特許第6126890号(P6126890)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6126890
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】軒先構造
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/15 20060101AFI20170424BHJP
【FI】
   E04D13/15 G
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-74468(P2013-74468)
(22)【出願日】2013年3月29日
(65)【公開番号】特開2014-198951(P2014-198951A)
(43)【公開日】2014年10月23日
【審査請求日】2015年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】笹川 拓也
(72)【発明者】
【氏名】渡部 正樹
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−054818(JP,U)
【文献】 特開平03−137346(JP,A)
【文献】 特開平02−240358(JP,A)
【文献】 特開2009−287185(JP,A)
【文献】 米国特許第06035587(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00−13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物外側へ延出するアーム部を備えた吊具と、
軒先部の下部に前記吊具によって取り付けられた軒樋と、
前記軒先部に複数繋げて設けられると共に、断面で略Vの字形状に形成され、下端部が前記軒樋内かつ前記軒樋の外形幅の中心より前記建物側に配置され、前記下端部に前記吊具を挿通させるための切欠が形成され、長手方向の端部同士が重ね部分で重ねられて形成されている第1継ぎ目部及び長手方向の端部同士が離間しており対向する当該端部同士を架け渡すよう継ぎ目接合用部材が一方の前記端部と他方の前記端部とに重ね部分で重ねられて形成されている第2継ぎ目部の少なくとも一方が設けられた軒先水切と、
を備え
前記第1継ぎ目部及び前記第2継ぎ目部における前記重ね部分には、前記重ね部分全体の面積の半分以下の面積かつ前記重ね部分の端部に沿うように接着剤が塗布又は貼り付けされている、
軒先構造。
【請求項2】
前記軒先水切の前記下端部が、前記吊具より下側に配置されている、
請求項1記載の軒先構造。
【請求項3】
前記軒先水切には、前記軒樋の長手方向に沿って前記切欠が複数形成されている、
請求項1又は請求項2記載の軒先構造。
【請求項4】
前記切欠は、前記軒樋の長手方向に沿って等間隔に配置されている、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の軒先構造。
【請求項5】
前記軒先水切の前記下端部には、前記建物外側へ向かって湾曲した湾曲部が設けられている、
請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造。
【請求項6】
前記切欠の上縁部は、軒先水切の長手方向に対して傾斜されている、
請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造。
【請求項7】
前記切欠の周縁側には、当該切欠の周縁部を前記建物外側へ折り返して形成された延設部が設けられている、
請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造。
【請求項8】
前記継ぎ目接合用部材の下縁部は、軒先水切の長手方向に対して傾斜されている、
請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造。
【請求項9】
前記軒先水切と前記継ぎ目接合用部材とは同一素材とされている、
請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軒先構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、軒樋吊具構造が開示されている。この軒樋吊具構造は、屋根板の略延長線上に雪避けカバーが保持され、雪避けカバーの前端部に軒先水切として斜板がそれぞれ軒樋吊具間に設けられる。斜板は後端部がビス等で雪避けカバーの前端部に固着されかつ下方に折れ曲がり、その先端部が軒樋の前壁に隙間を持って近接する。これにより、雨水は斜板に導かれ軒樋の前壁に沿って底壁まで確実に流れるため、雨水の跳ね上げが発生せず、鼻板が濡れることなく鼻板の汚れや腐食が防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−287185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記先行技術による場合、斜板が建物外側に近い所に設けられているため、雨量が多い場合雨水が軒樋に入らず溢れ出て軒樋外側に回り込み、結果として居住者等が容易に視認できる軒樋外側に汚だれが発生する可能性がある。また、軒樋吊具が配置された箇所には軒先水切が設けられていないため、雨水が雪避けカバーから直接軒樋へ落下し、水が跳ね上がって軒樋外側に回り込み、汚だれが発生する可能性がある。
【0005】
本発明は上記問題を考慮し、軒樋外側への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を予防する軒先構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明に係る軒先構造は、建物外側へ延出するアーム部を備えた吊具と、軒先部の下部に前記吊具によって取り付けられた軒樋と、前記軒先部に複数繋げて設けられると共に、断面で略Vの字形状に形成され、下端部が前記軒樋内かつ前記軒樋の外形幅の中心より前記建物側に配置され、前記下端部に前記吊具を挿通させるための切欠が形成され、長手方向の端部同士が重ね部分で重ねられて形成されている第1継ぎ目部及び長手方向の端部同士が離間しており対向する当該端部同士を架け渡すよう継ぎ目接合用部材が一方の前記端部と他方の前記端部とに重ね部分で重ねられて形成されている第2継ぎ目部の少なくとも一方が設けられた軒先水切と、を備え、前記第1継ぎ目部及び前記第2継ぎ目部における前記重ね部分には、前記重ね部分全体の面積の半分以下の面積かつ前記重ね部分の端部に沿うように接着剤が塗布又は貼り付けされている。
【0007】
請求項2記載の発明に係る軒先構造は、請求項1に記載の軒先構造において、前記軒先水切の前記下端部が、前記吊具より下側に配置されている。
【0008】
請求項3記載の発明に係る軒先構造は、請求項1又は請求項2に記載の軒先構造において、前記軒先水切には、前記軒樋の長手方向に沿って前記切欠が複数形成されている。
【0009】
請求項4記載の発明に係る軒先構造は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の軒先構造において、前記切欠は、前記軒樋の長手方向に沿って等間隔に配置されている。
【0013】
請求項記載の発明に係る軒先構造は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造において、前記軒先水切の前記下端部には、前記建物外側へ向かって湾曲した湾曲部が設けられている。
【0014】
請求項記載の発明に係る軒先構造は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造において、前記切欠の上縁部は、軒先水切の長手方向に対して傾斜されている。
【0015】
請求項記載の発明に係る軒先構造は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造において、前記切欠の周縁側には、当該切欠の周縁部を前記建物外側へ折り返して形成された延設部が設けられている。
【0016】
請求項記載の発明に係る軒先構造は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造において、前記継ぎ目接合用部材の下縁部は、軒先水切の長手方向に対して傾斜されている。
【0017】
請求項記載の発明に係る軒先構造は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の軒先構造において、前記軒先水切と前記継ぎ目接合用部材とは同一素材とされている。
【0018】
請求項1記載の本発明によれば、軒先部に設けられた軒先水切の下端部が、建物の吊具により固定される軒樋の外形幅の中心より建物側に配置され、下端部には吊具を挿通させるための切欠が形成されている。したがって、雨量が多い場合でも、軒先水切を伝って落ちる雨水は軒樋から溢れ出すことなく軒樋内に確実に入る。また、軒先水切に切欠が形成されたことで、吊具との干渉を避けて軒先水切の下端部を吊具よりも下側に配置することができ、さらに吊具が設けられた箇所にも吊具上部に軒先水切を配設することが可能となる。また、第1継ぎ目部では、軒先水切の長手方向の端部同士が重ねられている。したがって、継ぎ目に隙間ができず、継ぎ目より水が流入することがない。さらに、第2継ぎ目部では、軒先水切の長手方向の端部同士が離間しており、対向する当該軒先水切の端部同士を架け渡すよう継ぎ目接合(ジョイント)用部材が一方の当該軒先水切の端部と他方の当該軒先水切の端部とに重ねられている。したがって、吊具が等間隔に配置されていない場合でも、現地で切欠加工を行うことなく軒先水切を配設することが可能となる。さらにまた、第1継ぎ目部及び第2継ぎ目部には、接着剤が、塗布又は貼り付けされている。したがって、第1継ぎ目部及び第2継ぎ目部において軒先水切や継ぎ目用部材の浮きを防止できる。
【0019】
請求項2記載の本発明によれば、軒先水切の下端部が、軒樋吊具より下側に配置されている。したがって、雨水の落下高さが低くなるため、軒樋内での水の跳ね上げが低減される。
【0020】
請求項3記載の本発明によれば、軒先水切には、軒樋の長手方向に沿って複数の切欠が形成されている。したがって、複数配置された吊具と干渉せずに軒先水切を配設することが可能となる。
【0021】
請求項4記載の本発明によれば、前記切欠は、前記軒樋の長手方向に沿って等間隔に配置されている。したがって、一般的に等間隔に配置されている吊具と干渉せずに軒先水切を配設することが可能となる。
【0025】
請求項記載の本発明によれば、軒先水切の下端部は、建物の外側に向かって湾曲している湾曲部が設けられている。したがって、軒先水切を伝って流れる雨水の下方向への勢いを低減できるので、雨水が軒樋の底部に衝突した際に飛散することを低減できる。
【0026】
請求項記載の本発明によれば、軒先水切に設けられた切欠の上縁部は、軒先水切の長手方向に対して傾斜されている。したがって、切欠の上方に雨水が流れる場合は、切欠の上縁部の傾斜を伝って切欠上縁部以外の箇所へ受け流される。つまり、切欠上縁部からの雨水の落下を低減できる。
【0027】
請求項記載の本発明によれば、軒先水切に形成された切欠の周縁部には、切欠の周縁部を建物外側へ折り返して形成された延設部が設けられている。したがって、切欠の上方に雨水が流れる場合は、切欠の延設部を伝って切欠以外の箇所へ受け流される。つまり、切欠から軒樋への雨水の落下を低減できる。
【0028】
請求項記載の本発明によれば、継ぎ目接合用部材の下縁部は、軒先水切の長手方向に対して傾斜されている。したがって、継ぎ目接合用部材の上方に雨水が流れる際は、継ぎ目接合用部材の下縁部の傾斜を伝って継ぎ目接合用部材以外の箇所へ受け流される。つまり、継ぎ目接合用部材の下縁部から軒樋への雨水の落下を低減できる。
【0029】
請求項記載の本発明によれば、軒先水切と継ぎ目接合用部材とは、同一素材でできている。したがって、軒先水切と継ぎ目接合用部材は見た目が略同一となる。
【発明の効果】
【0030】
請求項1記載の本発明に係る軒先構造は、軒樋外側への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を予防するという優れた効果を有する。また、軒先水切の継ぎ目部においても雨水を確実に軒樋に流すことができるため、雨水が跳ねて軒樋外側へ水が回り込むことが抑えられ、軒樋外側における汚だれの発生を抑制できるという優れた効果を有する。さらに、軒先水切の配設作業における施工期間(時間)のさらなる短縮化を図ることができるという優れた効果を有する。さらにまた、継ぎ目部における浮きを防止し、防水層を連続させることで防水性の向上及び見栄えの向上を図ることができるという優れた効果を有する。
【0031】
請求項2記載の本発明に係る軒先構造は、軒樋内での雨水の跳ねを抑えられるため、軒樋外側への雨水の回り込みが追加部材無しで低減され、汚だれの発生を予防するという優れた効果を有する。
【0032】
請求項3記載の本発明に係る軒先構造は、軒樋内での雨水の跳ねを抑えられるため、軒樋外側への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を抑制できるという優れた効果を有する。
【0033】
請求項4記載の本発明に係る軒先構造は、軒先水切を取り付ける際に、建築現場にて吊具に合わせて切欠を形成する加工をする必要がなく、施工期間(時間)の短縮化を図ることができるという優れた効果を有する。
【0037】
請求項記載の本発明に係る軒先構造は、軒樋内での雨水の跳ねを抑えられるため、軒樋外側への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を一段と抑制できるという優れた効果を有する。
【0038】
請求項記載の本発明に係る軒先構造は、軒樋内での雨水の跳ねを抑えられるため、軒樋外側への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生をより抑制できるという優れた効果を有する。
【0039】
請求項記載の本発明に係る軒先構造は、軒樋内での雨水の跳ねを抑えられるため、軒樋外側への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生をより一層抑制できるという優れた効果を有する。
【0040】
請求項記載の本発明に係る軒先構造は、軒樋内での雨水の跳ねを抑えられるため、軒樋外側への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生をさらに抑制できるという優れた効果を有する。
【0041】
請求項記載の本発明に係る軒先構造は、見栄えを向上することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】第1実施形態に係る軒先構造を有するユニット住宅を概略的に示した外観斜視図である。
図2】第1実施形態に係る軒先構造を有するユニット住宅の一部を示す断面図である。
図3】第1実施形態に係る軒先構造の拡大斜視図である。
図4】第1実施形態に係る軒先水切の接合部の拡大斜視図である。
図5】第1実施形態に係る継ぎ目接合用部材の拡大斜視図である。
図6】対比例に係る軒先構造の拡大断面図である。
図7】対比例に係る軒先構造の拡大斜視図である。
図8】第2実施形態の軒先構造の継ぎ目部分を示す拡大斜視図である。
図9】第3実施形態に係る軒先構造の拡大断面図である。
図10】第4実施形態に係る軒先水切の切欠を示す拡大斜視図である。
図11】第5実施形態に係り、切欠上部の延設部を示す拡大斜視図である。
図12】第5実施形態に係り、切欠上部の延設部の変形例を示す拡大斜視図である。
図13】第5実施形態に係り、切欠周辺の延設部を示す拡大斜視図である。
図14】第6実施形態に係る継ぎ目接合用部材を示す拡大斜視図である。
図15】第7実施形態に係る継ぎ目接合用部材を示す拡大斜視図である。
図16】第8実施形態に係る軒先構造を有するユニット住宅の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
[第1実施形態]
以下、図1図5を用いて、本発明に係る軒先構造の第一実施形態について説明する。
【0044】
図1には、建物としてのユニット住宅10の外観斜視図が示されている。この図1に示されるように、ユニット住宅10は基礎12と、基礎12上に据付けられた複数の建物ユニットで構成された住宅本体部14と、住宅本体部14の上に設けられた方形屋根形式の屋根16とによって構成されている。
【0045】
屋根16は野地板18(図2参照)と、野地板18上に設けられた瓦20とを含んで構成されており、これらが所定の屋根勾配で配置されている。屋根16の住宅本体部14より外側に突出している部分である軒先部22には、屋根16の外側先端部に設けられた軒先水切24と、住宅本体部14の鼻隠し26に取り付けられ軒樋28を吊る複数の吊具30が設けられている。そして、軒樋28には、一例として、円筒状部材で構成された縦樋32が接続されており、外壁110に沿って下側へ延びるよう設けられている。これにより、降雨時等に屋根16に雨水が落下すると、屋根16の傾斜を伝って下に受け流され、軒樋28に落下し、軒樋28から縦樋32を通ってユニット住宅10の下部へ流れるようになっている。
【0046】
図2に示されるように、軒樋28は、側壁部34と、側壁部34の下端から水平に延びる底部36と、底部36の側壁部34とは反対側から上方向に延びる傾斜部38と、傾斜部38の上部に形成された屈曲部40とが一体で形成されている。つまり、軒樋28は断面で上側に開口した形状となっている。
【0047】
側壁部34は、鼻隠し26に近い側に配置されている。また、側壁部34の上端には、軒樋断面の内側に形成された係止部としての拡幅部42が形成されており、拡幅部42の下部には、下側に向かって開口した第1凹部44が形成されている。そして、底部36は、板厚方向に貫通した貫通孔(図示省略)が形成されている。なお、底部36の貫通孔にはドレンが設けられ、縦樋32が接続されているが、ドレン及び縦樋32の図示は省略している。
【0048】
また、傾斜部38の上部に形成された屈曲部40は、略逆V字状に屈曲されており、屈曲部40の上部には、下側に向けて開口した第2凹部46が形成されている。
【0049】
吊具30は、鼻隠し26に取り付けられる板状部48と、板状部48から鼻隠し26の面直方向且つ鼻隠し26の外側へ延びるアーム部50と、アーム部50の板状部48側とは反対側で斜め上方に突出された突出部52とを有している。
【0050】
板状部48は、鼻隠し26と平行の板状に形成されており、板状部48には、軒樋長手方向及び建物上下方向に間隔をあけると共に板厚方向に貫通された貫通孔54が4箇所形成されている(貫通孔54の図示は2箇所のみ)。そして、貫通孔54の内径は、締結部材56の軸部を挿入可能な大きさとなっている。
【0051】
アーム部50は、板状部48の外側面58における軒樋長手方向の中央から鼻隠し26の面直方向且つ外側へ板状に延びている。そして、アーム部50の上部及び下部は、軒樋長手方向に沿ってフランジ状に張り出されている。また、突出部52は、軒樋長手方向に見て、上側に開口した略C字状に形成されている。そして、突出部52は、軒樋28の第2凹部46に嵌まる大きさとなっている。
【0052】
アーム部50の鼻隠し26側の端部に設けられた引掛部60は、鼻隠し26側に開口した略C字状に形成されている。そして、引掛部60の下側の先端は、第1凹部44への引っ掛けが可能となる大きさで上方向に延びている。
【0053】
軒先水切24は、長辺を軒樋長手方向に沿わせた矩形状のカラー鋼板等が略V字状に屈曲されて形成されている。そして、軒先水切24は、瓦20と野地板18の間かつ野地板18側に取り付けられる取付部62と、取付部62の下側に形成された下伸部64と、を有している。
【0054】
この下伸部64の下端部66は、軒樋28の外形幅の中心で上下方向に沿った中心線CLより鼻隠し26側に、かつ吊具30よりも下側に位置するよう設定されている。なお、この中心線CLとは、軒樋の外形の全幅(一方の側壁の最外部と他方の側壁の最外部との寸法)における中心を意味する。本実施形態では側壁部34から傾斜部38の最外部68までの水平方向での寸法の中心位置で上下方向に沿った線が中心線CLとされている。さらに、下端部66は屋根16の先端である瓦20の外側先端よりも鼻隠し26の外側に位置するように設定されている。
【0055】
図3に示されるように、軒先水切24には、吊具30との干渉を避けかつ挿通させるための切欠70が形成されている。この切欠70は、軒先水切24の下部に下側に向って開口するように形成されている。また、図4に示されるように、一般的に吊具30は軒先水切の長手方向で等間隔になるよう配設されるが、本実施形態の軒先水切24は等間隔に配設された吊具と干渉しないよう切欠70が吊具30と同様に等間隔に設けられている。なお、軒先水切24は、複数の軒先水切24を軒先水切の長手方向の端部で繋げて軒先部22に配設されるが、このうち第1継ぎ目部72では、一方の軒先水切24の長手方向の端部ともう他方の軒先水切24の長手方向の端部とは、重ねて繋げられる。この重なり代Lは一定に設定されており、その重なり代Lを考慮した上で切欠70は吊具30と同様の等間隔になるよう形成されている。
【0056】
図5に示されるように、第2継ぎ目部74では吊具30が設けられている。軒先水切24の長手方向の端部同士が離間しており、対向する軒先水切24の長手方向の端部同士を架け渡すよう継ぎ目接合(ジョイント)用部材76が一方の軒先水切24の長手方向の端部と他方の軒先水切24の長手方向の端部とに重ねられている。これによって、吊具30が等間隔に設けられていないイレギュラーな場合でも、吊具30の上部に軒先水切を配設することが可能となる。
【0057】
(第1実施形態の作用・効果)
次に、第1実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0058】
ここで、図6図7に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
【0059】
図6に示されるように、軒先水切210の下端部212は、軒樋28の外形幅の中心線CLよりも鼻隠し26と離れた位置に設けられている。そのため、雨量が多い場合、軒樋28の傾斜部38の上部から溢れ出し、軒樋28の外側78に雨水が回り込み、雨水による汚だれが発生する可能性がある。また、図7に示されるように、軒樋吊具が設けられている箇所は、軒先水切210が設けられていないため、野地板18を伝って流れてきた雨水は野地板18の端部214から軒樋28へ落下する(図6参照)。つまり、軒先水切210の下端部212よりも高い位置から軒樋28へ落下するため、雨水の運動エネルギーが大きくなり、軒樋28の底部36に接触したときに水が跳ねて飛散する。そのため、飛散した水が軒樋28の外側78に付着して下方へ回り込み、汚だれが発生するおそれがある。
【0060】
これに対し本願発明では、図2に示されるように、軒先部22に設けられた軒先水切24の下端部66が、鼻隠し26に設けられた吊具30により固定される軒樋28の外形幅の中心線CLより建物10側に配置され、下端部66には切欠70が形成されている(図2図3参照)。したがって、雨量が多い場合でも、軒先水切24を伝って落ちる雨水が軒樋28から溢れ出すことなく軒樋28内に確実に入る。また、軒先水切24に切欠70が形成されたことで、吊具30との干渉を避けて軒先水切24の下端部66を吊具30よりも下側に配置することができ、さらに吊具30が設けられた箇所にも吊具30上部に軒先水切24を配設することが可能となる。これにより、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を予防する。
【0061】
また、軒先水切24の下端部66が、吊具30より下側に配置されている。したがって、雨水の落下高さが低くなるため、軒樋28内での水の跳ね上げが低減される。これにより、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが追加部材無しで低減され、汚だれの発生を予防する。さらに、下端部66は瓦20の外側先端よりも建物10の外側に位置するように設定されているため、瓦20から落下する雨水は軒先水切24を伝うことにより軒樋28に直接落下せず、結果として水の跳ね上げが低減される。これにより、軒樋28の外側78への雨水の回り込みがさらに低減され、効果的に汚だれの発生を予防できる。
【0062】
また、図4に示されるように、軒先水切24には、軒樋28の長手方向に沿って複数の切欠70が形成されている。したがって、複数配置された吊具30と干渉せずに軒先水切24を配設することが可能となる。これにより、軒樋28内での雨水の跳ね上げを抑えられるため、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を抑制できる。また、切欠70は、前記軒樋28の長手方向に沿って等間隔に配置されている。したがって、一般的に等間隔に配置されている吊具30と干渉せずに軒先水切24を配設することが可能となる。これにより、軒先水切24を取り付ける際に、建築現場にて吊具30に合わせて切欠70を形成する加工をする必要がなく、施工期間(時間)の短縮化を図ることができる。さらに、第1継ぎ目部72では、軒先水切24の長手方向の端部88、90が重ねられている。したがって、継ぎ目に隙間ができず、継ぎ目より水が流入することがない。これにより、雨水を確実に軒樋28に流すことができるため、雨水が跳ねて軒樋28の外側78へ水が回り込むことを抑えられ、軒樋28の外側78における汚だれの発生を抑制できる。
【0063】
さらに、図5に示されるように、第2継ぎ目部74では、軒先水切24の長手方向の端部88、90が離間している。そして、対向する端部88、90を架け渡すよう、継ぎ目接合(ジョイント)用部材76が一方の軒先水切24の端部88と他方の軒先水切24の端部90とに重ねられている。なお、この継ぎ目接合用部材76は、略矩形状の平板を略V字状に屈曲されて形成されており、この屈曲は軒先水切24の屈曲と略同一とされている。したがって、吊具30が等間隔に配置されていない場合でも、軒先水切24を短手方向に切断してその切断箇所に継ぎ目接合用部材76を配設することで、吊具30に合わせて手間の掛かる切欠加工を現地で行うことなく容易に軒先水切24を配設することができる。これにより、軒先水切24の配設作業における施工期間(時間)のさらなる短縮化を図ることができる。
【0064】
また、軒先水切24と継ぎ目接合用部材76とは、同一素材でできている。したがって、軒先水切24と継ぎ目接合用部材76は見た目が略同一となる。これにより、見栄えを向上することができるという優れた効果を有する。
【0065】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る軒先構造の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0066】
図8に示されるように、第1継ぎ目部72における軒先水切24同士の長手方向の端部が重ねられた重ね部分98はブチルテープ等の接着剤80が設けられている。なお、この接着剤80に代えてシーリング剤等の止水剤としてもよい。さらに、図示していないが、第2継ぎ目部74(図5参照)における軒先水切24の長手方向の端部88、90と継ぎ目接合用部材76の長手方向の端部との重ね部分も同様の構成とされている。
【0067】
(第2実施形態の作用・効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0068】
第1継ぎ目部72及び第2継ぎ目部74には、接着剤80又は防水剤が塗布、又は貼り付けされている。したがって、第1継ぎ目部72及び第2継ぎ目部74において軒先水切24や継ぎ目接合用部材76の浮きを防止し、防水層を連続させることができる。これにより、防水性の向上及び見栄えの向上を図ることができる。
【0069】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る軒先構造の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0070】
図9に示されるように、軒先部22に設けられた軒先水切24には、瓦20と野地板18の間かつ野地板18側に取り付けられる取付部62と、取付部62の下側に形成された下伸部64と、を有している。この下伸部64の下端部66には、鼻隠し26の外側に向って曲げられた湾曲部86が形成されており、さらに下端部66は軒樋28の中心線CLより建物10側に、かつ吊具30よりも下側に位置するよう設定されている。
【0071】
(第3実施形態の作用・効果)
次に、第3実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0072】
本実施形態に係る軒先水切24に雨水が流れる場合は、軒先水切24を伝って流れる雨水の下方向への勢いを低減できるので、雨水が軒樋28の底部36に衝突した際に飛散することを低減できる。これにより、軒樋28内での雨水の跳ね上げを抑えられるため、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を一段と抑制できる。
【0073】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る軒先構造の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0074】
図10に示されるように、軒先水切24の下伸部64には切欠70が形成されている。この切欠70は、下側に開口した略矩形状とされており、切欠70の短辺側が軒先水切24の長手方向に沿うように形成されている。そして、切欠70の上縁部82は、軒先水切24の長手方向に対して傾斜されている。
【0075】
(第4実施形態の作用・効果)
次に、第4実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0076】
本実施形態に係る切欠70の上方に雨水が流れる場合は、矢印で示すように切欠70の上縁部82の傾斜を伝って切欠70の上縁部82以外の箇所へ受け流される。つまり、切欠70の上縁部82から軒樋28への雨水の直接的な落下を低減できる。これにより、軒樋28内での雨水の跳ね上げを抑えられるため、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生をより抑制できる。
【0077】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る軒先構造の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0078】
図11に示されるように、軒先水切24に形成された切欠70には、切欠70の上縁部が建物10の外側へ折り返された延設部104が設けられている。この延設部104は切欠70の上縁の中心に切欠長手方向に沿って上部へ切り込みを入れ、切欠70の上縁部を建物10の外側(建物10と離れる方向)に向かって折り返すことで形成される。また、図12図13には、延設部のその他の形状が示されている。図12には、切欠70の上縁部が建物10の外側へ折り返された延設部92が示されているが、この延設部92は切欠70の側縁に沿って上部へ切り込みを入れ、切欠70の上縁部を建物10の外側に向かって折り返すことで形成される。図13には、切欠70の周縁部が建物10の外側へ折り返された延設部94が示されているが、この延設部94は軒先水切24の下端末にY字状の切れ込みを入れ、軒先水切の短手方向と平行の切込部から左右の側縁部と上側の略V字縁部とを鼻隠し26の外側に向かって折り返すことで形成される。
【0079】
(第5実施形態の作用・効果)
次に、第5実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0080】
図11図12図13に示される軒先水切24では、軒先水切24に形成された切欠70の周縁部には、切欠70の周縁部が建物10の外側へ折り返された延設部104、92、94が形成されている。したがって、切欠70の上方に雨水が流れる場合は、矢印に示すように切欠70の延設部を避けて切欠70以外の箇所へ受け流される。つまり、切欠70から軒樋28への雨水の落下を低減できる。これにより、軒樋28内での雨水の跳ね上げを抑えられるため、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生をより一層抑制できる。
【0081】
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る軒先構造の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0082】
図14に示されるように、継ぎ目接合用部材100は、平板を略V字状に屈曲されて形成されており、この屈曲は軒先水切24の屈曲と略同一とされている。この継ぎ目接合用部材100は、矩形状の上部100Aと台形状の下部100Bとで構成され、上部100Aの上端末と軒先水切24の上端末とは揃えられるように配置されている。また、下部100Bの下縁部84は、軒先水切24の長手方向に対して傾斜されている。
【0083】
(第6実施形態の作用・効果)
次に、第6実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0084】
本実施形態に係る継ぎ目接合用部材100の上方に雨水が流れる際は、継ぎ目接合用部材100の下縁部84の傾斜を伝って継ぎ目接合用部材100以外の箇所へ受け流される。つまり、継ぎ目接合用部材100の下縁部84から軒樋28への雨水の落下を低減できる。これにより、軒樋28内での雨水の跳ね上げを抑えられるため、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生をより抑制できる。
【0085】
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る軒先構造の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0086】
図15に示されるように、継ぎ目接合用部材102は、平板を略V字状に屈曲されて形成されており、この屈曲は軒先水切24の屈曲と略同一とされている。この継ぎ目接合用部材102は、矩形状の上部102Aと矩形状の下部102Bとで構成され、上部102Aの上端末と軒先水切24の上端末とは揃えられるように配置されている。また、下部102Bの下縁部84には、下縁部84が軒先水切24の外側へ折り返された延設部96が設けられている。
【0087】
(第7実施形態の作用・効果)
次に、第7実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0088】
本実施形態に係る継ぎ目接合用部材102の上方に雨水が流れる場合は、継ぎ目接合用部材102の延設部96を避けて継ぎ目接合用部材102以外の箇所へ受け流される。つまり、下縁部84から軒樋28への雨水の落下を低減できる。これにより、軒樋28内での雨水の跳ね上げを抑えられるため、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生をより一段と抑制できる。
【0089】
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態に係る軒先構造の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0090】
図16に示されるように、ユニット住宅106には、ラーメン構造で箱型に組まれたフレームとしてのフレーム130を備えている。このフレーム130の建物外側には溝形の鉄骨フレーム108が組み付けられている。また、鉄骨フレーム108の建物外側には外壁110が設けられ、外壁110の上部は締結部材56によって、鉄骨フレーム108の建物外側の側壁108Aに固定されている。
【0091】
鉄骨フレーム108の上方には、ユニット住宅106の屋根部を構成する陸屋根112が設けられている。陸屋根112は、下側から下地材114及び防水層としての鋼板役物116を含んで構成されている。下地材114は、ラーメン構造で箱型に組まれた上記のフレーム130の上フランジ上に設置されている。
【0092】
鋼板役物116は、一例としてDN鋼板により形成されており、下地材114に沿って設けられている。また、鋼板役物116の外側の端部には、外壁110の外側に外壁110と平行に配置された側壁部116Aが一体に設けられている。
【0093】
軒先部118は、鋼板役物116の側壁部116Aと共に外壁110に取り付けられた軒先水切120と、軒先水切120及び側壁部116Aと共に外壁110に取り付けられ軒樋28を吊る吊具30とを有している。
【0094】
軒先水切120は、長辺を軒樋長手方向に沿わせた矩形状のカラー鋼板等が略逆U字状に屈曲されて形成されている。そして、軒先水切120は、吊具30の板状部48と鋼板役物116の側壁部116Aとの間に取り付けられる取付部122と、取付部122の上端から建物外側へ延びる庇部124と、庇部124の建物外側の端部から下側へ延びる下伸部126と、を有している。
【0095】
この下伸部126の下端部128は、軒樋28の外形幅の中心で上下方向に沿った中心線CLより外壁110側に、かつ吊具30よりも下側に位置するよう設定されている。また、軒先水切120の下伸部126には切欠70が形成されており、さらに複数の軒先水切120を繋げて第1継ぎ目部72及び第2継ぎ目部74が設けられ、第2継ぎ目部74には継ぎ目接合用部材76が設けられている。
【0096】
(第8実施形態の作用・効果)
次に、第8実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0097】
図16に示されるように、軒先部118に設けられた軒先水切120の下端部128が、軒樋28の外形幅の中心線CLより外壁110側に配置され、下端部128には切欠70が形成されている。したがって、フラットルーフ(陸屋根)構造の建物においても、雨量が多い場合に軒先水切120を伝って落ちる雨水が軒樋28から溢れ出すことなく軒樋28内に確実に入る。また、軒先水切120に切欠70が形成されたことで、吊具30との干渉を避けて軒先水切120の下端部128を吊具30よりも下側に配置することができ、さらに吊具30が設けられた箇所にも吊具30上部に軒先水切120を配設することが可能となる。これにより、軒樋28の外側78への雨水の回り込みが低減され、汚だれの発生を予防する。
【0098】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0099】
10 ユニット住宅
22 軒先部
24 軒先水切
28 軒樋
30 吊具
50 アーム部
66 下端部
70 切欠
72 第1継ぎ目部
74 第2継ぎ目部
76 継ぎ目接合用部材
80 接着剤
82 上縁部
84 下縁部
86 湾曲部
88 軒先水切の長手方法の端部
90 軒先水切の長手方法の端部
92 延設部
94 延設部
104 延設部
106 ユニット住宅(建物)
118 軒先部
120 軒先水切
128 下端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16