特許第6129192号(P6129192)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6129192脈動様式で作動する供給ポンプの作動方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6129192
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】脈動様式で作動する供給ポンプの作動方法
(51)【国際特許分類】
   F04B 43/02 20060101AFI20170508BHJP
【FI】
   F04B43/02 H
   F04B43/02 N
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-536229(P2014-536229)
(86)(22)【出願日】2012年10月18日
(65)【公表番号】特表2014-530982(P2014-530982A)
(43)【公表日】2014年11月20日
(86)【国際出願番号】EP2012070634
(87)【国際公開番号】WO2013057178
(87)【国際公開日】20130425
【審査請求日】2015年9月15日
(31)【優先権主張番号】11290489.1
(32)【優先日】2011年10月21日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500038927
【氏名又は名称】エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンステクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100102185
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 繁範
(74)【代理人】
【識別番号】100129399
【弁理士】
【氏名又は名称】寺田 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】バウアー ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ホジソン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】マギャン ジョルジュ
【審査官】 冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/120839(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 43/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脈動様式で作動する供給ポンプ(1)の作動方法であって、前記供給ポンプ(1)は、供給ピストン(6)および、前記供給ピストン(6)を駆動するための励振コイル(7)を有し、供給装置(2)は、供給方向(5)における前記供給ポンプ(1)の下流に圧力センサ(8)を有し、前記方法は、少なくとも以下のステップ、
a)前記励振コイル(7)に電圧プロファイル(9)を適用するステップ、
b)前記電圧プロファイル(9)にしたがって前記供給ピストン(6)の供給ストローク(10)を実行するステップ、
c)前記供給方向(5)における前記供給ポンプ(1)の下流で圧力プロファイル(11)をモニタするステップ、
d)前記圧力プロファイル(11)を評価するステップ、
e)前記圧力プロファイル(11)の少なくとも1つの固有性の関数として、前記電圧プロファイル(9)を適合させるステップ、
を含
圧力ピーク(17)の第1の時点(16)は、前記圧力プロファイル(11)の固有性として決定され、前記電圧プロファイル(9)の以下の変数、
−全体的期間(12)、
−第1の電圧(13)、
−起動間隔(14)、および、
−起動電圧(15)、
のうちの少なくとも1つは、前記第1の時点(16)の関数として適合される、
方法。
【請求項2】
前記電圧プロファイル(9)は、全体的期間(12)および第1の電圧(13)を有し、少なくともステップd)において、前記全体的期間(12)または前記第1の電圧(13)は、適合される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電圧プロファイル(9)は、起動電圧(15)を有する起動間隔(14)から始まり、前記起動電圧(15)は、前記第1の電圧(13)に関して増加する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも、ポンプバルブ(20)が開放する第2の時点(18)、または前記ポンプバルブ(20)が閉鎖する第3の時点(19)は、前記圧力プロファイル(11)の固有性として決定され、加えて、前記電圧プロファイル(9)の以下の変数、
−全体的期間(12)、
−第1の電圧(13)、
−起動間隔(14)、および、
−起動電圧(15)、
のうち少なくとも1つは、少なくとも前記第2の時点(18)または前記第3の時点(19)の関数として適合される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記電圧プロファイル(9)は、パルス幅変調を使用して供給電圧(21)から生成される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記励振コイル(7)の電流プロファイル(22)は、ステップc)と並行にモニタされて、少なくとも、ステップd)の前記圧力プロファイル(11)の評価の間、またはステップe)の前記電圧プロファイル(9)の適合の間、使われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも、ステップd)の前記圧力プロファイル(11)の評価の間、またはステップe)の前記電圧プロファイルの適合の間、以下のさらなるパラメータのグループ、
−供給ストローク(10)の間の前記励振コイル(7)のエネルギー消費量、
−液体運用物質(3)への前記供給ポンプ(1)によるエネルギー出力、および、
−供給ストローク(10)の終端後の前記励振コイル(7)からのエネルギーの戻り流れ(36)、
から少なくとも1つのパラメータが使われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記供給ポンプ(1)は、毎秒10以上の供給ストローク(10)の周波数によって作動され、そして、適合する電圧プロファイル(9)によって供給ストローク(10)が実行される前に少なくとも20の供給ストローク(10)が発生する、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
液体運用物質(3)のためのタンク(24)および、脈動様式で作動して、前記タンク(24)から前記運用物質(3)を供給する供給ポンプ(1)を有する供給装置(10)、さらに請求項1〜のいずれか1項に記載の方法によって供給ポンプ(1)を作動するように構成されるコントロールユニット(25)、を有する自動車両(4)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脈動様式で作動する供給ポンプの作動方法に関する。この種の供給ポンプは、例えば、自動車両の液体運用物質を供給するための供給装置において用いられる。自動車両の液体運用物質は、なかでも、内燃機関用の燃料、自動車両の窓を清掃するための窓ふきワイパー、内燃機関用の冷却液または潤滑液、および内燃機関の排ガスをクリーニングするための還元剤である。
【背景技術】
【0002】
特に内燃機関の排ガスをクリーニングするための還元剤は、最近、より広範囲に使われてきた。この種の還元剤は、還元剤を用いて排ガス中の有害成分を変換するために、排ガス処理装置において必要とされる。この種の排ガス処理法は、選択接触還元[SCR]法である。この方法では、アンモニアを含むかまたは利用可能にする還元剤が内燃機関の排ガスに供給される。還元剤中のアンモニアは、次いで、酸化窒素化合物と共に排ガスへと変換される。この文脈において、無害の反応生成物(例えば水、二酸化炭素および窒素)は、生じる。アンモニアは、通常、自動車両においてそれ自体として直接蓄えられるのではなく、むしろ還元剤前駆体の形で蓄えられる。頻繁に使われる前駆体は、水性尿素溶液である。「還元剤」という用語は、還元剤前駆体のためにも以下で用いられる。
【0003】
排ガス処理装置において、比較的少量の還元剤は、必要とされる。還元剤の消費量は、通常、内燃機関による燃料の消費量の2%〜10%である。このために、脈動様式で(間欠式または往復動式で)作動する供給ポンプは、還元剤を供給するために特に貴重であると判明した。脈動様式で作動する供給ポンプは、特に費用効果的で、供給量の正確な調整を可能にする。
【0004】
脈動様式で作動する供給ポンプの不利な点は、特に、供給ストロークおよび高い出力損失による供給ポンプの効率およびノイズの生成である。そしてそれは、供給ポンプにおける相当な熱の発生につながる。特に熱の発生は、(例えば尿素/水溶液のような)熱的に感度が高い液体を供給するときに、課題につながりうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これを基礎として、本発明の目的は、従来技術と関連して記載された技術的課題を少なくとも軽減することである。意図するものは、特に、脈動様式で作動する供給ポンプの作動方法であって、それによって供給ポンプがエネルギーの点から特に経済的な様式で、かつ低ノイズで作動されることのできる供給ポンプの作動方法を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの目的は、請求項1の特徴にしたがう方法によって達成される。方法のさらに有利な実施形態は、従属請求項において特定される。請求項において個々に特定される特徴は、いかなる所望の技術的に適切な仕方でも互いに組み合わされることができて、本発明のさらなる変形実施形態が示される記載からの説明的な内容によって補充されることができる。
【0007】
本発明による方法は、脈動様式で作動する供給ポンプの作動方法であって、供給ポンプは、供給ピストンおよび供給ピストンを駆動するための励振コイルを有し、供給装置は、供給方向における供給ポンプの下流に圧力センサを有し、少なくとも、
a)励振コイルに電圧プロファイルを適用するステップ、
b)電圧プロファイルにしたがって供給ピストンの供給ストロークを実行するステップ、
c)供給方向における供給ポンプの下流で圧力プロファイルをモニタするステップ、
d)圧力プロファイルを評価するステップ、
e)圧力プロファイルの少なくとも1つの固有性(characteristic property)の関数として、電圧プロファイルを適合(adapt)させるステップ、
を含む方法である。
【0008】
本発明による方法は、例えばそれが定義済み設定値(setpoint)の圧力プロファイルに対応するという事実によって、供給ラインの圧力プロファイルが特に有利であるというような仕方で、供給ポンプを駆動するために電圧プロファイルを適合させるというアイデアに基づく。供給ラインの圧力プロファイルは、特に、脈動様式で作動する供給ポンプのストロークのせいで供給ラインに生じる経時的圧力プロファイルである。駆動電流を引き起こすための電圧プロファイルは、最も単純な場合、印加電圧の絶対値および印加電圧の期間によって定義される単純な矩形波信号である。比較的複雑な構造のいかなる所望の電圧プロファイルも考えられる。
【0009】
したがって、ステップb)からの供給ストロークの圧力プロファイルがステップd)において定義済み電圧プロファイル(ステップa))にしたがって発生する評価をされ、そして適合された電圧プロファイルが続くステップb)のためのステップa)において定義される制御方法も、提唱される。この制御プロセスは、ステップd)の評価圧力プロファイルが定義済み設定値の圧力プロファイルに対応するまで、たびたび実行されることができる。電圧プロファイルの「適合」は、特に、電圧の振幅の変化、電圧の期間の変化、経時的電圧プロファイルの変化(増加/減少、保持時間その他)のうちの1つを含む。
【0010】
供給ポンプは、好ましくは、特に液体還元剤(例えば尿素/水溶液)を供給するために、定義済みの供給方向をともなって自動車両のための液体運用材料を供給する供給装置のコンポーネントである。特にここでは圧力の監視も供給装置の範囲内で起こるように、圧力センサが供給装置のコンポーネントであることも好ましい。
【0011】
電圧プロファイルが全体的期間および第1の電圧を有し、そしてステップd)において少なくとも全体的期間または第1の電圧が適合される場合、本発明による方法は、特に有利である。全体的期間は、ここでは、供給ストロークの開始のための電圧の開始値(例えば0ボルト)から、同じ供給ストロークの終了での電圧の終了値(例えば再び0ボルト)までの時間間隔に関する。「第1の電圧」は、特に電圧プロファイルの全体的期間の終わりに、または供給ストロークそれ自体の間、第1の(定義済み)電圧振幅を、特にここで構成する。したがって、方法において、ステップe)の電圧プロファイルのこれらの特性変数の少なくとも1つは、次の供給ストロークに適合される。
【0012】
電圧プロファイルが起動電圧を有する起動間隔から始まり、起動電圧が第1の電圧を通じて増加する場合、本発明による方法はまた有利である。増加した起動電圧は、第1に、供給ポンプの供給ピストンを動かすのに役立つ。この目的のために、増加した電圧は必要である。ピストンが動かされるときに、必要な全ては、供給ポンプの範囲内でピストンを動かすことである。したがって、比較的低い第1の電圧によって作動することができる。したがって、前述の第1の電圧の起動電圧のタイミングは、電圧プロファイルにおいて前方に移動する。
【0013】
圧力ピークの第1の時点が圧力プロファイルの固有性として決定され、そして、電圧プロファイルの以下の変数、
−全体的期間、
−第1の電圧、
−起動間隔、および、
−起動電圧
のうちの少なくとも1つが第1の時点の関数として適合される場合、本発明による方法はまた特に有利である。
【0014】
ノイズの発生および供給ポンプの効率は、このようにして改善されることができる。例えば、電圧プロファイルが対応して変化するという事実によって、供給ポンプの範囲内で供給ピストンがより激しく、または全くでさえ停止にぶつからないこと(適切な場合、これは事実、測定された望ましくない高い圧力ピークの原因である)を確実にすることは、可能である。例えば、電圧プロファイルの全体的期間は、圧力ピークに達するときに供給ピストンがさらに加速されないように選択されることができる。
【0015】
加えて、少なくとも、ポンプバルブが開放する第2の時点またはポンプバルブが閉鎖する第3の時点が圧力プロファイルの固有性として決定され、加えて、電圧プロファイルの以下の変数、
−全体的期間、
−第1の電圧、
−起動間隔、および、
−起動電圧
のうち少なくとも1つが少なくとも第2の時点または第3の時点の関数として適合されることもまた、提案される。
【0016】
これはまた、圧力プロファイルの圧力値が第2の時点および第3の時点の両方で決定され、そして電圧プロファイルおよびそのパラメータが第2の時点および第3の時点に適合されるという事実を含む。
【0017】
供給ポンプのバルブ開放時間および供給ポンプのバルブ閉鎖時間は、圧力センサが測定する圧力プロファイルにおいて検出されることができる。バルブ開放は、例えば、圧力プロファイルが最初に上昇するときに検出されることができる。バルブの閉鎖プロセスは、例えば、圧力降下から検出されることができる。バルブの動きが圧力センサに影響を及ぼすまで持続する遅れ時間は、考慮されることもできる。
【0018】
適切な場合、さらなる圧力センサが供給ポンプの範囲内に配置されることができ、そしてそこで測定される圧力と供給ラインの圧力との比較が行われることができる。そしてその結果、圧力プロファイルの特定の時間または特性は、次いで、圧力差の測定を使用して特に正確に検出されることができる。
【0019】
加えて、電圧プロファイルがパルス幅変調を使用して供給電圧から生成される場合、それはまた有利であるとみなされる。供給電圧は、ここでは、供給ポンプの作動のための(定)電圧源によって利用可能な電圧である。
【0020】
方法の1つの展開によれば、励振コイルの電流プロファイルは、ステップc)と並行にモニタされて、少なくとも、ステップd)の圧力プロファイルの評価の間、またはステップe)の電圧プロファイルの適合の間、使われる。電流プロファイルの並行した(同時の)モニタのために、追加的なモニタ手段またはモニタ装置を設けることができる。加えて、この電流プロファイルからの知識がステップd)のためおよびステップe)のための両方に使われることもできる。
【0021】
少なくとも、ステップd)の圧力プロファイルの評価の間、またはステップe)の電圧プロファイルの適合の間、以下のさらなるパラメータのグループ、
−供給ストロークの間の励振コイルのエネルギー消費量、
−液体運用物質への供給ポンプによるエネルギー出力、および、
−供給ストロークの終端後の励振コイルからのエネルギーの戻り流れ、
から少なくとも1つのパラメータが使われる場合、本発明による方法はまた有利である。
【0022】
ポンプは、方法の範囲内でエネルギー的に考慮されることもできる。供給ストロークの間の励振コイルを介した供給ポンプのエネルギー消費量は、コイルを流れる電流および印加電圧プロファイルによって決定されることができる。液体運用物質に供給ポンプのエネルギーを出力することは、例えば、供給ポンプの供給圧力および/または供給ポンプによって生じる圧力の増加と組み合わせて、供給ポンプの体積流量によって決定されることができる。適切な場合、測定は、第2の圧力センサを用いて可能である。したがって、圧力差を測定することによって、体積流量を決定することができる。供給ストロークの終了後の励振コイルからのエネルギーの戻り流れは、対応する同期して動作するダイオードで測定されることができる。
【0023】
供給ストロークの間、液体運用物質への供給ポンプのエネルギー出力と、励振コイルを介した供給ポンプのエネルギー消費量との比較によって、供給ポンプの効率レベルおよび/または供給ポンプの電力損失は、算出されることができる。供給ポンプにあらかじめ定義される電圧プロファイルは、したがって、効率レベルが特に高いというような、または、供給ピストンが高い運動力をともなって停止に対して移動するのにエネルギーの定義済み量が充分でないというような方向で、適合されることができる。したがって、特に部分的なストロークの供給ポンプの有利な作動は、行うことができる。
【0024】
供給ポンプが毎秒10以上の供給ストロークの周波数によって作動されることができ、そして、適合する電圧プロファイルによって供給ストロークが実行される前に20以上の供給ストロークが発生する場合、本発明による方法はまた有利である。
【0025】
供給ポンプは、自動車両のエンジンコントロールにおいてしばしばモニタされる。そしてそのコントローラは、供給ポンプから大きい空間距離に配置される。さらに、2、3ミリ秒以内に供給ストロークを行うための電圧プロファイルの適合ができるようにするのに、エンジンコントローラにおいて利用できる計算能力は、(常に)十分でない。このために、適合される電圧プロファイルが圧力プロファイルの測定後20以上の供給ストロークまで効果を有しない場合、それは有利である。適合される電圧プロファイルは、圧力プロファイルの測定後、50供給ストローク以後、特に100供給ストローク以後、好ましくはもはや効果を有しない。長い遅れ時間または遅延は、したがって、本発明による方法によって形成される適合制御ループにおいて生成される。ステップa)とステップe)との間で、少なくとも1秒の、好ましくは少なくとも5秒の、そして特に好ましくは少なくとも10秒の遅れ時間は、可能である。しかしながら、これは、本発明による方法のために必要な計算が比較的小さい計算力を有する遠隔制御ユニットにおいて実行されることを可能にする。
【0026】
適切な場合、対応して適合される電圧プロファイル(セットポイント電圧プロファイル)は、供給ポンプの特定の圧力パルスパターン(実際の圧力プロファイルの特性プロファイル)のために蓄えられることもできる。対応する条件が供給装置に存在する場合、これらの蓄えられた定義済み電圧プロファイルは、次いで、供給ポンプを作動するために用いることができる。供給ポンプの条件は、例えば、供給装置の温度および/または液体運用物質の現在の消費を基礎として定められることができる。
【0027】
液体運用物質自体を供給するための供給装置の範囲内で本発明による方法を実施することができる(別々の)コントロールユニットが設けられる場合、実質的により少数の供給ストロークの間、方法を実施することもできる。その結果、方法の遅れ時間(または遅延)は、著しくより短い。
【0028】
本発明の範囲内で、脈動様式で作動する供給ポンプを作動する方法であって、供給ポンプは、供給ピストンおよび供給ピストンを駆動するための励振コイルを有し、そして少なくとも次のステップ、
i.励振コイルに電圧プロファイルを適用するステップ、
ii.電圧プロファイルにしたがって供給ピストンの供給ストロークを実行するステップ、
iii.供給装置の温度をモニタするステップ、
iv.少なくとも温度の関数として電圧プロファイルを適合させるステップ、
を含む方法も提案される。
【0029】
圧力の関数として電圧プロファイルを適合させる方法のために示される特定の利点および構成の特徴は、温度の関数として電圧プロファイルを適合させるためにここで示される方法に、類似した様式で適用されることができて、移転されることができる。温度の関数として電圧プロファイルを適合させる方法のために後述する、そして、圧力の関数として電圧プロファイルを適合させるための方法に、類似した様式で適用されることができて、移転されることができる特別な利点および構成の特徴も、同様にあてはまる。
【0030】
特に、両方の方法は、互いに組み合わされることもできて、その結果、電圧プロファイルの適合は、少なくとも温度または圧力/圧力プロファイルの関数として生じる。要約すると、電圧プロファイルは、したがって、供給ポンプの作動状態の(電流)測定の関数として適合されることができる。
【0031】
これは、特に、供給ポンプの、供給ピストンの、励振コイルの、同様に供給装置の、そして圧力センサの構成にあてはまる。これはまた、特に、電圧プロファイルの個々の特性にあてはまる。そしてそれは、適合の範囲内で適合されることができる。
【0032】
温度は、供給装置の周囲の位置におよび/または供給装置と直接接触して配置されることができる温度センサを用いてモニタされることができる。温度センサは、例えば、供給装置の基板上に取り付けることができ、基板には供給ポンプも取り付けられる。温度センサは、供給ポンプ上に直接配置されることもできる。さらなる変形実施形態において、温度は、供給ポンプの励振コイルを使用して測定される。励振コイルは、温度依存性の電気抵抗を概して有する。励振コイルの電気抵抗は、電圧プロファイルから、そして電圧プロファイルの結果として生じる励振コイルを通る電流の流れから、推定することができる。電気抵抗の既知の温度依存性を与えられて、励振コイルの温度は、この電気抵抗から算出することができる。
【0033】
脈動様式で作動する供給ポンプを有する供給ポンプにおいて、ボリューム供給および圧力上昇のために励振コイルにもたらされる電気エネルギーの変換の間、非常に高いエネルギーロスは、定期的に発生する。これらのエネルギーロスは、上記ですでに詳述した。高い消費電力に加えて、エネルギーロスも、供給ポンプの強い加熱に至る。例えば、供給ポンプがその電力損失を介して供給装置を加熱するために同時に用いられる場合、この加熱は、場合によっては所望されることができる。供給装置において凍結した還元剤を溶解させおよび/または供給装置内の還元剤の凍結を回避するために、これは、有利でもよい。しかしながら、供給装置のまたは供給ポンプの温度が限界温度(例えば、80℃と120℃との間にある)を超える場合、電力損失によるさらなる加熱は、ここでは望ましくない。高温で、供給ポンプが還元剤として尿素/水溶液を供給するときに、ポンプへの重大な損害に至ることができる堆積物が形成されることは、特に可能である。堆積物は、ポンプに損害を与えうる研摩紙粒子のような働きをすることができる。供給ポンプの供給の正確度および/または効率レベルは、これによって低減されることができる。したがって、供給ポンプの高温を回避することは、有利である。温度の関数として電圧プロファイルを適合させることによって、これは、特に達成されてよい。
【0034】
電圧プロファイルは、供給ポンプの温度または供給装置の温度が定義済み限界温度を超えないというような仕方で、好ましくは適合される。(最大)限界温度は、例えば、120℃、100℃またはわずか80℃でさえある。さらに、定義済み限界温度よりも低い中間温度域は、予め定められることができる。したがって、限界温度および/または定義済み中間温度に達する場合、それまで適用された電圧プロファイルは、次いで変化する。
【0035】
1つの好ましい変形実施形態において、圧力に適合するための、そして温度に適合するための両方の方法は、両方とも組み合わせて実行される。電圧プロファイルは、次いで、温度に、そして圧力プロファイルの特性の両方に適合される。圧力プロファイルの特性に対する電圧プロファイルの適合は、なかでも、供給ポンプの動作の間、発生する電力損失を減らすのにも役立つ。供給ポンプのまたは供給装置の温度ができる限りもはや上昇しない場合、供給ポンプは、より低い電力損失をともなって作動されなければならない。この場合、温度を低下させるために、電圧プロファイルは、さらに上記される圧力プロファイルに基づいて適合されることができる。
【0036】
ポンプのストロークを開始するために、できるだけ急速に供給ピストンを動かすために、特に高い起動電圧は、使われることができる。起動電圧が特に大きい場合、供給ピストンを動かすのに必要な電流または必要な電流の強さに特に急速に達する。その結果、必要な電流の強さにより急速に達するせいで、この電流の流れが次いで短縮した時間間隔を発生するので、エネルギーロスは、特に減少する。さらに、起動電圧が励振コイルに存在する起動間隔は、適合されることもできる。起動電圧および/または起動間隔の適合に関して、圧力への適合の文脈の範囲内で起動電圧のおよび起動間隔の適合に関して上記された説明に対して、明確な参照はもう一度なされる。そしてその説明は、それらの完全な範囲において参照によってここに組み込まれる。
【0037】
ポンプのストロークの間、コイルを流れる最大電流は、減少することができる。ピストンの運動の間、電流の流れを生成するための第1の電圧が、最大電流が必要な電流または必要な電流の強さ(特定の、連続の、または一定の運動のための)に減少する程度まで減少するという事実によって、最大電流は、減少することができる。必要な電流は、換言すれば、供給ピストンを(正当な)動きにおいて位置させるために必要な電流でもある。供給ピストンが確実に動かされる(そして、充分な速度で移動する)ように、最大電流は、必要な電流または必要な電流の強さを上回る間隔(例えば、1パーセントと10パーセントとの間の値、好ましくは2パーセントと5パーセントとの間の値)まで予め定められて増加しなければならない。第1の電圧の適合に関して、圧力への適合の範囲内で第1の電圧の適合に関してさらに上記された説明に対して、明確な参照はもう一度なされる。そしてそれは、その完全な範囲を参照によってここに組み込まれる。
【0038】
さらに、電流パルスの、または供給ピストンを動かすために提供される電流パルスの全体的期間は、減少することができる。供給ピストンがその最終位置(適切な場合、供給ポンプの停止に対する)に達して、そして電流パルスまたは電流の流れが続く場合、全ての電流の流れは、電力損失を構成する。このために、電流パルスの、または供給ピストンの特定の運動のために提供される電流パルスの全体的期間を、この全体的期間が供給ピストンの運動の時間間隔に対応するというような仕方で適応させることは、有利である。供給ピストンの供給運動が終了するときに、電流パルスの、または電流の流れの全体的期間は、好ましくは終了する。電流の流れの全体的期間が供給運動の終了の前か後に短期間終了することも、可能である。供給運動の終了の前の電流の流れの早期の終了によって、停止に対する供給ピストンの強い衝撃を減少されることができる。供給運動の終了の後の電流の流れの続く終了は、供給運動があらゆる場合に完全に行われるのを確実にすることを可能にする。全体的期間の適合に関して、圧力への適合の範囲内で全体的期間の適合に関してさらに上記された説明に対して、明確な参照はもう一度なされる。そしてそれは、その完全な範囲を参照によってここに組み込まれる。
【0039】
供給ピストンを起動させるための電流パルスのまたは電流の流れの電流プロファイル、または、利用可能となりそしてそれによって電流プロファイルが作られる電圧がパルス幅変調によって生成されるという事実の結果、電流プロファイルを自動車両のオンボード電力系統から独立して、そして特にオンボード電力系統によって利用可能となる電圧から独立して作ることができる。自動車両のバッテリがどんな範囲に充電されているか、発電機を介してオンボード電力系統に電流がどんな範囲に供給されているか、および/または、どれくらいの負荷がバッテリに接続しているかについて、オンボード電力系統の電圧は、例えば、変動する。12ボルトの自動車両のオンボード電力系統は、ときどき、例えば、自動車両の始動フェーズにおいて供給装置のために9ボルトと12ボルトとの間でのみ利用可能となる。その一方で、供給装置の通常の作動において、例えば、13ボルトと14ボルトとの間で利用可能となる。利用可能となる電圧から(主に)独立している電流プロファイルがオンボード電力系統によって利用可能となる電圧からパルス幅変調によって供給ポンプのために発生することは、提案される。
【0040】
比較的低い電圧が供給ピストンを動かすために励振コイルに利用可能となる場合、供給ピストンを動かすための電流の流れは、よりゆっくり確立されて、供給ピストンの動作は、より長く持続する。その結果、コイルの電流(すなわち、コイルの抵抗によって直接熱に変換されて、供給ピストンの運動につながらないエネルギー)のせいで、電力損失はより大きくなる。特に、上記でさらに説明するように、自動車両の始動フェーズの間、比較的低い電圧だけが定期的に利用可能となる。始動フェーズにおいて、供給ポンプは、しかしながら、まだ冷たい。その結果、低い電圧のせいで増加する生成された熱は、ここでは問題にならない。自動車両の始動フェーズの終了後の作動の間、オンボード電力系統は、再び比較的高い電圧を定期的に利用可能とすることができる。ここで提案する方法に関して、励振コイルによって生じる熱は、減少されることができる。
【0041】
液体運用物質のためのタンクおよび、脈動様式で作動して、タンクから運用物質を供給する供給ポンプを有する供給装置、さらに本発明による方法を有する供給ポンプを作動するように構成されるコントロールユニットを同時に有する自動車両も、本発明によってある。コントロールユニットは、この目的のために、適切なデータ処理プログラム、特性線図、センサ、信号ラインなどを備えることができる。この文脈において、参照は、特に、以下の図の説明にもなされる。
【0042】
本発明および技術的な環境は、図を参照して以下でさらに詳細に説明される。図および、特に図に示されるサイズの比率は、概略的なだけである点に留意する必要がある。図は、しかしながら、本発明が制限されない特に好適な例示的実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は、本発明による方法のために構成されかつ設計される供給装置である。
図2図2は、本発明による方法のための供給装置を有する自動車両である。
図3図3は、圧力プロファイルの線図である。
図4図4は、パルス幅変調の一例である。
図5図5は、コイルの電流プロファイルの線図である。
図6図6は、コイルの電流プロファイルのさらなる線図である。
図7図7は、本発明による方法の変形実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、供給方向5をともなって、特定の断面において示されるライン48を通って液体運用物質3(特に尿素/水溶液)を供給することができる供給ポンプ1を示す。圧力センサ8は、供給方向5において供給ポンプ1の下流に設けられる。コントロールユニット25は、供給ポンプ1を制御するために圧力センサ8の信号を受信する。供給ポンプ1は、脈動様式で作動して、励振コイル(drive coil)7によって駆動される供給ポンプ1である。励振コイル7は、供給ピストン6を駆動する。供給ピストン6は、励振コイル7および復元ばね44によって往復動することができる。供給ピストン6の力は、伝達流体(transmission fluid)29を介してダイアフラム30に伝達される。ダイアフラム30は、次いで、供給ピストン6の力を運用物質3に伝達する。ライン48を通る供給方向5は、ポンプバルブ20によってあらかじめ定義される。そしてそれは、好ましくは受動的に開いておよび/または閉じる。供給ピストン6が後方へ戻るときに、復元ばね44によって励振コイル7に誘発される電流が通るフリーホイーリングダイオード46と呼ばれるものは、取り入れられて、供給ポンプ1の励振コイル7と並列に接続される。さらに、温度センサ52は、供給ポンプ1に設けられる。
【0045】
図2は、内燃機関23および、運用物質がインジェクタ27を介して(液滴形に)供給されることができる排ガス処理装置26を有する自動車両4を示す。インジェクタ27は、供給ポンプ1を有する供給装置2によってタンク24から運用物質3を供給される。運用物質3は、好ましくは内燃機関23の排ガスをクリーニングするための還元剤(特に尿素/水溶液)である。供給ポンプ1を制御するための圧力センサ8およびコントロールユニット25は、供給装置2の範囲内に示される。運用物質3は、定義済みの供給方向5とともにタンク24からインジェクタ27へと流れる。
【0046】
図3は、時間軸34対圧力軸42上にプロットされる供給装置の圧力プロファイルを示す。ポンピング前圧力43(すなわち、供給ポンプの上流の圧力)は、太い破線で示される。太い実線は、供給方向において供給ポンプの下流に配置される圧力センサで決定された圧力プロファイル11を示す。圧力プロファイル11は、供給ポンプの脈動供給運動に基づいて間欠的である。ポンプチャンバ圧力41(すなわち、供給ポンプ内の圧力)は、破線でプロットされる。ポンプチャンバ圧力41は、圧力プロファイルとポンピング前圧力43との間を変動する。圧力プロファイル11における圧力ピーク17の第1の時点16も、図3に見ることができる。さらに、供給ポンプのバルブ開放の第2の時点18、および供給ポンプのバルブ閉鎖の第3の時点19は、見ることができる。ポンプチャンバ圧力41が供給方向において供給ポンプの下流に存在する圧力プロファイル11に到達するときはいつでも、供給ポンプのバルブ開放は、発生する。ポンプチャンバ圧力41が圧力プロファイル11よりも低下するときに、バルブは閉鎖する。
【0047】
図4は、パルス幅変調を使用してできる電圧プロファイル9の一例を示す。電圧プロファイル9は、時間軸34対電圧軸35上にプロットされる。電圧プロファイル9は、経時的起動間隔14の間存在する起動電圧15から始まる。電圧プロファイル9は、次いで、第1の電圧13に落ちる。全体として、電圧プロファイル9は、全体的期間12を有する。起動電圧15および第1の電圧13は、パルス幅変調を使用して供給電圧21から発生する。パルス幅変調の間、固定のクロック長32があらかじめ定義される。この供給電圧21のパルス幅33は、クロック長32の範囲内で変化する。電圧プロファイル9は、対応する減衰回路によってパルス化された供給電圧21から生じる。
【0048】
図5は、ポンプパルスの間の電流プロファイル22の概略図である。電流プロファイル22は、時間軸34対電流軸37上にプロットされる。圧力プロファイル11は、供給装置において(バックグラウンドに)概略的に示される。電圧プロファイル9も、バックグラウンドに概略的に示される。電圧プロファイル9に関する、および圧力プロファイル11に関する電流プロファイル22の経時的参照は、目下示される。電圧プロファイル9は、単純化のためにここでは正方形の主要電圧である。さらに、理想的な電流プロファイル49は、バックグラウンドに概略的に示される。この理想的な電流プロファイル49は、供給ポンプの供給ピストンが供給運動を行わない場合に、励振コイルにおける電流の様子について示す。
【0049】
理想的な電流プロファイル49および電流プロファイル22は、両方とも電圧プロファイルの開始での初期勾配39から始まる。この初期勾配39は、励振コイルの抵抗および励振コイルのインダクタンスによってあらかじめ定義される。
【0050】
供給ポンプの供給ピストンが第2の時点18で動き始めるとすぐに、電圧プロファイル22および理想的な電圧プロファイル49は、互いに異なって動く。理想的な電圧プロファイル49は、上昇し続ける。その一方で、供給ピストンの停止までの時間間隔の間の動作電流45の場合、電圧プロファイル22は、ほぼ第4の時点28のレベルに残る。これは、供給ピストンの運動が電圧プロファイル22の上昇の減速につながる励振コイル7の対向する電圧を誘導するという事実に起因する。供給ピストンの運動の間、したがって、ほぼ台地が作られる。台地のレベルまたは動作電流45の大きさは、供給ピストンによって発生する力に、または供給ポンプによってもたらされる圧力の増加にほぼ比例する。
【0051】
供給ピストンが第4の時点28で停止するとすぐに、電流プロファイル22は、理想的な電流プロファイル49にしたがって上がり続ける。電流プロファイル22のプロファイルは、理想的な電流プロファイル49と比較して、経時的に続く様式においてのみオフセットされる。理想的な電流プロファイル49および電流プロファイル22は、両方とも最大電流40まで上昇する。この最大電流40は、励振コイルの抵抗によって定義される。励振コイルの磁界がこの時点で完全にビルトアップするので、励振コイルのインダクタンスは、ここでは役割を演じない。
【0052】
最大電流40に対する動作電流45の関係は、供給ポンプの効率レベルのために有益である。最大電流40との関係において動作電流45が高ければ高いほど、供給ピストンを動かすために使うことはできないが、その代わりに励振コイルの電気的抵抗によって熱エネルギーに変換される電気エネルギーの量は、より大きい。動作電流45は、最大電流40の好ましくは30%未満、特に15%未満、そして特に好ましくは5%未満である。
【0053】
電圧プロファイル9が全体的期間12の満了後に終わるとすぐに、電流は、電流低下プロファイル50とともに低下する。励振コイルによって蓄えられる磁気エネルギーのせいで、電流は、直ちに突然の様式では低下しない。励振コイルによって磁界の形で蓄えられるエネルギーの消散は、誘導される負の電圧51につながる。したがって、励振コイル7からのエネルギーの戻り流れ36は、生じる。誘導される負の電圧51が電気部品の破壊につながらないように、エネルギーのこの戻り流れは、例えば、フリーホイーリングダイオードにおいて消費されることができる。
【0054】
第4の時点28以後、供給ピストンがその停止に達するときに、電圧プロファイル9および電流プロファイル22によって励振コイルにもたらされ続ける電気エネルギーは、励振コイルの抵抗に基づいて直接熱に変換され、したがって単にエネルギーロス38を生成するだけである。これは、結果としてもはや供給効果にならない。図5に示されるエネルギーロス38は、説明のために誇張された形で示される。電流プロファイル22はそれが最大電圧40にほとんど到達するまで続けられるので、エネルギーロス38は、比較的大きい。この種の条件は、供給ポンプの実際の使用では、通常、起こらない。
【0055】
図6は、電圧プロファイル9が本発明による方法によってここに適応された、図5からの線図を示す。電圧プロファイル9は、単純化のために、ここではその期間12に短縮されただけの正方形の電圧である。電圧プロファイル9は、次いで、供給ピストンがその停止に達する第4の時点28の前に既に終了する。これは、一方では、エネルギーロス38が完全に回避されることを確実にすることができる。さらに、供給ピストンが図6による電圧プロファイル9を用いて起動するときに、第4の時点28で停止に達する前に供給ピストンの加速がすでに止まるので、供給ピストンは、停止に達しないかまたはすでに少なくとも部分的に減速される。
【0056】
図7は、フローチャートにおいて本発明による方法を示す。方法ステップa)、b)、c)、d)、e)がループ式で経時的に連続する様式の規則的な反復様式において実施されることは、明らかである。中止条件が満たされるまで、これは起こる。この後、方法は、供給ポンプの作動のおよび/または自動車両の圧力プロファイルのおよび/または他の特性値の定期的な監視によって、必要に応じて再び開始されることができる。
【符号の説明】
【0057】
1…供給ポンプ
2…供給装置
3…運用物質
4…自動車両
5…供給方向
6…供給ピストン
7…励振コイル
8…圧力センサ
9…電圧プロファイル
10…供給ストローク
11…圧力プロファイル
12…全体的期間
13…第1の電圧
14…起動間隔
15…起動電圧
16…第1の時点
17…圧力ピーク
18…第2の時点
19…第3の時点
20…ポンプバルブ
21…供給電圧
22…電流プロファイル
23…内燃機関
24…タンク
25…コントロールユニット
26…排ガス処理装置
27…インジェクタ
28…第4の時点
29…伝達流体
30…ダイアフラム
31…供給期間
32…クロック長
33…パルス幅
34…時間軸
35…電圧軸
36…エネルギーの戻り流れ
37…電流軸
38…エネルギーロス
39…初期勾配
40…最大電流
41…ポンプチャンバ圧力
42…圧力軸
43…ポンピング前圧力
44…復元ばね
45…動作電流
46…フリーホイーリングダイオード
47…停止
48…ライン
49…理想的な電流プロファイル
50…電流低下プロファイル
51…負の電圧
52…温度センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7