特許第6126102号(P6126102)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6126102純粋なS−(−)−9−フルオロ−6,7−ジヒドロ−8−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−5−メチル−1−オキソ−1H,5H−ベンゾ[i,j]キノリジン−2−カルボン酸L−アルギニン塩4水和物およびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6126102
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】純粋なS−(−)−9−フルオロ−6,7−ジヒドロ−8−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−5−メチル−1−オキソ−1H,5H−ベンゾ[i,j]キノリジン−2−カルボン酸L−アルギニン塩4水和物およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 455/04 20060101AFI20170424BHJP
   A61K 31/4745 20060101ALI20170424BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   C07D455/04
   A61K31/4745
   A61P31/04
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-532505(P2014-532505)
(86)(22)【出願日】2012年1月6日
(65)【公表番号】特表2014-527998(P2014-527998A)
(43)【公表日】2014年10月23日
(86)【国際出願番号】IB2012050074
(87)【国際公開番号】WO2013046061
(87)【国際公開日】20130404
【審査請求日】2014年3月27日
【審判番号】不服2016-2943(P2016-2943/J1)
【審判請求日】2016年2月26日
(31)【優先権主張番号】2740/MUM/2011
(32)【優先日】2011年9月28日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】506224012
【氏名又は名称】ウォックハート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(72)【発明者】
【氏名】ガンガクヘドカール キラン クマール
(72)【発明者】
【氏名】ヴァランガオンカール アニルダハ
(72)【発明者】
【氏名】ディワン フルカン モハメド
(72)【発明者】
【氏名】イエオール ラヴィンドラ ダッタトラヤ
(72)【発明者】
【氏名】デオ ケシャヴ
【合議体】
【審判長】 中田 とし子
【審判官】 冨永 保
【審判官】 加藤 幹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/023805(WO,A1)
【文献】 J.Med.Chem.,(2005),Vol.48,No.16,pp.5232−5242
【文献】 日本化学会編、化学便覧応用化学編、II基礎的科学技術−4章化学合成技術−4.3分離と精製、第6版、176−181頁
【文献】 平山令明著、有機化合物結晶作製ハンドブック、平成20年7月25日発行、pp.17−23,37−40,45−51,57−65
【文献】 芦澤一英、「医薬品結晶の分子状態に関する物性評価(12) 塩・結晶形の最適化と結晶化技術」、PHARM TECH JAPAN、(2002)、Vol.18,No.10,pp.81−96
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物の製造方法であって、該方法が、以下の諸工程:
(a) アセトンと水との混合物中にL-アルギニンを溶解する工程;
(b) 前記工程(a)において得た溶液に、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸を添加する工程;
(c) 前記工程(b)において得た溶液を加温して、透明な溶液を得る工程;
(d) 記工程(c)において得た加温溶液を、活性炭で処理し、かつ該処理した溶液を、5μmフィルターにより濾過し、次いで0.2μmフィルターにより濾過する工程;
(e) 前記工程(d)において得た加温溶液をアセトンで希釈し、かつ該希釈された溶液を、30分間、還流処理する工程;
(f) 前記工程(e)で得た溶液を10〜15℃に冷却して、固体のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を得る工程;及び
(g) 前記工程(f)において得たS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を濾過により集め、場合によりこれをアセトンで洗浄する工程を含むことを特徴とする、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実質的に純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化学的にS-(-)-9-フルオロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸として知られている、以下の式(I)で表される化合物は、一般的にフルオロキノロンとして知られている一群の抗菌薬に属しており、また広範囲に渡る細菌感染症を治療する上で有用である:
【0003】
【化1】
【0004】
米国特許第7,164,023号は、結晶性S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物およびその製造を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、実質的に純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物およびその製造方法の提供を意図している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明によれば、実質的に純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物およびその製造方法が提供される。
一般的な一局面において、本発明によれば、少なくとも99%(w/w)なるHPLCにより決定された純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0007】
もう一つの一般的な局面においては、更に、HPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の9-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0008】
更に別の一般的な局面においては、更に、HPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の8-フルオロ-9-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0009】
もう一つの一般的な局面においては、更に、HPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の8-(4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0010】
もう一つの一般的な局面においては、更に、HPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の8,9-ジフルオロ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0011】
もう一つの一般的な局面においては、更に、HPLCにより決定された、0.5%(w/w)未満のR-(+)-9-フルオロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0012】
もう一つの一般的な局面においては、更に、1mg当たり0.35 USPエンドトキシン単位未満の量にて細菌性エンドトキシンをも含む、少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0013】
もう一つの一般的な局面においては、本発明によるS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を含む薬剤組成物が提供される。
【0014】
もう一つの一般的な局面においては、少なくとも99%(w/w)なる、HPLCにより決定された純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物の製造方法が提供され、該方法は、以下の諸工程を含む:
(a) アセトンと水との混合物中にL-アルギニンを溶解する工程;
(b) 前記工程(a)において得た溶液に、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸を添加する工程;
(c) 前記工程(b)において得た溶液を加温して、透明な溶液を得る工程;
(d) 場合により、前記工程(c)において得た加温溶液を、活性炭で処理し、かつ該処理した溶液を濾過する工程;
(e) 前記工程(d)において得た加温溶液をアセトンで希釈し、かつ該希釈された溶液を還流処理する工程;
(f) 前記工程(e)で得た溶液を冷却して、固体のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を得る工程;および
(g) 前記工程(f)において得たS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を濾過により集め、場合によりこれをアセトンで洗浄する工程。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の1またはそれ以上の態様の詳細は、以下の説明において示される。本発明のその他の特徴、目的および利点は、添付した特許請求の範囲を含む以下の説明から明らかになるであろう。
【0016】
以下において、例示的な態様を参照し、またここにおいて具体的な用語を使用して、該態様を説明する。しかし、これによって本発明の範囲が何等限定されるものではないことを理解すべきである。関連する当分野における、また本開示を手にする当業者が思い至るであろう、ここに例示される本発明の特徴の変更並びに更なる変形、およびここに例示されるような本発明の原理の更なる応用は、本発明の範囲内に入るものと考えられる。本明細書および添付した特許請求の範囲において使用するような、単数形「一つの(a、an、およびthe)」は、その内容において明確に述べられていない限り、複数の概念をも含むものとする。本明細書において引用されている特許、特許出願、および文献を含むあらゆる参考文献の内容全体は、参考としてここに明確に本明細書に組込まれている。
【0017】
本発明は、実質的に純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物およびその製造方法を提供するものである。
本明細書において使用するような、用語「実質的に純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物」とは、以下の明細事項の1つまたはそれ以上を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を意味する:
(i) 少なくとも99%(w/w)なるHPLCにより決定されたような純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物;
【0018】
(ii) 少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定されたような、0.15%(w/w)未満の9-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物;
(iii) 少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の、8-フルオロ-9-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物;
(iv) 少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の、8-(4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物;
【0019】
(v) 少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の、8,9-ジフルオロ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物;
(vi) 少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.5%(w/w)未満の、R-(+)-9-フルオロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物;または
(vii) 少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更に1mg当たり0.35 USPエンドトキシン単位未満の量にて、細菌性エンドトキシンをも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
【0020】
幾つかの態様においては、HPLCにより決定された少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
幾つかの態様においては、少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定されたような、0.15%(w/w)未満の9-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0021】
幾つかの態様においては、少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の、8-フルオロ-9-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
幾つかの態様においては、少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の、8-(4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0022】
幾つかの態様においては、少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.15%(w/w)未満の、8,9-ジフルオロ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
幾つかの態様においては、少なくとも99%(w/w)なる純度を持ち、更にHPLCにより決定された、0.5%(w/w)未満の、R-(+)-9-フルオロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
【0023】
もう一つの一般的な局面においては、少なくとも99%(w/w)なる、HPLCにより決定された純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物の製造方法が提供され、該方法は、以下の諸工程を含む:
(a) アセトンと水との混合物中にL-アルギニンを溶解する工程;
(b) 前記工程(a)において得た溶液に、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸を添加する工程;
(c) 前記工程(b)において得た溶液を加温して、透明な溶液を得る工程;
(d) 場合により、前記工程(c)において得た加温溶液を、活性炭で処理し、かつ該処理した溶液を濾過する工程;
(e) 前記工程(d)において得た加温溶液をアセトンで希釈し、かつ該希釈された溶液を還流処理する工程;
(f) 前記工程(e)で得た溶液を冷却して、固体のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を得る工程;および
(g) 前記工程(f)において得たS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を濾過により集め、場合によりこれをアセトンで洗浄する工程。
【0024】
幾つかの態様においては、更に1mg当たり0.35 USPエンドトキシン単位未満の量にて、細菌性エンドトキシンをも含む、少なくとも99%(w/w)なる純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物が提供される。
幾つかの態様においては、本発明による実質的に純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を含む薬剤組成物が提供される。
【0025】
幾つかの態様においては、本発明による前記薬剤組成物は、更に1種またはそれ以上の製薬的に許容される賦形剤をも含むことができる。
当業者にとっては、本発明の範囲並びに精神から逸脱することなしに、本明細書において開示した本発明に対して様々な置換えおよび修正、改良を施すことが可能であることが容易に明らかとなろう。例えば、当業者は、本発明が、記載された一般的な説明の範囲内で、様々な異なる化合物を用いて実施することが可能であることを認識するであろう。
【実施例】
【0026】
以下の実施例は、現時点において最良であることが分かっている本発明の態様を例証するものである。しかし、以下の実施例は、単に本発明の原理の適用に係る例示または例証であるものと理解すべきである。新たな変更を加えたものおよび別の組成物、方法および系が、本発明の範囲および精神を逸脱することなしに、当業者によって工夫され得る。添付した特許請求の範囲は、かかる変更並びに改作を含むことを意図している。従って、これまでに本発明を特定的に説明してきたが、以下の実施例は、現時点において本発明の最も実用的かつ好ましいものと思われる態様に関して、更なる詳細を与える。
【0027】
実施例1:純粋なS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物の合成
一典型的な実験において、0.45KgのL-アルギニンを7.5Lのアセトンと水との混合物(4:3.5)中に溶解した。1KgのS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸を、この溶液に投入し、この混合物を55℃まで加温して、透明な溶液を得た。この透明な溶液を、50℃にて0.5時間に渡り活性炭で処理し、5μmのフィルターを通し、最終的に0.2μmのフィルタを通して熱時濾過した。このようにして得た濾液を、50〜55℃なる範囲の温度にて、9.8Lのアセトン(0.2μmのフィルタで濾過した)で徐々に希釈した。このようにして得た該反応系の大部分を、0.5時間還流処理に掛け、また徐々に約10〜15℃まで冷却させた。かくして得た固体生成物を濾過により集め、アセトンで洗浄した。この湿潤物質を30〜40℃にて減圧乾燥して、約1.4KgのS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を得た。この物質を、HPLCを利用してその様々な成分の含有率につき分析し、得られた結果を以下の表1に記載した。
【0028】
R-(+)-9-フルオロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸の量(またはR-(+)-異性体含有率)は、HPLC(ウォーターズ(Waters) 2695分離モジュールまたはこれと等価な装置)を用いて決定した。250mmなる長さおよび4.6mmなるIDを有し、また10μmの、(S,S)ウエルク(Whelk)-O1 10/100の粒子が詰められているHPLCカラムを使用した。使用した移動相は、酢酸アンモニウム溶液(このもの1.52gを1000mLのHPLCグレードの水に溶解した溶液)とエタノールとの混合物(混合比:45:55(v/v))であった。該移動相の流量は1.2mL/分に維持した。該カラムの温度は40℃に保った。検出は、波長295nmにおいてUV検出器を用いて行った。標準溶液およびテスト溶液は、メタノール溶液として調製した。
【0029】
上記生成物中のその他の物質(表1のSr. No.1〜5)の含有率は、HPLC(ウォーターズ(Waters) 2695分離モジュールまたはこれと等価な装置)を用いて決定した。150mmなる長さおよび4.6mmなるIDを有し、またX-テラ(X-Terra)RP18の3.5μmの粒子を詰めたHPLCカラムを使用した。使用した移動相Aは、酢酸アンモニウム(3.0g)および過塩素酸ナトリウム1-水和物(8.4g)の混合物を、1000mLのHPLCグレードの水に溶解して得た溶液であった。その最終的なpHは、オルトリン酸により2.2に調節された。移動相Bはメタノールとアセトニトリルとの混合物(混合比:60:40(v/v))であった。移動相は勾配法により流された。初めに、移動相AおよびBを、15分間に渡り混合比75:25にて流し、徐々に移動相Bの比率を、50%まで20分掛けて高め、10分間この濃度に維持し、次の3分間に渡り最初の状態に戻し、この状態を次の実験を開始する前に7分間維持した。該移動相の流量は1.2mL/分に維持した。カラム温度は40℃に維持した。検出は、波長237nmにおいてUV検出器を用いて行った。標準溶液およびテスト溶液は、希薄アンモニア水でpH8.5に調節された、混合比50:50(v/v)の水と移動相Bとの混合物の溶液として調製した。
【0030】
【表1】
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕少なくとも99%(w/w)なる、HPLCにより決定された純度を持つことを特徴とする、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
〔2〕更に、HPLCにより決定された0.15%(w/w)未満の、9-フルオロ-8-ヒドロキシ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、前記〔1〕記載のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
〔3〕更に、HPLCにより決定された0.15%(w/w)未満の、8-フルオロ-9-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、前記〔1〕記載のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
〔4〕更に、HPLCにより決定された0.15%(w/w)未満の、8-(4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、前記〔1〕記載のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
〔5〕更に、HPLCにより決定された0.15%(w/w)未満の、8,9-ジフルオロ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、前記〔1〕記載のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
〔6〕更に、HPLCにより決定された0.5%(w/w)未満の、R-(+)-9-フルオロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-6,7-ジヒドロ-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸をも含む、前記〔1〕記載のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
〔7〕更に、1mg当たり0.35 USPエンドトキシン単位未満の量にて、細菌性エンドトキシンをも含む、前記〔1〕記載のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物。
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕の何れか1項に記載のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を含むことを特徴とする、薬剤組成物。
〔9〕更に、1種またはそれ以上の製薬上許容される賦形剤をも含む、前記〔8〕記載の薬剤組成物。
〔10〕少なくとも99%(w/w)なる、HPLCにより決定された純度を持つ、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物の製造方法であって、該方法が、以下の諸工程:
(a) アセトンと水との混合物中にL-アルギニンを溶解する工程;
(b) 前記工程(a)において得た溶液に、S-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸を添加する工程;
(c) 前記工程(b)において得た溶液を加温して、透明な溶液を得る工程;
(d) 場合により、前記工程(c)において得た加温溶液を、活性炭で処理し、かつ該処理した溶液を濾過する工程;
(e) 前記工程(d)において得た加温溶液をアセトンで希釈し、かつ該希釈された溶液を還流処理する工程;
(f) 前記工程(e)で得た溶液を冷却して、固体のS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を得る工程;および
(g) 前記工程(f)において得たS-(-)-9-フルオロ-6,7-ジヒドロ-8-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-5-メチル-1-オキソ-1H,5H-ベンゾ[i,j]キノリジン-2-カルボン酸L-アルギニン塩4水和物を濾過により集め、場合によりこれをアセトンで洗浄する工程、
を含むことを特徴とする、前記方法。