(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、遊技システム、及び演出装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、遊技システムは、所定数(本実施形態では複数)の遊技機としてのパチンコ遊技機11と、複数の演出装置としての外部演出装置21とを備えている。以下の説明では、パチンコ遊技機を単に「遊技機」と示す。各外部演出装置21は、遊技機11と接続されるとともに、遊技機11の遊技状態に応じて所定の遊技演出を実行する。
【0017】
各遊技機11は、遊技場に据え付けられた遊技島(島設備)10において、遊技者から見て左右方向に並ぶように配設されている。遊技島10において、遊技者から見て各遊技機11の上方には、それぞれ外部演出装置21が1つずつ配設されている。即ち、遊技島10において、各外部演出装置21は、遊技者から見て左右方向に並ぶように配設されている。このように、本実施形態の遊技システムは、遊技島10に構築することができる。
【0018】
以下、遊技システムを構成する遊技機11について詳しく説明する。
遊技機11の前面側には、遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドル12が配設されている。遊技機11は、発射ハンドル12の操作によって発射された遊技球が流下される遊技領域13aを形成する遊技盤13を備える。
【0019】
遊技盤13において、遊技者から視認可能な位置には、1つ又は複数の特別図柄を変動表示させて行う図柄変動ゲームとしての特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄表示装置14が配設されている。特別図柄は、遊技機11において内部的に実行される後述の大当り判定(大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
【0020】
また、遊技盤13において、遊技者から視認可能な位置には、特別図柄変動ゲームに関連して実行される各種の遊技演出の1つとして、演出画像を表示して行う表示演出を実行可能な演出表示装置15が配設されている。演出表示装置15は、例えば液晶ディスプレイなどである。演出表示装置15では、表示演出の1つとして、例えば複数の飾り図柄を複数列(本実施形態では3列)にわたって変動表示させて行う飾り図柄変動ゲームが実行される。飾り図柄は、例えば[1]〜[8]のアラビア数字を模した画像など、特別図柄とは異なる図柄であって、表示演出を多様化するために用いられる図柄である。
【0021】
特別図柄表示装置14では、特別図柄変動ゲームの開始と同時に特別図柄の変動表示が開始されるとともに、特別図柄変動ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。なお、本明細書における「同時」には、完全な同時のほか、遊技者が認識不能又は認識困難な程度のわずかな時間差がある状態(略同時の状態)をも含むことを意図している。一方、演出表示装置15では、特別図柄変動ゲームの開始と同時に飾り図柄の変動表示が開始される。演出表示装置15では、特別図柄変動ゲームの終了前に飾り図柄が一旦停止表示されるとともに、特別図柄変動ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。
【0022】
ここで「変動表示」とは、特別図柄表示装置14、及び演出表示装置15において、例えば表示中の図柄の種類が変化されている状態、又は図柄の表示と非表示とが繰り返されている状態などである。「一旦停止表示」とは、例えばゆれ変動状態など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態である。「確定停止表示」とは、図柄が確定停止された状態であり、図柄が再び変動表示される可能性がないことを示す状態である。
【0023】
特別図柄表示装置14における特別図柄変動ゲームでは、大当り判定の判定結果に応じた表示結果として、複数種類の特別図柄の中から選択された特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、大当りを遊技者に認識させ得る大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを遊技者に認識させ得るはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類できる。
【0024】
また、演出表示装置15における飾り図柄変動ゲームでは、特別図柄変動ゲームの表示結果に対応する表示結果として飾り図柄による図柄組み合わせが確定停止表示される。詳しく説明すると、演出表示装置15には、特別図柄表示装置14に大当り図柄が確定停止表示される場合、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)が確定停止表示される。飾り図柄による大当りの図柄組み合わせは、例えば全列の飾り図柄が同一種類である図柄組み合わせ(例えば[777]など)である。
【0025】
また、演出表示装置15には、特別図柄表示装置14にはずれ図柄が確定停止表示される場合、飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)が確定停止表示される。飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせは、例えば全列の飾り図柄が異なる種類である図柄組み合わせ(例えば[678]など)、又は1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄とは異なる種類である図柄組み合わせ(例えば[787]など)である。
【0026】
そして、演出表示装置15は、特別図柄表示装置14と比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技機11において、遊技者は、専ら演出表示装置15に確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。
【0027】
演出表示装置15では、飾り図柄変動ゲームが開始すると、各列の飾り図柄が予め定めた変動方向(例えば上下方向)に沿って変動表示される。飾り図柄変動ゲームでは、飾り図柄が遊技者から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に一旦停止表示される。一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の飾り図柄である場合には、その図柄組み合わせからリーチ状態を認識できる。なお、演出表示装置15では、リーチ状態が表示されてから、最終的に図柄組み合わせが確定停止表示される迄の間に、表示演出の1つとしてリーチ演出が行われる場合がある。
【0028】
遊技盤13において、演出表示装置15の下方には、遊技球が入球可能な入球口16aを有する始動手段としての始動入賞口16が配設されている。始動入賞口16は、入球口16aから入球した遊技球を検知して検知信号を出力する始動口スイッチSW1を備える(
図2に示す)。本実施形態の遊技機11では、遊技球が始動口スイッチSW1で検知されることにより、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立するとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。また、始動入賞口16は、普通電動役物である開閉羽根16bを備える。開閉羽根16bは、普通電動役物ソレノイドSOL1(
図2に示す)の作動により、遊技球が入球口16aに入球容易な開状態と、遊技球が入球口16aに入球困難な閉状態とに動作する。
【0029】
遊技盤13において、始動入賞口16の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(
図2に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17aを備えた大入賞口17が配設されている。大入賞口17は、大入賞口17に入球した遊技球を検知して検知信号を出力するカウントスイッチSW3を備える(
図2に示す)。実施形態の遊技機11では、遊技球がカウントスイッチSW3で検知されることにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0030】
本実施形態の遊技機11では、大当り判定で肯定判定された場合、特別図柄変動ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された後に、大入賞口17を開放する大当り遊技が付与される。大当り遊技では、大入賞口扉17aが開動作されて大入賞口17へ遊技球を入球させ易くなることから、賞球の払出条件を成立させ易くなる。大当り遊技の詳細については後述する。本実施形態では、大入賞口17が特別入賞口となる。
【0031】
遊技盤13において、遊技者から視認可能な位置には、1つ又は複数の普通図柄を変動表示させて行う普通図柄変動ゲームを実行する普通図柄表示装置18が配設されている。普通図柄は、遊技機11において内部的に実行される後述の普通当り判定(普通当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
【0032】
普通図柄表示装置18では、普通図柄変動ゲームの開始と同時に普通図柄の変動表示が開始されるとともに、普通図柄変動ゲームの終了と同時に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄表示装置18における普通図柄変動ゲームでは、普通当り判定の判定結果に応じた表示結果として普通図柄が確定停止表示される。普通図柄には、普通当りを遊技者に認識させ得る普通当り図柄と、はずれを遊技者に認識させ得る普通はずれ図柄とに分類できる。
【0033】
本実施形態の遊技機11では、普通当り判定で肯定判定された場合、普通図柄変動ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された後に、開閉羽根16bを開状態に動作させる普通当り遊技が付与される。普通当り遊技では、開閉羽根16bが開放されて入球口16aへ遊技球を入球させ易くなることから、特別図柄変動ゲームの始動条件、及び賞球の払出条件を成立させ易くなる。
【0034】
遊技盤13において、演出表示装置15の左方には、遊技球が通過可能な作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球を検知して検知信号を出力するゲートスイッチSW2を備える(
図2に示す)。本実施形態の遊技機11では、遊技球がゲートスイッチSW2で検知されることにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が成立する。
【0035】
本実施形態の遊技機11では、大当り遊技の終了後、大当り判定で肯定判定される確率(以下「大当り確率」と示す)を低確率から高確率へ変動させる確率変動(以下「確変」と示す)状態を付与する場合がある。確変状態は、確変状態が付与されていない遊技状態(以下「非確変状態」と示す)と比較して、大当りが生起され易くなることから、遊技者にとって有利な遊技状態である。そして、確変状態は、大当り遊技が終了してから、予め定めた付与回数の特別図柄変動ゲームが終了する迄の間、又は付与回数の特別図柄変動ゲームが終了する前に大当り遊技が生起される迄の間にわたって付与される。
【0036】
また、本実施形態の遊技機11では、大当り遊技の終了後、始動入賞口16への遊技球の入球率を低入球率から高入球率へ向上させる入球率向上状態を付与する場合がある。入球率向上状態は、入球率向上状態が付与されていない遊技状態(以下「非入球率向上状態」と示す)と比較して、単位時間当りの始動入賞口16の開放時間が長くなることに伴って、始動入賞口16へ遊技球を入球させ易くなるため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0037】
詳しく説明すると、本実施形態の入球率向上状態では、普通図柄変動ゲームの変動時間が非入球率向上状態と比較して短縮される。入球率向上状態では、普通当り判定で肯定判定される確率(以下「普通当り確率」と示す)が非入球率向上状態と比較して高確率に変動される。入球率向上状態では、1回の普通当り判定で肯定判定されたことに基づく開閉羽根16bの開放時間が非入球率向上状態と比較して長くなる。そして、入球率向上状態は、大当り遊技が終了してから、予め定めた付与回数の特別図柄変動ゲームが終了する迄の間、又は付与回数の特別図柄変動ゲームが終了する前に大当り遊技が生起される迄の間にわたって付与される。本実施形態では、確変状態、及び入球率向上状態の付与回数として100回が設定されている。
【0038】
本実施形態の遊技機11では、非入球率向上状態、且つ非確変状態である遊技状態(以下「通常遊技状態」と示す)、及び入球率向上状態、且つ確変状態である遊技状態(以下「特定遊技状態」と示す)が生起され得る。その一方で、遊技機11では、非入球率向上状態、且つ確変状態である遊技状態、及び入球率向上状態、且つ非確変状態である遊技状態が生起され得ない。
【0039】
次に、大当りを契機に遊技者に付与される特典について説明する。
本実施形態の遊技機11では、大当り判定で肯定判定された場合に内部的に決定される特別図柄の大当り図柄に応じて、各種の特典が遊技者に付与される。本実施形態では、特別図柄として、1種類のはずれ図柄と100種類の大当り図柄とが設定されているとともに、該100種類の大当り図柄としての特別図柄は、80種類の特別図柄ZAと20種類の特別図柄ZBとに分類されている。
【0040】
特別図柄ZA,ZBが決定された場合に付与される特典には、大当り遊技が含まれる。
大当り遊技は、大当り図柄が特別図柄変動ゲームで確定停止表示されると、該特別図柄変動ゲームの終了後、開始される。大当り遊技では、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が予め定めたオープニング時間にかけて行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過に伴ってオープニング演出が終了すると、大入賞口17が開放されるラウンド遊技が予め定めたラウンド規定回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口17の開閉動作が規定開放回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口17は、規定個数の遊技球が入球する第1終了条件、及びラウンド規定時間が経過する第2終了条件の何れかが成立する迄の間にわたって開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。また、大当り遊技では、各ラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が予め定めたエンディング時間にかけて行われる。そして、大当り遊技は、エンディング演出の終了により終了される。
【0041】
本実施形態の特別図柄ZA,ZBに対応する大当り遊技には、規定開放回数として1回が、規定個数として9個が、ラウンド規定時間として25秒が設定されている。また、特別図柄ZAに対応する大当り遊技には、ラウンド規定回数として15回(ラウンド)が設定されている一方で、特別図柄ZBに対応する大当り遊技には、ラウンド規定回数として2回が設定されている。以下の説明では、特別図柄ZAに対応する大当り遊技を「15R大当り遊技ZA」と示し、特別図柄ZBに対応する大当り遊技を「2R大当り遊技ZB」と示す。以下の説明では、大当り遊技が生起されている遊技状態を「大当り遊技状態」と示す。
【0042】
特別図柄ZA,ZBが決定された場合に付与される特典には、特定遊技状態が含まれる。詳しく説明すると、各大当り遊技ZA,ZBの終了後には、大当り判定で肯定判定されたときの遊技状態に関係なく、付与回数を上限とする確変状態と付与回数を上限とする変短状態とが付与される。
【0043】
また、本実施形態の遊技機11では、遊技機11の遊技状態が確変状態である期待度を示す確変期待度を遊技者に報知する複数種類の演出モードの中から演出モードが設定される。本実施形態の演出モードには、遊技状態が通常遊技状態である場合に設定される通常モードがある。また、本実施形態の演出モードには、遊技状態が特定遊技状態である場合に設定される特別モードがある。
【0044】
本実施形態の演出表示装置15では、通常モードの設定中、第1背景画像(図中に白色で示す)Gaを表示して飾り図柄変動ゲームが行われる一方で、特別モードの設定中、第1背景画像Gaとは異なる第2背景画像Gb(図中に墨色で示す)を表示して飾り図柄変動ゲームが行われる。このため、本実施形態の遊技機11では、飾り図柄変動ゲームの実行態様から、設定中の演出モードを遊技者に認識させ得る。
【0045】
特別モードは、大当り遊技の種類に関係なく、大当り遊技の終了後に設定される。また、通常モードは、大当り遊技の終了後において、付与回数分の特別図柄変動ゲームが終了してから、最初の特別図柄変動ゲームの開始に伴って設定される。なお、本実施形態の遊技機11において、特別モードは、遊技機11の遊技状態が特定遊技状態であるか否かに関係なく、所定時刻になったことを条件として設定される場合がある。
【0046】
次に、遊技機11の制御構成について説明する。
図2に示すように、遊技機11の裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、各種の処理を行うとともに、該処理の結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、遊技機11の裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力する制御信号に基づき、各種の遊技演出を実行させるための処理を行う。即ち、演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号に基づき、演出表示装置15の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)や、図示しないランプの発光態様、及びスピーカの音声出力態様を制御する。以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
【0047】
まず、主制御基板30について説明する。
主制御基板30には、各種の処理を実行する主制御用CPU30a、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30b、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30c、及びハードウェア乱数を生成する乱数生成回路30dが設けられている。主制御用CPU30aには、始動口スイッチSW1、ゲートスイッチSW2、カウントスイッチSW3、特別図柄表示装置14、普通図柄表示装置18、普通電動役物ソレノイドSOL1、及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
【0048】
主制御用RAM30cには、遊技機11の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。主制御用RAM30cには、遊技状態を確変状態に制御するか否かを特定可能な値が設定されるメイン確変フラグが記憶される。また、主制御用RAM30cには、遊技状態を入球率向上状態に制御するか否かを特定可能な値が設定されるメイン作動フラグが記憶される。
【0049】
また、乱数生成回路30dが生成するハードウェア乱数は、大当り判定に用いられる大当り判定用乱数、及び普通当り判定に用いられる普通当り判定用乱数として使用される。
また、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数値を所定の制御周期毎に更新し、各種のソフトウェア乱数を生成する。ソフトウェア乱数は、大当り判定で肯定判定された場合に、特別図柄の大当り図柄を決定するときに用いる特別図柄振分用乱数として使用される。ソフトウェア乱数は、大当り判定で否定判定された場合に、リーチ演出の実行を許容する否かを決定するリーチ判定に用いるリーチ判定用乱数として使用される。ソフトウェア乱数は、後述する変動パターンを選択するときに用いる変動パターン振分用乱数として使用される。
【0050】
主制御用ROM30bには、各種の判定値として大当り判定値、リーチ判定値、及び普通当り判定値などが記憶されている。大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。なお、確変状態用の大当り判定値の個数は、非確変状態用の大当り判定値の個数よりも多い。リーチ判定値は、リーチ判定で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。普通当り判定値は、普通当り判定で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。なお、入球率向上状態用の普通当り判定値の個数は、非入球率向上状態用の普通当り判定値の個数よりも多い。
【0051】
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示される迄の間の遊技演出(表示演出、音声演出、及び発光演出)のベースとなるパターンである。即ち、本実施形態の変動パターンは、特別図柄変動ゲームの変動時間を特定可能であるとともに、特別図柄変動ゲーム中に行われる各種の遊技演出(飾り図柄変動ゲーム)の演出内容を特定可能である。
【0052】
複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類される。
大当り変動は、大当り判定で肯定判定された場合に行われる変動である。大当り変動では、特別図柄変動ゲームにおいて最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。また、大当り変動では、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。
【0053】
はずれリーチ変動は、大当り判定で肯定判定されず、リーチ判定で肯定判定された場合に行われる変動である。はずれリーチ変動では、特別図柄変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。また、はずれリーチ変動では、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。
【0054】
はずれ変動は、大当り判定及びリーチ判定の何れも肯定判定されなかった場合に行われる変動である。はずれ変動では、特別図柄変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。また、はずれ変動では、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。
【0055】
また、主制御用CPU30aには、遊技機11の遊技状態に関する情報として、遊技機11の遊技状態を特定可能な各種の制御信号を出力する遊技情報出力手段としての外部出力端子板40が接続されている。外部出力端子板40は、遊技機11の裏側に設けられている。外部出力端子板40には、遊技機11において大当り遊技を生起中であることを特定可能な大当り信号を出力する第1端子と、遊技機11において特定遊技状態を生起中であることを特定可能な特定信号を出力する第2端子とを含む、複数の端子が設けられている。大当り信号は、大当り抽選への当選に伴って大入賞口17が開放される大当り遊技状態を遊技機11の遊技状態として特定可能な情報となる。特定信号は、遊技者にとって有利な特定遊技状態を遊技機11の遊技状態として特定可能な情報となる。
【0056】
次に、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、各種の処理を実行する演出制御用CPU31a、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31b、及び必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。
【0057】
また、演出制御基板31には、現在の日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)31dが設けられている。また、演出制御基板31には、リアルタイムクロック31dに対して電源断後に電力を供給可能な電力供給手段としてのバックアップ電源が設けられている(図示しない)。バックアップ電源は、例えばキャパシタや二次電池である。リアルタイムクロック31dは、遊技機11の電源断がなされていないときには、遊技機から電力供給を受けて動作し、日にちや現在時刻を計測する。その一方で、リアルタイムクロック31dは、電源断がなされた後には、バックアップ電源から電力供給を受けて動作する。
【0058】
演出制御用CPU31aは、リアルタイムクロック31dからカレンダ情報としての現在の日にち(年、月、日、及び曜日)を特定可能な日にち信号や、時刻情報としての現在の時刻(時、分、及び秒)を特定可能な時刻信号を入力可能である。本実施形態では、リアルタイムクロック31dが時刻に関する時刻情報を生成する遊技機側時刻情報生成手段として機能する。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置15や、図示しないスピーカやランプが接続されている。
【0059】
また、演出制御用RAM31cには、遊技機11の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(ソフトウェア乱数の値、タイマ値、フラグなど)が記憶される。詳しく説明すると、演出制御用RAM31cには、遊技状態が確変状態であるか否かを特定可能な値が設定されるサブ確変フラグが記憶される。主制御用RAM30cには、遊技状態が入球率向上状態であるか否かを特定可能な値が設定されるサブ作動フラグが記憶される。また、演出制御用RAM31cには、設定中の演出モードを特定可能な値(情報)が設定されるモードフラグが記憶される。
【0060】
また、演出制御用CPU31aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数値を所定の制御周期毎に更新し、各種のソフトウェア乱数を生成する。演出制御用CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、飾り図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
【0061】
次に、遊技システムを構成する外部演出装置21について詳しく説明する。
図3に示すように、外部演出装置21は、各種の遊技演出の1つとして表示演出を実行可能な外部表示装置22を備える。外部表示装置22は、例えば液晶ディスプレイなどである。また、外部演出装置21は、各種の遊技演出の1つとして音声演出を実行可能な外部スピーカ装置23を備える。本実施形態の外部表示装置22、及び外部スピーカ装置23は、遊技演出を実行する演出実行手段として機能する。
【0062】
外部演出装置21の表側には、外部演出装置21における各種の初期情報を設定するときに、例えば遊技店の従業員によって操作される設定用操作手段としての複数(本実施形態では3つ)の操作ボタンBT1〜BT3が配設されている。各操作ボタンBT1〜BT3は、押下操作されることにより操作信号を出力する。
【0063】
また、外部演出装置21の裏側には、遊技機11の外部出力端子板40の各端子と接続可能であり、外部出力端子板40の各端子から出力される大当り信号及び特定信号を入力する遊技情報入力手段としての遊技情報入力端子24が設けられている。また、外部演出装置21の裏側には、遊技システムを構成する他の外部演出装置21と接続可能であり、接続される他の外部演出装置21との間で、遊技機11の遊技状態に関する情報となる各種の信号を入力及び出力する演出情報入出力端子として、第1演出情報入出力端子25と第2演出情報入出力端子26とが設けられている。
【0064】
次に、外部演出装置21の制御構成について説明する。
図4に示すように、外部演出装置21には、各種の処理を行うとともに、該処理の結果に基づき遊技演出を外部表示装置22及び外部スピーカ装置23に実行させる外部制御装置35を備えている。外部制御装置35には、各種の処理を実行する外部制御用CPU35a、外部制御用CPU35aの制御プログラムを格納する外部制御用ROM35b、及び必要なデータの書き込み及び読み出しができる外部制御用RAM35cが設けられている。
【0065】
外部制御用ROM35bには、各種の演出データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データや、楽曲やセリフなどの音声データ)が記憶されている。また、外部制御用RAM35cには、外部演出装置21の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(タイマ値やフラグなど)が記憶される。
【0066】
また、外部制御装置35には、現在の日時を計測するリアルタイムクロック35dが設けられている。また、外部制御装置35は、リアルタイムクロック35dに対して電源断後に電力を供給可能な電力供給手段としてのバックアップ電源が設けられている(図示しない)。バックアップ電源は、例えばキャパシタや二次電池である。リアルタイムクロック35dは、外部演出装置21の電源断がなされていないときには、外部演出装置21から電力供給を受けて動作し、日にちや現在時刻を計測する。その一方で、リアルタイムクロック35dは、電源断がなされた後には、バックアップ電源から電力供給を受けて動作する。
【0067】
外部制御用CPU35aは、リアルタイムクロック35dからカレンダ情報としての現在の日にち(年、月、日、及び曜日)を特定可能な日にち信号や、時刻情報としての現在の時刻(時、分、及び秒)を特定可能な時刻信号を入力可能である。本実施形態では、リアルタイムクロック35dが時刻に関する時刻情報を生成する時刻情報生成手段として機能する。また、外部制御用CPU35aには、外部表示装置22及び外部スピーカ装置23が接続されている。また、外部制御用CPU35aには、操作ボタンBT1〜BT3が接続されており、各操作ボタンBT1〜BT3が出力する操作信号をそれぞれ入力可能である。
【0068】
次に、遊技システムにおける遊技機11及び外部演出装置21の接続関係について説明する。
図5に示すように、遊技システムにおいて、遊技機11と外部演出装置21とは、遊技機11の外部出力端子板40の各端子と外部演出装置21の遊技情報入力端子24とを信号線で接続することにより、通信可能に接続されている。本実施形態の遊技システムでは、遊技機11から外部演出装置21へ一方向に通信可能とされている。
【0069】
また、遊技システムにおいて、1の外部演出装置21と、該1の外部演出装置21と遊技者から見て右方に隣り合う他の外部演出装置21とは、1の外部演出装置21の第2演出情報入出力端子26と、他の外部演出装置21の第1演出情報入出力端子25とを信号線で接続することにより、双方向に通信可能に接続されている。なお、遊技島10において、遊技者から見て最も右方(右端)に配設された外部演出装置21の第2演出情報入出力端子26には、他の外部演出装置21が接続されていない。
【0070】
また、遊技システムにおいて、1の外部演出装置21と、該1の外部演出装置21と遊技者から見て左方に隣り合う他の外部演出装置21とは、1の外部演出装置21の第1演出情報入出力端子25と、他の外部演出装置21の第2演出情報入出力端子26とを信号線で接続することにより、双方向に通信可能に接続されている。なお、遊技島10において、遊技者から見て最も左方(左端)に配設された外部演出装置21の第1演出情報入出力端子25には、他の外部演出装置21が接続されていない。
【0071】
次に、遊技システムを構成する各遊技機11において行われる処理について詳しく説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、主制御用ROM30bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。なお、特別図柄開始処理は、特別図柄入力処理の終了後に実行される。
【0072】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、始動入賞口16に遊技球が入球したか否かの特別入球判定を行う。すなわち、主制御用CPU30aは、特別入球判定において、始動口スイッチSW1から検知信号を入力したか否かを判定する。主制御用CPU30aは、特別入球判定の判定結果が否定の場合、特別図柄入力処理を終了する。
【0073】
一方、主制御用CPU30aは、特別入球判定の判定結果が肯定の場合、始動条件が成立したが未だ実行されていない保留中の特別図柄変動ゲームの回数を示す特別図柄用の保留記憶数が、上限数である4未満であるか否かの第1特別記憶数判定を行う。即ち、特別図柄用の保留記憶数は、始動入賞口16に入球し始動口スイッチSW1により検知された遊技球が始動保留球として主制御用RAM30cに記憶されている個数となる。以下の説明において、単に「保留記憶数」と示す場合には、特別図柄用の保留記憶数を意味するものとする。主制御用CPU30aは、第1特別記憶数判定の判定結果が否定の場合、特別図柄入力処理を終了する。
【0074】
一方、主制御用CPU30aは、第1特別記憶数判定の判定結果が肯定の場合、保留記憶数に1加算し、保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を取得するとともに、該取得した乱数の値を主制御用RAM30cに記憶させる。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値を乱数生成回路30dから取得するとともに、特別図柄振分用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値と、変動パターン振分用乱数の値とを主制御用RAM30cから読み出して取得する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0075】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、保留中の特別図柄変動ゲームの開始条件が成立したか否かの特別開始判定を行う。主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合に特別開始判定を肯定判定する一方で、特別図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に特別開始判定を否定判定する。主制御用CPU30aは、特別開始判定の判定結果が否定の場合(開始条件が成立していない場合)、特別図柄開始処理を終了する。
【0076】
一方、主制御用CPU30aは、特別開始判定の判定結果が肯定の場合(開始条件が成立している場合)、主制御用RAM30cから保留記憶数を読み出す。そして、主制御用CPU30aは、読み出した保留記憶数が0よりも大きいか否かの第2特別記憶数判定を行う。主制御用CPU30aは、第2特別記憶数判定の判定結果が否定の場合、特別図柄開始処理を終了する。
【0077】
一方、主制御用CPU30aは、第2特別記憶数判定の判定結果が肯定の場合、保留記憶数から1減算し、保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cにおいて最先に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数)の値を取得する。
【0078】
次に、主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致するか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、メイン確変フラグを参照し、確変状態であるか否かを特定する。そして、主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が、現在の遊技状態における大当り判定値と一致する値か否かを判定する。
【0079】
主制御用CPU30aは、大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当り抽選に当選した場合)、大当り判定用乱数の値とともに取得した特別図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄の大当り図柄の中から特別図柄表示装置14にて確定停止表示させる確定停止図柄を決定する。前述のように、本実施形態の遊技機11では、決定された特別図柄(大当り図柄)に応じた特典が付与される。したがって、特別図柄の大当り図柄を決定する主制御用CPU30aは、遊技者に付与する特典を異ならせた複数種類の大当りの中から大当りを決定する大当り種決定手段として把握できる。次に、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値とともに取得した変動パターン振分用乱数の値をもとに大当り変動用の変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0080】
一方、主制御用CPU30aは、大当り判定の判定結果が否定の場合(大当り抽選に当選しなかった場合)、リーチ演出の実行を許容するか否かのリーチ判定を行う。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値とともに取得したリーチ判定用乱数の値が、リーチ判定値に一致するか否かを判定する。
【0081】
主制御用CPU30aは、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、特別図柄表示装置14にて確定停止表示させる確定停止図柄としてはずれ図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値とともに取得した変動パターン振分用乱数の値をもとにはずれリーチ変動用の変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0082】
主制御用CPU30aは、リーチ判定の判定結果が否定の場合、特別図柄表示装置14にて確定停止表示させる確定停止図柄としてはずれ図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値とともに取得した変動パターン振分用乱数の値をもとにはずれ変動用の変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0083】
なお、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了すると、特別図柄開始処理とは別の処理において、特別図柄開始処理での決定内容に基づいて特別図柄変動ゲームを実行させる制御を行う。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに飾り図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄の変動表示を開始させるように特別図柄表示装置14の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄の確定停止図柄を指示する図柄指定コマンドを出力する。
【0084】
また、主制御用CPU30aは、決定している変動パターンから特定可能な変動時間の経過時に、決定している確定停止図柄が確定停止表示されるように特別図柄表示装置14の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、決定している変動パターンから特定可能な変動時間の経過時に、飾り図柄の変動表示の終了を指示し、飾り図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
【0085】
次に、主制御用CPU30aが大当り判定で肯定判定している場合に行う大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU30aは、大当り変動の特別図柄変動ゲームが終了すると、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の経過後、ラウンド遊技を開始させる毎に、ラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、大入賞口ソレノイドSOL2を制御することにより、ラウンド遊技の開始に伴って大入賞口扉17aを開動作させて大入賞口17を開放させるとともに、各終了条件の何れかの成立を契機に大入賞口扉17aを閉動作させて大入賞口17を閉鎖させる。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを出力する。主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過時にエンディング演出を終了させることによって大当り遊技を終了させる。
【0086】
次に、大当り遊技終了後の遊技状態に関して主制御用CPU30aが実行する処理を説明する。
主制御用CPU30aは、大当り遊技ZA,ZBを終了させると、遊技状態を確変状態に制御することを特定可能な値をメイン確変フラグに設定するとともに、確変状態であることを特定可能な確変コマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技ZA,ZBを終了させると、遊技状態を入球率向上状態に制御することを特定可能な値をメイン作動フラグに設定するとともに、入球率向上状態であることを特定可能な作動コマンドを出力する。
【0087】
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技ZA,ZBを終了させると、付与回数(本実施形態では100回)を主制御用RAM30cに記憶させる。主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームが実行される毎に、演出制御用RAM31cに記憶されている付与回数を1減算して書き換える。主制御用CPU30aは、減算の結果として付与回数が0(零)になると、特別図柄変動ゲームの終了時に、遊技状態を非確変状態に制御することを特定可能な値をメイン確変フラグに設定するとともに、非確変状態であることを特定可能な非確変コマンドを出力する。また、演出制御用CPU31aは、遊技状態を非入球率向上状態に制御することを特定可能な値をメイン作動フラグに設定するとともに、非入球率向上状態であることを特定可能な非作動コマンドを出力する。
【0088】
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の開始時に、遊技状態を非確変状態に制御することを特定可能な値をメイン確変フラグに設定するとともに、遊技状態を非入球率向上状態に制御することを特定可能な値をメイン作動フラグに設定する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の開始時に、付与回数に0(零)を設定する。これにより、大当り遊技中の遊技状態は、非確変状態、且つ非入球率向上状態となる。
【0089】
次に、普通図柄に関して主制御用CPU30aが実行する処理を説明する。
主制御用CPU30aは、主制御用ROM30bに記憶されている制御プログラムに基づき普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。
【0090】
最初に、普通図柄入力処理を説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、作動ゲート19に遊技球が入球したか否かの普通入球判定を行う。すなわち、主制御用CPU30aは、普通入球判定において、ゲートスイッチSW2から検知信号を入力したか否かを判定する。主制御用CPU30aは、普通入球判定の判定結果が否定の場合、普通図柄入力処理を終了する。
【0091】
一方、主制御用CPU30aは、普通入球判定の判定結果が肯定の場合、始動条件が成立したが未だ実行されていない保留中の普通図柄変動ゲームの回数を示す普通図柄用の保留記憶数が上限数である4未満であるか否かの第1普通記憶数判定を行う。即ち、普通図柄用の保留記憶数は、作動ゲート19に入球しゲートスイッチSW2により検知された遊技球が普通図柄用の始動保留球として主制御用RAM30cに記憶されている個数となる。主制御用CPU30aは、第1普通記憶数判定の判定結果が否定の場合、普通図柄入力処理を終了する。
【0092】
一方、主制御用CPU30aは、第1普通記憶数判定の判定結果が肯定の場合、普通図柄用の保留記憶数に1加算し、該保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数の値を乱数生成回路30dから取得するとともに、該取得した乱数の値を主制御用RAM30cに記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
【0093】
次に、普通図柄開始処理を説明する。
普通図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、保留中の普通図柄変動ゲームの開始条件が成立したか否かの普通開始判定を行う。主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ普通当り遊技中ではない場合に普通開始判定を肯定判定する一方で、普通図柄変動ゲームの実行中、又は普通当り遊技中である場合に普通開始判定を否定判定する。主制御用CPU30aは、普通開始判定の判定結果が否定の場合(普通図柄変動ゲームの開始条件が成立していない場合)、普通図柄開始処理を終了する。
【0094】
一方、主制御用CPU30aは、普通開始判定の判定結果が肯定の場合(普通図柄変動ゲームの開始条件が成立している場合)、主制御用RAM30cから普通図柄用の保留記憶数を読み出す。そして、主制御用CPU30aは、読み出した普通図柄用の保留記憶数が0(零)よりも大きいか否かの第2普通記憶数判定を行う。主制御用CPU30aは、第2普通記憶数判定の判定結果が否定の場合、特別図柄開始処理を終了する。
【0095】
一方、主制御用CPU30aは、第2普通記憶数判定の判定結果が肯定の場合、普通図柄用の保留記憶数から1減算し、普通図柄用の保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cにおいて最先に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。
【0096】
次に、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が普通当り判定値と一致するか否かの普通当り判定(普通当り抽選)を行う。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、メイン作動フラグを参照し、入球率向上状態であるか否かを特定する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が、現在の遊技状態における普通当り判定値と一致する値か否かを判定する。このように、本実施形態の遊技機11では、遊技状態に応じて普通当り判定値を選択することで、入球率向上状態における普通当り判定で肯定判定される確率(普通図柄の当選確率)が高確率に変動する。
【0097】
また、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの変動時間を定めた普通図柄用の変動パターンを選択する。このとき、主制御用CPU30aは、遊技状態が非入球率向上状態の場合、第1の変動時間(例えば5秒)を定めた普通図柄用の変動パターンを選択する一方で、遊技状態が入球率向上状態の場合、第1の変動時間よりも短い第2の変動時間(例えば1秒)を定めた普通図柄用の変動パターンを選択する。このように、本実施形態の遊技機11では、遊技状態に応じて変動パターンを選択することで、入球率向上状態における普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮される。
【0098】
続いて、主制御用CPU30aは、決定した普通図柄用の変動パターンに基づいて、普通図柄表示装置18に普通図柄変動ゲームを実行させる。そして、主制御用CPU30aは、普通図柄用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、普通当り判定を肯定判定している場合には普通当り図柄を普通図柄表示装置18に確定停止表示させる一方で、普通当り判定を否定判定している場合にははずれ図柄を普通図柄表示装置18に確定停止表示させる。
【0099】
また、主制御用CPU30aは、普通当り判定を肯定判定している場合、普通図柄変動ゲームの終了後、開閉羽根16bを所定の動作パターンに従って開閉動作させ、普通当り遊技を付与する。主制御用CPU30aは、非入球率向上状態の場合、開閉羽根16bを第1開放時間(本実施形態では0.2秒)で第1回数(本実施形態では1回)分、開放動作させる。一方、主制御用CPU30aは、入球率向上状態の場合、開閉羽根16bを第1開放時間よりも長い第2開放時間(本実施形態では1.5秒)で、第1回数よりも多い第2回数(本実施形態では3回)分、開放動作させる。このように、本実施形態の遊技機11では、遊技状態に応じた動作パターンにより開閉羽根16bの開放動作を制御することで、入球率向上状態における開閉羽根16bの開放時間が長くなる。
【0100】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御用ROM31bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
最初に、演出制御用CPU31aが飾り図柄変動ゲームを実行させるために行うゲーム実行処理について説明する。
【0101】
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンから特定可能な変動内容をもとに、同じく変動パターンから特定可能な変動時間にかけて実行させる遊技演出(飾り図柄変動ゲーム)用の画像データを選択する。また、演出制御用CPU31aは、図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置15に確定停止表示させる飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。
【0102】
演出制御用CPU31aは、特別図柄として大当り図柄が指示されている場合、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(例えば[777]など)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、特別図柄としてはずれ図柄が指示されている場合、飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、演出制御用CPU31aは、はずれリーチ変動用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば[121]など)を決定する。その一方で、演出制御用CPU31aは、はずれ変動用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば[123]など)を決定する。
【0103】
そして、演出制御用CPU31aは、選択した画像データをもとに飾り図柄変動ゲームが表示されるように演出表示装置15の表示内容を制御する。詳しく説明すると、演出制御用CPU31aは、演出表示装置15の飾り図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と画像データをもとに演出表示装置15に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば16ms毎)に切り替える。その後、演出制御用CPU31aは、飾り図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾り図柄による図柄組み合わせを演出表示装置15に確定停止表示させて飾り図柄変動ゲームを終了させる。
【0104】
次に、大当り遊技が付与された際に演出制御用CPU31aが行う大当り演出処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、予め定められた演出内容のオープニング演出を実行させるように、演出表示装置15の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力する毎に、予め定められた演出内容のラウンド演出を実行させるように、演出表示装置15の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、予め定められた演出内容のエンディング演出を実行させるように、演出表示装置15の表示内容を制御する。
【0105】
また、演出制御用CPU31aは、確変コマンドを入力すると確変状態であることを特定可能な値を演出制御用RAM31cに記憶されているサブ確変フラグに設定する一方で、非確変コマンドを入力すると非確変状態であることを特定可能な値を演出制御用RAM31cに記憶されているサブ確変フラグに設定する。演出制御用CPU31aは、作動コマンドを入力すると入球率向上状態であることを特定可能な値を演出制御用RAM31cに記憶されているサブ作動フラグに設定する一方で、非作動コマンドを入力すると非入球率向上状態であることを特定可能な値を演出制御用RAM31cに記憶されているサブ作動フラグに設定する。
【0106】
次に、演出制御用CPU31aが演出モードを設定するために行う第1モード設定処理及び第2モード設定処理について説明する。演出制御用CPU31aは、所定の制御周期毎に第1モード設定処理、及び第2モード設定処理の順に各設定処理を実行する。
【0107】
最初に、第1モード設定処理について説明する。
第1モード設定処理において、演出制御用CPU31aは、リアルタイムクロック31dから日にち信号を入力するとともに、入力した日にち信号から現在の日にちを特定する。また、演出制御用CPU31aは、リアルタイムクロック31dから時刻信号を入力するとともに、入力した時刻信号から現在時刻を特定する。
【0108】
次に、演出制御用CPU31aは、特定した現在時刻が予め定めた特定時刻としての演出開始時刻であるか否かの第1時刻判定を行う。本実施形態の遊技機11では、演出開始時刻として12時(正午)が設定されている。演出制御用CPU31aは、第1時刻判定の判定結果が肯定の場合(演出開始時刻である場合)、遊技機11の遊技状態が特定遊技状態であるか否かに関係なく特別モードを設定する特別演出期間であることを特定可能な値(情報)を演出制御用RAM31cに記憶されている演出フラグに設定する。その後、演出制御用CPU31aは、第1モード設定処理を終了する。
【0109】
一方、演出制御用CPU31aは、第1時刻判定の判定結果が否定の場合(演出開始時刻ではない場合)、特定した現在時刻が予め定めた演出終了時刻であるか否かの第2時刻判定を行う。本実施形態の遊技機11では、演出終了時刻として13時(午後1時)が設定されている。演出制御用CPU31aは、第2時刻判定の判定結果が否定の場合(演出終了時刻ではない場合)、第1モード設定処理を終了する。
【0110】
一方、演出制御用CPU31aは、第2時刻判定の判定結果が肯定の場合(演出終了時刻である場合)、特別演出期間ではないことを特定可能な値(情報)を演出制御用RAM31cに記憶されている演出フラグに設定する。その後、演出制御用CPU31aは、第1モード設定処理を終了する。
【0111】
このような制御により、演出制御用CPU31aは、演出開始時刻になると特別演出期間であることを特定可能な値を演出フラグに設定するとともに、演出終了時刻になると特別演出期間ではないことを特定可能な値を演出フラグに設定する。即ち、出フラグには、演出開始時刻から演出終了時刻迄の間にかけて、特別演出期間であることを特定可能な値が設定される。以上のように、演出制御用CPU31aは、リアルタイムクロック31dが計時する現在時刻が演出開始時刻であるか否かを判定する遊技機側時刻判定手段として機能する。
【0112】
次に、第2モード設定処理について説明する。
第2モード設定処理において、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する。演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力していない場合、第2モード設定処理を終了する。
【0113】
一方、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力した場合、演出制御用RAM31cに記憶されているサブ確変フラグ及びサブ作動フラグを参照し、遊技機11の遊技状態が特定遊技状態(確変状態且つ入球率向上状態)であるか否かの遊技状態判定を行う。
【0114】
演出制御用CPU31aは、遊技状態判定の判定結果が肯定の場合(特定遊技状態である場合)、演出制御用RAM31cに記憶されているモードフラグを参照し、特別モードを特定可能な値(情報)が設定されているか否かを判定する。演出制御用CPU31aは、特別モードを特定可能な値が設定されている場合、モードフラグの値を書き換えることなく維持する。この場合、演出制御用CPU31aは、特別モード用の第2背景画像Gbが継続して表示されるように演出表示装置15の表示内容を制御し、特別モードを継続させる。その後、演出制御用CPU31aは、第2モード設定処理を終了する。
【0115】
その一方で、演出制御用CPU31aは、特別モードを特定可能な値が設定されていない場合(通常モードを特定可能な値が設定されている場合)、特別モードを特定可能な値をモードフラグに設定する。この場合、演出制御用CPU31aは、特別モード用の第2背景画像Gbが表示されるように演出表示装置15の表示内容を制御し、特別モードを開始させる。その後、演出制御用CPU31aは、第2モード設定処理を終了する。
【0116】
また、演出制御用CPU31aは、遊技状態判定の判定結果が否定の場合(通常遊技状態である場合)、演出制御用RAM31cに記憶されている演出フラグを参照し、特別演出期間であることを特定可能な値が設定されているか否かの特別期間判定を行う。即ち、演出制御用CPU31aは、特別期間判定を実行することにより特別演出期間中であるか否かを判定している。
【0117】
演出制御用CPU31aは、特別期間判定の判定結果が否定の場合(特別演出期間ではない場合)、演出制御用RAM31cに記憶されているモードフラグを参照し、特別モードを特定可能な値(情報)が設定されているか否かを判定する。演出制御用CPU31aは、特別モードを特定可能な値が設定されている場合、通常モードを特定可能な値をモードフラグに設定する。この場合、演出制御用CPU31aは、通常モード用の第1背景画像Gaが表示されるように演出表示装置15の表示内容を制御し、通常モードを開始させる。その後、演出制御用CPU31aは、第2モード設定処理を終了する。
【0118】
その一方で、演出制御用CPU31aは、特別モードを特定可能な値が設定されていない場合(通常モードを特定可能な値が設定されている場合)、モードフラグの値を書き換えることなく維持する。この場合、演出制御用CPU31aは、通常モード用の第1背景画像Gaが継続して表示されるように演出表示装置15の表示内容を制御し、通常モードを継続させる。その後、演出制御用CPU31aは、第2モード設定処理を終了する。
【0119】
また、演出制御用CPU31aは、特別期間判定の判定結果が肯定の場合(特別演出期間である場合)、演出制御用RAM31cに記憶されているモードフラグを参照し、特別モードを特定可能な値(情報)が設定されているか否かを判定する。演出制御用CPU31aは、特別モードを特定可能な値が設定されている場合、モードフラグの値を書き換えることなく維持する。この場合、演出制御用CPU31aは、特別モード用の第2背景画像Gbが継続して表示されるように演出表示装置15の表示内容を制御し、特別モードを継続させる。その後、演出制御用CPU31aは、第2モード設定処理を終了する。
【0120】
その一方で、演出制御用CPU31aは、特別モードを特定可能な値が設定されていない場合(通常モードを特定可能な値が設定されている場合)、特別モードを特定可能な値をモードフラグに設定する。この場合、演出制御用CPU31aは、特別モード用の第2背景画像Gbが表示されるように演出表示装置15の表示内容を制御し、特別モードを開始させる。その後、演出制御用CPU31aは、第2モード設定処理を終了する。
【0121】
以上の制御により、本実施形態の遊技機11では、各大当り遊技ZA,ZBが終了すると、特定遊技状態へ移行することに関連して特別モードが開始される。また、本実施形態の遊技機11において、各大当り遊技ZA,ZBの終了後における101回目の飾り図柄変動ゲームが特別演出期間ではない期間に開始される場合、通常遊技状態へ移行することに関連して、101回目の飾り図柄変動ゲームの開始に伴って特別モードが終了されるとともに通常モードが開始される。
【0122】
その一方で、本実施形態の遊技機11において、各大当り遊技ZA,ZBの終了後における101回目の飾り図柄変動ゲームが特別演出期間に開始される場合、通常遊技状態へ移行することとは関係なく、101回目以降の飾り図柄変動ゲームでも特別モードが継続される。また、本実施形態の遊技機11では、通常遊技状態において通常モードが設定されている場合に、特別演出期間が開始されると、通常遊技状態であっても、特別演出期間における最初の飾り図柄変動ゲームの開始に伴って、通常モードが終了されるとともに特別モードが開始される。
【0123】
そして、本実施形態の遊技機11では、通常遊技状態である特別演出期間において特別モードが設定されている場合に、特別演出期間が終了すると、通常遊技状態であることに対応して、特別演出期間の終了後における最初の飾り図柄変動ゲームの開始に伴って、特別モードが終了されるとともに通常モードが開始される。このように、本実施形態の遊技機11では、特別演出期間中、遊技機11の遊技状態が特定遊技状態であるか否かに関係なく、特別モードが設定されるようになっている。
【0124】
したがって、演出表示装置15は、各種の遊技演出(表示演出)を実行する遊技機側演出実行手段として機能する。また、演出制御用CPU31aは、特別期間判定の判定結果が肯定の場合に、演出表示装置15を制御して遊技演出のうち特定遊技演出となる特別モードを開始させる遊技機側演出制御手段として機能する。
【0125】
次に、遊技システムを構成する各外部演出装置21において行われる処理について詳しく説明する。以下、外部制御用CPU35aが、外部制御用ROM35bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
【0126】
ここで、外部演出装置21において実行可能な遊技演出について説明する。
図6(a)に示すように、本実施形態の外部演出装置21は、演出開始時刻から演出終了時刻迄の特別演出期間を除いて、遊技演出の1つとして、通常演出を実行可能に構成されている。本実施形態の通常演出は、例えば「ようこそ」などの所定の文字列を模した通常背景画像Gcを外部表示装置22に表示する態様により実行される。また、本実施形態の通常演出は、予め定めた第1楽曲MAを外部スピーカ装置23から音声出力する態様により実行される。
【0127】
また、
図6(b)に示すように、外部演出装置21は、遊技演出の一つとして、第1遊技演出としての特別演出を実行可能に構成されている。本実施形態の特別演出は、演出開始時刻から演出終了時刻迄の特別演出期間にかけて実行される。
【0128】
本実施形態の特別演出は、通常背景画像Gcとは異なる特別背景画像Gd(図中に墨色で示す)を外部表示装置22に表示する態様により実行される。特別演出は、遊技者から見て外部表示装置22の右端から左端へ、ニワトリのたまごを示すたまご画像Caが通過する様子を模した特別動画MVを所定の時間間隔で外部表示装置22に表示する態様により実行される。また、特別演出は、第1楽曲MAとは異なる第2楽曲MBを外部スピーカ装置23から音声出力する態様により実行される。
【0129】
また、また、
図7(a)及び(b)に示すように、外部演出装置21は、外部演出装置21に接続される遊技機11の遊技状態に応じた演出内容による第2遊技演出としての順位報知演出を実行可能に構成されている。詳しく説明すると、本実施形態の順位報知演出は、遊技システムを構成する全ての遊技機11のうち、自己の外部演出装置21に接続された遊技機11において大当り遊技状態が生起された順位(以下「大当り順位」と示す)に応じて異なる演出内容により実行される。順位報知演出は、大当り順位を示す文字列などを模した報知画像HGを外部表示装置22に表示する態様により実行される。順位報知演出は、大当り順位を示すセリフ(例えば「第1位です!」)などの報知音声MCを外部スピーカ装置23から音声出力する態様により実行される。
【0130】
次に、遊技システムを構成する各外部演出装置21において、各種の遊技演出を実行するために行われる処理(初期設定処理、演出設定処理、特別演出実行処理、及び順位報知演出実行処理)について詳しく説明する。
【0131】
最初に、電源投入時に外部制御用CPU35aが行う初期設定処理について説明する。初期設定処理は、外部演出装置21において各種の遊技演出を実行するために必要な設定情報を設定するための処理である。
【0132】
図8に示すように、初期設定処理によって設定可能な外部演出装置21の設定情報には、遊技システムを構成する外部演出装置21の全体の個数(以下「総接続数Tn」と示す)がある。また、設定情報には、遊技システムを構成する総接続数Tnの外部演出装置21のうち、自己の外部演出装置21の位置(以下「接続位置Ad」と示す)がある。本実施形態の接続位置Adは、遊技島10に構築された遊技システムにおいて、自己の外部演出装置21が遊技者から見て右方から何番目の遊技機11に対応させて配設されているかを示す情報(アドレス)である。
【0133】
初期設定処理において、外部制御用CPU35aは、電力供給が開始されると、操作ボタンBT1から操作信号を入力しているか否かを判定する(ステップSa1)。即ち、外部制御用CPU35aは、ステップSa1により、操作ボタンBT1が操作された状態で電源投入がなされたか否かを判定している。外部制御用CPU35aは、ステップSa1の判定結果が否定である場合、初期設定処理を終了する。
【0134】
一方、外部制御用CPU35aは、ステップSa1の判定結果が肯定の場合、総接続数Tnを設定するための総接続数設定処理を実行する(ステップSa2)。詳しく説明すると、外部制御用CPU35aは、操作ボタンBT2から操作信号を入力する毎に総接続数Tnを1加算する一方で、操作ボタンBT3から操作信号を入力する毎に、1を下限として総接続数Tnを1減算する。このとき、外部制御用CPU35aは、操作ボタンBT2,BT3の操作により総接続数Tnを増減できることや、操作ボタンBT1の操作により総接続数Tnを確定できることを説明する文字列を模した文字画像を外部表示装置22に表示させる。また、外部制御用CPU35aは、現在の総接続数Tnを示す数字を模した数字画像を外部表示装置22に表示させる。そして、外部制御用CPU35aは、操作ボタンBT1から操作信号を入力すると、その時点における総接続数Tnを確定し、外部制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶させる。
【0135】
続けて、外部制御用CPU35aは、接続位置Adを設定するための接続位置設定処理を実行する(ステップSa3)。詳しく説明すると、外部制御用CPU35aは、操作ボタンBT2から操作信号を入力する毎に総接続数Tnを上限として接続位置Adを1加算する一方で、操作ボタンBT3から操作信号を入力する毎に、1を下限として接続位置Adを1減算する。このとき、外部制御用CPU35aは、操作ボタンBT2,BT3の操作により接続位置Adを増減できることや、操作ボタンBT1の操作により接続位置Adを確定できることを説明する文字列を模した文字画像を外部表示装置22に表示させる。また、外部制御用CPU35aは、現在の接続位置Adを示す数字を模した数字画像を外部表示装置22に表示させる。
【0136】
そして、外部制御用CPU35aは、操作ボタンBT1から操作信号を入力すると、その時点における接続位置Adを確定し、外部制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶させる。その後、外部制御用CPU35aは、初期設定処理を終了する。本実施形態では、初期設定処理を実行する外部制御用CPU35aが個数特定手段、及び位置特定手段として機能する。
【0137】
次に、演出設定処理について説明する。
図9に示すように、演出設定処理において、外部制御用CPU35aは、リアルタイムクロック35dから日にち信号を入力し、該日にち信号から現在の日にちを特定するとともに、リアルタイムクロック35dから時刻信号を入力し、該時刻信号から現在時刻を特定する(ステップSb1)。
【0138】
次に、外部制御用CPU35aは、特定した特定した現在時刻が予め定めた特定時刻としての演出開始時刻であるか否かを判定する(ステップSb2)。本実施形態の外部演出装置21では、遊技機11に設定された演出開始時刻と同時刻である12時(正午)が演出開始時刻として設定されている。
【0139】
外部制御用CPU35aは、ステップSb2の判定結果が肯定の場合(演出開始時刻である場合)、特別演出期間であることを特定可能な値(情報)を外部制御用RAM35cに記憶されている特別フラグに設定する(ステップSb3)。このとき、外部制御用CPU35aは、特別演出を開始させることを特定可能な演出開始情報を外部制御用RAM35cに記憶させる。その後、外部制御用CPU35aは、演出設定処理を終了する。
【0140】
一方、外部制御用CPU35aは、ステップSb2の判定結果が否定の場合(演出開始時刻ではない場合)、特定した現在時刻が予め定めた演出終了時刻であるか否かを判定する(ステップSb4)。本実施形態の外部演出装置21では、遊技機11に設定された演出終了時刻と同時刻である13時(午後1時)が演出終了時刻として設定されている。外部制御用CPU35aは、ステップSb4の判定結果が否定の場合(現在時刻が演出終了時刻ではない場合)、演出設定処理を終了する。
【0141】
一方、外部制御用CPU35aは、ステップSb4の判定結果が肯定の場合(演出終了時刻である場合)、特別演出期間ではないことを特定可能な値(情報)を外部制御用RAM35cに記憶されている特別フラグに設定する(ステップSb5)。その後、外部制御用CPU35aは、演出設定処理を終了する。
【0142】
このような制御により、外部制御用CPU35aは、演出開始時刻になると特別演出期間であることを特定可能な値を特別フラグに設定するとともに、演出終了時刻になると特別演出期間ではないことを特定可能な値を特別フラグに設定する。即ち、特別フラグには、演出開始時刻から演出終了時刻迄の間にかけて、特別演出期間であることを特定可能な値が設定される。以上のように、外部制御用CPU35aは、リアルタイムクロック35dが計時する現在時刻が演出開始時刻であるか否かを判定する時刻判定手段として機能する。
【0143】
次に、特別演出実行処理について説明する。特別演出実行処理は、外部制御用CPU35aが特別演出を実行させるために行う処理である。なお、特別演出実行処理については、該処理の実行によって実現される外部制御用CPU35aの制御手順として簡略化して説明する。
【0144】
特別演出実行処理において、外部制御用CPU35aは、特別フラグを参照し、特別演出期間であることを特定可能な値が設定されているか否かの特別期間判定を行う。外部制御用CPU35aは、特別期間判定の判定結果が否定の場合(特別演出期間ではない場合)、通常背景画像Gc用の画像データを読み出すとともに、該読み出した画像データをもとに、通常背景画像Gcが表示されるように外部表示装置22の表示内容を制御する。また、外部制御用CPU35aは、第1楽曲MA用の音声データを読み出すとともに、該読み出した音声データをもとに、第1楽曲MAが音声出力されるように外部スピーカ装置23の出力内容を制御する。即ち、外部制御用CPU35aは、特別演出期間ではない期間にかけて、外部表示装置22に通常背景画像Gcを表示させるとともに、外部スピーカ装置23に第1楽曲MAを出力させ、通常演出を実行させる。
【0145】
一方、外部制御用CPU35aは、特別期間判定の判定結果が肯定の場合(特別演出期間である場合)、特別背景画像Gd用の画像データを読み出すとともに、該読み出した画像データをもとに、特別背景画像Gdが表示されるように外部表示装置22の表示内容を制御する。また、外部制御用CPU35aは、第2楽曲MB用の音声データを読み出すとともに、該読み出した音声データをもとに、第2楽曲MBが音声出力されるように外部スピーカ装置23の出力内容を制御する。
【0146】
また、外部制御用CPU35aは、さらに外部制御用RAM35cを参照し、前述した演出開始情報が記憶されているか否かの演出開始判定を行う。即ち、外部制御用CPU35aは、演出開始情報が記憶されているか否かによって、特別演出を新たに開始させるか否かを判定している。
【0147】
外部制御用CPU35aは、演出開始判定の判定結果が肯定の場合(特別演出を新たに開始させる場合)、初回の特別動画MVの表示を開始する時期を特別演出期間の開始時から遅延させる期間(以下「表示遅延期間Dt」と示す)と、特別動画MVの表示を周期的に開始させる際の開始周期Ctと、を決定する。
【0148】
詳しく説明すると、外部制御用CPU35aは、特別動画MVの演出時間Etと、接続位置Adから1減算した値とを乗算することにより、表示遅延期間Dtを算出し決定する。また、外部制御用CPU35aは、特別動画MVの演出時間Etと、総接続数Tnとを乗算することにより、開始周期Ctを算出し決定する。
【0149】
そして、外部制御用CPU35aは、特別演出期間の開始時から表示遅延期間Dtが経過すると、特別動画MV用の画像データ(動画データ)を外部制御用ROM35bから読み出すとともに、読み出したデータをもとに、特別動画MVの表示が開始されるように外部表示装置22の表示内容を制御する。以降、外部制御用CPU35aは、特別期間判定の判定結果が肯定の場合、開始周期Ctが経過する毎に特別動画MVの表示が開始されるように外部表示装置22の表示内容を制御する。
【0150】
このような構成により、本実施形態の外部演出装置21では、特別演出期間が開始されると、遊技者から見て自己の外部演出装置21よりも右側に配設された全ての外部演出装置21で特別動画MVの表示が終了した後、右側に隣り合う外部演出装置21における特別動画MVの表示の終了に続けて特別動画MVの表示が開始されることになる。その後、外部演出装置21では、開始周期Ctが経過する毎に特別動画MVの表示が開始される。このように、外部制御用CPU35aは、総接続数Tnと接続位置Adとをもとに、外部表示装置22に特別背景画像Gd及び特別動画MVを表示させるとともに、外部スピーカ装置23に第2楽曲MBを出力させ、特別演出を実行させる。したがって、本実施形態では、特別演出実行処理を行う外部制御用CPU35aが第1演出制御手段として機能する。また、外部制御用ROM35bに記憶されている各種の演出データ(画像データや音声データ)は、特別演出の演出内容を特定可能な演出内容情報となり、外部制御用ROM35bは、演出内容情報記憶手段として機能する。
【0151】
次に、順位報知演出実行処理について説明する。順位報知演出実行処理は、外部制御用CPU35aが順位報知演出を実行させるために行う処理である。
図10に示すように、外部制御用CPU35aは、演出制御用RAM31cに記憶されている特別フラグを参照し、特別演出期間であることを特定可能な値が設定されているか否かにより、特別演出期間中であるか否かを判定する(ステップSc1)。外部制御用CPU35aは、ステップSc1の判定結果が否定の場合(特別演出期間ではない場合)、順位報知演出実行処理を終了する。
【0152】
一方、外部制御用CPU35aは、ステップSc1の判定結果が肯定の場合(特別演出期間である場合)、各演出情報入出力端子25,26に接続された他の外部演出装置21から大当り情報信号を入力したか否かを判定する(ステップSc2)。大当り情報信号は、特別演出期間において、自己の外部演出装置21に接続されている遊技機11にて、最初の大当り遊技状態が生起されたことを他の外部演出装置21に伝達するための制御信号である。
【0153】
外部制御用CPU35aは、ステップSc2の判定結果が肯定の場合、外部制御用RAM35cに記憶されている大当り回数に1加算して書き換える(ステップSc3)。大当り回数は、特別演出期間において、遊技システムを構成する全ての遊技機11をとおして、最初の大当り遊技状態が生起された回数を示す。即ち、大当り回数は、特別演出期間において大当り遊技状態が生起された遊技機11の数を示すとも言える。
【0154】
次に、外部制御用CPU35aは、入力した大当り情報信号を他の外部演出装置21に出力する(ステップSc4)。詳しく説明すると、外部制御用CPU35aは、第1演出情報入出力端子25から大当り情報信号を入力すると、第2演出情報入出力端子26から大当り情報信号を出力する。同様に、外部制御用CPU35aは、第2演出情報入出力端子26から大当り情報信号を入力すると、第1演出情報入出力端子25から大当り情報信号を出力する。なお、外部制御用CPU35aは、他の外部演出装置21が接続されていない演出情報入出力端子25,26から大当り情報信号を出力しない。
【0155】
外部制御用CPU35aは、ステップSc2の判定結果が否定の場合、又はステップSc4の処理を終了した場合、遊技情報入力端子24を介して大当り信号の入力が開始されたか否かを判定する(ステップSc5)。即ち、外部制御用CPU35aは、ステップSc5において、自己の外部演出装置21に接続された遊技機11において、大当り遊技状態が生起されたか否かを判定している。外部制御用CPU35aは、ステップSc5の判定結果が否定の場合、順位報知演出実行処理を終了する。
【0156】
外部制御用CPU35aは、ステップSc5の判定結果が肯定の場合、外部制御用RAM35cに記憶されている大当り遊技状態の生起回数に1加算して書き換える(ステップSc6)。この大当り遊技状態の生起回数は、特別演出期間中に自己の外部演出装置21に接続された遊技機11において大当り遊技状態が生起された回数を示す。
【0157】
次に、外部制御用CPU35aは、今回の大当り遊技状態が、特別演出期間中における最初の大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップSc7)。詳しく説明すると、外部制御用CPU35aは、ステップSc6で1加算した加算後の生起回数が1である場合にステップSc7を肯定判定する一方で、1加算した加算後の生起回数が2以上である場合に、ステップSc7を否定判定する。
【0158】
次に、外部制御用CPU35aは、大当り情報信号を第1演出情報入出力端子25、及び第2演出情報入出力端子26から出力する(ステップSc8)。なお、外部制御用CPU35aは、他の外部演出装置21が接続されていない演出情報入出力端子25,26から大当り情報信号を出力しない。
【0159】
次に、外部制御用CPU35aは、外部制御用RAM35cに記憶されている大当り回数に1加算して書き換えるとともに、1加算後の大当り回数を大当り順位として特定する(ステップSc9)。即ち、外部制御用CPU35aは、特別演出が開始されてから、自己の外部演出装置21及び演出情報入出力端子25,26から大当り情報信号を入力可能な他の外部演出装置21のうち、自己の外部演出装置21に接続された遊技機11において大当り遊技状態が生起された順位を特定している。
【0160】
次に、外部制御用CPU35aは、ステップSc9の処理で特定した大当り順位に応じて異なる演出内容による順位報知演出が開始されるように外部表示装置22の表示内容を制御する(ステップSc10)。詳しく説明すると、外部制御用ROM35bには、1位から所定順位(例えば64位)迄の大当り順位を示す報知画像HGを表示させるための画像データや、1位から所定順位(例えば64位)迄の大当り順位を示す報知音声MCを音声出力させるための音声データが記憶されている。したがって、外部制御用ROM35bに記憶されている演出データ(画像データや音声データ)は、順位報知演出の演出内容を特定可能な演出内容情報となり、外部制御用ROM35bは、演出内容情報記憶手段として機能する。
【0161】
そして、外部制御用CPU35aは、特定した大当り順位に対応する報知画像HG用の画像データを外部制御用ROM35bから読み出すとともに、読み出した画像データをもとに外部表示装置22の表示内容を制御して順位報知演出を実行させる。また、外部制御用CPU35aは、特定した大当り順位に対応する報知音声MC用の音声データを外部制御用ROM35bから読み出すとともに、読み出した音声データをもとに外部スピーカ装置23の音声出力を制御して順位報知演出を実行させる。即ち、外部制御用CPU35aは、大当り遊技状態の生起回数と大当り回数とに応じた演出内容により順位報知演出を実行させている。その後、外部制御用CPU35aは、順位報知演出実行処理を終了する。
【0162】
したがって、本実施形態では、外部表示装置22、及び外部スピーカ装置23が演出実行手段として機能するとともに、上述した順位報知演出実行処理を実行する外部制御用CPU35aが第2演出制御手段として機能する。そして、外部制御用CPU35aは、外部制御用ROM35bに記憶されている演出データ(画像データや音声データ)を選択し、該選択した演出データをもとに外部表示装置22や外部スピーカ装置23を制御して各遊技演出を実行させる。
【0163】
また、大当り遊技状態の生起回数は、遊技情報入力端子24が入力した大当り信号から特定可能な遊技機11の大当り遊技状態に応じた第1演出情報となり、生起回数を記憶する外部制御用RAM35cは、第1情報記憶手段として機能する。また、各演出情報入出力端子25,26は、演出制御用RAM31cに記憶されている生起回数に関する情報として、最初の大当り遊技状態が生起されたことを示す大当り情報信号を他の外部演出装置21に出力する演出情報出力手段として機能する。また、各演出情報入出力端子25,26は、他の外部演出装置21から、該他の外部演出装置21における生起回数に関する情報としての大当り情報信号を入力する演出情報入力手段としても機能する。
【0164】
そして、大当り回数は、各演出情報入出力端子25,26から入力した大当り情報信号にて特定可能な他の外部演出装置21における生起回数に応じた第2演出情報となる。また、大当り回数を記憶する外部制御用RAM35cは、第2情報記憶手段として機能する。
【0165】
次に、本実施形態の遊技システムにおける遊技演出の実行態様について、その具体的な一例を説明する。なお、以下の説明では、16台の遊技機11、及び16台の外部演出装置21によって遊技システムが構築されているものとする。
【0166】
図6(a)に示すように、特定演出期間ではない場合、遊技システムを構成する各遊技機11の演出表示装置15では、遊技状態が特定遊技状態であるか否かに応じて通常モード、又は特別モードが設定される。また、遊技システムを構成する各外部演出装置21の外部表示装置22では、通常背景画像Gcが表示されるとともに、各外部演出装置21の外部スピーカ装置23では、第1楽曲MAが音声出力され、通常演出が実行される。
【0167】
図6(b)に示すように、現在時刻が演出開始時刻となって特別演出期間が開始されると、遊技システムを構成する各遊技機11の演出表示装置15では、遊技状態が特定遊技状態であるか否かに関係なく、特別モードが設定される。また、遊技システムを構成する各外部演出装置21の外部表示装置22では、特別背景画像Gdが表示されるとともに、各外部演出装置21の外部スピーカ装置23では、第2楽曲MBが音声出力され、特別演出が実行される。
【0168】
また、各外部演出装置21の外部表示装置22では、表示遅延期間Dt及び開始周期Ctをもとに特別動画MVが画像表示される。このため、遊技システムでは、各外部演出装置21のうち、遊技者から見て最も右方(右端)に配設された外部演出装置21(接続位置Ad=1)から、最も左方(左端)に配設された外部演出装置21(接続位置Ad=16)に向かって、たまご画像Caが各外部演出装置21の外部表示装置22を恰も通過していくかのような表示演出が実行される。
【0169】
そして、
図7(a)に示すように、特別演出期間中における最初の大当り遊技状態が、例えば接続位置Ad=2の外部演出装置21に接続された遊技機11で生起されると、接続位置Ad=2の外部演出装置21の外部表示装置22では、大当り順位が1位であることを報知する演出内容で順位報知演出が実行される。
【0170】
続けて、
図7(b)に示すように、特別演出期間中における最初の大当り遊技状態が、例えば接続位置Ad=3の外部演出装置21に接続された遊技機11で生起されると、接続位置Ad=3の外部演出装置21の外部表示装置22では、大当り順位が2位であることを報知する演出内容で順位報知演出が実行される。
【0171】
したがって、本実施形態の遊技システム及び外部演出装置21によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)外部演出装置21では、演出開始時刻となったことを契機に特別演出が開始され、さらに特別演出中、遊技機11の遊技状態(本実施形態では大当り遊技状態)に応じた演出内容で順位報知演出が開始される。このため、例えば、それぞれ遊技機11に接続された複数の外部演出装置21を含む遊技システムを構築する場合には、各外部演出装置21において、接続されている遊技機11の遊技状態に応じた順位報知演出を実行しつつ、さらに特別演出を複数の外部演出装置21において関連性をもって実行できる。したがって、遊技機11と複数の外部演出装置21を備えた遊技システムを構築する場合に、各外部演出装置21で関連性のある遊技演出を実行可能とし、遊技者の興趣を向上できる。
【0172】
(2)自己の外部演出装置21に接続された遊技機11の遊技状態に応じて記憶する大当り遊技状態の生起回数と、他の外部演出装置21に接続された遊技機11の遊技状態に応じて記憶する大当り回数とに応じた演出内容による順位報知演出が実行される。したがって、順位報知演出を複数の外部演出装置21において関連性をもって実行させ、遊技者の興趣を向上できる。
【0173】
(3)大当り遊技状態が生起された順位に応じた演出内容による順位報知演出が開始されることから、特別演出が開始されてから早期に大当り遊技状態を獲得することへの期待感を持たせ、より遊技者の興趣を向上できる。
【0174】
(4)総接続数Tnと接続位置Adとをもとに外部表示装置22を制御し、特別演出(特別動画MVの表示)を実行させている。したがって、他の外部演出装置21における遊技演出と、自己の外部演出装置21における遊技演出とを、より正確に関連させて実行させることができる。したがって、遊技演出に対する遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
【0175】
(5)各遊技機11では、該遊技機11に搭載されたリアルタイムクロック31dが生成する現在時刻に基づき特別モードを開始させる一方で、各外部演出装置21では、該外部演出装置21に搭載されたリアルタイムクロック35dが生成する現在時刻に基づき特別演出を開始させている。このため、本実施形態では、遊技機11から現在時刻や、特別演出の開始を指示する信号を出力することなく、遊技機11と外部演出装置21で関連した遊技演出を実行できる。したがって、遊技機11の制御構成を簡略化できる。
【0176】
(6)遊技機11が出力可能な大当り信号は、例えば遊技機11における大当り遊技状態の生起回数をデータ表示装置で表示する場合や、ホールコンピュータで管理する場合に用いることもできる信号である。本実施形態の外部演出装置21では、このような汎用的な大当り信号を用いて、遊技システムの全体として順位報知演出を実行可能としており、順位報知演出を実行させるための特別な遊技機11を用意する必要がない。
【0177】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・ 外部制御用CPU35aは、自己の外部演出装置21に接続された遊技機11における大当り遊技(大当り遊技状態)の種類に応じて異なる演出内容による第2遊技演出を開始させてもよい。例えば、外部制御用CPU35aは、順位報知演出に代えて又は加えて、遊技機11において大当り遊技の終了後に確変状態を付与する大当り遊技が生起された場合、例えば「確変大当り遊技です!」の文字列を模した画像を外部表示装置22に表示させてもよい。この構成によれば、大当り遊技の種類に応じて異なる演出内容による第2遊技演出が開始されることから、より有利な特典が付与される大当り遊技状態を獲得した遊技者に対して、さらに興趣を向上させることができる。
【0178】
・ 外部制御用CPU35aは、自己の外部演出装置21に接続された遊技機11の遊技状態が通常遊技状態である場合と特定遊技状態である場合とで異なる演出内容による第2遊技演出を開始させてもよい。外部制御用CPU35aは、遊技情報入力端子24を介して特定信号を入力しているか否かに基づき、遊技機11の遊技状態が特定遊技状態であるか否かを判定できる。そして、例えば外部制御用CPU35aは、順位報知演出に代えて又は加えて、特定遊技状態である特定演出期間において最初の大当り遊技状態が生起された場合、例えば「連続大当り!」の文字列を模した画像を外部表示装置22に表示させてもよい。この構成によれば、遊技機11の遊技状態が通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるか否かに応じて第2遊技演出の演出内容を異ならせている。このため、第2遊技演出の演出内容に変化を与え、さらに遊技者の興趣を向上させることができる。
【0179】
・ 外部制御用ROM35bに記憶される演出データは書換え可能であってもよい。この場合、例えば外部演出装置21には、演出データ書換え用の接続端子を設けるとともに、該接続端子に書換え用の装置を接続して演出データを書き換えるようにする。この構成によれば、外部制御用ROM35bに記憶される演出データが書換え可能であることから、例えば接続される遊技機11の種類に応じて特別演出(第1遊技演出)、及び順位報知演出(第2遊技演出)の演出内容を変更できる。したがって、遊技機11の種類毎に専用の外部演出装置21を用意する必要がなくなる。
【0180】
・ 外部制御用CPU35aは、遊技情報入力端子24を介して入力される遊技機11の遊技状態に関する情報(信号)をもとに、遊技機11の遊技状態を判定する状態判定手段としての機能を有していてもよい。例えば、外部制御用CPU35aは、遊技情報入力端子24を介して入球率向上状態の付与が予定されていることを示す信号と、大入賞口17の開放を示す信号とから、遊技機11の遊技状態が、大当り遊技の終了後に入球率向上状態が付与される種類の大当り遊技状態であると判定してもよい。また、外部制御用CPU35aは、例えば大入賞口17の開放を示す信号の入力時間から、生起されている大当り遊技の種類を判定してもよい。そして、外部制御用CPU35aは、判定した遊技機11の遊技状態に応じた演出内容により第2遊技演出を実行させるとよい。
【0181】
・ 外部演出装置21は、遊技機11から入力された大当り信号に基づいて、該遊技機11において大当り遊技状態が生起された回数を外部表示装置22に表示可能に構成されていてもよい。また、外部演出装置21は、特別図柄変動ゲームの終了毎に外部出力端子板40から出力される変動終了信号に基づいて、大当り遊技の終了後に実行された特別図柄変動ゲームの実行回数を外部表示装置22に表示可能に構成されていてもよい。即ち、外部演出装置21は、遊技機11の遊技状態に関する各種のデータを表示するデータ表示装置であってもよい。
【0182】
・ 遊技システムにおいて各外部演出装置21は、遊技店に設置されたホールコンピュータや、外部演出装置21とは別に設置されたデータ表示装置などを介して間接的に大当り信号及び特定信号を入力してもよく、これらの信号と同じ情報を特定可能な信号を入力してもよい。
【0183】
・ 外部演出装置21は、総接続数Tn及び接続位置Adをもとに行う特別演出の実行態様を変更してもよい。例えば、恰もたまご画像Caが遊技システムを構成する各外部演出装置21を往復移動するようにしてもよく、外部スピーカ装置23から順に特定音声を出力するようにしてもよい。
【0184】
・ 外部演出装置21は、遊技者が総接続数Tnを認識可能な情報を外部表示装置22に表示して特別演出や順位報知演出を実行してもよい。例えば、外部演出装置21は、「総接続数Tnのパチンコ遊技機のうち第○位です!」などの文字列を模した報知画像HGを表示するなど、総接続数Tnを報知しつつ順位報知演出を実行してもよい。
【0185】
・ 外部演出装置21は、総接続数Tn及び接続位置Adに応じた演出内容により順位報知演出(第2遊技演出)を実行可能であってもよい。
・ 外部演出装置21は、外部表示装置22及び外部スピーカ装置23の一方で特別演出や通常演出を実行してもよい。また、外部演出装置21は、外部表示装置22や外部スピーカ装置23に代えて又は加えて、特別演出としての発光演出を行うランプや可動体演出を行う演出用の可動体を備えていてもよい。
【0186】
・ 外部演出装置21は、大当り情報信号を出力する端子と、入力する端子とを別に備えていてもよい。
・ 外部演出装置21は、例えばディップスイッチの操作により総接続数Tnや接続位置Adを設定する構成であってもよい。また、外部演出装置21は、各演出情報入出力端子25,26を介した相互通信により、総接続数Tnや接続位置Adを自動的に認識するように構成されていてもよい。
【0187】
・ 遊技機11は、リアルタイムクロック31dで計時する現在時刻を、例えば遊技店の店員などが設定可能な手段を備えていてもよい。外部演出装置21についても同様に変更できる。
【0188】
・ 遊技機11は、演出開始時刻や演出終了時刻を、例えば遊技店の店員などが設定可能な手段を備えていてもよい。外部演出装置21についても同様に変更できる。
・ 遊技機11は、演出開始時刻や演出終了時刻の組み合わせを複数設定可能であってもよい。外部演出装置21についても同様に変更できる。
【0189】
・ 遊技システムを構成する遊技機11の数、及び外部演出装置21の数は適宜変更できる。例えば遊技システムは、1つの遊技機11に対して、複数の外部演出装置21を接続して構成されていてもよい。また、遊技システムは、該遊技システムを構成する複数の遊技機11のうち、一部の遊技機11に対して外部演出装置21を接続して構成されていてもよい。
【0190】
・ 外部演出装置21は、赤外線などにより、遊技機11や他の外部演出装置21と無線接続を可能であってもよい。
・ 遊技機11が外部出力端子板40から出力可能な情報(信号)の種類や数を変更してもよい。
【0191】
・ 遊技システムを構成する遊技機11は、大当り遊技の種類や、特別モードの内容を異ならせた2種類以上の遊技機11を含んでいてもよい。
・ 遊技機11は、特別演出期間において特別モードを設定しない構成であってもよい。この場合、遊技機11は、リアルタイムクロック31dを省略できる。
【0192】
・ 遊技システムを構成する遊技機11は、大当り遊技状態の種類や数を変更してもよく、演出モードの種類や数を変更してもよい。ここで、大当り遊技状態の内容とは、ラウンド規定回数や、各ラウンド遊技における大入賞口17の開放時間、及び開放回数などである。また、遊技機11では、特別演出期間において専用の演出モードを設定するようにしてもよい。
【0193】
・ 遊技機11の主制御用CPU30aは、図柄指定コマンドに代えて、当りの種類を特定可能な制御コマンドを出力してもよい。なお、この制御コマンドは、当りの種類毎に設定されたコマンドであって、特図の種類は特定できない。また、当りの種類毎に変動パターンを設定した場合には、演出制御用CPU31aが変動パターン指定コマンドをもとに当りの種類を把握するようにしてもよい。
【0194】
・ 遊技機11では、演出制御基板31をサブ統括制御基板とし、演出制御基板31とは別に演出表示装置15を専門に制御する表示制御基板を設けてもよい。
・ 遊技機11は、特図のみを用いる遊技機に具体化してもよい。
【0195】
以下、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)前記遊技機は、各種の遊技演出を実行する遊技機側演出実行手段と、時刻に関する時刻情報を生成する遊技機側時刻情報生成手段と前記時刻情報生成手段が生成した時刻情報に示される時刻が特定時刻であるか否かを判定する遊技機側時刻判定手段と、前記遊技機側時刻判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記遊技機側演出実行手段を制御して前記遊技演出のうち特定遊技演出を開始させる遊技機側演出制御手段と、を備えることが好ましい。