(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
自動車のラジエータやコンデンサなどの熱交換器は、モータファンで多量の空気が強制的にコアに通過させられる。モータファンは、モータファンで取り込んだ空気を側方へ逃がさないために、その周囲と熱交換器との間をシュラウドで覆うことで、空気流を熱交換器に向けて案内する。
回転速度を可変とするモータファンは、電動機の駆動を制御するコントローラを備える。このコントローラとしては、例えばPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)ユニットが用いられる。PWMユニットは、電動機の駆動を制御していると、内蔵されたパワー素子と称される電力用半導体スイッチング素子が発熱する。PWMユニットの性能を維持するには、パワー素子の温度を許容値以下に保つために冷却する必要がある。したがって、回転速度を可変とするモータファンは、発熱体となるパワー素子を備えるコントローラを冷却する構成を備えている。
【0003】
例えば、特許文献1は、シュラウドの内側にコントローラを設置するとともに、コントローラの周囲の空気をモータファン側へ導くリブを形成することを提案している。特許文献1の提案は、リブを形成して、コントローラの周囲に空気が停滞するのを防止することで、発熱体の過大な温度上昇を抑えることができる、としている。
また、特許文献2は、PWMユニットをファン開口部に臨んで配置することで、ファンにより生成される空気流をPWMユニットに当てて強制冷却することを前提とし、ファン開口部におけるPWMユニットの占有面積を変更可能な手段を備えている。特許文献2は、例えば、PWMユニットが空気流の妨げにならないように、空気流の流量が多く要求される場合には当該占有面積を小さくする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、引用文献1の提案は、コントローラの周囲の空気が停滞するのを防止するレベルであるから、十分な冷却効果を得ることは難しい。
特許文献2は、PWMユニットを強制冷却するので、冷却性能は高い。しかし、ファン開口部におけるPWMユニットの占有面積を小さく変更できるようにしたとしても、PWMユニットに空気流が干渉してしまい、空気流の妨げになることは否めない。したがって、特許文献2は、空気流量が少なくなるのに加えて、騒音の発生が不可避である。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、空気流の妨げになることなく、かつ、発熱体を効率よく冷却することのできるモータファンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもとなされた本発明のモータファンは、吸込み側から吸込み側の裏側である吐出側に向けた空気流を形成するインペラと、インペラを回転駆動させる電動機と、インペラの外周を覆い、空気流が通過する円筒状のケーシングと、ケーシングの周囲に張り出
すベースと、
ベースよりも吐出側に向けて後退する放熱体収容室と、を有するシュラウドと、ベースの吐出側に配置され、電動機の回転を制御する、発熱要素を含むコントローラと、を備えたモータファンにおいて、少なくとも一部が吸込み側に露出し、発熱要素と熱的に結合された放熱体によって発熱
要素の温度上昇を抑制する
とともに、放熱体の少なくとも一部は、放熱体収容室の内部に収容されていることを特徴としている。
本発明のモータファンは、放熱体を空気流が通過するシュラウドよりも外側のベースに設けているので、放熱体が空気流の妨げにならない。しかも、本発明のモータファンは、放熱体が空気流を受けることのできる吸込み側に露出しているので、放熱体を介して発熱
要素を効率よく冷却することができる。
また、上記のような放熱体収容室によれば、放熱体が突出する高さを高くできるので、高い放熱の効率を得ることができる。
【0007】
本発明は、放熱体が吸込み側に露出する形態として、少なくとも以下の第1形態〜第3形態を採用することができる。いずれも、放熱体が吸込み側に形成される空気流により発熱
要素を効率的に冷却できる効果は共通である。
第1形態は、放熱体がベースの吐出側に配置されるが、放熱体が、コントローラに対応してベースに形成される貫通窓を介して吸込み側に露出する。
第1形態によると、放熱体
が吸込み側に露出するので、発熱
要素をより効率的に冷却できる。
【0008】
第2形態は、放熱体が、ベースの吸込み側のみに配置され、かつ、コントローラの発熱要素と、ベースを貫通する伝熱体を介して熱的に接続される。
第2形態によると、ベースを貫通するのが伝熱体に対応する領域だけですむので、シュラウドの剛性を高くできる。
【0009】
第3形態は、放熱体が、シュラウドと一体的に形成される。
第3形態によると、シュラウドも放熱する作用を発揮するので、発熱
要素をより効率的に冷却できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、空気流が通過するシュラウドのケーシングよりも外側のベースに放熱体を設けているので、放熱体が空気流の妨げにならない。しかも、本発明のモータファンは、放熱体の少なくとも一部が空気流を受けることのできる吸込み側に露出しているので、放熱体を介して発熱
要素を効率よく冷却することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の自動車用のモータファン1を
図1〜
図4を参照して説明する。
モータファン1は、図示を省略するラジエータの後方側に対向して配置され、回転駆動することによって前方から後方に向けて生成される空気流がラジエータを通過することで、ラジエータの内部を流通する媒体と空気流となった外気との間で熱交換させる。なお、本実施形態における前方、後方は、自動車の
前進方向を基準とするものであるが、モータファン1については、ラジエータと対向する側を「吸込み側」と、また、その裏側を「吐出側」と称することがある。
【0014】
[構成…モータファン1]
モータファン1は、
図1及び
図2に示すように、ファン5と、ファン5を収容するとともに、コントロールユニット40を保持するシュラウド10と、ファン5の回転動作を制御するコントロールユニット40と、を備えている。
モータファン1は、コントロールユニット40がシュラウド10の吐出側に配置されるが、コントロールユニット40の放熱体を構成する放熱ピン52がシュラウド10の吸込み側に露出する構造を採用する。したがって、モータファン1は、ファン5が回転して吸込み側から吐出側に向けて生成される空気流の一部が放熱ピン52を通過することで、コントロールユニット40を効率よく冷却できる。しかも、モータファン1は、コントロールユニット40をシュラウド10のコーナ12に配置することで、コントロールユニット40が空気流と干渉するのを避けることができる。以下、各要素を順に説明する。
【0015】
ファン5は、
図1(b)に示すように、シュラウド10にボルトで固定支持される電動機6と、電動機6の回転軸6aに連結されるファン本体7とを備えている。ファン本体7は回転軸6aに固定される有底円筒状のボス7aと、ボス7aの外周から径方向外側へ突出する複数の羽根からなるインペラ7bとを備えている。
【0016】
[構成…シュラウド10]
シュラウド10は、樹脂を射出成形することで一体に形成された部材であり、外形が矩形ですり鉢状のベース11と、ベース11の中央部分に設けられるケーシング16とを備えている。
ベース11は、吸込み側の空気流をケーシング16に導く。ベース11は、4つのコーナ12のうちの1つのコーナ12に、コントロールユニット40を固定する固定フレーム13を備えている。固定フレーム13はベース11の吐出側に設けられ、平面視した外形が矩形とされており、コントロールユニット40はこの固定フレーム13の先端に搭載された状態で、締結、あるいは、接着などの手段によりベース11に固定される。固定フレーム13の先端吸込み側と吐出側とを連通する貫通窓14が形成されているため、ピン収容室15はベース11の表裏を貫通する。詳しくは後述するが、固定フレーム13に保持されるコントロールユニット40の放熱ピン52が貫通窓14を貫通してピン収容室15に露出する。固定フレーム13の内部は、ベース11の吸い込み側の表面よりも、吐出側に向けて後退するピン収容室15を形成する。
【0017】
ケーシング16は、
図1(a)及び(b)に示すように、ベース11の吐出側の面から円筒状に突出するアウターリング17と、アウターリング17の先端を覆う吐出グリル18とを備えている。アウターリング17と吐出グリル18で囲まれる領域に、ファン本体7が吸込み側に向けて配置されるように、ファン5が収容、保持される。
アウターリング17は、その外周にベース11の吐出側の面に形成されたリブ19の先端が固定されることで、ベース11とともに剛性が高くされている。リブ19は、固定フレーム13が設けられる箇所を除く3つのコーナ12の各々からからアウターリング17に向けて延びている。
吐出グリル18は、吐出される空気流を整流する目的で放射状に複数のフィン18aを備えている。吐出グリル18はフィン18aが設けられる部位を除いて表裏が貫通しており、ファン5で生成された空気流はこの吐出グリル18を通過して吐出側に流れる。コントロールユニット40が固定される固定フレーム13は、吐出グリル18よりも外側のコーナ12に位置しており、吐出グリル18を通過する空気流がコントロールユニット40と干渉することはない。
【0018】
[構成…コントロールユニット40]
コントロールユニット40は、前述したように、固定フレーム13に収容、保持されている。本実施形態は、コントロールユニット40としてPWMユニットを用いている。PWMユニットは、ファン5の電動機6の回転速度を制御する電子部品であり、図示しない配線を介して電動機6に電気的・機械的に接続されている。
【0019】
コントロールユニット40は、
図4に示すように、パワー基盤41とCPU基盤45が対向して配置されている。
パワー基盤41は、外部の高電圧電源(図示無し)から高電圧の電流が供給される。パワー基盤41は、CPU基盤45に対向する側(表側)の面にトランジスタによって構成されるスイッチング素子42が取り付けられている。パワー基盤41には、スイッチング素子42と後述するヒートシンク50との間の熱伝導を担う伝熱プレート44が埋め込まれており、この伝熱プレート44はパワー基盤41の表裏を貫通する。パワー基盤41とCPU基盤45が組み付けられると、伝熱プレート44の一方の面はスイッチング素子42と密着し、他方の面は後述するヒートシンク50の伝熱突起53と密着する。
CPU基盤45は、スイッチング素子42の動作を制御するためのCPU37が設けられている。CPU37からの制御信号がパワー基盤41に送信され、スイッチング素子42に入力されると、スイッチング素子42が動作する。これによって、高電圧電源から供給される高電圧がファン5の電動機6に印加され、ファン本体7を所望する速度で回転駆動させる。スイッチング素子42の動作に伴い、スイッチング素子42が発熱する。
以上のコントロールユニット40の各要素は、カバー49に覆われる。
【0020】
コントロールユニット40は、放熱体として機能するヒートシンク50を備える。ヒートシンク50は、パワー基盤41と対向して配置され、パワー基盤41のスイッチング素子42が発熱するとその熱を放熱し、スイッチング素子42が許容範囲を超えた温度になるのを防止する。
【0021】
ヒートシンク50は、平板状のシンク本体51と、シンク本体51の一方の面側に設けられる複数の放熱ピン52と、シンク本体51の他方の面側に設けられる伝熱突起53と、を備えている。ヒートシンク50は、シンク本体51と放熱ピン52と伝熱突起53がアルミニウム合金を鋳造することにより一体的に形成されている。
【0022】
ヒートシンク50は、伝熱突起53がパワー基盤41に対向するように配置され、ボルトにより、パワー基盤41及びCPU基盤45とシンク本体51とが締結される。コントロールユニット40は、シンク本体51がシュラウド10の固定フレーム13に固定されることで、シュラウド10に保持される。この状態で、ヒートシンク50の伝熱突起53は、その先端が伝熱プレート44に密着し、パワー基盤41のスイッチング素子42とヒートシンク50が熱的に結合される。
【0023】
ヒートシンク50がシュラウド10に固定された状態で、放熱ピン52は、
図3に示すように、固定フレーム13の内側に形成される貫通窓14を貫通してピン収容室15に収容される。したがって、ヒートシンク50の一部である放熱ピン52は、シュラウド10の吸込み側に露出されることになる。
【0024】
ファン5が回転すると吸い込み側の空気は吸い込まれ、ファン本体7のインペラ7bの隙間を通って吐出側に空気流として吐出される。このとき、
図3に示されるように、生成される空気流の一部はシュラウド10のベース11に沿って外周側から内周側に向けて流れる(
図3の符号A)が、ピン収容室15はこの空気流Aの通り道にあることがわかる。この空気流Aは、例えばケーシング16のアウターリング17の内側を通る空気流に比べて流速が遅い。複数の放熱ピン52は、空気流Aに対して千鳥格子状に配列されており、ピン収容室15を通る空気流Aがいずれかの放熱ピン52に触れる確率が高い。ただし、この放熱ピン52の配列は好ましい形態であり、本発明を限定する要素ではない。
【0025】
[作用・効果]
以上の構成を備えるモータファン1は、以下の作用・効果を奏する。
モータファン1は、ヒートシンク50を含むコントロールユニット40がシュラウド10(ベース11)のコーナ12に設けられるので、コントロールユニット40は吐出グリル18を通過する空気流と干渉しない。したがって、モータファン1の性能を劣化させることがないのに加えて、コントロールユニット40が騒音発生の要因になることがない。また、アクセスの容易なコーナ12にコントロールユニット40が配置されるので、モータファン1は整備、点検作業が容易である。
【0026】
しかも、モータファン1は、モータファン1を駆動させると生じる空気流Aの通り道にあるピン収容室15にヒートシンク50の放熱ピン52が露出する。したがって、モータファン1の駆動中にスイッチング素子42で生じた熱は、パワー基盤41の伝熱プレート44、ヒートシンク50の伝熱突起53、シンク本体51を経由して放熱ピン52に至るので、空気流Aとの熱交換による冷却も加わり、高い効率で放熱される。空気流Aは放熱ピン52(ヒートシンク50)を通過するが、その流速が遅いため、騒音の発生を最低限に抑えることができる。このことは、ヒートシンク50を設けることによる空気流の圧力損失を抑える効果が期待できることをも意味する。
【0027】
モータファン1は、ベース11より窪んだピン収容室15を設け、そこに放熱ピン52を収容しているので、ベース11の吐出側の面から放熱ピン52を突出させるのに比べて、ピン収容室15の奥行の分だけ放熱ピン52の長さを長くできる。したがって、放熱ピン52による放熱効率を高くすることができる。仮に、ベース11の吐出側の面から放熱ピン52を突出させるとして、その長さを本実施形態と同程度にすると、放熱ピン52の先端がベース11よりも突出してしまい、モータファン1を固定する部材と干渉するおそれがある。
【0028】
[第2実施形態]
次に、本発明による第2実施形態を説明する。第2実施形態の基本的な構成は第1実施形態と同じであるから、以下では、第1実施形態との相違点を中心に第2実施形態を説明する。
第2実施形態のモータファン2は、
図5に示すように、固定フレーム13に対応する固定台113を備える。固定台113は、固定フレーム13とは異なり、インレイ挿通路114を除いて中実な台座115を先端に備えている。
次に、モータファン2は、コントロールユニット40が、パワー基盤41がスイッチング素子42と熱的に接続されるインレイ48を備えている。インレイ48は、高い熱伝導率を有する銅又は銅合金で
構成され、一方端がパワー基盤41を貫通してスイッチング素子42と密着され、他方端が固定台113の台座115のインレイ挿通路114を貫通してヒートシンク60のシンク本体51と密着される。ヒートシンク60は、第1実施形態の伝熱突起53の替りにインレイ48を設けているものとみなすことができる。また、ヒートシンク60は、台座115を境界にして、吸込み側のみに配置されており、その全体が吸込み側に露出している。
【0029】
モータファン2は、第1実施形態のモータファン1と同じ効果に加えて、以下の効果を奏する。
第1実施形態の固定フレーム13の先端が貫通窓14とされているのに対して、モータファン2は、インレイ挿通路114を除いて中実な台座115とされている。したがって、第2実施形態のシュラウド20は第1実施形態のシュラウド10に比べて剛性が高い。
なお、モータファン2は、駆動中にスイッチング素子42で生じた熱が、パワー基盤41のインレイ48、ヒートシンク60のシンク本体51を経由して放熱ピン52に至る。
【0030】
[第3実施形態]
次に、本発明による第3実施形態を説明する。第3実施形態の基本的な構成は第1実施形態と同じであるから、以下では、第1実施形態との相違点を中心に第3実施形態を説明する。
第3実施形態のモータファン3は、
図6に示すように、シュラウド30がヒートシンク70を含めてアルミニウム合金を鋳造することにより一体的に形成されている。
ヒートシンク70は、ヒートシンク50と同様にシンク本体51、放熱ピン52及び伝熱突起53を備えているが、シンク本体51が、固定フレーム13の貫通窓14(第1実施形態)を塞ぐように設けられている。
【0031】
モータファン3は、ヒートシンク70がシュラウド30と一体的に形成されているため、第1実施形態のモータファン1と同じ効果に加えて、以下の効果を奏する。
スイッチング素子42で生じた熱を放熱する経路が、パワー基盤41の伝熱プレート44、ヒートシンク70の伝熱突起53、シンク本体51、放熱ピン52という経路に加えて、シンク本体51からシュラウド30に到る経路が加わるため、モータファン3は高い放熱効果が期待できる。
さらに、中実なシンク本体51でシュラウド30の一部を形成しており、シュラウド30が第2実施形態のインレイ挿通路114のような貫通孔を有していないので、第2実施形態よりもシュラウド30の剛性を高くできる。
また、モータファン3は、ヒートシンク70をシュラウド30に組み付ける手間が省ける。
【0032】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本実施形態は同じ高さの放熱ピン52を形成しているが、本発明は異なる高さの放熱ピンを形成することができる。この場合、
図7に示すように、シュラウド10の外周(図中の上方)に近い放熱ピン52は背を高くし、逆にシュラウド10の内側(図中の下方)に近い放熱ピン52は背を低くすることが好ましい。シュラウド10の内側にファン5が配置されているので、放熱ピン52による騒音を低減するために背を低くする、一方、ファン5から遠い位置に設けられる放熱ピン52は、放熱の効果を重視して、背を高くするのである。
【0033】
本実施形態では、放熱用の部材として放熱ピン52を用いたが、本発明はこれに限定されず、例えば、間隔をあけて薄板状のフィンを設ける形態、あるいは、シンク本体51の吸込み側の面に凹凸を設けるディンプル状の形態などを適用できる。また、本実施形態では、ヒートシンク50の一部である放熱ピン52及びシンク本体51の放熱ピン52が形成される面が吸込み側に露出しているが、シンク本体51の全域、あるいはさらに伝熱突起53まで吸込み側に露出させることもできる。
【0034】
また、ピン収容室15は、平面視した形状が矩形としているが、本発明はこれに限らず、例えば、空気流Aをスムーズに流すために、空気流Aの下流側に相当する部分の幅を拡げることもできる。
【0035】
また、本実施形態の部材を構成する材料は例示に過ぎず、例えば、ヒートシンク50をアルミニウム合金で形成したが、他の金属材料、特に熱伝導率の高い銅又は銅合金でヒートシンク50を形成することもできる。また、ヒートシンク50を一体で形成した例を示したが、複数の部材を組み合わせてヒートシンクを構成してもよい。