【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 本願出願人である株式会社gloopsは、平成28年5月22日に、帆足 大輝及び江幡 直毅が発明した「ゲーム端末装置、ゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラム媒体及びゲームサーバ」について公開したので、その事実を示す物品を提出する。
【文献】
あやぱん,"『かこだま』新感覚ブロック崩し!【事前登録】",ゲームドライブ,日本,株式会社シフォン,2016年 5月20日,[2016年12月14日検索],URL,https://gamedrive.jp/news/1463707572
【文献】
松浦 健一郎、外1名,「パズルゲーム アルゴリズム マニアックス」,日本,ソフトバンククリエイティブ株式会社,2008年 7月31日,初版第1刷,p.223
【文献】
石田賀津男,"Bbmf、自機がレベルアップするRPG風ブロック崩し EZweb「ペルソナ 3 BROKEN SHADOW」",GAME Watch,日本,株式会社インプレス,2008年 7月23日,[2016年12月14日検索],URL,http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080723/p3.htm
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、ゲームサーバと通信ネットワークを介して接続された端末にゲームを提供するゲームシステムに関する。具体的には、
図1に示すように、本実施形態のゲームシステムGは、ユーザにゲームを提供するゲームサーバ1と、ゲームサーバ1と通信ネットワークであるインターネット2を介して接続された端末3a、3b、3c、・・・、3n(以下、総称して端末3ともいう。)と、を備える。
【0027】
以下では、まず、実施形態の説明に先立って、本実施形態において用いる用語の定義を明確にし、さらに本実施形態において扱うソーシャルゲームの概要について説明した後、ゲームシステムGの構成及び処理内容について具体的に説明する。
【0028】
(1)用語の定義
本実施形態において用いる用語の定義は以下の通りである。
【0029】
「ユーザ」とは、端末を操作する実体、すなわち人に当たるものをいう。一方、この実体である「ユーザ」の端末におけるボタンやタッチ操作によって、仮想空間において、ユーザに成り代わった、またはユーザの趣向や好みに応じて形成された仮想実体を「キャラクタ」という。
【0030】
(2)ブロック崩しゲームの概要
続いて、ゲームサーバ1からインターネット2を介して接続された端末3に提供されるブロック崩しゲームについて、その概要を、
図2を参照して説明する。
【0031】
ブロック崩しゲームは、ゲーム画面に表示されたブロックに玉を当てることによって、ブロックを崩していくゲームである。ブロック崩しゲームは、複数のゲームパート(以下、単に「パート」ともいう)が有機的に組み合わさることにより、全体で一つのゲームとして成立する。例えば、ブロック崩しゲーム20は、
図2に示すように、バトルパート21と、実績パート22と、ガチャパート23と、アイテム購入パート24と、を備える。
【0032】
バトルパート21は、ゲーム内に出現する敵、又は他のユーザが操作する他キャラクタと対戦するパートである。ゲーム内に出現する敵は、所定の対戦能力値(HP)を有しており、ユーザはゲーム画面に表示されたブロックに玉を当てることにより、敵のHPを減少させることができる。敵のHPが0になると、ユーザの勝利である。また、他キャラクタとの対戦においては、ユーザが操作するキャラクタのHPが0になる前に、他キャラクタのHPが0になると、ユーザの勝利である。
【0033】
実績パート22は、バトルパート21での対戦結果を実績として表すパートである。対戦をすればするほど実績が増えるため、ユーザの自己満足感を高めることができる。
【0034】
ガチャパート23は、ユーザが、硬貨の代わりに仮想的に与えられるガチャ用ポイントやガチャ用の権限を用いて、アイテムごとの出現率に基づいてランダムにアイテムを取得するパートである。ガチャで取得したアイテムは、ユーザの操作するキャラクタの所有アイテムとして、後述するユーザ情報データテーブルに記憶される。なお、ガチャとは、硬貨を自動販売機に投入してカプセルに包装されたおもちゃであるカプセルトイが出てくる様子を表した「ガチャガチャ」(登録商標)に由来するものである。
【0035】
アイテム購入パート24は、ユーザがアイテムを購入することができるパートである。購入により取得したアイテムは、ユーザの操作するキャラクタの所有アイテムとして、後述するユーザ情報データテーブルに記憶される。
【0036】
以上のような複数のパートから構成されるブロック崩しゲーム20は、各パート単体が他のパートから独立したものではなく、上述したように、各パートが互いに関係し合い、組み合わさることで、ゲーム全体としての意義を有するものとなっている。したがって、ブロック崩しゲーム20では、仮想ユーザが各パートを有効に進捗させることで、全体として一つのゲームを進行させることができる。
【0037】
(3)基本的なハードウェア構成
(3−1)端末の構成
以上のようなブロック崩しゲーム20の定義に基づき、以下、本実施形態のゲームシステムGを実現するためのハードウェア構成について説明する。
【0038】
図1に示すように、端末3は、例えば、無線通信部31と、表示部32と、操作部33と、を備える携帯型無線通信端末により構成される。無線通信部31は、携帯電話回線や無線LAN回線を用いてインターネット2に接続し、ウェブブラウザ上でゲームサーバ1とデータ通信を行う。表示部32は、ゲームサーバ1から受信したウェブブラウザの画面を表示する。操作部33は、例えば、表示部32の画面上の表示に従って実ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルから構成される。このようにして実ユーザから受け付けられた操作入力は、無線通信部31によりゲームサーバ1に送信される。
【0039】
このようなハードウェア構成を有する端末3では、例えば、予め登録したユーザIDと所定のパスワードとの組合せにより、端末の個体認証処理を行う。そして、端末3は、ゲームサーバ1との間での認証が完了すると、ゲームサーバ1からゲームを進行するのに必要なデータを受信する。
【0040】
なお、端末3は、通信ネットワークであるインターネット2を介してゲームサーバ1と通信可能な通信装置であれば、携帯電話機、PDA、パーソナルコンピュータなどであってもよい。また、操作部33の例としてタッチパネルを挙げたが、もちろん物理的なキー操作によってカーソルなどを移動させて選択操作を行い、情報の入力を行うような構成を採用してもよい。
【0041】
(3−2)ゲームサーバの概略構成
端末3と通信可能に接続されるゲームサーバ1は、例えば
図3に示すような汎用的なハードウェア構成を有するコンピュータにより実現される。すなわち、ゲームサーバ1は、
図3に示すように、インターネット2を介して端末3と通信を行う通信インタフェース部11と、キーボードやマウスなどのユーザからの操作入力を受ける操作入力部12とを備える。また、ゲームサーバ1は、各種演算処理を行うCPUなどの演算処理部13と、演算処理データを一時的に記憶するSRAMやDRAMなどのメインメモリ14と、アプリケーションプログラム及び各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶装置15と、演算処理結果を表示するディスプレイ16とを備える。
【0042】
ゲームサーバ1は、上述したブロック崩しゲーム20をユーザに提供するためのプログラムを記憶装置15にインストールすることで、
図4に示すような機能ブロックが実現される。
【0043】
すなわち、ゲームサーバ1では、例えば
図4に示すような、操作データ受信部11aと、ゲームデータ処理部100と、ゲームデータを管理するゲームデータ記憶部200とからなる機能が実現される。
【0044】
操作データ受信部11aは、通信ネットワーク2を通じて、端末3から送られてくる操作データを受信する手段である。ゲームデータ処理部100は、操作データ受信部11aから受信した操作データに基づいてゲームを進行し、その進行結果を表したゲーム画像のデータを送信部(図示せず)を介して端末3に送信するとともに、進行結果を示すデータをゲームデータ記憶部200に記憶させる。また、ゲームデータ処理部100は、バトルパート処理部101と実績パート処理部102とガチャパート処理部103とアイテム購入パート処理部104とを有する。
【0045】
ここで、バトルパート処理部101は、バトルパート21のデータ処理を行う。また、実績パート処理部102は、実績パート22のデータ処理を行う。ガチャパート処理部103は、ガチャパート23のデータ処理を行う。アイテム購入パート処理部104は、アイテム購入パート24のデータ処理を行う。
【0046】
(3−3)ゲームサーバの具体的構成
以下では、本実施形態で特有の構成を有するバトルパート処理部101と、このバトルパート処理部101における処理を実現するための記憶領域となるゲームデータ記憶部200の具体的な構成について
図5等を参照して説明する。まず、ゲームデータ記憶部200の構成について説明する。
【0047】
(3−3−1)ゲームデータ記憶部の構成
まず、バトルパート処理部101で用いるデータとして、ゲームデータ記憶部200は、
図5に示すように、反射壁データテーブル211と、ブロックデータテーブル212と、アイテムデータテーブル213と、ステージデータテーブル214と、仮想ユーザデータ記憶部210と、を有する。仮想ユーザデータ記憶部210は、操作履歴データテーブル221と、ユーザ情報データテーブル222と、を有する。
【0048】
(反射壁データテーブル211:
図6)
反射壁データテーブル211は、
図6に示すように、囲い枠に配置される反射壁を一覧で管理したものである。
【0049】
囲い枠の形状は特に限定されず、正方形、正五角形、正六角形のような正多角形でもよいし、動物を表した形状や、都道府県を表した形状であってもよい。反射壁の形状は、囲い枠の形状と一致する。本実施形態では、正方形、正五角形、正六角形のような正多角形が好ましく用いられる。
図24(A)に、囲い枠が四角形である例を示す。
図24(A)に示すように、囲い枠は複数の囲い枠ピースから構成されている。具体的に、囲い枠の各辺が3つの囲い枠ピースから構成されている。各囲い枠ピースに、反射壁ピースを配置することにより、反射壁が形成される。
図6の反射壁データテーブル211には、各囲い枠ピース(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3)に、どのような反射壁ピースが配置されているかが記憶されている。なお、反射壁ピースは囲い枠ピースの一部にのみ配置されていてもよく、囲い枠ピースの全部に配置されていてもよい。囲い枠ピースに反射壁ピースが配置されない場合には、
図6では「−」と表示されている。
【0050】
反射壁ピースには、玉が当たると消滅する反射壁ピースと、玉が当たっても消滅しない反射壁ピースがある。
図6において、玉が当たっても消滅しない反射壁ピースは、「T」と表示され、玉が当たると消滅する反射壁ピースは「S」と表示されている。なお、玉が当たると消滅する反射壁ピースには、強度が設定されている。強度は、反射壁ピースが消滅するのに必要な玉衝突回数によって設定されている。強度は、例えば1〜5の5段階で表され、強度5が最も強度が高い。例えば、玉が2回当たると消滅する反射壁ピースは強度2であり、
図6において、「S2」と表示されている。
【0051】
例えば、反射壁ID001は、全ての囲い枠ピースに「T」で表示される反射壁ピースが配置されている反射壁である。すなわち、反射壁ID001は、どこに玉が当たっても消滅しない反射壁であり、ゲーム画面上には、
図24(B)に示すように、黒色の反射壁が表示される。また、反射壁ID005は、囲い枠ピースに「T」「S2」「S1」で表示される反射壁ピースが配置されている反射壁である。ゲーム画面上には、
図24(C)に示すように、黒色の反射壁ピース、濃い灰色の反射壁ピース、薄い灰色の反射壁ピースが組み合わさった反射壁が表示される。
図6における「S2」は濃い灰色で表され、「S1」は薄い灰色で表されている。ユーザは、反射壁の色によって、玉が当たっても消滅しない反射壁であるか否か、また、反射壁の強度はどの程度かを認識することができる。
【0052】
また、
図6の反射壁データテーブル211には、反射壁の強度に関するデータが記憶されている。反射壁の強度は、反射壁ピースの強度に基づいて10段階で設定され、強度1が最も弱く、強度10が最も強い。全ての反射壁ピースが「T」で構成されている反射壁ID001は最も強く、強度10である。反射壁を構成する反射壁ピースに「S」の割合が多いほど、反射壁の強度は1に近づく。また、消滅するのに必要な玉衝突回数が少ない反射壁ピースを多く有する反射壁ほど、反射壁の強度は1に近づく。
【0053】
(ブロックデータテーブル212:
図7)
ブロックデータテーブル212は、
図7に示すように、囲い枠で囲われる領域内(以下、単に「領域内」)に配置可能なブロックを一覧で管理したものである。各ブロックには、ブロックIDが与えられている。
【0054】
ブロックデータテーブル212には、ブロックIDごとに、ブロックの配置図が記憶されている。配置図は、ゲーム画面上にブロックがどのように配置されるかを示した図である。配置されるブロックは複数であり、各ブロックの形状は特に限定されず、四角形でも丸でもよく、任意の形状が選択される。また、ブロック同士はくっついていても離れていてもよい。
【0055】
(アイテムデータテーブル213:
図8)
アイテムデータテーブル213は、
図8に示すように、領域内に配置可能なアイテムを一覧で管理したものである。各アイテムには、アイテムIDが与えられている。
【0056】
アイテムは、ゲーム開始の際、領域内にブロックと共に任意に配置されてもよく、端末からの操作データに基づいて配置されてもよい。アイテムは、領域内において、ブロックとは異なる位置に配置可能である。各アイテムは、玉が当たることによって所定の機能を発揮するものである。
【0057】
アイテムデータテーブル213には、アイテムIDごとに、アイテムの名称と、ゲーム画面上に表示される画像が記憶されている。
【0058】
アイテムID001は、「ボム」という名称であり、玉が当たると、アイテムID001から所定の距離離れた位置までに配置されているブロックを消滅させる機能を有するアイテムである。具体的に、アイテムID001に玉が当たると、アイテムID001が爆発する演出が行われ、アイテムID001の配置されている位置から上下方向に所定の距離離れた位置までに配置されているブロックを消滅させる。玉をブロックに当てると、そのブロックしか消滅させることができないが、玉をアイテムID001に当てると、ブロックの配置によっては、複数のブロックを消滅させることが可能である。アイテムID001を示す画像には、上下方向に黒色の線が示されており、ユーザは、爆風が上下方向に生じるアイテムであることを認識することができる。
【0059】
アイテムID002は、「フォース」という名称であり、玉が当たると、玉を特定の方向に強制的に動作させる機能を有するアイテムである。通常、玉をブロックに当てると、反射する方向に玉が動作するが、玉をアイテムID002に当てると、反射する方向とは関係なく、特定の方向に動作させることができる。アイテムID002を示す画像には、左方向に向かう矢印が示されており、ユーザは、玉を左方向に動作させるアイテムであることを認識することができる。
【0060】
アイテムID003は、「ボール追加」という名称であり、その名のとおり、玉が当たると、領域内に玉をもう1つ追加する機能を有するアイテムである。玉が2つになることにより、ユーザはブロックに玉を当てやすくなり、ブロックをより消滅させやすくなる。
【0061】
アイテムID004は、「スピードアップ」という名称であり、その名のとおり、玉が当たると、玉の速度を上昇させる機能を有する。玉の速度が上昇することにより、ユーザは玉の動作を把握しづらくなる。
【0062】
アイテムID005は、「巨大化」という名称であり、その名のとおり、玉が当たると、玉の大きさを拡大させる機能を有するアイテムである。玉の大きさが拡大することにより、ユーザは玉をブロックに当てやすくなる。
【0063】
アイテムID006は、「レーザー」という名称であり、玉が当たると、玉と所定の距離離れた位置までを結ぶ線上に配置されているブロックを消滅させる機能を有するアイテムである。具体的に、アイテムID006に玉が当たると、アイテムID006と玉との間に一定の距離を設け、両者の間にレーザーを生じさせる演出が行われる。玉の動作に伴い、アイテムID006も玉と一定の距離を維持したまま動作する。玉だけでなく、アイテムID006、玉とアイテムID006とを結ぶ線によってもブロックを消滅させることができるので、ユーザはブロックをより消滅させやすくなる。
【0064】
アイテムID007は、「ワープ」という名称であり、2つ以上から構成される。2つから構成される場合、一方のアイテムID007に玉が当たると、もう一方のアイテムID007の位置に玉を移動させる機能を有するアイテムである。3つ以上から構成される場合、一のアイテムID007に玉が当たると、他の任意のアイテムID007の位置に玉を移動させる機能を有するアイテムである。ユーザは玉の動作を把握しづらくなる。
【0065】
アイテムID008は、「カコ回復」という名称であり、玉が当たって消滅してしまった反射壁を、復活させる機能を有するアイテムである。上記のとおり、反射壁ピースには、玉が当たると消滅する反射壁ピースと、玉が当たっても消滅しない反射壁ピースがある。ユーザが、玉が当たると消滅する反射壁ピースに玉を当てることにより、反射壁ピースを消滅させてしまった後、アイテムID008に玉を当てると、消滅した反射壁ピースがもとの状態に戻る。消滅した反射壁ピースが複数ある場合には、一気に全ての反射壁ピースを復活させてもよいし、任意の1つの反射壁ピースのみを復活させてもよい。
【0066】
(ステージデータテーブル214:
図9)
ステージデータテーブル214は、
図9に示すように、ゲーム内で設定可能なステージを一覧で管理したものである。各ステージには、ステージIDが与えられている。具体的に、ステージデータテーブル214には、ステージIDごとに、反射壁IDと、ブロックIDと、そのステージに出現する敵の対戦能力値(HP)が記憶されている。反射壁IDに関連するデータは、
図6の反射壁データテーブル211に記憶されているデータから読み出すことができる。ブロックIDに関連するデータは、
図7のブロックデータテーブル212に記憶されているデータから読み出すことができる。
【0067】
敵の対戦能力値は、ユーザからの攻撃によって減少する値であって、本実施形態では、ユーザが玉をブロックに当てることによって減少する値である。ユーザの対戦能力値が0になる前に敵の対戦能力値が0になるとユーザの勝ちであり、敵の対戦能力値が0になる前にユーザの対戦能力値が0になるとユーザの負けである。
【0068】
(操作履歴データテーブル221:
図10)
操作履歴データテーブル221は、ユーザの操作履歴に関するデータを一覧で管理したものである。各ユーザには、ユーザIDが与えられている。具体的に、操作履歴データテーブル221には、ユーザIDごとに、対戦NO.、受付時刻、ステージID、消滅したブロック数、獲得ポイント(獲得P)、領域外に出た回数に関するデータが記憶されている。
【0069】
対戦No.は、対戦ごとに1から順に与えられ、対戦の回数を表す番号である。受付時刻は、端末から対戦の申込を受け付けた時刻である。また、対戦ごとに、ユーザがプレイしたステージが、ステージIDとして記憶されている。ステージIDに関連するデータは、
図9のステージデータテーブル214に記憶されているデータから読み出すことができる。
【0070】
消滅したブロック数とは、対戦中に、ユーザが玉をブロックに当てることによって、消滅したブロックの数を示す。獲得ポイントは、対戦内容に基づき、ユーザに付与されるポイントであって、ゲーム内に出現する敵に勝利した場合にのみ付与されるポイントである。すなわち、獲得ポイントが0であるというのは、ゲーム内に出現する敵に負けたことを意味する。
【0071】
領域外に出た回数とは、対戦中に、玉が領域外に出た回数である。なお、玉が当たっても消滅しない反射壁ピースのみからなる反射壁が設定されているステージでは、玉が領域外に出ることはないため、領域外に出た回数は「−」で表示される。
【0072】
(ユーザ情報データテーブル222:
図11)
ユーザ情報データテーブル222は、
図11に示すように、ユーザに関するデータを一覧で管理したものである。
図11には、具体的にゲーム内レベルと、ユーザが操作するキャラクタの所有アイテムとその個数が記憶されている。
【0073】
レベルとは、ユーザの経験度合いを示す値であり、ユーザがゲームをプレイすると共に上昇する値である。通常、ゲームのプレイ開始時にはレベルは「1」である。例えば、ゲーム内の対戦で獲得したポイントの累積値が所定の値に達するごとに、レベルが1ずつ上昇する。すなわち、ゲーム内の対戦で経験が増えるほど、レベルが高くなる。
【0074】
キャラクタの所有アイテムは、アイテムIDで管理されている。アイテムIDに関するデータは、
図8のアイテムデータテーブル213に記憶されているデータから読み出すことができる。ユーザの操作入力に基づき、キャラクタの所有アイテムをゲーム画面の任意の位置に配置させることができる。
【0075】
(3−3−2)バトルパート処理部の構成
バトルパート処理部101は、
図5に示すように、対戦受付部41と、囲い枠設定部42と、反射壁設定部43と、ブロック配置部44aと、アイテム配置部44bと、囲い枠制御部45と、玉制御部46と、ブロック制御部47と、ゲーム進行制御部48と、対戦実行部49と、画面表示部50と、を備える。
【0076】
対戦受付部41は、端末からの操作データに基づいて、対戦の申込を受け付ける手段である。対戦は、ゲームに出現する敵との対戦又は他のキャラクタとの対戦である。
【0077】
囲い枠設定部42は、ゲーム画面の任意の点を囲うと共に当該任意の点を回転軸として回転する囲い枠を設定する手段である。囲い枠の形状は特に限定されず、正方形、正五角形、正六角形のような正多角形でもよいし、動物を表した形状や、都道府県を表した形状であってもよい。
【0078】
反射壁設定部43は、囲い枠の少なくとも一部に、ゲーム画面を移動する玉を反射させる反射壁を設定する手段である。反射壁設定部は、玉が当たることにより一部が消滅する反射壁を設定してもよい。
【0079】
反射壁の強度は、反射壁が消滅するのに必要な玉衝突回数によって設定されている。ユーザの操作履歴情報より、玉が囲い枠によって囲われる領域外に出た回数が所定回数以上である場合に、反射壁設定部は、玉衝突回数を基準回数より増加させた反射壁を設定してもよい。また、ユーザが操作するキャラクタ(自キャラクタ)と、他のユーザが操作する他キャラクタとの対戦において、反射壁設定部43は、各キャラクタに対して、自キャラクタと他キャラクタの経験値の差に応じた強度の反射壁を設定してもよい。
【0080】
ブロック配置部44aは、囲い枠によって囲われる領域内にブロックを配置する手段である。
【0081】
アイテム配置部44bは、囲い枠によって囲われる領域内にアイテムを配置する手段である。
【0082】
囲い枠制御部45は、操作入力に基づいて、囲い枠を回転させる手段である。囲い枠は、右回り又は左回りに回転させることができる。
【0083】
玉制御部46は、玉がブロック又は反射壁に当たったときに反射するように動作させる手段である。
【0084】
ブロック制御部47は、玉がブロックに当たると、当たったブロックを消滅させる手段である。
【0085】
ゲーム進行制御部48は、ゲームの進行に係る種々のデータを管理する手段である。例えば、制限時間を設定したり、ゲームに出現する敵の対戦能力値(HP)を設定する。ゲーム開始前に、制限時間は任意の長さで設定される。玉が領域外に出た場合に、ゲーム進行制御部48は、所定時間、制限時間を短くしてもよい。
【0086】
対戦実行部49は、ゲーム内に出現する敵との対戦において、玉がブロックに当たると、敵の対戦能力値を減少させる手段である。また、対戦実行部49は、ユーザが操作するキャラクタ(自キャラクタ)と、他のユーザが操作する他キャラクタとの対戦において、玉がブロックに当たると、他キャラクタの対戦能力値を減少させる手段である。
【0087】
画面表示部50は、ゲーム画面を表示する手段である。ゲーム画面には、基本的に、囲い枠、反射壁、ブロック及び玉を表示し、アイテムを表示してもよい。また、ゲーム終了後には、勝ち負けを示す画面を表示する。
【0088】
(4)ゲームサーバにおける処理
本実施形態のゲームサーバにおける処理の一例として、以上のような構成からなるバトルパート処理部101の処理について説明する。
【0089】
(4−1)概要
まず、本実施形態の概要について
図12を用いて説明する。まず、ステップS1201において、ユーザがプレイするにあたって、各種条件をあらかじめ設定する処理(対戦準備処理)を実行する。続いて、端末からの操作データに基づいて、ユーザの操作するキャラクタとゲーム内に出現する敵とを対戦させる処理(対戦実行処理)を実行する。さらに、対戦内容に基づいて、対戦結果を表示する処理(対戦結果処理)を実行する。対戦準備処理、対戦実行処理および対戦結果処理の詳細は後述する。なお、本実施形態は、ユーザの操作するキャラクタ(自キャラクタ)とゲーム内に出現する敵との対戦において、ユーザが玉をブロックに当てることによって、敵の対戦能力値を減少させていくというものである。また、具体的に、ユーザID50001のユーザを例に説明する。
【0090】
(4−2)対戦準備処理
ステップS1201における対戦準備処理の詳細を
図13に示す。
図13に示すように、ステップS1301において、対戦受付部41は、端末からの操作データに基づいて、自キャラクタと敵との対戦の申込を受け付ける。対戦は、ゲーム内に設定されているステージごとに行われる。すなわち、対戦受付部41は、端末からの操作データに基づいて、ステージの選択を受け付ける。例えば、ゲーム開始時には、一のステージのみゲーム画面に表示され、ユーザは一のステージしか選択することができない。ユーザがステージをクリアすると、新しいステージがゲーム画面に追加して表示され、ユーザはクリアしたステージ又は新しいステージを選択することができるようになる。
【0091】
ステップS1302において、囲い枠設定部42は、
図9のステージデータテーブル214を参照し、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と紐付けられている反射壁IDを特定する。そして、囲い枠設定部42は、
図6の反射壁データテーブル211を参照し、特定した反射壁IDの形状を読み出し、囲い枠を設定する。例えば、ユーザが選択したステージに対応するステージIDがステージID006であれば、
図9のステージデータテーブル214より、反射壁ID005が紐付けられていることが分かる。
図6の反射壁データテーブル211より、反射壁ID005の形状は正方形であるため、正方形の囲い枠が設定される。本実施形態において、囲い枠は重心を囲うと共に、重心を回転軸として回転する。なお、囲い枠が正多角形である場合、重心は、正多角形の各頂点から等距離にある点である。なお、
図25(A)〜(C)は、
図24(C)に示す反射壁ID005が設定された囲い枠を、重心を回転軸として、右に45度、90度、135度回転させた状態を示す図である。
【0092】
ステップS1303において、反射壁設定部43は、反射壁を設定する処理(反射壁設定処理)を実行する。反射壁設定処理の詳細は後述する。
【0093】
ステップS1304において、ブロック配置部44aは、
図9のステージデータテーブル214を参照し、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と紐付けられているブロックIDのデータを読み出す。そして、ブロック配置部44aは、
図7のブロックデータテーブル212を参照し、読み出したブロックIDと紐付けられている配置図に基づいて、領域内にブロックを配置する。
【0094】
ステップS1305において、アイテム配置部44bは、所定の条件に基づいて、領域内にアイテムを配置する処理(アイテム配置処理)を実行する。アイテム配置処理の詳細は後述する。
【0095】
ステップS1306において、ゲーム進行制御部48は、
図9のステージデータテーブル214を参照し、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と紐付けられている敵の対戦能力値(HP)を読み出し、ステージに出現する敵のHPとして設定する。
【0096】
(4−2−1)反射壁設定処理
ステップS1303における反射壁設定処理の具体例について、
図14を参照して説明する。
【0097】
図14に示すように、ステップS1401において、反射壁設定部43は、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、ステップS1301で選択を受け付けたステージは、すでにユーザがクリアしたステージ(クリア済みステージ)であるか否かを判断する。クリア済みステージでない場合(ステップS1401:NO)には、ステップS1402に進む。一方、クリア済みステージである場合(ステップS1401:YES)には、ステップS1407に進む。ステップS1407において、
図9のステージデータテーブル214を参照し、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と紐付けられている反射壁IDを特定する。そして、反射壁設定部43は、
図6の反射壁データテーブル211を参照し、特定した反射壁IDに関するデータを読み出す。ステップS1408において、ステップS1407で読み出したデータに基づいて反射壁を設定し、本処理を終了する。
【0098】
ステップS1402において、反射壁設定部43は、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、ステップS1301で選択を受け付けたステージは、過去に選択を受け付けたことがあるか否かを判断する。過去に受け付けたことがある場合(ステップS1402:YES)には、ステップS1403に進む。一方、過去に受け付けたことがない場合(ステップS1402:NO)には、ステップS1407に進む。上記と同様、ステップS1407において、
図9のステージデータテーブル214を参照し、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と紐付けられている反射壁IDを特定する。そして、反射壁設定部43は、
図6の反射壁データテーブル211を参照し、特定した反射壁IDに関するデータを読み出す。ステップS1408において、ステップS1407で読み出したデータに基づいて反射壁を設定し、本処理を終了する。
【0099】
ステップS1403において、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、反射壁設定部43は、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と同じステージIDが紐付けられた直近の対戦において、玉が領域外に出た回数を読み出す。例えば、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)がステージID006である場合、
図10より、直近の対戦は対戦NO.11であり、玉が領域外に出た回数は4回であることが分かる。
【0100】
ステップS1404において、ステップS1403で読み出した回数は所定の回数以上であるか否かを判断する。所定の回数以上である場合(ステップS1404:YES)には、ステップS1405に進む。ステップS1405において、
図9のステージデータテーブル214を参照し、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と紐付けられている反射壁IDを特定する。そして、反射壁設定部43は、
図6の反射壁データテーブル211を参照し、特定した反射壁IDに関するデータを読み出す。ステップS1406において、ステップS1405で読み出したデータに基づき、玉が当たると消滅する反射壁ピースのうち、任意の反射壁ピースの強度を上昇させる。例えば、
図6より、反射壁ID005において、囲い枠ピースB3には、玉が1回当たると消滅する反射壁ピース(S1)を設定することが基準であるが、玉が3回当たると消滅する反射壁ピース(S3)等に変更される。ステップS1408において、反射壁設定部43は、ステップS1405で読み出したデータとステップS1406での変更に基づいて反射壁を設定し、本処理を終了する。
【0101】
一方、所定の回数未満である場合(ステップS1404:NO)には、ステップS1407に進む。上記と同様、ステップS1407において、
図9のステージデータテーブル214を参照し、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)と紐付けられている反射壁IDを特定する。そして、反射壁設定部43は、
図6の反射壁データテーブル211を参照し、特定した反射壁IDに関するデータを読み出す。ステップS1408において、ステップS1407で読み出したデータに基づいて反射壁を設定し、本処理を終了する。
【0102】
(4−2−2)アイテム配置処理
ステップS1305におけるアイテム配置処理の具体例1、2について、
図15、16を参照して説明する。具体例1は、ユーザの操作履歴情報より、同じステージでの対戦を、過去に所定回数以上行っていた場合に、ゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを領域内に配置する例である。具体例2は、ユーザの操作履歴情報より、同じステージでの対戦を、連続して所定回数以上行っており、かつ、今回の対戦が最初の対戦から所定時間内である場合に、ゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを領域内に配置する例である。
【0103】
(具体例1)
図15に示すように、S1501において、アイテム配置部44bは、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、ステップS1301で選択を受け付けたステージは、すでにユーザがクリアしたステージ(クリア済みステージ)であるか否かを判断する。クリア済みステージでない場合(ステップS1501:NO)には、ステップS1502に進む。一方、クリア済みステージである場合(ステップS1501:YES)には、領域内にアイテムを配置することなく本処理を終了する。
【0104】
ステップS1502において、アイテム配置部44bは、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、ステップS1301で選択を受け付けたステージは、過去に選択を受け付けたことがあるか否かを判断する。過去に受け付けたことがある場合(ステップS1502:YES)には、ステップS1503に進む。一方、過去に受け付けたことがない場合(ステップS1502:NO)には、領域内にアイテムを配置することなく本処理を終了する。
【0105】
ステップS1503において、アイテム配置部44bは、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、ステップS1301で選択を受け付けたステージと同じステージを過去に所定回数以上受け付けたか否かを判断する。所定回数以上受け付けた場合(ステップS1503:YES)には、ステップS1504に進み、アイテム配置部44bは、領域内にアイテムを配置する。アイテム配置部44bは、
図8のアイテムデータテーブル213を参照し、ゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを選択し、配置する。
一方、所定回数以上受け付けていない場合(ステップS1503:NO)には、領域内にアイテムを配置することなく本処理を終了する。例えば、ステップS1301で選択を受け付けたステージ(ステージID)がステージID006である場合、
図10より、過去に同じステージを4回受け付けていることが分かる。
【0106】
(具体例2)
図16に示すように、ステップS1601、S1602の処理は、
図15のS1501、S1502の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0107】
ステップS1603において、アイテム配置部44bは、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、ステップS1301で選択を受け付けたステージと同じステージを過去に所定回数以上連続して受け付けたか否かを判断する。所定回数以上連続して受け付けた場合(ステップS1603:YES)には、ステップS1604に進む。一方、所定回数以上連続して受け付けていない場合(ステップS1603:NO)には、領域内にアイテムを配置することなく本処理を終了する。
【0108】
例えば、ステップS1301で選択を受け付けたステージがステージID006である場合、
図10より、対戦NO.8から連続して受け付けており、今回の対戦が5回目であることが分かる。
【0109】
ステップS1604において、アイテム配置部44bは、
図10の操作履歴データテーブル221を参照して、ステップS1301で選択を受け付けたステージと同じステージを連続して受け付けた際の最初の対戦における受付時刻を読み出す。
【0110】
例えば、ステップS1301で選択を受け付けたステージがステージID006である場合、
図10より、対戦NO.8が最初の対戦であり、受付時刻は2016年6月25日9時54分であることが分かる。
【0111】
ステップS1605において、アイテム配置部44bは、今回の対戦における受付時刻は、ステップS1604で読み出した受付時刻から所定の時間内であるか否かを判断する。所定の時間内である場合(ステップS1605:YES)には、ステップS1606に進み、アイテム配置部44bは、領域内にアイテムを配置する。アイテム配置部44bは、
図8のアイテムデータテーブル213を参照し、ゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを選択し、配置する。一方、所定回数以上受け付けていない場合(ステップS1605:NO)には、領域内にアイテムを配置することなく本処理を終了する。
【0112】
(4−3)対戦実行処理
ステップS1202における対戦実行処理の具体例1〜3を
図17〜19に示す。具体例1は、配置したブロックが制限時間終了前に所定数以下になった場合に、新たなブロックが配置される例である。具体例2は、玉が領域外に出た場合には再び領域内に戻され、制限時間が所定時間短くなるという例である。具体例3は、玉がブロックに所定時間当たっていない場合に、玉の現在から未来への軌跡が表示される例である。
【0113】
(具体例1)
図17に示すように、ステップS1701において、画面表示部50は、端末にゲーム開始画面を表示する。ゲーム開始画面には、ユーザからゲームを開始する意志を受け付ける表示領域(例えば、「スタート!」)が表示されている。
【0114】
ステップS1702において、ゲーム進行制御部48は、端末からの操作データに基づいて、ゲームの開始を受け付けたか否か、すなわち表示領域「スタート!」がユーザによって操作されたか否かを判断する。操作入力を受け付けるまで、ステップS1702の処理を繰り返し実行し、操作入力を受け付けた場合(ステップS1702:YES)には、ステップS1703に進む。
【0115】
ステップS1703において、玉制御部46は、領域内の任意の位置から玉の動作を開始させる。玉は、反射壁又はブロックに当たらなければ、直進したままである。玉制御部46は、玉が反射壁又はブロックに当たった場合には、反射角と入射角が一致するような方向へ玉を動作させる。玉制御部46は、玉がアイテムに当たった場合には、当たったアイテムの有する機能に基づいて玉を動作させる。また、囲い枠制御部45は、端末からの操作データに基づいて、囲い枠の回転動作を開始させる。端末からの操作がなければ、囲い枠は回転することなく停止したままである。
【0116】
ステップS1704において、ゲーム進行制御部48は、ゲーム開始時刻と現在時刻とを比較し、制限時間が終了したか否かを判断する。制限時間が終了した場合(ステップS1704:YES)には、本処理を終了する。一方、制限時間が終了していない場合(ステップS1704:NO)には、ステップS1705に進む。
【0117】
ステップS1705において、玉制御部46は、玉がブロックに当たったか否かを判断する。玉がブロックに当たっていない場合(ステップS1705:NO)には、ステップS1704に戻る。一方、玉がブロックに当たった場合(ステップS1705:YES)には、ステップS1706に進む。
【0118】
ステップS1706において、ブロック制御部47は、当たったブロックを消滅させ、対戦実行部49は、敵の対戦能力値(HP)を減少させる。例えば、玉がブロックに1回当たるごとに、敵の対戦能力値は10減少する。玉が反射壁に当たる前に、連続してブロックに当たった場合には、「コンボ」と認定される。例えば、連続して3回当たった(3コンボ)の場合には、敵の対戦能力値は1回目の衝突で10減少し、2回目の衝突で20減少し、3回目の衝突で40減少する。玉が反射壁に当たる前に、連続してブロックに当たると、敵の対戦能力値をより多く減少させることができる。
【0119】
ステップS1707において、対戦実行部49は、ステップS1706における敵の対戦能力値の減少により、敵の対戦能力値が0になったか否かを判断する。0になった場合(ステップS1707:YES)には、本処理を終了する。一方、0になっていない場合(ステップS1707:NO)には、ステップS1708に進む。
【0120】
ステップS1708において、ブロック配置部44aは、ステップS1706におけるブロックの消滅により、領域内に配置されているブロックが所定数以下になったか否かを判断する。所定数以下である場合(ステップS1708:YES)には、ステップS1709に進み、ステップS1704に戻る。一方、所定数以下ではない場合(ステップS1708:NO)には、ステップS1709に進むことなく、ステップS1704に戻る。
【0121】
ステップS1709において、ブロック配置部44aは、
図7のブロックデータテーブル212を参照して、領域内におけるブロックを再配置する。新たに配置するブロックは、最初に配置したブロックと同じブロックIDでもよく、異なるブロックIDであってもよい。
【0122】
(具体例2)
図18に示すように、ステップS1801〜S1804、S1806の処理は、
図17のステップS1701〜S1704、S1706の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0123】
ステップS1805において、玉制御部46は、玉がブロックに当たったか否かを判断する。玉がブロックに当たっていない場合(ステップS1805:NO)には、ステップS1808に進む。一方、玉がブロックに当たった場合(ステップS1805:YES)には、ステップS1806に進む。
【0124】
ステップS1807において、対戦実行部49は、ステップS1806における敵の対戦能力値の減少により、敵の対戦能力値が0になったか否かを判断する。0になった場合(ステップS1807:YES)には、本処理を終了する。一方、0になっていない場合(ステップS1807:NO)には、ステップS1804に戻る。
【0125】
ステップS1808において、玉制御部46は、玉が領域外に出たか否かを判断する。領域外に出た場合(ステップS1808:YES)には、ステップS1809に進み、ステップS1804に戻る。一方、領域外に出ていない場合(ステップS1808:NO)には、ステップS1809に進むことなく、ステップS1804に戻る。
【0126】
ステップS1809において、玉制御部46は、玉を領域内の任意の位置に戻し、ゲーム進行制御部48は、制限時間を短くする。例えば、制限時間は90秒であり、玉が領域外に出るごとに、5秒ずつ短くなる。
【0127】
(具体例3)
図19に示すように、ステップS1901〜S1907の処理は、
図18のステップS1801〜S1807の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0128】
ステップS1908において、玉制御部46は、玉がブロックに当っていない時間が所定の時間以上であるか否かを判断する。所定の時間以上である場合(ステップS1908:YES)には、ステップS1909に進む。一方、所定の時間未満である場合(ステップS1908:NO)には、ステップS1904に戻る。
【0129】
ステップS1909において、画面表示部50は、玉の現在から未来への軌跡を端末に表示する。ユーザは、玉が反射壁に当たった後、どの方向へ動作するかを認識することができる。
【0130】
なお、実施例1〜3の処理は適宜組み合わせることができる。例えば、実施例1と実施例2とを組み合わせた場合、配置したブロックが制限時間終了前に所定数以下になった場合に、ブロック配置部が新たなブロックを配置すると共に、玉が領域外に出た場合に、玉制御部が再び領域内に前記玉を戻し、ゲーム進行制御部が制限時間を所定時間短くする。
【0131】
(4−4)対戦結果処理
ステップS1203における対戦結果処理の詳細について、
図20を参照して説明する。
図20に示すように、ステップS2001において、対戦実行部49は、制限時間終了前に敵の対戦能力値が0になったか否かを判断する。0になった場合(ステップS2001:YES)には、ステップS2002に進む。一方、0になっていない場合(ステップS2001:NO)には、ステップS2007に進む。ステップS2007において、画面表示部50は、ユーザの操作するキャラクタが敵に負けたことを示す負け画像を、端末に表示する。
【0132】
ステップS2002において、対戦実行部49は、敵との対戦に勝利したことに対して、ユーザが操作するキャラクタに付与する勝利ポイント(勝利P)を決定する。例えば、勝利Pは、各対戦共通の一定の値である。
【0133】
ステップS2003において、対戦実行部49は、敵の対戦能力値が0になった時点で残っていた制限時間(残り時間)の長さに応じて、時間ポイント(時間P)を決定する。例えば、時間Pは、残り時間1秒あたり10Pと決定される。残り時間が長いほど、時間Pは増加する。
【0134】
ステップS2004において、対戦実行部49は、玉が領域外に出た回数に応じて、失敗ポイント(失敗P)を決定する。失敗Pはマイナスの値である。例えば、失敗Pは、領域外に出た回数1回あたり−10Pと決定される。領域外に出た回数が多いほど、失敗Pの絶対値は増加する。
【0135】
ステップS2005において、対戦実行部49は、ユーザの操作するキャラクタに付与する獲得Pを算出する。獲得Pは、勝利Pと時間Pと失敗Pを合算することにより算出される。
【0136】
ステップS2006において、画面表示部50は、ユーザの操作するキャラクタが敵に勝利したことを示す勝ち画像を、端末に表示する。その際、画面表示部50は、ユーザの操作するキャラクタに付与する獲得Pも表示する。勝利P、時間P、失敗Pも一緒に表示されるのが好ましい。
【0137】
(5)他の実施形態
本実施形態では、ユーザが操作するキャラクタ(自キャラクタ)と、ゲーム内に出現する敵との対戦における態様を示したが、自キャラクタと、他のユーザが操作する他キャラクタとの対戦であってもよい。他キャラクタの数は特に限定されない。ユーザのゲーム画面には、ユーザの操作入力によって回転する反射壁、自キャラクタ用の玉、自キャラクタ用のブロックが表示されるとともに、他のユーザの操作入力によって回転する反射壁、他キャラクタ用の玉、他キャラクタ用のブロックが表示される。すなわち、ユーザは、自分の操作するゲーム画面とともに、他のユーザの操作するゲーム画面も見ることができる。なお、対戦は、複数の端末から操作データを受信することにより行われる。他の実施形態では、ゲームサーバ1からゲームを進行するのに必要なデータを受信するとともに、操作部33における操作データをゲームサーバ1に送信してもよい。以下では、他キャラクタが1つの場合である、1対1の対戦について具体的に説明する。
【0138】
他の実施形態の概要は、本実施形態と同様である。
図12に示すように、まず、ステップS1201において、ユーザがプレイするにあたって、各種条件をあらかじめ設定する処理(対戦準備処理)を実行する。続いて、端末からの操作データに基づいて、自キャラクタと他キャラクタとを対戦させる処理(対戦実行処理)を実行する。さらに、対戦内容に基づいて、各端末へ対戦結果を表示する処理(対戦結果処理)を実行する。対戦準備処理、対戦実行処理および対戦結果処理の詳細は後述する。
【0139】
(5−1)対戦準備処理
図21に示すように、S2101において、対戦受付部41は、端末からの操作データに基づいて、他キャラクタとの対戦の申込を受け付ける。ステップS2102において、対戦受付部41は、2つの端末から対戦の申込を受け付けたか否かを判断する。2つの端末から対戦の申込を受け付けた場合(ステップS2102:YES)には、ステップS2103に進み、2つの端末から対戦の申込を受け付けていない場合(ステップS2102:NO)には、ステップS2101へ戻る。
【0140】
ステップS2103において、囲い枠設定部42は、ステップS2101で対戦の申込を受け付けた2つのキャラクタに対して、囲い枠を設定する。設定する囲い枠は、2つのキャラクタで同じであってもよく異なっていてもよい。
【0141】
ステップS2104において、反射壁設定部43は、ステップS2101で対戦の申込を受け付けた2つのキャラクタに対して、反射壁を設定する処理(反射壁設定処理)を実行する。反射壁設定処理の詳細は後述する。
【0142】
ステップS2105において、ブロック配置部44aは、
図7のブロックデータテーブル212より、任意のブロックIDを読み出し、ステップS2101で対戦の申込を受け付けた2つのキャラクタに対して配置する。配置するブロックは、2つのキャラクタで同じであってもよく異なっていてもよい。
【0143】
ステップS2106において、ゲーム進行制御部48は、ステップS2101で対戦の申込を受け付けた2つのキャラクタに対して、対戦能力値(HP)を設定する。2つのキャラクタには、同じ対戦能力値が設定される。
【0144】
(5−2)反射壁設定処理
ステップS2104における反射壁設定処理の具体例を
図22を参照して説明する。
図22に示すように、ステップS2201において、反射壁設定部43は、
図11のユーザ情報データテーブル222を参照し、ステップS2101で対戦の申込を受け付けた2つのキャラクタのうち一方のキャラクタのレベルを読み出す。例えば、ユーザID50001は、レベルが35である。
【0145】
ステップS2202において、反射壁設定部43は、
図11のユーザ情報データテーブル222を参照し、ステップS2101で対戦の申込を受け付けた2つのキャラクタのうちもう一方のキャラクタのレベルを読み出す。例えば、ユーザID50002は、レベルが90である。
【0146】
ステップS2203において、反射壁設定部43は、ステップS2201とステップS2202で読み出したレベルの差を算出する。例えば、ユーザID50001とユーザID50002のレベルの差は55である。
【0147】
ステップS2204において、反射壁設定部43は、ステップS2203で算出したレベルの差に応じて、反射壁の強度の差を決定する。例えば、レベルの差が0〜10であれば強度の差は0、レベルの差が11〜30であれば強度の差は1、レベルの差が31〜50であれば強度の差は2、レベルの差が51〜70であれば強度の差は3、・・・と決定される。すなわち、レベルの差が55であれば、反射壁の強度の差は3と決定される。
図6の反射壁データテーブル211において、反射壁の強度は1〜10の範囲で設定されていることから、反射壁の強度の差は0〜9の範囲である。
【0148】
ステップS2205において、反射壁設定部43は、
図6の反射壁データテーブル211を参照し、ステップS2103で設定した囲い枠と、ステップS2204で決定した反射壁の強度の差に基づいて、2つの反射壁IDを選択し、強度が弱い方の反射壁をレベルの高いキャラクタに設定し、強度が強い方の反射壁をレベルの低いキャラクタに設定する。例えば、決定した反射壁の強度の差が3であれば、反射壁設定部43は、強度が1と強度が4の反射壁、強度が2と強度が5の反射壁、強度が3と強度が6の反射壁が選択の候補として挙げられる。
【0149】
(5−3)対戦実行処理
図23に示すように、ステップS2301〜S2303の処理は、2つの端末に対して処理を実行する点以外は、ステップS1701〜S1703の処理と同様であるため説明を省略する。
【0150】
ステップS2304において、玉制御部46は、どちらか一方のキャラクタについて、玉がブロックに当たったか否かを判断する。玉がブロックに当たっていない場合(ステップS2304:NO)には、ステップS2304の処理を繰り返す。一方、玉がブロックに当たった場合(ステップS2304:YES)には、ステップS2305に進む。
【0151】
ステップS2305において、ブロック制御部47は、当たったブロックを消滅させ、対戦実行部49は、ブロックが消滅したキャラクタとは異なるキャラクタの対戦能力値(HP)を減少させる。
【0152】
ステップS2306において、対戦実行部49は、ステップS2305におけるキャラクタの対戦能力値の減少により、当該キャラクタの対戦能力値が0になったか否かを判断する。0になった場合(ステップS2306:YES)には、本処理を終了する。一方、0になっていない場合(ステップS2306:NO)には、ステップS2304に戻る。
【0153】
(5−4)対戦結果処理
画面表示部50は、対戦能力値が0になったキャラクタを操作する端末へ、負け画像を表示する。また、一方の端末へ、勝ち画像を表示する。
【0154】
(6)効果
本実施形態において、反射壁は、囲い枠の少なくとも一部に設定される。また、囲い枠によって囲われる領域内にブロックが配置される。反射壁が囲い枠の全部に設定されると、玉は囲い枠によって囲われる領域内に常に存在することとなり、ユーザは玉をブロックに当てやすい。操作に慣れていない初心者ユーザでもゲームを楽しむことができる。一方、反射壁が囲い枠の一部にしか設定されないと、玉は囲い枠によって囲われる領域外に出てしまう可能性があり、玉が領域外に出ないよううまく操作しようとユーザをゲームに熱中させることができる。操作に慣れてきた上級者ユーザでも飽きずにゲームを続けることができる。従来のブロック崩しゲームでは、玉が落下し得る領域の一部にしか反射壁が設定されていなかった。そのため、初心者ユーザにとっては玉が反射壁に当たるように操作するのが難しく、すぐにゲームオーバーになってしまい、ゲームに没頭しづらい傾向にあった。これに対して、本実施形態では、上述のように初心者ユーザも上級者ユーザもゲームを楽しむことができる。
【0155】
また、本実施形態では、ユーザがゲーム画面を操作すると囲い枠が回転する。ユーザは囲い枠を回転させることにより、玉をブロック又は反射壁に当てることができる。ブロック又は反射壁に当たった玉は、反射するように動作する。また、玉がブロックに当たると、当たったブロックは消滅する。ユーザは、例えば、タブレット端末やスマートフォンの画面をスワイプする操作によって、囲い枠を回転させる。従来のブロック崩しゲームでは、画面上部にブロックが配置され、画面下部に反射壁が設定され、ユーザは反射壁を左右に移動させていた。ユーザは玉が落下しないよう画面下部に設定された反射壁にのみ集中し、単調な動きによってゲームに対するモチベーションを維持することが難しかった。これに対して、本態様では、囲い枠に設定された反射壁によって囲われた領域内にブロックが配置され、囲い枠を回転させることができるため、ユーザは画面全体を見ながら、玉をブロックに当てるのを楽しむことができる。
【0156】
本実施形態の反射壁設定処理では、ユーザの操作履歴情報より、玉が領域外に出た回数が所定回数以上である場合に、反射壁設定部は、強度を高めた反射壁を設定する。うまく操作できずに、玉を何度も領域外に出してしまうと、ユーザのゲームに対する意欲が低下してしまうことが考えられる。これに対して、反射壁の強度を強くすることにより、玉が当たると消滅してしまう反射壁にユーザが玉を当ててしまっても、すぐには反射壁が消滅せずに、しばらく玉を領域内にとどめておくことができる。これにより、ユーザのゲームに対する意欲が低下するのを防止することができる。
【0157】
本実施形態のアイテム配置処理(具体例1)では、ユーザの操作履歴情報より、同じステージでの対戦を、過去に所定回数以上行っていた場合に、アイテム配置部はゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを領域内に配置する。ユーザがあるステージを何度挑戦してもクリアできない場合、最終的には挑戦することを諦めてしまい、ゲームをプレイする意欲を失ってしまうことがある。本実施形態では、ユーザが挑戦することが諦める前に、ゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを配置することにより、ゲームをプレイする意欲を継続させることができる。
【0158】
本実施形態のアイテム配置処理(具体例2)では、ユーザの操作履歴情報より、同じステージでの対戦を、連続して所定回数以上行っており、かつ、今回の対戦が最初の対戦から所定時間内である場合に、アイテム配置部はゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを領域内に配置する。ユーザが短い時間内に連続して同じステージでの対戦に挑戦している場合、早くステージをクリアして次に進みたい意欲が非常に高まっている状態であると考えられる。この状態は長くは続かず、最終的には挑戦することを諦めてしまい、ゲームをプレイする意欲を失ってしまうことがある。本実施形態では、ユーザが挑戦することが諦める前に、ゲームを有利に進行させる機能を有するアイテムを配置することにより、ゲームをプレイする意欲を継続させることができる。
【0159】
本実施形態の対戦実行処理(実施例1)では、配置したブロックが制限時間終了前に所定数以下になった場合に、ブロック配置部は、新たなブロックを配置する。従来のブロック崩しゲームでは、玉を反射壁に当てることができずに玉が落下してしまうとゲームオーバーとなってしまうため、初心者ユーザはブロックを崩すというよりも、玉を反射壁に当てることに集中してしまっていた。これに対して、本実施形態では、制限時間内であればゲームを続けることができ、反射壁にのみ集中することなく、玉をブロックに当てる楽しみを得ることができる。また、本態様では、玉をブロックに当ててブロックを消滅させるだけでなく、敵の対戦能力値も減少させることができるので、ユーザをよりゲームに熱中させることができる。特に、上級者ユーザには、いかに早く敵を倒すことができるか、すなわちブロックをいかに効率良く消滅させるかの攻略を考えさせることもでき、挑戦意欲を掻き立てることができる。
【0160】
本実施形態の対戦実行処理(実施例2)では、玉が領域外に出た場合に、玉制御部は領域内に玉を戻し、ゲーム進行制御部は制限時間を所定時間短くする。制限時間が短くなると、より敵を倒しづらくなる。そのため、玉が領域外に出ないよううまく操作しようとユーザの挑戦意欲を掻き立てることができる。
【0161】
本実施形態の対戦実行処理(実施例3)では、ユーザの操作履歴情報より、玉がブロックに所定時間当たっていない場合に、画面表示部は、玉の現在から未来への軌跡を表示する。玉がブロックに所定時間当たっていない場合とは、ユーザが、反射壁から跳ね返ってきた玉をブロックに当てるのに玉をどの角度で反射壁に当てればよいのか把握できていない場合であると考えられる。うまく操作できずに全然玉をブロックに当てることができないと、ユーザのゲームに対する意欲が低下してしまうことが考えられる。これに対して、玉の現在から未来への軌跡を表示することにより、ユーザが玉をブロックに当てやすくなる。これにより、ユーザのゲームに対する意欲が低下するのを防止することができる。
【0162】
本実施形態の対戦結果処理では、対戦実行部は、敵の対戦能力値が0になった時点で残っていた制限時間(残り時間)の長さに応じて、時間ポイント(時間P)を決定する。より多くの時間ポイントを獲得するべく、いかに早く敵の対戦能力値を0にするかユーザに戦略を考えさせ、ゲームを楽しませることができる。
【0163】
また、本実施形態の対戦結果処理では、対戦実行部は、玉が領域外に出た回数に応じて、失敗ポイント(失敗P)を決定する。失敗Pはマイナスの値である。失敗ポイントを少なくすべく、玉を領域外に出さないようユーザに戦略を考えさせ、ゲームを楽しませることができる。
【0164】
他の実施形態の反射壁設定処理では、反射壁設定部は、2つのキャラクタに対して、一方のキャラクタともう一方のキャラクタの経験値の差に応じた強度の反射壁を設定する。上級者ユーザと初心者ユーザとの対戦においては、上級者ユーザが簡単に勝つことになり、初心者ユーザにとって面白みに欠けるものとなる。一方、上級者ユーザにとっても、簡単に勝ってしまう対戦にはモチベーションが上がらない。これに対して、本実施形態では、上級者ユーザと初心者ユーザとの対戦においては、上級者ユーザの操作するキャラクタに対して、難易度が高くなるよう反射壁の強度が設定されるため、必ずしも上級者ユーザが勝つとは限らず、対戦に面白みを持たせることができる。上級者ユーザと初心者ユーザ共にゲームに対する意欲を高めることができる。
【0165】
他の実施形態の対戦実行処理では、玉をブロックに当てブロックを消滅させると、他キャラクタの対戦能力値が減少する。このように、お互いに対戦能力値を削り合うことにより、ユーザは、単にブロックを消滅させるだけでは味わうことのできない面白みを得ることができる。
【0166】
(7)その他
本実施形態では、端末から操作データに基づいて、玉がブロックに当たると、敵の対戦能力値のみを設定し、キャラクタの対戦能力値を設定しない例を示したが、キャラクタの対戦能力値も設定し、敵からの攻撃によってキャラクタの対戦能力値を減少させてもよい。例えば、ユーザの操作履歴情報より、玉がブロックに所定時間当たっていない場合に、キャラクタの対戦能力値を減少させる。敵の対戦能力値が0になる前に、キャラクタの対戦能力値が0になると、ユーザの負けとなる。これにより、ブロックに玉を当てようとユーザのゲームに対する意欲をさらに盛り立てることができる。
【0167】
本実施形態では、玉が1回当たると消滅するブロックの例のみを示したが、ブロックの強度を、ブロックが消滅するのに必要な玉衝突回数によって設定してもよい。難易度をより高めることが可能となり、ゲームに慣れてきた上級者ユーザの意欲が低下するのを防止することができる。
【0168】
本実施形態では、囲い枠が正多角形であって重心を回転軸として回転する例を示したが、キャラクタの経験値に応じて、回転軸の位置を重心からずらしてもよい。キャラクタの経験値が高いほど、回転軸の位置と重心が離れることにより、ユーザは囲い枠の回転に伴う玉の動作が予想しづらくなり、ゲームの難易度が上昇する。ゲームに慣れてきた上級者ユーザの意欲が低下するのを防止することができる。
【0169】
本実施形態では、玉が反射壁に当たると、入射角と反射角が一致するように動作する例を示したが、キャラクタの経験値に応じて、入射角と反射角に差を設けてもよい。キャラクタの経験値が高いほど、入射角と反射角との差が大きくなることにより、ユーザは囲い枠の回転に伴う玉の動作が予想しづらくなり、ゲームの難易度が上昇する。ゲームに慣れてきた上級者ユーザの意欲が低下するのを防止することができる。
【0170】
他の実施形態において、アイテム配置部44bは、対戦実行処理の最中に、端末からの操作データを通じて、他キャラクタに設定された領域内にアイテムを配置する配置要求を受け付けてもよい。アイテム配置部44bは、配置要求に基づいて、他キャラクタに設定された領域内にアイテムを配置する。具体的に、ユーザは、自キャラクタの所有するアイテムリストからアイテムを選択する操作を行う。選択可能なアイテムは、
図11のユーザ情報データテーブルに記憶されているアイテムである。ユーザは、自キャラクタと他キャラクタとの対戦中に、選択したアイテムを、他キャラクタに設定された領域内に配置する操作を行う。例えば、アイテムID004(
図8参照)のような、玉が当たると玉の速度が上昇する機能を有するアイテムを他キャラクタに設定された領域内に配置することにより、他ユーザの操作を難しくさせることができる。一方、ユーザは、他ユーザに対する妨害操作を行っている間、自キャラクタに設定された領域内に配置されたブロックに玉を当てる操作をおろそかにしかねない。ユーザに対して、ブロックに玉を当てることに専念するか、他ユーザに対する妨害を行うか迷わせ、ゲームの戦略を考えさせることにより、ゲームへの集中を高めることができる。
【0171】
他の実施形態では、一方のキャラクタにおけるブロック消滅によって、もう一方のキャラクタの対戦能力値が減少し、対戦能力値が先に0になった方を負けとする例を示した。しかし、本実施形態と同様に、各キャラクタがゲームに出現する敵と対戦を行い、最も早く敵の対戦能力値を0にしたキャラクタを勝ちとしてもよい。
【0172】
また、他の実施形態においても、本実施形態と同様に、配置したブロックが対戦中に所定数以下になった場合に、ブロック配置部は、新たなブロックを配置してもよい。
【0173】
本発明は、上述した端末装置(端末3)側で行われるゲームデータ処理部の機能を、ゲームサーバ1で行うようにしてもよい。具体的には、端末装置は、ゲームサーバとゲーム進行に関するデータを送受信して、ゲームデータ処理部100の機能を実現してもよい。
【0174】
また、本発明は、上記の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムが記録された非一時的な記録媒体をシステム又は装置に提供し、当該システム又は装置のコンピュータ、すなわちCPU又はMPUに、当該非一時的な記録媒体に記録されたプログラムを読み出して実行させることによって実現してもよい。
【0175】
この場合、当該非一時的な記録媒体から読み出されたプログラムは、上述の実施形態の機能を実現する。したがって、当該プログラム及び当該プログラムが記録された非一時的な記録媒体も、本発明の一態様である。
【0176】
当該プログラムを提供する非一時的な記録媒体は、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWなどの光ディスク、磁気テープ、不揮発性メモリカード、及びROMを含む。或いは、当該プログラムは、通信ネットワークを介してダウンロード可能であってもよい。
【0177】
さらに、上記の実施形態の機能は、コンピュータが当該プログラムを読み出して実行するだけではなく、コンピュータ上で動作するOS(operating system)等に、当該プログラムの指示に基づき実際の操作の一部又はすべてを実行させることによって実現してもよい。
【0178】
さらに、上記の実施形態の機能は、非一時的な記録媒体から読み出されたプログラムを、コンピュータに挿入された拡張ボードに設けられたメモリ、又は、コンピュータに接続された拡張装置に設けられたメモリに書き込み、拡張ボード又は拡張装置に設けられたCPU等に、プログラムの指示に基づき実際の処理のすべて又は一部を実行させることによって実現されてもよい。
【0179】
典型的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、ここに開示する典型的な態様に限定されないことはもちろんである。特許請求の範囲は、このような変更と、同等の構造及び機能とのすべてを含むように最も広く解釈することが可能である。
【課題】新たな形式のブロック崩しゲームによって、ユーザのゲームに対するモチベーションを向上させることが可能なゲーム端末装置、ゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラム媒体及びゲームサーバを提供する。
に示すように、対戦受付部41と、囲い枠設定部42と、反射壁設定部43と、ブロック配置部44aと、アイテム配置部44bと、囲い枠制御部45と、玉制御部46と、ブロック制御部47と、ゲーム進行制御部48と、対戦実行部49と、画面表示部50と、を備える。