特許第6129368号(P6129368)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6129368データブリッジ機能を有する電気エネルギー供給装置及びワイヤレス照明制御システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6129368
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】データブリッジ機能を有する電気エネルギー供給装置及びワイヤレス照明制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20170508BHJP
   H04L 29/08 20060101ALI20170508BHJP
   H04W 4/00 20090101ALI20170508BHJP
【FI】
   H05B37/02 C
   H04L13/00 307Z
   H04W4/00
【請求項の数】21
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-20119(P2016-20119)
(22)【出願日】2016年2月4日
(65)【公開番号】特開2016-149354(P2016-149354A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2016年2月4日
(31)【優先権主張番号】104105103
(32)【優先日】2015年2月13日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504417593
【氏名又は名称】東林科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEP TECH CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100181021
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 剛輝
(72)【発明者】
【氏名】陳伯▲彦▼
(72)【発明者】
【氏名】洪大勝
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−119257(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/138822(WO,A1)
【文献】 米国特許第08319452(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0032022(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
H04L 29/08
H04W 4/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの照明装置に接続される電気エネルギー供給装置であって、
第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号の受信或いは伝送を行う第一ワイヤレス通信モジュールと、
前記第一ワイヤレス通信モジュールに接続され、前記第一制御信号の通信プロトコルの種類の判断を行うマルチプレックスモジュールと、
前記マルチプレックスモジュールに接続され、且つ前記第一制御信号に従って前記照明装置を駆動する駆動モジュールとを備え、
前記マルチプレックスモジュールが前記第一ワイヤレス通信モジュールから前記第一制御信号を受信すると、前記マルチプレックスモジュールが前記通信プロトコルの種類に基づいて前記第一制御信号に従って前記駆動モジュールを制御して前記照明装置を駆動するか否か、或いは他の前記電気エネルギー供給装置をデータブリッジ経路として前記第一制御信号を前記通信プロトコルの種類に対応する第一被制御装置に伝送するか否かを決定、前記第一被制御装置を遠隔制御することを特徴とする電気エネルギー供給装置。
【請求項2】
前記マルチプレックスモジュールに接続される変換モジュールをさらに備え、前記変換モジュールは、
前記第一無線ネットワークプロトコルに基づく前記第一制御信号の受信或いは伝送を行う他の前記第一ワイヤレス通信モジュールと、
第二無線ネットワークプロトコルに基づく第二制御信号の受信或いは伝送を行う第二ワイヤレス通信モジュールと、
前記第一ワイヤレス通信モジュール及び前記第二ワイヤレス通信モジュールに接続される処理モジュールとを備えることを特徴とする、請求項1に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項3】
前記マルチプレックスモジュールにより前記通信プロトコルの種類がDALI(Digital Addressable Lighting Interface)(登録商標)規格であると判定されると、前記マルチプレックスモジュールが前記第一制御信号に基づいて前記駆動モジュールを制御して前記照明装置を駆動することを特徴とする、請求項2に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項4】
前記第二ワイヤレス通信モジュールが第二制御装置から前記第二制御信号を受信すると、前記処理モジュールが前記第二制御信号を前記第一無線ネットワークプロトコルに基づく変換信号に変換すると共に前記マルチプレックスモジュールまで伝送、前記マルチプレックスモジュールが前記変換信号の前記通信プロトコルの種類に基づいて前記変換信号を前記通信プロトコルの種類に対応する第二被制御装置に伝送、前記第二被制御装置の遠隔制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項5】
前記電気エネルギー供給装置は発光ダイオードドライバ、電子安定器、電源供給器或いは無線充電器であることを特徴とする、請求項4に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項6】
前記変換モジュールは有線伝送方式或いは無線伝送方式で前記マルチプレックスモジュールに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項7】
前記第一ワイヤレス通信モジュールはZigBee(登録商標)無線ネットワークプロトコル或いはブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコルに基づくことを特徴とする、請求項4に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項8】
前記第二ワイヤレス通信モジュールは前記ZigBee(登録商標)無線ネットワークプロトコル、前記ブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコル、WiFi(登録商標)無線ネットワークプロトコル、RFID無線ネットワークプロトコル或いは赤外線無線ネットワークプロトコルに基づくことを特徴とする、請求項7に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項9】
前記ブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコルは低消費電力ブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコルであることを特徴とする、請求項8に記載の電気エネルギー供給装置。
【請求項10】
複数の照明装置と、
少なくとも1つの第一被制御装置と、
無線伝送方式によりこれら前記照明装置の制御を行う照明制御装置と、
無線伝送方式により前記第一被制御装置の制御を行う第一制御装置と、
少なくとも1つの前記照明装置にそれぞれ接続されると共に第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号の受信を行う複数の電気エネルギー供給装置とを備え、
何れか1つの前記電気エネルギー供給装置が前記照明制御装置或いは前記第一制御装置から前記第一制御信号を受信すると、前記電気エネルギー供給装置が前記第一制御信号のデータに基づいて前記第一制御信号の通信プロトコルの種類の判定を行って前記第一制御信号に基づいて前記電気エネルギー供給装置に対応する前記照明装置の制御を行うか否か、或いは他の前記電気エネルギー供給装置をデータブリッジ経路として前記第一制御信号を前記通信プロトコルの種類に対応する第一被制御装置に伝送させるか否かを決定、前記第一被制御装置の遠隔制御を行うことを特徴とするワイヤレス照明制御システム。
【請求項11】
各前記電気エネルギー供給装置は、
前記第一無線ネットワークプロトコルに基づく前記第一制御信号の受信或いは伝送を行う第一ワイヤレス通信モジュールと、
前記第一ワイヤレス通信モジュールに接続され、且つ前記第一制御信号のデータに基づいて前記第一制御信号の通信プロトコルの種類の判断を行うマルチプレックスモジュールと、
前記マルチプレックスモジュールに接続され、且つ前記第一制御信号に基づいて対応する前記照明装置の制御を行う駆動モジュールとを備えることを特徴とする、請求項10に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項12】
前記マルチプレックスモジュールにより前記通信プロトコルの種類がDALI(登録商標)規格であると判定されると、前記マルチプレックスモジュールが前記第一制御信号に基づいて前記駆動モジュールの制御を行って前記照明装置を駆動することを特徴とする、請求項11に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項13】
前記マルチプレックスモジュールが前記第一ワイヤレス通信モジュールを介して前記第一制御信号を受信すると、前記マルチプレックスモジュールが前記通信プロトコルの種類に基づいて前記第一制御信号に従って前記駆動モジュールの制御を行って前記照明装置を駆動する否か、或いはデータブリッジ経路として前記第一制御信号を前記通信プロトコルの種類に対応する第一被制御装置に伝送するか否かを決定、前記第一被制御装置の遠隔制御を行うことを特徴とする、請求項12に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項14】
少なくとも1つの第二被制御装置と、
無線伝送方式により前記第二被制御装置の制御を行う第二制御装置とをさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項15】
各前記電気エネルギー供給装置は、前記マルチプレックスモジュールに接続される変換モジュールをさらに備え、前記変換モジュールは、
前記第一無線ネットワークプロトコルに基づく前記第一制御信号の受信或いは伝送を行う他の前記第一ワイヤレス通信モジュールと、
第二無線ネットワークプロトコルに基づく第二制御信号の受信或いは伝送を行う第二ワイヤレス通信モジュールと、
前記第一ワイヤレス通信モジュール及び前記第二ワイヤレス通信モジュールに接続される処理モジュールとを含むことを特徴とする、請求項14に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項16】
前記第二ワイヤレス通信モジュールが前記第二制御装置から前記第二制御信号を受信すると、前記処理モジュールが前記第二制御信号を前記第一無線ネットワークプロトコルに基づく変換信号に変換すると共に前記マルチプレックスモジュールまで伝送、前記マルチプレックスモジュールが前記変換信号の前記通信プロトコルの種類に基づいて前記変換信号を前記通信プロトコルの種類に対応する前記第二被制御装置に伝送、前記第二被制御装置の遠隔制御を行うことを特徴とする、請求項15に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項17】
これら前記電気エネルギー供給装置は発光ダイオードドライバ、電子安定器、電源供給器或いは無線充電器であることを特徴とする、請求項16に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項18】
これら前記変換モジュールは有線伝送方式或いは無線伝送方式でこれら前記マルチプレックスモジュールに接続されることを特徴とする、請求項16に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項19】
これら前記第一ワイヤレス通信モジュールはZigBee(登録商標)無線ネットワークプロトコル或いはブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコルに基づくことを特徴とする、請求項16に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項20】
これら前記第二ワイヤレス通信モジュールは前記ZigBee(登録商標)無線ネットワークプロトコル、前記ブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコル、WiFi(登録商標)無線ネットワークプロトコル、RFID無線ネットワークプロトコル或いは赤外線無線ネットワークプロトコルに基づくことを特徴とする、請求項19に記載のワイヤレス照明制御システム。
【請求項21】
前記ブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコルは低消費電力ブルートゥース(登録商標)無線ネットワークプロトコルであることを特徴とする、請求項20に記載のワイヤレス照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置に電気エネルギーを提供する電気エネルギー供給装置に関し、より詳しくは、本発明は電気エネルギー供給装置を備えるワイヤレス照明制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス照明制御システムは、使用者が無線遠隔操作方式により建築物の照明装置の制御を行えるため使用上便利であり、ゆえに将来的に発展してゆく趨勢にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した従来のワイヤレス照明制御システム技術には、依然として克服すべき少なくない欠点が存在する。例えば、一般的には、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムはWiFi無線ネットワークを通して制御信号を伝送させており、WiFi無線ネットワークは強力なデータ伝送能力を有するが、ただし、電力の消費も激しく、それゆえに重大な電磁放射が発生し、人体に対して深刻な傷害を与えた。
【0004】
また、WiFi無線ネットワークの構築コストも高く、ゆえに、WiFi無線ネットワークが使用されるワイヤレス照明制御システムでは、ワイヤレス照明制御システム全体のコストが大幅に増加した。また、制御照明装置に用いられる制御信号には大量のデータ量が必要ないため、WiFi無線ネットワークを通して少ないデータ量の制御信号を伝送させることは浪費であると言えた。
【0005】
なお、WiFi無線ネットワークは優れた機能を有するが、ただし、WiFi無線ネットワークのカバー範囲には限度があり、被制御装置がWiFi無線ネットワークのカバー範囲から離れている場合、使用者はWiFi無線ネットワークを利用して被制御装置を制御することができなくなる。
【0006】
このほか、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムが建築物の照明装置の制御に使用される場合、通常は大部分の照明装置は昼間に点灯されて夜に消灯され、頻繁に点消灯されることがないため、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムは大部分の時間アイドリング状態におかれており、利用率が高まらなかった。
【0007】
さらに、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムは通常建築物の中の照明装置のみ制御可能であり、他の装置に対して制御を行えず、使用者が無線伝送方式により他の装置の制御或いは他の応用を行う場合、別に独立したネットワークを構築する必要があった。よって、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムは使用上大きな制限があった。
【0008】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に到った。
【0009】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、上記課題解決のため、本発明は、データブリッジ機能を有する電気エネルギー供給装置及びワイヤレス照明制御システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、上記目的を達成するための本発明は、本発明に係るデータブリッジ機能を有する電気エネルギー供給装置は少なくとも1つの照明装置に接続され、前記装置は第一ワイヤレス通信モジュールと、マルチプレックスモジュールと、駆動モジュールとを備える。第一ワイヤレス通信モジュールは第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号の受信或いは伝送を行う。マルチプレックスモジュールは第一ワイヤレス通信モジュールに接続され、且つ第一制御信号のデータに基づいて第一制御信号の通信プロトコルの種類の判断を行う。駆動モジュールはマルチプレックスモジュールに接続され、且つ第一制御信号に基づいて照明装置を駆動させる。マルチプレックスモジュールが第一ワイヤレス通信モジュールにより第一制御信号を受信させると、マルチプレックスモジュールが通信プロトコルの種類に基づいて第一制御信号に従って駆動モジュールの制御を行って照明装置を駆動させるか否か、或いは他の電気エネルギー供給装置をデータブリッジ経路として第一制御信号を通信プロトコルの種類が対応されるものとは離れる第一被制御装置に伝送させるか否かを決定させ、第一被制御装置の制御を行う。
【0011】
好ましい実施態様において、電気エネルギー供給装置はマルチプレックスモジュールに接続される変換モジュールをさらに備え、変換モジュールは第一ワイヤレス通信モジュールと、第二ワイヤレス通信モジュールと、処理モジュールとを含む。第一ワイヤレス通信モジュールは第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号の受信或いは伝送を行う。第二ワイヤレス通信モジュールは第二無線ネットワークプロトコルに基づく第二制御信号の受信或いは伝送を行う。処理モジュールは第一ワイヤレス通信モジュール及び第二ワイヤレス通信モジュールに接続される。
【0012】
好ましい実施態様において、マルチプレックスモジュールにより通信プロトコルの種類がDALI(Digital Address Lighting Interface)規格であると判定されると、マルチプレックスモジュールが第一制御信号に基づいて駆動モジュールを制御させて照明装置を駆動させる。
【0013】
好ましい実施態様において、第二ワイヤレス通信モジュールが第二制御装置により第二制御信号を受信させると、処理モジュールが第二制御信号を第一無線ネットワークプロトコルに基づく変換信号に変換させると共にマルチプレックスモジュールまで伝送させ、マルチプレックスモジュールが変換信号の通信プロトコルの種類に基づいて他の電気エネルギー供給装置をデータブリッジ経路として変換信号を前記通信プロトコルの種類に対応されるものとは離れる第二被制御装置に伝送させ、第二被制御装置の制御を行う。
【0014】
好ましい実施態様において、電気エネルギー供給装置は発光ダイオードドライバ、電子安定器、電源供給器或いは無線充電器である。
【0015】
好ましい実施態様において、変換モジュールは有線伝送方式或いは無線伝送方式でマルチプレックスモジュールに接続される。
【0016】
好ましい実施態様において、第一ワイヤレス通信モジュールはZigBee無線ネットワークプロトコル或いはブルートゥース無線ネットワークプロトコルに基づく。
【0017】
好ましい実施態様において、第二ワイヤレス通信モジュールは前記ZigBee無線ネットワークプロトコル、前記ブルートゥース無線ネットワークプロトコル、WiFi無線ネットワークプロトコル、RFID無線ネットワークプロトコル或いは赤外線無線ネットワークプロトコルに基づく。
【0018】
好ましい実施態様において、ブルートゥース無線ネットワークプロトコルは低消費電力ブルートゥース無線ネットワークプロトコルである。
【0019】
さらに、上記目的を達成するために、本発明に係るワイヤレス照明制御システムは、複数の照明装置と、少なくとも1つの第一被制御装置と、照明制御装置と、第一制御装置と、複数の電気エネルギー供給装置とを備える。照明制御装置は無線伝送方式によりこれら前記照明装置の制御を行う。第一制御装置は無線伝送方式により第一被制御装置の制御を行う。各前記電気エネルギー供給装置は少なくとも1つの照明装置にそれぞれ接続され、且つ第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号の受信を行う。また、何れか1つの電気エネルギー供給装置が照明制御装置或いは第一制御装置により第一制御信号を受信させると、電気エネルギー供給装置が第一制御信号のデータに基づいて第一制御信号の通信プロトコルの種類の判定を行って第一制御信号に従って電気エネルギー供給装置に対応される照明装置を制御させるか否か、或いは他の電気エネルギー供給装置をデータブリッジ経路として第一制御信号を通信プロトコルの種類に対応されるものとは離れる第一被制御装置に伝送させるか否かを決定させ、第一被制御装置の制御を行う。
【0020】
好ましい実施態様において、実施形態では、各電気エネルギー供給装置は第一ワイヤレス通信モジュールと、マルチプレックスモジュールと、駆動モジュールとを備える。第一ワイヤレス通信モジュールは第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号の受信或いは伝送を行う。マルチプレックスモジュールは第一ワイヤレス通信モジュールに接続され、且つ第一制御信号のデータに基づいて第一制御信号の通信プロトコルの種類の判断を行う。駆動モジュールはマルチプレックスモジュールに接続され、且つ第一制御信号に基づいて照明装置を駆動させる。
【0021】
好ましい実施態様において、マルチプレックスモジュールが第一ワイヤレス通信モジュールにより第一制御信号を受信させると、マルチプレックスモジュールが通信プロトコルの種類に基づいて第一制御信号に従って駆動モジュールの制御を行って照明装置を駆動させるか否か、或いは他の電気エネルギー供給装置をデータブリッジ経路として第一制御信号を通信プロトコルの種類に対応されるものとは離れる第一被制御装置に伝送させるか否かを決定させ、第一被制御装置の制御を行う。
【0022】
好ましい実施態様において、ワイヤレス照明制御システムは少なくとも1つの第二被制御装置及び第二制御装置をさらに備える。第二制御装置は無線伝送方式により第二被制御装置の制御を行う。
【0023】
好ましい実施態様において、各電気エネルギー供給装置はマルチプレックスモジュールに接続される変換モジュールをさらに備え、変換モジュールは第一ワイヤレス通信モジュールと、第二ワイヤレス通信モジュールと、処理モジュールとを含む。第一ワイヤレス通信モジュールは第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号の受信或いは伝送を行う。第二ワイヤレス通信モジュールは第二無線ネットワークプロトコルに基づく第二制御信号の受信或いは伝送を行う。処理モジュールは第一ワイヤレス通信モジュール及び第二ワイヤレス通信モジュールに接続される。
【0024】
好ましい実施態様において、これら前記電気エネルギー供給装置は発光ダイオードドライバ、電子安定器、電源供給器或いは無線充電器である。
【0025】
好ましい実施態様において、これら前記変換モジュールは有線伝送方式或いは無線伝送方式でこれらマルチプレックスモジュールに接続される。
【0026】
好ましい実施態様において、これら前記第一ワイヤレス通信モジュールはZigBee無線ネットワークプロトコル或いはブルートゥース(Bluetooth(登録商標))無線ネットワークプロトコルに基づく。
【0027】
好ましい実施態様において、これら前記第二ワイヤレス通信モジュールはZigBee無線ネットワークプロトコル、ブルートゥース無線ネットワークプロトコル、WiFi無線ネットワークプロトコル、RFID無線ネットワークプロトコル或いは赤外線無線ネットワークプロトコルに基づく。
【0028】
好ましい実施態様において、ブルートゥース無線ネットワークプロトコルは低消費電力ブルートゥース(BT4.0或いはBLE)無線ネットワークプロトコルである。
【発明の効果】
【0029】
上述したように、本発明のデータブリッジ機能を有する電気エネルギー供給装置及びワイヤレス照明制御システムは、1つ或いは複数の下述の長所を有する。
(1) 本発明における好適な実施の形態において、ワイヤレス照明制御システムは低消費電力の無線ネットワークにより実現される。このため、重大な電磁放射を発生させず、人体に如何なる危害も加えず、好ましい安全性を有する。
(2) 本発明における好適な実施の形態において、ワイヤレス照明制御システムはデータ量の少ない無線ネットワークにより実現される。低コストであるが各制御信号を伝送させるには十分であり、このため、ワイヤレス照明制御システム全体のコストが大幅に低減される。
(3) 本発明における好適な実施の形態において、ワイヤレス照明制御システムの各電気エネルギー供給装置にはデータマルチプレクサーが設置され、受信された第一制御信号の通信プロトコルの種類の識別を行って第一制御信号が照明装置或いは他の被制御装置のどちらの制御に使用されるのかを判定させる。これにより、ワイヤレス照明制御システムと同じ無線ネットワークプロトコルの制御システムがワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークシステムを通して同時に制御信号を伝送させ、独立した無線ネットワークシステムを別に構築させる必要がなくなり、ワイヤレス照明制御システムのアイドリング時間を減少させ、ワイヤレス照明制御システムの利用率を有効的に高め、より弾力的に運用可能になる。
(4) 本発明における好適な実施の形態において、ワイヤレス照明制御システムの各電気エネルギー供給装置には無線式信号変換器がさらに設置される。これにより、ワイヤレス照明制御システムとは異なる無線ネットワークプロトコルによる制御システムがワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークシステムを通して同時に制御信号を伝送させ、独立した無線ネットワークシステムを別に構築させる必要がなくなり、ワイヤレス照明制御システムのアイドリング時間を減少させ、ワイヤレス照明制御システムの利用率をさらに高め、より弾力的に運用可能になる。
(5) 本発明における好適な実施の形態において、ワイヤレス照明制御システムの各電気エネルギー供給装置は共に制御信号を伝送させる中継局となり、ワイヤレス照明制御システム全体で1つの広大なデータブリッジ経路を形成させ、制御信号が極めて遠い距離まで伝送されるようになり、これによって広いカバー範囲を達成させる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明のデータブリッジ機能を有する電気エネルギー供給装置を説明する概略図である。
図2】本発明の第1実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示す概略図である。
図3】本発明の第1実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示すフローチャート図である。
図4】本発明の第2実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示す概略図である。
図5】本発明の第3実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示す概略図である。
図6】本発明の第4実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示す概略図である。
図7】本発明の第5実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。図1は本発明のデータブリッジ機能を有する電気エネルギー供給装置を説明するブロック図である。電気エネルギー供給装置10は照明装置A'に接続されて電気エネルギーを提供し、電気エネルギー供給装置10は第一ワイヤレス通信モジュールW1と、処理モジュール101と、駆動モジュール102とを備える。処理モジュール101はマルチプレックスモジュール1011を含む。照明制御装置Aは第一ワイヤレス通信モジュールW1により第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1を伝送させて照明装置A'の制御を行い、第一制御装置Bは第一ワイヤレス通信モジュールW1により第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1を伝送させて照明装置B'の制御を行う。好ましい実施形態によれば、電気エネルギー制御装置は発光ダイオードドライバ(LED Driver)、電子安定器(Electrical Ballast)、電源供給器或いは無線充電器である。
【0032】
第一ワイヤレス通信モジュールW1は第一無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1の受信或いは伝送を行い、且つ処理モジュール101まで伝送させる。処理モジュール101のマルチプレックスモジュール1011は第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類の判断を行う。駆動モジュール101は第一制御信号CS1に基づいて制御命令CM1を発生させて照明装置A'を駆動させる。マルチプレックスモジュール1011が第一ワイヤレス通信モジュールW1により照明制御装置A或いは第一制御装置Bから伝送された第一制御信号CS1を受信させると、マルチプレックスモジュール1011が第一制御信号CS1のデータに基づいて第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類の判定を行い、且つ通信プロトコルの種類に基づいて第一制御信号CS1に従って駆動モジュール102の制御を行って照明装置A'を駆動させるか否か、或いは他の電気エネルギー供給装置10をデータブリッジ経路として第一制御信号CS1を通信プロトコルの種類が対応されるものとは離れる第一被制御装置B'に伝送させるか否かを決定させ、第一被制御装置B'の制御を行う。好ましい実施形態によると、第一ワイヤレス通信モジュールW1はZigBee無線ネットワークプロトコル、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))無線ネットワークプロトコル或いは低消費電力ブルートゥース(BT4.0或いはBLE)無線ネットワークプロトコルに基づいて第一制御信号CS1等を伝送させる低消費電力の無線ネットワークプロトコルである。
【0033】
上述のメカニズムにより、本発明の処理モジュール101のマルチプレックスモジュール1011は第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類に基づいて制御を行う対象の判定を行う。これにより、照明制御装置Aと同じ無線ネットワークプロトコルの第一制御装置Bがワイヤレス照明制御システムの複数の電気エネルギー供給装置10で構成される無線ネットワークシステムを通して同時に制御信号の伝送を行い、独立した専用の無線ネットワークシステムを別に構築する必要がなくなり、より弾力的に運用可能になる。
【実施例】
【0034】
第1実施形態
図2は本発明の第1実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示す概略図である。ワイヤレス照明制御システム2はLED照明制御装置Aと、複数のLED(Light Emitting Diode)照明装置A'と、第一制御装置Bと、第一被制御装置B'と、複数のLEDドライバ20とを備える。
【0035】
これら前記LEDドライバ20は建築物の各地点に分布されると共に互いに一定の距離隔てられ、各LEDドライバ20は1つのLED照明装置A'にそれぞれ接続されて電気エネルギーを提供する。LED照明制御装置Aは第一ワイヤレス通信モジュールW1により無線伝送方式でZigBee無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1をこれら前記LEDドライバ20に伝送させて対応されるLED照明装置A'の制御を行う。第一制御装置Bは第一ワイヤレス通信モジュールW1により無線伝送方式でZigBee無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1を伝送させ、且つこれら前記LEDドライバ20がデータブリッジ経路となって遠隔の第一被制御装置B'まで伝送させる。
【0036】
各LEDドライバ20は第一ワイヤレス通信モジュールW1と、マイクロプロセッサ201と、駆動回路202とを備え、マイクロプロセッサ201はデータマルチプレクサー2011を含む。第一ワイヤレス通信モジュールW1はZigBee無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1の受信或いは伝送を行い、且つマイクロプロセッサ201まで伝送させる。マイクロプロセッサ201のデータマルチプレクサー2011は第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類の判断を行う。駆動回路202は第一制御信号CS1に基づいて制御命令CM1を発生させてLED照明装置A'を駆動させる。
【0037】
データマルチプレクサー2011が第一ワイヤレス通信モジュールW1によりLED照明制御装置A或いは第一制御装置Bから伝送される第一制御信号CS1を受信させると、データマルチプレクサー2011が第一制御信号CS1のデータに基づいて第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類の判定を行い、且つ通信プロトコルの種類に基づいて第一制御信号CS1に従って駆動回路202の制御を行ってLED照明装置A'を駆動させるか否か、或いは他のLEDドライバ20をデータブリッジ経路として第一制御信号CS1を通信プロトコルの種類が対応されるものとは離れる第一被制御装置B'に伝送させるか否か決定させ、第一被制御装置B'の制御を行う。
【0038】
データマルチプレクサー2011により第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類がLED照明装置A'に属すると判定されると、データマルチプレクサー2011が第一制御信号CS1を駆動回路202に伝送させ、駆動回路202が第一制御信号CS1に基づいて制御命令CM1を発生させてLED照明装置A'を駆動させる。データマルチプレクサー2011により第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類が第一被制御装置B'に属すると判定されると、データマルチプレクサー2011が第一制御信号CS1を近隣の他のLEDドライバ20に伝送させ、且つ他のLEDドライバ20をデータブリッジ経路として第一制御信号Cを通信プロトコルの種類が対応されるものとは離れる第一被制御装置B'に伝送させ、第一被制御装置B'の制御を行う。
【0039】
例えば、データマルチプレクサー2011により第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類が制御LED照明装置A'に使用されるDALI(Digital Address Lighting Interface、DALI)規格か否かが判定される。DALI規格である場合、データマルチプレクサー2011が第一制御信号CS1を駆動回路モジュール202に伝送させ、駆動回路202が第一制御信号CS1に基づいて制御命令CM1を発生させてLED照明装置A'を駆動させる。DALI規格ではない場合、データマルチプレクサー2011は他のLEDドライバ20をデータブリッジ経路として第一制御信号CS1を遠く離れる第一被制御装置B'の近隣のLEDドライバ20まで伝送させ、且つ前述のLEDドライバ20により第一制御信号CS1を第一被制御装置B'に伝送させ、第一被制御装置B'の制御を行う。
【0040】
ちなみに、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムはWiFi無線ネットワークを通して制御信号の伝送を行うため、WiFi無線ネットワークではコストが高いのみならず、重大な電磁放射を発生させ、人体に対して一定の影響を与える。反対に、本発明に係るワイヤレス照明制御システムは、ZigBee無線ネットワーク、ブルートゥース無線ネットワーク或いは低消費電力ブルートゥース無線ネットワーク等により低消費電力で低コストなネットワークシステムを実現して制御信号の伝送を行うため、重大な電磁放射を発生させず、人体に対する影響を大幅に低減させ、コストを有効的に減少させる。
【0041】
なお、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムはデータ伝送量が多いWiFi無線ネットワークにより制御信号の伝送を行うが、ただし、制御信号はデータ量が少ない信号であるため、WiFi無線ネットワークを使用して制御信号を伝送するのは浪費であると言えた。反対に、本発明に係るワイヤレス照明制御システムはZigBee無線ネットワーク、ブルートゥース無線ネットワーク或いは低消費電力ブルートゥース無線ネットワーク等の低消費電力で低コスト且つデータ伝送量の少ないネットワークシステムにより制御信号の伝送を行うため、コストを低減させて浪費を避ける。
【0042】
このほか、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムは建築物の中の照明装置に対してのみ制御が行え、照明装置は頻繁に点消灯が行われないため、利用率が低かった。反対に、本発明に係るワイヤレス照明制御システムは照明装置の制御のほか、ワイヤレス照明制御システムと同じ無線ネットワークプロトコルの制御システムによりワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークシステムを通して同時に制御信号の伝送を行え、独立した無線ネットワークシステムを別に構築する必要がなく、ワイヤレス照明制御システムのアイドリング時間を減少させて利用率を大幅に高める。
【0043】
このほか、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークのカバー範囲には限界があり、ゆえに、被制御装置が離れた位置にあり且つ無線ネットワークのカバー範囲にない場合、使用者は無線ネットワークを通して被制御装置を制御することができない。反対に、本発明に係るワイヤレス照明制御システムの各電気エネルギー供給装置は共に信号伝送の中継局となり、制御信号が離れた場所まで伝送されるため、建築物の各地点に電気エネルギー供給装置を設置させるのみで無線ネットワークのカバー範囲とすることができる。よって、本発明に係るワイヤレス照明制御システムのカバー範囲には如何なる制限もない。
【0044】
図3は本発明の第1実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示すフローチャート図である。本実施形態では以下の工程を含む。
工程S31では、LED照明制御装置或いは第一制御装置により第一制御信号が発信される。
工程S32では、LEDドライバが第一制御信号を受信させる。
工程S33では、LEDドライバが第一制御信号のデータに基づいて第一制御信号の通信プロトコル(communication protocol)の種類がDALI規格であるか否かを判定させる。DALI規格である場合、工程S331に進み、DALI規格ではない場合、工程S332に進む。
工程S331では、LEDドライバが第一制御信号に基づいて制御命令を発生させてLED照明装置の制御を行う。
工程S332では、LEDドライバは他のLEDドライバにより第一制御命令を遠くの第一被制御装置に伝送させる。
【0045】
第2実施形態
図4は本発明の第2実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示すフローチャート図である。ワイヤレス照明制御システム2はLED照明制御装置Aと、複数のLED(Light Emitting Diode)照明装置A'と、第一制御装置Bと、第一被制御装置B'と、第二制御装置Cと、第二被制御装置C'と、複数のLEDドライバ20とを備える。
【0046】
これら前記LEDドライバ20は建築物の各地点に分布されると共に互いに一定の距離隔てられ、各LEDドライバ20はLED照明装置A'にそれぞれ接続されて電気エネルギーを提供する。LED照明制御装置Aは第一ワイヤレス通信モジュールW1により無線伝送方式でZigBee無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1をこれら前記LEDドライバ20に伝送させて対応されるLED照明装置A'の制御を行う。第一制御装置Bは第一ワイヤレス通信モジュールW1により無線伝送方式でZigBee無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1を伝送させ、且つこれら前記LEDドライバ20をデータブリッジ経路として遠くの第一被制御装置B'まで伝送させる。 第二制御装置Cは第二ワイヤレス通信モジュールW2により無線伝送方式でブルートゥース無線ネットワークプロトコルに基づく第二制御信号CS2を伝送させ、且つこれら前記LEDドライバ20をデータブリッジ経路として遠く離れる第二被制御装置C'まで伝送させる。
【0047】
各LEDドライバ20は第一ワイヤレス通信モジュールW1と、マイクロプロセッサ201と、駆動回路202とを備え、マイクロプロセッサ201はデータマルチプレクサー2011を含む。第一ワイヤレス通信モジュールW1はZigBee無線ネットワークプロトコルに基づく第一制御信号CS1の受信或いは伝送を行い、且つマイクロプロセッサ201まで伝送させる。マイクロプロセッサ201のデータマルチプレクサー2011は第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類の判断を行う。駆動回路202は第一制御信号CS1に基づいて制御命令CM1を発生させてLED照明装置A'を駆動させる。
【0048】
同様に、データマルチプレクサー2011が第一ワイヤレス通信モジュールW1によりLED照明制御装置A或いは第一制御装置Bから伝送された第一制御信号CS1を受信させると、データマルチプレクサー2011が第一制御信号CS1のデータに基づいて第一制御信号CS1の通信プロトコルの種類がDALI規格であるか否かを判定させる。DALI規格である場合、データマルチプレクサー2011が第一制御信号CS1を駆動回路モジュール202に伝送させ、駆動回路202が第一制御信号CS1に基づいて制御命令CM1を発生させてLED照明装置A'を駆動させる。DALI規格ではない場合、データマルチプレクサー2011が他のLEDドライバ20をデータブリッジ経路として第一制御信号CS1を遠くの第一被制御装置B'の近隣のLEDドライバ20まで伝送させ、且つ前述のLEDドライバ20により第一制御信号CS1を第一被制御装置B'に伝送させ、第一被制御装置B'の制御を行う。
【0049】
前述の実施形態と異なる点は、各LEDドライバ20が無線式信号変換器203をさらに備え、無線式信号変換器203が第一ワイヤレス通信モジュールW1と、マイクロプロセッサ2031と、第二ワイヤレス通信モジュールW2とを含む点である。無線式信号変換器203は第二ワイヤレス通信モジュールW2により第二制御装置Cから伝送されるブルートゥース無線ネットワークプロトコルに基づく第二制御信号CS2を受信させ、マイクロプロセッサ2031が第二制御信号CS2をZigBee無線ネットワークプロトコルに基づく変換信号CS1に変換させ、且つ第一ワイヤレス通信モジュールW1によりマイクロプロセッサ201まで伝送させる。マイクロプロセッサ201のデータマルチプレクサー2011が変換信号CS1のデータに基づいて変換信号CS1の通信プロトコルの種類がDALI規格ではないと判定させると、変換信号CS1が遠くの第二被制御装置C'の近隣のLEDドライバ20まで伝送され、前述のLEDドライバ20の無線式信号変換器203により変換信号CS1が第二制御信号CS2に変換され、第二被制御装置C'まで伝送され、第二被制御装置C'の制御を行う。他の好ましい実施形態では、第二ワイヤレス通信モジュールがZigBee無線ネットワークプロトコル、WiFi無線ネットワークプロトコル、RFID無線ネットワークプロトコル或いは赤外線無線ネットワークプロトコル等に基づく。
【0050】
第3実施形態
図5は本発明の第3実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示すフローチャート図である。ワイヤレス照明制御システム2はLED照明制御装置Aと、複数のLED(Light Emitting Diode)照明装置A'と、第一制御装置Bと、第一被制御装置B'と、第二制御装置Cと、第二被制御装置C'と、複数のLEDドライバ20とを備える。各LEDドライバ20は第一ワイヤレス通信モジュールW1と、マイクロプロセッサ201と、駆動回路202と、無線式信号変換器203とを含む。前述の実施形態と異なる点は、本実施形態では、無線式信号変換器203がLEDドライバ20に統合され、LEDドライバ20の機能を強化させる点である。当然ながら、上述は例に過ぎず、本発明に係るワイヤレス照明制御システムは他の実施態様をさらに含み、上述のものに制限されない。
【0051】
ちなみに、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムは通常建築物の中の照明装置の制御にのみ使用され、ゆえに使用上大きな制限を受ける。反対に、本発明に係るワイヤレス照明制御システムには無線式信号変換器が設置され、これにより、照明装置の制御のみならず、ワイヤレス照明制御システムと同じ或いは異なる無線ネットワークプロトコルの制御システムがワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークシステムを通して同時に制御信号の伝送を行い、独立した無線ネットワークシステムを別に構築する必要がなく、ワイヤレス照明制御システムのアイドリング時間を減少させ、ワイヤレス照明制御システムの利用率をさらに高め、より弾力的に運用可能になる。上述のように、本発明は革新性を有する特許である。
【0052】
第4実施形態
図6は本発明の第4実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示すフローチャート図である。図6に示すように、本発明に係るワイヤレス照明制御システムの使用状況を説明する。使用者が携帯電話6により建築物の中の使用者の位置から遠く離れたテレビTの制御を行う場合、携帯電話6により伝送される第一制御信号CS1は本発明に係るワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークを通して伝送される。ワイヤレス照明制御システムは、建築物の異なる位置の各LED照明装置A'に対応される電気エネルギー供給装置を備え、各電気エネルギー供給装置が共に第一制御信号CS1の中継局となることで、1つの広大なデータブリッジ経路が形成される。これにより、携帯電話6が伝送させる第一制御信号CS1が使用者の位置から遠く離れるテレビTまでスムーズに伝送される。
【0053】
第5実施形態
図7は本発明の第5実施形態によるデータブリッジ機能を有するワイヤレス照明制御システムを示すフローチャート図である。図5に示すように、本発明に係るワイヤレス照明制御システムの使用状況を説明する。本発明に係るワイヤレス照明制御システムは病院に応用され、患者の位置を追跡できる。或いは、工場に運用され、貴重な機器の位置を追跡できる。図示するように、患者がRFIDタグを身に着け、病院の異なる各地点にRFIDリーダーが設置される。RFIDリーダー7により患者が身に着けたRFIDタグが読み取られると、RFIDリーダーにより感知信号CS2が伝送される。感知信号CS2が本発明に係るワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークを通して伝送される。ワイヤレス照明制御システムは、病院の異なる位置の各LED照明装置A'に対応される電気エネルギー供給装置を備え、各電気エネルギー供給装置が共に感知信号CS2の中継局となることで、1つの広大なデータブリッジ経路が形成される。これにより、RFIDリーダー7により伝送される第一制御信号CS1がRFIDリーダー7の位置から遠く離れる監視装置Mまでスムーズに伝送される。
【0054】
当然ながら、上述は例に過ぎず、本発明に係るワイヤレス照明制御システムは他の実施態様をさらに含み、上述のものに制限されない。
【0055】
以上を総合すると、本発明の実施形態では、ワイヤレス照明制御システムは低消費電力の無線ネットワークにより実現されるため、重大な電磁放射が発生せず、人体に対して如何なる危害も加えず、安全性が高まる。
【0056】
なお、本発明の好ましい実施形態では、ワイヤレス照明制御システムはデータ量の少ない無線ネットワークにより実現され、低コストであるが各制御信号を伝送するには十分であり、これにより、ワイヤレス照明制御システム全体のコストが大幅に低減される。
【0057】
本発明の好ましい実施形態では、ワイヤレス照明制御システムの各電気エネルギー供給装置にはデータマルチプレクサーが設置され、受信された第一制御信号の通信プロトコルの種類の識別を行って前述の第一制御信号が照明装置或いは他の被制御装置のどちらの制御に用いられるのかを判定させる。これにより、ワイヤレス照明制御システムと同じ無線ネットワークプロトコルの制御システムがワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークを通して同時に制御信号の伝送を行う。独立した無線ネットワークを別に構築する必要がなく、ワイヤレス照明制御システムのアイドリング時間を減少させ、ワイヤレス照明制御システムの利用率が大幅に高まり、ワイヤレス照明制御システムがより弾力的に運用可能になる。
【0058】
本発明の好ましい実施形態では、ワイヤレス照明制御システムの各電気エネルギー供給装置には無線式信号変換器がさらに設置される。これにより、ワイヤレス照明制御システムと異なる無線ネットワークプロトコルの制御システムがワイヤレス照明制御システムの無線ネットワークを通して同時に制御信号の伝送を行う。独立した無線ネットワークを別に構築する必要がなく、ワイヤレス照明制御システムのアイドリング時間を減少させ、ワイヤレス照明制御システムの利用率がさらに高まり、ワイヤレス照明制御システムがより弾力的に運用可能になる。
【0059】
さらに、本発明の好ましい実施形態では、ワイヤレス照明制御システムの各電気エネルギー供給装置が共に制御信号伝送の中継局となる。ゆえに、ワイヤレス照明制御システム全体で1つの広大なデータブリッジ経路が形成され、制御信号を極めて遠い場所まで伝送可能になり、広いカバー範囲を達成させる。
【0060】
従って、本明細書に開示された実施形態は、本考案を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本考案の思想と範囲が限定されるものではない。本考案の範囲は特許請求の範囲により解釈すべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術は、本考案の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
【符号の説明】
【0061】
2 ワイヤレス照明制御システム
6 携帯電話
7 RFIDリーダー
10 電気エネルギー供給装置
101 処理モジュール
1011 マルチプレックスモジュール
102 駆動モジュール
20 LEDドライバ
201、2031 マイクロプロセッサ
2011 データマルチプレクサー
202 駆動回路
203 無線式信号変換器
A 照明制御装置、LED照明制御装置
A' 照明制御装置、LED照明制御装置
B 第一制御装置
B' 第一被制御装置
C 第二制御装置
C' 第二被制御装置
CS1 第一制御信号、転換信号
CS2第二制御信号、感知信号
CM1 制御命令
T テレビ
M 監視装置
W1 第一ワイヤレス通信モジュール
W2 第二ワイヤレス通信モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7