【文献】
平井 重行,他,“個人所有楽曲や聴取場所を利用するWeb2.0アプリケーションの試み”,情報処理学会研究報告,社団法人情報処理学会,2007年 5月,第2007巻,第37号,p.109−116
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
取得した際の位置特定データが関連付けられた画像データが格納される第1の記憶部を有する情報処理装置と、この情報処理装置と通信可能に構成され、楽曲データが格納される第2の記憶部を有するサーバ装置とを有する情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、前記情報処理装置が所在する位置の現在位置特定データを取得する位置特定データ取得部を備え、
前記サーバ装置は、
前記楽曲データが前記情報処理装置において再生された際に、前記位置特定データ取得部が取得した前記現在位置特定データの経路をこの楽曲データに関連付けた楽曲ルートテーブルを作成して前記第2の記憶部に格納する楽曲ルートテーブル作成部と、
前記画像データに関連付けられた前記位置特定データに基づいて前記楽曲ルートテーブルを参照し、この位置特定データを中心とした所定範囲内にある前記現在位置特定データの経路に関連付けられた前記楽曲データを抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された前記楽曲データを前記画像データに関連付けて前記情報処理装置において再生させる再生制御部と、
前記画像データに関連付けられた前記位置特定データに基づいて、この位置特定データを中心とした所定範囲内に位置する代表地点に関する代表地点位置特定データを取得する代表地点位置特定データ取得部とを備え、
前記抽出部は、前記代表地点位置特定データに基づいて前記楽曲ルートテーブルを参照し、この代表地点位置特定データを中心とした所定範囲内にある前記現在位置特定データの経路に関連付けられた前記楽曲データを抽出する
ことを特徴とする情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の情報処理装置の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である情報処理装置1の概略構成を示すブロック図である。
図1において、情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、液晶ドライバ130、液晶パネル131、モジュールドライバ140、カメラモジュール141、移動体通信モジュール150、音声インタフェース(I/F)151、マイクロフォン152、スピーカ153、アンテナ154、入力インタフェース(I/F)160、タッチパネル161、内部ストレージ部17、GPSモジュール180、GPSアンテナ181、USB(Universal Serial Bus)コントローラ190及びUSBコネクタ191を備え、CPU10、ROM11、RAM12、液晶ドライバ130、無線LANモジュール140、移動体通信モジュール150、入力インタフェース160、内部ストレージ部17、GPSモジュール180及びUSBコントローラ190はそれぞれ共通のバスにより接続されている。
【0018】
CPU10は、ROM11内に格納されたファームウェア等のプログラムがRAM12において展開された後で実行されることで、情報処理装置1全体の動作制御を行うとともに、
図2に示す各機能部に示す機能を実行する。
図2に示す各機能部については後述する。また、CPU10は図略の内部時計を備える。ROM11には、上述のファームウェア等のプログラムや、各種設定データが格納されている。RAM12は、情報処理装置1のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
【0019】
液晶パネル131は、その表示面が情報処理装置1の表面に露出して設けられている。液晶ドライバ130は、表示画面を構成するデータがCPU10からこの液晶ドライバ130に供給されると、液晶パネル131の表示面に所望の表示画面を表示するようにこの液晶パネル131を駆動する。
【0020】
カメラモジュール141は、情報処理装置1の外方に存在する被写体を撮像可能であり、撮像素子と、この撮像素子に対して被写体を結像させるためのレンズ等の結像部とを含む。好ましくは、結像部は、レンズ等の結像素子を駆動する駆動部を備える。モジュールドライバ140は、カメラモジュール141の撮像素子、結像部の動作を制御する。また、モジュールドライバ140は、カメラモジュール141からの出力信号を受け、この出力信号に基づいて、被写体を撮像した画像データを生成して出力する。
【0021】
移動体通信モジュール150は、例えばIMT(International Mobile Telecommunication)−2000規格に準拠して、アンテナ154を介して移動体通信網4(
図14参照)との間で移動体無線通信を行う。すなわち、移動体通信モジュール150は、移動体通信網4の基地局から受信した電波をデコードして得られた音声信号を、音声インタフェース151を介してスピーカ153から発音させ、音声インタフェース151を介してマイクロフォン152が集音した音声をエンコードして、アンテナ154を介して電波として移動体通信網5の基地局に送信する。また、移動体通信モジュール150は、パケット化されたデータを移動体通信網4の基地局との間で送受信をすることで、データ通信を行う。なお、この移動体通信モジュール150が対応する規格には、3G/HSDPA(3rd Generation/High-Speed Downlink Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の少なくとも一つが含まれうる。
【0022】
タッチパネル161は、本実施形態では液晶パネル131の表示面の上面に重畳されて設けられ、この液晶パネル131の表示面と略同一の大きさを有する。ユーザによりタッチパネル161の表面がタッチされ、すなわち、タッチパネル161の表面上の特定位置がユーザにより触れられたら、タッチパネル161の表面上の特定位置が2次元の座標位置として検出され、この座標位置は入力インタフェース160を介して出力される。
【0023】
内部ストレージ部17は、内部ストレージ171と内部ストレージインタフェース(I/F)170とを備える。内部ストレージ171は、例えばフラッシュメモリのような不揮発性半導体メモリであり、情報処理装置1において用いられるアプリケーションプログラム等が格納される。特に、本実施形態の内部ストレージ171には、取得時、すなわち情報処理装置1による撮像時の位置特定データが関連付けられた画像ファイル40、楽曲ファイル41及び楽曲ルートテーブル42が適宜格納される。画像ファイル40、楽曲ファイル41及び楽曲ルートテーブル42の詳細については後述する。内部ストレージインタフェース170は、この内部ストレージ171に対するデータの読み出し/書き込み指令があった場合に、内部ストレージ171全体の制御を行うとともに、データの読み出し/書き込み制御を行い、読み出されたデータを出力する。なお、内部ストレージ171は、例えばmicroSDのような挿脱可能な不揮発性メモリカードであってもよく、この場合、内部ストレージインタフェース170は、このメモリカードが装着されるメモリカードスロットをさらに備える。
【0024】
GPSモジュール180は、GPSアンテナ181を通じて受信したGPS衛星からの電波に基づいて、所定の測位手順に則って情報処理装置1が現在所在する位置を示す現在位置特定データである緯度情報、経度情報及び高度情報を算出する。また、GPSモジュール180は、GPS衛星から受信した電波に基づいて、CPU10が内蔵する内部時計を補正するためのデータを取得する。
【0025】
USBコントローラ190は、USB2.0またはUSB3.0規格に沿って、USBコネクタ191を介して接続されたUSBデバイスとの間でデータ(含むコンテンツデータ)の送受信を行う。USBコネクタ191は、いわゆるメス型USBコネクタ(USBレセプタクル)であって、いずれも図略のUSBケーブルのオス型USBコネクタ(USBプラグ)が挿入可能に構成されている。
【0026】
(第1実施形態の情報処理装置の機能構成)
図2は、第1実施形態の情報処理装置1の機能構成を示す機能ブロック図である。
図2において、本実施形態の情報処理装置1は、制御部20、記憶部21、入力部22及び出力部23を備える。
【0027】
記憶部21には、撮像時の位置特定データが関連付けられた画像ファイル40、楽曲ファイル41及び楽曲ルートテーブル42が適宜格納される。画像ファイル40、楽曲ファイル41及び楽曲ルートテーブル42の詳細については後述する。
【0028】
制御部20は、ファイル選択部24、位置特定データ取得部25、代表地点位置特定データ取得部26、楽曲ルートテーブル作成部27、撮像処理部28、抽出部29及び再生制御部30を備える。
【0029】
ファイル選択部24は、入力部22を介して入力されたユーザからのリスト表示指示に基づいて、記憶部21に格納されている画像ファイル40及び楽曲ファイル41を検索する。次いで、ファイル選択部24は、記憶部21内の画像ファイル40及び楽曲ファイル41のリストを出力部23を介して表示し、ユーザによる画像ファイル40及び楽曲ファイル41の少なくとも一方の選択入力を待つ。そして、ファイル選択部24は、ユーザによる画像ファイル40及び楽曲ファイル41の少なくとも一方の選択入力を入力部22を介して受け付けると、選択された画像ファイル40を代表地点位置特定データ取得部26及び抽出部29に提供し、選択された楽曲ファイル41を楽曲ルートテーブル作成部27及び再生制御部30に提供する。
【0030】
位置特定データ取得部25は、情報処理装置1が所在する位置の現在位置特定データを取得する。より詳細には、位置特定データ取得部25は、再生制御部30による楽曲ファイル41の再生開始及び再生終了、撮像処理部28からの現在位置特定データ取得要求等、情報処理装置1の各部からの指示に基づいて、その時点で情報処理装置1が所在する位置の現在位置特定データである緯度情報、経度情報及び高度情報を算出して取得する。そして、位置特定データ取得部25は、取得した情報処理装置1の現在位置特定データを、楽曲ルートテーブル作成部27、撮像処理部28等、情報処理装置1の各部に提供する。
【0031】
代表地点位置特定データ取得部26は、画像ファイル40に関連付けられた位置特定データに基づいて、この位置特定データを中心とした所定範囲内に位置する代表地点に関する代表地点位置特定データを取得する。より詳細には、代表地点位置特定データ取得部26は、ファイル選択部24から提供された画像ファイル40を受け入れ、この画像ファイル40に関連付けられた位置特定データを抽出し、この位置特定データを中心とした所定範囲内に位置する代表地点に関する代表地点位置特定データを取得する。ここに、代表地点とは、いわゆるランドマークと呼ばれる建築物、施設、公園等が所在する地点である。
【0032】
代表地点位置特定データを入手する手法は任意であり、例えば記憶部21内に代表地点の名称とその代表地点に関する代表地点位置特定データとを関連付けて格納したデータベースを保管し、代表地点位置特定データ取得部26が、この記憶部21内にあるデータベースを検索して代表地点位置特定データを取得してもよい。あるいは、代表地点位置特定データ取得部26は、出力部23を介して情報処理装置1外に所在する、代表地点の名称とその代表地点に関する代表地点位置特定データとを関連付けて格納したデータベースにアクセスし、このデータベースを検索して代表地点位置特定データを取得してもよい。また、上述の手法により代表地点位置特定データ取得部26が複数の代表地点位置特定データを取得した場合、画像ファイル40に関連づけられた画像ファイル40の取得日時、言い換えれば撮像日時データと代表地点の完成日時が近い代表地点に関する代表地点位置特定データを選定してもよい。代表地点の完成日時に関する情報は、例えば情報処理装置1の外部に存在する地図データベースの変更履歴や、代表地点に関するデータベースから適宜入手すればよい。
【0033】
そして、代表地点位置特定データ取得部26は、取得した代表地点に関する代表地点現在位置特定データを抽出部29に提供する。
【0034】
楽曲ルートテーブル作成部27は、楽曲ファイル41が情報処理装置1において再生された際に、位置特定データ取得部25が取得した現在位置特定データの経路をこの楽曲ファイル41に関連付けた楽曲ルートテーブル42を作成して記憶部21に格納する。より詳細には、楽曲ルートテーブル作成部27は、ファイル選択部24からユーザにより選択された楽曲ファイル41を受け付け、また、位置特定データ取得部25から、この楽曲ファイル41の再生開始及び再生終了をトリガとして取得される現在位置特定データを受け付ける。そして、楽曲ルートテーブル作成部27は、楽曲ファイル41の再生が開始された際の現在位置特定データを現在位置特定データの経路の始点とし、楽曲ファイル41の再生が終了した際の現在位置特定データを現在位置特定データの経路の終点として、これら始点及び終点の現在位置特定データを現在位置特定データの経路として、この楽曲ファイル41に関連付けて楽曲ルートテーブル42を作成し、記憶部21に格納する。しかし、楽曲ルートテーブル作成部27により作成される現在位置特定データの経路は、始点及び終点のみで構成されるものに限定されず、楽曲ファイル41の再生開始の際の始点、及び再生終了の際の終点にかかる現在位置特定データに加えて、楽曲ファイル41の再生開始から一定時間毎における現在位置特定データの列により構成されてもよい。
【0035】
また、楽曲ルートテーブル作成部27が例えば情報処理装置1外に存在する地図データベースを参照する機能を有する場合、楽曲ファイル41の再生が開始された際の現在位置特定データ及び終了した際の現在位置特定データを地図データベースに提供して、これら現在位置特定データを始点及び終点とする地図上の経路を入手してこれを現在位置特定データの経路として楽曲ルートテーブル42に格納してもよい。この場合、現在位置特定データの経路は道路等に沿った経路になる可能性が高いので、実際にユーザが通行した経路に近い経路を入手できる可能性が高い。
【0036】
また、ユーザが情報処理装置1を操作しながら地下鉄に乗車した、建物内に入った等の理由により、楽曲ファイル41の再生が開始された際の現在位置特定データ、または終了した際の現在位置特定データのいずれかを位置特定データ取得部25が取得できないことがあり得る。この場合、楽曲ルートテーブル作成部27は、位置特定データ取得部25に対して現在位置特定データの取得を定期的に繰り返すよう指示し、位置特定データ取得部25が現在位置特定データを取得できるようになった際の現在位置特定データを現在位置特定データの経路の始点または終点として設定してもよい。
【0037】
さらに、ユーザが情報処理装置1を操作しながら地下鉄に乗車した、建物内に入った等の理由により、後述する出力部23により複数の楽曲ファイル41が連続的に再生されている場合において、個別の楽曲ファイル41に対して再生が開始された際の現在位置特定データ、及び終了した際の現在位置特定データのいずれも位置特定データ取得部25が取得できない場合があり得る。この場合、楽曲ルートテーブル作成部27は、連続的に再生された複数の楽曲ファイル41の中で、位置特定データ取得部25が取得できたいずれかの楽曲ファイル41の再生が開始された際の現在位置特定データと、同様に位置特定データ取得部25が取得できたいずれかの楽曲ファイル41の再生が終了した際の現在位置特定データとを用いて、複数の楽曲ファイル41の現在位置特定データの経路を求め、個々の楽曲ファイル41の再生時間等を用いて、取得できなかった楽曲ファイル41の現在位置特定データの始点及び終点を推定してもよい。
【0038】
また、楽曲ルートテーブル作成部27は、個々の現在位置特定データの経路毎に、この現在位置特定データの経路において楽曲ファイル41が再生された回数に関する回数データを楽曲ルートテーブル42に格納する。
【0039】
撮像処理部28は、入力部22を介して入力されたユーザからの撮影指示入力を受け付け、この撮影指示入力に基づいて情報処理装置1の外方の被写体を撮像し、被写体が撮像された画像データを含む画像ファイル40を作成する。また、撮像処理部28は、情報処理装置1の外方の被写体を撮像する際に、位置特定データ取得部25に現在位置特定データの取得を要求し、位置特定データ取得部25から送出された現在位置特定データを位置特定データとして画像ファイル40に関連付ける。さらに、撮像処理部28は、制御部20が有する図略の内部時計に現在時刻データの取得を要求し、内部時計から送出された現在時刻データを撮像日時データとして画像ファイル40に関連付ける。位置特定データ及び撮像日時データが関連付けられた画像ファイル40は記憶部21に送出されて格納される。
【0040】
抽出部29は、画像ファイル40に関連付けられた位置特定データに基づいて楽曲ルートテーブル42を参照し、この位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路に関連付けられた楽曲ファイル41を抽出する。より詳細には、抽出部29は、ファイル選択部24によりユーザにより選択された画像ファイル40を受け入れ、この画像ファイル40に関連付けられた位置特定データを抽出する。次いで、抽出部29は、画像ファイル40から抽出した位置特定データに基づいて記憶部21内に格納された楽曲ルートテーブル42を検索し、この位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路を決定し、決定した経路に関連付けられた楽曲ファイル41を抽出する。そして、抽出部29は、抽出した楽曲ファイル41を記憶部21から読み出し、再生制御部30に送出する。
【0041】
また、抽出部29は、代表地点位置特定データに基づいて楽曲ルートテーブル42を参照し、この代表地点位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路に関連付けられた楽曲ファイル41を抽出する。より詳細には、抽出部29は、代表地点位置特定データ取得部26から提供される代表地点位置特定データを受け入れ、この代表地点位置特定データに基づいて記憶部21内に格納された楽曲ルートテーブル42を検索する。次いで、抽出部29は、この代表地点位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路を決定し、決定した経路に関連付けられた楽曲ファイル41を抽出する。そして、抽出部29は、抽出した楽曲ファイル41を記憶部21から読み出し、画像ファイル40とともに再生制御部30に送出する。
【0042】
ここで、抽出部29は、記憶部21内の楽曲ルートテーブル42に、位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路に関連付けられた楽曲ファイル41が複数存在するときには、楽曲ルートテーブル42に格納された、この楽曲ファイル41に関する回数データに基づいて楽曲ファイル41を抽出する。また、抽出部29は、記憶部21内の楽曲ルートテーブル42に、位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路に関連付けられた楽曲ファイル41が複数存在するときは、位置特定データと楽曲ファイル41に関連付けられた現在位置特定データの経路との距離に基づいて楽曲ファイル41を抽出する。抽出部29による、楽曲ルートテーブル42に格納された楽曲ファイル41に関する回数データや、現在位置特定データの経路と位置特定データとの距離に基づいて楽曲ファイル41を抽出する方法は任意であるが、上述した例以外に、回数データや距離を重み付け値に換算し、この重み付け値を用いて楽曲ファイル41を抽出する方法も挙げられる。
【0043】
再生制御部30は、抽出部29により抽出された楽曲ファイル41を画像ファイル40に関連付けて再生させる。より詳細には、再生制御部30は、ユーザの選択入力に基づいてファイル選択部24から抽出部29を介して送出された画像ファイル40と、ユーザにより選択された画像ファイル40に関連し、抽出部29により抽出されて送出された楽曲ファイル41を受け付け、画像ファイル40を表示する表示画面を生成するための表示画面生成信号を生成するとともに、楽曲ファイル41を再生する楽曲再生信号を生成する。これら表示画面生成信号及び楽曲再生信号は出力部23に送出される。この際、再生制御部30は、これら画像ファイル40及び楽曲ファイル41が同時に表示、再生されるように出力部23を制御することが好ましい。
【0044】
また、再生制御部30は、ファイル選択部24により選択された楽曲ファイル41を受け付け、楽曲ファイル41を再生する楽曲再生信号を生成する。この楽曲再生信号は出力部23に送出される。そして、再生制御部30は、楽曲ファイル41の再生が開始されたことを位置特定データ取得部25に通知する。さらに、再生制御部30は、入力部22を介して入力された楽曲ファイル41の再生停止指示入力を受け付けると、現在再生している楽曲ファイル41の楽曲再生信号生成動作を停止し、楽曲ファイル41の再生が終了したことを位置特定データ取得部25に通知する。
【0045】
入力部22は、入力インタフェース160、モジュールドライバ140、移動体通信モジュール150、及びGPSモジュール180を含む情報処理装置1内の入力機器、さらにはUSBコントローラ190を介して接続される外部入力機器から情報処理装置1に入力される各種データの入力を受け付け、入力された各種データを制御部20に入力し、あるいは記憶部21に格納する。出力部23は、上述した表示画面用生成信号を液晶ドライバ130に供給して液晶パネル131の表示面に表示画面を生成させ、また、上述した楽曲再生信号を移動体通信モジュール150等に供給してスピーカ153から楽曲を再生させ、さらに、USBコントローラ190を介して接続される外部出力機器に、制御部20または記憶部21内の各種データを出力する。
【0046】
以上の構成において、制御部20及び制御部20を構成するファイル選択部24、位置特定データ取得部25、代表地点位置特定データ取得部26、楽曲ルートテーブル作成部27、抽出部29及び再生制御部30は主にCPU10により構成され、撮像処理部28は主にCPU10、モジュールドライバ140及びカメラモジュール141により構成され、記憶部21は主にROM11、RAM12及び内部ストレージ部17により構成され、入力部22は主にモジュールドライバ140、カメラモジュール141、移動体通信モジュール150、音声インタフェース151、マイクロフォン152、アンテナ154、入力インタフェース160、タッチパネル161、GPSモジュール180、GPSアンテナ181、USBコントローラ190及びUSBコネクタ191により構成され、出力部23は主に液晶ドライバ130、液晶パネル131、移動体通信モジュール150、音声インタフェース(I/F)151、スピーカ153、アンテナ154、USBコントローラ190及びUSBコネクタ191により構成される。
図2に示す情報処理装置1の各機能部の動作については後に詳述する。
【0047】
(画像ファイルのデータ構造)
図3は、本実施形態の情報処理装置1の内部ストレージ171内に格納されている画像ファイル40のデータ構造の一例を示す図である。本実施形態の画像ファイル40はExif(Exchangeable image file format)規格で定められるファイルフォーマットを有し、そのヘッダ部分50にタグ情報が格納され、さらにサムネイル画像データが格納されたサムネイル画像領域51、及び画像データ40aが格納された画像データ領域52が設けられている。本実施形態の画像ファイル40では、ヘッダ部分50に格納されたタグ情報は、被写体撮像時に情報処理装置1の撮像処理部28により画像ファイル40のヘッダ部分50の所定領域に記述される。
【0048】
画像ファイル40のヘッダ部分50には、画像ファイル40を特定するための一意の値が記述されるID領域53、画像データ40aの画素数が記述される画素数領域54、画像ファイル40の撮影日時である撮像日時データが記述される撮影日時領域55、画像ファイル40が撮像された情報処理装置1の機種名が記述される機種名領域56、画像ファイル40の画像データ40aが撮像された際の情報処理装置1の各種情報、例えば絞り値、焦点距離が記述される撮影情報領域57、画像ファイル40が撮像されたときに情報処理装置1が所在する位置を位置特定データ取得部25が取得した位置特定データ(例えば緯度、経度、高度情報)が記述されるGPS情報領域58、及び情報処理装置1のユーザが各種情報を任意に記述するためのユーザ定義領域59が設けられている。当然、これ以外の領域を画像ファイル40のヘッダ部分50に設けることは任意である。
【0049】
ここで、ヘッダ部分50の各領域に記述される各種情報について一例を挙げて説明する。撮影日時領域55には、情報処理装置1の内部時計を参考にして、画像ファイル40の画像データ40aが撮像されたときの日時、つまり撮影日時を示す撮像時刻データが、一例として“2011/12/08 10:15:24”、すなわち年月日及び秒単位までの時間として記述される。機種名領域56には、情報処理装置1の機種名が、情報処理装置1の製造者が定めたデータで、一例として「XYZ−○」として記述される。撮影情報領域57には、画像ファイル40の画像データ40aが撮像された際の情報処理装置1の各種情報が、一例として「絞り値F=8、シャッタースピード1/125」として記述される。GPS情報領域58には、画像ファイル40が生成されたときに情報処理装置1が所在する位置を位置特定データ取得部25が取得した位置特定データ、より詳細には情報処理装置1が所在する位置の緯度情報、経度情報及び高度情報が、一例として“lat=+35.09.36.266, lon=+136.54.21.114,alt=50”として記述される。
【0050】
(楽曲ファイルのデータ構造)
図4は、本実施形態の情報処理装置1の内部ストレージ171内に格納されている楽曲ファイル41のデータ構造の一例を示す図である。本実施形態の楽曲ファイル41は、mp3(MPEG Audio Layer-3)形式のファイルフォーマットを有し、そのヘッダ部分60に、ID3タグで定められたフォーマットに従ってタグ情報が格納され、さらにサムネイル画像データが格納されたサムネイル画像領域61、及び楽曲データ41aが格納された楽曲データ領域62が設けられている。本実施形態の楽曲ファイル41では、ヘッダ部分60に格納されたタグ情報は、楽曲ファイル41の作成時に、GracenoteのようなCDDB(Compact Disc Data Base)に図略のPC(Personal Computer)等が問い合わせ、このCDDBから返信されたタグ情報をPC等がヘッダ部分60の所定領域に格納することで記述されている。従って、ヘッダ部分60に格納されたタグ情報は、情報処理装置1への楽曲ファイル41取り込み時に既に楽曲ファイル41のヘッダ部分60の所定領域に記述されているものとする。
【0051】
楽曲ファイル41のヘッダ部分60には、楽曲ファイル41を情報処理装置1内で一意に管理するためのIDが記述されるID領域63、楽曲ファイル41の曲名が記述される曲名領域64、楽曲ファイル41を制作したアーティストの名称が記述されるアーティスト名領域65、楽曲ファイル41が収録されているアルバムの名称が記述されるアルバム名領域66、楽曲ファイル41がリリースされた年号が記述されるリリース年領域67、楽曲ファイル41の属するジャンルが記述されるジャンル領域68、楽曲ファイル41の作詞者の名称が記述される作詞者領域69、楽曲ファイル41の作曲者の名称が記述される作曲者領域70、楽曲ファイル41が音楽CDから取得された場合にこの音楽CDに一意に付された識別子が記述される音楽CD識別子領域71、及び情報処理装置1のユーザが各種情報を任意に記述するためのユーザ定義領域72が設けられている。当然、これ以外の領域を楽曲ファイル41のヘッダ部分60に設けることは任意である。
【0052】
(楽曲ルートテーブルのテーブル構成)
図5は、本実施形態の情報処理装置1の内部ストレージ171内に格納されている楽曲ルートテーブル42のテーブル構成の一例を示す図である。本実施形態の楽曲ルートテーブル42には、現在位置特定データの経路を一意に管理するための経路IDが記述されるルート領域80、現在位置特定データの経路に関連付けられた楽曲ファイル41を特定するためにこの楽曲ファイル41のIDが記述される楽曲ID領域81、楽曲ファイル41が情報処理装置1で再生が開始された際の現在位置特定データ、すなわち現在位置特定データの始点に対応する現在位置特定データが記述される始点領域82、楽曲ファイル41が情報処理装置1で再生が終了された際の現在位置特定データ、すなわち現在位置特定データの終点に対応する現在位置特定データが記述される終点領域83、及び、経路IDで特定される現在位置特定データの経路において、この経路に関連付けられる楽曲ファイル41が再生された回数が記述される回数領域84が設けられている。
【0053】
(本実施形態の動作概要)
次に、
図6〜
図9を参照して、本実施形態の情報処理装置1の動作概要について説明する。
図6は、特定の画像ファイル40に関連付けられた位置特定データと、情報処理装置1の記憶部21に格納された楽曲ファイル41が再生された際の現在位置特定データ及びその経路との関係を示す図である。
図6において、緯度LA及び経度LOで特定される2次元の平面上には、特定の画像ファイル40に関連付けられた位置特定データGが位置づけられる。なお、地球表面は厳密には曲面であるが、ここでは緯度LA及び経度LOで特定される2次元の平面上で説明を進める。同様に、緯度LA及び経度LOで特定される2次元の平面上には、楽曲ファイル41が再生された際の現在位置特定データの経路R1〜R5が位置づけられる。
図6に示す例では、位置特定データGを中心として所定距離、例えば50mの半径を有する円C内に存在する(円C内に経路R1〜R5の少なくとも一部が存在する)経路R1〜R5は、図示するように5つ存在するものとする。経路R1〜R5は、それぞれ現在位置特定データの始点S1〜S5及び終点E1〜E5を有する。本実施形態では、経路R1〜R5の始点S1〜S5及び終点E1〜E5をそれぞれ結ぶ直線L1〜L5も、楽曲ファイル41の経路として扱うことにする。
【0054】
ファイル選択部24により選択された楽曲ファイル41が再生制御部30及び出力部23により再生が開始されると、位置特定データ取得部25はその時点における現在位置特定データを取得し、楽曲ルートテーブル作成部27は、位置特定データ取得部25が取得した現在位置特定データを、現在位置特定データの経路L1〜L5の始点S1〜S5として楽曲ルートテーブル42に記述する。同様に、再生制御部30及び出力部23による楽曲ファイル41の再生が終了されると、位置特定データ取得部25はその時点における現在位置特定データを取得し、楽曲ルートテーブル作成部27は、位置特定データ取得部25が取得した現在位置特定データを、現在位置特定データの経路L1〜L5の終点E1〜E5として楽曲ルートテーブル42の終点領域83に記述するとともに、楽曲ファイル41の楽曲IDをID領域63から読み出して、楽曲ID領域81に記述する。
【0055】
また、楽曲ルートテーブル42に、位置特定データ取得部25が取得した現在位置特定データの経路の始点S1〜S5及び終点E1〜E5とそれぞれ同一と見なせる始点S1〜S5及び終点E1〜E5が登録されている場合は、抽出部29は楽曲ルートテーブル42の回数領域84に記述された回数を1つ増加させる。ここに、「同一と見なせる」としたのは、始点S1〜S5及び終点E1〜E5がともに近接している現在位置特定データの経路L1〜L5が楽曲ルートテーブル42に複数登録されていると、非常に近接した経路L1〜L5を多数楽曲ルートテーブル42に登録することになる。かかる事態はデータ量の増加を招き、また、後述する楽曲ファイル41決定手順を適切に行えない可能性を生じうる。同一と見なせる範囲は任意に設定可能であり、上述した円Cの半径である所定距離との相対的関係で決定すれば良い。一例として、円Cの半径が上述した50mであれば、1m以内を同一と見なせる範囲とする。あるいは、位置特定データ取得部25による現在位置特定データの取得精度に応じて同一と見なせる範囲を決定してもよい。
【0056】
また、ファイル選択部24により画像ファイル40が選択されると、抽出部29はこの画像ファイル40のGPS情報領域58を参照し、このGPS情報領域58に記述された位置特定データGを抽出する。次いで、抽出部29は、記憶部21内の楽曲ルートテーブル42を検索し、位置特定データGから所定距離の円C内に始点S1〜S5または終点E1〜E5のいずれかが存在する現在位置特定データの経路L1〜L5を抽出する。そして、抽出部29は、抽出された現在位置特定データの経路L1〜L5の中から、画像ファイル40に最も関連が深いと考えられる特定の現在位置特定データの経路L1〜L5を決定し、記憶部21内の楽曲ルートテーブル42を検索して、この特定の現在位置特定データの経路L1〜L5の経路IDに対応する楽曲ファイル41を抽出する。この後、抽出部29は、画像ファイル40及び楽曲ファイル41を再生制御部30に送出する。
【0057】
抽出部29による、画像ファイル40に最も関連が深いと考えられる特定の現在位置特定データの経路L1〜L5を決定する手順について、
図7〜
図9を参照して以下に説明する。
【0058】
抽出部29は、位置特定データGから所定距離の円C内に始点S1〜S5または終点E1〜E5のいずれかが存在する現在位置特定データの経路L1〜L5のうち、位置特定データGと経路L1〜L5との間の距離が最も近い経路L1〜L5を、画像ファイル40に最も関連が深いと考えられる特定の現在位置特定データの経路L1〜L5として決定する。
【0059】
ここに、本実施形態における位置特定データGと経路L1〜L5との間の距離は、
図7(a)に示すように、緯度LA及び経度LOで特定される2次元の平面上において、位置特定データGから経路L(
図7ではL1〜L5を代表して符号Lで経路を表す)に向けて下ろした垂線Pの足Fが、経路Lの始点S(
図7ではS1〜S5を代表して符号Sで始点を表す)及び終点E(
図7ではE1〜E5を代表して符号Eで終点を表す)の間に位置する場合、この垂線Pの長さを、位置特定データGと経路Lとの間の距離Dとする。また、
図7(b)に示すように、位置特定データGから経路Lに向けて下ろした垂線Pの足Fが、経路Lの始点S及び終点Eの間に位置せず、かつ、経路Lの終点Eよりも始点Sに近い位置にある場合、この位置特定データGと始点Sとを結ぶ線分SGの長さを、位置特定データGと経路Lとの間の距離Dとする。さらに、また、
図7(c)に示すように、位置特定データGから経路Lに向けて下ろした垂線Pの足Fが、経路Lの始点S及び終点Eの間に位置せず、かつ、経路Lの始点Sよりも終点Eに近い位置にある場合、この位置特定データGと終点Eとを結ぶ線分SGの長さを、位置特定データGと経路Lとの間の距離Dとする。
【0060】
あるいは、抽出部29は、位置特定データGから所定距離の円C内に始点S1〜S5または終点E1〜E5のいずれかが存在する現在位置特定データの経路L1〜L5のうち、楽曲ルートテーブル42の回数領域84に記述された回数が最も多い現在位置特定データの経路L1〜L5を、画像ファイル40に最も関連が深いと考えられる特定の現在位置特定データの経路L1〜L5として決定する。
【0061】
さらに、抽出部29は、上述した、位置特定データGと経路L1〜L5との間の距離及び経路L1〜L5における楽曲ファイル41の再生回数をそれぞれ比較可能な重み付け値に換算し、重み付け値の大小により画像ファイル40に最も関連が深いと考えられる特定の現在位置特定データの経路L1〜L5を決定してもよい。重み付け値を用いて現在位置特定データの経路L1〜L5を決定することにより、より総合的でかつ適切な現在位置特定データの経路L1〜L5を決定することができる。
【0062】
一例として、抽出部29は、位置特定データGと経路L1〜L5との間の距離を、距離が近いほど大きくなる重み付け値に換算する。重み付け値の換算手法の一例としては、上述した所定距離、すなわち円Cの半径をrとすれば、重み付け値W1をW1=r/Dにより算出する手法が挙げられる。この重み付け値W1は、経路L1〜L5が位置特定データGに近づくにつれて大となる(反比例する)値である。
【0063】
また、別の例として、抽出部29は、経路L1〜L5における楽曲ファイル41の再生回数を、回数が多いほど大きくなる重み付け値に換算する。重み付け値の換算手法の一例としては、重み付け値W2=1+0.2×(N−1)(但し、Nは楽曲ファイル41の再生回数)により算出する手法が挙げられる。この重み付け値W2は、楽曲ファイル41の再生回数が多くなるほど大きくなる(比例する)値である。
【0064】
そして、抽出部29は、これら重み付け値W1、W2を用いて、最終的な重み付け値Wを算出してもよい。重み付け値Wの算出手法の一例としては、重み付け値W1を楽曲ファイル41毎に加算した値(ΣW1とする)に、この楽曲ファイル41に関する重み付け値W2を乗算した値、すなわちW=ΣW1×W2により算出する手法が挙げられる。この場合、抽出部29は、重み付け値Wが一番大きくなる楽曲ファイル41を抽出すべき楽曲ファイル41として直接抽出することができる。
【0065】
あるいは、抽出部29は、位置特定データGと経路L1〜L5との間の距離を重み付け値に換算する際に、経路L1〜L5の向きを考慮した重み付け値を算出する。つまり、経路L1〜L5を、始点S1〜S5と終点E1〜E5とを結ぶベクトルとして考えた場合、このベクトルの向きが位置特定データGに近づく方向であるか、遠ざかる方向であるかを考慮して重み付け値を算出する。これは、位置特定データGに近づく方向にユーザが移動していた時の思い出が、位置特定データGから遠ざかる方向にユーザが移動していた時の思い出よりも位置特定データGにまつわる思い出である確率が高いとの予測に基づくものである。
【0066】
一例として、抽出部29は、
図8に示すように、経路L1(ここでは経路L1を例にとって説明する)の始点S1及び終点E1、さらに位置特定データGからなる三角形を描き、この三角形を、位置特定データGから経路L1に向かって下ろした垂線Pで分割した2つの三角形T1、T2の面積を算出する。そして、始点S1が含まれる三角形T1の面積が、終点E1が含まれる三角形T2の面積よりも大きければ、抽出部29は、経路L1のベクトルは位置特定データGに向かう方向であると判断し、重み付け値を決定する。
図8に示す例では、経路L1に関する三角形T1の面積は三角形T2の面積よりも小さいので、抽出部29は、経路L1のベクトルは位置特定データGから離れる方向であると判断する。
【0067】
他の例として、抽出部29は、
図9に示すように、位置特定データGを頂点とする円錐CCを仮想的に描画する。そして、抽出部29は、始点S1〜S5と終点E1〜E5とを結ぶベクトルが、始点S1〜S5を含み、緯度LA及び経度LOで特定される2次元の平面と平行な平面となす角度を算出する。このように算出した角度は、経路L1〜L5のベクトルが位置特定データGに向かう方向であれば正の値を取り、経路L1〜L5のベクトルが位置特定データGから離れる方向であれば負の値を取る。従って、抽出部29は、上述した角度に基づいて、経路L1〜L5のベクトルが位置特定データGに向かう方向であるか、離れる方向であるかを判断することができ、これに基づいて重み付け値を決定する。なお、円錐CCの底面の半径は、上述した円Cの半径より大きいことが好ましい。これにより、円C内に始点S1〜S5、終点E1〜E5が位置しない経路L1〜L5についても適切に判断を行うことができる。
【0068】
抽出部29による、経路L1〜L5の向きを考慮した重み付け値の算出手法は任意であるが、一例として、経路L1〜L5のベクトルが位置特定データGに向かう方向である場合は上述した重み付け値W1をそのまま採用し、経路L1〜L5のベクトルが位置特定データGから離れる方向である場合は上述した重み付け値W1の符号を負にした値を新たな重み付け値とする手法が挙げられる。
【0069】
(本実施形態の動作)
次に、
図10〜
図12のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理装置1の動作について説明する。
【0070】
図10は、本実施形態の情報処理装置1による楽曲ファイル41再生動作を説明するためのフローチャートである。
図10に示すフローチャートは、ユーザによる楽曲ファイル41再生動作開始指示入力が入力部22を介して情報処理装置1に入力指示されることで開始する。まず、ステップS1では、入力部22を介して入力されたユーザからのリスト表示指示に基づいて、ファイル選択部24が記憶部21に格納されている楽曲ファイル41を検索する。次いで、ファイル選択部24は、記憶部21内の楽曲ファイル41のリストを出力部23を介して表示し、ユーザによる楽曲ファイル41の選択入力を待つ。次いで、ステップS2では、ファイル選択部24がユーザによる楽曲ファイル41の選択入力を入力部22を介して受け付け、選択された楽曲ファイル41を楽曲ルートテーブル作成部27及び再生制御部30に提供する。
【0071】
ステップS3では、再生制御部30による楽曲ファイル41の再生開始指示に基づいて、位置特定データ取得部25がその時点で情報処理装置1が所在する位置の現在位置特定データである緯度情報、経度情報及び高度情報を算出して取得する。そして、位置特定データ取得部25は、取得した情報処理装置1の現在位置特定データを楽曲ルートテーブル作成部27に提供する。ステップS4では、楽曲ルートテーブル作成部27が、位置特定データ取得部25から提供された情報処理装置1の現在位置特定データを、現在位置特定データの経路の始点として楽曲ルートテーブル42の始点領域82に記述する。また、楽曲ルートテーブル作成部27は、ファイル選択部24から提供された楽曲ファイル41のID領域63から楽曲IDを抽出し、この楽曲IDを楽曲ID領域81に記述する。
【0072】
ステップS5では、再生制御部30が、入力部22を介して入力された楽曲ファイル41の再生停止指示入力を受け付けるまで待機し、再生停止指示入力を受け付けた(ステップS5においてYES)ら、プログラムはステップS6に進む。
【0073】
ステップS6では、再生制御部30による楽曲ファイル41の再生終了指示に基づいて、位置特定データ取得部25がその時点で情報処理装置1が所在する位置の現在位置特定データである緯度情報、経度情報及び高度情報を算出して取得する。そして、位置特定データ取得部25は、取得した情報処理装置1の現在位置特定データを楽曲ルートテーブル作成部27に提供する。ステップS7では、楽曲ルートテーブル作成部27が、位置特定データ取得部25から提供された情報処理装置1の現在位置特定データを、現在位置特定データの経路の終点として楽曲ルートテーブル42の終点領域83に記述する。
【0074】
次に、
図11は、本実施形態の情報処理装置1による画像ファイル40表示動作を説明するためのフローチャートである。
図11に示すフローチャートは、ユーザによる画像ファイル40表示動作開始指示入力が入力部22を介して情報処理装置1に入力指示されることで開始する。ステップS10では、入力部22を介して入力されたユーザからのリスト表示指示に基づいて、ファイル選択部24が記憶部21に格納されている画像ファイル40を検索する。次いで、ファイル選択部24は、記憶部21内の画像ファイル40のリストを出力部23を介して表示し、ユーザによる画像ファイル40の選択入力を待つ。次いで、ステップS11では、ステップS10において表示された画像ファイル40のリスト表示を見てユーザがいずれかの画像ファイル40を選択したことに基づく、ユーザによる画像ファイル40の選択入力をファイル選択部24が入力部22を介して受け付け、選択された画像ファイル40を抽出部29に提供する。
【0075】
ステップS12では、抽出部29がファイル選択部24によりユーザにより選択された画像ファイル40を受け入れ、この画像ファイル40のGPS領域58に記述された位置特定データを抽出する。次いで、ステップS13では、抽出部29が、画像ファイル40から抽出した位置特定データに基づいて記憶部21内に格納された楽曲ルートテーブル42を検索し、この位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路を決定し、決定した経路に関連付けられた楽曲ファイル41を抽出する。そして、抽出部29は、抽出した楽曲ファイル41を記憶部21から読み出し、画像ファイル40とともに再生制御部30に送出する。ステップS13の動作の詳細については、
図12を参照して後に詳述する。
【0076】
ステップS14では、再生制御部30による楽曲ファイル41の再生開始指示がされ、ステップS15では、ステップS14における楽曲ファイル41の再生開始指示に基づいて、位置特定データ取得部25がその時点で情報処理装置1が所在する位置の現在位置特定データである緯度情報、経度情報及び高度情報を算出して取得する。そして、位置特定データ取得部25は、取得した情報処理装置1の現在位置特定データを楽曲ルートテーブル作成部27に提供する。ステップS16では、楽曲ルートテーブル作成部27が、位置特定データ取得部25から提供された情報処理装置1の現在位置特定データを、現在位置特定データの経路の始点として楽曲ルートテーブル42の始点領域82に記述する。
【0077】
ステップS17では、再生制御部30が、入力部22を介して入力された画像ファイル40の表示停止指示入力を受け付けたか否かが判定され、表示停止指示入力を受け付けた(ステップS17においてYES)場合は、プログラムはステップS18に進み、表示停止指示入力を受け付けていない(ステップS17においてNO)場合は、プログラムはステップS20に進む。
【0078】
ステップS20では、再生制御部30が、入力部22を介して入力された楽曲ファイル41の再生停止指示入力を受け付けたか否かが判定され、再生停止指示入力を受け付けた(ステップS20においてYES)場合は、プログラムはステップS18に進み、再生停止指示入力を受け付けていない(ステップS20においてNO)場合は、プログラムはステップS17に戻る。
【0079】
ステップS18では、再生制御部30による画像ファイル40または楽曲ファイル41の表示・再生終了指示に基づいて、位置特定データ取得部25がその時点で情報処理装置1が所在する位置の現在位置特定データである緯度情報、経度情報及び高度情報を算出して取得する。そして、位置特定データ取得部25は、取得した情報処理装置1の現在位置特定データを楽曲ルートテーブル作成部27に提供する。ステップS19では、楽曲ルートテーブル作成部27が、位置特定データ取得部25から提供された情報処理装置1の現在位置特定データを、現在位置特定データの経路の終点として楽曲ルートテーブル42の終点領域83に記述する。
【0080】
図12は、本実施形態の情報処理装置1における楽曲ファイル抽出動作を説明するためのフローチャートである。まず、ステップS30では、抽出部29が、画像ファイル40から抽出した位置特定データに基づき、楽曲ルートテーブル42に格納された現在位置特定データの経路を読み出し、それぞれの現在位置特定データの経路と位置特定データとの間の距離を算出する。次いで、ステップS31では、抽出部29がそれぞれの現在位置特定データの経路または楽曲ファイル41の重み付け値を算出する。そして、ステップS32では、画像ファイル40に関連付けて再生すべき楽曲ファイル41を決定する。
図12の手順の詳細については
図6〜
図9を参照して既に説明したので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0081】
(第1実施形態の効果)
以上詳細に説明したように、本実施形態の情報処理装置1によれば、画像ファイル40の位置特定データを中心とした所定範囲内にある現在位置特定データの経路に関連付けられた楽曲ファイル41を抽出し、この楽曲ファイル41を画像ファイル40に関連付けて再生しているので、画像ファイル40の位置特定データをインデックスにして、画像ファイル40及び楽曲ファイルを関連付けて表示、再生することができる。これにより、ユーザに対して画像ファイル40に関連付けられた思い出を効果的に想起させることの可能な楽曲ファイルを抽出できる。
【0082】
特に本実施形態の情報処理装置1では、現在位置特定データの経路という時間経過を考慮した情報を用いて楽曲ファイル41を抽出しているので、楽曲ファイル41が再生された箇所という特定の時間(瞬間)のみ考慮した情報を用いて楽曲ファイルを抽出する場合に比較して、ユーザに対してより思い出を効果的に想起させることの可能な楽曲ファイル41を抽出することができる。一例として、本実施形態の情報処理装置1では楽曲ファイル41再生の始点及び終点を結ぶ直線を経路とし、この直線と画像ファイル40の位置特定データとの間の距離を用いて楽曲ファイル41を抽出している。楽曲ファイルが再生された箇所と画像ファイルの位置特定データとの距離を用いて楽曲ファイルを抽出する場合、通常、楽曲ファイルは一定の時間だけ継続して聴取されるものであるから、仮にユーザが画像ファイルの位置特定データに合致する箇所でも楽曲ファイルを聴取していたとしても、どの時点の再生箇所を採用するかで、この楽曲ファイルが抽出されるとは限らない。一方、本実施形態の情報処理装置1では、現在位置特定データの経路を用いて楽曲ファイル41を抽出しているので、楽曲ファイル41の再生中に画像ファイル40の位置特定データの極めて近傍を通過していれば、この楽曲ファイル41は優先的に抽出されうる。従って、本実施形態によれば、ユーザに対してより思い出を効果的に想起させることの可能な楽曲ファイル41を抽出することができる。この効果は、現在位置特定データの経路を、楽曲ファイル41再生の始点から一定時間毎に現在位置特定データを取得して得られた直線の集合、あるいは曲線からなる2次元的な経路とした場合、さらに精密にユーザの移動経路をトレースすることができるので、ユーザに対してさらに思い出を効果的に想起させることの可能な楽曲ファイル41を抽出することができる。
【0083】
(第2実施形態)
次に、
図13は、本発明の第2実施形態である情報処理装置による画像ファイル表示動作を説明するためのフローチャートである。本実施形態の情報処理装置は、その細部が上述の第1実施形態の情報処理装置1と同一であり、動作のみ異なる。従って、同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0084】
図13において、ステップS40〜S42は、上述の第1実施形態の
図11におけるステップS10〜S12と同様の動作である。ステップS43では、代表地点位置特定データ取得部26が、ステップS42で抽出された画像ファイル40の位置特定データに基づいて、この位置特定データを中心とした所定範囲内に位置する代表地点位置特定データを取得する。そして、代表地点位置特定データ取得部26は、取得した代表地点位置特定データを抽出部29に提供する。
【0085】
以降、情報処理装置1は、
図11におけるステップS13〜S20と同様の動作を、
図13のステップS44〜S51において行う。但し、本実施形態においては、
図11のステップS13〜S20において用いた「位置特定データ」の代わりに、
図13のステップS44〜S51においては「代表地点位置特定データ」を用いて各種動作を行う。
【0086】
従って、本実施形態によっても、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、本実施形態では、画像ファイル40の位置特定データから所定距離内にある代表地点の位置特定データを用いて楽曲ファイル41を抽出しているので、ユーザに対してより思い出を効果的に想起させることの可能な楽曲ファイル41を抽出することができる。ユーザは、画像ファイル40の位置特定データ、つまり撮像地点データにまつわる思い出に加えて、この撮像地点データの近傍にあるランドマーク等の代表地点についても思い出を持っていることが多い。しかも、この代表地点位置特定データと所定距離内にある現在位置特定データの経路を用いて楽曲ファイル41を抽出しているので、代表地点の位置特定データと楽曲ファイル41の再生経路との関係を適切に判断して、適切な楽曲ファイル41を抽出することができる。これにより、ユーザに対してさらに思い出を効果的に想起させることの可能な楽曲ファイル41を抽出することができる。
【0087】
(第3実施形態)
図14は、本発明の第3実施形態である情報処理システムの概略構成を示すブロック図、
図15は第3実施形態である情報処理システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【0088】
本実施形態の情報処理システム2は、情報処理装置1と、この情報処理装置1と移動体通信網3及びインターネット4を介して通信可能に接続されたサーバ装置5とを備える。本実施形態の情報処理システム2における情報処理装置1の概略構成は上述の第1実施形態の情報処理装置1と略同一であり、機能及び動作が異なる。従って、同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0089】
図15は、本実施形態の情報処理システム2の機能構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の情報処理システム2は、上述した第1実施形態の情報処理装置1において、画像ファイル40を情報処理装置1内の第1の記憶部21aに格納する一方、楽曲ファイル41及び楽曲ルートテーブル42を、サーバ装置5の第2の記憶部32内に格納し、また、代表地点位置特定データ取得部26、楽曲ルートテーブル作成部27、抽出部29及び再生制御部30を、サーバ装置5の制御部31が備える点が異なる。そして、情報処理装置1の入力部22、出力部23及びサーバ装置5の入力部33、出力部34は、これら情報処理装置1及びサーバ装置5の間で情報の授受を行う。
【0090】
以上の構成において、情報処理装置1のファイル選択部24が、サーバ装置5の第2の記憶部32に格納されている楽曲ファイル41を検索し、情報処理装置1の出力部23にこの楽曲ファイル41のリストを表示する。表示されたリストの中から、ユーザによりいずれかの楽曲ファイル41が選択されると、選択入力信号が出力部23及び入力部33を介してサーバ装置5の制御部31に送信される。そして、サーバ装置5の再生制御部30が選択された楽曲ファイル41の楽曲再生用信号を生成して情報処理装置1に送信し、この楽曲再生用信号に基づいて楽曲ファイル41が情報処理装置1の出力部23により再生が開始されると、位置特定データ取得部25はその時点における現在位置特定データを取得し、この現在位置特定データをサーバ装置5に送信する。サーバ装置5の楽曲ルートテーブル作成部27は、情報処理装置1から送信された現在位置特定データを、現在位置特定データの経路の始点として楽曲ルートテーブル42に記述する。同様に、再生制御部30及び出力部23による楽曲ファイル41の再生が終了されると、位置特定データ取得部25はその時点における現在位置特定データを取得し、この現在位置特定データをサーバ装置5に送信する。サーバ装置5の楽曲ルートテーブル作成部27は、情報処理装置1から送信された現在位置特定データを、現在位置特定データの経路の終点として楽曲ルートテーブル42の始点領域82及び終点領域83にそれぞれ記述するとともに、楽曲ファイル41の楽曲IDをID領域63から読み出して、楽曲ID領域81に記述する。
【0091】
また、情報処理装置1のファイル選択部24により画像ファイル40が選択されると、制御部20が第1の記憶部21aを参照し、この画像ファイル40のID領域53に記述されたIDを抽出してこのIDをサーバ装置5に送信する。サーバ装置5の抽出部29は、IDが送信されたことに基づいて、情報処理装置1の第1の記憶部21a内に格納された、ユーザにより選択された画像ファイル40のGPS情報領域58を参照し、このGPS情報領域58に記述された位置特定データを抽出して入手する。次いで、抽出部29は、第2の記憶部32内の楽曲ルートテーブル42を検索し、位置特定データから所定距離内に始点または終点のいずれかが存在する現在位置特定データの経路を抽出する。そして、抽出部29は、抽出された現在位置特定データの経路の中から、画像ファイル40に最も関連が深いと考えられる特定の現在位置特定データの経路を決定し、第2の記憶部32内の楽曲ルートテーブル42を検索して、この特定の現在位置特定データの経路の経路に対応する楽曲ファイル41を抽出する。この後、抽出部29は、抽出された楽曲ファイル41を再生制御部30に送出し、再生制御部30は、楽曲再生用信号を情報処理装置1に送信し、この楽曲再生用信号は、選択された画像ファイル40とともに出力部23により再生される。
【0092】
従って、本実施形態によっても、上述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0093】
(変形例)
なお、本発明の情報処理装置1は、その細部が上述した各実施形態に限定されず、種々の変形例が可能である。一例として、上述の各実施形態では、情報処理装置1がカメラモジュール141を用いて被写体を撮像し、モジュールドライバ140により画像ファイル40を生成していたが、これに限らず、情報処理装置1以外の他の撮像装置、例えばデジタルスチルカメラにより撮像された画像ファイルを情報処理装置1の記憶部21内に取り込み、取り込んだ画像ファイルに対して上述の各実施形態と同様に楽曲ファイル41抽出動作を行ってもよい。
【0094】
また、情報処理装置1の制御部20が行う各種機能のうち、位置特定データ取得部25、代表地点位置特定データ取得部26、楽曲ルートテーブル作成部27、抽出部29、再生制御部30の少なくとも一つを、情報処理装置1の外にあるサーバ装置5に実行させ、このサーバ装置5と情報処理装置1との間の通信を行うことで、情報処理装置1とサーバ装置との共同作業により上述の各実施形態と同様の動作を行ってもよい。かかる例の一つについては、既に第3実施形態について説明しているが、これ以外にも、上述の第3実施形態において、第2の記憶部32内に画像ファイル40及び楽曲ファイル41を共に格納しておき、ユーザが情報処理装置1からサーバ装置5の第2の記憶部32内にある画像ファイル40の再生を指示すると、上述の第3実施形態と同様の動作を行わせてもよい。あるいは、情報処理装置1の第1の記憶部21a内に、画像ファイル40の閲覧用のサムネイル画像のみを格納しておき、このサムネイル画像に、サーバ装置5の第2の記憶部32内に格納された画像ファイル40へのアクセスのためのリンク情報等を関連付けておいてもよい。加えて、サーバ装置5はインターネット4を介して情報処理装置1と通信するのみならず、情報処理装置1とサーバ装置5とが同一の宅内ネットワーク内に配置されてもよい。
【0095】
そして、上述の各実施形態において、情報処理装置1を動作させるプログラムはROM11、内部ストレージ部17等に格納されて提供されていたが、不図示の光学ディスクドライブ、内部ストレージインタフェース170、USBコントローラ190、USBコネクタ191等を用いて、プログラムが格納されたDVD(Digital Versatile Disc)、USBフラッシュメモリ装置、メモリカード等を接続し、このDVD等からプログラムを情報処理装置1に読み込んで動作させてもよい。また、インターネット上の装置内にプログラムを格納しておき、移動体通信モジュール150を介してこのプログラムを情報処理装置1に読み込んで動作させてもよい。さらに、上述の各実施形態において、情報処理装置1は複数のハードウェア要素により構成されていたが、これらハードウェア要素の一部の動作をCPU10がプログラムの動作により実現することも可能である。