(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る決済支援システムの一実施形態を示す概略構成図(システム構成図)である。
【
図2】本発明の実施形態に係るPOSレジスタの一実施形態を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る決済支援サーバの一実施形態を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る決済処理の動作および決済処理の結果の送受信動作のフローの一例を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態に係る決済処理の動作および決済処理の結果の送受信動作のフローの他の一例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態に係るPOSレジスタの他の一実施形態を示すブロック図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る決済処理の動作および決済処理の結果の送受信動作のフローの他の一例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態に係る決済処理の動作および決済処理の結果の送受信動作のフローの他の一例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の実施形態に係る携帯端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る携帯端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【0014】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
(第1実施形態)
(決済支援システムの全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る決済支援システムの一実施形態を示す概略構成図(システム構成図)である。本実施形態の決済支援システムは、2次元コード情報に基づく決済処理を支援するシステムである。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る決済支援システム10は、例示的に、携帯端末1A,1B,1Cと、撮像装置4A,4B,4Cを備えるPOS(
Point
Of
Sales)レジスタ3A,3B,3C(レジスタ)と、決済支援サーバ5と、決済サーバ7A,7Bと、を備えて構成されている。
【0016】
なお、決済支援サーバ5及び決済サーバ7は、所定のネットワークに接続されたサーバ用コンピュータ装置を含み、そのサーバ用コンピュータ装置において所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を発現するものである。決済支援サーバ5及び決済サーバ7は、上記サーバ機能を持つものであれば、特に制限はなく、クラウド・コンピューティングなどで実現される場合も含む。
【0017】
また、携帯端末1を区別して説明する場合は、携帯端末1A、携帯端末1B、携帯端末1Cと表現する。POSレジスタ3を区別して説明する場合は、POSレジスタ3A、POSレジスタ3B、POSレジスタ3Cと表現する。撮像装置4を区別して説明する場合は、撮像装置4A、撮像装置4B、撮像装置4Cと表現する。決済サーバ7を区別して説明する場合は、決済サーバ7A、決済サーバ7Bと表現する。
【0018】
図1に示すように、決済支援サーバ5は、通信ネットワークN1を介して、各店舗L1,L2,L3に含まれる各POSレジスタ3A,3B,3Cと通信可能である。また、決済支援サーバ5は、通信ネットワークN2を介して、各決済サーバ7A,7Bと通信可能である。
【0019】
このように決済支援サーバ5は、決済支援システム10において、POSレジスタ3と決済サーバ7との中間に位置するように構成され、POSレジスタ3と決済サーバ7との間で行われる情報の送受信や決済処理の結果の送受信の仲介手段として機能する。具体的には、後述するとおり、決済支援サーバ5は、複数の決済サーバ7うち一の決済サーバを正確に特定し、POSレジスタ3と決済サーバ7との間で行われる、各種識別情報、決済金額情報、及び決済処理の結果等の各種情報の送受信や決済処理の結果の送受信が適切に実行可能となるように動作する。
【0020】
なお、通信ネットワークN1,N2は、インターネット等を含む情報処理に係る通信回線又は通信網であり、その具体的な構成は限定されない。例えば、通信ネットワークN1,N2は、LAN(
Local
Area
Network )やWAN(
Wide
Area
Network)であり、有線ネットワークおよび無線ネットワークの一方または双方により構築される。
【0021】
(携帯端末の構成)
携帯端末1は、少なくとも、ユーザを識別するユーザ識別情報を含む各コードC1,C2,C3を生成し、生成された各コードC1,C2,C3を各表示部D1,D2,D3上に表示する機能を有する装置で構成されている。なお、携帯端末1は、例えば、所定のネットワークに接続されたスマートフォンなどの携帯電話、タブレット端末、ラップトップ又はノートブック型コンピュータ等を含む。また、表示部Dは、例えば、液晶表示パネル、有機ELパネル等を含むディスプレイで構成される。また、コードCを区別して説明する場合は、コードC1、コードC2、コードCと表現し、表示部Dを区別して説明する場合は、表示部D1、表示部D2、表示部D3と表現する。
【0022】
また、携帯端末1の表示部Dは、例えば、ユーザが行う各種の操作入力を受け付ける入力操作機能を備えている。表示部Dは、例えば、決済処理用アプリケーションソフトウェアのログイン画面、ログイン後のマイページ、当該アプリケーションソフトウェアに関連付けられた複数の決済サービス(決済方法)を示す画像などを表示可能であり、ユーザの種々の操作入力、決定操作、取消操作、メニュー表示等の指示入力を行うことが可能である。
【0023】
例えば、ユーザは、商品やサービス等の購入代金を、後述する決済方法を用いて支払う者をいう。ユーザは、例えば、ネットワークの所定のサイトより、本発明の実施形態に係る決済処理用アプリケーションソフトウェアをダウンロードし、携帯端末1において実行可能なように保存しておく。
【0024】
コードCは、ユーザ識別情報を含むコードであれば限定されない。なお、コードCは、決済処理を行う決済サーバ7を識別する決済サーバ識別情報や決済金額情報等を含むように生成されてもよい。コードCは、例えば、マトリックス型二次元コードであるQR(
Quick
Response)コード(登録商標)を含む。しかしながら、コードCは、QRコードに限定されず、一次元コードを上下に複数重ねたスタック式のスタックコードであってもよい。なお、コードCには、ユーザ識別情報のみならず、決済サーバ識別情報、決済金額情報、及び決済金額を割り引くクーポン情報等が含まれていてもよい。例えば、後述するPOSレジスタ2において決済金額が算出する際に、当該クーポン情報が参照され、決済金額が割り引かれるように構成されてもよい。
【0025】
(POSレジスタの構成)
POSレジスタ3は、カメラ等で構成される撮像装置4を用いて、携帯端末1の表示部D上に表示される、少なくともユーザ識別情報を含むコードCを読み取る装置である。また、POSレジスタ3は、決済サーバ識別情報、決済金額情報、及び読み取ったコードCに基づくユーザ識別情報を送信する装置である。
【0026】
図2は、本発明の実施形態に係るPOSレジスタの一実施形態を示すブロック図である。
図2に示すように、POSレジスタ3(レジスタ)は、例示的に、送受信部30と、情報記録部32と、情報処理部34と、を備えて構成されている。POSレジスタ3の上記構成のうち、情報記録部32は、例えば、メモリやハードディスク等のハードウェアとしての記憶領域を分割して用いることができる。また、情報処理部34は、記憶領域に格納されているソフトウェアプログラムを図示しないプロセッサが実行することにより機能的に実現することができる。
【0027】
送受信部30は、
図1に示す決済支援サーバ5とPOSレジスタ3との間で情報の送受信を行うブロックであり、例示的に、受信部301と、送信部303と、を備えて構成されている。
【0028】
送信部303は、例えば、通信ネットワークN1を介して、
図1に示す決済支援サーバ5に、決済サーバ識別情報と、ユーザ識別情報と、決済処理の結果の転送先(POSレジスタ)を示すレジスタ識別情報と、決済金額情報と、を送信する。レジスタ識別情報は、以下のように使用される。例えば、後述するとおり、
図1に示す決済支援サーバ5が決済サーバ7から決済処理の結果を受信した後、当該結果をPOSレジスタ3に転送するが、POSレジスタ3が複数存在する場合、決済支援サーバ5は当該結果をどのPOSレジスタ3に転送すればよいかを明確にするため、当該結果を受け取るPOSレジスタ3は、あらかじめ決済支援サーバ5に対してPOSレジスタ3自身の識別情報を送信する。
【0029】
受信部301は、例えば、通信ネットワークN1を介して、
図1に示す決済支援サーバ5から送信される、
図1に示す決済サーバ7の決済処理の結果を受信する。
【0030】
情報記録部32は、決済処理に使用される各種情報を記録するブロックであり、例示的に、決済アプリ情報32Aと、決済サーバ識別情報32Cと、ユーザ識別情報32Eと、レジスタ識別情報32Gと、決済金額情報32Iと、決済結果情報32Kとを、短期的に又は長期的に記録している。
【0031】
決済アプリ情報32Aは、決済処理用アプリケーションソフトウェアを示す情報である。決済サーバ識別情報32Cは、決済処理を行う決済サーバを識別する情報である。ユーザ識別情報32Eは、決済サービスを利用するユーザを識別する情報である。ユーザ識別情報32Eは、ユーザの名称、決済サービスに関連付けられたユーザID、決済サービスに関連づけられたクレジットカード情報(例えば、カード番号等)、パスワード、年齢、生年月日、性別、身長、体重等に限られず、家族構成、知人・友人関係等の人間関係等のユーザの属性を含む。決済金額情報32Iは、ユーザが購入を希望する商品やサービス等の代金に相当する金額を示す情報であり、決済金額を示す情報である。決済結果情報32Kは、
図1に示す決済サーバ7の決済処理の結果を示す情報である。
【0032】
情報記録部32は、決済アプリ情報32A、決済サーバ識別情報32C、ユーザ識別情報32E、レジスタ識別情報32G、決済金額情報32I、および決済結果情報32Kの少なくとも一部を互いに関連付けて記録する。情報記録部32は、例えば、ユーザ識別情報32Eに他の情報、すなわち、決済サーバ識別情報32C、レジスタ識別情報32G、決済金額情報32I、および決済結果情報32Kの少なくとも一部を関連付けて記録する。情報記録部32は、例えば、ユーザ識別情報32Eとレジスタ識別情報32Gとを関連付けて記録する。
【0033】
情報処理部34は、決済処理に使用される各種情報を処理するブロックであり、例示的に、決済方法判断部341と、決済金額算出部343と、情報出力部345と、コード読取部347と、を備えて構成されている。
【0034】
決済方法判断部341は、複数の決済方法のうち一の決済方法、及び、当該一の決済方法に対応する決済サーバの少なくとも一方を判断するブロックである。例えば、決済方法判断部341は、携帯端末1から送信される決済サーバ識別情報に基づいて、複数の決済方法のうち一の決済方法、及び、当該一の決済方法に対応する決済サーバの少なくとも一方を判断する。また、例えば、決済方法判断部341は、店員又はユーザがPOSレジスタ3に備えられる、後述する情報出力部345に一覧表示された複数の決済方法の中から一の決済方法を選択した場合、その選択結果に基づいて、複数の決済方法のうち一の決済方法、及び、当該一の決済方法に対応する決済サーバの少なくとも一方を判断するように構成されてもよい。
【0035】
決済金額算出部343は、ユーザが購入を希望する商品やサービス等の代金に相当する金額を算出する。決済金額算出部343は、例えば、当該金額を示す決済金額情報を生成する。
【0036】
情報出力部345は、受信部301により受信された、
図1に示す決済サーバ7の決済処理の結果を出力する。例えば、情報出力部345は、表示装置に相当し、決済処理の結果を表示装置において表示する。また、例えば、情報出力部345は、音声出力装置に相当し、決済処理の結果を音声で出力されるように構成されてもよい。
【0037】
コード読取部347は、カメラ等で構成される撮像装置4に対応しており、携帯端末1の表示部D上に表示される、少なくともユーザ識別情報を含むコードCを読み取る。また、例えば、コード読取部347は、コードリーダーであってもよい。具体的には、コード読取部347は、コード読取部347に備えられるLED(
Light
Emitting
Diode)(不図示)の光をコードパターンに照射し、その反射光を、コード読取部347に備えられるCCD(
Charge
Coupled
Device)イメージセンサ(不図示)にて受信することによりコードパターン情報を取得する。そして、コード読取部347は、当該コードパターン情報に基づいて、少なくともユーザ識別情報を取得する。
【0038】
なお、
図1においては、撮像装置4A,4B,4Cは、POSレジスタ3A,3B,3Cに一体として備えられているが、撮像装置4A,4B,4Cが撮像することにより得られた撮像情報をPOSレジスタ3A,3B,3Cに供給可能に構成されていればよく、撮像装置4A,4B,4CとPOSレジスタ3A,3B,3Cとは別体として構成されてもよい。
【0039】
(決済支援サーバの構成)
決済支援サーバは、2次元コード情報に基づく決済処理を支援するサーバ装置である。決済支援サーバは、例えば、複数の決済サーバうち一の決済サーバを正確に特定し、各種識別情報、決済金額情報、及び決済処理の結果を適切に送受信する。
【0040】
図3は、本発明の実施形態に係る決済支援サーバの一実施形態を示すブロック図である。
図3に示すように、決済支援サーバ5は、例示的に、送受信部50と、情報記録部52と、決済管理部54と、を備えて構成されている。決済支援サーバ5の上記構成のうち、情報記録部52は、例えば、メモリやハードディスク等のハードウェアとしての記憶領域を分割して用いることができる。また、決済管理部54は、記憶領域に格納されているソフトウェアプログラムを図示しないプロセッサが実行することにより機能的に実現することができる。
【0041】
送受信部50は、
図1に示す決済サーバ7と決済支援サーバ5との間で情報の送受信を行うためのブロックであり、例示的に、受信部501と、送信部503と、を備えて構成されている。
【0042】
受信部501(第1受信部)は、例えば、通信ネットワークN1を介して、
図1に示すPOSレジスタ3が送信する、決済サーバ識別情報と、ユーザ識別情報と、決済処理の結果の転送先を示すレジスタ識別情報と、決済金額情報と、を受信する。また、受信部501(第1受信部)は、例えば、通信ネットワークN2を介して、
図1に示す決済サーバ7から送信される決済処理の結果とユーザ識別情報とを受信する。
【0043】
送信部503(第1送信部)は、例えば、通信ネットワークN2を介して、後述する決済サーバ特定部541が特定した一の決済サーバにユーザ識別情報と決済金額情報とを転送する。また、送信部503(第1送信部)は、例えば、通信ネットワークN1を介して、後述する情報記録部52においてユーザ識別情報に関連付けて記録されたレジスタ識別情報が示すPOSレジスタ3(転送先)に決済処理の結果を転送する。
【0044】
情報記録部52は、決済処理に使用される各種情報を記録するブロックであり、例示的に、決済サーバ識別情報52Aと、レジスタ識別情報52Bと、決済支援サーバ識別情報52Eと、ユーザ識別情報52Gと、を短期的に又は長期的に記録している。例えば、情報記録部52は、決済サーバ識別情報32Cを決済サーバ識別情報52Aとして記録し、ユーザ識別情報32Eをユーザ識別情報52Gとして記録し、レジスタ識別情報32Gをレジスタ識別情報52Bとして記録する。また、情報記録部52は、例えば、ユーザ識別情報52Gに、決済サーバ識別情報52A、レジスタ識別情報52B、および決済支援サーバ識別情報のうち少なくとも一部を関連付けて記録する。情報記録部52は、例えば、ユーザ識別情報52Gとレジスタ識別情報52Bとを関連付けて記録する。
【0045】
決済管理部54は、決済処理が適切に実行されるように
図1に示す決済サーバ7やPOSレジスタ3を管理するブロックである。決済管理部54は、例えば、決済サーバ7を特定し、POSレジスタ3を特定するブロックであり、例示的に、決済サーバ特定部541と、レジスタ特定部543と、を備えて構成されている。また、決済管理部54は、例えば、決済支援サーバ5が連携する決済サーバ及びPOSレジスタの少なくとも一方を追加、又は、削除するように構成されてもよい。
【0046】
決済サーバ特定部541は、決済サーバ識別情報に基づいて複数の決済サーバのうち一の決済サーバを特定する。決済サーバ特定部541が決済サーバ識別情報に基づいて、連携する複数の決済サーバのうち一の決済サーバを適切に特定するので、送信部503(第1送信部)は、通信ネットワークN2を介して、特定された一の決済サーバにユーザ識別情報と決済金額情報とを正確に転送できる。
【0047】
レジスタ特定部543は、レジスタ識別情報に基づいて複数のPOSレジスタのうち一のPOSレジスタを特定する。レジスタ特定部543がレジスタ識別情報に基づいて、連携する複数のPOSレジスタのうち一のPOSレジスタを適切に特定するので、送信部503(第1送信部)は、通信ネットワークN1を介して、特定された、又は、予め関連付けられたPOSレジスタ3(転送先)に決済処理の結果を正確に転送する。
【0048】
なお、
図1に示す決済支援システム10においては、例示的に、携帯端末1、POSレジスタ3、および撮像装置4がそれぞれ三台備えることが記載されているが、各装置の台数に制限はない。また、
図1に示す決済支援システム10においては、決済支援サーバ5を一台備えることが記載されているが、必ずしも一台である必要はない。例えば、決済支援サーバ5は、複数のサーバ(装置)を備え、一つの決済支援サーバとして機能するように構成されていてもよい。さらに、
図1に示す決済支援システム10においては、決済サーバ7を二台備えることが記載されているが、二台以上であればよく数に制限はない。
【0049】
(決済サーバの構成)
図1に戻り、決済サーバ7は、決済処理を実行するサーバ装置である。決済サーバ7は、例示的に、不図示の、
図3に示す決済支援サーバ5の送信部503(第1送信部)から送信されたユーザ識別情報と決済金額情報とを受信する受信部(第3受信部)と、受信部が受信したユーザ識別情報と決済金額情報とに基づいて、決済金額がユーザに対応付けられた決済限度額以下である場合に決済処理を実行し、又は、決済金額が決済限度額より大きい場合に決済処理を実行しない決済処理部と、決済処理を実行した、又は、決済処理を実行しなかったことを示す情報を決済処理の結果として送信する送信部(第3送信部)と、を備えて構成されている。
【0050】
例えば、決済サーバ7には、決済サーバに対応付けられた決済サービスを利用可能となるように、例えば決済サービスへの会員登録手続きとして、ユーザにより、あらかじめユーザの個人情報(ユーザ識別情報)が登録される。決済サーバ7は、ユーザの個人情報を、例えば端末装置のWeb画面を介して取得し、記録する。決済サーバ7は、ユーザによりあらかじめ登録されたユーザの個人情報と、決済支援サーバ5から送信されるユーザ識別情報と、を照合することで、どの会員の決済処理であるかを確認する。
【0051】
なお、決済サーバ7は、ユーザの個人情報と、決済支援サーバ5から送信されるユーザ識別情報と、を照合した結果、決済サービスに会員登録したユーザと、今回決済サービスを利用しようとするユーザとが一致しない場合は、決済処理を実行しない。決済サーバ7は、決済処理を実行しなかったことを示す情報を決済処理の結果として決済支援サーバ5に送信する。
【0052】
決済サーバ7は、例えば、ユーザに対応付けられた決済限度額が1000円である場合に、決済金額情報が示す決済金額が700円であるときは、決済限度額以下であるので、決済処理を実行する。そして、決済サーバ7は、決済処理を実行したことを示す情報を決済処理の結果として決済支援サーバ5に送信する。
【0053】
他方、決済サーバ7は、例えば、ユーザに対応付けられた決済限度額が1000円である場合に、決済金額情報が示す決済金額が1200円であるときは、決済限度額より大きいので、決済処理を実行しない。そして、決済サーバ7は、決済処理を実行しなかったことを示す情報を決済処理の結果として決済支援サーバ5に送信する。
【0054】
ここで、決済限度額は、例えば、ユーザおよび決済サービスに対応付けられた銀行口座に入金されている金額、ユーザおよび決済サービスに対応付けられた電子マネーの限度額、ユーザおよび決済サービスに対応付けられたクレジットカードやデビットカード等の与信限度額等を含む。なお、本実施形態における決済処理は、即時決済であるが、これに限られず、事後決済や事前決済であってもよい。
【0055】
(決済処理の動作および決済処理の結果の送受信動作)
図4及び
図5を用いて本発明の実施形態に係る決済処理の動作を説明する。
図4及び
図5は、本発明の実施形態に係る決済処理のフローの一例を示すフローチャートである。前提として、ユーザは、例えばネットワークの所定のサイトより、本発明の実施形態に係る決済処理用アプリケーションソフトウェアをダウンロードし、携帯端末1において実行可能なように保存しておく。また、POSレジスタ3は、例えばネットワークの所定のサイトより、本発明の実施形態に係る決済処理用アプリケーションソフトウェアをダウンロードし、POSレジスタ3において実行可能なように保存しておく。なお、携帯端末1にダウンロードされる決済処理用アプリケーションとPOSレジスタ3にダウンロードされる決済処理用アプリケーションとは異なるアプリケーションであってもよいし、同一のアプリケーションであってもよい。
【0056】
図4に示すように、まず、携帯端末1は、ダウンロードした決済処理用アプリケーションソフトウェアを起動する(
図4のステップS11)。ユーザが、起動した当該アプリケーションソフトウェアにおいて会員番号やパスワードを入力する場合、携帯端末1は、ログイン処理を実行する。
【0057】
携帯端末1は、表示部D(
図1参照)において、複数の決済サービス(決済方法)を示す画像を一覧表示する。そして、携帯端末1を携帯するユーザが、表示部Dにおいて複数の決済方法のうち一の決済方法を選択する場合、携帯端末1は、ユーザの選択に対応する入力信号に基づいて、ユーザが選択した決済方法が今回使用される決済方法であると判断する(
図4のステップS13)。
【0058】
携帯端末1は、QRコードを表示する(
図4のステップS15)。
【0059】
POSレジスタ3は、ダウンロードした決済処理用アプリケーションソフトウェアを起動する(
図4のステップS31及び
図5(a))。例えば、店員が、起動した当該アプリケーションソフトウェアにおいて会員番号やパスワードを入力する場合、POSレジスタ3は、ログイン処理を実行する。通常、決済処理用アプリケーションソフトウェアのダウンロードやログイン処理は、店舗において決済システムが導入された時点で完了しているが、任意のタイミングでアプリケーションソフトウェアのダウンロードやログイン処理が実行されてもよい。
【0060】
POSレジスタ3において、決済金額が入力される(
図4のステップS33及び
図5(b))。例えば、店員は、POSレジスタ3において、ユーザが購入する商品やサービスの代金を決済金額として算出し入力する。他方、決済金額の入力は、ユーザが自身で実行してもよい。
【0061】
図2に示すPOSレジスタ3は、複数の決済方法を一覧表示する。(
図5(c)参照)。
図5の例では、オンライン決済方法(サービス)として、第1決済方法及び第2決済方法の二つが挙げているが、これに限られない。すなわち、決済方法は、三つ以上で構成されてもよい。POSレジスタ3において、一の決済方法が選択される(例えば
図5(c)においては、第1決済方法が選択されている)場合、POSレジスタ3は、ユーザまたは店員の選択に対応する入力信号に基づいて、選択された決済方法が今回使用される決済方法であると判断する(
図4のステップS35)。
【0062】
次に、POSレジスタ3は、QRコードを読み取る(
図4のステップS37及び
図5(d))。POSレジスタ3は、QRコードから少なくともユーザ識別情報を取得する。
【0063】
POSレジスタ3は、決済支援サーバに、決済サーバ識別情報と、ユーザ識別情報と、決済処理の結果の転送先を示すレジスタ識別情報と、決済金額情報と、を送信する(
図4のステップS39)。
【0064】
決済支援サーバ5は、決済サーバ識別情報と、ユーザ識別情報と、レジスタ識別情報と、決済金額情報と、を受信する(
図4のステップS51)。
【0065】
決済支援サーバ5は、決済サーバ識別情報に基づいて、第1決済方法及び第2決済方法のそれぞれに対応する決済サーバのうち、第1決済方法に対応する一の決済サーバを特定する(
図4のステップS53)。
【0066】
決済支援サーバ5は、特定された、第1決済方法に対応する一の決済サーバにユーザ識別情報と決済金額情報とを転送する(
図4のステップS55)。ここで、例えば、決済支援サーバは、決済支援サーバ自身を識別する識別情報(
図3に示す決済支援サーバ識別情報52E)を送信するように構成されてもよい。具体的には、決済サーバが複数の決済支援サーバと連携している場合、決済サーバが決済処理の結果を、どの決済支援サーバに送信すればよいかを明確にするために、決済支援サーバは、決済支援サーバ自身の決済支援サーバ識別情報を決済サーバに送信するように構成される。他方、決済支援サーバと決済サーバとが一対一で対応している場合、例えば、決済処理の結果が送信される一の決済支援サーバが予め決定されているような場合には、決済支援サーバは、上記決済支援サーバ識別情報を送信しないように構成されてもよい。
【0067】
次に、第1決済方法に対応する決済サーバ7は、ユーザ識別情報と決済金額情報とを受信する(
図4のステップS71)。また、決済サーバ7は、決済支援サーバ識別情報を受信してもよい。
【0068】
第1決済方法に対応する決済サーバ7は、決済処理を行う(
図4のステップS73)。決済サーバ7は、例えば、受信したユーザ識別情報と決済金額情報とに基づいて、登録済のユーザの個人情報を参照することにより決済金額がユーザに対応付けられた決済限度額以下である場合に決済処理を実行し、又は、決済金額が決済限度額より大きい場合に決済処理を実行しないように構成される。
【0069】
第1決済方法に対応する決済サーバ7は、決済処理の結果およびユーザ識別情報を送信する(
図4のステップS75)。決済サーバ7は、例えば、決済処理を実行した、又は、決済処理を実行しなかったことを示す情報を決済処理の結果として送信するように構成される。
【0070】
次に、決済支援サーバ5は、第1決済方法に対応する決済サーバ7から送信される決済処理の結果とユーザ識別情報とを受信する(
図4のステップS57)。
【0071】
決済支援サーバ5は、ユーザ識別情報に関連付けて記録されたレジスタ識別情報が示すPOSレジスタ3を特定する(
図4のステップS59)。
【0072】
決済支援サーバ5は、特定されたPOSレジスタ3(転送先)に決済処理の結果を転送する(
図4のステップS61)。
【0073】
次に、POSレジスタ3は、決済支援サーバ5から送信される決済処理の結果を受信する(
図4のステップS41)。
【0074】
POSレジスタ3は、受信した決済処理の結果を出力する(
図4のステップS43及び
図5(e))。
図5(e)においては、POSレジスタ3は、決済処理の結果として、決済処理が実行された、つまり、無事に決済処理が完了したことを示す情報を表示している。また、POSレジスタ3は、決済処理の結果を音声として出力してもよい。例えば、POSレジスタ3は、「決済が完了しました」や「決済が完了しませんでした」というような音声を出力するように構成されてもよい。以上のとおり、POSレジスタ3において、結果処理の結果が出力されると、決済処理が行われたか否かをユーザや店員が容易に把握することができる。
【0075】
本発明によれば、複数の決済サーバうち一の決済サーバを正確に特定でき、識別情報、決済金額情報、及び決済処理の結果を適切に送受信することができる。よって、複数の決済サービスを利用可能な決済システムにおいて、店舗側においてはコスト低減及び利便性の向上を実現でき、ユーザ側においては作業の高効率化および利便性の向上を実現できる。
【0076】
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。
【0077】
本実施形態におけるユーザ識別情報は、各決済サーバ内でユーザをローカルに識別可能な情報(ローカルID)であるとして説明している。すなわち、本実施形態におけるユーザ識別情報は、例えば第1決済方法に対応する決済サーバ内でのみユーザを識別可能なユーザID、又は、第2決済方法に対応する決済サーバ内でのみユーザを識別可能なユーザIDである。このローカルIDを使う場合は、上記したとおり、決済サーバ識別情報で特定される各決済サーバに対応するローカルIDを送信する。他方、ユーザ識別情報が、例えば本実施形態の決済支援サービスを運営する主体に関連付けられたグローバルIDであってもよい。また、ユーザ識別情報が、例えば本実施形態の決済支援サービス自体に関連付けられたグローバルIDであってもよい。例えば、グローバルIDは、決済支援サーバにおいて各決済サーバに関連付けられたローカルIDと互いに関連付けられて記録されており、当該グローバルIDが用いられる場合は、決済処理を実行する場合に決済支援サーバにおいてグローバルIDからローカルIDに読み替えるように構成される。
【0078】
また、本実施形態においては、ユーザ識別情報と決済サーバ識別情報とは別個の情報として説明してきたが、決済サーバ識別情報がユーザ識別情報に含まれる、又は埋め込まれていてもよい。例えば、決済サーバ識別情報がユーザ識別情報に含まれる、又は埋め込まれている場合、
図2のPOSレジスタ3の決済方法判断部341は、携帯端末から送信される、決済サーバ識別情報が含まれる、又は埋め込まれているユーザ識別情報に基づいて、複数の決済方法のうち一の決済方法、及び、当該一の決済方法に対応する決済サーバの少なくとも一方を判断する。また、決済サーバ識別情報がユーザ識別情報に含まれる、又は埋め込まれている場合、
図3の決済支援サーバ5の決済サーバ特定部541は、決済サーバ識別情報が含まれる、又は埋め込まれているユーザ識別情報に基づいて複数の決済サーバのうち一の決済サーバを特定するように構成される。
【0079】
また、例えば、
図4及び5に記載された各ステップの順序は、必ずしも図に記載のとおりでなくてよい。例えば、
図4のステップS33、すなわち、POSレジスタ3において、決済金額が入力されるステップが、図のステップS35の決済方法が判断されるステップの後に実行されてもよい。
【0080】
(第2実施形態)
第1実施形態においては、レジスタ端末において、2次元コードから読み取られた(すなわち、復号された)決済コード情報と、店員やユーザ等の入力に基づいて選択された決済方法とに基づいて、決済サーバを識別して決済処理を行う例について説明した。第2実施形態においては、レジスタ端末において、店員等が決済方法を選択する代わりに、撮像装置4で撮像された2次元コードを含む画像を解析して決済方法を判別し、当該判別された決済方法と、2次元コードから読み取られた決済コード情報とに基づいて、決済処理を行う例について説明する。
第2実施形態の決済支援システムにおいては、第1実施形態の決済支援システムと同様に、決済処理、及び、当該決済処理の結果の送受信処理を実行する。第1実施形態のPOSレジスタにおいては、携帯端末の表示部上に表示される2次元コードを読み取るコード読取部を備えている。他方、第2実施形態のPOSレジスタにおいては、上記コード読取部に加えて、2次元コードを含む画像の認識処理を行う画像認識処理部と、認識された画像に基づいて決済方法を特定する決済方法特定部と、を更に備える。具体的には、第2実施形態のPOSレジスタにおいては、撮像装置4で2次元コードを読み取り決済コード情報を取得するとともに、撮像装置4によって撮像された2次元コードを含む画像を解析して決済方法を識別するように構成されている。以下では、第1実施形態と重複する点については説明を省略することがある。
【0081】
(POSレジスタの構成)
図6は、本発明の実施形態に係るPOSレジスタの他の一実施形態を示すブロック図である。
図6に示すように、レジスタの一例であるPOSレジスタ3は、例示的に、送受信部30と、情報記録部32と、情報処理部34と、を備えて構成されている。
【0082】
情報処理部34が備えるコード読取部347は、
図1に示す、カメラ等で構成される撮像装置4に対応しており、携帯端末1の表示部D上に表示される、決済コード情報を含むコードCを読み取る。例えば、撮像装置4は、コードリーダーを含む。
【0083】
ここで、決済コード情報は、決済サーバにおいて決済処理に用いられる情報であり、例えば、決済を特定可能な情報である。決済コード情報は、例えば、各決済方法においてユーザを識別するユーザ識別情報を含む情報またはユーザ識別情報を導出可能な情報であってもよい。また、決済コード情報は、ワンタイムトークン型の情報であってもよい。携帯端末1にインストールされた所定のアプリケーション(アプリ)が、決済コード情報に基づくコードCを、所定のロジックに基づいて生成する。このとき、本実施形態においては、コードCの画像の一部ないし近傍に、決済方法を識別可能な所定の画像を含む形式でコードCが生成されるものとする。
【0084】
画像認識処理部348は、
図1に示す、撮像装置4により取得された画像に基づいて、画像の認識処理を行う機能ブロックである。ここでは、コードCを含む画像を解析して、決済方法を識別可能な所定の画像を認識する。画像認識処理部348は、例えば、決済方法ごとに、決済方法と当該決済方法を識別可能な画像情報32Mとを情報記録部32に関連付けて記録しておき、この情報に基づいて、コードCを含む画像の中から、決済方法を識別可能な所定の画像の認識処理を行う。また、一般に、決済方法を示す画像のコードCに対する表示位置と表示される画像は、決済方法ごとに定まっている。そこで、決済方法ごとの画像情報32Mを、コードCに対する表示位置に関する情報と対応付けて情報記録部32に記録し、これらの情報に基づいて、決済方法を識別可能な所定の画像の認識処理を行うものとしてもよい。
【0085】
決済方法特定部349は、画像認識処理部348により認識された画像に基づいて、決済方法を特定する機能ブロックである。決済方法特定部349は、また、特定された決済方法に対応する決済サーバ識別情報32Cを参照することによって、決済方法に対応する決済サーバを特定する。
【0086】
(決済処理の動作および決済処理の結果の送受信動作)
図7及び
図8を用いて本発明の第2実施形態に係る決済処理の動作を説明する。
図7及び
図8は、本発明の実施形態に係る決済処理のフローの他の一例を示すフローチャートである。前提として、ユーザは、例えばネットワークの所定のサイトより、本実施形態に係る決済処理用アプリケーションソフトウェアをダウンロードし、携帯端末1において実行可能なように保存しておく。また、POSレジスタ3又はPOSレジスタ3を備える店舗の管理者は、例えばネットワークの所定のサイトより、本実施形態に係る決済処理用アプリケーションソフトウェアをダウンロードし、POSレジスタ3において実行可能なように保存しておく。なお、携帯端末1においてダウンロードされる決済処理用アプリケーションとPOSレジスタ3においてダウンロードされる決済処理用アプリケーションとは、決済支援システム全体として、少なくとも決済処理、及び、決済処理の結果の送受信処理が実行可能であればよく、異なるアプリケーションであってもよいし、同一のアプリケーションであってもよい。
【0087】
(ステップS111)
図7に示すように、まず、携帯端末1は、ダウンロードした決済処理用アプリケーションソフトウェアを起動する。ユーザが、起動した当該アプリケーションソフトウェアにおいて会員番号やパスワードを入力する場合、携帯端末1は、ログイン処理を実行する。
【0088】
(ステップS113)
携帯端末1は、表示部において、例えば、複数の決済サービス(決済方法)を示す画像を一覧表示する(不図示)。そして、携帯端末1を携帯するユーザが、表示部において複数の決済方法のうち一の決済方法を選択する場合、携帯端末1は、ユーザの選択に対応する入力信号に基づいて、ユーザが選択した決済方法が今回使用される決済方法であると判断する。
【0089】
(ステップS115)
携帯端末1は、選択された決済方法に対応する決済サーバを識別可能な画像を含む2次元コードを表示する。携帯端末1は、例えば、携帯端末1において決済方法が選択されるごとに異なる2次元コードを生成し、表示するように構成される。
【0090】
なお、ここでは、携帯端末1において、複数の決済方法の中から一の決済方法をユーザが選択する実施例について説明したが、これに限られず、携帯端末1で実行される決済処理用アプリケーションソフトは、特定の決済方法に対応するアプリケーションソフトを用いるものとしてもよい。この場合、携帯端末1のユーザは、決済方法を選択することなく、特定の決済方法に基づく2次元コードが生成される。
【0091】
図9及び10は、本発明の実施形態に係る携帯端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。ステップS113において、例えば、携帯端末1を携帯するユーザが、表示部において「第1決済方法」を選択する場合は、
図9に示すように、携帯端末1の表示部Dにおいては、「第1決済方法」を識別可能な画像G1を含む2次元コードC10を表示する。また、同様に、ステップS113において、携帯端末1を携帯するユーザが、表示部において「第2決済方法」を選択する場合は、
図10に示すように、携帯端末1の表示部Dにおいて、「第2決済方法」を識別可能な画像G2を含む2次元コードC20を表示する。なお、決済方法を識別可能な画像Gは、決済方法の名称や図の他、決済方法を示す記号等を含んでもよい。
【0092】
(ステップS131及び
図8(a))
図7及び
図8に戻り、POSレジスタ3は、ダウンロードした決済処理用アプリケーションソフトウェアを起動する。例えば、店員が、起動した当該アプリケーションソフトウェアにおいて会員番号やパスワードを入力する場合、POSレジスタ3は、ログイン処理を実行する。通常、決済処理用アプリケーションソフトウェアのダウンロードやログイン処理は、店舗において決済システムが導入された時点等で完了しているが、任意のタイミングでアプリケーションソフトウェアのダウンロードやログイン処理が実行されてもよい。
【0093】
(ステップS133及び
図8(b))
POSレジスタ3において、情報入力部344により、決済金額が入力される。例えば、店員は、POSレジスタ3において、ユーザが購入する商品やサービスの代金を決済金額として算出し入力する。他方、決済金額の入力は、ユーザが自身で実行してもよい。
【0094】
(ステップS137及び
図8(c))
POSレジスタ3のコード読取部347は、ユーザから提示された決済用の2次元コードを読み取る。例えば、店員が撮像装置4(コード読取部347)を操作して、ユーザの携帯端末1に表示されたコードCを読み取るものとしてもよいし、ユーザが携帯端末1を撮像装置4にかざして、コードCを読み取るものとしてもよい。情報処理部34は、コード読取部347により読み取られた2次元コードに基づいて決済コード情報を取得する。
【0095】
決済コード情報の取得処理と並行または前後して、画像認識処理部348は、撮像装置4により撮像された2次元コードを含む画像を解析して、決済方法を識別可能な画像を認識する。そして、決済方法特定部349は、画像認識処理部348により認識された画像に基づいて、決済方法を特定し、特定された決済方法を識別するための決済方法識別情報を生成する。なお、撮像装置4により撮像された画像から画像認識処理部348及び決済方法特定部349が決済方法を特定することに換えて、第1実施形態と同様に、決済方法を選択するための入力信号を情報入力部344が受け付けて、当該入力信号に基づいて選択された決済方法により、決済方法識別情報を生成してもよい。例えば、決済方法特定部349が決済方法を特定できなかったときに、決済方法を選択させるための画面をPOSレジスタ3に出力させ、当該画面を介してユーザ又は店員から受け付けた入力に基づいて決済方法を特定してもよい。
【0096】
(ステップS137)
その後、POSレジスタ3は、決済支援サーバ5に、決済コード情報と、決済方法識別情報と、POSレジスタ3ないしPOSレジスタ3が設置された店舗を識別するレジスタ識別情報と、決済金額情報と、を含む決済依頼情報を送信する。このとき、決済方法特定部349によって特定された決済方法に基づいて決済依頼情報を生成してもよいし、これに換えて、情報入力部344によって受け付けられた決済方法に基づいて決済依頼情報を生成してもよい。
【0097】
(ステップS151)
次に、決済支援サーバ5は、POSレジスタ3から、決済コード情報と、決済方法識別情報と、レジスタ識別情報と、決済金額情報と、を含む決済依頼情報を受信する。
【0098】
(ステップS153)
決済支援サーバ5は、POSレジスタ3から受信した決済依頼情報に含まれる決済方法識別情報に基づいて、複数の決済方法のそれぞれに対応する決済サーバ7のうち、当該決済方法識別情報によって示される決済方法(以下「第1決済方法」という。)に対応する一の決済サーバを特定する。
【0099】
(ステップS155)
決済支援サーバ5は、特定された第1決済方法に対応する一の決済サーバ7に、決済コード情報とレジスタ識別情報と決済金額情報とを含む情報を送信する。ここで、例えば、決済支援サーバは、決済支援サーバ自身を識別する識別情報(
図3に示す決済支援サーバ識別情報52E)を送信するように構成されてもよい。具体的には、決済サーバが複数の決済支援サーバと連携している場合、決済サーバが決済処理の結果を、どの決済支援サーバに送信すればよいかを明確にするために、決済支援サーバは、決済支援サーバ自身の決済支援サーバ識別情報を決済サーバに送信するように構成される。他方、決済支援サーバと決済サーバとが一対一で対応している場合、例えば、決済処理の結果が送信される一の決済支援サーバが予め決定されているような場合には、決済支援サーバは、上記決済支援サーバ識別情報を送信しないように構成されてもよい。
【0100】
(ステップS171)
次に、第1決済方法に対応する決済サーバ7は、決済支援サーバ5から、決済コード情報とレジスタ識別情報と決済金額情報とを含む情報を受信する。また、決済サーバ7は、決済支援サーバ識別情報を受信してもよい。
【0101】
(ステップS173)
第1決済方法に対応する決済サーバ7は、決済処理を行う。決済サーバ7は、受信した決済コード情報に基づいてユーザを識別し、当該ユーザに対して、受信した決済金額情報に基づいて決済処理を実行する。例えば、登録済のユーザの個人情報を参照することにより決済金額がユーザに対応付けられた決済限度額以下である場合に決済処理を実行し、又は、決済金額が決済限度額より大きい場合に決済処理を実行しないように構成される。
【0102】
(ステップS175)
第1決済方法に対応する決済サーバ7は、決済処理の結果を決済支援サーバ5に送信する。決済サーバ7は、例えば、ユーザ識別情報と、決済処理を実行した、又は、決済処理を実行しなかったことを示す情報とを決済処理の結果として送信するように構成される。
【0103】
(ステップS157)
次に、決済支援サーバ5は、第1決済方法に対応する決済サーバ7から送信される決済処理の結果を受信する。
【0104】
(ステップS159)
決済支援サーバ5は、ユーザ識別情報に関連付けて記録されたレジスタ識別情報が示すPOSレジスタ3を特定する。
【0105】
(ステップS161)
決済支援サーバ5は、特定されたPOSレジスタ3に決済処理の結果を転送する。
【0106】
(ステップS139)
次に、POSレジスタ3は、決済支援サーバ5から送信される決済処理の結果を受信する。
【0107】
(ステップS141及び
図8(d))
POSレジスタ3は、受信した決済処理の結果を出力する。
【0108】
なお、ステップS159、S161、S139及びS141に換えて、POSレジスタ3が決済支援サーバ5に対して所定の間隔でポーリングして、決済の状態を確認してもよい。例えば、POSレジスタ3は、決済支援サーバ5に対して、特定の決済の状態を確認するためのAPI(Application Programming Interface)をコールする。当該コールに対して決済未完了が返ってきた場合は、所定時間経過後に、再度APIをコールする。そして、決済完了が返ってきた場合は、APIのコールを止めて、POSレジスタ3に決済完了画面を出力する。
【0109】
第2実施形態によれば、2次元コード情報に基づく決済処理において、決済方法を店員やユーザが選択入力することなく、2次元コードを撮像した画像をもとに決済方法を判別することができる。よって、複数の決済サービスを利用可能な決済システムにおいて、店舗側においてはコスト低減及び利便性の向上を実現でき、ユーザ側においては作業の高効率化および利便性の向上を実現できる。
【0110】
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で第1実施形態の決済支援システムが備える各構成と、第2実施形態の決済支援システムが備える各構成と、を適宜組み合わせて実施することができるし、第1実施形態の決済支援システムが実行する各処理と、第2実施形態の決済支援システムが実行する各処理と、を適宜組み合わせて実施することもできる。
【0111】
また、
図7及び8に記載された各ステップの順序は、必ずしも図に記載のとおりでなくてよい。例えば、
図7のステップS133が、
図7のステップS135の後に実行されてもよい。
【0112】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0113】
(付記1)2次元コード情報に基づく決済処理を支援する決済支援システムであって、前記決済処理を行う決済サーバを識別する決済サーバ識別情報と、ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記決済処理の結果の転送先を示すレジスタ識別情報と、決済金額情報と、をレジスタから受信する第1受信部と、前記ユーザ識別情報と前記レジスタ識別情報とを関連付けて記録する記録部と、前記決済サーバ識別情報に基づいて複数の前記決済サーバのうち一の決済サーバを特定する決済サーバ特定部と、特定された一の前記決済サーバに前記ユーザ識別情報と前記決済金額情報とを転送する第1送信部と、を備え、前記第1受信部は、一の前記決済サーバから送信される前記結果と前記ユーザ識別情報とを受信し、前記第1送信部は、前記記録部において前記ユーザ識別情報に関連付けて記録された前記レジスタ識別情報が示す前記レジスタに前記結果を転送する、決済支援サーバ
を含む決済支援システム。
【0114】
(付記2)前記レジスタは、前記ユーザ識別情報を含むコードを読み取るコード読取部と、前記決済金額情報、前記決済サーバ識別情報、及び、読み取った前記コードに基づく前記ユーザ識別情報を送信する第2送信部と、前記第1送信部から送信される前記結果を受信する第2受信部と、受信された当該結果を表示する情報出力部と、を備える、付記1に記載の決済支援システム。
【0115】
(付記3)前記決済サーバは、前記第1送信部から送信された前記ユーザ識別情報と前記決済金額情報とを受信する第3受信部と、前記ユーザ識別情報と前記決済金額情報とに基づいて、決済金額が前記ユーザに対応付けられた決済限度額以下である場合に前記決済処理を実行し、又は、前記決済金額が前記決済限度額より大きい場合に前記決済処理を実行しない決済処理部と、前記決済処理を実行した、又は、前記決済処理を実行しなかったことを示す情報を前記結果として送信する第3送信部と、を備える、付記1又は2に記載の決済支援システム。
【0116】
(付記4)2次元コード情報に基づく決済処理を支援する決済支援方法であって、前記決済処理を行う決済サーバを識別する決済サーバ識別情報と、ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記決済処理の結果の転送先を示すレジスタ識別情報と、決済金額情報と、をレジスタから受信する第1受信ステップと、前記ユーザ識別情報と前記レジスタ情報とを関連付けて記録する記録ステップと、前記決済サーバ識別情報に基づいて複数の前記決済サーバのうち一の決済サーバを特定する決済サーバ特定ステップと、特定された一の前記決済サーバに前記ユーザ識別情報と前記決済金額情報とを転送する第1送信ステップと、を含み、前記第1受信ステップは、一の前記決済サーバから送信される前記結果と前記ユーザ識別情報とを受信し、前記第1送信ステップは、前記ユーザ識別情報に関連付けて記録された前記レジスタ識別情報が示す前記レジスタに前記結果を転送する、決済支援方法。
【0117】
(付記5)2次元コード情報に基づく決済処理を支援する決済支援プログラムであって、コンピュータに、前記決済処理を行う決済サーバを識別する決済サーバ識別情報と、ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記決済処理の結果の転送先を示すレジスタ識別情報と、決済金額情報と、をレジスタから受信する第1受信機能と、前記ユーザ識別情報と前記レジスタ識別情報とを関連付けて記録する記録機能と、前記決済サーバ識別情報に基づいて複数の前記決済サーバのうち一の決済サーバを特定する決済サーバ特定機能と、特定された一の前記決済サーバに前記ユーザ識別情報と前記決済金額情報とを転送する第1送信機能と、を実現させ、前記第1受信機能は、一の前記決済サーバから送信される前記結果と前記ユーザ識別情報とを受信し、前記第1送信機能は、前記ユーザ識別情報に関連付けて記録された前記レジスタ識別情報が示す前記レジスタに前記結果を転送する、決済支援プログラム。
【課題】複数の決済サービスを利用可能な決済システムにおいて、店舗においてはコスト低減及び利便性の向上を、ユーザにおいては作業の高効率化および利便性の向上を提供する。
【解決手段】2次元コード情報に基づく決済処理を支援する決済支援システムであって、決済処理を行う決済サーバを識別する決済サーバ識別情報とユーザを識別するユーザ識別情報と決済処理の結果の転送先を示すレジスタ識別情報と決済金額情報とをレジスタから受信し、ユーザ識別情報とレジスタ識別情報とを関連付けて記録し、決済サーバ識別情報に基づいて複数の決済サーバのうち一の決済サーバを特定し、特定された一の決済サーバにユーザ識別情報と決済金額情報とを転送する。一の決済サーバから送信される結果とユーザ識別情報とを受信し、記録部においてユーザ識別情報に関連付けて記録されたレジスタ識別情報が示すレジスタに結果を転送する。