(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
喘息、アレルギー性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギー、薬剤アレルギー、アレルギー性副鼻腔炎、アレルギー性腎炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー、全身性肥満細胞症、アナフィラキシーショック、じん麻疹、湿疹、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性腸疾患及び関節リウマチを含む慢性及び急性両方のアレルギー性/免疫性疾患/障害;チャーグ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナー肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎(及び後者の臓器特異的亜群)、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラー心内膜炎)、好酸球増多筋
痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病及びドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)を含む好酸球関連疾患;並びに好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症を含む好塩基球関連疾患からなる群より選択される疾患の予防及び/又は治療のための医薬の製造のための、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
喘息、アレルギー性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギー、薬剤アレルギー、アレルギー性副鼻腔炎、アレルギー性腎炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー、全身性肥満細胞症、アナフィラキシーショック、じん麻疹、湿疹、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性腸疾患及び関節リウマチを含む慢性及び急性両方のアレルギー性/免疫性疾患/障害;チャーグ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナー肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎(及び後者の臓器特異的亜群)、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラー心内膜炎)、好酸球増多筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病及びドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)を含む好酸球関連疾患;並びに好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症を含む好塩基球関連疾患からなる群より選択される疾患の予防及び/又は治療において使用するための請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【発明の概要】
【0009】
本発明の記述:
1) 本発明は、式(I)の1−フェニル置換ヘテロシクリル誘導体及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0010】
【化1】
式中、
Yは、−NH−、−O−又は結合を表し;
Zは、O又はSを表し;
R
1は
− (C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1,2若しくは3個のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;
− (C
2−C
4)アルケニルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
2−C
4)アルケニル;又は
− (C
3−C
6)シクロアルキルであって、未置換であるか、1個の任意に置換されたアリールにより置換され、又は1若しくは2個の(C
1−C
4)アルキルにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキル;
を表し;
R
2は、ハロゲン又はシアノを表し;
R
3は、水素又はメチルを表し;
R
4は、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、ハロゲン、フェニル、(C
1−C
2)フルオロアルキル、又は−NR
5R
6を表し;
R
5は、水素又はメチルを表し;
R
6は、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルキル−カルボニル、(C
1−C
4)アルキル−スルフォニル、(C
3−C
6)シクロアルキル−カルボニル、又は(C
3−C
6)シクロアルキル−スルフォニルを表す。
【0011】
態様1)に従う式(I)の化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子などの、1又は2以上のキラル又は不斉中心を含んでいてもよい。二重結合における置換基は、特に明記しない限り、(Z)−又は(E)−配置で存在してもよい。従って、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
【0012】
ここに記載される定義は、態様1)〜32)のいずれか1つに定義されるような式(I)、(I
St1)及び(I
St2)の化合物に対して一律に適用されるものであり、特段の定義によってより広い又はより狭い定義が与えられない限り本明細書及び請求項を通じて準用される。当然ながら、ある用語の定義又は好ましい定義が、ここに定義されるいずれか又は他のすべての用語のいずれか又は好ましい定義におけるそれぞれの用語を、独立して(及びそれらと共に)定義し置き換えるものであってよい。
【0013】
「アルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1〜6個の炭素原子を含む、直鎖又は分枝鎖アルキル基を意味する。「(C
x−y)アルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキル基を意味する。例えば、(C
1−4)アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む。(C
1−4)アルキル基の代表的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルが挙げられる。(C
3−C
6)アルキル基の代表的な例としては、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec.−ブチル、tert.−ブチル、ペンタ−1−イル、ペンタ−2−イル、ペンタ−3−イル、2−メチル−ブタ−1−イル、3−メチル−ブタ−1−イル、2−メチル−ブタ−2−イル、3−メチル−ブタ−2−イル、2,2−ジメチル−プロパ−1−イル及びヘキシルの異性体(特に2,2−ジメチル−ブタ−1−イル及び3,3−ジメチル−ブタ−1−イル)が挙げられる。アルキル基は、未置換であっても又は明示的に定義するように置換されていてもよい。
【0014】
「R
1」が「(C
3−C
6)アルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
3−C
6)アルキル基を意味する。当該基の例は、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンタ−1−イル、ペンタ−2−イル、ペンタ−3−イル、2−メチル−ブタ−1−イル、3−メチル−ブタ−1−イル、2−メチル−ブタ−2−イル、3−メチル−ブタ−2−イル、2,2−ジメチル−プロパ−1−イル及びヘキシルの異性体(特に2,2−ジメチル−ブタ−1−イル及び3,3−ジメチル−ブタ−1−イル)である。好ましくは、n−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、2−メチル−ブタ−1−イル、3−メチル−ブタ−1−イル、2,2−ジメチル−プロパ−1−イル、2,2−ジメチル−ブタ−1−イル及び3,3−ジメチル−ブタ−1−イルであり、より好ましくは、n−プロピル、2−メチル−ブタ−1−イル、3−メチル−ブタ−1−イル、2,2−ジメチル−ブタ−1−イル及び3,3−ジメチル−ブタ−1−イルであり、最も好ましくは3−メチル−ブタ−1−イル、2,2−ジメチル−ブタ−1−イル及び3,3−ジメチル−ブタ−1−イルである。アルキル基は、未置換であっても又は明示的に定義するように置換されていてもよい。置換された(C
3−C
6)シクロアルキル基の好ましい例は、3−フルオロ−プロパ−1−イル及び3−メトキシ−3−メチル−ブタ−1−イルである。
【0015】
「R
1」が「(C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「(C
1−C
4)アルキル」という用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル基を意味する。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくは、メチル、エチル及びn−プロピルであり;最も好ましくは、メチル及びエチルである。当該(C
1−C
4)アルキル基は、明示的に定義するように置換される。
【0016】
「R
1」が「1若しくは2個の(C
1−C
4)アルキルにより置換された(C
3−C
6)シクロアルキル」を表す場合には、「(C
1−C
4)アルキル」という用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル基を意味する。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくは、メチル及びエチルであり、最も好ましくは、メチルである。
【0017】
「R
4」が「(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル基を意味する。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル及びイソ−プロピルであり、最も好ましくは、メチルである。
【0018】
「R
6」が「(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキルを意味する。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくは、メチルである。
【0019】
「(C
1−C
4)アルキル」が、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、又はアリール−(C
1−C
2)アルコキシ基に対する置換基である場合には、「(C
1−C
4)アルキル」という用語は、本明細書で定義した(C
1−C
4)アルキル基を意味する。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくは、メチル及びエチルであり;最も好ましくはメチルである。
【0020】
「アルキル−カルボニル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、本明細書で定義した通りであるアルキル基が、分子のその他の部分にカルボニル炭素原子を介して結合したアルキル−C(O)−基を意味する。「(C
x−C
y)アルキル−カルボニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、アルキルラジカル中にx〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキル−カルボニル基を意味する。例えば、(C
1−C
4)アルキルカルボニル基は、そのアルキルラジカル中に1〜4個の炭素原子を含む。アルキル−カルボニル基の代表的な例としては、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、n−プロピル−カルボニル、イソ−プロピル−カルボニル、n−ブチル−カルボニル、イソ−ブチル−カルボニル、sec−ブチル−カルボニル及びtert−ブチル−カルボニルが挙げられる。
【0021】
「R
6」が「(C
1−C
4)アルキル−カルボニル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル−カルボニル基を意味する。当該基の例は、メチル−カルボニル、エチル−カルボニル、n−プロピル−カルボニル、イソ−プロピル−カルボニル、n−ブチル−カルボニル、イソ−ブチル−カルボニル、sec−ブチル−カルボニル及びtert−ブチル−カルボニルである。好ましくは、メチル−カルボニル及びエチル−カルボニルであり;最も好ましくは、メチル−カルボニルである。
【0022】
「アルキル−スルフォニル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、分子の残りの部分に硫黄原子を介して結合し、アルキル基が前記部分で定義した通りのアルキル−S(O)
2−基を意味する。「(C
x−C
y)アルキル−スルフォニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義した通りのアルキル−スルフォニル基を意味する。例えば、(C
1−C
4)アルキル−スルフォニル基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルキル−スルフォニル基の代表的な例としては、メチル−スルフォニル、エチル−スルフォニル、n−プロピル−スルフォニル、イソプロピル−スルフォニル、n−ブチル−スルフォニル、イソブチル−スルフォニル、sec−ブチル−スルフォニル及びtert−ブチル−スルフォニルが挙げられる。
【0023】
「R
6」が「(C
1−C
4)アルキル−スルフォニル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル−スルフォニル基を意味する。当該基の例は、メチル−スルフォニル、エチル−スルフォニル、n−プロピル−スルフォニル、イソ−プロピル−スルフォニル、n−ブチル−スルフォニル、イソ−ブチル−スルフォニル、sec−ブチル−スルフォニル及びtert−ブチル−スルフォニルである。好ましくは、メチル−スルフォニル及びエチル−スルフォニルであり;最も好ましくは、メチル−スルフォニルである。
【0024】
「アルケニル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、2から4個の炭素原子を含む、直鎖又は分枝鎖アルケニル基を意味する。「(C
x−C
y)アルケニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルケニル基を意味する。例えば、(C
2−C
4)アルケニル基は、2〜4個の炭素原子を含む。(C
2−C
4)アルケニル基の代表的な例としては、エテニル、プロペニル、2−メチル−プロペニル及びブテニルが挙げられる。好ましくは、エテニルである。(C
2−C
4)アルケニル基は、明示的に定義するように置換される。
【0025】
「アルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、アルキル基が前記部分で定義した通りのアルキル−O−基を意味する。「(C
x−C
y)アルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義した通りのアルコキシ基を意味する。例えば、(C
1−C
4)アルコキシ基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルコキシ基の代表的な例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシが挙げられる。
【0026】
「R
1」が「(C
3−C
6)アルキルであって、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル」を表す場合には、「(C
1−C
4)アルコキシ」という用語は、本明細書で定義した(C
1−C
4)アルコキシ基を意味する。当該基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。好ましくは、メトキシである。
【0027】
「(C
1−C
4)アルコキシ」が、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ又はアリール−(C
1−C
2)アルコキシ基に対する置換基である場合には、「(C
1−C
4)アルコキシ」という用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルコキシ基を意味する。当該基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。好ましくは、メトキシである。
【0028】
「アリール−(C
1−C
2)アルコキシ」という用語は、1個の水素原子が、下記に定義するアリール基で置き換えられた、前記部分で定義した通りの(C
1−C
2)アルコキシ基を意味する。アリール−(C
1−C
2)アルコキシ基の例は、アリール−メトキシ、1−アリール−エトキシ及び2−アリール−エトキシである。好ましくは、アリール−メトキシである。
【0029】
「任意に置換されたシクロプロピル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、未置換であるか(好ましい)又は1個のフェニルにより置換されたシクロプロピル基を意味する。
【0030】
「シクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、3〜6個の炭素原子を含むシクロアルキル基を意味する。「(C
x−C
y)シクロアルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したシクロアルキル基を意味する。例えば、(C
3−C
6)シクロアルキル基は、3〜6個の炭素原子を含む。5又は6個の炭素原子を含むシクロアルキル基は、任意に、ベンゼン環に環付加(annelated)していてもよい。(C
3−C
6)シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである。シクロアルキル基は、未置換であっても又は明示的に定義するように置換されていてもよい。
【0031】
「R
1」が「(C
1−C
4)アルキルであって、1個の(C
4−C
6)シクロアルキルにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「(C
4−C
6)シクロアルキル」という用語は、本明細書で定義した(C
4−C
6)シクロアルキル基を意味する。当該基の例は、シクロブチル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである。好ましくは、シクロブチル、インダニル及びシクロヘキシルであり;最も好ましくは、インダニル(特に、インダン−2−イル)及びシクロヘキシルである。
【0032】
「R
1」が「(C
3−C
6)シクロアルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
3−C
6)シクロアルキル基を意味する。当該基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである。好ましくは、シクロプロピル及びインダニルであり;最も好ましくは、シクロプロピルである。(C
3−C
6)シクロアルキル基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0033】
「R
4」が「(C
3−C
6)シクロアルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
3−C
6)シクロアルキル基を意味する。当該基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである。好ましくは、シクロプロピルである。
【0034】
「シクロアルキル−カルボニル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、本明細書で定義した通りであるシクロアルキル基が、分子のその他の部分にカルボニル炭素原子を介して結合したシクロアルキル−C(O)−基を意味
する。「(C
x−C
y)シクロアルキル−カルボニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、シクロアルキルラジカル中にx〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したシクロアルキル−カルボニル基を意味する。例えば、(C
3−C
6)シクロアルキルカルボニル基は、そのシクロアルキルラジカル中に3〜6個の炭素原子を含む。シクロアルキル−カルボニル基の代表的な例としては、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、シクロペンチル−カルボニル及びシクロヘキシル−カルボニルが挙げられる。
【0035】
「R
6」が「(C
3−C
6)シクロアルキル−カルボニル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
3−C
6)シクロアルキル−カルボニル基を意味する。当該基の例は、シクロプロピル−カルボニル、シクロブチル−カルボニル、シクロペンチル−カルボニル及びシクロヘキシル−カルボニルである。好ましくは、シクロプロピル−カルボニルである。
【0036】
「シクロアルキル−スルフォニル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、分子の残りの部分に硫黄原子を介して結合し、シクロアルキル基が前記部分で定義した通りのシクロアルキル−S(O)
2−基を意味する。「(C
x−C
y)シクロアルキル−スルフォニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義した通りのシクロアルキル−スルフォニル基を意味する。例えば、(C
3−C
6)シクロアルキル−スルフォニル基は、3〜6個の炭素原子を含む。シクロアルキル−スルフォニル基の代表的な例としては、シクロプロピル−スルフォニル、シクロブチル−スルフォニル、シクロペンチル−スルフォニル及びシクロヘキシル−スルフォニルが挙げられる。
【0037】
「R
6」が「(C
3−C
6)シクロアルキル−スルフォニル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
3−C
6)シクロアルキル−スルフォニル基を意味する。当該基の例は、シクロプロピル−スルフォニル、シクロブチル−スルフォニル、シクロペンチル−スルフォニル及びシクロヘキシル−スルフォニルである。好ましくは、シクロプロピル−スルフォニルである。
【0038】
「(C
x−C
y)フルオロアルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義した通りのアルキル基を意味する。例えば、(C
1−C
2)フルオロアルキル基は、1又は2個の炭素原子を含み、1から5個の水素原子がフッ素で置換されている。
【0039】
「R
4」が「(C
1−C
2)フルオロアルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
2)フルオロアルキル基を意味する。当該基の例は、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルである。好ましくは、トリフルオロメチルである。
【0040】
「(C
1−C
2)フルオロアルキル」が、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ又はアリール−(C
1−C
2)アルコキシ基に対する置換基である場合には、「(C
1−C
2)フルオロアルキル」という用語は、前記部分で定義した(C
1−C
2)フルオロアルキル基を意味する。当該基の例は、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルである。好ましくは、トリフルオロメチルである。
【0041】
ハロゲンという用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。
【0042】
「R
2」が「ハロゲン」を表す場合には、この用語は、好ましくはフルオロ又はクロロを、そして最も好ましくはクロロを意味する。
【0043】
「R
4」が「ハロゲン」を表す場合には、この用語は、好ましくはクロロ又はブロモを、そして最も好ましくはブロモを意味する。
【0044】
「ハロゲン」が、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、又はアリール−(C
1−C
2)アルコキシ基に対する置換基である場合には、この用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。好ましい例は、フルオロ及びクロロである。
【0045】
「アリール」という用語は、単独で使用される場合も、又はいかなる組み合わせで使用される場合も、フェニル又はナフチル基を意味する。好ましくは、フェニル基である。「任意に置換されたアリール」基は、未置換の、又は明示的に定義する通りに置換された、前記部分で定義した通りのアリール基を意味する。
【0046】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたアリールにより置換された(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「任意に置換されたアリール」という用語は、フェニル又はナフチル基(好ましくは、フェニル)であって、これらの基が独立に未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され)、当該置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
2)フルオロアルキルからなる群より独立に選択される、上記フェニル又はナフチル基(好ましくは、フェニル)を意味する。好ましくは、置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)アルコキシからなる群より独立に選択される。より好ましくは、置換基は、ハロゲン及び(C
1−C
4)アルキルからなる群より独立に選択される。そのような任意に置換されたアリール基の例は、フェニル、ナフチル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,3−ジフルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,5−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,4−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−クロロ−5−フルオロ−フェニル、5−クロロ−2−フルオロ−フェニル、2−メチル−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2,4−ジメチル−フェニル及び2−メトキシ−フェニル(特に、フェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,3−ジフルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、2,5−ジフルオロ−フェニル、2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、2,3−ジクロロ−フェニル、2,6−ジクロロ−フェニル、2−クロロ−5−フルオロ−フェニル、5−クロロ−2−フルオロ−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル及び2,4−ジメチル−フェニル)である。好ましい態様において、Yが−NH−を表す場合には、「任意に置換されたアリール」という用語は、好ましくは、フェニル基であって、未置換であるか又は1個の置換基により置換され、当該置換基が、ハロゲン又は(C
1−C
4)アルコキシ(特に、フルオロ、クロロ又はメトキシ)から選択される、上記のフェニル基を意味する。別の好ましい態様において、Yが−O−を表す場合には、「任意に置換されたアリール」という用語は、好ましくは、フェニル基であって、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、)、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
2)フルオロアルキルからなる群より(好ましくはハロゲン及び(C
1−C
4)アルキル)より独立に選択される、上記のフェニル基を意味する。なお別の好ましい態様において、Yが結合を表す場合には、「任意に置換されたアリール」という用語は、フェニル又はナフチル(好ましくは、フェニル)基であって、これらの基
が独立に未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、そして最も好ましくは、未置換であるか又は1個の置換基により置換され)、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
2)フルオロアルキルからなる群より(好ましくはハロゲン及び(C
1−C
4)アルキルから)独立に選択される、上記フェニル又はナフチル(好ましくは、フェニル)基を意味する。
【0047】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたアリールにより置換された(C
2−C
4)アルケニル」を表す場合には、「任意に置換されたアリール」という用語は、フェニル又はナフチル基(好ましくは、フェニル)であって、これらの基が独立に未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、そして最も好ましくは、1又は2個の置換基により置換され)、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
2)フルオロアルキルから成る群より独立に選択される、上記フェニル又はナフチル(好ましくは、フェニル)基を意味する。好ましくは、置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)アルコキシからなる群より、そして最も好ましくは、ハロゲンより独立に選択される。そのような任意に置換されたアリール基の例は、フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル、4−メチル−フェニル及び4−メトキシ−フェニルである。
【0048】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたアリールにより置換された(C
3−C
6)シクロアルキル」を表す場合には、「任意に置換されたアリール」という用語は、フェニル又はナフチル基(好ましくは、フェニル)であって、これらの基が独立に未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、そして最も好ましくは、未置換であるか又は1個の置換基により置換され)、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
2)フルオロアルキルからなる群より独立に選択される、上記フェニル又はナフチル基(好ましくは、フェニル)を意味する。好ましくは、置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
2)フルオロアルキルからなる群より独立に選択される。そのような任意に置換されたアリール基の例は、フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、2−メチル−フェニル及び2−トリフルオロメチル−フェニルである。
【0049】
「アリールオキシ」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、アリール基が前記部分で定義した通りのアリール−O−基を意味する。「任意に置換されたアリールオキシ」基は、未置換の、又は明示的に定義する通りに置換された、前記部分で定義した通りのアリールオキシ基を意味する。
【0050】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたアリールオキシにより置換された(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「任意に置換されたアリールオキシ」という用語は、フェノキシ又はナフチルオキシ基(好ましくは、フェノキシ)であって、これらの基が独立に未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか又は1個の置換基により置換され、そして最も好ましくは、1個の置換基により置換され)、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
2)フルオロアルキルからなる群より独立に選択される、上記フェノキシ又はナフチルオキシ基(好ましくは、フェノキシ)を意味する。好ましくは、置換基は、ハロゲン及び(C
1−C
4)アルキルからなる群より、そして最も好ましくは、ハロゲンより独立に選択される。そのような任意に置換されたアリールオキシ基の例は、フェノキシ及び4−フルオロ−フェノキシである。
【0051】
「任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、アリール基が、未置換であるか又は明示的に定義する通りに置換された、前記部分で定義したアリール−(C
1−C
2)アルコキシ基を意味する。
【0052】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシ」という用語は、「アリール」という用語がフェニル又はナフチル基(好ましくはフェニル基)を意味する、上記の基を意味する。アリール基は、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは未置換であるか、又は1個の置換基により置換され)、当該置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
2)フルオロアルキルからなる群より独立に選択される。好ましくは、置換基はハロゲンから独立に選択される。そのようなアリール基の例は、2−クロロ−フェニルである。アリール−(C
1−C
2)アルコキシ基の好ましい例は2−クロロ−フェニル−メトキシである。
【0053】
「ヘテロアリール」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、酸素、窒素及び硫黄から(好ましくは、酸素及び窒素から)独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子(好ましくは、1又は2個のヘテロ原子)を含む、5〜10員の、単環式又は二環式芳香環を意味する。そのようなヘテロアリール基の例は、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[2,1,3]オキサジアゾリル、ベンゾ[2,1,3]チアジアゾリル、ベンゾ[1,2,3]チアジアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル及びフタラジニルである。そのようなヘテロアリール基の好ましい例は、イソキサゾリル(特にイソキサゾール−4−イル)、ピラゾリル(特にピラゾール−5−イル)、ピラジニル(特にピラジン−2−イル)、インドリル(特にインドール−3−イル)、インダゾリル(特にインダゾール−1−イル及びインダゾール−3−イル)及びベンゾオキサゾリル(特にベンゾオキサゾール−2−イル)である。「任意に置換されたヘテロアリール」基は、未置換の、又は明示的に定義する通りに置換された、前記部分で定義した通りのヘテロアリール基を意味する。
【0054】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたヘテロアリールにより置換された(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「ヘテロアリール」という用語は、上記の基を意味する。そのようなヘテロアリール基の好ましい例は、イソキサゾリル(特にイソキサゾール−4−イル)、ピラゾリル(特にピラゾール−5−イル)、ピラジニル(特にピラジン−2−イル)、インドリル(特にインドール−3−イル)、インダゾリル(特にインダゾール−1−イル及びインダゾール−3−イル)及びベンゾオキサゾリル(特にベンゾオキサゾール−2−イル)である。そのようなヘテロアリール基のより好ましい例は、ピラゾリル(特にピラゾール−5−イル)、インダゾリル(特にインダゾール−1−イル)及びベンゾオキサゾリル(特にベンゾオキサゾール−2−イル)である。Yが−O−を表す場合には、好ましい例は、ピラゾリル(特にピラゾール−5−イル)、ピラジニル(特にピラジン−2−イル)、インダゾリル(特にインダゾール−1−イル)及びベンゾオキサゾリル(特にベンゾオキサゾール−2−イル)である。Yが結合を表す場合には、好ましい例は、イソキサゾリル(特にイソキサゾール−4−イル)、インドリル(特にインドール−3−イル)及びインダゾリル(特にインダゾール−1−イル及びインダゾール−3−イル)であり;Yが結合を表す場合には、最も好ましくは、インドリル(特にインドール−3−イ
ル)及びインダゾリル(特にインダゾール−1−イル及びインダゾール−3−イル)である。ヘテロアリール基は、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、最も好ましくは、未置換であるか又は1個の置換基により置換され)、当該置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)アルコキシからなる群より独立に選択される。好ましくは、置換基は、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)アルコキシからなる群より独立に選択される。そのような任意に置換されたヘテロアリール基の好ましい例は、3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、1−メチル−インドール−3−イル、2−メチル−インドール−3−イル、5−メトキシ−インドール−3−イル、インダゾール−1−イル、インダゾール−3−イル及びベンゾオキサゾール−2−イルである。最も好ましい例は、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、1−メチル−インドール−3−イル、インダゾール−1−イル及びベンゾオキサゾール−2−イルである。
【0055】
「ヘテロアリールオキシ」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、ヘテロアリール基が前記部分で定義した通りのヘテロアリール−O−基を意味する。「任意に置換されたヘテロアリールオキシ」基は、未置換の、又は明示的に定義する通りに置換された、前記部分で定義した通りのヘテロアリールオキシ基を意味する。
【0056】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたヘテロアリールオキシにより置換された(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「任意に置換されたヘテロアリールオキシ」という用語は、上記の基を意味する。好ましくは、酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子(好ましくは、1又は2個のヘテロ原子)をヘテロアリール部分に含む、5又は6員の単環式ヘテロアリールオキシ基である。そのような5又は6員の単環式ヘテロアリールオキシ基の例は、フラニルオキシ、オキサゾリルオキシ、イソキサゾリルオキシ、オキサジアゾリルオキシ、チエニルオキシ、チアゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、チアジアゾリルオキシ、ピロリルオキシ、イミダゾリルオキシ、ピラゾリルオキシ、トリアゾリルオキシ、ピリジルオキシ、ピリミジルオキシ、ピリダジニルオキシ及びピラジニルオキシである。そのようなヘテロアリールオキシ基の好ましい例は、ピリジルオキシ(特にピリジン−3−イルオキシ)である。ヘテロアリールオキシ基は、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、最も好ましくは、2個の置換基により置換され)、当該置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)アルコキシからなる群より(好ましくは、(C
1−C
4)アルキルから)独立に選択される。そのような任意に置換されたヘテロアリールオキシ基の例は、2,6−ジメチル−ピリジン−3−イルオキシである。
【0057】
「ヘテロシクリル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、窒素、酸素及び硫黄から(好ましくは、窒素及び酸素から)選択される1又は2個のヘテロ原子(好ましくは、1個のヘテロ原子)を含む5〜7員環の飽和単環基(好ましくは、5又は6員環の飽和単環基)を意味し、ヘテロシクリル基は、2個の硫黄原子を含まないものとする。ヘテロシクリル基の硫黄原子は、スルフォキシド又はスルフォニル等の酸化形態であってもよい。ヘテロシクリル基は、任意に、ベンゼン環に環付加(annelated)していてもよい(好ましい)。「任意に置換されたヘテロシクリル」基は、未置換の、又は明示的に定義する通りに置換された、前記部分で定義した通りのヘテロシクリル基を意味する。
【0058】
「R
1」が、「1個の任意に置換されたヘテロシクリルにより置換された(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、「ヘテロシクリル」という用語は、上記の基を意味する。
そのようなヘテロシクリル基の例は、ピロリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ジオキサニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノキサリニル、クロマニル、イソ−クロマニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、ジヒドロベンゾチアジニル及びジヒドロベンゾジオキシニルである。好ましい例は、インドリニル(特にインドリン−1−イル)、テトラヒドロキノリニル(特に1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル)及びイソクロマニル(特にイソクロマン−1−イル)である。ヘテロシクリル基は、独立に、未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換され(好ましくは、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、最も好ましくは、未置換であり)、当該置換基は、ハロゲン及び(C
1−C
4)アルキルからなる群より独立に選択される。
【0059】
2) 本発明のさらなる態様は、
Yが、−NH−、−O−又は結合を表し;
Zが、O又はSを表し;
R
1が
− (C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1個のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、未置換のシクロプロピル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;− (C
2−C
4)アルケニルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
2−C
4)アルケニル;又は
− (C
3−C
6)シクロアルキルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換され、又は2個の(C
1−C
4)アルキルにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキル;
を表し;
R
2が、ハロゲン又はシアノを表し;
R
3が、水素又はメチルを表し;
R
4が、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、ハロゲン、フェニル、(C
1−C
2)フルオロアルキル、又は−NH
2を表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0060】
3) 本発明のさらなる態様は、
Yが、−O−又は結合を表し;
ZがOを表し;
R
1が
− (C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1個のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;
− (C
2−C
4)アルケニルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
2−C
4)アルケニル;又は
− (C
3−C
6)シクロアルキルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキル;
を表し;
R
2が、ハロゲン又はシアノを表し;
R
3が水素を表し;
R
4が、水素、メチル、ブロモ、トリフルオロメチル、又は−NH
2を表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0061】
4) 本発明のさらなる態様は、
Yが−NH−を表し;
Zが、O又はSを表し;
R
1が、(C
1−C
4)アルキルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキルを表し;
R
2がハロゲン(好ましくはクロロ)を表し;
R
3が水素を表し;
R
4が水素を表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0062】
5) 本発明のさらなる態様は、
Yが−O−を表し;
Zが−O−を表し;
R
1が
− (C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1,2若しくは3個のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;又は
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;
を表し;
R
2が、ハロゲン又はシアノを表し;
R
3が、水素又はメチルを表し;
R
4が、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、ハロゲン、フェニル、(C
1−C
2)フルオロアルキル、又は−NR
5R
6を表し;
R
5が、水素又はメチルを表し;
R
6が、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルキル−カルボニル、(C
1−C
4)アルキル−スルフォニル、(C
3−C
6)シクロアルキル−カルボニル、又は(C
3−C
6)シクロアルキル−スルフォニルを表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0063】
6) 本発明のさらなる態様は、
Yが−O−を表し;
ZがOを表し;
R
1が
− (C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1個のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;又は
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;
を表し;
R
2が、ハロゲン又はシアノを表し;
R
3が水素を表し;
R
4が、水素、メチル、ブロモ、トリフルオロメチル、又は−NH
2を表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0064】
7) 本発明のさらなる態様は、
Yが結合を表し;
ZがOを表し;
R
1が
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;
− (C
2−C
4)アルケニルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
2−C
4)アルケニル;又は
− (C
3−C
6)シクロアルキルであって、未置換であるか、1個の任意に置換されたアリールにより置換され、又は1若しくは2個の(C
1−C
4)アルキルにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキル;
を表し;
R
2が、ハロゲン又はシアノ(好ましくはハロゲン)を表し;
R
3が水素を表し;
R
4が、水素、(C
1−C
4)アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、又は−NH
2(好ましくは水素又は(C
1−C
4)アルキル)を表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0065】
8) 本発明のさらなる態様は、
Yが結合を表し;
ZがOを表し;
R
1が
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、未置換のシクロプロピル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;− (C
2−C
4)アルケニルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
2−C
4)アルケニル;又は
− (C
3−C
6)シクロアルキルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキル;
を表し;
R
2が、ハロゲンを表し;
R
3が、水素を表し;
R
4が、水素又は(C
1−C
4)アルキルを表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0066】
9) 本発明のさらなる態様は、
Yが結合を表し;
ZがOを表し;
R
1が、シクロプロピルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記シクロプロピルを表し;
R
2がハロゲンを表し;
R
3が水素を表し;
R
4が、水素、又はメチルを表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0067】
10) 本発明のさらなる態様は、
Yが−NH−を表す;
態様1)又は2)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0068】
11) 本発明のさらなる態様は、
Yが−O−を表す;
態様1)〜3)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0069】
12) 本発明のさらなる態様は、
Yが結合を表す;
態様1)〜3)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0070】
13) 本発明のさらなる態様は、
ZがOを表す;
態様1)〜12)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0071】
14) 本発明のさらなる態様は、
R
1が
− (C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1,2若しくは3個(好ましくは1個)のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;
− (C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、未置換のシクロプロピル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;− (C
2−C
4)アルケニルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
2−C
4)アルケニル;又は
− (C
3−C
6)シクロアルキルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換され、又は2個の(C
1−C
4)アルキルにより置換された(好ましくは1個の任意に置換されたアリールにより置換された)、上記(C
3−C
6)シクロアルキル;
を表す;
態様1)、2)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0072】
15) 本発明のさらなる態様は、
R
1が
− (C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)であって、1個の、(C
4
−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル);
− (C
2−C
4)アルケニルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
2−C
4)アルケニル;又は
− (C
3−C
6)シクロアルキルであって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキル;
を表す;
態様1)〜3)、7)、8)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0073】
16) 本発明のさらなる態様は、
R
1が
− (C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1個のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;又は
− (C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)であって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル);を表す;
態様1)〜3)、5)、6)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0074】
17) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、(C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1,2若しくは3個のフルオロにより置換された(好ましくは未置換であるか、1個のメトキシにより置換され、又は1個のフルオロにより置換された)、上記(C
3−C
6)アルキルを表す;
態様1)〜3)、5)、6)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0075】
18) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)であって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)を表す;
態様1)、2)、7)、8)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0076】
19) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)であって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)を表す;
態様1)〜3)、7)、8)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0077】
20) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)であって、1個の、任
意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)を表す;
態様1)〜3)、5)〜8)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0078】
21) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)であって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル(好ましくはメチル又はエチル)を表す;
態様1)〜8)又は10)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0079】
22) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、(C
3−C
6)シクロアルキル(好ましくはシクロプロピル)であって、1個の任意に置換されたアリールにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキル(好ましくはシクロプロピル)を表す;
態様1)〜3)又は7)〜13)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0080】
23) 本発明のさらなる態様は、
R
2が、ハロゲン(好ましくは、フルオロ又はクロロ、最も好ましくは、クロロ)を表す;
態様1)〜22)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0081】
24) 本発明のさらなる態様は、
R
3が水素を表す;
態様1)〜23)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0082】
25) 本発明のさらなる態様は、
R
3がメチルを表す;
態様1)、2)、5)又は10)〜23)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0083】
26) 本発明のさらなる態様は、
R
4が、水素、(C
1−C
4)アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、又は−NH
2を表す;
態様1)、2)、5)、7)又は10)〜25)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0084】
27) 本発明のさらなる態様は、
R
4が、水素、メチル、ブロモ、トリフルオロメチル、又は−NH
2を表す;
態様1)〜3)、5)〜7)又は10)〜25)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0085】
28) 本発明のさらなる態様は、
R
4が、水素又は(C
1−C
4)アルキル(好ましくは水素又はメチル)を表す;
態様1)、2)、5)又は7)〜25)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0086】
29) 本発明のさらなる態様は、
R
5及びR
6が水素を表す;
態様1)〜3)、5)〜7)又は10)〜25)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0087】
30) 本発明のさらなる態様は、
キラル中心の絶対配置が式(I
St1)で表される通りである、
【化2】
態様1)〜29)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0088】
31) 本発明のさらなる態様は、
キラル中心の絶対配置が式(I
St2)で表される通りである
【化3】
態様1)〜29)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0089】
32) 態様1)に定義する式(I)の好ましい化合物は、下記の化合物から成る群より選択される:
{4−クロロ−2−[5−(2−フルオロ−ベンジルカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(3−フルオロ−ベンジルカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(4−フルオロ−ベンジルカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
[2−(5−ベンジルカルバモイル−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−4−クロロ−フェノキシ]−酢酸;
{4−クロロ−2−[(R)−5−((1R,2R)−2−フェニル−シクロプロパンカルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[(R)−5−((1S,2S)−2−フェニル−シクロプロパンカルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{(R)−5−[(1R,2R)−2−(3−フルオロ−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{(R)−5−[(1R,2R)−2−(4−フルオロ−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{(R)−5−[(1S,2S)−2−(4−フルオロ−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[(R)−2−メチル−5−((1R,2R)−2−フェニル−シクロプロパンカルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[(S)−2−メチル−5−((1R,2R)−2−フェニル−シクロプロパンカルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−トリフルオロメチル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−イソプロピル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−メチル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−エチル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
2−アミノ−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
(S)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−メチル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−メチル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
2−ブロモ−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
(4−クロロ−2−{5−[3−(4−フルオロ−フェノキシ)−プロピオニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[トランス−5−(2−フェニル−シクロプロパンカルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{トランス−5−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{トランス−5−[2−(2−クロロ−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[トランス−5−(2−o−トリル−シクロプロパンカルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[3−(5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−プロピオニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[3−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)−プロピオニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[3−(1−メチル−1H−インドール−3−イル)−プロピオニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(3−o−トリル−プロピオニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[4−(2−フルオロ−フェニル)−ブチリル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[2−(2−クロロ−ベンジルオキシ)−アセチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[2−(2,6−ジメチル−ピリジン−3−イルオキシ)−アセチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(3−インダゾール−1−イル−プロピオニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−フェノキシ−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−((S)−3−フェニル−ブチリル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(インダン−2−カルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[2−(1−フェニル−シクロプロピル)−アセチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−((R)−3−フェニル−ブチリル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−イソクロマン−1−イル−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;{4−クロロ−2−[5−(3,3−ジメチル−ブチリル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−シクロプロピル−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−プロピオニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
[4−クロロ−2−(5−シクロプロパンカルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−1H−インダゾール−3−イル−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−
酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[(E)−(3−フェニル−アクリロイル)]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−インダン−2−イル−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2,2−ジメチル−シクロプロパンカルボニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−シクロヘキシル−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−ナフタレン−2−イル−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−ナフタレン−1−イル−アセチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[4−(4−フルオロ−フェニル)−ブチリル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(3−2,3−ジヒドロ−インドール−1−イル−プロピオニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(3−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル−プロピオニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[(E)−3−(4−メトキシ−フェニル)−アクリロイル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(4−クロロ−2−{5−[(E)−3−(4−フルオロ−フェニル)−アクリロイル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−((E)−3−p−トリル−アクリロイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;(4−クロロ−2−{5−[(E)−3−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−アクリロイル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,5−ジフルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,4−ジフルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,2−ジメチル−ブチルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 4−フルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 3−メトキシ−3−メチル−ブチルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,4−ジメチル−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−クロロ−5−フルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 3,3−ジメチル−ブチルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 シクロヘキシルメチルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 3−メチル−ブチルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 5−クロロ−2−フルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 シクロブチルメチルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−メチル−ブチルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,3−ジフルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,3−ジメチル−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,6−ジフルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 3−フルオロ−プロピルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−フルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 3−フルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−(3−フルオロ−フェニル)−エチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 3−フルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−フルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チ
アゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 4−フルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,3−ジクロロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,3−ジフルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,4−ジフルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−クロロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 3−クロロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 4−クロロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,6−ジクロロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 フェネチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,6−ジフルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 インダゾール−1−イルメチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−(2−エチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−エチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2−クロロ−5−フルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,5−ジフルオロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,4−ジクロロ−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ピラジン−2−イルメチルエステル;4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 シクロヘキシルメチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンゾオキサゾール−2−イルメチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 イソブチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ブチルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,4−ジメチル−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 2,3−ジメチル−ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 5−クロロ−2−フルオロ−ベンジルエステル;
(R)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
(S)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−シアノ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
[4−クロロ−2−(5−フェネチルカルバモイル−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−クロロ−ベンジルカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
{4−クロロ−2−[5−(2−メトキシ−ベンジルチオカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−プロピル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−フェニル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−メタンスルフォニルアミノ−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−シクロプロパンスルフォニルアミノ−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
2−アセチルアミノ−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−ジメチルアミノ−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−(2−カルボキシメトキシ−5−フルオロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
4−[2−((R)−1−カルボキシ−エトキシ)−5−クロロ−フェニル]−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;及び
4−[2−((S)−1−カルボキシ−エトキシ)−5−クロロ−フェニル]−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル;
又はそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)。
【0090】
上記のいずれの化合物についても、具体的に帰属されていないキラル中心は、絶対(R)−配置にあっても、又は絶対(S)−配置にあってもよく、そして具体的に帰属されていない二重結合は、(E)−配置にあっても、又は(Z)−配置にあってもよいと解され;例えば、4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジンコア構造の4位のキラル中心は、絶対(R)−配置にあっても、又は絶対(S)−配置にあってもよい(好ましくは絶対(R)−配置)。特に、キラル中心を1個より多く含む化合物は、具体的に帰属されていないそれぞれのキラル中心において、絶対(R)にあっても、又は絶対(S)配置にあってもよく;例えば、(4−クロロ−2−{トランス−5−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸として記載される化合物は、(4−クロロ−2−{(R)−5−[(1R,2R)−2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸、(4−クロロ−2−{(R)−5−[(1S,2S)−2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸、(4−クロロ−2−{(S)−5−[(1R,2R)−2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸、(4−クロロ−2−{(S)−5−[(1S,2S)−2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−シクロプロパンカルボニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル}−フェノキシ)−酢酸、又はそれらの混合物であってよい。
【0091】
当然ながら、本発明は、態様1)に係る;又は態様1)に従属する態様の特徴により限定された態様1)に係る;又は一連の従属態様の特徴により限定された態様1)(例えば、「態様1)に従属する態様2)に従属する態様3)」の形式)に係る化合物に関する。ある態様が1つを超える他の態様に従属している場合は、それぞれの組み合わせが具体的に開示されているものと解される。また、ある態様が1つを超える他の態様に従属し、当該他の態様自身の1つ又はそれ以上が、1つ又はそれ以上のさらなる他の態様に従属している場合は、当該所与の従属関係及び多項従属関係において可能とされるものであれば、それぞれの組み合わせが具体的に開示されているものと解される。特に、互いに従属する3つを超える態様の連なりから得られる態様は、所与の従属関係及び多項従属関係に基づいて解釈されてよく、従って具体的に開示されるものであることが意図されている。以上に開示した態様1)から32)の従属関係に基づき可能とされる態様の代表例、つまり意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される態様の代表例は:
1、2+1、3+1、4+1、5+1、6+1、7+1、8+1、9+1、10+2+1、11+2+1、12+2+1、13+1、13+2+1、13+4+1、13+10+2+1、13+11+2+1、13+12+2+1、14+13+1、14+13+2+1、14+13+4+1、14+13+10+2+1、14+13+11+2+1、14+13+12+2+1、15+2+1、15+3+1、15+8+1、15+13+1、15+13+2+1、15+13+4+1、15+13+10+2+1、15+13+11+2+1、15+13+12+2+1、16+2+1、16+3+1、16+6+1、16+13+1、16+13+2+1、16+13+4+1、16+13+10+2+1、16+13+11+2+1、16+13+12+2+1、17+3+1、17+13+1、17+13+2+1、17+13+4+1、17+13+10+2+1、17+1
3+11+2+1、17+13+12+2+1、18+13+1、18+13+2+1、18+13+4+1、18+13+10+2+1、18+13+11+2+1、18+13+12+2+1、19+3+1、19+8+1、19+13+1、19+13+2+1、19+13+4+1、19+13+10+2+1、19+13+11+2+1、19+13+12+2+1、20+3+1、20+8+1、20+13+1、20+13+2+1、20+13+4+1、20+13+10+2+1、20+13+11+2+1、20+13+12+2+1、21+3+1、21+6+1、21+8+1、21+13+1、21+13+2+1、21+13+4+1、21+13+10+2+1、21+13+11+2+1、21+13+12+2+1、22+3+1、22+8+1、22+13+1、22+13+2+1、22+13+4+1、22+13+10+2+1、22+13+11+2+1、22+13+12+2+1、
23+1、23+2+1、23+3+1、23+6+1、23+13+1、23+13+2+1、23+13+4+1、23+13+10+2+1、23+13+11+2+1、23+13+12+2+1、23+16+2+1、23+16+3+1、23+16+6+1、23+16+13+1、23+16+13+2+1、23+16+13+4+1、23+16+13+10+2+1、23+16+13+11+2+1、23+16+13+12+2+1、23+19+3+1、23+19+8+1、23+19+13+1、23+19+13+2+1、23+19+13+4+1、23+19+13+10+2+1、23+19+13+11+2+1、23+19+13+12+2+1、23+20+3+1、23+20+8+1、23+20+13+1、23+20+13+2+1、23+20+13+4+1、23+20+13+10+2+1、23+20+13+11+2+1、23+20+13+12+2+1、23+21+3+1、23+21+6+1、23+21+8+1、23+21+13+1、23+21+13+2+1、23+21+13+4+1、23+21+13+10+2+1、23+21+13+11+2+1、23+21+13+12+2+1、
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25+1、25+2+1、25+23+1、25+23+2+1、25+23+3+1、25+23+6+1、25+23+13+1、25+23+13+2+1、25+23+13+4+1、25+23+13+10+2+1、25+23+13+11+2+1、25+23+13+12+2+1、25+23+16+2+1、25+23+16+3+1、25+23+16+6+1、25+23+16+13+1、25+23+16+13+2+1、25+23+16+13+4+1、25+23+16+13+10+2+1、2
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31+27+24+1、31+27+24+2+1、31+27+24+13+1、31+27+24+13+2+1、31+27+24+13+4+1、31+27+24+1
3+10+2+1、31+27+24+13+11+2+1、31+27+24+13+12+2+1、31+27+24+23+1、31+27+24+23+2+1、31+27+24+23+3+1、31+27+24+23+6+1、31+27+24+23+13+1、31+27+24+23+13+2+1、31+27+24+23+13+4+1、31+27+24+23+13+10+2+1、31+27+24+23+13+11+2+1、31+27+24+23+13+12+2+1、31+27+24+23+16+2+1、31+27+24+23+16+3+1、31+27+24+23+16+6+1、31+27+24+23+16+13+1、31+27+24+23+16+13+2+1、31+27+24+23+16+13+4+1、31+27+24+23+16+13+10+2+1、31+27+24+23+16+13+11+2+1、31+27+24+23+16+13+12+2+1、31+27+24+23+19+3+1、31+27+24+23+19+8+1、31+27+24+23+19+13+1、31+27+24+23+19+13+2+1、31+27+24+23+19+13+4+1、31+27+24+23+19+13+10+2+1、31+27+24+23+19+13+11+2+1、31+27+24+23+19+13+12+2+1、31+27+24+23+20+3+1、31+27+24+23+20+8+1、31+27+24+23+20+13+1、31+27+24+23+20+13+2+1、31+27+24+23+20+13+4+1、31+27+24+23+20+13+10+2+1、31+27+24+23+20+13+11+2+1、31+27+24+23+20+13+12+2+1、31+27+24+23+21+3+1、31+27+24+23+21+6+1、31+27+24+23+21+8+1、31+27+24+23+21+13+1、31+27+24+23+21+13+2+1、31+27+24+23+21+13+4+1、31+27+24+23+21+13+10+2+1、31+27+24+23+21+13+11+2+1、31+27+24+23+21+13+12+2+1、
31+28+1、31+28+2+1、31+28+8+1、31+28+13+1、31+28+13+2+1、31+28+13+4+1、31+28+13+10+2+1、31+28+13+11+2+1、31+28+13+12+2+1、31+28+15+2+1、31+28+15+3+1、31+28+15+8+1、31+28+15+13+1、31+28+15+13+2+1、31+28+15+13+4+1、31+28+15+13+10+2+1、31+28+15+13+11+2+1、31+28+15+13+12+2+1、31+28+19+3+1、31+28+19+8+1、31+28+19+13+1、31+28+19+13+2+1、31+28+19+13+4+1、31+28+19+13+10+2+1、31+28+19+13+11+2+1、31+28+19+13+12+2+1、31+28+21+3+1、31+28+21+6+1、31+28+21+8+1、31+28+21+13+1、31+28+21+13+2+1、31+28+21+13+4+1、31+28+21+13+10+2+1、31+28+21+13+11+2+1、31+28+21+13+12+2+1、31+28+23+1、31+28+23+2+1、31+28+23+3+1、31+28+23+6+1、31+28+23+13+1、31+28+23+13+2+1、31+28+23+13+4+1、31+28+23+13+10+2+1、31+28+23+13+11+2+1、31+28+23+13+12+2+1、31+28+23+16+2+1、31+28+23+16+3+1、31+28+23+16+6+1、31+28+23+16+13+1、31+28+23+16+13+2+1、31+28+23+16+13+4+1、31+28+23+16+13+10+2+1、31+28+23+16+13+11+2+1、31+28+23+16+13+12+2+1、31+28+23+19+3+1、31+28+23+19+8+1、31+28+23+19+13+1、31+28+23+19+13+2+1、31+28+23+19+13+4+1、31+28+23+19+13+10+2+1、31+28+23+19+13+11+2+1、31+28+23+19+13+12+2+1
、31+28+23+20+3+1、31+28+23+20+8+1、31+28+23+20+13+1、31+28+23+20+13+2+1、31+28+23+20+13+4+1、31+28+23+20+13+10+2+1、31+28+23+20+13+11+2+1、31+28+23+20+13+12+2+1、31+28+23+21+3+1、31+28+23+21+6+1、31+28+23+21+8+1、31+28+23+21+13+1、31+28+23+21+13+2+1、31+28+23+21+13+4+1、31+28+23+21+13+10+2+1、31+28+23+21+13+11+2+1、31+28+23+21+13+12+2+1、
31+28+24+1、31+28+24+2+1、31+28+24+13+1、31+28+24+13+2+1、31+28+24+13+4+1、31+28+24+13+10+2+1、31+28+24+13+11+2+1、31+28+24+13+12+2+1、31+28+24+23+1、31+28+24+23+2+1、31+28+24+23+3+1、31+28+24+23+6+1、31+28+24+23+13+1、31+28+24+23+13+2+1、31+28+24+23+13+4+1、31+28+24+23+13+10+2+1、31+28+24+23+13+11+2+1、31+28+24+23+13+12+2+1、31+28+24+23+16+2+1、31+28+24+23+16+3+1、31+28+24+23+16+6+1、31+28+24+23+16+13+1、31+28+24+23+16+13+2+1、31+28+24+23+16+13+4+1、31+28+24+23+16+13+10+2+1、31+28+24+23+16+13+11+2+1、31+28+24+23+16+13+12+2+1、31+28+24+23+19+3+1、31+28+24+23+19+8+1、31+28+24+23+19+13+1、31+28+24+23+19+13+2+1、31+28+24+23+19+13+4+1、31+28+24+23+19+13+10+2+1、31+28+24+23+19+13+11+2+1、31+28+24+23+19+13+12+2+1、31+28+24+23+20+3+1、31+28+24+23+20+8+1、31+28+24+23+20+13+1、31+28+24+23+20+13+2+1、31+28+24+23+20+13+4+1、31+28+24+23+20+13+10+2+1、31+28+24+23+20+13+11+2+1、31+28+24+23+20+13+12+2+1、31+28+24+23+21+3+1、31+28+24+23+21+6+1、31+28+24+23+21+8+1、31+28+24+23+21+13+1、31+28+24+23+21+13+2+1、31+28+24+23+21+13+4+1、31+28+24+23+21+13+10+2+1、31+28+24+23+21+13+11+2+1、31+28+24+23+21+13+12+2+1、及び32+1である;
ここで上記のリストは、以上に開示する態様1)から32)の従属関係に基づき可能とされ、また意図されているさらなる態様についての限定とは解釈されない。上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は他の態様への従属関係を表す。種々の態様は読点により個々に分けられている。換言すると、例えば「10+2+1」は、態様10)であって、態様2)に従属し、態様1)に従属することを意味し、すなわち、態様「10+2+1」は、態様2)及び10)の特徴によりさらに限定された態様1)の化合物に相当する。
【0092】
特に明示しない限り、前記及び下記部分で使用する一般的な用語及び名称は、本開示の文脈内において、好ましくは以下の意味を有する:
化合物、塩、医薬組成物、疾病等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩、医薬組成物、疾病等をも意味することが意図されている。
【0093】
「薬学的に許容される塩」という用語は、無毒性の無機若しくは有機酸及び/又は塩基
付加塩を意味する。「Salt selection for basic drugs」、Int.J.Pharm.(1986)、33、201−217」を参照してもよい。
【0094】
態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:喘息、アレルギー性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギー、薬剤アレルギー、アレルギー性副鼻腔炎、アレルギー性腎炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー、全身性肥満細胞症、アナフィラキシーショック、じん麻疹、湿疹、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性腸疾患及び関節リウマチを含む慢性及び急性両方のアレルギー性/免疫性疾患/障害;チャーグ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナー肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎(及び後者の臓器特異的亜群)、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラー心内膜炎)、好酸球増多筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病及びドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)を含む好酸球関連疾患;並びに好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症を含む好塩基球関連疾患。
【0095】
好ましい態様において、態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:喘息、アレルギー性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、アレルギー性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギー、薬剤アレルギー、アレルギー性副鼻腔炎、アレルギー性腎炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、全身性肥満細胞症、アナフィラキシーショック、じん麻疹及び湿疹。
【0096】
別の好ましい態様において、態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:チャーグ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナー肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎(及び後者の臓器特異的亜群)、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラー心内膜炎)、好酸球増多筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病及びドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)を含む好酸球関連疾患。
【0097】
なお別の好ましい態様において、態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症を含む好塩基球関連疾患。
【0098】
より好ましい態様において、態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、下記の群の疾患及び障害の1つ、幾つか又はすべてから選択される疾患の予防又は治療に適している:
1)喘息、アレルギー性喘息、好酸球性喘息、重症喘息;
2)アレルギー性鼻炎;
3)好酸球性食道炎;及び
4)アトピー性皮膚炎。
【0099】
本発明はまた、上記の疾患の治療及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物の使用に関する。
【0100】
本発明はまた、態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物の薬学的に許容される塩並びに医薬組成物及び製剤に関する。 本発明に従う医薬組成物は、活性成分としての態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物の少なくとも1つ(又は、その薬学的に許容される塩)と、任意に、担体及び/又は希釈剤及び/又はアジュバントとを含む。
【0101】
態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩は、医薬として、たとえば(特に経口等の)経腸又は(局所的適用又は吸入を含む)非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
【0102】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者にもよく知られた方法により(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part 5、「Pharmaceutical Manufacturing」[Lippincott Williams&Wilkinsより出版]参照。)、上記の式(I)の化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な治療上許容される固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0103】
本発明はまた、態様1)〜32)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩の薬学的に活性な量を対象に投与することを含む、本明細書において言及した疾患又は障害の予防又は治療のための方法にも関する。 本発明はまた、同位体標識された、特に
2H(デューテリウム)標識された式(I)の化合物をも含み、当該同位体標識された化合物は、1又は2以上の原子が、同じ原子番号を有するが、自然において通常見出される原子量と異なる原子量を有する原子によってそれぞれ置き換えられていることを除いては、式(I)の化合物と同一である。同位体標識された、特に
2H(デューテリウム)標識された式(I)の化合物、及びその塩は、本発明の範囲に含まれる。水素をより重い同位体
2H(デューテリウム)に置換することにより代謝安定性が増大するため、例えば、in−vivoでの半減期が長くなり、あるいは、必要用量を減らすことができ、又は、チトクロームP450酵素の阻害が軽減され得るため、例えば、安全性プロファイルが改善される。本発明の1つの態様においては、式(I)の化合物は同位体標識されていないか、又は、それらは1若しくは2以上のデューテリウム原子によってのみ標識されている。副態様においては、式(I)の化合物は全く同位体標識されていない。同位体標識された式(I)の化合物は、適切な試薬又は出発物質の適宜な同位体種を用いることを除いては、下記の方法と同様に製造してもよい。
【0104】
本明細書における、式(I)、(I
St1)又は(I
St2)の化合物に対するいかなる言及も、適宜かつ文脈に応じて、そのような化合物の塩(そして特に、薬学的に許容される塩)にも言及しているものと解される。式(I)の化合物について示した好適性は、当然のことながら、式(I
St1)の化合物及び式(I
St2)の化合物、並びに式(I)の、式(I
St1)の及び式(I
St2)の化合物の塩及び薬学的に許容される塩に準用される。本発明に従う、医薬としてのこれらの化合物、これらの化合物を有効成分として含む医薬組成物又は疾患の治療のための医薬の製造のためのこれらの化合物の使用においても同様に扱われる。 温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」(あるいは「付近」)という用語は、本出願において、X−10%XからX+10%Xの間、好ましくはX−5%XからX+5%Xの間を表す。温度の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」(あるいは「付近」)という用語は、この出願において、
Y−10℃からY+10℃の間、好ましくはY−5℃からY+5℃の間を表す。さらに、本明細書で使用される「室温」(r.t.)という用語は、約25℃の温度を表す。
【0105】
数値範囲を記述するために「間」という単語が使用される場合は常に、示された範囲の末端の点は明示的にその範囲に含まれると解される。これは、例えば、温度範囲が40℃から80℃の間であると記述される場合、末端の点である40℃と80℃はその範囲に含まれることを意味し、あるいは、可変数が1から4の間の整数であると定義される場合、可変数は整数の1、2、3又は4であることを意味する。
【0106】
前述したように、式(I)の化合物は、CRTH2受容体のPGD
2活性化を調節する。そのような化合物の生物学的作用は、様々なインビトロ、エクスビボ及びインビボでのアッセイにて試験してもよい。式(I)の化合物のCRTH2受容体に結合する能力は、文献(各々、Arimura A.ら、J.Pharmacol.Exp.Ther.2001、298(2)、411−419;及びSawyer N.ら、Br.J.Pharmacol、2002、137、1163−1172)に記載されているものと同様の方法、及び以下の実験部分に記載されているアッセイにより測定してもよい。
【0107】
本発明のさらなる側面は、式(I)の化合物の製造方法である。本発明の式(I)に従う化合物は、下記のスキーム中に概略した反応シークェンスに従って製造することができ、ここでY、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びR
6は、式(I)に対して定義した通りである。使用される他の略語は、実験の部において定義する。場合によっては、包括的な基Y、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びR
6は、下記のスキームに図示した構成と適合しないかもしれず、そのため、保護基(PG)の使用が必要となる。例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオ又はカルボキシ基等の反応性官能基は、最終生成物中に所望される場合、これらを保護して望ましくない反応への関与を回避する必要があるかもしれない。保護基の使用は、当該技術分野において周知である(例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Wiley−Interscience、1999参照。)。それらの保護基は、必要に応じて、定位置に存在すると想定される。以下の記載において、例えば、アミノ保護基として使用される場合、「PG」は好ましくはtert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル又はアリルオキシカルボニル、最も好ましくはベンジルオキシカルボニルのような基を指す。さらに、「L」は、(例えば、メシレート、トシレート等の)活性化ヒドロキシ基、(例えば、Mitsunobu反応において使用されるような)in−situ活性化ヒドロキシ基又はハロゲン、特にクロロ若しくはブロモのような脱離基を意味する。さらに、「R」は(C
1−C
4)アルキル基、好ましくはメチル、エチル又はtert−ブチルを意味する。
【0108】
概して、すべての化学的変換は、文献に記載され、又は下記の手順に記載したような、よく知られた標準的方法論に従って行うことができる。得られた化合物は、それ自体知られた方法により、その薬学的に許容される塩に変換してもよい。
【0109】
一般的に、式(I)の化合物は、構造1のエステル(式中、Rは(C
1−C
4)アルキル(好ましくは、メチル、エチル又はtert−ブチル)を表す。)から、例えば、構造1の中間体(式中、Rは、メチル又はエチルを表す。)を、LiOH、NaOH又はKOHの水溶液を(MeOH又はEtOH等の)アルコール、THF、アセトン、MeCN又はDMF等の有機共溶剤中に溶解したものと共に攪拌する;又は構造1の中間体(式中、Rは、tert.−ブチルを表す。)を、TFA等の酸中で攪拌する等の通常の手順を用いて、エステル基の加水分解により得られる。
【0111】
構造1の中間体は、例えば、構造2の中間体又は塩酸塩等のその塩を、NEt
3、DIPEA、N−エチル−モルフォリン、N−メチルピペリジン又はピリジン等の塩基の存在下、THF又はDCM等の適宜な溶媒中で、式L−C(O)Y−R
1の試薬(式中、Y及びR
1は式(I)に対して定義した通りであり、Lはハロゲン(特に、クロロ)等の脱離基を表す。)と反応させることにより得られる。出発物質、L−C(O)Y−R
1は、クロロギ酸エステル;アシル無水物;又は酸塩化物若しくは酸ブロミド等のハロゲン化アシルであってもよい。ハロゲン化アシルは、市販されているか、当該技術分野において周知であり又は対応する市販の又は周知のカルボン酸から、当業者に既知の条件下における塩化オキサリル又はオキシ塩化リン等のハロゲン化試薬との反応において、in situで得ることができる。
【0113】
別の側面において、構造2の中間体は、塩基の存在下で、市販の又は周知のイソシアネート又はイソチオシアネートと反応し、構造1の中間体を生成する。
【0114】
別の側面において、構造2の中間体は、トリホスゲン、CDI等で活性化し、次いで、反応性中間体をアルコールR
1−OH又はアミンR
1−NH
2で処理することにより、構造1の中間体(式中、Yはそれぞれ−O−又は−NH−を表す。)を与える。
【0115】
さらなる側面において、構造2の中間体は、EDC、TBTU、ジイソプロピルカルボジイミド、HATU、DCC、Ghosez試薬等のカップリング試薬の存在下、NEt
3、DIPEA又はピリジン等の塩基の存在下で、市販の又は周知のカルボン酸と縮合し、構造1の中間体を生成する。
【0116】
別の側面において、構造2の中間体は、NEt
3又はDIPEA等の塩基の存在下、炭酸エステル3(式中、R
Aは、アリール基における任意の置換基を表す。)と反応し、構造1−Aの中間体を与える(スキーム1)。DMAP等の塩基の存在下、ベンジルアルコール4の炭酸N,N’−ジスクシンイミジルとの反応により、炭酸エステル3が製造される。
【0118】
あるいは、構造2の中間体は、NEt
3又はDIPEA等の塩基の存在下、4−ニトロフェニルクロロギ酸エステルと縮合し、カーバメート5を与える(スキーム2)。次いで、カーバメート5を、カリウムtert−ブトキシドの存在下、アルコール、R
BOH(式中、R
Bは、(C
3−C
6)アルキルであって、未置換であるか、1個の(C
1−C
4)アルコキシにより置換され、又は1個のフルオロにより置換された、上記(C
3−C
6)アルキル;又は(C
1−C
4)アルキルであって、1個の、(C
4−C
6)シクロアルキル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、任意に置換されたアリール−(C
1−C
2)アルコキシにより置換された、上記(C
1−C
4)アルキル;又は(C
3−C
6)シクロアルキルであって、未置換であるか、1個の任意に置換されたアリールにより置換され、又は1若しくは2個の(C
1−C
4)アルキルにより置換された、上記(C
3−C
6)シクロアルキルを表す。)で処理することにより、式(I−A)の化合物を与える。これらの特異的条件下においては、同じ反応の間に、けん化及び置換が起こる。
【0120】
構造2の中間体は、当業者に既知の反応条件を適用した、構造6の中間体からの保護基(PG)の除去の後に得られる。好ましくは、PGは、tert−ブトキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル等の基である。ベンジルオキシカルボニル保護基は、水素化分解又は酸処理により除去される;tert−ブトキシカルボニル基は、酸性条件下で開裂する。
【0122】
構造6の中間体は、下記の合成経路の1つにより得られる。例えば、THF等の溶媒中、亜硝酸イソアミル又は亜硝酸tert−ブチル等の亜硝酸アルキルの存在下、誘導体7a(式中、R
Cは−CHR
3−COORを表す。)を加熱すると、構造6−Aの化合物が得られる。同様の条件下、アミノチアゾール7b(式中、R
Cはアリル基等の保護基PG
2を表す。)は、チアゾール8に変換される。8のフェノール保護基PG
2を選択的に脱保護、例えば、カーバメート保護基PG
1(例えばtert−ブトキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル)の存在下、アリル基をPd(PPh
3)
4及びバルビツール酸誘導体により選択的に除去し、続けて、得られたフェノール9を、Cs
2CO
3又はK
2
CO
3等の塩基の存在下、求電子試薬L−CHR
3−COOR(式中、R
3は式(I)に定義する通りであり、Lは、ブロミド等の脱離基である。)によりアルキル化することにより、構造6−Aの中間体が得られる(スキーム3)。
【0124】
別の側面において、臭化銅(II)及び亜硝酸tert−ブチル等の亜硝酸アルキルの存在下、アミノチアゾール7a(式中、R
Cは−CHR
3−COOR、PG
1はtert−ブトキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニルである。)をSandmeyer反応させることにより、ブロモチアゾール10が得られる(スキーム4)。次いで、例えばDMF等の溶媒に溶解したNaOH水溶液による処理により、エステル10をけん化することができる。得られたブロミドは、二級アミン(R
D)
2NH(式中、R
Dは(C
1−C
4)アルキルを表す。)の存在下、加熱により求核置換を起こし、式I−Bの化合物を与える。あるいは、Pd(PPh
3)
4等のパラジウム触媒の存在下、ブロモチアゾール10と亜鉛ブロミド誘導体R
EZnBr又はジアルキル亜鉛誘導体R
EZnR
E(式中、R
Eは、(C
1−C
4)アルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキルを表す。)とのNeghishiクロスカップリングにより、構造6−Bの化合物が得られる。別の側面において、Na
2CO
3等の塩基及びPd(PPh
3)
4等のパラジウム触媒の存在下、ブロモチアゾール10とボロン酸R
F−B(OH)
2(式中、R
Fは任意に置換されたアリールを表す。)とのSuzukiクロスカップリングにより、構造6−Cの化合物が得られる。最後に、DMF等の溶媒中、ヨウ化銅(I)、Pd
2dba
3等のパラジウム触媒及びAsPh
3等のリガンドの存在下、メチル 2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルフォニル)アセテートによりブロモチアゾール10を処理することにより、構造6−Dのトリフルオロメチル誘導体が得られる。
【0126】
さらなる側面において、アミノチアゾール7a(式中、R
Cは−CHR
3−COORである。)は、NEt
3等の塩基の存在下、塩化アシルR
GCOCl(式中、R
Gは、(C
1−C
4)アルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキルを表す。)による処理により、構造6−Eのアミドに変換することができる。あるいは、アミノ誘導体7aは、塩化スルフォニルR
HSO
2Cl(式中、R
Hは(C
1−C
4)アルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキルを表す。)により処理することができ、構造6−Fのスルホンアミドを与える(スキーム5)。
【0128】
中間体11a(式中、R
Cは−CHR
3−COORである。)又は11b(式中、R
Cは、アリル基等の保護基PG
2である。)は、NEt
3等の塩基、EtOH等の溶媒及び熱の存在下、塩12とアルデヒド13a又は13bとのPictet−Spengler反応を経て得られる。得られたアミノチアゾール11a又は11bは、NEt
3等の塩基の存在下、二炭酸ジ−tert−ブチル又はクロロギ酸エステル(ベンジルクロロギ酸エステル等)の保護基前駆体PG
1Lにより処理することで、化合物7a又は7bを与える。アルデヒド13aは、求電子試薬L−CHR
3−COOR(式中、R
3は式(I)に定義する通りであり、Lは、ブロミド等の脱離基である。)により、対応するフェノール14をアルキル化することにより得られる。アルデヒド13bは、Cs
2CO
3又はK
2CO
3等の塩基の存在下、アリルハライド(例えば、PG
2L=塩化アリル)又はベンジルハライド(例えば、PG
2L=臭化ベンジル)等の保護基前駆体PG
2Lにより、対応するフェノール14をアルキル化することにより製造される(スキーム6)。
【0130】
別の側面において、構造6−Gの化合物は、NEt
3等の塩基の存在下、二炭酸ジ−tert−ブチル又はクロロギ酸エステル(ベンジルクロロギ酸エステル等)等の保護基前駆体PGLにより、二級アミン15を保護することにより得ることができる。化合物15は、アミド16をPOCl
3等の脱水試薬中で加熱してBischler−Napieralski反応を行い、次いで、得られたイミンをNaBH
4により還元することにより得られる。アミド16は、EDC及びHOBT等のカップリング試薬及びNEt
3等の塩基の存在下、市販のアミン17と酸18とのアミドカップリングを行い、次いで、Cs
2CO
3又はK
2CO
3等の塩基の存在下、求電子試薬L−CHR
3−COOR(式中、R
3は式(I)に定義する通りであり、Lはブロミドなどの脱離基である)によりフェノールのアルキル化を行うことにより得られる(スキーム7)。
【0132】
実験の部
(本明細書で使用する)略語
AcOEt 酢酸エチル
AcOH 酢酸
aq. 水溶液
BSA ウシ血清アルブミン
Bu n−ブチル
ca. circa(ラテン語)−約
Cbz ベンジルオキシカルボニル
CC シリカゲルカラムクロマトグラフィー
CDI カルボニルジイミダゾール
comb. 合わせた
conc. 濃縮した
dba ジベンジリデンアセトン
DAD ダイオードアレイ検出器
DCC 1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP N,N−ジメチル−4−アミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dpm 分当たりの壊変数
EDTA エチレンジアミン四酢酸
EDC 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドee 鏡像体過剰率
ELSD 蒸発光散乱検出器
eq. 当量
EtOH エタノール
ESI−MS 電子スプレーイオン化質量分析
Ghosez試薬 1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン
h 時間
HATU O−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−
1,1,3,3−テトラメチルウロニウム
ヘキサフルオロホスフェート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HSA ヒト血清アルブミン
hv 高真空
iPr イソプロピル
L リットル
LC−MS 液体クロマトグラフィー−質量分析
M モル濃度[mol L
−1]
Me メチル
MeCN アセトニトリル
Mel ヨウ化メチル
MeOH メタノール
メシル メタンスルフォニル
min 分
MS 質量分析
MW 分子量
N 溶液の規定度
NEt
3 トリエチルアミン
NMR 核磁気共鳴
org. 有機性
PBS リン酸緩衝生理食塩水
PDA フォトダイオードアレイ
PG 保護基
PGD
2 プロスタグランジンD
2
prep. 分取用
r.t. 室温
s 秒
sat. 飽和
Si−DEA ポリマー支持ジエチルアミン
soln. 溶液
subst. 置換された
TBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−
N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム
tert. 3級
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
トシル トルエンスルフォニル
t
R 保持時間
トリス トリス−(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝液
UV 紫外線
Vis 可視
【0133】
化学
一般的事項
全ての溶媒及び試薬は、特に断らない限り、商業的供給元から得られたままで使用される。
【0134】
温度は、摂氏温度(℃)で示す。特に断らない限り、反応は、室温(rt)で行われる。
【0135】
混合物において、溶媒若しくは溶出液又は液体形態の試薬混合物の割合の関係は、特に断らない限り、体積関係で示す(v/v)。
【0136】
以下の実施例で使用される分析HPLC条件:
LC−MS1
LC−MS−条件:分析。ポンプ:Waters Acquity Binary Solvent Manager、MS:Waters SQ Detector、DAD:Acquity UPLC PDA Detector、ELSD:Acquity UPLC ELSD。カラム:Acquity UPLC Column Manager内で温度制御されたWaters製Acquity UPLC BEH C18 1.7mm 2.1×50mm ID。溶出液:A:H
2O+0.05%ギ酸又はTFA;B:MeCN+0.05%ギ酸又はTFA。方法:勾配:2.00minに渡って2%Bから98%Bへ。流速:1.2mL/min。検出:UV/Vis及び/又はELSD並びにMS、t
Rはminで示す。
LC−MS1FA:溶出液:A:H
2O+0.05%ギ酸;B:MeCN+0.05%ギ酸
LC−MS1TFA:溶出液:A:H
2O+0.05%TFA;B:MeCN+0.05%TFA
【0137】
LC−MS2〜LC−MS3
HPLC/MS分析は、Dionex Ultimate 3000 RS Photodiode Array Detector、Dionex Ultimate 3000RS ポンプ及びDionex MSQ
+質量分析計を備えたUltimate 3000RS Dionex HPLC装置上で行う。
【0138】
LC保持時間は、下記の溶出条件を用いて得られる:
− LC−MS2:Waters X−Bridge C18カラム(4.6×30mm、2.5μm、Waters)上の分析HPLC;水/0.04%TFA(A)及びMeCN(B)の5%から95%Bの1.5minに渡る直線勾配;流速4.5mL/min、215nmで検出。
【0139】
− LC−MS3:Zorbax(登録商標) SB−AQカラム(4.6×50mm、3.5μm、Agilent)上の分析HPLC;水/0.04%TFA(A)及びMeCN(B)の5%から95%Bの1.5minに渡る直線勾配;流速4.5mL/min、215nmで検出。
【0140】
分取用HPLC/MS精製は、Gilson215オートサンプラー、Gilson 333/334ポンプ、Finnigan AQA MS検出器システム及びDionex UV検出器を備えたGilson HPLCシステム上で、Waters Xbridge C18又はWaters Atlantisカラムを用いて、水/ギ酸0.02
%(A)及びMeCN(B)(酸性条件)又は水/アンモニア0.02%(A)及びMeCN(B)(塩基性条件)の直線勾配で行う。
【0141】
Flashmasterによる精製は、Buechiシステム(Buechi Fraction Collector C−660、Buechi Pump Manager C−615、Buechi Pump Module C−605)を用いて行う。
【0142】
式(I)の化合物の合成:
以下の実施例は、本発明の化合物の製造を説明するが、その範囲を限定するものではまったくない。まず、式(I)の実施例化合物の合成を記載し、次に、中間体及び出発物質の合成を記載する。包括的な構造1、2、3等が実験の部において使用される場合は、それらは先述の式(I)の化合物の製造の一般的記載におけるそれぞれの構造を意味する。
【0143】
式(I)の化合物の製造のための一般的方法:
けん化
(±)−{4−クロロ−2−[5−(2−フルオロ−ベンジルカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸 エチルエステル(32mg、0.06mmol、1eq.)をDMF(1mL)中に溶解したものに、1M aq.NaOH(0.50mL)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸(1mL)で中和し、次いで、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。
【0144】
対応する構造1の化合物を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表1に記載する。
【0148】
アミドカップリング及びその後のけん化
方法A:3−(4−フルオロフェノキシ)プロピオン酸(19mg、0.10mmol、1.0eq.)をDMF(0.25mL)中に溶解したものに、TBTU(39mg、0.12mmol、1.2eq.)をDMF(0.25mL)中に溶解したもの及びSi−DEA(400mg、0.50mmol、5eq.)を添加した。得られた混合物をr.t.にて30min撹拌した。(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 エチルエステル塩酸塩(39mg、0.10mmol、1.0eq.)をDCM/DMF 5:1(0.6mL)中に溶解したものを添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。得られた懸濁液をろ過し、固形物をDCM(5mL)でリンスし、ろ液を真空濃縮した。残渣をTHF(1mL)中に溶解し、そして1M aq.NaOH(1mL)を添加した。混合物をr.t.にて30分間撹拌した。混合物を2M aq.HCl溶液で中和し、真空濃縮した。残渣をprep.HPLC(カラム:Waters X−Bridge、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、蒸発させて、所望の酸を白
色の固体として得た。
【0149】
対応する構造2のアミン(又は対応する塩)及び対応する酸を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表2に記載する。
【0155】
方法B:4−メトキシ桂皮酸(19mg、0.11mmol、1.2eq.)をDCM(2.00mL)中に溶解したものに、DIPEA(62μL、0.36mmol、4.0eq.)及びTBTU(35mg、0.11mmol、1.2eq.)を順番に添加した。得られた溶液をr.t.にて30分間撹拌した。次いで、(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 エチルエステル塩酸塩(35mg、0.09mmol、1.0eq.)を添加し、得られた混合物をr.t.にて18時間撹拌した。混合物を真空濃縮した。残渣をDMF(0.8mL)中に溶解した。1M aq.NaOH溶液(1mL)を添加した。混合物をr.t.にて3時間撹拌した。溶液を注意深くギ酸(0.5mL)で中和し、そしてprep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。
【0156】
対応する構造2のアミン(又は対応する塩)及び対応する酸を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表3に記載する。
【0158】
カーバメートの形成及びその後のけん化
方法A:(R)−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 4−ニトロ−フェニルエステル(38mg、0.07mmol、1eq.)と2,5−ジフルオロベンズアルコール(32mg、0.22mmol、3eq.)をTHF(2mL)中に溶解したものに、カリウムtert−ブトキシド(26mg、0.22mmol、3eq.)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。溶媒を真空除去した。残渣をMeCN/H
2O 1:1(1mL)中に溶解し、ギ酸(0.2mL)、次いでDMF(0.6mL)を添加した。得られた溶液をprep.HPLC(カラム:Atlantis、18x50mm、10μm、UV/MS,酸性条件)で精製し、真空濃縮して所望の酸を白色の固体として得た。
【0159】
対応する4−ニトロフェノールカーバメート5と対応するアルコールを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表4に記載する。
【0166】
方法B:((R)−4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ)−酢酸 エチルエステル塩酸塩(50mg、0.13mmol、1.0eq.)とDIPEA(88μL、0.51mmol、4.0eq.)をDCM(5mL)中に溶解したものに、クロロギ酸ベンジル(20μL、0.14mmol、1.1eq.)を添加した。得られた溶液をr.t.にて18時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮した。残渣をDMF(1mL)中に溶解し、そして1M aq.NaOH溶液(0.50mL)を添加した。混合物をr.t.にて2時間撹拌した。溶液をギ酸(0.50mL)で中和し、次いで、prep.HPLC(カラム:Atlantis、18x50mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。
【0167】
対応する構造2の化合物(又は対応する塩)を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表5に記載する。
【0169】
尿素の形成及びその後のけん化
(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 エチルエステル塩酸塩(50mg、0.13mmol、1.00eq.)とNEt
3(54μL、0.39mmol、3.00eq.)をMeCN(1mL)中に溶解したものに、MeCN(1mL)中に溶解したフェネチルイソシアネート(20mg、0.14mmol、1.05eq.)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。1M aq.NaOH(0.5mL)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸で中和し、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。
【0170】
対応する構造2のアミン(又は対応する塩)と対応するイソシアネートを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表6に記載する。
【0172】
実施例110:(±)−{4−クロロ−2−[5−(2−メトキシ−ベンジルチオカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル]−フェノキシ}−酢酸(C23H22N3O4ClS2、MW=503.07)
(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 エチルエステル塩酸塩(50mg、0.13mmol、1.00eq.)とNEt
3(54μL、0.39mmol、3.00eq.)をMeCN(1mL)中に溶解したものに、MeCN(1mL)中に溶解した2−メトキシベンジルイソチオシアネート(24mg、0.14mmol、1.05eq.)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。1M aq.NaOH(0.5mL)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸で中和し、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。LC−MS 1FA:t
R=0.95min;[M+H]
+=504.2。
【0173】
実施例111:(±)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−プロピル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C25H25N2O5ClS、MW=500.12)
(±)−2−ブロモ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(50mg、0.09mmol、1.00eq.)とTHF中に溶解した0.5M プロピル亜鉛ブロミド(0.36mL、0.18mmol、2.00eq.)をTHF(10mL)中に溶解したものに、N
2下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5.1mg、4μmol、0.05eq)を添加した。混合物を50℃にて18時間撹拌した。混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をDMF中に取り、ろ過し、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮した。得られたエステルをDMF(0.5mL)中に溶解し、1M aq.NaOH溶液(0.5mL)を添加した。得られた
溶液をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸(1mL)で中和し、ろ過し、次いで、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。LC−MS 1FA:t
R=1.11min;[M+H]
+=501.2。
【0174】
実施例112:(±)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−フェニル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C28H23N2O5ClS、MW=534.10)
(±)−2−ブロモ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(63mg、0.12mmol、1.00eq.)、フェニルボロン酸(15mg、0.12mmol、1.00eq.)及び炭酸ナトリウム(50mg、0.47mmol、4.00eq.)を、トルエン/MeOH/水、20:4:1(4mL)中に混合したものに、N
2下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(6.8mg、6μmol、0.05eq.)を添加し、混合物を100℃にて18時間撹拌した。混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をAcOEt(25mL)と水(25mL)の間で分画した。層を分離した。有機相を飽和NaCl水溶液(1x12mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、セライトを通してろ過した。ろ液を真空濃縮した。残渣をDMF(0.5mL)中に溶解し、1M aq.NaOH溶液(0.5mL)を添加した。得られた溶液をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸(1mL)で中和し、ろ過し、次いで、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。LC−MS 1FA:t
R=1.20min;[M+H]
+=535.2。
【0175】
スルフォンアミドの形成及びけん化
(±)−2−アミノ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(50mg、0.10mmol、1.00eq.)とNEt
3(69μL、0.50mmol、5.00eq.)をTHF(2mL)中に溶解したものに、メタンスルフォニル クロリド(7.7μL、0.10mmol、1.00eq.)とDMAP(3.0mg、0.025mmol、0.25eq.)を順番に添加した。得られた溶液を80℃にて18時間撹拌した。混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をDMF中に取り、ろ過し、prep.HPLC(カラム Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮した。得られたエステルをDMF(0.5mL)中に溶解し、そして1M aq.NaOH溶液(0.5mL)を添加した。得られた溶液をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸(1mL)で中和し、ろ過し、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。
【0176】
対応する塩化スルフォニルを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表7に記載する。
【0178】
アシル化及びけん化
(±)−2−アミノ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(50mg、0.10mmol、1eq.)とNEt
3(69μL、0.50mmol、5eq.)をDCM(1mL)中に溶解した氷冷溶液に、シクロプロパンカルボニルクロリド(19μL、0.20mmol、2eq.)を滴下した。添加完了後すぐに冷却浴を除き、溶液をr.t.にて3時間撹拌した。溶媒を真空除去した。残渣をDMF(0.5mL)中に溶解し、1M aq.NaOH溶液(0.5mL)を添加した。得られた溶液をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸(1mL)で中和し、ろ過し、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の酸を白色の固体として得た。
【0179】
対応する塩化アシルを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表8に記載する。
【0181】
実施例117:(±)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−2−ジメチルアミノ−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C24H24N3O5ClS、MW=501.11)
(±)−2−ブロモ−4−(2−カルボキシメトキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(21mg、0.04mmol、1.0eq.)をTHF中に溶解した2M ジメチルアミン(0.5mL)中に溶解したものを、80℃にて18時間加熱した。反応混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をDMF中に取り、ろ過し、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、表題化合物を白色の固体として得た。
【0182】
LC−MS 1TFA:t
R=0.81min;[M+H]
+=502.2。
【0183】
実施例118:(±)−4−(2−カルボキシメトキシ−5−フルオロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C22H19N2O5FS、MW=442.10)
トリフルオロ酢酸(8.2mL)を、(±)−4−(2−エトキシカルボニルメトキシ−5−フルオロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 tert−ブチルエステル(237mg、0.52mmol、1.0eq.)をDCM(12mL)中に溶解したものに添加した。得られた混合物をr.t.にて5時間撹拌した。溶媒を真空除去した。残渣とトリエチルアミン(0.11mL、0.79mmol、1.5eq.)をDCM(5mL)に溶解した氷冷懸濁液に、クロロギ酸ベンジル(79μL、0.52mmol、1.0eq.)を滴下した。添加完了後すぐに冷却浴を除き、懸濁液をr.t.にて18時間撹拌した。トリエチルアミン(0.11mL、0.79mmol、1.5eq.)とクロロギ酸ベンジル(39μL、0.26mmol、0.5eq.)を再び添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。反応を1M クエン酸水溶液(12mL)でクェンチした。層を分離した。水相をDCM(3x6mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。粗製エステルをTHF(2.3mL)中に溶解したものに、1M aq.NaOH溶液(0.7mL)を添加した。溶液をr.t.にて18時間撹拌した。溶液を水(2mL)、1M aq.HCl溶液(0.7mL)及びDCMで希釈した。層を分離し、水相をDC
M(2x)で抽出した。有機相を合わせたものを真空濃縮した。残渣をDMF(1.2mL)中に溶解し、prep.HPLC(カラム:Waters XBridge、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、表題化合物を薄黄色のフォームとして得た。LC−MS 1FA:t
R=0.90min;[M+H]
+=443.2。
【0184】
アルキル化及びその後のけん化
(±)−4−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(40mg、0.1mmol、1eq.)をMeCN(0.4mL)中に溶解した。(S)−2−(トルエン−4−スルフォニルオキシ)−プロピオン酸 メチルエステル(26mg、0.1mmol、1eq.)と炭酸カリウム(28mg、0.2mmol、2eq.)を添加し、混合物を65℃まで加熱し、この温度にて18時間攪拌した。混合物をr.t.に冷却し、水とDCMの間で分画した。層分離器で層を分離し、水相をDCM(2x)で抽出した。有機層を合わせたものを真空濃縮した。2M aq.NaOH溶液(0.13mL)を、先の残渣をMeCN(0.4mL)中に溶解したものに添加し、得られた混合物をr.t.にて1時間30撹拌した。ギ酸(0.1mL)を添加し、混合物をprep.HPLC(カラム:Waters XBridge、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、蒸発させて、所望の酸を白色の固体として得た。
【0185】
対応するトシレートを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した式(I)の化合物の実施例を下記の表9に記載する。
【0187】
前駆体と中間体の合成
2−(3−オキソ−ブチル)−イソインドール−1,3−ジオン(C12H11NO3、MW=217.07)の合成
フタルイミド(60.0g、408.0mmol、1.00eq.)及び3−ブテン−2−オン(33.2mL、408.0mmol、1.00eq.)を無水酢酸エチル(400mL)に懸濁させたよく撹拌された乳液状の懸濁液に、N
2下、ナトリウムエトキシド(1.4g、20.4mmol、0.05eq.)を無水エタノール(100mL)に溶解した製造したばかりの黄色の均一溶液を(35分に渡って)滴下した。添加完了後、得られたわずかに黄色の不均一な混合物をさらにr.t.で2時間撹拌した。次いで、ベー
ジュ色の不均一な混合物を2時間還流した(オイルバス温度=90℃)。次いで、得られたオレンジ色の均一溶液を、ゆっくりとr.t.まで冷ました。得られた不均一な混合物を真空中で濃縮乾固して、ベージュ色の固体を得た。これをEtOHから再結晶させて、表題化合物をベージュ色の固体として得た。LC−MS3:t
R=0.67min;[M+H]
+=218.3。
【0188】
2−(4−ブロモ−3−オキソ−ブチル)−イソインドール−1,3−ジオン(C12H10NO3Br、MW=294.98)の合成
2−(3−オキソ−ブチル)−イソインドール−1,3−ジオン(30.0g、138mmol、1eq.)をMeOH(180mL)中に懸濁させた、よく撹拌した氷冷懸濁液に、臭素(14.3mL、276mmol、2eq.)を一度に加えた。得られた赤色の不均一な混合物を、0℃にて5分間、さらにr.t.にて3.5時間撹拌した。次いで、オレンジ色の均一な反応混合物を、10M aq.H
2SO
4溶液(26.2mL)で処理した。得られた不均一な混合物をさらにr.t.で2時間撹拌した。得られた不均一な反応混合物をろ過して、目的生成物をオフホワイトの固体として単離した。これを高真空下でさらに乾燥した。生成物をさらに精製することなく使用した。LC−MS3:t
R=0.76min;[M+H]
+=296.1。
【0189】
2−[2−(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−エチル]−イソインドール−1,3−ジオン(C13H11N3O2S、MW=273.06)の合成
2−(4−ブロモ−3−オキソ−ブチル)−イソインドール−1,3−ジオン(29.93g、74.2mmol、1eq.)をアセトン(450mL)中に懸濁したものに、r.t.にて、チオ尿素(5.65g、74.2mmol、1eq.)をアセトン(231mL)中に懸濁させた懸濁液を加えた(滴下漏斗を用い、迅速に行った)。得られた懸濁液を(白色の沈殿を伴う不均一な混合物)さらにr.t.で2時間撹拌した。懸濁液をろ過し、単離された白色の固体を無水アセトンで洗浄し、次いでHV下で乾燥して、表題化合物のHBr塩を白色の固体として得た。生成物をさらに精製することなく使用した。LC−MS3:t
R=0.52min;[M+H]
+=274.0。
【0190】
4−(2−アミノエチル)チアゾール−2−アミン(C5H9N3S、MW=143.05)の合成
2−[2−(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−エチル]−イソインドール−1,3−ジオン ヒドロブロミド(25.7g、72.6mmol、1eq.)を水(125mL)中に懸濁したものを、62%臭化水素酸の水溶液(125mL)により処理した。次いで、得られた懸濁液を、N
2下、18時間還流した(オイルバス温度=120℃)。得られたオレンジ色の均一な反応混合物をr.t.に冷ました(ベージュ色の固体の急速な沈殿が起こった)。得られた懸濁液をろ過し、フィルターケーク(フタル酸)を水で洗浄した。次いで、得られたオレンジ色の均一なろ液を真空濃縮した。最後に、残留水をトルエンとの共沸(数回繰り返した)により除去し、得られた残渣をさらにHV下で乾燥し、表題化合物のジヒドロブロミド塩をオレンジ色の固体として得た。生成物をさらに精製することなく使用した。LC−MS3:t
R=0.13min;[M+H]
+=144.2。
【0191】
フェノールのアルキル化の一般的方法
方法A:5−クロロサリチルアルデヒド(25.0g、160mmol、1.0eq.)と炭酸カリウム無水物(26.5g、192mmol、1.2eq.)をDMF(100mL)中に混合したものに、臭化アリル(安定化したもの)(15mL、176mmol、1.1eq.)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。反応混合物を水(150mL)中に注いだ。混合物をAcOEt(2x200mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮して、アルキル化フェノールを黄色の
オイルとして得た。生成物をさらに精製することなく使用した。
【0192】
対応するフェノール14を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した誘導体13bを下記の表10に記載する。
【0194】
方法B:5−クロロサリチルアルデヒド(25.0g、160mmol、1.0eq.)と炭酸カリウム無水物(33.1g、240mmol、1.5eq.)をDMF(100mL)中に混合したものに、ブロモ酢酸エチル(17.7mL、160mmol、1.0eq.)を添加した。混合物をr.t.にて5時間撹拌した。反応混合物を水(150mL)中に注いだ。混合物をAcOEt(2x200mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮して、所望のエステルを黄色のオイルとして得た。残渣をさらに精製することなく使用した。
【0195】
対応するフェノール14を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した誘導体13aを下記の表11に記載する。
【0197】
Pictet Spengler反応の一般的方法
方法A:2−アリルオキシ−5−フルオロ−ベンズアルデヒド(320mg、1.78mmol、1.0eq.)を、4−(2−アミノエチル)チアゾール−2−アミンジヒドロブロミド(542mg、1.78mmol、1.0eq.)を2M NaOH水溶液(4mL)とMeOH(11mL)中に溶解した溶液に、一度に加えた。得られた混合物を80℃に2時間加熱した。有機揮発物を真空除去し、残った水相を2M HCl水溶液で酸性化した。混合物をAcOEt(3x10mL)で洗浄した。水層を25% NH
3水溶液で塩基性化し、そしてDCM(20mL)とともに攪拌した。層を分離し、水相をDCM(3x20mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮して、所望のアミンを黄色のオイルとして得た。生成物をさらに精製することなく使用した。
【0198】
対応するベンズアルデヒド13bを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した誘導体11bを下記の表12に記載する。
【0200】
方法B:4−(2−アミノエチル)チアゾール−2−アミン ジヒドロブロミド(3.75g、12.29mmol、1.0eq.)、(4−クロロ−2−ホルミル−フェノキシ)−酢酸 エチルエステル(2.98g、12.29mmol、1.0eq.)及びNEt
3(3.43mL、24.59mmol、2.0eq.)をエタノール(100mL)中で混合した混合物を、80℃にて18時間撹拌した。有機揮発物を真空除去し、残渣をDCM(250mL)で希釈した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(1x100mL)で洗浄した。層を分離した。水相をDCM(2x50mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮して、表題化合物を黄色の固体として得た。残渣をさらに精製することなく使用した。
【0201】
対応するベンズアルデヒド13aを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した誘導体11aを下記の表13に記載する。
【0203】
アミン11のBoc−保護の一般的方法
(±)−4−(2−アリルオキシ−5−フルオロ−フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イルアミン(450mg、1.47mmol、1.00eq.)とトリエチルアミン(0.21mL、1.47mmol、1.0
0eq.)をDCM(5mL)中に溶解したものに、N
2下、二炭酸ジ−tert−ブチル(328mg、1.50mmol、1.02eq.)をDCM(5mL)中に溶解したものを滴下した。混合物をr.t.にて2.5時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をAcOEtと水の間で分画した。層を分離した。有機層を水で1回洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、真空濃縮して、所望のBoc−保護アミンを黄色の固体として得た。生成物をさらに精製することなく使用した。
【0204】
対応するアミン11を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造したBoc−保護アミン7を下記の表14に記載する。
【0206】
Cbz−保護の一般的方法
(±)−4−(2−アリルオキシ−5−クロロ−フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イルアミン(2.78g、4.6mmol、1.0eq.)とトリエチルアミン(1.91mL、13.7mmol、3.0eq.)をDCM(69mL)中に溶解した氷冷溶液に、クロロギ酸ベンジル(0.76mL、5.0mmol、1.1eq.)を滴下した。添加完了後すぐに冷却浴を除き、懸濁液をr.t.にて18時間撹拌した。反応を1M クエン酸水溶液(69mL)でクェンチした。層を分離した。水相をDCM(3x)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、そして真空濃縮した。残渣をflashmaster(カラム:340g、流速:90mL/min、45mLの画分を100個、ヘプタン+AcOEt50%から(AcOEt+NEt
310%)100%へ)で精製し、所望のCbz−保護化合物を茶色の固体として得た。
【0207】
構造2のアミンである対応するアミン11を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造したCbz−保護アミンを下記の表15に記載する。
【0209】
Sandmeyer型反応の一般的方法
65℃に加熱した(±)−2−アミノ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 tert−ブチルエステル(5.05g、10.8mmol、1.00eq.)をTHF(50mL)に溶解した溶液に、N
2下、高速で撹拌しながら亜硝酸イソアミル(1.93mL、14.4mmol、1.33eq.)を滴下した。得られた混合物を6時間還流した。反応混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をDCM(150mL)で希釈し、そして水(2x125mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。残渣をflashmaster(カラム:100g、流速:45mL/min、45mLの画分を40個、ヘプタン+20%AcOEtからヘプタン+75%AcOEtへ)で精製し、所望のチアゾール誘導体を赤色のオイルとして得た。
【0210】
対応するアミノチアゾール7を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した構造6−Aであるチアゾール誘導体8を下記の表16に記載する。
【0212】
Sandmeyer反応の一般的方法
臭化銅(II)(7.24g、32.4mmol、1.5eq.)と亜硝酸tert−ブチル(4.28mL、32.4mmol、1.5eq.)をMeCN(600mL)中で混合した混合物に、N
2下、r.t.にて、(±)−2−アミノ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸ベンジルエステル(10.85g、21.6mmol、1.0eq.)を少しずつ添加した。ゆっくりとしたガスの発生が始まった。20分後、反応混合物を55℃に15分間加熱して(オイルバス、予熱)、ガスの発生を完了させた。反応混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をflashmaster(カラム:340g、流速:90mL/min、45mLの画分を90個、ヘプタンからヘプタン+50%AcOEtへ)で精製し、所望のブロモチアゾールを黄色のオイルとして得た。
【0213】
対応するアミノチアゾール7aを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造したブロモチアゾール誘導体10を下記の表17に記載する。
【0215】
(±)−4−(5−シアノ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 tert−ブチルエステル(C22H25N3O5S、MW=443.15)の合成
(±)−4−(5−ブロモ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 tert−ブチルエステル(375mg、0.75mmol、1.00eq.)をN,N−ジメチルアセタミド(1.5mL)中に溶解したものに、シアン化亜鉛(44mg、0.37mmol、0.50eq.)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(O)(15mg、16μmol、0.02eq.)、1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン(11mg、20μmol、0.03eq.)とポリ(メチルヒドロシロキサン)(15μL)を順番に添加した。得られた混合物を、マイクロ波照射下、150℃にて30min撹拌した。先の混合物に、シアン化亜鉛(44mg、0.37mmol、0.50eq.)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(O)(15mg、16μmol、0.02eq.)、1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン(11mg、20μmol、0.03eq.)及びポリ(メチルヒドロシロキサン)(15μL)を添加した。得られた混合物を、マイクロ波照射下、150℃にて30min撹拌した。反応混合物をAcOEtで希釈し、水を添加した。層を分離し、有機層をMgSO
4上で乾燥し、セライト上でろ過し、真空濃縮した。残渣を、DMF(4mL)とギ酸(0.2mL)中に再溶解し、prep.HPLC(カラム:Waters XBridge、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、蒸発させて、表題化合物を茶色ののオイルとして得た。LC−MS3:t
R=0.95min;[M+H]
+=444.1。
【0216】
Neghishiクロスカップリングの一般的方法
方法A:(±)−2−ブロモ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸
ベンジルエステル(100mg、0.18mmol、1.00eq.)とトルエンに溶解した1.2M ジメチル亜鉛(0.29mL、0.35mmol、2.00eq.)をTHF(10mL)中に溶解したものに、N
2下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(10.2mg、9μmol、0.05eq.)を添加した。混合物を50℃にて18時間撹拌した。混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をDCM(50mL)で希釈し、そして水(2x25mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。残渣をDMF中に取り、ろ過し、次いで、prep.HPLC
(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の化合物を茶色のオイルとして得た。
【0217】
対応するジアルキル亜鉛試薬を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した構造6−Bの誘導体を下記の表18に記載する。
【0219】
方法B:(±)−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−2−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C27H27N2O5ClS、MW=526.13)の合成:
(±)−2−ブロモ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(100mg、0.18mmol、1.00eq.)とTHFに溶解した0.5M シクロプロピル亜鉛ブロミド(0.7mL、0.35mmol、2.00eq.)をTHF(10mL)中に溶解したものに、N
2下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(10.2mg、9μmol)を添加した。混合物を50℃にて18時間撹拌した。混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をDCM(50mL)で希釈し、そして水(2x25mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。残渣をDMF中に取り、ろ過し、次いで、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、表題化合物を得た。LC−MS3:t
R=1.02min;[M+H]
+=527.1。
【0220】
(±)−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−2−トリフルオロメチル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C25H22N2O5ClF3S、MW=554.09)の合成
(±)−2−ブロモ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(50mg、0.09mmol、1.00eq.)をDMF(1mL)中に溶解したものに、ヨウ化銅(I)(68mg、0.35mmol、5.00eq.)、トリフェニルアルシン(8.7mg、0.02mmol、0.40eq.)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム−(0)−クロロホルム付加物(3.7mg、3.5μmol、0.05eq.)とメチル 2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルフォニ
ル)アセテート(46μL、0.35mmol、5.00eq.)を順番に添加した。得られた懸濁液を100℃にて18時間加熱した。混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をDMF中に取り、ろ過し、次いで、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、表題化合物を黄色のオイルとして得た。LC−MS3:t
R=1.05min;[M+H]
+=555.1。
【0221】
5−クロロ−2−ヒドロキシ−N−[2−(2−イソプロピル−チアゾール−4−イル)−エチル]−ベンズアミド(C15H17N2O2ClS、MW=324.07)の合成
5−クロロサリチル酸(863mg、5.0mmol、1.0eq.)をTHF(3mL)と水(4mL)中に溶解したものに、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(1.01g、7.5mmol、1.5eq.)を添加した。得られた溶液をr.t.にて30分間撹拌した。次いで、THF(3mL)中に溶解した2−(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)エタンアミン塩酸塩(1.03g、5.0mmol、1.0eq.)及びNEt
3(1.39mL、10.0mmol、2.0eq)及び水(4mL)中に溶解したN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.44g、7.5mmol、1.5eq)を順番に添加した。得られた混合物をr.t.にて18時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(75mL)中に注いだ。混合物をAcOEt(2x50mL)で抽出した。有機相を合わせたものを1M HCl水溶液(50mL)及び飽和NaCl水溶液(1x20mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、真空濃縮して、所望のアミドを茶色のオイルとして得た。生成物をさらに精製することなく使用した。LC−MS3:t
R=0.86min;[M+H]
+=325.0。
【0222】
{4−クロロ−2−[2−(2−イソプロピル−チアゾール−4−イル)−エチルカルバモイル]−フェノキシ}−酢酸 エチルエステル(C19H23N2O4ClS、MW=410.11)の合成
5−クロロ−2−ヒドロキシ−N−[2−(2−イソプロピル−チアゾール−4−イル)−エチル]−ベンズアミド(400mg、1.23mmol、1.00eq.)と無水炭酸カリウム(340mg、2.46mmol、2.00eq.)をアセトン(20mL)中に混合したものに、ブロモ酢酸エチル(0.14mL、1.29mmol、1.05eq.)を添加した。混合物をr.t.にて5時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)中に注いだ。混合物をAcOEt(2x20mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。残渣をflashmaster(カラム:25g、流速:30mL/min、15mLの画分を45個、ヘプタン+20%AcOEtからヘプタン+80%AcOEtへ)で精製し、エステルを白色の固体として得た。LC−MS3:t
R=0.87min;[M+H]
+=411.1。
【0223】
(±)−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−2−イソプロピル−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸
ベンジルエステル(C27H29N2O5ClS、MW=528.15)の合成
工程1:{4−クロロ−2−[2−(2−イソプロピル−チアゾール−4−イル)−エチルカルバモイル]−フェノキシ}−酢酸 エチルエステル(100mg、0.24mmol、1eq.)とPOCl
3(0.34mL、3.65mmol、15eq.)をMeCN(2mL)中で混合した混合物を80℃にて18時間撹拌した。混合物をr.t.に冷却し、真空濃縮した。残渣をprep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、エチル 2−(4−クロロ−2−(2−イソプロピル−6,7−ジヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)フェノキシ)アセテートを黄色のオイルとして得た。LC−MS3:t
R=
0.72min;[M+H]
+=393.2。
【0224】
工程2:エチル 2−(4−クロロ−2−(2−イソプロピル−6,7−ジヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)フェノキシ)アセテート(33mg、84μmol、1.0eq.)をEtOH(5mL)中に溶解した氷冷溶液に、NaBH
4(3.5mg、92μmol、1.1eq.)を添加した。冷却浴を除き、黄色の溶液をr.t.にて2時間撹拌した。反応混合物を水(15mL)中に注いだ。混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。残渣とDIPEA(43μL、252μmol、3.0eq.)をDCM(5mL)中に溶解した氷冷溶液に、クロロギ酸ベンジル(14μL、92μmol、1.1eq.)を滴下した。添加完了後すぐに冷却浴を除き、溶液をr.t.にて1時間撹拌した。反応を1M クエン酸水溶液(5mL)でクェンチした。層を分離した。水相をDCM(3x5mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。残渣をprep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、表題化合物を黄色のオイルとして得た。LC−MS3:t
R=1.02min;[M+H]
+=528.9。
【0225】
Boc−脱保護の一般的方法
(R)−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 tert−ブチルエステルをEtOH(75mL)中に溶解した氷冷溶液に、ジオキサンに溶解した4M HCl(25mL)を添加した。得られた溶液をr.t.にて18時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮して、脱保護アミンの塩酸塩を得た。生成物をさらに精製することなく使用した。
【0226】
対応するBoc−保護アミンを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した構造2のアミン(又は対応する塩)を下記の表19に記載する。
【0228】
(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 イソプロピルエステル(C17H19N2O3ClS、MW=366.08)の合成
(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 エチルエステル塩酸塩(1.70g、4.37mmol、1eq.)をTHF(50mL)とEtOH(25mL)中に溶解したものに、1M aq.NaOH(50mL)を添加した。薄黄色の溶液をr.t.にて18時間撹拌し、次いで、真空濃縮した。得られた水層を2N aq.HClで注意深く酸性化した。混合物をDCM(3x100mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮した。残渣を2−プロパノールに溶解した5〜6N HCl(150mL)中に溶解した。反応混合物をr.t.にて18時間撹拌した。混合物を真空濃縮した。反応液を飽和NaHCO
3水溶液(250mL)で希釈した。混合物をDCM(3x200mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、真空濃縮して、表題化合物を黄色の固体として得た。生成物をさらに精製することなく使用した。LC−MS3:t
R=0.65min;[M+H]
+=367.1。
【0229】
4−ニトロフェノール カーバメートの合成の一般的方法
(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 イソプロピルエステル(1.40g、3.82mmol、1.0eq.)とN−エチルジイソプロピルアミン(1.63mL、9.54mmol、2.5eq.)をDCM(50mL)中に溶解したものに、4−ニトロフェニル クロロギ酸エステル(846mg、4.2mmol、1.1eq.)を添加した。混合物をr.t.にて1時間撹拌した。反応を1M クエン酸水溶液(50mL)でクェンチした。層を分離した。水相をDCM(3x100mL)で抽出した。有機相を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、そして真空濃縮した。残渣をflashmaster(カラム:100g、流速:45mL/min、45mLの画分を30個、ヘプタン+20%AcOEtからヘプタン+80%AcOEtへ)で精製し、所望のカーバメートを白色の固体として得た。
【0230】
対応する構造2のアミン(又は対応する塩)を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した4−ニトロフェノールカーバメート5を下記の表20に記載する。
【0232】
アリル保護基の開裂の一般的方法
(±)−4−(2−アリルオキシ−5−クロロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(530mg、1.2mmol、1.00eq.)と1,3−ジメチルバルビツール酸(379mg、2.
4mmol、2.00eq.)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(69mg、60μmol、0.05eq.)をMeOH(24mL)中に混合したものを、N
2下、r.t.にて3時間撹拌した。混合物をAcOEt(150mL)と水(150mL)の間で分画した。層を分離し、水相をAcOEt(2x150mL)で抽出した。有機相を合わせたものを飽和NaCl水溶液(1x150mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、セライト上でろ過し、そして真空濃縮した。残渣をflashmaster(カラム:100g、流速:45mL/min、45mLの画分を45個、ヘプタン+5%AcOEtからヘプタン+50%AcOEtへ)で精製し、所望のフェノールを黄色のオイルとして得た。
【0233】
対応するアリル保護フェノール8を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造したフェノール9を下記の表21に記載する。
【0235】
(±)−4−(2−エトキシカルボニルメトキシ−5−フルオロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 tert−ブチルエステル(C21H25N2O5FS、MW=436.15)の合成
(±)−4−(2−アリルオキシ−5−フルオロ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 tert−ブチルエステル(261mg、0.61mmol、1.00eq.)、1,3−ジメチルバルビツール酸(191mg、1.21mmol、2.00eq.)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(35mg、30μmol、0.05eq.)をMeOH(12mL)中に混合したものを、N
2下、r.t.にて18時間撹拌した。混合物をAcOEt(55mL)と水(55mL)の間で分画した。層を分離し、水相をAcOEt(2x55mL)で抽出した。有機相を合わせたものを飽和NaCl水溶液(1x55mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、そして真空濃縮した。得られた粗製フェノールと炭酸カリウム(252mg、1.82mmol、3.00eq.)をDMF(2.1mL)中に溶解したものに、ブロモ酢酸エチル(0.1mL、0.91mmol、1.50eq.)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。ブロモ酢酸エチル(50μL、0.46mmol、1.33eq.)を再び添加し、混合物をr.t.にて7時間撹拌した。LC/MSでは、依然として出発物質が示された。ブロモ酢酸エチル(67μL、0.61mmol、1.00eq.)と炭酸カリウム(126mg、0.91mmol、1.50eq.)を再び添加し、混合物をr.t.にて18時間撹拌した。反応混合物をAcOEtと水で希釈した。層を分離し、水相をAcOEt(2x)で抽出した。有機抽出物を合わせたものを水と飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、そして真空濃縮した。残渣をflashmaster(カラム:50g、流速:30mL/min
、30mLの画分を50個、ヘプタンからヘプタン+40%AcOEtへ)で精製し、表題化合物をオレンジ色のオイルとして得た。LC−MS3:t
R=0.98min;[M+H]
+=437.1。
【0236】
(±)−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−2−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C28H28N3O6ClS、MW=569.14)の合成
シクロプロパンカルボン酸(5μL、60μmol、1eq.)をDMF(5mL)中に溶解したものに、DIPEA(51μL、300μmol、5eq.)とTBTU(19mg、60μmol、1eq.)を順番に添加した。得られた溶液をr.t.にて30分間撹拌した。次いで、(±)−2−アミノ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(30mg、60μmol、1eq.)を添加し、得られた混合物をr.t.にて18時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮した。残渣をprep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、表題化合物を無色のオイルとして得た。LC−MS3:t
R=0.98min;[M+H]
+=570.3。
【0237】
(±)−2−アセチルアミノ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(C26H26N3O6ClS、MW=543.12)の合成
(±)−2−アミノ−4−(5−クロロ−2−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−6,7−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−カルボン酸 ベンジルエステル(50mg、100μmol、1eq.)とNEt
3(69μL、500μmol、5eq.)をDCM(1mL)中に溶解した氷冷溶液に、塩化アセチル(14μL、200μmol、2eq.)を滴下した。添加完了後すぐに冷却浴を除き、溶液をr.t.にて3時間撹拌した。溶媒を真空除去した。残渣をprep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、表題化合物を無色のオイルとして得た。LC−MS3:t
R=0.94min;[M+H]
+=544.4。
【0238】
アミドカップリングの一般的方法
方法A:トランス−2−フェニルシクロプロパン−1−カルボン酸(81mg、0.5mmol、1eq.)をDMF(4mL)中に溶解したものに、DIPEA(0.43mL、2.5mmol、5eq.)とTBTU(161mg、0.5mmol、1eq.)を順番に添加した。得られた溶液をr.t.にて30分間撹拌した。次いで、((R)−4−クロロ−2−4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル−フェノキシ)−酢酸 エチルエステルジヒドロブロミド(257mg、0.5mmol、1eq.)を添加し、得られた混合物をr.t.にて18時間撹拌した。混合物を真空濃縮した。残渣をprep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望のアミドを黄色のオイルとして得た。
【0239】
対応する構造2の化合物(又は対応する塩)と対応するカルボン酸を出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した構造1の化合物を下記の表22に記載する。
【0241】
尿素合成の一般的方法
(±)−[4−クロロ−2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン−4−イル)−フェノキシ]−酢酸 エチルエステル塩酸塩(50mg、0.13mmol、1.00eq.)とNEt
3(54μL、0.39mmol、3.00eq.)をMeCN(1mL)中に溶解したものに、MeCN(1mL)中の2−フルオロベンジル イソシアネート(20mg、0.14mmol、1.05eq.)を添加した。混合物をr.t.にて18時間撹拌した。溶液をギ酸で中和し、prep.HPLC(カラム:Atlantis、30x75mm、10μm、UV/MS、酸性条件)で精製し、真空濃縮して、所望の尿素を黄色のオイルとして得た。
【0242】
対応する構造2の化合物(又は対応する塩)と対応するイソシアネートを出発物質として用いて、上記の方法に従って製造した構造1の化合物を下記の表23に記載する。
【0244】
キラル分離
キラル固定相上のprep.HPLCで分離したエナンチオマー又はジアステレオマーを表24に記載する。分離の条件は下記の通りである:
方法CS1:カラム (R,R)Whelk−O1(21x250mm、5μm)、溶出液A 50%ヘプタンと溶出液B 50%EtOH、流速16mL/min。
【0245】
方法CS2:カラム Daicel ChiralPak IA(30x250mm、5μm)、溶出液A 90%MeCNと溶出液B 10%EtOH(0.1%DEAを含む)、流速34mL/min。
【0246】
方法CS3:カラム (R,R)Whelk−O1(21x250mm、5μm)、溶出液A 10%ヘプタンと溶出液B 90%EtOH、流速16mL/min。
【0247】
方法CS4:カラム Daicel ChiralPak IC(20x250mm、5μm)、溶出液A 70%ヘプタンと溶出液B 30%EtOH、流速16mL/min。
【0251】
生物学的アッセイ:
hCRTH2受容体膜の調製及び放射性リガンド置換アッセイ:
まず、組み換えHEK293−hCRTH
2細胞を、ラバー・ポリスマンを用いて、培養プレートから、5mlバッファーA/プレート(バッファーA:5mM トリス、1mM
MgCl
2−6H
2O pH=7.4)中に剥がした。次いで細胞を遠心分離管内に移し、400gにて5分間遠心した。細胞のペレットを同じバッファー中に再懸濁し、そして遠心分離管を−80℃で凍結した。細胞を融かし、そしてPolytronホモジナイザーを用いたホモジナイゼーション(30秒)により、膜画分を生成した。次いで、その膜画分を3000gで20分間遠心し、そしてバッファーC中に再懸濁した(バッファーC:75mM トリス、25mM MgCl
2、250mM サッカロース、pH7.4)。膜画分を小分けして−20℃にて保存した。
【0252】
結合試験を、最終試験容積250μlで行った。まず、前もって結合バッファー(結合バッファー:50mM トリス−塩基、100mM NaCl、1mM EDTA、0.1%BSA(プロテアーゼフリー)、0.01%NaN
3、10mM MnCl
2、pH7.0)で希釈した25μlの試験化合物を、各ウェル内に入れた。75μlの結合バッファーを添加した後、50μlの放射性リガンド
3H−PGD
2(ANAWA製ART0662、2.5nMにて(220.000dpm/ウェル))を各ウェルに添加した。結合試験は、100μlのCRTH
2膜画分の添加により開始し、最終濃度を20μg/ウェルとした。非特異的結合については、反応混合物にPGD
2を、最終濃度が10mMとなるように添加した。この試験混合物を室温にて90分間インキュベートし、次いで、予め0.5%のポリエチレンイミン(PEI)に3時間浸したGF/Cフィルター96−ウェルプレートでろ過した。フィルター−ウェルを氷冷結合バッファーで3回洗浄した。次いで40μlのMicroscint−40(Packard)を各ウェルに添加し、そ
して残った放射活性をTopcount(Packard)で定量した。
【0253】
例示化合物の拮抗活性を下記の表に示す。
【0263】
放射性リガンド置換試験−ヒト血清アルブミン(HSA):
ヒト血清アルブミン(HSA)存在下での放射性リガンド置換試験を上記の通りに行ったが、下記の変更を行った。結合バッファー−HSA:結合バッファー+ヒト血清A1887からのSigma Albumin0.5%(0.1%BSAの代わりに)。前もって結合バッファー−HSAで希釈した25μlの試験化合物を、各ウェル内に入れた。75μlの結合バッファー−HSAを添加した後、50μlの
3H−PGD
2(ANAWA製ART0662、2.5nMにて(220.000dpm/ウェル))を、各ウェルに添加した。それ以外のプロトコルは上記したものと同一であった。
【0264】
ヒト血漿を用いた好酸球形態変化試験
インフォームド・コンセントを得た後、スイス連邦、バーゼル倫理委員会により承認されたプロトコルに従って、静脈穿刺により血液サンプルを採取した。(好酸球、好塩基球及び好中球を含む)多形核白血球をPolymorphprep(登録商標)法(Axis−Shield)を用いて分離した。要約すると、抗凝固剤処理した全血をPolymorphprep勾配(密度、1.113g/ml)上に積層し、そして500gで30min遠心した。多形核細胞画分をハーヴェストし、そして低張生理食塩水溶解により赤血球を枯渇させた。
【0265】
多形核細胞を、5×10
6細胞/mlにて、試験バッファー(0.1%のBSA、10mMのHEPES及び10mMのブドウ糖を添加した、Ca
2+/Mg
2+を含む1×PBS、pH7.4)に再懸濁し、そして抗−CD49d−APC(APC=アロフィコシアニン)で、RTにて1時間染色した。試験化合物を、種々の濃度で10min、(トロンビン阻害剤で抗凝固剤処理した)ヒト血漿中でプレインキュベートした。次いでヒト血漿を多形核細胞に添加して、4×10
6細胞/mlの多形核細胞と合わせて最終試験体積の50%とした。37℃にて10分間インキュベートした後、PGD
2を最終濃度100nMとなるように添加することにより、多形核細胞を37℃にて5min活性化した。0.5mlのパラホルムアルデヒド(1%)を添加することにより、活性化を停止した。
【0266】
パラホルムアルデヒドで固定化した後すぐに、サンプルをFACSCantoフローサイトメーター(BD Biosciences)で分析し、そして標的細胞を、それらの前方散乱(FSC)及び側方散乱(SSC)特性により同定した。好酸球は、抗−CD49d−APCシグナル及びそれらの特徴的な側方散乱(SSC)プロファイルにより同定した。好酸球活性化の指標である形態変化反応を、増大した前方散乱を持つ細胞の百分率として定量した。
【0267】
細胞内カルシウム動員試験(FLIPR):
発現ベクターpcDNA5(Invitrogen)の単一挿入由来のサイトメガロウイルスプロモーターの制御下で、hCRTH2受容体を安定的に発現している細胞(HEK−293)を、標準的な哺乳動物細胞培養条件下(37℃、5%CO
2の加湿雰囲気中)、10%ウシ胎仔血清(Bioconcept、Switzerland)を添加したDMEM(低ブドウ糖、Gibco)培地中で、コンフルエンシーまで増殖させる。解離バッファー(PBS中0.02%EDTA、Gibco)を用いて細胞を培養皿から1分間剥がし、試験バッファー(当量のHank’s BSS(HBSS、Bioconcept)及びDMEM(低ブドウ糖、フェノールレッドなし、Gibco))中、200gでrtにて5分間の遠心分離により収集する。1μM Fluo−4及び0.04% Pluronic F−127(両方ともMolecular Probe)並びに20mM
HEPES(Gibco)の存在下、試験バッファー中で45分間インキュベーション(37℃及び5%CO
2)した後、細胞を試験バッファーで洗浄し、試験バッファー中に再懸濁し、次いで384−ウェルFLIPRアッセイプレート(Greiner)上に、各ウェルに66μl、50,000細胞を播種し、遠心分離により沈降させる。
【0268】
試験化合物のストック溶液をDMSO中で濃度10mMとし、阻害用量応答曲線に必要な濃度に、試験バッファーで段階希釈する。プロスタグランジンD
2(Biomol、PlymouthMeeting、PA)を作動薬として用いる。
【0269】
FLIPR Tetra装置(Molecular Devices)を製造業者の標準的な取扱説明書に従って操作し、DMSO中に10mMで溶解し、実験に先立ち試験バッファー中で希釈して所望の最終濃度とした4μlの試験化合物を加える。次いで0.8%ウシ血清アルブミン(脂肪酸含有量<0.02%、Sigma)を添加した試験バッファー中の80nMプロスタグランジンD
2(Biomol、Plymouth Meeting、PA)10μlを加えて、各々、最終濃度10nM及び0.1%とする。試験化合物の添加前及び添加後における蛍光の変化をλ
ex=488nm及びλ
em=540nmにてモニターする。プロスタグランジンD
2添加後の基準レベルを超える発光ピーク値を、ベースライン減算後にエクスポートする。ベースライン値(プロスタグランジンD
2添加せず)の減算後、値を高レベルコントロール(化合物添加せず。)に正規化する。プログラムXLlfit3.0(IDBS)を使用して、データを方程式(A+((B−A)/(1+((C/x)^D))))の単サイト用量応答曲線へ適合させ、IC
50値を計算する。