(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検氷部材駆動部材を通じた前記検氷部材への動力の伝達が解消された後、当該検氷部材が所定量以上移動してしまうことを規制する規制部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の製氷装置。
前記製氷皿が前記製氷位置に位置する状態で前記駆動源が一方へ駆動し始めてから、前記製氷皿が前記離氷位置に向けて所定量移動したことが検出されたとき、その検出時点までの時間または前記駆動源の一方への駆動量により、前記貯氷容器内の氷量を判断することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の製氷装置。
前記検氷部材には係合突起が設けられ、この係合突起が前記検氷部材駆動部材に設けられたカム部の一方側端部と、前記製氷皿駆動部材に設けられたカム部の一方側端部に挟まれて前記検氷部材の一部が前記貯氷容器内に進入することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の製氷装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記問題に鑑みて、本発明は、貯氷容器内の氷の過不足を検出する機能を備え、従来の構成より小型化に適した構造の製氷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明にかかる製氷装置は、駆動源と、製氷位置と離氷位置との間を移動可能に設けられた製氷皿と、この製氷皿から離氷した氷を貯める貯氷容器と、この貯氷容器内の氷に接触して貯氷容器内の氷量の過不足を検知する検氷部材と、前記駆動源の動力が入力され、当該動力を前記検氷部材に伝達可能な検氷部材駆動部材および前記製氷皿に伝達可能な製氷皿駆動部材の少なくともいずれか一方に出力する差動歯車機構と、所定位置に到達した前記検氷部材駆動部材の一方への回転を阻止する回転阻止部と、を備え、前記製氷皿が前記製氷位置に位置する状態で前記駆動源を一方に駆動し、前記製氷位置から前記離氷位置への前記製氷皿の移動を妨げる方向に前記製氷皿に作用する抵抗力により前記差動歯車機構によって前記駆動源の動力を前記検氷部材駆動部材を通じて前記検氷部材に伝達することにより、前記貯氷容器内に前記検氷部材を進入させ、この検氷部材が前記貯氷容器内の氷が不足していると判断される位置まで移動した場合には、前記検氷部材駆動部材を通じた前記検氷部材への動力の伝達が解消され、当該伝達が解消された後前記駆動源の動力により前記検氷部材駆動部材が所定量回転してから前記回転阻止部によりその回転が阻止されることで、前記差動歯車機構の出力が切り替わり前記駆動源の動力が前記前記製氷皿駆動部材を通じて前記製氷皿に伝達され、前記製氷皿が前記離氷位置に向けて移動することを特徴とする。
【0006】
上記本発明によれば、差動歯車機構によって一つの駆動源により検氷部材および製氷皿の両方を駆動させることができるとともに製氷皿の移動によって貯氷容器内の氷量を判断することができるため、従来よりも装置を小型にできる。
【0007】
また、検氷部材が貯氷容器内の氷が不足していると判断される位置まで移動し、検氷部材駆動部材を通じた検氷部材への動力の伝達が解消された後には、検氷部材駆動部材が所定量回転してから差動歯車機構の出力が製氷皿に向けたものに切り替わる。つまり、検氷部材が貯氷容器内の氷が不足していると判断される位置まで移動した後、差動歯車機構の出力が切り替わるまでの間に、駆動源の動力によって検氷部材駆動部材が回転する時間が存在する。そのため、氷が不足している場合とそれ以外(充足している場合)を誤って判断するおそれが低下する。
【0008】
前記差動歯車機構の前記製氷皿駆動部材までの減速比は、前記検氷部材駆動部材までの減速比よりも大きく設定されており、前記製氷皿駆動部材には、前記検氷部材駆動部材を通じた前記検氷部材への動力の伝達が解消された後前記駆動源を他方に駆動させたときに、前記検氷部材に前記駆動源の動力を伝達し前記検氷部材を前記貯氷容器外に向かって移動させるカム部が形成されていればよい。
【0009】
このような構成とすれば、検氷部材を原位置に戻す際の力(トルク)が大きくなるため、貯氷容器内に進入した検氷部材上に氷が乗ってしまった場合であっても、検氷部材を原位置に確実に戻すことができる。例えば、製氷皿に捻りを加えて氷を離氷させる捻り式離氷装置のような場合には、製氷皿を大きな力で駆動させる必要があるため、製氷皿駆動部材に伝達されるトルクが大きくなるように設定する必要がある。上記構成は、これを巧みに利用して検氷部材を原位置に戻す力が大きくなるようにしたものである。
【0010】
前記検氷部材駆動部材を通じた前記検氷部材への動力の伝達が解消された後、当該検氷部材が所定量以上移動してしまうことを規制する規制部をさらに備えるとよい。
【0011】
このように、検氷部材駆動部材を通じた検氷部材への動力の伝達が解消された後は、重力等によって検氷部材が所定量以上動いてしまう可能性がある。このように検氷部材が所定量以上動いてしまうと、検氷部材を原位置に戻そうとするため駆動源を他方に駆動させた際、製氷皿駆動部材のカム部と検氷部材とが係合しなくなってしまう可能性がある。上記のような規制部が設けられていれば、検氷部材を原位置に戻そうとする際に、製氷皿駆動部材のカム部と検氷部材とを確実に係合させることができる。
【0012】
また、前記製氷皿が前記離氷位置で捻られて変形することで、前記離氷が行われるように構成されていればよい。
【0013】
このような構成とすれば、製氷皿を捻るために大きなトルクが必要であっても、製氷皿と検氷部材を同じ駆動源で駆動することができる。
【0014】
弾性を有する接点部材の接触・非接触状態が切り替わることにより前記製氷皿が製氷位置に位置することを検出する検出手段をさらに備え、前記製氷皿が前記製氷位置に位置する状態で前記駆動源を一方に駆動したときに前記差動歯車機構によって前記駆動源の動力が前記検氷部材駆動部材を通じて前記検氷部材に伝達されるようにするために、前記製氷位置から前記離氷位置への前記製氷皿の移動を妨げる方向に前記製氷皿に作用する抵抗力の少なくとも一部は、前記製氷皿に作用する前記接点部材を弾性変形させる力であればよい。
【0015】
上記構成は、製氷皿が製氷位置に位置することを検出するための接点部材を、製氷皿が製氷位置に位置した状態で駆動源を一方に駆動させたときに、検氷部材駆動部材が貯氷容器内に向かって移動を開始するように差動歯車機構を機能させるための負荷(抵抗)としても巧みに利用したものである。
【0016】
前記製氷皿が前記製氷位置に位置する状態で前記駆動源が一方へ駆動し始めてから、前記製氷皿が前記離氷位置に向けて所定量移動したことが検出されたとき、その検出時点までの時間または前記駆動源の一方への駆動量により、前記貯氷容器内の氷量を判断するようにすればよい。
【0017】
このような構成とすれば、貯氷容器内の氷量(過不足)を判断するために別の検知部材を用いる必要がない。
【0018】
前記検氷部材は、ある軸を中心にして回転可能に構成されるとともに、この検氷部材が前記貯氷容器内の氷が不足していると判断される位置まで移動し、前記検氷部材駆動部材を通じた前記検氷部材への動力の伝達が解消された状態において、前記製氷皿から落下する氷が、原位置に向かう回転方向とは逆側に導かれるように前記製氷皿側の面が傾斜していればよい。
【0019】
このように構成すれば、製氷皿から落下した氷が、検氷部材が原位置に向かう方向とは反対方向に導かれるので、検氷部材を原位置に戻そうとする際に検氷部材が氷に引っ掛かってしまう(氷に埋まってしまう)ことを低減できる。
【0020】
前記駆動源および前記差動
歯車機構が収容されるケースをさらに備え、前記検氷部材は、前記ケースの最も外側の面よりも内側に位置するように設けられていればよい。
【0021】
このような構成によれば、検氷部材を含めた装置全体がコンパクトになり、冷蔵庫等への配置の自由度が向上する。
【0022】
前記検氷部材は、前記検氷部材に設けられた係合突起が、前記検氷部材駆動部材に設けられたカム部の一方側端部と、前記製氷皿駆動部材に設けられたカム部の一方側端部に挟まれて前記貯氷容器内に進入するように構成されていればよい。
【0023】
このような構成によれば、検氷部材をバネなどの付勢部材を用いずに検氷部材駆動部材に接触させながら移動させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明にかかる製氷装置は、差動歯車機構によって一つの駆動源により検氷部材および製氷皿の両方を駆動させることができるものであるため、従来よりも装置を小型にできる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において単に軸方向と言うときは、歯車等の回転する部材の回転中心軸に沿う方向をいうものとする。
図1に全体を示す本発明の一実施形態にかかる製氷装置1は、駆動源10、製氷皿20、貯氷容器30、検氷部材40、および差動歯車機構50を備える。製氷皿20および検氷部材40の一部以外の構成は、第一ケース71および第二ケース72から構成されるケースに収容されている。以下、
図1〜
図3を参照して各構成について説明する。
【0027】
(製氷装置の構成)
駆動源10として、本実施形態ではステッピングモータを用いている。この駆動源10の動力は、差動歯車機構50によって検氷部材駆動部材15および製氷皿駆動部材17の少なくともいずれか一方に出力される。本実施形態の歯車列の構成は次の通りである。駆動源10であるステッピングモータの出力軸と一体的に回転するモータ歯車11には、一番車12の大径歯部121が噛み合っている。この一番車12の小径歯部122には、二番車13の大径歯部131が噛み合っている。二番車13の小径歯部132は、三つの遊星歯車14に噛み合っている。この三つの遊星歯車14は、検氷部材駆動部材15が有する内歯151に噛み合っている。一方、三つの遊星歯車14は、キャリア16のベース161に設けられた遊星歯車支持軸162に回転自在に支持されている。キャリア16のベース161には周方向等間隔に切り欠きが形成されており、この切り欠きにキャリア16の出力側部分163に形成された爪部が係合されることにより、両者は一体的に回転する。キャリア16の歯車部164は、製氷皿駆動部材17が有する歯車部171に噛み合っている。
【0028】
上記歯車列において、小径歯部132(太陽歯車)を有する二番車13、それに噛み合う三つの遊星歯車14、これらに噛合する検氷部材駆動部材15の内歯151、および三つの遊星歯車14を支持するキャリア16は、差動歯車機構50を構築する。つまり、後述の動作説明にて説明するように、二番車13まで伝達(入力)された駆動源10の動力は、出力側の負荷の程度に応じて、検氷部材駆動部材15および製氷皿駆動部材17の少なくともいずれか一方に出力される。この差動歯車機構50において、入力側である二番車13から製氷皿駆動部材17までの減速比は、検氷部材駆動部材15までの減速比よりも大きく設定されている。
【0029】
差動歯車機構50の出力対象となる部材である検氷部材駆動部材15は、内面に内歯151が形成された筒状の部分、および軸方向に直交する平面部分を有する。この平面部分には製氷皿20側に向かって突出した突起である第一カム部152が形成されている。第一カム部152は、周方向の一部が突出していない(以下、当該突出していない領域を検氷部材係合部153と称する)略環状の突起である。第一カム部152における検氷部材係合部153側の端部(第一カム部152の両端)は、二股状(略「V」字状)に形成されている。この環状の突起である第一カム部152の中心は、検氷部材駆動部材15の回転中心軸と一致する。検氷部材駆動部材15の平面部における第一カム部152より内側には貫通孔が形成されており、この貫通孔内にキャリア16の歯車部164が通されている。なお、本実施形態では、この検氷部材駆動部材15は差動歯車機構50を構成する内歯151を有する部材であるとともに差動歯車機構50の出力対象となる部材でもあるが、差動歯車機構50を構成する内歯を有する部分と出力対象となる第一カム部152を有する部分とを別体としてもよい。
【0030】
検氷部材40は、貯氷容器30内に貯められている氷の過不足を判別するための部材である。この検氷部材40は、水平方向に延びる氷接触部43と、この氷接触部43に略直交する連結部42と、この連結部42の端部(氷接触部43の反対側の端部)に設けられる接続部41と、を有する。接続部41は、略筒状に形成された本体部分を有し、第一ケース71に形成された検氷部材支持突起76がこの「筒」の内側に挿入されている。つまり、検氷部材40は検氷部材支持突起76を回転中心軸として回転自在である。回転中心軸に沿って見ると、氷接触部43は当該回転中心軸を中心とする円を描くように移動する。検氷部材40が一方に回転したとき、少なくとも氷接触部43が貯氷容器30内に進入する。
【0031】
また、接続部41には、筒状に形成された本体部分から外側に向かって突出する係合突起411および被規制突起412が設けられている。係合突起411は、略鉤型(略L字条)に形成された部分であり、少なくとも原位置(製氷皿20が製氷位置に位置するとき)において先端部分が検氷部材駆動部材15に形成された検氷部材係合部153(第一カム部152の一方側端部1521と他方側端部1522の間)に位置する。被規制突起412は、接続部41が回転したとき、第一ケース71に形成された検氷部材規制部75(本発明における規制部に相当する)に接触可能な長さに形成されている。
【0032】
製氷皿20は、水を貯めることのできる複数の区画された空間21を有する弾性変形可能な部材である。製氷皿20の長手方向における一方側の端部(側面)には、製氷皿駆動部材17の製氷皿取付部172が挿入可能な係合凹部が形成されている。製氷皿取付部172は、先端側に軸方向に沿う二つの平面が形成された(このような平面が形成されるように切り欠かれた)軸(円柱)状の部分である。製氷皿20の係合凹部の断面形状は、製氷皿取付部172の断面形状と略同じに形成されている。このような形状の製氷皿取付部172が係合凹部に挿入された状態にあるため、製氷皿駆動部材17が回転すると、そのまま製氷皿20も一体となって回転する。この製氷皿20の回転中心軸は軸方向に沿う。
【0033】
また、製氷皿駆動部材17における製氷皿取付部172の根元部分は、径方向外側に向かって突出する三つの大径部分(第一大径部174、第二大径部175、および第三大径部176)が形成された軸である。当該根元部分におけるこれらの大径部分が形成された箇所以外の箇所(相対的に小径の部分。以下小径部分と称することもある)の径は一定である。第一大径部174と第二大径部175は所定の間隔を隔てて隣り合っている。すなわち、第一大径部174と第二大径部175の間には周方向に短い小径部分が存在する。第三大径部176はこれら第一大径部174と第二大径部175の略反対側に位置する。
【0034】
原位置において、この第一大径部174と第二大径部175の間の小径部分には、弾性を有する接点部材の一方である可動接点部材62の先端が接触した状態にある。可動接点部材62の外側には、二つの接点部材の他方である固定接点部材61が設けられている。可動接点部材62の略「V」字状に形成された部分の先端が第一大径部174、第二大径部175、および第三大径部176に接触しているときには可動接点部材62は外側に弾性変形し、可動接点部材62と固定接点部材61が接触した状態となる。一方、可動接点部材62の略「V」字状に形成された部分の先端がこれらの大径部分以外の箇所、すなわち小径部分に接触しているときには可動接点部材62の弾性変形量が小さくなり(または弾性変形せず)、可動接点部材62と固定接点部材61は非接触の状態となる。これら接点部材は図示されない制御手段(製氷装置1または製氷装置1が搭載される冷蔵庫の制御手段)に接続されている。この制御手段は、可動接点部材62と固定接点部材61が接触している状態(以下単にON(状態)ということもある)にあるか非接触の状態(以下単にOFF(状態)ということもある)にあるかが判別可能である。
【0035】
製氷皿駆動部材17の製氷皿取付部172は、第一ケース71に形成された貫通孔72に通じて製氷皿20側に突出する。製氷皿駆動部材17における製氷皿取付部172と接点部材に接触する箇所(上記大径部分が形成された箇所)の間の軸状部177は、当該第一ケース71に形成された貫通孔72の内側に位置する。
図3に示すように、第一ケース71には板ばね73が固定されており、この板ばね73の一部は当該貫通孔72と軸方向で僅かに重なっている。製氷皿駆動部材17の上記軸状部177は、貫通孔72の内側で当該板ばね73に接触している(軸状部177に押されて板ばね73が僅かに弾性変形した状態にある)。したがって、製氷皿駆動部材17が回転しようとするときには、この軸状部177と板ばね73の接触による摩擦抵抗が製氷皿駆動部材17に作用する。
【0036】
また、製氷皿駆動部材17における製氷皿取付部172が形成された側の反対側には、第二カム部173(本発明におけるカム部に相当する)が形成されている。第二カム部173は、周方向の一部が突出していない略環状の突起である。この環状の突起である第二カム部173の中心は、製氷皿駆動部材17の回転中心軸と一致する。原位置(製氷皿が製氷位置に位置する状態)において、この第二カム部173の一方側端部1731は、検氷部材駆動部材15の検氷部材係合部153に係合している検氷部材40の係合突起411に接触している。つまり、原位置において、検氷部材40の係合突起411は、第一カム部152の一方側端部1521と第二カム部173の一方側端部1731との間に挟まれるようにして、両者に接触した状態にある。検氷部材40は自重によって、係合突起411が第一カム部152の一方側端部1521から離れようとするが、検氷部材40の係合突起411は、第一カム部152の一方側端部1521と第二カム部173の一方側端部1731との間に挟まれるため、バネなどの付勢部材を用いずに、係合突起411を第一カム部152の一方側端部1521に接触させることができる。
【0037】
貯氷容器30は、製氷皿20の下(重力方向を上下方向とする。以下同じ)に設置された、製氷皿20側(上方)が開口した箱である。後述の動作説明で述べるように、貯氷容器30内に所定量以上の氷が貯められていない(不足している)と判断されたときには、製氷皿20内で作成された氷がこの貯氷容器30内に落下する。貯氷容器30内に所定量以上の氷が存在するか否かは、貯氷容器30内に存在する氷の高さによって決まる。つまり、貯氷容器30内に存在する氷の高さがある高さ以上であれば氷の量は十分であるとされ、ある高さ未満であれば氷の量が不足していると判断される。
【0038】
(製氷装置の動作)
上記構成を備える製氷装置1の動作について
図4〜
図7および
図8のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、原位置から検氷および離氷動作を行う際の各部材の回転方向を正転、原位置に戻す際の各部材の回転方向を逆転と称することもある。
【0039】
図示されないセンサ等により、製氷皿20内の水が凍ったことを確認した製氷装置1の制御手段は、貯氷容器30内に貯められている氷の過不足を検知する。製氷時には、製氷皿20は製氷位置(空間21の開口が上に向いた状態)に位置し、検氷部材40は貯氷容器30の外である原位置に位置する。製氷皿20が製氷位置に位置しているとき、可動接点部材62の略「V」字状の先端部は、第一大径部174と第二大径部175の間の小径部分に接触している。つまり、制御手段は、可動接点部材62と固定接点部材61がOFF状態にあることを確認する。
【0040】
製氷が完了していることおよび可動接点部材62と固定接点部材61がOFF状態にあることが確認されたとき、駆動源10であるステッピングモータを正転(一方に駆動)させる(S1)。その動力は一番車12を介して二番車13まで伝達される。つまり、駆動源10の動力が差動歯車機構50に入力される。原位置に位置する製氷皿駆動部材17には板ばね73による抵抗力および作動接点部材が第二大径部175を乗り越えようとする抵抗力が作用しているため、差動歯車機構50まで伝達された駆動源10の動力は検氷部材40側に出力される。つまり、二番車13が回転することによってこれに噛み合う各遊星歯車14は自転し、これにより内歯151を有する検氷部材駆動部材15が回転する。
【0041】
検氷部材駆動部材15が回転すると、その検氷部材係合部153に係合する係合突起411を有する検氷部材40に動力が伝達される。具体的には、回転方向に移動する第一カム部152の端部に係合突起411が押されることにより、検氷部材40が貯氷容器30に近づく方向に回転しようとする。しかし、係合突起411における第一カム部152に接触した側の反対側は、製氷皿駆動部材17の第二カム部173の一方側端部に接触している。つまり、検氷部材40の回転は製氷皿駆動部材17によって阻害される。
【0042】
このように検氷部材40の回転が阻害されているため、即座に差動歯車機構50の出力が切り替わり、駆動源10の動力が製氷皿駆動部材17に伝達される。これにより、製氷皿駆動部材17はその第二カム部173が検氷部材40の係合突起411から離れる方向(製氷皿20が離氷位置に向かう方向)に回転する。第二カム部173が検氷部材40の係合突起411から離れると、検氷部材40に作用する抵抗力が消滅する一方、製氷皿駆動部材17には板ばね73による抵抗力が作用しているため、再度差動歯車機構50の出力が切り替わり、駆動源10の動力が検氷部材駆動部材15に伝達される。そして検氷部材40の係合突起411が第一カム部152に押されて移動し第二カム部173に接触すると、再び検氷部材40の回転が阻害される。そして再び差動歯車機構50の出力が切り替わり、駆動源10の動力が製氷皿駆動部材17に伝達される。この出力の切り替わりを繰り返すことにより、見かけ上は係合突起411が第一カム部152と第二カム部173との間に挟まれた状態を維持しつつ第一カム部152に押されながら、検氷部材40(氷接触部43)が製氷皿20に近づく方向に回転していく(
図4(a)〜
図4(d)参照)。
【0043】
このように検氷部材40が回転していくということは検氷部材駆動部も回転しているということであるから、原位置において第一大径部174と第二大径部175の間の小径部分に接触していた可動接点部材62は、第二大径部175に乗り上げて外側に弾性変形し、固定接点部材61に接触する。つまり、可動接点部材62と固定接点部材61がON状態になる。本実施形態では、駆動源10であるステッピングモータの駆動開始からのステップ数(送りパルス数)がN1を超えたことを確認したことをもって(S2)、検氷部材40が所定量回転し、可動接点部材62と固定接点部材61がON状態となったとみなす。
【0044】
その後、さらに検氷部材40が回転する、すなわちさらに駆動源10が一方に駆動し、ステップ数がN2を超えたかどうかを確認する(S3)。本実施形態では、(接点がOFF状態となるまでに)このステップ数がN2を超えるかどうかが、貯氷容器30内の氷が十分であるか不足しているかの閾値として設定されている。
【0045】
なお、当該閾値は変更することができる。例えば、季節の変化に伴う氷の需要の変化等に応じて、不足とされる量と十分とされる量の閾を適宜設定することができるようにすればよい。
【0046】
貯氷容器30内の氷が不足している場合、貯氷容器30内には所定高さ未満の氷しか存在しない。そのため、駆動源10であるステッピングモータのステップ数がN2を超えるまで検氷部材40は回転する。このとき、氷接触部43は製氷皿20の開口の下方に位置する。つまり、氷接触部43は後述する離氷位置において氷が落下する軌跡に位置する。検氷部材駆動部材15の第一カム部152と製氷皿駆動部材17の第二カム部173との間に挟まれて回転していく検氷部材40の係合突起411は、所定量以上回転すると第一カム部152の一方側端部1521との接触が解消される(
図4(e)参照)。そうすると、検氷部材駆動部材15の回転を阻止する要因が消滅するため、差動歯車機構50の出力は検氷部材駆動部材15に出力され続ける。つまり、第一カム部152の一方側端部1521と検氷部材40の係合突起411の接触が解消された後、検氷部材駆動部材15のみが回転する。すなわち、駆動源10の動力は検氷部材駆動部材15の空転によって消費される。
【0047】
検氷部材駆動部材15が所定量回転すると、第一ケース71に設けられた検氷部材駆動部材規制部74(本発明における回転阻止部に相当する)に検氷部材駆動部材15の第一カム部152の他方側端部1522における略「V」字状の部分が接触し、回転が停止する(
図4(f)参照)。検氷部材駆動部材15の回転が停止すると、差動歯車機構50の出力が切り替わり、停止していた製氷皿駆動部材17が回転し始める。すなわち、停止していた製氷皿20が離氷位置に向かって回転し始める(
図5(g)参照)。このように製氷皿駆動部材17が回転すると、可動接点部材62が第二大径部175を乗り越えて小径部分に接触した状態、すなわち接点がOFF状態となる(S4)。さらに製氷皿駆動部材17が回転すると、可動接点部材62が第三大径部176に乗り上げ、接点がON状態となる(S5)(
図5(h)参照)。可動接点部材62が第三大径部176に乗り上げた状態となるまで製氷皿駆動部材17が回転したとき、製氷皿20は離氷位置に到達する。つまり、ステップ数がN2を超え、接点がOFF状態となった後、再びON状態となったことを検出したことをもって、製氷皿20が離氷位置に到達し、離氷が行われたとみなす。
【0048】
ここで、本実施形態にかかる製氷装置は、いわゆる捻り式の製氷装置である。製氷皿20が略180度回転し、空間21の開口が下側に向けられた離氷位置まで移動すると、製氷皿20に設けられた突起22が図示されない枠体(製氷皿20の一方側端部(製氷皿支持体18に支持された側の反対側)を支持する部材)の一部に接触する。このようにして突起22が枠体の一部に接触することにより、製氷皿20が捻られて変形する。これにより、製氷皿20内の氷が貯氷容器30内に落下する。
【0049】
離氷完了後(接点がON状態となった後)、駆動源10であるステッピングモータを逆転(反転)させる(S6)。なお、ステッピングモータを正転から逆転に切り替える際は負荷を低減するため、所定時間停止させてから逆転させるとよい。本実施形態では、駆動源10を逆転させると、駆動源10の動力はまず差動歯車機構50を介して製氷皿駆動部材17に出力されるようになっている。可動接点部材62が第三大径部176に乗り上げた状態となっており、逆転させる時点では製氷皿駆動部材17に作用する抵抗力が小さくなっているからである。これにより製氷皿駆動部材17が逆転する。製氷皿駆動部材17が所定量逆転する(
図5(i)参照)と、可動接点部材61の先端部分が第二大径部175に乗り上げようとする力により製氷皿駆動部材17に作用する抵抗力が検氷部材駆動部材15を上回り、駆動源10の動力は差動歯車機構50を介して検氷部材駆動部材15に出力される。第一カム部152の一方側端部1521が検氷部材駆動部材規制部74に接触した状態にあった検氷部材駆動部材15は逆転し、当該一方側端部1521における略「V」字状の部分が検氷部材駆動部材規制部74に接触することで停止する(
図5(j)参照)。検氷部材駆動部材15が停止すると、再び差動歯車機構50の出力が切り替わり、駆動源10の動力は製氷皿駆動部材17に出力される。すなわち、製氷皿駆動部材17が再び逆転を開始する(
図5(k)参照)。このように製氷皿駆動部材17が逆転すると、その第二カム部173の一方側端部が検氷部材40の係合突起411に接触し、係合突起411を検氷部材駆動部材15の第一カム部152に近づける方向に押し上げる(
図5(l)参照)。また、可動接点部材62が第二大径部175に乗り上げ、接点がON状態となる(S7)。
【0050】
このように、氷が不足状態にあるときに貯氷容器30内に進入した検氷部材40は、製氷皿駆動部材17の回転(逆転)により原位置に向かって移動させられる。上述したように、本実施形態における差動歯車機構50は、入力側である二番車13から製氷皿駆動部材17までの減速比は、検氷部材駆動部材15までの減速比よりも大きく設定されている。つまり、原位置から検氷位置に向かう際には相対的にトルクが小さい検氷部材駆動部材15によって移動させられるが、検氷位置から原位置に向かう際には相対的にトルクが大きい製氷皿駆動部材17によって移動させられる。そのため、検氷位置まで移動した検氷部材40(氷接触部43)に製氷皿20から離氷した氷が乗ってしまった場合でも、当該氷の重み等により検氷部材40が原位置に戻らなくなってしまうおそれを低減することができる。
【0051】
ここで、検氷部材40の係合突起411は、検氷部材駆動部材15が空転を開始し、当該検氷部材駆動部材15の空転の停止によって差動歯車機構50の出力が切り替わり製氷皿駆動部材17が回転を開始した後は、第一カム部152および第二カム部173のいずれにも接触していない状態となる。したがって、検氷部材40に作用する部材が存在しなくなり、検氷部材40が重力によって(特に氷接触部43の重みにより)回転してしまう可能性がある。このように検氷部材40が所定量以上回転(移動)すると、製氷皿駆動部材17が逆転したときに第二カム部173の一方側端部が係合突起411に接触することができない状態となってしまう可能性がある。そのため、本実施形態では、第一ケース71に検氷部材規制部75を設け、検氷部材40に作用する部材が存在しなくなったときであっても検氷部材40が所定量以上回転してしまうことを防止している。つまり、検氷部材40が重力によって回転してしまっても被規制突起412が検氷部材規制部75に接触する位置で当該回転が止まる。当該回転が止まったときの検氷部材40の位置は、製氷皿駆動部材17が逆転したときに第二カム部173の一方側端部が係合突起411に接触することができる位置である。
【0052】
接点がON状態となった後、駆動源10であるステッピングモータのステップ数のカウントが開始される(S8)。カウント開始後、ステップ数がN3を超えたこと(S9「Yes」)をもって製氷皿20および検氷部材40が原位置に戻ったと判断し、ステッピングモータを停止する(S10)。つまり、第二カム部173によって係合突起411が検氷部材駆動部材15の第一カム部152に近づける方向に押し上げられ(
図5(l)、
図6(m)、
図6(n)参照)、この係合突起411が第一カム部152と第二カム部173の間に挟まれた状態となる(
図6(o)参照)。
【0053】
一方、貯氷容器30内の氷が十分である場合、貯氷容器30内には所定高さ以上の氷が存在する。そのため、駆動を開始してからのステッピングモータのステップ数がN2を超える前に、貯氷容器30内に向かって移動する検氷部材40(
図7(a)、
図7(b)参照)の氷接触部43が貯氷容器30内の氷に接触して停止する(
図7(c)参照)。上述したように検氷部材40の係合突起411が第一カム部152の一方側端部1521に接触しているため、検氷部材40の動作が停止するとすぐに、第一カム部152を有する検氷部材駆動部材15の動作が停止する。このように検氷部材40が停止すると、差動歯車機構50の出力が即座に切り替わり、駆動源10の動力が製氷皿駆動部材17に出力される。製氷皿駆動部材17が回転する(
図7(d)参照)と、可動接点部材62が第二大径部175を乗り越えて小径部分に接触した状態、すなわち接点がOFF状態となる(S11)。貯氷容器30内の氷が十分である場合には、ステッピングモータのステップ数がN2を超える前に接点がOFF状態となる。
【0054】
接点がOFF状態となった後、ステッピングモータを逆転させる(S12)。そうすると、検氷部材駆動部材15は逆転し、一方側端部1521における略「V」字状の部分が検氷部材駆動部材規制部74に接触することで停止する(
図7(e)参照)。検氷部材駆動部材15が停止すると、差動歯車機構50の出力が切り替わり、駆動源10の動力は製氷皿駆動部材17に出力される。すなわち、製氷皿駆動部材17が逆転し始める。このように製氷皿駆動部材17が逆転すると、その第二カム部173の一方側端部が検氷部材40の係合突起411に接触し、係合突起411を検氷部材駆動部材15の第一カム部152に近づける方向に押し上げる。また、可動接点部材62が第二大径部175に乗り上げ、接点がON状態となる(S13)。
【0055】
接点がON状態となった後、ステッピングモータのステップ数のカウントが開始される(S14)。カウント開始後、ステップ数がN3を超えたこと(S15「Yes」)をもって製氷皿20および検氷部材40が原位置に戻ったと判断し、ステッピングモータを停止する(S16)。つまり、第二カム部173によって係合突起411が検氷部材駆動部材15の第一カム部152に近づける方向に押し上げられ、この係合突起411が第一カム部152と第二カム部173の間に挟まれた状態となる(
図7(f)参照)。
【0056】
このように、本実施形態にかかる製氷装置1では、動作開始後、駆動源10であるステッピングモータのステップ数がN2を超えるか否かで貯氷容器30内の氷の過不足を判断している。具体的には、ステップ数がN2を超えた後に接点がOFF状態となれば氷は不足していると判断し、ステップ数がN2を超える前に接点がOFF状態となれば氷は充足していると判断する。
【0057】
氷が不足状態にあるときにおいては、動作開始後から接点がOFF状態となるまでの時間は、以下の1−1)〜1−3)の時間を足したものである。
1−1)第一カム部152と第二カム部173との間に挟まれた状態で係合突起411が回転(移動)している時間
1−2)第一カム部152と係合突起411の係合が解消され、第一カム部152を有する検氷部材駆動部材15が検氷部材駆動部材規制部74に規制されるまで空転する時間
1−3)検氷部材駆動部材15の空転が停止した後、製氷皿駆動部材17が回転することにより可動接点部材62が第二大径部175を乗り越え、小径部に接触するまでの時間
【0058】
一方、氷が充足状態にあるときにおいては、動作開始後から接点がOFF状態となるまでの時間は、以下の2−1)〜2−2)の時間を足したものである。
2−1)第一カム部152と第二カム部173との間に挟まれた状態で係合突起411が回転(移動)している時間
2−2)氷によって検氷部材40の回転が阻止されることで出力が切り替わり、製氷皿駆動部材17が回転することにより可動接点部材62が第二大径部175を乗り越え、小径部に接触するまでの時間
【0059】
このように、不足時と充足時を比較すると、少なくとも不足時における上記1−2)の「検氷部材駆動部材15の空転」時間分、動作開始後から接点がOFF状態になるまでの時間が遅れることになる。すなわち、不足時と充足時とを判断する基準となる動作開始後から接点がOFF状態となるまでの時間の差が、不足時と充足時において上記「検氷部材駆動部材15の空転」時間分大きくすることができるため、氷が不足している場合と充足している場合とを誤って判断してしまうおそれが低下することになる。例えば、本実施形態のように駆動源10がステッピングモータであれば、駆動開始時に脱調し、信号検知(本実施形態であればOFF状態の検知)までの時間が遅れてしまうことがある。しかし、本実施形態にかかる製氷装置1では、このような遅れが発生したとしても誤って判断してしまうことはほとんどない。
【0060】
(その他の構成等)
本実施形態では、検氷部材40が貯氷容器30内の氷に引っ掛かった状態となって動作が阻害されてしまうことを低減するため、氷に接触する氷接触部43は以下のような形状に形成されている。
【0061】
貯氷容器30内の氷の量が十分であると判断されるときには、検氷部材40は氷接触部43が氷に接触した状態で停止し、製氷皿20の氷が離氷することなく原位置に戻るため、氷接触部43が氷に引っ掛かる等の問題は生じない。一方、氷が不足していると判断されるときには、氷接触部43が貯氷容器30内のある高さ以下まで進入し、その状態で氷が貯氷容器30に落下してくる。具体的には、検氷部材40は、貯氷容器30内の氷が不足していると判断される位置まで移動し、検氷部材駆動部材15を通じた検氷部材40への動力の伝達が解消されて(第一カム部152と係合突起411の係合が解消されて)、検氷部材40が停止した状態で、氷が貯氷容器30に落下してくる。そのため、検氷部材40が当該停止状態にあるとき、氷接触部43の製氷皿20側の面(上側の面)は、検氷部材40が原位置に向かう回転方向とは逆側に向かって落下する氷が導かれるように傾斜している。具体的には、
図9に示すように、検氷部材40が原位置に向かう方向が
図9における右回り(反時計回り)とすると、検氷部材が当該停止状態のとき、氷接触部43の製氷皿20側の面は上に向かうにつれて徐々に右側に向かうように傾斜している。このように構成すれば、上から落下した氷は、氷接触部43の製氷皿20側の面に当たって、
図9における左側に導かれる。よって、検氷部材40が原位置に向かって右回りに回転し始めたときに、直前に落下した氷がその回転を阻害する要因になりにくい。
【0062】
また、
図10に示すように、本実施形態では装置の外側に位置する第二ケース72に段差が形成されており、検氷部材40の回転軸方向において一段低くなった部分に、原位置に位置する検氷部材40の連結部42が位置するように構成されている。換言すれば、上記段差の大きさは、検氷部材40の連結部42の厚みより大きくなるように設定されている。このようにすることで、装置全体がよりコンパクトなものとなる。
【0063】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0064】
上記実施形態では、動作開始後、接点がOFF状態状態となるまでに、駆動源10であるステッピングモータのステップ数がN2を超えるか否か、すなわち駆動源10の駆動量により貯氷容器30内の氷の過不足を判断していることを説明したが、動作開始後、接点がOFF状態となるまでの時間によって貯氷容器30内の氷の過不足を判断するようにしてもよい。この場合であっても、「検氷部材駆動部材15の空転」時間分、動作開始後から接点がOFF状態になるまでの時間が遅れることになるから、氷が不足している場合と充足している場合とを誤って判断してしまうおそれが低下することになる。