(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているマーケティングリサーチにおいては、ユーザ端末に対して送信するアンケートが静止画像であり、ユーザの興味を惹きにくい興趣性の小さなものとなっている。これに対し、動画像はユーザの興味を惹き付ける力が大きく、ユーザが積極的に反応する期待がある。しかしながら、動画像は時間と共に画像が変化するため、ユーザが反応するタイミングを図ることが難しい問題がある。又、ユーザに対するアピールやクライアントに対する情報提供をリアルタイムで自動的に行うことが難しい問題も有している。
【0005】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、マーケティングリサーチに対して動画像を用いると共に、動画像に対するユーザの反応のタイミングを容易に得ることができ、アピールもリアルタイムで行うことが可能なマーケティングリサーチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のマーケティングリサーチ装置は、ネット通信回線や地上デジタル
からなる通信回線によって接続されたメインサーバ、ユーザ端末及びクライアントサーバからなり、前記ユーザ端末のクリックに基づいてマーケティングリサーチを行うマーケティングリサーチ装置であって、
前記メインサーバは、
ID、パスワード、メールアドレス、性別、年齢
からなるユーザの属性情報を備えたユーザ情報を格納したユーザデータベースと、
クライアントの名称、住所、商品やサービス、業務情報、URL
からなるクライアントの属性情報を備えたクライアント情報を格納したクライアントデータベースと、
動画像を複数格納した動画像データベースと、
再生中の動画像におけるオブジェクトに対する動画像内の特定位置を指定する特定位置情報を格納した特定位置情報データベースと、
ユーザ端末及びクライアントサーバからの信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信したユーザ端末からの信号を動画像配信要求のための第1クリックであるか、再生中の動画像の特定位置への第2クリックであるか、再生停止状態となっている動画像の停止解除クリックであるかを判別するクリック判別部と、
前記特定位置情報に対応したクライアントのURL及び特定位置情報に対応した広告情報を複数格納した広告情報データベースと、
前記クリック判別部が判別した第1クリックを第1クリック情報として記録すると共にユーザ端末による過去の第1クリック情報を蓄積して記録する第1クリック記録部と、
前記クリック判別部が判別した第2クリックを第2クリック情報として記録すると共にユーザ端末による過去の第2クリック情報を蓄積して記録する第2クリック記録部と、
前記第1クリック情報が入力されることにより、前記ユーザデータベース内のユーザ情報と、前記クライアントデータベース内のクライアント情報と、前記動画像データベース内の動画像と、前記特定位置情報データベース内の特定位置情報と、前記広告情報データベース内のURL及び広告情報と、前記第1クリック記録部内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、前記第2クリック記録部内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報とを照合、比較して動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末に合わせて選択する第1解析部と、
前記第2クリック情報が入力されることにより、前記ユーザデータベース内のユーザ情報と、前記クライアントデータベース内のクライアント情報と、前記動画像データベース内の動画像と、前記特定位置情報データベース内の特定位置情報と、前記広告情報データベース内のURL及び広告情報と、前記第1クリック記録部内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、前記第2クリック記録部内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報とを照合、比較してクライアント情報と動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末に合わせて選択する第2解析部と、
前記第1解析部が選択した動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末に送信する第1送信部と、
前記第2解析部が選択したクライアント情報と動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末に送信する第2送信部と、を備え、
前記第1解析部は前記第1クリック情報の入力に基づいた前記選択に加え、前記ユーザデータベース内のユーザ情報と、前記クライアントデータベース内のクライアント情報と、前記動画像データベース内の動画像と、前記特定位置情報データベース内の特定位置情報と、前記広告情報データベース内のURL及び広告情報と、前記第1クリック記録部内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、前記第2クリック記録部内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報との間で共通したリサーチ因子をピックアップしてレベル化することにより商品、サービスからなる売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合いからなる第1リサーチ情報をクライアントサーバ毎に作成し、
前記第2解析部は前記第2クリック情報の入力に基づいた前記選択に加え、前記ユーザデータベース内のユーザ情報と、前記クライアントデータベース内のクライアント情報と、前記動画像データベース内の動画像と、前記特定位置情報データベース内の特定位置情報と、前記広告情報データベース内のURL及び広告情報と、前記第1クリック記録部内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、前記第2クリック記録部内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報との間で共通したリサーチ因子をピックアップしてレベル化することにより商品、サービスからなる売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合いからなる第2リサーチ情報をクライアントサーバ毎に作成し、
前記第1送信部は前記第1解析部が選択した動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末に送信すると同時に、第1解析部が作成した前記第1リサーチ情報をクライアントサーバに送信し、
前記第2送信部は第2解析部が選択したクライアント情報と動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末に送信すると同時に、第2解析部が作成した前記第2リサーチ情報をクライアントサーバに送信することを特徴とする。
【0007】
上記構成において、
前記第1解析部は前記第1クリック情報が入力されたときのユーザ端末のGPS信号が入力され、このGPS信号の入力により前記動画像と特定位置情報と広告情報とをGPS信号に合わせて選択し、前記第2解析部は前記第2クリック情報が入力されたときのユーザ端末のGPS信号が入力され、このGPS信号の入力により前記クライアント情報と動画像と特定位置情報と広告情報をGPS信号に合わせて選択することが好ましい。
また、
前記第1解析部は前記第1クリック情報が入力されたときのユーザ端末のGPS信号が入力され、このGPS信号の入力により前記第1リサーチ情報をGPS信号に合わせて作成し、前記第2解析部は前記第2クリック情報が入力されたときのユーザ端末のGPS信号が入力され、このGPS信号の入力により前記第2リサーチ情報をGPS信号に合わせて作成することが好ましい。
また、
前記メインサーバは、前記特定位置情報を備えたオブジェクトと共に再生される吹き出しを複数格納する吹き出し格納部をさらに備え、前記第1解析部及び第2解析部は選択した動画像、特定位置情報、広告情報、クライアント情報に対応した吹き出しを前記吹き出し格納部から選択して前記特定位置情報に編集することが好ましい。
また、
前記吹き出し格納部は、前記吹き出しを前記ユーザデータベース内のユーザ情報、クライアントデータベース内のクライアント情報、特定位置情報データベース内の特定位置情報及び広告情報データベース内の広告情報に対応して格納することが好ましい。
また、
前記メインサーバは、前記第1送信部が送信した動画像又は第2送信部が送信した動画像の再生を一時停止し、その後におけるユーザ端末の動画像再生クリックがあったとき前記動画像の再生を再開する再生制御部をさらに備えていることが好ましい。
また、
前記吹き出しが前記特定位置情報となっていることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、動画像配信要求のユーザ端末の第1クリック情報及び再生中の動画像の特定位置へのユーザ端末の第2クリック情報をトリガーとして解析を行うため、ユーザの反応のタイミングと物品や人物、サービス等の売買対象物等に対するユーザの購買意欲や関心度合いを容易に得ることができる。又、ユーザに対しリアルタイムで自動的にアピールを行うことができると共に、クライアントに対しリアルタイムで自動的に情報提供を行うことができる。このため、将来的な流行を先取りしたアピールをユーザに対して行うことができ、ユーザの購買意欲や関心度合い等に関する情報を得たクライアントは流行を先取りした製品やサービスを開発することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。
図1は本発明の一実施形態のマーケティングリサーチ装置1を示すブロック図である。
【0011】
マーケティングリサーチ装置1は、メインサーバ2と、複数のクライアントサーバ3と、複数のユーザ端末4とがインターネット等のネット通信回線や地上デジタル等の通信回線5を介して接続されることにより形成されている。
【0012】
複数のクライアントサーバ3は物品やサービス等の売買対象物を提供する業者が備えるコンピュータであり、通信機能を備えている。ユーザ端末4は売買対象物に関心を有したユーザが有している端末であり、パソコン、携帯電話機、モバイル端末、TV、デジタル・サイネージその他の通信端末が用いられる。
【0013】
メインサーバ2はこの実施形態のマーケティングリサーチを行うためのコンピュータである。メインサーバ2は通信インターフェース11と、ユーザデータベース12と、クライアントデータベース13と、動画像データベース14と、特定位置情報データベース15と、広告情報データベース16と、第1クリック記録部17と、第2クリック記録部18と、タイマー19と、時間記録部20と、受信部21と、クリック判別部22と、第1解析部23と、第1送信部24と、第2解析部25と、第2送信部26と、吹き出し格納部27と、再生制御部28とを備え、これらがバス10によって相互に接続されている。
【0014】
通信インターフェース11はネット通信回線や地上デジタル等の通信回線5との通信を行うものである。
【0015】
ユーザデータベース12はユーザの属性情報を備えたユーザ情報を格納するデータベースである。ユーザの属性情報は、氏名、性別、年齢、電話番号、ユーザID、パスワード、メールアドレス、その他適宜の情報であり、この属性情報がそれぞれのユーザに対応付けたユーザ情報として格納されている。このユーザ情報はマーケティングリサーチに必要な情報となる。
【0016】
クライアントデータベース13はクライアントの属性情報を備えたクライアント情報を格納するデータベースである。クライアントの属性情報は、名称や氏名、住所、電話番号、商品やサービス、業務情報、URL、業種、担当者等、その他適宜の情報であり、この属性情報がそれぞれのクライアントに対応付けたクライアント情報として格納されている。このクライアント情報は、マーケティングリサーチに必要な情報となる。
【0017】
動画像データベース14はユーザ端末4に送信する動画像を複数格納するデータベースである。格納されるそれぞれの動画像はストーリーが一定の時間(例えば5分間)連続した画像である。例えば、人物がショッピングのために移動したり、ショップに立ち寄る一連のストーリーの動画像や、自動車が高速道路を目的地まで走行する一連のストーリーの動画像、その他の動画像を任意に格納することができる。動画像データベース14に格納される動画像は、メインサーバ2が作成し、ユーザ端末4に送信するものであっても良く、クライアントが作成してクライアントサーバ3からメインサーバ2を経由してユーザ端末4に送信するものであっても良く、さらに、クライアントが作成してクライアントサーバ3からユーザ端末4に送信するものであっても良い。かかる動画像は任意に更新が可能であり、これにより必要に応じた動画像への変更が可能となっている。
又、各動画像には動画像の検索と解析の手掛かりとなるキーワード等の情報が備わる。具体的には、動画像がワインをアピールする動画像であった場合、ワインをアピールする情報、例えば商品名、生産国・地域、製造者、製造方法、ヴィンテージ、タイプ、価格、味わい、風味、品質、適する食事、そのワインを販売するクライアント、動画像のテーマ(主題)やモチーフ(題材)など、その他適宜の情報が動画像には備わっている。
【0018】
特定位置情報データベース15は再生中の動画像で映し出されたオブジェクトに対し、動画像内における特定位置を指定する特定位置情報を格納するデータベースである。オブジェクトとしては、例えばめがね、腕時計、ネックレス、ワイン、自動車、人物、衣服、家具、その他の目的物や対象物が対応する。特定位置情報は動画像の画面中に表示されているオブジェクトの座標とすることができる。具体的には、動画像の画面で表示されている食品、飲み物、衣服、家具、玩具、乗り物、その他を特定位置情報とすることができ、ホテル、病院、演芸場、スポーツジムに関する施設、その他を特定位置情報とすることができる。これらの動画像における特定位置情報の設定は、例えば特許第3555083号公報に記載された手法によって行うことができる。
【0019】
広告情報データベース16は特定位置情報に対応したクライアントのURL及び特定位置情報に対応した広告情報を複数格納したデータベースである。広告情報は特定位置情報が指定された動画像内のオブジェクトに対応した情報であり、クライアントのURLの他、物品やサービスをアピールする情報及び物品やサービスの検索と解析に活用可能なキーワード等の情報である。広告情報としては、例えば、食品の場合には洋食又は和食、衣服の場合にはそのデザインや色合い、自動車の場合にはバンタイプやセダンタイプ等の車種や塗装色、ホテルの場合には部屋タイプや付帯サービス等を選択することができる。この広告情報においては、クライアントデータベース13のクライアント情報に対応付けて広告情報データベース16に格納することができる。この格納により広告情報とクライアントのURLとを関連付けることができ、例えばワインを広告情報とした場合には、例えば商品名、生産国・地域、製造者、製造方法、ヴィンテージ、タイプ、価格、味わい、風味、品質、適する食事などのワインに関する情報がアピール情報であり、このアピール情報とそのワインを販売するクライアントを関連付けることができる。
【0020】
第1クリック記録部17は動画像配信要求のためのユーザ端末からのクリックを第1クリック情報として記録する記録部である。このクリックはユーザ端末4で表示されている動画像配信要求ボタンに対してなされるものである。第1クリック情報は、第1クリックを入力したユーザ端末4と関連付けてユーザデータベース12または第1クリック記録部17へ記録することができる。また、第1クリック記録部17は現在の第1クリック情報を記録するのに加え、ユーザ端末4による過去の第1クリック情報を蓄積して記録する。これにより第1クリックについてのユーザ端末ごとの履歴とすることができ、ユーザ端末の関心度合いを把握することができる。
【0021】
第2クリック記録部18はメインサーバ2から送信された動画像を再生中におけるユーザ端末からのクリックを第2クリック情報として記録する記録部である。第2クリック情報は再生中の動画像内のオブジェクトに対する特定位置情報を備えた広告情報に対してユーザ端末4が行うクリックである。この第2クリック情報は、第2クリックを入力したユーザ端末4と関連付けてユーザデータベース12または第2クリック記録部18に記録することができる。また、第2クリック記録部18は現在の第2クリック情報を記録するのに加えて、ユーザ端末4による過去の第2クリック情報をユーザ端末4ごとに蓄積して記録する。これにより第2クリックについてのユーザ端末の履歴とすることができ、オブジェクトに対するユーザ端末の関心度合いを把握することができる。
【0022】
タイマー19は受信部に対する第1クリック情報または第2クリック情報の入力により時間計測を行う。これに加えてタイマー19は、第2クリック情報の入力により再生が一時停止状態となった動画像に対するユーザ端末4からの動画像再生クリックがあったとき、再生を再開した動画像の時間計測を行う。
【0023】
時間記録部20はタイマー19で計測した時間及び時刻を記録する。記録した時間及び時刻はクリックしたユーザ端末と関連付けてユーザデータベース12に格納することができる。
【0024】
受信部21はクライアントサーバ3やユーザ端末4からの信号を受信する。又、この実施形態において、受信部21はGPS信号を受信する。
【0025】
クリック判別部22は受信部21で受信したクリック信号を判別する。すなわち、クリック判別部22は受信したクリックが動画像配信要求のための第1クリックであるか、再生中の動画像の特定位置に対するユーザ端末4の第2クリックであるか、再生が一時停止状態となっている動画像の停止解除を要求するユーザ端末4からのクリックであるかを判別する。動画像配信要求の第1クリックの場合、クリック判別部22はその第1クリック情報を第1クリック記録部17、第1解析部23及びタイマー19に出力する。再生中の動画像の特定位置への第2クリックの場合、クリック判別部22はその第2クリック情報を第2クリック記録部18、第2解析部25,タイマー19に出力する。動画像の停止解除を要求するクリックの場合、クリック判別部22はそのクリック信号を再生制御部28及びタイマー19に出力する。
【0026】
この実施形態においては、クリック判別部22は第1クリック情報の入力及び第2クリック情報の入力と同時に受信部21で受信したGPS信号を判別する。GPS信号の判別は、本発明のマーケティングリサーチ装置1においては付加的要素であるが、GPS信号を判別することにより、ユーザ端末4の現在地を特定することができ、特定されたユーザ端末の現在地情報は第1解析部23での解析及び第2解析部25での解析の際にエリア情報として活用することができる。
【0027】
エリア情報の活用の態様としては、例えば受信部21で受信したGPS信号によってユーザ端末4の現在地が地区Aであり、第1解析部23又は第2解析部25で選択したクライアント情報又は広告情報が店舗Bであるとき、その広告情報は地区Aの店舗Bの情報となってユーザ端末4に出力される。
【0028】
第1解析部23はクリック判別部22からの第1クリック情報が入力され、入力された第1クリック情報に基づいて解析を行う。この解析は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報とを照合し、比較して動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末4に合わせて選択することによりなされる。
【0029】
例えば、10代の女性でパーティ用のワンピースをアピールする動画像に関するクリックがあった場合、第1解析部23はパーティ用のワンピースを要素としている動画像と特定位置情報と広告情報とを選択する。又、30代の男性でスポーツ型自動車をアピールする動画像を選択するクリックがあった場合、第1解析部23はスポーツ型自動車やその自動車の部品を要素している動画像と特定位置情報と広告情報とを選択する。
【0030】
第1解析部においては、以上の情報の照合、比較による選択に加え、商品、サービス等の売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合い等の第1リサーチ情報を作成することが可能である。この第1リサーチ情報は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報との間で共通したリサーチ因子をピックアップしてレベル化することにより作成される。リサーチ因子としては、例えば、ユーザ毎、商品毎、サービス毎等に設定したフラグを用いることができ、共通したリサーチ因子の数、共通したリサーチ因子の分布密度や分散状態等によりレベル化して第1リサーチ情報を作成するものである。このような手法により、例えば10代の女性でパーティ用のワンピースをアピールする動画像に関するクリックがあった場合、第1解析部23は上記選択に加え、クリックした10代の女性の物品やサービス等の売買対象物、人物等に対する購買意欲や関心度合い等の第1リサーチ情報を作成する。又、30代の男性でスポーツ型自動車をアピールする動画像を選択するクリックがあった場合、第1解析部23は上記選択に加え、クリックした30代男性の物品やサービス等の売買対象物、人物に対する購買意欲や関心度合い等の第1リサーチ情報を作成する。第1リサーチ情報は他の手法によって作成することも可能である。
【0031】
なお、受信部21で受信したGPS信号がある場合、第1解析部23はGPS信号に基づくユーザ端末4のエリア情報に合わせて上述した情報を選択する。これにより例えば地区Aの店舗Bの広告情報がユーザ端末4に送信される。
【0032】
第1送信部24は第1解析部23が選択した動画像と特定位置情報と広告情報をユーザ端末4に送信する。ユーザ端末4への送信はリアルタイムで自動的に行われる。この送信によりユーザ端末4が動画像と特定位置情報と広告情報を再生する。なお、第1解析部23が商品、サービス等の売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合い等の第1リサーチ情報を作成した場合においては、第1送信部24は第1解析部23が作成した第1リサーチ情報をクライアントサーバ3に送信する。この第1リサーチ情報の送信により、クライアントサーバ3はマーケティングリサーチ情報をリアルタイムで自動的に取得することができる。
【0033】
第2解析部25はクリック判別部22からの第2クリック情報が入力され、入力された第2クリック情報に基づいて解析を行う。この解析は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報とを照合し、比較してクライアント情報と動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末4に合わせて選択することによりなされる。
【0034】
例えば、10代の女性で再生中動画像内に映し出されているパーティ用のワンピースをクリックした場合、パーティ用のワンピースに関するクライアント情報がクライアントデータベース13から選択され、表示される。若しくは、パーティ用のワンピースをアピールする新しい動画像と特定位置情報と広告情報とが動画像データベース14と特定位置情報データベース15と広告情報データベース16とから選択され、ユーザ端末4に再生される。又、30代の男性で再生中動画像内に映し出されているスポーツ型自動車をクリックした場合、スポーツ型自動車やその自動車の部品を要素としているクライアント情報がクライアントデータベース13より選択され、ユーザ端末4に表示される。若しくは、スポーツ型自動車やその自動車の部品を要素としている新しい動画像と特定位置情報と広告情報が動画像データベース14と特定位置情報データベース15と広告情報データベース16より選択され、ユーザ端末4に再生される。なお、受信部21で受信したGPS信号がある場合、第2解析部25はGPS信号に基づくユーザ端末4のエリア情報に合わせて上述した情報を選択する。
【0035】
第2解析部25においては、以上の情報の照合、比較による選択に加え、商品、サービス等の売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合い等の第2リサーチ情報を作成することが可能である。この第2リサーチ情報は、第1リサーチ情報と同様に、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報との間で共通したリサーチ因子をピックアップしてレベル化することにより作成される。リサーチ因子としては、例えば、ユーザ毎、商品毎、サービス毎等に設定したフラグを用いることができ、共通したリサーチ因子の数、共通したリサーチ因子の分布密度、分散状態等によりレベル化して第1リサーチ情報を作成するものである。第2リサーチ情報の作成は、他の手法によって作成することも可能である。このような手法により、例えば10代の女性であって、再生中の動画像内に映し出されているパーティ用のワンピースをクリックした場合、第2解析部25は上記選択に加え、クリックした10代の女性の物品やサービス等の売買対象物、人物等に対する購買意欲や関心度合い等の第2リサーチ情報を作成する。又、30代の男性であって、再生中の動画像内に映し出されているスポーツ型自動車をクリックした場合、第2解析部25は上記選択に加え、クリックした30代男性の物品やサービス等の売買対象物、人物に対する購買意欲や関心度合い等の第2リサーチ情報を作成する。作成された第2リサーチ情報は、第2送信部26からクライアントサーバ3に送信される。この場合において、第2リサーチ情報と第1リサーチ情報とは異なっていても良く、同一内容であっても良い。なお、第2リサーチ情報は他の手法によって作成することも可能である。
【0036】
なお、受信部21で受信したGPS信号がある場合、第2解析部23はGPS信号に基づくユーザ端末4のエリア情報に合わせて上述した情報を選択し、第2リサーチ情報を作成する
【0037】
第2送信部26は第2解析部25が選択したクライアント情報、若しくは新しい動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末4に送信する。ユーザ端末4への送信はリアルタイムで自動的に行われる。この送信によりユーザ端末4がクライアント情報、若しくは新しい動画像と特定位置情報と広告情報を再生する。この場合、第2解析部25が商品、サービス等の売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合い等の第2リサーチ情報を作成したとき、第2送信部26は第2解析部25が作成した第2リサーチ情報をクライアントサーバ3に送信する。この第2リサーチ情報の送信により、クライアントサーバ3はマーケティングリサーチ情報をリアルタイムで自動的に取得することができる。
【0038】
吹き出し格納部27は動画像で表示される吹き出しを格納する。吹き出しは動画像ごと或いは一の動画像における画面ごとに設定されるものであり、このため多数の吹き出しが吹き出し格納部27に格納される。格納された吹き出しは特定位置情報に編集され、特定位置情報と共に再生される。この場合、吹き出しを広告情報を備えた特定位置情報として格納することができる。吹き出しを広告情報を備えた特定位置情報とした場合、ユーザ端末4が吹き出しに対するクリックを行うことにより、広告情報を備えた特定位置情報に対するクリックと同じように作用する。すなわち吹き出しへのクリックは、受信部21での受信後、クリック判別部22により第2クリックへの入力と判別され、入力された第2クリック情報に基づいてユーザデータベース12内のユーザの属性情報を備えたユーザ情報と、クライアントデータベース13に格納したクライアント情報と、動画像データベース14に格納した動画像と、特定位置情報データベース15に格納した特定位置情報と、広告情報データベース16に格納した広告情報と、過去のクリックによって第1クリック記録部17に格納された第1クリック情報と、過去のクリックによって第2クリック記録部18に格納された第2クリック情報とを第2解析部25で照合し、比較して解析し、解析結果に対応したクライアント情報をクライアント情報データベース13から選択、若しくは新しい動画像と特定位置情報と広告情報とを動画像データベース14、特定位置情報データベース15及び広告情報データベース16から選択する。
【0039】
ここで吹き出しへのクリックが合った場合、第2解析部25は上述した第2リサーチ情報を作成することも可能である。すなわち吹き出しへのクリックがあった場合、第2解析部25は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報との間で共通したリサーチ因子をピックアップしてレベル化することにより第2リサーチ情報を作成する。
【0040】
再生制御部28は、第1送信部24からの動画像のユーザ端末4への送信又は第2送信部26からの動画像のユーザ端末4への送信を一時停止する。これによりユーザ端末4側では動画像の再生の一時停止状態となる。タイマー19はこの一時停止状態の時間を計測し、時間記録部20はその時間を記録する。この一時停止状態に対しユーザ端末4から停止解除クリックがあったとき、再生制御部28は第1送信部24又は第2送信部26からの動画像の送信を再開する。この再開によりタイマー19は時間計測を停止する。時間記録部20は動画像の再生の一時停止時間を計測しているため、計測時間に基づいてユーザ端末4側における動画像や特定位置情報と広告情報を備えたオブジェクトへの関心度合いを把握することができる。
【0041】
次に、この実施形態の動作を
図2〜
図4により説明する。
【0042】
ステップS1ではユーザ端末4がメインサーバ2に対して動画像配信要求のためのクリック(第1クリック)を送信し、メインサーバ2では、この第1クリックの入力により、タイマー19が動画像再生時間の計測を開始する。そしてメインサーバ2においては、このクリックをクリック判別部22が第1クリック情報として判別し、第1クリック記録部17が第1クリック情報を格納する(ステップS2)。
【0043】
ステップS2に続くステップS3では、第1クリック情報に基づいて第1解析部23が第1の選択を行う。この第1の選択は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報とを照合、比較して動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末4に合わせて選択する。これと同時に、第1の選択では、上記情報の照合、比較によって判明した物品、サービス等の売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合い等の第1リサーチ情報をクライアントサーバ3に合わせて作成する。第1リサーチ情報の作成は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報との間で共通したリサーチ因子をピックアップしてレベル化することによりなされる。
【0044】
図3及び
図4は、ドライブを趣味とするユーザがユーザデータベース12に格納され選択された動画像57を示す。
図3はこの属性情報に対応して動画像データベース14から選択された動画像であり、2台の自動車51、52が高速道路上を左側から右側に向かって走行している動画像となっている。又、旅客機53が上空を右側から左側に向かって飛行している。この選択された動画像57はユーザ端末4に送信される(ステップS4)。
【0045】
メインサーバ2において、ステップS3によりクライアントサーバ3に合わせて作成した第1リサーチ情報をクライアントサーバ3に送信する(ステップS5)。この送信はステップS4の送信と同時に行われる。
【0046】
ユーザ端末4においては、
図3の自動車51,52の走行、旅客機53の飛行の動き及び周囲の景色の変化と共に再生される(ステップS6)。ここで自動車52及び旅客機53は特定位置情報が指定されておらず、これらのオブジェクトは特定位置情報データベース15に格納されていない。このため自動車52及び旅客機53の画像に対するユーザ端末4のクリックは無効となる。一方、自動車51は特定位置情報が指定され、特定位置情報データベース15に自動車51の特定位置情報が格納されており、ユーザ端末4は自動車51の画像をクリックすることができる。
【0047】
自動車51へのクリックはユーザ端末4による第2クリックであり、この第2クリック信号がメインサーバ2に送信され(ステップS7)、クリック判別部22によって第2クリック情報と判別される。そして、第2クリック記録部18が第2クリック情報を格納する(ステップS8)。
【0048】
次に、第2解析部25は第2クリック情報に基づいた第2の選択を行う。第2の選択は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報とを照合、比較してクライアント情報と動画像と特定位置情報と広告情報とをユーザ端末4に合わせて選択することにより行う。これと同時に第2の選択では、上記情報の照合、比較によって判明した物品、サービス等の売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合い等の第2リサーチ情報をクライアントサーバ3に合わせて作成する。第2リサーチ情報の作成は、ユーザデータベース12内のユーザ情報と、クライアントデータベース13内のクライアント情報と、動画像データベース14内の動画像と、特定位置情報データベース15内の特定位置情報と、広告情報データベース16内のURL及び広告情報と、第1クリック記録部17内の第1クリック情報及び蓄積した過去の第1クリック情報と、第2クリック記録部18内の第2クリック情報及び蓄積した過去の第2クリック情報との間で共通したリサーチ因子をピックアップしてレベル化することによりなされる。
【0049】
選択されたクライアント情報、若しくは動画像と特定位置情報と広告情報は第2送信部26によってクライアントのURLと共にユーザ端末4に送信される(ステップS10)。さらに情報の照合、比較によって判明した物品、サービス等の売買対象物に対するユーザの購買意欲や関心度合い等の第2リサーチ情報が第2送信部26からクライアントサーバ3に送信される(ステップS11)。
【0050】
ステップS10の送信によりユーザ端末4では広告情報が再生される(ステップS12)。
図4はこのときの再生状態を示し、クライアントサーバ3のホームページ55が自動車51及びその説明文54と共に表示される。このとき再生制御部28は
図3の動画像57の再生を一時停止し、タイマー19は第1クリックの入力によって計測を開始した動画像再生時間の計測を終了し、時間記録部20は計測した動画像再生時間を記録する。続けてタイマー19が動画像の再生を一時停止している時間計測を開始する。
図4においてはこの停止状態を破線で示している。
【0051】
ユーザ端末4においてはホームページ55に対するクリックを行うことができる。例えば、「次へ」ボタン61へのクリックを行うことにより、クライアントサーバ3の次画面に移行でき、「戻る」ボタン62へのクリックを行うことにより前画面に移行できる。又、ホームページ55にネットショップ機能が設定されている場合においては、ユーザがホームページの「決定」ボタン63をクリックすることにより(ステップS13)、自動車51を購入することができる。
【0052】
図4の画面においては「再生」ボタン64が表示されている。「再生」ボタン64は一時、再生を停止した動画像の再生ボタンであり、このボタン64をクリックすることにより(ステップS14)、メインサーバ2が
図3の像画像57に続く動画像の送信を再開し(ステップS15)、ユーザ端末4では、
図3の動画像57に続く動画像再生が再開される(ステップS16)。又、「再生」ボタン64へのクリックによりタイマー19は動画像の再生を一時停止している時間の計測を終了し、時間記録部20は計測した動画像の一時停止時間を記録する。
【0053】
以上の流れにより動画像57の再生が行われる。なお、タイマー19は動画像の再生時間の計測を開始する。
【0054】
図5は第1解析部23が動画像に対応した吹き出し格納部27から選択して動画像に編集した場合の再生状態を示す。高速道路上を走行中の自動車65に吹き出し65aが編集され、サービスエリアの売店66に吹き出し66aが編集されている。広告情報はこれらの吹き出し65a、66aに対応しており、ユーザ端末4が吹き出し65aをクリックすることにより自動車65aに関連したホームページが表示され、吹き出し66aをクリックすることにより売店66に関連した料理メニュー等のホームページが表示される。従って、吹き出し65a、66aへのクリックによりクライアントサーバ3との接続を行うことができる。