特許第6126723号(P6126723)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6126723導電率測定システムのキャリブレーション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6126723
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】導電率測定システムのキャリブレーション
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/06 20060101AFI20170424BHJP
   G01R 27/22 20060101ALI20170424BHJP
   G01R 35/00 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
   G01N27/06 Z
   G01R27/22
   G01R35/00 J
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-82111(P2016-82111)
(22)【出願日】2016年4月15日
(62)【分割の表示】特願2011-160838(P2011-160838)の分割
【原出願日】2011年7月22日
(65)【公開番号】特開2016-145838(P2016-145838A)
(43)【公開日】2016年8月12日
【審査請求日】2016年5月12日
(31)【優先権主張番号】12/843,387
(32)【優先日】2010年7月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511178706
【氏名又は名称】メトラー−トレド・ソーントン,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー・ベヴィラックァ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・マンスール
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッド・ダブリュー・マーシュ
(72)【発明者】
【氏名】シャオシン・フェン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ジー・クニッキ
【審査官】 續山 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−148926(JP,A)
【文献】 特開2005−114575(JP,A)
【文献】 特開2005−114697(JP,A)
【文献】 実開昭60−183873(JP,U)
【文献】 特開平03−138553(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3032755(JP,U)
【文献】 特開平11−101831(JP,A)
【文献】 実開平03−110371(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0189936(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/06
G01R 27/22
G01R 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定回路及び少なくとも一対の電極を有するセンサと電気的連通した送信機を備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法であって、
前記送信機と前記センサとの間にコネクタを介在させる工程と、
既知の値の少なくとも一つの抵抗器を有するキャリブレーターを前記コネクタに取り付ける工程と、
前記少なくとも一つの抵抗に対して未処理の抵抗値を測定する工程と、
第1のキャリブレーションファクタを画定するために、前記少なくとも一つの抵抗器の既知の値と測定された未処理の抵抗値を比較する工程
前記電極を前記測定回路から電子的に切断する工程と、を備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項2】
請求項1記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法において、
送信機は、ディスプレイとユーザーインターフェースとを含み、
前記方法は、さらに、ユーザーにキャリブレーション指示を提供するメニューをディスプレイ上に表示することを備える、デジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項3】
ディスプレイ及びユーザーインターフェースを含む送信機と、電極、温度測定デバイス及び測定回路を含むセンサと、を有するデジタル導電率測定システムであって、当該送信機が当該センサと連通するデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法であって、
キャリブレーションシステムを提供する工程であって、当該キャリブレーションシステムが、
少なくとも第1ポートに第1端部と第2ポートに第2端部を有するコネクタと、
既知の値の少なくとも一つの抵抗器を有するキャリブレーターとを含むキャリブレーションシステムを提供する工程と、
前記電極及び前記温度測定デバイスを前記測定回路から分離する工程と、
前記センサを前記コネクタの前記第1ポートに取り付ける工程と、
前記キャリブレーターを前記コネクタの前記第2ポートに取り付ける工程と、
ユーザーにキャリブレーション指示を提供するメニューを前記送信機の前記ディスプレイ上に表示する工程と、
前記キャリブレーターの前記少なくとも一つの抵抗器を選択する工程と、
前記選択されたキャリブレーターの抵抗器の既知の値を前記送信機に入力する工程と、
前記選択された少なくとも一つの抵抗器に対して未処理の抵抗値を測定する工程と、
前記選択された抵抗器の前記既知の値及び前記未処理の抵抗値を前記送信機及び/又は前記センサのメモリに格納する工程と、
数学的キャリブレーションファクタを画定する工程と、
前記キャリブレーションファクタを前記メモリに格納する工程
を備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法において、
キャリブレーターは、存在する各抵抗器間に選択を許容するスイッチを含むデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法において、
測定回路と、電極及び/又は温度測定デバイスとの間に開回路を生じるセンサスイッチを提供することを更に備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法において、
測定回路は、少なくとも一つのサブ回路を含み、前記方法は、キャリブレーションに対して各サブ回路を分離することを更に備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項7】
請求項6記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法において、
各サブ回路に対して一連のキャリブレーションポイントを提供するために各サブ回路に対してキャリブレーションを繰り返すことを更に備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法において、
送信機は、センサとワイヤレス通信であるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法において、
電極と測定回路との間及び/又は温度測定デバイスと測定回路との間に介在されたセンサスイッチ(42)を提供することを更に備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートする方法。
【請求項10】
デジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステムであって、
デジタル導電率測定システム
開回路に配置された少なくとも一つの電極及び測定回路を有するセンサと、
ユーザーにキャリブレーション指示を表示するためのディスプレイ及びユーザーインターフェースを有する送信機と、
前記センサ及び/又は前記送信機のメモリデバイスであって、当該送信機が当該センサと連通するメモリデバイスとを含み、
デジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムは、
第1ポートを有する第1端部と、第2ポートを有する第2端部とを有し、当該第1ポートにおいて前記センサに取り付けられたコネクタと、
既知の抵抗値の少なくとも一つの抵抗器を有し、前記第2ポートにおいて前記コネクタに取り付けられたキャリブレーターと
前記測定回路と前記電極との間及び/又は当該測定回路と温度測定デバイスとの間に介在されたセンサスイッチと、を備え
前記センサスイッチは、作動されたときに前記測定回路から前記電極及び/又は前記温度測定デバイスを電気的に分離する、デジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステム。
【請求項11】
請求項10記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステムにおいて、
送信機は、センサとワイヤレス通信するようになっているデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステム。
【請求項12】
請求項10記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステムにおいて、
コネクタは、さらに、第2端部に第3ポートを備え、送信機は第3ポートにおいてコネクタに接続されるデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステム。
【請求項13】
請求項10乃至12のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステムにおいて、
測定回路は少なくとも一つのサブ回路を有し、
前記システムは、キャリブレーションのために各サブ回路を分離するようになっているデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステム。
【請求項14】
請求項10乃至13のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステムにおいて、
キャリブレーターは、キャリブレーターに存在する各抵抗器間に選択を許容するスイッチを含むデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステム。
【請求項15】
請求項10乃至14のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステムにおいて、
センサは、測定回路と連通する温度抵抗デバイスを含むデジタル導電率測定システムをキャリブレートするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書中に記載された本発明の例示的な実施形態は、概ね、流体の電気伝導度の測定に関する。より具体的には、本明細書中に記載された本発明の例示的な実施形態は、デジタル導電率測定システムのキャリブレーションに関する。
【背景技術】
【0002】
電気伝導度の測定は、一般的に、産業プロセスの間研究室で行われ、他の環境では、化学プロセス及びイオン性不純物の測定、制御又は監視の手段として行われる。そのような測定は、100年以上にわたって行われている。電気伝導度の測定は、イオンのng/L濃度からkg/L濃度までを検出することが可能な計測器で測定されることができる監視プロセスの繊細な手段である。
【0003】
イオンは、正味の正または負の電荷を運ぶ化学種であり、導電性の定義にある。導電率測定は、イオン濃度に比例しているものの、すべてのイオンが異なるイオンの移動度(電荷を運ぶに関する能力や効率性)があるので導電率測定は、特定の化学物質の濃度を区別することができない。しかしながら、知られている化学物質を有するよく理解されたアプリケーションのために、導電性を決定することは、イオン濃度を測定するための優れた分析工業用ツールである。マイクロエレクトロニクス、ライフサイエンス、および発電のアプリケーションで見られる高純度の水処理システムなどの他のアプリケーションでは、導電率がイオン性不純物を測定するための優れた分析ツールである。
【0004】
典型的なアナログ導電率測定システムは、測定される流体に直接接触するセンサで構成される。典型的にAC測定電子機器、読み出し又は他の視覚ディスプレイ、計測器制御機能のためのソフトウェアメニュー、及び、プログラム可能なロジックコントローラ(“PLC”)又は産業用制御システムに使用されるデータ収集システムなどの外部デバイスに連通するための他の手段を含む、個別のマイクロ制御送信機は、導電率測定システムなどに典型的存在する。通常クイックディスコネクトを有するケーブルは、通常センサに送信機を接続するために使用される。
【0005】
従って、典型的なアナログ導電率の測定システムはセンサ、送信機、および接続の手段で構成される。アナログの電気伝導度(または抵抗率=1/伝導率)測定技術は、二つ(又はそれ以上)の電気的に伝導する電極に接続されたAC抵抗測定回路の使用を含む。電極は、電気的に絶縁する材料で分離された、機械的に剛性及び不変幾何学的な構成で組み立てられる。電極の分離及び固定された幾何学の電極の領域は、センサの“セル定数”(“cc”)として伝統的に知られている。流体の導電率を測定するために、センサは流体に浸漬し、電極間に存在する流体の抵抗は、交流抵抗測定回路で測定される。
【0006】
電極間の流体の抵抗は、電極間の距離に直接比例する。そのため、抵抗測定は、電極間の距離に合わせて調整または標準化する必要がある。同様に、電極間の流体の抵抗は、電極の表面積に反比例する。このように、抵抗測定は、電極の表面積に合わせて調整または標準化する必要がある。その結果、測定された抵抗は、抵抗率=抵抗/セル定数及び導電率=1/抵抗率に従ってセル定数=電極/電極の表面領域の分離であるようにセル定数に対して調整されまたは標準化される。
【0007】
それは、イオン濃度に比例する導電性である。セル定数は、他の従来の手順にしたがって決定することができる。
【0008】
アナログセンサの場合、測定システムの完全なキャリブレーションは、一定の規制基準および/または適切なキャリブレーションのプラクティスを満たすために必要とされる。アナログセンサの場合は、標準のキャリブレーションのプラクティスは、測定用電子機器からセンサを切断し、既知の値を有する抵抗器を測定用電子機器に取り付け、必要に応じて、測定用電子機器を調整することである。アナログセンサの検証も同様に行うことができる。アナログセンサの場合、センサは、測定用電子機器から切断され、既知の値を有する抵抗器は、電子機器に接続される。測定電子機器の出力は、既知の値を有する抵抗器の抵抗値と比較される。比較が許容限度内であれば、キャリブレーションは必要とされない。
【0009】
AC測定用電子機器は、通常、アナログ伝導率測定システムの送信機に配置されているので、この測定用電子機器のキャリブレーション手法が可能である。マルチポイントキャリブレーション機能が単一の回路を、目盛りを正しく調整するために採用されている場合、この手順を繰り返す必要がある。通常の場合、デザインに組み込まれた多数のAC抵抗測定サブ回路である場合、この手順が再度繰り返される。これらのサブ回路は、多数の測定範囲を提供するために利用されることができる。ひとたび測定回路が確認され及び/又は調整されると、追跡可能な抵抗は切断され、センサは再び測定電極に取り付けられる。本明細書中に使用されるように、用語“追跡可能な抵抗器”は、既知の値を有する抵抗器を指す。
【0010】
キャリブレーション処理の次のステップは、センサのセル定数を確認及び/又は調整することである。これをするために、センサは、知られている追跡可能な導電性の溶液に浸漬され、センサのセル定数は、様々な計算
● 新しいcc=古いcc×(基準導電率)/(測定された導電率)
又は
● 新しいcc=(測定された抵抗値)/(基準抵抗率)
又は
● 新しいcc=(測定された抵抗値)×(基準導電率)
に基づいて計算される。
【0011】
一般的には、完全なアナログ伝導率測定システム(測定回路及びセル定数の両方)のキャリブレーションは、その後、完了する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
デジタル導電率センサは、導電率を測定するために使用される。デジタル導電率センサは、アナログ導電率センサと機能的に同等であるが、多数の利点を有する。アナログ導電率センサでは、アナログAC抵抗信号は、特別な注意が払われていない限り、ケーブルの長さ、外部のノイズ、および他の手段によって容易に分解される。対照的に、デジタル導電率センサの送信機は、AC測定回路が直接センサの電極に接続されている場合を除き、アナログ導電率トランスミッタのすべての機能を備える。ケーブルはまたセンサに送信機を接続するために使用される。しかしながら、デジタル導電率測定システムの電極とAC測定システムの間の小さな分離(例えば、1インチ未満(2.54cm未満))は、アナログ伝導率測定システムと比較して有意な固有の測定上の利点だけでなく、測定範囲と精度の面で優れたパフォーマンスを提供する。デジタル導電率測定システムのAC測定回路は、任意の信号を劣化させることなく長距離にわたって送信機にケーブルによって送信できるデジタル信号にすべてのアナログ信号を変換する。
【0013】
デジタル導電率測定システムの課題の一つは、センサへのAC測定回路の直接統合がセンサからの測定回路のその後の切断を禁止していることである。より具体的には、この測定回路とセンサの統合は、アナログ伝導率測定システムのキャリブレーションに関連付けられている方法で、測定回路のキャリブレーションを妨げる
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の概念の例示的な実施形態は、デジタル導電率測定システムの電子回路のための既知のキャリブレーション及び/又は検証方法論、またハードウェアまたはソフトウェアのキャリブレーションツールは、存在しないという認識に基づいている。さらに、本発明の概念の例示的な実施形態は、良好なキャリブレーションの実施に準拠すること、およびいくつかのケースでは、センサのセル定数とは別のAC測定回路の薬学論キャリブレーションに応じることが必要とされる認識に基づく。従って、本明細書中に記載された例示的な実施形態は、センサのセル定数とは別のAC測定回路のキャリブレーションを含む、デジタル導電率測定システムの電子回路を正確に目盛りを測定するためのシステム及び方法を提供する。
【0015】
一般的に、本明細書中に記載された例示的な実施形態は、3つのポートを有するコネクタ、特に、センサとデジタル導電率測定システムの送信機との間に介在されたYコネクタを提供する。送信機は、ケーブルでYコネクタに接続される。センサは、AC測定回路のための電極を含む。送信機は、ディスプレイとユーザー入力を有する。また、キャリブレーターは、Yコネクタに接続される。キャリブレーターは、スイッチ、及び、目盛り測定される各AC測定範囲に対して既知の値を有する少なくとも一つの選択可能な抵抗器を有する。
【0016】
デジタル導電率測定システムを目盛り測定(キャリブレート)するためには、開回路は、センサの電極間に作られる。開回路は、電極が乾燥することによって、または測定回路から電極を電子的に切断するセンサスイッチによって、作られる。そして、送信機は、ディスプレイを通してユーザーにキャリブレーション指示を提供する。追跡可能な抵抗器は、キャリブレーターのスイッチまたは既知の値が取り付けられた単一の抵抗器を持っているキャリブレーターを使用して選択される。ユーザーは、送信機に抵抗の既知の値を入力する。そして、AC測定回路は、選択された抵抗器の未処理の抵抗値を測定する。既知の値と測定された未処理の値は、送信機および/またはセンサの不揮発性メモリに格納され、キャリブレーションファクタは、計算されて、送信機及び/又はセンサの不揮発性メモリに格納される。これにより、サブ回路に対してキャリブレーションファクタを提供する。サブ回路に対してキャリブレーションに対してより多くのキャリブレーション値が必要とされる場合、ユーザーは、スイッチを使用して別の抵抗器を選択し、キャリブレーションステップが繰り返される。したがって、各抵抗器は様々な既知の抵抗値を有する。
【0017】
多数のサブ回路を有するデジタル導電率測定システムでは、ステップは、各サブ回路の各キャリブレーション値に対して繰り返される。ひとたび全てのキャリブレーションファクタがメモリに格納されると、Yコネクタは取り除かれ、送信機から導くケーブルは、センサに再び取り付けられ、デジタル導電率測定システムは、作動を準備する。
【0018】
デジタル導電率測定システムの別の構成では、センサは、抵抗温度デバイス(“RTD”)又は他の適当な抵抗に基づいた温度測定デバイスを含む。AC測定回路の温度測定回路、サブ回路を目盛り測定するために、RTDは、測定回路とセンサとの間に介在されたセンサスイッチを使用することによって測定回路から電気的に切断される。ひとたび、RTDが測定回路から切断されると、温度のキャリブレーションモードが開始される。そして、送信機は、送信機のディスプレイを通じてユーザーにキャリブレーション指示を提供する。既知の値を有する温度抵抗器は、キャリブレーターのスイッチまたは既知の値が取り付けられた単一の抵抗器を持っているキャリブレーターを使用して選択される。それから、ユーザーは、ユーザーインターフェースを介して送信機に抵抗の値を入力できる。次に、AC測定回路の温度測定回路は、抵抗器の未処理の抵抗値を測定し、未処理の抵抗値及び既知の温度抵抗値をキャリブレーションファクタとしてメモリに格納する。より多くの温度キャリブレーションポイントが必要な場合、ユーザーは、別のキャリブレーターを取り付けるか、異なる抵抗器を選択して、キャリブレーションステップが繰り返される。
【0019】
温度測定デバイスを有するセンサをもつデジタル導電率測定システムに対して、温度測定回路及び/又はAC測定回路をキャリブレートすることができる。温度測定回路のキャリブレーションは、好ましくは、測定回路のキャリブレーションに先立って行われる。
【0020】
また、キャリブレーションの方法およびシステムは、送信機とセンサとの間に無線通信を有するデジタル導電率測定システムで使用することができる。この構成では、コネクタは、センサとキャリブレーターとの間に介在される。電極及び/又はRTDが回路から切断された後、キャリブレーションは上述のように処理される。
【0021】
上述の方法及びシステムは、デジタル導電率測定システムの既存のキャリブレーションが正しいことを検証するために使用される。検証中、送信機は、ユーザーに一連のメニュー指示を再度表示する。そして、ユーザーは、測定された抵抗値を、既知または基準抵抗値と比較する。この場合では、調整は行われない。むしろ、比較だけがさらに調整が必要かどうかを判断するために提供される。
【0022】
上述の機能に加えて、他の態様が、いくつかの図面にわたる同様の参照符号が同一または同等の特徴を参照する図面及び例示的な実施形態の以下の記述から容易に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1明細書中に記載されたキャリブレーションのためのシステム及び方法の例示的な実施形態から利益を得る代表的なデジタル導電率測定システムを示す図である。
図2ジタル導電率測定システムのキャリブレーションのためのシステム及び方法の例示的な実施形態を示す図である。
図3ジタル導電率測定システムのキャリブレーションのためのシステム及び方法の例示的な実施形態を示す簡易的な回路図である。
図4TDを有するデジタル導電率測定システムのキャリブレーションのためのシステム及び方法の例示的な実施形態を示す簡易的な回路図である。
図5明細書中に記載されたキャリブレーションのためのシステム及び方法の例示的な実施形態から利益を得るセンサとワイヤレス通信の送信機とを有するデジタル導電率測定システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の概念が、本発明の全ての可能な実施形態がではないがいくつかの実施形態が示された添付の図面を参照にして以下により完全に記載される。図1は、明細書中に記載されたシステム及び方法の例示的な実施形態を用いて目盛りを正しく調整される(キャリブレーションされる)デジタル導電率測定システム2を概略的に示す。図示のように、このデジタル導電率測定システム2は、センサ4を含む。センサ4は、二つ(又はそれ以上)の電気導電性の電極6を備え、測定される流体に直接接触して配置されるように設計される。そのようなデジタル導電率測定システム2では、(図3に示された)AC測定回路30は、センサ4に直接的に取り付けられ、センサ4に収容される。
【0025】
また、マイクロプロセッサ制御送信機8が提供され、マイクロプロセッサ制御送信機8は、表示装置又はディスプレイ10、計測器制御機能のためのソフトウェアメニュー、及び、PLCや産業用制御システムに使用されるデータ収集システムなどの外部デバイスと通信するための他の手段を有する。また、マイクロプロセッサ制御送信機8は、ユーザーインターフェース12を有し、それによって、ユーザーは、メニューからオプションを選択し、抵抗値を入力する。用語の送信機8は、本明細書中に記載された機能を実行することができるあらゆる装置にすることができる。特に、マイクロプロセッサ制御送信機8は、コンピュータ、PDA、スマートフォン、又は他の同様なデバイスを含むがこれらに限定されない、センサ4からのデジタル信号を受信することができるあらゆるデバイスにすることができる。ケーブル14は、センサ4とマイクロプロセッサ制御送信機8との間に介在し、それらの通信を容易にする。ケーブル14は、センサ4に接続する第1端部16と、マイクロプロセッサ制御送信機8に接続する第2端部18とを有する。ケーブル14は、センサ4及びマイクロプロセッサ制御送信機8の双方に対するケーブル14の容易な取り外し及び取り付けを可能にするクイックディスコネクト機能を有する。
【0026】
回路30と電極6との間の間隔は、小さく、好ましくは、1インチ(2.54cm)未満である。この小さな間隔は、十分な本来の測定の利点を提供し、測定範囲及び精度の点で製造を向上する。回路30は、全てのアナログ信号を、あらゆる信号の効率低下なしで長距離にわたってマイクロプロセッサ制御送信機8までケーブル14によって送信できるデジタル信号に変換する。
【0027】
図2及び図3は、デジタル導電率測定システムのための本発明のキャリブレーションシステム及び方法の例示的な実施形態を概略的に示す。図2は、本発明のキャリブレーションシステムの例示的な実施形態の構成を示す概略図を示す。図3は、本明細書中に記載されたキャリブレーションシステムの例示的な実施形態の概略回路図を提供する。
【0028】
キャリブレーションを開始するために、最初に、送信機8が第2端部18においてケーブル14に接続されていることを確認される。次に、センサ4は、電極6間の開回路が生じられるように浸けられている流体から取り除かれる。次に、センサ4は、ケーブル14の第1端部16から切断される。センサ4に内部スイッチ42(図4に示す)を有するデジタル導電率測定システム2では、センサスイッチ42は、流体から電極を取り除くよりも、電極6をAC測定回路30から切断するのに使用される。
【0029】
第1端部にある第1ポート22と、第2端部にある第2ポート24及び第3ポート26とを有するYコネクタ20が、提供され、センサ4と送信機8との間に介在される。用語Yコネクタは本明細書中に使用されるが、Tコネクタを含むがこれに限定されない、少なくとも3つのポートを有するあらゆるコネクタがここで使用されるということを当業者に理解されるべきである。Yコネクタ20は、第1ポート22でセンサ4に取り付けられる。ケーブル14の第1端部16は、第2ポート24においてYコネクタ20の第1端部に取り付けられる。キャリブレーター28は、第3ポート26においてYコネクタ20の第2端部に取り付けられる。キャリブレーター28は、追跡可能な抵抗器を含むデバイスである。他の例示的な実施形態では、キャリブレーター28は、追跡可能な抵抗器の堆積を含み、それに提供されたスイッチ32は、目盛り測定される回路に接続された個々の抵抗器を選択するのに使用される。本明細書中で使用されるように、用語“抵抗器”は、電気模擬抵抗器及びスイッチコンデンサーを含むがこれらに限定されない、抵抗器又はその機能的等価物を意味するために使用される。
【0030】
Yコネクタ20は、キャリブレーター28からAC測定回路30(図3参照)までの選択された距離を接続する。AC測定回路30は、二組の信号ピン36を有する。一組は、電極6に接続されるが、他の組は、キャリブレーター28の選択された抵抗器に接続するSIG+出力及びSIG−出力に接続される。いくつかの例示的な実施形態では、センサ4は、キャリブレーター28の一つ又は複数の抵抗器をAC測定回路30に接続する手段を提供する余分なコネクタを有する。いくつかの例示的な実施形態では、Yコネクタ20は、少なくとも一つのシールド抵抗器38を有する。シールド抵抗器38は、キャリブレーション処理中の電気ノイズを低減する。
【0031】
図2に示された構成では、AC測定回路30は、センサ電極6及びキャリブレーター28の一つ又は複数の抵抗器に並列に接続される。センサ電極6が乾燥している場合は、電極6間に開回路抵抗がある。従って、測定された抵抗は、キャリブレーター28の選択された抵抗器の抵抗と等しい。
【0032】
ひとたび、キャリブレーションシステムが適当に接続されると、送信機のディスプレイ10は、キャリブレーション機能を選択するようにユーザーに指示する。他の例示的実施形態では、送信機8は、Yコネクタ20及びキャリブレーター28への接続がなされた後に自動的にキャリブレーションモードに入る。デジタル導電率測定システム2を目盛り測定するために、送信機8のメニュー駆動ソフトウェアは、ユーザーに名目であるが既知の値の抵抗器R1refを選択するように指示する。ユーザーは、キャリブレーター28のスイッチ32を介して、あるいは、対応する周知の値をもつ単一の抵抗器R1refを有するキャリブレーターを取り付けることによって、抵抗器R1refを選択する。キャリブレーター28内の抵抗器の数値は、目盛り測定されるサブ回路の動作範囲内になるように選択される。
【0033】
完全な測定回路30には多数のサブ回路がある。第1のサブ回路C1は選択され、送信機のファームウェア及びセンサは、回路30にサブ回路C1使用して測定させる。次に、抵抗器R1refの追跡可能な値は、ユーザーインターフェース12を使用することによって送信機8に入力される。測定回路30は、選択されたサブ回路C1を使用して未処理の抵抗値R1measを測定し報告する。二つの抵抗値R1refとR1measは、送信機8及び/又はセンサ4のメモリに格納される。
【0034】
デジタル導電率測定システムを適当に目盛り測定するためには、各サブ回路に対して複数のキャリブレーション値を使用する必要がある。多数のキャリブレーション値が必要とされる場合、送信機8のメニュー駆動ソフトウェアは、ユーザーにスイッチ32を介してキャリブレーター28の第2の抵抗器R2refを選択するように指示する。キャリブレーター28が単一の追跡可能な抵抗器だけを含む例示的な実施形態では、キャリブレーター28は、R2refに対応する知られた値を有する抵抗器が使用される。デジタル導電率測定システム2のファームウェアは、測定回路30をサブ回路C1に残存させる。次に、ユーザーは、抵抗器R2refの新しい追跡可能な値を入力し、測定回路30は、サブ回路C1を使用して、未処理の抵抗器R2measを測定し報告する。その二つの抵抗値R2refとR2measは、送信機8及び/又はセンサ4のメモリに格納される。これらのステップは、サブ回路C1に必要とされる多くのキャリブレーション値に対して繰り返される。次に、デジタル導電率測定システム2は、キャリブレーションファクタを数学的に画定し、センサ4及び/又は送信機8の不揮発性メモリにそのキャリブレーションファクタを格納する。これは、AC測定回路30の完全なキャリブレーションをために必要とされる、存在する各サブ回路C2、C3、C4・・・Cnに対して繰り返される。
【0035】
デジタル導電率測定システム2のキャリブレーションが完了した後、Yコネクタ20は、センサ4及びケーブル14から切断され、センサ4は、ケーブル14に再度取り付けられる。デジタル導電率測定システム2が再度組み合わされた後、動作を再開する準備ができる。また、上記システム及び方法は、回路の精度を検証するために利用されることができる。同様のメニュー駆動ソフトウェアを使用して、既知または基準抵抗値と測定された抵抗値を比較する。この場合では、調整がなく、さらに調整が必要かどうかを判断する比較だけである。
【0036】
図4は、センサ4が電極6及び温度測定デバイスとしてのRTD40を含むデジタル導電率測定システムのための本発明のキャリブレーションシステムおよび方法の例示的な実施形態を概略的に示す。図4に示されるように、電極6及びRTD40は、温度測定回路を含むAC測定回路30と電気的に連通する。AC測定回路30は、Yコネクタ20によってキャリブレーター28に接続される。デジタル導電率測定システム2の他の構成と同様に、センサ電極6が乾燥している場合には、電極6間に開回路抵抗がある。従って、測定された抵抗は、選択された抵抗器の抵抗と等しく、AC測定回路30は、上述したようにキャリブレーションされる。
【0037】
以下により詳細に説明されるように、(図4に示された)オプションセンサスイッチ42を有するデジタル導電率測定システム2の構成は、測定される流体から電極6を取り除く必要なしに本明細書中に記載されたシステム及び方法を使用して目盛り測定される。センサスイッチ42は、本明細書中に記載されたキャリブレーションシステム及び方法のあらゆる例示的な実施形態と組み合わせて使用できることを当業者によって理解されるべきである。
【0038】
図4に示されるように、測定回路30は、電極6及びRTD40を含むセンサ4に接続され、キャリブレーター28に接続される。キャリブレーター28は、既知の値を有する単一の抵抗器を含む。他の例示的な実施形態では、キャリブレーター28は、スイッチ32を使用して個々に選択可能な既知の値を有する複数の抵抗器を含む。RTD40を有するデジタル導電率測定システムでは、RTD40を目盛り測定するための少なくとも一つの抵抗器を有する。
【0039】
オプションセンサスイッチ42を有するデジタル導電率測定システム2では、センサスイッチ42は、センサ4と測定回路30との間に介在される。センサスイッチ42は、測定回路30と一体にされることができ、又は、測定回路30とセンサ4との間に直線状に配置されることができる。センサスイッチ42は、キャリブレーションのための回路から電極6及びRTD40を取り除くのに使用される。ひとたび、電極6が回路から取り除かれると、上述したように測定回路30のキャリブレーションが処理される。同様に、RTD40のための温度測定回路のキャリブレーションもまたひとたび回路から切断されると目盛り測定される。
【0040】
導電率のキャリブレーションと同様に、送信機のディスプレイ10は、ユーザーに温度のキャリブレーション機能を選択するように指示する。
他の例示的な実施形態では、送信機8は、キャリブレーション28が回路に配置された後に温度キャリブレーションモードに入る。
デジタル導電率測定システム2の温度特徴を目盛り測定するために、送信機8のメニュー駆動ソフトウェアは、ユーザーに既知の値を有するRTD40を目盛り測定するための抵抗器1Trefを選択するように指示する。ユーザーは、キャリブレーター28のスイッチ32を介して抵抗器R1Trefを選択する。単一の抵抗器を有するキャリブレーター28を使用する例示的な実施形態では、ユーザーは、RTD40を目盛り測定するための抵抗器1Trefを有するキャリブレーター28を取り付けることができる。抵抗器が回路に配置された後、温度抵抗値R1Trefは、ユーザーインターフェース12を使用することによって送信機8に入力される。測定回路30は、未処理の温度抵抗値R1Tmeasを測定し報告する。二つの温度抵抗値R1TrefとR1Tmeasは、温度キャリブレーション値として送信機8及び/又はセンサ4のメモリに格納される。
【0041】
測定回路30の温度測定回路を適当に目盛り測定するためには、対して複数のキャリブレーション値を使用する必要がある。多数のキャリブレーション値が必要とされる場合、送信機8のメニュー駆動ソフトウェアは、ユーザーに既知の値を有する第二の抵抗器を選択するように指示する。異なる既知の値を有する抵抗器は、異なるキャリブレーター28を取り付けることによって、あるいは、スイッチ32を使用して新しい抵抗器を選択することによって取り付けられる。二つの温度抵抗値R1TrefとR1Tmeasは、第2の温度キャリブレーション値として送信機8及び/又はセンサ4のメモリに格納される。これは、測定回路30の温度測定回路が目盛り測定されるまで必要に応じて繰り返される。
【0042】
デジタル導電率測定システム50の他の構成は、図5に示されるように、センサ4と送信機8との間で無線通信を有することができる。ワイヤレスデジタル導電率測定システム50を目盛り測定するために、コネクタ52は、センサ4とキャリブレーター28との間に介在される。ひとたび電極6が、電極を乾燥するのを許容することによって、あるいはスイッチ42を使用することによって回路から取り除かれると、ワイヤレスデジタル導電率測定システム50のキャリブレーションが上述のように処理される。また、ワイヤレスデジタル導電率測定システム50は、RTD40を含む。ひとたびRTD40がセンサスイッチ42を使用して回路から切断されると、RTD40のための測定回路のキャリブレーションもまた上述のように処理される。
【0043】
本明細書中に記載されたキャリブレーション処理を通じてユーザーを案内するために、送信機8及び/又はセンサ4は、あらかじめプログラムされることができる。プログラミングは、ディスプレイ化されたユーザーの指示を含み、抵抗器の値を入力させる。さらに、プログラミングは、各サブ回路及び多数のサブ回路に対して必要な多数のキャリブレーションの値を画定するためにハードウェアの詳細を含む。多数のサブ回路は、自動的に選択されるか、ユーザーによって摺動的に入力される。また、プログラミングは、追加のサブ回路のキャリブレーションがデジタル導電率測定システムの適当なキャリブレーションを確実にするのを許容する前に特定のサブ回路の全てのキャリブレーション値をキャリブレーションする。このプログラミングは、センサ4及び/又は送信機8の不揮発性メモリに格納されるか、異なる送信機8、キャリブレーター28及びセンサ8に適応するためにアップグレードされることができる。
【0044】
本発明は、特定の例示的な実施形態を提示して説明したが、多数の変形が本発明の知見に基づいて、例えば、個々の実施形態の例の特徴を互いに組み合わせることによって及び/又は実施形態間の個々の機能ユニットを相互入れ替えすることによって、作られることができるということが明白である。
〔態様1〕
測定回路及び少なくとも一対の電極を有するセンサと電気的連通した送信機を備えるデジタル導電率測定システムのための方法であって、
前記方法は、
送信機とセンサとの間にコネクタを介在することと、
既知の値の少なくとも一つの抵抗器を有するキャリブレーターをコネクタに取り付けることと、
少なくとも一つの抵抗に対して未処理の抵抗値を測定することと、
第1のキャリブレーションファクタを画定するために、少なくとも一つの抵抗器の既知の値と測定された未処理の抵抗値を比較することと、
を備えるデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様2〕
態様1記載のデジタル導電率測定システムのための方法において、
送信機は、ディスプレイとユーザーインターフェースとを含み、
前記方法は、さらに、ユーザーにキャリブレーション指示を提供するメニューをディスプレイ上に表示することを備える、デジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様3〕
ディスプレイ及びユーザーインターフェースを含む送信機と、電極、温度測定デバイス及び測定回路を含むセンサと、を有し、送信機はセンサと連通するデジタル導電率測定システムのための方法であって、
前記方法は、
少なくとも第1ポートに第1端部と第2ポートに第2端部を有するコネクタと、既知の値の少なくとも一つの抵抗器を有するキャリブレーターとを含むキャリブレーションシステムを提供することと、
電極及び温度測定デバイスを測定回路から分離することと、
センサをコネクタの第1ポートに取り付けることと、
キャリブレーターをコネクタの第2ポートに取り付けることと、
ユーザーにキャリブレーション指示を提供するメニューを送信機のディスプレイ上に表示することと、
キャリブレーターの少なくとも一つの抵抗器を選択することと、
選択されたキャリブレーターの抵抗器の既知の値を送信機に入力することと、
選択された少なくとも一つの抵抗器に対して未処理の抵抗値を測定することと、
選択された抵抗器の既知の値及び未処理の抵抗値を送信機及び/又はセンサのメモリに格納することと、
数学的キャリブレーションファクタを画定することと、
キャリブレーションファクタをメモリに格納することと、
を備えるデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様4〕
態様1乃至3のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムのための方法において、
キャリブレーターは、存在する各抵抗器間に選択を許容するスイッチを含むデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様5〕
態様1乃至4のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムのための方法において、
測定回路と、電極及び/又は温度測定デバイスとの間に開回路を生じるセンサスイッチを提供することを更に備えるデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様6〕
態様1乃至5のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムのための方法において、
測定回路は、少なくとも一つのサブ回路を含み、前記方法は、キャリブレーションに対して各サブ回路を分離することを更に備えるデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様7〕
態様6記載のデジタル導電率測定システムのための方法において、
各サブ回路に対して一連のキャリブレーションポイントを提供するために各サブ回路に対してキャリブレーションを繰り返すことを更に備えるデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様8〕
態様1乃至7のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムのための方法において、
送信機は、センサとワイヤレス通信であるデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様9〕
態様1乃至8のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムのための方法において、
電極と測定回路との間及び/又は温度測定デバイスと測定回路との間に介在されたセンサスイッチ(42)を提供することを更に備えるデジタル導電率測定システムのための方法。
〔態様10〕
デジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムであって、
デジタル導電率測定システムは、
開回路に配置された少なくとも一つの電極及び測定回路を有するセンサと、
ユーザーにキャリブレーション指示を表示するためのディスプレイ及びユーザーインターフェースを有する送信機と、
センサ及び/又はセンサと連通する送信機のメモリデバイスと、
を含み、
デジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムは、
第1ポートを有する第1端部と、第2ポートを有する第2端部と、を有し、第1ポートにおいてセンサに取り付けられたコネクタと、
既知の抵抗値の少なくとも一つの抵抗器を有し、第2ポートにおいてコネクタに取り付けられたキャリブレーターと、
を備えるデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステム。
〔態様11〕
態様10記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムにおいて、
送信機は、センサとワイヤレス通信するようになっているデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステム。
〔態様12〕
態様10記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムにおいて、
コネクタは、さらに、第2端部に第3ポートを備え、送信機は第3ポートにおいてコネクタに接続されるデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステム。
〔態様13〕
態様10乃至12のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムにおいて、
測定回路は少なくとも一つのサブ回路を有し、
前記システムは、キャリブレーションのために各サブ回路を分離するようになっているデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステム。
〔態様14〕
態様10乃至13のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムにおいて、
キャリブレーターは、キャリブレーターに存在する各抵抗器間に選択を許容するスイッチを含むデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステム。
〔態様15〕
態様10乃至14のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムにおいて、
センサは、測定回路と連通する温度抵抗デバイスを含むデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステム。
〔態様16〕
態様10乃至15のうちのいずれか一つに記載のデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステムにおいて、
測定回路と電極との間及び/又は測定回路と温度測定デバイスとの間に介在されたセンサスイッチを更に備え、
センサスイッチは、作動されたときに測定回路から電極及び/又は温度測定デバイスを電気的に分離するデジタル導電率測定システムをキャリブレートするためのシステム。
図1
図2
図3
図4
図5