(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
初めに、
図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
【0018】
上述の通り、保守作業を実施する側、および保守を受ける側の双方にとって、効率的な保守を実現することに貢献するスケジューリング装置が望まれる。
【0019】
そこで、一例として、
図1に示すスケジューリング装置100を提供する。スケジューリング装置100は、点検情報管理部101と、保守時期推定部102と、点検予定制御部103と、を備える。
【0020】
点検情報管理部101は、点検情報を管理する。点検情報とは、保守対象機器の点検時に取得された情報を意味する。例えば、点検情報は、保守対象機器の使用実績に関する情報を含んでも良い。例えば、保守対象機器の使用実績に関する情報は、保守対象機器の稼働時間等の情報であっても良い。なお、保守対象機器は、単独の機器であっても良い。または、保守対象機器は、2以上の機器を含んで構成されるシステムであっても良い。
【0021】
また、保守対象機器の点検時に取得された情報は、定期点検時に取得された情報であっても良い。または、保守対象機器の点検時に取得した情報は、定期点検以外の時に取得された情報であっても良い。
【0022】
なお、定期点検とは、ハードウェアの点検、ソフトウェアの点検等を含む。ここで、ハードウェアの点検とは、例えば、保守対象機器を構成する部品の劣化度のチェック、消耗度のチェック、保守対象機器の動作チェック等である。また、ソフトウェアの点検とは、例えば、OS(Operating System)のチェック、コンピュータウィルスへの対策ソフトウェアの更新等である。
【0023】
そして、保守時期推定部102は、点検情報に基づいて、1又は2以上の保守対象部品に関して、各保守対象部品の保守推奨時期を推定する。ここで、保守対象部品とは、保守対象機器を構成する部品、保守対象機器を動作させるために必要な部品を意味する。
【0024】
また、保守推奨時期とは、保守対象部品の保守作業を実施することが望ましい時期を意味する。ここで、保守作業とは、保守対象部品の部品交換、補充等の作業を意味する。
【0025】
そして、点検予定制御部103は、1又は2以上の各保守対象部品の保守推奨時期に対して、所定の条件を満たすように、定期点検予定日を変更する。さらに、点検予定制御部103は、所定の条件を満たす保守推奨時期に対応する、当該保守対象部品の保守を、変更後の当該定期点検予定日に実施するようにスケジューリングする。
【0026】
つまり、スケジューリング装置100は、定期点検と、1又は2以上の保守対象部品の交換作業等と、が同日に行われるように、定期点検予定日を変更する。そのため、スケジューリング装置100は、定期点検と、部品の交換等が、連続して、異なる日に実施されることを回避することに貢献する。つまり、スケジューリング装置100は、保守作業を実施する側、および保守を受ける側の双方にとって、効率的な保守を実現することに貢献する。
【0027】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0028】
図2は、本実施形態に係るスケジューリングシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。スケジューリングシステム1は、スケジューリング装置10と、クライアント端末20と、を含んで構成される。スケジューリング装置10は、点検情報データベース11を含んで構成される。
【0029】
なお、
図2は、本実施形態に係るスケジューリングシステム1の全体構成を、
図2に示す構成に限定する趣旨ではない。例えば、
図2においては、簡単のため、クライアント端末20を1つ示しているが、これは、クライアント端末20を1つに限定する趣旨ではない。スケジューリング装置10は、ネットワーク30を介して、2以上のクライアント端末20と接続しても良い。
【0030】
クライアント端末20は、携帯電話、スマートフォン、PHS(Personal Handy-phone System)、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末であっても良い。例えば、クライアント端末20は、保守技術者が拠点とする事務所に設置された情報処理端末であっても良い。また、クライアント端末20は、各保守技術者の使用する情報処理端末であっても良い。クライアント端末20は、以下で説明する機能を実現できれば、その詳細は問わない。
【0031】
クライアント端末20は、ネットワーク30を介して、スケジューリング装置10と接続する。ここで、ネットワーク30は、電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)等を含む。ネットワークは各種の方式が存在するが、その詳細は問わない。
【0032】
クライアント端末20は、点検情報をスケジューリング装置10に送信する。例えば、保守技術者が顧客先を訪問し、点検作業後に、クライアント端末20を用いて、点検情報を入力しても良い。その場合、保守技術者は、クライアント端末20を用いて、顧客名、点検日時、保守対象部品等の使用実績情報等を、点検情報として入力しても良い。点検情報の詳細は後述する。
【0033】
スケジューリング装置10は、定期点検予定日を制御する。さらに、スケジューリング装置10は、定期点検予定日に、保守技術者が、定期点検以外の保守作業を行うようにスケジューリングする。
【0034】
具体的には、スケジューリング装置10は、クライアント端末20から点検情報を取得する。そして、スケジューリング装置10は、点検情報に基づいて、適切な定期点検予定日を決定する。さらに、スケジューリング装置10は、保守技術者が、定期点検と共に、定期点検以外の保守作業を、定期点検予定日に実施するようにスケジューリングする。そして、スケジューリング装置10は、変更後の定期点検予定日を含む、点検情報をクライアント端末20に通知する。
【0035】
点検情報データベース11は、点検情報を格納する。具体的には、点検情報データベース11は、クライアント端末20から受信した点検情報を格納する。
【0036】
図3は、スケジューリング装置10の内部構成の一例を示すブロック図である。スケジューリング装置10は、点検情報データベース11と、通信部12と、点検情報管理部13と、保守時期推定部14と、点検予定制御部15と、を含んで構成される。
図3は、簡単のため、本実施形態に係るスケジューリング装置10に関係するモジュールを主に記載する。
【0037】
図3に示す各モジュールは、スケジューリング装置10に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、スケジューリング装置10の処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
【0038】
以下、
図3に示す各モジュールに関して、詳細に説明する。
【0039】
通信部12は、通信処理を制御する。具体的には、通信部12は、クライアント端末20と、スケジュール装置10との通信処理を制御する。
【0040】
点検情報管理部13は、点検情報を管理する。また、点検情報管理部13は、通信部12を介して、点検情報を取得する。そして、点検情報管理部13は、取得した点検情報を点検情報データベース11に格納する。また、点検情報管理部13は、点検情報データベース11を参照し、各保守対象機器、及び各顧客に対応する点検情報を抽出する。
【0041】
点検情報データベース11は、1又は2以上の点検情報を格納する。特に、点検情報データベース11は、各保守対象機器に関して、機器識別情報と、部品識別情報と、使用実績情報と、定期点検予定情報と、を対応付けた点検情報を格納することが好ましい。点検情報は、テーブル形式であっても良い。なお、以下の説明では、点検情報のテーブルを、点検情報テーブルと呼ぶ。
【0042】
以下、点検情報の詳細について説明する。
【0043】
図4は、点検情報の一例を示す図である。なお、
図4は、点検情報を
図4に示す情報に限定する趣旨ではない。
【0044】
図4の場合、点検情報は、保守対象情報、点検履歴情報、使用実績情報、寿命情報、点検予定情報等を含む。
図4に示す各情報について、以下、詳細に説明する。
【0045】
まず、保守対象情報について説明する。
【0046】
保守対象情報は、顧客名、保守対象機器の顧客側の担当者、保守契約者、機器識別情報、部品識別情報等の情報を含む。機器識別情報とは、保守対象機器を識別するための情報を意味し、保守対象機器の名称、識別番号等の情報を含む。また、部品識別情報とは、保守対象部品を識別するための情報を意味し、各保守対象部品の名称、識別番号等の情報を含む。
【0047】
次に、点検履歴情報について説明する。
【0048】
点検履歴情報は、点検日時に関する情報、点検内容に関する情報を含む。また、点検履歴情報は、予定されていた点検に関する情報、及び予定外の点検に関する情報を含む。例えば、予定されていた点検とは、定期点検を意味する。また、予定外の点検とは、定期点検以外の点検を意味する。例えば、予定外の点検とは、障害の発生により実施した保守、修復作業等を含む。
【0049】
ここで、点検日時に関する情報とは、保守開始日、保守契約満了日、1又は2以上の定期点検実施日、予定外の1又は2以上の点検実施日等の情報を含む。
【0050】
また、点検内容に関する情報とは、1又は2以上の定期点検時の作業内容、1又は2以上の予定外の点検時の作業内容に関する情報を含む。
【0051】
次に、使用実績情報について説明する。
【0052】
使用実績情報は、保守対象部品の使用実績に関する情報を意味する。具体的には、使用実績情報は、保守対象部品の使用頻度、稼働時間、通電時間、及び消耗品の残量等の情報を含む。ここで、定期点検予定日と異なる日に実施された点検において取得された使用実績情報が、点検情報に含まれることが好ましい。
【0053】
例えば、保守対象機器が電子写真式プリンタである場合を考える。その場合、電子写真式プリンタの定着ローラの所定時間あたりの印刷枚数に基づいて、使用頻度、稼働時間等が算出されても良い。そして、クライアント端末20は、算出された使用頻度、稼働時間等を、使用実績情報としてスケジューリング装置10に送信しても良い。
【0054】
また、保守対象機器を運用する際に、UPS(Uninterruptible Power Supply;無停電電源装置)が使用される場合を考える。その場合、UPSに備えられた二次電池の蓄電量に基づいて、使用頻度、稼働時間、通電時間等が算出されても良い。そして、クライアント端末20は、算出された使用頻度、稼働時間等を、使用実績情報としてスケジューリング装置10に送信しても良い。
【0055】
また、保守対象部品が消耗品であり、1又は2以上の保守対象部品(消耗品)を常備しておく必要がある場合を考える。その場合、保守技術者が顧客先を訪問時に、消耗品の残量を確認する。そして、保守技術者は、消耗品の残量をクライアント端末20に入力しても良い。そして、クライアント端末20は、入力された消耗品の残量を、使用実績情報としてスケジューリング装置10に送信しても良い。
【0057】
寿命情報とは、保守対象機器、保守対象部品について、基準とする寿命に関する情報を意味する。例えば、寿命情報は、保守対象機器、保守対象部品の製品仕様として定められた寿命に関する情報であっても良い。または、寿命情報は、各顧客の保守対象機器、保守対象部品の使用経験に基づいて算出される、平均的な寿命に関する情報であってもよい。具体的には、寿命情報は、保守時期推定部14が推定する保守推奨時期の履歴に基づいて、算出されても良い。保守時期推定部14の詳細については後述する。なお、以下の説明では、基準とする寿命を基準寿命と呼ぶ。
【0058】
次に、点検予定情報について説明する。
【0059】
点検予定情報は、点検予定に関する情報を意味する。具体的には、点検予定情報は、1又は2以上の定期点検予定日、点検周期、定期点検時に実施する保守作業に関する情報を含む。保守作業に関する情報とは、定期点検時に補充、交換する保守対象部品の部品識別情報、補充数等の情報を含んでいることが好ましい。
【0060】
例えば、機器の保守契約が締結された場合、営業担当者等は、
図4に示す保守対象情報、寿命情報等をクライアント端末20に入力しても良い。そして、点検情報管理部13は、入力された保守対象情報等を取得し、取得した保守対象情報を含む点検情報を作成しても良い。そして、点検情報管理部13は、作成した点検情報を点検情報データベース11に登録しても良い。
【0061】
点検情報管理部13は、点検情報を作成した場合、定期点検予定日の初期値を決定しても良い。例えば、営業担当者等は、保守契約内容に応じた点検周期を、クライアント端末20に入力しても良い。そして、点検情報管理部13は、入力された点検周期を含む点検情報を、クライアント端末20から取得しても良い。そして、点検情報管理部13は、入力された点検周期に基づいて、定期点検予定日の初期値を決定しても良い。
【0062】
または、点検情報管理部13は、保守対象部品の基準寿命に基づいて、点検周期、及び定期点検予定日の初期値を算出しても良い。
【0063】
また、保守技術者は、点検作業後に、
図4に示す点検履歴情報、使用実績情報等を、クライアント端末20に入力しても良い。そして、点検情報管理部13は、入力された点検履歴情報等を取得し、対応する点検情報に登録しても良い。
【0064】
保守時期推定部14は、点検情報に基づいて、1又は2以上の保守対象部品に関して、各保守対象部品の保守推奨時期を推定する。ここで、保守推奨時期は、保守対象部品の消耗具合等に応じて異なる。そこで、保守時期推定部14は、使用実績情報に基づいて、1又は2以上の保守対象部品の保守推奨時期を推定しても良い。具体的には、保守時期推定部14は、保守対象部品の稼働時間、通電時間等に基づいて、保守推奨時期を推定しても良い。
【0065】
また、保守時期推定部14は、各保守対象部品の基準寿命、及び使用実績情報に基づいて、当該各保守対象部品の保守推奨時期を推定しても良い。そこで、保守時期推定部14は、各保守対象部品の使用実績情報と、当該保守対象部品の基準寿命との比較結果に基づいて、当該保守対象部品の保守推奨時期を推定しても良い。
【0066】
また、寿命情報において、所定の保守対象部品について、当該保守対象部品の製造時に決定された、基準とする使用頻度に関する情報(以下、基準使用頻度と呼ぶ)が含まれるとする。その場合、保守時期推定部14は、使用実績情報として取得された使用頻度と、基準使用頻度と、の差分に基づいて、保守推奨時期を決定しても良い。
【0067】
具体的には、保守対象部品の使用頻度が、当該保守対象部品の製造時に想定された使用頻度より低い場合、当該保守対象部品の寿命は、当該保守対象部品の基準寿命より長い。そこで、その場合、保守時期推定部14は、当該保守対象部品の保守推奨時期を予め想定された時期より早くするように、保守推奨時期を推定することが好ましい。
【0068】
一方、保守対象部品の使用頻度が、当該保守対象部品の製造時に想定された使用頻度より高い場合、当該保守対象部品の寿命は、当該保守対象部品の基準寿命より短い。そこで、その場合、保守時期推定部14は、当該保守対象部品の保守推奨時期を予め想定された時期より遅くするように、保守推奨時期を推定することが好ましい。
【0069】
なお、以下の説明では、保守対象部品の保守を推奨する周期を、保守推奨周期と呼ぶ。また、寿命情報は、テーブル形式であっても良い。以下の説明では、寿命情報のテーブルを、寿命情報テーブルと呼ぶ。
【0070】
点検予定制御部15は、1又は2以上の保守対象部品の保守推奨時期に対して、所定の条件を満たすように、定期点検予定日を変更する。さらに、点検予定制御部15は、所定の条件を満たす保守推奨時期に対応する、保守対象部品の保守を、変更後の当該定期点検予定日に実施するようにスケジューリングする。つまり、点検予定制御部15は、保守対象部品の交換等の保守作業、及び定期点検作業の作業効率がともに上がるように、定期点検予定日を決定する。
【0071】
例えば、点検予定制御部15は、1又は2以上の保守対象部品の保守推奨時期に対して、所定の第1の期間内となるように定期点検予定日を変更しても良い。そして、点検予定制御部15は、第1の期間内の保守推奨時期に対応する保守対象部品の保守を、変更後の当該定期点検予定日に実行するようにスケジューリングする。
【0072】
または、点検予定制御部15は、1又は2以上の基準とする部品(以下、基準部品と呼ぶ)の保守推奨時期に基づいて、定期点検予定日を決定しても良い。その場合、点検予定制御部15は、基準部品の保守推奨時期に対して、所定の第1の期間内となるように定期点検予定日を変更しても良い。
【0073】
点検予定制御部15は、1又は2以上の保守対象部品のうち、最も寿命の短い部品を、基準部品として選択しても良い。その場合、点検予定制御部15は、1又は2以上の保守対象部品のうち、最も寿命の短い部品の保守推奨時期に基づいて、定期点検予定日を決定しても良い。
【0074】
例えば、保守技術者等が、障害の発生等のために、予定外の点検を実施したとする。その際、保守技術者等が部品を交換したとする。そして、保守技術者等が、部品の交換日等を、点検情報としてスケジューリング装置10に登録したとする。その場合、保守時期推定部14は、交換された部品の交換日、及び当該部品の寿命情報に基づいて、当該部品の保守推奨時期を推定する。そして、点検予定制御部15は、交換された部品の保守推奨時期を含めて、最も寿命の短い部品の保守推奨時期に基づいて、定期点検予定日を決定しても良い。
【0075】
または、点検予定制御部15は、予め、1又は2以上の保守対象部品から、基準部品を選択しておいても良い。その場合、点検予定制御部15は、選択した基準部品の保守推奨時期に基づいて、定期点検予定日を決定しても良い。
【0076】
例えば、保守対象機器が、コンデンサを使用したスイッチング電源を備える機器であるとする。その場合、点検予定制御部15は、コンデンサを使用したスイッチング電源を、予め、基準部品として選択しておいても良い。そして、保守時期推定部14は、コンデンサを使用したスイッチング電源の寿命情報に基づいて、保守推奨時期を推定しても良い。
【0077】
または、保守対象機器が電子写真式プリンタであるとする。その場合、点検予定制御部15は、電子写真式プリンタの感光ドラムを、予め基準部品として選択しておいても良い。そして、保守時期推定部14は、電子写真式プリンタの感光ドラムの使用実績情報に基づいて、保守推奨時期を推定しても良い。
【0078】
そして、点検予定制御部15は、1又は2以上の保守対象部品の保守推奨時期と、定期点検予定日との差分が、所定の第2の期間以下の保守対象部品を抽出しても良い。そして、点検予定制御部15は、抽出された当該保守対象部品のうち、1又は2以上の保守対象部品の保守推奨時期と、定期点検予定日との差分が、所定の第1の期間内となるように、定期点検予定日を変更しても良い。
【0079】
そして、クライアント端末20は、基準部品に関する情報を含む点検情報を、スケジューリング装置10に送信しても良い。
【0080】
そして、点検予定制御部15は、変更した定期点検予定日を、対応する保守対象機器の点検情報に登録する。さらに、点検予定制御部15は、定期点検予定日を変更した場合、変更後の当該定期点検予定日に基づいて、点検周期を更新しても良い。その場合、点検予定制御部15は、変更後の当該点検周期を点検情報に登録することが好ましい。
【0081】
図5は、点検情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示す点検情報テーブルは、「顧客名」、「機器識別情報」、「点検周期」、「点検実施日」の対応関係を示す。さらに、
図5に示すように、点検情報テーブルは、各保守対象機器に関して、「備考」に関する情報を含んでもよい。なお、
図5は、点検情報テーブルを、
図5に示す形式に限定する趣旨ではない。
【0082】
例えば、
図5に示す点検情報テーブルは、保守対象機器「AAA機器」が、顧客名「A社」、点検周期「6ヶ月」、点検実施日「2013/10/01」(2013年10月1日)であることを示す。ここで、点検情報管理部13は、点検周期、点検実施日に基づいて、2013年10月1日の6ヶ月後、即ち、2014年4月1日を、次の定期点検予定日の初期値として算出しても良い。
【0083】
図6は、寿命情報テーブルの一例を示す図である。具体的には、
図6に示す寿命情報テーブルは、「機器識別情報」、「部品識別情報」、「保守推奨周期」の対応関係を示す。さらに、
図6に示すように、寿命情報テーブルは、各保守対象部品に関して、「備考」に関する情報を含んでも良い。なお、
図6は、寿命テーブルを
図6に示す形式に限定する趣旨ではない。
【0084】
例えば、
図6に示す寿命情報テーブルは、保守対象部品「部品p」が、保守対象機器「AAA機器」の部品であり、保守推奨周期「6ヶ月」であることを示す。ここで、保守時期推定部14が各保守対象部品の基準寿命、及び使用実績情報に基づいて、当該各保守対象部品の保守推奨時期を推定したとする。その場合、保守時期推定部14は、推定された保守推奨時期に基づいて、保守推奨周期を更新することが好ましい。そして、点検情報管理部13は、更新された保守推奨周期を、寿命情報テーブルに登録しても良い。
【0085】
次に、スケジューリングシステム1の動作について説明する。
【0086】
まず、定期点検予定日を更新する処理について説明する。
【0087】
図7は、定期点検予定日を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【0088】
ここで、クライアント端末20において、点検情報の入力モードが実行されているとする。その場合、ステップS1において、点検情報が入力されたか否かを、クライアント端末20は判断する。点検情報が入力された場合(ステップS1のYes分岐)には、クライアント端末20は点検情報をスケジューリング装置10に送信する(ステップS2)。一方、点検情報が入力されていない場合(ステップS1のNo分岐)には、クライアント端末20は、点検情報が入力されたか否かの判断(ステップS1)を繰り返す。または、点検情報が入力されていない場合(ステップS1のNo分岐)には、クライアント端末20は、点検情報の入力モードを終了しても良い。
【0089】
クライアント端末20が点検情報をスケジューリング装置10に送信した場合(ステップS2)には、スケジューリング装置10は点検情報を受信する(ステップS3)。具体的には、点検情報管理部13は、通信部12を介して、クライアント端末20から点検情報を取得する。
【0090】
そして、保守時期推定部14は、受信した点検情報に含まれる使用実績情報等に基づいて、1又は2以上の保守対象部品の保守推奨時期を推定する(ステップS4)。そして、点検予定制御部15は、1又は2以上の保守対象部品の保守推奨時期に基づいて、定期点検予定日を変更する(ステップS5)。
【0091】
そして、点検予定制御部15は、変更後の定期点検予定日に基づいて、定期点検をスケジューリングする(ステップS6)。さらに、点検予定制御部15は、定期点検と共に、所定の条件を満たす保守対象部品の保守をスケジューリングする。そして、点検予定制御部15は、対応する保守対象機器の点検情報に、変更後の定期点検予定日を登録する。
【0092】
そして、ステップS7において、点検予定制御部15は、通信部12を介して、変更後の点検予定情報をクライアント端末20に通知する。クライアント端末20は、変更後の定期点検予定情報の通知を受信する(ステップS8)。
【0093】
次に、登録された点検情報を参照する処理について説明する。
【0094】
図8は、登録された点検情報を参照する処理の一例を示すフローチャートである。
【0095】
ここで、クライアント端末20において、点検情報を参照するモードが実行されているとする。その場合、ステップS101において、点検情報を要求する操作が行われたか否かを、クライアント端末20は判断する。
【0096】
点検情報を要求する操作が行われていない場合(ステップS101のNo分岐)には、クライアント端末20は、点検情報を要求する操作が行われた否かの判断(ステップS101)を繰り返す。または、点検情報等を要求する操作が行われていない場合(ステップS101のNo分岐)には、登録された点検情報を参照する処理を終了しても良い。
【0097】
一方、点検情報を要求する操作が行われた場合(ステップS101のYes分岐)には、要求する点検情報に対応する、保守対象情報が指定されたか否かを、クライアント端末20は判断する(ステップS102)。
【0098】
保守対象情報が指定された場合(ステップS102のYes分岐)には、クライアント端末20は、要求する点検情報に対応する保守対象情報をスケジューリング装置10に送信する(ステップS103)。そして、スケジューリング装置10は、保守対象情報を受信する(ステップS104)。具体的には、点検情報管理部13は、通信部12を介して、保守対象情報を取得する。
【0099】
一方、保守対象情報が指定されていない場合(ステップS102のNo分岐)には、クライアント端末20は、保守対象情報が指定されたか否かの判断(ステップS102)を繰り返す。
【0100】
そして、スケジューリング装置10が保守対象情報を受信した場合(ステップS104)には、点検情報管理部13は、受信した保守対象情報をキーとして、点検情報データベース11から、点検情報を検索する(ステップS105)。
【0101】
そして、点検情報管理部13は、通信部12を介して、検索結果として取得した、点検情報をクライアント端末20に通知する(ステップS106)。クライアント端末20は、点検情報の通知を受信する(ステップS107)。そして、クライアント端末20は、受信した点検情報の画面表示、印刷等の処理を実行しても良い。
【0102】
以上のように、本実施形態に係るスケジューリング装置10は、点検作業時に取得した点検作業に基づいて、定期点検予定日を変更する。さらに、本実施形態に係るスケジューリング装置10は、定期点検日に、定期点検とともに、定期点検以外の保守作業を実施するように、スケジューリングする。従って、本実施形態に係るスケジューリング装置10は、保守作業を実施する側、及び保守を受ける側の双方にとって、効率的な保守を実現することに貢献する。
【0103】
また、本実施形態に係るスケジューリング装置10は、保守対象機器の使用状況に基づいて、保守対象部品の保守推奨時期を推定する。また、本実施形態に係るスケジューリング装置10は、契約当初の保守予定日以外の時であっても、定期点検、及び保守作業を実施するようにスケジューリングする。従って、本実施形態に係るスケジューリング装置10は、保守対象機器の使用状況に応じて、定期点検、及び定期点検以外の保守作業を、同日に実施することに貢献する。
【0104】
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0105】
本実施形態は、定期点検予定日を更新するとともに、定期点検予定日までに行う準備作業をスケジューリングする形態である。なお、本実施形態における説明では、第1の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、第1の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0106】
図9は、本実施形態に係るスケジューリングシステム1aの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すスケジューリングシステム1と、
図9に示すスケジューリングシステム1aとの相違点は、
図9に示すスケジューリングシステム1aは、パーツセンター倉庫41、パーツセンター端末42、事務所倉庫51、資料データベース61を含む点である。
【0107】
なお、
図9においては、クライアント端末20a、パーツセンター倉庫41、パーツセンター端末42、事務所倉庫51を、夫々、1つ示しているが、これは、パーツセンター端末42等を1つに限定する趣旨ではない。スケジューリングシステム1aは、2以上のクライアント端末20a、2以上のパーツセンター倉庫41、2以上のパーツセンター端末42、2以上の事務所倉庫51を含んでいても良い。
【0108】
パーツセンター倉庫41は、部品、工具等の在庫を保管する。パーツセンター端末42は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン等の情報処理端末である。パーツセンター端末42は、ネットワーク31を介して、スケジューリング装置10aと接続する。ネットワーク31は、電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)等を含む。ネットワークは各種の方式が存在するが、その詳細は問わない。
【0109】
パーツセンター端末42は、パーツセンター倉庫41に保管される部品、工具等を管理する。また、パーツセンター端末42は、スケジューリング装置10aから、部品、工具等の発送要求等を受け付けても良い。
【0110】
また、パーツセンター端末42は、スケジューリング装置10aからの要求に応じて、定期点検予定日に交換予定の保守対象部品、保守作業に必要な工具の少なくともいずれかの発送を実行しても良い。
【0111】
また、部品、工具等の発送が完了した場合、パーツセンター端末42は、パーツセンター倉庫41の在庫の情報を更新する。さらに、部品、工具等の発送が完了した場合、パーツセンター端末42は、スケジューリング装置10aに部品、工具等の発送完了を通知しても良い。その場合、スケジューリング装置10aは、部品、工具等の発送完了をクライアント端末20aに通知しても良い。
【0112】
事務所倉庫51は、各パーツセンター倉庫41から発送された部品、工具等を保管する。ここで、事務所倉庫51とは、保守を担当する保守技術者の拠点とする、事務所の倉庫が好ましい。
【0113】
本実施形態に係るクライアント端末20aは、スケジューリング装置10aに保守対象部品、工具等の発送要求を送信する。また、クライアント端末20aは、点検情報等をスケジューリング装置10aに送信する。また、クライアント端末20aは、スケジューリング装置10aから、点検予定情報等を受信する。
【0114】
資料データベース61は、定期点検、保守作業の少なくともいずれかに必要な資料に関する情報を格納する。例えば、資料データベース61は、保守対象機器の製品マニュアルを格納しても良い。また、資料データベース61は、保守対象機器の保守作業経験から得られた、保守作業時の注意事項に関する資料を格納しても良い。資料データベース61に格納される情報は、各種の資料に関する情報を含み、その詳細は問わない。
【0115】
図10は、本実施形態に係るスケジューリング装置10aの内部構成の一例を示すブロック図である。
図10に示すスケジューリング装置10aと、
図3に示すスケジューリング装置10との相違点は、
図10に示すスケジューリング装置10aは、点検準備処理部16と、資料データベース61と、を含む点である。
【0116】
図10に示す各モジュールは、スケジューリング装置10aに搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、スケジューリング装置10aの処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
【0117】
以下、
図10に示す各モジュールに関して、詳細に説明する。
【0118】
点検準備処理部16は、定期点検予定日までに行う準備作業をスケジューリングする。ここで、準備作業とは、必要な部品の発送、定期点検に資料の準備作業を含む。
【0119】
例えば、点検準備処理部16は、定期点検予定日に交換予定の保守対象部品、保守作業に必要な工具の少なくともいずれかの発送を手配する。
【0120】
具体的には、点検予定制御部15が定期点検予定日を決定した場合、点検準備処理部16は、点検情報データベース11を参照し、保守対象部品の保守予定に関する情報を抽出する。そして、点検準備処理部16は、交換予定の保守対象部品、工具の少なくともいずれかを事務所倉庫51に発送するように、通信部12を介して、部品発送の要求をパーツセンター端末42に送信する。
【0121】
また、点検準備処理部16は、定期点検、保守作業の少なくともいずれかに必要な資料の準備処理を管理する。
【0122】
具体的には、点検予定制御部15が定期点検予定日を決定した場合、点検準備処理部16は、点検情報データベース11を参照し、保守対象機器の機器識別情報等を抽出する。そして、点検準備処理部16は、抽出した機器識別情報に基づいて、資料データベース61から、定期点検、保守作業の少なくともいずれかに必要な資料に関する情報を取得する。
【0123】
そして、点検準備処理部16は、取得した資料に関する情報を、通信部12を介して、クライアント端末20aに送信する。例えば、点検準備処理部16は、資料に関する情報として、資料のファイル名、資料のファイルデータ等をクライアント端末20aに送信しても良く、資料に関する情報の詳細は問わない。
【0124】
さらに、点検準備処理部16は、取得した資料に関する情報を送信すると共に、当該資料を表示、印刷するように、クライアント端末20aに要求しても良い。
【0125】
資料データベース61は、保守対象情報と、資料に関する情報と、を対応付けて格納する。保守対象情報と、資料に関する情報と、を対応付けたテーブルを格納しても良い。なお、以下の説明では、保守対象情報と、資料に関する情報と、を対応付けたテーブルを、資料テーブルと呼ぶ。
【0126】
図11は、資料テーブルの一例を示す図である。
図11に示す資料テーブルは、保守対象情報と、資料のファイル名との対応関係を示す。なお、
図11は、資料テーブルを
図11に示す形式に限定する趣旨ではない。
【0127】
例えば、
図11に示す資料テーブルは、保守対象機器「AAA機器」の定期点検、保守作業等においては、資料「manual_AAA.xxx」、及び資料「tips_AAA.yyy」が、資料であることを示す。また、
図11に示す資料テーブルは、顧客「A社」の定期点検、保守作業等においては、資料「user_A.zzz」が、資料であることを示す。
【0128】
ここで、点検予定制御部15が、顧客「A社」の保守対象機器「AAA機器」の定期点検予定日を決定したとする。その場合、点検準備処理部16は、
図11に示す資料テーブルに基づいて、資料「manual_AAA.xxx」、資料「tips_AAA.yyy」、資料「user_A.zzz」に関連する情報を、クライアント端末20aに送信する。
【0129】
次に、本実施形態に係るスケジューリングシステム1aの動作について説明する。
【0130】
図12は、準備作業のスケジューリング処理の一例を示すフローチャートである。
【0131】
ここで、
図7に示すステップS1〜ステップS5の処理が実行された状態であるとする。その場合、点検予定制御部15は、変更後の定期点検予定日に基づいて、定期点検をスケジューリングする(ステップS201)。そして、点検準備処理部16は、保守対象部品の発送要求を送信する(ステップS202)。
【0132】
そして、パーツセンター端末42は、保守対象部品、工具等の発送要求を受信し(ステップS211)、発送要求を受け付けた保守対象部品、工具等を事務所倉庫51に発送する(ステップS212)。
【0133】
また、点検予定制御部15は、変更後の定期点検予定日に基づいて、定期点検をスケジューリングした場合(ステップS201)には、点検準備処理部16は、資料データベース61から、資料に関する情報を抽出する(ステップS203)。そして、点検準備処理部16は、資料の表示、印刷等、事前準備の実行要求を、クライアント端末20aに送信する(ステップS204)。
【0134】
クライアント端末20aは、資料の表示、印刷等、事前準備の実行要求を受信する(ステップS221)。そして、クライアント端末20aは、資料の印刷、表示等の事前準備を実行する(ステップS222)。上記の準備作業が定期点検予定日までに完了するように、点検準備処理部16は、上記の準備作業をスケジューリングする。そして、
図7に示すステップS1に遷移する。
【0135】
以上のように、本実施形態に係るスケジューリング装置10aは、定期点検予定日を変更するとともに、定期点検予定日までに、交換予定の保守対象部品、保守作業に必要な工具の発送を手配する。さらに、本実施形態に係るスケジューリング装置10aは、定期点検予定日まで、保守作業等に資料を、保技術者等の使用する情報処理端末等に送信する。つまり、本実施形態に係るスケジューリング装置10aは、保守作業等のための準備作業を実行する。従って、本実施形態に係るスケジューリング装置10aは、保守作業等のための準備作業工数(作業時間)を低減することに貢献する。
【0136】
また、本実施形態に係るスケジューリング装置10aは、定期点検予定日を決定後に、自動で、保守作業等のための準備作業を実行する。従って、本実施形態に係るスケジューリング装置10aは、保守作業等のための準備の際に発生する、人為的ミスを低減することに貢献する。
【0137】
なお、上記した実施形態では、点検情報データベースがスケジューリング装置の内部に配置される実施形態について説明した。しかし、点検情報データベースは、スケジューリング装置の外部に配置されても良い。その場合、点検情報データベースと、スケジューリング装置とが有線で接続されていても良い。または、点検情報データベースと、スケジューリング装置とが、ネットワークを介して接続されていても良い。
【0138】
また、上記した実施形態においては、保守対象情報、点検履歴情報、使用実績情報、寿命情報、点検予定情報を、同一のデータベースに格納する実施形態について説明した。しかし、保守対象情報、点検履歴情報、使用実績情報、寿命情報、点検予定情報が、夫々、異なるデータベースに格納されても良い。
【0139】
また、上記した実施形態においては、スケジューリング装置がクライアント端末を介して、点検情報を取得する形態について説明した。しかし、スケジューリング装置は、キーボード、タッチパネル等の入力装置を備えても良い。そして、スケジューリング装置は、キーボード、タッチパネル等の入力装置を介して、点検情報を取得しても良い。つまり、スケジューリング装置は点検情報を取得できれば良く、点検情報の取得方法について、その詳細は問わない。
【0140】
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0141】
(付記1)上記第1の視点に係るスケジューリング装置の通りである。
【0142】
(付記2)前記各保守対象機器に関して、機器識別情報と、部品識別情報と、使用実績情報と、点検予定情報と、を対応付けた前記点検情報を格納する点検情報データベースを含む付記1に記載のスケジューリング装置。
【0143】
(付記3)前記点検予定制御部は、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期に対して、所定の第1の期間内となるように、前記定期点検予定日を変更するとともに、前記第1の期間内の保守推奨時期に対応する前記保守対象部品の保守を、変更後の当該定期点検予定日に実施するようにスケジューリングする付記1又は2に記載のスケジューリング装置。
【0144】
(付記4)前記点検予定制御部は、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期と、前記定期点検予定日との差分が、所定の第2の期間以下の前記保守対象部品を抽出し、抽出された当該保守対象部品のうち、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期と、前記定期点検予定日との差分が、前記第1の期間内となるように、前記定期点検予定日を変更する付記3に記載のスケジューリング装置。
【0145】
(付記5)前記点検情報は、点検周期に関する情報を含み、前記点検予定制御部は、前記定期点検予定日を変更した場合、変更後の当該定期点検予定日に基づいて、前記点検周期を更新するととともに、変更後の当該点検周期を前記点検情報に登録する付記1乃至4のいずれか一に記載のスケジューリング装置。
【0146】
(付記6)前記定期点検予定日までに行う準備作業を、スケジューリングする点検準備処理部を備える付記1乃至5のいずれか一に記載のスケジューリング装置。
【0147】
(付記7)前記点検準備処理部は、前記定期点検予定日に交換予定の前記保守対象部品、保守作業に必要な工具の少なくともいずれかの発送を手配する付記6に記載のスケジューリング装置。
【0148】
(付記8)前記点検準備処理部は、定期点検、保守作業の少なくともいずれかに必要な資料の準備を管理する付記6又は7に記載のスケジューリング装置。
【0149】
(付記9)前記資料に関する情報を格納する資料データベースを備え、前記点検準備処理部は、前記資料データベースから前記資料に関する情報を取得する付記8に記載のスケジューリング装置。
【0150】
(付記10)上記第2の視点に係るスケジューリングシステムの通りである。
【0151】
(付記11)前記スケジューリングシステムは、前記スケジューリング装置と通信する、1又は2以上のパーツセンター端末を含み、前記スケジューリング装置は、前記定期点検予定日に交換予定の前記保守対象部品、保守作業に必要な工具の少なくともいずれかの発送を、前記パーツセンター端末に要求し、前記パーツセンター端末は、前記スケジューリング装置からの要求に応じて、前記定期点検予定日に交換予定の前記保守対象部品、保守作業に必要な工具の少なくともいずれかの発送を実行する付記10に記載のスケジューリングシステム。
【0152】
(付記12)上記第3の視点に係るスケジューリング方法の通りである。
【0153】
(付記13)前記点検予定制御工程において、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期に対して、所定の第1の期間内となるように、前記定期点検予定日を変更するとともに、前記第1の期間内の保守推奨時期に対応する前記保守対象部品の保守を、変更後の当該定期点検予定日に実施するようにスケジューリングする付記12に記載のスケジューリング方法。
【0154】
(付記14)前記点検予定制御工程において、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期と、前記定期点検予定日との差分が、所定の第2の期間以下の前記保守対象部品を抽出し、抽出された当該保守対象部品のうち、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期と、前記定期点検予定日との差分が、前記第1の期間内となるように、前記定期点検予定日を変更する付記13に記載のスケジューリング方法。
【0155】
(付記15)前記点検予定制御工程において、前記定期点検予定日を変更した場合、変更後の当該定期点検予定日に基づいて、点検周期を更新するととともに、変更後の当該点検周期を前記点検情報に登録する付記12乃至14のいずれか一に記載のスケジューリング方法。
【0156】
(付記16)前記定期点検予定日までに行う準備作業を、スケジューリングする点検準備処理工程を含む付記12乃至15のいずれか一に記載のスケジューリング方法。
【0157】
(付記17)前記点検準備処理工程において、前記定期点検予定日に交換予定の前記保守対象部品、保守作業に必要な工具の少なくともいずれかの発送を手配する付記16に記載のスケジューリング方法。
【0158】
(付記18)前記点検準備処理工程において、定期点検、保守作業の少なくともいずれかに必要な資料の準備を管理する付記16又は17に記載のスケジューリング方法。
【0159】
(付記19)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
【0160】
(付記20)前記点検予定制御処理において、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期に対して、所定の第1の期間内となるように、前記定期点検予定日を変更するとともに、前記第1の期間内の保守推奨時期に対応する前記保守対象部品の保守を、変更後の当該定期点検予定日に実施するようにスケジューリングする付記19に記載のプログラム。
【0161】
(付記21)前記点検予定制御処理において、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期と、前記定期点検予定日との差分が、所定の第2の期間以下の前記保守対象部品を抽出し、抽出された当該保守対象部品のうち、1又は2以上の前記保守対象部品の前記保守推奨時期と、前記定期点検予定日との差分が、前記第1の期間内となるように、前記定期点検予定日を変更する付記20に記載のプログラム。
【0162】
(付記22)前記点検予定制御処理において、前記定期点検予定日を変更した場合、変更後の当該定期点検予定日に基づいて、点検周期を更新するととともに、変更後の当該点検周期を前記点検情報に登録する付記19乃至21のいずれか一に記載のプログラム。
【0163】
(付記23)前記定期点検予定日までに行う準備作業を、スケジューリングする点検準備処理を実行する付記19乃至22のいずれか一に記載のプログラム。
【0164】
(付記24)前記点検準備処理において、前記定期点検予定日に交換予定の前記保守対象部品、保守作業に必要な工具の少なくともいずれかの発送を手配する処理を実行する付記23に記載のプログラム。
【0165】
(付記25)前記点検準備処理において、定期点検、保守作業の少なくともいずれかに必要な資料の準備を管理する処理を実行する付記23又は24に記載のプログラム。
【0166】
なお、上記第2の視点に係るスケジューリングシステムにおいて、上記付記2乃至9と同様に展開しても良い。
【0167】
なお、引用した上述の特許文献の開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。