(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6126210
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】UVを用いたネールアート装置、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A45D 29/00 20060101AFI20170424BHJP
A45D 29/18 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
A45D29/00
A45D29/18
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-514891(P2015-514891)
(86)(22)【出願日】2013年4月23日
(65)【公表番号】特表2015-521078(P2015-521078A)
(43)【公表日】2015年7月27日
(86)【国際出願番号】KR2013003440
(87)【国際公開番号】WO2013180390
(87)【国際公開日】20131205
【審査請求日】2016年3月9日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0058158
(32)【優先日】2012年5月31日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0043547
(32)【優先日】2013年4月19日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】株式会社アモーレパシフィック
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ, ソン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】パク, チャン マン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジュン オ
(72)【発明者】
【氏名】イ, チャン キ
(72)【発明者】
【氏名】イ, ヨン ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジン グク
【審査官】
金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−98073(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3151750(JP,U)
【文献】
国際公開第2010/109580(WO,A1)
【文献】
特開2012−5984(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3172669(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3043166(JP,U)
【文献】
特開2002−322034(JP,A)
【文献】
特開2011−121867(JP,A)
【文献】
特開平10−76533(JP,A)
【文献】
特開2011−131050(JP,A)
【文献】
特開2008−168062(JP,A)
【文献】
特開2002−165632(JP,A)
【文献】
特開2012−5618(JP,A)
【文献】
特開2012−20035(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−1030390(KR,B1)
【文献】
特開2000−38329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/00
A45D 29/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、
ホルダーと、
前記制御部の制御下で所定の選択パターンを表示する表示パネルと、
前記表示パネルにUVを照射するUV照射部と、
を備えるが、
前記ホルダーに載置された爪のUV反応成分入りマニキュアが前記表示パネルを透過して伝達されるUVに反応してネールパターンを形成することを特徴とするネールアート装置。
【請求項2】
外部のユーザ機器と通信する通信部をさらに備え、
前記制御部は、前記ユーザ機器から前記通信部を介してユーザの選択に伴うパターン情報を受信した後に、受信されたパターン情報に対応する制御信号を出力して前記表示パネルに選択パターンを表示することを特徴とする請求項1に記載のネールアート装置。
【請求項3】
前記ホルダーは、
前記表示パネルと向かい合う個所にUV反応成分入りマニキュアを爪に塗布した指が載置されるように凹設されることを特徴とする請求項1に記載のネールアート装置。
【請求項4】
前記表示パネルに形成された選択パターンによるUV透過率の差を用いて爪に塗布されたUV反応成分入りマニキュアの上に陰影差を与えてネールパターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のネールアート装置。
【請求項5】
前記表示パネルは、液晶表示パネルであることを特徴とする請求項1に記載のネールアート装置。
【請求項6】
制御部と、ホルダーと、前記制御部の制御下で所定の選択パターンを表示する表示パネルと、前記表示パネルにUVを照射するUV照射部と、を備えるネールアート装置と、
ユーザが複数のパターンのうちのいずれか一つを選択するように照会機能及び選択機能を提供し、前記ネールアート装置と接続してユーザの選択に伴うパターン情報を送信するユーザ機器と、
を備えるが、
前記ネールアート装置は、前記ユーザ機器からパターン情報を受信して受信されたパターン情報に対応する選択パターンを前記表示パネルに表示することにより、前記ホルダーに載置された爪のUV反応成分入りマニキュアが前記表示パネルを透過して伝達されるUVに反応してネールパターンを形成するように構成されることを特徴とするネールアートシステム。
【請求項7】
前記ユーザ機器は、
複数のパターンの照会、選択及び送信機能のためのユーザインタフェースを提供するアプリケーションが搭載されているスマートフォン、スマートテレビ、パソコンのうちのいずれか一種であることを特徴とする請求項6に記載のネールアートシステム。
【請求項8】
前記ユーザ機器は、
画面の少なくとも一部を前記ネールアート装置に配設された前記表示パネルの画面と同期化させてユーザにより照会または選択されたパターンを前記表示パネルの上に一緒に表示することを特徴とする請求項6に記載のネールアートシステム。
【請求項9】
表示パネル及びホルダーを備える装置を用いたネールアート方法において、
前記装置が通信接続を設定して外部のユーザ機器と接続するステップと、
前記装置が前記ユーザ機器からユーザの選択に伴うパターン情報を受信するステップと、
前記装置が受信されたパターン情報に対応して前記表示パネルの上に選択パターンを表示し、前記表示パネルにUVを照射することにより、前記ホルダーにUV反応成分入りマニキュアを爪に塗布した指が載置される場合、UV反応成分入りマニキュアが前記表示パネルを透過して伝達されるUVに反応してネールパターンを形成するステップと、
を含むネールアート方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネールアート装置、システム及び方法に係り、特に、紫外線(UV:Ultraviolet)を用いたネールアート装置、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
爪は人体の一部であるため、紙などの通常の印刷媒体とは異なり、比較的に小さく、表面が平らではなく、しかも、印刷し難いという物性を有する。
【0003】
この理由から、印刷工程を用いてネールアート作業を行って、ユーザが希望する繊細で且つきれいな模様を刻むには難点がある。
【0004】
また、インキを使用する印刷工程の特性からみて、手作業によるネールアートに用いられるマニキュアを適用することが困難であるため、マニキュアを用いたネールアートの質感、発色や表現力などを再現するのに限界がある。
【0005】
一方、関連する先行技術としては、下記の特許文献1に記載のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1030390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した従来の技術の問題点を解消するために案出されたものであり、印刷方式が有する限界を改善して繊細で且つきれいなネールパターンを刻むことのできるネールアート装置、システム及び方法を提供するところにその目的がある。
【0008】
また、本発明は、マニキュアを用いることにより、マニキュアの質感、発色や表現力などを最大限にそのまま活かすことのできるネールアート装置、システム及び方法を提供するところにその目的がある。
【0009】
本発明が解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に何ら制限されるものではなく、未言及の他の技術的課題は、下記の記載から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解できる筈である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るネールアート装置は、制御部と、ホルダーと、前記制御部の制御下で所定の選択パターンを表示する表示パネルと、前記表示パネルにUVを照射するUV照射部と、を備える。ここで、前記ホルダーに載置された爪のUV反応成分入りマニキュアが前記表示パネルを透過して伝達されるUVに反応してネールパターンを形成する。
【0011】
好ましくは、本発明に係るネールアート装置は、外部のユーザ機器と通信する通信部をさらに備え、このとき、前記制御部は、前記ユーザ機器から前記通信部を介してユーザの選択に伴うパターン情報を受信した後に、受信されたパターン情報に対応する制御信号を出力して前記表示パネルに選択パターンを表示する。
【0012】
また、好ましくは、本発明に係るネールアート装置において、前記ホルダーは、前記表示パネルと向かい合う個所にUV反応成分入りマニキュアを爪に塗布した指が載置されるように凹設される。
【0013】
さらに、好ましくは、本発明に係るネールアート装置において、前記表示パネルに形成された選択パターンによるUV透過率の差を用いて爪に塗布されたUV反応成分入りマニキュアの上に陰影差を与えてネールパターンを形成する。
【0014】
さらに、好ましくは、本発明に係るネールアート装置において、前記表示パネルは、液晶表示パネルである。
【0015】
さらに、好ましくは、本発明に係るネールアートシステムは、制御部と、ホルダーと、前記制御部の制御下で所定の選択パターンを表示する表示パネルと、前記表示パネルにUVを照射するUV照射部と、を備えるネールアート装置と、ユーザが複数のパターンのうちのいずれか一つを選択するように照会機能及び選択機能を提供し、前記ネールアート装置と接続してユーザの選択に伴うパターン情報を送信するユーザ機器と、を備える。ここで、前記ネールアート装置は、前記ユーザ機器からパターン情報を受信して受信されたパターン情報に対応する選択パターンを前記表示パネルに表示することにより、前記ホルダーに載置された爪のUV反応成分入りマニキュアが前記表示パネルを透過して伝達されるUVに反応してネールパターンを形成するように構成される。
【0016】
好ましくは、本発明に係るネールアートシステムにおいて、前記ユーザ機器は、複数のパターンの照会、選択及び送信機能のためのユーザインタフェースを提供するアプリケーションが搭載されているスマートフォン、スマートテレビ、パソコンのうちのいずれか一種である。
【0017】
また、好ましくは、本発明に係るネールアートシステムにおいて、前記ユーザ機器は、画面の少なくとも一部を前記ネールアート装置に配設された前記表示パネルの画面と同期化させてユーザにより照会または選択されたパターンを前記表示パネルの上に一緒に表示する。
【0018】
一方、本発明に係るネールアート方法は、表示パネル及びホルダーを備える装置を用いたネールアート方法において、前記装置が通信接続を設定して外部のユーザ機器と接続するステップと、前記装置が前記ユーザ機器からユーザの選択に伴うパターン情報を受信するステップと、前記装置が受信されたパターン情報に対応して前記表示パネルの上に選択パターンを表示し、前記表示パネルにUVを照射することにより、前記ホルダーにUV反応成分入りマニキュアを爪に塗布した指が載置される場合、UV反応成分入りマニキュアが前記表示パネルを透過して伝達されるUVに反応してネールパターンを形成するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、UVを用いることにより、印刷方式が有する限界を改善して繊細で且つきれいなネールパターンを刻むことができる。
【0020】
また、本発明によれば、マニキュアを用いることにより、マニキュアの質感、発色や表現力などを最大限にそのまま活かすことができる。
【0021】
さらに、本発明によれば、誰でも手軽に自分が希望するネールパターンを選んで自動的にネールアート作業を行うことができ、ネールアートにかかる費用や時間を省くことができる。
【0022】
要すれば、本発明によれば、印刷方式が有する限界を改善して繊細で且つきれいなネールパターンを刻むことができ、誰でも手軽に自動的にネールアート作業を行ってネールアートにかかる費用や時間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係るネールアート装置の構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るネールアート装置の機能別のブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るネールアートシステムの構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るネールアート方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態に係るネールアート装置、システム及び方法について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係るネールアート装置の構成図であり、
図2は、本発明の一実施形態に係るネールアート装置の機能別のブロック図である。
【0026】
本発明の一実施形態に係るネールアート装置100は、
図1に示すように、ネールアート作業のためにユーザが指を載置するホルダー110と、ネールアート作業のためのパターンを画面に表示する表示パネル120と、表示パネル120に紫外線を照射するための UV照射部130と、を備える。
【0027】
また、ネールアート装置100は、
図2に示すように、各構成要素を制御するための制御部140と、外部とのデータの送受信のための通信部150と、電源の供給のためのバッテリ160及び充電部170を備える。
【0028】
本発明の一実施形態において、ホルダー110は、
図1に示すように、記表示パネル120と向かい合う個所にUV反応成分入りマニキュアを爪に塗布した指が載置されるように凹設される。
【0029】
表示パネル120は、人間の爪に対応するサイズに形成されたホルダー110と向かい合うように設けられて、制御部140の制御下で特定の選択パターンを表示するように動作する。
【0030】
本発明の一実施形態において、ユーザは、自分が所持しているユーザ機器(スマートフォン、テレビなど)にネールアート作業のためのアプリケーションをインストールし、当該アプリケーションを用いて自分が希望するパターンを選択してネールアート装置100に送信する。
【0031】
制御部140は、ユーザ機器から通信部150を介してユーザの選択に伴うパターン情報を受信した後、受信されたパターン情報に対応する制御信号(例えば、当該パターンの画素データに基づくデータ電圧や駆動パルスなど)を出力して表示パネル120に選択パターンを表示する。
【0032】
ユーザは、所持しているユーザ機器のアプリケーションを用いて様々なネールパターンを閲覧した後、自分が希望する特定のパターンを選択してそのパターン情報をネールアート装置100に送信する。
【0033】
通信部150は、通信接続を設定して外部ユーザ機器と通信することにより、ユーザが選択したパターンを受信するためのものである。このような通信部150は、例えば、汎用シリアルバス(USB:Universal Serial Bus)端子、イヤフォン端子などの通信ポートや、ワイファイ(Wifi)、ブルートゥース、近接場型の無線通信(NFC:Near Field Communication)などの近距離無線通信モジュールを備える。
【0034】
ユーザ機器のアプリケーションを用いて所望のネールパターンを選択した後、ユーザは、ネールアート作業を行うために爪にUV反応成分入りマニキュアを塗布した指をホルダー110に載置して、マニキュアが塗布された自分の爪が表示パネル120と向かい合う個所に載置されるようにする。
【0035】
上述したように、制御部140は、通信部150を介してユーザ機器と通信してユーザの選択に伴うパターン情報を受信し、これによる制御信号を生成して表示パネル120に出力することにより、表示パネル120にユーザが選択したパターンが表示されるようにする。
【0036】
加えて、制御部140は、UV照射部130を駆動して表示パネル120に向かってUVが照射されるようにする。
【0037】
本発明の一実施形態において、UV照射部130は、紫外発光ダイオード(UV LED:Ultraviolet Light Emitting Diode)であり、表示パネル120の上部に配設される。
【0038】
このとき、UVを透過させる表示パネル120及びユーザの爪に塗布されたUV反応成分入りマニキュアは、向かい合う近い個所に置かれる。
【0039】
UV照射部130から照射されたUVは、選択パターンを表示中の表示パネル120を透過してホルダー110に載置された爪まで達する。これにより、ホルダー110に載置された爪のUV反応成分入りマニキュアは、表示パネル120を透過して伝達されるUVに反応してネールパターンを形成する。
【0040】
本発明の一実施形態において、爪のUV反応成分入りマニキュアは、UVにより硬化されるゲルマニキュアであり、この場合、UVにより硬化されるゲルマニキュアの性質を用いて爪のネールパターンを形成することができる。
【0041】
表示パネル120の上部に配設されたUV照射部130から出射されたUVは、表示パネル120に形成された選択パターンに応じて遮断または透過される。表示パネル120の画面における選択パターンの描画部分と選択パターンの未描画部分との間にはUV透過率の差が発生するので、UV透過率の差を用いて、ゲルマニキュアの硬化速度差及びそれに伴うマニキュアの陰影差を用いて爪にネールパターンを被覆することができる。
【0042】
すなわち、表示パネル120に形成された選択パターンによるUV透過率の差を用いて爪に塗布されたUV反応成分入りマニキュアの上に陰影差を与えてネールパターンを形成する。
【0043】
本発明の一実施形態において、表示パネル120として液晶表示パネルを採用すれば、表示中の選択パターンに伴うUV透過率の差を効果的に反映することができる。
【0044】
マニキュアに含有されるUV反応成分としては、通常のUV硬化剤類に含有される様々なUV反応成分物質が使用可能である。
【0045】
その種類としては、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、シリコンアクリレート系、アルキルアクリレート系などが挙げられる。
【0046】
例えば、UVにより光重合反応が行われる樹脂を用いる場合、UVが照射されると、UVにより光重合反応が開始されて樹脂の主成分である単量体(モノマー)及び中間体(オリゴマー)が瞬時に重合体(ポリマー)を形成しながら硬化される。樹脂の主成分である単量体及び中間体は分子量が低いため液体であるのに対し、硬化された重合体は分子量が高いため固体状態(すなわち、硬い状態)となる。
【0047】
本発明において、マニキュアに使用可能なUV反応成分物質が上述した例示に限定されることはなく、UVにより硬化可能な物質であれば、種類を問わずに使用可能である。なお、UVによる光重合反応に加えて、他の反応により硬化可能な物質を用いても構わない。
【0048】
図3は、本発明の一実施形態に係るネールアートシステムの構成図である。
【0049】
ユーザ300は、自分が所持しているユーザ機器200を用いてネールアート装置100に接続して所望のネールアート用パターンを選択する。ネールアート装置100は、上述したように、制御部140と、ホルダー110と、制御部140の制御下で所定の選択パターンを表示する表示パネル120と、表示パネル120にUVを照射するUV照射部130と、を備える。
【0050】
ユーザ機器200にインストールされたアプリケーションは、ユーザ300が複数のネールアート用パターンのうちのいずれか一つを選択するように照会機能及び選択機能を提供し、ネールアート装置100と接続してユーザの選択に伴うパターン情報を送信する。
【0051】
ユーザ300がユーザ機器200のアプリケーションを用いてネールアート用パターンを照会した後に、それらのうちのいずれか一つのパターンを選択すれば、そのパターン情報がネールアート装置100に送信されて、ネールアート装置100の表示パネル120の上にユーザ機器200から受信されたパターン情報に対応する選択パターンが表示される。
【0052】
本発明の一実施形態において、ユーザ機器200は、複数のパターンの照会、選択及び送信機能のためのユーザインタフェースを提供するアプリケーションが搭載されているものであり、スマートフォン、スマートテレビ、パソコンなどがこのようなユーザ機器200として使用可能である。
【0053】
さらに、ユーザ機器200は、画面の少なくとも一部をネールアート装置100に配設された表示パネル120の画面と同期化させてユーザ機器200の上においてユーザ300により照会または選択されるパターンを表示パネル120の上に一緒に表示する方式を用いて、ユーザの使い勝手の向上を図る。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に係るネールアート方法のフローチャートである。
【0055】
まず、ユーザ300は、自分が所持しているユーザ機器200においてネールアート作業のためのアプリケーションを起動する(ステップS110)。また、ユーザ機器200は、ネールアート装置100との通信接続を自動または手動で設定してネールアート装置100と接続する(ステップS120)。
【0056】
次いで、ユーザ300は、ユーザ機器200のアプリケーションを用いて複数のネールアート用パターンを照会した後に、それらのうちから自分が希望する特定のパターンを選択し(ステップS130)、そのパターン情報がネールアート装置100に送信されるようにする(ステップS140)。
【0057】
ステップS140において、ユーザ機器200からユーザの選択に伴うパターン情報を受信したネールアート装置100は、受信されたパターン情報に基づいて、配設された表示パネル120の上にユーザが選択したパターンを表示する(ステップS150)。なお、ネールアート装置100は、UV照射部130を駆動して表示パネル120にUVを照射する(ステップS150)。
【0058】
このとき、ユーザは、爪にUV反応成分入りマニキュアを塗布した指をネールアート装置100のホルダー110に載置して、ネールアート作業を行う爪が表示パネル120と向かい合う個所に置かれるようにする(ステップS160)。
【0059】
ネールアート装置100のホルダー110にUV反応成分入りマニキュアを爪に塗布した指が載置される場合、ホルダー110に載置された指は選択パターンを表示中の表示パネル120の下部に置かれる。これにより、爪のUV反応成分入りマニキュアが表示パネル120を透過して伝達されるUVに反応して透過率に伴う陰影差を有するように硬化されながらネールパターンを形成する(ステップS170)。
【0060】
本発明に係るUVを用いたネールアート装置、システム及び方法の構成は上述した実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の技術思想が許容する範囲内において種々に変形して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
印刷方式が有する限界を改善して繊細で且つきれいなネールパターンを刻むことのできるネールアート装置、システム及び方法が提供される。また、本発明は、マニキュアを用いることにより、マニキュアの質感、発色や表現力などを最大限にそのまま活かすことのできるネールアート装置、システム及び方法が提供される。
【符号の説明】
【0062】
110:ホルダー
120:表示パネル
130:UV照射部
140:制御部
150:通信部
160:バッテリ
170:充電部