特許第6129063号(P6129063)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6129063
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】ジグヘッド
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/00 20060101AFI20170508BHJP
【FI】
   A01K85/00 B
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-247502(P2013-247502)
(22)【出願日】2013年11月29日
(65)【公開番号】特開2015-104334(P2015-104334A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2015年12月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101384
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 成夫
(74)【代理人】
【識別番号】100101742
【弁理士】
【氏名又は名称】麦島 隆
(72)【発明者】
【氏名】龍 永千
【審査官】 門 良成
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−110032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 85/00
A01K 83/00
A01K 95/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣り糸を取り付けるアイを備えたシンカーヘッドと、そのシンカーヘッドに軸部の一端を固定し、当該軸部の他端側を所定方向へ湾曲させた曲がり部を備えた釣り針部と、を備えたジグヘッドであって、
前記の釣り針部は、前記の軸部の一端に前記の曲がり部と直角となる平面をなすように拡幅させた拡幅部を備え、
前記のシンカーヘッドは、前記の釣り針部における前記の拡幅部と係合する釣り針係合部と、
その釣り針係合部を着脱自在に固定する針固定手段と、を備え、
前記の拡幅部は、釣り針の針先とは反対端を曲げ加工して孔部を備えたリングとし、
前記の釣り針係合部は、前記のリングの孔部へ挿入して係合する突起部を備えた釣り針係合部とし、
前記の針固定手段は、前記の釣り針係合部を挿入可能であるようにシンカーヘッドへ形成した係合部用穴部と、その係合部用穴部へ前記の釣り針係合部を挿入した状態で固定する固定手段と、を備えることとして形成し、
前記の針固定手段は、前記の釣り針係合部に備えた固定用孔部と、
その固定用孔部に係合すべく挿入可能なシャフト部材と、
そのシャフト部材を挿入して前記の固定用孔部へ係合するように前記シンカーヘッドに形成したシャフト用孔部と、を備えたジグヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣り糸の錘となるシンカーヘッドに釣り針を固定して一体化したジグヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、釣り用錘であるシンカーヘッドと、釣り針とを一体化したテンヤが、テンヤ釣用の仕掛けとして使用されている。例えば、図6に示されているようにテンヤ90は、釣り針92の後端部をシンカーヘッド91に埋め込んで一体化している。シンカーヘッド91には、釣り糸(ライン)を結びつけるためのアイ93を備えている。
【0003】
従来のテンヤにおけるシンカーヘッドの材料として鉛が一般的であった。その理由として、鉛は加工性が良いだけでなく、比重が約11.5という高比重だからである。比重が高いほどシンカーヘッドは小さくなるので、使いやすくなる。
【0004】
特許文献1には、主に小魚を餌として使用するテンヤが開示されている。餌刺し針(釣り針)は錘本体(シンカーヘッド)に一体的に固定している。餌刺し針には、錘本体側に向けて餌刺し針の途中から分岐して突出する返し針を設けている。このため、餌刺し針に餌魚を刺すだけで餌魚を取り付けることができる、としている。
【0005】
特許文献2には、太刀魚釣りのテンヤが開示されている。おもりの中央に貫通するスリーブを設け、スリーブに餌魚釣り針を挿入し、抜くことができる。餌魚釣り針の一端を餌魚の尻尾から腹、口へ刺し通してから、餌魚釣り針の一端をおもりのスリーブに挿入し通過させる。ピンを一端に設けたワイヤを、餌魚釣り針の一端に設けた抜け落ち防止穴を通過しておもりの底部から内部を通過して上部へ抜き、そのワイヤに幹糸接続部品を設けることで、餌魚釣り針と錘を固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−85535号公報
【特許文献2】特開2012−165732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のテンヤは、特許文献1に示しているように、釣り針をシンカーヘッドに一体的に固定しているものが一般的であった。したがって、釣り針が消耗すると、新たなテンヤと交換し、使用済みのテンヤはすべて廃棄していた。
しかし、釣り針が消耗したことでテンヤ全てを廃棄するのは合理的ではない。
近年では、鉛の環境負荷が指摘されており、鉛から他の合金、特にタングステンが錘として採用されつつある。タングステンは、比重が鉛より高く(比重約19.0)、十分に堅いので使用していて変形することもほとんどない。材料原価は鉛よりも高価であり、加工性も鉛ほどでは容易ではないため、タングステン製の錘は高価となる。それゆえ、シンカーヘッドにタングステンを採用した場合、釣り針が消耗したことのみをもって廃棄したくない。
【0008】
特許文献2では、餌魚釣り針とおもりを分離できる構成であるので、餌魚釣り針を交換することができる。しかし、ここで採用している餌魚釣り針は特殊なものであり、一般的な釣り針を採用することができない。
また、餌魚釣り針を錘へ固定する手順も複雑であり、慣れないと面倒である。
【0009】
図5に示した従来のテンヤは、図示は省略するが、二分割したテンヤ本体にてアイ付きの針を挟み、挟まれた間部分を溶着して形成している。この溶着に用いる金属は、鉛やタングステンよりも比重が小さい。そのため、テンヤ全体の比重を溶着部分が小さくしているとも言える。
【0010】
前述してきた課題は、テンヤを例として説明したが、ジグヘッドには共通する課題である。
本発明が解決しようとする課題は、釣り針と容易に新たなものと交換可能なシンカーヘッドの構造を備えたジグヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(第一の発明)
第一の発明は、釣り糸(11)を取り付けるアイ(21)を備えたシンカーヘッド(20)と、軸部(31)の一端を前記シンカーヘッド(20a)に固定し、前記の軸部(31)の他端側を所定方向へ湾曲させた曲がり部(32)を備えた釣り針部(30)と、を備えたジグヘッド(テンヤ10a)に係る。
前記の釣り針部(30)は、前記の軸部(31)の一端に前記の曲がり部(32)と直角となる平面をなすように拡幅させた拡幅部(たとえばリング35、平板部35a)を備える。
前記のシンカーヘッド(20)は、前記の釣り針部(30)における前記の拡幅部と係合する釣り針係合部(41)と、その釣り針係合部(41)を着脱自在に固定する針固定手段(60)と、を備える。
前記の釣り針部(30a)は、前記軸部(31)の一端に前記曲がり部(32)とは垂直方向となる孔部(36)をなすリング(35)を備えることとする。
そして、前記のシンカーヘッド(20a)は、前記釣り針部(30a)のリング(35)の孔部(36)へ挿入して係合する突起部(42)を備えた釣り針係合部(41)と、前記釣り針係合部(41)を挿入する係合部用穴部(45)と、前記係合部用穴部(45)に挿入した前記釣り針係合部(41)を固定する針固定手段(60)と、を備えることとする。
前記針固定手段(60)は、前記釣り針係合部(41)に備えた固定用孔部(44)と、前記固定用孔部(44)に係合すべく挿入可能なシャフト部材(61)と、前記シャフト部材(61)を挿入して前記固定用孔部(44)に係合するように前記シンカーヘッド(20a)に形成したシャフト用孔部(62)と、を備える。
【0012】
(用語説明)
「シンカーヘッド(20)」とは、鉛、亜鉛合金、タングステンなどの金属からなる「釣り用錘」であり、釣り糸(11)を取り付けるアイ(21)が一体的に備えられている。
「釣り針係合部(41)」の機能である「係合」とは、釣り針部(30)がその軸方向へ動くことがなくなり、針固定手段(60)によって固定された場合には釣り針部(30)がいずれの方向へ力を加えてもシンカーヘッド(20)に対して動かなくなることをいう。
【0013】
(作用)
釣り針部(30)をシンカーヘッド(20)へ固定するためには、拡幅部(35a)と釣り針係合部(41)とを係合させ、その釣り針係合部(41)を針固定手段(60)によって固定する。
釣り針部(30)をシンカーヘッド(20)から取り外すためには、釣り針係合部(41)を針固定手段(60)から外し、釣り針部(30)の拡幅部(35a)と釣り針係合部(41)との係合を解除する。
釣り針部(30)が消耗したために使用できなくなっても、シンカーヘッド(20)をそのまま使用し、新たな釣り針部(30)を装着してテンヤ(10)として使用することができる。
【0015】
(作用)
釣り針部(30a)のリング(35)の孔部(36)へ釣り針係合部(41)の突起部(42)を挿入する。釣り針部(30a)を付けた釣り針係合部(41)をシンカーヘッド(20a)の係合部用穴部(45)へ挿入する。釣り針部(30a)のリング(35)の箇所も係合部用穴部(45)へ挿入される。針固定手段(60)によって釣り針係合部(41)をシンカーヘッド(20a)に固定する。釣り針部(30a)をシンカーヘッド(20a)へ簡単に取付け固定し、簡単に取り外すことができる。したがって、釣り針部(30a)が消耗したために使用できなくなっても、シンカーヘッド(20a)をそのまま使用し、新たな釣り針部(30a)を装着してテンヤ(10a)として使用することができる。
【0017】
(作用)
シャフト部材(61)をシンカーヘッド(20a)のシャフト用孔部(62)へ挿入する。前記シャフト部材(61)は釣り針係合部(41)の固定用孔部(44)に挿入して係合する。釣り針係合部(41)に付けた釣り針部(30a)がシンカーヘッド(20a)に固定される。
【発明の効果】
【0018】
第一の発明によれば、シンカーヘッドをそのまま使用し、新たな釣り針(釣り針部)と容易に交換可能なジグヘッドを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る第一の実施形態のテンヤが釣り糸にて吊り下げられた状態を示す斜視図である。
図2図1のテンヤの構成部材を分解した斜視図である。
図3】(a)は、図1におけるテンヤの矢視III−IIIの断面図である。(b)は、(a)において構成部材を分解した状態を示す断面図である。
図4】(a)は、図1のテンヤの右側面図である。(b)は、(a)の矢視IVb−IVbの断面図である。
図5】針係合部に関するバリエーションを示す組み立て斜視図である。
図6】従来のテンヤの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ここで使用するのは、図1から図5である。
【0021】
本実施形態に係るテンヤ10は、図1および図2に示すように、シンカーヘッド20と、釣り針部30と、を備えている。
シンカーヘッド20は、亜鉛合金、タングステンなどの比重の大きな金属からなる釣り用錘であり、釣り糸11を取り付けるアイ21を備えている。アイ21に連結した釣り糸11は、釣竿を介して釣り糸リールに巻き取られている。本実施形態では、釣り糸11にシンカーヘッド20が引かれる方向(図中では左斜め下方向)が上、釣り針部30がシンカーヘッド20から突出する方向を前、として上下方向、左右方向、前後方向を定めて説明する。
【0022】
シンカーヘッド20は、スカート12やネクタイや孫針などの装着部材を装着するための取付フック22を下部に備えている。スカート12やネクタイは、ゴムなどの樹脂で形成されており、取付フック22に装着されて水中へ投ずると、水流を受けて揺れ動く。魚はスカート12やネクタイの揺動によって釣餌を生きているものと勘違いして追いかける。図1ではスカート12を付けているが、ネクタイや孫針を付けることもできる。ただし、本願発明は、装着部材を装着することには限定されない。
【0023】
釣り針部30は、本実施形態では、ステンレスなどの金属製の線材であり、ほぼ直線状の軸部31と、図1および図2において左方向へ湾曲した形状の曲がり部32をなす。軸部31の一端をシンカーヘッド20に着脱可能に固定するものであり、軸部31の他端側に曲がり部32を形成している。
【0024】
本実施形態では、市販されている一般的な釣り針を釣り針部30として使用している。図2に示す釣り針(釣り針部30)は、針先とは反対端を曲げ加工することでリング35を形成し、そのリングの孔部36の孔方向は、曲がり部32の湾曲方向とほぼ同じ方向となっている。
【0025】
曲がり部32の先端(針先)は、釣餌を食べようとした魚に刺さる釣り針33であり、返し34を設けている。例えば鯛を釣るための釣餌として海老を釣り針部30に付ける場合、海老の尾羽の一節を残して切り落とし、針先を海老の尾の中心から刺して腹を通し、その腹の中央から外へ出す。
【0026】
本発明に係るテンヤ10は、基本的に、シンカーヘッド20において、釣り針部30つまり一般的な釣り針を着脱可能に構成していることが特徴である。つまり、シンカーヘッド20は、釣り針部30のリング35と係合しかつ着脱可能な釣り針着脱機構40を備える。
【0027】
第一の実施形態に係るテンヤ10aについて、更に説明する。
テンヤ10aは、図1および図2に示すように、シンカーヘッド20aと、釣り針部30aと、を備えている。
その釣り針部30aは、ほぼ直線状の軸部31と、図1および図2において前方向の所定方向に湾曲した形状の曲がり部32と、からなる。曲がり部32の湾曲方向とほぼ同じ方向に貫通する孔部36を備えたリング35を、軸部31の一端に備えている。
【0028】
シンカーヘッド20aは、前述の釣り針着脱機構40を備える。すなわち、図2に示すように釣り針部30aのリング35の孔部36へ挿入して係合する突起部42を備えた釣り針係合部41と、釣り針係合部41を挿入する係合部用穴部45と、係合部用穴部45に挿入した釣り針係合部41を固定する針固定手段60と、を備えている。
【0029】
釣り針係合部41は、シンカーヘッド20aの下部の一部を構成する部材であり、本実施形態では直方体形状である。釣り針部30aのリング35の孔部36へ挿入するための突起部42は、釣り針係合部41の前面に突出している。
釣り針係合部41の上面に、針固定手段60の一部を構成する固定用孔部44を有するフック43を備えている。なお、固定用孔部44は、上述のフック43に限らず、釣り針係合部41の上部に貫通して形成しても、あるいはリング形状の部材に形成してもよい。
【0030】
係合部用穴部45は、シンカーヘッド20aの下面に釣り針係合部41を挿入可能に形成する。係合部用穴部45には、突起部42に挿入した釣り針部30aのリング35が挿入可能となる溝部46を形成している。
なお、係合部用穴部45の深さは、係合部用穴部45へ挿入した釣り針係合部41の下面がシンカーヘッド20aの下面と同じ面位置となるように形成している。
【0031】
針固定手段60としては、前述の釣り針係合部41に備えた固定用孔部44と、固定用孔部44に係合すべく挿入可能なシャフト部材61と、シャフト部材61を挿入可能なシャフト用孔部62と、で構成する。
シャフト用孔部62は、本実施形態ではシンカーヘッド20aの左側面と右側面を貫通するように形成しており、係合部用穴部45に挿入した釣り針係合部41の固定用孔部44にシャフト部材61を挿入する位置に設けられている。 シャフト部材61は、シャフト用孔部62に挿入するボルト61aと、ボルト61aのネジ部に螺合するナット部材61bで構成する。
【0032】
この第一の実施形態に係るテンヤ10aの作用について説明する。
突起部42は釣り針係合部41の前面に突出しているので、図2および図3(b)に示すように突起部42を釣り針部30aのリング35の孔部36へ挿入すると、釣り針部30aの曲がり部32が前方向へ湾曲した状態で釣り針係合部41に装着することとなる。
【0033】
次に、釣り針部30aを付けた釣り針係合部41を、図3(a)に示すようにシンカーヘッド20aの下面の係合部用穴部45へ挿入する。釣り針係合部41の突起部42に挿入した釣り針部30aのリング35の箇所は、係合部用穴部45の溝部46内へ挿入される。釣り針係合部41が係合部用穴部45に突き当たると、釣り針係合部41の下面がシンカーヘッド20aの下面と同じ面位置となる。
【0034】
本実施形態では、図2および図4(b)に示すように、シャフト部材61であるボルト61aをシンカーヘッド20aの右側面のシャフト用孔部62へ挿入する。ボルト61aは図3(a)に示すように釣り針係合部41の固定用孔部44に挿入して通過し、シンカーヘッド20aの左側面のシャフト用孔部62へ挿入する。次いで、ボルト61aのネジ部にナット部材61bを螺合して締め付ける。釣り針係合部41が固定用孔部44を介してボルト61aに係合することで、釣り針部30aがシンカーヘッド20aに一体的に固定される。
【0035】
以上のように、釣り針部30aをシンカーヘッド20aへ簡単に取付け固定し、簡単に取り外すことができる。したがって、釣り針部30aが消耗したために使用できなくなっても、例えば高価なタングステン製のシンカーヘッド20aをそのまま使用し、新たな釣り針部30aを装着してテンヤ10aとして使用することができる。
【0036】
続いて、図5に基づいて、針係合部41のバリエーションについて説明する。
図5(a)に示すのは、リング35を端部に備えた釣り針部30aに対して、リング35に挿通させる突起部42を備えるとともに、軸部31の一部を押さえる部位を備えた釣り針係合部41である。この釣り針部41は、突起部42とは反対方向から釣り針部30aを押さえ込んでしまう押さえ板41zを備えている。この状態で、波線で示すシャフト部材61などを介して、この図では図示していないシンカーヘッドへ固定するのである。
【0037】
図5(b)に示すのは、図5(a)に示したバリエーションの変形例である。この図5(b)に示す釣り針係合部41は、リング35に挿通させる突起部42を備えるとともに、釣り針部30aの他の部位も埋め込めるような凹部を備えている。この状態でこの図では図示していないシンカーヘッドの係合部用穴部へ埋め込み、波線で示すシャフト部材61などを介してシンカーヘッドへ固定する。図5(a)に示した押さえ板41zを省略できる。
【0038】
図5(c)に示すのは、図5(b)に示したバリエーションについて、釣り針部30dに対応させた変形例である。
図5(c)に示す釣り針部30dは、端部にリング部を備えておらず、代わりに三角形をなす拡幅部35aを備えたものである。そして、この図5(c)に示す釣り針係合部41は、拡幅部35aを埋め込めるような凹部を備えている。この状態でこの図では図示していないシンカーヘッドの係合部用穴部へ埋め込み、シンカーヘッドへ固定する。
【0039】
上記してきた実施形態に係るシンカーヘッド20には、溶着が不要なので、溶着による比重の低下はない。このため、従来よりも全体の比重が大きな(体積が小さな)シンカーヘッドの形成に寄与する。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、釣り具の製造業、販売業またはレンタル業、アウトドアスポーツのインストラクター事業などにおいて、利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0041】
10,10a; テンヤ(ジグヘッド)
11; 釣り糸 12; スカート
20,20a; シンカーヘッド
21; アイ 22; 取付フック
30,30a,30d; 釣り針部 31; 軸部
32; 曲がり部 33; 釣り針
34; 返し
35; リング 35a; 平板部
36; 孔部
40; 釣り針着脱機構
41,41a,41b,41c; 釣り針係合部
41z; 押さえ板
42; 突起部 43; フック
44; 固定用孔部 45; 係合部用穴部
46; 溝部 47; 釣り針挿入用穴部
48; テーパ部 49; テーパ部
60; 針固定手段 61; シャフト部材
61a; ボルト 61b; ナット部材
62; シャフト用孔部
図1
図2
図3
図4
図5
図6