(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6127052
(24)【登録日】2017年4月14日
(45)【発行日】2017年5月10日
(54)【発明の名称】電池セルのコア温度を推定する方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/48 20060101AFI20170424BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20170424BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20170424BHJP
H01M 10/633 20140101ALI20170424BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20170424BHJP
H01M 10/635 20140101ALI20170424BHJP
B60W 10/26 20060101ALI20170424BHJP
B60L 11/14 20060101ALI20170424BHJP
B60L 3/00 20060101ALI20170424BHJP
B60L 11/18 20060101ALI20170424BHJP
G01K 7/00 20060101ALI20170424BHJP
G01K 1/14 20060101ALI20170424BHJP
【FI】
H01M10/48 301
H01M10/44 101
H01M10/613ZHV
H01M10/633
H01M10/625
H01M10/635
B60W10/26 900
B60L11/14
B60L3/00 S
B60L11/18 Z
G01K7/00 381D
G01K1/14 L
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-530295(P2014-530295)
(86)(22)【出願日】2012年9月12日
(65)【公表番号】特表2014-531711(P2014-531711A)
(43)【公表日】2014年11月27日
(86)【国際出願番号】FR2012052042
(87)【国際公開番号】WO2013038109
(87)【国際公開日】20130321
【審査請求日】2015年9月4日
(31)【優先権主張番号】1158228
(32)【優先日】2011年9月15日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】507308902
【氏名又は名称】ルノー エス.ア.エス.
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100101199
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義教
(72)【発明者】
【氏名】ドゥベール, マクシム
(72)【発明者】
【氏名】ケッフィ−シェリフ, アフマド
(72)【発明者】
【氏名】コラン, ギョーム
(72)【発明者】
【氏名】シャマイヤール, ヤン
【審査官】
高橋 優斗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−276562(JP,A)
【文献】
特開2006−183645(JP,A)
【文献】
特許第4775524(JP,B1)
【文献】
特開2010−108750(JP,A)
【文献】
特開2008−059910(JP,A)
【文献】
特開2008−271781(JP,A)
【文献】
特開2008−249459(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第01816700(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K6/20−6/547,
B60L1/00−3/12,
B60L7/00−13/00,
B60L15/00−15/42,
B60W10/00−10/02,
B60W10/06−10/10,
B60W10/18,
B60W10/26−20/50,
G01K1/00−19/00,
H01M10/42−10/667,
H02J7/00−7/12,
H02J7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電荷蓄積素子(11)が中にパッケージングされた、電気車両またはハイブリッド車両のトラクション電池の電池モジュール(10)のコア温度を推定する方法であって、
前記電池モジュール(10)の外壁(13)の温度(y)を測定し、
前記電池モジュール(10)の前記電荷蓄積素子(11)内で生じた熱の拡散モデルであって、前記電池モジュール(10)の前記コア温度の関数として、前記電池モジュール(10)の前記外壁(13)の温度の推定値を出力として供給する前記拡散モデルを確立し、
測定された前記外壁(13)の温度(y)に実質的に等しい前記外壁(13)の温度の推定値が得られるように前記電池モジュール(10)の前記コア温度を求める、方法。
【請求項2】
前記外壁(13)で測定された前記温度(y)と前記外壁(13)の温度の推定値との差が、実質的にゼロとなるように前記電池モジュール(10)の前記コア温度が求められる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
周囲空気の温度(Tair)、および前記電池モジュール(10)の端子における電流(I)もやはり測定され、前記拡散モデルが、これらの測定値を入力として取り込む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記電池モジュール(10)の前記電荷蓄積素子(11)内で生じた熱の前記拡散モデルが、前記電池モジュール(10)の1次元空間メッシュの各ノードで熱方程式を適用することによって確立される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの電池モジュール(10)内にパッケージングされた複数の電荷蓄積素子(11)から構成された、電気車両またはハイブリッド車両のトラクション電池用のエネルギー管理装置であって、
前記電池モジュール(10)の外壁(13)に配置され、前記電池モジュール(10)の前記外壁(13)の温度の測定値(y)を供給するように適した第1の測定部材(12)と、
前記電池モジュール(10)の前記外壁(13)の温度の前記測定値(y)を受け取るように前記第1の測定部材(12)に接続され、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法によって計算された前記電池モジュール(10)のコア温度を表す出力信号を生成するように適した処理モジュール(20)と、
前記処理モジュール(20)によって生成された前記出力信号に応答して、前記電池の冷却を制御することにより前記電池のエネルギーを管理するように適した制御モジュールと
を備え、
前記処理モジュール(20)は、
前記電池モジュール(10)の前記電荷蓄積素子(11)内で生じた熱の拡散モデルを確立し、
前記拡散モデルが、前記電池モジュール(10)の推定された前記コア温度の関数として、前記電池モジュール(10)の前記外壁(13)の温度の推定値を出力として供給し、
測定された前記外壁(13)の温度(y)に実質的に等しい前記外壁(13)の温度の推定値が得られるように前記電池モジュール(10)の前記コア温度を求める、
装置。
【請求項6】
周囲空気の温度の測定値(Tair)、および前記電池モジュール(10)の端子における電流の測定値(I)をそれぞれ供給するように適した第2および第3の測定部材を備え、かつ、前記処理モジュール(20)が、前記周囲空気の温度の前記測定値(Tair)、および前記電流の前記測定値(I)を受け取るように、前記第2および第3の測定部材に接続された入力手段を備える、請求項5に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車両またはハイブリッド車両のトラクション電池モジュールのコア温度を推定する方法に関し、モジュールには、一般にセルと呼ばれる複数の電荷蓄積素子がパッケージングされている。
【0002】
本発明による方法の一用途は、電気車両またはハイブリッド車両内の電荷蓄積素子電池の、特にその動作中における管理に関する。本発明による方法は、より詳細には、電池の安全、および電池のエネルギーポテンシャルの最適な使用を保証するために、特にエネルギー管理および熱管理の方策を最適化するという面において、電荷蓄積素子の内部温度を実時間で推定するという電池の運用に応用されるものである。
【背景技術】
【0003】
電気車両またはハイブリッド車両に使用されるトラクション電池は、かかる車両で最も重要な構成要素の1つである。電池の温度は、特に電池を構成する電荷蓄積素子内での化学反応動態(chemical reaction kinetics)に影響を及ぼすため、電池の性能レベルを左右する決定要因となる。特に、高温では疑似反応が増大する傾向があり、そのため電池の利用可能な容量が低下し、内部抵抗が増大する結果となる。この理由で、温度は、電池を構成する素子に関して経時変化要因となる。さらに、電池がある温度を超えて熱暴走する危険がある。したがって、過熱の場合に、相応に対処することを可能とするには、また、より一般的には、特に電池の最適な動作を安全に、機能的に、かつ寿命期間にわたって確実にするために、車両内で熱管理方策を実施することを可能とするには、電池の温度についての正確かつ信頼性の高い知識が必須となる。
【0004】
また、電荷蓄積素子が中にパッケージングされている電池モジュールの外壁に温度センサを配置して、電池温度の測定値を供給することが、慣例として知られている。しかし、センサによって測定されるこの電池温度情報は、電荷蓄積素子内での熱拡散という物理的理由のため、モジュールのコア温度に比べて時間が経つにつれて減衰し、時差を生じている。熱は、実際には、電荷蓄積素子内でジュール効果によって生じ、次いで電池のパッケージング材料に拡散し、その後外壁における対流交換を介して外部環境に向けて消散される。したがって、この温度情報は、電池モジュールのコア温度、すなわち電荷蓄積素子の、熱が生じる点における内部温度を正確には反映しておらず、したがって電池の温度上昇を制限するのに効果的に作用することが可能でない。
【0005】
この温度は測定することができないので、推定しなければならない。例えば文献米国特許出願公開第2007/0139017号から、外部測定値に比べて精度の向上が得られるように電池温度を推定する方法が知られている。この文献による方法は、車両の外部温度に関連付けられた電池の初期熱状態の推定値と、例えば電池の抵抗の測定値、および電池中を流れる電流の測定値から得られる、電池内部で発生した熱の推定値とに基づいて、電池の内部温度を表す温度を推定する。この推定方法では、電池内部で発生した熱を確かに考慮に入れているが、電池内での熱拡散の問題を無視しており、この熱拡散は、得られる温度推定値の精度および信頼性に好ましくない影響を及ぼすものである。
【発明の概要】
【0006】
上記に鑑みて、本発明の目的は、上述の欠点のない、電気車両またはハイブリッド車両のトラクション電池モジュールのコア温度を推定する方法を提案することである。
【0007】
この目的で、本発明の方法は、電池モジュールの外壁で温度を測定すること、およびその温度測定値から、電池モジュールのコア温度の推定値を計算することを本質的に特徴とする。
【0008】
特に有利な実施形態によれば、電池モジュールの電荷蓄積素子内で生じた熱の拡散モデルを確立し、このモデルは、入力として受け取ったモジュールのコア温度の関数として、電池モジュールの外壁の温度の推定値を出力として供給し、電池モジュールのコア温度の推定値を、測定温度に実質的に等しい温度値がモデルからの出力として得られるように、モデルの入力として供給される温度値を求めることによって計算する。
【0009】
好ましくは、モデルの入力として供給される温度値は、外壁で測定された温度と、モデルの出力温度との差が、実質的にゼロとなるように求められる。
【0010】
この実施形態によれば、周囲空気の温度、および電池モジュールの端子における電流もやはり測定され、この拡散モデルは、これらの測定値を入力として取り込む。
【0011】
有利には、電池モジュールの電荷蓄積素子内で生じた熱の拡散モデルは、電池モジュールの1次元空間メッシュの各ノードで熱方程式を適用することによって確立される。
【0012】
本発明はまた、少なくとも1つの電池モジュール内にパッケージングされた複数の電荷蓄積素子から構成された、電気車両またはハイブリッド車両のトラクション電池用のエネルギー管理装置であって、
− 電池モジュールの外壁に配置され、その電池モジュールの外壁の温度の測定値を供給するように適した第1の測定部材と、
− 電池モジュールの外壁の温度の測定値を受け取るように第1の測定部材に接続され、本発明による方法によって計算された電池モジュールのコア温度を表す出力信号を生成するように適した処理モジュールと、
− 処理モジュールによって生成された出力信号に応答して、電池のエネルギー管理を確実にするように適した制御モジュールと
を備える、装置に関する。
【0013】
有利には、この制御モジュールは、処理モジュールによって生成された出力信号に応答して、電池の冷却を制御するように適している。
【0014】
好ましくは、この装置は、周囲空気の温度の測定値、および電池モジュールの端子における電流の測定値をそれぞれ供給するように適した第2および第3の測定部材を備えることができ、処理モジュールは、周囲空気の温度の測定値、および電流の測定値を受け取るように、第2および第3の測定部材に接続された入力手段を備える。
【0015】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照しながら例示によって非限定的な形で示す以下の説明からより明白となろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】本発明による推定方法の運用を示すブロック図である。
【
図3】本発明による推定方法を実施するための電池モジュールの温度の拡散モデルを示す図である。
【
図4】本発明による推定方法を実施するための電池モジュールの空間メッシングを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、4枚の電荷蓄積素子11、またはセルが中にパッケージングされた電池モジュール10を示す。温度センサ12が、電池モジュール10の外壁13の温度の測定値を供給するために、電池モジュール10の外壁13に配置されている。一方、電池モジュールのコア温度は、測定することができない。コア温度を推定するために、本発明によれば、測定可能な相関変数、この場合は電池モジュールの外壁の温度を使用することが提案される。
【0018】
このため、本発明によれば、電池モジュール内での熱拡散の動的特性を仮想の形で再現するモデルを実施する、オブザーバとも呼ばれる、特定の処理モジュールまたは「ソフトウェアセンサ」を開発することが企図され、このモデルについて以下でより詳細に説明する。この仮想センサは、モジュールの壁の温度を測定する物理的センサとともにサーボ制御ループに接続され、このループによって、仮想センサの推定値と、物理的センサからの測定値との間のいかなる誤差も解消することが可能となる。したがって、オブザーバは、各瞬間で、電池モジュールのコア温度の推定値を送達するように設計されている。
【0019】
より具体的には、
図2を参照すると、Tを電池モジュール10のコア温度とし、
は処理モジュール20(オブザーバ)によって計算されたコア温度の推定値を表す。したがって、この推定値は、電池モジュール10内の温度の動力モデルを実施すること、また、周囲空気温度Tair、および電池モジュール中を通過する電流Iの入力もやはり考慮に入れることだけでなく、生じ得るいかなる偏差も是正するように、センサ12によって供給される壁温度の測定値yもやはり使用することによって作成される。
【0020】
電池モジュール内での熱拡散モデリングは、このモデルが現実を十分に表すが、実時間で実施するために、計算時間の点において時間の掛かるものではないようにしなければならない。このため、
図3に示すように、電池モジュール内の温度変動は、2つの部分に分けることができる。活物質(すなわちセル)内では、温度は均一とみなすことができ、一方、パッケージング材料内では、熱拡散現象(すなわち温度低下)を観察することができる。エッジ効果は無視し、全ての対流交換を1次元にグループ化する。
【0021】
したがって、問題は、制約条件として変換された交換を有する、半無限の壁における非定常的な伝導の問題としてみなすことができる。電池の動作中に発生した熱流の関数としての温度傾向を示す全ての方程式を表すエネルギー収支と、フーリエの法則(Jean−Baptiste Biotによって考案され、熱流束密度と温度勾配との間の関連を表記する半経験的な法則)の式とによって、一般的な熱伝導方程式が導かれる。境界Γによって囲まれた領域Dを取ると、空間座標として
を有する温度場
は、以下の式によって支配される。
ここで
は温度場を支配する偏導関数の演算子を示し、ρc
ρは、密度と比熱容量との積を表し、
は流体速度場を表し、
は温度勾配を表し、λは熱伝導率を表し、sは内部発熱源を表す。この問題には、境界Γにおける制約条件が必要となり、この条件には2種類のものがあり得、すなわち温度に課される条件または流速密度に課される条件があり得る。この問題は、電池のコンピュータの計算能力の理由で、離散化により単純化させなければならない。
【0022】
この目的で、電池モジュールは、
図4に示すように1次元にメッシングすることができる。次いで、電池モジュール内で規定された1次元空間メッシングの各ノードで熱方程式を離散化することによって、1次元の数学モデルを確立する。各ノードは、1からnの間の添字によって規定され、モジュールのコアに対する距離Xは、添字1のノードの0から、添字nのノードのLまで変動する。したがって、本発明の一目的は、添字nのノードで測定される温度の関数として添字1のノードの温度を推定することである。本願の以下では、用語「ノード」と「点」とは、互いに置き換え可能に使用する。
【0023】
熱伝導率λが、領域全体にわたって一定とみなされ、かつその領域内では熱が生じない、またはその領域内では対流交換が生じないとみなす1次元問題では、式は以下のように簡素化される。
ここでiは、
図4に示すメッシング点の添字である。
【0024】
この方程式系は、2つの制約条件、および各ノードの初期温度条件によって補完される。この方程式により、空間微分および時間微分が可能となる。空間微分は、対象となる点の周囲での2次の限定された展開(2nd order limited development)を用いて近似される。間隔ピッチdが一定である特定のケースでは、前述の方程式は以下となる。
ここで、点x
1における制約条件として
となり、s
1=αRI
2は、発熱(ジュール効果)のノードの等価値であり、点x
nにおける制約条件として、
となり、h
eはDと外部との間の境界における伝達係数である(nは離散点の数である)。
【0025】
熱の弱方程式(weak equation)の上述の式は、以下の線形系状態の形式で表記することができる。
yは、壁の外側にあるセンサで測定された温度である。本発明によるモデルにはエネルギー収支が存在するため、電池モジュール10内の熱拡散のシミュレーションを、周囲空気の温度傾向、および電池モジュールの端子における電流傾向と組み合わせて実施して、電池モジュール10の外壁13の温度の推定値をモジュール20の出力として供給することが可能となる。
【0026】
次いで、上述のモデルは、処理モジュール20(オブザーバ)の基礎となる。しかし、収束性(情報の妥当性)をチェックするために、ある補正を行うことが重要である。この僅少差は、モデルの出力
と、温度センサ12によって供給された壁の温度測定値yとの間で測定された差によってもたらされる。そこでオブザーバの方程式は、以下のように記される。
上式で変数上方の符号^は、オブザーバによる前記変数の推定値を表し、Kは、有限時間内でのオブザーバの収束性を確実にする利得行列であり、yは壁にある温度センサ12によって得られた値である。
の値は、処理モジュール20(オブザーバ)によって出力信号として供給される電池モジュールのコア温度の推定値を表す。この推定値は、電荷蓄積素子の内部温度の信頼性の高い値とみなすことができる。したがって、この処理モジュール(オブザーバ)は、この点に配置された温度センサをエミュレーションすることができる。
【0027】
処理モジュール20からの出力信号を、制御モジュールによって、具体的には電池エネルギー管理を行うように使用することが可能となる。例えば、処理モジュール20によって生成された出力信号に応答して、制御モジュールにより電池の冷却を制御することが可能となる。
【0028】
本発明の方法によって得られる、電池の素子の内部温度の推定値は、車両の動作範囲全体にわたって電池容量の有効かつ安全な動作の保証を構成するという点で、特に有利である。実際に、処理モジュール(オブザーバ)によって供給される情報によって、電池モジュールの内部温度についての知識がかなり強化される。したがって、処理モジュールが供給する情報によって、オブザーバを有しない電池に比べて、電池の稼働性を改善することが可能となる。さらに、電池の内部パラメータは、電池の素子の温度に依存するので、オブザーバによって供給される情報により、これらのパラメータをよりよく推定することが可能となり、それによって電気車両およびハイブリッド車両の信頼性、および範囲が増大する。