(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6128364
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】洗顔用ブラシ
(51)【国際特許分類】
A47K 7/02 20060101AFI20170508BHJP
A46B 15/00 20060101ALI20170508BHJP
A46D 1/00 20060101ALI20170508BHJP
【FI】
A47K7/02 B
A46B15/00 Z
A46D1/00 101
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2009-260433(P2009-260433)
(22)【出願日】2009年10月25日
(65)【公開番号】特開2011-87889(P2011-87889A)
(43)【公開日】2011年5月6日
【審査請求日】2012年10月22日
【審判番号】不服2015-20675(P2015-20675/J1)
【審判請求日】2015年11月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】509314998
【氏名又は名称】有限会社宮尾産業
(73)【特許権者】
【識別番号】509315009
【氏名又は名称】宮尾 昌己
(72)【発明者】
【氏名】宮尾 昌己
【合議体】
【審判長】
赤木 啓二
【審判官】
前川 慎喜
【審判官】
小野 忠悦
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭57−12934(JP,U)
【文献】
特許第3434700(JP,B2)
【文献】
実開平6−44429(JP,U)
【文献】
特開2007−236715(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3126850(JP,U)
【文献】
特開2000−201743(JP,A)
【文献】
特開2001−299627(JP,A)
【文献】
特開2005−95252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 7/00- 7/08
A46B 1/00-17/08
A46D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌に当てて用いる洗顔用ブラシであって、抗菌剤を練り込んだPBT(ポリブチレンテレフタレート)繊維の植毛部分が先端に向い細くなっていくテーパー状にした毛先のあるPBT繊維に、人工的にウェーブを付けて前記植毛部分に広がりができ空気が入り込んで泡立ちがよくなるようにし、前記テーパー状になったPBT繊維の毛先を揃え、丸く円柱状のハンドルに植毛し先端部をフラット又は扇形のタイプの形状にし、前記ハンドルにつり紐を付けたことを特徴とする洗顔用ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は洗顔用ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から洗顔料を泡立てて用いる洗顔用ブラシがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3114612号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洗顔時に獣毛では、刺激感が強すぎ、泡立ちも悪い
、又獣毛はそもそも臭いがあり水分を含んだ時に特に臭いが強くなる。
【0005】
獣毛は水に弱く、水分を含んだ時間が長いと劣化が早く進み毛抜け、毛切れし長期使用が困難である。獣毛はそもそもアミノ酸とタンパク質で形成されており、カビの発生が早い等衛生面に問題がある。
【0006】
獣毛は洗顔中に毛がからみ合いスムーズに洗顔しにくく毛切れ毛抜けの、原因にもなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
抗菌剤を練り込んだPBT(ポリブチレンテレフタレート)繊維の植毛部分が先端に向い細くなっていくテーパー状にした毛先のあるPBT
繊維に、獣毛に近い微妙なウェーブを付けて、前記テーパー状になったPBT繊維の毛先を揃え、丸く円柱状のハンドルに植毛し先端部をフラットな形状にしたり、扇形にしたりする。【0008】
テーパー状になったPBT繊維に獣毛に近い微妙なウェーブを
公知の
方法で人工的に付けることにより広がりのある洗顔ブラシにする。
【0009】
テーパー状になったPBT
繊維に抗菌剤を練り込み衛生的な洗顔ブラシにする。
【発明の効果】
【0010】
PBT繊維がテーパー状になり毛先を付けることにより獣毛より肌触りがよくなりPBT繊維に獣毛に近い微妙なウェーブを人工的につけることにより広がりができ空気が入り込み、泡立ちもよくなる。
【0011】
PBTに抗菌剤を練り
込まれた繊維を用いることによりカビ等の衛生面にも獣毛に比べ優れる
ものとする。【0012】
植毛部をPBT100(%)の繊維で構成することにより獣毛の独特な臭いもなくなり、耐久性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】この発明の実態形態における洗顔用ブラシを示した側面図である。
【
図5】植毛部の質量、ハンドル部分の構成をかえた洗顔用ブラシである。
【
図6】
図5より植毛部分、ハンドル部分をより小さくし鼻周辺専用の洗顔ブラシである。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0014】
図1〜
図6を用いて発明の実施形態を説明する。
【0015】
図1に、この発明の洗顔用ブラシ1を示すが1aは植毛部であり先端に向い細くなりテーパー状にした毛先のあるPBT繊維(ポリブチレンテレフタレート)を用いる。2のハンドル部分には水に強いアクリル樹脂を使う。ハンドル部に木材を使用すると水分により塗料が剥がれたり破損したりする。
【0016】
植毛部にはテーパー状になったPBT100(%)の繊維で構成し、獣毛に近い微妙なウェーブを人工的に付けることにより広がりができ空気が入り込み泡立ちがよくなり、臭いに関しても獣毛に比べてほとんどない。また抗菌剤を練り込むことによりカビ等、衛生面に優れている。獣毛ではカビの発生が早く衛生的に問題がある。
【0017】
獣毛は常に水分を含んだ状態にしておくと劣化が早く進み、毛切れ、毛抜けの問題があるが、テーパー状になったPBT100(%)の繊維で構成することにより耐久性にも優れる。
【0018】
PBT繊維には直径0.07(mm)、0.10(mm)、0.15(mm)のものがあり洗顔用には0.07(mm)で構成したものが一番肌触りがよく優れている。
【0019】
図2は
図1、1aの側面図から見たフラットな形状に対し1bのような扇型のタイプを作ることにより様々な人のニーズに応えることができる。
【0020】
図3、1cは平面図で、上から見た洗顔ブラシで丸く円柱形にすることにより手首のスナップが使え円を描きながら洗顔することにより泡立ちもよくなり汚れを早く落とすことができる。
【0021】
図4は
図1、植毛部の拡大図であり毛先に向い細くなっていく、テーパー状にした毛先のあるPBT繊維にすることにより肌触りがよくなり獣毛に近い微妙なウェーブを人工的に付けることにより広がりができ空気が入り込み泡立ちもよくなる。
【0022】
図1は直径26(mm)に対し長さ40(mm)のバランスが一番適している。
図5は直径17.5(mm)に対して長さ45(mm)のバランスが適している。
【0023】
図5は形状の大きさを変えることにより、価格面や様々な人のニーズに答えることが
できる。
図5、4aは、アルミ金具を使用し5aは、アクリル樹脂を使用しデザイン的な面でも工夫し使いやすい形態にした。
【0024】
図6は
図5よりさらに小さくし鼻周り専用のブラシを作り集中的に洗顔する構造である。4bはアルミ金具を使用し、5bはアクリル樹脂を使用している。
【0025】
図5、
図6の6a、6bは、つり紐を付けることにより乾燥性、利便性をたかめる。紐には、水に強いポリエステル系の紐を使う。
【産業上の利用可能性】
【0026】
この発明に係る洗顔用ブラシは以上の構成にしたので、一般家庭用として利用できる
のはもちろん理容店、エステサロン等、業務用としての利用価値もある。ニキビ対策の洗顔にも利用できる。
【符号の説明】
【0027】
1 洗顔用ブラシ
1a 植毛部
1b 植毛部
1c 植毛部
1d 植毛部
2 ハンドル
3 植毛部
4a アルミ金具部品
4b アルミ金具部品
5a ハンドル
5b ハンドル
6a つり紐
6b つり紐