【実施例】
【0054】
以下の実施例は、本発明の実施を例証するために提供される。これらの実施例は、可能性のある使用法の完全な範囲を例証すると意図されていない。別段明確に述べられない限り、すべての組成が質量パーセンテージに基づく。個別の成分の濃度は、それらの名称の前に提示される。例えば、20.0%NBPTとは、20.0重量%のNBPTを含む混合物のことを指す。
【0055】
実施例1
以下の重量パーセント:50.0%PG、30.0%DMSO、20.0%NBPTが得られるように、NBPT、DMSOおよびPGを十分に混合することによって、NBPT溶液を調製した。
【0056】
実施例2
DMSOの毒性について試験するため、およびそれをNMPの相対的な毒性と比較するために、急性毒性範囲を見つけ出す96時間の試験を、幼若ザリガニ(Procambarus clarkii)に対して行うことにより、実施例1に記載されたような溶液に対する、集団の半数に対する致死濃度(LC
50)を推定した。同時に、26.7重量%NBPT(製品ラベルによれば)およびおよそ10%のN−メチルピロリドン(MSDS範囲10〜30%)およびおよそ63%のプロピレングリコール(MSDS範囲40〜70%)を含む商業的に入手可能なNBPT溶液において、LC
50を測定した。ザリガニをスタティックチャンバー内に入れ、清浄水中0、72、145、290、580および1160mg/Lという等しいNBPT濃度に曝露した。実施例1の溶液のLC
50は、145mg NBPT(活性成分として)/Lだったが、Agrotain(登録商標)UltraのLC
50は、75mg NBPT(活性成分として)/Lだった。より高いLC
50値は、より低い毒性を示唆するので、実施例1の溶液は、N−メチルピロリドンを含む市販の製品のおよそ半分の毒性だった。
【0057】
この試験から、本発明の製剤が、従来技術の製剤よりも有意に毒性が低いことが証明される。
【0058】
実施例3
22℃の室温における最大溶解度を測定するために、NBPT溶液をDMSOおよび等量のDMSO/PGにおいて調製した。混合および超音波処理(sonification)の後、サンプルを視覚的に調べ、次いで、0.45μmフィルターで濾過し、近赤外反射分光法によって解析した。22℃において、DMSOにおけるNBPTの溶解度は、少なくとも58.9重量%だった。等量のDMSO/PGにおけるNBPTの溶解度は、少なくとも55.0重量%だった。
【0059】
上に開示された温度より高い高温では、この実施例に見られる量を超えてNBPTの溶解度を上昇させることができ、濃縮物に対する手段が提供され得ると予想されるだろう。その温度が、輸送中に低下したとしても、肥料添加物の使用に関する指示は、使用前にその製品の完全な可溶化を確実にするために、使用者に製剤の温度を上げるように指示し得る。
【0060】
実施例4
以下の重量パーセント:50%PG、25%DMSOおよび25%NBPTが得られるように、NBPT、DMSOおよびPGを十分に混合することによって、NBPT溶液を調製した。実施例2の商業的に入手可能なNBPT溶液もまた、比較のために使用した。
【0061】
実施例5
実施例4のNBPT溶液を、個別のバイアルに入れ、研究室のオーブンにおいて50±1℃で45日間インキュベートした。サンプルを、Waters2489調節可能UV/可視光検出器を備えたWatersモデル1525 High Performance Liquid Chromatograph(HPLC)を使用する溶液中のNBPTの解析のために定期的に取り出した。当業者が思い付き得るような好適な分析パラメータ(移動相組成、カラム選択など)を使用し、HPLC解析からの生データを、>99%という名目上の純度を有するNBPTの標準物質に対して較正した。
図1は、この加速安定性試験の結果を示している。
【0062】
この試験は、NBPTが、高温において有意に変質しなかったことを示しており、これは、本発明の製剤が、生成物の有意な分解の心配なく輸送され得ることを意味する。
【0063】
実施例6
以下の重量パーセント:35%PG、40%DMSOおよび25%NBPTが得られるように、NBPT、DMSOおよびPGを十分に混合することによって、NBPT溶液を調製した。実施例2の商業的に入手可能なNBPT溶液もまた、比較のために使用した。
【0064】
実施例7
実施例6のNBPT溶液を、個別のバイアルに入れ、研究室のオーブンにおいて50±1℃で45日間インキュベートした。サンプルを定期的に取り出し、実施例5の手順を用いて解析した。
図2は、この加速安定性試験の結果を示している。
【0065】
この試験は、DMSOの相対量が変動しても、NBPTが高温において有意に変質しなかったことを示している。したがって、本発明の製剤は、種々のDMSOレベルにおいて生成物の有意な分解の心配なく輸送され得る。
【0066】
実施例8
以下の重量パーセント:20%PG、40%DMSOおよび40%NBPTが得られるように、NBPT、DMSOおよびPGを十分に混合することによって、NBPT溶液を調製した。実施例2の商業的に入手可能なNBPT溶液もまた、比較のために使用した。
【0067】
実施例9
実施例8のNBPT溶液を、個別のバイアルに入れ、研究室のオーブンにおいて50±1℃で45日間インキュベートした。サンプルを定期的に取り出し、実施例5の手順を用いて解析した。
図3は、この加速安定性試験の結果を示している。
【0068】
この試験は、NBPTの相対量を増加させたときに、NBPTが高温において有意に変質しなかったことを示している。したがって、本発明の製剤は、比較的高いNBPT濃度でさえも、生成物の有意な分解の心配なく輸送され得る。
【0069】
実施例10
以下の重量パーセント:48.5%グリセリン、1.5%メタノール、25%DMSOおよび25%NBPTが得られるように、NBPT、DMSO、グリセリンおよびメタノールを十分に混合することによって、NBPT溶液を調製した。実施例2の商業的に入手可能なNBPT溶液もまた、比較のために使用した。
【0070】
実施例11
実施例10のNBPT溶液を、個別のバイアルに入れ、研究室のオーブンにおいて50±1℃で45日間インキュベートした。サンプルを定期的に取り出し、実施例5の手順を用いて解析した。
図4は、この加速安定性試験の結果を示している。
【0071】
この試験は、NBPTが、この処方を用いたとき高温において有意に変質しなかったことを示しており、この製剤が、生成物の有意な分解の心配なく輸送され得ることを意味する。
【0072】
実施例12
以下の重量パーセント:33.5%グリセリン、1.5%メタノール、25%DMSOおよび40%NBPTが得られるように、NBPT、DMSO、グリセリンおよびメタノールを十分に混合することによって、NBPT溶液を調製した。実施例2の商業的に入手可能なNBPT溶液もまた、比較のために使用した。
【0073】
実施例13
実施例12のNBPT溶液を、個別のバイアルに入れ、研究室のオーブンにおいて50±1℃で45日間インキュベートした。サンプルを定期的に取り出し、実施例5の手順を用いて解析した。
図5は、この加速安定性試験の結果を示している。
【0074】
この試験は、NBPTが、この処方を用いたとき高温において有意に変質しなかったことを示しており、これは、この製剤が生成物の有意な分解の心配なく輸送され得ることを意味する。
【0075】
実施例14
以下の重量パーセント:62.5%MIPA、37.5%GAAが得られるように、モノイソプロパノールアミン(MIPA)を氷酢酸(GAA)と慎重に混合することによって、緩衝液を調製した。この混合は、混合物の温度が50℃未満のままであるように行われた。以下の重量パーセント:混合物A:75%N−メチルピロリドン、25%NBPT;混合物B:75%PG、25%NBPT;混合物C:75%緩衝液、25%NBPT;混合物D:75%DMSO、25%NBPTが得られるように、複数のNBPT溶液を調製した。
【0076】
実施例15
実施例14の4つのNBPT溶液を、個別のバイアルに入れ、50±1℃でおよそ200時間インキュベートした。サンプルを定期的に取り出し、実施例5のHPLC手順を用いて解析した。
図6は、この加速安定性試験の結果を示している。
【0077】
この試験は、混合物Cが、高温において、DMSO(混合物D)、NMP(混合物A)またはPG(混合物B)を含む混合物よりも多くのサンプル分解を有したことを示している。PGがDMSOの流動性を有しないこと、およびNMPがDMSOよりも有毒であることに注意するべきである。
【0078】
実施例16
DMSOおよびNMPのレベルを上げながら、プロピレングリコール、グリセリンおよび代表的なアルカノールアミン(モノイソプロパノールアミン,MIPA)に対する動粘性率の測定値を収集した。LVDV−Eスピンドルセットを備えたBrookfield LVDV−Eデジタル回転式粘度計(Brookfield Engineering Labs,Inc.,Middleboro,Mass.)を、この研究のために使用し、Cannon N14汎用性合成基油粘度較正標準液(Cannon Instrument Company,State College,PA)を使用して、較正した。サンプリングは、21℃において行われた。
図7、8および9は、類似したNMPの測定値と比べて、濃度に応じてDMSOがNBPT混合物の21℃における粘度を低下させる能力を示している。
【0079】
この試験は、様々な粘稠性製剤の粘度を低下させる際に、DMSOとNMPとの間には実質的に差が無いことを示している。
【0080】
実施例17
色素溶液を、実施例1の溶液に加えた。454グラムの粒状尿素を、2本の清浄な乾燥したガラスの2000mLメディウム瓶に加えた。ピペットを使用して、2クォートの生成物/尿素1トンという適用率に相当する1.87mLの染色された実施例1の溶液を、上記瓶の一方の中の尿素に加えた。ピペットを使用して、2クォートの生成物/尿素1トンという適用率に相当する1.87mLの実施例2の市販の溶液を、他方の瓶の中の尿素に加えた。蓋をして、そのメディウム瓶を、尿素がむらなくコーティングされるまで、手を動かして回転させた(1回転=手を360度動かす回転)。実施例1の染色された溶液では、4回転の後、より完全な被覆が観察された。100%の視覚的被覆を得るために必要な回転数を記録した。実施例1の染色された溶液は、完全な被覆のために30回転を必要とした一方で、実施例2の市販の製品は、35回転を必要とした。
【0081】
この試験は、DMSOおよび色素を含む製剤が、NMPおよび色素を含む対応する溶液よりも容易に尿素を覆うことができることを示している。
【0082】
実施例18
実施例4、6、8、10および12のNBPT溶液を、実施例2の市販のNBPT溶液とともに、−20℃の冷凍庫内に48時間置いた。実施例4、6、8のNBPT溶液および実施例2の市販のNBPT溶液はすべて、−20℃において自由に流動できた。実施例10のNBPT溶液は、非常に粘稠性だったが、なおも流動できた。実施例12のNBPT溶液は、−20℃において固体だった。
【0083】
実施例19
市販の粒状尿素を、実施例1のNBPT溶液で処理した。未処理の尿素と処理された尿素の両方を、22℃において、商業的に入手可能な園芸用の土壌混合物に適用し、化学発光分析器を使用して、7日間にわたってヘッドスペース内のアンモニア濃度を測定した。処理された尿素におけるアンモニア濃度は、未処理の尿素におけるアンモニア濃度よりもかなり低かった。
図10は、このアンモニア排出試験の結果を示している。
【0084】
この試験は、DMSOを含むNBPT製剤が、尿素からアンモニウムへの加水分解の減少に効果的であり、それにより、大気へのアンモニアの損失が減少し、その肥料がより効果的になることを示している。
【0085】
ある特定の実施形態において、本発明は、製剤、肥料添加物、これらの製剤および/または肥料添加物を作製するおよび使用する方法ならびにプロセスに関する。
【0086】
ある実施形態において、本発明は、N−(n−ブチル)チオリン酸トリアミドならびにC
1−6アルキレンカーボネートおよびR
1S(O)xR
2のうちの1つ以上を含む製剤に関し、R
1およびR
2は、各々独立して、C
1−6アルキレン基、アリール基もしくはC
1−3アルキレンアリール基であるか、またはR
1およびR
2は、それらが結合している硫黄とともに4〜8員環を形成し、R
1およびR
2は、一体となって、その環内にO、S、Se、Te、NおよびPからなる群より選択される1つ以上の原子を必要に応じて含むC
1−6アルキレン基であり、xは、1または2である。あるバリエーションにおいて、環内の原子は、必要に応じて、O、S、NおよびP、あるいは、O、SおよびNを含み得る。
【0087】
1つの実施形態において、上記製剤は、ジメチルスルホキシドであるR
1S(O)xR
2を含む。あるいは、上記製剤は、ジアルキルスルホキシド、ジアリールスルホキシドまたはアルキルアリールスルホキシドであるR
1S(O)xR
2を含む。あるいは、R
1およびR
2は、同じであっても異なってもよく、R
1およびR
2の各々は、C
1−6アルキレン基、アリール基またはC
1−3アルキレンアリール基であり得る。
【0088】
ある実施形態において、R
1は、メチル、エチル、n−プロピル、フェニルまたはベンジルであり、R
2は、メチル、エチル、n−プロピル、フェニルもしくはベンジルまたはそれらの混合物である。別の実施形態において、R
1S(O)xR
2は、スルホランである。
【0089】
ある実施形態において、上記製剤は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートまたはそれらの混合物であるアルキレン(akylene)カーボネートを含み得る。あるバリエーションにおいて、上記製剤は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートまたはそれらの混合物であるアルキレンカーボネートを含み得る。
【0090】
ある実施形態において、上記製剤は、アルコールまたはポリオールをさらに含み得、そのポリオールは、アルキレングリコールもしくはポリ(アルキレン)グリコールまたはそれらの混合物である。ある実施形態において、そのポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコールまたはそれらの混合物からなる群より選択されるアルキレングリコールである。ある実施形態(embodiement)において、そのポリオールは、グリセリンである。
【0091】
ある実施形態において、上記製剤は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミンおよびトリエタノールアミンからなる群より選択されるアルカノールアミンをさらに含み得る。
【0092】
上記製剤は、ARBORITE Binderなどのエタノールアミンボレート水溶液を含み得る。1つの実施形態において、第2級または第3級アミノアルコールの濃度は、約12%超、あるいは、約20%超で維持され得る。エタノールアミンボレート水溶液の濃度が、約12%未満の濃度であるとき、他の生成物を調製するために使用される撹拌によって溶解され得る、水性混合物におけるNBPTの懸濁液が形成し得る。
【0093】
本発明のある実施形態において、NBPTは、最大約30重量%のNBPTを含む混合物を提供するのに十分なトリエタノールアミンとともにその化合物を融解することによって、溶解され得る。得られるトリエタノールアミン中のNBPT混合物は、本明細書中に記載されるように尿素を処理するために使用され得る。
【0094】
本発明の別の実施形態において、NBPTは、その固体を、溶液が得られるまでジエタノールアミン中に融解することによって、最大40重量%の量でジエタノールアミンに溶解される。そのNBPTジエタノールアミン混合物は、本明細書中に記載されるように尿素を処理するために使用され得る。
【0095】
本発明の別の実施形態において、ジイソプロパノールアミンの液体混合物は、その固体をそれが液化するまで穏やかに温め、溶解度の限界までNBPTをその固体と混合することによって、調製され得る。そのジイソプロアノールアミン(disioproanolamine)中の液体のNBPT含有混合物は、本明細書中に記載されるように尿素を処理するために使用され得る。
【0096】
あるバリエーションにおいて、上記製剤は、乳酸エチル、乳酸プロピルまたは乳酸ブチルをさらに含み得る。
【0097】
ある実施形態において、N−(n−ブチル)−チオリン酸トリアミド(NBPT)は、上記製剤の約5〜75重量%の量で存在し得る。あるバリエーションにおいて、上記製剤は、約10〜75重量%NBPT、10〜50重量%DMSOおよび10〜80重量%PG(ポリグリコール)またはアルキレンカーボネートを含み得る。あるバリエーションにおいて、上記製剤は、約10〜60重量%NBPT、10〜40重量%DMSOおよび10〜60重量%PGまたはアルキレンカーボネートを含み得る。あるバリエーションにおいて、上記製剤は、約10〜50重量%NBPT、10〜50重量%DMSOおよび10〜50重量%PGまたはアルキレンカーボネートを含み得る。あるバリエーションにおいて、上記製剤は、約10〜40重量%NBPT、10〜40重量%DMSOおよび10〜50重量%PGまたはアルキレンカーボネートを含み得る。あるバリエーションにおいて、上記製剤は、約20〜50重量%NBPT、20〜50重量%DMSOおよび10〜50重量%PGまたはアルキレンカーボネートを含み得る。あるバリエーションにおいて、上記製剤は、水で希釈され得る。
【0098】
ある実施形態において、本発明は、N−(n−ブチル)チオリン酸トリアミドならびにC
1−6アルキレンカーボネートおよびR
1S(O)xR
2のうちの1つ以上を含む肥料添加物に関し、R
1およびR
2は、各々独立して、C
1−6アルキレン基、アリール基もしくはC
1−3アルキレンアリール基であるか、またはR
1およびR
2は、それらが結合している硫黄とともに4〜8員環を形成し、R
1およびR
2は、一体となって、その環内にO、S、Se、Te、NおよびPからなる群より選択される1つ以上の原子を必要に応じて含むC
1−6アルキレン基であり、xは、1または2である。
【0099】
ある実施形態において、上記肥料添加物は、N−(n−ブチル)−チオリン酸トリアミドおよびジメチルスルホキシドを含み得る。あるバリエーションにおいて、上記肥料は、ポリアルキレングリコールをさらに含み得る。あるバリエーションにおいて、そのポリアルキレングリコールは、ポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールおよびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0100】
ある実施形態において、肥料添加物は、それが上記製剤に関するとき、上で論じられた実施形態のいずれかであり得る。
【0101】
ある実施形態において、本発明は、尿素肥料の揮発性を低下させる方法に関し、その方法は、N−(n−ブチル)−チオリン酸トリアミドならびにC
1−6アルキレンカーボネートおよびR
1S(O)xR
2のうちの1つ以上を含む組成物を加える工程を含み、R
1およびR
2は、各々独立して、C
1−6アルキレン基、アリール基もしくはC
1−3アルキレンアリール基であるか、またはR
1およびR
2は、それらが結合している硫黄とともに4〜8員環を形成し、R
1およびR
2は、一体となって、その環内にO、S、Se、Te、NおよびPからなる群より選択される1つ以上の原子を必要に応じて含むC
1−6アルキレン基であり、xは、1または2である。
【0102】
ある実施形態において、本発明は、製剤および/または肥料添加物を作製する方法に関し、N−(n−ブチル)−チオリン酸トリアミドに、C
1−6アルキレンカーボネートおよびR
1S(O)xR
2のうちの1つ以上が加えられ、R
1およびR
2は、各々独立して、C
1−6アルキレン基、アリール基もしくはC
1−3アルキレンアリール基であるか、またはR
1およびR
2は、それらが結合している硫黄とともに4〜8員環を形成し、R
1およびR
2は、一体となって、その環内にO、S、Se、Te、NおよびPからなる群より選択される1つ以上の原子を必要に応じて含むC
1−6アルキレン基であり、xは、1または2である。
【0103】
ある実施形態において、上記方法は、ジメチルスルホキシドであるR
1S(O)xR
2を含み得る。
【0104】
ある実施形態において、上記方法は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートまたはそれらの混合物であるC
1−6アルキレンカーボネートを含み得る。
【0105】
ある実施形態において、上記方法は、上で論じられた製剤および/または肥料添加物のいずれかを含み得る。
【0106】
本明細書中で言及されたすべての特許は、その全体が参照により援用される。
【0107】
本発明は、上記の説明によって限定されないことが理解されるべきである。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、上記に対して改変を行うことができる。上に記載された任意の特徴が、上に記載された他の任意の特徴と組み合わせることができることが企図され、ゆえに、それは、本発明の範囲内である。さらに、本発明は、本発明の製剤、組成物、肥料添加物および方法に対して行われ得る軽微な改変を企図することが理解されるべきである。範囲が論じられるとき、明示的に開示されていない可能性があるがその範囲内に当てはまる任意の数が、その範囲に対する終点として企図される。提供されるべき保護範囲は、以下の請求項および法律が認める解釈の幅によって決定されるべきである。