特許第6126485号(P6126485)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6126485
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】速度計測装置および方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 17/58 20060101AFI20170424BHJP
   G01S 7/497 20060101ALI20170424BHJP
   G01P 3/36 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   G01S17/58
   G01S7/497
   G01P3/36 E
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-152272(P2013-152272)
(22)【出願日】2013年7月23日
(65)【公開番号】特開2015-21914(P2015-21914A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】上野 達也
【審査官】 ▲高▼場 正光
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−513348(JP,A)
【文献】 特表2005−538915(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/069031(WO,A1)
【文献】 ALLGEIER,T. 外2名,“High precision length measurement by means of multi-sensory laser-feedback interferometry”,OPTICS AND LASERS IN ENGINEERING,2000年,Volume 32,Pages 507-514
【文献】 TRUAX,B.E. 外2名,“Laser Doppler velocimeter for velocity and length measurements of moving surfaces”,APPLIED OPTICS,1984年 1月 1日,Volume 23, Number 1,Pages 67-73
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48 − G01S 7/51
G01S 17/00 − G01S 17/95
G01P 1/00 − G01P 3/80
G01P 7/00 − G01P 11/02
G01P 21/00 − G01P 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置によって送出側から受取側まで搬送中の物体にレーザ光を放射する半導体レーザと、
前記レーザ光と前記物体からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む信号を検出する検出手段と、
前記検出手段の出力信号に含まれる干渉波形の情報に基づいて前記物体の表面速度を算出する速度算出手段と、
前記干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザと物体との距離を算出する距離算出手段と、
前記物体上に校正治具を搭載して前記表面速度の校正を行う速度校正時または前記校正治具をその一部として備えた前記物体を搬送して前記表面速度の校正を行う速度校正時に、前記距離算出手段が算出した距離の値に基づいて前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部かどうかを判別する判別手段と、
前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部である期間中の前記表面速度の積分値と前記校正治具の定尺部の既知の長さとが等しくなるように、前記表面速度を校正する校正手段とを備えることを特徴とする速度計測装置。
【請求項2】
請求項1記載の速度計測装置において、
さらに、前記距離算出手段の代わりに、前記検出手段の出力信号に含まれる干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザと物体との距離に比例した干渉波形の情報を抽出する距離比例情報抽出手段を備え、
前記判別手段は、前記距離算出手段が算出した距離の値を用いる代わりに、速度校正時に前記距離比例情報抽出手段が抽出した干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部かどうかを判別することを特徴とする速度計測装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の速度計測装置において、
前記校正治具は、板状の部材で、その上部が前記定尺部であり、前記物体の搬送方向に沿った前記上部の長さが前記既知の長さであることを特徴とする速度計測装置。
【請求項4】
請求項1または2記載の速度計測装置において、
前記校正治具は、開口部を備えた板状の部材で、その開口部が前記定尺部であり、前記物体の搬送方向に沿った前記開口部の長さが前記既知の長さであることを特徴とする速度計測装置。
【請求項5】
請求項3または4記載の速度計測装置において、
前記校正治具は、前記定尺部の始点と終点において前記半導体レーザの光軸上の前記距離の不連続点を作るための傾斜が前記定尺部の側面に与えられていることを特徴とする速度計測装置。
【請求項6】
搬送装置によって送出側から受取側まで搬送中の物体にレーザ光を放射する放射ステップと、
前記レーザ光と前記物体からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む信号を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで得られた出力信号に含まれる干渉波形の情報に基づいて前記物体の表面速度を算出する速度算出ステップと、
前記干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザと物体との距離を算出する距離算出ステップと、
前記物体上に校正治具を搭載して前記表面速度の校正を行う速度校正時または前記校正治具をその一部として備えた前記物体を搬送して前記表面速度の校正を行う速度校正時に、前記距離算出ステップで算出した距離の値に基づいて前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部かどうかを判別する判別ステップと、
前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部である期間中の前記表面速度の積分値と前記校正治具の定尺部の既知の長さとが等しくなるように、前記表面速度を校正する校正ステップとを含むことを特徴とする速度計測方法。
【請求項7】
請求項6記載の速度計測方法において、
さらに、前記距離算出ステップの代わりに、前記検出ステップで得られた出力信号に含まれる干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザと物体との距離に比例した干渉波形の情報を抽出する距離比例情報抽出ステップを備え、
前記判別ステップは、前記距離算出ステップで算出した距離の値を用いる代わりに、速度校正時に前記距離比例情報抽出ステップで抽出した干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部かどうかを判別することを特徴とする速度計測方法。
【請求項8】
請求項6または7記載の速度計測方法において、
前記校正治具は、板状の部材で、その上部が前記定尺部であり、前記物体の搬送方向に沿った前記上部の長さが前記既知の長さであることを特徴とする速度計測方法。
【請求項9】
請求項6または7記載の速度計測方法において、
前記校正治具は、開口部を備えた板状の部材で、その開口部が前記定尺部であり、前記物体の搬送方向に沿った前記開口部の長さが前記既知の長さであることを特徴とする速度計測方法。
【請求項10】
請求項8または9記載の速度計測方法において、
前記校正治具は、前記定尺部の始点と終点において前記半導体レーザの光軸上の前記距離の不連続点を作るための傾斜が前記定尺部の側面に与えられていることを特徴とする速度計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置によって送出側から受取側まで搬送中の物体の表面速度を計測する速度計測装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、紙、フィルム、セロファン、金属箔、ゴムなどのロール状に巻き取った物体(以下、ウェブと呼ぶ)を送出部から繰り出して、ウェブに対して所定の処理を行い、処理後のウェブを受取部によって巻き取るウェブ搬送装置が知られている。このようなウェブ搬送装置では、ウェブの表面速度を一定に制御し、巻き出し・巻き取りしたウェブの長さを正確に計測する必要がある。
【0003】
ウェブの表面速度と絶対距離を同時に計測する手段としては、自己結合型のレーザ速度計が提案されている(特許文献1参照)。また、ウェブの表面速度を計測する別の手段として、非接触式のドップラーレーザ速度計がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−230358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された自己結合型のレーザ速度計やドップラーレーザ速度計では、ウェブに対する取り付け角度が変わると、計測値の校正が必要になる。しかし、正確な取り付け角度が分からないと、校正を正しく行うことができず、校正誤差が生じるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、表面速度の計測値の校正を正しく行うことができる速度計測装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の速度計測装置は、搬送装置によって送出側から受取側まで搬送中の物体にレーザ光を放射する半導体レーザと、前記レーザ光と前記物体からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む信号を検出する検出手段と、前記検出手段の出力信号に含まれる干渉波形の情報に基づいて前記物体の表面速度を算出する速度算出手段と、前記干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザと物体との距離を算出する距離算出手段と、前記物体上に校正治具を搭載して前記表面速度の校正を行う速度校正時または前記校正治具をその一部として備えた前記物体を搬送して前記表面速度の校正を行う速度校正時に、前記距離算出手段が算出した距離の値に基づいて前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部かどうかを判別する判別手段と、前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部である期間中の前記表面速度の積分値と前記校正治具の定尺部の既知の長さとが等しくなるように、前記表面速度を校正する校正手段とを備えることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の速度計測装置の1構成例は、さらに、前記距離算出手段の代わりに、前記検出手段の出力信号に含まれる干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザと物体との距離に比例した干渉波形の情報を抽出する距離比例情報抽出手段を備え、前記判別手段は、前記距離算出手段が算出した距離の値を用いる代わりに、速度校正時に前記距離比例情報抽出手段が抽出した干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部かどうかを判別することを特徴とするものである。
また、本発明の速度計測装置の1構成例において、前記校正治具は、板状の部材で、その上部が前記定尺部であり、前記物体の搬送方向に沿った前記上部の長さが前記既知の長さである。
また、本発明の速度計測装置の1構成例において、前記校正治具は、開口部を備えた板状の部材で、その開口部が前記定尺部であり、前記物体の搬送方向に沿った前記開口部の長さが前記既知の長さである。
また、本発明の速度計測装置の1構成例において、前記校正治具は、前記定尺部の始点と終点において前記半導体レーザの光軸上の前記距離の不連続点を作るための傾斜が前記定尺部の側面に与えられているものである。
【0009】
また、本発明の速度計測方法は、搬送装置によって送出側から受取側まで搬送中の物体にレーザ光を放射する放射ステップと、前記レーザ光と前記物体からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む信号を検出する検出ステップと、前記検出ステップで得られた出力信号に含まれる干渉波形の情報に基づいて前記物体の表面速度を算出する速度算出ステップと、前記干渉波形の情報に基づいて前記半導体レーザと物体との距離を算出する距離算出ステップと、前記物体上に校正治具を搭載して前記表面速度の校正を行う速度校正時または前記校正治具をその一部として備えた前記物体を搬送して前記表面速度の校正を行う速度校正時に、前記距離算出ステップで算出した距離の値に基づいて前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部かどうかを判別する判別ステップと、前記半導体レーザの前方に存在する物体が前記校正治具の定尺部である期間中の前記表面速度の積分値と前記校正治具の定尺部の既知の長さとが等しくなるように、前記表面速度を校正する校正ステップとを含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、物体上に校正治具を搭載して表面速度の校正を行う速度校正時または校正治具をその一部として備えた物体を搬送して表面速度の校正を行う速度校正時に、距離算出手段が算出した距離の値に基づいて半導体レーザの前方に存在する物体が校正治具の定尺部かどうかを判別し、半導体レーザの前方に存在する物体が校正治具の定尺部である期間中の表面速度の積分値と校正治具の定尺部の既知の長さとが等しくなるように、表面速度を校正することにより、表面速度の計測値の校正を正しく行うことができる。本発明の自己結合型の速度計測装置は、ドップラーレーザ速度計と異なり、表面速度と同時に絶対距離を計測することができるため、簡単な構成で表面速度の校正を行うことができる。
【0011】
また、本発明では、距離算出手段が算出した距離の値を用いる代わりに、速度校正時に距離比例情報抽出手段が抽出した干渉波形の情報に基づいて半導体レーザの前方に存在する物体が校正治具の定尺部かどうかを判別することができる。
【0012】
また、本発明では、定尺部の始点と終点において距離の不連続点を作るための傾斜を校正治具の定尺部の側面に与えることにより、定尺部の始点と終点を明確にすることができ、表面速度の校正誤差を更に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る速度計測装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施の形態に係る速度計測装置を適用するウェブ搬送装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施の形態における半導体レーザの発振波長の時間変化の1例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施の形態における電流−電圧変換増幅部の出力電圧波形およびフィルタ部の出力電圧波形を模式的に示す波形図である。
図5】本発明の第1の実施の形態における演算部の構成の1例を示すブロック図である。
図6】本発明の第1の実施の形態における距離比例個数算出部の動作を説明するための図である。
図7】本発明の第1の実施の形態における演算部の速度校正処理を示すフローチャートである。
図8】速度校正処理を説明する図である。
図9】本発明の第1の実施の形態において速度校正時に計測される距離の1例を示す図である。
図10】本発明の第2の実施の形態において速度校正時に計測される距離比例個数の1例を示す図である。
図11】本発明の第3の実施の形態における校正治具の断面形状を示す図である。
図12】本発明の第4の実施の形態における校正治具の断面形状を示す図である。
図13】本発明の第4の実施の形態において速度校正時に計測される距離の1例を示す図である。
図14】本発明の第5の実施の形態における校正治具の断面形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る速度計測装置の構成を示すブロック図である。図1の速度計測装置は、測定対象のウェブ11にレーザ光を放射する半導体レーザ1と、半導体レーザ1の光出力を電気信号に変換するフォトダイオード2と、半導体レーザ1からの光を集光して放射すると共に、ウェブ11からの戻り光を集光して半導体レーザ1に入射させるレンズ3と、半導体レーザ1を駆動する発振波長変調手段となるレーザドライバ4と、フォトダイオード2の出力電流を電圧に変換して増幅する電流−電圧変換増幅部5と、電流−電圧変換増幅部5の出力電圧から搬送波を除去するフィルタ部6と、フィルタ部6の出力電圧に含まれる自己結合信号であるモードホップパルス(以下、MHPとする)の数を数える信号抽出部7と、信号抽出部7の計数結果に基づいてウェブ11の表面速度を算出する演算部8と、演算部8の計測結果を表示する表示部9とを有する。
【0015】
半導体レーザ1とフォトダイオード2とレンズ3とは、センサモジュール10を構成している。また、フォトダイオード2と電流−電圧変換増幅部5とは、検出手段を構成している。
【0016】
図2は本実施の形態の速度計測装置を適用するウェブ搬送装置の構成を示すブロック図である。ウェブ搬送装置は、送出側ガイド軸100と、受取側ガイド軸101と、送出側ガイド軸100に装着される送出側ロール102と、受取側ガイド軸101に装着される受取側ロール103と、送出側ガイド軸100を駆動し、送出側ロール102を回転させる送出側モータ駆動部(不図示)と、受取側ガイド軸101を駆動し、受取側ロール103を回転させる受取側モータ駆動部(不図示)と、送出側モータ駆動部と受取側モータ駆動部とを制御する制御部104とを有する。
【0017】
送出側モータ駆動部が送出側ロール102を回転させると、送出側ロール102に巻かれたウェブ11が繰り出される。受取側では、受取側モータ駆動部が受取側ロール103を回転させることにより、受取側ロール103がウェブ11を巻き取る。
制御部104は、ウェブ11の張力と速度とがそれぞれ所望の値になるように、送出側モータ駆動部と受取側モータ駆動部とを制御する。
【0018】
半導体レーザ1とフォトダイオード2とレンズ3とからなるセンサモジュール10は、図2に示すように送出側ガイド軸100と受取側ガイド軸101間のウェブ11上に配置され、ウェブ11に対してレーザ光を斜方照射する。レーザ光を斜方照射するのは、ウェブ11の表面速度をレーザ光軸方向の速度ベクトルとして計測するためである。
図1のレーザドライバ4と電流−電圧変換増幅部5とフィルタ部6と信号抽出部7と演算部8と表示部9とは、制御部104の内部に設けられる。
【0019】
次に、本実施の形態の速度計測装置の動作を詳細に説明する。以下、説明容易にするために、半導体レーザ1には、モードホッピング現象を持たない型(VCSEL型、DFBレーザ型)のものが用いられているものと想定する。
【0020】
レーザドライバ4は、時間に関して一定の変化率で増減を繰り返す三角波駆動電流を注入電流として半導体レーザ1に供給する。これにより、半導体レーザ1は、注入電流の大きさに比例して発振波長が一定の変化率で連続的に増加する第1の発振期間と発振波長が一定の変化率で連続的に減少する第2の発振期間とを交互に繰り返すように駆動される。図3は、半導体レーザ1の発振波長の時間変化を示す図である。図3において、P1は第1の発振期間、P2は第2の発振期間、λaは各期間における発振波長の最小値、λbは各期間における発振波長の最大値、Ttは三角波の周期である。本実施の形態では、発振波長の最大値λbおよび発振波長の最小値λaはそれぞれ常に一定になされており、それらの差λb−λaも常に一定になされている。
【0021】
半導体レーザ1から出射したレーザ光は、レンズ3によって集光され、ウェブ11に入射する。ウェブ11で反射された光の一部は、レンズ3によって集光され、半導体レーザ1に入射する。ただし、レンズ3による集光は必須ではない。フォトダイオード2は、半導体レーザ1の内部又はその近傍に配置され、半導体レーザ1の光出力を電流に変換する。電流−電圧変換増幅部5は、フォトダイオード2の出力電流を電圧に変換して増幅する。
【0022】
フィルタ部6は、変調波から重畳信号(MHP)を抽出する機能を有するものである。図4(A)は電流−電圧変換増幅部5の出力電圧波形を模式的に示す図、図4(B)はフィルタ部6の出力電圧波形を模式的に示す図である。これらの図は、フォトダイオード2の出力に相当する図4(A)の波形(変調波)から、図3の半導体レーザ1の発振波形(搬送波)を除去して、図4(B)のMHP波形(干渉波形)を抽出する過程を表している。
【0023】
次に、信号抽出部7は、フィルタ部6の出力電圧に含まれるMHPの数を第1の発振期間P1と第2の発振期間P2の各々について数える。特許文献1で説明しているとおり、MHPは半導体レーザ1から放射されたレーザ光とウェブ11からの戻り光との自己結合効果によって生じる信号である。信号抽出部7は、論理ゲートからなるカウンタを利用するものでもよいし、FFT(Fast Fourier Transform)を利用してMHPの周波数(すなわち単位時間あたりのMHPの数)を計測するものでもよい。
【0024】
次に、演算部8は、信号抽出部7が数えたMHPの数に基づいてウェブ11の表面速度を算出する。図5は演算部8の構成の1例を示すブロック図である。演算部8は、信号抽出部7の計数結果等を記憶する記憶部80と、半導体レーザ1とウェブ11との平均距離に比例したMHPの数(以下、距離比例個数とする)NLを求める距離比例個数算出部81(距離比例情報抽出手段)と、ウェブ11の表面速度を算出する速度算出部82と、信号抽出部7によってMHPの数を数える期間における最小発振波長と最大発振波長と信号抽出部7の計数結果とから半導体レーザ1とウェブ11との距離を算出する距離算出部83と、ウェブ11上に後述する校正治具を搭載して表面速度の校正を行う速度校正時に、距離算出部83が算出した距離の値に基づいて半導体レーザ1の前方に存在する物体が校正治具の定尺部かどうかを判別する判別部84と、半導体レーザ1の前方に存在する物体が校正治具の定尺部である期間中の表面速度の積分値と校正治具の定尺部の既知の長さとが等しくなるように、表面速度を校正する校正部85とから構成される。
【0025】
まず、演算部8の速度算出処理について説明する。信号抽出部7の計数結果は、演算部8の記憶部80に格納される。距離比例個数算出部81は、記憶部80に格納された、信号抽出部7の計数結果から距離比例個数NLを求める。図6(A)、図6(B)は距離比例個数算出部81の動作を説明するための図であり、図6(A)は半導体レーザ1の発振波長の時間変化を示す図、図6(B)は信号抽出部7の計数結果の時間変化を示す図である。図6(B)において、Nuは第1の発振期間P1の計数結果、Ndは第2の発振期間P2の計数結果である。
【0026】
図6(A)から明らかなように、第1の発振期間P1と第2の発振期間P2は交互に訪れるので、計数結果Nuと計数結果Ndも交互に現れる。計数結果Nu,Ndは、距離比例個数NLとウェブ11のレーザ光軸方向の速度ベクトルに比例したMHPの数(以下、変位比例個数とする)NVとの和もしくは差である。距離比例個数NLは、計数結果NuとNdの平均値に相当する。また、計数結果NuまたはNdと距離比例個数NLとの差が、変位比例個数NVに相当する。
【0027】
距離比例個数算出部81は、次式に示すように現時刻t以前の計数結果NuとNdとを用いて、距離比例個数NLを算出する。
NL=(Nu+Nd)/2 ・・・(1)
【0028】
距離比例個数NLは、記憶部80に格納される。距離比例個数算出部81は、以上のような距離比例個数NLの算出処理を、信号抽出部7によってMHPの数が測定される時刻毎(発振期間毎)に行う。
【0029】
次に、速度算出部82は、距離比例個数NLからウェブ11の表面速度を算出する。信号抽出部7の計数結果N(すなわち、NuまたはNd)と距離比例個数NLとの差がウェブ11の表面速度に比例するため、半導体レーザ1の発振波長変調の搬送波(三角波)の半周期あたりのウェブ11の進行方向の変位Dは次式で算出できる。
D=λ/2×|N−NL|×cosθ ・・・(2)
【0030】
式(2)において、λは半導体レーザ1の発振平均波長、θは図2に示すように半導体レーザ1からのレーザ光の光軸がウェブ11に対してなす角度である。搬送波の周波数をfとすると、式(2)よりウェブ11の表面速度Vは次式で算出できる。
V=α×λ×f×|N−NL|×cosθ ・・・(3)
【0031】
式(3)におけるαは校正係数であり、校正係数αの初期値は1である。速度算出部82は、式(3)による表面速度Vの算出処理を、信号抽出部7によってMHPの数が測定される時刻毎(発振期間毎)に行う。表示部9は、演算部8が算出したウェブ11の表面速度Vを表示する。
【0032】
次に、演算部8の速度校正処理について説明する。図7は演算部8の速度校正処理を示すフローチャートである。
まず、速度校正時には、図8に示すように既知の長さJLの定尺部を備えた校正治具12をウェブ11上に載せてウェブ11の搬送を上記と同様に行う(図7ステップS100)。本実施の形態では、半導体レーザ1からのレーザ光が当たる校正治具12の上部が既知の長さJLの定尺部となっている。なお、ウェブ11の搬送方向と校正治具12の長さ方向とが平行である必要があるので、校正誤差を防ぐため、校正治具12は真上から見たときの直径がJLの平面視円形であることが好ましい。また、校正治具12は、ウェブ11の搬送方向と垂直な1対の辺のうち一方が上底で他方が下底の平面視台形であってもよい。この台形の高さがJLとなる。
【0033】
また、校正治具12の厚みは、距離算出部83が算出する距離の分解能以上の厚みであることが必要である。ウェブ11上に校正治具12を安定的に搭載しておくことが難しい場合には、校正治具12をウェブ11に固定するようにすればよい。このときの固定方法としては、例えば粘着テープ等による方法がある。
【0034】
次に、演算部8の距離算出部83は、信号抽出部7によってMHPの数を数える期間における最小発振波長λaと最大発振波長λbと信号抽出部7の計数結果とから、レーザ光の光軸方向にある物体と半導体レーザ1との距離Lを算出する(図7ステップS101)。この距離算出方法は、例えば特開2010−210382号公報に開示されており、周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0035】
続いて、演算部8の判別部84は、距離算出部83が算出した距離Lの値から半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部かどうかを判別する(図7ステップS102)。図9に示すように縦軸に距離L、横軸に時間tをとった場合、距離算出部83が算出する距離Lの値は、半導体レーザ1からのレーザ光が校正治具12に当たっているときに小さくなり、レーザ光がウェブ11に当たっているときに大きくなる。
【0036】
したがって、判別部84は、例えば距離Lが減少し且つこの減少時の距離Lが微分不可能であるときを校正治具12へのレーザ光の照射が始まったときと判断することができ、この減少の後に距離Lが増加し且つこの増加時の距離Lの単位時間当たりの変化量の絶対値が所定値以上であるときを校正治具12へのレーザ光の照射が終わったときと判断することができ、半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部である期間(図9のJt)を検出することができる。
【0037】
演算部8の校正部85は、判別部84の判別結果から、半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部である期間中の表面速度Vの積分値Iを算出し、この積分値Iと校正治具12の定尺部の既知の長さJLとから校正係数αを以下のように算出する(図7ステップS103)。
α=JL/I ・・・(4)
【0038】
そして、校正部85は、算出した校正係数αを速度算出部82に設定して、校正係数αの値を更新する(図7ステップS104)。以上で、速度校正処理が終了する。こうして、半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部である期間中の表面速度Vの積分値Iと校正治具12の定尺部の既知の長さJLとが等しくなるように、表面速度Vを校正することができる。以降の速度算出処理では、速度校正処理で更新した校正係数αの値が使用される。
【0039】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、距離算出部83が算出した距離Lの値から半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部かどうかを判別しているが、距離比例個数NLの値から半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部かどうかを判別するようにしてもよい。図10に示すように縦軸に距離比例個数NL、横軸に時間tをとった場合、距離比例個数算出部81が算出する距離比例個数NLの値は、半導体レーザ1からのレーザ光が校正治具12に当たっているときに小さくなり、レーザ光がウェブ11に当たっているときに大きくなる。
【0040】
したがって、判別部84は、例えば距離比例個数NLが減少し且つこの減少時の距離比例個数NLが微分不可能であるときを校正治具12へのレーザ光の照射が始まったときと判断することができ、この減少の後に距離比例個数NLが増加し且つこの増加時の距離比例個数NLの単位時間当たりの変化量の絶対値が所定値以上であるときを校正治具12へのレーザ光の照射が終わったときと判断することができ、半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部である期間(図10のJt)を検出することができる。
【0041】
校正部85の動作は第1の実施の形態で説明したとおりである。こうして、第1の実施の形態において距離Lの代わりに距離比例個数NLを用いて、半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12の定尺部かどうかを判別することができる。
【0042】
[第3の実施の形態]
第1〜第2の実施の形態では、速度校正処理時に断面が長方形の校正治具12を使用しているが、このような形状の校正治具12の場合、半導体レーザ1からのレーザ光が校正治具12の側面に当たることにより、校正治具12の定尺部の始点、終点の判断がし辛くなる。
【0043】
そこで、校正治具12の代わりに、図11に示すように半導体レーザ1からのレーザ光が当たる上面が既知の長さJLの定尺部となる、断面が台形の校正治具12aを使用してもよい。この台形の上底の長さがJLであり、下底の長さDLは上底よりも短い(JL>DL)。ウェブ11の垂線13に対する校正治具12aの側面の傾きφは、半導体レーザ1からのレーザ光の光軸がウェブ11に対してなす角度θ以上であることが好ましい。
【0044】
こうして、本実施の形態では、校正治具12の代わりに校正治具12aを用いることにより、第1〜第2の実施の形態と比較して、表面速度Vの校正誤差を更に改善することができる。
なお、ウェブ11の搬送方向に対して校正治具12aが傾くことによる校正誤差を防ぐため、第1の実施の形態と同様に校正治具12aは真上から見たときの直径がJLの平面視円形であることが好ましい。また、校正治具12aは、ウェブ11の搬送方向と垂直な1対の辺のうち一方が上底で他方が下底の平面視台形であってもよい。この台形の高さがJLとなる。
【0045】
[第4の実施の形態]
第1〜第3の実施の形態では、距離算出部83が算出する距離の分解能以上の厚みを有する校正治具12,12aの上面が既知の長さJLの定尺部となっているが、距離算出部83が算出する距離の分解能以上の深さを有する開口部を既知の長さJLの定尺部としてもよい。つまり、校正治具12,12aの代わりに、図12に示すように長さJLの開口部14を備えた校正治具12bを使用してもよい。開口部14は、上記のとおり距離の分解能以上の深さを有するものであればよく、校正治具12bを貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。
【0046】
図13に示すように縦軸に距離L、横軸に時間tをとった場合、距離算出部83が算出する距離Lの値は、半導体レーザ1からのレーザ光が校正治具12bの外枠部15に照射されているときに小さくなり、レーザ光がウェブ11または校正治具12bの開口部14に照射されているときに大きくなる。距離比例個数算出部81が算出する距離比例個数NLについても図13と同様の変化を示す。
【0047】
したがって、判別部84は、例えば距離Lがいったん減少した後に増加し且つこの増加時の距離Lが微分不可能であるときを校正治具12bの定尺部へのレーザ光の照射が始まったときと判断することができ、この増加の後に距離Lが減少し且つこの減少時の距離Lの単時間当たりの変化量の絶対値が所定値以上であるときを校正治具12bの定尺部へのレーザ光の照射が終わったときと判断することができ、半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12bの定尺部である期間(図13のJt)を検出することができる。
【0048】
また、判別部84は、例えば距離比例個数NLがいったん減少した後に増加し且つこの増加時の距離比例個数NLが微分不可能であるときを校正治具12bの定尺部へのレーザ光の照射が始まったときと判断することができ、この増加の後に距離比例個数NLが減少し且つこの減少時の距離比例個数NLの単時間当たりの変化量の絶対値が所定値以上であるときを校正治具12bの定尺部へのレーザ光の照射が終わったときと判断することができ、半導体レーザ1の光軸方向に存在する物体が校正治具12bの定尺部である期間を検出することができる。
【0049】
校正部85の動作は第1の実施の形態で説明したとおりである。こうして、第1〜第2の実施の形態において校正治具12の代わりに校正治具12bを用いても、第1〜第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、ウェブ11の搬送方向に対して校正治具12bが傾くことによる校正誤差を防ぐため、校正治具12bの開口部14は真上から見たときの直径がJLの平面視円形であることが好ましい。また、校正治具12bは、ウェブ11の搬送方向と垂直な1対の辺のうち一方が上底で他方が下底の平面視台形であってもよい。この台形の高さがJLとなる。
【0050】
[第5の実施の形態]
第4の実施の形態では、開口部14の断面形状が長方形の校正治具12bを使用しているが、このような形状の校正治具12bの場合、半導体レーザ1からのレーザ光が開口部14の側面に当たることにより、校正治具12bの定尺部の始点、終点の判断がし辛くなる。
【0051】
そこで、校正治具12bの代わりに、図14に示すように断面が台形の開口部14cを備えた校正治具12cを使用してもよい。この台形の上底の長さがJLであり、下底の長さBLは上底よりも長い(JL<BL)。第4の実施の形態と同様に、開口部14cは、距離算出部83が算出する距離の分解能以上の深さを有するものであればよく、校正治具12cを貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。ウェブ11の垂線13に対する開口部14cの側面の傾きφは、半導体レーザ1からのレーザ光の光軸がウェブ11に対してなす角度θ以上であることが好ましい。
【0052】
こうして、本実施の形態では、校正治具12bの代わりに校正治具12cを用いることにより、第4の実施の形態と比較して、表面速度Vの校正誤差を更に改善することができる。
なお、ウェブ11の搬送方向に対して校正治具12cが傾くことによる校正誤差を防ぐため、第4の実施の形態と同様に校正治具12cの開口部14cは真上から見たときの直径がJLの平面視円形であることが好ましい。また、校正治具12cは、ウェブ11の搬送方向と垂直な1対の辺のうち一方が上底で他方が下底の平面視台形であってもよい。この台形の高さがJLとなる。
【0053】
なお、第1〜第5の実施の形態では、校正治具12,12a,12b,12cの材質について説明していないが、校正治具12,12a,12b,12cはウェブ11に搭載可能なものであれば特に材質は問わない。
【0054】
また、第1〜第3の実施の形態では、ウェブ11の搬送方向に沿った断面が四角形の校正治具12,12aを用いたが、これに限るものではなく、校正治具12,12aは以下のような3つの条件を満たすものであればよい。
(A)定尺部の始点と終点において半導体レーザ1からの絶対距離は微分不可能。
(B)定尺部の始点と終点の半導体レーザ1からの絶対距離が等しい。
(C)始点と終点を結ぶ辺は直線か絶対距離がなだらかに変化する曲線。
【0055】
上記の(A)〜(C)の条件を満たす最良の形状の校正治具12,12aは、断面が四角形の板状の部材であるが、上面がなだらかな曲面の板状の部材であってもよい。
また、第4、第5の実施の形態では、ウェブ11の搬送方向に沿った断面が四角形の開口部を備えた校正治具12b,12cを用いたが、校正治具12b,12cの開口部は上記の(A)〜(C)の条件を満たすものであればよい。上記の(A)〜(C)の条件を満たす最良の形状の校正治具12b,12cは、断面が四角形の開口部を備えた部材であるが、開口部の底面がなだらかな曲面の板状の部材であってもよい。
【0056】
第1〜第5の実施の形態において少なくとも信号抽出部7,7aと演算部8,8aとは、例えばCPU、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第5の実施の形態で説明した処理を実行する。
【0057】
なお、第1〜第5の実施の形態では、搬送装置によって送出側から受取側まで搬送する物体の例としてウェブを例に挙げて説明したが、これに限るものではなく、他の物体に本発明を適用することも可能である。
また、第1〜第5の実施の形態では、ウェブ上に校正治具を搭載して表面速度の校正を行う例について説明したが、これに限るものではなく、搬送する物体の一部が第1〜第5の実施の形態の校正治具12,12a,12b,12cを構成していてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、搬送装置によって送出側から受取側まで搬送中の物体であるウェブの表面速度を測定する技術に適用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1…半導体レーザ、2…フォトダイオード、3…レンズ、4…レーザドライバ、5…電流−電圧変換増幅部、6…フィルタ部、7,7a…信号抽出部、8,8a…演算部、9…表示部、10…センサモジュール、11…ウェブ、12,12a,12b,12c…校正治具、14,14c…開口部、15…外枠部、70…2値化部、71…周期測定部、80…記憶部、81…距離比例個数算出部、82,82a…速度算出部、83…距離算出部、84…判別部、85…校正部、86…基準周期算出部、100…送出側ガイド軸、101…受取側ガイド軸、102…送出側ロール、103…受取側ロール、104…制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14