【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が採用した技術手段は、窓シャッターの下枠は、窓開口部全閉状態でシャッターカーテンの下端の座板の下方部位を受け入れる凹部と、凹部の室内側に位置する水切り面と、水切り面の下方に離間して位置する下辺と、を備え、
前記下枠には、下枠を形成する材料よりも融点の高い材料から形成された補強板材が設けられ、前記補強板材は、前記凹部の室外側の立ち上がり辺に沿う立ち上がり辺と、前記凹部の底辺に沿う底辺と、前記下枠の下辺の下面に沿う下辺と、を備えており、窓開口部全閉状態において、前記座板の前記下方部位の室外側に対向して前記凹部の室外側の立ち上がり辺及び前記補強板材の立ち上がり辺が位置しており、
窓シャッターの左右の側枠の下端は前記水切り面に近接しており、前記補強板材の下辺は、前記下枠の水切り面及び下辺を貫設する螺子によって前記側枠の下端部位に連結されている、
窓シャッターの下枠の防火構造、である。
【0007】
1つの態様では、前記側枠の下端部位には、下枠を形成する材料よりも融点の高い材料から形成された連結板材が固定されており、前記下枠及び前記補強板材は、前記連結板材を介して、前記側枠の下端部位に連結されている。
1つの態様では、前記連結部材は、前記側枠に固定される垂直片と、水切り面の上側に近接して延びる水平片と、を備え、前記螺子は、前記連結部材の水平片と前記補強部材の下辺とを連結しており、前記水平片と前記補強部材の下辺との間に位置する前記下枠の水切り面及び下辺を貫設している。
【0008】
1つの態様では、前記補強板材の底辺及び下辺は、共通の要素(例えば、後述する実施形態の底辺90)から形成される。この場合、下枠の凹部の底辺、水切り面の下方に離間する下辺は、ほぼ同じ高さで水平状に延びている。
例えば、下枠の下辺の高さ位置が、凹部の底辺よりも上に位置するような場合には、当該下枠の下辺の下面に沿うような下辺を備えるように補強板材が設計されることが当業者に理解される。この場合、補強板材の底辺と下辺は異なる辺から形成される。
1つの態様では、前記側枠は、ガイドレールとガイドレール下地枠からなり、前記下枠及び前記補強板材は、前記ガイドレール下地枠の下端部位に連結される。
1つの態様では、前記下枠は、前記水切り面の室内側に位置する室内側面部(後述する実施形態では第1垂直部分650)を備え、
前記補強板材は、前記室内側面部に当接する室内側立ち上がり辺(後述する実施形態では室内側垂直辺92)を備え、
前記補強板材は、前記室内側立ち上がり辺を前記室内側面部に当接させて螺子(後述する実施形態では螺子93)で連結されている。
【0009】
1つの態様では、前記下枠の立ち上がり辺の上端には内側に折り返し状に形成した係止片が形成されており、
前記補強部材の立ち上がり辺は、前記下枠の立ち上がり辺の内面に沿って延びていると共に、当該補強部材の立ち上がり辺の上端部位には前記下枠の立ち上がり辺の上端の係止片が係止されている。
こうすることで、下枠の立ち上がり辺が室外側へ倒れるような熱変形を補強部材の立ち上がり辺が規制する。
補強板材の立ち上がり辺の上端部位に下枠の立ち上がり辺の上端の係止片を係止させたものでは、立ち上がり辺同士を連結することなく、下枠の立ち上がり辺の室外側への変形を補強板材の立ち上がり辺が規制する。補強板材の立ち上がり辺は前記凹部の室外側の立ち上がり辺の内面に位置しており、また、立ち上がり辺同士を螺子等で連結する必要がないので、下枠の外観を損ねることがない。
あるいは、他の態様では、補強部材の立ち上がり辺を下枠の立ち上がり辺に連結することで、下枠の立ち上がり辺の室外側へ倒れるような変形を前記補強部材の立ち上がり辺が規制するようにしてもよい。
あるいは、補強部材の立ち上がり辺を下枠の立ち上がり辺の外面に当接するように前記補強板材を設けることで、下枠の立ち上がり辺の室外側へ倒れるような変形を補強部材の立ち上がり辺が規制するようにしてもよい。
1つの態様では、前記補強板材の底辺は、前記下枠の凹部の底辺の下面に沿って水平に延びており、
前記補強板材の立ち上がり辺は、前記下枠の底辺の室外側端部を貫通して前記下枠の立ち上がり辺の内面に沿って垂直に延びている。
このものでは、下枠の底辺に開口溝を形成しておき、下枠の下方側から補強板材の立ち上がり辺を開口溝に差し込み、当該立ち上がり辺の上端を前記係止片が形成する溝部に挿入すると共に、底辺同士を当接させればよいので、下枠に対する補強板材の取付作業が容易である。
1つの態様では、前記補強板材の開口幅方向の寸法は、前記下枠の開口幅方向の寸法に比べて短尺であり、複数の補強板材が開口幅方向に間隔を存して前記下枠に設けてある。この場合、窓開口部全閉状態では、座板の下方部位の室外側に対向して、かつ、座板の長さ方向に亘って、補強板材の立ち上がり辺が位置することになる。
補強板材の立ち上がり辺が、底辺の室外側端部を貫通するものでは、下枠の底辺には開口幅方向に亘って予め開口溝が形成される。
補強板材の立ち上がり辺は、開口部の略全幅に亘って延びる長尺部から形成してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、座板の下方部位の室外側に対向して、補強板材の立ち上がり辺が位置しているので、窓開口部全閉状態において、火災時の熱で座板が熱変形して、室外側に持ち上がるように変位するおそれがあるが、室外側へ変位しようとする座板の下方部位が補強板材の立ち上がり辺に当接することで、座板の下方部位の室外側への変位が規制され、座板の熱変形により下枠の立ち上がり辺と座板の下方部位との間に防火上不利な隙間が発生することを防止する。
本発明では、火災時の熱の影響を受けて室外側に倒れるように変形しやすい下枠の立ち上がり辺を、当該立ち上がり辺よりも耐火性が優れる補強板材によって補強したので、火災時の熱で下枠の立ち上がり辺が室外側に倒れて、当該立ち上がり辺と座板の下方部位との間に室内外を貫通する防火防煙上不利な空間が形成されることを防止する。
本発明では、補強板材の下辺は、下枠の水切り面及び下辺を貫設する螺子によって窓シャッターの側枠の下端部位に連結されており、前記補強板材と前記側枠を連結することで、その間にある下枠が側枠に支持ないし吊持されることになり、火災時の熱による下枠の熱変形(例えば、熱変形して室外側へ垂れる、あるいは、倒れること)を防止する。また、前記補強板材と前記側枠を連結することで、側枠(例えば、ガイドレール下地枠)の熱変形による浮き等を可及的に防止する。