(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記破断可能な罫書き構成が、前記破断可能な王冠の破断可能部分を画定し、前記破断可能部分が、前記取付部から前記スカートの底部縁部まで外向きに延在し、前記破断可能部分が、断面において湾曲したプロファイル、正方形のプロファイル、またはV字形のプロファイルから選択されるプロファイル形状を有する、請求項1に記載の王冠。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来技術のボトルキャップの具体的な例示的実施形態を示す上面図である。
【
図2A】本開示のボトルキャップの具体的な例示的実施形態を示す側方鉛直断面図である。
【
図2B】
図2Aのボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態を示す側方鉛直断面図である。
【
図3A】本開示のボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態を示す側方鉛直断面図である。
【
図3B】
図3Aのボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態を示す側方鉛直断面図である。
【
図4】本開示のボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態を示す側方鉛直断面図である。
【
図5】本開示の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図6】本開示の王冠のさらに別の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図7】
図6の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図8】本開示の王冠の別の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図9】本開示の王冠のさらに別の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図10】本開示の王冠のさらなる代替的な実施形態の上面図の概略図である。
【
図11】本開示の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。
【
図12】
図11の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。
【
図13】
図11の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。
【
図14】
図13の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図15】
図14の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図16】
図13の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。
【
図17】
図13の王冠の代替的な実施形態の上面図の概略図である。
【
図18A】本開示の切れ目の実施形態の側方断面図の概略図である。
【
図19】本開示の王冠の底部の等角図の概略図である。
【
図20A】各実施形態が、王冠の頂部の中心から王冠の環状縁部まで延在する、曲線をなす左手の罫書き線を有する、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図20B】各実施形態が、王冠の頂部の中心から王冠の環状縁部まで延在する、曲線をなす左手の罫書き線を有する、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図20C】各実施形態が、王冠の頂部の中心から王冠の環状縁部まで延在する、曲線をなす左手の罫書き線を有する、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図20D】各実施形態が、王冠の頂部の中心から王冠の環状縁部まで延在する、曲線をなす左手の罫書き線を有する、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図20E】各実施形態が、王冠の頂部の中心から王冠の環状縁部まで延在する、曲線をなす左手の罫書き線を有する、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図21】中心を外したプルタブ位置を示す、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図22】代替的な罫書き線を有する
図21の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図23】別の代替的な罫書き線を有する
図21の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
【
図24】圧着ヒダを持たない本開示の王冠の代替的な実施形態の概略等角図である。
【
図25A】本開示の王冠の未破壊の罫書き線の概略断面図である。
【
図26】本発明の縮小ゲージ王冠を示す等角側面図である。
【
図28A】本開示の王冠の代替的な実施形態を示す上面図である。
【
図29A】本開示の王冠の別の代替的な実施形態を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1つまたは2つ以上の様々な態様、または実施形態、または具体的な特徴もしくは下位構成要素、またはこれらの組み合わせを通して、上記を考慮し、そうして、本開示は、利点のうちの1つまたは2つ以上を引き出すように意図され、これは、本説明から明らかになる。本開示は、説明および例として、1つまたは2つ以上の具体的な実施形態を参照する。したがって、用語、実施例、図面および実施形態は、説明のためであり、本開示の範囲の限定を意図するものではないことが理解される。以下の説明において、「王冠」および「キャップ」の語は、交換可能に用いられることがある。
【0015】
図1は、従来技術のボトルキャップの具体的な例示的実施形態の上面図である。
図1のレバータイプの開けやすいキャップは、王冠1、プルタブリング2、プルタブ3、鋲4、およびレバー5を有し得る。30度の水平角を形成し得る切断線6は、王冠キャップ1の背面に提供され得る。意義深いことには、切断線6は、王冠1の端縁までは延在せず、代わりに、リング2またはその近くで終端する。複数のヒダ7は、キャップ1を円形のボトル開口部の周囲に圧着することによって形成され得る。この図には示されていないが、鉛直断面では、従来技術の切断線6は、切断長さ沿いに実質的に同じ深さプロファイルに保たれる。これらの様々な特徴の結果、容器開口部から
図1の王冠を開封して取り外すのに手に過度の力を要することもある。
【0016】
王冠またはキャップ1は、プルタブ3にレバー5によって結合され得る。レバー5とプルタブ3とは接合されて、単一のユニットになり得る。同様に、プルタブ3とプルタブリング2は、単一の部品であってもよい。プルタブ3の他方の端部は、鋲4によって、王冠キャップ1のキャップ本体上の表面の略中央にしっかりと固定され得る。
【0017】
図2Aは、本開示のボトルキャップの具体的な例示的実施形態の側方鉛直断面図である。プルタブリング2、プルタブ3および鋲4は、まとめて、本明細書においてオープナアセンブリと称されることもある。オープナアセンブリ機構を用いる代わりに、手で回すことにより王冠1をボトルから選択的に取り外すための内ねじ8が提供されてもよい。
【0018】
切断線6は、キャップ1の周縁にあるヒダ7からキャップ1の略中央に向けて下方に先細にされて、先細の引裂き溝を提供する。例えば、先細の溝の深さは、キャップ1の周縁付近で約0.03から0.02mmの範囲の深さから、キャップ1の中心付近の鋲4のそばで約0.10から0.08mmまで徐々に変化してもよい。
【0019】
図2Bは、
図2Aのボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態の側方鉛直断面図である。
図2Bの実施形態には、ねじ8がないため、上述のオープナアセンブリを用いて手で開けるように適応されている。王冠1の部分とみなされる周縁または周縁領域7aもまた示されており、これは、ボトルの開口部を覆って圧着されて、ヒダを形成し、王冠をボトルに固定してもよい。周縁7aは、ボトル開口部上の王冠1が湾曲し始める部分付近、またはその部分のわずかに内側から、ヒダ7の終端まで延在するとみなされ得る。
【0020】
キャップ1の中心付近の引裂き溝の終端9は、実質的に垂直であるとして
図2Aおよび
図2Bに示されているが、当業者には当然のことながら、本開示のボトルキャップの具体的な実施形態で用いられた引裂き溝の選択されたプロファイルまたは寸法は、設計上および工学上の選択の問題であり、したがって、本開示は、そのような関連で制限するものとして理解されるべきではない。例えば、本開示は、終端9が本開示の目的に沿って湾曲され、傾斜され、またはその他の方法で成形されてもよいことを企図している。
【0021】
図3Aは、本開示のボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態の側方鉛直断面図である。
図3Aの実施形態では、切断線6は、終端9で、またキャップ1の周縁にあるヒダ7に向けて先細になって、
図2Aおよび
図2Bの実施形態とは異なる別の方法で先細にされた引裂き溝を提供する。中心に向けて、また周縁に向けてキャップ1の厚さが増加するように切断線6の溝を先細にすることで、代替的な引裂き溝は提供されて、キャップ1を手で引き剥がすのに十分な量の力だけが必要とされるようにしてもよい。
【0022】
図3Bは、
図3Aのボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態の側方鉛直断面図である。
図3Bの実施形態には、ねじ8がないため、上述のオープナアセンブリを用いて手で開けるように適応されている。
【0023】
図2A、
図2B、
図3A、または
図3Bの実施形態のいずれかのように、溝の深さを切断線6に沿って変えることにより、キャップ1は、王冠1を手で引き剥がすのに十分な量の力だけが必要とされやすくする引裂き溝を提供する。以下に詳述するように、推奨される王冠1の寸法の範囲および材料組成が開示されて、十分な量の力だけで手で開け得る王冠をさらに提供する。
【0024】
操作においては、タブ3近くのリング2を把持して、切断線6に沿って引き上げて戻しながら、リング2をレバー5に対して旋回させるようにする。キャップ1が実質的に引き裂かれて、キャップ1がボトルから容易に取り外され得るまで、手の力でキャップ1を線6に沿って引き裂き続ける間、レバー5および鋲4は、連携して作用して、中央でキャップ1を開ける。切断線6の引裂き溝は、キャップ1を線6に沿って手で引き裂くのを容易にする。
【0025】
有利なことに、
図2Aおよび
図3Aの実施形態は、ヒダ7の内側に沿ってねじ8が提供されて、王冠1が、ボトルから王冠1を回す、またはねじって開けることによって、別の方法で開けられるように適応されるようにしてもよい。さらに代替的に、キャップ1は、栓抜きまたはその他の手段を用いて取り外されて、ボトルからキャップをポンと抜くようにしてもよい。
【0026】
図4は、本開示のボトルキャップの代替的な具体的な例示的実施形態の側方鉛直断面図である。ねじ8の代わりに、またはこれに加えて、王冠1は、
図4に示されるように形成されて、
図2の周縁7aに比べて長尺の周縁7bを有してもよい。標準的な王冠をねじ口ボトルの上に固定することは、問題がある場合もある。なぜなら、ねじ山は、ボトル開口部の外側の表面積を増やすためである。標準的な王冠は、ねじ口ボトルの追加の表面積を覆って延在するには、大きさが十分でないこともある。長尺の周縁7bは、王冠1がねじ口ボトル開口部を覆って圧着され得るようにする、有利な代替的な実施形態であり得て、長尺のヒダ7cを提供する。さらなる利点は、
図4の王冠は、
図2Aおよび
図3Aに示されるように王冠それ自体が内部にねじを切られずとも、ねじ口ボトルからねじって外されてもよいことである。
【0027】
レバー5は、てこの作用および王冠1のブリキ材料を引裂く追加のせん断力のために提供される。
図5は、本開示の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。
図5の実施形態では、レバー5は省かれて、プルタブリング2およびプルタブ3が、王冠1の頂部に隣接するようにする。本開示の王冠は、プルタブリング2の下に窪み10を提供して、リング2を手で把持するのを容易にしてもよい。つまり、窪み10は、指先または指の爪が収まって、リング2に上向きの力を及ぼす空間を提供し得る。
【0028】
図6は、本開示の王冠のさらに別の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。切れ目6は、周縁7a内に延在して、ヒダ7に向けて下方に王冠1の縁部まで湾曲するようにする。
【0029】
図7は、
図6の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。切れ目6は、
図6と同じく周縁7a内に延在するが、切れ目6の深さは、先述のように変化する深さを有するのではなく、その長さに沿って実質的に一様である。
【0030】
図8は、本開示の王冠の別の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。プルタブリング2は、1つまたは2つ以上の弓型部分11を提供されて、指先または指の爪がその下に入るように上昇させた空間を提供することによって、リング2を手で把持するのを容易にしてもよい。弓型部分11は、説明することのみを目的に示されている。上昇や湾曲の量や角度は、具体的な実施形態における設計上の選択であり得る。
【0031】
図9は、本開示の王冠のさらに別の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。ライナ12は、王冠1の下に鋲4で固定される。クッション13は、プルタブリング2の下に配置されて、リング2を手で把持するのを容易にし、リング2を把持した時の金属と皮膚の接触を減らすことによって、感触の良さをさらに提供する。
図5の窪み10に類似の窪み14は、凹みがプルタブリング2の下に延在して、指先または指の爪が、プルリング2の下により簡単に置くことができて、手で王冠の取り外しを容易にし得るような、王冠1の凹まされた部分であってもよい。
【0032】
図10は、本開示の王冠のさらなる代替的な実施形態の上面図の概略図である。プルタブリング2、プルタブ3および鋲4は、図示されていない。切れ目6は、通常、周縁7aに向かって仮想中心線6aから分岐する。本開示は、例えば、別の分岐角の6b(破線)、または、周縁7aに向けて収束する切れ目6c(点線)を企図している。線は、実質的に平行でさえあり得る。収束または分岐、および選択された度合いまたは線を分ける角度は、わずか1本または無しであることもある切れ目の数の問題であり、設計上の選択の問題である。したがって、本発明は、特定の王冠の工学的設計に選択され得る切れ目のすべての置き換えを企図している。さらに、
図10は、王冠の円周の周囲に28個のヒダを有するように形成された本王冠の実施形態を示している。
【0033】
図11は、本開示の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。Easy Pull(商標)プルタブ装置は、切れ目6dおよび6eをより端的に示すために、図示されていない。好ましい実施形態では、切れ目6eのうちの1つは、王冠1のヒダ部分7に沿って延在する、S字形の湾曲または末尾セグメント6fを提供する。部分7はまた、本明細書においてスカート7と称されることもあり、これは、王冠1の頂部から切れ目なく隣接して降下する。スカート7は、以下本開示においてさらに詳細に説明される。S字形の湾曲6fは、王冠1を容器開口部から取り外すのを容易にし得る。操作においては、中心15から切れ目6dおよび6eに沿って引き剥がす。裂け目がS字形の湾曲6fに到達すると、引き剥がし力は、切れ目6dから離れる方向にS字形の湾曲をたどり、切れ目6dに沿って終端16まで裂け目を押し進め、これによって、王冠1を壊して開ける。S字形の湾曲6fに沿って続く引き剥がし力は、容器開口部(図示せず)から離すようにヒダ部分7を引っ張り、王冠1を容器(図示せず)から開放する。S字形の湾曲6fは、オープナアセンブリからスカートまで放射軸に沿って延在する上側半径方向セグメントを有する罫書き線と、環状方向にスカートの周囲に沿って延在し、上側半径方向セグメントの終端から延在する下側環状セグメントとからなり、下側環状セグメントが、スカートの下側縁部に関連する第1の水平面から等距離にある第2の水平面に画定される。
【0034】
図11に示される別の特徴は、王冠1内に押し下げられ、かつ、本開示のプルリング装置によって覆い隠されることのないように配置されるディンプルなどの1つまたは2つ以上の損傷指示器17である。真空包装容器では、損傷指示器17は、圧力封止が失われた場合には飛び出してくる。
【0035】
図12は、
図11の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。この場合もやはり、Easy Pull(商標)プルタブ装置は、切れ目をより端的に示すために、図示されていない。
図12の実施形態は、中心15から外向きに延在する単一の切れ目6を提供し得る。切れ目6は、王冠1の縁部まで延在する切れ目6dと、
図11で説明したS字形の湾曲部分6f内に湾曲する切れ目6eとに枝分かれまたは分岐する。
【0036】
図13は、
図11の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。
図11の王冠1は、中心15aにおいてプルリング2でポンと開けられている。プルタブ3は王冠1に鋲4で結合され、手の力を加えて、切れ目6dおよび切れ目6eに沿って引き裂くように配置される。1つまたは2つ以上の円形の窪み18は、王冠1の頂部17に空間を生み出して、プルリング2および残りのオープナ装置を据え付ける。
【0037】
図14は、
図13の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。スカート7は、頂部17と切れ目なく隣接する肩部19から降下する。座部18の深さは、プルリング2が王冠1の頂部17と実質的に同一平面になるのに十分である。このような実施形態は、有利なことに、設備を一新したり再装備したりすることなしに、従来型のボトル蓋締機で使用するのに適する。座部18のさらなる利点は、座部18が座部の周囲に波形の周囲を形成することであり、波形化は、波形化の方向に対して実質的に垂直方向の曲げにおいて、平らな板を強化することが良く知られる。したがって、座部18は、王冠1の強化の追加の利点を提供する。座部18によって提供される強化された王冠のさらなる利点は、王冠の厚さが、標準的な王冠で利用されるものよりも、より低ゲージ(より薄い)王冠材料に低減され得ることであり、ひいては、材料製造のコストを低減する。
図14は、王冠の円周の周囲に27個のヒダを有するように形成された本王冠の実施形態を示しているが、当業者には当然のことながら、座部18の利点は、ヒダの存在や数に依存していない。
【0038】
図15は、
図14の王冠の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。座部18は、
図14に示されるよりも浅いため、プルリング2は、王冠1の頂部19のわずかにまたは部分的に上に据え付けられている。このような実施形態は、手で開けるのに容易に利用しやすいプルリング2を有する利点を提供し得る。許容範囲によるが、このような実施形態は、標準的なボトル蓋締機での使用に適することもある。
【0039】
図15はまた、代替的な実施形態を示しており、そこでは、ライナ12が、王冠1の下面に適切な接着剤で取り付けられ、かつ、鋲4の底部を覆うように配置される。このような実施形態は、鋲4がライナ12を王冠1の下側に所定の位置に固定する、
図9に示されるものと区別される。
【0040】
図16は、
図13の王冠の代替的な実施形態の等角上面図の概略図である。ここで、王冠1は、切れ目6dの終端16で壊されて開けられている。さらにプルリング2でS字形の湾曲6fに沿って引裂くことにより、容器(図示せず)をヒダ7から開放し、王冠1を容器から取り外す。
【0041】
図17は、
図13の王冠の代替的な実施形態の上面図の概略図である。
図17の実施形態は、プルタブ3上に印刷されて、簡単に開けるために切れ目6を利用するためにリング2を引っ張る方法の概要を示す、曲げ矢印20などの印刷された物を提供する。印刷された指示21によりさらなる使用法が提供されてもよく、例えば、「LIFT RING PULL DOWN TO REMOVE(リングを上げてから、引き下げて取り外します)」と表示してもよい。さらに、注意警告22を王冠1上に印刷してもよい。
【0042】
図18Aは、本開示の切れ目の実施形態の側方断面図の概略図である。引裂き溝を形成するには、特定の製造業者の工学上の選択に応じて、様々な断面プロファイルのうちの任意の1つまたは2つ以上を得るように切れ目6が機械加工される。例えば、
図18Aは、正方形または矩形の断面プロファイルを示している。
【0043】
図18Bは、
図18Aの切れ目の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。ここで、切れ目6の湾曲した断面形状が示されている。
図18Cは、
図18Aの切れ目の代替的な実施形態の側方断面図の概略図である。切れ目6のV字形の断面プロファイルが示されている。
【0044】
図19は、本開示の王冠の底部の等角図の概略図である。ライナ12は、王冠の下側の頂部に付着し、鋲4の底部を覆って配置されている。さらに、
図19は、王冠の縁部の周囲に21個のヒダを有するように形成された本王冠の実施形態を示している。
【0045】
図20Aから
図20Eは、各実施形態が、王冠の頂部の中心から王冠の環状縁部まで延在する、曲線をなす左手の罫書き線を有する、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。本開示の王冠を開けることにより鋭利部分を生じる危険を減らすために、様々な代替的な実施形態は、プルタブ部分が引き剥がされた後に、王冠の縁部に沿って緩やかな湾曲をなす罫書き、切れ目または引裂き線を提供する。したがって、
図20Aから
図20Eにおけるそれぞれの代替的な切れ目20、22、24、26、および28は、(王冠の頂部を見下ろして見られるように)左に弧を描いて、プルタブ部分が引き裂かれ、王冠から剥がされた場合、鋭利部分ではなく、王冠の縁部に沿って緩やかに湾曲する形状を残すようにする。曲線をなす罫書き線20、22、24、26、および28を示す各実施形態20Aから20Eは、互いに異なる湾曲の度合いを有し、これは、所望の性能特性を得るために選択された湾曲量に関係する工学上または設計上の選択の問題である。比較的平坦な罫書き線20は、滑らかな縁部を生じるが、引き裂くのにより多くの力を要することもある一方、例えば、比較的より湾曲した罫書き線、例えば28は、引き裂くのに要する力がより少ないが、罫書き線20の縁部とは異なる形状のものを生じる。罫書き線30は、右に弧を描き、王冠の縁部に至る前に終端して、王冠が、ボトルまたはそれが封をしていたいかなる容器でも、それらから王冠が取り外された後に単一の部品として保たれるようにする。
【0046】
図21は、中心を外したプルタブ位置を示す、本開示の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。鋲4および残りのオープナアセンブリが中心を外した位置を有する本王冠の実施形態は、例えば、普通、オープナアセンブリを容器に対して縁部付近に有する、スープまたは豆のような缶詰製品のための容器などの非飲料用容器に有利である。引き剥がし線6Gおよび引き剥がし線6Hは、王冠1の頂部17を縁部16まで実質的に直線的に横切る。したがって、鋲孔もしくは鋲4または王冠1オープナアセンブリの王冠1の頂部上の位置は、大部分が工学的設計上の選択の問題である。中心を外した鋲の王冠の実施形態は、その他の実施形態について本明細書に上記したように開封される。
【0047】
図22は、代替的な罫書き線を有する
図21の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。
図22の実施形態における罫書き線6Gおよび罫書き線6Hは、
図21とは対照的に、スカート7に鋲4から直接降下するが、上述の実施形態の線6に類似している。罫書き線6Gは、縁部16に降下する一方で、線6Hは、その長さにわたって、実質的に縁部16から頂部7まで等距離に維持しながら、反対方向に尾を引いている。罫書き線6Hは、オープナアセンブリからスカート7まで放射軸に沿って延在する上側半径方向セグメントを有する罫書き線と、環状方向にスカート7の周囲に沿って延在し、上側半径方向セグメントの終端からスカート7の底部環状縁部16から実質的に離間した終点まで延在する下側環状セグメントとからなる。好ましくは、下側環状セグメントは、上述の罫書き線6fのS字形の湾曲において画定されたものより長い水平面を画定し、例えば、スカート7の円周の約4分の1分延在する。
【0048】
図23は、代替的な罫書き線を有する
図21の王冠の代替的な実施形態の概略上面図である。王冠1を引き裂いて開けるための罫書き線は、端部でスカート7に、王冠縁部16まで降下するだけの頂部17の近くでほぼ完全な円を囲む。
図23の実施形態は、例えば、大きな開口部が内容物に届きやすくするような、スープやシチューなどの飲料以外の製品のための容器で利用される場合に、有利である。
【0049】
図24は、圧着ヒダを持たない本開示の王冠の代替的な実施形態の概略等角図である。
図24の実施形態は、フルーツジュースなどのための圧力封止された王冠に相当し、これは、圧着せずに容器の頂部を覆って巻きつく。本実施形態はまた、医療用容器またはバイアルで使用するのに有利である。鋲4を有するオープナアセンブリは、中心を外してあるが、その他の点では、王冠1は先述のように開封される。
【0050】
図25Aは、本開示の王冠の未破壊の罫書き線の概略断面図である。
図25Bは、
図25Aの実施形態の破壊後の罫書き線の概略断面図である。本開示の王冠の有利な安全機構は、罫書き線6の製造において達成される。
図25Aおよび
図25Bをまとめて説明すると、線6は、線6の両側の上の部分が、断面プロファイルにおいて湾曲した縁部6Mおよび6Nを有するように王冠1上に罫書きされる。線6により形成される封止は、向き合った手の指を合わせて押すことにより形成される封止に類似していてもよい。各指の先端は、湾曲していて、2本の指が合わせられたとき、封止が形成され得る。本オープナアセンブリを用いて王冠1を開けて
図25Aの罫書き線6が引き裂かれると、王冠1は、湾曲した、または丸みを帯びた2つの縁部6M、6Nを、指を引き離すように形成する。鋭利でない縁部6M、6Nは、破断可能な罫書き線6を破壊した際にそれぞれ形成される。
【0051】
図25Aおよび
図25Bの罫書き線6が有利である理由は、王冠1をオープナアセンブリで引き裂いて開けることにより生じる鋭利部分を減らすためである。丸みを帯びた引裂き縁部6M、6Nは、それ以外の場合よりも、開封された王冠を劇的に鋭利部分からの危険の少ない状態にする。
【0052】
さらに罫書き線6に関し、本開示の王冠の1つの考慮すべき事柄は、一度オープナアセンブリで開けられた後の王冠1の材料が引裂かれ得る容易さである。引き裂きの容易さは、王冠材料を引裂くのにかけなければならない引張力の量に関係する。必要な引張力を低減することにより、王冠1材料の線6に沿った引き裂きの容易さを高める添加剤を含む、当技術分野において知られる王冠コーティングまたはラッカーを用いることで、引張力が低減され得る、つまり、引き裂きの容易さが増す。具体的な実施形態はまた、王冠の下側に取り付けられたライナのための分解性プラスチック添加物を含んで、使用済みの王冠が廃棄物として排気された後、ライナが生分解するのを容易にしてもよい。様々な市販の生分解性プラスチック添加剤が当技術分野において知られ、1つまたは2つ以上のこのような添加剤の選択は、設計上の選択の問題である。
【0053】
本明細書に説明される様々な構造に加えて、従来技術に勝る特定の利点は、表1に示される推奨される仕様により本王冠に与えられる。
【0054】
【表1】
T−3およびT−5の実施形態が特定の製品には有利ではあるのだが、特に、ロックウェル30T硬度スケールでおよその硬度T−4を実証するブリキ材料は、本キャップに好ましい(表1の項目3を参照)。好ましい柔らかいブリキ材料は、容器の内容物を依然として十分に封止しつつ、本王冠の開封アセンブリの開封および引き剥がしするために必要な力が少なくてすむ。この説明の目的で、ブリキは、スズまたはスズ合金を含む、王冠が製作され得る任意の材料を指し、王冠がスズまたはスズ合金から作られることを必ずしも意味していない。
【0055】
約2.5kg(キログラム)またはそれ未満の本開示のプルリングの引張力が好ましい(表1の項目11参照)。実質的に全ての人が、本開示の王冠を用いて、余力を残してボトルを開けることができるように、このような比較的小さい引張力が推奨される。対照的に、比較的大きい引張力は、ブリキ板を引き裂くのに非常に多くの初期力を要するという欠点を有し、さらに、ひとたびブリキ板が破り開けられると、突然引張力が解除されて、ボトルがユーザから急に離れ、しばしば激しく内容物を漏出してしまう。
【0056】
ブリキ板の硬度が低いことに加えて、王冠の薄さまたはゲージもまた、小さい引張力を達成するのに貢献し得る。例えば、本発明の王冠の厚さは、0.28mmであることが推奨される(表1の項目2参照)。典型的なボトルの王冠の厚さは、0.28mmまたはそれより大きい。座部を設けた実施形態などの王冠材料が波形化により強化される実施形態は、標準的な王冠よりも薄く、例えば、約0.16mmと薄いゲージを有する。
【0057】
前述の実施形態に加えて、追加的な実施形態は、さらなる利点をもたらす縮小ゲージ王冠を提供する。
世界中で何十億ものキャップが使用されており、キャップのコストは、大部分は、キャップに要する材料の量によって決まる。このようなコストを削減する一つの方法は、各王冠に用いられる材料の量を減らすことである。材料の量は、王冠を薄く作る、すなわち王冠のゲージを縮小することにより削減し得る。縮小ゲージは、より少ない材料を用いることによって達成され得るが、王冠を脆弱にすることにより王冠の一体性を悪化させ得る。別の手法は、より少ない材料を用いるが、より強い材料を用いることであろう。しかしながら、より強い材料は、王冠の製造において一般的に用いられる標準的なブリキ板よりもより高価であり得ることから、コスト削減の目的には本末転倒となる。強度を損なうことなしに、材料の量を抑制するが、同じ材料を用いる手法は、王冠を波形化することである。このような波形化は、例えば、頂部に座部を形成されて、オープナアセンブリを受ける本王冠を説明する
図13に関して、本明細書に説明されている。以下は、波形化の利点を利用する本王冠の低ゲージ実施形態の説明である。
【0058】
ここで
図26を参照すると、王冠1は、座部18で終わる凹部120に切れ目なく隣接する頂部部分110を含む。スカート7は、頂部110から下方に延在する。一部の具体的な実施形態では、フランジは、スカート7から斜めに延在する。交互に並ぶ溝150と山152は、スカート7の円周部分に形成される。王冠1、および図面に示されるその他の王冠は、てこで開けるプライオフタイプとして示されている。本発明はまた、王冠キャップ技術の当業者であれば理解されるように、回して開けるねじ切りタイプ(図示せず)も包含する。最後に、王冠1は、上述のように、王冠100に有効な罫書き線をエンボス加工した状態で、座部130に取り付けられるプルタブタイプアセンブリとの使用に適する。
【0059】
座部18は、凹設される、すなわち、頂部110よりも低いが、簡便のために本明細書では凹部120と称する移行面120によって、頂部110に切れ目なく隣接している。凹部120は、様々な適切なやり方で王冠1に形成されて、有利な形状を提供してもよい。例えば、具体的な例示的な実施形態では、
図26に示されるように、同心円状の層、溝または階段が、所望の座部18の深さが得られるまで、王冠1材料に一体的に形成される。代替的な実施形態では、凹部120は、頂部110から座部18まで滑らかに湾曲した表面で形成される。凹部120の形態は、曲げや歪みに対して座部18を強化するのを助けると推定される、リブまたは構造補強として機能する。
【0060】
スカート7は、頂部110から王冠1の外周に沿って降下し、具体的な例示的な実施形態では、下方かつ半径方向外側に延在するフランジに滑らかに融合する。スカート7は、好ましくは、密閉のために、ボトルの首部に圧着されるように適応される。スカート7の具体的な例示的な実施形態は、波状の繰り返し部分に分割され、これは、溝150および山152を画定する。好ましくは、繰り返し部分は、円周に等間隔に配置されて、各溝150が、王冠1の円周上の周りのすべてのその他の溝150と同じであるようにし、また各山152が、王冠1の円周上の周りのすべてのその他の山152と同じであるようにする。当然のことながら、王冠キャップ1は、いかなる数の溝150および山152を含んでいてもよい。
【0061】
ここで、
図27Aおよび
図27B、
図28Aおよび
図28Bならびに
図29Aおよび
図29Bを参照すると、各図示された実施形態の「B」図は、その対応する「A」図の線B−Bにおける水平方向の断面図である。各実施形態は、27A/B、28A/Bおよび29A/Bで指定され、それぞれ各実施形態の幅B210、310、410として表されるその座部18の特定の直径、およびそれぞれ深さ220、320、420として表される凹部120の深さAを特徴とする。
【0062】
波形化による一定量の材料強化は、例えば、座部直径210、座部直径310または座部直径410、および、例えば、凹部深さ220、凹部深さ320または凹部深さ420の特定の組み合わせで実施形態を選択することにより達成される。例えば、例示的な実施形態27A/Bは、比較的広い座部直径210、および中程度の深さの凹部深さ220を有する。例示的な実施形態28A/Bは、中程度の幅の座部直径310、および3つの例示的な実施形態の中で最も深い凹部深さ320を有する。例示的な実施形態29A/Bは、実施形態の中で最も狭い座部直径410、および3つの実施形態の中で最も浅い凹部深さ420を有する。波形化により所望量の材料強化を達成するには、例えば、座部幅210、座部幅310、または座部幅410、および、例えば、凹部深さ220、凹部深さ320、または凹部深さ420の組み合わせは、具体的な実施形態を達成するように選択される。[0018]波形化は、材料を強固にする。このことは、シート状または平面状に形成された層状材料に特に当てはまる。材料を波形にして、横方向の強度を付与したならば、層状製品は、材料の使用量を減らすことができる。ボトルキャップは、しばしば鋼鉄またはブリキ板であるシート材料が、ボトルまたはその他の容器の頂部に固定されるように成形される層状製品である。標準的なプライオフまたはねじ切りのキャップの材料の厚さは、漏れ防止およびキャップの容器への取り付けの堅牢性を考慮することにより主に決定される。
【0063】
波形化で、より少ない量の材料を使用して、標準的な厚さの王冠に等しい強さを有するキャップが可能となる。波形にされたキャップは、標準的なボトルキャップに比べて、より薄く、すなわち縮小ゲージである。縮小ゲージキャップの利点は、より少量の材料を用いることによる費用節減である。
【0064】
縮小ゲージ波形キャップの別の利点は、本明細書に上記したように、王冠に取り付けられたプルタブアセンブリを有する新型「プルオフ」キャップで作用し始める。プルタブは、キャップ材料を破壊し、そして王冠は、オープナアセンブリのプルタブリングを用いてボトルから引きはがされる。縮小ゲージキャップは、引き剥がしを容易にする。これは、キャップ材料が薄く、引き剥がし動作が波形化により与えられた材料強化の方向に平行であり、したがって、引き剥がす力が波形化による材料強化を超える必要がないためである。波形化は、波形化の方向に対して垂直に材料強化することができる。
【0065】
本明細書の図面に示された構造に加えて、その他の構造は、本開示のキャップに波形化の利点を与え、ボトルのための縮小ゲージ王冠を提供することがわかる。例えば、スカートの頂部から座部の中心に向けて進む同心円状の輪、および、キャップの平面に形成された星、ブランドロゴ、スポーツチームのロゴ、宗教的な標章などの装飾的な形状は、本明細書に包含される。
【0066】
波形化の形態は、金属プレス、加圧成形、エンボス加工などを含むがこれに限定されない様々な手段でボトルキャップに提供されてもよい。本開示の非金属王冠は、プラスチック王冠に対しては射出成形により、またはその他の適切な製造手段により形成されてもよい。
【0067】
プライオフまたはねじ切りのための実施形態などの、本明細書に説明される波形王冠キャップの具体的な実施形態は、現在商業生産されている従来型の王冠キャップよりも硬度を高めた鋼鉄で形成される。例えば、従来型の王冠キャップは、0.21mmから0.23mmの厚さを有する一回圧延T4ブリキ板からしばしば形成される。このようなブリキ板は、ASTM623に準拠して、30T硬度スケール上で約61の平均硬度(すなわち、正/負の変動に関わらず報告された硬度の値)を有する。本明細書に説明される王冠キャップ1は、従来技術と比べて、より薄くかつ軽量に作られ得、例えば、王冠キャップ1は、従来型のより厚いキャップと同じまたはほぼ同等の性能を有する、約0.16mmから0.18mmの厚さを有する材料から形成されてもよい。これらの金属使用の減少は、王冠キャップ1の構造がより高い硬度の鋼鉄で作られる場合、より容易に達成される。例えば、本発明者は、DR8(ASTM623準拠)またはDR550(EN10203準拠)を用いて、溝を有する縮小ゲージ王冠の有効性を実証した。選択的に、本発明者は、一回圧延ブリキ板または強化焼き戻しをされた同様の材料、本明細書に説明されるものと類似の特性を有する無錫鋼などのその他の材料が使えるであろうと推測している。
【0068】
王冠キャップ1は、好ましくは、30Tスケール(ASTM623に適合)で62よりも大きい平均硬度を有し、より好ましくは、約65よりも大きく、より好ましくは、約68よりも大きく、より好ましくは、約71よりも大きい。
図26および
図28Aに示される実施形態は、73の硬度を有する鋼鉄を用いて有効であることが実証された。硬度の上限は、圧着プロセス中にガラス製ボトルの許容し得る最大応力、またはより硬いプレートに関係するスプリングバック(これは、圧着したフランジを非圧着状態に押す傾向がある)により規定される。
【0069】
王冠キャップ1は、構造(溝、十字、星、およびディンプルなど)を形成するための工具の部品へのわずかな変更のみで、従来型のプレス機器で形成されてもよい。そして、王冠キャップ1は、既存の従来型の捲縮機に比べて、小さい喉厚を有するように変更するたけで、従来型の機器で圧着されてもよい。
【0070】
硬度は、降伏点に反映されるように、強度に関係があることから、王冠の硬度の状況は、対応するスケールの降伏点で表され得る。例えば、DR8またはDR550ブリキ板の(引張試験における)降伏点は、550MPAであり得る。
【0071】
しかしながら、当然のことながら、プルタブオープナの実施形態では、より柔らかいブリキ板などの、T4またはアルミニウムよりも柔らかい材料は、開封および引き裂きの容易さを促進することから、有利である。波形化によりもたらされる強度は、容器の確実な閉鎖に要する強度を維持しながら、比較的柔らかい王冠材料を使用するのを可能にする。本発明者は、最も有利な王冠キャップ実施形態は、確実な閉鎖のための強度と、開封および引き裂きの容易さのための柔らかさとの組み合わせを有し、これは、設計上および工学上の選択の問題であると考えている。本開示の王冠は、本明細書における構造、または材料、または利点、またはこれらの組み合わせのうちのすべてを有するわけではない王冠キャップを包含する。
【0072】
この説明によれば、本開示にしたがって形成される商業的に受け入れられる王冠キャップは、多くの従来型の王冠キャップに比べて、25パーセントまで少ない材料(例えば、鋼鉄またはブリキ)で商業的に作られ得る。これは、炭酸ガス放出において同様の利点を有する。材料の重量の節減は、金属の厚さの減少にほぼ比例する。さらに、個々の王冠を冷却するのに要するエネルギーはわずかであるが、毎年製造される王冠全数(北米において約450億個、そして全世界で約3000億個)を冷却するのに要するエネルギー、およびエネルギーにおける同様の減少は、非常に大きい。
【0073】
縮小ゲージ王冠は、ブリキまたは鋼鉄、およびPVC/非PVCライナ材料のコスト削減に影響を与え、これは、添加剤により可能となり、金属王冠と、PVCまたは非PVCライナとの両方を「稼働中の埋立地」において生分解性にする。
【0074】
RGCの輸送コスト関して、結果として得られる低い製造量および重量とともに、同様に、CO
2排出を削減する。
ビールまたは炭酸飲料業界で王冠の製造に用いられるブリキまたは鋼鉄は、0.21mmから0.24mmの間で異なる。本縮小ゲージ王冠は、0.17mmから0.19mmの間の厚さを用い得る。標準的なプライオフまたはねじ切り王冠の重量は、約2.38グラムであるが、縮小ゲージ王冠の重量は、約2.14グラムであり、10%重量削減は、材料コストの節約をもたらす。
【0075】
縮小ゲージ王冠のさらなる恩恵は、王冠の輸送コストにみられる。重量削減は、輸送燃料コストの節約、運搬用車両の損傷、および輸送の際の二酸化炭素排出量の削減に関係する。標準的なボトルの王冠は、表1に示されるように、習慣的にカートン当たり10、000個梱包されているが、本王冠の縮小ゲージ王冠実施形態では、カートンには11、000個の王冠が入り、したがって、エネルギー、輸送、および二酸化炭素排出量を削減する。
【0076】
縮小ゲージ王冠実施形態の利点には、限定するものではないが、製造におけるコスト節減、より低い王冠1個当たりの価格、より低い輸送コスト、より低い荷役コスト、および削減された二酸化炭素排出量が含まれる。
【0077】
上述の実施形態のすべてに加えて、工学上、設計上またはマーケティング上の選択として、追加的な特徴が実施形態のそれぞれで用いるのに適しており、それは、サーモクロミックインクと称される感熱変色インクの利用であり、これは例えば、Carballidoの米国特許第6,634,516号に説明されており、これは、本明細書に参照により全体を組み込まれる。サーモクロミックインクは、室温(約21℃)である色となり、例えば、標準的な小売りの冷蔵温度である4℃に冷蔵された場合、異なる色となるように、変色する特性を有する。例示的な用途では、例えば、インクは室温では透明であるが、冷凍温度では、比較的不透明かつ視認可能となるため、顧客が、容器に触ることなく、およその温度を目で見て確認できる。
【0078】
本明細書に記載の実施形態の説明は、様々な実施形態の構造の一般的な意味解釈を提供することを意図しており、それらは、本明細書に記載の構造を利用し得る装置およびシステムのすべての要素および特徴の完全な記述として作用するようには意図されていない。多くのその他の実施形態が、上記の説明を検討することによって、当業者には明らかとなろう。その他の実施形態は、そこから利用および導出され得るため、構造的、材料、および論理的な置き換えおよび変化は、本開示の範囲を逸脱することなしに成され得る。図面は単に代表であり、縮尺通りに描かれていないこともある。その特定の比率は、強調されていることもあり、他方、最小限にされていることもある。したがって、本明細書および図面は、制限する意味ではなく、説明の意味であるとみなされるべきである。
【0079】
本発明の主題のこのような実施形態は、単に簡便のために、また2つ以上が実際に開示されている場合、この適用の範囲をいかなる単一の発明または発明概念にも自ら制限することを意図することなしに、本明細書において、個別および集合の両方、またはいずれか一方として、「発明」の語で称され得る。このように、具体的な実施形態が図示され、説明されてきたが、当然のことながら、同じ目的を達成するために計画されるあらゆる構成は、示された具体的な実施形態の代替となり得る。本開示は、様々な実施形態のあらゆるすべての応用または変形を包含することを意図している。上記実施形態、および本明細書に具体的に説明されていないその他の実施形態の組み合わせは、上記の説明を検討することによって、当業者には明らかとなろう。
【0080】
本開示の要約書は、読み手が技術開示の本質を迅速に決定し得る要約書を求める米国特許法施行規則1.72(b)にしたがって提供される。これが特許請求の範囲について範囲および意味を解釈または限定するものではないという理解のもとにしたがっている。加えて、上記発明を実施するための形態において、開示を簡素化する目的で、単一の実施形態で様々な特徴がグループにまとめられていることがわかる。この開示方法は、請求される実施形態が、各請求項において明確に列挙されたものよりも多くの特徴を要するという意図を反映するものと解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、開示された単一の実施形態のすべての特徴よりも少ない。このように、以下の特許請求の範囲は、各請求項がそれ自体独立して別々の実施形態として存在する状態で、ここに発明を実施するための形態に組み込まれる。
【0081】
本説明は、いくつかの例示的な実施形態を参照してきた。しかしながら、使用された語は、限定の語ではなく、説明および図解のための語であることが理解されよう。変更は、本開示の範囲および精神からその全態様において逸脱することなしに、現在表明されているように、また補正されたように、添付の特許請求の範囲における範囲内でなされ得る。説明は特定の手段、材料および実施形態に言及しているが、本開示は、開示された具体例に限定されることを意図していない。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲における範囲内であるものなどのすべての機能的に等価な技術、構造、方法および使用に広がっている。