特許第6125401号(P6125401)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6125401
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】健康管理システムおよび建物
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20120101AFI20170424BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20170424BHJP
   A47K 1/02 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   G06Q50/22
   A61B5/00 F
   A47K1/02 B
【請求項の数】4
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2013-219754(P2013-219754)
(22)【出願日】2013年10月23日
(65)【公開番号】特開2015-82209(P2015-82209A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2015年12月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】石塚 禎幸
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 博
【審査官】 長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−083055(JP,A)
【文献】 特開2002−183315(JP,A)
【文献】 特開平11−332845(JP,A)
【文献】 特開2010−119446(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0046971(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/22
A47K 1/02
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの各種の生体データを測定する測定部と、
前記各種の生体データを用いて演算処理を行う演算部と、
前記演算部の演算結果に基づいて前記各種の生体データの測定結果を表示するための表示部と、
前記各種の生体データの測定結果を選択するための操作部と、を備える健康管理システムにおいて、
前記表示部は洗面台の鏡の背面に設けられ、前記鏡はハーフミラーとしての機能を有しており、
前記操作部は、起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引し、帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する設定となっており、
前記操作部は、入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する設定となっているとともに、
前記操作部は、前記各種の生体データの測定結果を選択するためのメニューが表示される表示面を有しており、
前記表示面に表示されるメニューには、
起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する起床時メニューと、
帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する帰宅時メニューと、
入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する入浴時メニューと、が含まれることを特徴とする健康管理システム。
【請求項2】
請求項に記載の健康管理システムにおいて、
前記操作部は、外部端末とネットワークを介して通信可能に接続されていることを特徴とする健康管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の健康管理システムにおいて、
前記演算部は、前記各種の生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線に対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを前記表示部に表示することを特徴とする健康管理システム。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか一項に記載の健康管理システムが組み込まれる住宅等の建物であって、
前記洗面台が設置された洗面所と、玄関近くに配設される居室と、建物の上階または下階に配設される寝室と、を備えており、
前記洗面所は、平面視において前記居室と前記寝室とに対して近接配置されていることを特徴とする建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康管理システムと、この健康管理システムが組み込まれる住宅等の建物に関する。
【背景技術】
【0002】
毎日の健康状態を把握することは健康維持のために有効であると考えられており、例えば、洗面所のように毎日使用する空間で、ユーザの体重等の生体データを容易に測定できるとともに確認できる技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−206831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、測定する生体データの種類の多少に関わらず、健康状態を把握する作業を毎日行うことは手間であり、継続しがたいという問題があった。そこで、ユーザが健康状態を把握する作業を毎日継続できるように、ユーザを巧みに誘導できるような技術の開発が望まれていた。
【0005】
本発明の課題は、ユーザが健康状態を把握する作業を毎日継続できるように、ユーザを巧みに誘導できる健康管理システムおよび建物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば図1図26図29に示すように、ユーザの各種の生体データを測定する測定部1(1a,1b)と、
前記各種の生体データを用いて演算処理を行う演算部2と、
前記演算部2の演算結果に基づいて前記各種の生体データの測定結果を表示するための表示部3と、
前記各種の生体データの測定結果を選択するための操作部4と、を備える健康管理システムにおいて、
前記表示部3は洗面台11aの鏡20の背面に設けられ、前記鏡20はハーフミラーとしての機能を有しており、
前記操作部4は、起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引し、帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する設定となっており、
前記操作部4は、入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する設定となっているとともに、
前記操作部4は、前記各種の生体データの測定結果を選択するためのメニューが表示される表示面4aを有しており、
前記表示面4aに表示されるメニューには、
起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する起床時メニュー42Aと、
帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する帰宅時メニュー42Bと、
入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する入浴時メニュー42Cと、が含まれることを特徴とする。
【0007】
ここで、生体データとは、測定部1(1a,1b)によって測定されるユーザ固有の生体情報・生活情報であり、例えば血圧や体重、活動量、消費カロリー、睡眠時間等を指している。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、操作部4が、起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引し、帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する設定となっているので、ユーザを、起床時に健康状態を把握する作業を行うように誘導できるとともに、帰宅時に健康状態を把握する作業を行うように誘導できる。これによって、健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくなる。
また、表示部3は、ハーフミラーとしての機能を有する洗面台11aの鏡20の背面に設けられているので、普段は鏡20を通常の鏡として使用することができ、健康状態を把握する作業を行う際に鏡20を、健康状態の確認画面として使用することができる。
【0010】
また、請求項に記載の発明によれば、操作部4が、入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する設定となっているので、ユーザを、入浴時に健康状態を把握する作業を行うように誘導できる。これによって、健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくなる。
【0012】
しかも、請求項に記載の発明によれば、操作部4の表示面4aに表示されるメニューに、起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する起床時メニュー42Aと、帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する帰宅時メニュー42Bと、入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する入浴時メニュー42Cと、が含まれるので、ユーザを、起床時に起床時メニュー42Aを選択するように誘導でき、帰宅時に帰宅時メニュー42Bを選択するように誘導でき、さらに、入浴時に入浴時メニュー42Cを選択するように誘導できる。これによって、より一層、健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくなる。
【0013】
請求項に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項に記載の健康管理システムにおいて、
前記操作部4は、外部端末50とネットワーク(例えばインターネット2b)を介して通信可能に接続されていることを特徴とする。
【0014】
請求項に記載の発明によれば、操作部4は、外部端末50とネットワークを介して通信可能に接続されているので、外部端末50から操作部4を遠隔操作することができる。これによって、例えば遠隔地に住む高齢者の健康状態を把握したり、高齢者に対して自身の健康状態を把握するように促したりすることができる。
さらに、例えば外部端末50の所有者が医師等の医療従事者である場合には、当該医療従事者がユーザの健康状態を判断し、ユーザに対して、ユーザの健康状態に関する専門的なアドバイスを提供することができる。
【0015】
請求項に記載の発明は、例えば図11図14図18図21図25に示すように、請求項1又は2に記載の健康管理システムにおいて、
前記演算部2は、前記各種の生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線33a,33b,34a,35a,36a,37aに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを前記表示部3に表示することを特徴とする。
【0016】
請求項に記載の発明によれば、演算部2は、各種の生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線33a,33b,34a,35a,36a,37aに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを表示部3に表示するので、ユーザは、基準線33a,33b,34a,35a,36a,37aと棒グラフとを比較して、自身の健康状態を容易に把握することができる。
【0017】
請求項に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項1〜のいずれか一項に記載の健康管理システムが組み込まれる住宅等の建物5であって、
前記洗面台11aが設置された洗面所11と、玄関7近くに配設される居室10と、建物5の上階または下階に配設される寝室9と、を備えており、
前記洗面所11は、平面視において前記居室10と前記寝室9とに対して近接配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項に記載の発明によれば、洗面台11aが設置された洗面所11が、平面視において玄関7近くに配設される居室10と、建物5の上階または下階に配設される寝室9とに対して近接配置されているので、起床時においては寝室9から洗面所11へと行きやすく、帰宅時においても玄関7から洗面所11へと行きやすくなる。これによって、ユーザが健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくなる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザが健康状態を把握する作業を毎日継続できるように、ユーザを巧みに誘導できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】健康管理システムを説明するブロック図である。
図2】建物に組み込まれた健康管理システムの構成を説明する図である。
図3】表示部が洗面台の鏡の背面に設けられた状態を示す図である。
図4】健康管理システムが組み込まれる建物の一階の平面図である。
図5】表示部の全体を示す六面図である。
図6】表示部に表示される待機画面を示す図である。
図7】操作部の正面およびメニュー画面の構成を示す図である。
図8】操作部のメニュー画面を示す図である。
図9】操作部のメニュー画面を示す図である。
図10】表示部に表示される呼びかけ欄のある画面を示す図である。
図11】表示部に表示されるグラフ表示欄のある画面を示す図である。
図12】詳細な測定結果についての表示がある操作部を示す図である。
図13】操作部のメニュー画面を示す図である。
図14】表示部に表示されるグラフ表示欄のある画面を示す図である。
図15】詳細な測定結果についての表示がある操作部を示す図である。
図16】操作部のメニュー画面を示す図である。
図17】表示部に表示される呼びかけ欄のある画面を示す図である。
図18】表示部に表示されるグラフ表示欄のある画面を示す図である。
図19】詳細な測定結果についての表示がある操作部を示す図である。
図20】操作部のメニュー画面を示す図である。
図21】表示部に表示されるグラフ表示欄のある画面を示す図である。
図22】詳細な測定結果についての表示がある操作部を示す図である。
図23】操作部のメニュー画面を示す図である。
図24】表示部に表示される呼びかけ欄のある画面を示す図である。
図25】表示部に表示されるグラフ表示欄のある画面を示す図である。
図26】詳細な測定結果についての表示がある操作部を示す図である。
図27】操作部のメニュー画面を示す図である。
図28】エネルギーマネージメント情報が表示される操作部を示す図である。
図29】操作部の変更に伴う表示部の画面の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態の健康管理システムは、図1図28に示すように、ユーザの各種の生体データを測定する測定部1と、各種の生体データを用いて演算処理を行う演算部2と、演算部2の演算結果に基づいて各種の生体データの測定結果を表示するための表示部3と、各種の生体データの測定結果を選択するためのメニューが表示される表示面4aを有する操作部4と、を備えるものである。
また、このような健康管理システムは、図2図4に示すように、住宅等の建物5に対して組み込まれている。また、図4においては紙面の上側が北とされ、建物5に対して方角が設定されている。
【0022】
ここで、本実施の形態におけるユーザとは、住宅等の建物5に居住する居住者を指している。また、建物5に居住する居住者は、一人であってもよいが、本実施の形態においては複数とする。すなわち、ユーザとは、建物5に居住する家族全員を指している。
また、生体データとは、測定部によって測定されるユーザ固有の生体情報・生活情報であり、本実施の形態においては、例えば血圧や体重、活動量、消費カロリー、睡眠時間等を指している(後述する)。
【0023】
まず、本実施の形態の健康管理システムが組み込まれる建物5について説明する。なお、本実施の形態の建物5は二世帯型住宅とされ、一階には所謂親世帯が居住し、二階には所謂子世帯が居住している。
図4は建物5の一階を示している。
建物5の一階は、南東側が外部に開放されたポーチ6とされ、このポーチ6を囲むようにして平面視略L字状に形成されている。
そして、ポーチ6に面して二つの玄関7,8が配設されている。
一方の玄関7はホール7aを備えており、ホール7aの北側出入口を通過すると主寝室9が配設されている。また、ホール7aの西側出入口を通過すると居室10が配設されている。この居室10はリビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させた部屋である。
主寝室9の西側であって、かつ居室10の北側に洗面所11が配設されている。洗面所11における西側の部位には洗面台11aが設置され、洗面所11における南東側の一画に洗濯機置場11bが配設されている。洗面所11の北側には、浴室12とトイレ13とが配設されている。
また、他方の玄関8はホール8aを備えており、ホール8aの北側には二階へと続く階段14が設けられている。なお、図示はしないが、二階には、子世帯の居住者が居住する居住空間がある。
すなわち、このような建物5は、洗面台11aが設置された洗面所11と、玄関7近くに配設される居室10と、建物5の下階に配設される主寝室9と、を備えており、洗面所11は、平面視において居室10と寝室9とに対して近接配置されている。これによって、起床時においては主寝室9から洗面所11へと行きやすく、帰宅時においても玄関7から洗面所11へと行きやすくなるので、ユーザが健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくなる。
さらに、居室10についてより詳細に説明すると、当該居室10は、流し台やコンロ等のあるキッチン10aや、ダイニングテーブルのあるリビングダイニング10bを備える。さらに、玄関7のホール7aから西側に向かって直線状に設けられる廊下10cを備える。当該廊下10cは、玄関7と洗面所11とを結ぶ動線であり、帰宅時における健康状態を把握する作業を行う際に好適に用いられる。
つまり、ユーザが健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくするためには、建物5のプランニングも重要であり、本実施の形態においては、起床時や帰宅時に洗面所11に行きやすいプランが採用されているので好ましい。
なお、建物5のプランニングは、以上のものに限られるものではなく、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0024】
そして、本実施の形態の健康管理システムは、図2図3に示すように、主に洗面所11に対して組み込まれた状態となっている。また、洗面台11aは、鏡20と、この鏡20が取り付けられる枠体21と、洗面ボウルを有する洗面テーブル23と、を備える。
枠体21は矩形枠状で、かつ幅広に形成されている。そして、その背面側が洗面所11の壁に取り付けられるようにして設置されている。さらに、この枠体21の前端面に鏡20が取り付けられている。すなわち、枠体21の内側空間は、鏡20によって閉じられた空洞部として形成され、当該空洞部内に表示部3が収納される。さらに、枠体21の上枠および下枠には、表示部3の稼働に伴って発せられた熱を逃がすための通気口21aが複数ずつ形成されている。
また、この枠体21の下方に間隔を空けて洗面テーブル23が設けられている。
洗面テーブル23は、枠体21と略等しい長さに設定され、その背面側と長さ方向両端部とが洗面所11の壁に取り付けられるようにして設置されている。洗面テーブル23の下方空間は開放されており、後述する体組成計1bが置かれている。
洗面所11の天井には、音声を出力するスピーカー24が複数設けられている。これらスピーカー24は、スピーカーケーブルによって演算部2に接続されている。このようなスピーカー24を備えることによって、例えば、演算部2の記憶手段に記憶された音声案内プログラムに基づいてスピーカー24から発せられる音声によって、起床時や帰宅時における操作部4の操作手順等を音声案内することができる。すなわち、ユーザが健康状態を把握する作業を毎日継続できるように、ユーザを巧みに誘導できる。
また、洗面所11の天井には、鏡20の前に立つ人の有無を検知する人感センサー25が設けられている。この人感センサー25は、当該人感センサー25の検知信号を処理するマイコンボード26を介して演算部2に接続されている。なお、人感センサー25の検知範囲は、人が立って作業をすることが多い洗面テーブル23の洗面ボウル前方付近とされている。
【0025】
続いて、このような洗面所11に対して組み込まれる健康管理システムの各構成について説明する。
まず、測定部1は、ユーザの生体データを測定するものであり、本実施の形態においては、血圧計(図示せず)と、睡眠計(図示せず)と、活動量計1aと、体組成計1bと、が採用されている。
【0026】
血圧計は、無線通信対応型の従来公知の血圧計が採用されている。すなわち、当該血圧計と演算部2とは、ネットワークを介して無線通信可能に接続されており、血圧計によって測定された血圧に係る生体データ(血圧データ)が、演算部2に伝送されるように設定されている。
【0027】
睡眠計は、ユーザの睡眠時間や睡眠の状態をスキャンする従来公知の睡眠計であり、その中でも無線通信対応型のものが採用されている。すなわち、当該睡眠計と演算部2とは、ネットワークを介して無線通信可能に接続されており、睡眠計によって測定(スキャン)された睡眠に係る生体データ(睡眠データ)が、演算部2に伝送されるように設定されている。
このような睡眠計によって測定される生体データは、本実施の形態においては睡眠時間とされているが、必要に応じて睡眠時の呼吸パターン等の他の睡眠に係る生体データを測定するようにしてもよい。
なお、このような睡眠計は、ベッドに敷くマットレス型のものでもよいし、枕元に設置する据置型のものでもよい。
【0028】
活動量計1aは、加速度センサーが内蔵されており、歩行や走行、日常的な作業での活動量(METs:Metabolic equivalents)および消費カロリーを測定できるものであり、その中でも無線通信対応型のものが採用されている。すなわち、当該活動量計1aと演算部2とは、ネットワークを介して無線通信可能に接続されており、活動量計1aによって測定された活動量および消費カロリーに係る生体データ(活動量データおよび消費カロリーデータ)が、演算部2に伝送されるように設定されている。
なお、このような活動量計1aは持ち運びが可能であり、ユーザが日常的に身につけているものである。
【0029】
体組成計1bは、体重や体脂肪、内臓脂肪、基礎代謝、筋肉量骨量等の体組成を測定できるものであり、その中でも無線通信対応型のものが採用されている。すなわち、当該体組成計1bと演算部2とは、ネットワークを介して無線通信可能に接続されており、体組成計1bによって測定された体重・体組成に係る生体データ(体重・体組成データ)が、演算部2に伝送されるように設定されている。
【0030】
なお、各種測定部1が無線通信する方法としては、測定部1自身に備えられた無線通信機能を利用して演算部2に生体データを直接伝送するようにしてもよい。また、例えばBluetooth(登録商標)等の短距離無線通信技術を利用して、生体データを携帯電話やスマートフォン等の情報端末に一旦伝送し、当該情報端末を介して演算部2に伝送する方法を採用してもよい。
【0031】
演算部2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)、各種プログラムや各種データ等を記憶する記憶手段、通信手段等を備えており、汎用のパーソナルコンピュータで構成されている。本実施の形態においては無線ルーター2aを介してネットワーク(例えばインターネット2b)接続されており、各種の測定部1(1a,1b)と通信可能に接続されている。
記憶手段には、各種測定部1(1a,1b)から伝送された各種生体データを表示部3に表示するための演算プログラムおよびデータが格納されている。これにより適宜、各種生体データを演算処理し、当該各種生体データを表示部3に表示することができる。
なお、このような演算部2および無線ルーター2aは、洗濯機置場11bの上方空間を利用した収納空間11cに収納されている。
【0032】
表示部3は、例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)(登録商標)規格等の信号伝送手段を通じて通信を行うディスプレイである。この表示部3は、図5に示すように、正面に設けられる矩形状のディスプレイ本体3aと、このディスプレイ本体3aを保持する筺体3bとを備えて構成されている。
本実施の形態においては当該表示部3と演算部2は、図2に示すように、例えばHDMIケーブル等の接続ケーブルによって接続されている。
【0033】
表示部3は、図2図3に示すように、洗面台11aの鏡20の背面に設けられている。また、鏡20としては、普段は通常の鏡として使用することができるハーフミラーが採用されている。
より詳細に説明すると、表示部3は、当該表示部3の筺体に取り付けられる支持部材22を介して枠体21に固定されている。さらに、当該表示部3は、そのディスプレイ本体3aが鏡20の背面に密着するようにして設けられている。したがって、表示部3に生体データの測定結果を表示する際には、そのディスプレイ本体3aが発光することによって、当該ディスプレイ本体3aに表示された測定結果が鏡20の前面側に映し出されることになる。
また、表示部3は、図2図4に示すように、洗面テーブル23の洗面ボウルの真上の位置から側方にずれた位置に配置されている。これによって、例えば洗面ボウルの真上の位置に表示部3を配置する場合とは異なり、洗面ボウル前で鏡20を見ながら、健康状態を把握する作業を行うことが可能となる。
なお、本実施の形態の鏡20としてはハーフミラーを採用したが、これに限られるものではなく、ハーフミラーとしての機能を有するもの、すなわちハーフミラーの光学特性を有するものであればよい。
【0034】
表示部3は、操作部4の操作や人感センサー25による人の検知等によって起動する設定となっている。すなわち、ディスプレイ本体3aがONの状態となって所定の画面が映し出されることになる。
ディスプレイ本体3aに映し出される画面としては、測定部1によって測定される生体データの種類によって異なる測定結果の画面(後述する)を始め、様々な画面が挙げられる。
図6は、生体データの測定結果を映し出す前の待機画面である。待機画面においては生体データの測定結果は表示されない。また、この待機画面には、「日付・時間」欄30a、「気象情報」欄30b、「気象アドバイス情報」欄30c、「電力の売買状況」欄30dを表示する各種情報欄がある。当該各種情報欄30a〜30dはその情報の性質上、刻々と変化するものであり、図6の具体例だけに限られるものではない。
また、後述するが、表示部3にはその他にも、操作部4の操作に応じて、呼びかけ欄31や健康アドバイス表示欄32、各種の生体データの測定結果を表示する欄33〜37等が表示されるように設定されている。
【0035】
操作部4は、例えばタブレット型の携帯情報端末が用いられている。この操作部4は、図7に示すように、各種の生体データの測定結果を選択するためのメニューが表示される矩形状の表示面4aと、この表示面4aを保持する筺体4bとを有する。なお、表示面4aはいわゆるタッチパネルとなっている。
本実施の形態においては当該操作部4と演算部2は、図2に示すように、無線ルーター2aを介して無線接続されている。
なお、この操作部4は携帯情報端末であるため持ち運びが可能であるが、本実施の形態においては洗面所11で使用するものとする。ただし、これに限られるものではなく、例えば活動量計1aのように持ち運んで使用するものと一緒に外出先でも使用することができる。
さらに、本実施の形態において操作部4は携帯情報端末であるとしたが、洗面所11に設置される据置型の操作パネル(コントローラー)であってもよい。洗面所11における設置場所についても適宜変更可能である。
【0036】
操作部4は、ユーザによるON・OFF操作や、人感センサー25による人の検知によって起動する設定となっている。すなわち、人感センサー25による人の検知で起動する際は、当該操作部4と共に表示部3も起動することになる。なお、タイマー等によって起動するものとしてもよい。
この操作部4を起動させると、表示面4aに所定の画面を映し出すことができる。表示面4aに映し出される画面としては、上述のような各種の生体データの測定結果を選択するためのメニュー画面が挙げられる。
図7は、前記メニュー画面である。このメニュー画面には、複数の選択ボタンが表示された三つの枠41,42,43と、表示部3に表示された画面を操作するためのスイッチを選択できるセレクトスイッチ枠44とが表示されている。
【0037】
第一枠41には、表示部3に表示される画面のジャンルを選択する選択ボタンが表示されている。すなわち、第一枠41には、ユーザが健康状態を把握する作業を行う時に押される「健康」ボタン41aと、建物5内におけるエネルギーマネージメント情報を確認する時に押される「エネルギー」ボタン41bとが表示されている。
【0038】
第二枠42は、「健康」に係る複数のコンテンツが表示される項目である。また、第二枠42には、この第二枠42内における小枠として、起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する起床時メニュー42Aと、帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する帰宅時メニュー42Bと、入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する入浴時メニュー42Cと、がある。
起床時メニュー42Aには、ユーザが起床時に血圧の状態を把握する作業を行う時に押される「血圧」ボタン42aと、ユーザが起床時に睡眠の状態を把握する作業を行う時に押される「睡眠」ボタン42bとが表示されている。
帰宅時メニュー42Bには、ユーザが帰宅時に消費カロリーを把握する作業を行う時に押される「消費カロリー」ボタン42cと、ユーザが帰宅時に活動量を把握する作業を行う時に押される「活動量」ボタン42dとが表示されている。
入浴時メニュー42Cには、ユーザが入浴時に体重を把握する作業を行う時に押される「体重」ボタン42eが表示されている。
また、第二枠42には、ユーザが、血圧の状態と、睡眠の状態と、消費カロリーと、活動量と、体重の全てのコンテンツを確認する時に押される「ALL」ボタン42fが表示されている。
【0039】
第三枠43には、健康に係る複数のコンテンツにおける測定結果の詳細を表示面4aに表示させるための「詳細」ボタン43aが表示されている。
セレクトスイッチ枠44には、表示部3に表示された画面を操作するためのスイッチとして、「再生(決定)」スイッチ44aと、「一時停止」スイッチ44bと、「巻き戻し」スイッチ44cと、「早送り」スイッチ44dとが表示されている。
【0040】
なお、操作部4の起動時は、図7に示すように、第一枠41に表示された健康ボタン41aとエネルギーボタン41bとが選択操作可能であり、例えばボタンの濃度や明度を高くするなどしてアクティブな状態となっている。この時、第二枠42や第三枠43、セレクトスイッチ枠44の各ボタンは選択操作が不可能であるため、例えばグレイアウトした状態として、非アクティブな状態であることが表現されている。なお、各ボタンをアクティブな状態または非アクティブな状態として表示する手法については特に限定されるものではない。
また、第一枠41の健康ボタン41aを押した後は、第二枠42に表示された各ボタン42a〜42fがアクティブな状態となり、選択可能となる。また、第二枠42のいずれかのボタンを押した後は、第三枠43の詳細ボタン43aがアクティブな状態となる。
さらに、第一枠41および第二枠42でユーザが押したボタンは、第三枠43の詳細ボタン43aがアクティブな状態となった後も濃度や明度が高い状態を保持する。
【0041】
また、操作部4は、外部端末50とネットワーク2bを介して通信可能に接続されている。これによって、外部端末50から操作部4を遠隔操作することができる。したがって、例えば遠隔地に住む高齢者の健康状態を把握したり、高齢者に対して自身の健康状態を把握するように促したりすることができる。
さらに、例えば外部端末50の所有者が医師等の医療従事者である場合には、当該医療従事者がユーザの健康状態を判断し、ユーザに対して、ユーザの健康状態に関する専門的なアドバイスを提供することができる。
【0042】
また、本実施の形態の健康管理システムは、図2に示すように、複数のユーザをそれぞれ認識して各ユーザの生体データを測定できるようにするための個人認証手段27を備える。この個人認証手段27は、本実施の形態においてはカードリーダーが採用されており、複数のユーザそれぞれに割り振られた個人認証カードを読み込ませることによって個人を認証できるようになっている。これによって、各ユーザは、自身の測定結果を確実に把握することができる。
【0043】
次に、本実施の形態の健康管理システムを利用した健康管理の流れを説明する。
ここでは、測定部1である血圧計による血圧の測定は、ユーザが、毎日の朝晩に定期的に行っているものとする。
また、表示部3および操作部4は、人感センサー25による人の検知によって起動する設定となっている。すなわち、ユーザは起床時に、洗顔等の日常的な作業を行うために洗面所11へと向かい、洗面所11内に立ち入る。その際に、ユーザは人感センサー25によって検知される。この時、表示部3および操作部4が起動する。
【0044】
操作部4が起動したら、ユーザは、個人認証カードをカードリーダー27に読み取らせて個人認証を行う。
続いてユーザは、図7に示すような表示面4aに表示されたメニュー画面のうち、健康ボタン41aを押す(タップする)。これによって、図8に示すように、第二枠42にある各ボタンがアクティブな状態となる。
そして、起床時であるため、ユーザは、第二枠42の起床時メニュー42Aに表示された血圧ボタン42aと睡眠ボタン42bのうち、いずれか一方を押して選択操作する。ここでは、血圧ボタン42aを押したものとする。
【0045】
血圧ボタン42aを押すと、図9に示すように、当該血圧ボタン42aはアクティブな状態となり、第二枠42の他のボタンは非アクティブな状態となる。また、セレクトスイッチ枠44の各スイッチがアクティブな状態となる。
続いて、ユーザは、セレクトスイッチ枠44の再生スイッチ44aを押す。
再生スイッチ44aを押すと、図10に示すように表示部3に呼びかけ欄31が表示される。この呼びかけ欄31には、ユーザの名前とユーザに対する挨拶の言葉が表示されるように設定されている。起床時の場合は、図10に示すように朝の挨拶が表示される。
【0046】
呼びかけ欄31が表示部3に表示された後(例えば3秒後)は、自動遷移して、図11に示すような健康アドバイス表示欄32と、血圧グラフ表示欄33とが表示部3に表示される。
健康アドバイス表示欄32には、血圧に係るアドバイスが表示される。この血圧に係るアドバイスは、ユーザの血圧の状態に対応して適宜変更されるものであって、図示例に限定されるものではない。
また、健康アドバイス表示欄32には、ユーザに対して、より詳細な健康情報があることを知らせるための誘導アイコン32aが表示される。この誘導アイコン32aは、画面上で動くように設定されている。
【0047】
血圧グラフ表示欄33には、ユーザの血圧の状態を棒グラフにして表示している。換言すれば、演算部2は、ユーザの血圧に係る生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線33a,33bに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを、表示部3の血圧グラフ表示欄33に表示している。なお、これら基準線33a,33bは平行に配置されている。
基準線33aは収縮期血圧(いわゆる上の血圧)の基準線であり、基準線33bは拡張期血圧(いわゆる下の血圧)の基準線である。これら基準線33a,33bの数値は、各ユーザに適した数値が採用されており、ユーザごとに適宜変更可能である。
棒グラフは、3日前の晩から当日の朝までの分であり、それぞれ、基準線33aから上方および下方に伸びている。また、血圧の数値が、基準線33bには届かない状態となっている。なお、当該棒グラフは、測定結果を表すものであるため日々刻々と変化するものであり、図11の具体例だけに限られるものではない。
【0048】
ユーザは、血圧グラフ表示欄33の棒グラフを確認して、自身の血圧の状態を把握する作業を行う。
また、より詳細な血圧に係る健康情報を知りたい場合には、図9に示す第三枠43に表示された詳細ボタン43aを押す。詳細ボタン43aを押すと、図12に示すような血圧に係る詳細な健康情報が、操作部4の表示面4aに表示される。
このような詳細な健康情報の画面においては、測定結果を「週間」と「月間」と「過去データ」とで切り換えて表示することができる。表示を切り換える際は、「週間」タブ45aと「月間」タブ45bと「過去データ」タブ45cのいずれかを押すことで、表示を切り換えることができる。
以上のようにして、ユーザは、起床時に血圧に係る健康状態を把握することができる。
【0049】
続いて、ユーザが、第二枠42の起床時メニュー42Aに表示された睡眠ボタン42bを押した場合について説明する。
なお、ここでは、測定部1である睡眠計によって夜間の睡眠の状態がスキャンされ、睡眠計によって測定(スキャン)された睡眠に係る生体データ(睡眠データ)が、演算部2に伝送されている。
【0050】
睡眠ボタン42bを押すと、図13に示すように、当該睡眠ボタン42bはアクティブな状態となり、第二枠42の他のボタンは非アクティブな状態となる。また、セレクトスイッチ枠44の各スイッチがアクティブな状態となる。
続いて、ユーザは、セレクトスイッチ枠44の再生スイッチ44aを押す。再生スイッチ44aを押すと、朝の挨拶が表示された呼びかけ欄31が表示される。
【0051】
呼びかけ欄31が表示部3に表示された後(例えば3秒後)は、自動遷移して、図14に示すような健康アドバイス表示欄32と、睡眠グラフ表示欄34とが表示部3に表示される。
健康アドバイス表示欄32には、睡眠に係るアドバイスが表示される。この睡眠に係るアドバイスは、ユーザの睡眠の状態に対応して適宜変更されるものであって、図示例に限定されるものではない。
また、健康アドバイス表示欄32には、画面上で動くように設定された誘導アイコン32aが表示される。
【0052】
睡眠グラフ表示欄34には、ユーザの睡眠の状態を棒グラフにして表示している。換言すれば、演算部2は、ユーザの血圧に係る生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線34aに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを、表示部3の睡眠グラフ表示欄34に表示している。
基準線34aはユーザの日常的な就寝時間を示す基準線である。この基準線34aの数値は、各ユーザに適した数値が採用されており、ユーザごとに適宜変更可能である。
棒グラフは、2日前から当日までの睡眠時間、就寝時間、起床時間を示しており、それぞれ、基準線34aに対して垂直な方向に伸びている。基準線34aに達しない時間に就寝した場合には、棒グラフと基準線34aが交わらない。なお、当該棒グラフは、測定結果を表すものであるため日々刻々と変化するものであり、図14の具体例だけに限られるものではない。
【0053】
ユーザは、睡眠グラフ表示欄34の棒グラフを確認して、自身の血圧の状態を把握する作業を行う。
また、より詳細な睡眠に係る健康情報を知りたい場合には、図13に示す第三枠43に表示された詳細ボタン43aを押す。詳細ボタン43aを押すと、図15に示すような睡眠に係る詳細な健康情報が、操作部4の表示面4aに表示される。
このような詳細な健康情報の画面においては、測定結果を「週間」と「月間」と「過去データ」とで切り換えて表示することができる。表示を切り換える際は、「週間」タブ45aと「月間」タブ45bと「過去データ」タブ45cのいずれかを押すことで、表示を切り換えることができる。
以上のようにして、ユーザは、起床時に睡眠に係る健康状態を把握することができる。
【0054】
続いて、健康管理システムを利用した帰宅時における健康管理の流れを説明する。
ここでは、測定部1である活動量計1aによって、消費カロリーおよび活動量の測定が行われているものとする。なお、活動量計1aは起床時からユーザが身につけておくようにする。
また、ユーザは帰宅時に、手洗い等の日常的な作業を行うために洗面所11へと向かい、洗面所11内に立ち入る。その際に、ユーザは人感センサー25によって検知される。この時、表示部3および操作部4が起動する。
【0055】
操作部4が起動したら、ユーザは、個人認証カードをカードリーダー27に読み取らせて個人認証を行う。
続いてユーザは、図7に示すメニュー画面のうち、健康ボタン41aを押す(タップする)。これによって、図8に示すように、第二枠42にある各ボタンがアクティブな状態となる。そして、帰宅時であるため、ユーザは、第二枠42の帰宅時メニュー42Bに表示された消費カロリーボタン42cと活動量ボタン42dのうち、いずれか一方を押して選択操作する。ここでは、消費カロリーボタン42cを押したものとする。
【0056】
消費カロリーボタン42cを押すと、図16に示すように、当該消費カロリーボタン42cはアクティブな状態となり、第二枠42の他のボタンは非アクティブな状態となる。また、セレクトスイッチ枠44の各スイッチがアクティブな状態となる。
続いて、ユーザは、セレクトスイッチ枠44の再生スイッチ44aを押す。
再生スイッチ44aを押すと、図17に示すように表示部3に呼びかけ欄31が表示される。この呼びかけ欄31には、ユーザの名前とユーザに対する挨拶の言葉が表示されるように設定されている。帰宅時の場合は、図17に示すようにユーザを迎える挨拶が表示される。
【0057】
呼びかけ欄31が表示部3に表示された後(例えば3秒後)は、自動遷移して、図18に示すような健康アドバイス表示欄32と、消費カロリーグラフ表示欄35とが表示部3に表示される。
健康アドバイス表示欄32には、消費カロリーに係るアドバイスが表示される。この消費カロリーに係るアドバイスは、ユーザのその日の消費カロリーに対応して適宜変更されるものであって、図示例に限定されるものではない。
また、健康アドバイス表示欄32には、画面上で動くように設定された誘導アイコン32aが表示される。
【0058】
消費カロリーグラフ表示欄35には、ユーザの消費カロリーを棒グラフにして表示している。換言すれば、演算部2は、ユーザの消費カロリーに係る生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線35aに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを、表示部3の消費カロリーグラフ表示欄35に表示している。
基準線35aは、1日の目標値を示す基準線であり、この基準線35aの数値は、各ユーザに適した数値が採用されており、ユーザごとに適宜変更可能である。
棒グラフは、2日前から当日までの分であり、それぞれ、基準線35aに対して垂直に伸びている。消費カロリーが基準線35aに達しない場合には、棒グラフと基準線35aとが交わらない。なお、当該棒グラフは、測定結果を表すものであるため日々刻々と変化するものであり、図18の具体例だけに限られるものではない。
【0059】
ユーザは、消費カロリーグラフ表示欄35の棒グラフを確認して、自身の消費カロリーを把握する作業を行う。
また、より詳細な消費カロリーに係る健康情報を知りたい場合には、図16に示す第三枠43に表示された詳細ボタン43aを押す。詳細ボタン43aを押すと、図19に示すような消費カロリーに係る詳細な健康情報が、操作部4の表示面4aに表示される。
このような詳細な健康情報の画面においては、測定結果を「週間」と「月間」と「過去データ」とで切り換えて表示することができる。表示を切り換える際は、「週間」タブ45aと「月間」タブ45bと「過去データ」タブ45cのいずれかを押すことで、表示を切り換えることができる。
以上のようにして、ユーザは、帰宅時に消費カロリーに係る健康状態を把握することができる。
【0060】
続いて、ユーザが、第二枠42の帰宅時メニュー42Bに表示された活動量ボタン42dを押した場合について説明する。
活動量ボタン42dを押すと、図20に示すように、当該活動量ボタン42dはアクティブな状態となり、第二枠42の他のボタンは非アクティブな状態となる。また、セレクトスイッチ枠44の各スイッチがアクティブな状態となる。
続いて、ユーザは、セレクトスイッチ枠44の再生スイッチ44aを押す。再生スイッチ44aを押すと、ユーザを迎える挨拶が表示された呼びかけ欄31が表示される。
【0061】
呼びかけ欄31が表示部3に表示された後(例えば3秒後)は、自動遷移して、図21に示すような健康アドバイス表示欄32と、活動量グラフ表示欄36とが表示部3に表示される。
健康アドバイス表示欄32には、活動量に係るアドバイスが表示される。この活動量に係るアドバイスは、ユーザの活動量に対応して適宜変更されるものであって、図示例に限定されるものではない。
また、健康アドバイス表示欄32には、画面上で動くように設定された誘導アイコン32aが表示される。
【0062】
活動量グラフ表示欄36には、ユーザの活動量を棒グラフにして表示している。換言すれば、演算部2は、ユーザの活動量に係る生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線36aに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを、表示部3の活動量グラフ表示欄36に表示している。
基準線36aはユーザの外出時と在宅時とを分ける境界線を示す基準線である。この基準線36aの数値は、各ユーザに適した数値が採用されており、ユーザごとに適宜変更可能である。
棒グラフは、2日前から当日までの外出時および在宅時における活動量(METs)を示しており、それぞれ、基準線36aに対して垂直な方向に伸びている。なお、当該棒グラフは、測定結果を表すものであるため日々刻々と変化するものであり、図21の具体例だけに限られるものではない。
【0063】
ユーザは、活動量グラフ表示欄36の棒グラフを確認して、自身の活動量を把握する作業を行う。
また、より詳細な睡眠に係る健康情報を知りたい場合には、図20に示す第三枠43に表示された詳細ボタン43aを押す。詳細ボタン43aを押すと、図22に示すような活動量に係る詳細な健康情報が、操作部4の表示面4aに表示される。
このような詳細な健康情報の画面においては、測定結果を「週間」と「月間」と「過去データ」とで切り換えて表示することができる。表示を切り換える際は、「週間」タブ45aと「月間」タブ45bと「過去データ」タブ45cのいずれかを押すことで、表示を切り換えることができる。
以上のようにして、ユーザは、帰宅時に活動量に係る健康状態を把握することができる。
【0064】
続いて、ユーザが、第二枠42の入浴時メニュー42Cに表示された体重ボタン42eを押した場合について説明する。
なお、ここでは、測定部1である体組成計1bによってユーザの主に体重が測定され、体組成計1bによって測定された体重・体組成に係る生体データ(体重・体組成データ)が、演算部2に伝送される。
【0065】
体重ボタン42eを押すと、図23に示すように、当該体重ボタン42eはアクティブな状態となり、第二枠42の他のボタンは非アクティブな状態となる。また、セレクトスイッチ枠44の各スイッチがアクティブな状態となる。
続いて、ユーザは、セレクトスイッチ枠44の再生スイッチ44aを押す。再生スイッチ44aを押すと、慰労の挨拶が表示された呼びかけ欄31が表示される。
【0066】
呼びかけ欄31が表示部3に表示された後(例えば3秒後)は、自動遷移して、図25に示すような健康アドバイス表示欄32と、体重グラフ表示欄37とが表示部3に表示される。
健康アドバイス表示欄32には、体重に係るアドバイスが表示される。この体重に係るアドバイスは、ユーザの体重に対応して適宜変更されるものであって、図示例に限定されるものではない。
また、健康アドバイス表示欄32には、画面上で動くように設定された誘導アイコン32aが表示される。
【0067】
体重グラフ表示欄37には、ユーザの体重を棒グラフにして表示している。換言すれば、演算部2は、ユーザの体重に係る生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線37aに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを、表示部3の体重グラフ表示欄37に表示している。
基準線37aは目標体重を示す基準線であり、この基準線37aの数値は、各ユーザに適した数値が採用されており、ユーザごとに適宜変更可能である。
棒グラフは、2日前から当日までの体重を目標体重と照らし合わせて示しており、それぞれ、基準線37aに対して垂直な方向に伸びている。目標体重以下になった場合には、棒グラフと基準線37aとが交わらない。なお、当該棒グラフは、測定結果を表すものであるため日々刻々と変化するものであり、図25の具体例だけに限られるものではない。
【0068】
ユーザは、体重グラフ表示欄37の棒グラフを確認して、自身の体重を把握する作業を行う。
また、より詳細な体重に係る健康情報を知りたい場合には、図23に示す第三枠43に表示された詳細ボタン43aを押す。詳細ボタン43aを押すと、図26に示すような体重に係る詳細な健康情報が、操作部4の表示面4aに表示される。
このような詳細な健康情報の画面においては、測定結果を「週間」と「月間」と「過去データ」とで切り換えて表示することができる。表示を切り換える際は、「週間」タブ45aと「月間」タブ45bと「過去データ」タブ45cのいずれかを押すことで、表示を切り換えることができる。
以上のようにして、ユーザは、起床時に睡眠に係る健康状態を把握することができる。
【0069】
続いて、第二枠42のALLボタン42fを押した場合について説明する。
ALLボタン42fを押すと、図11に示す血圧グラフ表示欄33と、図14に示す睡眠グラフ表示欄34と、図18に示す消費カロリーグラフ表示欄35と、図21に示す活動量グラフ表示欄36と、図25に示す体重グラフ表示欄37とが、表示部3に順番に全て表示される。
より詳細には、ALLボタン42fを押すと、当該ALLボタン42fはアクティブな状態となり、第二枠42の他のボタンは非アクティブな状態となる。また、セレクトスイッチ枠44の各スイッチがアクティブな状態となる。
続いて、ユーザが、セレクトスイッチ枠44の再生スイッチ44aを押すと、各コンテンツのグラフ表示欄が順番に表示されることになる。なお、各グラフ表示欄が切り替わるタイミングは、人感センサー25によって人が検知された時である。
また、セレクトスイッチ枠44の一時停止スイッチ44bを押せば、表示部3に表示されているグラフ表示欄を一時停止させ、人感センサー25によって人の検知が行われた場合であっても、画面が切り替わらないようにすることができる。なお、再生スイッチ44aを押せば一時停止は解除される。
さらに、巻き戻しスイッチ44cや早送りスイッチ44dを押せば、表示部3の画面を切り替えて一つ手前のグラフ表示欄や次のグラフ表示欄を表示させることができる。
【0070】
なお、第一枠41に表示されたエネルギーボタン41bを押すと、建物5内におけるエネルギーマネージメント情報の画面46を確認することができる。
より詳細には、エネルギーボタン41bを押すと、図27に示すように、当該エネルギーボタン41bはアクティブな状態となり、健康ボタン41aは非アクティブな状態となる。そして、エネルギーボタン41bを押した後は、操作部4の表示面4aに、エネルギーマネージメント情報の画面46が表示される。
なお、このエネルギーマネージメント情報は、ユーザが建物5内で使用される各種エネルギーの使用状況を確認したり、家族間でのコミュニケーションツールとして利用したりする際に使う情報である。
【0071】
本実施の形態によれば、操作部4の表示面4aに表示されるメニューに、起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する起床時メニュー42Aと、帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する帰宅時メニュー42Bと、が含まれるので、ユーザを、起床時に起床時メニュー42Aを選択するように誘導できるとともに、帰宅時に帰宅時メニュー42Bを選択するように誘導できる。これによって、健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくなる。
また、表示部3は、ハーフミラーとしての機能を有する洗面台11aの鏡20の背面に設けられているので、普段は鏡20を通常の鏡として使用することができ、健康状態を把握する作業を行う際に鏡20を、健康状態の確認画面として使用することができる。
【0072】
また、操作部4の表示面4aに表示されるメニューに、入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する入浴時メニュー42Cが含まれるので、ユーザを、入浴時に入浴時メニュー42Cを選択するように誘導できる。これによって、健康状態を把握する作業を毎日継続しやすくなる。
【0073】
また、演算部2は、各種の生体データの測定結果の数値に対応し、かつ所定の基準線33a,33b,34a,35a,36a,37aに対して垂直な二方向に伸びる棒グラフを表示部3に表示するので、ユーザは、基準線33a,33b,34a,35a,36a,37aと棒グラフとを比較して、自身の健康状態を容易に把握することができる。
【0074】
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。
【0075】
図29は、操作部の変更に伴う表示部の画面の変形例を示す図である。本変形例における健康管理システムは、各種の生体データの測定結果を選択するための操作部として距離センサー(図示せず)を備える。
また、上述の操作部4においては、当該操作部4自体が、各種の生体データの測定結果を選択するためのメニューが表示される表示面4aを備えるものとしたが、本変形例においては表示部3に、各種の生体データの測定結果を選択するためのメニューが表示される。
すなわち、本変形例の健康管理システムは、距離センサーによってユーザの動作を検知し、それに基づいて、表示部3に表示されるメニューの選択が行えるように構成されている。より詳細に説明すると、ユーザは、距離センサーを利用し、手振り等のジェスチャーによってメニューの選択を行うことができる。
【0076】
表示部3に表示されるメニューの種類・機能は上述の実施形態と略同様である。なお、本変形例においては、操作部である距離センサーおよび表示部3は、ユーザによるON・OFF操作や、人感センサー25による人の検知によって起動する設定となっている。
操作部および表示部3の起動後、表示部3には、図29に示すように、「日付・時間」欄30a、「気象情報」欄30b、「気象アドバイス情報」欄30c、「電力の売買状況」欄30dを表示する各種情報欄が表示されるとともに、各種の生体データの測定結果を選択するためのメニュー画面が表示される。
【0077】
このメニュー画面には、複数の選択ボタンが表示された三つの枠141,142,143が表示されている。なお、これら三つの枠141,142,143は、選択作業を行う枠がアクティブな状態となり、その他の枠は非アクティブな状態となるものとする。
【0078】
第一枠141には、表示部3に表示される画面のジャンルを選択するアイコンが表示されている。すなわち、第一枠141には、ユーザが健康状態を把握する作業を行う時に選択される「健康」アイコン141aと、建物5内におけるエネルギーマネージメント情報を確認する時に選択される「エネルギー」アイコン141bとが表示されている。
さらに、健康アイコン141aとエネルギーアイコン141bとの間には、左向きの矢印Y1と右向きの矢印Y2とが表示されている。当該矢印Y1,Y2は、ユーザがジェスチャーによって、健康アイコン141aとエネルギーアイコン141bのいずれかを選択する際のジェスチャー(手振り)の方向を示している。
すなわち、健康アイコン141aを選択する際は、ユーザは鏡20に向かって立ち、自身の手を左の方向に振ることで、当該健康アイコン141aを選択することができる。一方、自身の手を右の方向に振ることで、エネルギーアイコン141bを選択することができる。
【0079】
第二枠142は、「健康」に係る複数のコンテンツが表示される項目である。また、第二枠142には、この第二枠142内における小枠として、起床時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する起床時メニュー142Aと、帰宅時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する帰宅時メニュー142Bと、入浴時にユーザが健康状態を把握する作業を行うように誘引する入浴時メニュー142Cと、がある。
起床時メニュー142Aには、ユーザが起床時に血圧の状態を把握する作業を行う時に選択される「血圧」アイコン142aと、ユーザが起床時に睡眠の状態を把握する作業を行う時に選択される「睡眠」アイコン142bとが表示されている。
帰宅時メニュー142Bには、ユーザが帰宅時に消費カロリーを把握する作業を行う時に選択される「消費カロリー」アイコン142cと、ユーザが帰宅時に活動量を把握する作業を行う時に選択される「活動量」アイコン142dとが表示されている。
入浴時メニュー142Cには、ユーザが入浴時に体重を把握する作業を行う時に選択される「体重」アイコン142eが表示されている。
また、第二枠142には、ユーザが、血圧の状態と、睡眠の状態と、消費カロリーと、活動量と、体重の全てのコンテンツを確認する時に選択される「ALL」アイコン142fが表示されている。
【0080】
起床時メニュー142Aと、帰宅時メニュー142Bと、入浴時メニュー142Cと、ALLアイコン142fは、上下左右の十字方向に配置されている。また、その中央には、上向きの矢印Y3と右向きの矢印Y4と左向きの矢印Y5と下向きの矢印Y6とが表示されている。これら矢印は、第二枠142内のアイコンのいずれかを選択する際のジェスチャー(手振り)の方向を示している。
すなわち、起床時メニュー142Aを選択する際は、ユーザは鏡20に向かって立ち、自身の手を上の方向に振ることで、当該起床時メニュー142Aを選択することができる。起床時メニュー142Aが選択されると、第二枠142中の、当該起床時メニュー142Aのみがアクティブな状態となる。そして、血圧アイコン142aと睡眠アイコン142bとを選択することができる状態となる。これら血圧アイコン142aと睡眠アイコン142bとを選択する際、ユーザは、自身の手を上の方向に振ることで血圧アイコン142aを選択することができ、自身の手を下の方向に振ることで睡眠アイコン142bを選択することができる。なお、血圧アイコン142aと睡眠アイコン142bのいずれかが選択された場合には、第一枠141と第二枠142とが表示されている部分が消え、代わりに、例えば図11に示すような血圧に係る健康情報が表示される(第三枠143は残る)。すなわち、健康アドバイス表示欄32と血圧グラフ表示欄33に表示される情報が、第一枠141と第二枠142が消えた箇所に表示される。
第一枠141と第二枠142が消えた箇所に表示される画面には、より詳細な健康情報があることを知らせるか(例えば誘導アイコン32aと同様の機能)、または、その詳細な健康情報を表示する画面に移行するための操作を誘引するようなアイコン(後述する詳細アイコン143aまたは矢印Y8と同様の機能)が表示される。
また、このような要領で、帰宅時メニュー142Bの消費カロリーアイコン142cと活動量アイコン142dの選択作業も行うことができる。
入浴時メニュー142CおよびALLアイコン142fは、当該アイコン142C,142fを選択した時点で適宜、健康情報を表示することができる。
【0081】
また、第二枠142内には円状の矢印Y7が表示されており、ユーザが当該矢印Y7の向きと同様にジェスチャー(手振り)をすることで、第一枠141がアクティブ化された状態の画面、または一つ前の画面に戻ることができる。
また、図示はしないが、健康情報を表示する画面に、円状の矢印が表示されていてもよい。当該円状の矢印の向きと同様にジェスチャー(手振り)をすることで、第二枠142がアクティブ化された状態の画面に戻ることができる。すなわち、例えば血圧アイコン142aが選択され、健康情報が表示された後に、当該円状の矢印に即してジェスチャーすることで、健康アイコン141aを選択した直後の画面に戻ることができる。または、一つ前の画面に戻る設定であってもよい。
【0082】
第三枠143には、健康に係る複数のコンテンツにおける測定結果の詳細を表示部3に表示させるための「詳細」アイコン143aと、「再生・一時停止」アイコン143bと、「巻き戻し」アイコン143cと、「早送り」アイコン143dと、が表示されている。
詳細アイコン143aの近傍には下向きの矢印Y8が表示される。ユーザが自身の手を矢印Y8の方向に振ることで詳細アイコン143aを選択することができる。なお、詳細アイコン143aが選択された場合には、第一枠141と第二枠142が表示されていた部分に、詳細な健康情報を表示することができる。
また、第三枠143内には円状の矢印Y12が表示されており、ユーザが当該矢印Y12の向きと同様にジェスチャー(手振り)をすることで、第二枠142に戻ることができ、各アイコン142A,142B,142C,142fの選択を再度行うことができる。
【0083】
「再生・一時停止」アイコン143b、「巻き戻し」アイコン143c、「早送り」アイコン143dは、上述の「再生(決定)」スイッチ44aおよび「一時停止」スイッチ44bと、「巻き戻し」スイッチ44cと、「早送り」スイッチ44dに対応するアイコンである。
再生・一時停止アイコン143bの近傍には上向きの矢印Y9が表示される。ユーザが自身の手を矢印Y9の方向に振ることで再生・一時停止アイコン143bを選択することができる。
巻き戻しアイコン143cの近傍には左向きの矢印Y10が表示される。ユーザが自身の手を矢印Y10の方向に振ることで巻き戻しアイコン143cを選択することができる。
早送りアイコン143dの近傍には右向きの矢印Y11が表示される。ユーザが自身の手を矢印Y11の方向に振ることで早送りアイコン143dを選択することができる。
ユーザは、当該矢印Y9,Y10,Y11に対応する動作を行うことで、適宜画面の操作を行うことができる。
【0084】
なお、以上の変形例における手振りを中心としたジェスチャーの方法は、あくまでも一例であり、これに限られるものではない。例えば画面を操作する際の手振りの方向(各矢印Y1〜Y12の向き)等は適宜変更可能である。
また、以上の変形例においては、手振りを中心としたジェスチャーに基づいて表示部3に表示される画面の操作を行うものとしたが、その他にも、指さしで画面の操作を行えるようにしてもよいし、手以外の体の部分を使って画面の操作を行えるようにしてもよい。
【0085】
さらに、その他の変形例として、音声による画面の操作が可能であってもよい。この場合の健康管理システムは、各種の生体データの測定結果を選択するための操作部としてマイクロフォン(図示せず)を備え、表示部3に、各種の生体データの測定結果を選択するためのメニューが表示される。
すなわち、このような場合の健康管理システムは、例えば第一枠141において、ユーザが「ケンコウ」と発声すれば、健康アイコン141aを選択することができる。また、第二枠142において、ユーザが「キショウ」と発声すれば(または、「オハヨウ」等のように「起床」に類する言葉を発声すれば)、起床時メニュー142Aを選択することができる。
このような要領で、表示部3に表示される画面の操作を適宜行えるようにしてもよいものとする。
さらには、健康管理システムは、位置センサーとマイクロフォンの双方を備え、ジェスチャーと音声の双方で表示部3に表示される画面の操作を行えるようにしてもよいものとする。
【符号の説明】
【0086】
1 測定部
2 演算部
3 表示部
4 操作部
5 建物
11 洗面所
11a 洗面台
20 鏡
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