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特許6127039クラスタシステムにおけるクラスタ処理の方法及び装置、及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6127039
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】クラスタシステムにおけるクラスタ処理の方法及び装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20170424BHJP
【FI】
   H04L12/28 200M
   H04L12/28 200A
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-262158(P2014-262158)
(22)【出願日】2014年12月25日
(65)【公開番号】特開2015-128293(P2015-128293A)
(43)【公開日】2015年7月9日
【審査請求日】2015年2月9日
(31)【優先権主張番号】201310739922.X
(32)【優先日】2013年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】于 斌
(72)【発明者】
【氏名】沈 ▲寧▼国
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 光▲栄▼
【審査官】 大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−152274(JP,A)
【文献】 特表2006−508469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主装置と少なくとも1つのメンバ装置とを備えるクラスタシステムにおけるクラスタを処理する方法であって、前記主装置は主制御基板を備え、前記メンバ装置は主監視モジュールとスイッチトファブリック基板とを備え、
前記方法は:
前記スイッチトファブリック基板が、前記メンバ装置にある主制御基板に対して要求応答信号に応答することを要求する要求応答信号を送信するステップ;及び
前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板が、前記主監視モジュールのアドレスを前記主装置の前記主制御基板に送信するステップ;
を備える、方法。
【請求項2】
前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合、前記スイッチトファブリック基板が、前記主監視モジュールのアドレスを、前記主装置の前記主制御基板に送信するステップの前に、
前記スイッチトファブリック基板が、前記主監視モジュールの前記アドレスを決定するステップをさらに備え、
前記主監視モジュールは、前記スイッチトファブリック基板のうちの1つのスイッチトファブリック基板に置かれるか、又は前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板にも置かれていない、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちの1つのスイッチトファブリック基板に置かれている場合、
前記主監視モジュールが置かれている前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムのクラスタ構成情報を持っていない場合、前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に、クラスタ構成情報要求を送信することにより、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信できるようにするステップ;及び
前記スイッチトファブリック基板が、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存するステップ;
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板からも独立している場合に、
前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板と関連付けられていると決定するステップ;
前記主監視モジュールと関連付けられている前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムのクラスタ構成情報を持っていない場合、前記スイッチトファブリック基板が、クラスタ構成情報要求を、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に送信することにより、前記主装置の主制御基板が前記要求に応答し、クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信するようにするステップ;及び
前記スイッチトファブリック基板が、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存するステップ;
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記スイッチトファブリック基板が、前記主装置の前記主制御基板により送信された前記クラスタ構成情報を受信及び保存するステップの後、
前記メンバ装置の他のスイッチトファブリック基板において、同期的に前記クラスタ構成情報を保存するステップをさらに備える、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記スイッチトファブリック基板が、前記主装置の前記主制御基板により送信された前記クラスタ構成情報を受信及び保存する前記ステップの後、
前記スイッチトファブリック基板が前記メンバ装置の前記主制御基板により送信された要求応答信号に対する応答信号を検出した場合、前記主制御基板の監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されることを決定するステップ;及び
前記主制御基板が、前記クラスタシステム内の前記主装置の前記主制御基板に前記クラスタ構成情報要求を送信するステップ;及び
前記主装置の前記主制御基板が、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存するステップ;
をさらに備える、請求項3から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しなかった後、
前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が前記主装置のスイッチトファブリック基板に接続されているかどうか決定するステップをさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
メンバ装置であって、
前記メンバ装置のスイッチトファブリック基板が、前記メンバ装置の主制御基板に対して要求応答信号に応答することを要求する前記要求応答信号を送信することを可能とするように構成される要求応答信号送信部;及び
前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板が前記メンバ装置の主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信することを可能にする主監視モジュールアドレス送信部;を備える、
メンバ装置。
【請求項9】
前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールの前記アドレスを決定することを可能とするように構成される決定部をさらに備え、
前記主監視モジュールは、前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に配置されるか、又は前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板にも置かれていない、
請求項8に記載のメンバ装置。
【請求項10】
前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に配置される場合、
前記決定部は、前記主監視モジュールが配置される前記スイッチトファブリック基板が、クラスタシステムのクラスタ構成情報を持たないかどうかを決定するようにさらに構成され、
前記メンバ装置は、
前記主監視モジュールが配置される前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持たないと前記決定部が決定した場合、前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に、クラスタ構成情報要求を送信することにより、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、前記スイッチトファブリック基板に前記クラスタ構成情報を送信できるように構成される、クラスタ構成情報要求送信部;及び
前記主装置の前記主制御基板が、前記要求に応答し、前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合、前記主装置の前記主制御基板により送信された前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板が受信及び保存することを可能とするように構成される保存部;
を備える、請求項9に記載のメンバ装置。
【請求項11】
前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板からも独立している場合、
前記決定部は、前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に前記主監視モジュールが関連付けられていることを決定し、かつ前記主監視モジュールと関連付けられた前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムのクラスタ構成情報を持たないと決定するようにさらに構成され;
前記クラスタ構成情報要求送信部は、前記主監視モジュールと関連付けられた前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持たない場合に、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信するように、前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に対して、前記クラスタ構成情報要求を送信することを可能とするようにさらに構成され;かつ、
前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合に、前記保存部は、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板が受信及び保存することを可能とするようにさらに構成される、
請求項10に記載のメンバ装置。
【請求項12】
前記保存部は、前記メンバ装置の他のスイッチトファブリック基板に前記クラスタ構成情報を同時に保存するようにさらに構成される、
請求項10又は11に記載のメンバ装置。
【請求項13】
前記決定部は、前記スイッチトファブリック基板が前記メンバ装置の前記主制御基板により送信される要求応答信号に対する応答信号を検出した場合、前記主制御基板の監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されることを決定するようにさらに構成され;
前記クラスタ構成情報要求送信部は、前記主制御基板の前記監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されると前記決定部が決定した場合に、前記クラスタ構成情報を前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に対して、前記主制御基板が送信することを可能とするようにさらに構成され;かつ
前記保存部は、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を送信する場合に、前記メンバ装置の前記主制御基板が前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存することを可能とするようにさらに構成される、
請求項10から12のいずれか1項に記載のメンバ装置。
【請求項14】
前記決定部は、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が前記主装置のスイッチトファブリック基板と接続されているかどうかを、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が決定することを可能とするようにさらに構成される、
請求項9から13のいずれか1項に記載のメンバ装置。
【請求項15】
一つの主装置と、一つ以上のメンバ装置とを含むクラスタシステムであって、前記主装置は主制御基板を備え、前記メンバ装置は主監視モジュールとスイッチトファブリック基板とを備え、
前記メンバ装置は、
前記スイッチトファブリック基板が、前記メンバ装置にある主制御基板に対して要求応答信号に応答することを要求する要求応答信号を送信することを可能とし;かつ
前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合、前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールのアドレスを前記主装置の前記主制御基板に対して送信することを可能とするように構成される、
クラスタシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信の分野に関連し、そして特に、クラスタシステムにおいてクラスタを処理する方法及び装置、及びシステムに関連する。
【背景技術】
【0002】
クラスタシステムは2つ以上の装置を含む。これらの装置は、共同でタスクを実行するために、同じグループで共に動作する。従って、クラスタシステムは、複数の装置の複数の機能の合計の機能を有し、そしてクラスタシステム内の複数の装置は、1つの装置として管理され、かつ維持されてもよく、これにより動作が簡略化される。一般に、主制御基板は、クラスタシステム内の各装置に対して配置され、そして主制御基板は、スーパーエンジン、又はルーティング処理ボード、又は主制御処理部とも呼ばれる。複数の装置が正常に動作している場合、各装置内部のラインカード基板(line card board)及びスイッチトファブリック基板(switched fabric board)は、主制御基板により管理され、そして異なる複数の装置内の複数のラインカード基板の間の通信についても、各装置内の主制御基板により制御される必要がある。一般に、信頼性を考慮して、1つの主制御基板が故障した場合に、他の主制御基板が当該1つの主制御基板の作業を引き継ぐことができるようにするために、各装置は、少なくとも2つの主制御基板を備える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述のクラスタリング実行処理において、クラスタシステムの各装置の中に1つ以上の主制御基板を配置する必要があり、これによりクラスタシステムが複雑化される。
【0004】
本発明は、クラスタシステムにおいてクラスタを処理するための方法及び装置、及びシステムを提供し、これにより、クラスタシステムの信頼性の確保に基づいて、クラスタシステムの全ての装置に主制御基板を配置する必要をなくし、これによりクラスタシステムを簡略化する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の側面によると、クラスタシステムにおけるクラスタであって、メンバ装置に適用される、クラスタ、を処理する方法が提供され、該メンバ装置は主監視モジュールを備え、そして前記方法は:要求応答信号を受信する主制御基板に対して、前記要求応答信号に応答することを要求するための前記要求応答信号を、前記メンバ装置のスイッチトファブリック基板により送信するステップ;及び前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板により、前記主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信するステップ;を備える。
【0006】
前記第1の側面の第1の可能な実施方法において、前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しなかった後、前記スイッチトファブリック基板により、前記主監視モジュールのアドレスを、主装置の主制御基板に送信するステップの前に、前記方法は、さらに:前記スイッチトファブリック基板により、前記主監視モジュールの前記アドレスを決定するステップを備え、前記決定するステップの結果は:前記主監視モジュールが、前記スイッチトファブリック基板のうちの1つのスイッチトファブリック基板に置かれること、又は前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板からも独立していること、を含む。
【0007】
前記第1の側面の前記第1の可能な実施方法に関する、前記第1の側面の第2の可能な実施方法において、前記監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に置かれている場合に、前記方法はさらに:前記主監視モジュールが置かれる前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムのクラスタ構成情報を持っていないかどうかを確認し;前記主監視モジュールが置かれる前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持っていない場合に、前記スイッチトファブリック基板により、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に、クラスタ構成情報要求を送信することにより、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信できるようにするステップ;及び前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合に、前記スイッチトファブリック基板により、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存するステップ;を備える。
【0008】
前記第1の側面の前記第1の可能な実施方法に関する、前記第1の側面の第3の可能な実施方法において、前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板からも独立している場合、前記方法は、さらに:前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板と関連付けられていると決定するステップ;前記主監視モジュールと関連付けられている前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムのクラスタ構成情報を持っていないと決定するステップ;前記主監視モジュールと関連付けられている前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持っていない場合に、前記スイッチトファブリック基板により、クラスタ構成情報要求を、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に送信することにより、前記主装置の主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信するようにするステップ;及び前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合に、前記スイッチトファブリック基板により、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存するステップ;を備える。
【0009】
前記第1の側面の前記第1の可能な実施方法又は前記第1の側面の前記第2の可能な実施方法に関する、前記第1の側面の第4の可能な実施方法において、前記第1の側面の前記第1の可能な実施方法又は前記第1の側面の前記第2の可能な実施方法に関する、前記第1の側面の第4の可能な実施方法において、前記主装置の前記主制御基板により送信された前記クラスタ構成情報の、前記スイッチトファブリック基板による、受信及び保存するステップの後、前記方法は、さらに:前記メンバ装置の他のスイッチトファブリック基板において、同期的に前記クラスタ構成情報を保存するステップ;を備える。
【0010】
前記第1の側面の前記第2の可能な実施方法、前記第1の側面の前記第3の可能な実施方法、及び前記第1の側面の前記第3の可能な実施方法に関する、前記第1の側面の第5の可能な実施方法において、前記スイッチトファブリック基板により前記主装置の前記主制御基板により送信された前記クラスタ構成情報を受信及び保存する前記ステップの後、前記方法は、さらに:前記スイッチトファブリック基板が前記主装置の主制御基板により送信される要求応答信号を検出した場合に、主制御基板の監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されることを決定するステップ;及び前記主制御基板の前記監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されることを決定した場合に、前記主制御基板により、前記クラスタシステム内の前記主装置の前記主制御基板に前記クラスタ構成情報を送信するステップ;及び前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を送信する場合に、前記主装置の前記主制御基板により、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存するステップ;を備える。
【0011】
前記第1の側面の前記第2の可能な実施方法、前記第1の側面の前記第3の可能な実施方法、前記第1の側面の前記第4の可能な実施方法、及び前記第1の側面の前記第5の可能な実施方法のいずれか1つに関する第1の側面の第6の実施方法において、前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しなかった後、前記方法はさらに:前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板により、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が前記主装置のスイッチトファブリック基板に接続されているかどうか決定するステップ;を備える。
【0012】
本発明の第2の側面によると、クラスタシステムにおけるクラスタであって、メンバ装置に適用される、クラスタ、を処理する装置が提供され、前記メンバ装置は主監視モジュールを備え、かつ前記装置は:前記メンバ装置のスイッチトファブリック基板が、要求応答信号であって、該要求応答信号を受信した主制御基板が該要求応答信号に応答することを要求するための、要求応答信号、を送信することを可能とするように構成される要求応答信号送信部;及び前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信することを可能にする主監視モジュールアドレス送信部;を備える。
【0013】
前記第2の側面の第1の可能な実施方法において、前記装置は、さらに:前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールの前記アドレスを決定することを可能とするように構成される決定部;を備え、前記決定の結果は:前記主監視モジュールは前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に配置されるか、又は前記主監視モジュールは前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板とも独立しているか、である。
【0014】
前記第2の側面の前記第1の可能な実施方法に関する、前記第2の側面の第2の可能な実施方法において、前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に配置される場合、前記決定部は、前記主監視モジュールが配置される前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムのクラスタ構成情報を持たないかどうかを決定するようにさらに構成され;かつ前記装置は、さらに:前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を前記主監視モジュールの配置される前記スイッチトファブリック基板が持たないと前記決定部が決定した場合に、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記スイッチトファブリック基板に前記クラスタ構成情報を送信するように、前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に、クラスタ構成情報要求を送信することを可能とするように構成される、クラスタ構成情報要求送信部;及び前記主装置の前記主制御基板が、前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合に、前記主装置の前記主制御基板により送信された前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板が受信及び保存することを可能とするように構成される保存部;を備える。
【0015】
前記第2の側面の前記第1の可能な実施方法に関して、前記第2の側面の第3の可能な実施方法において、前記主監視モジュールが前記スイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板からも独立している場合、前記決定部は、前記スイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に前記主監視モジュールが関連付けられていることを決定し、かつ前記主監視モジュールと関連付けられた前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持たないと決定するようにさらに構成され;前記クラスタ構成情報要求送信部は、前記主監視モジュールと関連付けられた前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持たない場合に、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信するように、前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に対して、前記クラスタ構成情報要求を送信することを可能とするようにさらに構成され;かつ、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合に、前記保存部は、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板が受信及び保存することを可能とするようにさらに構成される。
【0016】
前記第2の側面の前記第2の可能な実施方法、又は前記第2の側面の前記第3の可能な実施方法に関する、前記第2の側面の第4の可能な実施方法において、前記保存部は、前記メンバ装置の他のスイッチトファブリック基板に前記クラスタ構成情報を同時に保存するようにさらに構成される。
【0017】
前記第2の側面の前記第2の可能な実施方法、前記第2の側面の前記第3の可能な実施方法、及び前記第2の側面の前記第4の可能な実施方法のいずれか1つに関する前記第2の側面の第5の可能な実施方法において、前記装置は、前記スイッチトファブリック基板が前記主装置の主制御基板により送信される要求応答信号を検出した場合に、前記主制御基板の監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されることを決定するようにさらに構成される前記決定部;前記主制御基板の前記監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されると前記決定部が決定した場合に、前記クラスタ構成情報を前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に対して、前記主制御基板が送信することを可能とするようにさらに構成される前記クラスタ構成情報要求送信部;及び前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を送信する場合に、前記メンバ装置の前記主制御基板が前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存することを可能とするようにさらに構成される前記保存部;をさらに備える。
【0018】
前記第2の側面の前記第2の可能な実施方法、前記第2の側面の前記第3の可能な実施方法、前記第2の側面の前記第4の可能な実施方法、及び前記第2の側面の前記第4の可能な実施方法のいずれか1つに関する前記第2の側面の前記第6の可能な実施方法において、前記決定部は、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が前記主装置のスイッチトファブリック基板と接続されているかどうかを、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が決定することを可能とするようにさらに構成される。
【0019】
本発明の第3の側面によると、一つの主装置、一つ以上のメンバ装置、及び前記1つ以上のメンバ装置に対して適用されるクラスタを処理する装置を含むクラスタシステムが提供され、前記メンバ装置は主監視モジュールを備え、クラスタを処理する前記装置は、具体的には:前記メンバ装置のスイッチトファブリック基板が、要求応答信号であって、該要求応答信号を受信した主制御基板が該要求応答信号に応答することを要求するための、要求応答信号、を送信することを可能とし;かつ前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に対して送信することを可能とするように構成される。
【0020】
本発明において提供されるクラスタシステムにおけるクラスタを処理するための方法及び装置、及び当該クラスタシステムは、メンバ装置に対して適用され、前記メンバ装置は、主監視モジュールを備える。前記メンバ装置のスイッチトファブリック基板は、要求応答信号を送信し、かつ前記要求応答信号を受信する主制御基板は、前記要求応答信号を応答する;そして前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合には、前記スイッチトファブリック基板は、前記主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に対して送信する。このように、1つ以上の主制御基板が前記クラスタシステムの各装置において配置されるという問題が回避される。前記クラスタシステムの信頼性を確保することに基づいて、前記クラスタシステムの前記メンバ装置に前記主制御基板を配置する必要がなくなり、これにより前記クラスタシステムを簡略化し、かつ費用を削減する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の複数の実施例における複数の技術的解決手段をより明確に説明するために、当該複数の実施例を説明するために必要な複数の添付図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における複数の添付図面は、本発明のいくつかの実施例を示すだけであり、そして当業者は、創造的努力なしで、これらの添付図面から他の複数の図面をさらに導き出すことができる。
図1】本発明の実施例1に従うクラスタシステムにおけるクラスタを処理するための方法の概略フローチャートである。
図2】本発明の実施例2に従うクラスタシステムにおけるクラスタを処理するための装置の概略構成図である。
図3】本発明の実施例2に従うクラスタシステムにおけるクラスタを処理するための装置の概略構成図である。
図4】本発明の実施例2に従うクラスタシステムにおけるクラスタを処理するための装置の他の概略構成図である。
図5】本発明の実施例3に従うクラスタシステムの中のクラスタを処理するための装置の概略構成図である。
図6】本発明の実施例4に従うクラスタシステムの概略システム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の複数の実施例における複数の添付図面を参照して、本発明の複数の実施例における複数の技術的解決手段が明確に説明される。明らかに、説明される複数の実施例は、本発明の複数の実施例の一部であり、全てではない。創造的な努力をすることなく、本発明の複数の実施例に基づき、当業者により取得される他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に属さなければならない。
【0023】
クラスタシステムは1つの主装置及び1つ以上のメンバ装置を含む。主装置は、クラスタシステム内の全ての装置の実行状態を制御及び管理する。主装置において、1つ以上の主制御基板及び1つ以上のスイッチトファブリック基板(switched fabric board)が配置され、主装置の主制御基板は、全クラスタシステム内の全ての装置を制御するように構成されている。さらに、主制御基板に配置される監視モジュールは、一般に、主監視モジュールとみなされ、ここで主監視モジュールは、主装置内の全ての基板の実行状態を監視するために、他の複数の基板に配置される複数の監視モジュールの監視情報を収集する。前述の他の複数のボードとは、主監視モジュールが置かれる主制御基板以外の、主装置における主制御基板、スイッチトファブリック基板、及びラインカード基板のことを言う。主装置がクラスタシステム内にある場合、主装置がメンバー装置と情報交換を実行できるようにするために、主装置のスイッチトファブリック基板は、クラスタ化ケーブルを使用することにより、メンバー装置のスイッチトファブリック基板に接続される。メンバ装置において、1つ以上のスイッチトファブリック基板が配置され、当該スイッチトファブリック基板は、メンバ装置がクラスタシステム内にある場合、当該メンバ装置が主装置と情報交換を実行できるようにするために、クラスタ化ケーブルを使用して主装置のスイッチトファブリック基板に接続されるように構成される。また、メンバ装置には、さらに、主装置内の複数の基板の実行状態を監視する主監視モジュールが配置される。複数の基板とは、メンバー装置内の主制御基板、スイッチトファブリック基板、及びラインカード基板のことを言う。
【0024】
クラスタシステムにおいて、主装置内の主制御基板であって、主監視モジュールを含む、主制御基板、は、主装置の実行状態を監視及び制御し、そして主装置の主制御基板は、さらに、メンバ装置の実行状態を制御する。メンバ装置は、主装置の主制御基板が制御及び管理を実行できるようにするために、主装置の主制御基板にメンバ装置の実行状態を送信する。
【0025】
一般に、主装置の主制御基板の監視モジュールは、主監視モジュールとして使用される。しかしながら、本発明において、メンバ装置のスイッチトファブリック基板が要求応答信号を送信した後、スイッチトファブリック基板が当該要求応答信号の応答信号を受信した場合には、メンバ装置の主制御基板の監視モジュールは、主監視モジュールとして使用され;そしてスイッチトファブリック基板が当該要求応答信号の応答信号を受信しない場合、主装置の中の全ての監視モジュールの中から1つの監視モジュールが主監視モジュールとして選択される。
【0026】
実施例1
本発明の実施例1は、クラスタシステムの中のクラスタであって、メンバ装置に適用される、クラスタ、を処理する方法を提供し、ここでメンバ装置は主監視モジュールを含む。図1に示されるように、当該方法は以下の複数のステップを含む:
S11:メンバ装置のスイッチトファブリック基板は、要求応答信号であって、当該要求応答信号を受信する主制御基板に当該要求応答信号に応答することを要求する、要求応答信号、を送信する。
【0027】
スイッチトファブリック基板は、周期的に、要求応答信号を送信してもよい。例えば、スイッチトファブリック基板は、0.3秒の周期において、要求応答信号であって、当該要求応答信号を受信する主制御基板に当該要求応答信号に応答することを要求する、要求応答信号を送信する。
S12:スイッチトファブリック基板が要求応答信号の応答信号を受信しない場合、スイッチトファブリック基板は、主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信する。
【0028】
このステップにおいて、スイッチトファブリック基板が要求応答信号の応答信号を事前に設定された時間内に受信しない場合、例えば、スイッチトファブリック基板が要求応答信号の応答信号を2秒以内に受信しない場合、スイッチトファブリック基板は、主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信する、ということが設定されてもよい。以下の2つの場合において、主制御基板により送信される応答信号が事前に定められた時間内に受信されないことが引き起こされる可能性がある:第1の場合では、メンバ装置における主制御基板の数がゼロである;そして第2の場合では、メンバ装置における主制御基板が故障している。
【0029】
具体的には、監視モジュールは、主制御基板及びスイッチトファブリック基板の双方に配置される。主制御基板により送信される要求応答信号が検出される場合において、主制御基板の監視モジュールは、主監視モジュールとして使用される。主監視モジュールは、複数の基板の実行状態のデータを収集するように構成され、当該データはスイッチトファブリック基板の監視モジュール及びラインカード基板の監視モジュールにより記録される。複数の基板とは、複数の監視モジュールに対応する複数の基板、又は複数の監視モジュールが置かれる複数の基板のことを言う。例えば、ラインカード基板Aに対応する監視モジュールは、ラインカード基板Aの実行状態を記録し、そして次に主監視モジュールはラインカード基板Aの実行状態のデータを収集し、当該データはラインカード基板Aに対応する監視モジュールにより記録される。また、実行状態のデータは、基板の温度、電圧及び電力供給状態等のデータを含み;そして主監視モジュールが置かれる主制御基板の実行状態のデータが、共に主制御基板に提供される。主制御基板により送信される要求応答信号が事前に定められた時間内に検出されない場合、スイッチトファブリック基板は、主監視モジュールのアドレスを決定し、そして主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信する。選択的に、本発明の特定の実施例において、主監視モジュールのアドレスの決定の結果は、以下の2つの場合を含む:第1の場合において、主監視モジュールは、スイッチトファブリック基板の中の1つのスイッチトファブリック基板に置置かれる;第2の場合において、主監視モジュールは、スイッチトファブリック基板のいずれのスイッチトファブリック基板とも独立している、つまり、主監視モジュールは、スイッチトファブリック基板とは独立して存在する。また、主監視モジュールのアドレスを決定する方法は、事前に監視モジュールを指定することであってもよく、又はスイッチトファブリック基板により、メンバ装置内の全ての監視モジュールから1つの監視モジュールを主監視モジュールとして選択することであってもよい。選択的に、例えば、複数のスイッチトファブリック基板の中で、クラスタ化ケーブルに接続されているスイッチトファブリック基板の監視モジュールが主監視モジュールとして選択される。
【0030】
具体的には、上記の第1の場合、すなわち、メンバ装置内の主制御基板の量がゼロである場合において、複数のスイッチトファブリック基板に配置される複数の監視モジュールから、1つの監視モジュールが主監視モジュールとして選択される。主装置の主制御基板がメンバ装置の主監視モジュールの場所の情報を知ることができるようにするために、選択された主監視モジュールは、選択された主監視モジュールが「主監視」に格上げされたことのメッセージをスイッチトファブリック基板に対して送信し、そして、スイッチトファブリック基板を使用することにより、主監視モジュールのアドレスを、クラスタシステム内の主装置の主制御基板に送信する。このようにして、主監視モジュールは、クラスタシステム内の主装置の主制御基板に対して、メンバー装置内の複数の基板の実行状態の収集されたデータを提供する。複数の基板の実行状態とは、メンバ装置内の全てのスイッチトファブリック基板及びラインカード基板の実行状態のことを言う。
【0031】
上述の第2の場合、すなわち、メンバ装置の主制御基板が故障している場合において、メンバ装置は再起動せず、そして主監視モジュールを主制御基板に置かれる監視モジュールからスイッチトファブリック基板に置かれる監視モジュールに変更する。このように、メンバ装置を再起動する必要がなく、これによりデータ損失の問題を回避し、かつクラスタシステムの信頼性を向上する。
【0032】
メンバ装置の主監視モジュールは、主制御基板になくてもよいため、主制御基板が故障し、かつメンバ装置内に主制御基板がない場合において、主制御基板に依存しない主監視モジュールは、依然としてメンバ装置におけるスイッチトファブリック基板及びラインカード基板を監視することが可能である。従って、監視環境において、メンバ装置が主制御基板を持たない場合において、メンバ装置内のスイッチトファブリック基板及びラインカード基板が依然として正常に動作することができる、ということが保証される。
【0033】
さらに、本発明の特定の実施例において、主監視モジュールが複数のスイッチトファブリック基板の中の1つのスイッチトファブリック基板に位置する場合、クラスタを処理する方法は、さらに以下の複数のステップを含む:主監視モジュールが置かれるスイッチトファブリック基板がクラスタシステムのクラスタ構成情報を持たないかどうかを決定する;そして主監視モジュールが置かれるスイッチトファブリック基板がクラスタシステムのクラスタ構成情報を持たない場合に、主監視モジュールが置かれるスイッチトファブリック基板は、クラスタシステムの主装置の主制御基板にクラスタ構成情報要求を送信する。主装置の主制御基板は、当該要求に応答し、かつクラスタ構成情報を主監視モジュールが置かれるスイッチトファブリック基板に送信する。主監視モジュールが置かれるスイッチトファブリック基板は、主装置の主制御基板により送信されたクラスタ構成情報を受信及び保存する。
【0034】
代替的に、本発明の特定の実施例において、主監視モジュールが複数のスイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板からも独立している場合、クラスタを処理するための方法は、さらに、以下の複数のステップを含む:主監視モジュールが複数のスイッチトファブリック基板のうちの1つのスイッチトファブリック基板と関連付けられていることを決定し;主監視モジュールと関連付けられているスイッチトファブリック基板がクラスタシステムのクラスタ構成情報を持っていないかどうか決定し;主監視モジュールと関連づけられている当該スイッチトファブリック基板がクラスタシステムのクラスタ構成情報を持たない場合、スイッチトファブリック基板は、クラスタシステムの主装置の主制御基板に対してクラスタ構成情報要求を送信し;主装置の主制御基板は、当該要求に応答し、かつ当該スイッチトファブリック基板に対してクラスタ構成情報を送信し;そして当該スイッチトファブリック基板は、主装置の主制御基板により送信されるクラスタ構成情報を受信及び保存する。
【0035】
クラスタ構成情報は、具体的には、メンバ装置のクラスタID(すなわち、メンバ装置のメンバ番号)及びクラスタ優先度を含んでもよい。
【0036】
具体的には、クラスタ構成情報がクラスタIDを含む場合、クラスタIDは、クラスタシステム内の複数の装置を識別するために使用され;クラスタシステム内の全ての装置は、一意のクラスタIDを持つ。例えば、複数のクラスタIDは、A、B、及びCであってもよく、そしてこの場合において、クラスタシステム内の複数の装置は、装置A、装置B、及び装置Cとして識別される。
【0037】
クラスタ構成情報がクラスタ優先度を含む場合、クラスタ優先度は、クラスタシステムの役割選択処理中にメンバ装置の役割を決定するために使用される、つまり、クラスタシステムにおいて、どの装置が主装置として使用され、そしてどの装置がクラスタシステムにおけるメンバ装置として使用されるかが決定される。本発明の本実施例において、主監視モジュールは、主制御基板に置かれる監視モジュールからスイッチトファブリック基板に置かれる監視モジュールに変更されてもよいため、変更処理において、クラスタシステム内の装置のクラスタ優先度が変更され;従って、前述の変更処理において、装置は、リソース構成要求を送信する必要があり、そして装置及び主装置はクラスタ競合段階に入る、ということを理解することができる。
【0038】
クラスタIDがA、B、及びCとして識別される3つの装置を含むクラスタシステムを例として使用することにより、前述のクラスタシステムにおける役割選択処理が以下に詳述される。
【0039】
例えば、クラスタシステムは3つの装置A、B、及びCを含み、ここで装置Aは、主制御基板を持ち、そして装置B及び装置Cは、主制御基板を持たない。装置Aだけが主制御基板を持つという検出結果であった場合、装置Aに対しては、装置B及びCよりも高い優先度が設定される。3つの装置A、B、及びCの中で、装置Aの優先度が高いため、クラスタシステムにおける主装置として装置Aを使用することが決定されてもよく;そして、装置B及びCは主制御基板を持たず、かつ装置Aよりも低い優先度をもつため、装置B及びCの双方は、クラスタシステムのメンバ装置として使用される。
【0040】
他の例において、クラスタシステムは3つの装置A、B、及びCを含み、ここで、装置A及びBは主制御基板を持ち、そして装置Cは、主制御基板を持たない。装置A及びBが主制御基板を持つという検出結果であった場合、装置A及びBは、一般クラスタ競合段階に入ってもよい。この段階において、装置A及びBは、ネゴシエートし、そして装置A及びBのうちの1つの装置がクラスタシステムの主装置として使用され、かつ他の装置がクラスタシステムのメンバ装置として使用されるということを決定する;しかしながら、このメンバ装置は特別な用途を持ち、そしてその用途は、主装置が故障した場合に主装置の全てのサービスを代行するというものである。クラスタ競合段階は従来技術のそれと同じであるため、本発明においては、さらには説明しない。クラスタ装置Cは、主制御基板を持たないので、装置A及びBよりも低い優先度を持ち、装置Cは、クラスタシステムの中のメンバ装置として使用される。
【0041】
さらに、本発明の特定の実施例において、主装置の主制御基板が要求に応答し、かつクラスタ構成情報を主装置のスイッチトファブリック基板であって、主監視モジュールを含む、スイッチトファブリック基板、に送信した後、スイッチトファブリック基板が主装置の主制御基板により送信されたクラスタ構成情報を受信及び保存する場合、当該クラスタ構成情報は、さらに、主装置の他のスイッチトファブリック基板に同時に保存されてもよい。このステップを使用することにより、現在主監視モジュールを含むスイッチトファブリック基板が故障していることが検出された後、主監視モジュールを再度決定する必要がある、すなわち、メンバ装置の他の複数のスイッチトファブリック基板の複数の監視モジュールから1つの監視モジュールが主監視モジュールとして選択され;そしてその後、主監視モジュールを含むスイッチトファブリック基板は、主装置の主制御基板にクラスタ構成情報を要求する必要はないが、以前に同時に保存したクラスタ構成情報から直接取得し、これにより主装置の主制御基板の作業負荷を軽減する。
【0042】
選択的に、本発明の特定の実施例において、スイッチトファブリック基板が要求応答信号の応答信号を受信しなかった後、以下のステップがさらに含まれてもよい:メンバ装置のスイッチトファブリック基板は、メンバ装置のスイッチトファブリック基板が、主装置のスイッチトファブリック基板に接続されているかどうかを決定する。
【0043】
メンバ装置のスイッチトファブリック基板が主装置のスイッチトファブリック基板に接続されているかどうかを決定する前述のステップ及びスイッチトファブリック基板により、要求応答信号の応答信号の受信を所定時間待機するステップは、連続的に実行されてもよく、又は同時に実行されてもよく;そして2つのステップが同時に実行される場合、システム待機時間が短縮され得る。
【0044】
さらに、本発明の特定の実施例において、スイッチトファブリック基板による、受信したクラスタ構成情報を保存するステップの後、以下の複数のステップが、さらに、含まれてもよい:
【0045】
まず、スイッチトファブリック基板が、メンバ装置の主制御基板により送信された要求応答信号を検出した場合、主制御基板の監視モジュールが主監視モジュールとして使用されていることを決定し;次に、主制御基板の監視モジュールが主監視モジュールとして使用されていることが決定された場合、主制御基板は、クラスタシステム内の主装置の主制御基板にクラスタ構成情報要求を送信し;そしてその後、主装置の主制御基板が要求に応答し、かつクラスタ構成情報を送信する場合、メンバ装置の主制御基板は、主装置の主制御基板により送信されたクラスタ構成情報を受信及び保存する。
【0046】
主制御基板により送信された要求応答信号を、スイッチトファブリック基板により検出するステップは、具体的には、主制御基板の変更を完了するステップ、又は主制御基板のトラブルシューティングを行うステップ、又は主制御基板を新しく挿入するステップ、を含む。
【0047】
具体的には、主制御基板がより効果的な制御機能を有すること、及び主制御基板と装置の中の他の複数の基板との間の通信回線がより短いことが考慮され、ここで、他の複数の基板とは、スイッチトファブリック基板及びラインカード基板である。従って、主制御基板の監視モジュールが主監視モジュールとして使用される実施方法は、スイッチトファブリック基板の監視モジュールが主監視モジュールとして使用される実施方法よりもより優れている。従って、スイッチトファブリック基板の監視モジュールが主監視モジュールとして使用された後、当該スイッチトファブリック基板は依然として要求応答信号を定期的に主制御基板に送信する。主制御基板により送信される要求応答信号を再度検出又は受信する場合、スイッチトファブリック基板は、主制御基板の監視モジュールを主監視モジュールとして使用することを決定してもよい。主制御基板の監視モジュールを主監視モジュールとして使用することが決定された後、主監視モジュールはスイッチトファブリック基板の監視モジュールから主制御基板の監視モジュールに変更されるので、クラスタシステム内の装置のクラスタ優先度が変更され、そして従って、メンバ装置の主制御基板は、主装置の主制御基板に、クラスタ構成情報要求を送信する。この時、クラスタシステム内の主装置及び装置は、クラスタ競合段階に入ってもよい。装置の優先度は主装置の優先度よりも高いという競合結果であった場合、装置は、主装置として選択される;そして装置の優先度は主装置の優先度よりも低いという競合結果であった場合、当該装置は、依然として主装置のメンバ装置として使用される。
【0048】
メンバ装置は、動作を中断することなく、主監視モジュールの位置変更を完了することができるということを知ることができる。
【0049】
本発明の実施例1において提供されるクラスタシステムの中のクラスタを処理する方法は、メンバ装置に適用され、ここで当該メンバ装置は、主監視モジュールを含む。メンバ装置のスイッチトファブリック基板は、要求応答信号を送信し、そして当該要求応答信号を受信した主制御基板は、要求応答信号に応答する;そしてスイッチトファブリック基板が事前に定められた時間内に要求応答信号の応答信号を受信しない場合、スイッチトファブリック基板は、主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信する。このようにして、クラスタシステム内の各装置内に1つ以上の主制御基板が配置されるという問題が回避される。クラスタシステムの信頼性を確保することに基づいて、主制御基板をクラスタシステム内のメンバ装置内に配置する必要はなくなり、これによりクラスタシステムを簡略化し、かつ費用を削減する。
【0050】
実施例2
実施例1に対応して、本発明の実施例2は、さらに、クラスタシステムにおけるクラスタであって、メンバ装置に適用される、クラスタ、を処理する装置40を提供し、ここで、メンバ装置は、主監視モジュールを含む。図2に示されるように、装置は:前記メンバ装置のスイッチトファブリック基板が、要求応答信号であって、該要求応答信号を受信した主制御基板が該要求応答信号に応答することを要求するための、要求応答信号、を送信することを可能とするように構成される要求応答信号送信部401;及び前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信することを可能にする主監視モジュールアドレス送信部402;を備える。
【0051】
本発明の実施例2において提供されるクラスタシステムにおけるクラスタを処理する装置40において、要求応答信号送信部401は、メンバ装置のスイッチトファブリック基板が、要求応答信号であって、該要求応答信号を受信した主制御基板が該要求応答信号に応答することを要求するための、要求応答信号、を送信することを可能とするように構成され;主監視モジュールアドレス送信部402は、前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールのアドレスを主装置の主制御基板に送信することを可能にするように構成される。装置を使用することにより、クラスタシステム内の各装置内に1つ以上の主制御基板を配置するという問題が克服される、ということを知ることができる。通常の動作を確保できる場合、クラスタシステム内のメンバ装置に主制御基板を配置する必要はなくなり、これにより費用を削減する。
【0052】
さらに、本発明の特定の実施例において、図3に示されるように、装置40はさらに:前記スイッチトファブリック基板が前記主監視モジュールの前記アドレスを決定することを可能とするように構成される決定部403;を備え、前記決定の結果は:前記主監視モジュールは前記複数のスイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に配置されるか、又は前記主監視モジュールは前記複数のスイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板とも独立しているか、である。
【0053】
さらに、本発明の特定の実施例において、主監視モジュールが、複数のスイッチトファブリック基板のうちの1つのスイッチトファブリック基板に置かれている場合、この場合において、決定部403は、さらに、主監視モジュールが置かれるスイッチトファブリック基板が、クラスタシステムのクラスタ構成情報を持っていないかどうかを決定するように構成される。
【0054】
この場合において、図4に示されるように、装置40は、さらに:前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を前記主監視モジュールの配置される前記スイッチトファブリック基板が持たないと前記決定部403が決定した場合に、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記スイッチトファブリック基板に前記クラスタ構成情報を送信するように、前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に、クラスタ構成情報要求を送信することを可能とするように構成される、クラスタ構成情報要求送信部404;及び前記主装置の前記主制御基板が、前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合に、前記主装置の前記主制御基板により送信された前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板が受信及び保存することを可能とするように構成される保存部405;を備える。
【0055】
選択的に、本発明の特定の実施例において、前記主監視モジュールが、前記複数のスイッチトファブリック基板のうちのいずれのスイッチトファブリック基板からも独立している場合、この場合において、前記決定部403は、前記複数のスイッチトファブリック基板のうちの一つのスイッチトファブリック基板に前記主監視モジュールが関連付けられていることを決定し、かつ前記主監視モジュールと関連付けられた前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持たないと決定するようにさらに構成される。
【0056】
この場合において、前記クラスタ構成情報要求送信部404は、前記主監視モジュールと関連付けられた前記スイッチトファブリック基板が前記クラスタシステムの前記クラスタ構成情報を持たない場合に、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信するように、前記スイッチトファブリック基板が、前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に対して、前記クラスタ構成情報要求を送信することを可能とするようにさらに構成され;かつ、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板に送信する場合に、前記保存部405は、前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を前記スイッチトファブリック基板が受信及び保存することを可能とするようにさらに構成される。
【0057】
選択的に、本発明の特定の実施例において、前記保存部405は、前記メンバ装置の他のスイッチトファブリック基板に前記クラスタ構成情報を同時に保存するようにさらに構成される。
【0058】
選択的に、本発明の特定の実施例において、前記決定部403は、前記スイッチトファブリック基板が前記主装置の主制御基板により送信される要求応答信号を検出した場合に、前記主制御基板の監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されることを決定するようにさらに構成され;前記クラスタ構成情報要求送信部404は、前記主制御基板の前記監視モジュールが前記主監視モジュールとして使用されると前記決定部が決定した場合に、前記クラスタ構成情報を前記クラスタシステムの前記主装置の前記主制御基板に対して、前記主制御基板が送信することを可能とするようにさらに構成され;かつ前記保存部405は、前記主装置の前記主制御基板が前記要求に応答し、かつ前記クラスタ構成情報を送信する場合に、前記メンバ装置の前記主制御基板が前記主装置の前記主制御基板により送信される前記クラスタ構成情報を受信及び保存することを可能とするようにさらに構成される。
【0059】
選択的に、本発明の特定の実施例において、前記決定部403は、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が前記主装置のスイッチトファブリック基板と接続されているかどうかを、前記メンバ装置の前記スイッチトファブリック基板が決定することを可能とするようにさらに構成される。
【0060】
本発明の実施例2において提供されるクラスタシステムの中のクラスタを処理する装置40の複数の構成部の複数の特定の機能については、前述の方法の実施例1を参照する、ということに注意すべきである。
【0061】
実施例3
実施例1に対応して、図5は、本発明において提供される、クラスタを処理する装置の他の実施例を示す。図5に示されるように、本実施例において提供されるクラスタを処理する装置60は、プロセッサ601、メモリ602、通信インターフェース603、及びバス604を備える。プロセッサ601、メモリ602、及び通信インターフェース603は、バス604を使用することにより接続され、そして相互間での通信を実行する。バス604は、インダストリスタンダードアーキテクチャ(英語:Industry Standard Architecture、ISAと略す)バス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(英語:Peripheral Component Interconnect、PCIと略す)バス、Extended Industry Standard Architecture(英語:Extended Industry Standard Architecture、EISAと略す)バスなどであってもよい。バス604は、アドレスバス、データバス、コントロールバスなどに分類されてもよい。表現の便宜上、一つの太線だけが図5において表現するために使用されるが、これは、1つのバスのみ、又は1種類のバスのみを表すものではなく、ここで:メモリ602は、実行可能なプログラムコードを記憶するように構成され、ここで当該プログラムコードは、コンピュータ演算命令を含む。メモリ602は、高速RAMメモリを含んでもよく、そしてまた、例えば、1つ以上のディスクメモリなどの、不揮発性メモリ(英語:non−volatile memory)を含んでもよい。
【0062】
メンバ装置のスイッチトファブリック基板が、要求応答信号であって、当該要求応答信号を受信した主制御基板が当該要求応答信号に応答することを要求する、要求応答信号を送信することを可能とし;かつ当該要求応答信号の応答信号をスイッチトファブリック基板が受信しない場合に、スイッチトファブリック基板が、主装置の主制御基板に、主監視モジュールのアドレスを送信することを可能とするように構成するために、プロセッサ601は、メモリ602に記憶される実行可能なプログラムコードを読み出すことにより、当該実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行する。
【0063】
プロセッサ601は、中処理装置(英語:central processing unit、CPUと略す)であってもよく、或いは本発明の本実施例における1つ以上の集積回路として構成されてもよい。
【0064】
前述の複数の機能に加えて、プロセッサ601は、さらに、前述の方法の実施例における他の複数の処理を実行するように構成されてもよく、これについては、本明細書において追加的には記載されない、ということに注意すべきである。
【0065】
プロセッサ601における複数の機能部の分割について、クラスタを処理する装置60の前述の実施例が参照され、これについては、本明細書において追加的には記載されない、ということにさらに注意すべきである。
【0066】
実施例4
同様に、本発明の実施例4は、さらに、クラスタシステム80を提供する。図6に示されるように、当該システムは、主装置801、1つ以上のメンバ装置802、及び当該メンバ装置に適用されるクラスタを処理するための装置803を備え、ここでメンバ装置802は、主監視モジュール8021を備え、ここで:クラスタを処理する前記装置803は、具体的には:前記メンバ装置802のスイッチトファブリック基板8022が、要求応答信号であって、該要求応答信号を受信した主制御基板が該要求応答信号に応答することを要求するための、要求応答信号、を送信することを可能とし;かつ前記メンバ装置802の前記スイッチトファブリック基板8022が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合に、前記スイッチトファブリック基板8022が前記主監視モジュールのアドレスを主装置801の主制御基板8011に対して送信することを可能とするように構成される。
【0067】
本発明の実施例4の中で提供されるクラスタシステム80によれば、システムにおいて、メンバ装置802のスイッチトファブリック基板は、要求応答信号であって、該要求応答信号を受信した主制御基板が該要求応答信号に応答することを要求するための、要求応答信号、を送信し;そして前記メンバ装置802の前記スイッチトファブリック基板が前記要求応答信号の応答信号を受信しない場合、前記スイッチトファブリック基板は、前記主監視モジュールのアドレスを主装置801の主制御基板に送信する。当該システムを使用することにより、クラスタシステム内の各装置に1つ以上の主制御基板が配置されるという問題が克服される、ということを知ることができる。通常の動作が確保される場合、クラスタシステム内のメンバ装置に主制御基板を配置する必要はなくなり、これによりクラスタシステムを簡略化し、そして費用を削減する。本明細書における複数の実施例は全て累進的に説明され、複数の実施例における同一又は類似の部分については、これらの実施例を参照してもよく、そして各実施例は、他の複数の実施例との相違点に焦点を当てている。特に、装置の実施例は、基本的に方法の実施例と同様であり、そして従って、簡単に説明されている;関連する複数の部分について、方法の実施例の部分的な説明を参照することができる。説明される装置の実施例は、単なる例示である、ということに注意すべきである。別々の部品として記載される複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は分離されていなくてもよく、そして複数のユニットとして表示される複数の部品は、物理的な複数のユニットであってもよく、又は物理的な複数のユニットでなくてもよく、1つの場所に置かれてもよく、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。複数のモジュールの一部又は複数のモジュールの全ては、複数の実施例の複数の解決手段の複数の目的を達成するための実際の必要に従って選択されてもよい。また、本発明により提供される、装置の各実施例の複数の添付図面において、複数のモジュールの間の接続関係は、1つ以上の通信バス又は信号ケーブルとして実現され得る、複数のモジュールの間の通信接続を表す。当業者は、創造的な努力なしで、本発明の複数の実施例を理解及び実施することができる。
【0068】
前述の複数の実施例の説明に基づき、専用集積回路、専用CPU、専用メモリ、専用部品等を含む、必要な汎用ハードウェア又は専用ハードウェアのみに加えて、ソフトウェアにより本発明を実現することが可能である、ということを当業者は明確に理解することができる。一般に、コンピュータプログラムにより実行可能な如何なる機能も、対応するハードウェアを使用することにより、容易に実現することができる。また、同じ機能を実現するために使用される特定のハードウェア構造は、様々な形態であってもよく、例えば、アナログ回路、デジタル回路、専用回路等の形態であってもよい。しかしながら、本発明に対して、ほとんどの場合、ソフトウェアプログラムは好適な実施方法である。このような理解に基づき、本発明の複数の技術的解決手段は本質的に、又は本発明の複数の技術的解決手段の従来技術に対して貢献する部分は、ソフトウェア製品の形態で実現されてもよい。ソフトウェア製品は、フロッピー(登録商標)ディスク、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読取り専用メモリ(英語:read−only memory、略してROM)、ランダムアクセスメモリ(英語:random−access memory、略してRAM)、磁気ディスク、またはコンピュータの光ディスクなどの、読み取り可能な記憶媒体に記憶され、そしてコンピュータ装置(それはパーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワーク装置などであってもよい)に本発明の複数の実施例において説明される複数の方法を実行するように指示するためのいくつかの命令を含む。
【0069】
前述の説明は、本発明の単なる特定の複数の実施方法であるが、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。本発明において開示される技術範囲内で、当業者により容易に考案される如何なる変更又は置換も、本発明の保護範囲に属さなければならない。従って、本発明の保護範囲は、複数の特許請求項の保護範囲に従わなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6