(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子画像形成装置内の回転力駆動ヘッドと噛み合って回転駆動力を伝達するための回転力駆動アセンブリであって、ハブと、前記ハブを回転させるための回転動力受取部材と、前記ハブの一端に位置する側板とを備え、
前記側板に配置され且つ前記側板に対して移動する軸線偏位調整機構であって、前記回転動力受取部材と接続されたスライド部材、及び、前記側板と前記スライド部材との間に配置された第1弾性素子を含む軸線偏位調整機構をさらに備え、
前記回転動力受取部材は、前記軸線偏位調整機構によってはみ出し又は引き戻され、
前記軸線偏位調整機構の前記第1弾性素子は、前記回転力駆動アセンブリが外力の作用を受けていないときに、前記スライド部材に作用し、前記回転動力受取部材の軸線を前記ハブの軸線に対して平行偏位させ、
前記軸線偏位調整機構が外力の作用を受けているときに、前記回転動力受取部材の軸線が前記軸線偏位調整機構によって前記ハブの軸線と重なり、前記回転動力受取部材が前記ハブの軸線方向に沿ってはみ出して前記回転力駆動ヘッドと噛み合うことを特徴とする回転力駆動アセンブリ。
前記側板には、スライドレールが配置され、前記スライド部材は、前記スライドレールを介して前記側板と接続され、前記スライド部材には、前記スライドレールに対応するハンドルバーが配置され、前記ハンドルバー内には、前記第1弾性素子を配置するための配置溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記中間動力伝達部材は、第1端部球状部、第2端部球状部及び中間接続部を含み、前記第1端部球状部には、前記ハブと噛合可能な第1動力伝達部が設けられ、前記第2端部球状部には、前記回転動力受取部材と噛合可能な第2動力伝達部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記中間動力伝達部材と前記ハブとの間に配置された第2弾性素子をさらに備え、前記中間動力伝達部材は、前記ハブ内に配置され、前記スライド部材は、内孔を含み、前記回
転動力受取部材の一端は円筒部であり、前記円筒部は、前記スライド部材の内孔に対応していることを特徴とする請求項2に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記中間動力伝達部材と前記ハブとの間に配置された第2弾性素子をさらに備え、前記中間動力伝達部材は、前記ハブ内に配置され、前記スライド部材は、底面及び内孔を有し、前記回転動力受取部材は、前記内孔に対応するように配置され且つ前記内孔に対して軸方向に移動可能であり、前記底面は、前記中間動力伝達部材に当接し、前記底面が前記中間動力伝達部材に当接するときに前記中間動力伝達部材が引戻し状態に置かれることを特徴とする請求項2に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記回転動力受取部材の一端には、凹部が設けられ、前記中間動力伝達部材は、端部球状部を含み、前記バッファ部材は、前記凹部内に配置され、前記端部球状部は、前記バッファ部材に寄りかかり、前記回転動力受取部材及び前記中間動力伝達部材は、位置決めピン又はフックを介して接続されていることを特徴とする請求項7に記載の回転力駆動アセンブリ。
接続筒及び接続ピンをさらに備え、前記接続ピンは、前記接続筒の貫通孔を貫通して前記中間動力伝達部材と前記接続筒とを接続させ、前記接続筒と前記ハブとが接続されていることを特徴とする請求項2に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記接続筒及び前記ハブには、相互に対応するガイド機構が配置され、これによって、前記接続筒が前記ガイド機構に沿って前記ハブ内に取り付けられていることを特徴とする請求項9に記載の回転力駆動アセンブリ。
電子画像形成装置内の回転力駆動ヘッドからの回転駆動力を受け入れるための回転力駆動アセンブリであって、ハブと、前記ハブに配置され且つ前記ハブを回転するように駆動するための回転動力受取部材と、前記ハブの一端に位置する側板とを備え、
前記側板に配置され且つ前記側板に対して移動する軸線偏位調整機構であって、前記回転動力受取部材に対応するスライド部材、及び、前記側板と前記スライド部材との間に配置された第1弾性素子を含む軸線偏位調整機構をさらに備え、
前記軸線偏位調整機構は、前記回転動力受取部材を動作状態及び偏位状態にすることができ、
前記回転動力受取部材が前記動作状態に置かれる際に、前記回転動力受取部材の軸線が前記ハブの軸線と重なり、前記回転動力受取部材が前記ハブに対してはみ出し、
前記回転動力受取部材が前記偏位状態に置かれる際に、前記軸線偏位調整機構の前記第1弾性素子は、前記スライド部材に作用し、前記回転動力受取部材の軸線を前記ハブの軸線に平行偏位させ、前記回転動力受取部材を前記ハブに対して引き戻すことを特徴とする回転力駆動アセンブリ。
前記回転動力受取部材は、前記動作状態に置かれる際、前記電子画像形成装置内の前記回転力駆動ヘッドからの回転駆動力を受け入れ且つ前記ハブを回転させるように駆動することを特徴とする請求項12に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記回転動力受取部材は、前記動作状態に置かれる際、前記電子画像形成装置内の前記回転力駆動ヘッドと噛み合って回転動力を受け入れ、前記偏位状態に置かれる際、前記電子画像形成装置内の前記回転力駆動ヘッドとの噛合状態から離脱することを特徴とする請求項12又は13に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記回転動力受取部材と前記ハブとの間に配置された中間動力伝達部材をさらに備え、前記中間動力伝達部材は、前記回転動力受取部材が前記動作状態から前記偏位状態に移動する際に、前記ハブに対して偏振りを行うことを特徴とする請求項14に記載の回転力駆動アセンブリ。
前記回転動力受取部材と前記ハブとの間に配置された中間動力伝達部材をさらに備え、前記中間動力伝達部材は、前記回転動力受取部材が前記動作状態から前記偏位状態に移動する際に、前記ハブの軸方向に沿って移動することを特徴とする請求項14に記載の回転力駆動アセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1b】従来技術において干渉が発生する概略図である。
【
図2】従来技術における動力伝達機構が噛み合う過程を実現する概略図である。
【
図3】本発明に係るプロセスカートリッジの斜視図である。
【
図4】本発明に係るプロセスカートリッジの部分断面図である。
【
図5】本発明の実施形態1に係る取付概略図である。
【
図6】本発明の実施形態1に係る動力伝達部分の斜視図である。
【
図7】実施形態1に係る駆動アセンブリが初期状態に置かれる斜視図である。
【
図9】実施形態1に係る駆動アセンブリが動作状態に置かれる斜視図である。
【
図11a】実施形態1に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図11b】実施形態1に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図11c】実施形態1に係るプロセスカートリッジが正確な位置に取り付けられている概略図である。
【
図12a】実施形態1に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図12b】実施形態1に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図12c】実施形態1に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図14】実施形態2に係る動力伝達部分の構成図である。
【
図15】実施形態2に係る動力伝達部分が噛み合う横断面図である。
【
図16a】実施形態2に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図16b】実施形態2に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図16c】実施形態2に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図17a】実施形態2に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図17b】実施形態2に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図17c】実施形態2に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図19】実施形態3に係る動力伝達部分の構成図である。
【
図20a】実施形態3に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図20b】実施形態3に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図20c】実施形態3に係るプロセスカートリッジの取付過程の概略図である。
【
図21a】実施形態3に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図21b】実施形態3に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図21c】実施形態3に係るプロセスカートリッジの取外し過程の概略図である。
【
図22】実施形態4に係る回転動力受取部材及び中間動力伝達部材の構成図である。
【
図23】実施形態4に係る回転動力受取部材及び中間動力伝達部材の構成図である。
【
図24】実施形態4に係る回転動力受取部材及び中間動力伝達部材の動作概略図である。
【
図25】実施形態4に係る回転動力受取部材及び中間動力伝達部材の動作概略図である。
【
図26】実施形態5に係る駆動アセンブリの部分組立概略図である。
【
図27】実施形態5に係る駆動アセンブリの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、実施形態と共に本発明の技術的解決手段について詳細に説明する。
【0034】
<実施形態1>
図3〜
図12は、実施形態1に係る具体的な実施手段である。
【0035】
図3は、プロセスカートリッジ2の斜視図である。21は、プロセスカートリッジ2の縦方向の一端に配置された回転力駆動アセンブリである。当該駆動アセンブリ21は、感光素子の一端に配置されている。プロセスカートリッジ2の縦方向は、
図3のX座標方向である。感光素子は、プロセスカートリッジの縦方向に配置されている。そのため、感光素子の軸線方向は、X軸方向と同方向である。Y方向は、X方向に垂直なもう1つの方向であり、実施形態1においてプロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられる過程におけるプロセスカートリッジの取付方向である。Z方向は、X方向及びY方向にそれぞれ垂直な方向である。
【0036】
図4は、感光素子の軸線L1方向に沿って切断されたプロセスカートリッジの部分断面図である。
図4には、駆動アセンブリ21のプロセスカートリッジ2内での配置状況が明確に表示されている。
図4において、211は、プロセスカートリッジ2の縦方向にプロセスカートリッジ2内に配置された感光素子である。212は、感光素子の一端に配置された感光素子ハブである。感光素子ハブの外円周には、動力を伝達するためのはすば歯車が配置されている。感光素子ハブの内部には、キャビティが設けられている。感光素子と感光素子ハブとは、互いに固定・接続され、同軸に配置されている。213は、実施形態1に係る駆動アセンブリの中間動力伝達部材であり、214は、電子画像形成装置内に配置された回転力駆動ヘッドと噛み合って動力を伝達するための回転動力受取部材である。中間動力伝達部材213の一端は、感光素子ハブのキャビティ内に配置されており、且つ、感光素子ハブ212と噛み合って動力を伝達する。中間動力伝達部材213の他端は、
回転動力受取部材214と噛み合って動力を伝達する。215は、感光素子ハブ212の一端に配置された側板であり、216は、側板215に配置され且つ側板215に対して移動可能なスライド部材である。217は、スライド部材216を初期状態に復帰させることが可能な第1弾性素子である。
【0037】
回転動力受取部材214は、電子画像形成装置内の回転力駆動ヘッド11と噛み合った後、中間動力伝達部材213と介して動力を感光素子ハブ212に伝達し、感光素子211を回転させる。
【0038】
本発明に係る駆動アセンブリは、感光素子ハブ、中間動力伝達部材、回転動力受取部材、側板及び軸線偏位調整機構を備えている。軸線偏位調整機構は、側板に配置され且つ側板に対して移動可能であり、スライド部材及び第1弾性素子を含む。
【0039】
図5は、実施形態1に係る駆動アセンブリ21の組立分解図である。感光素子ハブ212は、感光素子211の端部に配置されている。中間動力伝達部材213は、一端が感光素子ハブ212と接続され、他端が回転動力受取部材214と接続されている。回転動力受取部材214は、動力を受け取るための嵌合爪2141、円筒部2142及びボス部2143を有する。ボス部2143は、回転動力受取部材214の離脱を防止するために用いられている。側板215は、感光素子ハブ212の一端に配置されている。側板215には、スライドレール2151が設けられている。スライド部材216は、側板215に配置されている。側板215は、感光素子ハブ212に対して移動しない。スライド部材216は、スライドレール2151に対応するハンドルバー2161を有する。ハンドルバー2161には、第1弾性素子217の配置溝2162がさらに設けられている。スライド部材216には、回転動力受取部材214に対応し且つ回転動力受取部材214を移動させることができる内孔2163が設けられている。内孔2163は、回転動力受取部材214における円筒部2142に対応する。円筒部2142は、内孔2163に対して感光素子の軸方向に移動することができる。また、実施形態1において、スライド部材216のハンドルバー2161及び第1弾性素子217は、押圧部材218を介して側板215のスライドレール2151内に制限されている。押圧部材218及び側板215は、互いに固定されるように配置され、或いは、側板215に押圧部材218が配置されている。スライドレール2151は、スライド溝又はキーであってよい。スライド部材216には、マッチングするスライド溝が対応するように配置されている。これによって、スライド部材216が側板215に対して移動することができる。
【0040】
図6は、中間動力伝達部材213と感光素子ハブ212及び回転動力受取部材214との接続関係を具体的に説明するための図である。
図6に示すように、感光素子ハブ212の内円周方向には、複数の受力柱2121が設けられている。中間動力伝達部材213は、第1端部球状部2131、第2端部球状部2133及び中間接続部2132を含む。第1端部球状部2131及び第2端部球状部2133には、第1動力伝達部21311及び第2動力伝達部21331がそれぞれ配置されている。第1動力伝達部21311及び第2動力伝達部21331は、中間動力伝達部材213の径方向にはみ出している。回転動力受取部材214の内部は中空である。回転動力受取部材214の端部には、動力を受け取るためであり、円周方向において対称に配置された嵌合爪2141が設けられている。回転動力受取部材214の内部には、内円周方向に沿って複数の受力部2144が設けられている。第1動力伝達部21311は、受力柱2121同士の隙間に配置されている。第2動力伝達部21331は、受力部2144同士の隙間に配置されている。中間動力伝達部材213は、感光素子ハブ212と回転動力受取部材214との間に制限されている。中間動力伝達部材213の2つの端部が球状部分であるため、中間動力伝達部材213は、感光素子ハブ212の軸線及び回転動力受取部材214の軸線に対して任意の角度で偏振りすることができる。第1動力伝達部21311が受力柱2121と噛み合って動力
を伝達し、第2動力伝達部21331が受力部2144と噛み合って動力を伝達する。
【0041】
図7〜
図10は、それぞれ駆動アセンブリが置かれた2つの状態についての説明図である。
図7は、駆動アセンブリが置かれた初期状態の斜視図であり、
図8は、
図7の断面図である。プロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられる前に、駆動アセンブリが
図7及び
図8に示す状態に置かれる。プロセスカートリッジが正確なに位置に取り付けられた後に、駆動アセンブリが
図9及び
図10に示す状態(動作状態)に置かれる。プロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられる前に、第1弾性素子217が自然に伸長する作用の下で、第1弾性素子217によってスライド部材216が初期状態に保たれる。つまり、スライド部材216の軸線L3及び感光素子ハブの軸線L1が偏位する状態である。さらに、回転動力受取部材214は、内孔2163内に維持される。回転動力受取部材214の軸線L3とスライド部材216の軸線L3とは同軸にある。このときの回転動力受取部材214も、スライド部材216と共に感光素子ハブの軸線L1に対して偏位する。つまり、軸線L1と軸線L3とは重ならず互いに平行となっている。中間動力伝達部材213は、感光素子ハブ212と回転動力受取部材214との間に制限され、且つ、当該両者と相互に対応する関係を有する。そのため、回転動力受取部材214が
図8に示す初期位置に置かれる際に、回転動力受取部材214によって中間動力伝達部材213が感光素子ハブの軸線L1に対して傾斜し、同時に回転動力受取部材214の軸線L3に対しても傾斜する。このとき、駆動アセンブリが初期状態に置かれ、中間動力伝達部材213の軸線L2が感光素子ハブの軸線L1及び回転動力受取部材214の軸線L3に対して傾斜する。つまり、L1とL2とL3との間にそれぞれ夾角が形成される。プロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられる過程において、スライド部材216は、プロセスカートリッジの取付方向とは逆の方向の外力Fの作用を受け、第1弾性素子217の弾性力に抗して、プロセスカートリッジの取付方向とは逆の方向にスライドレール2151内を移動する。このとき、回転動力受取部材214もスライド部材216と共に移動し、中間動力伝達部材213の位置が徐々に正される(即ち、L2とL1との間、及び、L2とL3との間の夾角の角度が徐々に小さくなる)。さらに、中間動力伝達部材213における回転動力受取部材と噛み合った一端は、回転動力受取部材に接近する。最後に、プロセスカートリッジが正確な位置に取り付けられた後に、外力Fが第1弾性素子217の弾性力に抗して第1弾性素子217を圧縮させることで、中間動力伝達部材213、回転動力受取部材214及びスライド部材216が
図9及び
図10に示した状態(即ち駆動アセンブリの動作状態)を保つ。このとき、中間動力伝達部材の軸線L2、回転動力受取部材の軸線L3及び感光素子ハブの軸線L1は、同軸を有する。また、プロセスカートリッジの取付の初期状態から動作状態までの過程において、中間動力伝達部材213が傾斜状態から正確な位置に正されることで、回転動力受取部材214がプロセスカートリッジの縦方向において一定の変位量を有し、つまり、回転動力受取部材214がプロセスカートリッジの縦方向においてはみ出すことができる。
【0042】
図11a〜
図11cは、プロセスカートリッジが電子画像形成装置への取付において、駆動アセンブリと回転力駆動ヘッドとが噛み合う過程の概略図である。
図11aにおいて、11は、電子画像形成装置内に配置された回転力駆動ヘッドであり、13は、回転力駆動ヘッド11の回転を駆動するための駆動ギアであり、12は、電子画像形成装置の右側壁であり、14は、電子画像形成装置の後側壁である。回転力駆動ヘッド11及び駆動ギア13は、両方共電子画像形成装置の右側壁12に配置される。141は、後側壁14におけるプロセスカートリッジの取付方向に向き合う内側面である。
図11aは、プロセスカートリッジが取り付けられる前に、駆動アセンブリが置かれた初期状態を示す。中間動力伝達部材213は、感光素子ハブの軸線L1及び回転動力受取部材214の軸線L3に対して傾斜している。回転動力受取部材214の軸線L3は、感光素子ハブの軸線L1に対して偏位している。また、第1弾性素子217が自然に伸長する状態に置かれることで、スライド部材216が初期状態に保たれる。このとき回転動力受取部材214は、引戻
し状態に置かれている。プロセスカートリッジが図示したY方向に取り付けられて電子画像形成装置の内側面141に徐々に接近する際に、回転動力受取部材214が終始引戻し状態に置かれているため、プロセスカートリッジが取り付けられる過程において、回転動力受取部材214が回転力駆動ヘッド11と干渉しない。プロセスカートリッジの取付が継続されるにつれて、スライド部材216の端面2161がまず電子画像形成装置の内側面141に接触し、内側面141がスライド部材161に対して力Fを作用させる。力Fの作用方向は、プロセスカートリッジの取付方向Y方向と反対であり。
図11bに示すように、このとき回転動力受取部材214と回転力駆動ヘッド11とは、同軸を有するが、相互の噛合はまだ実現されておらず、相互の干渉は存在せず、回転動力受取部材が引戻し状態に置かれている。プロセスカートリッジの取付がさらに継続されると、力Fによってスライド部材216がY方向の逆方向に感光素子211に対して移動し、回転動力受取部材214を介して中間動力伝達部材213の位置が徐々に正される。中間動力伝達部材213の位置正しの過程において、回転動力受取部材214がプロセスカートリッジの縦方向(即ち、
図11cに示したX方向)にはみ出す。
図11cは、プロセスカートリッジが正確な位置に取り付けられた状態、つまりプロセスカートリッジの動作状態である。このとき回転動力受取部材214と回転力駆動ヘッド11との噛合が実現され、回転力駆動ヘッド11、回転動力受取部材214及び中間動力伝達部材213はすべて感光素子ハブの軸線L1と同軸にある。電子画像形成装置が起動される際に、駆動ギア13が回転すると共に回転力駆動ヘッド11を回転させることによって、中間動力伝達部材213及び感光素子ハブ212が回転動力受取部材214を介して動力を感光素子に伝達して感光素子を回転させる。
【0043】
図12a〜
図12cは、プロセスカートリッジが電子画像形成装置から取り外される過程において、駆動アセンブリと回転力駆動ヘッドとが噛合状態から外れる過程の概略図である。
図12aに示すように、プロセスカートリッジが電子画像形成装置から取付方向(Y方向)の反対方向(即ち図示のY’方向)に取り外される。プロセスカートリッジが徐々に取り外される過程において、外力Fが徐々に小さくなる。そのため、第1弾性素子217が生成した弾性復元力(その方向は、プロセスカートリッジの取外し方向と逆)がスライド部材216に作用し、中間動力伝達部材213が偏振りし、
図12bに示すように、弾性素子が有する復元力によって、スライド部材216がスライドレール2151内においてプロセスカートリッジの取外し方向と逆の方向に移動する。その後、中間動力伝達部材の偏振りによって、回転動力受取部材214がX方向の逆方向(即ち図示のX’方向)に引き戻され且つ回転力駆動ヘッド11との噛合状態から離脱され、外力Fが徐々に小さくなってゼロとなる。
図12cに示すように、プロセスカートリッジの取外しが継続するにつれて、プロセスカートリッジが、電子画像形成装置との接触から完全に離脱される。
【0044】
実施形態1の方式によれば、プロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられる過程において、回転力駆動ヘッドとの干渉が生じない。プロセスカートリッジの取付及び取外しの際、スライド部材の端面が電子画像形成装置の内側面と接触している過程で、回転動力受取部材214は、プロセスカートリッジの取付方向には回転力駆動ヘッド11に対して移動せず、軸方向においてのみ回転力駆動ヘッド11に対して移動し、回転力駆動ヘッド11と噛み合い又は噛合状態から離脱する。このため、プロセスカートリッジの取付が円滑である。
【0045】
<実施形態2>
図13〜
図17は、本発明の実施形態2を示す図である。
【0046】
図13は、実施形態2に係る駆動アセンブリ22の組立図である。222は、感光素子ハブである。感光素子ハブ222は、軸線L1を有し、内部には、突出する非円柱状ピン
2221が設けられている。223は、中間動力伝達部材である。中間動力伝達部材223は、軸線L2を有する。軸線L2及び軸線L1が同軸及び非円形内孔2231を有する。中間動力伝達部材223の端部には、複数の突出部2232が設けられている。中間動力伝達部材223の外円周には、ボス面2233が設けられている。中間動力伝達部材223は、感光素子ハブ222内に配置され且つ内孔2231を介して感光素子ハブ内の非円柱状ピン2221と協働して動力を伝達する。中間動力伝達部材223と感光素子ハブ222との間には、第2弾性素子228が配置されている。第2弾性素子228の一端は、中間動力伝達部材223のボス面2233に当接し、第2弾性素子228の他端は、感光素子ハブ222の内部に当接している。側板225は、感光素子ハブ222の一端に配置され、プロセスカートリッジの筐体に対して固定されている。スライド部材226は、側板225に配置されている。側板225には、スライド溝が設けられている。配置状況は実施形態1と同様であり、スライド部材226は、内孔2262を有する。スライド部材226と側板225との間には、第1弾性素子227が配置されている。第1弾性素子227は、一端がスライド部材226に当接し、他端が側板225に当接している。第1弾性素子227は、スライド部材226に作用し、スライド部材226を感光素子ハブの軸線L1に対して偏位する初期状態に置く。スライド部材226の内底面には、斜面2263及び底面2264がさらに設けられている。斜面2263は、第1弾性素子227の作用の下で、中間動力伝達部材223の端部に作用して軸方向に移動させることができる。底面2264は、中間動力伝達部材223を引戻し状態に保たせることができる。224は、電子画像形成装置内に配置された回転力駆動ヘッドと噛み合って動力を伝達するための回転動力受取部材である。回転動力受取部材224は、軸線L3を有し、一端が動力受取部である。回転動力受取部材224の当該一端には、回転力駆動ヘッドと噛み合って動力を伝達することができる嵌合爪2241が配置されている。回転動力受取部材224の外円周には、ボス2242が設けられている。ボス2242は、スライド部材226の一端面に当接するために用いられる。ボス2242と動力受取部の首部2244とは、互いに接続されている。回転動力受取部材224の他端は円筒部2243である。円筒部2243は、スライド部材226の内孔2262に対応する。円筒部2243の円周方向には、複数の突柱部2245が設けられている(
図14に表示)。229は、一端がスライド部材226に固定配置され、他端が回転動力受取部材224の首部2244に嵌合された第3弾性素子である。
【0047】
図14は、中間動力伝達部材223と回転動力受取部材224とが噛み合って動力を伝達する具体的な構成図である。
図14に示すように、中間動力伝達部材223の内円周には、複数の突出部2232が設けられており、これに対応するように、回転動力受取部材224の外円周には、複数の突柱部が設けられている。中間動力伝達部材223と回転動力受取部材224とが噛み合う際に、突出部2232と突柱部2245とが互いに噛み合い、相互の動力伝達を実現することができる。
図15は、中間動力伝達部材223と回転動力受取部材224とが噛み合う際の、噛合部分の横断面図である。
【0048】
以下、実施形態2に係る駆動アセンブリのプロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられる過程及び電子画像形成装置から取り外される過程について詳細に説明する。
【0049】
図16a〜
図16cは、プロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられるときに駆動アセンブリと回転力駆動ヘッドとが噛み合う過程の概略図である。
図16aは、駆動アセンブリ22がプロセスカートリッジ2に取り付けられる過程に置かれた初期状態を示すである。中間動力伝達部材223は、スライド部材226の作用の下で引戻し状態を保ち、第2弾性素子228は、圧縮状態に置かれている。第1弾性素子227及びスライド部材226の作用の下で、回転動力受取部材224が感光素子ハブの軸線L1に対して偏位した状態を保つ。
図16bに示すように、プロセスカートリッジがY方向に電子画像形成装置内に取り付けられる際に、スライド部材226の端面2261がまず電子画像形成装置の内側面141に接触する。このとき、内側面141がスライド部材226に対してプロセスカートリッジの取付方向とは逆の方向の作用力Fを生成する。プロセスカートリッジの取付が継続することにつれて、力Fの作用によって、第1弾性素子227が徐々に圧縮され、スライド部材226が第1弾性素子227の弾性力に抗してプロセスカートリッジの取付方向の反対方向に相対的に移動し且つ回転動力受取部材224がプロセスカートリッジの取付方向の反対方向に相対的に移動するように駆動する。このとき、中間動力伝達部材がプロセスカートリッジの取付と共にプロセスカートリッジと共に電子画像形成装置の内側面に接近する。つまり、中間動力伝達部材223と回転動力受取部材224とが相対的に移動し、軸線L2と軸線L3とが互いに接近する。プロセスカートリッジの取付につれて、スライド部材226の移動の過程で、スライド部材226の底面2264が中間動力伝達部材223の端面との接触から徐々に離脱し、中間動力伝達部材223は、第2弾性素子228の復帰力の作用の下で、プロセスカートリッジの縦方向(即ち図示のX方向)にはみ出す。プロセスカートリッジが正確な位置に取り付けられる際に、
図16cに示すように、駆動アセンブリ22が動作状態に置かれる。中間動力伝達部材22
3は、第2弾性素子228の復帰力の作用を受けて、図示のX方向にはみ出して回転動力受取部材224と噛み合う。両者が噛み合った後、中間動力伝達部材は、はみ出し続け、回転動力受取部材224をX方向に一緒にはみ出させて電子画像形成装置内に配置された回転力駆動ヘッド11と噛み合わせる。このとき、感光素子ハブ222、中間動力伝達部材223,回転動力受取部材224及び回転力駆動ヘッド11は、すべて同軸に置かれている。電子画像形成装置が起動された後に、駆動ギア13の駆動によって、回転力駆動ヘッド11は、回転し、
回転動力受取部材224の嵌合爪2241との噛合によって動力を回転動力受取部材224に伝達する。回転動力受取部材224と中間動力伝達部材223との噛合、及び、中間動力伝達部材223と感光素子ハブとの間の噛合によって、回転動力が感光素子ハブに伝達される。これによって、感光素子ハブ222を介して感光素子を回転させる目的(感光素子ハブと感光素子との間は緊密な協働関係で且つ同軸である。)が実現される。
【0050】
図17a〜17cは、プロセスカートリッジが電子画像形成装置から取り外される際に、駆動アセンブリと回転力駆動ヘッドとが噛合状態から離脱する過程の概略図である。
図17aに示すように、プロセスカートリッジがプロセスカートリッジの取付方向の反対方向(即ち図示のY’方向)に取り外される。プロセスカートリッジの取外しにつれて、電子画像形成装置の内側面141がスライド部材226に対する力Fが徐々に小さくなってゼロとなり、スライド部材226が第1弾性素子227の復帰力の作用を受けプロセスカートリッジの取外し方向の反対方向に移動する。斜面2263が中間動力伝達部材223に作用して中間動力伝達部材223を軸線L1方向に引き戻すと同時に、第2弾性素子228が圧縮される。中間動力伝達部材223は、引戻し過程において、回転動力伝達部材224との噛合から離脱する。スライド部材226の底面2264と中間動力伝達部材223の端面とが当接するとき、中間動力伝達部材223は引戻し状態を保つ。
図17bに示すように、中間動力伝達部材223が回転動力受取部材224との噛合状態から離脱した後に、回転動力伝達部材224は、第3弾性素子229の作用の下で、X方向の逆方向(即ち図示のX’方向)に引き戻される。
図17cに示すように、プロセスカートリッジの取外しが継続するにつれて、プロセスカートリッジが、電子画像形成装置との接触から完全に離脱され、プロセスカートリッジが電子画像形成装置から完全に取り外される。
【0051】
<実施形態3>
図18〜
図21は、本発明の実施形態3を示す図である。
【0052】
図18は、実施形態3に係る駆動アセンブリ23の組立図である。232は、感光素子の縦方向の一端に配置された感光素子ハブであり、軸線L1を有し、内部には、キャビテ
ィが設けられ、底部2321がさらに設けられ、底部2321には、非円形孔2322が設けられている。233は、中間動力伝達部材であり、軸線L2を有し、感光素子ハブ232内に配置されており、感光素子ハブ232と同軸である。中間動力伝達部材233は、中間接続部材2331、端部接続部材2332及び挿入ピン2333の3つの部分を含む。挿入ピン2333は、中間動力伝達部材233に対して軸方向への位置決めを行うことができる。234は、回転動力受取部材であり、回転動力受取端部が設けられている。回転動力受取端部には、電子画像形成装置内に配置された回転力駆動ヘッドと噛み合って動力を伝達するための嵌合爪2341が配置されている。回転動力受取部材234の他端は、中間接続部材2331と接続された円筒部2343である。側板235は、感光素子ハブの一端に配置され、スライド部材236及びスライド溝がさらに設けられている。スライド部材236の側板235での配置状況は、実施形態1の配置状況と同様である。第1弾性素子237は、側板235とスライド部材236との間に配置され、一端が側板235に当接し、他端がスライド部材236に当接している。スライド部材236は、端面2361、内孔2362、内端面2363、斜面2364及び底面2365を有する。回転動力受取部材234は、スライド部材236に設けられた内孔2362内に貫通している。円筒部2343が内孔2362に対応し、回転動力受取部材234は、内孔2362に対して移動可能である。スライド部材236は、第1弾性素子237の作用を受け、感光素子ハブ232の軸線L1に対して偏位した状態を保つ。第2弾性素子238は、一端が感光素子ハブ232の底部2321に当接し、他端が中間動力伝達部材233の端部接続部材2332に当接している。スライド部材236が偏位状態に置かれる際に、スライド部材236の底面2365は、中間動力伝達部材233の一部に当接する。これによって、中間動力伝達部材233全体は、引戻し状態に置かれ、第2弾性素子238は、圧縮状態に置かれる。回転動力受取部材234と中間接続部材2331とが接続されているため、回転動力受取部材234も中間接続部材2331の引張を受け、引戻し状態に置かれる。
図18は、駆動アセンブリ23が置かれた初期状態を示す。
【0053】
図19は、中間動力伝達部材233と回転動力受取部材234との具体的な構成及び接続関係を示す。中間接続部材2331の両端には、位置決め作用を有する位置決めガイドレール(溝23311及び溝23312)が設けられている。当該2つの溝は、互いに垂直であり、T字形溝構造として設けられてよい。端部接続部材2232の一端には、溝23312に対応可能なキー23322が配置されている。キー23322は、対応するようにT字形キーである。端部接続部材2232の他端には、非円形筒23321が設けられている。非円形筒23321は、感光素子ハブ232内の非円形孔2322に対応して動力を伝達することができる。非円形筒23321には、挿入ピン2333を置くための孔23323が設けられている。回転動力伝達部材234の一端は、動力受取部であり、当該一端には、嵌合爪2341が設けられている。回転動力伝達部材234の他端には、T字形溝23311に対応可能なT字形キー2342が配置されている。中間接続部材2331と端部接続部材2332と回転動力伝達部材234との間の接続は、カップリングの機能を有する。T字形キーとT字形溝とは相対的に移動可能である。T字形は、位置決め作用を有し、部材間の相互離脱を防止することができる。
【0054】
実施形態3において、T字形溝を回転動力受取部材234及び端部接続部材2332のそれぞれに設け、対応するように中間接続部材2331の両端にT字形キーを設けてもよい。
【0055】
上述したT字形溝とT字形キーとの対応は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、ほかの実施形態であってよく、また、上記のT字形は、対称でなくてもよい。上記のキーと溝の接触とは、平面接触であってもよく、円弧面接触であってもよい。キーと溝とは、相対的に移動可能であると共に、各部材の軸線方向に一定の位置決め作用を有し、互いに協働して動力を伝達することができる。
【0056】
実施形態3において、非円形孔及び非円形筒は、互いに協働して動力を伝達するために用いられる。非円形孔は、四方形孔として設けられ、非円形筒は、四方形筒として設けられている。
【0057】
以下、実施形態3に係る駆動アセンブリのプロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられる過程及び電子画像形成装置から取り外される過程について詳細に説明する。
【0058】
図20a〜
図20cは、プロセスカートリッジが電子画像形成装置に取り付けられるときに、駆動アセンブリと回転力駆動ヘッドとが噛み合う過程の概略図である。
図20aは、駆動アセンブリ23の初期状態を示す。回転動力受取部材234の軸線はL3である。このとき、軸線L3は、感光素子ハブの軸線L1及び中間動力伝達部材の軸線L2に対して偏位している。プロセスカートリッジが図示のY方向に取り付けられ、駆動アセンブリが初期状態に置かれる際に、回転動力受取部材234は引戻し状態に置かれる。これによって、プロセスカートリッジが取り付けられる際に、回転動力受取部材234が電子画像形成装置内に配置された回転力駆動ヘッド11と干渉しない。
図20aに示すように、12は、電子画像形成装置の右側壁であり、14は、電子画像形成装置の後側壁である。回転力駆動ヘッド11は、右側壁12に配置されている。駆動ギア13は、回転力駆動ヘッド11を回転するように駆動するために用いられる。
図20bに示すように、プロセスカートリッジがY方向に取り付けられる際に、スライド部材236の端面2361は、まず電子画像形成装置の
内側面141に接触し、これによって、後側壁14がスライド部材236に対して作用力Fを生成する。プロセスカートリッジの取付が継続することにつれて、作用力Fの作用によって、スライド部材236は、プロセスカートリッジの取付方向の反対方向に移動し、第1弾性素子237を徐々に圧縮させる。スライド部材236がある程度移動した後に、その底面2365が中間接続部材2331との接触から離脱する。これによって、中間動力伝達部材233は、第2弾性素子238の復帰力の作用の下で、感光素子ハブの軸線L1の方向にはみ出し、同時に回転動力受取部材234をプロセスカートリッジの縦方向(即ち図示のX方向)にはみ出すように押し動かす。プロセスカートリッジが正確な位置に取り付けられた後に、回転動力受取部材234がはみ出し、電子画像形成装置内の回転力駆動ヘッド11と噛み合い、
図20cに示すように、つまり駆動アセンブリが動作状態に置かれる。電子画像形成装置が起動された後、駆動ギア13が回転力駆動ヘッド11及び回転動力受取部材234を回転するように駆動する。これによって、中間動力伝達部材を介して感光素子ハブ232を回転するように駆動し、最後に感光素子ハブ232を介してプロセスカートリッジ内に配置された感光素子を回転するように駆動する。このとき、感光素子231、感光素子ハブ232、中間動力伝達部材233、回転動力受取部材234及び回転力駆動ヘッド11の軸線は、ほぼ同軸に置かれる。
【0059】
図21a〜
図21cは、プロセスカートリッジが電子画像形成装置から取り外される際に、駆動アセンブリと回転力駆動ヘッドとが噛合状態から離脱する過程の概略図である。
図21aに示すように、プロセスカートリッジはプロセスカートリッジの取付方向の反対方向(即ち図示のY’方向)に電子画像形成装置から離脱される。プロセスカートリッジの移動につれて、後側壁14のスライド部材236に対する作用力Fが徐々に小さくなってゼロとなり、スライド部材236は、第1弾性素子237の復帰力の作用を受けて、プロセスカートリッジの取外し方向の反対方向に移動し、回転動力受取部材234を移動させるように駆動する。回転動力受取部材234を中間動力伝達部材233の軸線に対して偏位させる。また、スライド部材236の移動の過程において、スライド部材の斜面2364が中間動力伝達部材233における部分に当接する。これによって、中間動力伝達部材233が第2弾性素子238の弾性力に抗して引き戻される。また、中間動力伝達部材233がプロセスカートリッジと共に移動する過程において、回転動力受取部材234を
図21bに示したX’方向に引き戻すように駆動する。
図21bに示すように、駆動アセンブリ23が初期状態に復帰し、回転動力受取部材234が電子画像形成装置の回転力駆動ヘッド11との噛合状態から離脱し、そして、
図21cに示すように、プロセスカートリッジが電子画像形成装置からスムーズに取り外される。
【0060】
本発明に係る解決手段において、
図11a及び
図11bに示すように、電子画像形成装置内の回転力駆動ヘッド11の軸線L4から電子画像形成装置内の内側面141までの距離をh1とした場合に、回転動力受取部材214(224又は234)がプロセスカートリッジの縦方向にはみ出し、回転力駆動ヘッド11と噛み合って動力を伝達するため、両者間のスムーズの噛合を確保するために、回転動力受取部材の軸線L3からスライド部材216(226又は236)の端面2161(2261又は2361)までの距離h2を、h1と同じに設定する。電子画像形成装置内の回転力駆動ヘッド11の軸線L4から電子画像形成装置内の内側面141までの距離は、h1(即ち、軸線L4か
ら作用力Fの作用点までの距離)である。
【0061】
本実施形態によれば、プロセスカートリッジが電子画像形成装置の回転力駆動ヘッドと干渉せずに電子画像形成装置内にスムーズに取り付けられることで、プロセスカートリッジを正確な位置に取り付けることができる。
【0062】
<実施形態4>
図22〜
図25は、本発明の実施形態4を示す図である。
【0063】
実施形態4に係る駆動アセンブリは、実施形態1と同様の構成であり、実施形態1との相違点として、駆動アセンブリ21内に、バッファ部材99が追加されている。これによって、回転動力受取部材214と回転力駆動ヘッド11との接触及び噛合過程において、回転動力受取部材214が一定の圧力緩衝能力を有する。
【0064】
図22及び
図23に示すように、回転動力受取部材214の一端には、凹部214aが設けられており、回転動力受取部材214の外表面には、スライド溝214bが設けられている。中間動力伝達部材213の第2端部球状部2133の表面には、貫通孔2133aが設けられている。回転動力受取部材214と中間動力伝達部材213との接続関係は以下である。バッファ部材99は、凹部214a内に配置され、位置決めピン98を介して回転動力受取部材214のスライド溝214b及び第2端部球状部2133の貫通孔2133aを貫通する。回転動力受取部材214及び中間動力伝達部材213が組み立てられた後に、バッファ部材99は、軽微な圧縮状態に置かれる。これによって、バッファ部材99の弾力が終始回転動力受取部材214及び中間動力伝達部材213に作用する。
【0065】
図24及び
図25は、回転動力受取部材214と中間動力伝達部材213とが組み合わさった後の、中間動力伝達部材213の動作の概略図である。
図24は、回転動力受取部材214と中間動力伝達部材213とが組み合わさった後の、Y方向における断面図である。スライド溝214bの幅D1及び第2端部球状部2133の構造によって、中間動力伝達部材213の一端に取り付けられた位置決めピン98は、スライド溝214b内に制限される。中間動力伝達部材213は、回転動力受取部材214に対して偏振り運動を実現することができる。即ち、中間動力伝達部材213の軸線L2は、回転動力受取部材214の軸線L5に対して傾斜可能である。スライド溝214bの幅D1が大きければ大きいほど、中間動力伝達部材213の偏振り範囲R5が大きくなる。
図25は、回転動力受取部材214及び中間動力伝達部材213が組み立てられた後の、Z方向(Z方向はY方向にほぼ垂直)の断面図である。中間動力伝達部材213は、回転動力受取部材214に対して偏振り運動を実現することができる。即ち、中間動力伝達部材213は、位置決めピン98を巡って回転することができる。同様に、中間動力伝達部材213の軸線L2は
、回転動力受取部材214の軸線L5に対して傾斜可能である。回転動力受取部材214の凹部214aの内径D3によって、中間動力伝達部材213のスウィング可能な範囲が制限される。凹部214aの内径D3が大きければ大きいほど、中間動力伝達部材213の偏振り範囲R6が大きくなる。
【0066】
上述したバッファ部材99が駆動アセンブリ21での配置によって、回転動力受取部材214は、一定の圧力緩衝能力を有する。駆動アセンブリ21と回転力駆動ヘッド11との噛合過程(
図11a〜
図11cを参照)において、回転動力受取部材214がはみ出す。そのため、たとえ嵌合爪2141の頂端が伝達ピン111の最前端と建設的干渉又は相互のハード衝突を生ずる一定の確率を有していても、嵌合爪2141は、同時に伝達ピン111からの圧迫力によって回転動力受取部材214を中間動力伝達部材213に対して内部へ引っ込める移動を実現させ、伝達ピン111のさらなる相互干渉の発生を回避することができ、嵌合爪2141がバッファ部材99の伸縮弾力を頼りに一定の圧力緩衝を得ることで、ハード衝突による損傷が回避される。回転力駆動ヘッド11が運転開始する際に、伝達ピン111が回転するため、嵌合爪2141の頂端との接触が直ちに回避され、嵌合爪2141の受圧力がなくなる。回転動力受取部材214は、これ以上圧力を受けずにバッファ部材99からの弾力を得ることで、中間動力伝達部材213に対して外部へはみ出し、回転力駆動ヘッド11と噛み合って動力を受け取ることが実現される。
【0067】
上述したバッファ部材99は、ばね、弾性スポンジ又は弾性プラスチックであってよい。
【0068】
上述した位置決めピン98は、フック構造を使用して代替してよい。
【0069】
<実施形態5>
図26及び
図27は、本発明の実施形態5を示す図である。
【0070】
実施形態5に係る駆動アセンブリは、実施形態1又は実施形態4と同じ素子を備えており、相違点は、駆動アセンブリと感光ドラムの端部ギアとの接続方式である。具体的には、
【0071】
図26及び
図27に示すように、接続筒219は、内輪219b及び外輪219aを含んでよい。内輪219bと外輪219aとは、接続バーを介して接続されてよい。
【0072】
ここで、接続筒219の外輪219aには、外円錐歯219cが設けられている。即ち、接続筒219の外輪219aは1つの円錐斜面であり、円錐斜面に外円錐歯219cが設けられている。感光素子ハブ212の内輪212bには、外円錐歯219cにマッチングする内円錐歯212cが設けられている。即ち、感光素子ハブ212の内輪212bは逆円錐斜面であり、逆円錐斜面に内円錐歯212cが設けられている。外円錐歯219c及び内円錐歯212cは、上記のガイド機構として、接続筒219を感光素子ハブ212内に取り付けることができる。接続筒219は、感光素子ハブ212の内輪212b内に貫通している。外円錐歯219cは、内円錐歯212cとの噛合によって感光素子ハブ212を回転するように駆動する。外円錐歯219c及び内円錐歯212cは、接続筒219が感光素子ハブ212の内輪212b内を貫通する過程においてもガイドの役割を果たす。ここで、粘着又は溶接の方式を用いて接続筒219と感光素子ハブ212とを固定してもよく、接続筒219の内輪219bに第1嵌合爪219dを設けてもよい。接続筒219が上方から下方へ感光素子ハブ212の内輪212bを貫通する際に、第1嵌合爪219dは、感光素子ハブの内輪212bの下方から、内側から外側へ感光素子ハブ212の内輪212bに堅固に嵌合される。これによって、接続筒219は、感光素子ハブ212から離れ上方へ移動することができない。接続筒219における中間動力伝達部材21
3と接続された一端の外表面は、円筒面であってよい。円筒面には、接続ピン97を貫通するための貫通孔が設けられている。
【0073】
上記の技術的解決手段を採用して得られた接続筒219は、第1嵌合爪219dを介して感光素子ハブ212に堅固に嵌合される。接続筒219の外輪に外円錐歯219cを配置し、感光素子ハブ212の内輪に内円錐歯212cを配置する。これによって、外円錐歯219cと内円錐歯212cとの噛合方式を用いて、接続筒219が感光素子ハブ212へ回転トルクを伝達することが実現される。さらに、中間動力伝達部材213と接続筒219と感光素子ハブ212との堅固な接続が実現される。これによって、中間動力伝達部材213及び接続筒219が感光素子ハブ212から容易に離脱せず、駆動アセンブリの故障率が低下し、安定性が向上する。
【0074】
上記の技術的解決手段に基づいて、中間動力伝達部材213における第1端部球状部2131の貫通孔両端の開口の直径を貫通孔の直径より大きく設定してよい。
図27には、中間動力伝達部材213の断面図が示されている。貫通孔の両端は扇形である。これによって、中間動力伝達部材213と接続筒219との間の相対的な回転角度の範囲がより大きくなり、回転がよりスムーズになる。同様に、中間動力伝達部材213の第2端部球状部2133の貫通孔両端の開口の直径を貫通孔の直径より大きく設定してよい。貫通孔の両端は扇形に類似する形である。これによって、中間動力伝達部材213と接続筒219回転動力受取部材214との間の相対的な回転角度の範囲がより大きくなり、回転がよりスムーズになる。