【実施例】
【0026】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。なお、以下特に断りのない限り「%」は「質量%」を示す。
【0027】
アズレン化合物安定性および外用組成物の嗜好性への影響
表1に記載の組成物を調製し、試験に供した。評価は、組成物の外観及びアズレン化合物の残存量を測定することにより行った。組成物の外観はガラス製瓶に充填し55℃、3ヶ月(3M)間放置した後に、5℃放置品を標準とした目視評価を下記の基準に従って行なった。アズレン化合物の安定性は表1に記載の組成物をガラス製のスクリュー管(6ml容)に充填し、アルミ箔にて完全に遮光した後に、55℃及び5℃で放置した。放置後1ヵ月(1M)後に組成物中に存在するアズレン化合物を定量し、5℃放置品を100とした55℃放置品におけるアズレン残存量を算出した。総合評価は下記の基準に従った。得られた結果を表1及び表2に示す。
アズレン化合物の定量方法
定量は高速液体クロマトグラフを用いて下記の条件で行なった。
使用機器 高速液体クロマトグラフ LC-10AS(島津製作所)
検出器 紫外吸光光度計 − 測定波長 292nm
カラム ODSカラム 長さ 15cm
カラム温度 40℃
移動相 テトラブチルアンモニウムヒドロキシド溶液
(水/エタノール混液)
流速 アズレンスルホン酸ナトリウムの保持時間を約15分に設定
外観の評価基準(アズレン特有の色調の保持程度の評価)
5 : 標準品と同等の色調を認める
4 : 標準品に比べやや退色を認める
3 : 標準品に比べ明らかな退色を認める
2 : 僅かに着色が認められる
1 : 着色を認めない(無色)
総合評価
◎ 55℃1M放置品のアズレン残留量が99.0%以上、かつ外観評価が5
○ 55℃1M放置品のアズレン残留量が95.0%以上、かつ概観評価が4
または
55℃1M放置品のアズレン残留量が95.0%以上99.0%未満、
かつ外観評価が5
× 上記以外
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
表1及び2に示した通り、アズレンスルホン酸ナトリウムにヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインとアルキルグリコシド及び/又はポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油を配合した組成物は、アズレン化合物の経時安定性を向上させ、組成物の外観変化(退色)を抑制する効果があることがわかった。
【0031】
アズレン化合物安定性および口腔用組成物の嗜好性への影響
表3に記載の歯磨組成物を常法に従い製造し、試験に供した。評価は、歯磨組成物の官能評価と55℃3M放置後における外観評価で実施した。官能評価は3分間の歯磨き後の口腔内で感じられた刺激と苦味について下記の基準に基づき評価した。55℃3M放置後における外観評価は前記と同じ方法及び基準を用いて行った。総合評価は下記基準に従った。得られた結果を表3に示す。
官能評価の評価基準
5 苦味/刺激性を殆ど感じない
4 苦味/刺激性をわずかに感じる
3 苦味/刺激性を感じるが気にならない
2 苦味/刺激をやや強く感じる
1 苦味/刺激を強く感じる
総合評価
◎ 全ての評価が4以上である
○ 全ての評価が3以上で、かつ一つ以上3の評価がある
× 上記以外
【0032】
【表3】
【0033】
表3に示した通り、アズレンスルホン酸ナトリウムにヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインとアルキルグリコシド及び/又はポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油を配合した組成物は、歯磨組成物の外観変化(退色)を抑制し、良好な嗜好性も得られることがわかった。
【0034】
以下、本発明の処方例を記載するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。なお、以下特に断りのない限り「%」は「質量%」を示す。
【0035】
処方例1 洗口剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.01
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.4
ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.06
グリセリン 10
プロピレングリコール 3
安息香酸ナトリウム 0.2
クエン酸ナトリウム 0.07
塩化セチルピリジニウム 0.05
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0036】
処方例2 洗口剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.02
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 1
ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.01
グリセリン 10
プロピレングリコール 3
メチルパラベン 0.2
塩化セチルピリジニウム 0.05
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
水酸化ナトリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
水酸化ナトリウムでpH7.5に調整
【0037】
処方例3 洗口剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.001
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 2
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2
グリセリン 10
プロピレングリコール 3
安息香酸ナトリウム 0.2
クエン酸ナトリウム 0.07
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0038】
処方例4 洗口剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.02
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 0.1
パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.1
グリセリン 10
プロピレングリコール 3
安息香酸ナトリウム 0.2
塩化セチルピリジニウム 0.05
クエン酸ナトリウム 0.07
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0039】
処方例5 洗口剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.5
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 4.5
オレイン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.5
グリセリン 10
プロピレングリコール 3
メチルパラベン 0.2
塩化ベンゼトニウム 0.01
クエン酸ナトリウム 0.07
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0040】
処方例6 洗口剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.1
アルキル(8〜10)グリコシド 0.1
ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.3
グリセリン 10
プロピレングリコール 3
安息香酸ナトリウム 0.2
塩化セチルピリジニウム 0.05
クエン酸ナトリウム 0.07
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0041】
処方例7 洗口剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.05
アルキル(12〜16)グリコシド 4.5
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.1
グリセリン 10
プロピレングリコール 3
安息香酸ナトリウム 0.2
塩化ベンザルコニウム 0.01
クエン酸ナトリウム 0.07
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0042】
処方例8 含嗽薬
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.2
グリセリン 5
プロピレングリコール 2
L-メントール 0.5
安息香酸ナトリウム 0.2
塩化セチルピリジニウム 0.05
クエン酸ナトリウム 0.07
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
香料 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0043】
処方例9 ジェル剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 0.5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.4
オレイン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.3
グリセリン 10
1,3−プロパンジオール 3
ヒドロキシエチルセルロース 1
安息香酸ナトリウム 0.2
塩化セチルピリジニウム 0.05
クエン酸ナトリウム 0.07
無水クエン酸 0.01
サッカリンナトリウム 0.2
香料 0.3
精製水 残 部
合計 100.0
【0044】
処方例10 ジェル剤
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 1
グリセリン 25
ソルビット 25
水添澱粉分解物 10
イノシトール 5
1、3−ブチレングリコール 2
ポリアクリル酸ナトリウム 1.5
キサンタンガム 0.1
安息香酸メチル 0.2
精製水 残 部
合計 100.0
【0045】
処方例11 スキンクリーム
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 2
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 3
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.01
白色ワセリン 10
濃グリセリン 10
セタノール 3
モノステアリン酸グリセリル 2
スクワラン 2
1、3−ブチレングリコール 1
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 1
精製水 残 部
合計 100.0
【0046】
処方例12 乳液
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 1.5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.5
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.05
濃グリセリン 10
1、3−ブチレングリコール 5
モノステアリン酸グリセリル 3.5
セタノール 3
スクワラン 2
モノステアリン酸ソルビタン 1
精製水 残 部
合計 100.0
【0047】
処方例13 化粧水
成分 配 合 量
アズレンスルホン酸ナトリウム 1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.3
ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.01
エチルアルコール 5
濃グリセリン 4
トリメチルグリシン 3
モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1
フェノキシエタノール 0.7
ポリエチレングリコール(平均分子量10万) 0.1
クエン酸 0.08
クエン酸ナトリウム 0.08
香料 0.03
精製水 残 部
合計 100.0