した後に、上記予成形品内の空気を排出するためのベント手段を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
上記ベント手段が、上記加圧システムから上記予成形品まで延伸する流体流路に沿って上記第1シール接続部よりも上流側に配置されている構成、
上記ベント手段が、上記流体の流路に沿って上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に配置されている構成、および、
上記ベント手段が、拡張位置と収縮位置との間を滑動して移動可能であり、かつ上記流体を上記予成形品に導入する前または導入している期間中に上記予成形品に分離可能に接続するように操作可能な伸縮棒を有する伸縮棒システムとに備えられる上記伸縮棒内に配置されている構成のうちのいずれか1つ以上の構成を備えていることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
上記ベント手段は、当該伸縮棒内を延伸する中心穴を有する伸縮棒内に設けられていることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
上記予成形品内の空気を上記ベント手段を介して排出するために上記予成形品内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段をさらに備えていることを特徴とする請求項8または9に記載のシステム。
【請求項11】
上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に操作可能に接続された背圧システムを備え、
上記背圧システムは、上記流体を導入している期間中における上記予成形品内の圧力と同じ圧力の背圧を付与することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
上記背圧システムに操作可能に接続されたバルブシステムを備え、
上記バルブシステムは、上記予成形品内に上記流体を導入している期間中は閉じられており、上記予成形品内に上記流体を導入した後に、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に残留した流体を除去するために開かれることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
上記吸引ポートシステムは、
上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に接続された1または複数のポートを備えていることを特徴とする請求項に記載のシステム。
【請求項14】
端部と支持リングとを有する予成形品を成形して容器を生成する方法であって、
内壁を規定するとともに上記予成形品を受け入れる金型空洞部を有する金型内に上記予成形品を配置する工程と、
ブローノズルから所定の圧力の流体を上記予成形品に導入することにより、上記予成形品を上記金型の上記内壁に向けて拡張させることで成果物としての容器を成形する工程であって、上記流体は液体物質である工程とを含み、さらに、
上記ブローノズルを用いて上記予成形品内に上記流体を導入する前に、上記ブローノズルと上記予成形品の端部との間に第1シール接続部を接続する工程と、
上記ブローノズルと隣接する特徴部との間を分離可能に第2シール接続部を接続する工程とを含み、さらに、
上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に操作可能に接続された吸引ポートシステムを用いて負圧を付与することにより、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間の空間に残留した流体を除去する工程とを含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、US実用新案出願13/721,291(2012年12月20日出願)、およびUS仮出願61/578,564(2011年12月21日)の優先権を主張するものである。これら両出願の開示内容は全て参照によって本願明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
この開示は、主に、容器を物質(例えば液体物質など)で充填するための装置に関するものである。より具体的には、この開示は、ポリエチレンテレフタレート(PET;polyethylene terephthalate)の容器を単一の工程でブロー成形および注入充填するために用いられるシール(密閉)装置およびシール方法に関するものである。
【0003】
(背景技術)
この欄では、本発明の開示に関連する背景技術の情報を提供するが、それらは必ずしも公知技術ではない。
【0004】
環境問題等の高まりにより、現在では、従来ガラス容器で供給されていた様々な商品の包装に、プラスチック容器、具体的にはポリエステル、より具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)製の容器が用いられている。消費者だけでなく、製造業者や充填業者も、PET容器は、軽量であり、安価であり、リサイクル可能であり、大量生産可能であることを認識している。
【0005】
容器の製造業者は、PETの透明性を増大させるために、機械加工工程や熱処理工程を行う。機械加工工程は歪み硬化を得るために非晶質材料を配向させる処理を含む。上記処理は、主に、射出成形されるPETの予成形品を長手方向に伸ばす工程と、上記のPETの予成形品を横方向あるいは径方向に膨張させてPET容器を形成する工程とを含む。製造業者はこの組み合わせを容器内の分子構造の2軸配向として定義している。
【0006】
伝統的に、ブロー成形および注入充填は2つの独立した工程として発展してきた経緯があり、多くの場合、これら2つの工程は異なる会社によって行われている。容器への充填をより低コストで行うために、充填業者の中にはブロー成形装置を室内で移動させて充填ライン中に直接ブロー成形装置を統合させている例もある。設備メーカは、それによる利点を、ブロー成形と充填とを完全に同期させることを保証するように設計された「統合された」システムと認識して販売している。上記の2つの工程を集約する努力が行われてきたが、現在もブロー成形と注入充填とは2つの独立した別々の工程として行われている。このため、これら2つの工程を別々に行っている限り多大なコストが必要になる。このため、単一の工程での容器への充填に適した液体あるいは水力によるブロー成形システムが求められている。また、単一の工程で容器への充填と成形とを行う成形システムに特に適した予成形品が求められている。
【0007】
〔発明の概要〕
この欄では、本開示の一般的な概要を提示するが、それらは本発明の全ての態様や特徴を完全に開示するものではない。
【0008】
本開示は、端部と支持リングとを有する予成形品から容器を形成するためのシステムを示す。上記システムは、上記予成形品を受け入れるように形成された金型内壁を規定する金型空洞部を有する金型と、流体の入口部および出口部を有する加圧システムと、上記流体を上記加圧システムから受け取って上記予成形品内に所定の圧力で導入し、上記予成形品を上記金型の内壁に向けて膨張させ、成果物としての容器を生成するブローノズルとを備えた成形装置を有している。また、上記システムは、上記ブローノズルと上記予成形品の端部との間を分離可能に接続する第1シール接続部と、上記ブローノズルと隣接する特徴部分との間を分離可能に接続する第2シール接続部とを備えている。
【0009】
適用可能なさらなる領域は本明細書の開示から明らかになるであろう。この欄における記載および実施例は、例証のためのものであり、本発明の概念を限定するためのものではない。
【0010】
〔図面〕
本明細書に添付する図面は、選択された実施例の例証のためのものであり、利用可能な全ての手段を示すものではなく、本発明の概念を制限するためのものでもない。
【0011】
図1は、伸縮棒および加圧流体を用いて容器を成形する装置の下部の部分断面図であり、中心線の左側は拡張位置に配置された状態を示しており、中心線の右側は収縮位置に配置された状態を示している。
【0012】
図2は、図1に示した伸縮棒および加圧流体を用いて容器を成形する装置の上部の部分断面図であり、中心線の左側は拡張位置に配置された状態を示しており、中心線の右側は収縮位置に配置された態を示している。
【0013】
図3は、本発明の一実施形態にかかるベントシステムの部分断面図であり、上記ベントシステムは当該ベントシステムを開状態と閉状態とに選択的に切替可能なバルブシステムを有している。
【0014】
図4は、本発明の一実施形態にかかる中心からずれたベントシステムの部分断面図である。
【0015】
図5は、中心からずれた上記ベントシステムの上面の模式図である。
【0016】
図6は、本発明の一実施形態にかかる伸縮棒内に配置されたベントシステムを有するシールピンの部分断面図である。
【0017】
図7は、本発明の一実施形態にかかる複数のベント(排出口)を有する伸縮棒の部分断面図である。
【0018】
図8は、本発明の一実施形態にかかる中心からずれた単一のベントシステムの部分断面図である。
【0019】
図9は、本発明の一実施形態にかかる収集リングおよび主排出路に流動的に接続される複数のベントの上面の模式図である。
【0020】
図10は、本発明の一実施形態にかかるベントシステムの部分断面図である。
【0021】
図11は、本発明の一実施居形態にかかる吸引システムの部分断面図である。
【0022】
図12は、本発明の一実施形態にかかる吸引システムの部分断面図である。
【0023】
図13は、本発明の一実施形態にかかる吸引システムの部分断面図である。
【0024】
複数の図面を通して、同じ符号は同じ部材を示している。
【0025】
〔発明の詳細な説明〕
実施例について、図面を参照しながらより詳細に説明する。これらの実施例により、本開示はより完全になり、当業者にその範囲は完全に伝わるであろう。本開示の実施例の理解を促進させるために、特定の要素、装置、方法などの様々な具体例を示す。当業者であれば、特定の具体例に制限されるものではなく、実施例を多様な異なる形態で具体化してもよく、本開示の概念が制限されるべきでないことは明らかであろう。
【0026】
本明細書で用いる用語は、特定の実施例を記述するためだけのものであり、本発明の概念を制限することを意図したものではない。本明細書において、“a”、“an”、“the”という用語は、文脈から自明でない限り、複数の場合も含み得る。「含む」、「含んでいる」、「備えている」、「有する」などの用語は包括的な表現であり、指定された特徴、数、工程、操作、要素、および/または部材の存在を特定するが、他の特徴、数、工程、操作、要素、部材、および/またはそれらの組み合わせの存在を排除するものではない。本明細書に開示する方法の工程、処理、および操作は、その実行の順序を特に指定しない限り、必ずしも説明あるいは図示する順序に制限されるものではない。また、追加の工程あるいは代替の工程を含めてもよい。
【0027】
要素あるいは層が、他の部材の「上に」配置されている、他の部位に「係合されている」、他の部材に「接続されている」、あるいは他の部材に「連結されている」などと記載されている場合、他の部材の上に直接配置、係合、接続、あるいは連結されていてもよく、他の要素あるいは層を介して配置、係合、接続、あるいは連結されていてもよい。これに対して、要素が、他の部材の「上に直接」配置されている、他の部材に「直接係合されている」、他の部材に「直接接続されている」、あるいは他の部材に「直接連結されている」と記載されている場合、他の要素あるいは層は介在しない。要素間の関係を示す他の用語(例えば、「〜の間に」に対して「直接〜の間に」、「隣接」に対して「直接隣接」など)についても同様に解釈すべきである。本明細書で用いる「および/または」という用語は、対応する1または複数のアイテムの全ての組み合わせを含む。
【0028】
本明細書では、要素、部材、領域、層および/または部分、複数の要素、複数の部材、複数の領域、複数の層および/または複数の部分などに第1、第2、第3などの用語を用いているが、これらの用語によって、要素、部材、領域、層および/または部分、複数の要素、複数の部材、複数の領域、複数の層および/または複数の部分の範囲が制限されるものではない。これらの用語は、要素、部材、範囲、層、あるいは部分などを、他の要素、部材、範囲、層、部分等と区別するためだけに用いられるものである。本明細書において、「第1」、「第2」あるいはその他の番号を示す用語を用いている場合、特に言及しない限り、順序や順番を制限するものではない。したがって、以下の説明において、第1要素、第1部材、第1領域、第1層あるいは第1部分といった用語を用いている場合、実施例の開示から逸脱しない限り、第2要素、第2部材、第2領域、第2層あるいは第2部分といった用語に置き換えてもよい。
【0029】
本明細書において、空間の位置関係を示す用語(例えば、「内部」、「外部」、「直下」、「下方」、「下部」、「上方」、「上部」など)は、ある部材または特徴部分の、図中に示された他の部材あるいは特徴部分との関係を理解しやすいように用いられる。空間の位置関係を示す用語は、図示された方位に加えて、装置の使用状態や向きに応じた異なる方位を包含していてもよい。例えば、他の要素あるいは特徴部分の「下」あるいは「下方」に配置されていると記述されている部材は、図中において装置がひっくり返されている場合には上記他の部材あるいは特徴部分の「上方」に配置される。したがって、例示した「下」という用語は上の場合も下の場合も含み得る。装置が他の方位に回転(例えば90°回転あるいは他の角度だけ回転)すれば、上記の空間の位置関係を示す用語もそれに応じて解釈されるべきである。
【0030】
本明細書では、成形工程において液体を注入することができる成形装置およびノズルシステム、およびそれを用いた方法について説明する。本開示は、さらに、成形工程に関連する内部液体圧力を制御および/または除去する方法および装置を提供する。これらの液体は使い捨ての液体であってもよく、液体製品であってもよい。すなわち、上記容器を成形するために用いられる液体が最終包装形態において容器内に残るようにしてもよい。上記のブロー成形装置およびノズルシステムにより、汚物混入の機会を最小限にし、製造工程中の漏洩を防止することができる。これらの原理により、衛生状態や清潔さを犠牲にすることなく、容器の成形および充填を単一の工程で実現することができる。
【0031】
本明細書で詳細に示すように、本発明の成形装置およびノズルシステムの形状およびそれらによって形成される容器の形状は、多くの変形例の中の任意の形状にすることができる。本開示の成形装置は、複数の容器のうちの任意のものを保持できる構成であってもよく、多様な液体あるいは商品(飲料、食料、あるいは他の熱い充填タイプの材料など)について用いることができる。
【0032】
成形装置およびノズルシステムのサイズおよび形状は、容器のサイズおよび要求される操作パラメータに応じて設定すればよい。したがって、本明細書に記載している設計には多様な変形が可能である。成形装置が、吸引部あるいは吸引領域(例えば、パネル、リブ、スロット、くぼみなど)を有する容器に用いられる様々な特徴部分を有していてもよい。
【0033】
本開示は、液体に用いられるワンピースのプラスチック容器に関するものである。一般に、これらの容器は、形成された後、円筒状の側壁が形成された端部を有する上面部分を備えた本体が設けられる。全体に、上記端部と上記端部から下方に伸びる肩部が形成される。上記肩部は上記端部と側壁部との間を接続して遷移部を形成する。上記側壁部は上記肩部から底部まで下方に延伸している。上部遷移部が上記肩部と上記側壁部との間の遷移領域に設けられていてもよい。下部遷移部が上記底部と上記側壁部との間の遷移領域に設けられていてもよい。
【0034】
容器が首部を有していてもよい。上記首部は、非常に低い高さを有している。すなわち、上記首部は、上記端部から短い長さだけ延伸している。あるいは、上記首部は、上記端部と上記肩部との間を接続する短い長さ部分である。上記上面部分は開口していてもよい。上記容器の例として、飲料容器および食料容器の例を示すが、容器の形状(例えば側壁部および開口部など)は異なっていてもよい。
【0035】
プラスチック容器の端部に、溝と支持リングとを有する溝領域を設けてもよい。上記溝領域は、同様の溝が形成された閉止部材あるいはキャップ(図示せず)を取り付けるための手段として設けられている。あるいは、上記プラスチック容器の端部を接続するための他の仕組み(例えば圧着あるいは嵌め込みキャップなど)を備えていてもよい。上記閉止部材あるいはキャップ(図示せず)は、上記容器を気密シールするように上記端部に接続されることが好ましい。上記閉止部材あるいはキャップ(図示せず)としては、その後に行われる熱処理に適した、従来から用いられているプラスチックあるいは金属材料などを用いることができる。
【0036】
上記容器は、本明細書に開示する原理に従って形成することができる。図1図8は、支持リング102を有する容器の予成形品100を示している。上記支持リング102は、様々な製造工程を通して当該予成形品を運んだり向きを変えたりするために用いられる。例えば、上記予成形品は、上記支持リング102を用いて運ばれてもよく、上記支持リング102は上記予成形品を成形金型内に位置決めするために用いられてもよく、上記支持リング102は成形された中間生成物の容器を運ぶために用いられてもよい。また、支持リング102を、成形工程および充填工程の期間中に成形ノズルシステムと予成形品100との間のシール(気密)を強化するために用いてもよい。まず、上記予成形品は、上記支持リングが金型の上端で拘束された状態で金型内に配置される。一般に、金型はブロー成形される容器の外形形状に対応する内壁を有している。より具体的には、本開示にかかる金型は、本体形成領域と底部形成領域とを規定している。
【0037】
内部伸縮棒装置20(図1および図2参照)は、金型内の加熱された予成形品を伸長あるいは拡張させ、それによってポリエステル材料の分子を上記容器の中心の長手方向に対応する1軸方向に配向させる。上記伸縮棒が上記予成形品を拡張させている間、液体が上記予成形品を上記1軸方向に拡張すること、および周方向あるいは環方向に拡張することを補助し、それによって上記ポリエステル材料が金型の形状に実質的に適合し、さらに、上記ポリエステル材料の分子を上記軸方向に略垂直な方向に配向させる。これにより、上記容器の中間生成物の一部、大部分、あるいは全域において、上記ポリエステル材料の2軸配向を実現させることができる。上記容器を上記金型から取り出すまでの期間、加圧された液体により、大部分の分子が2軸配向したポリエステル材料を上記金型に対して押し付ける。
【0038】
図1および図2に示した成形装置10およびノズルシステムでは、内部伸縮棒装置20とノズルシステム22とはそれぞれ個別に動作させることができるが、これら各部材を一緒に動作させるようにしてもよい。内部伸縮棒装置20は、ハウジング26内に滑動可能に設けられた伸縮棒部材アッセンブリ24を備えている。上記伸縮棒部材アッセンブリ24およびノズルシステム22のそれぞれについて、伸長(拡張)した状態と収縮した状態とを図示している(それぞれ、図1および図2の中心線CLの左側、および図1および図2の中心線CLの右側)。
【0039】
伸縮棒部材アッセンブリ24は、ハウジング26の中心穴30内に滑動可能に備えられた伸縮棒28を有している。伸縮棒28は、略円筒形状を有しており、先端部32が遠位端側に配置され、ピストン部34が基部側に配置されている。先端部32は、製造工程の間(成形中および充填中)、予成形品100と接続される形状を有している。ピストン部34は、緊密に一致するピストンアッセンブリ(例えば、空力式、水力式、油圧式、機械式など)を規定するピストン室36内に収容されている。ピストン部34は、空力式、水力式、油圧式、機械式などのピストン室36A,36B内の圧力の変化に反応し、拡張位置(左側)と収縮位置(右側)との間の中心線CLに沿う方向に移動する。ピストン部34の移動に応じて対応する伸縮棒28および先端部32も移動する。
【0040】
また、ノズルシステム22は、ハウジング26内に滑動可能に設けられたシール棒(密閉棒)50を備えていてもよい。すなわち、ノズルシステム22は、ハウジング26の中心穴30内に滑動可能に設けられたシール棒50を備えていてもよい。シール棒50は、遠位端側に設けられた係合シール部52と、基部側に設けられたピストン部66とを備えている。シール棒50は、中心穴30の狭くなっている遠位部56に対応する形状を有している。シール部52を中心穴30の広くなっている中間部31から離間した収縮位置に配置すると、そこを液体が流れることが可能になる。また、シール部52を狭くなっている遠位部56と当接してシールする拡張・着座位置に配置することもできる。上記拡張・着座位置において、シール部52は、流体入口部58から中心穴30の環部60を通って中心穴30の広がっている中間部31に流体が流れることを許容する。しかしながら、この位置では、ノズルシステム22から流体が流れ出すことは防止される。上記収縮位置では、シール部52は、狭くなった遠位部56から離間し、流体入口部58から中心穴30の環部60を通って中心穴30の広がっている中間部31に流体が流れ、流体吐出部62から予成形品100内に流体が流れることが許容される。予成形品100は、予成形品100内の流体圧力によって拡張し、金型と一致する所定の形状に成形される。所望の最終形状を得るために、典型的には、予成形品を金型の全ての部分に押し付けるのに十分な高さの流体圧力を選択する必要がある。成形工程が完了すると、シール部52は拡張・着座位置に戻り、それによって流体吐出部62をシールし、上記ノズルから上記流体が流れることを防止できる。
【0041】
図1に示すように、ハウジング26が、ハウジング26の底面に沿って形成された、予成形品100を受け入れて予成形品100の溝領域、下部シールリッジ部、および/または支持リングに沿ってシールする環状の窪み70を備えていてもよい。図3図4、および図8に示すように、予成形品100と環状の窪み70との間に(例えば環状の窪み70の上面に沿って)、ノズルシステム22を予成形品100に組み合わせてこれら両部材の間の流体をシール(密閉)するシール部材71を配置してもよい。
【0042】
また、ノズルシステム22と予成形品100との間のシール接続を強化する1または複数のシール部材を用いてもよい。より具体的には、ノズルシステム22と予成形品100との間のシール表面の全域をより強固にシールするために、1または複数のシール部材を用いてもよい。本明細書に開示するこれらの付加的なシール部材は、シール部材71に加えて、および/またはシール部材71に代えて用いることができる。ノズルシステム22と予成形品100との間のシール機構は、成形工程および充填工程の間に予成形品100の上部の流体をシールするだけでなく、首部支持リング102の上部および/または底部をシールするためのものであってもよい(図8参照)。それにより、成形工程および充填工程の前に、金型内、および/または予成形品100の外部に沿って液体が浸出することを防止または最小化できる。現在のシール技術を用いることにより、より高い成形圧力に使用することもできる。本明細書に開示するシール部材(シール部材71,73,75,および78を含む)の構成は特に限定されるものではなく、各部材間を接続して信頼性の高いシールを行うことのできる弾力性を有する部材であればよい。したがって、金属部材間のシールを行うために用いるシール部材は、金属部材とPET製の予成形品(あるいは容器)との間をシールするために用いられるシール部材と異なるものであってもよい。一般に、本明細書に開示するシール部材としては、Oリング、ガスケットなどを用いることができ、従来から公知の信頼性の高い任意の材質(例えばゴム、シリコン、エラストマーなど)を用いることができる。
【0043】
図8および図10に示したように、ノズルシステム11および/または成形装置10は、ノズル−成形装置間シール部材73、支持リング−成形装置間シール部材75、および/またはノズル−支持リング間シール部材78を備えていてもよい。本明細書では、シール部材71、シール部材73、シール部材75、およびシール部材78が、近接あるいは隣接する主要部材と別体である構成について説明するが、これに限るものではない。すなわち、シール部材71、シール部材73、シール部材75、およびシール部材78は、対応する主要部材に組み合わされてシールするものであってもよい。例えば、シール部材73は、ノズルシステム22および成形装置77の表面に接触(例えば金属面同士の接触)してシールするものであってもよい。同様に、シール部材75は、支持リング102および成形装置77の表面に接触(例えば金属−プラスチックの接触)してシールするものであってもよい。なお、本明細書に開示する技術は、シール面に対して物理的に分離しているシール部材を用いる構成に限定されるものではない。本明細書に開示する技術は、分離している部材を用いることなく隣接する部材同士を面接触させてもよい。本明細書では、分離した部材を用いる構成について主に説明するが、特に言及しない限り、それに限るものではない。
【0044】
ノズル−成形装置間シール部材73は、ノズルシステム22のハウジング26の下部表面と成形装置77の上面79との間に配置されるシール部材を備えていてもよい。これにより、動作中およびノズルシステム22と成形装置77とを接続している期間中、ノズルシステム22、ノズル−成形装置間シール部材73、および成形装置77の物理的接続によって流体シールを形成することができる。
【0045】
同様に、支持リング−成形装置間シール部材75を上面110(成形装置77の上面79とは異なっていてもよい)と支持リング102の底部104との間に配置してシール部材として機能させることができる。これにより、動作中およびノズルシステム22と成形装置77とを接続している期間中、ノズルシステム22、支持リング−成形装置間シール部材75および成形装置77の物理的接続によって流体シールを形成することができる。
【0046】
さらに、ノズル−支持リング間シール部材78をノズルシステム22のハウジング26の下面と支持リング102の上部105との間に配置してシール部材として機能させてもよい(図10参照)。これにより、動作中およびノズルシステム22と成形装置77とを接続している期間中、ノズルシステム22、ノズル−支持リング間シール部材78および予成形品100により流体シールを形成することができる。
【0047】
シール部材71および/またはノズル−支持リング間シール部材78、ノズル−成形装置間シール部材73、および/または支持リング−成形装置間シール部材75の間の空間112に加圧空気を導入してシール性能を向上させるとともに、完成品の容器の外部に背圧を付与して成形圧力あるいは注入圧力に起因する不要な変形を防止するようにしてもよい。上記の背圧は、成形および注入中に予成形品内に生成される内圧と実質的に同じ圧力であることが好ましい。上記の背圧は、約10バールから約60バールの範囲であることが好ましく、ほとんどの処理において約40バールであることがより好ましい。シール部材71、ノズル−成形装置間シール部材73、支持リング−成形装置間シール部材75、および/またはノズル−支持リング間シール部材78としては、任意の材質(例えば、シリコン、ゴムなど)を用いることができる。
【0048】
本明細書に開示する製造技術は、従来の一般的な2段階のブロー成形を用いる場合に比べて、多様な流体圧力を用いることができる。実際に、上述したシール部材を用いることにより、成形圧力を増加させ、生成物の消耗を低減し、製造稼働時間を増加され(清掃および/または汚染除去の必要性が低下することによる)、容器の性能を改善することができた。
【0049】
ただし、これに限らず、液体を用いる適用例によっては、液体物質Lの流出が生じてもよい。上述した説明から明らかなように、成形サイクルの終了時に、ノズルシステム22を予成形品100(あるいは最終的に形成されて充填された容器)から取り外す。典型的には、容器内の液体物質は所定の圧力下にあり、ノズルシステム22の接続により充填された容器からの液体物質の流出が生じる。このため、液体の減圧制御、均圧化、および/または真空化(例えば約50ミリバール)などを行ってもよい。
【0050】
このような液体の流出を制御あるいは管理するために様々な飛び跳ね防止技術や噴出防止技術を用いることができる。このような流出は、例えば、注入された液体からの伝熱によって予成形品内の空気が加熱されて熱膨張し、熱膨張した予成形品内の空気が液体を容器外に押し出すなど、様々な要因から生じると考えられる。ノズルアッセンブリが容器から取り出される時点で予成形品内の成形圧力がシステムから完全に除去されていない場合が考えられる。また、COの充填処理を行う場合、生成物が揺れ動かされることや突然の加圧解除により圧力が増加してCOが噴き出す場合がある。また、高温での成形工程および充填工程の後の容器の残留応力に起因する容器の収縮により、容器内の体積が収縮して圧力が増大する場合もある。しかしながら、これらの例は、ベント(排出)システムの使用により容易に制御できる。
【0051】
図3図9は、本明細書に開示する技術に利用するためのベントシステムの複数の例を示している。
【0052】
ベントシステム80は、ノズルシステム22を取り出す前、あるいはノズルシステム22を取り出す時に予成形品100(あるいは最終的に充填された容器)の内部圧力を排出あるいは減圧するために用いられる。伸縮棒28は、伸縮棒28の中心ベント穴81を介して排出(ベント)を行うことができる。ベント穴81は、ベント流路82を介して、貯蔵タンク114、ドレイン、あるいはシステムへの再循環経路(再循環が適切である場合)に流動的に接続される。ベント工程の監視および/または制御を行うためにベント流路82にバルブ83を設けてもよい。バルブ83は、単純な開閉操作によって圧力の開放を制御する高速動作バルブであってもよく、プログラムされたバルブ動作によりゆっくりと連続的にバルブが開くように制御して圧力損失を制御するものであってもよい。図7に示したように、ベント穴81は、1または複数の排気口あるいはベント(排出口)84を介して予成形品100(あるいは最終的に充填された容器)の容器内に流動的に接続されていてもよい。ベント84の数およびそれらの位置は実際の用途に応じて適宜設定すればよい。ベント84は、伸縮棒28の遠位端(先端部)32および/または伸縮棒28の中心軸に対して所定角度の位置に配置されていてもよい。
【0053】
図10図11に示すように、吸引源を介して空間112から残留液体を吸引するために、シール部材71の上部および/または下部に1または複数のベント穴120,122を配置してもよい。容器の成形工程において残留空気を予成形品から排気するためのシール部材71の上面のポート(通気口)と、容器の成形中および成形後に容器の端部領域から成形のための流体が流出することを防止するためのシール部材71の下面のポートとを組み合わせて用いてもよい。このような吸引システムは、例えば図11に示すように、シール部材71の下面に配置された入口部を有する単一の吸引ポート120を備えていてもよい。吸引ポート120は、シールが維持されている期間中に容器の端部とノズルシステム22との間の空間内に負圧を生成するための吸引源に接続される。ノズルシステム22がシール部材71の表面から離れた位置まで引き上げられたときに、周辺ギャップ126で吸引ポート120を通る空気の流れが促進され、それによって容器の端部領域の外側から残留流体の除去を行うことができる。
【0054】
図12に示すように、吸引システムは、それぞれがシール部材71の下方に入口部を備えた複数のポート130を有していてもよい。複数のポート130は、少なくとも1つの吸引ポート132と、ノズルシステム22が下方の位置に配置されてシール部材71と接続されてシールをしている状態のときに、容器の端部の外部からの空気流が継続するようにするための少なくとも1つの空気流制御流路134とを含んでいてもよい。空気流制御流路134は、吸引ポート132を通る空気が存在している間、ノズルシステム22に空気が流入することを許容し、吸引源は、ノズルシステム22とシール部材71との間のシールが維持されているときに、端部領域112の外部から望まれない液体を継続的に除去できるように空気流を供給する。
【0055】
図13に示すように、吸引システムは、それぞれがシール部材71の下方に入口部を有する複数のポート140を備えていてもよい。上記の複数のポートは、少なくとも1つの圧力ポート142と、少なくとも1つの空気流制御流路144とを備えており、容器の成形工程中およびその後の端部領域の周囲から余分な液体を除去する処理の期間中に、端部の外側に背圧を付与するようになっている。空気流制御流路144に、開位置と閉位置との間を選択に動作可能な逆止弁などの圧力制御バルブ146を設けてもよい。このバルブは、容器の成形期間中には閉じている。成形工程の期間中あるいは成形工程の前に、圧力ポート142を介して加圧された流体(例えば空気)を導入する。上記の加圧された空気は、成形工程および充填工程の期間中に端部の外部に背圧を付与することで端部の外部に反対方向の力を作用させ、これによって端部に不要な変形が生じることを防止する。この背圧は、約10バールから約60バールの範囲内であり、ほとんどの工程で約40バールであることが好ましい。成形工程の後、ノズルシステム22とシール部材71との間のシールが維持されているときに、端部領域112の外部から不要な液体の除去するために加圧された空気が空気流制御流路144を介して自由に排出されるように圧力制御バルブ146は開操作される。
【0056】
図6に示すように、遠位端側に形成された伸縮棒シールピン遠位端86を有する伸縮棒シールピン85を用いて排出(ベント)を行ってもよい。伸縮棒シールピン85は、伸縮棒28の中心に沿って延伸する穴87内に滑動可能に備えられている。上記遠位端86は、開位置(伸縮棒28の端部から離間した位置)と閉位置(伸縮棒28の端部と接続されてシールする位置)との間を移動可能になっている。伸縮棒シールピン85は、開位置と閉位置との間を選択的に移動して予成形品100の内部からの排出を可能にする。上記伸縮棒シールピン85を伸縮棒28の遠位端に配置することにより、液体物質Lをより積極的に制御し、上記液体の飛散をより簡単に回避することができる。伸縮棒28の出口に近接する位置に制御部材を配置することにより、穴内に液体が残留することを防止し、滴下を最小限にすることができる。これにより、汚染を最小化し、追加のクリーニングを行う周期を最小化することができる。
【0057】
伸縮棒シールピン85は、空気シリンダ、モータ、あるいは物理的移動(例えば滑動および/または回転)を生じさせる他の手段を用いて実現することができる。これにより、充填ヘッドから圧力の切り替えおよびそのタイミングの正確に制御することができる。これは、充填開始時に予成形品内に閉じ込められた空気の排出に利用することができる。圧力の除去および伸縮棒の先端からの少量の液体の除去を行って上記液体が予成形品内に滴下することを防止するために、上記伸縮棒あるいはバルブに吸引を適用してもよい。
【0058】
図3,4,8,9に示すように、ハウジング26あるいはノズルアッセンブリ22に設けられた1または複数の穴あるいはベント84を介して排出を行うようにしてもよい。より具体的には、予成形品100の開口部あるいは端部に隣接する位置に、ノズルアッセンブリ22の少なくとも一部を通って延伸する1または複数のベント84を設けてもよい。図9に示すように、これらのベント84を径方向に配置し、収集リング87が主排出路88に流動的に接続されたときに収集リング87に流動的に接続されるようにしてもよい。図5に示すように、中心からずれたベント配置を採用してもよい。
【0059】
図3に示すように、ノズルアッセンブリ22の少なくとも一部を通って延伸するベント84は、穴30の拡大された中間部31内に滑動可能に配置された内部ノズル部材89を用いて物理的に開閉することができる。これにより、内部ノズル部材89は、制御装置(例えばモータ、ピストンなど)によって直線的あるいは回転的に駆動され、引き上げられた位置である開位置(図3)と引き下げられた位置である閉位置との間を移動する。上記の引き下げられた閉位置では、内部ノズル部材89は、内部ノズル部材89の表面90がハウジング26(あるいはノズルアッセンブリ22)の表面91に当接してベント84を閉じるように、下方へ移動させられる(図3参照)。内部ノズル部材89の遠位端92を、追加のベント84(図3の破線参照)を閉じるようにさらに下方に移動できるように設けてもよい。
【0060】
運用中に、ベント工程を適宜変更してもよい。例えば、シール部材71が予成形品100に当接してシールを行うように、ノズルシステム22を予成形品100の端部と組み合わされる位置まで下方に移動できるようにしてもよい。ベント84をシールするように内部ノズル部材89の下方への移動を継続させてもよい。その後、予成形品100を成形して充填するために、液体物質Lを最終的に充填される容器に注入する。内部ノズル部材89の収縮は、容器からシール部材71を離間させる前に、最終的に充填される容器内の圧力を排出するために行われる。その後、上記工程は、成形および充填された容器から吹きこぼれや汚染を生じさせることなくノズルシステム22を引っ込めることによって終了する。
【0061】
あるいは、ベント84を閉じる前に、液体物質Lを予成形品100内に注入することにより、予成形品100内の空気および/または液体を開いているベント84から逃すようにしてもよい。これにより、ベント84から十分な量の空気および/または液体を排出させてから、ベント84を閉じて成形および充填工程を完了させることができる。また、液体物質Lを注入する前に伸縮棒28を予成形品100内に伸長させ、液体物質Lを注入する前あるいは注入と同時に予成形品100内の空気を排出できるようにしてもよい。また、ベント84を用いて、ノズルアッセンブリ22を閉じた後、液体物質Lを注入する前に、(例えば吸引システムおよび/またはポンプシステムを用いるなどして)予成形品100を負圧に吸引するようにしてもよい。これらの解決策は、それぞれ、ノズルアッセンブリ22を引っ込める前に少なくとも予成形品100内の流体の能力を取り除く方法を提供することにより、成形および充填工程の後に液体が膨張する能力を除去あるいは最小化する役割を果たす。ベント84を開くタイミングは、液体物質Lを注入する前の任意のタイミングであってもよく、液体物質Lの注入期間の少なくとも一部と部分的に重複するタイミングであってもよく、液体物質Lを注入した後であってもよい。
【0062】
最後に、伸縮棒28の遠位端の近傍に設けられたベント84を介して不活性ガス(例えば窒素あるいは二酸化炭素など)を注入することにより予成形品内の空気を置換する不活性ガス導入システムを用いてもよい。置換された空気はノズルアッセンブリ22のベント84を介して排出される。これにより、液体を充填する前に不活性ガスあるいはその他の有用な基体を注入している期間中に、予成形品から酸素およびその他の有害な基体を除去することができる。
【0063】
定置洗浄(CIP)などの洗浄方法により充填中に排出口(ベント)を洗浄するようにしてもよい。定置洗浄工程を補助するために、ブローノズルの底部付近を液体が流れるようにしてもよい。
【0064】
あるいは、従来から用いられている他の材料(例えば、熱可塑性物質、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート(PEN)、PET/PEN混合物あるいは共重合体、およびプラスチック容器を製造するのに適した様々な多層構造など)を用いてもよい。当業者であればプラスチック容器の製造方法の代替案を容易に理解できるであろう。
【0065】
本発明の一実施例では、端部と支持リングとを有する予成形品から容器に成形するためのシステムを提供する。このシステムは、予成形品を受け入れるように形成された内壁を規定する金型空洞部を有する金型と、入口部および出口部を有し、液体を吐出する加圧システムと、上記加圧システムからの流体を受け取って上記予成形品内に所定の圧力で導入することにより、上記予成形品を上記金型の内壁の方向に膨張させて成果物としての容器を成形するブローノズルと、上記ブローノズルと上記予成形品の端部との間に分離可能に組み込まれる第1シール接続部と、上記ブローノズルと隣接する特徴部との間に分離可能に組み込まれる第2シール接続部とを備えている。
【0066】
上記の隣接する特徴部は予成形品の支持リングの上面を含み、上記第2シール接続部は上記ブローノズルと上記予成形品の支持リングとの上面との間に組み込まれる構成であってもよい。上記の隣接する特徴部は上記金型を含み、上記第2シール接続部は上記ブローノズルと上記金型との間に組み込まれる構成であってもよい。
【0067】
上記システムが、上記支持リングの底面と上記金型との間に組み込まれる第3シール接続部を備えていてもよい。上記第3シール接続部は上記支持リングの底面と上記金型とが物理的に接続されるときに、上記支持リングの底面と上記金型との間の流体の流れを遮断する流体シールであってもよい。
【0068】
上記第1シール接続部は、上記ブローノズルと上記予成形品の端部の上面とが物理的に組み合わされたときに、上記ブローノズルと上記予成形品の端部の上面との間の流体の流れを遮断する流体シールであってもよい。
【0069】
上記第2シール接続部は、上記ブローノズルと上記隣接する特徴部とが物理的に接続されたときに上記ブローノズルと上記隣接する特徴部と間の流体の流れを遮断する流体シールであってもよい。
【0070】
上記システムは、上記予成形品内に流体を導入する前、導入している期間中、あるいは導入した後に、上記加圧システムから上記予成形品まで延びる流体経路に沿って上記第1シール接続部よりも上流側に配置された、上記予成形品内の空気を排出するためのベント手段を備えていてもよい。
【0071】
上記システムは、上記予成形品内に流体を導入する前、導入している期間中、あるいは導入した後に、上記流体経路に沿って上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に配置された、上記予成形品内の空気を排出するためのベント手段を備えていてもよい。
【0072】
上記システムは、上記流体を上記予成形品内に導入する前、あるいは導入している期間中に上記予成形品と組み合わせて上記予成形品を選択的に伸縮させるように操作可能な、拡張位置と収縮位置との間を滑動して移動可能な伸縮棒を有する伸縮棒システムと、上記流体を上記予成形品内に導入する前、導入している期間中、あるいは導入した後に、上記予成形品内の空気を排気するための、上記伸縮棒内に配置されたベント手段とを備えていてもよい。上記ベント手段は上記伸縮棒内に配置されており、上記伸縮棒には当該伸縮棒内を延伸する中心穴が設けられている。
【0073】
上記システムは、上記予成形品内に流体を導入する前、導入している期間中、あるいは導入した後に上記予成形品内の空気を排出するベント手段と、上記予成形品内に不活性画素を導入して上記予成形品内の空気を置換し、上記ベント手段を介して排出させる不活性ガス導入手段とを備えていてもよい。上記システムは、上記流体を上記予成形品内に導入する前、あるいは導入している期間中に上記予成形品と組み合わせて上記予成形品を選択的に伸縮させるように操作可能な、拡張位置と収縮位置との間を滑動して移動可能な伸縮棒を有する伸縮棒システムを備え、上記伸縮棒は中心穴を備え、この中心穴を介して上記置換する空気が排出される構成であってもよい。
【0074】
上記システムは、第1シール接続部と第2シール接続部との間に接続され、上記流体を導入している期間中に、第1シール接続部と第2シール接続部との間に上記予成形品内の圧力と略等しい背圧を供給する背圧システムを備えていてもよい。上記背圧は10バールから60バールの範囲内であってもよい。また、上記背圧は40バールであってもよい。
【0075】
上記システムは、上記背圧システムに接続された操作可能なバルブシステムを備え、上記バルブシステムは上記流体を上記予成形品内に導入している間は閉じられ、上記バルブシステムは上記予成形品内に上記流体を導入した後、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間の領域に残った流体を除去するために開かれる構成としてもよい。
【0076】
上記システムは、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間の空間に残った液体を除去するのに十分な吸引力を付与する、操作可能に接続された吸引ポートシステムを備えていてもよい。
上記吸引ポートシステムは、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に接続された単一のポートを備えている構成であってもよい。また、上記吸引ポートシステムは、上記第1シール接続部を選択的に取り外すことによって上記予成形品の端部から上記ブローノズルが取り外された後にのみ、上記領域から残存した流体を除去するのに十分な負圧を付与する構成であってもよい。また、上記吸引ポートシステムは、上記第1シール接続部および上記第2シール接続部が分離可能に組み合わされている期間中に、上記領域から残存した流体あるいは空気を除去するのに十分な負圧を付与する構成であってもよい。また、上記吸引ポートシステムは、上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に接続された複数のポートを備えていてもよい。上記複数のポートは、少なくとも1つの入口ポートと少なくとも1つの出口ポートとを備えていてもよい。
【0077】
本発明の一実施例では、端部と支持リングとを有する予成形品から容器を成形するシステムを提供する。上記システムは、上記予成形品を受け入れるように形成された内壁を規定する金型空洞部を備えた金型と、入口部および出口部を有し、液体を吐出する加圧システムと、流体通路を規定する上記加圧システムからの流体を受け取って上記予成形品内に所定の圧力で導入することにより、上記予成形品を上記金型の内壁の方向に膨張させて成果物としての容器を成形するブローノズルと、上記流体を予成形品内に導入する前、導入している期間中、あるいは導入した後に、上記予成形品内の空気を排出するためのベント手段とを備えていてもよい。
【0078】
上記システムは、上記ブローノズルと上記予成形品の端部との間に組み込まれた第1シール接続部を備え、上記ベントシステムは上記流体の経路に沿って上記第1シール接続部よりも上流側に配置されている構成としてもよい。
【0079】
上記システムは、上記ブローノズルと隣接する特徴部との間に配置された第2シール接続部を備え、上記ベント手段は上記流体の流路に沿って上記第1シール接続部と上記第2シール接続部との間に配置されている構成としてもよい。
【0080】
上記隣接する特徴部は上記予成形品の支持リングの上面であり、上記第2シール接続部は上記ブローノズルと上記予成形品の支持リングの上面との間に配置されている構成であってもよい。
【0081】
上記隣接する特徴部は金型であり、上記第2シール接続部は上記ブローノズルと上記金型との間に配置されている構成であってもよい。
【0082】
上記隣接する特徴部は拡張位置と収縮位置との間を滑動して移動可能な伸縮棒を備えており、上記伸縮棒は上記流体を導入する前あるいは導入している期間中に上記予成形品と組み合わされて選択的に伸縮させるように動作可能であり、上記ベント手段は上記伸縮棒内に備えられている構成であってもよい。上記ベント手段は、当該伸縮棒内を延伸する中心穴を有する伸縮棒内に配置されていてもよい。
【0083】
上述した説明は、例示と説明のためのものであり、本発明の全てを網羅するものではなく本発明を制限するものでもない。特定の実施例における個々の要素あるいは特徴は、一般に、当該実施例を制限するものではなく、特に言及しない限り、交換可能であり、他の実施例に適用することもできる。また、多様な変形が可能である。そのような変形は本発明から逸脱するものではなく、そのような全ての変形例が本発明の外内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
図1】伸縮棒および加圧流体を用いて容器を成形する装置の下部の部分断面図であり、中心線左側は拡張位置に配置された状態を示しており、中心線の右側は収縮位置に配置された状態を示している。
図2図1に示した伸縮棒および加圧流体を用いて容器を成形する装置の上部の部分断面図であり、中心線の左側は拡張位置に配置された状態を示しており、中心線の右側は収縮位置に配置された態を示している。
図3】本発明の一実施形態にかかるベントシステムの部分断面図であり、上記ベントシステムは当該ベントシステムを開状態と閉状態とに選択的に作動可能なバルブシステムを有している。
図4】本発明の一実施形態にかかる中心からずれたベントシステムの部分断面図である。
図5】中心からずれた上記ベントシステムの上面の模式図である。
図6】本発明の一実施形態にかかる伸縮棒内に配置されたベントシステムを有するシールピンの部分断面図である。
図7】本発明の一実施形態にかかる複数のベント(排出口)を有する伸縮棒の部分断面図である。
図8】本発明の一実施形態にかかる中心からずれた単一のベントシステムの部分断面図である。
図9】本発明の一実施形態にかかる収集リングおよび主排出路に流動的に接続される複数のベントの上面の模式図である。
図10】本発明の一実施形態にかかるベントシステムの部分断面図である。
図11】本発明の一実施居形態にかかる吸引システムの部分断面図である。
図12】本発明の一実施形態にかかる吸引システムの部分断面図である。
図13】本発明の一実施形態にかかる吸引システムの部分断面図である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13