特許第6125287号(P6125287)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6125287
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】モータ駆動装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20170424BHJP
   H02P 5/46 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   H02M7/48 Z
   H02P5/46 Z
【請求項の数】13
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-58418(P2013-58418)
(22)【出願日】2013年3月21日
(65)【公開番号】特開2014-183711(P2014-183711A)
(43)【公開日】2014年9月29日
【審査請求日】2016年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】丸山 理
(72)【発明者】
【氏名】倉本 雅哉
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 元
(72)【発明者】
【氏名】林 賢一
【審査官】 麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−163545(JP,A)
【文献】 特開2013−027282(JP,A)
【文献】 特開2001−057487(JP,A)
【文献】 特開2011−015579(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0223301(US,A1)
【文献】 特開2013−009554(JP,A)
【文献】 特開2010−198807(JP,A)
【文献】 特開平08−168293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
H02P 5/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定台数のモータを駆動および制御するためのモータ駆動ユニットを少なくとも1個備えるモータ駆動装置であって、
前記モータ駆動ユニットは、前記モータの駆動回路および制御回路が実装される駆動回路基板と、放熱部が形成され前記駆動回路基板が固定されるフレームとを備え、
前記フレームに固定される前記駆動回路基板の厚さ方向を第1方向とすると、
前記フレームの、前記第1方向の一方側には、前記駆動回路基板に電力を供給するための電源回路が実装される電源回路基板と、前記電源回路基板を覆うカバー部材とが取付可能となっており、
ある前記モータ駆動ユニットの前記フレームから少なくとも前記電源回路基板と前記カバー部材とが取り外されている状態では、このモータ駆動ユニットの前記フレームの前記第1方向の一方端と、他の前記モータ駆動ユニットの前記フレームの前記第1方向の他方端とが接触可能となっており、
1個の前記モータ駆動ユニットによって前記モータ駆動装置が構成される場合には、前記フレームに前記電源回路基板と前記カバー部材とが取り付けられ、
2個以上の前記モータ駆動ユニットによって前記モータ駆動装置が構成される場合には、前記電源回路基板と前記カバー部材とが前記フレームに取り付けられた状態の前記モータ駆動ユニットである1個の電源付きモータ駆動ユニットと、前記電源付きモータ駆動ユニットの前記第1方向の他方側に配置されるとともに前記電源回路基板と前記カバー部材とが前記フレームから取り外された状態の残りの前記モータ駆動ユニットとが前記第1方向で互いに接触するように配置され
前記フレームの背面側には、前記モータ駆動装置が取り付けられる駆動装置設置部材に前記モータ駆動ユニットを固定するためのネジが挿通される2個の挿通孔が形成され、
2個の前記挿通孔のそれぞれは、前記モータ駆動装置の正面から見たときに略長方形状に形成される前記フレームの一方の対角線上の角部のそれぞれに形成され、
前記フレームは、2個の前記挿通孔の一方が形成されるとともに少なくとも前記電源回路基板と前記カバー部材とが取り外されている状態で前記第1方向の一方側へ突出する突出部を備え、
前記フレームの、前記第1方向の他方側には、前記第1方向で隣り合う他の前記フレームの前記突出部が配置可能な切欠き部が形成されていることを特徴とするモータ駆動装置。
【請求項2】
前記駆動回路基板には、電力供給用ケーブルが接続可能な電力供給用コネクタ端子が実装されていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
【請求項3】
前記駆動回路基板には、前記電力供給用コネクタ端子として、入力用コネクタ端子と出力用コネクタ端子とが実装されていることを特徴とする請求項2記載のモータ駆動装置。
【請求項4】
前記モータ駆動装置は、少なくとも3個以上の前記モータ駆動ユニットによって構成され、
前記電力供給用ケーブルの一端は、前記第1方向で隣り合う前記モータ駆動ユニットの一方の前記モータ駆動ユニットの前記出力用コネクタ端子に接続され、前記電力供給用ケーブルの他端は、前記第1方向で隣り合う前記モータ駆動ユニットの他方の前記モータ駆動ユニットの前記入力用コネクタ端子に接続されていることを特徴とする請求項3記載のモータ駆動装置。
【請求項5】
前記電力供給用コネクタ端子は、前記モータ駆動装置の底面側から前記電力供給用ケーブルが差し込まれるように前記駆動回路基板に実装されていることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項6】
前記駆動回路基板には、通信用ケーブルが接続可能な通信用コネクタ端子が実装されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項7】
前記通信用コネクタ端子は、前記モータ駆動装置の底面側から前記通信用ケーブルが差し込まれるように前記駆動回路基板に実装されていることを特徴とする請求項6記載のモータ駆動装置。
【請求項8】
前記突出部は、前記フレームの背面側の上端側に形成されるとともに、前記突出部には、丸孔状の前記挿通孔が形成され、
前記フレームの背面側の下端側には、下端が開口するU溝状の前記挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項9】
前記切欠き部は、前記フレームの上端から下側に向かって切り欠かれるように形成され、
前記切欠き部の底面の少なくとも一部は、前記フレームの背面に向かうにしたがって下側へ傾斜する傾斜面となっていることを特徴とする請求項記載のモータ駆動装置。
【請求項10】
前記フレームは、前記電源回路基板を支持しかつ固定するための着脱可能な支柱を備え、
2個以上の前記モータ駆動ユニットによって前記モータ駆動装置が構成される場合の、前記電源付きモータ駆動ユニット以外の前記モータ駆動ユニットでは、前記支柱が取り外されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項11】
前記モータ駆動装置は、2個以上の前記モータ駆動ユニットによって構成され、
全ての前記モータ駆動ユニットの前記フレームが共通となっていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項12】
前記モータ駆動装置は、2個以上の前記モータ駆動ユニットによって構成され、
2個以上の前記モータ駆動ユニットの中には、前記フレームの前記第1方向の幅が、他の前記モータ駆動ユニットの前記フレームの前記第1方向の幅と異なる前記モータ駆動ユニットが含まれていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のモータ駆動装置。
【請求項13】
前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第1方向と前記第2方向とに直交する方向を第3方向とすると、
全ての前記フレームの前記第2方向の幅が互いに等しくなっており、
全ての前記フレームの前記第3方向の幅が互いに等しくなっていることを特徴とする請求項12記載のモータ駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータを駆動するモータ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、同一機能を有する複数のモータ駆動ユニットを連結させることで構成された多軸のモータ駆動装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のモータ駆動装置は、複数のモータ駆動ユニットに加えて、1個の電源ユニットを備えており、1個の電源ユニットから複数のモータ駆動ユニットへ電力が供給されている。また、このモータ駆動装置では、各モータ駆動ユニットは、制御回路基板と、制御回路基板が固定されるケースとを備えている。同様に、電源ユニットも、電源回路基板と、電源回路基板が固定されるケースとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−168293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のモータ駆動装置では、1個の電源ユニットから複数のモータ駆動ユニットへ電力が供給されているため、モータ駆動ユニットのそれぞれに電源回路基板を取り付ける必要がない。したがって、このモータ駆動装置では、モータ駆動ユニットのそれぞれに電源回路基板が取り付けられている場合と比較して、モータ駆動ユニットの構成を簡素化して、装置を小型化することが可能である。ここで、特許文献1に記載のモータ駆動装置によって、1台のモータを制御する場合には、1個の電源ユニットと1個のモータ駆動ユニットとによって、モータ駆動装置を構成すれば良い。しかしながら、この場合のモータ駆動装置では、モータ駆動ユニット用のケースと電源ユニット用のケースとが必要になるため、モータ駆動装置が大型化する。
【0005】
そこで、本発明の課題は、モータ駆動装置が1個のみのモータ駆動ユニットを有する場合、および、モータ駆動装置が複数のモータ駆動ユニットを有する場合のいずれの場合であっても、装置を小型化することが可能なモータ駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明のモータ駆動装置は、所定台数のモータを駆動および制御するためのモータ駆動ユニットを少なくとも1個備えるモータ駆動装置であって、モータ駆動ユニットは、モータの駆動回路および制御回路が実装される駆動回路基板と、放熱部が形成され駆動回路基板が固定されるフレームとを備え、フレームに固定される駆動回路基板の厚さ方向を第1方向とすると、フレームの、第1方向の一方側には、駆動回路基板に電力を供給するための電源回路が実装される電源回路基板と、電源回路基板を覆うカバー部材とが取付可能となっており、あるモータ駆動ユニットのフレームから少なくとも電源回路基板とカバー部材とが取り外されている状態では、このモータ駆動ユニットのフレームの第1方向の一方端と、他のモータ駆動ユニットのフレームの第1方向の他方端とが接触可能となっており、1個のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合には、フレームに電源回路基板とカバー部材とが取り付けられ、2個以上のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合には、電源回路基板とカバー部材とがフレームに取り付けられた状態のモータ駆動ユニットである1個の電源付きモータ駆動ユニットと、電源付きモータ駆動ユニットの第1方向の他方側に配置されるとともに電源回路基板とカバー部材とがフレームから取り外された状態の残りのモータ駆動ユニットとが第1方向で互いに接触するように配置され、フレームの背面側には、モータ駆動装置が取り付けられる駆動装置設置部材にモータ駆動ユニットを固定するためのネジが挿通される2個の挿通孔が形成され、2個の挿通孔のそれぞれは、モータ駆動装置の正面から見たときに略長方形状に形成されるフレームの一方の対角線上の角部のそれぞれに形成され、フレームは、2個の挿通孔の一方が形成されるとともに少なくとも電源回路基板とカバー部材とが取り外されている状態で第1方向の一方側へ突出する突出部を備え、フレームの、第1方向の他方側には、第1方向で隣り合う他のフレームの突出部が配置可能な切欠き部が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のモータ駆動装置では、駆動回路基板が固定されるフレームの、第1方向の一方側に、電源回路基板と電源回路基板を覆うカバー部材とが取付可能となっており、1個のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合には、電源回路基板とカバー部材とがフレームに取り付けられている。そのため、本発明では、1個のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合に、電源回路基板を取り付けるためのフレームを別途設ける必要がない。したがって、本発明では、モータ駆動装置が1個のみのモータ駆動ユニットを有する場合に、モータ駆動装置を小型化することが可能になる。
【0008】
また、本発明のモータ駆動装置では、2個以上のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合に、電源回路基板とカバー部材とがフレームに取り付けられた状態のモータ駆動ユニットである1個の電源付きモータ駆動ユニットと、電源付きモータ駆動ユニットの第1方向の他方側に配置されるとともに電源回路基板とカバー部材とがフレームから取り外された状態の残りのモータ駆動ユニットとが第1方向で互いに接触するように配置されている。そのため、本発明では、1個の電源付きモータ駆動ユニットに設けられた電源回路基板から残りのモータ駆動ユニットに設けられた駆動回路基板へ電力を供給することが可能になり、モータ駆動ユニットのそれぞれに電源回路基板を取り付ける必要がない。
【0009】
また、本発明では、あるモータ駆動ユニットのフレームから少なくとも電源回路基板とカバー部材とが取り外されている状態において、このモータ駆動ユニットのフレームの第1方向の一方端と、他のモータ駆動ユニットのフレームの第1方向の他方端とが接触可能となっているため、電源付きモータ駆動ユニットと残りのモータ駆動ユニットとを第1方向で互いに接触させるように配置したときに、第1方向において、モータ駆動ユニット同士を近づけることが可能になる。
【0010】
このように、本発明では、モータ駆動ユニットのそれぞれに電源回路基板を取り付ける必要がなく、かつ、電源付きモータ駆動ユニットと残りのモータ駆動ユニットとを第1方向で互いに接触させるように配置したときに、第1方向において、モータ駆動ユニット同士を近づけることが可能になる。したがって、本発明では、モータ駆動装置が複数のモータ駆動ユニットを有する場合であっても、モータ駆動装置を小型化することが可能になる。
【0011】
また、本発明では、フレームの第1方向の一方側に、電源回路基板とカバー部材とが取付可能となっているため、モータ駆動装置が1個のみのモータ駆動ユニットを有する場合、および、モータ駆動装置が複数のモータ駆動ユニットを有する場合のいずれの場合であっても、同じフレームを使用することが可能になる。したがって、本発明では、モータ駆動装置で使用される部品の種類を少なくして、部品の在庫管理等を容易にすることが可能になる。また、本発明では、フレームの対角線上の角部のそれぞれに形成される2個の挿通孔に挿通されるネジによってモータ駆動ユニットが駆動装置設置部材へ固定されるため、駆動装置設置部材へのモータ駆動ユニットの固定強度を高めることが可能になる。また、2個の挿通孔の一方が突出部に形成されているため、第1方向における挿通孔の間の距離を確保することが可能になる。したがって、駆動装置設置部材へのモータ駆動ユニットの固定強度を効果的に高めることが可能になる。また、2個の挿通孔の一方が形成される突出部は、電源回路基板やカバー部材等が取り外されると、第1方向の一方側へ突出してしまうが、フレームの第1方向の他方側に、第1方向で隣り合う他のフレームの突出部が配置可能な切欠き部が形成されているため、フレームに突出部が形成されていても、複数のモータ駆動ユニットを第1方向で互いに接触させるように配置したときに、突出部が邪魔になることはない。
【0012】
本発明において、駆動回路基板には、電力供給用ケーブルが接続可能な電力供給用コネクタ端子が実装されていることが好ましい。このように構成すると、電力供給用ケーブルを用いて、電源付きモータ駆動ユニットに設けられた電源回路基板と、残りのモータ駆動ユニットに設けられた駆動回路基板とを電気的に容易に接続したり、切り離したりすることが可能になる。
【0013】
本発明において、たとえば、駆動回路基板には、電力供給用コネクタ端子として、入力用コネクタ端子と出力用コネクタ端子とが実装されている。また、本発明において、モータ駆動装置は、少なくとも3個以上のモータ駆動ユニットによって構成され、電力供給用ケーブルの一端は、第1方向で隣り合うモータ駆動ユニットの一方のモータ駆動ユニットの出力用コネクタ端子に接続され、電力供給用ケーブルの他端は、第1方向で隣り合うモータ駆動ユニットの他方のモータ駆動ユニットの入力用コネクタ端子に接続されていることが好ましい。このように構成すると、電力供給用ケーブルの長さを短くすることが可能になる。したがって、電力供給用ケーブルを整然と引き回すことが可能になる。
【0014】
本発明において、電力供給用コネクタ端子は、モータ駆動装置の底面側から電力供給用ケーブルが差し込まれるように駆動回路基板に実装されていることが好ましい。一般に、モータ駆動装置の正面に操作ボタンや表示器等が配置されるため、このように構成すると、電力供給用ケーブルによって操作ボタンの操作性等が損なわれるのを防止することが可能になる。また、一般に、モータ等に接続されるケーブルは、モータ駆動装置の正面から引き出されるため、このように構成すると、電力供給用ケーブルが、モータ等に接続されるケーブルの引き回しの支障となるのを防止することが可能になる。また、このように構成すると、電力供給用コネクタ端子の内部へ塵埃が入り込むのを防止することが可能になる。
【0015】
本発明において、駆動回路基板には、通信用ケーブルが接続可能な通信用コネクタ端子が実装されていることが好ましい。このように構成すると、たとえば、電源回路基板に異常が生じた場合に、通信用ケーブルを介して通信される信号を用いて、電源付きモータ駆動ユニット以外のモータ駆動ユニットでも、電源回路基板の異常を把握することが可能になる。
【0016】
本発明において、通信用コネクタ端子は、モータ駆動装置の底面側から通信用ケーブルが差し込まれるように駆動回路基板に実装されていることが好ましい。一般に、モータ駆動装置の正面に操作ボタンや表示器等が配置されるため、このように構成すると、通信用ケーブルによって操作ボタンの操作性等が損なわれるのを防止することが可能になる。また、一般に、モータ等に接続されるケーブルは、モータ駆動装置の正面から引き出されるため、このように構成すると、通信用ケーブルが、モータ等に接続されるケーブルの引き回しの支障となるのを防止することが可能になる。また、このように構成すると、通信用コネクタ端子の内部へ塵埃が入り込むのを防止することが可能になる。
【0019】
本発明において、突出部は、フレームの背面側の上端側に形成されるとともに、突出部には、丸孔状の挿通孔が形成され、フレームの背面側の下端側には、下端が開口するU溝状の挿通孔が形成されていることが好ましい。このように構成すると、第1方向の両側にモータ駆動ユニットが接触するように配置されたモータ駆動ユニットを取り外す場合に、取り外されるモータ駆動ユニットの挿通孔に挿通されたネジを取り外して、このモータ駆動ユニットを上側へずらせば、あるいは、このモータ駆動ユニットを上側へずらした後に正面側へずらせば、このモータ駆動ユニットを取り外すことが可能になる。したがって、第1方向の両側にモータ駆動ユニットが接触するように配置されたモータ駆動ユニットであっても、第1方向の両側に配置されるモータ駆動ユニットを取り外すことなく、このモータ駆動ユニットを取り外すことが可能になる。その結果、第1方向の両側にモータ駆動ユニットが接触するように配置されたモータ駆動ユニットを取り外す場合の作業が容易になる。
【0020】
本発明において、切欠き部は、フレームの上端から下側に向かって切り欠かれるように形成され、切欠き部の底面の少なくとも一部は、フレームの背面に向かうにしたがって下側へ傾斜する傾斜面となっていることが好ましい。このように構成すると、2個以上のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合であっても、モータ駆動ユニットの正面側から、突出部に形成される挿通孔へネジを容易に挿通したり、挿通孔からネジを容易に取り外したりすることが可能になる。
【0021】
本発明において、フレームは、電源回路基板を支持しかつ固定するための着脱可能な支柱を備え、2個以上のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合の、電源付きモータ駆動ユニット以外のモータ駆動ユニットでは、支柱が取り外されていることが好ましい。このように構成すると、電源付きモータ駆動ユニットでは、支柱を利用して、電源回路基板と駆動回路基板との隙間を確保することが可能になり、その結果、電源回路基板や駆動回路基板に実装される電子部品の配置空間を確保することが可能になる。また、このように構成すると、2個以上のモータ駆動ユニットによってモータ駆動装置が構成される場合の、電源付きモータ駆動ユニット以外のモータ駆動ユニットでは、支柱が取り外されているため、フレームが支柱を備えていても、電源付きモータ駆動ユニットと残りのモータ駆動ユニットとを第1方向で互いに接触させるように配置したときに、第1方向において、モータ駆動ユニット同士を近づけることが可能になる。
【0022】
本発明において、たとえば、モータ駆動装置は、2個以上のモータ駆動ユニットによって構成され、全てのモータ駆動ユニットのフレームが共通となっている。また、本発明において、モータ駆動装置は、2個以上のモータ駆動ユニットによって構成され、2個以上のモータ駆動ユニットの中には、フレームの第1方向の幅が、他のモータ駆動ユニットのフレームの第1方向の幅と異なるモータ駆動ユニットが含まれていても良い。
【0023】
この場合には、第1方向に直交する方向を第2方向とし、第1方向と第2方向とに直交する方向を第3方向とすると、全てのフレームの第2方向の幅が互いに等しくなっており、全てのフレームの第3方向の幅が互いに等しくなっていることが好ましい。このように構成すると、モータ駆動装置の設置場所の設計を容易することが可能になる。また、フレームの第1方向の幅に応じて、フレームの第2方向の幅や第3方向の幅が異なっていると、無駄なスペースが増えてしまうが、このように構成すると、無駄なスペースが増えることはない。さらに、このように構成すると、駆動回路基板の共通化や、駆動回路基板の共通化に伴うコネクタ端子位置の共通化が可能となる。したがって、コネクタ端子位置を同じ位置にすることができ、その結果、モータ駆動装置に接続されるケーブルの配線は乱雑にならず見やすくなる。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明では、モータ駆動装置が1個のみのモータ駆動ユニットを有する場合、および、モータ駆動装置が複数のモータ駆動ユニットを有する場合のいずれの場合であっても、モータ駆動装置を小型化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施の形態にかかるモータ駆動装置であって、複数のモータ駆動ユニットによって構成される場合のモータ駆動装置を正面側から示す斜視図である。
図2図1に示すモータ駆動装置の底面図である。
図3】本発明の実施の形態にかかるモータ駆動装置であって、1個のモータ駆動ユニットによって構成される場合のモータ駆動装置を正面側から示す斜視図である。
図4図3に示すモータ駆動装置からカバー部材を取り外した状態の斜視図である。
図5図3に示すモータ駆動装置からカバー部材を取り外した状態を他の方向から示す斜視図である。
図6図1に示すフレームの斜視図である。
図7図1に示すフレームの正面図である。
図8図6に示す2個のフレームが互いに接触するように配置されたときの状態を説明するための背面図である。
図9】本発明の他の実施の形態にかかるモータ駆動装置であって、1個のモータ駆動ユニットによって構成される場合のモータ駆動装置を正面側から示す斜視図である。
図10図9に示すモータ駆動装置からカバー部材を取り外した状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0027】
(モータ駆動装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるモータ駆動装置1であって、複数のモータ駆動ユニット2によって構成される場合のモータ駆動装置1を正面側から示す斜視図である。図2は、図1に示すモータ駆動装置1の底面図である。図3は、本発明の実施の形態にかかるモータ駆動装置1であって、1個のモータ駆動ユニット2によって構成される場合のモータ駆動装置1を正面側から示す斜視図である。図4は、図3に示すモータ駆動装置1からカバー部材8を取り外した状態の斜視図である。図5は、図3に示すモータ駆動装置1からカバー部材7を取り外した状態を他の方向から示す斜視図である。図6は、図1に示すフレーム4の斜視図である。図7は、図1に示すフレーム4の正面図である。図8は、図6に示す2個のフレーム4が互いに接触するように配置されたときの状態を説明するための背面図である。
【0028】
以下の説明では、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とする。また、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向とする。さらに、X1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「前」側、Y2方向側を「後(後ろ)」側、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。
【0029】
本形態のモータ駆動装置1は、産業用のサーボモータ(図示省略)を駆動および制御するための機器であり、1台のサーボモータを駆動および制御するためのモータ駆動ユニット2を少なくとも1個備えている。たとえば、モータ駆動装置1は、図1図2に示すように、左右方向で隣り合うように配置される3個のモータ駆動ユニット2によって構成されている。あるいは、モータ駆動装置1は、図3図5に示すように、1個のモータ駆動ユニット2によって構成されている。このモータ駆動装置1は、モータ駆動装置1が搭載される上位装置(図示省略)の制御盤等に取り付けられて使用される。具体的には、モータ駆動装置1は、制御盤等の一部を構成する駆動装置設置部材に取り付けられて使用される。
【0030】
モータ駆動ユニット2は、サーボモータの駆動回路(インバータ回路)と制御回路とが実装される駆動回路基板3と、駆動回路基板3が固定されるフレーム4と、フレーム4の前端に固定されるパネル5とを備えている。フレーム4の左端側には、駆動回路基板3に電力を供給するための電源回路が実装される電源回路基板6と、電源回路基板6を覆うカバー部材7が取付可能となっている。また、フレーム4の右端側には、フレーム4の右側面を覆うカバー部材8が取付可能となっている。駆動回路基板3および電源回路基板6は、略四角形の平板状に形成されたリジッド基板である。
【0031】
フレーム4は、アルミニウム合金等の放熱性を有する放熱性材料で形成されている。このフレーム4は、略長方形の平板状に形成され左右方向に直交するように配置されるベース部4aと、フレーム4の背面を構成する略平板状の背面部4bと、フレーム4の上端面を構成する略平板状の上面部4cとを備えている。背面部4bは、前後方向に直交するように配置され、上面部4cは、上下方向と直交するように配置されている。また、背面部4bは、ベース部4aの後端から左側へ突出しており、上面部4cは、ベース部4aの上端から左側へ突出している。図7に示すように、フレーム4は、正面から見たときの形状が略長方形状となるように形成されている。
【0032】
ベース部4aの右側面には、放熱用の複数のフィンからなる放熱部4eが形成されている。放熱部4e(すなわち、ベース部材4aの右側面)には、図4(B)に示すように、冷却用のファン11が取付可能となっている。ベース部4aの左側面は、駆動回路基板3が固定される基板固定部4fとなっている。また、ベース部4aの左側面の前下端には、ブロック状の支柱取付部4gが左前側へ突出するように形成されている。
【0033】
支柱取付部4gには、電源回路基板6を支持しかつ固定するための支柱(スタッドピン)12が左側へ突出するように固定されている。支柱12は、たとえば、六角柱状に形成されている。支柱12の右端側には、オネジが形成されている。このオネジと、支柱取付部4gに形成されるメネジとによって、支柱12が支柱取付部4gに固定されており、支柱12は、支柱取付部4gに対して着脱可能となっている。
【0034】
背面部4bの上端側には、左側へ突出する突出部4hが形成されている。すなわち、背面部4bの上端側には、背面部4bの、突出部4hを除いたその他の部分よりも左側へ突出する突出部4hが形成されている。突出部4hは、略正方形の平板状に形成されている。背面部4bの、上下方向における中間位置には、右側に向かって切り欠かれた切欠き部4jが形成されている。また、背面部4bには、2個の挿通孔4k、4mが形成されている。挿通孔4k、4mには、モータ駆動装置1が取り付けられる駆動装置設置部材にモータ駆動ユニット2を固定するためのネジ13が挿通される。
【0035】
2個の挿通孔4k、4mのそれぞれは、正面から見たときの形状が略長方形状となるフレーム4の一方の対角線上の角部のそれぞれに形成されている。具体的には、挿通孔4kは、突出部4hに形成されている。すなわち、挿通孔4kは、背面部4bの左上端側の角部に形成されている。また、挿通孔4mは、背面部4bの右下端側の角部に形成されている。挿通孔4kは、丸孔状に形成されている。一方、挿通孔4mは、下端が開口するU溝状に形成されている。
【0036】
上面部4cには、放熱用の複数の貫通孔が形成されている。ベース部4aと上面部4cとの境界部分(すなわち、ベース部4aの上端側)には、切欠き部4nが形成されている。具体的には、ベース部4aの後ろ上端側に切欠き部4nが形成されている。切欠き部4nは、ベース部4aの上端から下側に向かって切り欠かれるように形成されている。切欠き部4nの底面は、後ろ側に向かうにしたがって(すなわち、フレーム4の背面に向かうにしたがって)下側へ傾斜する傾斜面4pと、上下方向に直交する水平面4qとから構成されている。水平面4qは、傾斜面4pの後端に繋がっている。
【0037】
本形態では、2個のフレーム4のうちの一方のフレーム4の支柱取付部4gから支柱12が取り外されると、図8に示すように、一方のフレーム4の左端と他方のフレーム4の右端とが接触するように、フレーム4が構成されている。具体的には、一方のフレーム4の支柱取付部4gから支柱12が取り外されると、一方のフレーム4の背面部4bの左端面および上面部4cの左端面と他方のフレーム4のベース部4aの右側面とが密着するように、フレーム4が構成されている。
【0038】
一方のフレーム4の左端と他方のフレーム4の右端とが密着しているときには、図8に示すように、一方のフレーム4の突出部4hは、他方のフレーム4の切欠き部4nに配置されており、他方のフレーム4のベース部4aの左側面に突出部4hが接触して一方のフレーム4の左端と他方のフレーム4の右端とが密着できないといった現象が生じることはない。なお、突出部4hは、電源回路基板6およびカバー部材7がフレーム4から取り外されているフレーム4単体の状態では、背面部4bの、突出部4hを除いたその他の部分よりも左側へ突出しているが、電源回路基板6およびカバー部材7がフレーム4に取り付けられている状態では、左右方向において、突出部4hの左端面とカバー部材7の左側面とが略一致している。
【0039】
駆動回路基板3は、その厚さ方向が左右方向と略一致するように、ベース部4aの基板固定部4fに固定されている。図2に示すように、駆動回路基板3の下端側には、図示を省略する電力供給用のケーブル(電力供給用ケーブル)が接続可能な電力供給用コネクタ端子としてのコネクタ端子15、16が実装されている。コネクタ端子15は、駆動回路基板3へ電力を取り入れるための入力用コネクタ端子であり、コネクタ端子16は、駆動回路基板3から電力を取り出すための出力用コネクタ端子である。また、駆動回路基板3の下端側には、図示を省略する通信用のケーブル(通信用ケーブル)が接続可能な通信用コネクタ端子としての2個のコネクタ端子17が実装されている。本形態では、左右方向(X方向)は、駆動回路基板3の厚さ方向である第1方向となっている。また、本形態では、左側は、第1方向の一方側であり、右側は、第1方向の他方側である。
【0040】
コネクタ端子15〜17は、駆動回路基板3の前端側に実装されている。コネクタ端子15、16は、モータ駆動装置1の底面側から電力供給用ケーブルが差し込まれるように駆動回路基板3に実装されている。同様に、2個のコネクタ端子17は、モータ駆動装置1の底面側から通信用ケーブルが差し込まれるように駆動回路基板3に実装されている。すなわち、コネクタ端子15〜17の差込口が下側を向くように、コネクタ端子15〜17は、駆動回路基板3に実装されている。なお、駆動回路基板3には、各種の電子部品が実装されている。また、駆動回路基板3の前端側には、サーボモータから引き出されるケーブル等が接続される各種のコネクタ端子が実装されている。
【0041】
電源回路基板6は、ネジ等によって支柱12の左端面に取付可能となっている。支柱12の左端面に電源回路基板6が取り付けられた状態では、電源回路基板6の厚さ方向が左右方向と略一致している。電源回路基板6には、各種の電子部品が実装されている。また、電源回路基板6の前端側には、交流電源から引き出されるケーブルが接続されるコネクタ端子が実装されている。本形態の電源回路基板6は、たとえば、800W用のものである。
【0042】
図5に示すように、電源回路基板6の右側面には、支柱12の左端面に取り付けられた電源回路基板6を支持するための支持部材20が固定されている。支持部材20は、支柱12の左端面に電源回路基板6が取り付けられたときに、ベース部4aの左側面に当接する脚部(図示省略)等を備えており、この脚部等がベース部4aに当接することで、電源回路基板6が支持部材20によって支持される。なお、駆動回路基板3には、この脚部が挿通される挿通孔(図示省略)が形成されている。
【0043】
カバー部材7の上面部には、フレーム4の上面部4cに形成される係合爪部4sが係合する係合孔7aが形成され、カバー部材7の下面部には、フレーム4のベース部4aの下端に形成される係合爪部4t(図2参照)が係合する係合孔7bが形成されている。係合孔7aに係合爪部4sが係合し、係合孔7bに係合爪部4tが係合すると、カバー部材7は、フレーム4に固定される。フレーム4に固定されたカバー部材7は、電源回路基板6を左側から覆っている。
【0044】
カバー部材8は、図示を省略するネジによって、ベース部4aの左側面に固定可能となっている。放熱部4eにファン11が取り付けられているときには、カバー部材8は、ファン11を覆っている。図3に示すように、カバー部材8の、ファン11に対応する箇所には、空気の流路を確保するための貫通孔8aが形成されている。本形態では、カバー部材8の作用によって、ファン11から送り出された空気が放熱部4eのフィンに沿って効率良く流れるため、放熱部4eは効率良く冷却される。
【0045】
パネル5の上面部には、フレーム4の上面部4cに係合する係合爪部5aが形成され、パネル5の下面部には、フレーム4の支柱取付部4gに係合する係合爪部5b(図2参照)が形成されており、係合爪部5a、5bがフレーム4に係合することで、パネル5はフレーム4に固定される。パネル5には、駆動回路基板3の前端側に固定されるコネクタ端子、および、電源回路基板6の前端側に固定されるコネクタ端子を露出させるための開口部が形成されている。また、パネル5の上端側には、コンソール21が配置されている。
【0046】
なお、以下で説明するように、モータ駆動ユニット2には、電源回路基板6が取り付けられているモータ駆動ユニット2と、電源回路基板6が取り付けられていないモータ駆動ユニット2とがあり、電源回路基板6が取り付けられているモータ駆動ユニット2(たとえば、図1のモータ駆動ユニット2A)のパネル5と、電源回路基板6が取り付けられていないモータ駆動ユニット2(たとえば、図1のモータ駆動ユニット2B)のパネル5とでは、左右方向の幅およびコンソール21の構成等が異なっている。以下の説明では、電源回路基板6が取り付けられているモータ駆動ユニット2のパネル5と電源回路基板6が取り付けられていないモータ駆動ユニット2のパネル5とを区別して表す場合には、前者のパネル5を「パネル5A」と表記し、後者のパネル5を「パネル5B」と表記する。
【0047】
本形態では、1個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合には、支柱取付部4gに支柱12が固定されるとともに、図3図5に示すように、電源回路基板6およびカバー部材7がフレーム4に取り付けられる。また、パネル5Aおよびカバー部材8がフレーム4に取り付けられる。この場合には、駆動回路基板3および電源回路基板6の発熱量に応じて、フレーム4にファン11が取り付けられなかったり(図4(A)参照)、フレーム4にファン11が取り付けられたりする(図4(B)参照)。なお、この場合には、電源回路基板6から駆動回路基板3へ電力が供給されるように、図示を省略するケーブル等によって、駆動回路基板3と電源回路基板6とが電気的に接続されている。
【0048】
一方、たとえば、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合には、モータ駆動装置1は、電源回路基板6およびカバー部材7がフレーム4に取り付けられた状態の1個のモータ駆動ユニット(電源付きモータ駆動ユニット)2と、電源回路基板6およびカバー部材7が取り外された状態の残り2個のモータ駆動ユニット2とによって構成される。以下の説明では、電源付きモータ駆動ユニット2とそれ以外の2個のモータ駆動ユニット2とを区別して表す場合には、電源付きモータ駆動ユニット2を「モータ駆動ユニット2A」と表記し、電源回路基板6およびカバー部材7が取り外された状態の残りの2個のモータ駆動ユニット2を「モータ駆動ユニット2B」と表記する。
【0049】
図1に示すように、モータ駆動ユニット2Aは、モータ駆動装置1の左端に配置されている。モータ駆動ユニット2Aでは、支柱取付部4gに支柱12が固定されている。また、モータ駆動ユニット2Aでは、フレーム4にパネル5Aが取り付けられるとともに、フレーム4にカバー部材8は取り付けられていない。2個のモータ駆動ユニット2Bは、モータ駆動ユニット2Aの右側に配置されている。モータ駆動ユニット2Bでは、支柱取付部4gから支柱12が取り外されている。また、モータ駆動ユニット2Bでは、フレーム4にパネル5Bが取り付けられるとともに、フレーム4にカバー部材8は取り付けられていない。なお、モータ駆動装置1の右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bでは、フレーム4にカバー部材8が取り付けられても良い。また、モータ駆動ユニット2A、2Bでは、フレーム4にファン11が取り付けられても良いし、取り付けられなくても良い。
【0050】
モータ駆動ユニット2Aと2個のモータ駆動ユニット2Bとは、左右方向で互いに接触するように配置されている。具体的には、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右端と、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とが密着し、かつ、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の右端と、右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とが密着するように、モータ駆動ユニット2Aと2個のモータ駆動ユニット2Bとが配置されている。
【0051】
なお、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4にファン11が取り付けられていても、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右端と、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とが密着するように、駆動回路基板3やファン11が配置されている。同様に、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4にファン11が取り付けられていても、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の右端と、右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とが密着するように、駆動回路基板3やファン11が配置されている。
【0052】
モータ駆動ユニット2Aでは、電源回路基板6から駆動回路基板3へ電力が供給されるように、図示を省略するケーブル等によって、駆動回路基板3と電源回路基板6とが電気的に接続されている。また、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合には、モータ駆動装置1は、2本の電力供給用ケーブルを備えている。モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子16には、2本のうちの1本の電力供給用ケーブルの一端が接続され、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子15には、この電力供給用ケーブルの他端が接続されている。真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子16には、残りの1本の電力供給用ケーブルの一端が接続され、右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子15には、この電力供給用ケーブルの他端が接続されている。すなわち、電力供給用ケーブルの一端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の一方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子15に接続され、電力供給用ケーブルの他端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の他方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子16に接続されている。
【0053】
また、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合には、モータ駆動装置1は、2本の通信用ケーブルを備えている。モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子17には、2本のうちの1本の通信用ケーブルの一端が接続され、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bの2個のコネクタ端子17の一方のコネクタ端子17には、この通信用ケーブルの他端が接続されている。真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bの他方のコネクタ端子17には、残りの1本の通信用ケーブルの一端が接続され、右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子17には、この通信用ケーブルの他端が接続されている。すなわち、通信用ケーブルの一端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の一方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子17に接続され、通信用ケーブルの他端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の他方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子17に接続されている。本形態では、電源回路基板6に異常が生じた場合に、電源回路基板6からエラー信号が発生されるようになっており、3個のモータ駆動ユニット2の間では、通信用ケーブルを介して、このエラー信号の通信が行われる。
【0054】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、駆動回路基板3が固定されるフレーム4の左端側に、電源回路基板6とカバー部材7とが取付可能となっており、1個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合には、電源回路基板6およびカバー部材7がフレーム4に取り付けられている。そのため、本形態では、フレーム4に加えて、電源回路基板6およびカバー部材7を取り付けるためのフレームを別途設ける必要がない。したがって、本形態では、モータ駆動装置1が1個のモータ駆動ユニット2によって構成される場合に、モータ駆動装置1を小型化することが可能になる。
【0055】
本形態では、たとえば、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合に、電源回路基板6が取り付けられたモータ駆動ユニット2Aと、電源回路基板6が取り付けられていない2個のモータ駆動ユニット2Bとが左右方向で互いに接触するように配置されている。また、モータ駆動ユニット2Aと真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bとは、電力供給用ケーブルによって接続され、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bと右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bとは、電力供給用ケーブルによって接続されている。そのため、本形態では、モータ駆動ユニット2Aに設けられた電源回路基板6から2個のモータ駆動ユニット2Bに設けられた駆動回路基板3へ電力を供給することができる。したがって、本形態では、複数のモータ駆動ユニット2のそれぞれに電源回路基板6を取り付ける必要がない。
【0056】
また、本形態では、2個のフレーム4のうちの一方のフレーム4の支柱取付部4gから支柱12が取り外されると、一方のフレーム4の背面部4bの左端面および上面部4cの左端面と他方のフレーム4のベース部4aの右側面とが密着するように、フレーム4が構成されており、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合に、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右端と、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とが密着し、かつ、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の右端と、右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とが密着している。そのため、本形態では、複数のモータ駆動ユニット2を左右方向で互いに接触させるように配置したときに、左右方向において、モータ駆動ユニット2同士を近づけることができる。
【0057】
このように、本形態では、複数のモータ駆動ユニット2のそれぞれに電源回路基板6を取り付ける必要がなく、かつ、複数のモータ駆動ユニット2を左右方向で互いに接触させるように配置したときに、左右方向において、モータ駆動ユニット2同士を近づけることができる。したがって、本形態では、複数のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合であっても、モータ駆動装置1を小型化することが可能になる。
【0058】
また、本形態では、フレーム4の左端側に、電源回路基板6とカバー部材7とが取付可能となっているため、1個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合、および、複数のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合のいずれの場合であっても、同じフレーム4を使用することができる。したがって、本形態では、モータ駆動装置1で使用される部品の種類を少なくして、部品の在庫管理等を容易にすることが可能になる。
【0059】
本形態では、電力供給用ケーブルの一端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の一方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子15に接続され、電力供給用ケーブルの他端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の他方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子16に接続されている。そのため、本形態では、モータ駆動ユニット2Aと2個のモータ駆動ユニット2Bのそれぞれとが電力供給用ケーブルで接続される場合と比較して、モータ駆動ユニット2Aと右端のモータ駆動ユニット2Bとを接続する電力供給用ケーブルの長さを短くすることが可能になる。したがって、本形態では、電力供給用ケーブルを整然と引き回すことが可能になる。
【0060】
同様に、本形態では、通信用ケーブルの一端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の一方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子17に接続され、通信用ケーブルの他端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の他方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子17に接続されているため、モータ駆動ユニット2Aと2個のモータ駆動ユニット2Bのそれぞれとが通信用ケーブルで接続される場合と比較して、モータ駆動ユニット2Aと右端のモータ駆動ユニット2Bとを接続する通信用ケーブルの長さを短くすることが可能になる。したがって、本形態では、通信用ケーブルを整然と引き回すことが可能になる。
【0061】
本形態では、電源回路基板6に異常が生じた場合に、電源回路基板6からエラー信号が発生されるようになっており、3個のモータ駆動ユニット2の間では、通信用ケーブルを介して、このエラー信号の通信が行われる。そのため、本形態では、電源回路基板6に異常が生じた場合に、モータ駆動ユニット2A以外のモータ駆動ユニット2Bでも、電源回路基板6の異常を把握することが可能になる。
【0062】
本形態では、コネクタ端子15〜17は、その差込口が下側を向くように、駆動回路基板3の下端側に実装されている。そのため、本形態では、パネル5に配置されるコンソール21の操作性等が電力供給用ケーブルや通信用ケーブルによって損なわれるのを防止することができる。また、電力供給用ケーブルや通信用ケーブルが、モータ駆動装置1の正面側から引き出される各種のケーブルの引き回しの支障となるのを防止することができる。また、本形態では、コネクタ端子15〜17の内部へ塵埃が入り込むのを防止することが可能になる。
【0063】
本形態では、駆動装置設置部材にモータ駆動ユニット2を固定するためのネジ13が挿通される挿通孔4k、4mのそれぞれは、正面から見たときの形状が略長方形状となるフレーム4の一方の対角線上の角部のそれぞれに形成されている。そのため、本形態では、駆動装置設置部材へのモータ駆動ユニット2の固定強度を高めることが可能になる。特に本形態では、左側へ突出する突出部4hに挿通孔4kが形成されているため、左右方向における挿通孔4kと挿通孔4mとの距離を確保することが可能になり、その結果、駆動装置設置部材へのモータ駆動ユニット2の固定強度を効果的に高めることが可能になる。
【0064】
また、本形態では、フレーム4に切欠き部4nが形成されており、たとえば、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合には、突出部4hが、左側に配置される他のフレーム4の切欠き部4nに配置されている。そのため、本形態では、フレーム4に突出部4hが形成されていても、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右端と、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とを密着させ、かつ、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の右端と、右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の左端とを密着させることができる。
【0065】
本形態では、突出部4hは、背面部4bの上端側に形成されている。そのため、本形態では、3個のモータ駆動ユニット2によって構成されるモータ駆動装置1から真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bを取り外す場合に、このモータ駆動ユニット2Bの挿通孔4k、4mに挿通されたネジ13を取り外して、このモータ駆動ユニット2Bを上側へずらせば、あるいは、このモータ駆動ユニット2Bを上側へずらした後に前側へずらせば、モータ駆動ユニット2Aおよび右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bを駆動装置設置部材から取り外さなくても、このモータ駆動ユニット2Bを取り外すことができる。したがって、本形態では、3個のモータ駆動ユニット2によって構成されるモータ駆動装置1から真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bを取り外す場合の作業が容易になる。
【0066】
なお、本形態では、背面部4bに切欠き部4jが形成されているため、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4にファン11が取り付けられていても、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bを上側へずらした後に前側へずらして取り外す際に、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4に取り付けられているファン11と、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の背面部4bとの干渉を防止することができる。
【0067】
本形態では、フレーム4の切欠き部4nの底面は、後ろ側に向かうにしたがって下側へ傾斜する傾斜面4pと、傾斜面4pの後端に繋がるとともに上下方向に直交する水平面4qとから構成されている。そのため、本形態では、複数のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合であっても、モータ駆動ユニット2の正面側から突出部4hに形成される挿通孔4kへネジ13を容易に挿通したり、挿通孔4kからネジ13を容易に取り外したりすることが可能になる。
【0068】
本形態では、フレーム4に支柱12が固定されている。そのため、本形態では、電源付きモータ駆動ユニット2において、支柱12を利用して、駆動回路基板3と電源回路基板6との隙間を確保することが可能になり、その結果、駆動回路基板3や電源回路基板6に実装される電子部品の配置空間を確保することが可能になる。また、本形態では、たとえば、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合、モータ駆動ユニット2Bにおいては、フレーム4から支柱12が取り外されているため、フレーム4に支柱12が取付可能となっていても、複数のモータ駆動ユニット2を左右方向で互いに接触させるように配置したときに、左右方向において、モータ駆動ユニット2同士を近づけることができる。
【0069】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0070】
上述した形態では、電源回路基板6は、たとえば、800W用のものであるが、電源回路基板6は、800Wよりも大きな容量に対応したものであっても良い。たとえば、電源回路基板6は、2kW用のものであっても良い。この場合には、図9図10に示すように、フレーム4の左右方向の幅、パネル5の左右方向の幅、カバー部材7、8の左右方向の幅はそれぞれ、上述した形態におけるフレーム4の左右方向の幅、パネル5の左右方向の幅、カバー部材7、8の左右方向の幅よりも広くなる。また、フレーム7に固定される支柱12の固定位置と支柱12の本数とが、図9図10に示すモータ駆動ユニット2と、上述した形態のモータ駆動ユニット2とでは異なる。
【0071】
一方で、図9図10に示すフレーム4の前後方向の幅および上下方向の高さ、パネル5の前後方向の幅および上下方向の高さ、カバー部材7、8の前後方向の幅および上下方向の高さはそれぞれ、上述した形態におけるフレーム4の前後方向の幅および上下方向の高さ、パネル5の前後方向の幅および上下方向の高さ、カバー部材7、8の前後方向の幅および上下方向の高さと同じになっている。この場合には、モータ駆動装置1の設置場所の設計が容易になる。また、対応する容量に応じてフレーム4等の前後方向の幅および上下方向の高さが異なっていると、無駄なスペースが増えてしまうが、この場合には、無駄なスペースが増えることはない。さらに、この場合には、駆動回路基板3の共通化や、駆動回路基板3の共通化に伴うコネクタ端子位置の共通化が可能となる。したがって、コネクタ端子位置を同じ位置にすることができ、その結果、モータ駆動装置1に接続されるケーブルの配線は乱雑にならず見やすくなる。なお、この場合、前後方向は第2方向であり、上下方向は第3方向である。
【0072】
また、この場合であって、1個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合のモータ駆動ユニット2、あるいは、複数のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合の電源付きモータ駆動ユニット2(すなわち、モータ駆動ユニット2A)では、フレーム4の背面部4bの左側に、背板25が取り付けられる。また、この場合であって、複数のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合の電源付きモータ駆動ユニット2以外のモータ駆動ユニット2(すなわち、モータ駆動ユニット2B)では、背板25が取り外されている。
【0073】
上述した形態では、複数のモータ駆動ユニット2によって構成されるモータ駆動装置1は、1個のモータ駆動ユニット2Aと2個のモータ駆動ユニット2Bとから構成されている。この他にもたとえば、モータ駆動装置1は、1個のモータ駆動ユニット2Aと1個のモータ駆動ユニット2Bとから構成されても良いし、1個のモータ駆動ユニット2Aと3個以上のモータ駆動ユニット2Bとから構成されても良い。
【0074】
また、モータ駆動装置1は、上述した形態のモータ駆動ユニット2と、図9図10に示すモータ駆動ユニット2との組合せによって構成されても良い。すなわち、フレーム4の左右方向の幅等が異なるモータ駆動ユニット2の組合せによってモータ駆動装置1が構成されても良い。上述した形態のモータ駆動ユニット2のフレーム4と、図9図10に示すモータ駆動ユニット2のフレーム4との2個のフレーム4においても、2個のフレーム4のうちの一方のフレーム4から支柱12が取り外されると、一方のフレーム4の左端と他方のフレーム4の右端とが接触するように、上述した形態のモータ駆動ユニット2のフレーム4、および、図9図10に示すモータ駆動ユニット2のフレーム4が構成されている。また、フレーム4の左右方向の幅等が異なる3種類以上のモータ駆動ユニット2の組合せによってモータ駆動装置1が構成されても良い。
【0075】
上述した形態では、モータ駆動ユニット2Bにおいて、支柱取付部4gから支柱12が取り外されているが、モータ駆動ユニット2Bにおいて、支柱取付部4gに支柱12が取り付けられていても良い。この場合であって、3個のモータ駆動ユニット2によってモータ駆動装置1が構成される場合には、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右端と、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bの支柱12の左端とが接触し、かつ、真ん中に配置されるモータ駆動ユニット2Bのフレーム4の右端と、右端に配置されるモータ駆動ユニット2Bの支柱12の左端とが接触する。
【0076】
上述した形態では、電力供給用ケーブルの一端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の一方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子15に接続され、電力供給用ケーブルの他端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の他方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子16に接続されている。この他にもたとえば、電源回路基板6を有するモータ駆動ユニット2Aと、2個のモータ駆動ユニット2Bのそれぞれとが電力供給用ケーブルで接続されても良い。同様に、上述した形態では、通信用ケーブルの一端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の一方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子17に接続され、通信用ケーブルの他端は、左右方向で隣り合うモータ駆動ユニット2の他方のモータ駆動ユニット2のコネクタ端子17に接続されているが、電源回路基板6を有するモータ駆動ユニット2Aと、2個のモータ駆動ユニット2Bのそれぞれとが通信用ケーブルで接続されても良い。
【0077】
上述した形態では、コネクタ端子15〜17は、その差込口が下側を向くように、駆動回路基板3の下端側に実装されている。この他にもたとえば、コネクタ端子15〜17は、その差込口が上側を向くように、駆動回路基板3の上端側に実装されても良い。また、上述した形態では、突出部4hは、背面部4bの上端側に形成されているが、突出部4hは、背面部4bの下端側に形成されても良い。また、背面部4bに突出部4hが形成されていなくても良い。この場合には、フレーム4に切欠き部4nが形成されていなくても良い。また、上述した形態では、モータ駆動ユニット2は、1台のサーボモータを駆動および制御しているが、モータ駆動ユニット2は、たとえば、2台または3台等の複数台のサーボモータを駆動および制御しても良い。
【符号の説明】
【0078】
1 モータ駆動装置
2、2B モータ駆動ユニット
2A モータ駆動ユニット(電源付きモータ駆動ユニット)
3 駆動回路基板
4 フレーム
4e 放熱部
4h 突出部
4k、4m 挿通孔
4n 切欠き部
4p 傾斜面
6 電源回路基板
7 カバー部材
12 支柱
13 ネジ
15 コネクタ端子(入力用コネクタ端子、電力供給用コネクタ端子)
16 コネクタ端子(出力用コネクタ端子、電力供給用コネクタ端子)
17 コネクタ端子(通信用コネクタ端子)
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10